JP2007174233A - スピーカー装置及び携帯電話機 - Google Patents

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Abstract

【課題】高感度、高効率及び低音が得られ、薄型化及びスリム化が可能なスピーカー装置を提供する。
【解決手段】2つの磁気ギャップを有する磁気回路と、当該磁気ギャップ内に発生する磁束の延在方向と略直交する方向に延在する凹部を有する振動板と、環状の形状を有し、一方向に延在する第1の平行部と、第1の平行部と平行な方向に延在し第1の平行部と一定の間隔をおいて対向する第2の平行部とを含むボイスコイルとを備える。特に、第1の平行部及び第2の平行部は各々凹部の延在方向と平行な方向に配置され、第1の平行部及び第2の平行部は凹部内に配置され、2つの磁気ギャップ内の各々に位置している。これにより、2磁気ギャップ2ボイスコイル方式を構成でき、音再生時にボイスコイルの駆動力を増加することが可能となり高感度化及び高効率化を実現できる。
【選択図】図3

Description

本発明は、携帯電話等に好適に用いることが可能なスピーカー装置の構造に関する。
従来より、長方形の振動板を有し、かかる振動板の中央に直線状のボイスコイルを配置して構成されるリッフェル型スピーカーが知られている(例えば、非特許文献1を参照)。この種の構成を有するスピーカーが、例えば特許文献1及び2に記載されている。
特許文献1に記載のスピーカーは、主として、上下2つの平行した且つ磁束方向が逆となる磁気ギャップを設けた磁気回路及び2つの振動板を有し、各振動板の背面側の略中央に上下の2つのボイスコイルが夫々配置されてなる。かかる構成により、口径及び横幅を狭くした細長構造をとっても、最低共振周波数f0を低くすることができ、耐入力及び低音再生と音圧周波数特性の向上を図ることができるとされている。
また、特許文献2に記載のスピーカーは、主として、細長形状の振動板と、振動板に結合されると共に磁気回路の磁気空隙に挿入される板状の駆動力伝達部材と、略S字状のダンパーと、駆動力伝達部材に結合されるボイスコイルとを含んで構成されている。これにより、上下方向の変位差を抑制し、大振幅時の非線形歪みを低減し、低音域再生を可能としている。かかるスピーカーでは、1つ又は2つの磁気空隙が設けられ、かかる磁気空隙内にボイスコイルが配置されている。
なお、スピーカーにおける、振動板の所定位置へのボイスコイルの支持方法が、例えば特許文献3及び4に記載されている。
特許文献3に記載のスピーカーでは、振動板の外周縁部に断面U字状の凹部がリング状に設けられ、さらに、その凹部の外周縁部にはエッジダンパーが設けられ、その凹部内に円筒状のボイスコイルが接着剤によって接着されている。そして、かかるボイスコイルは、エッジダンパーによって凹部と共に磁気回路の磁気ギャップ内に配され浮遊支持されている。また、特許文献4に記載のスピーカーでは、振動板は、その半球状の主部の端縁部に設けられた短筒部の外周面にボイスコイルを配設している。
佐伯多門著、「新版スピーカー&エンクロージャー百科」、株式会社 誠文堂新光社、2002年8月1日 第3刷、P40 特開平11−187484号公報 特開平10−191494号公報 特許第3337631号公報 特許第3334842号公報
しかしながら、上記の特許文献1及び2に係るスピーカー装置では、それらの構成上、振動板の振動方向に対応するスピーカー装置の厚さが厚くなり、近年、薄型化しつつある携帯電話などに適用し難いという問題がある。
本発明が解決しようとする課題としては、上記のようなものが例として挙げられる。本発明は、高い感度、高い効率及び低音が得られ、薄型化及びスリム化が可能なスピーカー装置等を提供することを課題とする。
請求項1に記載の発明は、スピーカー装置であって、2つの磁気ギャップを有する磁気回路と、少なくとも前記2つの前記磁気ギャップを通る位置に配置され、当該磁気ギャップ内に発生する磁束の延在方向と略直交する方向に延在する凹部を有する振動板と、一方向に延在する第1の平行部と、前記第1の平行部と平行な方向に延在し、前記第1の平行部と一定の間隔をおいて対向する第2の平行部と、を含むボイスコイルと、を備え、前記第1の平行部及び前記第2の平行部は、各々前記凹部の延在方向と平行な方向に配置されており、前記第1の平行部の全部及び前記第2の平行部の全部又は一部は、前記凹部内に配置され、前記2つの前記磁気ギャップ内の各々に位置していることを特徴とする。
本発明の1つの実施形態では、スピーカー装置は、2つの磁気ギャップを有する磁気回路と、少なくとも前記2つの前記磁気ギャップを通る位置に配置され、当該磁気ギャップ内に発生する磁束の延在方向と略直交する方向に延在する凹部を有する振動板と、一方向に延在する第1の平行部と、前記第1の平行部と平行な方向に延在し、前記第1の平行部と一定の間隔をおいて対向する第2の平行部と、を含むボイスコイルと、を備え、前記第1の平行部及び前記第2の平行部は、各々前記凹部の延在方向と平行な方向に配置されており、前記第1の平行部の全部及び前記第2の平行部の全部又は一部は、前記凹部内に配置され、前記2つの前記磁気ギャップ内の各々に位置している。
上記のスピーカー装置は、2つの磁気ギャップを有する磁気回路と、少なくとも2つの磁気ギャップを通る位置に配置され、当該磁気ギャップ内に発生する磁束(磁力)の延在方向と略直交する方向に延在する凹部を有する振動板と、一方向に延在する第1の平行部と、その第1の平行部と平行な方向に延在し、第1の平行部と一定の間隔をおいて対向する第2の平行部と、を含むボイスコイルと、を備えて構成される。好適な例では、前記ボイスコイルは長円状に且つ環状の平面形状に形成され、前記第2の平行部は前記第1の平行部の上方に位置しているのが好ましい。また、前記第1の平行部に流れる音声電流の向きと、前記第2の平行部に流れる前記音声電流の向きとは逆向きの関係に設定されているのが好ましい。これにより、第1の平行部と第2の平行部とを同一の駆動力で且つ同一の方向に振動させることができる。
特に、このスピーカー装置では、第1の平行部及び第2の平行部は、各々凹部の延在方向と平行な方向に配置されており、第1の平行部の全部及び第2の平行部の全部又は一部は、凹部内に配置され、2つの磁気ギャップ内の各々に位置している。これにより、このスピーカー装置は、2磁気ギャップ2ボイスコイル方式を構成している。よって、1つの磁気ギャップを有し、その1つの磁気ギャップ内にボイスコイルが配置される構成を備えるスピーカー装置(1磁気ギャップ1ボイスコイル方式)よりも、音再生時におけるボイスコイルの駆動力を増加させることができ、スピーカー装置の高感度化及び高効率化を図ることができる。
よって、近年、高感度化が望まれる携帯電話の着信用のスピーカー装置として、或いは、モバイル用又は近接音場用の各種電子機器に搭載されるスピーカー装置として好適に用いることが可能となる。
また、これに加えて、このスピーカー装置では、一般的に良く用いられるボイスコイルボビンを設けていないので、その分だけスピーカー装置の重量を軽くすることができ、言い換えれば、スピーカー装置の部品点数を削減することができ、高感度化及び高効率化を図ることができると共に、製品コストをも下げることができる。
さらに、このスピーカー装置において、第1の平行部の全部及び第2の平行部の一部を振動板の凹部内に配置する構成を採用した場合には、その製造時に振動板の深い成型をある程度浅くすることができ、振動板の成型性の向上を図ることができる。即ち、かかる構成によれば、振動板の成型時に、第2の平行部が配置される、振動板の凹部の部分を半分押さえる程度にして、途中からテーパーを大きく取り且つ広げることにより、凹部の外側部分を形成することができる。よって、振動板の成型性を上げることができる。
また、振動板の凹部は、少なくとも2つの磁気ギャップを通る位置に配置されるので、磁気回路の背面から振動板の上面(放音面)までの距離を小さくすることができ、振動板及びボイスコイルの振動方向に対応する、スピーカー装置の高さを小さくできる。よって、薄型のスピーカー装置を構成することができるので、かかるスピーカー装置を、近年、益々薄型化されつつある、携帯電話やモバイル用又は近接音場用の各種電子機器に好適に用いることができる。
上記のスピーカー装置の一つの態様では、前記2つの磁気ギャップの各々は前記磁気回路の略中央位置に形成され、前記振動板は長円状又は楕円状の平面形状に形成されていると共に、当該振動板の前記凹部は、細長い形状に且つU字状の断面形状に形成され、当該振動板の略中央位置に配置されている。
この態様では、2つの磁気ギャップの各々は磁気回路の略中央位置に形成されている。そして、振動板は長円状又は楕円状の平面形状に形成されていると共に、当該振動板の凹部は、細長い形状に且つU字状の断面形状に形成され、当該振動板の略中央位置に配置されている。これにより、スピーカー装置のスリム化(幅狭化)を図ることができる。
上記のスピーカー装置の他の態様では、前記第1の平行部及び前記第2の平行部の全部又は一部は前記凹部内の側面に狭持された状態で固定されている。これにより、ボイスコイルは凹部に安定的に保持され、ボイスコイルの振動方向への撓み易い欠点を補うことができる。即ち、これにより、ボイスコイルがその振動方向に撓み難くなる。よって、第1の平行部を2つの磁気ギャップのうち一方の磁気ギャップ内に、また、第2の平行部を他方の磁気ギャップ内に夫々的確に位置させることができる。
上記のスピーカー装置の他の態様では、前記磁気回路は、当該磁気回路の略中央位置に配置され、前記凹部の延在方向の長さより長く形成された開口を有するヨークと、直方体状の形状を有し、前記ヨークの上面に一定の間隔をおいて対向配置されると共に、S極及びN極の相対的な着磁状態が前記振動板の振動方向に上下逆の位置関係にある一対のマグネットと、直方体状又は平板状の形状を有し、前記一対のマグネットの各々の上面に対向配置された一対のプレートと、を備え、前記開口内には1つの磁気ギャップが形成されていると共に、前記一対のプレートの間には他の1つの前記磁気ギャップが形成され、前記1つの前記磁気ギャップ内には、前記凹部内に配置された前記第1の平行部が位置していると共に、前記他の1つの前記磁気ギャップ内には、前記凹部内に配置された前記第2の平行部の全部又は一部が位置している。
この態様では、磁気回路は、当該磁気回路の略中央位置に配置され、振動板の凹部の延在方向の長さより長く形成された開口を有するヨークと、直方体状の形状を有し、ヨークの上面に一定の間隔をおいて対向配置されると共に、S極及びN極の相対的な着磁状態が振動板の振動方向に上下逆の位置関係にある一対のマグネットと、直方体状又は平板状の形状を有し、一対のマグネットの各々の上面に対向配置された一対のプレートと、を備えて構成される。そして、開口内には1つの磁気ギャップが形成されていると共に、一対のプレートの間には他の1つの前記磁気ギャップが形成されている。また、1つの磁気ギャップ内には、振動板の凹部内に配置された第1の平行部が位置していると共に、他の1つの磁気ギャップ内には、振動板の凹部内に配置された第2の平行部の全部又は一部が位置している。これにより、スピーカー装置の高感度化及び高効率化を図ることができると共に、ボイスコイル及び振動板の振動方向に対応するスピーカー装置の高さ、及び、その幅方向を小さくすることができ、当該スピーカー装置の薄型化及びスリム化を図ることができる。
上記のスピーカー装置の他の態様では、前記一対の前記プレートのうち少なくとも一方の前記プレートの上面には他のマグネットが配置され、前記他の前記マグネットと、前記プレートを挟んで対向する前記マグネットとのS極及びN極の相対的な着磁状態は前記振動板の振動方向に上下逆の位置関係に設定されている。
この態様では、一対のプレートのうち、少なくとも一方のプレートの上面には他のマグネットが配置されている。そして、他のマグネットと、プレートを挟んで対向するマグネットとのS極及びN極の相対的な着磁状態は振動板の振動方向に上下逆の位置関係に設定されている。なお、他のマグネットは、マグネットと反発し合う位置に配置されるので、一般的に「反発マグネット」と称される。
このように、この態様では、一対のマグネットに加え、さらに反発マグネットとしての他のマグネットを設けているので、その分だけ、磁気ギャップ内における磁界中の磁力の大きさを大きくすることができる。これにより、感度及び効率を上げることができる。
上記のスピーカー装置の他の態様では、前記磁気回路は、当該磁気回路の略中央位置に配置され、前記凹部の延在方向の長さより長く形成された開口を有するヨークと、直方体状の形状を有し、前記ヨークの上面に配置された1つのマグネットと、前記1つの前記マグネットと一定の間隔をおいて前記ヨークの前記上面に対向配置された磁性体と、直方体状又は平板状の形状を有し、前記1つの前記マグネットの上面に配置された1つのプレートと、を備え、前記開口内には1つの磁気ギャップが形成されていると共に、前記1つの前記マグネットと前記磁性体との間には他の1つの前記磁気ギャップが形成され、前記1つの前記磁気ギャップ内には、前記凹部内に配置された前記第1の平行部が位置していると共に、前記他の1つの前記磁気ギャップ内には、前記凹部内に配置された前記第2の平行部の全部又は一部が位置している。
この態様では、磁気回路は、当該磁気回路の略中央位置に配置され、振動板の凹部の延在方向の長さより長く形成された開口を有するヨークと、直方体状の形状を有し、ヨークの上面に配置された1つのマグネットと、その1つのマグネットと一定の間隔をおいてヨークの上面に対向配置され、例えば鉄などの金属材料よりなる磁性体と、直方体状又は平板状の形状を有し、1つのマグネットの上面に配置された1つのプレートと、を備えて構成される。そして、開口内には1つの磁気ギャップが形成されていると共に、1つのマグネットと磁性体との間には他の1つの前記磁気ギャップが形成されている。また、1つの磁気ギャップ内には、振動板の凹部内に配置された第1の平行部が位置していると共に、他の1つの磁気ギャップ内には、振動板の凹部内に配置された第2の平行部の全部又は一部が位置している。
よって、次のような作用効果を奏する。すなわち、一般的に、マグネット及びプレートの設定数が少なくなると、その分だけ感度が低下することになる。しかし、スピーカー装置が搭載される電子機器などの仕様によっては、必ずしも、高い感度及び効率が必要とされない場合がある。例えば、携帯電話に用いられるスピーカー装置としては、受信用(レシーバー用)と着信用の2種類が存在するが、そのうち、レシーバー用のスピーカー装置の場合には、スペックとして小型化及び最低共振周波数f0の低周波数化(低f0化)の優先順位が高いが、高い感度及び効率はそれほど必要とされない。よって、このようなケースでは、製品コストの観点も考慮すると、例えば携帯電話のレシーバー用として、この態様のスピーカー装置を適用するのが望ましいといえる。つまり、感度及び効率をそれほど必要としない携帯電話用に好適なスピーカー装置としては、上記したスピーカー装置よりもマグネットの設定数が少ない分だけ感度及び効率は若干劣るが、その分だけ製品コストの安い、この態様のスピーカー装置を適用した方が望ましいといえる。
上記のスピーカー装置の他の態様では、前記磁気回路は、当該磁気回路の略中央位置に配置され、前記凹部の延在方向の長さより長く形成された開口を有するヨークと、前記ヨークの上面に一定の間隔をおいて対向配置された一対の磁性体と、S極及びN極の相対的な着磁状態が前記磁束の延在方向に左右逆の位置関係にある一対のマグネットと、を備え、前記開口内には1つの磁気ギャップが形成されていると共に、前記一対の前記磁性体の間には他の1つの前記磁気ギャップが形成され、前記一対の前記マグネットのうち一方の前記マグネットは、前記開口内の側壁に取り付けられ、前記1つの磁気ギャップ内に位置していると共に、他方の前記マグネットは、前記一方の前記マグネットと前記振動板の振動方向に一定の間隔をおいて対向配置された状態で前記一対の前記磁性体のうち一方の前記磁性体に取り付けられ、前記他の1つの前記磁気ギャップ内に位置しており、前記1つの前記磁気ギャップ内には、前記凹部内に配置された前記第1の平行部が位置していると共に、前記他の1つの前記磁気ギャップ内には、前記凹部内に配置された前記第2の平行部の全部又は一部が位置している。
この態様では、磁気回路は、当該磁気回路の略中央位置に配置され、振動板の凹部の延在方向の長さより長く形成された開口を有するヨークと、ヨークの上面に一定の間隔をおいて対向配置された、例えば鉄などの金属材料よりなる一対の磁性体と、S極及びN極の相対的な着磁状態が磁束の延在方向に左右逆の位置関係にある一対のマグネットと、を備えて構成される。そして、開口内には1つの磁気ギャップが形成されていると共に、一対の磁性体の間には他の1つの前記磁気ギャップが形成されている。また、一対のマグネットのうち一方のマグネットは、開口内の側壁に取り付けられ、1つの磁気ギャップ内に位置していると共に、他方の前記マグネットは、一方のマグネットと振動板の振動方向に一定の間隔をおいて対向配置された状態で一対の磁性体のうち一方の磁性体に取り付けられ、他の1つの磁気ギャップ内に位置している。また、1つの磁気ギャップ内には、振動板の凹部内に配置された第1の平行部が位置していると共に、他の1つの磁気ギャップ内には、振動板の凹部内に配置された第2の平行部の全部又は一部が位置している。
このように、この態様では、一方のマグネットを1つの磁気ギャップ内に直接的に位置させていると共に、他方の前記マグネットを他の1つの磁気ギャップ内に直接的に位置させることとしているため、それを実現するためには、その2つのマグネットの大きさ(サイズ)を夫々小さくする必要がある。これにより、スピーカー装置の軽量化を図ることができると共に、磁気効率の向上を図ることができる。なお、「磁気効率」とは、マグネットの1グラム当たりに発生する磁気の大きさである。
上記のスピーカー装置の他の態様では、前記磁気回路は、当該磁気回路の略中央位置に配置され、前記凹部の延在方向の長さより長く形成された開口を有するヨークと、前記ヨークの上面に一定の間隔をおいて対向配置された一対の磁性体と、1つのマグネットと、を備え、前記開口内には1つの磁気ギャップが形成されていると共に、前記一対の前記磁性体の間には他の1つの前記磁気ギャップが形成され、前記1つの前記マグネットは、前記一対の前記磁性体のうち一方の前記磁性体に取り付けられ、前記他の1つの前記磁気ギャップ内に位置しており、前記1つの前記磁気ギャップ内には、前記凹部内に配置された前記第1の平行部が位置していると共に、前記他の1つの前記磁気ギャップ内には、前記凹部内に配置された前記第2の平行部の全部又は一部が位置している。
この態様では、磁気回路は、当該磁気回路の略中央位置に配置され、振動板の凹部の延在方向の長さより長く形成された開口を有するヨークと、ヨークの上面に一定の間隔をおいて対向配置された、例えば鉄などの金属材料よりなる一対の磁性体と、1つのマグネットと、を備えて構成される。そして、開口内には1つの磁気ギャップが形成されていると共に、一対の磁性体の間には他の1つの前記磁気ギャップが形成されている。また、1つのマグネットは、一対の磁性体のうち一方の磁性体に取り付けられ、他の1つの磁気ギャップ内に位置している。また、1つの磁気ギャップ内には、振動板の凹部内に配置された第1の平行部が位置していると共に、他の1つの磁気ギャップ内には、振動板の凹部内に配置された第2の平行部の全部又は一部が位置している。これにより、上記のスピーカー装置と比較して更にスピーカー装置の軽量化を図ることができると共に、2つの磁気ギャップ内に2つのマグネットを直接的に夫々配置して構成されるスピーカー装置と比べて若干磁気効率は劣るものの、磁気効率をある程度高めることができる。
上記のスピーカー装置の他の態様では、前記磁気回路は、当該磁気回路の略中央位置に配置され、前記凹部の延在方向の長さより長く形成された開口を有するヨークと、直方体状又は平板状の形状を有し、前記ヨークの上面に対向配置された一対のプレートと、直方体状の形状を有し、前記一対の前記プレートの各々の上面に一定の間隔をおいて対向配置されると共に、S極及びN極の相対的な着磁状態が前記振動板の振動方向に上下逆の位置関係にある一対のマグネットと、直方体状又は平板状の形状を有し、前記一対のマグネットの各々の上面に対向配置された他の一対のプレートと、を備え、前記一対のプレートの間には1つの磁気ギャップが形成されていると共に、前記他の一対のプレートの間には他の1つの前記磁気ギャップが形成され、前記1つの前記磁気ギャップ内には、前記凹部内に配置された前記第1の平行部が位置していると共に、前記他の1つの前記磁気ギャップ内には、前記凹部内に配置された前記第2の平行部の全部又は一部が位置している。
この態様では、磁気回路は、当該磁気回路の略中央位置に配置され、振動板の凹部の延在方向の長さより長く形成された開口を有するヨークと、直方体状又は平板状の形状を有し、ヨークの上面に対向配置された一対のプレートと、直方体状の形状を有し、一対のプレートの各々の上面に一定の間隔をおいて対向配置されると共に、S極及びN極の相対的な着磁状態が振動板の振動方向に上下逆の位置関係にある一対のマグネットと、直方体状又は平板状の形状を有し、一対のマグネットの各々の上面に対向配置された他の一対のプレートと、を備えて構成される。そして、一対のプレートの間には1つの磁気ギャップが形成されていると共に、他の一対のプレートの間には他の1つの前記磁気ギャップが形成されている。また、1つの磁気ギャップ内には、振動板の凹部内に配置された第1の平行部が位置していると共に、他の1つの磁気ギャップ内には、振動板の凹部内に配置された第2の平行部の全部又は一部が位置している。これにより、スピーカー装置の中心軸に対して、磁気回路内の構造を対称化することができ、1つの磁気ギャップ内に生じる磁力の大きさと、他の1つの磁気ギャップ内に生じる磁力の大きさとをより一層、均一化することができる。
上記のスピーカー装置の他の態様では、筒状の形状並びに環状及び長円状又は楕円状の平面形状を有し、前記磁気回路を収容するフレームを備え、前記フレームの上面側の外周部には階段状の形状を有する段部が形成され、前記振動板は、前記凹部の周囲に設けられ、半球状の断面形状を有し、音波を放射する機能を有する放音部と、前記放音部の外周部に設けられ、前記フレームの前記段部と嵌合する階段状の形状を有する段部と、を含み、前記振動板の前記段部は、前記フレームの前記段部に嵌合していると共に、前記凹部は前記フレームの略中央位置に配置されている。
この態様では、筒状の形状並びに環状及び長円状又は楕円状の平面形状を有し、磁気回路を収容するフレームを備える。そして、フレームの上面側の外周部には階段状の形状を有する段部が形成されている。また、振動板は、その凹部の周囲に設けられ、半球状の断面形状を有し、音波を放射する機能を有する放音部と、その放音部の外周部に設けられ、フレームの段部と嵌合する階段状の形状を有する段部と、を含んでいる。また、振動板の段部は、フレームの段部に嵌合していると共に、振動板の凹部はフレームの略中央位置に配置されている。これにより、ボイスコイルを、スピーカー装置の略中央位置、即ちフレームの略中央位置に配置することができ、ボイスコイルと振動板との相対的な位置関係を適切な状態に設定することができる。また、音再生時に振動板等を円滑且つ安定的に移動させることができ、ボイスコイル及び振動板を含む振動系全体としての強度が十分に確保される。
上記のスピーカー装置の他の態様では、前記放音部はエッジの機能を有し、前記放音部の短手方向の長さは、前記振動板の短手方向の長さの大半を占めている。
一般的に、エッジの幅が大きくなると、それに従いエッジの軟らかさが増すため、スピーカー装置の共振周波数を下げることができると共に、ボイスコイルをスピーカー装置の中心位置に近づけることができる。これにより、最低共振周波数f0を下げることできるので、低音が得られ易くなる。この点、この態様では、放音部は、音再生時における不要な振動を吸収するなどの働きを有するエッジの機能を有し、その放音部の短手方向の長さは、振動板の短手方向の長さの大半を占めているので、必然的にエッジの幅が大きくなる。よって、最低共振周波数f0を下げることができ、低音が得られ易くなる。その結果、かかる振動板を有するスピーカー装置は、高い感度が得られ、携帯電話用のスピーカーとして好適に用いることができる。
本発明の他の実施形態では、上記のスピーカー装置を備える携帯電話機を構成することができる。これにより、高感度及び高効率なスピーカー装置が得られる。
以下、図面を参照して本発明の好適な各種の実施例について説明する。本発明の各種の実施例に係るスピーカー装置は、高い感度、高い効率及び低音が得られ、携帯電話の着信用(レシーバー用)又は受信用に、或いは、モバイル用又は近接音場用の各種電子機器に好適に用いることが可能な薄型及びスリム型(幅狭型)のスピーカー装置である。
[第1実施例]
(スピーカー装置の構成)
図1(a)は、本発明の第1実施例に係るスピーカー装置100を音の放射方向から観察したときの平面図を示す。図1(b)は、図1(a)におけるスピーカー装置100の側面図を示す。図2は、図1(a)におけるスピーカー装置100の中心軸L1を通る切断線A−A’に沿った当該スピーカー装置100の片側に対応する分解斜視図を示す。図3は、図1(a)における切断線A−A’に沿ったスピーカー装置100の断面図であると共に、当該スピーカー装置100をその中心軸L1を通る平面で切断したときの断面図である。以下、本発明の第1実施例に係るスピーカー装置100の構成等について説明する。
スピーカー装置100は、主として、ヨーク1と、一対のマグネット2a及び2bと、一対のプレート3a及び3bと、を有する内磁型の磁気回路30と、フレーム4と、振動板5と、ボイスコイル6と、を有する振動系31と、を備えて構成される。なお、以下の説明では、便宜上、各マグネット又は各プレートを区別する場合にはそれぞれマグネット2a又はプレート3aなどと表記すると共に、それらを特に区別しない場合には、マグネット2又はプレート3と表記する。
まず、磁気回路30の構成について説明する。
ヨーク1は、平板状の形状に且つ長方形状の平面形状に形成されている。また、ヨーク1は、その短手方向の略中央位置に且つその長手方向に延在する細長形状の開口1aを有する。開口1aは、後述する振動板5の凹部5aの延在方向(長手方向)の長さより長く形成されている。開口1a内には、後述する一対のマグネット2a及び2bの磁束(磁力)が集中する1つの磁気ギャップ70aが形成されている。この例では、磁気ギャップ70a内に生じる磁束の方向は矢印Y3方向に設定されている。また、開口1aは、振動板5のヨーク1側への移動時にスピーカー装置100内部の不要な空気を外部へ逃す働きを有する。これにより、スピーカー装置100の内部の圧力(いわゆる、背圧)が高くなるのを防止することができる。
一対のマグネット2a及び2bの各々は、直方体状及び角型棒状の形状に形成されている。マグネット2aとマグネット2bとの相対的な大きさ(サイズ)及び磁力の大きさは同一となっている。また、マグネット2aとマグネット2bとは、ヨーク1上において互いに対向する位置に且つ一定の間隔をおいて設けられている。マグネット2aとマグネット2bとの相対的なS極及びN極の着磁(磁化)の状態は上下逆の位置関係、言い換えれば、後述する振動板5の振動方向に対して逆の位置関係になっている。具体的には、ヨーク1と接する、マグネット2aの下面側はS極に着磁されていると共に、後述するプレート3aと接する、マグネット2aの上面側はN極に着磁されている。これに対応して、ヨーク1と接する、マグネット2bの下面側はN極に着磁されていると共に、後述するプレート3bと接する、マグネット2bの上面側はS極に着磁されている。なお、本発明では、マグネット2aとマグネット2bとの相対的なS極及びN極の着磁状態の位置関係は、かかる構成に限定されるものでない。
一対のプレート3a及び3bの各々は、直方体状又は平板状の形状に形成されている。プレート3a及び3bの各長手方向の長さは、マグネット2の長手方向長さと略同一の長さに設定されている。プレート3aはマグネット2a上に取り付けられていると共に、プレート3bはマグネット2b上に取り付けられている。そして、プレート3aとプレート3bとは、一定の間隔をおいて対向しており、その両者の間には一定の間隙が形成されている。そして、かかる間隙には一対のマグネット2a及び2bの磁束が集中している。つまり、プレート3aとプレート3bとの間の間隙には、磁気ギャップ70aとは別の1つの磁気ギャップ70bが形成されている。磁気ギャップ70b内に生じる磁束の方向は、矢印Y2方向に設定されている。
以上のように、かかる磁気回路30では、1つの磁気ギャップ70a、及び他の1つの磁気ギャップ70bには夫々一対のマグネット2a及び2bの磁力が作用しており、1つの磁気ギャップ70aと、他の1つの磁気ギャップ70bとに生じる磁力の大きさは相対的に同一の大きさに設定されている。また、1つの磁気ギャップ70aでは磁束の方向は矢印Y3方向に生じているのに対して、他の1つの磁気ギャップ70bでは磁束の方向は矢印Y3方向と逆の矢印Y2方向に生じており、1つの磁気ギャップ70aと、他の1つの磁気ギャップ70bとに生じる磁束の方向は相対的に逆の方向に設定されている。
次に、振動系31の構成について説明する。
フレーム4は筒状の形状に形成されている。また、フレーム4を平面的に見ると、当該フレーム4は長円状又は楕円状に且つ環状(リング状)の形状に形成されている。フレーム4の上端面側には、後述する振動板5の外周部を支持する、階段状の形状を有する段部4aが設けられている。フレーム4の下端部側にはヨーク1が取り付けられており、フレーム4は磁気回路30を収容している。
振動板5は、長円状又は楕円状の平面形状に形成されている。また、振動板5は、その中央位置に配置され且つその長手方向に延在するように設けられた凹部5aと、その凹部5aの周囲に配置され、半円状の断面形状を有する放音部5bと、その放音部5bの外周部に設けられ、階段状の断面形状を有する段部5cと、を有する。
放音部5bは、音を放射する部分であり、音再生時に不要な振動を吸収するなどのエッジの機能も有する。また、放音部5bの短手方向の長さは、振動板5の短手方向の長さの大半を占めている。凹部5aは、細長い形状に且つ袋状又はU字状の断面形状に形成され、磁束の延在方向となる矢印Y2方向及び矢印Y3方向と、略直交する方向と平行な方向に延在してなる。凹部5aの深さは、ヨーク1の背面からプレート3の上面までの距離と略同一の値に設定されている。そして、凹部5aは、スピーカー装置100の中心軸L1付近、即ち磁気回路30内の略中央位置に配置されている。このため、凹部5aの下端部周辺は開口1a内に位置しており、また、凹部5aの中央部周辺は一対のマグネット2a及び2bの間に位置しており、さらに、凹部5aの上端部周辺は一対のプレート3a及び3bの間に位置している。凹部5aには、後述するボイスコイル6が配置され、当該凹部5aは、ボイスコイル6を支持する役割を果たす。振動板5の段部5cはフレーム4の段部4aに嵌合する。これにより、振動板5はフレーム4に支持される。
ボイスコイル6は、1つのプラス/マイナスのリード線(図示略)を有し、長円状に且つ環状(リング状)の平面形状を形成するように巻回されてなる。プラス側のリード線はL(又はR)チャンネル信号の入力配線であり、マイナス側のリード線はグランド(GND:接地)信号の入力配線である。各リード線は、図示しないアンプ側の各出力配線に電気的に接続されている。このため、ボイスコイル6には、その各リード線を通じてアンプ側から信号及び電力(以下、単に「音声電流」とも称する)が夫々入力される。
また、ボイスコイル6は、一方向に延在する第1の平行部6aと、その第1の平行部6aと一定の間隙6dを置いて対向配置され、第1の平行部6aと平行な方向に延在する第2の平行部6bと、第1の平行部6aの各端部と、対応する第2の平行部6bの各端部とを繋ぐ複数の連結部6cと、を有し、振動板5の凹部5a内に配置される。
第1の平行部6aの長手方向の長さは、振動板5の凹部5aの長手方向の長さと略同一の長さに設定されている。第1の平行部6a及び第2の平行部6bは、それぞれ振動板5の凹部5a内に配置されており、その凹部5aの側面5abに挟持された状態で固定されている。第2の平行部6bの長手方向の長さは、第1の平行部6aの長手方向の長さと略同一の長さに設定されている。また、第1の平行部6aと第2の平行部6bとの間には一定の間隙6dが形成されており、第2の平行部6bは、振動板5の凹部5a内において第1の平行部6aの上方に位置している。そして、第1の平行部6aは、ヨーク1の開口1a内、即ち1つの磁気ギャップ70a内に位置していると共に、第2の平行部6bは、プレート3aとプレート3bの間、即ち他の1つの磁気ギャップ70b内に位置している。言い換えれば、ボイスコイル6の間隙6dは、第1の平行部6aを1つの磁気ギャップ70a内に、また、第2の平行部6bを他の1つの磁気ギャップ70b内に夫々位置させる大きさに設定されている。また、音再生時におけるボイスコイル6の適正な振動状態を保つため、好適な例では、第1の平行部6aの厚さ方向の中心を通る直線は、ヨーク1の厚さ方向の中心を通る直線L2上に位置しているのが好ましいと共に、第2の平行部6bの厚さ方向の中心を通る直線は、一対のプレート3a及び3bの厚さ方向の中心を通る直線L3上に位置しているのが好ましい。なお、ここでは、「厚さ方向」とは、ボイスコイル6の振動方向を意味する。
かかる構成を有するボイスコイル6では音声電流が周回するように流れるため、図2に示すように、第1の平行部6aに流れる音声電流の方向(向き)と、第2の平行部6bに流れる音声電流の方向(向き)とは相対的に逆の関係になる。即ち、図2おいて、第1の平行部6aに音声電流が矢印Y4方向に流れたと仮定した場合には、第2の平行部6bでは音声電流は矢印Y4方向と逆の矢印Y5方向に流れることなる。
以上に述べたスピーカー装置100において、アンプ側から出力された音声電流は、ボイスコイル6の各リード線を通じて、当該ボイスコイル6へ入力される。これにより、2つの磁気ギャップ70a及び70b内で、それぞれボイスコイル6の第1の平行部6a及び第2の平行部6bに駆動力が発生する。ここで、1つの磁気ギャップ70a内に生じる磁力の大きさと、他の1つの磁気ギャップ70b内に生じる磁力の大きさとは、上述したように同一の大きさに設定されていると共に、第1の平行部6aと第2の平行部6bとには同一の大きさの音声電流が相対的に逆方向に流れることになる。このため、第1の平行部6aと第2の平行部6bとはフレミングの左手の法則に基づき同一の駆動力で且つ同一の方向に振動する。具体的には、第1の平行部6aはヨーク1の厚さ方向の中心を通る直線L2を基準に、また、第2の平行部6bは一対のプレート3a及び3bの厚さ方向の中心を通る直線L3を基準に、それぞれスピーカー装置100の中心軸L1方向に同一の駆動力で且つ同一の方向に振動する。こうして、スピーカー装置100は、振動板5の放音部5bを通じて矢印Y1方向に音波を放射する。
以上の構成を有する第1実施例では、次のような特有の作用効果を奏する。
特に、第1実施例に係るスピーカー装置100では、長円状又は楕円状の平面形状を有する振動板5に細長い形状に且つ袋状又はU字状の断面形状に形成された凹部5aを設け、その凹部5a内にボイスコイル6の第1の平行部6a及び第2の平行部6bを夫々配置し、その凹部5a内において、第1の平行部6aをヨーク1の開口1a内に形成された1つの磁気ギャップ70a内に配置する一方、第2の平行部6bを一対のプレート3a及び3bの間に形成された他の1つの磁気ギャップ70b内に配置している。このため、スピーカー装置100は、2磁気ギャップ2ボイスコイル方式を構成している。また、かかるスピーカー装置100では、相対的に同一の大きさの磁力を有する一対のマグネット2a及び2bを設け、その両者のS極及びN極の着磁状態を振動板5の振動方向に上下逆の位置関係になるように設定することで、1つの磁気ギャップ70a内に生じる磁束の方向と、他の1つの磁気ギャップ70bに生じる磁束の方向とが相対的に逆向きの関係となるように設定している。このため、第1の平行部6aと第2の平行部6bとを同一の駆動力で且つ同一の方向に振動させることができる。よって、1つの磁気ギャップを有し、その1つの磁気ギャップ内にボイスコイルが配置される構成を備えるスピーカー装置(1磁気ギャップ1ボイスコイル方式)よりも、音再生時におけるボイスコイルの駆動力を増加させることができ、スピーカー装置100の高感度化及び高効率化を図ることができる。
よって、近年、高感度化が望まれる携帯電話の着信用のスピーカー装置として、或いは、モバイル用又は近接音場用の各種電子機器に搭載されるスピーカー装置として好適に用いることが可能となる。
また、これに加えて、第1実施例に係るスピーカー装置100では、一般的に良く用いられるボイスコイルボビンを設けていないので、その分だけスピーカー装置100の重量を軽くすることができ、言い換えれば、スピーカー装置100の部品点数を削減することができ、高感度化及び高効率化を図ることができると共に、製品コストをも下げることができる。
また、第1実施例に係るスピーカー装置100では、振動板5の短手方向の中央位置に、袋状又はU字状の断面形状を有し、且つ当該振動板5の長手方向に延在する細長い形状の凹部5aを設け、その凹部5a内に第1の平行部6a及び第2の平行部6bを含むボイスコイル6を配置している。これにより、図3において、ボイスコイル6の幅d3方向の中心と、振動板5の短手方向の中心とを一致させることができ、ボイスコイル6と振動板5との相対的な位置関係を適切な状態に設定することができる。
また、かかる構成に加え、第1の平行部6a及び第2の平行部6bを含むボイスコイル6が配置された凹部5aを、磁気回路30内の略中央位置に収容するように配置し、言い換えれば、ヨーク1の開口1a内(磁気ギャップ70a内)の略中央位置、一対のマグネット2a及び2bの間の略中央位置、並びに、一対のプレート3a及び3bの間(磁気ギャップ70b内)の略中央位置に位置させることとしている。これにより、振動板5の放音部5bの上面からヨーク1の背面までの距離、即ちスピーカー装置100の高さd1を小さくすることが可能となる。よって、薄型のスピーカー装置を構成することができる。
また、振動板5の凹部5aは、1つの磁気ギャップ70a内に生じる磁束の方向Y2、及び、他の1つの磁気ギャップ70b内に生じる磁束の方向Y3と略直交する方向に延在するように形成され、第1の平行部6a及び第2の平行部6bは、各々凹部5aの延在方向と平行な方向に配置されており、その凹部5a内には第1の平行部6a及び第2の平行部6bが配置されているので、スピーカー装置100の短手方向の幅d2を小さくすることができ、当該スピーカー装置100のスリム化を図ることができる。また、振動板5は長円状又は楕円状の平面形状に形成されていると共に、振動板5の凹部5aは、細長い形状に且つ袋状又はU字状の断面形状に形成され、振動板5及び磁気回路30の略中央位置に配置されているので、この点からもスピーカー装置100のスリム化を図ることができる。
よって、近年、益々薄型化及びスリム化されつつある携帯電話において、その受信用及び/又は着信用のスピーカー装置として好適に用いることが可能となる。また、このような薄型化及びスリム化を実現する第1実施例に係るスピーカー装置100は、携帯電話用のスピーカー装置以外にも、上記したモバイル用又は近接音場用の各種電子機器に好適に用いることができる。
また、ボイスコイル6の第1の平行部6a及び第2の平行部6bは、振動板5の凹部5aの側面5abに狭持された状態で固定されている。これにより、ボイスコイル6は凹部5a内に安定的に保持され、ボイスコイル6の振動方向、即ちスピーカー装置100の中心軸L1方向への撓み易い欠点を補うことができる。即ち、これにより、ボイスコイル6がその振動方向となる中心軸L1方向に撓み難くなる。よって、第1の平行部6aを1つの磁気ギャップ70a内に、また、第2の平行部6bを他の1つの磁気ギャップ70b内に夫々的確に位置させることができる。加えて、振動板5の外周部に設けられた段部5cをフレーム4の段部4aに嵌合させるようにしているので、振動板5の短手方向の中心、言い換えれば凹部5aの幅方向の中心を、スピーカー装置100の中心軸L1に略一致させることができる。これにより、ボイスコイル6の幅d3方向の中心を、フレーム4、振動板5及び磁気回路30の中心軸、即ちスピーカー装置100の中心軸L1に略一致させることができる。その結果、音再生時に振動板5等を円滑且つ安定的に移動させることができ、振動系31全体としての強度が十分に確保される。
また、第1実施例に係るスピーカー装置100は、以下に述べる比較例と比較して、振動板5の構成上、最低共振周波数f0を下げることができるため低音が得られ易く、高い感度が要求される携帯電話用のスピーカーとして好適に用いることができるという利点を有する。
まず、図4を参照して、比較例に係るスピーカー装置の構成について説明する。図4は、比較例に係るスピーカー装置50の片側斜視図を示す。
比較例に係るスピーカー装置50は、長円状又は楕円状の平面形状及び凹状の断面形状を有するヨーク11と、そのヨーク11上の中央位置に取り付けられた直方体状及び角型棒状の形状を有するマグネット21と、そのマグネット21上に取り付けられ、マグネット21の長手方向の長さと略同一の長さを有する平板状のプレート31と、を有する磁気回路と、第1実施例と類似した形状を有するフレーム41と、フレーム41に支持される振動板51と、振動板51に支持されるボイスコイル61と、を有する振動系とを備えて構成される。
かかる磁気回路において、ヨーク11の上端部とプレート31とは一定の間隔をおいて対向しており、その両者の間には磁気ギャップ71が形成されている。
フレーム41は、ヨーク11の上端部付近に取り付けられている。フレーム41の上端部側の外周部には、階段状の形状を有する段部41aが設けられている。
振動板51は、音を放射する機能を有し、半円状の断面形状を有する放音部51bと、放音部51bの周囲に一定の間隔をおいて設けられ、Ω状の断面形状を有するエッジ51cと、放音部51bとエッジ51cとの間に設けられ、凹状の断面形状を有する凹部51aと、エッジ51cの外周縁部に設けられ、階段状の断面形状を有する段部51dと、を有する。振動板51の段部51dは、フレーム41の段部41aに嵌合している。これにより、放音部51bはプレート31を覆う位置に配置されていると共に、凹部51aは磁気ギャップ71内に配置されている。そして、凹部51a内には、リング状に巻回してなるボイスコイル61が配置されている。このため、ボイスコイル61は、磁気ギャップ71内に位置している。かかる比較例では、ボイスコイル71に音声電流が入力されると、磁気ギャップ71内でボイスコイル61に駆動力が生じて、振動板51の放音部51bから音波が放射される。
以上の構成を有する比較例では、後述するように、その構成上、エッジの幅が小さくなるので、ボイスコイル61の位置がスピーカー装置50の中心位置から離れ、これにより第1実施例と比較して最低共振周波数f0が高くなり、低音が得られ難いという課題を有する。そのため、比較例は、高い感度が要求される携帯電話用のスピーカーとしては不向きである。以下、この点について、図5を参照して説明する。
図5(a)は、比較例に係る振動板51の短手方向に対応する断面図である。一方、図5(b)は、第1実施例に係る振動板5の短手方向に対応する断面図である。
比較例の振動板51の短手方向の長さ(幅)と、第1実施例の振動板5の短手方向の長さ(幅)は共に同一の長さd4に設定されていると共に、その両者の厚さは同一の厚さ(図示略)に設定されている。比較例において振動板51のエッジ51cの幅はd5に設定されているのに対して、第1実施例においてエッジの機能を兼ねる放音部5bの幅はd6(>d5)に設定されている。つまり、第1実施例は、比較例と比較してエッジの幅が大きいといえる。また、放音部5bの短手方向の長さは、振動板5の短手方向の長さの大半を占めているので、この点からもエッジの幅が大きいといえる。ここで、一般的に、エッジの幅が大きくなると、それに従いエッジの軟らかさが増すため、スピーカー装置の共振周波数を下げることができると共に、ボイスコイルをスピーカー装置の中心位置に近づけることができる。これにより、最低共振周波数f0を下げることできるので、低音が得られ易くなる。よって、第1実施例では、比較例と比べ最低共振周波数f0を下げることができ、低音が得られ易くなっている。その結果、第1実施例に係る振動板5を有するスピーカー装置は、高い感度が得られ、携帯電話用のスピーカーとして好適に用いることができる。
[第2実施例]
次に、図6を参照して、本発明の第2実施例に係るスピーカー装置200の構成について説明する。図6は、第2実施例のスピーカー装置200を、その中心軸L1を通る平面で切断したときの断面図を示す。なお、以下では、第1実施例と共通する要素については同一の符号を付し、その説明は簡略化又は省略する。
第2実施例と第1実施例とを比較した場合、その両者の構成は略共通している。しかし、第1実施例では、ボイスコイル6の要素である、第1の平行部6aの全部及びその上方に位置する第2の平行部6bの全部が振動板5の凹部5a内に配置されていたのに対して、第2実施例では、ボイスコイル6の要素である、第1の平行部6aの全部及びその上方に位置する第2の平行部6bの一部が振動板5の凹部5a内に配置されている。この点が、第2実施例は第1実施例と構成上相違している。これにより、振動板5の成型時に振動板5の深い成型をある程度浅くすることができ、振動板5の成型性の向上を図ることができる。即ち、かかる構成によれば、振動板5の成型時に、第2の平行部6bが配置される、振動板5の凹部5aの部分を半分押さえる程度にして、途中からテーパーを大きく取り且つ広げることにより、凹部5aの外側部分を形成することができる。よって、振動板5の成型性を上げることができる。
[第3実施例]
次に、図7を参照して、本発明の第3実施例に係るスピーカー装置300の構成について説明する。図7は、第3実施例のスピーカー装置300を、その中心軸L1を通る平面で切断したときの断面図を示す。なお、以下では、第1実施例と共通する要素については同一の符号を付し、その説明は簡略化又は省略する。
第3実施例と第1実施例とを比較した場合、その両者の構成は略共通している。しかし、第3実施例は、第1実施例と比較して、マグネット2及びプレート3の設定数が相違している。
具体的には、第3実施例に係るスピーカー装置300では、マグネット2a及びプレート3aを設けているが、マグネット2b及びプレート3bを設けていない。その代わりに、第3実施例では、マグネット2b及びプレート3bに対応する位置に磁性体8を設けている。好適な例では、磁性体8は、鉄などの金属材料により形成することができる。磁性体8は、図1においてマグネット2bとその上面に配置されるプレート3bとを結合した形状に形成されている。このため、磁性体8は、マグネット2bの長手方向の長さと同一の長さを有すると共に、当該磁性体8の厚さ(高さ)は、マグネット2bの厚さ(高さ)とプレート3bの厚さ(高さ)とを合わせた値に設定されている。これにより、磁性体8の内壁の上端部付近と、プレート3aとは一定の間隔をおいて対向しており、その両者の間には磁気ギャップ70bが形成されている。なお、第3実施例では、磁気ギャップ70b内における磁束の方向は第1実施例と同様に矢印Y2方向に設定されている。
以上の構成を有する第3実施例では、次のような特有の作用効果を奏する。
一般的に、マグネット及びプレートの設定数が少なくなると、その分だけ感度が低下することになる。しかし、スピーカー装置が搭載される電子機器などの仕様によっては、必ずしも、高い感度及び効率が必要とされない場合がある。例えば、携帯電話に用いられるスピーカー装置としては、受信用(レシーバー用)と着信用の2種類が存在するが、そのうち、レシーバー用のスピーカー装置の場合には、スペックとして小型化及び最低共振周波数f0の低周波数化(低f0化)の優先順位が高いが、高い感度及び効率はそれほど必要とされない。よって、このようなケースでは、製品コストの観点も考慮すると、例えば携帯電話のレシーバー用として、第1実施例よりも第3実施例のスピーカー装置を適用するのが望ましいといえる。つまり、感度及び効率をそれほど必要としない携帯電話用に好適なスピーカー装置としては、第1実施例に係るスピーカー装置100よりも、第1実施例と比較してマグネットの設定数が少ない分だけ感度及び効率は若干劣るが、その分だけ製品コストの安い第3実施例に係るスピーカー装置300を適用した方が望ましいといえる。なお、第3実施例に関するその他の作用効果は、第1実施例と略同様である。
[第4実施例]
次に、図8を参照して、本発明の第4実施例に係るスピーカー装置400の構成について説明する。図8は、第4実施例のスピーカー装置400を、その中心軸L1を通る平面で切断したときの断面図を示す。なお、以下では、第1実施例と共通する要素については同一の符号を付し、その説明は簡略化又は省略する。
第4実施例と第1実施例とを比較した場合、その両者の構成は略共通している。しかし、第4実施例では、第1実施例と比較して、マグネットの設定数が多くなっている。
具体的には、第4実施例に係るスピーカー装置400では、一対のマグネット2a及び2bに加えて、さらに、一対のマグネット2c及び2dが設けられている。なお、本発明では、製品コストを考慮し又は仕様に応じて、一対のマグネット2c及び2dのうち、いずれか一方のマグネットを設ける構成としても構わない。マグネット2cはプレート3a上に設けられている一方、マグネット2dはプレート3b上に設けられている。そして、一対のマグネット2c及び2dと、対応するプレート3a及び3bを挟んで対向する一対のマグネット2a及び2bとのS極及びN極の相対的な着磁状態はそれぞれ振動板5の振動方向に上下逆の位置関係になっている。
具体的には、プレート3aに接する、マグネット2cの下面側はN極に着磁されていると共に、プレート3bに接する、マグネット2dの下面側はS極に着磁されている。このため、N極に着磁されたマグネット2cの下面側と、N極に着磁されたマグネット2aの上面側とはプレート3aを挟んで対向していると共に、S極に着磁されたマグネット2dの下面側と、S極に着磁されたマグネット2bの上面側とはプレート3bを挟んで対向している。このように、マグネット2cは、マグネット2aと反発し合う位置に配置され、また、マグネット2dは、マグネット2bと反発し合う位置に配置されるので、マグネット2c及び2dの各々は、一般的に「反発マグネット」と称される。
このように、第4実施例では、一対のマグネット2a及び2bに加え、さらに反発マグネットとしてのマグネット2c及び2dを設けているので、その分だけ、磁気ギャップ70a及び70b内における磁界中の磁力の大きさを大きくすることができる。これにより、感度及び効率を上げることができる。なお、第4実施例に関するその他の作用効果は、第1実施例と略同様である。
[第5実施例]
次に、図9を参照して、本発明の第5実施例に係るスピーカー装置500の構成について説明する。図9は、第5実施例のスピーカー装置500を、その中心軸L1を通る平面で切断したときの断面図を示す。なお、以下では、第1実施例と共通する要素については同一の符号を付し、その説明は簡略化又は省略する。
第5実施例と第1実施例とを比較した場合、その両者の構成は略共通している。しかし、第5実施例は、第1実施例と比較して分かるように、次の構成が相違している。
即ち、第5実施例に係るスピーカー装置500では、まず、マグネット2b及びプレート3bが設けられておらず、その代わりに、その位置に磁性体9が設けられている。磁性体9は、鉤状の形状を有し、その一端面から突出してなる凸状部分9aを有する。また、磁性体9の長手方向の長さは、上記したマグネット2及びプレート3の各長手方向と略同一の長さを有する。好適な例では、磁性体9は、鉄などの金属材料により形成することができる。磁性体9は、その要素である凸状部分9aがスピーカー装置500の中心軸L1側に配置された状態で、ヨーク1の上面に取り付けられている。
また、かかるスピーカー装置500では、後述する磁束の方向となる矢印Y2方向に対応する、ヨーク1の開口1aの幅(距離)が第1実施例と比較して大きくなっている。また、スピーカー装置500では、一対のプレート3a及び3b、並びに一対のマグネット2a及び2bが設けられておらず、その代わりに、その位置付近に一対のマグネット2e及び2f、並びに、磁性体10が設けられている。
磁性体10は、直方体状又は平板状の形状を有し、その長手方向の長さは、磁性体9の長手方向の長さと同一の長さに設定されている。好適な例では、磁性体10は、磁性体9と同一の材料により形成することができる。磁性体10は、ヨーク1の上面に取り付けられており、磁性体10と磁性体9との相対的な位置関係は、スピーカー装置500の中心軸L1に対して略対称的な位置関係となるように規定されている。
マグネット2eは、直方体状又は角型棒状の形状を有する。マグネット2eの長手方向の長さは、磁性体10の長手方向と同一の長さを有する。さらに、マグネット2eの短手方向の断面積は、マグネット2a及び2bの各短手方向の断面積より小さくなっている。マグネット2eは、磁性体10近傍位置に、且つヨーク1の開口1a内の側壁1bに取り付けられている。このため、マグネット2eは、第1の平行部6aが配置された凹部5aの部分と一定の間隔をおいて対向している。そして、開口1a内には、1つの磁気ギャップ70aが形成されている。また、この例では、ヨーク1の内壁と接する、マグネット2eの一端面側はN極に設定されていると共に、その一端面と逆側に位置し且つ凹部5aと対向する、マグネット2eの他端面側はS極に設定されており、磁気ギャップ70a内に生じる磁束の方向は矢印Y2方向に設定されている。なお、この構成に限らず、本発明では、マグネット2eの一端面側をN極とし、また、その一端面と逆側の他端面側をS極としても構わない。
マグネット2fは、マグネット2eと同一の大きさ(サイズ)を有し且つ同一の磁力の大きさを有する。マグネット2fは、スピーカー装置500の中心軸L1側に位置する、磁性体10の側壁の上端部付近に取り付けられている。マグネット2fは、マグネット2eと一定の間隔をおいて対向している。また、マグネット2fは、第2の平行部2bが配置された凹部5aの部分を介して、磁性体9の凸状部分9aと一定の間隔をおいて対向している。そして、磁性体9の凸状部分9aとマグネット2fとの間には、他の1つの磁気ギャップ70bが形成されている。また、マグネット2fとマグネット2eとのS極及びN極の相対的な着磁状態は振動板5の振動方向と略直交する方向に且つ磁束の延在方向に左右逆の位置関係に設定されている。即ち、磁性体10と接する、マグネット2fの一端面側はS極に設定されていると共に、その一端面と逆側に位置し且つ凹部5aと対向する、マグネット2fの他端面側はN極に設定されており、磁気ギャップ70b内に生じる磁束の方向は矢印Y2方向と逆の矢印Y3方向に設定されている。なお、この構成に限らず、本発明では、マグネット2fの一端面側をN極とし、また、その一端面と逆側の他端面側をN極としても構わない。
以上のように、第5実施例では、一対のマグネット2e及び2fを夫々直接的に磁気ギャップ70a及び70b内に配置させることとしているため、それを実現するために、一対のマグネット2e及び2fの大きさを、それぞれ一対のマグネット2a及び2bの大きさと比べて小さくする必要がある。このため、この例では、マグネット2e及び2fの各短手方向の断面積を、マグネット2a及び2bの各短手方向の断面積より小さくしている。これにより、第1実施例と比較してスピーカー装置500の軽量化を図ることができると共に、磁気効率の向上を図ることができる。なお、「磁気効率」とは、マグネットの1グラム当たりに発生する磁気の大きさである。なお、第5実施例に関するその他の作用効果は、第1実施例と略同様である。
[第6実施例]
次に、図10を参照して、本発明の第6実施例に係るスピーカー装置600の構成について説明する。図10は、第6実施例のスピーカー装置600を、その中心軸L1を通る平面で切断したときの断面図を示す。なお、以下では、第5実施例と共通する要素については同一の符号を付し、その説明は簡略化又は省略する。
第6実施例と第5実施例とを比較した場合、その両者は、磁気ギャップ内に設けるマグネットの設定数が異なっており、その他の構成は共通している。
具体的には、第6実施例に係るスピーカー装置600では、磁気ギャップ70a内にマグネット2eを設けていない点が第5実施例と構成上大きく相違する。即ち、第5実施例では、一対のマグネット2e及び2fを設け、その各々を磁気ギャップ70a及び70bに夫々直接的に配置するように構成していたのに対して、第6実施例では、一つのマグネット2fを設け、それを磁気ギャップ70b内に直接的に配置するように構成している。なお、第6実施例では、ヨーク1は第1実施例と同様の形状に形成され、その開口1a付近、即ち、磁気ギャップ70a付近の構成は第1実施例と同様である。これにより、第1実施例と比較して更にスピーカー装置600の軽量化を図ることができると共に、第5実施例と比べて若干磁気効率は劣るものの、第1実施例よりも磁気効率を高めることができる。なお、第6実施例に関するその他の作用効果は、第1実施例と略同様である。
[第7実施例]
次に、図11を参照して、本発明の第7実施例に係るスピーカー装置700の構成について説明する。図11は、第7実施例のスピーカー装置700を、その中心軸L1を通る平面で切断したときの断面図を示す。なお、以下では、第1実施例と共通する要素については同一の符号を付し、その説明は簡略化又は省略する。
第7実施例と第1実施例とを比較した場合、その両者の構成は略共通している。しかし、第7実施例は、第1実施例と比較して、プレート3の設定数が異なっている。
即ち、第7実施例に係るスピーカー装置700では、一対のプレート3a及び3bの各々と同一の大きさを有する一対のプレート3c及び3dをさらに設け、その一対のプレート3c及び3dのうち、一方のプレート3cをヨーク1とマグネット2aとの間に配置すると共に、他方のプレート3dをヨーク1とマグネット2bとの間に配置している。そして、一対のプレート3c及び3dの間に1つの磁気ギャップ70aを形成していると共に、一対のプレート3a及び3bの間に他の1つの磁気ギャップ70bを形成している。
以上のように、第7実施例では、スピーカー装置の仕様等に応じて、一対のプレート3a及び3bのほかに、さらに一対のプレート3c及び3dを付加することができる。これにより、スピーカー装置700の中心軸L1に対して、磁気回路30内の構造を対称化することができ、即ち、スピーカー装置700の中心軸L1に対して、プレート3d、マグネット2b及びプレート3bを一体化してなる構造と、プレート3c、マグネット2a及びプレート3aを一体化してなる構造とを対称化することができ、1つの磁気ギャップ70a内に生じる磁力の大きさと、他の1つの磁気ギャップ70bに生じる磁力の大きさとをより一層、均一化することができる。但し、第7実施例では、一対のプレート3c及び3dを設けた分だけ、ヨーク1の背面から振動板5の放音部5aまでの距離、即ちスピーカー装置700の高さd7が第1実施例のスピーカー装置100の高さd1と比較して大きくなる。
[変形例]
上記の第3実施例〜第7実施例では、ボイスコイル6の要素である第2の平行部6bの全部(全体)を振動板5の凹部5a内に配置するようにしたが、これに限らず、本発明では、上記の第3実施例〜第7実施例の各構成において、第2実施例のように、第2の平行部6bの一部を振動板5の凹部5a内に配置するようにしても構わない。
また、上記の第1実施例〜第7実施例では、スピーカー装置の形状に合わせるように、ボイスコイル6を長円状に且つリング状の平面形状に形成したが、これに限らず、本発明では、その趣旨を逸脱しない範囲において、スピーカー装置の形状に応じて、ボイスコイル6の形状を種々変形することが可能である。例えば、スピーカー装置の形状に応じて、図12に示すように、ボイスコイル6を角型に且つ長方形状に且つリング状の平面形状を有するように形成してもよい。
[携帯電話機への適用例]
次に、本発明の第1実施例に係るスピーカー装置100を、携帯電話機内の受信部及着信部に適用した例について説明する。なお、本発明では、上記した第2実施例〜第7実施例に係るスピーカー装置200〜700についても、かかる携帯電話機の受信部及び着信部に適用することは勿論可能である。
図13は、この携帯電話機の構成を示す概略平面図である。同図に例示の携帯電話機800は、ケース800gの表側に設けられた、複数の操作ボタン800a、表示部800b、受話口800c及び送話口800dと、ケース800gの裏側に設けられ、着信アラーム音を鳴らす機能を有する着信部800eと、ケース800gの一側面に設けられた送受信アンテナ800fと、を備えて構成される。ここで、受信部800caは、受話口800cの位置に対応するケース800g内に設けられている。以上の構成を有する携帯電話機800では、高感度及び低音が得られ且つ薄型化及びスリム化が可能なスピーカー装置100は、ケース800g内に搭載され、例えば受信部800ca及び着信部800eに対応する位置に各々設けられる。
本発明の第1実施例に係るスピーカー装置の構成を示す平面図及び側面図。 第1実施例に係るスピーカー装置の構成を示す片側分解斜視図。 第1実施例に係るスピーカー装置の構成を示す断面図。 比較例に係るスピーカー装置の構成を示す断面図。 比較例と対比した第1実施例に係る作用効果を説明する振動板の断面図。 本発明の第2実施例に係るスピーカー装置の構成を示す断面図。 本発明の第3実施例に係るスピーカー装置の構成を示す断面図。 本発明の第4実施例に係るスピーカー装置の構成を示す断面図。 本発明の第5実施例に係るスピーカー装置の構成を示す断面図。 本発明の第6実施例に係るスピーカー装置の構成を示す断面図。 本発明の第7実施例に係るスピーカー装置の構成を示す断面図。 変形例に係るボイスコイルの構成を示す平面図。 本発明のスピーカー装置を用いた携帯電話機の平面図。
符号の説明
1 ヨーク
1a 開口
2a、2b、2c、2d、2e、2f マグネット
3a、3b、3c、3d プレート
4 フレーム
5 振動板
5a 凹部
5b 放音部
6 ボイスコイル
6a 第1の平行部
6b 第2の平行部
8、9、10 磁性体
30 磁気回路
31 振動系
70a、70b 磁気ギャップ
100、200、300、400、500、600、700 スピーカー装置
800 携帯電話機

Claims (14)

  1. 2つの磁気ギャップを有する磁気回路と、
    少なくとも前記2つの前記磁気ギャップを通る位置に配置され、当該磁気ギャップ内に発生する磁束の延在方向と略直交する方向に延在する凹部を有する振動板と、
    一方向に延在する第1の平行部と、前記第1の平行部と平行な方向に延在し、前記第1の平行部と一定の間隔をおいて対向する第2の平行部と、を含むボイスコイルと、を備え、
    前記第1の平行部及び前記第2の平行部は、各々前記凹部の延在方向と平行な方向に配置されており、
    前記第1の平行部の全部及び前記第2の平行部の全部又は一部は、前記凹部内に配置され、前記2つの前記磁気ギャップ内の各々に位置していることを特徴とするスピーカー装置。
  2. 前記ボイスコイルは長円状に且つ環状の平面形状に形成され、
    前記第2の平行部は前記第1の平行部の上方に位置していることを特徴とする請求項1に記載のスピーカー装置。
  3. 前記2つの磁気ギャップの各々は前記磁気回路の略中央位置に形成され、
    前記振動板は長円状又は楕円状の平面形状に形成されていると共に、当該振動板の前記凹部は、細長い形状に且つU字状の断面形状に形成され、当該振動板の略中央位置に配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のスピーカー装置。
  4. 前記第1の平行部及び前記第2の平行部の全部又は一部は前記凹部内の側面に狭持された状態で固定されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のスピーカー装置。
  5. 前記第1の平行部に流れる音声電流の向きと、前記第2の平行部に流れる前記音声電流の向きとは逆向きの関係に設定されていることを特徴とする請求項1に記載のスピーカー装置。
  6. 前記磁気回路は、当該磁気回路の略中央位置に配置され、前記凹部の延在方向の長さより長く形成された開口を有するヨークと、直方体状の形状を有し、前記ヨークの上面に一定の間隔をおいて対向配置されると共に、S極及びN極の相対的な着磁状態が前記振動板の振動方向に上下逆の位置関係にある一対のマグネットと、直方体状又は平板状の形状を有し、前記一対のマグネットの各々の上面に対向配置された一対のプレートと、を備え、
    前記開口内には1つの磁気ギャップが形成されていると共に、前記一対のプレートの間には他の1つの前記磁気ギャップが形成され、
    前記1つの前記磁気ギャップ内には、前記凹部内に配置された前記第1の平行部が位置していると共に、前記他の1つの前記磁気ギャップ内には、前記凹部内に配置された前記第2の平行部の全部又は一部が位置していることを特徴とする請求項1に記載のスピーカー装置。
  7. 前記一対の前記プレートのうち少なくとも一方の前記プレートの上面には他のマグネットが配置され、
    前記他の前記マグネットと、前記プレートを挟んで対向する前記マグネットとのS極及びN極の相対的な着磁状態は前記振動板の振動方向に上下逆の位置関係に設定されていることを特徴とする請求項6に記載のスピーカー装置。
  8. 前記磁気回路は、当該磁気回路の略中央位置に配置され、前記凹部の延在方向の長さより長く形成された開口を有するヨークと、直方体状の形状を有し、前記ヨークの上面に配置された1つのマグネットと、前記1つの前記マグネットと一定の間隔をおいて前記ヨークの前記上面に対向配置された磁性体と、直方体状又は平板状の形状を有し、前記1つの前記マグネットの上面に配置された1つのプレートと、を備え、
    前記開口内には1つの磁気ギャップが形成されていると共に、前記1つの前記マグネットと前記磁性体との間には他の1つの前記磁気ギャップが形成され、
    前記1つの前記磁気ギャップ内には、前記凹部内に配置された前記第1の平行部が位置していると共に、前記他の1つの前記磁気ギャップ内には、前記凹部内に配置された前記第2の平行部の全部又は一部が位置していることを特徴とする請求項1に記載のスピーカー装置。
  9. 前記磁気回路は、当該磁気回路の略中央位置に配置され、前記凹部の延在方向の長さより長く形成された開口を有するヨークと、前記ヨークの上面に一定の間隔をおいて対向配置された一対の磁性体と、S極及びN極の相対的な着磁状態が前記磁束の延在方向に左右逆の位置関係にある一対のマグネットと、を備え、
    前記開口内には1つの磁気ギャップが形成されていると共に、前記一対の前記磁性体の間には他の1つの前記磁気ギャップが形成され、
    前記一対の前記マグネットのうち一方の前記マグネットは、前記開口内の側壁に取り付けられ、前記1つの磁気ギャップ内に位置していると共に、他方の前記マグネットは、前記一方の前記マグネットと前記振動板の振動方向に一定の間隔をおいて対向配置された状態で前記一対の前記磁性体のうち一方の前記磁性体に取り付けられ、前記他の1つの前記磁気ギャップ内に位置しており、
    前記1つの前記磁気ギャップ内には、前記凹部内に配置された前記第1の平行部が位置していると共に、前記他の1つの前記磁気ギャップ内には、前記凹部内に配置された前記第2の平行部の全部又は一部が位置していることを特徴とする請求項1に記載のスピーカー装置。
  10. 前記磁気回路は、当該磁気回路の略中央位置に配置され、前記凹部の延在方向の長さより長く形成された開口を有するヨークと、前記ヨークの上面に一定の間隔をおいて対向配置された一対の磁性体と、1つのマグネットと、を備え、
    前記開口内には1つの磁気ギャップが形成されていると共に、前記一対の前記磁性体の間には他の1つの前記磁気ギャップが形成され、
    前記1つの前記マグネットは、前記一対の前記磁性体のうち一方の前記磁性体に取り付けられ、前記他の1つの前記磁気ギャップ内に位置しており、
    前記1つの前記磁気ギャップ内には、前記凹部内に配置された前記第1の平行部が位置していると共に、前記他の1つの前記磁気ギャップ内には、前記凹部内に配置された前記第2の平行部の全部又は一部が位置していることを特徴とする請求項1に記載のスピーカー装置。
  11. 前記磁気回路は、当該磁気回路の略中央位置に配置され、前記凹部の延在方向の長さより長く形成された開口を有するヨークと、直方体状又は平板状の形状を有し、前記ヨークの上面に対向配置された一対のプレートと、直方体状の形状を有し、前記一対の前記プレートの各々の上面に一定の間隔をおいて対向配置されると共に、S極及びN極の相対的な着磁状態が前記振動板の振動方向に上下逆の位置関係にある一対のマグネットと、直方体状又は平板状の形状を有し、前記一対のマグネットの各々の上面に対向配置された他の一対のプレートと、を備え、
    前記一対のプレートの間には1つの磁気ギャップが形成されていると共に、前記他の一対のプレートの間には他の1つの前記磁気ギャップが形成され、
    前記1つの前記磁気ギャップ内には、前記凹部内に配置された前記第1の平行部が位置していると共に、前記他の1つの前記磁気ギャップ内には、前記凹部内に配置された前記第2の平行部の全部又は一部が位置していることを特徴とする請求項1に記載のスピーカー装置。
  12. 筒状の形状並びに環状及び長円状又は楕円状の平面形状を有し、前記磁気回路を収容するフレームを備え、
    前記フレームの上面側の外周部には階段状の形状を有する段部が形成され、
    前記振動板は、前記凹部の周囲に設けられ、半球状の断面形状を有し、音波を放射する機能を有する放音部と、前記放音部の外周部に設けられ、前記フレームの前記段部と嵌合する階段状の形状を有する段部と、を含み、
    前記振動板の前記段部は、前記フレームの前記段部に嵌合していると共に、前記凹部は前記フレームの略中央位置に配置されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載のスピーカー装置。
  13. 前記放音部はエッジの機能を有し、
    前記放音部の短手方向の長さは、前記振動板の短手方向の長さの大半を占めていることを特徴とする請求項12に記載のスピーカー装置。
  14. 請求項1乃至13のいずれか一項に記載のスピーカー装置を備えることを特徴とする携帯電話機。
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