JP2007191545A - 樹脂粒子及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】特に生化学等の分野において、分離、精製、診断、検査、合成等に使用される樹脂粒子をより簡便に非接触で識別することができる無線個体認識(RFID)装置を内蔵した樹脂粒子、及びこの樹脂粒子を用いた操作方法を提供すること。さらに、該樹脂粒子の製造方法を提供すること。
【解決手段】無線個体認識(RFID)装置を内蔵することを特徴とする樹脂粒子。樹脂が、ポリオレフィン樹脂、ナイロン樹脂、又は(メタ)アクリル樹脂であることが好ましい。
【選択図】図2
【解決手段】無線個体認識(RFID)装置を内蔵することを特徴とする樹脂粒子。樹脂が、ポリオレフィン樹脂、ナイロン樹脂、又は(メタ)アクリル樹脂であることが好ましい。
【選択図】図2
Description
本発明は、樹脂粒子及びその製造方法に関し、さらに詳しくは無線個体認識(RFID)装置を内蔵する樹脂粒子及びその製造方法に関する。
分子識別素子として酵素、微生物、遺伝子、組織、細胞、抗原、抗体などの各種生体関連物質を高分子膜担体に固定した生体機能性膜が利用されている。また、酵素などのバイオ分子を高分子担体に固定した固定化酵素は、バイオリアクター、バイオセンサーなどに利用されている(特許文献1参照)。詳しくは、これらの固定化酵素は、酵素センサー(尿中グルコース検査に使用するグルコースセンサーなど)、免疫センサーなどのバイオセンサーとして応用されている。
各種生体関連物質を固定化する方法には、架橋剤を用いた担体への化学結合法、ゲル状ポリマーに閉じこめる包括法、イオン性基を用いたイオン結合法などが利用されている。
固定化された分子識別素子は、生化学関連物質の検査の他に、合成、単離、精製又は同定のために活用されている。
固定化された分子識別素子は、生化学関連物質の検査の他に、合成、単離、精製又は同定のために活用されている。
また、樹脂粒子の種類、特性を非接触で識別するために、構造や履歴の異なる樹脂粒子をそれぞれ異なった染料で着色し、その色相に基づいて識別する例が報告されている。さらに、樹脂粒子に蛍光物質を添加して、その蛍光の発光スペクトルから粒子を識別する例も開示されている。これらの光学的方法は、非接触ではあるが、試料に直接検出光を照射する工程及び/又は試料からの発光を直接検出するための光学的手段を必要とする。
近年、無線個体認識装置を利用した検出方法が開発された、特許文献2には、マトリックス材料である樹脂粒子と、少なくとも1つのデータ記憶ユニットを内蔵する遠隔アドレス可能または遠隔プログラム可能な記録デバイスとの、メモリ付きマトリックスと呼ばれるコンビネーションが開示されている。また、当該コンビネーションは、イムノアッセイ等に使用可能であることが開示されている。
従来の蛍光発光に基づく検出方法では、検出感度が充分ではなく、多くの試料を必要とするなどの問題があった。また、多重染色は可能であるものの、一度に検出できる蛍光の数には限りがあり、同時に複数の検出をすることが困難であった。
また、特許文献1に記載のメモリ付きマトリックスでは、記録デバイスが容器中にあるため、多量の試料を必要とすると共に、複数のアッセイを同時に行うことが困難であった。
従って、多種類の試料をより信頼性の高い方法によって、簡便に識別する方法が求められている。又、必要な場合には、粒子1個ずつの種類や履歴を識別することも求められている。
本発明は、特に生化学等の分野において、分離、精製、診断、検査、合成等に使用される樹脂粒子をより簡便に非接触で識別することができる無線個体認識(RFID)装置を内蔵した樹脂粒子、及びこの樹脂粒子を用いた操作方法を提供することを目的とする。さらに本発明は、樹脂粒子の製造方法を提供することを目的とする。
また、特許文献1に記載のメモリ付きマトリックスでは、記録デバイスが容器中にあるため、多量の試料を必要とすると共に、複数のアッセイを同時に行うことが困難であった。
従って、多種類の試料をより信頼性の高い方法によって、簡便に識別する方法が求められている。又、必要な場合には、粒子1個ずつの種類や履歴を識別することも求められている。
本発明は、特に生化学等の分野において、分離、精製、診断、検査、合成等に使用される樹脂粒子をより簡便に非接触で識別することができる無線個体認識(RFID)装置を内蔵した樹脂粒子、及びこの樹脂粒子を用いた操作方法を提供することを目的とする。さらに本発明は、樹脂粒子の製造方法を提供することを目的とする。
本発明の上記課題は、<1>及び<9>に記載の手段により解決された。好ましい実施態様である<2>〜<8>と共に以下に記載する。
<1> 無線個体認識(RFID)装置を内蔵することを特徴とする樹脂粒子、
<2> 樹脂が、ポリオレフィン樹脂、ナイロン樹脂、又は(メタ)アクリル樹脂である<1>に記載の樹脂粒子、
<3> RFID装置の外形が、略直方体形状を有する<1>又は<2>に記載の樹脂粒子、
<4> 樹脂粒子が略球状の外形を有し、その直径が0.4mm以上2.0mm以下である<1>〜<3>いずれか1つに記載の樹脂粒子、
<5> 樹脂粒子の表面に生化学的操作に使用することのできる化学的官能基を有する<1>〜<4>いずれか1つに記載の樹脂粒子、
<6> 該樹脂粒子表面の化学的官能基を介して固定された生化学的関連物質を有する<1>〜<5>いずれか1つに記載の樹脂粒子、
<7> 生化学的官能基がイオン性官能基、一級アミノ基、カルボキシル基及び水酸基よりなる群から選ばれた少なくとも1つの基を有する<5>又は<6>に記載の樹脂粒子、
<8> RFID装置がROM型の素子又はEEPROM型の素子である<1>〜<7>いずれか1つに記載の樹脂粒子、
<9> (1)樹脂及びRFID装置を含む樹脂組成物を、該樹脂と相溶性のない分散媒と共に該樹脂の融点以上の温度に加熱して混合し、RFID装置を内蔵する樹脂粒子に分散する工程、及び、(2)得られた樹脂粒子を該樹脂の融点以下の温度に冷却して、平均粒径が0.4mm以上2.0mm以下である、略球状の粒子とする工程、を含むことを特徴とする<1>〜<8>いずれか1つに記載の樹脂粒子の製造方法。
<1> 無線個体認識(RFID)装置を内蔵することを特徴とする樹脂粒子、
<2> 樹脂が、ポリオレフィン樹脂、ナイロン樹脂、又は(メタ)アクリル樹脂である<1>に記載の樹脂粒子、
<3> RFID装置の外形が、略直方体形状を有する<1>又は<2>に記載の樹脂粒子、
<4> 樹脂粒子が略球状の外形を有し、その直径が0.4mm以上2.0mm以下である<1>〜<3>いずれか1つに記載の樹脂粒子、
<5> 樹脂粒子の表面に生化学的操作に使用することのできる化学的官能基を有する<1>〜<4>いずれか1つに記載の樹脂粒子、
<6> 該樹脂粒子表面の化学的官能基を介して固定された生化学的関連物質を有する<1>〜<5>いずれか1つに記載の樹脂粒子、
<7> 生化学的官能基がイオン性官能基、一級アミノ基、カルボキシル基及び水酸基よりなる群から選ばれた少なくとも1つの基を有する<5>又は<6>に記載の樹脂粒子、
<8> RFID装置がROM型の素子又はEEPROM型の素子である<1>〜<7>いずれか1つに記載の樹脂粒子、
<9> (1)樹脂及びRFID装置を含む樹脂組成物を、該樹脂と相溶性のない分散媒と共に該樹脂の融点以上の温度に加熱して混合し、RFID装置を内蔵する樹脂粒子に分散する工程、及び、(2)得られた樹脂粒子を該樹脂の融点以下の温度に冷却して、平均粒径が0.4mm以上2.0mm以下である、略球状の粒子とする工程、を含むことを特徴とする<1>〜<8>いずれか1つに記載の樹脂粒子の製造方法。
本発明によれば、分離、精製、診断、検査、合成等に使用される樹脂粒子を、無線個体認識装置を使用して、より簡便に非接触で識別することができる。また、この樹脂粒子を用いた操作方法を提供することができる。さらに、本発明によれば、無線個体認識装置を内蔵した樹脂粒子の製造方法を提供することができる。
本発明の樹脂粒子は、無線個体認識(RFID:Radio Frequency Identification、無線周波数識別)装置を内蔵することを特徴とする。本発明の樹脂粒子は、該樹脂粒子外部から加えられた無線入力に応答して、識別用の信号を発生するRFID装置(以下、「ICチップ」又は「無線ICチップ」ともいう。)を内蔵している。
ICチップ及び無線ICチップの語は、RFID装置と同義に使用するが、本発明においては、アンテナや外部磁性膜等を付設していないRFID装置をICチップと称することもある。
ICチップ及び無線ICチップの語は、RFID装置と同義に使用するが、本発明においては、アンテナや外部磁性膜等を付設していないRFID装置をICチップと称することもある。
本発明の樹脂粒子は、内蔵した無線ICチップ(RFID装置)内に樹脂粒子担体の組成、表面特性、履歴等、及び粒子表面に結合された生化学関連物質等の種類やその履歴情報を、無線周波数の電磁波により書き込み及び/又は読み出しをすることができる。本発明の樹脂粒子は、それに内蔵された無線ICチップ(RFID装置)内に蓄積された認識情報から、担体樹脂の調製、表面の化学的官能基の種類、結合した生化学関連物質の種類、を同定することができる。蓄積された認識情報に基づき、樹脂粒子の調製及び利用操作履歴を含む一連の履歴を一元的に管理することができ、かつこれらの管理を自動的にまた迅速に実施できる。
無線ICチップは、世界的に規格を標準化する動きがあり、マサチューセッツ工科大学(MIT)を本部とするISO/IEC JTC1 SC31において10余種の規格化が進められている。
本発明において、外形が立方体を含む略直方体の形状を有する無線ICチップを樹脂粒子に内蔵させることが好ましい。略直方体とは、直方体及び立方体を含む意であり、角の欠けた形状や、角に丸みを持たせた直方体を含む意である。
本発明において、外形が立方体を含む略直方体の形状を有する無線ICチップを樹脂粒子に内蔵させることが好ましい。略直方体とは、直方体及び立方体を含む意であり、角の欠けた形状や、角に丸みを持たせた直方体を含む意である。
無線ICチップとして、0.4mm角であって、厚さが0.06mmの小型チップである、日立製作所の「ミューチップ」が例示できる。このミューチップはROM型の素子であり、書き込みデータの変更ができない。0.4mm角のチップにアンテナまで内蔵した超小型無線ICチップ(「コイルオンチップ」ともいう。)の開発も報告されている。例えば、宇佐見光雄氏による「ミューチップ」の解説が、応用物理、第73巻第9号、1179−1183頁(2004)に掲載されている。
無線ICチップは、電送媒体により分類すると、電磁結合方式、電磁誘導方式、マイクロ波方式、光方式等があり、電磁結合方式又は電磁誘導方式が好ましい。電磁結合方式は交信距離が0〜数10mmであり、電磁誘導方式は13.56MHzの短波を使用することが多く、交信距離も1m程度に及び、信頼性の高い交信が可能である。マイクロ波方式では2.45GHzのマイクロ波帯がよく使用され、数メートルに及ぶ長距離の交信距離を有する。
本発明において、用途に応じて、ISOの標準による密着型(ISO10536)の交信距離0.1〜数mmのもの、又は近接型(ISO014443)の交信距離1m程度までのもの、近傍型(ISO15693)の交信距離が数mm〜数mの範囲のもの、遠隔型の交信距離が数十m以上のものを使用することができるが、密着型及び近接型が好ましく使用でき、特に密着型が好ましい。
無線ICチップは、AタイプとBタイプとの2種類の規格があるが、どちらも初期交信速度は106kb/sである。本発明においては、いずれのタイプを使用することもできる。
本発明において、用途に応じて、ISOの標準による密着型(ISO10536)の交信距離0.1〜数mmのもの、又は近接型(ISO014443)の交信距離1m程度までのもの、近傍型(ISO15693)の交信距離が数mm〜数mの範囲のもの、遠隔型の交信距離が数十m以上のものを使用することができるが、密着型及び近接型が好ましく使用でき、特に密着型が好ましい。
無線ICチップは、AタイプとBタイプとの2種類の規格があるが、どちらも初期交信速度は106kb/sである。本発明においては、いずれのタイプを使用することもできる。
無線ICチップに用いるICは最低64〜96ビットのメモリーを有している。
無線ICチップには、製造時に書き込まれた情報を読み出すことしかできないROM(Read Only Memory、読み取り専用)タイプのものと、一度だけ書き込みができる(Write Once Read Many)タイプ、再書き込みが可能な(Read Write)タイプに大別される。再書き込みが可能なタイプとして、情報を電気的に消去や書き替えることもできるEEPROM(Electrically Erasable and Programmable ROM、書き込み可能なもの)が挙げられる。ROM型の無線ICチップは、書き込み情報に対応するデータベースを参照して利用することが便利である。
データベースには、樹脂粒子の担体材質、比重、表面に結合した官能基の種類、この官能基に固定した生化学的関連物質、樹脂粒子の操作方法などの情報を順次蓄積することができる。
無線ICチップには、製造時に書き込まれた情報を読み出すことしかできないROM(Read Only Memory、読み取り専用)タイプのものと、一度だけ書き込みができる(Write Once Read Many)タイプ、再書き込みが可能な(Read Write)タイプに大別される。再書き込みが可能なタイプとして、情報を電気的に消去や書き替えることもできるEEPROM(Electrically Erasable and Programmable ROM、書き込み可能なもの)が挙げられる。ROM型の無線ICチップは、書き込み情報に対応するデータベースを参照して利用することが便利である。
データベースには、樹脂粒子の担体材質、比重、表面に結合した官能基の種類、この官能基に固定した生化学的関連物質、樹脂粒子の操作方法などの情報を順次蓄積することができる。
本発明は、無線ICチップを内蔵した樹脂粒子及びこの樹脂粒子を利用した生化学的操作方法に特徴を有する。
無線ICチップは、個々の樹脂粒子にそれぞれ1つずつ内蔵させることもできる。又は樹脂粒子の10〜1,000,000個当たりに1つ、即ち実験条件単位毎に内蔵させ、これらの樹脂粒子群を一体に取り扱っても良い。
樹脂粒子に密着型の無線ICチップを内蔵せしめ、これらを100〜100,000個収納した容器に近接型の無線ICチップを内蔵させ、更に複数個の容器を収納する梱包箱に別の長距離型の無線ICチップを内蔵させても良い。このように樹脂粒子を収納する容器、複数の容器をまとめた段ボール箱等の収納箱又はパレット単位にも、交信距離の異なる無線ICチップを併用して自動倉庫に必要なアドレスを持たせることもできる。
樹脂粒子を識別するための他の識別手段を無線ICチップと併用することもできる。無線ICチップを内蔵させた樹脂粒子(群)を特定の染料により染色したり、特定の蛍光染料を添加して蛍光による補助的な識別を併用することもできる。
無線ICチップは、個々の樹脂粒子にそれぞれ1つずつ内蔵させることもできる。又は樹脂粒子の10〜1,000,000個当たりに1つ、即ち実験条件単位毎に内蔵させ、これらの樹脂粒子群を一体に取り扱っても良い。
樹脂粒子に密着型の無線ICチップを内蔵せしめ、これらを100〜100,000個収納した容器に近接型の無線ICチップを内蔵させ、更に複数個の容器を収納する梱包箱に別の長距離型の無線ICチップを内蔵させても良い。このように樹脂粒子を収納する容器、複数の容器をまとめた段ボール箱等の収納箱又はパレット単位にも、交信距離の異なる無線ICチップを併用して自動倉庫に必要なアドレスを持たせることもできる。
樹脂粒子を識別するための他の識別手段を無線ICチップと併用することもできる。無線ICチップを内蔵させた樹脂粒子(群)を特定の染料により染色したり、特定の蛍光染料を添加して蛍光による補助的な識別を併用することもできる。
無線ICチップシステムは、無線ICチップを内蔵する樹脂粒子とリーダー/ライタとからなる。無線ICチップは電源を有さず、受信した電波を変調して電源とし、チップの回路を駆動することができる。読み出しも書き込みも、無線ICチップを内蔵する樹脂粒子とリーダー又はライタとの距離を交信距離内に保って行うことが好ましい。ICチップのメモリに蓄えられた情報は送受信部を介してアンテナからリーダー/ライタのアンテナに無線で送られ、送受信部を介してコントローラーに至る。リーダー/ライタにはホストコンピュータが接続され、必要な演算や表示がなされる。
樹脂粒子毎に無線ICチップを内蔵する場合には、樹脂粒子1個毎にメモリー内の情報を読み取り、適当な分別を行う。例えば、樹脂粒子を水などの流体と一緒にパイプ内を移動させながら、適当なパイプの分岐箇所で所望の方向に振り分けることができる。
樹脂粒子毎に無線ICチップを内蔵する場合には、樹脂粒子1個毎にメモリー内の情報を読み取り、適当な分別を行う。例えば、樹脂粒子を水などの流体と一緒にパイプ内を移動させながら、適当なパイプの分岐箇所で所望の方向に振り分けることができる。
無線ICチップの標準規格として、日立製作所の「ミューチップ」(超小型無線自動認識ICチップ)(http://www.hitachi.co.jp/Prod/mu-chip/jp/)、凸版印刷製チップ、ルネサルテクノロジ製チップが認定されている。ミューチップは、128bitの記憶容量を持ち、10進法で38桁の数字を記憶できる。最近の技術開発によって、低価格化が進み、1個10円台の無線ICチップにも見通しがついてきている。
本発明の樹脂粒子は、その表面に生化学的操作に使用することができる化学的官能基及び/又は、この化学的官能基を介してに固定された生化学関連物質を有することが好ましい。ここで、「化学的官能基」とは、化学的な機能を奏する原子団を言い、イオン性官能基や反応性官能基が例示できる。化学的官能基については後述する。
また、本発明の樹脂粒子は、その表面に、化学的官能基を介して生化学関連物質を有することが好ましいが、樹脂粒子を疎水性表面とすることによって、生化学関連物質を物理的に吸着させることも可能である。さらに、樹脂粒子表面にゲル状ポリマーを形成することにより、生化学関連物質を包括させることも可能である。
また、本発明の樹脂粒子は、その表面に、化学的官能基を介して生化学関連物質を有することが好ましいが、樹脂粒子を疎水性表面とすることによって、生化学関連物質を物理的に吸着させることも可能である。さらに、樹脂粒子表面にゲル状ポリマーを形成することにより、生化学関連物質を包括させることも可能である。
樹脂粒子を構成する担体樹脂としては、天然樹脂や合成樹脂が使用でき、合成樹脂としては熱硬化性樹脂も熱可塑性樹脂も使用できる。本発明において、担体樹脂としては合成樹脂が好ましく、特に熱可塑性樹脂が好ましく使用できる。
好ましい熱可塑性樹脂としては、ポリオレフィン樹脂、ナイロン樹脂、又は(メタ)アクリル樹脂を主成分とする樹脂組成物が例示できる。これらの樹脂には、副成分として化学的官能基を有する成分を共重合成分として、又は添加剤として含有せしめることが好ましい。側鎖に化学的官能基を有する共重合成分(例えば、(メタ)アクリル酸)をランダムに又はブロック状に共重合した熱可塑性樹脂は、本発明に好ましく使用できる。又、別の実施態様としては、側鎖に化学的官能基を有する共重合成分を樹脂粒子の形成した後に、粒子表面に例えば(メタ)アクリル酸をグラフト重合した樹脂粒子が例示できる。
好ましい熱可塑性樹脂としては、ポリオレフィン樹脂、ナイロン樹脂、又は(メタ)アクリル樹脂を主成分とする樹脂組成物が例示できる。これらの樹脂には、副成分として化学的官能基を有する成分を共重合成分として、又は添加剤として含有せしめることが好ましい。側鎖に化学的官能基を有する共重合成分(例えば、(メタ)アクリル酸)をランダムに又はブロック状に共重合した熱可塑性樹脂は、本発明に好ましく使用できる。又、別の実施態様としては、側鎖に化学的官能基を有する共重合成分を樹脂粒子の形成した後に、粒子表面に例えば(メタ)アクリル酸をグラフト重合した樹脂粒子が例示できる。
化学的官能基は上記のように、(1)樹脂粒子の表面にグラフト重合されたグラフトポリマー中の官能基、(2)樹脂粒子の表面を構成する共重合体の主鎖に共重合された単量体単位中の官能基、の他に(3)樹脂粒子中に混練され粒子表面に存在する脂肪族炭化水素に結合した官能基(例えばステアリン酸、ステアリルアミン)であっても良い。
粒子表面に存在させる化学的官能基としては、生化学的操作に使用できる官能基であれば、種々の基が採用できる。イオン性官能基、すなわち、電気的に解離して陰イオン又は陽イオンをポリマー主鎖又は側鎖に生じる基は化学的官能基の1例である。好ましい陰イオン性官能基としては、スルフォン酸基(−SO3H)、フォスフォノ基((HO)2P(O)−)などが例示でき、陽イオン性官能基としては第4級アンモニウム塩などが例示できる。これらのイオン性官能基は、その電気的な作用により、反対電荷を有する物質を固定することができる。イオン結合により生化学関連物質を固定化することも可能である。
反応性残基である一級アミノ基(−NH2)、水酸基(−OH)、カルボキシル基(−COOH)又はグリシジル基は、別の化学的官能基の例である。特に一級アミノ基、水酸基及びカルボキシル基は、各種の酵素をいわゆる共有結合法により樹脂粒子の表面に固定するために使用することができる。酵素の固定化手段の詳細は、千畑一郎著「固定化生体触媒」((株)講談社サイエンティフィック、1986年発行、20〜53頁)に記載されている。
遷移金属に対して配位子となるような残基(例えば、ピリジル基)を化学的官能基として設け、特定の(遷移)金属の配位サイトして使用することができる。
別の化学的官能基として、ヒドロキノン残基を化学的に結合した酸化還元可能な基が例示できる。
遷移金属に対して配位子となるような残基(例えば、ピリジル基)を化学的官能基として設け、特定の(遷移)金属の配位サイトして使用することができる。
別の化学的官能基として、ヒドロキノン残基を化学的に結合した酸化還元可能な基が例示できる。
本発明の樹脂粒子はその粒子表面に化学的官能基を介して固定された生化学関連物質を有することも好ましい実施態様である。「生化学関連物質」とは、分子識別の機能を有する物質をいい、酵素、結合タンパク、レクチン、受容体、核酸、細胞内器官、細胞、組織、微生物、抗原、抗体が例示できる。これらの分子識別の機能を有する生化学関連物質を化学的官能基を介して樹脂粒子に固定することが好ましい。固定の方法には、共有結合やイオン結合が例示できる。生化学関連物質として、特定の抗原−抗体反応を引き起こすような抗原があり、このような抗原を樹脂粒子の表面に共有結合により固定することもできる。
本発明の樹脂粒子に、酵素などの生体関連物質を必要に応じてスペーサー(ヘキサメチレンジアミンなどのアルキレンジアミン類、β−アミノプロピオン酸などのアミノアルキルカルボン酸類)を介して固定することができる。この樹脂粒子は、アフィニティクロマトグラフィのマトリックスとして使用することができる。結合した酵素が認識する特定のタンパクを高度に認識することができるので、特定のタンパク質を迅速に精製することができる。使用する樹脂粒子は、内蔵された無線ICチップにより自動認識できるので、自動化したアフィニティクロマトグラフィを設計することができる。すべての樹脂粒子に無線ICチップを内蔵させても良く、樹脂粒子100又は10,000個毎に無線ICチップを内蔵させても良い。
樹脂粒子の表面に設けた、一級アミノ基、水酸基及びカルボキシル基は、酵素センサーに使用するための各種の酵素をいわゆる共有結合法により樹脂粒子の表面に固定するためにも使用することができる。各種の酵素センサーが公知であり、日本化学会編、化学便覧第6版、25.3.4バイオセンサーの項に記載されている(表25.16に特性一覧表参照。)。例えばグルコースオキシダーゼを樹脂表面に共有結合法により結合して、酸素電極を電気化学デバイスとして使用するとグルコースの定量ができる。使用粒子毎に共有結合に使用したスペーサーの種類等を試料情報として無線ICチップに入力するか、記録された入力済みの情報と関連づけることができる。試料の種類とセンサーの検出感度等を解析することが可能となる。
本発明の樹脂粒子は、真球を含む略球形の形状を有することが好ましく、又その平均粒子径(直径)は、好ましくは0.1mm以上5mm以下であり、より好ましくは0.3mm以上3mm以下であり、さらに好ましくは0.4mm以上2mm以下である。
ここで、平均粒子径とは、数平均粒子径をいい、光学顕微鏡の観察結果に基づき算出できる。データ整理に、画像処理装置を用いても良い。
ここで、平均粒子径とは、数平均粒子径をいい、光学顕微鏡の観察結果に基づき算出できる。データ整理に、画像処理装置を用いても良い。
本発明の樹脂粒子の内部は種々の層構成を採ることができる。
最も簡単な構成は無線ICチップを、側鎖に官能基を有する共重合成分を共重合した熱可塑性樹脂により包埋する樹脂1層の構成である。そのほかに、無線ICチップを熱硬化性樹脂に包埋した後にその外周に上記の側鎖に官能基を有する共重合成分を共重合した熱可塑性樹脂で被覆する樹脂2層の構成も採りうる。また、無線ICチップを熱硬化性樹脂に包埋した後に、その外周に官能基を有しない熱可塑性樹脂で被覆し、さらに粒子表面に(メタ)アクリル酸をグラフト重合する樹脂3層の構成も採りうる。
必要に応じて無線ICチップの表面を予め樹脂と馴染みやすいように、シランカップリング剤、チタンカップリング剤等でその表面を前処理しても良い。
最も簡単な構成は無線ICチップを、側鎖に官能基を有する共重合成分を共重合した熱可塑性樹脂により包埋する樹脂1層の構成である。そのほかに、無線ICチップを熱硬化性樹脂に包埋した後にその外周に上記の側鎖に官能基を有する共重合成分を共重合した熱可塑性樹脂で被覆する樹脂2層の構成も採りうる。また、無線ICチップを熱硬化性樹脂に包埋した後に、その外周に官能基を有しない熱可塑性樹脂で被覆し、さらに粒子表面に(メタ)アクリル酸をグラフト重合する樹脂3層の構成も採りうる。
必要に応じて無線ICチップの表面を予め樹脂と馴染みやすいように、シランカップリング剤、チタンカップリング剤等でその表面を前処理しても良い。
樹脂粒子の内部に無線ICチップを内蔵する方法は公知の方法が使用できる。
樹脂溶液により造粒した液滴に無線ICチップを内包した後、溶媒を除去乾燥して目的の樹脂粒子を製造することができる。熱硬化性樹脂で包埋する場合には、所望の樹脂で無線ICチップの周囲を包み、所定の条件で熱硬化することもできる。
樹脂溶液により造粒した液滴に無線ICチップを内包した後、溶媒を除去乾燥して目的の樹脂粒子を製造することができる。熱硬化性樹脂で包埋する場合には、所望の樹脂で無線ICチップの周囲を包み、所定の条件で熱硬化することもできる。
また、本発明者の一人が先に開発した球状複合粉体の製造方法(特開2001−114901号公報)に従って、本発明の樹脂粒子を製造することも好ましい。その方法は、(1)樹脂及びICチップを含む樹脂組成物を、該樹脂と相溶性のない分散媒と共に該樹脂の融点以上の温度に加熱して混合し、微粒子に分散する工程、及び、(2)得られた微粒子を該樹脂の融点以下の温度に冷却して、平均粒径が0.4mm以上2.0mm以下である、略球状の粒子とする工程、を含むことを特徴とするものである。これにより、本発明の樹脂粒子が容易に得られる。前記製造方法を使用する場合、樹脂は熱可塑性樹脂であることが好ましく、特に、樹脂としてポリオレフィン樹脂、ナイロン樹脂、又は(メタ)アクリロイル樹脂を使用することが好ましい。
前記分散媒は、熱可塑性樹脂を含む組成物を微粒子に分散させるための連続相を形成し、熱可塑性樹脂と相溶性を有しない。相溶性を有しないとは、加熱温度において、1重量%以上の溶解度を有しないことをいう。分散媒は、好ましくは熱可塑性樹脂に対して、相溶性を有さず、好ましくは貧溶剤であることが望ましい。ここで、貧溶媒とは、所定温度における熱可塑性樹脂溶液に添加するとその熱可塑性樹脂の溶解度が減少するような溶媒をいう。本発明の分散媒は、2以上の分散媒の混合物であっても良く、熱可塑性樹脂組成物に対して、室温から加熱温度(組成物の融点以上の温度)の範囲にわたり、貧溶媒であることが望ましい。本発明の分散媒は、熱可塑性樹脂組成物に対して、容量で、0.5倍以上5倍以下使用されることが好ましい。
本発明に使用する分散媒の好ましい例は、ポリアルキレンオキサイド類、例えばポリエチレンオキサイド、ポリエチレングリコール、ポリビニルアルコール及びその誘導体(アセタール化体等)、ポリブテン、ワックス、天然ゴム、合成ゴム、例えばポリブタジエン、スチレン・ブタジエン共重合ゴム、石油樹脂等であり、これらを単独で、あるいは組み合わせて使用することができる。ポリアルキレンオキサイド類は、異なった重合度のものが市販されており、これらの成分を適宜組み合わせることにより、分散媒が所望の粘弾性を有するように調節することができる。
本発明において、樹脂又は樹脂組成物の融点は、示差走査熱量測定(DSC)法により測定した融点をいう。また、樹脂組成物の融点は、熱可塑性樹脂の融点で近似することができる。種々の樹脂の融点は、ハンドブック類、製造メーカーの技術資料等に記載されている(例えば、実用プラスチック辞典、材料編、増補改訂、320ページ、表1−4(1993年、産業調査会発行)。例えば、ナイロン12の融点は、約180℃である。本発明において、樹脂の融点は30℃以上300℃以下であることが好ましい。微粒子に分散する工程の温度は、使用する樹脂の融点よりも、10℃ないし200℃高い温度に加熱し、好ましくは20℃ないし150℃高い温度に加熱し、混合することが好ましい。加熱温度が低すぎると、樹脂組成物は微粒子に分散されにくく、絡まった繊維状になりやすい。加熱温度が高すぎると、熱分解等が起こるために好ましくない。
本発明の樹脂粒子の製造方法において、樹脂組成物を分散媒中に微粒子に分散するための方法・装置は特に限定されない。例えば、ロール、バンバリーミキサー、ニーダー、単軸押出機、2軸押出機等によって分散することができる。本発明の造粒方法では、湿式撹拌造粒に属すると考えられ、微粒子を分裂する力である、撹拌による剪断力と、微粒子を保持する力である、組成物の粘弾性及び界面張力とのバランスにより、粒子サイズが決定されると考えられる。均一な粒子サイズ分布を得るためには、撹拌による剪断力と組成物の粘弾性を均一にすることが好ましく、このためには、密閉型の分散機を用いて、かつその分散機内部の温度分布を均一にすることが好ましい。
本発明において、熱可塑性樹脂を含む組成物と分散媒の混合物を、該樹脂の融点以下に冷却した後、該組成物の貧溶媒でかつ分散媒の良溶媒である展開溶媒とこの混合物を混合して、微粒子の懸濁液としても良い。
展開溶媒としては、水、有機溶媒及びこれらの混合物を用いることができる。分散媒として、ポリアルキレンオキシド類を用いると、水を展開溶剤として使用することができる。懸濁液から目的とするRFID装置を内蔵する樹脂粒子を、遠心分離、濾過、又はこれらの方法を組み合わせて分離することができる。分離したRFID装置を内蔵する樹脂粒子は、必要に応じて、乾燥してから使用する。
樹脂粒子の表面に存在する化学的官能基の種類、その存在濃度等が異なる樹脂粒子を使用して生化学的操作を実施した後、使用した樹脂粒子(群)を保管し、無線ICチップ情報に基づき識別して適当な後続操作を続けることができる。
また、本発明の樹脂粒子の操作方法は、いずれの方法でも良く、樹脂粒子外部から加えられた無線入力に応答する識別用の信号により、樹脂粒子を識別できるものであれば、特に限定せずに用いることができる。
本発明の樹脂粒子の操作方法として、微小流路を使用した樹脂粒子の識別方法が例示できる。樹脂粒子は、液体の流れに沿って検出器を1個1個通過する。個々の樹脂粒子が検出器を通過したときに外部から与えられた無線入力に応答して発生する識別用の無線信号が精密に計測される。
また、得られたデータに基づいて、樹脂粒子を分離することもできる。
このように、流体中で樹脂粒子の無線ICチップ内のデータを検出する場合、検出器と無線チップは至近距離であることが好ましく、特に、1mm以下の距離であることが好ましい。マイクロ波等の短波長の電波は流体により吸収されることがあるので、この場合、検出器との距離が至近距離であることが好ましい。特に、2.45GHz以上の周波数では、水分子による吸収が顕著になる。
本発明の樹脂粒子の操作方法として、微小流路を使用した樹脂粒子の識別方法が例示できる。樹脂粒子は、液体の流れに沿って検出器を1個1個通過する。個々の樹脂粒子が検出器を通過したときに外部から与えられた無線入力に応答して発生する識別用の無線信号が精密に計測される。
また、得られたデータに基づいて、樹脂粒子を分離することもできる。
このように、流体中で樹脂粒子の無線ICチップ内のデータを検出する場合、検出器と無線チップは至近距離であることが好ましく、特に、1mm以下の距離であることが好ましい。マイクロ波等の短波長の電波は流体により吸収されることがあるので、この場合、検出器との距離が至近距離であることが好ましい。特に、2.45GHz以上の周波数では、水分子による吸収が顕著になる。
また、このような流体中での無線信号の検出においては、検出器との距離を至近距離で一定に保つことが好ましい。従って、樹脂粒子と検出器との距離を一定とするために、樹脂粒子の姿勢制御機構を設けることも好ましい。樹脂粒子が一方向に配向するようにすることや、樹脂粒子と発受信装置の距離を近接させることが好ましい。
具体的には、無線ICチップ表面を金属で被覆する方法が例示できる。永久磁石又は電場の印加により、無線ICチップの姿勢を発受信装置に対して一定化させ、姿勢制御をすることができるので好ましい。
また、永久磁石の設置や、電場の印加によって、樹脂粒子を配向させることもできる。この方法によれば、ICチップに内蔵されたあるいはICチップに設けられたアンテナと発受信装置の間の信号検出感度が向上するので好ましい。
具体的には、無線ICチップ表面を金属で被覆する方法が例示できる。永久磁石又は電場の印加により、無線ICチップの姿勢を発受信装置に対して一定化させ、姿勢制御をすることができるので好ましい。
また、永久磁石の設置や、電場の印加によって、樹脂粒子を配向させることもできる。この方法によれば、ICチップに内蔵されたあるいはICチップに設けられたアンテナと発受信装置の間の信号検出感度が向上するので好ましい。
マイクロ波発受信装置を複数個設けることにより、検出感度を向上させることも好ましい。マイクロ波のアンテナは指向性が強いため、樹脂粒子内のICチップに設けられたアンテナの姿勢制御が施されない場合、充分な検出強度が得られない場合がある。このような場合には、検出器を複数設けることが好ましい。複数の検出器を設けることにより、十分な検出感度を得ることができるので好ましい。
以下、本発明の実施態様を以下に述べる。
<磁性材料を担持したRFID装置の作製>
図1に、本発明に使用可能なRFID装置の一例を概略図で示す。
直径8インチ、厚み200μmのシリコンウエハ上に2.45GHzのマイクロ波による読み出しが可能なアンテナ内蔵型の500mm角ICチップアレイを600mmピッチで作製する。ICチップ1には128bitの認識番号を格納したメモリー(ROM;Read Only Memory)の他、整流回路、電圧制御器、初期設定回路、クロック回路等が搭載されている。アンテナ2はICチップ1の上面にコイル状に形成されている。さらに同ウエハの裏面に厚み約1μmの磁性膜(Ni金属膜)3が蒸着法にて形成され、500μm角のRFID装置a(RFID装置A)にダイシングされている。
また、Ni金属膜をつけないICチップ(RFID装置B)も使用することも可能である。
<磁性材料を担持したRFID装置の作製>
図1に、本発明に使用可能なRFID装置の一例を概略図で示す。
直径8インチ、厚み200μmのシリコンウエハ上に2.45GHzのマイクロ波による読み出しが可能なアンテナ内蔵型の500mm角ICチップアレイを600mmピッチで作製する。ICチップ1には128bitの認識番号を格納したメモリー(ROM;Read Only Memory)の他、整流回路、電圧制御器、初期設定回路、クロック回路等が搭載されている。アンテナ2はICチップ1の上面にコイル状に形成されている。さらに同ウエハの裏面に厚み約1μmの磁性膜(Ni金属膜)3が蒸着法にて形成され、500μm角のRFID装置a(RFID装置A)にダイシングされている。
また、Ni金属膜をつけないICチップ(RFID装置B)も使用することも可能である。
<RFID装置を内蔵する樹脂粒子の作製>
RFID装置をステアリン酸のイソプロピルアルコール溶液に浸漬し室温で乾燥することでRFID装置の表面をステアリン酸で被覆する。
ついで、エチレンメタクリル酸共重合体樹脂チップ100重量部に対して、上記のRFID装置6重量部を加えて混合し、さらにポリエチレングリコール115重量部を混合し、2軸の押し出し機を用いて樹脂の溶融温度より50℃高い温度180℃で混練した。尚、180℃において、ポリエチレングリコールに対するエチレンメタクリル酸共重合体の溶解度は1%以下であり、エチレンメタクリル酸共重合体はポリエチレングリコールと相溶性が無い。
また、混練によりエチレングリコール中にRFID装置及びエチレンメタクリル酸共重合体樹脂を含有する微粒子が分散される。RFID装置を包含した約1mmサイズの樹脂粒子を水中に押し出す。水中でポリエチレングリコールを溶解することにより、所望のRFID装置を内蔵した樹脂粒子を分離することができる。得られたRFID装置を内蔵する樹脂粒子の1例を図2に示す。
図2に本発明の樹脂粒子の一実施態様を中心線に沿って破断した側面概略図を示す。図2において、樹脂粒子bは略球状であり、また、RFID装置aは、樹脂粒子に内蔵されている。又、樹脂4は、RFIDを包含し、樹脂粒子bを形成している。
RFID装置をステアリン酸のイソプロピルアルコール溶液に浸漬し室温で乾燥することでRFID装置の表面をステアリン酸で被覆する。
ついで、エチレンメタクリル酸共重合体樹脂チップ100重量部に対して、上記のRFID装置6重量部を加えて混合し、さらにポリエチレングリコール115重量部を混合し、2軸の押し出し機を用いて樹脂の溶融温度より50℃高い温度180℃で混練した。尚、180℃において、ポリエチレングリコールに対するエチレンメタクリル酸共重合体の溶解度は1%以下であり、エチレンメタクリル酸共重合体はポリエチレングリコールと相溶性が無い。
また、混練によりエチレングリコール中にRFID装置及びエチレンメタクリル酸共重合体樹脂を含有する微粒子が分散される。RFID装置を包含した約1mmサイズの樹脂粒子を水中に押し出す。水中でポリエチレングリコールを溶解することにより、所望のRFID装置を内蔵した樹脂粒子を分離することができる。得られたRFID装置を内蔵する樹脂粒子の1例を図2に示す。
図2に本発明の樹脂粒子の一実施態様を中心線に沿って破断した側面概略図を示す。図2において、樹脂粒子bは略球状であり、また、RFID装置aは、樹脂粒子に内蔵されている。又、樹脂4は、RFIDを包含し、樹脂粒子bを形成している。
<官能基を利用したRFID装置を内蔵した樹脂粒子表面の反応性確認:抗原抗体反応の例>
エチレンメタクリル酸共重合体樹脂中に含まれるカルボキシル基を利用して、RFID装置内蔵樹脂粒子の表面をビオチンでコーティングする。これに蛍光色素Alexa546を結合させたストレプトアビジンを反応させる。
得られた樹脂粒子を純水洗浄し、蛍光顕微鏡下で観察すると、Alexa546特有のオレンジ色の蛍光が観察される。以上の例からわかるように樹脂粒子表面の官能基を利用すれば種々の反応によりDNAをはじめ種々のたんぱく質、細胞等の生体高分子、もしくは細菌等微生物の抽出やアッセイが可能となる。
エチレンメタクリル酸共重合体樹脂中に含まれるカルボキシル基を利用して、RFID装置内蔵樹脂粒子の表面をビオチンでコーティングする。これに蛍光色素Alexa546を結合させたストレプトアビジンを反応させる。
得られた樹脂粒子を純水洗浄し、蛍光顕微鏡下で観察すると、Alexa546特有のオレンジ色の蛍光が観察される。以上の例からわかるように樹脂粒子表面の官能基を利用すれば種々の反応によりDNAをはじめ種々のたんぱく質、細胞等の生体高分子、もしくは細菌等微生物の抽出やアッセイが可能となる。
<フロー系でのRFID装置を内蔵した樹脂粒子のコード検出>
図3は、本発明の樹脂粒子を適用したフロー系検出システムの1例を示す概略図である。また、図4は、図3におけるA−A’断面を示した検出部の拡大概略図である。
図3において、内径2mm、厚み0.2mm、長さ300mmのガラス製流路5には、ビニール製のフレキシブルチューブが薬液導入管6として接続されている。薬液導入管6は送液ポンプ7に接続されている。RFID装置Aを内臓した樹脂粒子bが水に分散され、送液ポンプ7内に充填されている。送液ポンプを作動させることにより、該樹脂粒子bを流水に載せてガラス製流路5に導入することができる。
図3及び図4に示すように、ガラス製流路5の周辺に配置した電磁石8を作動させ、RFID装置Aのアンテナの面をガラス微小管の軸に対してほぼ垂直すなわちマイクロ波発受信装置側のアンテナ9の方向に配向させ、2.45GHzのマイクロ波を発信させ、予め記録したコードを読み取る。このとき送液ポンプを一時停止させ、ついで電磁石をOFFにしてからマイクロ波による記録コードの読み取り操作を行うことも可能である。また、電磁石8の代わりに永久磁石を配置し磁石のICチップからの距離を変えることで同様な操作が可能である。
RFID装置Aに設けられた磁性膜3は、薄い板状の磁性体であり、形状異方性が発現する。即ち、磁性膜を有するRFID装置aに磁場を印加すると、RFIDは磁力線にそって安定する。
また、RFID装置Bを用いる場合には、マイクロ波発受信装置を複数個(3個以上)配置することでコードの読み取り効率が上昇し、電磁石や、永久磁石を配することなく、読み取りが可能となる。
図3は、本発明の樹脂粒子を適用したフロー系検出システムの1例を示す概略図である。また、図4は、図3におけるA−A’断面を示した検出部の拡大概略図である。
図3において、内径2mm、厚み0.2mm、長さ300mmのガラス製流路5には、ビニール製のフレキシブルチューブが薬液導入管6として接続されている。薬液導入管6は送液ポンプ7に接続されている。RFID装置Aを内臓した樹脂粒子bが水に分散され、送液ポンプ7内に充填されている。送液ポンプを作動させることにより、該樹脂粒子bを流水に載せてガラス製流路5に導入することができる。
図3及び図4に示すように、ガラス製流路5の周辺に配置した電磁石8を作動させ、RFID装置Aのアンテナの面をガラス微小管の軸に対してほぼ垂直すなわちマイクロ波発受信装置側のアンテナ9の方向に配向させ、2.45GHzのマイクロ波を発信させ、予め記録したコードを読み取る。このとき送液ポンプを一時停止させ、ついで電磁石をOFFにしてからマイクロ波による記録コードの読み取り操作を行うことも可能である。また、電磁石8の代わりに永久磁石を配置し磁石のICチップからの距離を変えることで同様な操作が可能である。
RFID装置Aに設けられた磁性膜3は、薄い板状の磁性体であり、形状異方性が発現する。即ち、磁性膜を有するRFID装置aに磁場を印加すると、RFIDは磁力線にそって安定する。
また、RFID装置Bを用いる場合には、マイクロ波発受信装置を複数個(3個以上)配置することでコードの読み取り効率が上昇し、電磁石や、永久磁石を配することなく、読み取りが可能となる。
<フロー系でのRFID装置を内蔵する樹脂粒子のソーティング>
図5は、本発明の樹脂粒子を使用可能なY分岐流路を有するフロー系の検出システムの一実施態様を示した概略図である。
Y分岐基板11には、樹脂製の深さ1.5mm、幅2mmのY分岐型微小流路が形成されている。Y分岐基板の流入口13には、薬液導入管6が接続され、薬液導入管6は送液ポンプ7に接続されている。RFID装置Aを内臓した樹脂粒子aは水に分散され、送液ポンプに充填されている。送液ポンプを作動させて同樹脂粒子を流水に載せて微小流路に導入する。樹脂粒子が分岐点に近づいたタイミングでY分岐のそれぞれの枝管近傍に設けた電磁石12、12’を作動させることで任意の方向に樹脂粒子を誘導することができる。また、電磁石の代わりに永久磁石を用いても枝管からの距離を変えることで同様な誘導操作が可能である。樹脂粒子から送信されたデータに基づいて電磁石のON、OFFを制御することにより、データに基づいて樹脂粒子を分離することが可能である。
また、分離した樹脂粒子は、流出口より回収することが可能である。
図5は、本発明の樹脂粒子を使用可能なY分岐流路を有するフロー系の検出システムの一実施態様を示した概略図である。
Y分岐基板11には、樹脂製の深さ1.5mm、幅2mmのY分岐型微小流路が形成されている。Y分岐基板の流入口13には、薬液導入管6が接続され、薬液導入管6は送液ポンプ7に接続されている。RFID装置Aを内臓した樹脂粒子aは水に分散され、送液ポンプに充填されている。送液ポンプを作動させて同樹脂粒子を流水に載せて微小流路に導入する。樹脂粒子が分岐点に近づいたタイミングでY分岐のそれぞれの枝管近傍に設けた電磁石12、12’を作動させることで任意の方向に樹脂粒子を誘導することができる。また、電磁石の代わりに永久磁石を用いても枝管からの距離を変えることで同様な誘導操作が可能である。樹脂粒子から送信されたデータに基づいて電磁石のON、OFFを制御することにより、データに基づいて樹脂粒子を分離することが可能である。
また、分離した樹脂粒子は、流出口より回収することが可能である。
以上のように、本発明のRFID装置を内蔵した樹脂粒子は表面官能基を利用した反応により種々の生態関連物質を結合もしくは吸着させることができ、適切な磁気回路、マイクロ波発受信装置、蛍光検出手段等を設けたフロー系の流路において識別コードを利用した種々の分離・分別・分析が可能となることがわかる。
a RFID装置
b 樹脂粒子
1 ICチップ
2 アンテナ
3 磁性膜
4 樹脂
5 ガラス製流路
6 薬液導入管
7 送液ポンプ
8 電磁石
9 マイクロ波発受信装置側のアンテナ
10 マイクロ波発受信装置(リーダー)
11 Y分岐基板
12、12’電磁石
13 流入口
14 流出口
b 樹脂粒子
1 ICチップ
2 アンテナ
3 磁性膜
4 樹脂
5 ガラス製流路
6 薬液導入管
7 送液ポンプ
8 電磁石
9 マイクロ波発受信装置側のアンテナ
10 マイクロ波発受信装置(リーダー)
11 Y分岐基板
12、12’電磁石
13 流入口
14 流出口
Claims (9)
- 無線個体認識(RFID)装置を内蔵することを特徴とする樹脂粒子。
- 樹脂が、ポリオレフィン樹脂、ナイロン樹脂、又は(メタ)アクリル樹脂である請求項1に記載の樹脂粒子。
- RFID装置の外形が、略直方体形状を有する請求項1又は2に記載の樹脂粒子。
- 樹脂粒子が略球状の外形を有し、その直径が0.4mm以上2.0mm以下である請求項1〜3いずれか1つに記載の樹脂粒子。
- 樹脂粒子の表面に生化学的操作に使用することのできる化学的官能基を有する請求項1〜4いずれか1つに記載の樹脂粒子。
- 該樹脂粒子表面の化学的官能基を介して固定された生化学的関連物質を有する請求項1〜5いずれか1つに記載の樹脂粒子。
- 生化学的官能基がイオン性官能基、一級アミノ基、カルボキシル基及び水酸基よりなる群から選ばれた少なくとも1つの基を有する請求項5又は6に記載の樹脂粒子。
- RFID装置がROM型の素子又はEEPROM型の素子である請求項1〜7いずれか1つに記載の樹脂粒子。
- (1)樹脂及びRFID装置を含む樹脂組成物を、該樹脂と相溶性のない分散媒と共に該樹脂の融点以上の温度に加熱して混合し、RFED装置を内蔵する樹脂粒子に分散する工程、及び、
(2)得られた樹脂粒子を該樹脂の融点以下の温度に冷却して、平均粒径が0.4mm以上2.0mm以下である、略球状の粒子とする工程、
を含むことを特徴とする
請求項1〜8いずれか1つに記載の樹脂粒子の製造方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006009725A JP2007191545A (ja) | 2006-01-18 | 2006-01-18 | 樹脂粒子及びその製造方法 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US8763910B2 (en) | 2008-07-15 | 2014-07-01 | Syntag Manufacturing, LLC | Durable RFID tag |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2004093520A (ja) * | 2002-09-04 | 2004-03-25 | Srl Inc | 検体容器 |
WO2005042622A1 (ja) * | 2003-10-31 | 2005-05-12 | Trial Corporation | 表面に官能基を有するポリオレフィン磁性微小粒子 |
-
2006
- 2006-01-18 JP JP2006009725A patent/JP2007191545A/ja active Pending
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