JP2007181413A - 血管壁障害モデル動物の作成方法 - Google Patents

血管壁障害モデル動物の作成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】血管壁障害モデル動物の作成方法を提供すること。
【解決手段】非ヒト動物の動脈の一部を血管の外部から侵襲し、侵襲した血管壁に障害を有する動物を作成することを含む、血管壁障害モデル非ヒト動物の作成方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、血管壁障害モデル動物の作成方法に関する。より詳細には、本発明は、血管外部からの侵襲により血管壁に障害を発生させることによって血管壁障害モデル動物を作成する方法に関する。さらに本発明は、上記の血管障害モデル動物を用いて薬剤の作用を評価する方法に関する。
現代社会、特に先進国社会においては、高カロリー・高脂肪の食事を取る機会が増大している。そのために、動脈硬化症が原因となる虚血性疾患(心筋梗塞・狭心症等の心疾患、脳梗塞・脳出血等の脳血管疾患)の死亡者数が増加しており、この症状を初期の段階で診断し適切な治療を行うことが求められている。また、高血圧症による血管内壁の障害も、重篤な疾患を引き起こす障害として無視できない状況にある。この障害は、長い年月にわたり徐々に形成されるものであり、ある日突然、血小板の凝集へとつながり脳梗塞、心筋梗塞を引き起こす。従って、これら血管内壁の障害を早い段階で診断することは重要なことであるが、これも現在の所、発作が起こる前に充分な診断を行う方法は存在しない。その原因の一つに診断薬の候補化合物をスクリーニング試験する適当な血管壁障害のモデル動物が無いことにある。
安価かつ短期間で動脈硬化巣病態モデルを作成可能な動物はラットである。現在、ラットに動脈硬化巣を形成させる最も一般的な方法はバルーンカテーテル法である(非特許文献1)。この方法によれば、10日間の短期間で動脈硬化巣を形成させることができる。しかし、この方法は動脈にカテーテルを挿入することからその操作に熟練が要求される。さらに動脈硬化巣の形成率は悪く施術した動物の約50%しか動脈硬化巣を形成しない。
また、特許文献1には、血管疾患病態モデル動物の作成方法であって、下記の工程:(1)動物の動脈の一部を血管 の外部から侵襲する工程;及び(2)血管 疾患を惹起する化学物質を添加した飼料を該動物に摂餌させることにより侵襲した血管に病変部を形成させる工程を含む方法が記載されている。しかしながら、特許文献1には、血管壁障害モデル動物については記載されていない。
血管壁に障害が起こり、皮下組織に血小板が接触すると、コラーゲンなどの皮下組織成分への粘着をおこし、血小板が多数凝集する反応をおこし、様々なメディエーターを放出する。コラーゲンと血小板の作用は、ずり応力により影響され、low shear rate では血小板膜タンパクGPIa/IIaと、high shear rateではvon Willebrand因子(vWF)を介してGPIb/IXとの結合が中心となる。巨核球で産生されたvWFは血小板顆粒中に貯蔵され、血小板活性化により放出される。分泌された一部は血管内皮下組織に細胞外マトリックスと結合して存在する。皮下組織に接触するとvWFは立体構造が変化し、血小板と結合できるようになる。
血小板は、内皮下組織と粘着すると活性化され、インテグリンファミリーのGPIIa/IIIbが活性化され、ここにフィブリノーゲンが結合し、他の血小板との凝集反応をひきおこす。血小板はコラーゲンに結合すると、濃染顆粒からADPを放出し、血小板の凝集作用を進展させる。血漿が皮下組織接触すると凝固反応が開始され、トロンビンを産生する。トロンビンは微量でも血小板凝集を増強する。トロンビン、コラーゲンは血小板からADPとともに、トロンボスポンジン、ファイブロネクチンなども放出され、凝集塊を安定させる。粘着あるいは凝集した血小板膜ではフォスフォリパーゼCやフォスフォリパーゼA2が活性化され、リン脂質からアラキドンが遊離すると共に細胞質内のカルシウムイオン濃度が上昇し、細胞骨格が変化し、放出反応をさらに促進する。アラキドン酸はサイクロオキシゲネースによりプロスタグランジンH2となり、さらにトロンボキサン合成酵素によりトロンボキサンA2が産生される。トロンボキサンA2は7回膜貫通型の受容体に結合し強力に血小板凝集をすすめる。
高血圧による血管の変化、動脈硬化巣には上記したような血管壁の障害があわせて引き起こされている。血小板の凝集部位に薬剤を集積させれば、血管壁障害、動脈硬化巣の治療・診断に有効であると考えられる。
しかしながら、血管壁障害モデル動物の作成は依然として困難である。血管壁障害モデル動物の作成にも、安価かつ短時間で作成可能なラットが用いられることが多く、上記動脈硬化巣の作成の場合と同様にバルーンカテーテルが用いられる。しかし、血管壁障害モデルの作成は、動脈硬化巣を作成する場合よりさらに困難で、各個体で同等の血管壁障害を作成することは不可能である。
血管を外部から侵襲することにより、血管壁障害をラット又はウサギで作成する方法も知られている。具体的には、頚動脈を露出させ、そこを、血管を破らないようピンセットで繰り返しつまむ方法(非特許文献2)、血流を止めない程度にクリップではさむ方法(非特許文献3)、瞬間的に電熱線で熱をかける方法(非特許文献4)等が知られている。しかし、血管壁障害の作成の成功率はいずれの方法でも20%以下で、実験には大量の動物が必要となるという欠点がある。
Phar.Res.16,420,1993 Circulation 21 123 1988 Pharm. Res 12(41) 1765 1996 Pham. Res. 13(42) 2387 2001 特開2002−58389号公報
本発明は、血管壁障害モデル動物の作成方法を提供することを解決すべき課題とする。本発明は、特に血管外部からの侵襲により効率よく血管壁に障害を発生させ、この障害を持った動物を使って薬剤の血管障害部位の診断および治療効果を評価することを目的とした血管壁障害モデル動物の作成方法を提供することを解決すべき課題とする。
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、ラット、マウスを用い、縫合糸で動脈を結搾し、そのまま4〜10日間飼育することにより結搾した部分に成功率高く(施術した動物の98%以上)血管壁障害を形成させることのできる血管壁障害モデル動物の作成方法を見出した。
即ち、本発明によれば、非ヒト動物の動脈の一部を血管の外部から侵襲し、侵襲した血管壁に障害を有する動物を作成することを含む、血管壁障害モデル非ヒト動物の作成方法が提供される。
好ましくは、血管を結搾することによって、動脈の一部を血管の外部から侵襲する。
好ましくは、50〜80%の血流を確保できるように血管を結搾することによって、動脈の一部を血管の外部から侵襲する。
好ましくは、5mmから50mmの間隔をあけて2箇所以上の部位を結搾する。
好ましくは、動物はイヌ、ミニブタ、ウサギ、ラット、モルモット、又はマウスである。
好ましくは、血管壁の障害の部位は頚動脈である。
本発明の別の側面によれば、上記した本発明の方法により作成される血管壁障害モデル非ヒト動物に被験物質を投与し、血管壁障害に対する被験物質の作用を評価することを含む、被験物質の評価方法が提供される。
本発明の方法によれば、血管外部からの侵襲により効率よく血管壁に障害を発生させ、この障害を持った動物を使って薬剤の血管障害部位の診断および治療効果を評価することが可能になる。本発明の方法は、動物の死亡率が低い安全性の高い方法であり、また飼育期間も従来と比較して短くすることができる。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
本発明の方法は、血管壁障害モデル非ヒト動物を作成するために、非ヒト動物の動脈の一部を血管の外部から侵襲し、侵襲した血管壁に障害を有する動物を作成することを特徴としている。
本明細書の実施例に示す結果より明らかな通り、本発明による動脈結搾法では血管壁障害を形成するラットの割合は98%であり、バルーンカテーテル法の48%に対して病態モデル作成の確率が2倍以上向上している。また、飼育の期間も動脈結搾法では6日間であるのに対し、バルーンカテーテル法では10日間であり、本発明の動脈結搾法の方が4日間も短い。従って、本発明の動脈結搾法は、従来法のバルーンカテーテル法に比べ、血管壁障害形成の成功率が高くかつラットの飼育期間も短くてすむ。
本発明における非ヒト動物の種類としては、ヒト以外であれば特に限定されないが、通常、実験動物として用いられる哺乳類動物のほか、鳥類などを用いてもよい。より具体的には、モルモット、イヌ、ミニブタ、サル、ウサギ、ラット、マウス、ムササビ、ニワトリ、ハト等を用いることが好ましい。より好ましい動物は、イヌ、ミニブタ、ウサギ、ラット、及びマウスからなる群から選ばれる動物であり、これらのうち、ラット又はマウスがさらに好ましく、特に好ましいのはラットである。ラットの種類としては、例えば、Wistar、SD、Fisher、LE、F-344等の系列を挙げることができ、好ましくはSD系ラットを用いることができる。マウスの種類としては、ICR、Bulb/cA、Nu/nu、B10、C57ブラウン、AKR、DBA、C3H等の系列を挙げることができ、好ましくはICR系マウスを用いることができる。
結搾する動脈の種類は特に限定されないが、頚動脈であることが好ましい。またラットなどの小動物では大動脈、心房動脈、肝動脈、下行動脈などを用いることができ、大動物では四肢の動脈などを用いることも可能である。
動脈を露出させる方法は特に限定されず、通常の開腹術などの術式により、一般的には無菌的かつ麻酔下に行うことができる。
露出させた動脈に対して外部から侵襲を加える方法は特に限定されないが、通常は、動脈に対して一定の物理的ストレス負荷を維持する手段を適宜選択できる。例えば、縫合糸を用いて動脈を結搾する方法を好適に用いることができる。結搾は例えば50%以上、好ましくは50〜80%、さらに好ましくは60〜80%程度の血流を確保できるように行うことが望ましい。結搾の数は特に限定されないが、数ミリメートルから数十ミリメートル程度(さらに好ましくは5mmから50mm程度)の適宜の間隔をあけて2ヶ所以上を結搾することが好ましい。縫合糸としては、ラットに対しては例えば12号程度のものを用いることができるが、動物の種類や動脈の種類に応じて、適宜の太さのものを選択できる。動脈を結搾した後、手術部を縫合して動物を麻酔から覚醒させ、1〜7日間程度の回復期を与えることが望ましい。
このようにして、血管壁に障害を有する血管壁障害モデル動物を再現性よく、かつ高い成功率で作成することができる。
本発明において血管壁障害を評価する場合、その方法は特に限定されないが、例えば、HE染色による病理観察の結果、血管内膜中に白血球、マクロファージの浸潤が認められ、同時に血小板の凝集体が少しでも認められるものを血管壁障害とすることができる。
本発明の血管壁障害モデル非ヒト動物の利用態様は特に限定されないが、例えば、血管壁障害の診断のための医薬や、血管壁障害予防及び/又は治療のための医薬のスクリーニングなどに好適に用いることができる。
被験物質としては、特に限定されることなく、任意の物質を使用することができる。被験物質としては、例えば、ペプチド、タンパク質、非ペプチド性化合物、合成低分子化合物、発酵生産物、細胞抽出液、植物抽出液、動物組織抽出液などが挙げられ、これら化合物は新規な化合物であってもよいし、公知の化合物であってもよい。またペプチドライブラリーや化合物ライブラリーなど、多数の分子を含むライブラリーを被験物質として使用することもできる。
本発明の血管壁障害モデル非ヒト動物は、死亡率が低く、血管壁障害の診断のための医薬や、血管壁障害予防及び/又は治療のための医薬のスクリーニングなどに効率よく使用することができる。
例えば、約0.01 〜 1000mg/kgの被験物質を、本発明の血管壁障害モデル非ヒト動物に投与し、血管壁障害の改善効果、死亡率の改善効果などを指標に、その被験物質の治療効果を調べることにより、血管壁障害の予防・治療薬の評価を行うことができる。ここで、血管壁障害の治療には、血管壁障害の改善、進展の抑制、重症化の予防なども含まれる。
また、被験物質を本発明の血管壁障害モデル非ヒト動物に投与する時期としては、血管障害の発生前でもよいし、発生後でもよい。各々の投与時期に応じて、血管障害の予防や治療を目的とした薬物の評価を行うことができる。
前記したようなスクリーニングにより血管壁障害を改善する効果を有すると判定された被験物質は、そのままあるいは薬学的に許容される担体と一緒に配合して、経口的又は非経口的に投与することができる。当該被験物質を、経口製剤(例えば、錠剤、丸剤、顆粒剤、散剤、カプセル剤、ソフトカプセル剤、シロップ剤、乳剤、又は懸濁剤など)、あるいは非経口製剤(例えば、注射剤、点滴剤など)などの剤形に製造する方法としては、当業者に公知の方法を使用することができる。また、製剤化の際には必要に応じて、賦形剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、甘味剤、界面活性剤、懸濁化剤、乳化剤等を適宜配合することができる。
以下の実施例により本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は実施例によって限定されるものではない。
実施例1:血管壁障害モデルラットの作成例(動脈結搾法)
SDラット雄6週齢(日本チャールスリバー社製)を購入し1週間順化する。この間一般症状に異常のない個体を選択する。ネンブタール(万有製薬製)を尾静脈より10ml/kg投与し麻酔する。頭部全体を消毒用アルコール(光製薬製)で消毒後耳の下1cm辺りの表皮を2cm程度切開する。切開した部分を再び上記消毒用アルコールで消毒する。次に表皮を切開した部分の内皮を切開する。この時の切開の長さは10mm以内とする。神経及び他の血管をよりわけ、傷を付けないように頚動脈を取り出す。取り出した頚動脈を2ヶ所約10mmの間隔をあけ縫合糸(夏目製作所社製12号)で結搾する。この時血流路を50%程度結搾する程度としそれ以上血流を阻害してはならない。動脈結搾後手術部を縫合する(夏目製作所社製10号)。
手術後6日間、ラット用普通飼料ORC-4(オリエンタル酵母社製)にて6日間飼育する。この間給水は無制限とする。
この結果、98%以上(112匹中110匹)の確率で動脈結搾部に血管壁障害を形成した血管壁障害病態ラットを作成することができる。尚、血管壁障害とは、HE染色による病理観察の結果、血管内膜中に白血球、マクロファージの浸潤が認められ、同時に血小板の凝集体が少しでも認められるものを血管壁障害とした。
比較例1:バルーンカテーテル法
SDラット雄6週齢(日本チャールスリバー社製)を購入し1週間順化する。この間一般症状に異常のない個体を選択する。ネンブタール(万有製薬製)を尾静脈より10ml/kg投与し麻酔する。頭部全体を消毒用アルコール(光製薬製)で消毒後耳の下1cm辺りの表皮を2cm程度切開する。切開した部分を再び上記消毒用アルコールで消毒する。次に表皮を切開した部分の内膜を切開する。この時の切開の長さは5mm以内とする。頚動脈を取り出した後バルーンカテーテル(テルモ社製S-2962)を挿入する。先端を挿入する長さは2cmでバルーンカテーテルが行き止まるまで進める。先端部に空気を送りふくらませた後先端部から空気を抜いて元にもど す。出血部はガーゼ(白十字社製)にて止血する。止血後手術部を縫合する。(夏目製作所社製10号)
手術後6日間、ラット用普通飼料ORC-4(オリエンタル酵母社製)にて10日間飼育する。この間給水は無制限とする。
この結果、血管壁障害を発症したラットは全体の48%であった(36匹中17匹)。残り52%(36匹中19匹)のラットの内、9匹は血管壁障害を発症せず、残りの10匹は術後死亡した。
なお、血管壁障害とは、HE染色による病理観察の結果、血管内膜中に白血球、マクロファージの浸潤が認められ、同時に血小板の凝集体が少しでも認められるものを血管壁障害とした。
以上の結果より、動脈結搾法では血管壁障害を形成するラットの割合は98%であり、バルーンカテーテル法の48%に対して病態モデル作成の確率が2倍以上向上している。また、飼育の期間も動脈結搾法では6日間であるのに対し、バルーンカテーテル法では10日間であり、本発明の動脈結搾法の方が4日間も短い。

Claims (7)

  1. 非ヒト動物の動脈の一部を血管の外部から侵襲し、侵襲した血管壁に障害を有する動物を作成することを含む、血管壁障害モデル非ヒト動物の作成方法。
  2. 血管を結搾することによって、動脈の一部を血管の外部から侵襲する、請求項1に記載の方法。
  3. 50〜80%の血流を確保できるように血管を結搾することによって、動脈の一部を血管の外部から侵襲する、請求項2に記載の方法。
  4. 5mmから50mmの間隔をあけて2箇所以上の部位を結搾する、請求項2又は3に記載の方法。
  5. 動物がイヌ、ミニブタ、ウサギ、ラット、モルモット、又はマウスである、請求項1から4の何れかに記載の方法。
  6. 血管壁の障害の部位が頚動脈である、請求項1から5の何れかに記載の方法。
  7. 請求項1から6の何れかに記載の方法により作成される血管壁障害モデル非ヒト動物に被験物質を投与し、血管壁障害に対する被験物質の作用を評価することを含む、被験物質の評価方法。
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