JP2007184135A - セル電圧測定装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】コストアップを抑制することが可能なセル電圧測定装置を提供する。
【解決手段】複数のセル群12iそれぞれは、基準電位が読み込まれた第1入力端子311から近いほど構成されるセル数niが多くされている。ここで、基準電位に近い入力端子では、分圧抵抗による誤差の影響を受けにくい。このため、基準電位から近いセル群12iのセル数niを多くすることで、基準電位から近いセル群12iの電圧測定誤差と遠いセル群12iの電圧測定誤差とを同程度とすることとなり、不要に測定精度を高めることなく、コストアップを抑制することができる。
【選択図】図1
【解決手段】複数のセル群12iそれぞれは、基準電位が読み込まれた第1入力端子311から近いほど構成されるセル数niが多くされている。ここで、基準電位に近い入力端子では、分圧抵抗による誤差の影響を受けにくい。このため、基準電位から近いセル群12iのセル数niを多くすることで、基準電位から近いセル群12iの電圧測定誤差と遠いセル群12iの電圧測定誤差とを同程度とすることとなり、不要に測定精度を高めることなく、コストアップを抑制することができる。
【選択図】図1
Description
本発明は、セル電圧測定装置に関する。
燃料電池の複数セルと並列に補助演算器が配置され、補助演算器によって燃料電池の複数セルのそれぞれの電圧を検出し、検出された電圧と設定電圧とを比較し、比較結果を出力するセル電圧測定装置が知られている。なお、このセル電圧測定装置では、複数のセルが直列接続されており、各セルの両端には接続線が設けられ、各接続線は補助演算器の各入力端子それぞれに電気的に接続されている(例えば特許文献1参照)。
特開平11−345622号公報
しかし、従来のセル電圧測定装置において、補助演算器は、隣り合う入力端子から読み込んだ電圧に基づいてセル電圧を測定するわけでなく、ある入力端子から読み込んだ電圧と基準電位とに基づいてセル電圧を測定する。このため、入力端子によっては、読み込んだ電圧と基準電位との電圧差が大きくなってしまう場合があり、この電圧差を考慮すると、従来の補助演算器では、マルチプレクサなどの素子耐圧を超える数のセルの電圧測定を行うように構成することができず、検出セル数が制限されてしまう。
そこで、入力端子からの電圧を直接測定せず、分圧抵抗を介して測定することが考えられる。ところが、分圧抵抗を介した場合、基準電位に近い電圧の入力端子と、基準電位から離れた電圧の入力端子とでは、分圧抵抗の誤差の影響度が異なってくる。すなわち、基準電位から離れた電圧では、分圧抵抗の誤差の影響により測定電圧値と本来値との差が大きくなってしまう。このため、基準電位との差が大きい電圧でも測定電圧値が本来値に近づくように、分圧抵抗の誤差を小さく設定することとなる。しかし、基準電位に近い電圧の入力端子については分圧抵抗の誤差の影響を受け難いため、分圧抵抗の誤差を小さく設定すると、電圧測定精度は不要に高くなり、コストアップにつながってしまう。
本発明はこのような従来の課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、コストアップを抑制することが可能なセル電圧測定装置を提供することにある。
本発明のセル電圧測定装置は、複数のセルが直列接続された燃料電池の少なくとも1つのセルから構成される複数のセル群と、複数のセル群それぞれの両端に接続線を介して電気的に接続される複数の入力端子を有し、入力端子から分圧抵抗を介して電圧値を読み込んで、各セル群の電圧を測定するセル電圧測定手段とを備えている。セル電圧測定手段は、複数の入力端子の1つから読み込んだ電圧値を基準電位とし、この基準電位と測定対象となるセル群の入力端子から読み込んだ電圧とから、測定対象となるセル群の電圧を測定する。複数のセル群それぞれは、基準電位とされた電圧値が読み込まれた入力端子から近いほど構成されるセル数が多くされている。
本発明によれば、分圧抵抗による誤差の影響を受け易い基準電位から遠いセル群のセル枚数を少なくすることで、基準電位から遠いセル群の測定誤差を小さくすることができる。従って、従来技術のように分圧抵抗による誤差の影響を受け易い基準電位に遠いセル群に合わせて、セル群の分圧抵抗の誤差を小さく設定する必要が無い為、不要に分圧抵抗の誤差を小さくすることがなく、コストアップを防ぐ事ができる。
以下、本発明の好適な実施形態を図面に基づいて説明する。なお、各図において、同一又は同様の要素には同一の符号を付して説明を省略するものとする。
図1は、本発明の第1実施形態に係るセル電圧測定装置の構成図である。同図に示すように、セル電圧測定装置1は、燃料電池10と、複数の接続線20と、セル電圧測定器(セル電圧測定手段)30と、診断器(診断手段)40とを備えている。
燃料電池10は、燃料ガスである水素ガスと酸化剤ガスである空気とを反応させることにより発電を行うものであり、発電を行う複数(n個)の単位セル111〜11nが直列接続されて構成されている。ここで、複数のセル111〜11nは、複数(8つ)のセル群12を構成している。すなわち、各セル群12は少なくとも1つのセル11から構成されており、具体的に第1セル群121は6つのセル111〜116から構成され、第2セル群122は3つのセル117〜119から構成されている。また、第7セル群127や第8セル群128は、1つのセル11n−1,11nから構成されている。なお、図1に示すように、本実施形態では、第1〜第8セル群121〜128を例に説明するが、セル群12の数は8つに限られるものではない。
複数(9本)の接続線20は、燃料電池10とセル電圧測定器30とを電気的に接続するものであり、一端が複数のセル群12の端に接続されている。具体的に、第1接続線201の一端は、第1セル群121の負極側の点p0に接続され、第2接続線202の一端は、第1セル群121の正極側(第2セル群122の負極側)の点p1に接続されている。また、第3〜第9接続線203〜209についても同様に各点p2〜p8に接続されている。
セル電圧測定器30は、複数の接続線20を介して燃料電池10に接続され、各セル群121〜128の電圧を測定するものである。このセル電圧測定器30は、複数の入力端子31と、A/D変換器32と、分圧抵抗群33とからなっている。
複数の入力端子31は、9本の接続線201〜209の他端にそれぞれ接続されている。すなわち、第1入力端子311は第1接続線201の他端に接続され、第2入力端子312は第2接続線202の他端に接続されている。また、第3〜第9入力端子313〜319についても同様に、第3〜第9接続線203〜209の他端に接続されている。なお、図1の点Aに示すように、第1入力端子311は接地されている。
A/D変換器32は、複数の入力端子311〜319から電位を読み込んで、各セル群121〜128の電圧を測定するものである。このA/D変換器32は、基準電位の入力ch0と少なくとも8つの入力ポートch1〜ch8を有し、点p0の電位を第1入力端子311を通じて基準電位入力ch0から読み込み、点p1の電位を第2入力端子312を通じて入力ポートch1から読み込む。また、点p2〜p8の電位についても、同様に第3〜第9入力端子313〜319を通じて入力ポートch2〜ch8から読み込む。このA/D変換器32は、入力ポートch0〜ch8から読み込んだ電位をもとに演算を行って、各セル群121〜128の電圧を測定し、測定電圧のデータを診断器40に出力する。
ここで、A/D変換器32は、直接に複数の入力端子311〜319から電位を読み込むわけでなく、分圧抵抗群33を介して電位を読み込む。分圧抵抗群33は、複数の入力端子311〜319からの電位を分圧するものであり、第1〜第8分圧抵抗器R1〜R8を有している。第1分圧抵抗器R1は、第1抵抗Ra1と第2抵抗Rb1とからなり、A/D変換器32は、第1抵抗Ra1と第2抵抗Rb1とによって分圧された電位を入力ポートch1から読み込むようになっている。また、他の分圧抵抗器R2〜R8についても同様に、第1抵抗Ra2〜Ra8と第2抵抗Rb2〜Rb8とからなり、A/D変換器32は、第1抵抗Ra2〜Ra8と第2抵抗Rb2〜Rb8とによって分圧された電位を入力ポートch2〜ch8から読み込むようになっている。
診断器40は、各セル群121〜128の電圧値に基づいて、燃料電池10のセル11に異常が生じていないかを判断するものである。また、診断器40は、燃料電池10が発電を行っている状態において、セル電圧測定器30により測定された電圧が零である場合、測定対象となるセル群12の接続線20が断線している、または接触不良であると診断するようになっている。
次に、セル電圧測定器30による各セル群121〜128の電圧値V1〜V8の測定動作を説明する。まず、A/D変換器32は、第1入力端子311を介して入力ポートch0から入力した電圧値、すなわち点p0の電圧値を基準電位とする。そして、基準位をもとに以下の演算を行う。なお、基準電位は、第1入力端子311を介して入力ポートch0から入力した電圧値に限るものでなく、A/D変換器32は、複数の入力端子31の1つから読み込んだ電圧値を基準電位とすればよい。
まず、点pi(iは1以上8以下の整数)の電位は点p0が基準電位(0V)であることから、
〔数1〕
V(pi)=ΣVi=V1+V2+V3+・・・・+Vi−1+Vi (1)
により表すことができる。ここで、V(pi)は点piの電位であり、Viは第iセル群12iの電圧値である。
〔数1〕
V(pi)=ΣVi=V1+V2+V3+・・・・+Vi−1+Vi (1)
により表すことができる。ここで、V(pi)は点piの電位であり、Viは第iセル群12iの電圧値である。
また、A/D変換器32に入力される入力ポートchiの電位VADiは、
〔数2〕
VADi=αi×V(pi) (2)
となる。αiは第i抵抗器Riの分圧比である。
〔数2〕
VADi=αi×V(pi) (2)
となる。αiは第i抵抗器Riの分圧比である。
上記分圧比αiは、
〔数3〕
αi=Rbi/(Rai+Rbi) (3)
で表現される。なお、分圧比αiは、A/D変換器32の入力電圧定格以下となるように調整される。
〔数3〕
αi=Rbi/(Rai+Rbi) (3)
で表現される。なお、分圧比αiは、A/D変換器32の入力電圧定格以下となるように調整される。
以上より、セル電圧測定器30は、以下の式(4)から第iセル群12iの電圧値を求める。
〔数4〕
Vi=V(pi)−V(pi−1)=VADi/αi−VADi−1/αi−1 (4)
なお、分圧比αi,αi−1は、既知の値であるため、セル電圧測定器30は、第iセル群12iの電圧値を求めることができる。
〔数4〕
Vi=V(pi)−V(pi−1)=VADi/αi−VADi−1/αi−1 (4)
なお、分圧比αi,αi−1は、既知の値であるため、セル電圧測定器30は、第iセル群12iの電圧値を求めることができる。
次に、第iセル群12iのセル数について説明する。複数のセル群12のそれぞれは、基準電位とされた電位が読み込まれた入力端子31(すなわち第1入力端子311)から近いほど、セル数が多くされている。そして、本実施形態では、このようにセル数を設定することにより、コストアップを抑制している。以下、具体的に説明する。
なお、本実施形態では、上記式(1)〜(4)により第iセル群12iの電圧値を求めることができることができるが、この値は誤差を含んでいるため、セル数を説明するに先立って、実際の第iセル群12iの電圧値Vi’を説明するものとする。
まず、分圧比αiは誤差riを有するため、誤差riを考慮にいれると、実際の分圧比αi’は、
〔数5〕
αi’=(1+ri)αi (5)
となる。このため、実際にA/D変換器32に入力される電位VADi’は、
〔数6〕
VADi’=(1+ri)αi×V(pi)=(1+ri)×VADi (6)
となる。
〔数5〕
αi’=(1+ri)αi (5)
となる。このため、実際にA/D変換器32に入力される電位VADi’は、
〔数6〕
VADi’=(1+ri)αi×V(pi)=(1+ri)×VADi (6)
となる。
従って、実際の第iセル群12iの電圧値Vi’は、
〔数7〕
Vi’=VADi’/αi−VADi−1’/αi−1
=(1+ri)VADi/αi−(1+ri−1)×VADi−1/αi−1 (7)
となる。
〔数7〕
Vi’=VADi’/αi−VADi−1’/αi−1
=(1+ri)VADi/αi−(1+ri−1)×VADi−1/αi−1 (7)
となる。
故に、実際の第iセル群12iの電圧値Vi’と測定された第iセル群12iの電圧値Viとの誤差ΔViは、
〔数8〕
ΔVi=ri×VADi/αi−ri−1×VADi−1/αi−1
=ri×V(pi)−ri−1×V(pi−1) (8)
となる。
〔数8〕
ΔVi=ri×VADi/αi−ri−1×VADi−1/αi−1
=ri×V(pi)−ri−1×V(pi−1) (8)
となる。
ここで、分圧比αiの誤差riの最大値をrとすると、第iセル群12iの測定誤差ΔViの最大値Veiは、二乗平均を使って、
〔数9〕
Vei=√(r2×V(pi)2+r2×V(pi−1)2)
=r×√(V(pi)2+V(pi−1)2) (9)
と表現できる。よって、基準電位である点p0から離れるほど測定誤差ΔViの最大値Veiが大きくなる事が分かる。
〔数9〕
Vei=√(r2×V(pi)2+r2×V(pi−1)2)
=r×√(V(pi)2+V(pi−1)2) (9)
と表現できる。よって、基準電位である点p0から離れるほど測定誤差ΔViの最大値Veiが大きくなる事が分かる。
なお、第iセル群12iのセル数をniとし、1つのセル電圧をVcとすると、点piの電圧値V(pi)は、
〔数10〕
V(pi)=V(pi−1)+ni×Vc (10)
とも表現できるため、上記式(9)は、
〔数11〕
Vei=r×√((ni×vc+V(pi−1))2+V(pi−1)2) (11)
となる。
〔数10〕
V(pi)=V(pi−1)+ni×Vc (10)
とも表現できるため、上記式(9)は、
〔数11〕
Vei=r×√((ni×vc+V(pi−1))2+V(pi−1)2) (11)
となる。
したがって、式(11)より、測定誤差ΔViの最大値Veiは、セル数niに比例する事が分かる。つまり、点p0から離れた第iセル群12iにおいては、セル数niを少なくし、点p0に近い第iセル群12iにおいては、セル数niを多くすれば電圧測定精度が良くなる。
一方、セル群のセル数niが多いほど各セル電圧のばらつきがセル群の電圧値に与える影響が大きくなる為、セル数niが多いセル群では測定誤差ΔViを抑える必要がある。
故に、第iセル群12iの測定誤差ΔViの最大値Veiと第iセル群12iのセル数niの関係は、例えば1つのセルからなるセル群の測定誤差ΔViの最大値Veiを0.1〔V〕以下とする場合、セル数niあるセル群の測定誤差ΔViの最大値Veiは0.1〔V〕/ni以下とすると、
〔数12〕
ni<0.1/Vei (12)
となり、式(12)が成立するように、セル数niを設定すればよい。
〔数12〕
ni<0.1/Vei (12)
となり、式(12)が成立するように、セル数niを設定すればよい。
従って、第1セル群121のセル数n1は、
〔数13〕
n1<0.1/Ve1 (13)
が成立するように、設定される。
〔数13〕
n1<0.1/Ve1 (13)
が成立するように、設定される。
ここで、1つのセル電圧Vcを1.2〔V〕とし、分圧比αiの誤差riの最大値rを0.002(0.2%)とすると、第1セル群121の測定誤差ΔV1の最大値Ve1は、式(11)にて、p0=0〔V〕であるので、
〔数14〕
Ve1=0.002×n1×1.2 (14)
となり、セル数n1は、
〔数15〕
n1<√(0.1/(0.002×1.2)=6.5 (15)
となる。故に、第1セル群121のセル数n1は、「6」とされる。
〔数14〕
Ve1=0.002×n1×1.2 (14)
となり、セル数n1は、
〔数15〕
n1<√(0.1/(0.002×1.2)=6.5 (15)
となる。故に、第1セル群121のセル数n1は、「6」とされる。
このように、第1セル群121のセル数n1を「6」とすることにより、ni×Veiは0.086〔V〕(=6×0.002×6×1.2)となり、0.1以下とできる。すなわち、セル数n1が「1」であったなら、ni×Veiは0.086〔V〕よりもかなり低い値となり、電圧測定精度が不要に高く、コストアップにつながってしまうが、セル数n1が「6」であるため、電圧測定精度を不要に高くすることなく、コストアップを抑制することができる。
第2〜第8セル群セル群122〜128のセル数n2〜n8についても、上記式(10)〜式(15)と同様にして、求めることができる。図2は、第2〜第8セル群122〜128のセル数n2〜n8、及び測定誤差等を示す説明図である。
上記のように、1つのセル電圧Vcを1.2〔V〕とし、分圧比αiの誤差riの最大値rを0.002(0.2%)とすると、第2〜第8セル群122〜128のセル数n2〜n8は、順に「3」「2」「2」「2」「1」「1」「1」となる。このように、本実施形態において、複数のセル群12のそれぞれは、第1入力端子311から近いほど、セル数niが多くされている。
このようにして、第1実施形態に係るセル電圧測定装置1によれば、分圧抵抗による誤差の影響を受け易い基準電位から遠いセル群12のセル枚数を少なくすることで、基準電位から遠いセル群12の測定誤差を小さくすることができる。従って、従来技術のように分圧抵抗による誤差の影響を受け易い基準電位に遠いセル群12に合わせて、セル群12の分圧抵抗の誤差を小さく設定する必要が無い為、不要に分圧抵抗の誤差を小さくすることがなく、コストアップを防ぐ事ができる。
また、燃料電池10が発電を行っている状態において測定電圧が零である場合に、測定対象となるセル群12iの入力端子31iの接続線20iが断線している、または接触不良であると診断することとしている。ここで、測定電圧が零であるということは燃料電池10が発電を行っていないことを示している。このため、発電時に測定電圧が零であるということは矛盾が生じていると言え、断線または接触不良と診断することが妥当である。従って、発電時に測定電圧が零である場合、測定対象となるセル群の接続線が断線している、または接触不良であると診断することで、正確な診断を行うことができる。
第1実施形態では、第1接続線201の一端を第1セル群121の負極側の点p0に接続し、第2接続線202の一端を第1セル群121の正極側(第2セル群122の低電位側)の点p1に接続し、第3〜第9接続線203〜209についても同様に各点p2〜p8に接続したが、第1接続線201の一端を第8セル群128の正極側の点p8に接続し、第7接続線207の一端を第8セル群128の負極側の点p7に接続し、第1〜第6接続線201〜206についても同様に各点p0〜p6に接続してもよい。こうすることによっても、第1実施形態と同じ効果を得ることができる。
次に、本発明の第2実施形態を説明する。第2実施形態に係るセル電圧測定装置2は、第1実施形態のものと同様であるが、構成が第1実施形態のものと一部異なっている。以下、第1実施形態との相違点を説明する。
図3は、本発明の第2実施形態に係るセル電圧測定装置2の構成図である。同図に示すように、第2実施形態に係るセル電圧測定装置2は、測定対象となるセル群12iの数が第1実施形態よりも多くされている。また、これに伴って燃料電池10とセル電圧測定器30とを接続する接続線20iの数についても多くされている。さらに、第2実施形態では、セル電圧測定器30が第1及び第2モジュール30a,30bを備えている。そして、複数の入力端子31は、それぞれがいずれかのモジュール30a,30bに電気的に接続され、第1セルブロック41a、第2セルブロック41b内のそれぞれのセル群電圧は、モジュール30a,30bによって測定されるようになっている。
具体的に第1モジュール30aは、第1実施形態に示したセル電圧測定器30と同様の構成を有しており、A/D変換器32aと、分圧抵抗群33aとを有し、複数の入力端子311〜319から読み込んだ電位に基づいて、測定対象となる第1〜第8セル群121〜128の電圧を測定するようになっている。さらに、第1モジュール30aは、該第1モジュール30aの回路に電圧±VAとGND−Aを供給するDC/DCコンバータ34aを有している。A/D変換機32aの出力はフォトカプラ39aを介して電気的に絶縁され診断器40に入力される。
同様に、第2モジュール30bは、第1実施形態に示したセル電圧測定器30と同様の構成を有しており、A/D変換器32bと、分圧抵抗群33bとを有し、複数の入力端子319〜3117から読み込んだ電井に基づいて、測定対象となる第9〜第16セル群129〜1216の電圧を測定するようになっている。さらに、第2モジュール30bは、該第2モジュール30bの回路に電圧±VBとGND−Bを供給するDC/DCコンバータ34bを有している。A/D変換機32bの出力はフォトカプラ39bを介して電気的に絶縁され診断器40に入力される。
また、モジュール30a,30bそれぞれは、複数の入力端子31の1つから読み込んだ電位を基準電位とし、この基準電位と測定対象となるセル群12の入力端子31から読み込んだ電位とから、測定対象となるセル群12の電圧を測定するようになっている。具体的に第1モジュール30aは、第1入力端子311から読み込んだ電位を第1モジュール30aの基準電位とする。また、第2モジュール30bは、第9入力端子319から読み込んだ電位を第2モジュール30bの基準電位とする。なお、第2実施形態に係るセル電圧測定装置2の電圧測定動作は、第1実施形態において説明したものと同様であるため、詳細説明を省略する。
また、第2実施形態では、各セル群12iのセル数niの設定についても第1実施形態と同様であり、複数のセル群12それぞれは、各モジュール30a,30bによって基準電位p0,p8の各入力端子311,319から高電位側に近いほど、構成されるセル数が少なくされている。
すなわち、第1セル群121は、第1モジュール30aによって基準電位が読み込まれた第1入力端子311から高電位側に最も近く、セル数が多くされている。一方、第8セル群128は、第1入力端子311から高電位側に遠く、セル数が「1」とされている。なお、第8セル群128は、第2モジュール30bによって基準電位が読み込まれた第9入力端子319から(低電位側に)近いものの、高電位側に近くなく、セル数は多くされていない。
また、同様に、第9セル群129は、第2モジュール30bによって基準電位が読み込まれた第9入力端子319から高電位側に最も近く、セル数が多くされている。一方、第10セル群1210は、第9セル群129よりも第9入力端子319から遠く、セル数が第9セル群129よりも少なくなっている。
このようにして、第2実施形態に係るセル電圧測定装置3によれば、複数のセル群121〜1216のそれぞれは、各モジュール30a,30bによって基準電位が読み込まれた各入力端子311,319から高電位側に近いほど、構成されるセル数が多くされている。このため、第1実施形態と同様に、不要に測定精度を高めることなく、コストアップを抑制することができる。
また、診断器40によって、第1実施形態と同様に、発電時に測定電圧が零である場合、測定対象となるセル群の接続線が断線している、または接触不良であると診断することで、正確な診断を行うことができる。
次に、本発明の第3実施形態を説明する。第3実施形態に係るセル電圧測定装置3は、第1実施形態のものと同様であるが、構成が第1実施形態のものと一部異なっている。以下、第1実施形態との相違点を説明する。
図4は、本発明の第3実施形態に係るセル電圧測定装置3の構成図である。同図に示すように、第3実施形態では、セル電圧測定器30の構成が第1実施形態のものと大きく異なっており、セル電圧測定器30は、複数の入力端子31と、複数の作動増幅器35と、マルチプレクサ36と、コンパレータ37と、定電圧源38とを有している。
複数の入力端子31は、第1実施形態のものと同様であるが、第5入力端子315が接地されている点で、第1実施形態のものと異なっている。
複数の作動増幅器35は、隣り合う入力端子31から入力した電位の差を増幅出力するものである。具体的に第1作動増幅器351は、第1入力端子311と第2入力端子312とから入力した電位の差を増幅出力する。
図5は、図4に示した第1作動増幅器351の詳細構成図である。図5に示すように、第1作動増幅器351は、オペアンプOPを有しており、オペアンプOPの反転入力端子には抵抗Raが接続されている。オペアンプOPの反転入力端子と抵抗Raとの接続部分には、抵抗Rcの一端が接続され、抵抗Rcの他端は接地されている。また、オペアンプOPの非反転入力端子には抵抗Rbが接続されている。オペアンプOPの非反転入力端子と抵抗Rbとの接続部分には、抵抗Rdの一端が接続され、抵抗Rdの他端は接地されている。
このように、オペアンプOPの反転入力端子には抵抗Ra,Rcによる分圧が入力し、非反転入力端子には抵抗Rb,Rdによる分圧が入力することとなる。さらに、オペアンプOPの出力は、抵抗Reを介して非反転入力端子に接続されている。なお、他の作動増幅器352〜358についても同様であるため、説明を省略する。
以上のような作動増幅器35iは入力電圧Viniとし、出力電圧Voutiとすると、
〔数16〕
Vouti=Gi×Vini (16)
と表現できる。Giは作動増幅器35iの増幅度である。
〔数16〕
Vouti=Gi×Vini (16)
と表現できる。Giは作動増幅器35iの増幅度である。
ここで、本実施形態において図5に示した抵抗Ra〜Reは、
〔数17〕
Gi=k/ni (17)
となるように設定される。kは定数である。
〔数17〕
Gi=k/ni (17)
となるように設定される。kは定数である。
再度、図4を参照する。マルチプレクサ36は、上記第1〜第8作動増幅器351〜358の出力電圧Vout1〜Vout8を入力し、入力した出力電圧Vout1〜Vout8のいずれか1つを選択して出力するものである。コンパレータ37は、出力電圧Vout1〜Vout8のうちマルチプレクサ36によって選択された電圧値(測定した電圧値)と、予め設定された設定電圧値とを比較して比較結果を出力するものである。また、コンパレータ37は、例えば測定電圧が設定電圧以上である場合にHレベル信号を出力し、測定電圧が設定電圧未満である場合にLレベル信号を出力する。定電圧源38はコンパレータ37に接続され、コンパレータ37に設定電圧を供給するものである。
次に、各セル群12iのセル数niの設定について説明する。第3実施形態に係るセル電圧測定装置3において、複数のセル群12iそれぞれは、第1実施形態と同様に、基準電位が読み込まれた第5入力端子315から近いほど構成されるセル数niが多くされている。具体的に図4に示す例では、第3〜第5セル群123〜125のセル数n3〜n5はいずれも「2」となっている。これに対し、第1,第8セル群121,128のセル数n1,n8はいずれも「1」となっている。このように、第3実施形態では、第5入力端子315から近いほどセル数niが多くなっている。
このようにして、第3実施形態に係るセル電圧測定装置3によれば、第1実施形態と同様に、基準電位から近いセル群12iのセル数niを多くすることで、基準電位から近いセル群12iの電圧測定誤差と遠いセル群12iの電圧測定誤差とを同程度とすることとなり、不要に測定精度を高めることなく、コストアップを抑制することができる。
さらに、第3実施形態によれば、測定した電圧値と、予め設定された設定電圧値とを比較して、比較結果を出力することにより、回路構成を簡易にすることができる。
以上、実施形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、変更を加えてもよし、各実施形態を組み合わせるようにしてもよい。例えば、第2実施形態においてモジュール30a,30bの数は2つであったが、これに限らず、3つ以上であってもよい。また、第2実施形態のモジュール30a,30bを用いる構成と、第3実施形態の作動増幅器35及びコンパレータ37等を用いる構成とを組み合わせるようにしてもよい。
1〜3…セル電圧測定装置
10…燃料電池
11…セル
12…セル群
20…接続線
30…セル電圧測定器(セル電圧測定手段)
30a…第1モジュール
30b…第2モジュール
31…入力端子
32…A/D変換器
33…分圧抵抗群
33a…分圧抵抗群
33b…分圧抵抗群
Ra〜Re…抵抗
35…作動増幅器
36…マルチプレクサ
37…コンパレータ
38…定電圧源
39…フォトカプラ
40…診断器(診断手段)
41a…第1セルブロック
41b…第2セルブロック
10…燃料電池
11…セル
12…セル群
20…接続線
30…セル電圧測定器(セル電圧測定手段)
30a…第1モジュール
30b…第2モジュール
31…入力端子
32…A/D変換器
33…分圧抵抗群
33a…分圧抵抗群
33b…分圧抵抗群
Ra〜Re…抵抗
35…作動増幅器
36…マルチプレクサ
37…コンパレータ
38…定電圧源
39…フォトカプラ
40…診断器(診断手段)
41a…第1セルブロック
41b…第2セルブロック
Claims (5)
- 複数のセルが直列接続された燃料電池の少なくとも1つのセルから構成される複数のセル群と、
前記燃料電池の負極端または正極端のどちらか一方と前記複数のセル群それぞれの正極端または負極端のどちらか他方に接続線を介して電気的に接続される複数の入力端子を有し、前記入力端子から分圧抵抗を介して電位を読み込んで、各セル群の電位を測定するセル電圧測定手段と、を備え、
前記セル電圧測定手段は、前記複数の入力端子の1つから読み込んだ電位を基準電位とし、測定対象となるセル群の入力端子から読み込んだ電位から前記基準電位を減算して、測定対象となるセル群の電圧値を演算し、
前記複数のセル群それぞれは、前記基準電位とされた入力端子から近いほど構成されるセル数が多くされている
ことを特徴とするセル電圧測定装置。 - 前記燃料電池が発電を行っている状態において、前記セル電圧測定手段により測定された電圧が零である場合、測定対象となるセル群の接続線が断線している、または接触不良であると診断する診断手段をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のセル電圧測定装置。
- 複数のセルが直列接続された燃料電池の少なくとも1つのセルから構成される複数のセル群と、
前記複数のセル群から構成される複数のセルブロックと、
前記複数のセルブロックそれぞれの負極端または正極端のどちらか一方と前記セルブロック内で複数のセル群それぞれの正極端または負極端のどちらか他方に接続線を介して電気的に接続される複数の入力端子を有し、前記入力端子から分圧抵抗を介して電位を読み込んで、前記セルブロックのそれぞれにおいて各セル群の電位を測定する複数のセル電圧測定モジュールからなるセル電圧測定手段と、を備え、
前記セル電圧測定モジュールは、前記複数の入力端子の1つから読み込んだ電位を基準電位とし、測定対象となるセル群の入力端子から読み込んだ電位から前記基準電位を減算して測定対象となるセル群の電圧値を演算し、
前記複数のセル群それぞれは、前記基準電位とされた前記セル電圧測定モジュール内の各入力端子から高電位側に近いほど、構成されるセル数が多くされている
ことを特徴とするセル電圧測定装置。 - 前記燃料電池が発電を行っている状態において、前記各モジュールにより測定された電圧が零である場合、測定対象となるセル群の接続線が断線している、または接触不良であると診断する診断手段をさらに備えることを特徴とする請求項3に記載のセル電圧測定装置。
- 前記セル電圧測定手段は、測定した電圧値と、予め設定された設定電圧値とを比較して、比較結果を出力することを特徴とする請求項1または請求項3のいずれかに記載のセル電圧測定装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006000642A JP2007184135A (ja) | 2006-01-05 | 2006-01-05 | セル電圧測定装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2006000642A JP2007184135A (ja) | 2006-01-05 | 2006-01-05 | セル電圧測定装置 |
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Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007184135A true JP2007184135A (ja) | 2007-07-19 |
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ID=38340046
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006000642A Pending JP2007184135A (ja) | 2006-01-05 | 2006-01-05 | セル電圧測定装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2007184135A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2011151700A1 (en) | 2010-06-02 | 2011-12-08 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Voltage monitoring apparatus and voltage monitoring method |
US8659265B2 (en) | 2009-11-23 | 2014-02-25 | Samsung Sdi Co., Ltd. | Battery pack and method of sensing voltage of battery pack |
KR101915405B1 (ko) | 2016-07-19 | 2018-11-05 | 주식회사 엘지화학 | 배터리 모듈의 전압 범위 초과 상태 및 전압 범위 부족 상태를 판정하기 위한 시스템 |
-
2006
- 2006-01-05 JP JP2006000642A patent/JP2007184135A/ja active Pending
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US8659265B2 (en) | 2009-11-23 | 2014-02-25 | Samsung Sdi Co., Ltd. | Battery pack and method of sensing voltage of battery pack |
WO2011151700A1 (en) | 2010-06-02 | 2011-12-08 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Voltage monitoring apparatus and voltage monitoring method |
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