JP2007193077A - 液晶表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】表示品位の低下を抑制すると共に、装置全体に占める表示領域の面積を割合を可及的に増大させる。
【解決手段】液晶表示装置1は、可撓性を有する一対の基板10,11と、一対の基板10,11の間に設けられた液晶層15とを有する表示パネル2を備え、表示パネル2が湾曲した状態で表示を行う。そして、表示パネル2は、液晶層15の厚みの平均値が互いに異なる複数の領域A,B,Cを有し、複数の領域A,B,Cにおける各液晶層15A、15B、15Cは、液晶層15A、15B、15Cの厚みの平均値dA、dB、dCに応じて規定された屈折率異方性ΔnA、ΔnB、ΔnCを有している。
【選択図】図1

Description

本発明は、可撓性を有する液晶表示装置に関するものである。
近年、いわゆる薄型表示装置である液晶表示装置の研究が盛んに行われている。通常、液晶表示装置には、液晶層を保持するためにガラス基板が用いられているが、表示装置自体をフレキシブルなものにしたり、基板強度を維持しつつ薄型化を図るために、可撓性を有するプラスチック基板を用いることも行われている。また、製品の個性化等に伴って、液晶表示装置に対し、曲面形状としたデザインを採用したいという要望もあり、その検討も行われている(例えば特許文献1等参照)。
ここで、上記特許文献1に開示されている可撓性を有する液晶表示装置について、斜視図である図6、及び図6におけるVII−VII線断面図である図7を参照して説明する。
液晶表示装置100は、プラスチック基板により構成されて互いに対向する第1基板101及び第2基板102と、これら第1基板101及び第2基板102の間に略矩形枠状のシール部材103によって密封された空隙層Pとを有している。空隙層Pの内部には、シール部材103の一箇所に空けられた注入口104を介して液晶105が封入されている。そして、液晶表示装置100は、図6及び図7に示すように、第2基板102の外側表面が凸状となるように湾曲している。
第2基板102には図示省略の透明電極(信号線電極)やカラーフィルタ等が形成されている。一方、第1基板101には、図示省略の透明電極(走査線電極)等が形成されている。また、図6に示すように、第1基板101の一側端部は、第2基板102よりも側方に突出しており、上記透明電極を駆動するドライバが実装される実装領域106になっている。実装領域106には、上記TFTから引き出された複数の引き出し配線107が形成されている。
空隙層Pには、湾曲面の周方向外側W1,W2の領域に液留部P1がそれぞれ形成されている。すなわち、空隙層Pの湾曲面の周方向外側W1,W2の領域には、シール部材103に平行に延びる破線状の封止線材108がそれぞれ形成され、この封止線材108と、その外側のシール部材103とによって区画された領域によって、液留部P1が構成されている。また、これら各封止線材108の間に表示領域110が形成されている。
そうして、フラット状態の液晶表示装置100を湾曲変形させることにより、空隙層Pの内部に封入された液晶105が逃げ場を失って湾曲面の周方向外側W1,W2へ流動し、封止線材108の切れ目108aを通じて液留部P1に余分な量の液晶105が流れ込むこととなる。このことにより、湾曲状態に拘わらず、表示領域110における空隙層Pの厚みを一定に維持して、ギャップ不良に基づく表示品位の低下を抑制している。
特開2000−199891号公報
しかし、上記従来の液晶表示装置では、湾曲面の周方向外側の領域に表示に寄与しない液留部を要するために、液晶表示装置の全体に占める表示領域の面積が小さくなることが避けられない。すなわち、上記従来の液晶表示装置には、ギャップ不良に基づく表示品位の低下を抑制できるものの、装置全体に対して表示領域の面積を大きくすることが困難であるという問題がある。
本発明は、斯かる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、可撓性を有する液晶表示装置における表示品位の低下を抑制すると共に、装置全体に占める表示領域の面積を割合を可及的に増大させることにある。
上記の目的を達成するために、この発明では、複数の領域における各液晶層が、液晶層の厚みの平均値に応じて規定された屈折率異方性を有するようにした。
具体的に、本発明に係る液晶表示装置は、可撓性を有する一対の基板と、前記一対の基板の間に設けられた液晶層とを有する表示パネルを備え、前記表示パネルが湾曲した状態で表示を行う液晶表示装置であって、前記表示パネルは、前記液晶層の厚みの平均値が互いに異なる複数の領域を有し、前記複数の領域における各液晶層は、該液晶層の厚みの平均値に応じて規定された屈折率異方性を有している。
また、本発明に係る液晶表示装置は、可撓性を有する一対の基板と、前記一対の基板の間に設けられた液晶層とを有する表示パネルを備え、前記表示パネルが湾曲した状態で表示を行う液晶表示装置であって、前記表示パネルは、湾曲面の周方向外側に設けられた2つの外側領域と、前記2つの外側領域よりも内側に設けられた中央領域とを有し、前記外側領域の液晶層の厚みの平均値は、前記中央領域の液晶層よりも大きく形成され、前記外側領域の液晶層における屈折率異方性は、前記中央領域の液晶層よりも小さい。
前記外側領域と前記中央領域との間には、少なくとも1つの中間領域が設けられ、前記中間領域の液晶層の厚みの平均値は、前記外側領域よりも小さく且つ前記中央領域よりも大きく形成され、前記中間領域の液晶層における屈折率異方性は、前記外側領域よりも大きく且つ前記中央領域よりも小さいことが好ましい。
また、本発明に係る液晶表示装置は、可撓性を有する一対の基板と、前記一対の基板の間に設けられた液晶層とを有する表示パネルを備え、前記表示パネルが湾曲した状態で表示を行う液晶表示装置であって、前記表示パネルは、湾曲面の周方向外側に設けられた2つの外側領域と、前記2つの外側領域よりも内側に設けられた中央領域とを有し、前記外側領域の液晶層におけるリタデーションは、前記中央領域の液晶層と同じである。
前記外側領域と前記中央領域との間には、少なくとも1つの中間領域が設けられ、前記中間領域の液晶層の厚みの平均値は、前記外側領域よりも小さく且つ前記中央領域よりも大きく形成され、前記中間領域の液晶層におけるリタデーションは、前記外側領域及び前記中央領域の液晶層と同じであることが好ましい。
−作用−
次に、本発明の作用について説明する。
液晶表示装置は、表示パネルが湾曲した状態で表示が行われる。表示パネルは、湾曲した状態で、液晶層の厚みの平均値が互いに異なる複数の領域を有している。各領域の液晶層は、液晶層の厚みの平均値に応じて規定された屈折率異方性を有している。したがって、各領域における液晶層の厚みと屈折率異方性との積であるリタデーションを、各領域において、その差が小さくすることが可能となる。そうすると、表示パネルが湾曲されることによって液晶層の厚みが異なる複数の領域が形成されていても、各領域の液晶層におけるリタデーションの差を小さくして、表示品位の低下を抑制することが可能となる。加えて、従来のように、表示に寄与しない液留部を表示パネルに設ける必要がないので、装置全体に占める表示領域の割合を増大させることが可能となる。
例えば、表示パネルが、湾曲面の周方向外側に設けられた2つの外側領域と、その2つの外側領域よりも内側に設けられた中央領域とを有する場合には、外側領域の液晶層の厚みの平均値が、中央領域の液晶層の厚みの平均値よりも大きくなる。そこで、外側領域の液晶層における屈折率異方性を、中央領域の液晶層における屈折率異方性よりも小さくすることにより、外側領域及び中央領域の各液晶層におけるリタデーションの差を小さくして(好ましくは同じであるようにして)、表示品位の低下を抑制することが可能となる。
さらに、表示パネルが、外側領域と中央領域との間に少なくとも1つの中間領域を有する場合には、中間領域における液晶層の厚みの平均値が、外側領域よりも小さく且つ中央領域よりも大きくなる。そこで、中間領域の液晶層における屈折率異方性を、外側領域よりも大きく且つ中央領域よりも小さくすることにより、外側領域、中央領域及び中間領域の各液晶層におけるリタデーションの差を小さくして(好ましくは同じであるようにして)、表示品位の低下を抑制することが可能となる。
本発明によれば、湾曲した状態の表示パネルにおける複数の領域の液晶層が、液晶層の厚みの平均値に応じて規定された屈折率異方性をそれぞれ有するようにしたので、各領域における液晶層のリタデーションの差を小さくして表示品位の低下を抑制できると共に、装置全体に占める表示領域の割合を増大させることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。尚、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではない。
《発明の実施形態1》
図1〜図5は、本発明の実施形態1を示している。図1は液晶表示装置1の構造を示す拡大断面図である。図2は液晶表示装置1を示す斜視図である。図3は液晶表示装置1の正面図である。図4は図2におけるIV−IV線断面図である。
液晶表示装置1は、一対の基板である第1基板10及び第2基板11と、これら第1基板10及び第2基板11の間に設けられた液晶層15とを有する表示パネル2を備えている。第1基板10及び第2基板11は、それぞれ例えばポリカーボネート等の透明な可撓性を有するプラスチック基板(言い換えれば、フィルム基板)により構成されている。
第2基板11の液晶層15側には、ITO(Indium Tin Oxide)等により形成された図示省略の透明電極(例えば信号線電極)やカラーフィルタ等が形成されている。また、第2基板11の液晶層15とは反対側には、偏光板17が積層されている。一方、第1基板10には、図示省略の透明電極(例えば走査線電極)等が形成されている。また、図2及び図3に示すように、第1基板10の一側端部は、第2基板11よりも側方(図2及び図3では下方)に突出しており、上記透明電極等を駆動するドライバが実装される実装領域18になっている。
実装領域18には、上記透明電極から引き出された複数の接続端子パターン19が形成されている。接続端子パターン19の一部は、同一面上である第1基板10の透明電極に接続される一方、接続端子パターン19の他部は、図示しない導電材を介して前面側の第2基板11の透明電極に接続されている。このような接続端子パターン19の露出した先端は、図示しないフレキシブル配線基板等に接続されることにより、各透明電極が外部と電気的に接続される。
また、図1に示すように、第1基板10の液晶層15とは反対側には、偏光板16が積層されている。各偏光板16,17は、例えば、偏光子としてPVA(ポリビニルアルコール)等の高分子膜を2枚のTAC(トリアセチルセルロース)等の間に挟みこんだ構造の可撓性を有する薄膜である。
第1基板10と第2基板11との間には、略矩形枠状のシール部材12によって密封された空隙層Pが形成され、この空隙層Pの内部に複数種類の液晶材料が封入されている。シール部材12は、たとえばエポキシ樹脂等の強接着性を有する非導電性樹脂であり、空隙層Pの周壁として機能するものである。このようなシール部材12は、空隙層Pの周囲に形成される一方、第1基板10及び第2基板11を互いに密接させた状態で保持している。また、液晶材料としては、例えばネマティック液晶が用いられるが、その他にコレステリック液晶、あるいは、スメクティック液晶などを用いてもよい。
また、空隙層Pの内部には複数のスペーサ(図示省略)が設けられている。このスペーサは、表示パネル2が湾曲変形した際に、第1基板10と第2基板11との間における空隙層Pの厚みを一定に保つために用いられる。つまり、液晶層15の厚みとなる空隙層Pの厚みは、スペーサの高さ一致した寸法となる。このスペーサは、PS(Photo Spacer)として予め、第2基板11上に形成しておく。
液晶表示装置1は、図1及び図2に示すように、表示パネル2が第2基板11の液晶層15とは反対側の表面が凸状となるように湾曲している。すなわち、第2基板11の表面は円筒の表面の一部を構成している。このようにして、液晶表示装置1は、表示パネル2が湾曲した状態で、この表示パネル2の凹面側に配置された光源(図示省略)の光を透過して、表示を行うように構成されている。
表示パネル2は、図1に示すように、湾曲面の周方向外側W1,W2に設けられた2つの外側領域A,Aと、その2つの外側領域A,Aよりも内側に設けられた中央領域Bとを有している。また、中央領域Bと外側領域A,Aとの間には、中間領域C,Cが設けられている。これら外側領域A,A、中央領域B及び中間領域C,Cは共に表示に寄与する表示領域である。
図1に示すように、第2基板11は、表示パネル2が湾曲した状態で、中央領域Bから外側領域A,Aに亘って一様に断面円弧状に変形している。一方、第1基板10は、表示パネル2が湾曲した状態で、中央領域Bでは断面円弧状に変形して第2基板11と平行になっているが、外側領域A,Aでは中央領域Bとは逆向きに湾曲変形している。また、中間領域C,Cの第1基板10は、外側領域A,Aの第1基板10と、中央領域Bの第1基板10との双方に連続的に繋がっている。つまり、表示パネル2を湾曲変形させると、湾曲面の周方向外側W1,W2付近において、必然的にセル厚が大きくなって液晶が溜まる液留部P1が形成される。
こうして、外側領域A,Aでは、液晶層15の厚みの平均値dAが中央領域Bにおける液晶層15の厚みの平均値dBよりも大きくなっている(dB<dA)。また、中間領域C,Cにおける液晶層15の厚みの平均値dCは、外側領域A,Aにおける厚みの平均値dAよりも小さく且つ中央領域Bにおける厚みの平均値dBよりも大きくなっている(dB<dC<dA)。すなわち、表示パネル2は、液晶層15の厚みの平均値dA,dB,dCが互いに異なる複数の領域A,B,Cを有している。
そして、これら複数の領域A,B,Cには、それぞれ異なる液晶材料が設けられている。外側領域A,Aには屈折率異方性がΔnAである液晶層15Aが封入される一方、中央領域Bには屈折率異方性がΔnBである液晶層15Aが封入されている。また、中間領域C,Cの液晶層15Cは、外側領域A,Aの液晶層15Aと、中央領域Bの液晶層15Bとが混合されることにより形成されている。
こうして、各領域A,B,Cにおける各液晶層15A,15B,15Cは、各液晶層15A,15B,15Cの厚みの平均値dA,dB,dCに応じて規定された屈折率異方性をそれぞれ有するようになっている。すなわち、外側領域A,Aの液晶層15Aの屈折率異方性ΔnAは、中央領域Bの液晶層15Bの屈折率異方性ΔnBよりも小さい(ΔnA<ΔnB)。さらに、中間領域C,Cの液晶層15Cの屈折率異方性の平均値ΔnCは、外側領域A,Aの液晶層15Aの屈折率異方性ΔnAよりも大きく、且つ中央領域Bの液晶層15Bの屈折率異方性ΔnBよりも小さい(ΔnA<ΔnC<ΔnB)。
そのことにより、外側領域A,Aの液晶層15AにおけるリタデーションΔnA・dAは、中央領域Bの液晶層15BにおけるリタデーションΔnB・dBと略同じになっている。ここで、リタデーションが同じとは、観察者が視認する場合に表示品位が同じであると認識しうる程度に同じであることをいう。さらに、中間領域C,Cの液晶層15CにおけるリタデーションΔnC・dCは、外側領域におけるリタデーションΔnA・dA及び中央領域におけるリタデーションΔnB・dBと略同じ程度になっている。
−製造方法−
次に、上記液晶表示装置1の製造方法について説明する。
図5は、液晶表示装置1の製造工程を説明するために示した説明図である。まず、図5に示すように、第1基板10の母材となるフィルム母材30がベルトコンベア状に搬送する。フィルム母材は、例えばPES(ポリエーテルサルフォン)、PET(ポリエチレントリフタラート)及びポリカーボネート等からなる可撓性プラスティック基板である。
フィルム母材30には、上述した先に説明したITO等からなる透明電極や接続端子パターン19を、スパッタ法により成膜した後に、フォトリソグラフィー法によりパターニングすることによって、シール部材12の形成前に予め形成する。さらに、透明電極の表面には、ポリイミド配向膜等も印刷法により予め皮膜形成する。さらに、フィルム母材30には、上記スペーサや導電材を形成する。スペーサはフォトリソグラフィー法によりパターン形成する。導電材は、カーボンペーストを材料とし、ディスペンサーによって、接続端子パターン19と信号線電極の電気的接続部に形成する。
その後、フィルム母材30の上に図5に示したような塗布ツール31によって、紫外線硬化樹脂(又は、紫外線及び熱の併用によって硬化する樹脂)であるエポキシ樹脂又は熱硬化性樹脂等からなるシール部材12を、ディスペンサー等の塗布ツール31を用いて矩形枠状に形成する。
次に、液晶材料を滴下注入法によって第1基板10に供給する。すなわち、第1基板10の表面に形成した矩形枠状のシール部材12の内側に、液晶材料を滴下する。このとき、後に表示パネル2を形成して湾曲させたときに外側領域A,Aとなる領域に対し、屈折率異方性がΔnAである液晶層15Aを滴下する。一方、後に中央領域Bとなる領域に対し、屈折率異方性がΔnBである液晶材料を滴下する。その後、ロールトゥロール方式によって液晶が滴下された第1基板10と第2基板11とを互いに貼り合わせる。続いて、シール部材12を紫外線照射や加熱によって硬化させる。ロールトゥロール方式によると、液晶表示装置1を効率よく製造することができる。
その後、フラット状の表示パネル2を湾曲変形させる。その結果、中央領域Bではスペーサによりセル厚(液晶層15Bの厚み)が一定に維持される一方、表示パネル2の外側領域A,Aはセル厚が大きくなって液晶が溜まる液留部P1が形成される。そうして、外側領域A,Aの液晶層15Aの屈折率異方性はΔnAとなり、中央領域Bの液晶層15Bの屈折率異方性はΔnBとなり、さらに、中間領域C,Cの液晶層15Cの屈折率異方性の平均値は、これら各液晶層15A,が混合されてΔnCとなる。以上により、液晶表示装置1が製造される。
(実施例)
次に、本発明を具体的に実施した実施例について、図1を参照して説明する。
本実施例では、2種類の液晶材料を用いた。外側領域A,Aの液晶層15Aには、屈折率異方性がΔnA=0.083である液晶材料を適用し、中央領域Bの液晶層15Bには、屈折率異方性がΔnB=0.10である液晶材料を適用した。そして、中央領域Bの液晶層15BにおけるリタデーションΔnB・dBが500nmになるようにした。
表1は、液晶層15の厚みと屈折率異方性ΔnとリタデーションΔn・dとの関係を示している。ここで、厚みdAは外側領域A,Aにおける液晶層15Aの厚みの平均値であり、厚みdCは中間領域C,Cにおける液晶層15Cの厚みの平均値であり、厚みdBは中央領域Bの液晶層15Bの厚みである。
Figure 2007193077
表1に示すように、液晶層15の厚みは、中央領域Bから中間領域C,Cを経て外側領域A,Aへ移るに連れて、dB=5.0μm、dC=5.3μm、及びdA=6.0μmと順に大きくなっていくことがわかる。これに対して、液晶層15の屈折率異方性Δnは、中央領域Bから中間領域C,Cを経て外側領域A,Aへ移るに連れて、ΔnB=0.10、ΔnC=0.094、及びΔnA=0.083と順に小さくなっていることがわかる。その結果、液晶層15のリタデーションΔnA・dA、ΔnB・dB、ΔnC・dCは、略一定の値(498nm〜500nm)を取ることが確認された。
また、中間領域C,Cでは、詳細には、液晶層15Cの厚みは徐々に変化するが、外側領域A,Aの液晶材料と中央領域Bの液晶材料とがほどよく混合されるため、その屈折率異方性の値も段階的に変化する。その結果、中間領域C,CにおけるリタデーションΔnC・dCも略一定の値とすることができるため、外側領域A,Aと中央領域Bとの境界も目立たず、良好な表示が得られた。
−実施形態1の効果−
したがって、この実施形態1によると、表示パネル2に複数の領域である外側領域A,A、中央領域B及び中間領域C,Cを形成し、各領域A,B,Cに封入する液晶層15A、15B、15Cの屈折率異方性ΔnA、ΔnB、ΔnCを、上記各領域A,B,Cにおける液晶層15A、15B、15Cの厚みの平均値dA、dB、dCに応じて規定するようにしたので、各領域A,B,Cにおける液晶層15A、15B、15CのリタデーションΔnA・dA、ΔnB・dB、ΔnC・dCを略同じ値にすることができる。
すなわち、液晶層15A、15B、15Cの厚みの平均値は、中央領域Bから中間領域C,Cを経て外側領域A,Aへ移るに連れて順に大きくなるので、各液晶層15A、15B、15Cの屈折率異方性ΔnA、ΔnB、ΔnCを中央領域Bから中間領域C,Cを経て外側領域A,Aへ移るに連れて順に小さくして、各液晶層15A、15B、15CのリタデーションΔnA・dA、ΔnB・dB、ΔnC・dCを略同じ値とすることができる。
その結果、表示パネル2が湾曲していても各領域A,B,Cにおける表示品位を同程度にして、装置全体としての表示品位の低下を抑制することができる。そのことに加え、可撓性を有する液晶表示装置1を湾曲変形させると、液晶が表示パネルにおける湾曲面の周方向外側に移動してセル厚が不均一になることが避けられないが、本実施形態では、セル厚が一定である中央領域Bだけでなく、セル厚が比較的大きくなる中間領域C,Cや外側領域A,Aをも表示領域として利用することができる。つまり、液留部を表示に寄与しない領域として表示パネル2に設ける必要がないので、装置全体に占める表示領域の割合を増大させることができる。
さらに、中間領域C,Cでは、液晶層15Cの厚みが徐々に変化するのに対して、外側領域A,Aの液晶材料と中央領域Bの液晶材料とをほどよく混合させて、その屈折率異方性の値を段階的に変化させることができる。その結果、中間領域C,CにおけるリタデーションΔnC・dCも略一定の値とすることができるため、外側領域A,Aと中央領域Bとの境界も目立ち難くして、表示品位を良好に維持できる。
《その他の実施形態》
上記実施形態1では、2種類の液晶材料を用いた例について説明したが、本発明はこれに限定されない。すなわち、外側領域A,Aと中央領域Bとの間に少なくとも1つの中間領域Cを設けると共に、これら複数の領域A,B,Cに対し、異なる屈折率異方性を有する液晶材料を封入するようにしてもよい。したがって、2以上の複数の中間領域Cを設けることが可能である。この場合にも、各液晶層15A、15B、15Cの屈折率異方性ΔnA、ΔnB、ΔnCを中央領域Bから中間領域C,Cを経て外側領域A,Aへ移るに連れて順に小さくする。各中間領域C,C,…においても湾曲面の周方向内側から外側へ向かって、屈折率異方性ΔnCを順に小さくしていくことが好ましい。そのことにより、さらに細かく段階的に屈折率異方性ΔnCを変化させて、リタデーションΔnC・dCをより均一化することができる。その結果、外側領域Aと中央領域Bとの間の境界をさらに目立たなくして表示品位の向上を図ることができる。
また、上記実施形態1では、透過表示を行う液晶表示装置を例に挙げて説明したが、その他に、周囲光を反射して表示を行う反射型の液晶表示装置や、IPS(In-Plane-Swiching)方式又はASV(Advanced Super View)方式の液晶表示装置についても同様に適用することができる。
以上説明したように、本発明は、可撓性を有する液晶表示装置について有用であり、特に、表示品位の低下を抑制すると共に、装置全体に占める表示領域の面積を割合を可及的に増大させる場合に適している。
実施形態1の液晶表示装置の構造を示す拡大断面図である。 液晶表示装置の要部を示す斜視図である。 液晶表示装置を示す正面図である。 図2におけるIV−IV線断面図である。 製造工程の一部を示す説明図である。 従来の液晶表示装置の要部を示す斜視図である。 図6におけるVII−VII線断面図である。
符号の説明
A 外側領域
B 中央領域
C 中間領域
d(dA、dB、dC) 液晶層の厚み
Δn(ΔnA、ΔnB、ΔnC) 屈折率異方性
Δn・d(ΔnA・dA、ΔnB・dB、ΔnC・dC) リタデーション
W1,W2 湾曲面の周方向
P 空隙部
P1 液留部
1 液晶表示装置
2 表示パネル
10 第1基板
11 第2基板
12 シール部材
15(15A、15B、15C) 液晶層
16,17 偏光板
18 実装領域
19 接続端子パターン
30 フィルム母材
31 塗布ツール

Claims (5)

  1. 可撓性を有する一対の基板と、前記一対の基板の間に設けられた液晶層とを有する表示パネルを備え、前記表示パネルが湾曲した状態で表示を行う液晶表示装置であって、
    前記表示パネルは、前記液晶層の厚みの平均値が互いに異なる複数の領域を有し、
    前記複数の領域における各液晶層は、該液晶層の厚みの平均値に応じて規定された屈折率異方性を有している
    ことを特徴とする液晶表示装置。
  2. 可撓性を有する一対の基板と、前記一対の基板の間に設けられた液晶層とを有する表示パネルを備え、前記表示パネルが湾曲した状態で表示を行う液晶表示装置であって、
    前記表示パネルは、湾曲面の周方向外側に設けられた2つの外側領域と、前記2つの外側領域よりも内側に設けられた中央領域とを有し、
    前記外側領域の液晶層の厚みの平均値は、前記中央領域の液晶層よりも大きく形成され、
    前記外側領域の液晶層における屈折率異方性は、前記中央領域の液晶層よりも小さい
    ことを特徴とする液晶表示装置。
  3. 請求項2において、
    前記外側領域と前記中央領域との間には、少なくとも1つの中間領域が設けられ、
    前記中間領域の液晶層の厚みの平均値は、前記外側領域よりも小さく且つ前記中央領域よりも大きく形成され、
    前記中間領域の液晶層における屈折率異方性は、前記外側領域よりも大きく且つ前記中央領域よりも小さい
    ことを特徴とする液晶表示装置。
  4. 可撓性を有する一対の基板と、前記一対の基板の間に設けられた液晶層とを有する表示パネルを備え、前記表示パネルが湾曲した状態で表示を行う液晶表示装置であって、
    前記表示パネルは、湾曲面の周方向外側に設けられた2つの外側領域と、前記2つの外側領域よりも内側に設けられた中央領域とを有し、
    前記外側領域の液晶層におけるリタデーションは、前記中央領域の液晶層と同じである
    ことを特徴とする液晶表示装置。
  5. 請求項4において、
    前記外側領域と前記中央領域との間には、少なくとも1つの中間領域が設けられ、
    前記中間領域の液晶層の厚みの平均値は、前記外側領域よりも小さく且つ前記中央領域よりも大きく形成され、
    前記中間領域の液晶層におけるリタデーションは、前記外側領域及び前記中央領域の液晶層と同じである
    ことを特徴とする液晶表示装置。
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