本発明は、波長変換機能を有する材料と、透過光の強度を調節する調光機構と、半導体発光素子とを種々の形態で組み合わせることにより、視野角が広く、高画質の画像を低消費電力で表示することができる画像表示装置を提供するものである。また、本発明は、複数の発光波長を有し、小型で高輝度の発光装置を提供するものである。
図1は、本発明の第1の実施の形態による画像表示装置の概略構成を表す断面図である。すなわち、本発明による画像表示装置10は、光源部20と、調光部30と、波長変換部または波長選択部40とを備える。光源部20には、半導体発光素子が適宜配置され、所定の波長、光量、輝度分布を有する光を調光部30に入射する。
調光部30は、光源部20から入射された光の光量を画素毎に調節して、波長変換部40に透過させる。波長変換部40は、調光部30を介して入射した光の波長を適宜変換して発光出力する。
本発明によれば、波長変換部または波長選択部40から出力される光の空間的な強度分布は、波長変換部40を光源とした点光源の集合体による強度分布として近似することができる。従って、通常の液晶表示装置と比較して視野角が極めて広く、画面を斜め方向から観察しても、映像を明瞭に認識することができる。また、本発明によれば、画像表示装置10の前面に配置された波長変換部40が波長変換した光は、調後部30などを介さずに直接、発光出力される。従って、画像のにじみ或いはボケが生ずることがなく、鮮明な画像が得られる。
さらに、本発明によれば、光源部20は半導体発光素子を光源として用いるので、光電変換効率が極めて高く、液晶表示装置などの従来の画像表示装置と比較して、消費電力を低減することができる。
図2は、本発明による画像表示装置10の具体例の構成を表す概略断面図である。すなわち、同図に示した画像表示装置10aは、光源部20と、調光部30aと、波長変換部40aとを備える。
光源部20は、所定の発光スペクトルを有する半導体発光素子を光源として備える。
調光部30aは、液晶により光の透過率を調節する構成を有する。すなわち、調光部30aにおいては、偏光板31及び39の間に液晶層36が挟持されている。液晶層36は、画素電極34と対向電極38との間に所定の電圧を印加することによって、その分子の配向状態が制御され、上下の偏光板31及び39と共に作用して光の透過率を制御できるようにされている。各画素電極36には、それぞれスイッチング素子35を介して所定の電圧が供給される。スイッチング素子35としては、例えば、金属・絶縁層・金属(MIM)接合型素子や、水素化アモルファス・シリコン或いは多結晶化シリコンにより形成した薄膜トランジスタ(TFT)などを用いることができる。
波長変換部40aは、透明性基板42の下面に蛍光体44が配置された構成を有する。蛍光体44は、遮光性の材料により形成されたブラック・マトリクスによって、画素毎に仕切られるようにしても良い。また、蛍光体44は、透明性基板42の上面に配置するようにしても良い。
このような画像表示装置10aにおいては、光源部20から出射した光は、調光部30aにおいて、液晶層36に印加される電圧に応じて、画素毎に光量が調節され、それぞれ蛍光体44に入射する。そして、蛍光体44において画素毎に波長変換され、所定の映像を形成する。ここで、蛍光体44は、長波長変換型蛍光体、すなわち、入射光を受けて、それよりも長い波長の光に変換して放射する蛍光体であっても良く、または、短波長変換型蛍光体、すなわち、入射光を短い波長の光に変換して放出する蛍光体であっても良い。
本発明によれば、光源に半導体発光素子を用いるので、従来の陰極蛍光管などと比較して光電変換効率が高く、消費電力を低減することができる。しかも、このような高効率である半導体発光素子からの光により蛍光体を励起させるという新規な構成を採用した結果、画像表示装置全体として消費電力の低減を図ることができる。一例として、従来の陰極蛍光管を光源とした10.4インチ型TFT液晶表示装置の場合の消費電力は、約9ワットであった。しかし、本発明による、紫外線LEDと蛍光体とを採用した画像表示装置の場合の消費電力は約4ワットであり、従来の液晶表示装置の半分以下に低減される。その結果として、ノート型コンピュータや各種情報携帯端末機器などの携帯型電子機器の電池寿命を延ばすことができる。
また、従来の陰極蛍光管などと比較して回路を簡略化し、駆動電圧を低減することができる。すなわち、陰極蛍光管では、安定化回路やインバータを介して高電圧を印加することが必要とされていた。しかし、本発明によれば、光源である半導体発光素子は、わずか2〜3.5ボルト程度の直流電圧で十分な発光強度を得ることができる。従って、安定化回路やインバータ回路が不要となり、光源の駆動回路が大幅に簡略化されると共に、駆動電圧を低減することができる。
また、本発明によれば、光源の寿命を従来よりも大幅に延ばすことができる。すなわち、従来の陰極蛍光管では、電極部でのスパッタリング現象などに起因して、所定の寿命期間の経過後は、輝度が急速に低下し、発光が停止する。しかし、本発明によれば、光源の半導体発光素子は、数万時間という極めて長時間の使用に対しても輝度の低下は殆ど見られず、その寿命は、半永久的ということもできる。従って、本発明による画像表示装置は、従来の装置と比べて、寿命が大幅に延びる。
さらに、本発明によれば、画像表示装置の動作立ち上がり時間が極めて短い。すなわち、電源を投入してから光源の照明輝度が定常状態に至るまでの時間は、従来の陰極蛍光管と比較して、きわめて短く、瞬時動作が可能である。
また、本発明によれば、信頼性も向上する。すなわち、従来の陰極蛍光管は、ガラス管に所定のガスを封入した構造を有する。従って、過度の衝撃や振動に対して破損することがあった。しかし、本発明によれば、光源として固体素子である半導体発光素子を用いるので、衝撃や振動に対する耐久性も顕著に向上する。この結果として、特に、本発明による画像表示装置を搭載した携帯用の各種電子機器の信頼性を格段に向上させることができる。
さらに、本発明によれば、有害な水銀を使用することがない。すなわち、従来の陰極蛍光管では、ガラス管の内部に所定量の水銀が封入されていることが多かった。しかし、本発明によれば、このような有害な水銀を用いる必要がない。
図3は、本発明による画像表示装置10aの具体例の構成を表す概略断面図である。すなわち、同図に示した画像表示装置10bは、光源部20と、調光部30aと、波長変換部40bとを備える。
光源部20は、紫外線領域において発光する半導体発光素子を光源として備える。その発光層の材料としては、例えば図4で説明する窒化ガリウムを用いることが望ましい。
図4は、画像表示装置10bの光源部に用いて好適な半導体発光素子の具体例に関する説明図である。すなわち、同図においては、光の波長と、各波長に対応する色と、それぞれの波長帯において発光ピークを有する化合物半導体の材料とが示されている。ここで、図3に示した画像表示装置10bは、波長変換部40において、光源部20からの光を波長変換して出力する。ここで、波長変換の手段として蛍光体を想定した場合には、長波長変換、すなわち、入射光の波長よりも長い波長を有する光を放出するものが多い。従って、フルカラー表示を実現するためには、半導体発光素子の波長は、可視光領域で最も波長の短い青色よりもさらに短いことが望ましい。また、同時に高い発光輝度を有することも必要とされる。
これらの条件を満たす半導体発光素子の材料としては、窒化ガリウムが挙げられる。特に、窒化ガリウムを発光層に用い、発光波長が360〜380ナノメータの波長領域であるような半導体発光素子は、発光効率が高い。従って、このような半導体発光素子を光源として用いることにより、輝度が高く、明瞭な画像を表示する画像表示装置を実現することができる。
図3に示した画像表示装置10bの調光部30aは、図2に示した画像表示装置10aの調光部と同様とすることができる。従って、同一の部材には同一の符号を付して、説明を省略する。
また、画像表示装置10bの波長変換部40bは、透明性基板42の下面に蛍光体44a、44b及び44cが所定のパターンで配置された構成を有する。蛍光体44a、44b及び44cの材料としては、光源部20の光源の発光特性と合致した励起特性を有する材料を用いることが望ましい。
図5は、画像表示装置10bの波長変換部40bに用いて好適な蛍光体の具体例に関する説明図である。すなわち、同図においては、蛍光体に対する入射光の波長に対する、蛍光体の相対的発光効率の関係の一例が示されている。
同図に示した蛍光体は、入射光の波長340〜380ナノメータにおいて、最大の発光効率を示している。すなわち、同図に示した蛍光体は、図4に関して説明したような発光素子の発光波長帯において励起ピークを有する。従って、図4に関して前述した半導体発光素子と、この蛍光体とを組み合わせることにより、極めて高い光電変換効率を実現することができる。また、蛍光体の発光波長は、所定の不純物を混入することにより適宜選択することができる。このようにして、画像表示装置10bの表示輝度を向上させ、明るく、明瞭な画像を表示することができるようになる。
このような蛍光体としては、例えば、赤色の発光を生ずるものとしては、Y2O2S:Eu、青色の発光を生ずるものとしては、(Sr、Ca、Ba、Eu)10(PO4)6・Cl2、緑色の発光を生ずるものとしては、3(Ba、Mg、Eu、Mn)O・8Al2O3などを挙げることができる。
このような蛍光体を用いることによって、光源部20からの紫外領域の光を高い効率で波長変換することができる。蛍光体44a、44b及び44cは、光源部20からの紫外領域の光を受けて、波長変換し、それぞれ赤(R)、緑(G)及び青(B)の波長領域の光を出力し、所定のカラー画像を形成する。
また、蛍光体44a、44b及び44cは、遮光性の材料により形成されたブラック・マトリクスによって、画素毎に仕切られるようにしても良い。また、蛍光体44a、44b及び44cは、透明性基板42の上面に配置するようにしても良い。このように上面に配置した場合には、透明性基板42を介することによる画像をにじみ或いはボケを抑制することができる。
本発明による画像表示装置10bは、前述した画像表示装置10aに関して前述した種々の効果に加えて、以下に述べる効果を有する。
すなわち、光源として紫外線領域で発光する半導体発光素子を用い、蛍光体として、同じ紫外線領域で高い変換効率を有する蛍光体を用いることにより、表示輝度が極めて高い画像表示装置を実現することができる。
図6は、本発明による画像表示装置10aの具体例の構成を表す概略断面図である。すなわち、同図に示した画像表示装置10cは、光源部20と、調光部30bと、波長変換部40bとを備える。
光源部20は、前述した画像表示装置10bと同様に、紫外線領域において発光する半導体発光素子を光源として備える。その発光層の材料としては、例えば前述した窒化ガリウムを用いることが望ましい。
調光部30bも、前述した画像表示装置10bと同様に、液晶により光の透過率を調節する構成を有する。すなわち、調光部30bにおいては、偏光板31及び39の間に液晶層36が挟持されている。
波長変換部40bも、前述した画像表示装置10bと同様に、透明性基板42の下面に蛍光体44a、44b及び44cが所定のパターンで配置された構成を有し、蛍光体44a、44b及び44cの材料としては、図5に示したような発光特性を有する材料を用いることが望ましい。このような蛍光体を用いることによって、光源部20からの紫外領域の光を高い効率で波長変換することができる。蛍光体44a、44b及び44cは、光源部20からの紫外領域の光を受けて、波長変換し、それぞれ赤(R)、緑(G)及び青(B)の波長領域の光を出力する。
ここで、画像表示装置10cにおいては、調光部30bの透明性基板32aが、アルカリ元素の含有率が低い、低アルカリ・ガラスにより構成されている。ここで、「低アルカリ・ガラス」とは、中性ホウケイ酸ガラスからなり、ソーダライム・ガラスからなるいわゆる「アルカリ・ガラス」に対して、アルカリ含有率が低いガラスをいう。そのアルカリ含有率は、アルカリ・ガラスの場合は、約13.5重量%であるのに対して、低アルカリ・ガラスの場合は、約7重量%である。このような低アルカリ・ガラスを用いることにより、光源部20からの紫外線の吸収を抑制し、表示輝度を向上することができる。
図7は、本発明による画像表示装置10aの具体例の構成を表す概略断面図である。すなわち、同図に示した画像表示装置10dは、光源部20と、調光部30cと、波長変換部40bとを備える。
光源部20は、前述した画像表示装置10bと同様に、紫外線領域において発光する半導体発光素子を光源として備える。その発光層の材料としては、例えば前述した窒化ガリウムを用いることが望ましい。
調光部30cも、前述した画像表示装置10bと同様に、液晶により光の透過率を調節する構成を有する。すなわち、調光部30cにおいては、偏光板31及び39の間に液晶層36が挟持されている。
波長変換部40bも、前述した画像表示装置10bと同様に、透明性基板42の下面に蛍光体44a、44b及び44cが所定のパターンで配置された構成を有し、蛍光体44a、44b及び44cの材料としては、図5に示したような発光特性を有する材料を用いることが望ましい。このような蛍光体を用いることによって、光源部20からの紫外領域の光を高い効率で波長変換することができる。蛍光体44a、44b及び44cは、光源部20からの紫外領域の光を受けて、波長変換し、それぞれ赤(R)、緑(G)及び青(B)の波長領域の光を出力する。
ここで、画像表示装置10dにおいては、調光部30cの透明性基板32bが、実質的にアルカリ元素を含有しない、無アルカリ・ガラスにより構成されている。ここで、「無アルカリ・ガラス」とは、実質的にアルカリを含有しないガラスをいう。このような無アルカリ・ガラスを用いることにより、光源部20からの紫外線の吸収をさらに抑制し、表示輝度を向上することができる。
図8は、本発明による画像表示装置10aの具体例の構成を表す概略断面図である。すなわち、同図に示した画像表示装置10eは、光源部20と、調光部30dと、波長変換部40bとを備える。
光源部20は、前述した画像表示装置10bと同様に、紫外線領域において発光する半導体発光素子を光源として備える。その発光層の材料としては、例えば前述した窒化ガリウムを用いることが望ましい。
調光部30dも、前述した画像表示装置10bと同様に、液晶により光の透過率を調節する構成を有する。すなわち、調光部30dにおいては、偏光板31及び39の間に液晶層36が挟持されている。
波長変換部40bも、前述した画像表示装置10bと同様に、透明性基板42の下面に蛍光体44a、44b及び44cが所定のパターンで配置された構成を有し、蛍光体44a、44b及び44cの材料としては、図5に示したような発光特性を有する材料を用いることが望ましい。このような蛍光体を用いることによって、光源部20からの紫外領域の光を高い効率で波長変換することができる。蛍光体44a、44b及び44cは、光源部20からの紫外領域の光を受けて、波長変換し、それぞれ赤(R)、緑(G)及び青(B)の波長領域の光を出力する。
ここで、画像表示装置10eにおいては、調光部30dの透明性基板32cが、石英ガラスにより構成されている。石英ガラスは、アルカリ含有率が約2ppm程度と低く、紫外線に対する吸収率が極めて低い。従って、光源部20からの紫外線の吸収をさらに抑制し、表示輝度をさらに向上することができる。
図9は、本発明による画像表示装置10aの具体例の構成を表す概略断面図である。すなわち、同図に示した画像表示装置10fは、光源部20と、調光部30eと、波長変換部40bとを備える。
光源部20は、前述した画像表示装置10bと同様に、紫外線領域において発光する半導体発光素子を光源として備える。その発光層の材料としては、例えば前述した窒化ガリウムを用いることが望ましい。
調光部30eも、前述した画像表示装置10bと同様に、液晶により光の透過率を調節する構成を有する。すなわち、調光部30dにおいては、偏光板31及び39の間に液晶層36が挟持されている。また、透明性基板32dは、前述した低アルカリ・ガラス、無アルカリ・ガラス或いは石英ガラスのいずれかにより構成することが望ましい。
波長変換部40bも、前述した画像表示装置10bと同様に、透明性基板42の下面に蛍光体44a、44b及び44cが所定のパターンで配置された構成を有し、蛍光体44a、44b及び44cの材料としては、図5に示したような発光特性を有する材料を用いることが望ましい。このような蛍光体を用いることによって、光源部20からの紫外領域の光を高い効率で波長変換することができる。蛍光体44a、44b及び44cは、光源部20からの紫外領域の光を受けて、波長変換し、それぞれ赤(R)、緑(G)及び青(B)の波長領域の光を出力する。
ここで、画像表示装置10fにおいては、波長変化部40bの上に紫外線カット・フィルタ46が積層されている。この紫外線カット・フィルタ46は、可視光に対する吸収率は低く、紫外線に対する吸収率が高い特性を有するものが望ましい。このような紫外線カット・フィルタ46を積層することにより、以下の効果が得られる。
まず、外乱光により、蛍光体44a、44b及び44cが励起され、発光することを抑制することができる。すなわち、画像表示装置10fの外部から紫外線が入射すると、蛍光体44a、44b及び44cが励起され、不要な発光が生ずることとなる。しかし、紫外線カット・フィルタ46を設けることにより、このような外部からの紫外線を吸収して、不要な発光を抑制することができる。
また、光源部20からの紫外線が外部に漏出することを防ぐことができる。なお、紫外線カット・フィルタ46は、波長変換部40bの透明性基板42と蛍光体44a、44b及び44cとの間に配置しても同様の効果を得ることができる。
図10は、本発明による画像表示装置10aの具体例の構成を表す概略断面図である。すなわち、同図に示した画像表示装置10gは、光源部20と、調光部30fと、波長変換部40cとを備える。
ここで、光源部20は、青色領域に発光ピークを有する半導体発光素子を光源として備える。例えば、窒化ガリウム系化合物半導体を用いた発光素子を用いることができる。
調光部30fは、前述した画像表示装置10aと同様に、液晶により光の透過率を調節する構成を有する。すなわち、調光部30fにおいては、偏光板31及び39の間に液晶層36が挟持されている。
波長変換部40bは、透明性基板42の下面に赤(R)を発光する蛍光体44d、緑(G)を発光する蛍光体44e、及び青(B)を透過する窓部44fを有する。すなわち、蛍光体44dは、調光部30fを介して入射した光源部20からの青色光を受けて、波長変換し、赤色光を出力する。また、蛍光体44eは、調光部30fを介して入射した光源部20からの青色光を受けて、波長変換し、緑色光を出力する。さらに、窓部44fは、調光部30fを介して入射した光源部20からの青色光を受けて、透過し、青色光として出力する。
ここで、蛍光体44d及び44eは、光源である青色領域において吸収励起ピークを有するような材料であることが望ましい。また、高い変換効率を実現するためには、有機材料からなる有機蛍光体を用いることが望ましい。このような有機蛍光体としては、例えば、赤色の発光を生ずるものとしては、rhodamine B、緑色の発光を生ずるものとしては、brilliantsulfoflavine FFなどを挙げることができる。一方、窓部44fは、無色透明でも良く、または、赤色及び緑色との輝度のバランスを調節するために、所定の吸収率を有する透明性の材料により形成しても良い。
図10に示した画像表示装置10gは、光源として青色の発光素子を用いるので、紫外線を用いた場合に生ずる液晶層などの部材の劣化を避けることができるという利点がある。また、表示する各色のうちで、青色光については波長変換せずにそのまま出力することができるので、波長変換のロスが少なく、画像の高輝度化が容易であるという利点も有する。
図11は、本発明による画像表示装置10aの具体例の構成を表す概略断面図である。すなわち、同図に示した画像表示装置10hは、光源部20と、調光部30gと、波長変換部40dとを備える。
ここで、光源部20は、前述した画像表示装置10bのように、紫外線領域に発光ピークを有する半導体発光素子を光源とすることができる。また、前述した画像表示装置10gのように、青色領域に発光ピークを有する半導体発光素子を光源とすることができる。さらに、その他の波長領域に発光ピークを有する半導体発光素子を光源としても良い。
調光部30gも、前述した画像表示装置10aと同様に、液晶により光の透過率を調節する構成を有する。すなわち、調光部30gにおいても、偏光板31及び39の間に液晶層36が挟持されている。
波長変換部40dは、前述した画像表示装置10bのように、透明性基板42の下面にそれぞれ赤(R)、緑(G)及び青(B)の波長領域の光を出力する蛍光体44a、44b及び44cが所定のパターンで配置された構成とすることができる。また、光源が青色光の場合は、前述した画像表示装置10gのように、赤(R)を発光する蛍光体44d、緑(G)を発光する蛍光体44e、及び青(B)を透過する窓部44fを有する構成とすることができる。
さらに、画像表示装置10hにおいては、波長変換部40dの蛍光体44の上部に光拡散板47が設けられている。この光拡散板47は、蛍光体44から入射した光の方向を拡散して出力する。このような光拡散板47を設けたことにより、視野角を広げ、画像を滑らかにすることができる。
図12は、本発明による画像表示装置10aの具体例の構成を表す概略断面図である。すなわち、同図に示した画像表示装置10iは、光源部20と、調光部30gと、波長変換部40eとを備える。
ここで、画像表示装置10iにおいては、前述した光拡散板47が蛍光体44の下層に配置されている。このように光拡散板47を配置することにより、蛍光体44に入射する光の輝度ムラを抑制して、各蛍光体を均一に発光させることができる。
次に、本発明における第2の実施の形態による画像表示装置について説明する。図13は、本発明の第2の実施の形態による画像表示装置の概略構成を表す断面図である。すなわち、本発明による画像表示装置50は、光源部20と、波長変換部または波長選択部40と、調光部30とを備える。
光源部20には、半導体発光素子が適宜配置され、所定の波長、光量、輝度分布を有する光を波長変換部40に入射する。
波長変換部または波長選択部40は、光源部20から入射した光の波長を適宜変換し、あるいは選択して調光部30に出力する。調光部30は、波長変換部40から入射された光の光量を画素毎に調節して、所定の画像を形成し、画像表示装置50の観察面から出力する。
本発明によれば、光源部20と調光部30との間に波長変換部40が設けられているので、光源部20からの光が調光部30に直接、入射することがない。従って、光源部20からの直接光による調光部30の劣化や機能不全などの問題が生ずることがない。特に、調光部30における液晶層やスイッチング素子などは、紫外線の照射により劣化が生じやすい。しかし、画像表示装置50においては、このような劣化が生ずることがない。
また、本発明によれば、調光部30の構成を、従来の液晶表示装置と同様にすることができる。すなわち、調光部30への入射光を可視光に変換してしまうことにより、調光部30を既存の構成と同一にすることができる。
図14は、本発明による画像表示装置50の具体例の構成を表す概略断面図である。すなわち、同図に示した画像表示装置50aは、光源部20と、波長変換部40aと、調光部30hとを備える。
ここで、光源部20は、前述した画像表示装置10bのように、紫外線領域に発光ピークを有する半導体発光素子を光源とすることができる。また、前述した画像表示装置10gのように、青色領域に発光ピークを有する半導体発光素子を光源とすることができる。さらに、その他の波長領域に発光ピークを有する半導体発光素子を光源としても良い。
また、波長変換部40aは、光源部20と調光部30hとの間に設けられている。その材料としては、蛍光体44を用いることができる。その吸収励起ピーク波長は、光源部20において用いられている発光素子の発光ピーク波長と合致させることが望ましい。例えば、光源部20において、図4に関して前述したような窒化ガリウムの発光素子が用いられている場合には、波長変換部40aの蛍光体としては、図5に示したような吸収励起ピークを有する蛍光体を用いることが望ましい。
このような蛍光体としては、例えば、赤色の発光を生ずるものとしては、Y2O2S:Eu、青色の発光を生ずるものとしては、(Sr、Ca、Ba、Eu)10(PO4)6・Cl2、緑色の発光を生ずるものとしては、3(Ba、Mg、Eu、Mn)O・8Al2O3などを挙げることができる。
また、光源部の下に第2の波長変換部40bを設け、さらにその下に反射板68を設けても良い。このようにすれば、光源部20から下方に出射した光が波長変換され、反射されて調光部30hに入射されるので、光を有効利用することができる。
調光部30hは、液晶により光の透過率を調節する構成を有する。すなわち、調光部30hにおいては、偏光板31及び39の間に液晶層36が挟持されている。液晶層36は、画素電極34と対向電極との間に所定の電圧を印加することによって、その分子の配向状態が制御され、上下の偏光板31及び39と共に作用して光の透過率を制御できるようにされている。各画素電極34には、それぞれスイッチング素子35を介して所定の電圧が供給される。スイッチング素子35としては、例えば、金属・絶縁層・金属(MIM)接合型素子や、水素化アモルファス・シリコン或いは多結晶化シリコンによる薄膜トランジスタ(TFT)などを用いることができる。
図15は、本発明による画像表示装置50aの変形例の構成を表す概略断面図である。すなわち、同図に示した画像表示装置50bは、光源部20と、波長変換部40gと、調光部30iとを備える。
ここで、例えば、画像表示装置50aに関して前述したように、波長変換部40gと調光部30iとの間には、透明性基板32aが設けられる。画像表示装置50bにおいては、透明性基板32aの光学的性質が画素毎に変調される構成を有する。このような画素毎の変調は、例えば、画素毎に基板32a内に屈折率が変化した領域を設けることにより達成される。または、基板32a内に画素毎に遮光性の仕切を設けても良い。また、基板32aの両面或いは片面に遮光性のパターンを形成しても良い。
このように、透明性基板32aの光学的性質を画素毎に変調することにより、波長変換部40gから透明性基板32aを通して調光部30iに至るまでの間に光漏れが生じ、画素がぼけることを防ぐことができる。
図16は、本発明による画像表示装置50の変形例の構成を表す概略断面図である。すなわち、同図に示した画像表示装置50cは、光源部20と、波長変換部40hと、調光部30jとを備える。
しかし、画像表示装置50cでは、波長変換部40hは、光源部20の導光板26と光源22との間に配置されている。すなわち、光源22からの光は、波長変換部40hにおいて所定の波長に変換された後に、導光板26を介して調光部30jに入射する。
波長変換部40hの材料としては、画像表示装置50aの場合と同様に、蛍光体を用いることができる。その吸収励起ピーク波長は、光源22において用いられている発光素子の発光ピーク波長と合致させることが望ましい。例えば、光源部22において、図4に関して前述したような窒化ガリウムの発光素子が用いられている場合には、波長変換部40hの蛍光体としては、図5に示したような吸収励起ピークを有する蛍光体を用いることが望ましい。
また、蛍光体としては、例えば、赤(R)、緑(G)及び青(B)の各波長領域にそれぞれ発光ピークを有するような3種類の蛍光体を混合して用いることが望ましい。さらに詳しくは、蛍光体の発光ピーク波長は、調光部30jのカラー・フィルタ60の透過スペクトル特性と合致するように選択することが望ましい。
次に、本発明による画像表示装置10或いは50に用いて好適な調光部に関して説明する。図17は、本発明において用いることのできる調光部30kを用いた透過型画像表示装置の構成を例示する概略断面図である。ここでは、便宜的に、光源部20と調光部30kのみを示した。図示しない波長変換部は、図1〜図16に関して前述した画像表示装置のいずれかと同様にして配置することができる。図17においては、光源部20から出射された光は、調光部30kを介して、出射される。
ここで、調光部30kの液晶36aとして、ゲスト・ホスト型液晶或いは、高分子分散型液晶を用いる。ここで、ゲスト・ホスト型液晶とは、分子の長軸方向と短軸方向で可視光の吸収に異方性を有する2色性染料(ゲスト)を一定の分子配列の液晶(ホスト)に溶解した液晶をいう。ゲスト・ホスト型液晶を用いた場合は、偏光板が1枚で済むために、光の透過率が高く、画像表示装置の輝度を向上させることができる。
また、高分子分散型液晶とは、ネマチック液晶と高分子とから構成される複合体の光散乱効果を利用するものである。この複合体の種類により、NCAP(nematic curvilinear aligned phase)型と、PN(polymer network)型とに大別される。高分子分散型液晶の場合には、偏光板が全く必要とされないために、さらに明るく視野角が広い画像表示ができる。
図18は、前述したような調光部30kを用いた反射型画像表示装置の構成を例示する概略構成図である。すなわち、同図に示した画像表示装置においては、反射板28の上に調光部30kが積層され、さらにその上に光源部20が積層されている。そして、光源部20を出射した光は、調光部30kを介して、反射板28で反射され、再び調光部30kを通過し、光源部20を介して観察者に到達する。
同図に示した画像表示装置においても、調光部30kにおいて、液晶36aとして、ゲスト・ホスト型液晶或いは、高分子分散型液晶が用いられる。従って、偏光板が不要となり、光の透過率を向上させて、明るい画面表示が可能となる。図19は、本発明による画像表示装置における各画素の面積を最適化した1例を表す概略説明図である。すなわち、図1〜図18に関して前述したいずれの画像表示装置においても、カラー表示をする場合に、例えば赤(R)、緑(G)及び青(B)のような各画素ごとの輝度は、同一とは限らない。このような各画素毎の輝度の相違を調節するために、図19に示したように、それぞれの画素の面積を適当な比率とすることにより、画素毎の輝度の調節ができる。従って、例えば、RGBの各色を最適なバランスで表示することができ、中間色も正確に再現した画像を表示することができる。
次に、本発明による画像表示装置に用いて好適な光源部について説明する。図20は、本発明による画像表示装置10或いは50の光源部20の具体例の構成を表す概略構成図である。すなわち、同図(a)は、画像表示装置の観察面に平行方向の概略断面図であり、同図(b)は、観察面に垂直方向の概略断面図である。同図に表した光源部20aは、光源が取り付けられた取り付け部25aと導光板26とを備える。取り付け部25aにおいては、光源としての発光ダイオード(LED)チップ22aが配置されている。LEDチップ22aは、例えば基板24a上に実装され所定の配線が施されることにより、駆動電流を供給して発光させることができる。LEDチップ22aから放射された発光は、導光板26の内部で拡がって、図示しない調光部30或いは波長変換部40に入射する。また、光の取り出し効率を向上するために、導光板26の下に反射板28を配置して、導光板26から下方に出射した光を戻すこともできる。さらに、光の輝度ムラを低減するために、導光板26の上方に拡散板29を積層しても良い。
本発明による光源部20aを用いた画像表示装置は、図1から図22に関して前述した種々の効果に加えて、以下の効果を有する。
すなわち、光源として、いわゆるベア・チップ状態の小型のLEDチップ22aを用いるので、取り付け部25aの幅Wを小さくすることができる。この取り付け部25aは、通常は、画像表示装置の表示領域の外側に配置されることが多いので、取り付け部25aの幅Wを小さくすることにより、画像表示装置の額縁部、すなわち非表示領域を小型化することができる。
また、ベア・チップ状態のLEDチップ22aは、小型であるために高密度に実装して光源の輝度を上げることができる。その結果として、明るく鮮明な映像を表示することができる。
図21は、本発明による画像表示装置の光源部の第2の具体例の構成を表す概略構成図である。すなわち、同図(a)は、画像表示装置の観察面に平行方向の概略断面図であり、同図(b)は、観察面に垂直方向の概略断面図である。同図に表した光源部20bは、光源が取り付けられた取り付け部25bと導光板26とを備える。取り付け部25bにおいては、LEDランプ22bが配置されている。LEDランプ22bは、リード線を有するリードフレーム或いはステム上にLEDチップが実装され、樹脂によりモールドされたものである。このLEDランプ22bは、例えば基板24b上に実装することができる。また、反射板28や拡散板29をそれぞれ設けても良い。
同図に示した光源部20bを用いた画像表示装置は、画像表示装置10aに関して前述した種々の効果に加えて、以下の効果を有する。
すなわち、LEDランプ22bを用いるために、そのモールド樹脂のレンズ効果により集光性を向上し、光の利用効率を向上することができる。また、LEDランプ22bのリード線を基板24bに対して挿入し、半田付けするだけで実装ができるので、組立工程を簡略化することができる。
図22は、本発明による画像表示装置の光源部の第3の具体例の構成を表す概略構成図である。すなわち、同図(a)は、画像表示装置の観察面に平行方向の概略断面図であり、同図(b)は、観察面に垂直方向の概略断面図である。同図に表した光源部20cは、光源が取り付けられた取り付け部25cと導光板26とを備える。取り付け部25cにおいては、表面実装型(SMD)ランプ22cが配置されている。SMDランプ22cは、小型の実装基板上にLEDチップが実装され、樹脂によりモールドされたものである。SMDランプ22cは、例えば基板24c上に実装することができる。また、反射板28や拡散板29をそれぞれ設けても良い。
同図に示した光源部20cを用いた画像表示装置は、画像表示装置10aに関して前述した種々の効果に加えて、以下の効果を有する。
まず、SMDランプ22cを用いるために、組立工程を簡略化することができる。すなわち、基板24c上に、チップ型抵抗やチップ型コンデンサなどの他の実装部品と同時に、いわゆる半田リフロー法などの方法により、簡易に実装することができる。また、実装工程の自動化も容易に実現することができる。
また、SMDランプ22cは、その高さ寸法が小さいので、光源部20cの取り付け部25cの幅Wを小さくすることができる。その結果として、画像表示装置の額縁部、すなわち非表示領域を小型化することができる。
図23は、本発明による画像表示装置の光源部の第4の具体例の構成を表す概略構成図である。すなわち、同図(a)は、画像表示装置の観察面に平行方向の概略断面図であり、同図(b)は、観察面に垂直方向の概略断面図である。同図に表した光源部20dは、光源が取り付けられた取り付け部25dと導光板26とを備える。取り付け部25dにおいては、赤(R)、緑(G)及び青色(B)の波長帯に発光ピークを有するLEDランプ22d、22e及び22fが配置されている。
このように、RGB各色のLEDランプ22d〜22fが配置されることにより、既存の画像標示装置の照明部を置き換えることができる。すなわち、従来の液晶表示装置においては、照明として、陰極蛍光管或いは、エレクトロルミセッセンス素子が用いられていた。しかし、本発明による光源部20dを用いることにより、消費電力が低く、寿命が長く、信頼性も良好で動作時間も速い画像表示装置を実現することができる。
図24は、本発明による画像表示装置の光源部の第5の具体例の構成を表す概略構成図である。すなわち、同図(a)は、画像表示装置の観察面に平行方向の概略断面図であり、同図(b)は、観察面に垂直方向の概略断面図である。同図に表した光源部20eは、光源として、赤(R)、緑(G)及び青色(B)の波長帯に発光ピークを有するSMDランプ22g、22h及び22iが配置されている。このように、SMDランプを用いることにより、前述した光源部20dと同様の効果に加えて、取り付け部25eの幅Wをさらに小さくして、画像標示装置を小型化することができる。
また、SMDランプ22g、22h及び22iの代わりに、それぞれLEDチップを用いることにより、取り付け部25eの幅Wをさらに小さくして、画像標示装置を小型化することができる。
図25は、本発明による画像表示装置の光源部の第6の具体例の構成を表す概略構成図である。すなわち、同図(a)は、画像表示装置の観察面に平行方向の概略断面図であり、同図(b)は、観察面に垂直方向の概略断面図である。同図に表した光源部20fは、前述した光源部20d或いは20eのように、光源として、例えば、赤(R)、緑(G)及び青色(B)の波長帯に発光ピークを有する半導体発光素子22が取り付け部25fに配置されている。
そして、取り付け部25と導光板26との間には、光拡散板28が設けられている。このように、光源22の近傍に光拡散板28を配置することにより、RGB各色の光源からの発光を混色して色ムラの発生を抑制することができる。
図26は、本発明による画像表示装置の光源部の第7の具体例の構成を表す概略構成図である。すなわち、同図(a)は、画像表示装置の観察面に平行方向の概略断面図であり、同図(b)は、観察面に垂直方向の概略断面図である。同図に表した光源部20gは、導光板26を挟んで左右両側に取り付け部25gが配置され、それぞれの取り付け部25g、25gには、LEDランプ22bが配置されている。このように、LEDランプ22bを導光板26の両側に配置することにより、光源の数を増やして、輝度をさらに向上させることができる。
図27は、本発明による画像表示装置の光源部の第8の具体例の構成を表す概略構成図である。すなわち、同図(a)は、画像表示装置の観察面に平行方向の概略断面図であり、同図(b)は、観察面に垂直方向の概略断面図である。同図に表した光源部20hは、導光板26を挟んで左右両側に取り付け部25hが配置され、それぞれの取り付け部25h、25hには、SMDランプ22cが配置されている。このように、LEDランプ22cを導光板26の両側に配置することにより、光源の数を増やして、輝度をさらに向上させることができる。また、LEDランプ22bと比較して取り付け部25hの幅Wを小さくすることができ、画像標示装置を小型化することができる。さらに、SMDランプ22cの代わりにLEDチップ22aを用いれば、取り付け部25の幅Wをさらに小さくすることができ、画像標示装置をさらに小型化することができる。
図28は、本発明による画像表示装置の光源部の第9の具体例の構成を表す概略構成図である。すなわち、同図は、画像表示装置の観察面に平行方向の概略断面図である。同図に表した光源部20iは、導光板26の4辺に取り付け部25iが配置され、それぞれの取り付け部25i、25i、25i、25iには、LEDランプ22bが配置されている。このように、LEDランプ22bを導光板26の4辺に配置することにより、光源の数をさらに増やして、輝度をさらに向上させることができる。
図29は、本発明による画像表示装置の光源部の第10の具体例の構成を表す概略構成図である。すなわち、同図は、画像表示装置の観察面に平行方向の概略断面図である。同図に表した光源部20jは、導光板26の4辺に取り付け部25jが配置され、それぞれの取り付け部25j、25j、25j、25jには、SMDランプ22cが配置されている。このように、SMDランプ22cを導光板26の4辺に配置することにより、光源の数をさらに増やして、輝度をさらに向上させることができる。また、LEDランプ22bと比較して取り付け部25の幅Wを小さくすることができ、画像標示装置を小型化することができる。さらに、SMDランプ22cの代わりにLEDチップ22aを用いれば、取り付け部25の幅Wをさらに小さくすることができ、画像標示装置をさらに小型化することができる。図30は、本発明による画像表示装置の光源部の第11の具体例の構成を表す概略構成図である。すなわち、同図は、画像表示装置の観察面に平行方向の概略断面図である。同図に表した光源部20kは、導光板26の3辺に取り付け部25kが配置され、それぞれの取り付け部25k、25k、25kには、それぞれ赤色LEDランプ22d、緑色LEDランプ22e、青色LEDランプ22fが配置されている。このように、3色のLEDランプを導光板26の3辺に分けて配置することにより、局所的な色ムラの発生を抑制して、画面全体に渡って均一な中間色を得ることができる。
図31は、本発明による画像表示装置の光源部の第12の具体例の構成を表す概略構成図である。すなわち、同図は、画像表示装置の観察面に平行方向の概略断面図である。同図に表した光源部20lは、導光板26の3辺に取り付け部25lが配置され、それぞれの取り付け部25l、25l、25lには、それぞれ赤色SMDランプ22g、緑色SMDランプ22h、青色SMDランプ22iが配置されている。このように、3色のSMDランプを導光板26の3辺に分けて配置することにより、局所的な色ムラの発生を抑制して、画面全体に渡って均一な中間色を得ることができる。また、LEDランプ22bと比較して取り付け部25の幅Wを小さくすることができ、画像標示装置を小型化することができる。さらに、SMDランプ22cの代わりにLEDチップ22aを用いれば、取り付け部25の幅Wをさらに小さくすることができ、画像標示装置をさらに小型化することができる。
図32は、本発明による画像表示装置の光源部の第13の具体例の構成を表す概略構成図である。すなわち、同図(a)は、画像表示装置の観察面に平行方向の概略断面図であり、同図(b)は、観察面に垂直方向の概略断面図である。同図に表した光源部20mは、導光板26の1辺に、LEDアレイ・ユニット25mが取り付けられている。このLEDアレイ・ユニット25m、は、所定の間隔で配置されたLEDチップ22aと、ロッド・レンズ23とを有する一体化された部品である。このロッド・レンズ23は、細長い円柱状の形状を有し、LEDアレイ・ユニット25mの長手方向に沿って配置されている。このようなLEDアレイ・ユニット25mを用いることにより、ロッド・レンズの長手方向に均一な発光強度分布を得ることができる。また、導光板26とLEDアレイ・ユニット25mとを結合するだけで光源部20mが構成されるので組立工程が簡略化される。
図33は、本発明による画像表示装置の光源部の第14の具体例を説明する概略断面図である。すなわち、同図に表した画像表示装置は、光源部20nと波長変換部40とを有する。ここで、光源部20nは、導光部66の一端に取り付け部25を備え、他端に可動ミラー70を備える。可動ミラー70は、図示した矢印方向に動き、傾斜角度が変化するようにされている。その可動機構は、例えば、図示しないモータや電磁石によるものでも良く、または、圧電素子を用いたものでも良い。また、可動ミラー70は、列方向に一体とされた細長いミラーでも良く、または、各画素に対応した独立の小さなミラーが列方向に配置されているようなものでも良い。
取り付け部25は光源22を備える。ここで、光源22としては、発光ダイオードでも良く、レーザ・ダイオードでも良い。光源22から出射された光は、可動ミラー70によって反射され、波長変換部40の所定の画素位置に照射される。従って、光源22の光量を変調し、それに同期させて可動ミラー70を動かすことにより、波長変換部40の各画素にそれぞれ所定の強度の光を入射させることができる。このようにして、所定の画像を表示することができる。
このような光源部20nを用いた場合には、液晶などを用いた調光部が不要となる。従って、構成が簡略化される。また、液晶を用いる必要がないので、使用できる温度範囲が広く、画像表示の応答性が良好で、耐候性も向上する。
図34は、本発明による画像表示装置の光源部の第15の具体例を説明する概略断面図である。すなわち、同図に表した画像表示装置は、光源部20pと波長変換部40とを有する。ここで、光源部20pは、導光部66の一端に取り付け部25を備える。取り付け部25は光源22を備える。ここで、光源22としては、発光ダイオードでも良く、レーザ・ダイオードでも良い。
また、導光部66はその内部に、画素列ごとに配置された複数の可動ミラー72、72、・・・を備える。可動ミラー72、72、・・・は、図示した矢印方向に動き、それぞれ対応する画素に光源部22からの光を反射するようにされている。その可動機構は、例えば、図示しないモータや電磁石によるものでも良く、または、圧電素子を用いたものでも良い。また、可動ミラー72、72、・・・は、画素の列方向に一体とされた細長いミラーでも良く、または、各画素毎に独立した小さなミラーが列方向に配置されているようなものでも良い。
光源22から出射された光は、可動ミラー72、72、・・・のいずれかによって反射され、波長変換部40の所定の画素位置に照射される。従って、光源22の光量を変調し、それに同期させて可動ミラー72、72、・・・のいずれかを動かして反射させることにより、波長変換部40の各画素にそれぞれ所定の強度の光を入射させることができる。このようにして、所定の画像を表示することができる。
このような光源部20pを用いた場合にも、液晶などを用いた調光部が不要となる。従って、構成が簡略化される。また、液晶を用いる必要がないので、使用できる温度範囲が広く、画像表示の応答性が良好で、耐候性も向上する。
図35は、本発明による画像表示装置の光源部の第16の具体例を説明する概略断面図である。すなわち、同図に表した画像表示装置は、光源部20qと波長変換部40とを有する。ここで、光源部20qは、導光部66の下端に光源22を備える。光源22としては、発光ダイオードでも良く、レーザ・ダイオードでも良い。
また、光源22の前面には、可動レンズ74が配置されている。可動レンズ74は、傾斜及び水平移動が可能であり、光源22からの光を波長変換部40の所定の画素位置に入射させる。その可動機構は、例えば、図示しないモータや電磁石によるものでも良く、または、圧電素子を用いたものでも良い。また、レンズ74を固定して、光源22を可動とし、光源22からの光を波長変換部40の所定の画素位置に入射させるようにしても良い。
光源22から出射された光は、可動レンズ74によって集光され、波長変換部40の所定の画素位置に照射される。従って、光源22の光量を変調し、それに同期させて可動レンズ74を動かして走査させることにより、波長変換部40の各画素にそれぞれ所定の強度の光を入射させることができる。このようにして、所定の画像を表示することができる。
このような光源部20qを用いた場合にも、液晶などを用いた調光部が不要となる。従って、構成が簡略化される。また、液晶を用いる必要がないので、使用できる温度範囲が広く、画像表示の応答性が良好で、耐候性も向上する。
図36は、本発明による画像表示装置の光源部の第17の具体例の構成を表す概略断面図である。すなわち、同図に表した画像表示装置は、導光部と調光部と波長変換部とを備える。導光部は、その内部に画素毎、あるいは列毎にハーフミラーを備える。光源からの光はそれぞれのハーフミラーにより反射され、調光部を経て、波長変換部に到達する。
このようにハーフミラーを用いることによって、従来の反射シートやドット印刷面を用いた光源部と比較して、光が散乱されることが少なくなり、光源からの光を効率良く調光部へ導くことができる。このような効果は、LEDや半導体レーザなどの集光性の高い光源を用いた場合に特に顕著となる。また、ミラーの反射面の大きさを調節して画素よりも若干狭い範囲に反射光を通すようにすれば、画素間の光漏れが抑制され、画素毎の「にじみ」あるいは「ぼけ」を防ぐことができるという効果も得ることができる。
図37は、本発明による画像表示装置の光源部の第18の具体例の構成を表す概略断面図である。すなわち、同図に表した画像表示装置は、導光部の内部に、各画素に反射光を送出するような反射面を有するフレネル型反射板を有する。また、その導光部の側部には、光源と可動レンズとが配置され、それぞれの反射鏡に順次、光を供給するようにされている。
光源から出射された光は、可動レンズによって集光され、導光部において走査され、それぞれのフレネル型反射鏡により波長変換部の所定の画素位置に順次照射される。従って、光源の光量を変調し、それに同期させて可動レンズを動かして走査させることにより、波長変換部の各画素にそれぞれ所定の強度の光を入射させることができる。このようにして、所定の画像を表示することができる。
このような光源部を用いた場合にも、液晶などを用いた調光部が不要となる。従って、構成が簡略化される。また、液晶を用いる必要がないので、使用できる温度範囲が広く、画像表示の応答性が良好で、耐候性も向上するという効果を得ることができる。
図38は、本発明による画像表示装置の光源部の第19の具体例の構成を表す概略断面図である。すなわち、同図に表した画像表示装置も、導光部の内部に、各画素に反射光を送出するような反射面を有するフレネル型反射板を有する。また、その導光部の側部には、可動光源が配置され、それぞれの反射鏡に順次、光を供給するようにされている。すなわち、可動光源は、例えば、LEDや半導体レーザなどの発光素子自体を機械的に可動としたものでも良く、または、これらの発光素子の前面に光の偏向手段を設けたものでもよい。
可動光源から出射された光は、導光部において走査され、それぞれのフレネル型反射鏡により波長変換部の所定の画素位置に順次照射される。従って、光源の光量を変調し、それに同期させて可動光源を動かして走査させることにより、波長変換部の各画素にそれぞれ所定の強度の光を入射させることができる。このようにして、所定の画像を表示することができる。
このような光源部を用いた場合にも、液晶などを用いた調光部が不要となる。従って、構成が簡略化される。また、液晶を用いる必要がないので、使用できる温度範囲が広く、画像表示の応答性が良好で、耐候性も向上するという効果を得ることができる。
図39は、本発明による画像表示装置の光源部の第20の具体例の構成を表す概略断面図である。すなわち、同図に表した画像表示装置も、導光部の内部に、各画素に反射光を送出するような反射面を有するフレネル型反射板を有する。しかし、同図に示した装置においては、フレネル型ミラーの反射面に波長変換部が形成されている。例えば、ミラーの反射面上に波長変換部としての蛍光体材料が堆積されている。
また、その導光部の側部には、可動光源が配置され、それぞれの反射鏡に順次、光を供給するようにされている。すなわち、可動光源は、例えば、LEDや半導体レーザなどの発光素子自体を機械的に可動としたものでも良く、または、これらの発光素子の前面に光の偏向手段を設けたものでもよい。
可動光源から出射された光は、導光部において走査され、それぞれのフレネル型反射鏡の反射面上に堆積された波長変換部に順次照射される。そして、波長が変換されて、各画素に対応する画像情報として、観察面から出射される。
従って、光源の光量を変調し、それに同期させて可動光源を動かして走査させることにより、各画素に対応する反射面上の波長変換部にそれぞれ所定の強度の光を入射させることができる。このようにして、所定の画像を表示することができる。
このような光源部を用いた場合には、液晶などを用いた調光部が不要となるばかりでなく、波長変換部を別途設ける必要もなくなる。従って、構成が極めて簡略化且つ小型薄型化される。また、液晶を用いる必要がないので、使用できる温度範囲が広く、画像表示の応答性が良好で、耐候性も向上するという効果を得ることができる。
図40は、本発明による画像表示装置の光源部の第21の具体例の構成を表す概略構成図である。すなわち、同図(a)は、画像表示装置の観察面に平行方向の概略断面図であり、同図(b)は、観察面に垂直方向の概略断面図である。同図に表した光源部20rは、導光板26の一端に取り付け部25rが配置され、取り付け部25rには、光源としてレーザ・ダイオード22jが配置されている。
このように、光源としてレーザ・ダイオード22jを用いることにより、集光性が向上する。また、光をビーム状に絞ることが容易であるので、図33や図34に関して前述したようなミラーによる光走査を行う場合に、特に有効である。図41は、本発明による画像表示装置の光源部の第22の具体例の構成を表す概略構成図である。すなわち、同図(a)は、画像表示装置の観察面に平行方向の概略断面図であり、同図(b)は、観察面に垂直方向の概略断面図である。同図に表した光源部20sは、導光部26の下面にLEDランプ22bが所定の間隔で配置されている。このように、LEDランプ22bにより下方から照明することにより、画像表示装置の額縁部分、すなわち表示領域の周辺部の幅を顕著に短くすることが可能となり、装置の小型化が実現される。
また、LEDランプ22bを高密度に配置することにより、輝度を容易に上げることができ、明るい画像を得ることができる。
図42は、本発明による画像表示装置の光源部の第23の具体例の構成を表す概略構成図である。すなわち、同図(a)は、画像表示装置の観察面に平行方向の概略断面図であり、同図(b)は、観察面に垂直方向の概略断面図である。同図に表した光源部20tは、導光部26の下面にSMDランプ22cが所定の間隔で配置されている。このように、SMDランプ22cにより下方から照明することにより、画像表示装置の額縁部分、すなわち表示領域の周辺部の幅を顕著に短くすることが可能となり、装置の小型化が実現される。
また、SMDランプ22cを高密度に配置することにより、輝度を容易に上げることができ、明るい画像を得ることができる。さらに、SMDランプ22cは、高さ寸法がLEDランプよりも小さいので、光源部20tの厚さを薄くすることができる。また、SMDランプ22cの代わりにLEDチップを配置することにより、さらに高密度実装が可能となり輝度を上げることができるとともに、光源部20tの厚さをさらに薄くすることができる。
図43は、本発明による画像表示装置の光源部の第24の具体例の構成を説明する概略断面図である。同図に表した光源部20uは、導光部26の下面に基板24uが配置され、基板24u上にLEDランプ22bが所定の間隔で配置されている。さらに、それぞれのLEDランプ22bの周囲には反射板76が設けられている。このように、反射板76を設けることにより、LEDランプ22bから側面方向や下方向に逃げる光を前面に取り出すことが可能となり、光の利用効率が改善される。
図44は、本発明による画像表示装置の光源部の第25の具体例の構成を説明する概略断面図である。同図に表した光源部20vは、導光部26の下面に基板24vが配置され、基板24v上にSMDランプ22cが所定の間隔で配置されている。さらに、それぞれのSMDランプ22cの周囲には反射板76が設けられている。このように、反射板76を設けることにより、SMDランプ22cから側面方向や下方向に逃げる光を前面に取り出すことが可能となり、光の利用効率が改善される。また、SMDランプ22cの代わりにLEDチップを配置しても同様の効果が得られる。
図45は、本発明による画像表示装置の光源部の第26の具体例の構成を説明する概略断面図である。同図に表した画像表示装置は、いわゆるプロジェクション方式の画像表示装置であり、光源部20wと液晶パネル30と投写レンズ80とを備える。光源部20wは、集光レンズ78と光源22とリフレクタ77とを備える。光源22としては、発光ダイオードを用いる。
光源22から放射された光は、リフレクタ77で反射され、集光レンズ78により収束されて液晶パネル30に入射する。そして、投写レンズ80を介してスクリーン90上に所定の画像を表示する。
このように光源に発光ダイオードを用いることにより、従来のアーク・ランプを光源とする装置と比べて、寿命が極めて長くなる。また、発光動作の立ち上がり時間が短いために、瞬時動作が可能となる。
次に、本発明による画像表示装置の光源の具体例について説明する。図46は、本発明による画像表示装置の光源の第1の具体例を表す概略断面図である。同図に示した光源22Aは、発光素子110とその表面に堆積された波長変換材料112とを備える。また、発光素子110の電極部114は、ワイア・ボンディングを施すために、波長変換材料112が堆積されていない領域を有する。
発光素子110は、所定の発光波長ピークを有する半導体素子である。また、その構造は、いわゆる発光ダイオードでも、半導体レーザでも良い。発光素子110の材料は、必要とされる発光波長帯に応じて適宜決定される。例えば、RGB各色の発光を実現するためには、図4に関して説明したような窒化ガリウムを発光層に有し、紫外線領域の発光波長を有する発光ダイオードであることが望ましい。
また、波長変換材料112は、発光素子110の発光波長と合致した吸収励起ピークを有するものであることが望ましい。例えば、発光素子が窒化ガリウムを用いた素子である場合は、波長変換材料112は、図5に示したような吸収ピークを有するものであることが望ましい。
また、波長変換材料112としては、蛍光物質を用いることが望ましく、蛍光物質であれば、蛍光染料、蛍光顔料或いは蛍光体など、発光素子からの光を他の波長に変化できる材料であればどのようなものを使用しても良い。また、この波長変換材料112は、発光素子110の表面のうちの少なくとも一部に堆積されていれば良い。
さらに、波長変換材料112の発光波長は、用途に応じて適宜選択することができる。例えば、フル・カラー表示を行う画像表示装置の光源として用いるためには、図4に関して説明した紫外線の発光を吸収してRGBのそれぞれの波長の発光を生ずるような蛍光体の混合体を用いることが望ましい。また、発光素子110が青色の発光を生ずる場合には、その発光を吸収して緑および赤の発光を生ずるような蛍光体を用いることもできる。このような蛍光体としては、例えば、赤色の発光を生ずるものとしては、Y2O2S:Eu、青色の発光を生ずるものとしては、(Sr、Ca、Ba、Eu)10(PO4)6・Cl2、緑色の発光を生ずるものとしては、3(Ba、Mg、Eu、Mn)O・8Al2O3などを挙げることができる。
発光素子は、電流が注入されると半導体結晶内部で電子と正孔との再結合により発光が生ずる。従来の発光素子では、その発光のうちの一部は、半導体と空気或いは図示しないモールド樹脂との屈折率の差により、反射されて内部に閉じこめられる。その結果として発光素子から外部に取り出すことのできる光は、全体のうちのわずか2%に過ぎなかった。しかし、本発明による光源22Aでは、発光素子110の表面に達した光は、波長変換材料112に吸収され、波長が変換されて外部に取り出すことができる。
図46に示した光源22Aは、例えば、発光素子110の製造工程において、発光素子の素子分離工程の後に波長変換材料112をスパッタ法により素子の表面に堆積することにより製造することができる。或いは、発光素子110の製造工程のいずれかの段階において、波長変換材料112を塗布或いはコーティングすれば良い。
また、本発明による光源22Aの用途は、画像表示装置の光源に限定されるものではない。すなわち、インジケータやパネルなどの各種表示装置、光ディスクの読みとり・書き込み用光源など、広範な分野において新規かつ高性能な光源として利用することができる。
図47は、光源22Aの具体例を表す概略断面図である。すなわち、同図に示した光源22A1は、発光素子110とその表面に堆積された波長変換材料112と実装部材120とを備える。発光素子110としては、例えば、窒化ガリウム系化合物半導体からなる発光ダイオード或いは半導体レーザを用いることができる。波長変換材料112は、発光素子110のほぼ全面に堆積されている。波長変換材料112としては、例えば、発光素子110からの発光を吸収して、RGBの発光を生ずる蛍光体を用いることができる。
発光素子110は、実装部材120のカップ部121の底面上に実装されている。また、発光素子110には、ワイア116、116がボンディングされ、駆動電流が供給される。
同図に示した光源は、1つの発光素子を用いて、例えばRGBのような複数の波長の発光を得ることができる。従って、光源と構成が簡易で小型軽量であり、しかも駆動回路も簡略化することができる。
図48は、光源22Aの具体例を表す概略断面図である。すなわち、同図に示した光源22A2においては、発光素子110の表面のうちの一部に波長変換材料112が堆積されている。従って、発光素子110から生ずる発光のうちで波長変換材料112に吸収された光は、その波長が変換されて出力され、残りの光は、発光素子110の発光波長のまま放出される。例えば、発光素子110が青色の発光を生じ、波長変換材料112が青色の光を吸収して赤及び緑の発光を生ずる材料である場合には、RGBの各波長の発光が得られる。
また、波長変換材料112を堆積する面積を調節することにより、このようなRGBなどのそれぞれの波長成分の光の強度のバランスを制御することができる。例えば、R成分の強度を上げる場合には、波長変換材料112のR発光成分を増加し、且つその堆積する面積を増加すれば良い。
すなわち、本発明によれば、複数の発光波長を実現できるのみならず、それぞれの強度のバランスも容易に制御することが可能となる。
図49は、光源22Aの具体例を表す概略断面図である。すなわち、同図に示した光源22A3においては、表面に波長変換材料112が堆積された発光素子110が実装部材122上にマウントされ、樹脂130でモールドされている。実装部材としては、リード・フレームあるいはステムを用いることができる。
発光素子としては、例えば、図4に関して前述した窒化ガリウムを発光層に用いた発光素子を用いることができる。また、その構造は、発光ダイオードでも良く、半導体レーザでも良い。
波長変換材料112は、発光素子110の表面の少なくとも一部に堆積され、その材質としては、例えば、発光素子110からの紫外線を吸収して、RGBのそれぞれの波長の発光を生ずる蛍光体とすることができる。その吸収励起ピークは、発光素子110の発光波長と合致していることが望ましい。
また、樹脂130は、その光放出面がレンズ上に形成されている。このレンズ効果により、発光素子110及び堆積された波長変換材料112からの発光を収束し、出力することができる。本発明によれば、波長変換された光の集光効率が極めて高いという利点を有する。
図50は、本発明との比較のために示した従来の光源の概略断面図である。同図に示した光源においては、発光素子210が実装部材222上にマウントされ、樹脂230でモールドされている。また、樹脂230は、発光素子210からの発光を収束して出力するように、その光取り出し面がレンズ状とされている。さらに、樹脂230中には、発光素子210からの発光波長を変換するため、或いは発光色を補色する目的のために、樹脂230の中に、発光素子の発光を他の波長に変換する蛍光物質或いは発光素子の発光波長の一部を吸収するフィルタ物質250が混入されている。これらの波長変換物質250は、樹脂230中に均一な分布で混入されることが多い。
しかし、このように波長変換物質250を樹脂230中に混入すると、図50に示したように、樹脂中に均一に分布する波長変換物質250のそれぞれから発光が生ずることとなる。すなわち、同図に示した矢印は、発光素子からの光が波長変換物質250にあたり、波長変換された光が散乱する様子を模式的に示したものである。これらの発光は、樹脂230の全面に形成されているレンズからの位置関係がまちまちであり、レンズにより収束されない。従って、集光効率が極端に低下し、輝度が低下することとなる。しかも、樹脂230中に波長変換物質250を均一に分布させると波長変換物質250の隙間を透過する光の割合が増加し、波長変換効率が極めて低い。
このような従来の光源と比較して、図49に示したような本発明による光源22A3は、発光素子110の表面に波長変換材料112が堆積されているので、波長変換された光も、樹脂130の前面のレンズにより効果的に集光される。また、波長変換材料112は、発光素子110の表面に直接、堆積されているので、波長変換効率は極めて高く、また、その堆積する面積に応じて、波長変換される発光の割合を容易に制御することができる。
このように、本発明によれば、発光素子110からの発光が波長変換材料と高い効率で結合でき、輝度が飛躍的に向上する。
例えば、発光素子110として窒化ガリウム系の発光素子を用い、波長変換材料112として発光素子110からの紫外線を吸収して、RGBのそれぞれの波長の発光を生ずる蛍光体を用いると、高輝度の白色光源を実現することができる。このような白色光源は、高輝度の光源として、既存の陰極蛍光管と置き換えて使用することができる。
図51は、光源22Aの具体例を表す概略断面図である。すなわち、同図に示した光源22A4においては、表面に波長変換材料112が堆積された発光素子110が、リード・フレームやステムなどの実装部材122上にマウントされ、樹脂130でモールドされている。
発光素子としては、例えば、青色の発光を生ずる窒化ガリウムを発光層に用いた発光素子を用いることができる。また、その構造は、発光ダイオードでも良く、半導体レーザでも良い。
波長変換材料112は、発光素子110の表面の少なくとも一部に堆積され、その材質としては、例えば、発光素子110からの青色光を吸収して、RGのそれぞれの波長の発光を生ずる蛍光体とすることができる。そのような蛍光体としては、高い波長変換効率を有する点で有機蛍光体を用いることが望ましい。
光源22A4は、発光素子110からの青色光と、波長変換材料112からの赤及び緑色光とを同時に得ることができる。従って、既存の白色光源を置き換えることができる。
図52は、光源22Aの具体例を表す概略断面図である。すなわち、同図には、光源22A5として、表面に波長変換材料112が堆積された発光素子110が実装部材122上にマウントされ、樹脂130でモールドされたSMDランプが示されている。実装部材122としては、例えば基板やリード・フレームを用いることができる。
発光素子110としては、図4に関して前述したような紫外線の発光を生ずる窒化ガリウムを発光層に用いた発光素子が用いられる。また、その構造は、発光ダイオードでも良く、半導体レーザでも良い。
波長変換材料112は、発光素子110の表面の少なくとも一部に堆積され、その材質としては、発光素子110からの紫外線光を吸収して、RGBのそれぞれの波長の発光を生ずる蛍光体とされる。そのような蛍光体としては、高い波長変換効率を有する点で、図5に示したように吸収特性を有する蛍光体を用いることが望ましい。
また、発光素子110として、青色の発光を生ずる発光素子を用い、波長変換材料112として、青色光を吸収してR及びGの波長領域の発光を生ずる有機蛍光体を用いるようにしても良い。光源22A5は、小型であり、高輝度のRGB光を得ることができる。従って、既存の白色光源を置き換えることができる。
図53は、光源22Aの具体例を表す概略断面図である。すなわち、同図には、光源22A6として、表面に波長変換材料112が堆積されたLEDランプが示されている。このLEDランプは、発光素子110がリード・フレームやステムなどの実装部材122上にマウントされ、樹脂130でモールドされた構成を有する。
発光素子110としては、図4に関して前述したような紫外線の発光を生ずる窒化ガリウムを発光層に用いた発光素子が用いられる。また、その構造は、発光ダイオードでも良く、半導体レーザでも良い。
波長変換材料112は、樹脂130の表面の少なくとも一部に堆積され、その材質としては、発光素子110からの紫外線光を吸収して、RGBのそれぞれの波長の発光を生ずる蛍光体とされる。そのような蛍光体としては、高い波長変換効率を有する点で、図5に示したように吸収特性を有する蛍光体を用いることが望ましい。
また、発光素子110として、青色の発光を生ずる発光素子を用い、波長変換材料112として、青色光を吸収してR及びGの波長領域の発光を生ずる有機蛍光体を用いるようにしても良い。光源22A6は、簡易に製造でき、小型であり、高輝度のRGB光を得ることができる。従って、既存の白色光源を置き換えることができる。
図54は、光源22Aの具体例を表す概略断面図である。すなわち、同図には、光源22A7として、表面に波長変換材料112が堆積されたSMDランプが示されている。このSMDランプは、発光素子110が、基板などの実装部材122上にマウントされ、樹脂130でモールドされた構成を有する。
発光素子110としては、図4に関して前述したような紫外線の発光を生ずる窒化ガリウムを発光層に用いた発光素子が用いられる。また、その構造は、発光ダイオードでも良く、半導体レーザでも良い。
波長変換材料112は、樹脂130の表面の少なくとも一部に堆積され、その材質としては、発光素子110からの紫外線光を吸収して、RGBのそれぞれの波長の発光を生ずる蛍光体とされる。そのような蛍光体としては、高い波長変換効率を有する点で、図5に示したように吸収特性を有する蛍光体を用いることが望ましい。
また、発光素子110として、青色の発光を生ずる発光素子を用い、波長変換材料112として、青色光を吸収してR及びGの波長領域の発光を生ずる有機蛍光体を用いるようにしても良い。光源22A7は、簡易に製造でき、小型であり、高輝度のRGB光を得ることができる。従って、既存の白色光源を置き換えることができる。図55は、光源22Aの具体例を表す概略断面図である。すなわち、同図には、光源22A8として、リード・フレーム122の反射板124の表面に波長変換材料112が堆積されたLEDランプが示されている。すなわち、このLEDランプは、発光素子110がリード・フレーム122上にマウントされ、樹脂130でモールドされた構成を有する。
発光素子110としては、図4に関して前述したような紫外線の発光を生ずる窒化ガリウムを発光層に用いた発光素子が用いられる。また、その構造は、発光ダイオードでも良く、半導体レーザでも良い。
波長変換材料112は、リード・フレーム122の反射板124の表面の少なくとも一部に堆積され、その材質としては、発光素子110からの紫外線光を吸収して、RGBのそれぞれの波長の発光を生ずる蛍光体とされる。そのような蛍光体としては、高い波長変換効率を有する点で、図5に示したように吸収特性を有する蛍光体を用いることが望ましい。
また、発光素子110として、青色の発光を生ずる発光素子を用い、波長変換材料112として、青色光を吸収してR及びGの波長領域の発光を生ずる有機蛍光体を用いるようにしても良い。光源22A8も、簡易に製造でき、小型であり、高輝度のRGB光を得ることができる。従って、既存の白色光源を置き換えることができる。
図56は、光源22Aの具体例を表す概略断面図である。すなわち、同図には、透光性基板122上に波長変換材料112が堆積され、さらに、その上に発光素子110が実装された光源22A9が示されている。ここで、透光性基板122には、例えば所定の配線パターンが形成され、ワイア116を配線するようにしても良い。
発光素子110としては、図4に関して前述したような紫外線の発光を生ずる窒化ガリウムを発光層に用いた発光素子が用いられる。また、その構造は、発光ダイオードでも良く、半導体レーザでも良い。
波長変換材料112は、発光素子110と透光性基板122との対向領域の少なくとも一部に堆積され、その材質としては、発光素子110からの紫外線光を吸収して、RGBのそれぞれの波長の発光を生ずる蛍光体とされる。そのような蛍光体としては、高い波長変換効率を有する点で、図5に示したように吸収特性を有する蛍光体を用いることが望ましい。
また、発光素子110として、青色の発光を生ずる発光素子を用い、波長変換材料112として、青色光を吸収してR及びGの波長領域の発光を生ずる有機蛍光体を用いるようにしても良い。光源22A9においては、発光素子110からの発光は、波長変換材料112において所定の波長に変換され、透光性基板122を透過して外部に取り出される。
光源22A9も、簡易に製造でき、小型であり、且つ特にその厚さを薄くすることができ、しかも高輝度のRGB光を得ることができる。従って、既存の白色光源を置き換えることができる。
図57は、本発明による画像表示装置の光源の具体例を表す概略断面図である。同図に示した光源22Bは、窒化ガリウム系化合物半導体を用いた発光素子22Bを表す。発光素子22Bは、基板312上に積層されたpn接合を含む半導体の多層構造を有する。基板312上には、バッファ層314、n型コンタクト層316、n型クラッド層318、活性層320、p型クラッド層322およびp型コンタクト層324がこの順序で形成されている。p型の各層とn型の各層とは、逆の順序で基板上に積層しても良い。p型コンタクト層324の上には、透明電極層326が堆積されている。また、n型コンタクト層318の上には、n側電極層334が堆積されている。
このような構造の発光素子22Bに電流を注入すると、活性層320を中心とした青色領域または紫外線領域の波長を有する発光が得られる。
ここで、本発明においては、前述した基板312、バッファ層314、n型コンタクト層316、n型クラッド層318、活性層320、p型クラッド層322、p型コンタクト層324或いは透明電極層326のうちの少なくともいずれかの層に波長変換材料が混合されていることを特徴とする。このような波長変換材料としては、例えば、蛍光体を挙げることができる。
また、その混合は、例えば、各層の結晶成長時に波長変換材料を不純物として添加することにより、実現することができる。すなわち、一例としては、結晶成長時に蛍光体材料を気化して混入させることができる。また、例えば基板312に蛍光体をイオン注入しても良い。
さらに、絶縁膜328や保護膜330として蛍光体をスパッタ法または電子ビーム蒸着法により堆積しても良い。また、これらの絶縁膜328や保護膜330と半導体層との間の蛍光体膜をスパッタ法や電子ビーム蒸着法などにより堆積しても良い。また、絶縁膜328や保護膜330に蛍光体を添加しても良い。さらに、絶縁膜328や保護膜330の表面上に蛍光体を堆積しても良い。
用いる蛍光体としては、特に、活性層320からの発光が紫外線領域の波長の発光の場合は、その紫外線光を吸収してRGB光をそれぞれ発光するような蛍光体であることが望ましい。一方、活性層320からの発光が青色領域の波長の発光の場合は、その青色光を吸収してRG光をそれぞれ発光するような蛍光体であることが望ましい。特に、有機蛍光体は、青色光に対する波長変換効率が高いために、混合する波長変換材料として用いることが望ましい。このような有機蛍光体としては、例えば、赤色の発光を生ずるものとしては、rhodamineB、緑色の発光を生ずるものとしては、brilliantsulfoflavine FFなどを挙げることができる。
このように、半導体発光素子を構成するいずれかの箇所に、波長変換材料を配置することにより、ベア・チップ状態で高い効率の波長変換を実現することができる。
図58は、本発明による画像表示装置の光源の具体例を表す概略断面図である。同図に示した光源22Cにおいては、インジウム・ガリウム・アルミニウムりん系化合物半導体を用いた発光素子400が実装部材450上に実装されている。発光素子400は、ガリウム砒素基板412上に積層されたpn接合を含む半導体の多層構造を有する。基板412上には、バッファ層414、n型クラッド層418、活性層420、p型クラッド層422およびp型コンタクト層424がこの順序で形成されている。p型の各層とn型の各層とは、逆の順序で基板上に積層しても良い。p型コンタクト層424の上には、p側電極層426が堆積されている。
このような構造の発光素子400に電流を注入すると、活性層420を中心とした緑色領域の発光が素子の上面から放出される。また、同時に素子の側面からは、赤色領域の波長を有する発光が放出される。
ここで、本発明においては、実装部材450が反射板460を備える。そして、発光素子400の側面から放出される赤色光を上方に反射して、緑色光とともに取り出すことができるようにされている。このように、側面から放出される赤色光を利用することにより、RG光源として用いることができる。従って、青色の発光素子と組み合わせることにより、2個の発光素子でRGBの3色の発光を得ることもできる。
図59は、本発明による画像表示装置の光源の具体例を表す概略断面図である。同図に示した光源22Dは、異なる発光波長を有する発光素子を積層することにより、小型の多波長型光源を構成した場合の一例を示したものである。
すなわち、同図に示した光源22Dにおいては、青色発光素子500の上に接続手段505を介して赤色発光素子510が積層され、さらに接続手段515を介して緑色発光素子520が積層されている。ここで、接続手段としては、例えば、金或いはインジウムのような金属を用いることができる。また、絶縁性の材料で接続し、電気的な配線を別途施しても良い。
このような積層された発光素子に電流を供給すると、青色発光素子500からの青色光は、同図中に矢印で示したように、他の発光素子に遮蔽されずに上方に取り出すことができる。また、赤色発光素子510からの赤色光は、緑色発光素子520を透過して上方に取り出すことができる。そして、緑色発光素子520からの緑色光は、他の発光素子に遮蔽されることなく、上方に取り出すことができる。
このように各色の発光素子を積層することにより、小型で高輝度の光源を実現することができる。
図60は、本発明による画像表示装置の光源の具体例を表す概略断面図である。同図に示した光源22Eは、異なる発光波長を有する発光素子を積層することにより、小型の多波長型光源を構成した場合の他の一例を示したものである。
すなわち、同図に示した光源22Eにおいては、青色発光素子600の上に接続手段605を介して緑色発光素子610が積層され、さらに接続手段615を介して赤色発光素子620が積層されている。接続手段としては、例えば、金或いはインジウムのような金属を用いることができる。また、絶縁性の材料で接続し電気的な配線を別途施しても良い。
ここで、光源22Eにおいては、各発光素子からの発光を遮蔽することなく上方に取り出すことができるように、それぞれ、発光部の位置をずらして積層されている。
このように積層された発光素子に電流を供給すると、各発光素子からの発光は、同図中に矢印で示したように、いずれも遮蔽されることなく上方に取り出すことができる。
このように各色の発光素子を積層することにより、小型で高輝度の光源を実現することができる。
図61は、本発明による画像表示装置の光源の具体例を表す概略断面図である。同図に示した光源22Fは、異なる発光波長を有する発光素子を積層することにより、小型の多波長型光源を構成した場合の他の一例を示したものである。
すなわち、同図に示した光源22Fにおいては、赤色発光素子700の上に接続手段705を介して緑色発光素子710が積層され、さらに接続手段715を介して青色発光素子720が積層されている。接続手段としては、例えば、金或いはインジウムのような金属を用いることができる。また、絶縁性の材料で接続し、別途、電気的な配線を施しても良い。青色発光素子720として窒化ガリウム系半導体素子を用いる場合には、基板として絶縁性のサファイアが選択される場合が多い。従って、このような窒化ガリウム系半導体素子を用いる場合は、基板に接続孔を設けて下層の発光素子710と電気的に接続するか、または、別途、電気的な配線を形成することが望ましい。また、青色発光素子720として例えば炭化シリコン系の材料を用いた素子を採用する場合には、基板が導電性を有するので、下層の発光素子710との間で、接続手段715により電気的な接続を確保することができる。
このように積層された発光素子に電流を供給すると、赤色発光素子700からの発光は、同図中に矢印で示したように、緑色発光素子710及び青色発光素子720を透過して上方に取り出すことができる。これは、緑色発光素子710及び青色発光素子720を構成する材料は、いずれもバンドギャップが大きいために、赤色光に対する吸収係数が極めて小さいからである。同様の理由で、緑色発光素子710からの緑色光も、青色発光素子720を透過して上方に取り出すことができる。また、青色発光素子720からの青色光は、遮蔽されることなく上方に取り出すことができる。このようにして、光源22Fの上方において、RGB光を取り出すことができる。
このように各色の発光素子を積層することにより、小型で高輝度の光源を実現することができる。
図62は、本発明による画像表示装置の光源の具体例を表す概略断面図である。同図に示した光源は、青色発光素子の上にそれぞれ緑色発光素子と赤色発光素子とを積層することにより、小型の多波長型光源を構成した場合の他の一例を示したものである。
すなわち、同図に示した光源においては、青色発光素子の陽極側の上に緑色発光素子が積層され、また、青色発光素子の陰極側の上に赤色発光素子が積層されている。そして、それぞれの発光素子から出射した光は、図中の上方に向かって、互いに干渉されることなく取り出すことができる。
このような光源では、素子の実装密度を上げることができると共に、3段重ねにする必要もないので実装を比較的容易に行うことができる。また、青色発光素子の陰極側に、例えばガリウム・アルミニウム砒素系などのいわゆるnアップ型高輝度赤色発光ダイオードを用いることができるために、輝度も向上させることができる。
図63は、本発明による画像表示装置の光源の具体例を表す概略断面図である。同図に示した光源は、緑色発光素子と赤色発光素子との上に青色発光素子を積層することにより、小型の多波長型光源を構成した場合の他の一例を示したものである。
すなわち、同図に示した光源においては、赤色発光素子の上に青色発光素子の陽極側が積層され、緑色発光素子の上に青色発光素子の陰極側が積層されている。そして、それぞれの発光素子から出射した光は、図中の上方に向かって、青色発光素子の基板を透過して取り出すことができる。
このような光源では、素子の実装密度を上げることができると共に、3段重ねにする必要もないので実装を比較的容易に行うことができる。また、青色発光素子の陰極側に、例えばガリウム・アルミニウム砒素系などのいわゆるnアップ型高輝度赤色発光ダイオードを用いることができるために、輝度も向上させることができる。
また、ボンディング用のワイアを使用する必要がないために、組立工程が簡略化され、信頼性の点でも有利となる。さらに、光取り出し面が、青色発光素子の基板側になるために、青色発光素子の光取り出し効率が向上する。また、バンドギャップの比較的小さい赤色あるいは緑色発光素子の光がバンドギャップの大きい青色発光素子を透過するので、吸収されることなく効率良く取り出すことができる。
図64は、本発明による画像表示装置の光源の具体例を表す概略断面図である。すなわち、同図には、光源22Gとして、複数の発光素子が実装されたLEDランプが示されている。すなわち、このLEDランプは、例えば、RGBの各波長で発光する発光素子810a、810b、・・・がそれぞれ実装部材820上に実装され、樹脂830でモールドされた構成を有する。
同図に示した例では、赤色発光素子810aと、青色発光素子810bと、緑色発光素子810c及び810dがリード・フレーム820の上にマウントされているLEDランプが示されている。
このように、複数色の発光素子を1つのパッケージにまとめることにより、小型で高信頼性かつ高輝度の光源を実現することができる。
さらに、高輝度のRGB光を得ることにより、既存の白色光源を置き換えることができる。
図65は、本発明による画像表示装置の光源の具体例を表す概略断面図である。すなわち、同図には、光源22Hとして、複数の発光素子が実装されたSMDランプが示されている。すなわち、このSMDランプは、例えば、RGBの各波長で発光する発光素子910a、910b、・・・がそれぞれ実装部材920上に実装され、樹脂930でモールドされた構成を有する。
同図に示した例では、赤色発光素子910aと、青色発光素子910bと、緑色発光素子910c及び910dが実装基板920の上にマウントされているSMDランプが示されている。
このように、複数色の発光素子を1つのパッケージにまとめることにより、小型、薄型、高信頼性かつ高輝度の光源を実現することができる。
さらに、高輝度のRGB光を得ることにより、既存の白色光源を置き換えることができる。