JP2007204627A - 粘弾性高分子材料 - Google Patents

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稔 岡下
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Abstract

【課題】 仮固定が可能で、かつ、低保持性(低架橋密度)を特徴とする粘弾性高分子材料を提供すること。
【解決手段】 (メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体、極性基含有単量体、(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体と極性基含有単量体の共重合体、光活性官能基を2個以上含有する単量体、及び、光重合開始剤を主成分としてなる光硬化型粘着剤を用いて作製した粘弾性高分子材料において、上記(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体と極性基含有単量体の共重合体の重量平均分子量を20万〜300万とし、かつ、その含有量を上記光硬化型粘着剤組成の5〜50重量部とし、上記光活性官能基を2個以上含有する単量体の含有量を、上記光硬化型粘着剤組成の0.01〜0.5重量部とする。
【選択図】 なし

Description

本発明は、自動車、電車の振動抑制、及び、地震・風(台風)などによる家屋の振動抑制に使用する振動吸収材、すなわち、粘弾性高分子材料に関するものである。
従来より、自動車、電車の振動抑制、及び、地震・風(台風)等による家屋の振動抑制をするためには、制振ゴム(シリコーンゴム、クロロプレンゴムなど)を接着剤で貼り付けることで対応してきた。しかしながら、上記の場合、現場での施工が必要で、かつ、養生時間(接着剤の乾燥時間)が必要で、かつ、溶剤が揮発することから好ましくない。
また、仮固定できない粘弾性高分子材料としては、非極性エチレン性不飽和モノマーを含むもの(特許文献1)、仮固定できる粘弾性高分子材料としては、アクリレート粘弾性振動吸収材料と疎水性シリカを含有するもの(特許文献2)、ホットメルトタイプのもの(特許文献3)、イソシアネート架橋(後架橋)するもの(特許文献4、特許文献5)がある。
特表平10−509198号公報 特表平10−503575号公報 特表2000−506560号公報 特許第3548414号公報 特許第3548933号公報
しかし、特許文献1〜5に記載の発明は、いずれも粘弾性高分子材料として、仮固定が可能で、かつ、低保持性(低架橋密度)であることについて規定したものはない。
本発明の目的は、上記課題を解決するためになされたものであり、仮固定が可能で、かつ、低保持性(低架橋密度)を特徴とする粘弾性高分子材料を提供することにある。
本発明の目的を達成するために、本発明は特許請求の範囲に記載のような構成とするものである。
すなわち、本発明粘弾性高分子材料は、被着体をステンレス板としたとき、試験雰囲気40℃、荷重9.8Nの条件において、保持力が3〜1440分で、かつ、材料自体が凝集破壊する。
また、本発明は、(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体、極性基含有単量体、(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体と極性基含有単量体の共重合体、光活性官能基を2個以上含有する単量体、及び、光重合開始剤を主成分としてなる光硬化型粘着剤を用いて作製した粘弾性高分子材料において、上記(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体と極性基含有単量体の共重合体の重量平均分子量を20万〜300万とし、かつ、その含有量を上記光硬化型粘着剤組成の5〜50重量部とし、かつ、上記光活性官能基を2個以上含有する単量体の含有量を上記光硬化型粘着剤組成の0.01〜0.5重量部とする。
これらの場合、上記粘弾性高分子材料の厚さを0.20〜3.00mmとする。
本発明の粘弾性高分子材料は、被着体をステンレス板としたとき、試験雰囲気40℃、荷重9.8Nの条件において、保持力が3〜1440分で、かつ、材料自体が凝集破壊するから、粘弾性ダンパーなどの振動減衰用途に使用される粘弾性体に必要な低弾性率と高減衰性の両特性を併せ持つ。
また、本発明は、(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体、極性基含有単量体、(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体と極性基含有単量体の共重合体、光活性官能基を2個以上含有する単量体、及び、光重合開始剤を主成分としてなる光硬化型粘着剤を用いて作製した粘弾性高分子材料において、上記(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体と極性基含有単量体の共重合体が20万〜300万の重量平均分子量を有し、かつ、その含有量が上記光硬化型粘着剤組成の5〜50重量部であり、かつ、上記光活性官能基を2個以上含有する単量体の含有量が、上記光硬化型粘着剤組成の0.01〜0.5重量部であるから、応力の緩和性や柔軟性に優れ、また、仮固定が可能である。
これらの場合、上記粘弾性高分子材料の厚さが0.20〜3.00mmであるから、応力の緩和性や柔軟性に優れている。
本発明の粘弾性高分子材料は、(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体、極性基含有単量体、(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体と極性基含有単量体の共重合体、2個以上の光活性官能基を含む単量体(以降「架橋剤」とする)及び光重合開始剤からなる光硬化型粘着剤を用いて作製する。
本発明者らは、光硬化型粘着剤を配合する際に、架橋剤を加え、重合反応する際に、架橋を行うことにより、エポキシ樹脂やイソシアネート等の後架橋に比べ、架橋密度を制御し易く、架橋度が安定することを見出し、本発明に至ったものである。
本発明で使用される粘着剤は、(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体、極性基含有単量体、(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体と極性基含有単量体の共重合体、架橋剤及び光重合開始剤からなり、粘着剤中の(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体、極性基含有単量体及び架橋剤に、光重合開始剤(例えば、イルガキュア184、イルガキュア651、イルガキュア369、イルガキュア1800(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ社)、Chivacure TPO、Chivacure 107、Chivacure 173、Chivacure 1256(チャイテック社)等)を0.05〜5.0重量部添加し、光(例えば、紫外線(UV))重合させ、粘弾性高分子材料とする。
(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体と極性基含有単量体の共重合体とは、例えば、アクリル酸2−エチルヘキシルとアクリル酸との共重合体、アクリル酸イソオクチルとメタクリル酸2−ヒドロキシエチルとの共重合体、アクリル酸ブチルとアクリル酸とメタクリル酸2−ヒドロキシエチルとの三元共重合体等が使用されるが、特に、これらに限定されるものではない。
上記した(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体としては、例えば、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、2−エチルヘキシル基、オクチル基、イソオクチル基、ノニル基、イソノニル基、デシル基などで代表される、通常、炭素数が20以下のアルキル基を有する(メタ)アクリル酸のエステル等が挙げられる。なお、上記した(メタ)アクリル酸アルキルエステルは、単独もしくは2種以上で使用される。
また、上記した極性基含有単量体としては、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、メタクリル酸2−ヒドロキシプロピル、アクリル酸ジメチルアミノエチル、アクリロニトリル、アクリル酸−β−カルボキシエチル(β−CEA)、メタクリロニトリル、N−ビニル−2−ピロリドン等で代表される、分子中にカルボキシル基、水酸基、アミノ基等の極性基を有する重合性不飽和単量体等が挙げられる。
また、上記した架橋剤とは、例えば、1、6−ヘキサンジオールジアクリレート、トリエチレングリコールジアクリレートなどの多官能アクリレートが使用されるが、特に、これらに限定されるものではない。
架橋剤の配合量としては、上記粘着剤組成の0.01〜0.5重量部が好ましい。配合量が0.01重量部未満の場合、粘弾性高分子材料の形状を保持できないため、好ましくない。また、配合量が0.5重量部を超えると、架橋密度が高くなり過ぎ、結果として、凝集力が高まり、低保持性を維持できない。
(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体と極性基含有単量体の共重合体の配合量としては、粘着剤の粘度(塗工性)に寄与することから、上記粘着剤組成の5〜50重量部が好ましい。配合量が5重量部未満の場合、粘着剤の粘度が低くなり、特に、厚膜塗工ができず、好ましくない。また、配合量が50重量部を超えると、後反応として、50%以下しか反応しないため、架橋密度の制御が不可能となり、好ましくない。
また、(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体と極性基含有単量体の共重合体の重量平均分子量としては、粘着剤の粘度(塗工性)に寄与することから、20万〜300万が好ましい。重量平均分子量が20万未満の場合、粘弾性高分子材料の形状を保持するために、後反応させる(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体と極性基含有単量体の架橋密度を高くしなければならないため、好ましくない。また、重量平均分子量が300万を超えると、粘着剤の粘度が高く、塗工性に問題を生じ、結果として、粘弾性高分子材料に厚さむらが生じるので、好ましくない。
粘弾性高分子材料の厚さとしては、0.20〜3.00mm、より好ましくは、0.50〜3.00mmの範囲が好ましい。厚さが、0.20mm未満では、粘弾性材料としての効果が得られず、好ましくない。また、厚さが3mmを超えると、厚さの精度が低くなり、結果として、厚さむらが生じることから、粘弾性材料として使用できない。3mmを超える厚さに対応するには、粘弾性高分子材料を数枚重ね合わせることにより対応可能である。
本発明の粘弾性高分子材料は、その粘着力が3.0N/10mm以上、好ましくは4.0N/10mm以上であることが望ましい。この粘着力が3.0N/10mm未満では、仮固定としての貼付け強度が低く、好ましくない。
また、振動減衰用途に使用される粘弾性体としては、自己形状保持が可能な程度の弾性を有し、かつ、できるだけ柔らかい方が望ましい。当然のことながら、等価減衰定数などで表される材料の減衰性はできるだけ大きい方が望ましい。このとき、温度20℃、振動数0.3Hz、剪断歪み50%で、粘弾性体を加振したときの特性としては、貯蔵剪断弾性率が1×10−2〜20×10−2MPa、等価減衰定数が0.3以上であることが望ましい。このことを実現するために、粘弾性高分子材料の保持力は、被着体をステンレス板としたとき、試験雰囲気40℃、荷重9.8Nの条件において、保持力が3〜1440分で、かつ、材料自体が凝集破壊することが好ましい。保持力が3分未満の場合、粘弾性体として自己形状保持が困難となるため、好ましくない。また、保持力が1440分を超える場合、振動減衰用途に使用される粘弾性体としては弾性率が大き過ぎる、もしくは、減衰性が小さ過ぎるため好ましくない。さらに、保持力が3分から1440分の範囲にあっても、その破壊形態が界面破壊の場合、振動減衰用途に使用される粘弾性体としては、弾性率が大き過ぎる、もしくは、減衰性が小さ過ぎるため好ましくない。
本発明の粘弾性高分子材料は、その用途が、粘弾性高分子材料として使用可能で、かつ、仮固定を要求される限り、特に、限定されないが、特に、屋内・車内の防振材料として好適に用いられ、耐振効果を増大させる。
本発明の粘弾性高分子材料の構成について、実施例によって具体的に説明する。但し、本発明の粘弾性高分子材料はこれに限定されるものではない。なお、本発明の実施例及び比較例の記述中における「部」は重量部を表し、「mm」は厚さを表し、「落下分またはズレmm」は保持力特性を表す。
[実施例1]
アクリル酸/アクリル酸ブチル=2/98の単量体組成95部、同組成の共重合体(重量平均分子量(以降「Mw」とする):300万)5部の粘着剤組成に、架橋剤のトリエチレングリコールジアクリレート0.50部と光重合開始剤のChivacure 1256 0.20部を添加し、均一に混合し、総厚で0.20mmになるように塗工して粘弾性高分子材料を得た。この粘弾性高分子材料は、表1に示すとおり、粘着力と低保持力を有していた。また、保持力測定において凝集破壊が認められた。さらに、振動減衰用途に使用される粘弾性体に要求される低弾性と高減衰性を有していた。
[実施例2]
アクリル酸/アクリル酸−2−エチルヘキシル/アクリル酸−β−カルボキシエチル(以降「β−CEA」とする)=7/90/3の単量体組成50部、同組成の共重合体(Mw:20万)50部の粘着剤組成に、架橋剤の1、9−ノナンジオールジアクリレート0.10部と光重合開始剤のイルガキュア1850 0.05部を添加し、均一に混合し、総厚で0.50mmになるように塗工して粘弾性高分子材料を得た。この粘弾性高分子材料は、表1に示すとおり、粘着力と低保持力を有していた。また、保持力測定において凝集破壊が認められた。さらに、振動減衰用途に使用される粘弾性体に要求される低弾性と高減衰性を有していた。
[実施例3]
アクリル酸/アクリル酸−2−エチルヘキシル=2/98の単量体組成70部、同組成の共重合体(Mw:70万)30部の粘着剤組成に、架橋剤の1、6−ヘキサンジオールジアクリレート0.05部と光重合開始剤のイルガキュア1870 0.30部を添加し、均一に混合し、総厚で1.00mmになるように塗工して粘弾性高分子材料を得た。この粘弾性高分子材料は、表1に示すとおり、粘着力と低保持力を有していた。また、保持力測定において凝集破壊が認められた。さらに、振動減衰用途に使用される粘弾性体に要求される低弾性と高減衰性を有していた。
[実施例4]
アクリル酸/アクリル酸ブチル/アクリル酸−2−ヒドロキシエチル=2/95/3の単量体組成85部、同組成の共重合体(Mw:200万)15部の粘着剤組成に、架橋剤の1、6−ヘキサンジオールジアクリレート0.01部と光重合開始剤のChivacure TPO 0.20部を添加し、均一に混合し、総厚で2.00mmになるように塗工して粘弾性高分子材料を得た。この粘弾性高分子材料は、表1に示すとおり、粘着力と低保持力を有していた。また、保持力測定において凝集破壊が認められた。さらに、振動減衰用途に使用される粘弾性体に要求される低弾性と高減衰性を有していた。
[実施例5]
アクリル酸イソオクチル/アクリル酸−2−ヒドロキシエチル/β-CEA=5/90/5の単量体組成50部、同組成の共重合体(Mw:50万)50部の粘着剤組成に、架橋剤の1、9−ノナンジオールジアクリレート0.15部と光重合開始剤のイルガキュア651 5.0部を添加し、均一に混合し、総厚で3.00mmになるように塗工して粘弾性高分子材料を得た。この粘弾性高分子材料は、表1に示すとおり、粘着力と低保持力を有していた。また、保持力測定において凝集破壊が認められた。さらに、振動減衰用途に使用される粘弾性体に要求される低弾性と高減衰性を有していた。
[実施例6]
アクリル酸/アクリル酸−2−エチルヘキシル=2/98の単量体組成70部、同組成の共重合体(Mw:70万)30部の粘着剤組成に、架橋剤の1、6−ヘキサンジオールジアクリレート0.5部と光重合開始剤のイルガキュア1870 0.70部を添加し、均一に混合し、総厚で1.00mmになるように塗工して粘弾性高分子材料を得た。この粘弾性高分子材料は、表1に示すとおり、粘着力と低保持力を有していた。また、保持力測定において凝集破壊が認められた。さらに、振動減衰用途に使用される粘弾性体に要求される低弾性と高減衰性を有していた。
[実施例7]
アクリル酸/アクリル酸−2−エチルヘキシル=8/92の単量体組成70部、同組成の共重合体(Mw:70万)30部の粘着剤組成に、架橋剤の1、6−ヘキサンジオールジアクリレート0.5部と光重合開始剤のイルガキュア1850 0.60部を添加し、均一に混合し、総厚で1.50mmになるように塗工して粘弾性高分子材料を得た。この粘弾性高分子材料は、表1に示すとおり、粘着力と低保持力を有していた。また、保持力測定において凝集破壊が認められた。さらに、振動減衰用途に使用される粘弾性体に要求される低弾性と高減衰性を有していた。
[実施例8]
アクリル酸/アクリル酸ブチル=1/99の単量体組成95部、同組成の共重合体(Mw:300万)5部の粘着剤組成に、架橋剤のトリエチレングリコールジアクリレート0.50部と光重合開始剤のイルガキュア184 0.50部を添加し、均一に混合し、総厚で0.20mmになるように塗工して粘弾性高分子材料を得た。この粘弾性高分子材料は、表1に示すとおり、粘着力と低保持力を有していた。また、保持力測定において凝集破壊が認められた。さらに、振動減衰用途に使用される粘弾性体に要求される低弾性と高減衰性を有していた。
[比較例1]
アクリル酸/アクリル酸−2−エチルヘキシル/β-CEA=2/92/6の単量体組成80部、同組成の共重合体(Mw:150万)20部の粘着剤組成に、架橋剤のエポキシ樹脂0.5部と光重合開始剤のイルガキュア651 0.50部を添加し、均一に混合し、総厚で0.25mmになるように塗工して粘弾性高分子材料を得た。この粘弾性高分子材料は、表1に示すとおり、粘着力と保持力を有していたが、保持力測定において界面破壊が認められた。また、剪断弾性率が振動減衰用途に使用される粘弾性体としては大きかった。
[比較例2]
アクリル酸/アクリル酸−2−エチルヘキシル=10/90の単量体組成70部、同組成の共重合体(Mw:70万)30部の粘着剤組成に、架橋剤の1、6−ヘキサンジオールジアクリレート0.50部と光重合開始剤のイルガキュア1870 0.70部を添加し、均一に混合し、総厚で1.00mmになるように塗工して粘弾性高分子材料を得た。この粘弾性高分子材料は、表1に示すとおり、粘着力と保持力を有していたが、保持力測定において落下は認められなかった。また、等価減衰定数が振動減衰用途に使用される粘弾性体としては小さかった。
[比較例3]
アクリル酸/アクリル酸ブチル/アクリル酸−2−ヒドロキシエチル=5/92/3の単量体組成97部、同組成の共重合体(Mw:300万)3部の粘着剤組成に、架橋剤の1、6−ヘキサンジオールジアクリレート0.005部と光重合開始剤のイルガキュア1850 0.03部を添加し、均一に混合し、総厚で1.00mmになるように塗工したが、共重合体の粘着剤組成が少量のため粘度が小さく、粘弾性高分子材料を得ることはできなかった。この粘弾性高分子材料は、作製できなかったことから、粘着力と保持力、貯蔵剪断弾性率及び等価減衰定数の測定はできなかった。
[比較例4]
アクリル酸/アクリル酸ブチル/アクリル酸−2−ヒドロキシエチル=7/90/3の単量体組成75部、同組成の共重合体(Mw:150万)25部の粘着剤組成に、架橋剤の1、6−ヘキサンジオールジアクリレート0.005部と光重合開始剤のChivacure TPO 0.03部を添加し、均一に混合し、総厚で2.00mmになるように塗工したが、光重合開始剤が少量のため粘着剤が硬化せず、粘弾性高分子材料を得ることはできなかった。この粘弾性高分子材料は、作製できなかったことから、粘着力と保持力、貯蔵剪断弾性率及び等価減衰定数の測定はできなかった。
Figure 2007204627
[厚さ]JIS−Z−0237(2000)に準ずる。なお、厚さの測定には、JIS−B−7503に規定するダイヤルゲージを使用する。
[粘着力]JIS−Z−1541(2004)に準じ、被着体としてステンレス板に0.13mm厚アルミニウム箔で裏打ちした試験片を貼り付け、荷重49Nのローラーで一往復させた後、20分後、アイコー引張試験機にて剥離速度300mm/minにて90°方向にピールし測定した。
[保持力]JIS−Z−1528(2004)に準じ、0.13mm厚アルミニウム箔で裏打ちし、測定温度40℃、荷重9.8N、試験時間24時間で落下するまでの時間(落下分)またはズレ幅(mm)を測定した。
[貯蔵剪断弾性率及び等価減衰定数]
測定には、長さ50mm×幅50mmの試料を用い、雰囲気温度20℃、振動数0.3Hz、剪断歪み50%の条件で、(株)上島製作所製油圧サーボ試験機で加振したときの3サイクル目の履歴ループより計測した。

Claims (3)

  1. 被着体をステンレス板としたとき、試験雰囲気40℃、荷重9.8Nの条件において、保持力が3〜1440分で、かつ、材料自体が凝集破壊することを特徴とする粘弾性高分子材料。
  2. (メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体、極性基含有単量体、(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体と極性基含有単量体の共重合体、光活性官能基を2個以上含有する単量体、及び、光重合開始剤を主成分としてなる光硬化型粘着剤を用いて作製した粘弾性高分子材料において、上記(メタ)アクリル酸アルキルエステル単量体と極性基含有単量体の共重合体が20万〜300万の重量平均分子量を有し、かつ、その含有量が上記光硬化型粘着剤組成の5〜50重量部であり、かつ、上記光活性官能基を2個以上含有する単量体の含有量が、上記光硬化型粘着剤組成の0.01〜0.5重量部であることを特徴とする粘弾性高分子材料。
  3. 上記粘弾性高分子材料の厚さが0.20〜3.00mmであることを特徴とする請求項1乃至請求項2のいずれかに記載の粘弾性高分子材料。
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