JP2007182466A - オレフィン重合体の流動床反応器 - Google Patents

オレフィン重合体の流動床反応器 Download PDF

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Abstract

【課題】触媒の存在下にオレフィンを気相重合反応させるオレフィン重合体製造プロセスにおいて、流動床反応器におけるポリマーの塊化物の成長を簡便に防止し、かつ、効率的な抜き出しを可能にする優れた特徴を有するオレフィン重合体の流動床反応器を提供する。
【解決手段】触媒の存在下にオレフィン類を気相重合反応させるオレフィン重合体の製造プロセスに用いられる、少なくとも内部にガス分散板と内部挿入物を有する流動床反応器であって、該流動床反応器のガス分散板からの上部垂直方向への距離Lとしたとき、反応器内部のL≦100mmの部分に内部挿入物を設置せず空塔部分とすると共にL>100mmの部分にのみ内部挿入物が設置されていることを特徴とするオレフィン重合体の流動床反応器。
【選択図】図1

Description

本発明はオレフィン重合体の流動床反応器に関する。さらに詳しくは、触媒の存在下にオレフィンを気相重合反応させるオレフィン重合体製造プロセスにおいて、流動床反応器におけるポリマーの塊化物の成長を防止しつつ、塊の効率的な抜き出しを可能にする優れた特徴を有するオレフィン重合体の流動床反応器に関するものである。
不飽和二重結合を有する炭素数2〜24程度のオレフィン重合体は、さまざまな用途に用いられる有用な物質である。このオレフィン重合体は流動床反応器で触媒を用いて気相重合で製造されることが多いが、ときおり流動床反応器内部で局部的に高温域が発生し粉体同士が互着、塊化物が発生することがある。このような塊化物は、通常はオレフィンガスおよびオレフィン重合体の粉体に同伴し反応器外に排出される。しかし塊化物が反応器内部挿入物などに引っかかり長時間滞留した場合、最初は小さい塊化物であっても反応器内部で大きい塊化物になり、ガス分散板の細孔を閉塞させる等のトラブルを誘発するなど運転の阻害要因となる。もし運転中に、このような大型の塊が内部に存在すると判断された場合は、反応を停止したのち内部の塊を人力で外部に取り出す作業が行われる。この作業は非常に膨大な労力と時間を要し、また作業にともなう生産損失も膨大なものとなる。そこで従来から、塊化物を効率的に抜き出す方法(例えば、特許文献1参照)や、温度計を反応器内部に挿入しないで外壁面に設置する方法等が提案されている(例えば、特許文献2参照)。しかし、より簡便に実施できる方法が望まれていた。
特開2001−139605公報(第1頁〜第2頁) 特開平11−193302公報(第1頁〜第4頁)
かかる状況において、本発明は、触媒の存在下にオレフィンを気相重合反応させるオレフィン重合体製造プロセスにおいて、流動床反応器内部におけるポリマーの塊化物の成長を簡便に防止し、かつ、効率的な抜き出しを可能にする優れた特徴を有するオレフィン重合体の流動床反応器の提供を目的とする。
すなわち本発明は、
(1)触媒の存在下にオレフィン類を気相重合反応させるオレフィン重合体の製造プロセスに用いられる、少なくとも内部にガス分散板と内部挿入物を有する流動床反応器であって、該流動床反応器のガス分散板からの上部垂直方向への距離Lとしたとき、反応器内部のL≦100mmの部分に内部挿入物を設置せず空塔部分とすると共にL>100mmの部分にのみ内部挿入物が設置されていることを特徴とするオレフィン重合体の流動床反応器、
(2)前記流動床反応器の内部挿入物が温度計であることを特徴とする請求項1記載のオレフィン重合体の流動床反応器、
(3)前記(1)または(2)記載の流動床反応器を用い、触媒の存在下にオレフィン類を気相重合反応させることを特徴とするオレフィン重合体の製造方法、及び
(4)前記(1)または(2)記載の流動床反応器を用い、触媒の存在下にオレフィン類を気相重合反応により製造されたことを特徴とするオレフィン重合体、
に係るものである。
本発明により、触媒の存在下にオレフィンを気相重合反応させるオレフィン重合体製造プロセスにおいて、流動床反応器におけるポリマーの塊化物の成長を簡便に防止し、かつ、効率的な抜き出しを可能にする優れた特徴を有するオレフィン重合体の流動床反応器を提供することが可能となった。
本発明のオレフィン重合体の流動床反応器は、該流動床反応器のガス分散板からの上部垂直方向への距離をLとしたとき、反応器内部のL≦100mmの部分に内部挿入物を設置せず空塔部分とすると共にL>100mmの部分にのみ内部挿入物が設置されていることを特徴としている。
触媒の存在下にオレフィンを気相重合反応させるオレフィン重合体製造プロセスにおいて、流動床反応器によりエチレン、プロピレン、ブテン、ヘキセンなど炭素数2-20のオレフィン類を単独または複数組合わせた上必要に応じて水素を投入し重合が行われる。流動床反応器における圧力は0.1−50MPaGで反応させることが可能であるが、一般的に1−3MPaGであり、ガスの平均流速は0.1〜3M/Sで運転される。触媒は、チーグラーナッタ触媒もしくはメタロセン触媒が用いられ、必要に応じてアルキルアルミニウムなど反応に必要な助触媒が必要量投入される。反応器における温度は一般的に10−200℃の範囲内であるが、40−100℃程度で運転されることが多い。ここで用いられる流動床反応器は、生産量に応じた一般的な大きさ、形状の物を用いることができる。
このようなオレフィン重合体製造プロセスに用いられる流動床反応器内部では、下部にガスを分散させるガス分散板が設置されガス分散板から吹き込まれる反応ガスにより粉体を流動させ流動床を形成している。このような反応器には、反応器内の温度を測定するための温度計や、触媒の供給ノズルなどが反応器内部挿入物として設置される。特に温度計は、流動床反応器内部の温度をより精密に制御、監視するために、内部挿入型の温度計を反応器内部に複数の高さ、方向に複数設置し、その挿入長さも10〜500mm程度であることが多い。このような反応器において、局部的な高温域の発生等により反応器の内部で大きさ10cm前後の塊化物が発生することがある。このようにして発生した塊化物は、粉体より重いため流動床下部にあるガス分散板上の近傍に存在していることが多い。従って、通常はガス分散板近傍に抜き出し配管を設置し、塊化物が小さい間に反応器外部へ排出することが行われる。しかしこのような方法を用いても、ガス分散板近傍に反応器内部挿入物、例えば温度計などの挿入物が存在した場合には、発生した塊化物が温度計とガス分散板の間に滞留しやすいことが判明した。
塊化物がかかる場所に滞留すると、それが小型のものであっても、塊の上側で、下部のガス分散板から吹き込まれるガスがあたらずに反応熱の除去が不良となることがある。このような塊の上側ではポリオレフィン粉体が反応熱により溶融互着し、さらに塊化が促進され塊化物が成長する。このようにして同じ場所に滞留している塊は、いずれは流動床全体の反応に異常をきたす大きさに成長する。また、内部で一度引っかかった塊が自発的に外れることは極めて稀である。そのため、かかる反応器の内部に引っかかったりして反応器内部で大型化した塊化物の除去には、反応器の開放を伴う人力での作業が必要になる。この作業は非常に膨大な労力と時間を要する。したがって、塊化物が発生した時の対応として、塊化物を滞留させずに早急に抜き出すことが好ましい。
かかる流動床反応器のガス分散板近傍におけるポリマーの小塊化物の滞留による成長の防止および効率的な抜き出しは、該流動床反応器内部のガス分散板からの上部垂直方向への距離をLとしたとき、L>100mmの部分に必要な内部挿入物を設置した上でL≦100mmの部分は空塔とし、ガス分散板上0〜100mmの範囲における粉体流動の障害となる内部挿入物等を存在させないという簡便な方法により効果的に達成することができる。上記に述べたようにL≦100mmの部分に内部挿入物等を存在させると、ガス分散板近傍に存在する小塊化物がガス分散板と内部挿入物の間に滞留する現象が発生し、この部分の粉体流動が阻害され反応熱の除熱が不十分となり、ポリオレフィン粒子の塊化物の成長が促進され流動床反応器の運転に悪影響を与える危険性があるからである。
以下、実施例および比較例により具体的に説明するが、本発明はこれらの例により何ら限定されるものではない。
実施例1
本発明の流動床反応器およびプロセスの概要を示すフロー図を図1に示す。この流動床反応器のガス分散板から上部垂直方向への距離Lが100mm以下の位置には、温度計5、触媒供給配管6、原料供給配管7等の反応器内部挿入物が存在しないように設置した。この流動床反応器を用いて、触媒および原料としてエチレンおよび1−ブテン、水素を流動床反応器に供給し、2.0MPaGにおいて100時間以上連続的に重合を行った。この反応を停止させ内部を開放点検したところ、温度計5、触媒供給配管6、原料供給配管7等の反応器内部挿入物とガス分散板の間には、塊化物は生成していなかった。この間、品質の安定した製品を問題なく生産することが出来た。
比較例1
流動床反応器のガス分散板上L=80mmの位置に径30mmの温度計を内部挿入長さが300mmになるように設置した他は、実施例1と同様にして、100時間連続的に重合を行い反応を停止させ内部を開放点検したところ、ガス分散板上80mmの温度計とガス分散板の間に大きさ約20cm四方厚さ約10cm、重さ約2kgの塊が、除去が困難であるほど強固に挟まっていた。この塊は人力で撤去された。上記の結果から次のことがわかる。本発明の流動床反応器を用いた実施例1は長時間の運転にかかわらず、分散板近傍におけるオレフィン重合体の塊化物の滞留現象が生じない。一方、従来の技術である流動床反応器を用いた比較例1は比較的短期間の運転でも、分散板近傍におけるオレフィン重合体の塊化物の滞留現象を生じる。
本発明の流動床反応器およびプロセスの概要を示すフロー図である。
符号の説明
1…流動床反応器、2…熱交換器、3…循環ガスコンプレッサー、4…ガス分散板、
5…反応器内部挿入型温度計、6…触媒供給配管、7…原料供給配管、8…製品抜き出し配管、L…ガス分散板から上部垂直方向への距離

Claims (4)

  1. 触媒の存在下にオレフィン類を気相重合反応させるオレフィン重合体の製造プロセスに用いられる、少なくとも内部にガス分散板と内部挿入物を有する流動床反応器であって、該流動床反応器のガス分散板からの上部垂直方向への距離Lとしたとき、反応器内部のL≦100mmの部分に内部挿入物を設置せず空塔部分とすると共に、L>100mmの部分にのみ内部挿入物が設置されていることを特徴とするオレフィン重合体の流動床反応器。
  2. 前記流動床反応器の内部挿入物が温度計であることを特徴とする請求項1記載のオレフィン重合体の流動床反応器。
  3. 請求項1または2記載の流動床反応器を用い、触媒の存在下にオレフィン類を気相重合反応させることを特徴とするオレフィン重合体の製造方法。
  4. 請求項1または2記載の流動床反応器を用い、触媒の存在下にオレフィン類を気相重合反応により製造されたことを特徴とするオレフィン重合体。
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