JP2007183362A - 光モジュールの組立方法及び組立装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 動作環境温度の変化に伴って伝送不良を起こしにくい光モジュールを組み立てる。
【解決手段】 組立装置10は、光モジュール12を組み立てる。この光モジュールは、半導体レーザ素子43と、この半導体レーザ素子に光学的に結合された光ファイバ52とを有する。組立装置は、光ファイバを半導体レーザ素子に対して移動可能に保持する保持手段20と、光ファイバ及び半導体レーザ素子の付近に配置された温度センサ37、60と、それらの温度センサによって計測される温度を50℃以上に上昇させる発熱体32、38を備えている。
【選択図】 図1

Description

この発明は、半導体レーザ素子及び光ファイバを有する光モジュールを組み立てる方法及び装置に関する。
光モジュールの組立において、半導体レーザ素子、レンズ及び光ファイバ間の位置合わせと、その後のこれらの部品の固定は、室温(15℃〜35℃)の下で行われている。
完成した光モジュール内において、これらの部品は、室温下では最適な位置に配置されている。しかしながら、光モジュールの動作環境が高温になるに従って、各部品の線膨張係数の違いにより、位置ずれが生じる。この結果、光結合効率が低下し、それに応じて、光モジュールの光出力が低下する。
ペルチェ素子などを用いて動作環境温度を制御することなく、このような光モジュールを駆動して光伝送を行うと、次のような問題が生じる。光モジュールは、レーザ素子の光出力を制御するオートパワーコントロール回路(以下、「APC回路」)に接続されて使用される。このAPC回路は、動作環境の温度変化等のためにレーザ素子の光出力が変動すると、レーザ素子に注入するバイアス電流を自動的に調節して、レーザ素子の平均の光出力を一定に保つ。しかし、高温下では、上述したように光結合効率が低下するうえ、レーザ素子の電流−光出力特性の非線形性に起因して、レーザ素子の光出力も低下する。このため、室温下と高温下とで、変調された光出力の全振幅(0レベルと1レベルの差)が大きく異なってしまい、伝送不良を起こしやすい。
そこで、本発明は、動作環境温度の変化に伴って伝送不良を起こしにくい光モジュールを組み立てる方法及び装置を提供することを課題とする。
本発明の一つの側面は、半導体レーザ素子と、この半導体レーザ素子に光学的に結合された光ファイバとを有するレーザモジュールを組み立てる方法に関する。この方法は、50℃以上の一定の温度下で、半導体レーザ素子及び光ファイバ間の位置合わせを行う工程と、その一定の温度下で、半導体レーザ素子及び光ファイバの双方または一方を固定し、半導体レーザ素子に対して光ファイバが相対的に移動しないようにする工程とを備えている。
50℃以上という高い温度下で部品の位置合わせと固定を行うので、組み立てられた光モジュールは、高温下で高い光結合効率を有する。室温など、比較的低い温度下では部品間の線膨張係数の違いにより位置ずれが生じ、光結合効率が低下する。しかし、温度が下がれば半導体レーザ素子の光出力が増加して、位置ずれによる光結合効率の低下を補うことになる。これにより、動作環境温度の低下に伴う光モジュールの光出力の低下が小さく抑えられる。この結果、動作環境温度が変化しても、光出力の全振幅(0レベルと1レベルの差)は大きく変化せず、したがって、伝送不良が起きにくい。
本発明の別の側面は、半導体レーザ素子と、この半導体レーザ素子に光学的に結合された光ファイバとを有する光モジュールを組み立てる装置に関する。この装置は、光ファイバが半導体レーザ素子に対して相対的に移動できるように光ファイバを保持する保持手段と、光ファイバ及び半導体レーザ素子の少なくとも一方の付近に配置された温度センサと、この温度センサによって計測される温度を50℃以上に上昇させる発熱体とを備えている。
この装置を使用すれば、上記の方法により光モジュールを組み立てることができる。具体的には、温度センサを用いて温度を計測しながら発熱体に発熱をさせることにより、50℃以上の一定の温度下に半導体レーザ素子及び光ファイバを配置することができる。保持手段を用いることにより、この温度下で、半導体レーザ素子及び光ファイバ間の位置合わせと、半導体レーザ素子及び光ファイバの双方または一方の固定を行うことができる。
この装置は、発熱体から発する熱のうち半導体レーザ素子又は光ファイバから遠ざかる熱を遮るように配置された断熱材を更に備えていてもよい。この断熱材が熱の散逸を防ぐので、発熱体による温度の上昇効率が高まる。
本発明によれば、動作環境温度の変化に伴って伝送不良を起こしにくい光モジュールを組み立てることができる。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図1は、光モジュールの組立装置を示す概略図である。この組立装置10は、組立中の光モジュール12を支持する支持台14を有している。支持台14の上部には、光モジュール12を覆うように箱状の遮蔽板22が設置されている。遮蔽板22は、組立装置10の外部の温度が遮蔽板22の内部の温度、特に光モジュール12の周囲の温度に及ぼす影響を抑える。
図2は、光モジュール12を示す部分断面図である。光モジュール12は、キャン型のレーザパッケージ50と、そのレーザパッケージ50を覆うキャップ状のカバー54と、そのカバー54の上壁に取り付けられた光ファイバ付きフェルール51を有している。
レーザパッケージ50は、半導体レーザ素子であるレーザダイオード(以下、「LD」)43に加えて、光学レンズ44及び複数のリード端子45を有している。これらのリード端子45は、金属製のステム48を貫通してモジュール12の外側に延び出している。一本のリード端子45の一端は導線46を介してLD43に接続されている。LD43は、ステム48上に設置されたサブマウント47上に固定されている。更に、ステム48の上面には、LD43及びサブマウント47を覆うように、金属製のキャップ49が設置されている。レンズ44は、このキャップ49の上壁に設けられた貫通孔にはめ込まれている。
カバー54は、金属製であり、ステム48の上面に溶接されている。カバー54の上壁には、スリーブ53を用いて、筒状のフェルール51が取り付けられている。フェルール51は、光ファイバ52の側面に密着しながら光ファイバ52を保持する。光ファイバ52の一方の端部は、フェルール51の一端から延び出している。また、光ファイバ52の他方の端部の端面は、フェルール51の他端において露出し、レンズ44と対向している。この光ファイバ付きフェルール51は、筒状のスリーブ53に挿入されている。スリーブ53の一端にはフランジ55が設けられており、カバー54の上壁に当接している。フランジ55からは、フェルール51の端部が突出している。その端部は、スリーブ54の上壁に設けられた貫通孔を通ってカバー54の内部に延在している。
スリーブ53は、複数の押さえ治具16によってカバー54の上壁に保持されている。また、レーザパッケージ50は、複数の押さえ治具18によって支持台14に保持されている。図3は、これらの押さえ治具を示す斜視図である。押さえ治具16及び18は爪形状を有している。光モジュール12の組立の際、押さえ治具16の先端30はスリーブ53のフランジ55に押し当てられ、それにより、フランジ55がカバー54の上壁に押し付けられる。また、光モジュール12の組立の際、押さえ治具18の先端30はステム48に押し当てられ、それにより、ステム48が支持台14の上面に押し付けられる。押さえ治具16、18は通常、3個ずつであり、120°の角度ずつ隔てられた3方向から部品を押さえる。
押さえ治具16、18の基端31は、図示しない移動機構に接続されている。この移動機構は、押さえ治具16、18を上下及び前後に移動させることができる。押さえ治具16、18を上下に移動させることによって、スリーブ53及びステム48を押さえたり放したりすることができる。押さえ治具16と押さえ治具18とは、独立に移動することができる。押さえ治具16は、フェルール51、光ファイバ52及びスリーブ53を、カバー54の上面に平行な方向において、LD43に対して相対的に移動できるように保持する。
フェルール51には、保持治具20が取り付けられている。フェルール51は保持治具20の一端部を貫通している。保持治具20のうちフェルール51から遠い方の端部は、図示しない移動機構に接続されている。この移動機構は、保持治具20を上下及び前後に移動させることができる。保持治具20は、フェルール51及び光ファイバ52を、光ファイバ52の軸方向において、LD43に対して相対的に移動できるように保持する。
図4は、保持治具20の構造を示しており、ここで、図4(a)は、保持治具20の上面図であり、図4(b)は、図4(a)の4b−4b線に沿った断面図である。保持治具20は、板状の部材であり、平板状の断熱材36を介して接続された内側部分20aと外側部分20bを有している。内側部分20aには、C字状のヒータ32が埋設されている。ヒータ32の両端面からは、一対のリード線34が保持治具20の外部に延び出している。ヒータ32は、ペルチェ素子であってもよい。内側部分20aには、ヒータ32の内側を通るように貫通孔35が設けられている。フェルール51は、この貫通孔35を通って保持治具20を貫通する。リード線34を通じてヒータ32に電流を流すと、ヒータ32が熱を発し、フェルール51及び光ファイバ52、並びにそれらの周辺の温度を上昇させる。
断熱材36は、保持治具20の内側部分20aを外側部分20bから熱的に絶縁する。これにより、ヒータ32から発する熱の散逸が防止され、光ファイバ52及びその周辺の温度が効率良く上昇するようになる。断熱材36としては、デルリン樹脂やセラミクス等を使用することができる。
内側部分20aには、サーミスタ37も埋設されている。サーミスタ37は、光ファイバ52の周辺の温度を計測する温度センサであり、ヒータ32から見て断熱材36の内側に配置されている。サーミスタ37は、保持治具20の外部に延び出すリード線65を有している。サーミスタ37によって計測された温度を表す信号は、このリード線65を介して出力される。
支持台14も加熱手段として機能する。図5は、支持台14の構造を示しており、ここで、図5(a)は、支持台14の上面図であり、図5(b)は、図5(a)の5b−5b線に沿った部分断面図である。支持台14は、円筒状の断熱材42を介して接続された内側部分14aと外側部分14bを有している。内側部分14aには、C字状のヒータ38が埋設されている。ヒータ38の両端面からは、一対のリード線40が支持台14の外部に延び出している。ヒータ38は、ペルチェ素子であってもよい。ステム48はヒータ38の上方に配置される。支持台14には、ヒータ38の内側を通るように貫通孔41が設けられている。レーザパッケージ50のリード端子45は、この貫通孔41を通って支持台14の内部に延在する。リード線40を通じてヒータ38に電流を流すと、ヒータ38が熱を発し、LD43及びレンズ44、並びにそれらの周辺の温度を上昇させる。
断熱材42は、ヒータ38を同心状に包囲すると共に、支持台14の内側部分14aを外側部分14bから熱的に絶縁する。これにより、ヒータ38から発する熱の散逸が防止され、LD43及びレンズ44、並びにそれらの周辺の温度が効率良く上昇するようになる。断熱材42としては、デルリン樹脂やセラミクス等を使用することができる。
内側部分14aには、サーミスタ60も埋設されている。サーミスタ60は、LD43及びレンズ44の周辺の温度を計測する温度センサであり、ヒータ38から見て断熱材42の内側に配置されている。サーミスタ60は、支持台14の外部に延び出すリード線66を有している。サーミスタ60によって計測された温度を表す信号は、このリード線66を介して出力される。
遮蔽板22には、ガス流入口23及びガス流出口24が取り付けられている。半導体レーザモジュール12の組立中は、組立装置10の外部からガス流入口23を通じて、設定された温度の窒素ガス28が遮蔽板22の内側に導入される。この窒素ガス28は、光モジュール12の周辺を流れた後、ガス流出口24から組立装置10の外部に排出される。この窒素ガス28は、LD43、レンズ44及び光ファイバ52の周辺の温度をできる限り一定に保つために使用される。
遮蔽板22には、組立装置10の外側に配置されたYAGレーザ装置25から発するYAGレーザ光26を通過させるための開口27が更に設けられている。このレーザ光26は、光モジュール12の様々な部位を溶接するために使用される。
以下では、組立装置10を用いた光モジュール12の組立方法を説明する。まず、事前の準備として、LD43を半田付けによりサブマウント47に固定し、更にレンズ44付きのキャップ49をステム48上に取り付けて、レーザパッケージ50を作製する。キャップ49は、LD43の光軸がレンズ44の光軸と合致するように位置決めされる。つまり、本実施形態では、LD43とレンズ44とは予め調心されている。更に、ステム48の上面にカバー54を溶接して固定する。その一方で、光ファイバ52をフェルール51内に挿入して固定する。
この後、カバー54付きレーザパッケージ50、光ファイバ52付きフェルール51、及びスリーブ53を遮蔽板22の内部に搬入する。レーザパッケージ50は、押さえ治具18によって支持台14の上面に保持される。スリーブ53は、カバー54の上面にフランジ55を載せた状態で、押さえ治具16によってカバー54の上面に保持される。押さえ治具16は、スリーブ53がカバー54の上面に対して平行に移動できる程度に軽くフランジ55を押さえる。フェルール51はスリーブ53に挿入される。また、フェルール51には保持治具20が取り付けられる。
次に、保持治具20及び支持台14内のヒータ32及び38に通電して発熱を行わせる。これにより、LD43、レンズ44及び光ファイバ52の温度が上昇する。LD43、及びレンズ44の周辺の温度はサーミスタ60によって計測され、光ファイバ52の周辺の温度はサーミスタ37によって計測される。これらのサーミスタによって計測された温度は、組立装置10の外部に出力される。ヒータ32及び38に供給される電流は、これらの計測温度が50℃以上の所定の温度になるように調節される。
サーミスタ37、60による計測温度が共に所定の温度になったら、LD43及び光ファイバ52間の光結合を得るために、両者の位置合わせ(調心)を行う。具体的には、LD43を発光させ、LD43から光ファイバ52に入射したレーザ光のパワーを、パワーメータ等の光検出器を用いて計測する。そして、計測された光パワーが十分に高くなるように、スリーブ53に対するフェルール51の軸方向の位置と、カバー54に対するフェルール51の水平方向の位置とを調整する。フェルール51の軸方向の位置は、保持治具20に接続された移動機構と押さえ治具16による押さえる力の調整により、フェルール51を軸方向と水平方向に移動させることにより調整される。
レーザパッケージ50及びカバー54に対するフェルール51及びスリーブ53の最適位置が定まったら、YAG溶接によってフェルール51をスリーブ53に固定すると共に、スリーブ53をカバー54に固定する。図6及び図7は、溶接位置を示す部分側面図及び上面図である。図7では、図面の簡単のため、フェルール51、光ファイバ52及び保持治具20が省略されている。
図6に示されるように、スリーブ53の外側面上の複数の位置61にYAGレーザ光26が照射される。スリーブ53の側壁は、これらの照射位置61において薄くされている。レーザ光26は、照射位置61においてスリーブ53の側壁を溶かし、その側壁を貫通してフェルール51に照射され、フェルール51の表面をも溶かす。この結果、フェルール51とスリーブ53とが溶接される。また、図7に示されるように、フランジ55の縁上の複数(図7では3箇所)の位置63にYAGレーザ光26を照射して、スリーブ53をカバー54に溶接する。こうして、半導体レーザモジュール12の組立が完了する。
なお、レーザ光26は、隣り合う押さえ治具16の間隙を通過して位置63に照射される。したがって、図7では、3箇所にレーザ光26が照射されている。しかしながら、押さえ治具16による押さえ位置を変えてフランジ55を押さえ直せば、より多くの位置で溶接を行うことができる。例えば、図7に示される位置63で溶接を行った後、押さえ位置を60°回転させれば、溶接位置を更に3箇所増やすことができる。
以下では、図8及び図9を参照しながら、本実施形態の利点を説明する。図8は、本実施形態の方法により組み立てられた光モジュールの電流−光出力特性を示し、図9は、室温下で位置合わせと固定を行って組み立てた光モジュールの電流−光出力特性を示している。これらの光モジュールは、図2に示される構造を有しており、ペルチェ素子等の温度調整機構を有さない。各図には、光モジュールの動作環境温度が25℃及び85℃のときの電流−光出力特性が実線で示されている。また、各図において、Ib及びIbはLD43への平均の注入電流、すなわちバイアス電流を表し、Ia及びIaは注入電流の全振幅、すなわち注入電流の最大値と最小値との差を表す。P0は、光モジュールに接続されるAPC回路の目標光出力を表している。APC回路は、LD43の平均の光出力をこの一定値P0に制御する。Pa及びPaは、それぞれ注入電流幅がIa及びIaに等しいときの光出力の全振幅、すなわち光出力の最大値(1レベル)と最小値(0レベル)との差を示す。また、ΔPは、光出力の全振幅の変化量を示す。
まず、室温下で組み立てられた光モジュールの電流−光出力特性を検討する。温度変化等の原因で光モジュールの平均の光出力が変化すると、図9に示されるように、APC回路は、平均の注入電流、すなわちバイアス電流を変化させて、平均の光出力を一定値P0に制御する。しかし、動作環境温度が低温(25℃)から高温(85℃)に変化すると、LDの光出力が低下するため、光モジュールの光出力の全振幅は大きく変化してしまう。これは、伝送不良が起きる原因となる。なお、通常、光モジュールの動作環境温度は、−40℃〜85℃であり、伝送システムによっては、−40℃〜150℃が要求されることもある。
このように、室温下で部品の位置合わせと固定を行うと、動作環境温度が高いときに、光モジュール内の各部品の線膨張係数の違いにより、部品間の位置ずれが生じ、光結合効率が低下する。さらに、高温下では半導体レーザ素子自身の光出力も低下し、電流−光出力特性の非線形性も大きくなる。したがって、動作環境温度が室温から高温に変化すると、光モジュールの光出力の最大値が大きく低下し、それに伴って、光出力の全振幅が大きく変化して、伝送不良が起きやすくなる。
これに対し、本実施形態の方法により組み立てられた光モジュール12では、図8に示されるように、動作環境温度が25℃から85℃に変化しても、光出力の全振幅の変化は十分に小さい。その理由は次の通りである。すなわち、50℃以上という高い温度下で部品の位置合わせと固定を行うので、組み立てられた光モジュール12は、高温下で高い光結合効率を有する。室温など、比較的低い温度下では部品間の線膨張係数の違いにより位置ずれが生じ、光結合効率が低下する。しかし、温度が下がれば半導体レーザ素子の光出力が増加して、位置ずれによる光結合効率の低下を補償する。これにより、動作環境温度の低下に伴う光モジュールの光出力の低下が小さく抑えられる。この結果、動作環境温度が変化しても、光出力の全振幅は大きく変化せず、したがって、伝送不良が起きにくい。
光モジュールの動作環境温度の上限としては、150℃程度が考えられる。したがって、上記の位置合わせ及び固定は、50℃以上150℃以下の一定温度で行うことが好ましい。
以上、本発明をその実施形態に基づいて詳細に説明した。しかし、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。
上記実施形態では、遮蔽板22を用いて光モジュール12を組立装置10の外部の環境から隔離すると共に、ガス流入口23及びガス流出口24を通じて光モジュール12の周辺に高温ガスを流す。これらの工夫は、LD43、レンズ44及び光ファイバ52の周辺の温度を一定に保つために有益ではあるが、本発明において必須ではない。
上記実施形態では、LD43と光学レンズ44とを前もって調心および固定しておき、その後、光ファイバ52とLD43とを調心するという2体調心を行う。しかしながら、本発明は、半導体レーザ素子、光学レンズ及び光ファイバの三つの部品を同時に調心する3体調心を行ってもよい。
実施形態に係るモジュール組立装置を示す概略図である。 光モジュールを示す部分断面図である。 押さえ治具を示す斜視図である。 保持治具の構造を示す図である。 支持台の構造を示す図である。 溶接位置を示す部分側面図である。 溶接位置を示す上面図である。 実施形態の方法により組み立てられた光モジュールの電流−光出力特性を示す図である。 室温下で組み立てられた光モジュールの電流−光出力特性を示す図である。
符号の説明
10…組立装置、12…光モジュール、14…支持台、16、18…押さえ治具、20…保持治具、32、38…ヒータ、36、42…断熱材、37、60…サーミスタ、43…半導体レーザ素子、44…光学レンズ、50…レーザパッケージ、51…フェルール、52…光ファイバ、53…スリーブ、54…カバー、55…フランジ。

Claims (3)

  1. 半導体レーザ素子と、この半導体レーザ素子に光学的に結合された光ファイバとを有する光モジュールを組み立てる方法であって、
    50℃以上の一定の温度下で、前記半導体レーザ素子及び前記光ファイバ間の位置合わせを行う工程と、
    前記一定の温度下で、前記半導体レーザ素子及び前記光ファイバの双方または一方を固定して、前記半導体レーザ素子に対して前記光ファイバが相対的に移動しないようにする工程と、
    を備える光モジュールの組立方法。
  2. 半導体レーザ素子と、この半導体レーザ素子に光学的に結合された光ファイバとを有する光モジュールを組み立てる装置であって、
    前記光ファイバが前記半導体レーザ素子に対して相対的に移動できるように前記光ファイバを保持する保持手段と、
    前記光ファイバ及び前記半導体レーザ素子の少なくとも一方の付近に配置された温度センサと、
    前記温度センサによって計測される温度を50℃以上に上昇させる発熱体と、
    を備える光モジュールの組立装置。
  3. 前記発熱体から発する熱のうち前記半導体レーザ素子又は前記光ファイバから遠ざかる熱を遮るように配置された断熱材を更に備える請求項2に記載の光モジュールの組立装置。
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