JP2007192083A - 排ガス処理方法及び装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】窒素系還元剤や炭化水素系還元剤を所定の温度に昇温すると共に、昇温後の窒素系還元剤や炭化水素系還元剤の温度を維持する。
【解決手段】排ガス中の窒素酸化物を無害化する排ガス処理方法である。還元剤としての窒素化合物a及び炭化水素化合物bを加熱装置7で所定温度に昇温し、昇温後の窒素化合物及び炭化水素化合物を反応容器5内に設けた還元剤吹込管6の還元剤吹込部6Aに供給すると共に、前記加熱装置7で生じた燃焼ガスxを前記還元剤吹込部6Aに一体的に付設した燃焼ガス導入部6Bに供給して、前記還元剤吹込部6Aに供給された窒素化合物a及び炭化水素化合物bの温度を、前記燃焼ガス導入部6Bに供給された燃焼ガスxによって維持する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、船舶や発電用ディーゼルエンジン等から排出される排ガス中の窒素酸化物を無害化する排ガス処理方法及び装置に関するものである。
近年、バスやトラックなどの自動車用ディーゼルエンジンから排出されるパティキュレートマター(PM)や窒素酸化物(NOx)の削減が大きな関心を集めているが、同様に船舶や発電用ディーゼルエンジン等から排出される排ガスや、ボイラー排ガス、プラントオフガス中の有害物質の除去も重要な課題となっている。
しかし、自動車用ディーゼルエンジンが硫黄分の含有量が低い軽油を燃料としているのに対し、船舶や発電用ディーゼルエンジン等は、A重油又はC重油と言った硫黄分の含有量が高い燃料を使用するため、その排ガス中には、硫黄酸化物が多く含まれ、有害物質の除去処理に際して大きな障害となっている。
一般に、排ガスの脱硝方法としては、無触媒脱硝法と選択的還元触媒法(SCR法)とが知られている。無触媒脱硝法は、アンモニア又は尿素などの窒素系還元剤による脱硝方法が広く知られているが、排ガス温度が900〜1000℃という高温状態でないと高活性が得られないため(例えば、特許文献1及び2参照。)、船舶や発電用ディーゼルエンジンなどから排出される250〜350℃程度の比較的低温の排ガスに対しては、排ガスを加熱して昇温させるなどの前処理が必要である。
しかし、大量の低温排ガスを加熱して所定の温度に昇温させるには、膨大な熱エネルギーが必要なことから処理コストの増大を招き、適用が困難であった。
米国特許第6,066,303号明細書 特開2002−136837号公報
ところで、低温の排ガスを加熱して所定の温度に昇温する代わりに、アンモニア又は尿素などの窒素系還元剤や、プロパンや軽油などの炭化水素系還元剤を所定の温度に昇温すると、処理コストの低減が期待できるが、昇温後の窒素系還元剤や炭化水素系還元剤が低温の排ガスに曝されると、窒素系還元剤や炭化水素系還元剤の温度が低下して還元反応の活性が低下するという問題が発生する恐れがある。
本発明は、上記のような問題を解消するためになされたものであり、その目的とするところは、窒素系還元剤や炭化水素系還元剤を所定の温度に昇温すると共に、昇温後の窒素系還元剤や炭化水素系還元剤の温度を維持することができる排ガス処理方法及び装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、排ガス中の窒素酸化物を無害化する排ガス処理方法において、還元剤としての窒素化合物及び炭化水素化合物を加熱装置で所定温度に昇温し、昇温後の窒素化合物及び炭化水素化合物を反応容器内に設けた還元剤吹込管の還元剤吹込部に供給すると共に、前記加熱装置で生じた燃焼ガスを前記還元剤吹込部に一体的に付設した燃焼ガス導入部に供給して、前記還元剤吹込部に供給された窒素化合物及び炭化水素化合物の温度を、前記燃焼ガス導入部に供給された燃焼ガスによって維持することを特徴とする。
請求項2に記載の発明は、排ガス中の窒素酸化物を無害化する排ガス処理方法において、還元剤としての窒素化合物及び炭化水素化合物を加熱装置で所定温度に昇温し、昇温後の窒素化合物及び炭化水素化合物を反応容器内に設けた還元剤吹込管の還元剤吹込部に供給すると共に、前記加熱装置で生じた燃焼ガスを前記反応容器の上流側に供給して前記排ガスの温度を前記燃焼ガスによって昇温することを特徴とする。
請求項3に記載の発明は、排ガス中の窒素酸化物を無害化する排ガス処理装置であって、還元剤としての窒素化合物及び炭化水素化合物を所定温度に昇温する加熱装置と、該加熱装置で所定温度に昇温された窒素化合物及び炭化水素化合物を反応容器内に噴出する還元剤吹込管の還元剤吹込部と、該還元剤吹込部に一体的に付設され、かつ、前記加熱装置で生じた燃焼ガスを導入する燃焼ガス導入部とから成ることを特徴とする。
請求項4に記載の発明は、請求項3記載の排ガス処理装置において、前記還元剤吹込管を、前記反応容器内に櫛歯状に設けている。
請求項5に記載の発明は、請求項3又は4記載の排ガス処理装置において、前記還元剤吹込管を、管体と、該管体内に設けた隔壁と、該隔壁によって仕切られた管壁の一つに設けた還元剤噴出孔と、前記隔壁及び前記管壁を貫通する燃焼ガス噴出ノズルにより形成している。
請求項6に記載の発明は、請求項3又は4記載の排ガス処理装置において、前記燃焼ガスを導入する外管内に還元剤を導入する内管を設け、更に、前記外管に燃焼ガス噴出孔を設けると共に、前記内管に、該内管と前記外管とを貫通する還元剤噴出ノズルを設けている。
請求項7に記載の発明は、請求項3記載の排ガス処理装置において、前記反応容器内に、環状形の還元剤吹込管を同心状に設けている。
請求項8に記載の発明は、排ガス中の窒素酸化物を無害化する排ガス処理装置において、還元剤としての窒素化合物及び炭化水素化合物を所定温度に昇温する加熱装置と、前記加熱装置で加熱された窒素化合物及び炭化水素化合物を反応容器内に噴出する還元剤吹込管と、前記加熱装置で生じた燃焼ガスを前記反応容器の上流側に供給する燃焼ガス供給部とから形成されている。
請求項9に記載の発明は、請求項8記載の排ガス処理装置において、前記反応容器内に、前記還元剤吹込管を櫛歯状に設けている。
請求項10に記載の発明は、請求項8記載の排ガス処理装置において、前記反応容器内に、環状形の還元剤吹込管を同心状に設けている。
上記のように、請求項1に記載の発明は、排ガス中の窒素酸化物を無害化する排ガス処理方法において、還元剤としての窒素化合物及び炭化水素化合物を加熱装置で所定温度に昇温し、昇温後の窒素化合物及び炭化水素化合物を反応容器内に設けた還元剤吹込管の還元剤吹込部に供給すると共に、前記加熱装置で生じた燃焼ガスを前記還元剤吹込部に一体的に付設した燃焼ガス導入部に供給するので、還元剤吹込管の還元剤吹込部に供給された窒素化合物及び炭化水素化合物の温度が、還元剤吹込管の燃焼ガス導入部に供給された高温の燃焼ガスによって維持される。つまり、還元剤吹込管の燃焼ガス導入部に供給された高温の燃焼ガスによって還元剤吹込管の還元剤吹込部に供給された窒素化合物及び炭化水素化合物の活性が維持されることになる。
従って、過度のエネルギーを使用することなく、排ガス中の窒素酸化物を還元分解することが可能となった。
請求項2に記載の発明は、排ガス中の窒素酸化物を無害化する排ガス処理方法において、還元剤としての窒素化合物及び炭化水素化合物を加熱装置で所定温度に昇温し、昇温後の窒素化合物及び炭化水素化合物を反応容器内に設けた還元剤吹込管の還元剤吹込部に供給すると共に、前記加熱装置で生じた燃焼ガスを前記反応容器の上流側に供給して前記排ガスの温度を前記燃焼ガスによって昇温するので、過度のエネルギーを使用することなく、反応装置における還元脱硝作用の活性化を図ることができる。
請求項3に記載の発明は、排ガス中の窒素酸化物を無害化する排ガス処理装置であって、還元剤としての窒素化合物及び炭化水素化合物を所定温度に昇温する加熱装置と、該加熱装置で所定温度に昇温された窒素化合物及び炭化水素化合物を反応容器内に噴出する還元剤吹込管の還元剤吹込部と、該還元剤吹込部に一体的に付設され、かつ、前記加熱装置で生じた燃焼ガスを導入する燃焼ガス導入部とから形成したので、還元剤吹込管の還元剤吹込部に供給された窒素化合物及び炭化水素化合物の温度が、還元剤吹込管の燃焼ガス導入部に供給された高温の燃焼ガスによって維持される。つまり、還元剤吹込管の燃焼ガス導入部に供給された高温の燃焼ガスによって還元剤吹込管の還元剤吹込部に供給された窒素化合物及び炭化水素化合物の活性が維持されることになる。
従って、過度のエネルギーを使用することなく、排ガス中の窒素酸化物を還元分解することが可能となった。
請求項4に記載の発明は、請求項3記載の排ガス処理装置において、前記還元剤吹込管を、前記反応容器内に櫛歯状に設けたので、還元剤吹込管から噴出する窒素化合物及び炭化水素化合物と、排ガス中の窒素酸化物との接触の度合を均一化することができる。
請求項5に記載の発明は、請求項3又は4記載の排ガス処理装置において、前記還元剤吹込管を、管体と、該管体内に設けた隔壁と、該隔壁によって仕切られた管壁の一つに設けた還元剤噴出孔と、前記隔壁及び前記管壁を貫通する燃焼ガス噴出ノズルにより形成しているので、隔壁によって窒素化合物及び炭化水素化合物と燃焼ガスとの接触面積を増加することができるため、窒素化合物及び炭化水素化合物の温度低下を軽減できる。
請求項6に記載の発明は、請求項3又は4記載の排ガス処理装置において、前記燃焼ガスを導入する外管内に還元剤を導入する内管を設け、更に、前記外管に燃焼ガス噴出孔を設けると共に、前記内管に、該内管と前記外管とを貫通する還元剤噴出ノズルを設けているので、窒素化合物及び炭化水素化合物と燃焼ガスとの接触面積をより増加することができるため、窒素化合物及び炭化水素化合物の温度低下を軽減できる。
請求項7に記載の発明は、請求項3記載の排ガス処理装置において、前記反応容器内に、環状形の還元剤吹込管を同心状に設けているので、還元剤吹込管から噴出する窒素化合物及び炭化水素化合物と、排ガス中の窒素酸化物との接触の度合を均一化することができる。
請求項8に記載の発明は、排ガス中の窒素酸化物を無害化する排ガス処理装置において、還元剤としての窒素化合物及び炭化水素化合物を所定温度に昇温する加熱装置と、前記加熱装置で加熱された窒素化合物及び炭化水素化合物を反応容器内に噴出する還元剤吹込管と、前記加熱装置で生じた燃焼ガスを前記反応容器の上流側に供給する燃焼ガス供給部とから形成されているので、過度のエネルギーを使用することなく、反応装置における還元脱硝作用の活性化を図ることができる。
請求項9に記載の発明は、請求項8記載の排ガス処理装置において、前記反応容器内に、前記還元剤吹込管を櫛歯状に設けているので、還元剤吹込管から噴出する窒素化合物および炭化水素化合物と、排ガス中の窒素酸化物との接触の度合を均一化することができる。
請求項10に記載の発明は、請求項8記載の排ガス処理装置において、前記反応容器内に、環状形の還元剤吹込管を同心状に設けているので、還元剤吹込管から噴出する窒素化合物及び炭化水素化合物と、排ガス中の窒素酸化物との接触の度合を均一化することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面を用いて説明する。
(1)第1の実施形態
先ず、本発明の第1の実施形態について説明する。
図1において、符号1はディーゼルエンジン、2はターボチャージャ、3はプラズマ照射装置、4は反応装置、7は加熱装置、8は予熱器、9〜12は排気ダクトである。
上記反応装置4は、反応容器5及び還元剤吹込管6により構成されている。また、符号13は還元剤を予熱器8の伝熱管8aに供給する第1供給管、14は予熱器8の伝熱管8aで予熱された還元剤を加熱装置7の伝熱管7aに供給する第2供給管、15は加熱装置7で加熱された還元剤を還元剤吹込管6の還元剤吹込部6Aに供給する第3供給管、16は加熱装置7で生じた燃焼ガスを還元剤吹込管6の燃焼ガス導入部6Bに供給する燃焼ガス供給管である。この際、第3供給管15及び燃焼ガス供給管16は、図示しない断熱材によって被覆する。
上記ディーゼルエンジン1は、特に制限がなく、船舶や発電用ディーゼルエンジン、或いは自動車用ディーゼルエンジンであってもよい。また、ディーゼルエンジンに限らず、ボイラーなど、炉内脱硝法によって排ガス中の窒素酸化物を還元処理できるものも含まれる。
ディーゼルエンジンの燃料は、特に制限がなく、軽油、A重油、C重油、DME等を使用することができる。A重油は、JIS規格(JIS K2205)において、1種1号に硫黄分0.5質量%以下、1種2号に硫黄分2.0質量%以下と規定され、C重油は、3種1号に硫黄分3.5質量%以下と規定されている。尚、船舶やディーゼル発電機等のディーゼルエンジンに使用されるA重油は、主に硫黄分が0.2質量%以下、C重油は、主に硫黄分が3.5質量%以下である。
還元剤としては、窒素化合物及び炭化水素化合物を適用する。窒素化合物は、アミンラジカルを生成し得るものであれば特に限定されないが、アンモニア、尿素、シアヌール酸、アミン類、ニトリル類等を使用することができ、とりわけ、アンモニア、尿素、シアヌール酸を使用することが好ましい。また、炭化水素化合物は、メタン、プロパン、ブタン、軽油、重油、ガソリン等を使用することができ、とりわけ、メタン、プロパン、ブタン、軽油、重油を使用することが好ましい。
上記プラズマ照射装置3は、一酸化窒素(NO)を選択的に酸化できる方式のものであれば、特に制限がない。例えば、マイクロ波放電、交流放電(例えば、パルス放電又はアナログ放電)、又は直流放電(例えば、火花放電、アーク放電、グロー放電、又はコロナ放電)など低温プラズマ照射を行なうことができる方式のものが好ましい。
低温プラズマ照射手段のプラズマ発生電極は、パルス放電によってプラズマを発生させるものが好ましく、例えば、ステンレス、鋼、カンタル、インコネル等を芯線とする同軸構造のものを好適例として挙げることができる。このようなプラズマ発生電極は、低エネルギーで一酸化窒素(NO)を二酸化窒素(NO2 )に酸化することができる。
上記反応容器4の反応容器5は、図2に示すように、横断面が正方形又は長方形であり、その内部に多数の還元剤吹込管6が櫛歯状に設けられている。還元剤吹込管6は、図3に示すように、特殊な形状を呈し、中空円筒状の管体20の内部は、長手方向に挿入した短冊状の隔壁21によって二分されている。その上、隔壁21の前方に位置する樋形状の管壁22には、多数の還元剤噴出孔23が管体20の長手方向に一定の間隔で設けられている。また、前記還元剤噴出孔23の間には、隔壁21及び隔壁前方の管壁22を貫通する燃焼ガス噴出ノズル24を設けている。その上、隔壁21の前方の部位を還元剤吹込部6Aとし、隔壁21の後方の部位を燃焼ガス導入部6Bとしている。なお、この還元剤吹込管6は、還元剤噴出孔23及び燃焼ガス噴出ノズル24が上流側を向くように反応容器5内に設置されている。
上記加熱装置7は、加熱炉又は燃焼炉であり、図示しないバーナーによって還元剤を700〜1000℃、より好ましくは800〜900℃に昇温するようになっている。尚、バーナーの代わりに電熱ヒータを適用した場合には、加熱装置7内の加熱空気を還元剤吹込管6の燃焼ガス導入部6Bに強制的に供給する。
次に、上述した排ガス処理装置の作用について説明する。
上記ディーゼルエンジン1より排出された排ガスxは、図1に示すように、ターボチャージャ2及び排気ダクト9を経てプラズマ照射装置3に供給される。プラズマ照射装置3に供給された比較的低温(例えば、250〜350℃程度)の排ガスxは、プラズマ照射処理により排ガスxの中に含まれている一酸化窒素(NO)の一部が二酸化窒素(NO2 )に酸化される。
プラズマ照射装置3によって排ガスx中の一酸化窒素(NO)の一部が二酸化窒素(NO2 )に酸化された排ガスxは、排気ダクト10を経て反応装置4に供給される。
一方、窒素化合物としてのアンモニア(NH3)a、炭化水素化合物としてプロパン(C3 8 )b及び清水(H2O)cは、第1供給管13を経て予熱器8に供給される。予熱器8で予熱されたアンモニアa、プロパンb及び清水cは、第2供給管14を経て加熱装置7に供給され、所定の温度(例えば、700〜1000℃程度)に昇温される。加熱装置7で昇温された高温のアンモニアa、プロパンb及び水蒸気c’は、第3供給管15を経て還元剤吹込管6の還元剤吹込部6Aに供給される。
上記加熱器7では、図示しないバーナーによって燃料(例えば、プロパンや、軽油など)dが焚かれ、既に説明したように、アンモニアa、プロパンb及び清水cを所定の温度(例えば、700〜1000℃程度)に昇温するのであるが、加熱後の高温の燃焼ガスe(例えば、900〜1100℃)は、燃焼ガス供給管16を経て還元剤吹込管6の燃焼ガス導入部6Bに供給される。
このため、還元剤吹込管6の還元剤吹込部6Aに供給されたアンモニアa、プロパンb及び水蒸気c’の温度が、還元剤吹込管6の燃焼ガス導入部6Bに供給された高温の燃焼ガスeによって維持される。つまり、還元剤吹込管6の燃焼ガス導入部6Bに供給された高温の燃焼ガスeによって還元剤吹込管6の還元剤吹込部6Aに供給されたアンモニアa及びプロパンbの活性が維持されることになる。還元剤吹込管6の燃焼ガス導入部6Bに供給された高温の燃焼ガスeは、還元剤吹込管6に設けた燃焼ガス噴出ノズル24から反応容器5内に放出される。
還元剤吹込管6の還元剤吹込部6Aに供給された高温(例えば、700〜1000℃程度)のアンモニアa、プロパンb及び水蒸気c’は、図3に示すように、還元剤吹込部6Aの管壁22に設けた多数の還元剤噴射孔23から上流に向って噴出され、還元的脱硝反応によって窒素(N2 )を生成させる。
即ち、
(1)炭化水素化合物の燃焼反応(HC+O2 )の際、ヒドロキシラジカル(OH*)が生成する。
(2)ヒドロキシラジカルは、アンモニアに作用してアミンラジカル(NH2 *)を生成する。
NH3 + OH* → H2 O + NH2
(3)アミンラジカルと窒素酸化物(NO)との反応が起こり、窒素が生成する。
NO + NH2 * → N2 + H2
つまり、窒素化合物であるアンモニアに加え、炭化水素化合物であるプロパンを積極的に添加し、ヒドロキシラジカルを生成することによってアミンラジカルの生成を促進し、高い脱硝性能を得ることが可能となる。
上記のように、反応装置4で無害化された排ガスx’は、排気ダクト11、予熱器8及び排気ダクト12を経て大気中に放出される。
この実施形態の場合、還元剤吹込管6は、図2に示すように、横1列に設けられているが、多数の還元剤吹込管6で構成された還元剤吹込管群を排ガスxの流れに対して前後方向に多段に設けてもよい。その際、還元剤吹込管6は、千鳥状に配置するとよい。
また、還元剤吹込管6は、隔壁型と言えるものであるが、図4に示すように、2重管型の還元剤吹込管6aを適用することもできる。この場合、燃焼ガスeを導入する外管26内に還元剤a,bを導入する内管27を設け、更に、前記外管26に燃焼ガス噴出孔28を設けると共に、前記内管27に、該外管26と内管27とを貫通する還元剤噴出ノズル29を設けている。
また、反応装置4は、反応容器5の横断面が正方形又は長方形であるが、反応容器5の横断面が円形の場合には、図5に示すように、円筒状の反応容器5内に円環状形の還元剤吹込管60を同心状に設ける。図6は、円環状形の還元剤吹込管60の要部拡大図であり、直線型の還元剤吹込管6と同じ部品に同じ符号を付けて詳しい説明を省略する。
(2)第2の実施形態
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。尚、本発明の第1の実施形態と同じ部品には同じ符号を付けて詳しい説明を省略する。
この発明では、図7に示すように、加熱装置7で所定温度に昇温されたアンモニア(窒素化合物)a及びプロパン(炭化水素化合物)bを第3供給管15を経て反応容器5内に設けた単管式の還元剤吹込管6bに供給する一方、加熱装置7で生じた高温の燃焼ガスeを燃焼ガス供給管16を経て反応容器5の上流側に位置する排気ダクト10内に供給するようになっている。
単管式の還元剤吹込管6bは、図9に示すように、中空円筒状の管体20と、管体20の長手方向に一定の間隔で設けた多数の還元剤噴出孔23により形成されている。また、燃焼ガス供給管16の先端には、単管式の還元剤吹込管6bと同様に形成された燃焼ガス供給部が設けられ、反応容器5の上流側に位置する排気ダクト10内に燃焼ガスeを噴出するようになっている。
反応容器5の上流側に位置する排気ダクト10内に、加熱装置7で発生した高温の燃焼ガスe(例えば、900〜1100℃)を供給すると、ディーゼルエンジン1から排出された排ガスxが250〜350℃程度から30〜50℃程度昇温され、反応装置5における還元脱硝作用の活性化を図ることができる。
本発明に係る排ガス処理装置の第1の実施形態を示す概略構成図である。 反応装置の横断面図である。 還元剤吹込管の斜視図である。 還元剤吹込管の他の一例を示す斜視図である。 還元剤吹込管の更に他の一例を示す斜視図である。 図5のX部分の拡大図である。 本発明に係る排ガス処理装置の第2の実施形態を示す概略構成図である。 反応装置の横断面図である。 還元剤吹込管の斜視図である。
符号の説明
a 窒素化合物
b 炭化水素化合物
e 燃焼ガス
x 排ガス
5 反応容器
6 還元剤吹込管
6A 還元剤吹込部
6B 燃焼ガス導入部
7 加熱装置

Claims (10)

  1. 排ガス中の窒素酸化物を無害化する排ガス処理方法において、還元剤としての窒素化合物及び炭化水素化合物を加熱装置で所定温度に昇温し、昇温後の窒素化合物及び炭化水素化合物を反応容器内に設けた還元剤吹込管の還元剤吹込部に供給すると共に、前記加熱装置で生じた燃焼ガスを前記還元剤吹込部に一体的に付設した燃焼ガス導入部に供給して、前記還元剤吹込部に供給された窒素化合物及び炭化水素化合物の温度を、前記燃焼ガス導入部に供給された燃焼ガスによって維持する排ガス処理方法。
  2. 排ガス中の窒素酸化物を無害化する排ガス処理方法において、還元剤としての窒素化合物及び炭化水素化合物を加熱装置で所定温度に昇温し、昇温後の窒素化合物及び炭化水素化合物を反応容器内に設けた還元剤吹込管の還元剤吹込部に供給すると共に、前記加熱装置で生じた燃焼ガスを前記反応容器の上流側に供給して前記排ガスの温度を前記燃焼ガスによって昇温する排ガス処理方法。
  3. 排ガス中の窒素酸化物を無害化する排ガス処理装置であって、還元剤としての窒素化合物及び炭化水素化合物を所定温度に昇温する加熱装置と、該加熱装置で所定温度に昇温された窒素化合物及び炭化水素化合物を反応容器内に噴出する還元剤吹込管の還元剤吹込部と、該還元剤吹込部に一体的に付設され、かつ、前記加熱装置で生じた燃焼ガスを導入する燃焼ガス導入部とから成る排ガス処理装置。
  4. 前記還元剤吹込管を、前記反応容器内に櫛歯状に設けた請求項3記載の排ガス処理装置。
  5. 前記還元剤吹込管を、管体と、該管体内に設けた隔壁と、該隔壁によって仕切られた管壁の一つに設けた還元剤噴出孔と、前記隔壁及び前記管壁を貫通する燃焼ガス噴出ノズルにより形成して成る請求項3又は4記載の排ガス処理装置。
  6. 前記燃焼ガスを導入する外管内に還元剤を導入する内管を設け、更に、前記外管に燃焼ガス噴出孔を設けると共に、前記内管に、該内管と前記外管とを貫通する還元剤噴出ノズルを設けた請求項3又は4記載の排ガス処理装置。
  7. 前記反応容器内に、環状形の還元剤吹込管を同心状に設けた請求項3記載の排ガス処理装置。
  8. 排ガス中の窒素酸化物を無害化する排ガス処理装置において、還元剤としての窒素化合物及び炭化水素化合物を所定温度に昇温する加熱装置と、前記加熱装置で昇温された窒素化合物及び炭化水素化合物を反応容器内に噴出する還元剤吹込管と、前記加熱装置で生じた燃焼ガスを前記反応容器の上流側に供給する燃焼ガス供給部とから成る排ガス処理装置。
  9. 前記反応容器内に、前記還元剤吹込管を櫛歯状に設けた請求項8記載の排ガス処理装置。
  10. 前記反応容器内に、環状形の還元剤吹込管を同心状に設けた請求項8記載の排ガス処理装置。
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