以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施の形態に係る伝送装置のサブラックの外観図である。本実施の形態では、サブラック100は、取り付け用リブ112,113を介してメインのラックの支柱11,12に固定されている。サブラック100の前面には、電子回路ユニット300をプラグイン(コネクタ同士を接続すること)するための複数のスロットが設けられている。各スロットには、電子回路ユニット300を装着することができる。なお、電子回路ユニットは、箱形の金属部材に、各種電子回路板を搭載したものである。
サブラック100前面のスロットは、顧客インタフェース部101とクロスコネクト監視・制御部102とに分かれている。顧客インタフェース部101には、任意の電子回路ユニットをプラグインすることができる。たとえば、顧客インタフェース部101には、顧客の注文に応じた通信インタフェース機能を有する電子回路ユニット300がプラグインされる。顧客インタフェース用の電子回路ユニット300は、顧客が必要とするビットレートに合わせて選択される。
クロスコネクト監視・制御部102には、伝送装置全体を管理する制御ユニットや、データや信号の伝送状態を管理する監視ユニットなどがプラグインされる。また、クロスコネクト監視・制御部102には、伝送信号のクロスコネクトを司る電子回路ユニット300もプラグインされる。
電子回路ユニット装着用のスロットの下には、共通操作パネル103が設けられている。共通操作パネル103には、制御ユニット等に対して操作入力を行うためのボタン等が設けられている。また、共通操作パネル103は、電源モニタ、警報、ステータス等を表示することができる。共通操作パネル103の下には、強制冷却用の複数のファン104が設けられている。複数のファン104は、サブラック100の筐体内に風を送り、電子回路ユニット300等の熱を強制冷却することができる。
サブラック100の背面には、コネクタユニット収容部160が取り付けられている。コネクタユニット収容部160は箱形をしており、内部がシェルフ構造となっている。コネクタユニット収容部160には、コネクタユニット200をプラグインするためのスロットが設けられている。なお、コネクタユニット200は、箱形の金属部材内に、コネクタボードを搭載したものである。コネクタボードは、サブラック100の外部に繋がる外部ケーブルを、電子回路ユニットに接続するための回路基板である。
このように、本実施の形態のサブラック100は、前面に電子回路ユニット300、背面にコネクタユニット200をプラグインする構造となっている。このような構造のサブラック100によれば、コネクタユニット200や電子回路ユニット300毎にEMC対策を施すことができる。さらに、コネクタユニット収容部160において、コネクタユニット200とサブラック100との間の接続部分でのEMC対策を施すことができる。また、コネクタユニット200と外部ケーブルとの接続部分においても、EMC対策を施すことができる。
以下に、サブラック100全体でEMC対策を施すための構成例を、具体的に説明する。まず、サブラック100にコネクタユニット200をプラグインする際の、接続部分におけるシールド構造について説明する。
図2は、サブラックの分解斜視図である。なお、この図は、サブラック100の構成のうち、電子回路ユニットとコネクタユニットとのプラグイン機構部のみを示している。図2に示すように、サブラック100の構成部材は、前面から順に、電子回路ユニット収容部110、金属製のシールド箱120、バックワイヤリングボード(BWB)130、金属板140、リアパネル150およびコネクタユニット収容部160である。
電子回路ユニット収容部110は箱形をしており、その内部がシェルフ(棚)構造をしている。電子回路ユニット収容部110に設けられた複数のスロットに、電子回路ユニットを収納することができる。電子回路ユニット収容部110の内側には、電子回路ユニットをプラグインする際のガイドの役割をするガイドレール111が形成されている。電子回路ユニット収容部110の側面に、取り付け用リブ112,113が固定されている。
シールド箱120には、電子回路ユニットを挿入可能な大きさの複数の開口部が設けられている。また、シールド箱120の開口部は、リブ(縦方向の柱状の部材)によって仕切られている。
BWB130の前面には、電子回路ユニットをプラグインするための複数の第1のシートコネクタ130aが設けられている。また、BWB130の背面には、コネクタユニットをプラグインするための第2のシートコネクタが設けられている。
金属板140には、開口部141が設けられている。この開口部141は、BWB130の背面に設けられたコネクタと合致する位置に開けられている。リアパネル150は、コネクタユニット収容部160を取り付けるための部材である。リアパネル150には、BWB130側のシートコネクタに合致する部分に孔が開けられている。リアパネル150に開けられた孔から、BWB130のシートコネクタの嵌合面が露出する。
コネクタユニット収容部160は、複数のコネクタユニットを収納可能な、箱形の金属部材である。コネクタユニット収容部160の構成の詳細は、後述する。
図3は、サブラックの背面からの外観図である。サブラック100の背面に固定されたコネクタユニット収容部160には、複数のコネクタユニット200,200aが収容される。コネクタユニット収容部160の各スロットには、コネクタユニットまたはコネクタユニットと同形状のブランクユニットが収納される。これにより、コネクタユニット収容部160の内側の空間は、すべて金属に囲われた空間となり、電磁妨害雑音に対するシールド効果が発揮される。
収納されたコネクタユニット200,200aは、コネクタユニット収容部160内において、BWB130に設けられた第2のシートコネクタにプラグインされる。また、コネクタユニット収容部160に収容された各コネクタユニットには、外部ケーブル530が接続されている。
図2,図3に示したように、コネクタユニットは、コネクタユニット収容部160に収容されることで、コネクタユニットとBWB130との接続部分におけるEMC対策が施される。なお、電子回路ユニットも、箱形の電子回路ユニット収容部110に収容されることで、電子回路ユニットとBWB130との接続部分におけるEMC対策が施される。
次に、コネクタユニット収容部160の構造の具体例について説明する。
図4は、コネクタユニット収容部の分解斜視図である。コネクタユニット収容部160は、シールド箱取り付けパネル161、複数のシールド箱162、中板163、2枚の側板164,165,天板166および下板167で構成される。
シールド箱取り付けパネル161は、リアパネル150に固定されると共に、複数のシールド箱162が取り付けられる。シールド箱取り付けパネル161には、BWB130側のシートコネクタに合致する部分に孔が開けられている。シールド箱取り付けパネル161に開けられた孔から、BWB130のシートコネクタが露出する。
シールド箱162は、収納されるコネクタユニットとBWB130との接続部分における電磁的シールドを保つための金属製の箱形の部材である。シールド箱162は、金属製の衝立で、各スロット毎のBWB130のシートコネクタの周囲を取り囲むように取り付けられる。
シールド箱162は、衝立を構成する金属枠162a、2枚の側面用バネ162b,162c、上面用バネ162dおよび下面用バネ162eで構成される。金属枠162aは、前面と背面とに開口部が設けられた中空の金属部材である。2枚の側面用バネ162b,162c、上面用バネ162dおよび下面用バネ162eは、金属枠162aの内側に取り付けられる。側面用バネ162bは、金属枠162aの左側面の内側に取り付けられる。側面用バネ162cは、金属枠162aの右側面の内側に取り付けられる。上面用バネ162dは、金属枠162aの上面の内側に取り付けられる。下面用バネ162eは、金属枠162aの下面の内側に取り付けられる。
2枚の側面用バネ162b,162c、上面用バネ162dおよび下面用バネ162eは、それぞれ金属で形成され、金属枠162aの内側に向かって凸部を有する。2枚の側面用バネ162b,162c、上面用バネ162dおよび下面用バネ162eは弾性を有し、凸部が金属枠162aの内側から押されると、押された力を押し戻す方向に、弾性力(内側向きの力)が発生する。この弾性力により、コネクタユニット収容部160に収容されたコネクタユニットが、側面用バネ162b,162c、上面用バネ162dおよび下面用バネ162eにより圧迫される。その結果、コネクタユニットとコネクタユニット収容部160との間の強度な電気的接触が保たれる。なお、バネに所定の間隔でスリットが入れられていることで、均等な接触を得ることができる。
中板163には、複数の通気孔163aが設けられている。複数の通気孔163aは、コネクタユニットの挿入方向に沿って細長く形成された矩形の孔である。複数の通気孔163aは、コネクタボードを支持、案内するガイドレール163bによって仕切られている。中板163はほぼ水平に配置され、図中の左右方向のそれぞれの端部に、側板164,165が取り付けられている。中板163の左右の端部は、側板164,165の上下方向の中央付近に固定されている。また、側板164,165は、中板163に対して、ほぼ垂直に取り付けられている。側板164,165には、通気用の複数の孔164a,165aが開けられている。側板164,165の孔164a,165aは円形または楕円形である。側板164は、シールド取り付けパネル161の左側の縁に固定される。側板165は、シールド取り付けパネル161の右側の縁に固定される。
天板166は、中板163と平行に、側板164,165の上端に取り付けられる。天板166には、中板163と同様に複数の通気孔166aが開けられている。複数の通気孔166aは、コネクタユニットの挿入方向に沿って細長く形成された矩形の孔である。複数の通気孔166aは、コネクタボードを支持、案内するガイドレール166bによって仕切られている。天板166は、シールド取り付けパネル161の上側の縁に固定される。
下板167は、中板163と平行に、側板164,165の下端に取り付けられる。下板167には、中板163と同様に複数の通気孔167aが開けられている。複数の通気孔167aは、コネクタユニットの挿入方向に沿って細長く形成された矩形の孔である。複数の通気孔167aは、コネクタボードを支持、案内するガイドレール167bによって仕切られている。下板167は、シールド取り付けパネル161の下側の縁に固定される。
中板163、天板166、下板167の挿入口(前面)には、シートコネクタの抜き差しに必要な挿抜レバーを噛ませるためのスリット163c,166c,167cが設けられている。また、中板163、天板166、下板167の挿入口には、コネクタユニットを固定するねじを止めるためのねじ穴163d,166d,167dが設けられている。
コネクタユニット収容部160に収納されたコネクタユニット内のコネクタボードは、BWB130を介して、電子回路ユニット内の電子回路板に接続される。
このように、コネクタユニット収容部160は、金属の板によって覆われているため、収容されたコネクタボードは、外部の電磁波の影響を受けづらくなっている。また、コネクタユニット収容部160の外枠である各板には、通気用の孔が開けられているため、コネクタユニット収容部160内に空気流を通すことができ、収容されたコネクタボードの熱を外部に逃がすことができる。しかも、シールド箱162の内側に、金属のバネが取り付けてあることにより、コネクタボードを搭載したコネクタユニットと、コネクタユニット収容部160との間の導電状態が確保される。その結果、コネクタボードとサブラック100との間の接続部分において、電磁妨害雑音に対するシールド効果が得られる。
また、中板163、天板166、下板167に設けられたガイドレール163b,166b,167bにより、コネクタユニットをプラグインする際には、コネクタユニット収容部160に設けられたスロット毎に適切な位置にコネクタユニットが導かれる。
以下に、電子回路板とコネクタボードとの接続関係について詳細に説明する。
図5は、電子回路板とコネクタボードとの接続関係を示す図である。図5では、上部に、プラグイン前の電子回路板310およびコネクタボード210を示しており、下部に、プラグイン後の電子回路板310aおよびコネクタボード210aを示している。
まず、プラグイン前の構成について説明する。電子回路板310とコネクタボード210とは、BWB130を挟んで互いに対向する位置にプラグインされる。BWB130の前面には、第1のシートコネクタ135が設けられている。BWB130の背面における第1のシートコネクタ135に合致する位置には、第2のシートコネクタ131が設けられている。第1のシートコネクタ135と第2のシートコネクタ131とは、共通のコンタクト(コネクタ接続の接続端子となるピン状の部材)を使用している。すなわち、第1のシートコネクタ135のコンタクトが、第2のシートコネクタ131の内部にも突出し、第2のシートコネクタ131のコンタクトとしても機能している。
コネクタボード210の一方の縁には、挿入側シートコネクタ220,230が並べて取り付けられている。また、コネクタボード210の挿入側シートコネクタ220,230と逆側の縁には、外線コネクタ240,250が取り付けられている。挿入側シートコネクタ220,230の中心には、コネクタガイドキー221,231が設けられている。コネクタガイドキー221,231は、挿入側シートコネクタ220,230をBWB130側の第2のシートコネクタ131,132に接続する際に、真っ先に第2のシートコネクタに接触し、第2のシートコネクタ131,132の正面に挿入側シートコネクタ220,230を導く。
電子回路板310の一方の縁には、挿入側シートコネクタ320が取り付けられている。挿入側シートコネクタ320の中心には、コネクタガイドキー321,322,323が設けられている。コネクタガイドキー321,322,323は、挿入側シートコネクタ320をBWB130側の第1のシートコネクタ135に接続する際に、真っ先に第1のシートコネクタに接触し、第1のシートコネクタ135の正面に挿入側シートコネクタ320を導く。
プラグイン後の電子回路板310aとコネクタボード210aとは、BWB130を介して互いに電気的に接続されている。コネクタボード210aには、挿入側シートコネクタ220a,230aと外線コネクタ240a,250aとが設けられている。挿入側シートコネクタ220a,230aは、BWB130の第2のシートコネクタ133,134に接続されている。電子回路板310aには、挿入側シートコネクタ320aが設けられている。挿入側シートコネクタ320aは、BWB130の第1のシートコネクタ136に接続されている。
図5に示すように、本実施の形態では、電子回路板とコネクタボードとは、一対一の対応関係にある。そして、対応関係にある電子回路板とコネクタボードとが、BWB130を挟んで接続されている。
図6は、電子回路板とコネクタボードとの接続関係を示す斜視図である。BWB130の第1のシートコネクタ135には、電子回路板310とコネクタボード210とを接続するための複数のコンタクト135aが、並べて差し込まれている。BWB130には、複数のコンタクト135aを挿入させるための孔137,138が開けられている。BWB130の背面(図6では手前側)の孔137,138と合致する位置には、スペーサ131b,132bを挟んで、シュラウド131a,132aが固定される。シュラウド131a,132aとスペーサ131b,132bとには、コンタクトを通すための孔が開けられている。BWB130、スペーサ131b,132bおよびシュラウド131a,132aのそれぞれに設けられた孔に、第1のシートコネクタ135に設けられたコンタクト135aを貫通させることで、BWB130の背面にコンタクト135aが突出する。なお、スペーサとシュラウドとの組によって、第2のシートコネクタが構成される。
シュラウド131a,132aから突出したコンタクト135aが、挿入側シートコネクタ220,230に設けられた複数の孔に挿入されることで、挿入側シートコネクタ220,230がコンタクト135aに接続される。
図7は、シートコネクタの組み付け手順を示す模式図である。図7(A)は、BWBへの第1のシートコネクタの組み付け状況を表す図である。図7(B)は、スペーサの組み付け状況を表す図である。図7(C)は、シュラウドの組み付け状況を表す図である。図7(D)は、シートコネクタ組み付け後の状態を示す図である。図7(E)は、電子回路板とコネクタボードとのプラグインの状況を示す図である。
図7(A)に示すように、第1のシートコネクタ135に取り付けられたコンタクト135aが、BWB130の前面側から、孔137に挿入される。なお、第1のシートコネクタ135はメトリックコネクタであり、コンタクト135aの途中にプレスフィット部135bを有している。第1のシートコネクタ135は、プレスフィット部135bによりBWB130にしっかりと保持される。また、第1のシートコネクタ135のコンタクト135aは、BWB130に圧入した状態で、背面に適当な長さが突出するように調整されている。
次に、図7(B)に示すように、BWB130の背面側に突出したコンタクト135aが、スペーサ131bに設けられた孔131baに嵌合される。スペーサ131bの孔131baの周囲には、突起部131bbが設けられている。さらに、図7(C)に示すように、BWB130の背面側から、シュラウド131aが嵌合される。
組み付けられたシートコネクタは、図7(D)に示すように、コンタクト135aaが、シュラウド131a内に突出する。また、スペーサ131bがBWB130側に寄せられ、シュラウド131aの孔に、スペーサ131bの孔の周囲に設けられた突起部131bcが圧入される。これにより、突起部131bcがコンタクト135aaをクランプして、シュラウド131aが固定される。
図7(E)に示されるように、第1のシートコネクタ135には、電子回路板310の挿入側シートコネクタ320が嵌め込まれる。シュラウド131aとスペーサ131bとで構成される第2のシートコネクタには、コネクタボード210の挿入側シートコネクタ220が嵌め込まれる。
なお、BWB130の板厚に応じての厚さを変えることで、背面に突出するコンタクト長が調整できる。
以上のようにして、第1のシートコネクタに1対1で対応する第2のシートコネクタが形成される。そして、前面側にプラグインされる電子回路ユニット内の電子回路板310と、背面側にプラグインされるコネクタユニット内のコネクタボード210とが、コンタクトを介して電気的に接続される。すなわち、電子回路ユニットとコネクタユニット間の主信号配線は、BWB130上のプリントパターン配線を使用していない。
次に、コネクタユニットにおけるEMC対策の構造例について説明する。
まず、図8,図9を用いて1次群インタフェースコネクタユニットの具体例を説明する。
図8は、1次群インタフェースコネクタユニットの斜視図である。この図は、1次群インタフェースである電子回路ユニットに対応するコネクタユニット200を示している。このコネクタユニット200では、金属製のシールドケース260によってコネクタボードが覆われている。シールドケース260の上面には、複数の通気孔261が開けられている。シールドケース260の前面には、フロントパネル290が取り付けられている。フロントパネル290は、外線コネクタ接続用の開口部291,292を有する。この開口部291,292に、外線コネクタ240,250が取り付けられている。また、フロントパネル290の上下の両端には、挿抜レバー281,282が取り付けられている。挿抜レバー281の横には、ロックねじ283が設けられている。同様に、挿抜レバー282の横には、ロックねじ284が設けられている。
図9は、1次群インタフェースコネクタユニットの分解斜視図である。この図は、図8のコネクタユニットを分解し、図8とは逆側の方向から表している。図9に示すように、コネクタユニット200のシールドケースは、開口部を有するシールドケース本体260aと、シールドケース本体の開口部を塞ぐ位置に着脱可能な蓋機構部270とからなる。
シールドケース本体260aには、コネクタボード210が収納されている。挿入側シートコネクタ220,230や、外線コネクタ240,250は、コネクタボード210に接続されている。コネクタボード210のBWB130との嵌合側に挿入側シートコネクタ220,230が配置され、挿入側シートコネクタ220,230と相対する端面に外線コネクタ240,250が配置されている。また、シールドケース本体260aの上面には、図8にも示した複数の通気孔261が開けられている。また、シールドケース本体260aの下面にも、複数の通気孔262が開けられている。通気孔は、電磁放射の漏れを制限する事が可能な大きさおよび配列で形成されている。この通気孔は、シールドケース内部を流れる空気の流入口、または流出口として機能する。
図10,図11を用いて3−4次群インタフェースコネクタユニットの例を説明する。
図10は、3−4次群インタフェースコネクタユニットの斜視図である。この図は、3−4次群インタフェースである電子回路ユニットに対応するコネクタユニット400を示している。このコネクタユニット400では、シールドケース460内にコネクタボードが収納されている。シールドケース460の上面には、複数の通気孔461が開けられている。シールドケース460の前面には、フロントパネル490が取り付けられている。フロントパネル490には、外線コネクタ441〜444が取り付けられている。また、フロントパネル490の上下の両端には、挿抜レバー481,482が取り付けられている。挿抜レバー481の横には、ロックねじ483が設けられている。同様に、挿抜レバー482の横には、ロックねじ484が設けられている。
図11は、3−4次群インタフェースコネクタユニットの分解斜視図である。この図は、図10のコネクタユニットを分解し、図10とは逆側の方向から表している。図11に示すように、コネクタユニット400のシールドケースは、シールドケース本体460aと蓋機構部470とからなる。蓋機構部470は、シールドケース本体460aから取り外すことができる。
シールドケース本体460aには、コネクタボード410が収納されている。挿入側シートコネクタ420,430や、外線コネクタ441〜444は、コネクタボード410に接続されている。また、シールドケース本体460aの上面には、図10にも示した複数の通気孔461が開けられている。また、シールドケース本体460aの下面にも、複数の通気孔462が開けられている。
図8,図9,図10,図11に示した様に、コネクタユニットは、シールドケース内にコネクタボードを搭載している。そして、コネクタユニットには、挿抜レバーが設けられているため、コネクタユニットを、てこの原理を利用して押し込むことができる。また、ロックねじを締めることで、シールドケースとコネクタユニット収容部との導通状態を確保でき、ESD(Electro Static Discharge)対策に有用である。また、ロックねじを締めることで、シールドケースとコネクタユニット収容部とを強く固定することができる。さらに、コネクタユニットの上下に通気孔が開けられているため、コネクタボードから発生した熱を、外部に逃がすことができる。
以下に、コネクタユニットの収容手順を説明する。
まず、コネクタユニット収容部の所定のスロットに、作業者がコネクタユニットの挿入を開始する。すると、コネクタユニットの背面側の上面と下面とがガイドレールに嵌る。これにより、コネクタユニットが所定の位置にガイドされる。作業者がコネクタユニットをさらに挿入すると、コネクタガイドキーがBWB側のシートコネクタに接触し、コネクタボード側の挿入側シートコネクタが正しい位置に案内される。さらに、コネクタユニットが深く挿入されると、コネクタユニットのシールドケースがシールド箱内のバネを押し、バネがシールドケースを押さえつける。さらに、コネクタユニットが深く挿入されると、挿抜レバーがコネクタユニット収容部のスリットに架かる。
作業者が挿抜レバーを水平方向に倒すと、コネクタユニットがさらに奥に挿入され、コネクタボードのフロントパネルがコネクタユニット収容部に当たる。これにより、コネクタボードの挿入側シードコネクタが、BWBのシートコネクタに嵌合される。さらに、作業者がロックねじを締めると、コネクタユニットがコネクタユニット収容部に強く固定される。このようにロックねじによって固定することで、外部ケーブルの重さにより、嵌合状態が悪化すること(たとえば、ケーブルの重さによってコネクタユニットが引き出されてしまうこと)がなくなる。さらに、フロントパネルがコネクタボード収容部に接触することで、EMC特性が向上するとともに、ESD対策にもなる。
図12は、サブラックに嵌合されたコネクタユニットを示す図である。この図に示すように、コネクタユニット200は、シールド箱162に嵌合される。コネクタユニット200は、シールド箱162の内側の側面用バネ162b,162cで押さえられている。コネクタユニット200の挿入側シートコネクタ220は、BWB130の第2のシートコネクタ131に嵌合されている。
電子回路ユニット300内の電子回路板310に取り付けられた挿入側シートコネクタ320は、BWB130の第1のシートコネクタ135に嵌合されている。第1のシートコネクタ135の上下には、シールド箱のリブ139a,139bが取り付けられている。電子回路ユニット300の電子回路板を覆うシールドケース301は、リブ139a,139bを有するシールド箱に嵌合されている。また、電子回路ユニット300のシールドケース301は、内側にバネ302,303が設けられている。バネ302,303は、シールドケース301を、外側に向かって押す方向の弾性力を有している。
コネクタユニット200は、側面用バネ162b,162cによって、両側から圧力を受けている。これにより、シールド箱162とコネクタユニット200との電気的接触状態が保たれる。また、電子回路ユニット300は、バネ302,303によってシールドケース301が外側に押されることで、シールドケース301とリブ139a,139bとが密着し、電気的接触状態が保たれる。コネクタユニット200のシールドケースと電子回路ユニット300のシールドケースとのそれぞれがBWB130に電気的に接触することで、電子回路ユニット300からコネクタユニット200までの電気信号の伝導経路の全てが、電磁妨害雑音に対してシールドされる。
ところで、サブラックやコネクタユニットの組み立てにおいて、組み立て誤差が生じる場合がある。組み立て誤差が、コネクタボードの嵌合位置にまで影響を及ぼすと、シールド効果が損なわれる虞がある。そこで、本実施の形態のコネクタユニット200では、コネクタボード210の挿入側シートコネクタ220,230が取り付けられた方の縁が、シールドケース260に対して遊離した状態(フロート)となっている。以下に、コネクタボード210のフロート機構について説明する。
図13は、コネクタユニットにおけるフロート機構を説明する図である。コネクタユニット200のシールドケース本体260aには、側板263〜265が設けられている。蓋機構部270には、シールドケース本体260aの側板263と合致する位置に、側板271が設けられている。側板271の両側には、側板271よりも突出量が少ない側板272,273が設けられている。また、蓋機構部270には、シールドケース本体260aの側板264,265のそれぞれと対向する位置に、側板274,275が設けられている。側板274,275の突出量は、側板271よりも少ない。
シールドケース本体260aに蓋機構部270を取り付けると、シールドケース本体260aの側板263と蓋機構部270の側板271とが接触する。シールドケース本体260aの側板263と蓋機構部270の側板272,273との間には、コネクタボード210の縁が、浮いた状態でおかれている。シールドケース本体260aの側板264,265と蓋機構部270の側板274,275との間には、コネクタボード210の縁が、浮いた状態におかれている。
図14は、シールドケースとコネクタボードとの結合関係を示す図である。図14(A)は、コネクタボードの側面図であり、図14(B)はA−A断面図であり、図14(C)はB−B断面図である。
図14(A)に示すように、側板271は、コネクタユニット200の上下方向のほぼ中央の位置に設けられている。図14(B)に示すように、蓋機構部270の側板271とシールドケース本体260aの側板263とは、直接接触している。なお、側板271の先端と側板263の先端とは、互いに平行になるように曲げられている。そして、先端部同士の平面によって接触している。
一方、図14(C)に示すように、蓋機構部270の側板272とシールドケース本体260aの側板263とは、間隔を置いて対向している。そして、側板272と側板263との間に、コネクタボード210が浮いた状態でおかれている。側板272の先端と側板263の先端とは、互いに平行になるように曲げられている。側板272と側板263との間が、コネクタボード210のフロート可能範囲となる。図中、コネクタボード210のフロート可能範囲を点線で示している。なお、コネクタボード210の外線コネクタ側の縁は、シールドケース本体260aに固定されたL字型のプレートに、ねじ267によって取り付けられている。
図15は、コネクタユニットの背面図である。図15に示すように、シールドケース本体260a側の側板263,264,265と蓋機構部270の側板272〜275との間に設けられた隙間が、コネクタボード210のフロート可能範囲L1である。また、コネクタボード210の表面からシールドケースの側面(図中、右側面)までは、間隔L2が空けられており、部品実装スペースが確保されている。同様に、コネクタボード210の裏面からシールドケースの側面(図中、左側面)までは、間隔L3が空けられており、部品実装スペースが確保されている。
このような構造によれば、コネクタボード210の挿入側シートコネクタ220,230側の縁は、フロート可能範囲L1の間を自由に動くことができる。その結果、挿入側シートコネクタ220,230とBWB側の第2のシートコネクタとを、無理なく嵌合させることができる。すなわち、嵌合させる際に、コネクタボード210のどこにも無理な負荷がかからずにすむ。
また、コネクタボード210のフロートの範囲が、フロート可能範囲L1内に制限されている。これにより、コネクタボード210の表裏両面に、部品実装用の間隔L2,L3が確保される。従って、コネクタボード210が、表面方向もしくは裏面方向に寄りすぎて、実装部品やそのリードがシールドケースに接触することがなくなる。
さらに、シールドケース本体の側板263と蓋機構部270の側板271とが突き当てられていることで、シールド箱のバネの圧力を受けても、シールドケースが変形せずにすむ。
なお、本実施の形態のコネクタユニットのシールドケースは、蓋機構部270によって、容易に開け閉めが可能となっている。以下に、蓋機構部270におけるシールド構造について説明する。
図16は、蓋機構部の装着方法を示す図である。シールドケース本体260aには、開口部の上下に溝266a,266bが設けられている。蓋機構部270を装着する際には、蓋機構部270の端部を、シールドケース本体260aの溝266a,266bに、背面側(図中左側)から嵌め込む。そして、蓋機構部270を、溝266a,266bに沿って、フロントパネル290に接するまでスライドさせる。これにより、シールドケース本体260aの開口部が、蓋機構部270によって塞がれる。
図17は、シールドケース本体の溝部分におけるシールド構造を示す図である。図17(A)は、シールドケース本体の溝に設けられたバネ構造を示す図である。図17(B)は、シールドケース本体の溝に設けられたバネの形状を示す図である。図17(A)に示すように、溝266aの内側には、スライド方向に波打つような配置で複数のバネ267,267a,267b,267cが設けられている。バネ267は、図17(B)に示すように、長方形の板の端部を山形に折り曲げた形状をしている。バネ267は、山形を押し下げる方向の力が加わると、その力に反発する弾性力が発生する。各バネの平らな部分(山形の傾斜以外の部分)が、蓋機構部270の挿入方向の手前となるように、各バネが溝266aの内部に配置される。
このように、溝266aの中に複数のバネが配置されることにより、蓋機構部270が溝266a内に挿入されると、蓋機構部270が各バネの山形の部分を下に押し下げる。すると、各バネには、蓋機構部270を押さえつける方向に、弾性力が発生する。その結果、蓋機構部270の上下の縁とシールドケース本体260aとが強固に密着する。そして、蓋機構部270とシールドケース本体260aとの間の導電性が確保され、電磁妨害雑音からシールドケース内部をシールドすることができる。
図18は、シールドケース本体のフロントパネルにおけるシールド構造を示す図である。図18(A)は、図16のC−C断面図である。図18(B)は、フロントパネルに取り付けられたバネ形状を示す図である。図18(A)に示すように、フロントパネル290の内側には、バネ293が取り付けられている。蓋機構部270は、フロントパネル290とバネ293とに挟まれる位置に挿入される。バネ293は、図18(B)に示すように、細長い金属部材の長手方向に沿った縁を折り曲げ、丸みを帯びさせた形状をしている。バネ293は、丸みを帯びさせた部分が押されると、押された力を押し返す方向の弾性力が発生する。
このような構造によれば、蓋機構部270がフロントパネル290とバネ293とに挟まれる位置に挿入されると、バネ293の丸みを帯びさせた部分が蓋機構部270により押される。すると、バネ293には、蓋機構部270を押さえ付ける方向の弾性力が発生する。その結果、蓋機構部270の前縁がシールドケース本体260aに押しつけられる。そして、蓋機構部270とシールドケース本体260aとの間の導電性が確保され、電磁雑音からシールドケース内部をシールドすることができる。
以上のようにして、蓋機構部270の上下の縁と前縁とが、シールドケース本体260aに密着される。なお、蓋機構部270の後縁は、サブラック100に挿入されたときにシールド箱内に納められてしまう。しかも、シールド箱とシールドケースとの間には、十分なシールド機構が設けられている。そのため、蓋機構部270の後縁とシールドケース本体260aとの間のシールド構造は必要とされない。
このように、コネクタユニットは、蓋機構部270により開閉可能にしても、蓋機構部270により蓋をした状態で良好なEMC特性を得ることができる。しかも、蓋機構部270を容易に開閉できることにより、コネクタボード210に設けられてスイッチ等を、容易に操作できるようになる。たとえば、コネクタボード210には、伝送装置の設置環境に応じて回路特性を変更するためのスイッチが設けられている。このような目的のスイッチは、伝送装置の設置場所において操作する必要がある。そのため、蓋機構部270を容易に開閉できることにより、伝送装置の設置作業の効率化を図ることができる。
ところで、コネクタボードには、EMI回路が搭載されている。EMI回路は、信号線への電磁妨害雑音の混入を防ぐ回路である。なお、コネクタボードの回路は、電子回路ユニットから外部に出力される信号のための回路と、外部から電子回路ユニットに入力される信号のための回路とが個別に設けられている。
以下に、図19,図20を用いて、アンバランス系のインピーダンス変換回路の一例を示す。
図19は、コネクタボードの出力側の回路図である。入力端子Rinと出力端子Routの間は、抵抗R11を介して接続されている。また、入力端子Rinは、抵抗R12を介してEMI回路511に接続されている。出力端子Routは、並列に接続された抵抗R13とコンデンサC11とを介して、EMI回路511に接続されている。
EMI回路511では、抵抗R12,R13およびコンデンサC11の端子が、グランド信号(0V)SGに接続されている。また、抵抗R12,R13およびコンデンサC11の端子は、コンデンサC12を介してフレームグランドFGに接続されているとともに、抵抗R14を介してフレームグランドFGに接続されている。
図20は、コネクタボードの入力側の回路図である。外線入力端子SinTは、抵抗R22を介して、変圧器T21の一方のコイル(第1のコイル)の一端に接続されている。また、外部入力端子SinRは、変圧器T21の第1のコイルの他端に接続されている。外線入力端子SinTと外部入力端子SinRとは、抵抗R24を介して接続されている。また、変圧器T21の第1のコイルと並列に、抵抗R23が接続されている。変圧器T21の他方のコイル(第2のコイル)の一端は、電子回路ユニットへの出力端子SIOに接続されている。出力端子SIOは、抵抗R21を介してグランド信号(0V)に接続されている。また、第2のコイルの他端(コイルの途中から引き出されている)も、グランド信号(0V)に接続されている。
さらに、外部入力端子SinRは、コンデンサC21を介して、EMI回路521に接続されている。EMI回路521では、コンデンサC21の端子が、グランド信号(0V)SGに接続されている。また、コンデンサC21の端子は、コンデンサC22を介してフレームグランドFGに接地されているとともに、抵抗R25を介してフレームグランドFGに接地されている。また、コンデンサC21と並列に、スイッチSWが設けられている。
このように、出力側および入力側の回路にEMI回路を含めれば、電子回路ユニットに入力する信号に混入する電磁妨害雑音を除去することができる。また、伝送装置の設置環境に応じて、入力側のスイッチSWをオンまたはオフさせることで、設置環境に応じた回路特性を得ることができる。さらに、EMI回路内で、抵抗R14,R25を介してフレームグランドFGに接続しているため、静電気により溜まった電荷が放電される。抵抗R14,R25は、たとえば、フロントパネル、もしくはフロントパネルの近傍において、フレームグランドFGに接続される。
なお、外線コネクタにおいては、1次群では、バランス系、アンバランス系の両方に対応する。また、1次群では、外線コネクタ内に多量の線を収容するために、多ピン集合型コネクタを使用することができる。3−4次群の外線コネクタには、たとえば同軸コネクタを使用する。
以下に、外線コネクタでのシールド構造について説明する。
サブラックと外部ケーブルとの理想的な電磁シールドは、フレームグランドFGのシャーシ構造を有する筐体に、外部ケーブルのシールド線材を、導線の周囲360度に全てにおいて接触させることである。しかし、1次群のように多量の同軸ケーブルを収容する多ピン集合のコネクタや3−4次群の同軸コネクタでは、外部ケーブル側のコネクタはフロントパネルに密着して取り付けても、理想的なシールド構造にならない。そこで、本実施の形態では、主信号のシグナルグランド線SGとフレームグランドFGとをカップリングコンデンサで容量結合させ、ノイズ成分をカットする。
図21は、1次群アンバランスのシールド構造概念図である。図21の例では、1次群アンバランスのコネクタユニット531に、ハーフピッチD−sub(D subminiature:コンピュータや電子機器を接続するために広く用いられるコネクタの規格)のコネクタ532により外部ケーブルが接続されている。外部ケーブルは、複数の同軸ケーブル533,534を有している。同軸ケーブル533,534の中心の導線533a,534aは信号線であり、コネクタボード531a内の回路に接続される。同軸ケーブル533,534の外側のシールド線533b,534bは、コネクタボード531a内のカップリングコンデンサC31を介して、外線コネクタ531bに接続されている。カップリングコンデンサC31は、図19におけるコンデンサC12、および図20におけるC22に相当する。外線コネクタ531bは、シールドケース531cに接続されている。さらに、シールドケース531cは、フレームグランドFGに接地されている。
図22は、1次群インタフェースのコネクタの断面図である。コネクタユニット側の外線コネクタ531bに、コネクタ532が接続されている、外部ケーブル内の同軸ケーブル533の導線533aは、コネクタ532の信号用の配線536aに接続されている。同軸ケーブル533のシールド線533bは、コネクタ532のグランド用の配線537aに接続されている。
コネクタ532が、コネクタユニット531側の外線コネクタ531bに嵌合されることで、コネクタ532の信号用の配線536aは、外線コネクタ531b内の信号用の配線536bに接続される。コネクタ532のグランド用の配線537aは、外線コネクタ531b内のグランド用の配線537bに接続される。コネクタ532のグランド用の配線538aは、外線コネクタ531b内の信号用の配線538bに接続される。
外線コネクタ531b内の信号用の配線536bは、コネクタボード531a内の信号配線536cに接続されている。外線コネクタ531b内のグランド用の配線537bは、コネクタボード531a内のグランド配線537cに接続されている。外線コネクタ531b内のグランド用の配線538bは、コネクタボード531a内のグランド配線538cに接続されている。
外線コネクタ531bの配線を覆うようにして、金属製のカバー539が設けられている。コネクタボード531aの表面には、フレームグランド用の配線539aが形成されている。外線コネクタ531bは、フレームグランド用の配線539aに接している。また、コネクタボード531aには、フレームグランド用のビア(VIA)539bが形成されている。ビア539bの内面には、フレームグランド用の配線に接続された金属薄膜が形成されている。外線コネクタ531bのカバー539の一部は、ビア539bに挿入されており、はんだ等によって、ビア539bの内面と電気的に接続されている。
コネクタボード531aには、信号グランド用の配線539cが形成されている。信号グランド用の配線539cとフレームグランド用の配線539aとは、並列に接続された2つのカップリングコンデンサC12,C22を介して接続されている。
図23は、1次群インタフェースの外線コネクタの拡大断面図である。図23に示すように、外線コネクタ531bには、各種配線531dを覆う形状のカバー539が設けられている。
このように、外部ケーブルのシールド線とフレームグランドFGとをカップリングコンデンサによって容量結合することで、電子回路ユニット側で発生したノイズがケーブル側に出るのを防ぐことができる。また、外線コネクタの配線をカバーで覆ったため、外線コネクタにおけるシールドが強化される。
図24は、3−4次群アンバランスのシールド構造概念図である。図24の例では、3−4次群アンバランスのコネクタユニット541に、BNC(Bayonet Neill Concelman)コネクタ542により外部ケーブルが接続されている。外部ケーブルは、同軸ケーブル543である。同軸ケーブル543の中心の導線543aは信号線であり、コネクタボード541a内の回路に接続される。同軸ケーブル543の外側のシールド線543bは、外線コネクタ541bに接続されている。外線コネクタ541bは、カップリングコンデンサC32を介して、シールドケース541cに接続されている。さらに、シールドケース541cは、フレームグランドFGに接地されている。
図25は、3−4次群インタフェースの外線コネクタの拡大図である。図25(A)は上面図であり、図25(B)は側面図である。
3−4次群インタフェースの外線コネクタ241bは、ボディ245に円筒形の金属端子244が取り付けられている。金属端子の左右には、金属のバネ246a,246bが取り付けられている。バネ246a,246bは、外線コネクタ241bを取り付けるフロントパネルを押すような弾性力を有する。金属端子244は、2つのチップコンデンサC321,C322を介して、コネクタユニットのシールドケースに接続される。
このように、同軸コネクタである外線コネクタ541bのシールド線543bとフレームグランドとを容量結合したことにより、電子回路ユニット側で発生したノイズがケーブル側に出るのを防ぐことができる。また、同軸コネクタには、カップリングコンデンサを内蔵したものが使用されている。
図26は、1次群バランスのシールド構造概念図である。図26の例では、1次群バランスのコネクタユニット551に、ハーフピッチD−subのコネクタ552により外部ケーブル553が接続されている。外部ケーブル553は、複数の導線553a,553b,553cを有している。導線553a,553b,553cは信号線であり、コネクタボード551a内の回路に接続される。外部ケーブル553の外側のシールド線553dは、コネクタ552に接続されている。コネクタ552の外枠は、外線コネクタ551bに電気的に接続されている。外線コネクタ551bは、シールドケース551cに電気的に接続されている。さらに、シールドケース551cは、フレームグランドFGに接地されている。
このように、外線コネクタ551bをシールドケース551cを介して接地することで、コネクタの接続部分においても、導線553a,553b,553cがシールドされる。
次に、冗長構成のコネクタボードを収容したコネクタユニットについて説明する。伝送装置の電子回路ユニットは、冗長構成を採る場合がある。冗長構成として、たとえば同じ機能を有する電子回路ユニットを2つ実装する。このとき、一方の電子回路ユニットをワーク(現用ユニット)、他方の電子回路ユニットをプロテクション(予備ユニット)とする。プロテクションの電子回路ユニットは、たとえばワークの電子回路ユニットが故障した場合に、ワークの電子回路ユニットが担っていた処理を引き継ぐ。そのためには、ワークの電子回路ユニットに接続されるケーブルが、プロテクションの電子回路ユニットにも接続されていなければならない。本発明の実施の形態では、冗長構成の電子回路ユニットに対応して、冗長構成のコネクタユニットを用意する。
図27は、冗長構成のコネクタユニットの斜視図である。冗長構成のコネクタユニット600は、冗長構成でないコネクタユニットの2倍の幅を有する金属製のシールドケース640を有している。シールドケース640には、2つの挿抜レバー601,602が取り付けられている。挿抜レバー601,602の脇には、ロックねじ603,604が取り付けられている。フロントパネル605には、2つの外線コネクタ634,635が取り付けられている。シールドケース640の上面には、複数の通気孔641aが開けられている。コネクタユニット600の背面側には、挿入側シートコネクタ631,632が設けられている。
図28は、冗長構成のコネクタユニットの分解斜視図である。図28に示すように、シールドケース640は、開口部を有するシールドケース本体641と、開口部を塞ぐことができる蓋機構部642とで構成される。シールドケース本体641の開口部の縁には、冗長構成でないコネクタユニットと同様のシールド構造が形成されている。
冗長構成のコネクタユニット600では、シールドケース本体641内に2つのコネクタボード610,620が搭載されている。コネクタボード610はメインのボードであり、コネクタボード620はサブのボードである。メインのコネクタボード610には、2つの挿入側シートコネクタ631,632が取り付けられている。また、メインのコネクタボード610には、外線コネクタ634,635が取り付けられている。サブのコネクタボード620には、1つの挿入側シートコネクタ633が取り付けられている。
メインのコネクタボード610には、内部接続用のコネクタ611が設けられている。コネクタ611は、コネクタボード610の内部配線により、挿入側シートコネクタ631,632や、外線コネクタ634,635と接続されている。同様に、サブのコネクタボード620には、内部接続用のコネクタ621が設けられている。コネクタ621は、コネクタボード620の内部配線により、挿入側シートコネクタ633と接続されている。コネクタボード610のコネクタ611と、コネクタボード620のコネクタ621とは、フラットケーブル670で互いに接続されている。シールドケース本体641の上下それぞれには、複数の通気孔641a,641bが開けられている。
図29は、冗長構成のコネクタユニットのシールドケースの斜視図である。シールドケース640の背面部分は、取り外し可能な2つのフレーム部材643,644で構成されている。シールドケース本体641には、フレーム部材643と接触を保つための側板641cが設けられている。また、シールドケース本体641には、メインのコネクタボード610のフロート機構におけるフロート範囲のストッパーの役割を果たす側板641d,641eが設けられている。さらに、シールドケース本体641の背面側には、フレーム部材644を嵌め込むためのスリット641f,641gが形成されている。また、シールドケース本体641の上下それぞれには、コネクタユニット収容部160のガイドレールに合わせた溝641h,641iが形成されている。
フレーム部材643には、シールドケース本体641の側板641cに押し当てるための側板643aが設けられている。また、フレーム部材643には、メインのコネクタボード610のフロート機構におけるフロート範囲のストッパーの役割を果たす側板643b,643c,643d,643eが設けられている。さらに、フレーム部材643には、別のフレーム部材644との接触を図るためのU字型の溝643fが設けられている。溝643fは、コネクタユニット収容部160のシールド箱162の側面部分が挿入できる形状となっている。
フレーム部材644には、蓋機構部642と接触させるための側板644aが設けられている。また、フレーム部材644には、サブのコネクタボード620のフロート機構におけるフロート範囲のストッパーの役割を果たす側板644bが設けられている。さらに、フレーム部材644には、フレーム部材643の溝643fを嵌め込むことができる溝644cが設けられている。
シールドケース640を組み立てる際には、フレーム部材644の溝644cが、シールドケース本体641のスリット641f,641gに差し込まれる。さらに、フレーム部材643の溝643fが、フレーム部材644の溝644cに嵌合される。すると、フレーム部材643の側板643aが、シールドケース本体641の側板641cに付き当てられる。
また、図28の蓋機構部642を装着すると、蓋機構部642の642aが、フレーム部材644の側板644aに押し当てられる。そして、シールドケース本体641に設けられたシールド構造により、蓋機構部642の縁とシールドケース本体641とが密着する。
このように、本実施の形態の冗長構成のコネクタユニットでは、2つのコネクタボードを、1つのシールドケースに収容している。そのため、2つのコネクタボードを互いに接続するためのフラットケーブルをシールドケース内に納めることができる。したがって、冗長構成であっても、電磁妨害雑音に対する十分なシールド効果を得ることができる。
また、冗長構成の場合、2つのコネクタボードをケーブルで接続しておく必要がある。したがって、コネクタボードをダブルジャック構成として、サブラック内に2つのコネクタボードを個別に挿入する場合には、ケーブルが外れないように、2つのコネクタボードを交互に少しずつ押し込む必要がある。このような作業は、慎重に行われる必要があり、作業効率の悪化を招いてしまう。本実施の形態では、2つのコネクタボードを1つのシールドケース内に納めた。そのため、プラグインの際には、1つのコネクタユニットをサブラックに挿入すればよい。その結果、コネクタユニットの実装作業効率が向上する。
しかも、冗長構成のコネクタユニットの上下には、ガイドレールに合わせた溝が形成されているため、コネクタユニットを押し込むだけで、コネクタユニットが正しい位置に案内される。これにより、コネクタユニットの実装作業効率がさらに向上する
また、冗長構成のコネクタユニット600の背面側に、フレーム部材643によって溝643fを形成した。コネクタユニット600をサブラックに収容した場合、溝643f内に、コネクタユニット収容部160のシールド箱162の衝立を構成する金属枠が嵌る。従って、冗長構成のコネクタユニット600をプラグインする場合であっても、コネクタユニット収容部160の構成を変更せずに、シールド効果を得ることができる。
また、シールドケース640に搭載された2枚のコネクタボード610,620は、挿入側シートコネクタ側の縁において、シールドケースと遊離(フロート)している。そして、コネクタボード610,620は、外線コネクタ側において固定されている。シールドケース640とコネクタボード610,620とが強固に固定されていると、サブラックやコネクタボードの組み立て誤差により、挿入側シートコネクタが嵌合する段階で、シールドケースとシールド箱との接触部分に、ぶれが生じる。その結果、シールド性が損なわれる虞がある。本実施の形態では、コネクタボードの一方の縁をフロートさせたため、シールドケースとシールド箱との接触部分でのぶれの発生を押さえることができる。
なお、コネクタボードのぶれ量が大きすぎると、コネクタボードに搭載された部品とシールドケースとが接触する危険性が生じる。そこで、本実施の形態では、シールドケースの一部を折り曲げた側板により、コネクタボードのぶれ量を制限している。
以上説明したように、本発明の実施の形態に示すサブラックでは、サブラックの背面側にコネクタユニット収容部を設け、コネクタユニット収容部において、電磁妨害雑音に対するシールドをユニット単位に行う。これにより、外部接続ケーブルの本数が増えても、シールド効果を悪化させずにすむ。その結果、サブラック内の処理の高速化に対応できる。
しかも、電子回路ユニットに対応する必要なコネクタユニットのみを実装すればよいため、不要なコネクタが発生しない。これにより、サブラックに収納された伝送装置の製造コストを削減することができる。
さらに、BWBに電子部品を実装せずにすむため、伝送装置のメンテナンスが容易である。すなわち、電子部品が搭載されるのは、電子回路ユニットとコネクタユニットである。これらは、容易に抜き差しできるため、簡単にメンテナンスができる。
ところで、上記実施の形態では、コネクタユニット収容部のシールド箱を、コネクタユニットをプラグインするスロット毎に複数設けていたが、複数のシールド箱を一体形成にすることもできる。
図30は、一体構造にしたシールド箱の例を示す図である。この例のシールド箱700は、コネクタユニットを挿入可能な複数のスロット701が設けられている。各スロット701は、衝立702によって仕切られている。また、各スロット701内には、一体成型のバネ703が組み込まれる。
このように、シールド箱やバネを一体構造にする事で、サブユニット組み立て時の手間を減らすことができる。また、バネの製造工程も簡略化される。
次に、本実施の形態の伝送装置を適用した通信システムの例について説明する。
図31は、本実施の形態の伝送装置を適用した通信システムの一例を示す図である。図の例では、4つの伝送装置1000〜1003により、高速伝送のリングシステムが組まれている。このリングシステムは、たとえば2.4Gbps(bit per second)でデータ伝送を行う高次群のインタフェースによるリングシステムである。ここで、高次群のインタフェースとは、たとえば622Mbps、2.4Gbps、10Gbpsの伝送速度を有するインタフェースである。高次群のインタフェースでは、光信号によりデータが伝送される。
また、伝送装置1000、伝送装置1011,1012により、別のリングシステムが組まれている。このリングシステムは、たとえば、155Mbpsでデータ伝送を行う中次群のインタフェースによるリングシステムである。ここで、中次群のインタフェースとは、たとえば、34Mbps、45Mbps、155Mbpsでの伝送速度を有するインタフェースである。中次群のインタフェースでは、光信号によりデータが伝送されるものと、電気信号によりデータが伝送されるものとがある。
各伝送装置は、図示していない他のリングシステムに接続されている。そして、各伝送装置は、インタフェースのリングの中で、回線のクロスコネクトや、高次群のリングシステムから中次群(または低次群)のリングシステムへのデータ伝送や、中次群(または低次群)のリングシステムから高次群のリングシステムへのデータ伝送を行う。
図32は、本実施の形態の伝送装置の構成を示すブロック図である。なお、図32では、データ伝送に直接関与する構成要素のみを示しており、伝送装置全体を制御する制御ユニット等は省略してある。伝送装置は、高次群のインタフェースを相互接続する高次群クロスコネクト部1100と、中〜低次群のインタフェースを相互接続する低次群クロスコネクト部1200とを有している。
高次群クロスコネクト部1100には、複数の電子回路ユニット1110,1120,1130,1140が接続されている。電子回路ユニット1110,1140は、たとえば、2.4Gbpsや10Gbpsのような速度で伝送される外部からのデータを受信し、高次群クロスコネクト部1100に入力する。高次群クロスコネクト部1100は、電子回路ユニット1110,1140や低次群クロスコネクト部1200から入力されたデータを電子回路ユニット1120,1130や低次群クロスコネクト部1200に送る。
低次群クロスコネクト部1200には、複数の電子回路ユニット1210,1220,1230が接続されている。電子回路ユニット1210,1220,1230は、たとえば155Mbpsや45Mbpsのような速度で伝送されるデータの送受信を、メタリックケーブルや光ファイバケーブルを介して行う。電子回路ユニット1210,1220,1230は受信したデータを低次群クロスコネクト部1200へ入力し、低次群クロスコネクト部1200から送られたデータを、外部に出力する。なお、電子回路ユニット1210,1220は、メタリックケーブルを用いてデータ伝送を行う。一方、電子回路ユニット1230は、光ファイバケーブルを用いてデータ伝送を行う。低次群クロスコネクト部1200は、電子回路ユニット1210,1220,1230や高次群クロスコネクト部1100から入力されたデータを、電子回路ユニット1210,1220,1230や高次群クロスコネクト部1100に送る。
電子回路ユニット1210,1220のそれぞれには、コネクタユニット1211,1221が接続されている。電子回路ユニット1230は、光ファイバケーブルによるデータ伝送を行うためコネクタユニットを使用しない。
このように、本実施の形態の伝送装置は、メタリックケーブルによってデータ伝送を行う場合にのみ、コネクタユニットを使用している。これは、光ファイバケーブルであれば、電子回路ユニットの前面に接続しても電磁妨害雑音に対するシールド効果を十分に確保できるからである。
なお、図32に示した電子回路ユニット1210,1220には、1対1でコネクタユニット1211,1221が接続されているが、冗長構成の場合には、2つの電子回路ユニットに対して、1つのコネクタユニットが接続される。
図33は、冗長構成のデータ伝送系を示すブロック図である。冗長構成の場合、通常運用(ワーク)のためのクロスコネクト部1201と保護用(プロテクション)のクロスコネクト部1202が設けられる。なお、図33では、高次群クロスコネクト部と低次群クロスコネクト部とを分けずに示している。
クロスコネクト部1201,1202のそれぞれには、ワークの電子回路ユニット1240とプロテクションの電子回路ユニット1250とが接続されている。2つの電子回路ユニット1240,1250には、BWB130を介してコネクタユニット1241が接続されている。コネクタユニット1241は、ワークのコネクタボード1242とサブのコネクタボード1243を有している。ワークのコネクタボード1242は、ワークの電子回路ユニット1240に接続されている。サブのコネクタボード1243は、プロテクションの電子回路ユニット1250に接続されている。ワークのコネクタボード1242とサブのコネクタボード1243とは、コネクタユニット1241内部で接続されている。
ワークのコネクタボード1242はセレクタ1244を有している。セレクタ1244は、ワークの電子回路ユニット1240とプロテクションの電子回路ユニット1250とのいずれかを選択し、選択した方の電子回路ユニットから出力された信号を外部に出力する機能を有している。ワークのクロスコネクト部1201とプロテクションのクロスコネクト部1202とは、同じ機能を有している。クロスコネクト部1201が正常に動作している間は、クロスコネクト部1201がデータの分配等の処理を行う。クロスコネクト部1201が故障等により正常に動作できなくなった場合には、保護用のクロスコネクト部1202がクロスコネクト部1201が行うべき処理を引き継ぐ。
このような冗長構成において、各構成要素が正常に動作しているときは、セレクタ1244は、データの出力元としてワークの電子回路ユニット1240を選択している。従って、ワークのクロスコネクト部1201からワークの電子回路ユニット1240に渡されたデータが、コネクタユニット1241を介して外部に出力される。また、外部から入力されたデータは、2つの電子回路ユニット1240,1250に送られる。そして、電子回路ユニット1240,1250のそれぞれから2つのクロスコネクト部1201,1202にデータが送られる。
ここで、たとえば、ワークの電子回路ユニット1240が故障すると、セレクタ1244は電子回路ユニット1240が正常に動作していないことを検知する。そして、セレクタ1244は、データの出力元を、プロテクションの電子回路ユニット1250に切り替える。すると、ワークのクロスコネクト部1201からプロテクションの電子回路ユニット1250に渡されたデータが、コネクタユニット1241を介して外部に出力される。また、外部から入力されたデータは、2つの電子回路ユニット1240,1250に送られる。電子回路ユニット1240は故障しているため、プロテクションの電子回路ユニット1250からのみ2つのクロスコネクト部1201,1202にデータが送られる。
なお、上記の例では、セレクタがワークのコネクタボード内に搭載されている。そのため、セレクタだけのために1つのスロットを使用せずにすみ、全体の使用スロット数を減らすことができる。これにより、コネクタユニット収容部のスロット数を減らし、サブラックの幅を狭くすることが可能である。
(付記1) 複数の通信インタフェースを搭載する伝送装置において、
バックワイヤリングボードと、前記バックワイヤリングボードの前面に設けられた第1のコネクタと、前記バックワイヤリングボードの背面に設けられ、前記第1のコネクタと電気的に接続された第2のコネクタとを具備するサブラックと、
前記バックワイヤリングボードの前記第1のコネクタに接続された電子回路ユニットと、
前記バックワイヤリングボードの前記第2のコネクタに接続された挿入側シートコネクタおよび前記挿入側シートコネクタと電気的に接続された外線コネクタが載せられたコネクタボードと、前記コネクタボードを覆う金属製のケースとを具備するコネクタユニットと、
を有することを特徴とする伝送装置。
(付記2) 前記バックワイヤリングボードは、前記第2のコネクタの周囲に金属製の箱が設けられており、
前記コネクタユニットは、前記金属製の箱に嵌合されていることを特徴とする付記1記載の伝送装置。
(付記3) 前記サブラックは、前記バックワイヤリングボードの背面に、前記コネクタユニットを複数収納可能な空間が内部に形成された金属製のコネクタユニット収容部をさらに有することを特徴とする付記1記載の伝送装置。
(付記4) 前記コネクタユニット収容部は、前記コネクタユニットを嵌合させる複数の金属製の箱と、前記箱の内側に固定され、嵌合された前記コネクタユニットを押さえる方向の弾性力を有する金属製のバネとをさらに有し、
前記コネクタユニットは、前記コネクタユニット収容部に収容されており、前記コネクタユニット収容部内の前記箱に嵌合されていることを特徴とする付記3記載の伝送装置。
(付記5) 前記コネクタユニット収容部は、複数の前記箱が一体に形成されていることを特徴とする付記4記載の伝送装置。
(付記6) 前記コネクタユニット収容部は、前記箱の内側の全ての面に接触するバネが一体形成されていることを特徴とする付記4記載の伝送装置。
(付記7) 前記コネクタユニットは、前記コネクタボードの少なくとも一部の縁が、前記ケースから遊離していることを特徴とする付記1記載の伝送装置。
(付記8) 前記コネクタユニットにおける前記コネクタボードの前記ケースから遊離した縁は、前記挿入側シートコネクタが取り付けられた縁であることを特徴とする付記7記載の伝送装置。
(付記9) 前記コネクタユニットの前記ケースは、開口部を有し、前記コネクタボードを搭載するケース本体と、前記ケース本体の前記開口部を塞ぐ位置に着脱可能な蓋機構部とからなることを特徴とする付記1記載の伝送装置。
(付記10) 前記コネクタユニットは、前記コネクタボードの少なくとも一部の縁が、前記ケースから遊離しており、
前記ケースの前記ケース本体と前記蓋機構部とのそれぞれにおいて、前記コネクタボードの遊離した縁の周囲に側板が設けられており、互いの前記側板が合致していることを特徴とする付記9記載の伝送装置。
(付記11) 前記コネクタユニットおける前記ケース本体の前記開口部の縁には、前記蓋機構部を挟み込む方向の弾性力を有するバネが設けられていることを特徴とする付記9記載の伝送装置。
(付記12) 複数の通信インタフェースを搭載可能なサブラックにおいて、
バックワイヤリングボードと、
前記バックワイヤリングボードの前面に設けられ、電子回路ユニットを収容可能な電子回路ユニット収容部と、
前記電子回路ユニット収容部内に設けられ、前記電子回路ユニットを接続可能な第1のコネクタと、
前記バックワイヤリングボードの背面に設けられ、挿入側シートコネクタと前記挿入側シートコネクタに電気的に接続された外線コネクタとが載せられたコネクタボードおよび前記コネクタボードを覆う金属製のケースを具備するコネクタユニットを、収容可能なコネクタユニット収容部と、
前記コネクタユニット収容部内に設けられ、前記第1のコネクタと電気的に接続されており、前記コネクタボードの前記挿入側シートコネクタを接続可能な第2のコネクタと、
を有することを特徴とするサブラック。
(付記13) 前記コネクタユニット収容部は、前記コネクタユニットを嵌合させる複数の金属製の箱と、前記箱の内側に固定され、嵌合された前記コネクタユニットを押さえる方向の弾性力を有する金属製のバネとをさらに有することを特徴とする付記12記載のサブラック。
(付記14) 前記コネクタユニット収容部は、前記箱の内側の全ての面に接触するバネが一体形成されていることを特徴とする付記13記載のサブラック。
(付記15) 通信インタフェース機能を備える電子回路ユニットと外部ケーブルとを電気的に接続するためのコネクタユニットにおいて、
前記電子回路ユニットを搭載可能なサブラックに設けられたコネクタに接続可能な挿入側シートコネクタおよび前記挿入側シートコネクタと電気的に接続された外線コネクタが載せられたコネクタボードと、
前記コネクタボードを覆う金属製のケースと、
を有することを特徴とするコネクタユニット。
(付記16) 前記コネクタボードの少なくとも一部の縁が、前記ケースから遊離していることを特徴とする付記15記載のコネクタユニット。
(付記17) 前記コネクタボードの前記ケースから遊離した縁は、前記挿入側シートコネクタが取り付けられた縁であることを特徴とする付記16記載のコネクタユニット。
(付記18) 前記ケースは、開口部を有し、前記コネクタボードを搭載するケース本体と、前記ケース本体の前記開口部を塞ぐ位置に着脱可能な蓋機構部とからなることを特徴とする付記15記載のコネクタユニット。
(付記19) 前記コネクタボードの少なくとも一部の縁が、前記ケースから遊離しており、
前記ケースの前記ケース本体と前記蓋機構部とのそれぞれにおいて、前記コネクタボードの遊離した縁の周囲に側板が設けられており、互いの前記側板が合致していることを特徴とする付記18記載のコネクタユニット。
(付記20) 前記ケース本体の前記開口部の縁には、前記蓋機構部を挟み込む方向の弾性力を有するバネが設けられていることを特徴とする付記18記載のコネクタユニット。