JP2007173746A - 固体撮像装置およびこれを備えるカメラ - Google Patents

固体撮像装置およびこれを備えるカメラ Download PDF

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Abstract

【課題】撮像領域の中央部から周辺部に至るまでの全領域で感度低下およびシェーディングを抑制し、感度ムラの発生を抑えることができる固体撮像装置およびこれを備えるカメラを提供する。
【解決手段】本発明の固体撮像装置は、半導体基板において、その面方向に光電変換機能を有する受光部が複数形成され、当該受光部の各々に対応し、受光部よりも光路上流に、外方からの光を集光する機能を有する集光機能部が形成されてなる装置であって、複数の受光部の内の少なくとも一部の受光部に対応して、半導体基板の厚み方向における集光機能部と受光部との間に、集光機能部で集光された光の主光線光軸を受光部の側へとその角度を補正する角度補正機能部が形成されている構成を採用することとした。
角度補正機能部の具体例としては、半導体基板の主面に対し角度を有する斜平面や階段状面、さらには格子等をあげることができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、固体撮像装置およびこれを備えるカメラに関する。
所謂、CCD型撮像装置やMOS型撮像装置などの固体撮像装置は、携帯電話などの携帯機器やディジタルカメラなどの画像入力部として広く用いられている。
固体撮像装置の構成は、1枚の半導体基板に対し、実際に光を受光し、これを光電変換する撮像領域と、撮像領域からの画像信号を取り出す周辺回路部などからなる。撮像領域には、各々がフォトダイオードからなる数百万の受光部が、例えば、マトリクス状などの2次元配置され、その一つ一つが撮像画素を形成する。各撮像画素における半導体基板上には、上記受光部に対応して、CCD型撮像装置の場合であれば転送電極などが形成され、MOS型撮像装置の場合であればトランジスタ素子領域や複数の配線層などが形成されている。
ところで、固体撮像装置では、上述のように、複数の撮像画素が2次元配置されることで撮像領域が形成されており、その周辺部の撮像画素における受光部には、レンズ光学系に従い主光線光軸が半導体基板の主面に直交する方向に対し通常角度を以った状態で光が入射されることになる。このように撮像領域の周辺部の撮像画素では、光が斜め入射するために、その一部が受光部に至る光路中でケラレ、受光部に到達する光量が減少してしまう(シェーディング)。そのため、固体撮像装置では、撮像領域の中央部に比べて周辺部での感度低下を生じ、撮像装置全体として感度ムラという問題を有する。このような問題は、半導体基板上に複数の配線層が配されるMOS型撮像装置で特に顕著に発生する。
従来においては、上述のような、シェーディングによる感度ムラという問題に対し、撮像領域の周辺部の画素において、オンチップのマイクロレンズを受光部に対し領域中央側にオフセットして配置するという提案(特許文献1、2など)や、フレネルレンズに近似するマイクロレンズを採用するという提案(特許文献3)などがなされている。
特許第2600250号公報 特許第3551437号公報 特開平06−130306号公報
しかしながら、上記特許文献1〜3の技術を採用しても、固体撮像装置におけるシェーディングによる感度ムラという問題を解決するのには不十分である。なぜならば、上記特許文献1、2の技術では、撮像領域の周辺部において受光部とマイクロレンズとの中心位置をずらすことでシェーディング補正を行い、これにより感度ムラの発生を抑えようとするものであり、撮像領域の周辺部における補正後の主光線についてもその光軸が斜め光であり、複数の配線層が配されるMOS型撮像装置に適用しようとする場合には、シェーディング補正の効果は十分ではない。
また、上記特許文献3に係る技術では、撮像領域の周辺部におけるマイクロレンズを、集光機能と屈折機能との2つの機能を併せ持つように特殊な形状としているので、レンズの設計に膨大な工数が必要となり、その製造についても困難となる。また、特許文献3に係る技術では、左右対称形状(半球状)ではないので、マイクロレンズ本来の機能である集光機能が犠牲になっているものと考えられる。このため、マイクロレンズにより集光されない光に起因するノイズという問題も生じる。
本発明は、上記問題を解決しようとなされたものであって、撮像領域の中央部から周辺部に至るまでの全領域で感度低下およびシェーディングを抑制し、感度ムラの発生を抑えることができる固体撮像装置およびこれを備えるカメラを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る固体撮像装置は、半導体基板の面方向において、光電変換機能を有する受光部が複数形成され、半導体基板の厚み方向において、受光部の各々に対応し、受光部よりも光路上流に、外方からの光を集光する機能を有する集光機能部が形成されてなる装置であって、複数の受光部の内の少なくとも一部の受光部に対応して、半導体基板の厚み方向における集光機能部と受光部との間に、集光された光の主光線光軸を受光部の側へとその角度を補正する角度補正機能部が形成されており、角度補正機能部は、半導体基板の表面に対し、光の主光線光軸の補正角に応じた角度を有する斜平面または階段状面である界面により構成されており、この界面を境に、光路方向上下で互いに屈折率が異なる材料が用いられていることを特徴とする。
また、本発明に係る固体撮像装置は、半導体基板の面方向において、光電変換機能を有する受光部が複数形成され、半導体基板の厚み方向において、受光部の各々に対応し、受光部よりも光路上流に、外方からの光を集光する機能を有する集光機能部が形成されてなる装置であって、複数の受光部の内の少なくとも一部の受光部に対応して、半導体基板の厚み方向における集光機能部と受光部との間に、集光された光の主光線光軸を受光部の側へとその角度を補正する角度補正機能部が形成されており、半導体基板において、複数の受光部が形成された領域を撮像領域とするとき、角度補正機能部は、撮像領域の中央部から周辺部への方向に、光路上流側界面あるいは光路下流側界面の少なくとも一方が階段状に形成された格子により構成されており、格子が構成された界面を境に、光路方向上下で互いに屈折率が異なる材料が用いられていることを特徴とする。
また、本発明に係るカメラは、上記本発明に係る固体撮像装置を撮像デバイスとして備えることを特徴とする。
本発明に係る固体撮像装置では、上述のように、少なくとも一部の受光部の各々に対応して、集光機能部と受光部との間に形成された角度補正機能部(上記構成の斜平面または階段上面、または格子)を有する。また、本発明に係るカメラは、同構成を有する固体撮像装置を撮像デバイスとして備えている。よって、本発明に係る固体撮像装置およびカメラは、集光機能部で集光された外方からの光を、角度補正機能部で受光部の側へと屈折させるので、上記特許文献1、2の技術に比べて、良好なシェーディング補正がなされる。
また、本発明に係る固体撮像装置およびカメラでは、半導体基板の厚み方向において、集光機能部と角度補正機能部とを分離して形成しているので、上記特許文献3の技術のような設計の複雑化や集光効率の低下といった問題を生じることがない。
従って、本発明に係る固体撮像装置およびカメラは、撮像領域の中央部から周辺部に至るまでの全領域で感度低下およびシェーディングを抑制し、感度ムラの発生を抑えることができる。さらに、本発明をCCDイメージセンサおよびこれを備えるカメラに適用する場合には、従来のCCDイメージセンサおよびこれを備えたカメラよりも優れたスミア特性を得ることができる。
上記優位性を有する本発明に係る固体撮像装置およびこれを撮像デバイスとして備えるカメラは、次のようなバリエーションを採ることができる。
上記本発明に係る固体撮像装置およびカメラでは、半導体基板の厚み方向に略等しい角度に、主光線光軸の角度を補正する機能を有するよう角度補正機能部を設定しておくという構成を採ることができる。
また、上記本発明に係る固体撮像装置およびカメラでは、集光機能部と前記受光部との間に、入射された光から所定波長の成分だけを透過させるカラーフィルタ層を形成しておき、角度補正機能部を構成する上記界面(角度補正機能部である上記斜平面または上記階段状面または上記格子の形成界面)を、カラーフィルタ層における光路上流側界面あるいは光路下流側界面の少なくとも一方で兼ね備える構成を採ることができる。このような構成を採る本発明にかかる固体撮像装置では、角度補正機能部を従来の固体撮像装置における構成に付け加えて形成する場合に比べて、受光部に至るまでの光路長を長くしなくても、効果的にシェーディング補正を行うことが可能となる。よって、感度の低下という問題を招き難い。
また、上記本発明に係る固体撮像装置およびカメラでは、集光機能部として、半導体基板上において、受光部の各々に対応してオンチップ形成されたマイクロレンズを有し、このマイクロレンズにおける光路上流側面あるいは光路下流側面の何れか一方が、角度補正機能部を構成する界面として形成されている、という構成を採ることができる。
また、上記本発明に係る固体撮像装置およびカメラでは、集光機能部と受光部との間に、入射された光から所定波長の成分だけを透過させるカラーフィルタ層を形成しておき、角度補正機能部がカラーフィルタ層よりも光路上流に形成されているという構成を採ることができる。このような構成を採用する場合には、光がカラーフィルタ層に入射する前にその角度補正をすることができるので、カラーフィルタ層に入射するときの主光線光軸が受光部の側に向くことになる。よって、このような構成を採用する場合には、光がカラーフィルタ層をその厚み方向に通過することになり、斜め方向にカラーフィルタ層を通過する場合に比べてその光路長が短い。これより、上記構成の固体撮像装置では、受光部に至るまでの光の減衰を小さく抑えることができる。
また、上記本発明に係る固体撮像装置及びカメラでは、集光機能部と前記受光部との間に、入射された光から所定波長の成分だけを透過させるカラーフィルタ層を形成しておき、角度補正機能部がカラーフィルタ層よりも光路下流に形成されている、という構成を採ることができる。このような構成を採る場合には、製造時における工程の煩雑性を排除することができる。即ち、CMOS、CCDの両固体撮像装置の製造においても、カラーフィルタ層を形成する前の段階までの工程では、無機材料を用い、カラーフィルタ層の形成には有機材料を用いるのが一般的である。また、角度補正機能部の構成材料には、無機材料を用いることが想定される。
上記各工程において用いる材料の関係を考慮するときには、無機材料を用いた工程に続いて角度補正機能部を形成することが製造時における工程の煩雑さを低減すると言う観点から優位である。また、実際に角度補正機能部を形成するにあたり、屈折率の高い酸化物材料の使用を想定する場合には、当該形成工程において、前記酸化物材料をCVDプロセスで均一厚みで成膜し、その上に所要の形状となるように、例えば、グレイスケールマスクを用い露光・現像し、CF系ガスなどを用いてエッチバックする。このとき、CVDプロセスでは、数百℃の高温になるので、角度補正機能部より先にカラーフィルタ層が形成されている場合には、有機膜であるカラーフィルタ層が炭化変性してしまうことになる。
以上の事項より、上記カラーフィルタ層よりも受光部の側に角度補正機能部を形成する場合には、上述のような理由からのカラーフィルタ層の炭化変性という問題を引き起こすことはない。
また、上記本発明に係る固体撮像装置およびカメラでは、半導体基板に、複数の受光部の各々に対応して、受光部から出力される信号を増幅する増幅機能部を形成しておき、且つ、受光部を囲む領域に複数の配線層を積層形成した構成を採ることができる。即ち、上記本発明に係る固体撮像装置は、CCD型撮像装置やMOS型撮像装置などの幅広い固体撮像装置に対して適用することができるが、半導体基板上における受光部の周囲を囲むように複数の配線層が形成されたMOS型撮像装置への適用が、効果を得る上で最も有効である。即ち、このように本発明をMOS型撮像装置に適用すれば、上記特許文献1〜3の技術を採用しても配線層で部分的にケラレていた光を、効果的に受光部にまで達するようにすることができる。
また、上記本発明に係る固体撮像装置およびカメラでは、半導体基板において、複数の受光部が形成された領域を撮像領域とするとき、撮像領域における周辺部に属する少なくとも一部の受光部に対応して、半導体基板の面方向において、集光機能部の中心が受光部の中心よりも前記撮像領域の中心に向けオフセットされている、という構成を採用することができる。このように集光機能部を受光部に対してオフセット配置することで、角度補正機能部と併せ、確実なシェーディング補正を行うことが可能となる。
以下では、本発明を実施するための最良の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、以下の説明で用いる各実施の形態については、本発明に係る固体撮像装置の構成およびその作用・効果を分かりやすく説明するため一例とするものであって、本発明は、その要旨とする部分以外についてこれらに限定を受けるものではない。
(実施の形態1)
1.全体構成
本実施の形態に係るMOS型撮像装置1の全体構成について、図1を用い説明する。図1は、ディジタルカメラの撮像デバイスとして備えられる、MOS型撮像装置1の全体構成を示すブロック構成図である。
図1に示すように、本実施の形態に係るMOS型撮像装置1は、半導体基板10をベースに撮像領域20と回路領域30とが形成されている。このうち、撮像領域20には、複数の撮像画素部200がマトリクス状に配され、回路領域30とは配線パターンにより電気的に接続された構成となっている。
一方、回路領域30は、タイミング発生回路部31、垂直シフトレジスタ部32、画素選択回路部33および水平シフトレジスタ部34などから構成されている。垂直シフトレジスタ部32および水平シフトレジスタ部34は、ともにダイナミック回路であって、タイミング発生回路部31からの複数の撮像画素部200あるいは画素選択回路部33に対し順次駆動(スイッチング)パルスを出力する。また、画素選択回路部33は、行単位の撮像画素部200ごとに対応して形成されたスイッチング素子部(不図示)を備えており、水平シフトレジスタ部34からのパルスを受けて順次ON状態となる。
撮像領域20における複数の撮像画素部200は、各々が増幅部を備えた増幅型単位画素であって、光電変換された信号電荷が、垂直シフトレジスタ部32で選択された行と、画素選択回路部33がオン状態となっている列との交差した撮像画素部200から読み出されるように構成されている。タイミング発生回路部31は、上記垂直シフトレジスタ部32および水平シフトレジスタ部34に対し、電源電圧やタイミングパルスなどを印加する回路である。
2.各撮像画素部200の回路構成
図1の拡大部分に示すように、撮像領域20の複数の撮像画素部200の各々は、フォトダイオード部PDと、4つのトランジスタ部(転送トランジスタ部TR、リセットトランジスタ部TR、増幅トランジスタ部TR、選択トランジスタ部TR)などを備える。
フォトダイオードPDは、入力された光の強度に比例した信号電荷を検出部としてのドレインに転送するための素子部であって、その一端が接地され、他端が転送トランジスタ部TRのソースに接続されている。転送トランジスタTRは、フォトダイオードPDで光電変換により発生の信号電荷を検出部としての自らのドレインに転送するための素子部であって、ドレインが増幅トランジスタ部TRのゲートとリセットトランジスタ部TRのソースとに接続されている。
リセットトランジスタ部TRは、転送トランジスタ部TRのドレインに蓄積された信号電荷を予め設定された一定時間毎にリセットするための素子部であって、ドレインが電源電圧VDDと電気的に接続されている。また、増幅トランジスタ部TRは、転送トランジスタ部TRのドレインに蓄積された信号電荷を、垂直シフトレジスタ部32などからの指示信号に応じ選択トランジスタ部TRがON状態担ったときに出力する素子部であって、ドレインが電源電圧VDDに接続され、ソースが選択トランジスタ部TRのドレインに接続されている。そして、選択トランジスタ部TRのソースは、画素選択回路部33に接続されている。
転送トランジスタ部TR、リセットトランジスタ部TRおよび選択トランジスタ部TRの各ゲートは、垂直シフトレジスタ部32から延出された3本の信号線に各々接続されている。各撮像画素部200における4つのトランジスタ部TR〜TRの内、増幅トランジスタ部TRは、撮像画素部200における信号電荷の信号増幅機能を果たし、他のトランジスタ部TR、TR、TRは、スイッチング機能を果たす。
各々が以上のような構成を有する複数の撮像画素部200から構成される撮像領域20では、撮像領域20の撮像画素部200毎にフォトダイオードPDで光電変換により生じた信号電荷を蓄積し、垂直シフトレジスタ部32および水平シフトレジスタ部34からの指示信号に基づいて、各撮像画素部200内の選択トランジスタ部TRと画素選択回路部33とによって選択される1つの撮像画素部200で信号電荷が増幅され、その信号を出力する。
3.撮像画素部200の構造
撮像領域20における各撮像画素部200の構造について、図2および図3を用いて説明する。図2は、撮像領域20における周辺部の撮像画素部200(以下では、「周辺撮像画素部200」と記載する。)の構造を示す断面図であり、図3は、(a)が周辺撮像画素部200における主光線光軸OAを示す模式断面図であり、(b)が撮像領域20における中央部の撮像画素部200(以下では、「中央撮像画素部200」と記載する。)における主光線光軸OAを示す模式断面図である。
図2に示すように、周辺撮像画素部200では、その各々において、半導体基板10の一方の主面(図2では、Z軸方向上側主面)から内方に向け、光電変換機能を有する受光部であるフォトダイオードPDが形成されている。半導体基板10の上記主面から内方に向けての領域には、フォトダイオードPDから間隔をあけて、且つ、互いに間隔をあけて浮遊拡散層202、増幅トランジスタ部TRのドレイン203、増幅トランジスタ部TRのソースと選択トランジスタ部TRのドレインとを兼ねる共用電極205および選択トランジスタ部TRのソース207が順に形成されている。また、隣り合う撮像画素部200どうしの間は、画素分離層208により個々に分離されている。
半導体基板10の上記主面には、画素分離層208が形成された部分を除き、ゲート絶縁膜210が被覆形成されている。ゲート絶縁膜210の上には、フォトダイオードPDと浮遊拡散層202との間に転送ゲート201、ドレイン203と共用電極05の間に増幅トランジスタ部TRのゲート204、共用電極205と選択トランジスタ部TRのソース207との間に選択トランジスタ部TRのゲート206がそれぞれ形成されている。
ゲート絶縁膜210の上には、配線層211、212が各々平坦化膜221、222を介して形成されている。配線層212の上には、遮光膜213が、間に平坦化膜223を介して形成されている。なお、配線層211、212および遮光膜213の各々は、フォトダイオードPDのZ軸方向上方にかからないように配置されている。さらに、遮光膜213の上には、カラーフィルタ層240が、間に平坦化膜224を介して形成されている。カラーフィルタ層240は、各撮像画素部200毎に、その透過周波数が設定されており、隣り合う撮像画素部200との間に隙間を生じないように形成されている。
カラーフィルタ層240の上には、プリズム250が積層されており、その上に平坦化膜225を介してオンチップのマイクロレンズ260が形成されている。この構成において、平坦化膜225の材料として、マイクロレンズ260に用いるのと同じ材料を用いることもできる。マイクロレンズ260は、外方から装置1に入射されてくる光を集光する機能を有する。
図3(b)に示すように、本実施の形態に係るMOS型撮像装置1では、撮像領域20における全ての撮像画素部200にプリズム250が形成されているのではなく、撮像領域20の中央部に位置する中央撮像画素部200では、カラーフィルタ層240の上にプリズム250は形成されておらず、平坦化膜225とマイクロレンズ260が形成されているのみである。複数の撮像画素部200の内、構成中にプリズム250を含ませるか否かは、マイクロレンズ260に入射してくる主光線光軸OAの入射角度によって設定されている。具体的には、撮像領域20において、マイクロレンズ260によって集光された光が、配線層211、212などでケラレることなく、あるいは、ケラレが殆ど無視できる部分の撮像画素部200では、プリズム250を形成せず、ケラレが許容範囲を超えると判断される部分では、プリズム250を形成する。
なお、MOS型撮像装置1では、撮像領域20の中央部と周辺部とでの撮像画素部200の構成上の相違点は、プリズム250の有無だけである。
また、プリズム250の構成材料としては、例えば、TiO(n≒2.3)などを用いることができ、形成方法としては、例えば、グレースケールマスク法を用いて行える。
4.MOS型撮像装置1の有する優位性
上記構成を有するMOS型撮像装置1は、次のような優位性を有する。
先ず、本実施の形態に係るMOS型撮像装置1では、図2および図3(a)に示すように、撮像領域20の周辺部における撮像画素部200、即ち、周辺撮像画素部200にカラーフィルタ層240の上にプリズム250を形成しているところに構成上の特徴を有する。図3(a)に示すように、斜め方向より入射された光は、マイクロレンズ260で集光されてプリズム250に入射される。プリズム250に入射された光の主光線光軸OAは、プリズム250のZ軸方向上側の斜平面でZ軸に略平行に角度補正される。ここで、プリズム250における斜平面での補正角度は、次の式から規定される。
[数1]
sinθ/sinθ=n/n
ここで、
θ;プリズム250の上側斜面に対する主光線光軸OAの入射角度
θ;プリズム250の上側斜面に対する主光線光軸OAの出射角度
;平坦化膜225の屈折率
;プリズム250の屈折率
とする。
また、本実施の形態1に係るMOS型撮像装置1では、上記(数1)において、屈折率nと屈折率nとが次の関係を有する。
[数2]
<n
上記(数1)、(数2)から分かるように、プリズム250の斜平面の半導体基板10の上側主面に対する傾斜角度は、主光線光軸OAの角度θおよび平坦化膜225とプリズム250との屈折率n、nにより設定される。ただし、実際の装置設計あるいは装置製造では、その煩雑さの回避のため、撮像領域20の中央部からリング状に何段階かに分けてプリズム250の上側斜平面の傾斜角度を設定することもできる。極端には、撮像領域20における外縁部分の撮像画素部200にだけプリズム250を備える構成とすることもできる。
このように、本実施の形態に係るMOS型撮像装置1では、撮像領域20の周辺部における周辺撮像画素部200に入射された光は、マイクロレンズ260で集光され、それよりも下層に形成されたプリズム250で受光部であるフォトダイオードPDの側(Z軸方向に略平行な方向)へと角度補正され、半導体基板10の厚み方向(図2および図3(a)におけるZ軸方向)と略平行とされる。このため、半導体基板10上におけるフォトダイオードPDを取り囲むように複数の配線層211、212や遮光膜213などによっても光がケラレることがなく、良好なシェーディング補正がなされる。
また、本実施の形態に係るMOS型撮像装置1では、カラーフィルタ層240よりも光路上流にその上側斜平面が角度補正機能部に相当するプリズム250を配置しているので、入射されマイクロレンズ260で集光された光は、その主光線光軸OAが略垂直方向に角度補正された後にカラーフィルタ層240に入射する。これより、カラーフィルタ層240内においては、その断面方向に最短距離をもって光が通過することになる。これより、本実施の形態に係るMOS型撮像装置1では、カラーフィルタ層240内を通過する際の光の減衰を小さなものとすることができる。
従って、本実施の形態に係るMOS型撮像装置1では、撮像領域20の全体の撮像画素部200に対して均一な感度を得ることが可能であり、感度ムラなどの問題を生じることがない。
また、本実施の形態に係るMOS型撮像装置1では、入射した光を集光する機能をマイクロレンズ260に担わせ、集光された光の主光線光軸OAの角度補正機能をプリズム250の上側斜平面に担わせているので、集光および角度補正の両機能をマイクロレンズに担わせる上記特許文献3に係る技術のように、設計および製造が困難になることもない。それに加えて、本実施の形態に係るMOS型撮像装置1では、上述のように、マイクロレンズ260とプリズム250とで、集光機能と角度補正機能とを分けて担っているので、角度補正機能を担うために集光機能が犠牲になることがない。よって、この観点からも、本実施の形態に係るMOS型撮像装置1は、撮像領域20の全体にわたって高い感度を確保することができる。
なお、本実施の形態に係るMOS型撮像装置1が備えるプリズム250については、CCD型撮像装置に対し用いるようにしても、同様の効果を得ることができるが、半導体基板10上におけるフォトダイオードPDを取り囲むように複数の配線層が形成されるMOS型撮像装置でより顕著な効果を得ることが可能である。
また、通常、上下で屈折率の差異を有する界面に対し光が斜め入射すれば、若干ではあるが光は屈折するが、このときの屈折角度は非常に小さいので、図1においては、これを省略して示している。そして、従来の固体撮像装置においても、このような界面で光の屈折は生じていたものと考えられるが、その角度は、本実施の形態に係るプリズム250の介挿による補正角度に比べて非常に小さなものである。この事項に関しては、以下の説明および用いる図面で共通である。
5.バリエーション
本実施の形態1のバリエーションに係るMOS型撮像装置の構成について、図4を用い説明する。図4は、本バリエーションに係るMOS型撮像装置の構成の内、周辺撮像画素部380だけを抜き出して示す断面図であり、本バリエーションに係るMOS型撮像装置は、その他の構成が上記実施の形態1に係るMOS型撮像装置1と同一である。
図4に示すように、本バリエーションに係るMOS型撮像装置の周辺撮像画素部380には、上記MOS型撮像装置1における周辺撮像画素部200と同様に、カラーフィルタ層240の光路上流側(Z軸方向上方)にプリズム254が形成された構成を有している。図4の拡大部分に示すように、本バリエーションに係る周辺撮像画素部380に形成されているプリズム254は、光路上流側の面254UFが、滑らかな斜平面ではなく、階段状面となっている。そして、この階段状面である光路上流側の面254UFが、本バリエーションに係るMOS型撮像装置の周辺撮像画素部380における角度補正機能部となっている。即ち、マイクロレンズ260で集光された入射光の主光線光軸OAは、プリズム254の光路上流側の面254UFでフォトダイオードPDの方に向けて角度補正される。
このように、主光線光軸OAの角度補正機能部としてのプリズム254の光路上流側の面254UFを、斜平面ではなく、階段状面とすることで、その製造においてより制御が容易となる。即ち、プリズム254の形成は、上記プリズム250の形成に比べて製造に係る煩雑さ、あるいは設計に係る工数を低減することができる。
なお、図4の拡大部分に示すように、本バリエーションに係るプリズム254の上記面254UFにおいては、半導体基板10の主面に平行な方向(X軸方向)でのピッチpを、当該MOS型撮像装置がその対象とする光線の波長よりも短く設定することが望ましい。例えば、入射光として可視光が想定される場合においては、ピッチpを380[nm]〜770[nm]の範囲の各波長よりも短く設定し、入射光として赤外光が想定される場合には、ピッチpを770[nm]〜1000[nm]の範囲の各波長よりも短く設定することが望ましい。
(実施の形態2)
次に、実施の形態2について、図5および図6を用い説明する。図5は、実施の形態2に係るCCD型撮像装置2の全体構成を示すブロック構成図であり、図6は、撮像領域における周辺部の撮像画素部500の断面構造を示す模式断面図である。
1.全体構成
図5に示すように、CCD型撮像装置2は、半導体基板40上に、複数の撮像画素部500と回路部60とが形成されてなる。回路部60は、撮像画素部500で構成の列間にY軸方向に延伸配置された垂直CCD部61と、X軸方向に延伸配置された水平CCD部62と、これに続く電荷検出部63およびアンプ部64などとからなる。このように、本実施の形態では、その一例として、インターライン型のCCD撮像装置構成を採用する。
垂直CCD部61は、光の入射を受けたフォトダイオードPDでの光電変換により生じる信号電荷を転送する機能を有する。垂直CCD部61における信号電荷は、並列的に順次水平CCD部62へ移され、電荷検出部63およびアンプ部64を通り出力される。
2.撮像画素部500の構造
次に、上記構成のCCD型撮像装置2の構成要素の内、撮像画素部500、特に周辺撮像画素部500の構造について、図6を用い説明する。
図6に示すように、周辺撮像画素部500は、画素部単位で受光部であるフォトダイオードPDを備える。フォトダイオードPDは、半導体基板40の一方の主面(図6では、Z軸方向上側主面)から厚み方向内方に向けて形成されている。隣り合うフォトダイオードPDどうしの間には、転送チャネル501が形成されている。
半導体基板40の上記主面上には、層間絶縁膜510が被覆形成されており、さらにその上には、上記転送チャネル501に対し層間絶縁膜510を挟んで対向する各々の位置に転送電極502が形成されている。そして、転送電極502および層間絶縁膜510を被覆する状態で層間絶縁膜511が形成されている。層間絶縁膜511上には、フォトダイオードPDの上方領域が開口された状態で遮光膜512が形成されている。
遮光膜512および層間絶縁膜511の露出部分は、パッシベーション膜513により被覆されており、その上には、平坦化膜521、層内レンズ560、平坦化膜522、カラーフィルタ層540が順に積層形成されている。さらにカラーフィルタ層540の上には、プリズム550、平坦化膜523およびトップレンズ561が順に形成されている。この内、プリズム550は、上記実施の形態1に係るMOS型撮像装置1のプリズム250と基本的に同様の構成を採り、例えば、構成材料として酸化物材料、より具体的にはTiO(n≒2.3)などを用いることができ、形成方法としては、例えば、グレースケールマスク法を用いて形成される。
なお、図6では、撮像領域の中央部における撮像画素部500の構成の図示を省略しているが、上記実施の形態1に係るMOS型撮像装置1と同様に、プリズム550の有無の差異以外、周辺撮像画素部500と同一の構成となっている。
プリズム550は、図6のZ軸方向上側の主面が半導体基板40の主面に対し角度を有し形成されている。そして、図6に模式的に示すように、本実施の形態に係るCCD型撮像装置2においても、上方のトップレンズ561で入射された光が集光され、集光された光の主光線光軸OAが、プリズム550によりZ軸方向下向きに角度補正される。よって、本実施の形態に係るCCD型撮像装置2においても、周辺撮像画素部500でも入射光が高い効率で受光部であるフォトダイオードPDに入射し、遮光膜512や転送電極502でケラレるのを抑えることが可能である。
従って、本実施の形態に係るCCD型撮像装置2でも、複数の撮像画素部500の全てに対して均一な感度を得ることが可能であり、感度ムラなどの問題を生じることがない。
また、本実施の形態に係るCCD型撮像装置2でも、カラーフィルタ層540よりも光路上流にその上側斜平面が角度補正機能部に相当するプリズム550を配置しているので、入射されトップレンズ561で集光された光は、その主光線光軸OAが略垂直方向に角度補正された後にカラーフィルタ層540に入射する。これより、カラーフィルタ層540内においては、その断面方向に最短距離をもって光が通過することになる。これより、本実施の形態に係るCCD型撮像装置2でも、カラーフィルタ層540内を通過する際の光の減衰を小さなものとすることができる。
なお、本実施の形態に係るCCD型撮像装置2では、各撮像画素部500でのオンチップレンズとして、層内レンズ560とトップレンズ561との2層構造を採用したが、オンチップレンズの構成についてはこれに限定を受けるものではなく、1層構造としてもよく、逆に3層以上の構造としてもよい。
3.バリエーション
本実施の形態2のバリエーションに係るCCD型撮像装置の構成について、図7を用い説明する。図7は、本バリエーションに係るCCD型撮像装置の構成の内、周辺撮像画素部680だけを抜き出して示す断面図であり、本バリエーションに係るCCD型撮像装置は、その他の構成が上記実施の形態2に係るCCD型撮像装置1と同一である。
図7の拡大部分に示すように、本バリエーションに係るCCD型撮像装置の周辺撮像画素部680には、図4に示すバリエーションに係るCCD型撮像装置における周辺撮像画素部380と同様に、光路上流側の面554UFが、滑らかな斜平面ではなく、階段状面となっている。そして、この階段状面である光路上流側の面554UFが、本バリエーションに係るCCD型撮像装置の周辺撮像画素部680における角度補正機能部となっている。
本バリエーションに係るCCD型撮像装置の周辺撮像画素部680においても、主光線光軸OAの角度補正機能部としてのプリズム554の光路上流側の面554UFを、斜平面ではなく、階段状面とすることで、その製造においてその制御がより容易となり、上記プリズム550の形成に比べて製造に係る煩雑さ、あるいは設計に係る工数を低減することができる。
なお、図7の拡大部分に示すように、本バリエーションに係るプリズム554の上記面554UFにおいても、半導体基板40の主面に平行な方向(X軸方向)でのピッチpを、当該CCD型撮像装置がその対象とする光線の波長よりも短く設定することが望ましい。
(実施の形態3)
次に、実施の形態3に係るMOS型撮像装置の構成および作用・効果について、図8を用いて説明する。図8(a)は、本実施の形態3に係るMOS型撮像装置の周辺撮像画素部320の構成および入射した光の進行を模式的に示す模式断面図である。また、図8(b)は、図8(a)に示す周辺撮像画素部320の構成要素の内、格子253だけを抜き出して示す模式図である。
図8(a)に示すように、本実施の形態3に係るMOS型撮像装置は、集光された入射光の主光線光軸OAに対するその格子部分が角度補正機能部に相当する格子253を含んでいる以外は、上記実施の形態1に係るMOS型撮像装置1と同一構成を有する。このため、上記実施の形態1と同一の構成部分についての説明を省略する。
図8(a)に示すように、本実施の形態3に係るMOS型撮像装置では、周辺撮像画素部320において、カラーフィルタ層240の直上に格子253が形成されている。格子253は、図8(a)におけるX軸方向の左側から右側に行くに従って高さを増し、階段状となっている。主光線光軸OAの向きからも分かるように、撮像領域の中央部は、図8(a)の向かって右側に位置しており、格子253は、周辺撮像画素部320毎に撮像領域の中央部に向け階段状に高さを増す構造を採る。
以上のような構成を有するMOS型撮像装置では、周辺撮像画素部320において、格子253が上記実施の形態1に係るMOS型撮像装置1のプリズム250などと同様の主光線光軸OAをフォトダイオードPDの側へと角度補正する機能を果たす。よって、本変形例5に係るMOS型撮像装置においても、周辺撮像画素部320を含む全体の撮像画素部に対して均一な感度を得ることが可能であり、感度ムラなどの問題を生じることがない。
また、本実施の形態3に係るMOS型撮像装置では、周辺撮像画素部320に角度補正機能部として図8(a)に示す形態の格子253の格子部分を備えるので、図8(b)に示すように、例えば、+1次光のみを選択的に抽出することができ、波長による屈折差(短波長ほど、よく屈折する)を回折によって補正が可能である。
なお、本実施の形態3に係るMOS型撮像装置では、格子253の間隔を入射光の波長よりも短く設定する。
また、本実施の形態3では、角度補正機能部としての格子部分を有する格子253をMOS型撮像装置の周辺撮像画素部320に適用したが、上記実施の形態2や後述する各変形例2、4、6、8、10、12などに係るCCD型撮像装置に対し、格子253に相当する構成を適用することも可能である。
(変形例1)
次に、上記実施の形態1に対応する変形例1について、図9(a)を用い説明する。図9(a)は、本変形例1に係るMOS型撮像装置の撮像領域における周辺撮像画素部300の構成を示す模式断面図である。なお、装置構成において、図9(a)に示す周辺撮像画素部300以外の構成については、図1および図3(b)などと同様である。このため、以下では、上記実施の形態1に係るMOS型撮像装置1との相違点にのみ焦点を絞って説明をする。
図9(a)に示すように、本変形例1に係るMOS型撮像装置の周辺撮像画素部300は、入射光の主光線光軸OAを受光部であるフォトダイオードPDの側に角度補正するプリズム251がカラーフィルタ層241よりもZ軸方向の下側に形成されている。カラーフィルタ層241は、マイクロレンズ260の直下に配されている。この他の構成については、上記実施の形態1に係るMOS型撮像装置1と同様であるので、説明を省略する。
図9(a)に示すように、本変形例1に係るMOS型撮像装置の周辺撮像画素部300に入射した光は、オンチップ形成されたマイクロレンズ260により集光され、その後、所要の周波数成分がカラーフィルタ層241を通過して、プリズム251の上面である斜平面に到達する。プリズム251の斜平面に到達した光の主光線光軸OAは、平坦化膜225とプリズム251との屈折率比に応じてその界面で角度補正され、Z軸方向に平行な方向へと向く。これについては、上記実施の形態1で説明した通りである。
本変形例1に係るMOS型撮像装置が有する優位性は、上記実施の形態1に係るMOS型撮像装置1と同様に、撮像領域の全体の撮像画素部に対して均一な感度を得ることが可能であり、感度ムラなどの問題を避けることができるということである。また、本変形例1に係るMOS型撮像装置では、プリズム251をカラーフィルタ層241よりも下層に配するという構成を採るため、製造上における優位性も有する。これは、次のような理由による。
MOS型撮像装置に製造では、拡散工程で無機材料を用いカラーフィルタ層241以外の部分を形成するが、本変形例1に係るMOS型撮像装置の製造では、無機材料を用いた拡散工程の一工程としてプリズム251を形成することができる。本変形例1に係るMOS型撮像装置の製造においては、プリズム251の形成材料として、屈折率の高い酸化物を用い、この酸化物材料をCVD法で一旦均一厚みの膜を形成する。そして、上記酸化物材料からなる膜の上に、感光性樹脂を塗布し、図9(a)に示すような形状となるようにグレースケールマスクにて露光・現像し、CF系ガスでエッチバックする。
上記CVD法を用いたプロセスでは、数百[℃]の高温となるが、本変形例1のように有機物材料からなるカラーフィルタ層241をプリズム251の形成工程の後に形成するので、カラーフィルタ層241の炭化変性といった問題を生じることがない。
以上のように、本変形例1に係るMOS型撮像装置の構造を採用すれば、上記実施の形態1に係るMOS型撮像装置1が有する優位性に加えて、製造上の優位性も有する。
(変形例2)
次に、上記実施の形態2に対応する変形例2について、図9(b)を用い説明する。図9(b)は、本変形例2に係るCCD型撮像装置の撮像領域における周辺撮像画素部600の構成を示す模式断面図である。なお、装置構成において、図9(b)に示す周辺撮像画素部600以外の構成については、図5および図6と同様である。このため、以下では、上記実施の形態2に係るCCD型撮像装置2との相違点にのみ焦点を絞って説明をする。
図9(b)に示すように、本変形例2に係るCCD型撮像装置の周辺撮像画素部600は、入射光の主光線光軸OAを受光部であるフォトダイオードPDの側に角度補正するプリズム551がカラーフィルタ層541よりもZ軸方向の下側に形成されている。カラーフィルタ層541は、トップレンズ561の直下に配されている。この部分についての構成は、上記変形例1に係るMOS型撮像装置と基本的に同一の構成であって、他の構成については、上記実施の形態2に係るCCD型撮像装置2と同様である。
以上のような構成を有する本変形例2に係るCCD型撮像装置では、上記実施の形態2に係るCCD型撮像装置2と同様に、周辺撮像画素部600を含む複数の撮像画素部の全てに対して均一な感度を得ることが可能であり、感度ムラなどの問題を生じることがない。また、本変形例2に係るCCD型撮像装置では、上記変形例1に係るMOS型撮像装置と同様に、製造上の優位性を有する。この理由については、上述の通りである。
(変形例3)
次に、上記実施の形態1に対応する変形例3について、図10(a)を用い説明する。図10(a)は、本変形例3に係るMOS型撮像装置の撮像領域における周辺撮像画素部310の構成を示す模式断面図である。なお、装置構成において、図10(a)に示す周辺撮像画素部310以外の構成については、図1および図3(b)などと同様である。このため、以下では、上記実施の形態1に係るMOS型撮像装置1との相違点にのみ焦点を絞って説明をする。
図10(a)に示すように、本変形例3に係るMOS型撮像装置の周辺撮像画素部310では、上記実施の形態1に係るMOS型撮像装置1に対し、周辺撮像画素部310におけるプリズム252の上側斜平面の傾斜方向が相違する。そして、上記(数1)において、
θ;プリズム252の上側斜面に対する主光線光軸OAの入射角度
θ;プリズム252の上側斜面に対する主光線光軸OAの出射角度
;平坦化膜225の屈折率
;プリズム252の屈折率
とするとき、屈折率nと屈折率nとは、次に示す(数3)の関係を満足するよう設定されている。
[数3]
>n
本変形例3に係るMOS型撮像装置では、図10(a)に示す構成の周辺撮像画素部310を有するので、プリズム252を経た光の主光線光軸OAは、Z軸方向に平行な方向に角度補正され、上記実施の形態1に係るMOS型撮像装置1と同様の効果を有する。また、上記実施の形態1と本変形例3とを考え合わせるとき、プリズム250、252の形成においては、平坦化膜225とプリズム250、252との構成材料の関係によりその形態を決定することができ、設計および製造において、高い自由度を確保できる。
(変形例4)
次に、変形例4に係るCCD型撮像装置の構成およびその作用・効果について、図10(b)を用い説明する。本変形例4に係るCCD型撮像装置は、上記実施の形態2に係るCCD型撮像装置2に対応するものであって、周辺撮像画素部610におけるプリズム552のみが両者の相違点である。
図10(b)に示すように、本変形例4に係るCCD型撮像装置の周辺撮像画素部610では、上記実施の形態2に係るCCD型撮像装置2に対し、周辺撮像画素部610におけるプリズム552の上側斜平面の傾斜方向が相違する。そして、上記(数1)において、
θ;プリズム552の上側斜面に対する主光線光軸OAの入射角度
θ;プリズム552の上側斜面に対する主光線光軸OAの出射角度
;平坦化膜523の屈折率
;プリズム552の屈折率
とするとき、屈折率nと屈折率nとは、上記変形例3と同様に、(数3)の関係を満足するよう設定されている。
本変形例4に係るCCD型撮像装置では、図10(b)に示す構成の周辺撮像画素部610を有するので、プリズム552を経た光の主光線光軸OAは、Z軸方向に平行な方向に角度補正され、上記実施の形態2に係るCCD型撮像装置2と同様の効果を有する。また、変形例3に係るMOS型撮像装置と同様に、上記実施の形態2と本変形例4とを考え合わせるとき、プリズム550、552の形成においても、平坦化膜523とプリズム550、552との構成材料の関係によりその形態を決定することができ、設計および製造において、高い自由度を確保できる。
(変形例5)
次に、変形例5に係るMOS型撮像装置の周辺撮像画素部330の構成について、図11(a)を用い説明する。なお、図11(a)に示す周辺撮像画素部330の構造以外の各構成については、上記実施の形態1に係るMOS型撮像装置1と同一であるので、その説明は省略する。
図11(a)に示すように、本変形例5に係るMOS型撮像装置の周辺撮像画素部330は、一方の主面(図9(a)のZ軸方向上側主面)242UFが斜平面となっているカラーフィルタ層242を有する。そして、上記実施の形態1および上記変形例1、3のようなプリズム250、251、252や、上記実施の形態3のような格子253などをその構成中に別要素として含んでいない。
図11(a)に模式的に示すように、入射した光は、マイクロレンズ260で集光された後、その主光線光軸OAがカラーフィルタ層242の上側主面242UFでZ軸と略平行な方向に角度補正され、平坦化膜221〜224を通ってフォトダイオードPDに入射される。
なお、本変形例5におけるMOS型撮像装置では、上記(数1)において、
θ;カラーフィルタ層242の上側主面(斜平面)242UFに対する主光線光軸OAの入射角度
θ;カラーフィルタ層242の上側主面(斜平面)242UFに対する主光線光軸OAの出射角度
;平坦化膜225の屈折率
;カラーフィルタ層242の屈折率
とするとき、屈折率nと屈折率nとは、上記実施の形態1と同様に、(数2)の関係を満足するよう設定されている。
以上のような構成を有する本変形例5に係るMOS型撮像装置では、カラーフィルタ層242の上側主面242UFが角度補正機能部に相当し、プリズム250などを周辺撮像画素部200、300、310、320などの構成中に備える上記実施の形態1に係るMOS型撮像装置1などと同様の効果を有する。即ち、本変形例5に係るMOS型撮像装置に関しても、周辺撮像画素部330を含む全体の撮像画素部に対して均一な感度を得ることが可能であり、感度ムラなどの問題を生じることがないという優位性を有する。
また、本変形例5に係るMOS型撮像装置では、周辺撮像画素部330において、新たな構成要素に追加して主光線光軸OAの角度補正機能を担わせるものではなく、従来のMOS型撮像装置においてもその構成要素として含まれていたカラーフィルタ層の一方の主面に角度補正機能を担わせている。このため、本変形例5に係るMOS型撮像装置では、上記実施の形態1、3および上記変形例1、3などと比べて、装置に入射した光がフォトダイオードPDに到達するまでの間の光路長を短くすることが可能であって、高い感度を達成できるという優位性を有する。
(変形例6)
次に、変形例6に係るCCD型撮像装置について、図11(b)を用い説明する。図11(b)は、本変形例6に係るCCD型撮像装置の周辺撮像画素部630の構成などを示す模式断面図である。
図11(b)に示すように、本変形例6に係るCCD型撮像装置の周辺撮像画素部630は、上記変形例5に係るMOS型撮像装置の周辺撮像画素部330と同様に、カラーフィルタ層542のZ軸上側の主面542UFが斜平面となっているところに特徴を有し、それ以外の構成については、上記実施の形態2に係るCCD型撮像装置2と同一となっている。なお、カラーフィルタ層542と平坦化膜523との屈折率n、nの関係については、上記変形例5と同様である。
本変形例6に係るCCD型撮像装置は、周辺撮像画素部630を含む全体の撮像画素部に対して均一な感度を得ることが可能であり、感度ムラなどの問題を生じることがないという優位性と、フォトダイオードPDに到達するまでの間の光路長を短くすることが可能であって、高い感度を達成できるという優位性とを有する。
(変形例7)
次に、変形例7に係るMOS型撮像装置について、図12(a)を用い説明する。図12(a)は、本変形例7に係るMOS型撮像装置の構成の内、周辺撮像画素部340を抜き出して示す模式断面図である。
図12(a)に示すように、本変形例7に係る周辺撮像画素部340においても、カラーフィルタ層243の上側主面243UFを半導体基板10の主面に対し角度を有する斜平面としている。そして、本変形例7が上記変形例5と相違する点は、カラーフィルタ層243の下側主面243BFについても、半導体基板10の主面に対し角度を有する斜平面としているところにある。
本変形例7に係るMOS型撮像装置では、周辺撮像画素部340に上記構成を採用することで、上記変形例5に係るMOS型撮像装置と同様に、周辺撮像画素部340を含む全体の撮像画素部に対して均一な感度を得ることが可能であり、感度ムラなどの問題を生じることがないという優位性と、フォトダイオードPDに到達するまでの間の光路長を短くすることが可能であって、高い感度を達成できるという優位性とを有する。
また、本変形例7に係るMOS型撮像装置では、周辺撮像画素部340において、マイクロレンズ260で集光された光の主光線光軸OAが、カラーフィルタ層243の上側主面243UFと下側主面243BFとの2つの面で角度補正される。即ち、本変形例7に係るMOS型撮像装置の周辺撮像画素部340には、マイクロレンズ260とフォトダイオードPDとの間に2つの角度補正機能部を備える。
ここで、カラーフィルタ層243の上側主面243UFおよび下側主面243BFの各々での補正角度は、次の式から規定される。
[数4]
sinθ/sinθ=n/n
ここで、
θ;カラーフィルタ層243の上側主面243UFに対する主光線光軸OAの入射角度
θ;カラーフィルタ層243の上側主面243UFに対する主光線光軸OAの出射角度
;平坦化膜225の屈折率
;カラーフィルタ層243の屈折率
とする。
[数5]
sinθ/sinθ=n/n
ここで、
θ;カラーフィルタ層243の下側主面243BFに対する主光線光軸OAの入射角度
θ;カラーフィルタ層243の下側主面243BFに対する主光線光軸OAの出射角度
;平坦化膜224の屈折率
とする。
本変形例7に係るMOS型撮像装置では、上記(数4)、(数5)において、屈折率nと屈折率nと屈折率nとが次の関係を有する。
[数6]
<n<n
このように、本変形例7に係るMOS型撮像装置では、その周辺撮像画素部340において、カラーフィルタ層243の両主面243UF、243BFに角度補正機能を担わせることで、上記変形例5の周辺撮像画素部330に比べて、カラーフィルタ層243における上側主面243UFの傾斜角度を緩やかなものとすることができ、製造時における歩留まりなどの観点から優位である。
なお、図12(a)に示すように、本変形例7に係るMOS型撮像装置では、周辺撮像画素部340において、カラーフィルタ層243の上側主面243UFと下側主面243BFとの傾斜角度が異なる構成としたが、両主面243UF、243BFの傾斜角度を同一とすることもできる。このように、両主面243UF、243BFの傾斜角度を同一とした場合には、カラーフィルタ層243を通過する光の光路長を撮像画素部間で同じにすることができ、撮像画素部間の分光特性を均一にすることができる。
(変形例8)
次に、変形例8に係るCCD型撮像装置について、図12(b)を用い説明する。図12(b)は、本変形例8に係るCCD型撮像装置の周辺撮像画素部640の構成および入射された光の主光線光軸を模式的に示す断面図である。
図12(b)に示すように、本変形例8に係るCCD型撮像装置の周辺撮像画素部640は、上記変形例7に係るMOS型撮像装置の周辺撮像画素部340と同様に、カラーフィルタ層542の上側主面543UFと下側主面543BFとの両方が斜平面となっているところに特徴を有し、それ以外の構成については、上記実施の形態2に係るCCD型撮像装置2と同一となっている。なお、カラーフィルタ層543および平坦化膜522、523の各屈折率n、n、nについては、上記変形例7などと同様に、上記(数6)の関係を満足するように設定されている。
本変形例8に係るCCD型撮像装置においても、上記変形例7に係るMOS型撮像装置と同様の各優位性を有する。
(変形例9)
変形例9に係るMOS型撮像装置について、図13(a)を用い説明する。図13(a)は、本変形例9に係るMOS型撮像装置の構成の内、周辺撮像画素部350の構成および入射された光の主光線光軸を模式的に示す断面図である。
図13(a)に示すように、本変形例9に係るMOS型撮像装置の周辺撮像画素部350では、マイクロレンズ262のZ軸下側主面262BFが半導体基板10の主面に対して角度を有する斜平面に形成されている。そして、本変形例9に係るMOS型撮像装置の周辺撮像画素部350においても、上記変形例7と同様に、従来の撮像画素部の構成に新たな構成要素を加えるのではなく、現有の要素の一部を角度補正機能部としている。即ち、本変形例9では、周辺撮像画素部350において、マイクロレンズ262の下側主面262BFを斜平面とすることで、当該部分に主光線光軸OAの角度補正機能を担わせている。
なお、図13(a)に示す本変形例10に係るMOS型撮像装置では、マイクロレンズ262の屈折率nと平坦化膜225の屈折率nとの関係を次式のように設定している。
[数7]
<n
本変形例9に係るMOS型撮像装置では、周辺撮像画素部350に上記構成を採ることによって、上記変形例5に係るMOS型撮像装置と同様の作用・効果を得ることができる。
(変形例10)
変形例10に係るCCD型撮像装置の構成について、図13(b)を用い説明する。図13(b)は、本変形例10に係るCCD型撮像装置の構成の内、周辺撮像画素部650の構成および入射された光の主光線光軸を模式的に示す断面図である。
図13(b)に示すように、本変形例10に係るCCD型撮像装置は、その周辺撮像画素部650において、上記変形例9に係るMOS型撮像装置の周辺撮像画素部350と同様に、トップレンズ562の下側主面562BFが半導体基板40の主面に対し角度を有した斜平面となっている。このように、本変形例10に係るCCD型撮像装置の周辺撮像画素部650では、トップレンズ562の下側主面562BFに集光された光の主光線光軸の角度補正機能を持たせている。
なお、本変形例10におけるCCD型撮像装置においても、その周辺撮像画素部650Eにおいて、トップレンズ562とその直下の平坦化膜523との各屈折率の関係は上記(数7)と同様である。
本変形例10に係るCCD型撮像装置では、周辺撮像画素部650に上記構成を採ることによって、上記変形例6に係るCCD型撮像装置と同様の作用・効果を得ることができる。
(変形例11)
次に、変形例11に係るMOS型撮像装置について、図14(a)を用い説明する。図14(a)は、本変形例11に係るMOS型撮像装置の構成の内、周辺撮像画素部360の構成および入射された光の主光線光軸を模式的に示す断面図である。
図14(a)に示すように、本変形例11に係るMOS型撮像装置は、その周辺撮像画素部360において、マイクロレンズ263およびカラーフィルタ層244がX軸方向の右側、即ち、撮像領域の中央方向に向けてオフセット形成(所謂、シュリンク)されているところに特徴を有する。その他の構成については、上記変形例1に係るMOS型撮像装置1と構成上の変更点を有さない。
マイクロレンズ263は、その中心軸CLがフォトダイオードPDの中心軸CLPDに対し撮像領域の中心側に距離Dだけオフセットして配されている。
なお、距離Dについては、マイクロレンズ263への光の入射角度によって設定されるものであって、その設定方法は、上記特許文献1、2などを参考とすることができる。
本変形例11に係るMOS型撮像装置では、周辺撮像画素部360に上記構成を採用することとし、これにより、本変形例11に係るMOS型撮像装置では、上記変形例1に係るMOS型撮像装置が有するのと同様の優位性を有する。また、本変形例11に係るMOS型撮像装置では、上述のように、周辺撮像画素部360におけるマイクロレンズ263などを撮像領域の中央方向に向けてオフセット形成しているので、より一層の感度向上を達成することが可能となる。
(変形例12)
変形例12に係るCCD型撮像装置の構成について、図14(b)を用い説明する。図14(b)は、本変形例12に係るCCD型撮像装置の構成の内、周辺撮像画素部660の構成および入射された光の主光線光軸を模式的に示す断面図である。
図14(b)に示すように、本変形例12に係るCCD型撮像装置は、上記変形例11に係るMOS型撮像装置における周辺撮像画素部360と同様に、トップレンズ563およびカラーフィルタ層544が撮像領域の中央方向に向けて距離Dだけオフセット形成(シュリンク)されている。即ち、トップレンズ563の中心軸CLは、フォトダイオードPDの中心軸CLPDに対し、撮像領域の中央方向に距離Dだけオフセット配置されている。
なお、本変形例12に係るCCD型撮像装置では、上述のような、トップレンズ563およびカラーフィルタ層544のオフセット形成以外の構成について、上記変形例2に係るCCD型撮像装置と同一の構成が採用されている。
本変形例12に係るCCD型撮像装置では、周辺撮像画素部560における上記構成を採用することにより、上記変形例2に係るCCD型撮像装置が有するのと同様の優位性を有し、また、トップレンズ563などを撮像領域の中央方向に向けてオフセット形成しているので、より一層の感度向上を達成することが可能となる。
(変形例13)
変形例13に係るMOS型撮像装置の構成について、図15(a)、(b)を用い説明する。図15(a)は、本変形例13に係るMOS型撮像装置の構成の内、周辺撮像画素部370の構成および光の主光線光軸OAを模式的に示す断面図であり、 図15(b)は、本変形例13に係るMOS型撮像装置の構成の内、中央撮像画素部370の構成および光の主光線光軸OAを模式的に示す断面図である。
図15(a)、(b)に示すように、本変形例13に係るMOS型撮像装置では、周辺撮像画素部270および中央撮像画素部370の両部において、その断面におけるカラーフィルター層240と平坦化膜224との間に、層内レンズ264および平坦化膜226が介挿されている。層内レンズ264は、各撮像画素部370ごとに形成されており、トップレンズ260で集光され、プリズム250で主光線光軸OAが角度変化された入射光をより一層集光する機能を果たす。なお、層内レンズ264およびこれに伴う平坦化膜226が介挿されている以外に、本変形例13に係るMOS型撮像装置と上記実施の形態1に係るMOS型撮像装置1との構成上の差異はない。
このように、層内レンズ264を有する構成のMOS型撮像装置では、上記実施の形態1に係るMOS型撮像装置1が有する優位性をそのままに、さらに集光効率を高いものとすることができ、感度という観点から優位である。
なお、図15(a)、(b)に示すように、本変形例13では、層内レンズ264として、下向きに凸のレンズ形態を採用したが、バリエーションとして上向きに凸のレンズ形態の層内レンズを採用することもできる。
(その他の事項)
上記実施の形態1〜3および変形例1〜12については、本発明の構成およびそこから奏される効果を分かりやすく説明するために用いた一例であって、本発明は、その本質的な特徴部分以外について、何らこれらに限定を受けるものではない。例えば、図3(a)に示す実施の形態1に係るMOS型撮像装置の周辺撮像画素部200では、斜平面がプリズム250の上側主面になっているが、下側主面が斜平面となるようにプリズムを形成することとしてもよい。図8(a)に示す格子253についても同様のバリエーションを採用することが可能である。
また、上記実施の形態1〜3および変形例1〜12の各構成を説明するために用いた図1〜15は、模式的なものであって、そのサイズなどの形態については、図1〜15に限定されるものではない。例えば、図3(a)において、プリズム250をZ軸方向の上側に寄せて、その斜平面がマイクロレンズ260の集光面により近くすることで、主光線をより高い効率で屈折させることができる。なお、マイクロレンズ260と斜平面との間隙を小さくする別の方法としては、図3において、プリズム250をX軸方向の左側へとオフセット配置することで、マイクロレンズ260との相対的な間隙を小さくすることができる。
上記実施の形態1〜3および変形例1〜12では、周辺撮像画素部200、300、310、320、330、340、350、360、370、380、500、600、610、630、640、650、660、680の一部を抜き出して示しているが、各角度補正機能部の構成、例えば、プリズム250の斜平面の設定角度などについては、その撮像画素部に入射してくる主光線光軸の入射角度を考慮し、設定することができる。
また、図4および図7で示す上記実施の形態1および上記実施の形態2の各々に対するバリエーションについては、上記変形例1〜12などにこれらを適用することも可能である。具体的には、変形例1〜12で”斜平面”により主光線光軸OAの角度補正機能を担わせている部分に対し、”斜平面”の代りに、図4、7に示すような”階段状面”とすることでも角度補正機能を担わせることが可能となる。この場合には、これら変形例1〜12の有する優位性に加えて、上記実施の形態1、2の各バリエーションが有する優位性を同様に有することができる。
また、上記変形例1〜12において、これらの角度補正機能部として、上記で採用した”斜平面”の代りに、上記実施の形態3で採用したような”格子”を採用することも可能である。この場合には、上記変形例1〜12が有する優位性に加えて、上記実施の形態3の優位性を併せて有することができる。
プリズム250などの斜平面の角度については、各撮像画素部毎に算出し設定することが望ましいが、設計および製造の容易性を考慮し、撮像領域の中心からリング状に何種類かに分けて設定することも現実的である。
また、上記実施の形態1、2に示すMOS型撮像装置1およびCCD型撮像装置2の全体構成についても、一例を示したまでであって、従来公知になっている固体撮像装置に対し、本発明を適用することができる。
また、本発明に係る特徴部分である角度補正機能部の構成材料としては、境界を接する上下の層との屈折率の関係で選定されればよく、特に限定を受けるものではない。また、材料選定にあたっては、製造時における容易性などを考慮することも可能である。
本発明は、固体撮像装置、特にMOS型撮像装置などの半導体基板上に複数の配線層が存在するMOS型撮像装置において、シェーディングの補正を確実になし感度ムラの低減を行うのに有効な技術である。
実施の形態1に係るMOS型撮像装置1の全体構成を示すブロック構成図である。 MOS型撮像装置1の構成の内、撮像領域20における周辺撮像画素部200の構成を示す断面図である。 (a)は、周辺撮像画素部200での主光線光軸OAを示す模式断面図であり、(b)は、中央撮像画素部200での主光線光軸OAを示す模式断面図である。 実施の形態1のバリエーションに係るMOS型撮像装置の周辺撮像画素部380の構成を示す断面図である。 実施の形態2に係るCCD型撮像装置2の全体構成を示すブロック構成図である。 CCD型撮像装置2の構成の内の撮像領域における周辺撮像画素部500の構成と、主光線光軸OAを示す模式断面図である。 実施の形態2のバリエーションに係るCCD型撮像装置の周辺撮像画素部680の構成を示す断面図である。 (a)は、実施の形態3に係るMOS型撮像装置の構成の内の撮像領域における周辺撮像画素部320の構成と、主光線光軸OAを示す模式断面図であり、(b)は、周辺撮像画素部320における格子253での主光線光軸OAを示す模式図である。 (a)は、変形例1に係るMOS型撮像装置の構成の内の撮像領域における周辺撮像画素部300の構成と、主光線光軸OAを示す模式断面図であり、(b)は、変形例2に係るCCD型撮像装置の構成の内の撮像領域における周辺撮像画素部600の構成と、主光線光軸OAを示す模式断面図である。 (a)は、変形例3に係るMOS型撮像装置の構成の内の撮像領域における周辺撮像画素部310の構成と、主光線光軸OAを示す模式断面図であり、(b)は、変形例4に係るCCD型撮像装置の構成の内の撮像領域における周辺撮像画素部610の構成と、主光線光軸OAを示す模式断面図である。 (a)は、変形例5に係るMOS型撮像装置の構成の内の撮像領域における周辺撮像画素部330の構成と、主光線光軸OAを示す模式断面図であり、(b)は、変形例6に係るCCD型撮像装置の構成の内の撮像領域における周辺撮像画素部630の構成と、主光線光軸OAの進行を示す模式断面図である。 (a)は、変形例7に係るMOS型撮像装置の構成の内の撮像領域における周辺撮像画素部340の構成と、主光線光軸OAの進行を示す模式断面図であり、(b)は、変形例8に係るCCD型撮像装置の構成の内の撮像領域における周辺撮像画素部640の構成と、主光線光軸OAを示す模式断面図である。 (a)は、変形例9に係るMOS型撮像装置の構成の内の撮像領域における周辺撮像画素部350の構成と、主光線光軸OAを示す模式断面図であり、(b)は、変形例10に係るCCD型撮像装置の構成の内の撮像領域における周辺撮像画素部650の構成と、主光線光軸OAを示す模式断面図である。 (a)は、変形例11に係るMOS型撮像装置の構成の内の撮像領域における周辺撮像画素部360の構成と、主光線光軸OAを示す模式断面図であり、(b)は、変形例12に係るCCD型撮像装置の構成の内の撮像領域における周辺撮像画素部660の構成と主光線光軸OAを示す模式断面図である。 (a)は、バリエーションに係るMOS型撮像装置の周辺撮像画素部370の構成およびそこでの主光線光軸OAを示す模式断面図であり、(b)は、バリエーションに係るCCD型撮像装置の中央撮像画素部370の構成およびそこでの主光線光軸OAを示す模式断面図である。
符号の説明
1.MOS型撮像装置
2.CCD型撮像装置
10、40.半導体基板
20.撮像領域
30、60.回路領域
31.タイミング発生回路部
32.垂直シフトレジスタ部
33.画素選択回路部
34.水平シフトレジスタ部
61.垂直CCD部
62.水平CCD部
63.電荷検出部
64.アンプ部
200、500.撮像画素部
200、370.中央撮像画素部
200、300、310、320、330、340、350、360、370、380、500、600、610、630、640、650、660、680.周辺撮像画素部
201.転送ゲート
202.浮遊拡散層
203.ドレイン
204.ゲート
205.共用電極
206.ゲート
207.ソース
208.画素分離層
210.ゲート絶縁膜
211、212.配線層
213.遮光膜
221、222、223、224、225、226.平坦化膜
231.プラグ
240、241、242、243、540、541、542、543.カラーフィルタ層
250、251、252、254、550、551、552、554.プリズム
253.格子
260、262、263.マイクロレンズ
264、560.層内レンズ
501.転送チャネル
502.転送電極
510、511.層間絶縁膜
512.遮光膜
513.パッシベーション膜
521、522、523.平坦化膜
561、562、563.トップレンズ
PD.フォトダイオード
TR.転送トランジスタ部
TR.リセットトランジスタ部
TR.増幅トランジスタ部
TR.選択トランジスタ部

Claims (10)

  1. 半導体基板の面方向において、光電変換機能を有する受光部が複数形成され、
    前記半導体基板の厚み方向において、前記受光部の各々に対応し、前記受光部よりも光路上流に、外方からの光を集光する機能を有する集光機能部が形成されてなる固体撮像装置であって、
    前記複数の受光部の内の少なくとも一部の受光部に対応して、前記半導体基板の厚み方向における前記集光機能部と前記受光部との間に、前記集光された光の主光線光軸を前記受光部の側へとその角度を補正する角度補正機能部が形成されており、
    前記角度補正機能部は、前記半導体基板の表面に対し、前記光の主光線光軸の補正角に応じた角度を有する斜平面または階段状面である界面により構成されており、
    前記界面を境に、光路方向上下で互いに屈折率が異なる材料が用いられている
    ことを特徴とする固体撮像装置。
  2. 半導体基板の面方向において、光電変換機能を有する受光部が複数形成され、
    前記半導体基板の厚み方向において、前記受光部の各々に対応し、前記受光部よりも光路上流に、外方からの光を集光する機能を有する集光機能部が形成されてなる固体撮像装置であって、
    前記複数の受光部の内の少なくとも一部の受光部に対応して、前記半導体基板の厚み方向における前記集光機能部と前記受光部との間に、前記集光された光の主光線光軸を前記受光部の側へとその角度を補正する角度補正機能部が形成されており、
    前記半導体基板において、前記複数の受光部が形成された領域を撮像領域とするとき、
    前記角度補正機能部は、前記撮像領域の中央部から周辺部への方向に、光路上流側界面あるいは光路下流側界面の少なくとも一方が階段状に形成された格子により構成されており、
    前記格子が構成された界面を境に、光路方向上下で互いに屈折率が異なる材料が用いられている
    ことを特徴とする固体撮像装置。
  3. 前記角度補正機能部は、前記半導体基板の厚み方向に略等しい角度に、前記主光線光軸の角度を補正する
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の固体撮像装置。
  4. 前記集光機能部と前記受光部との間には、入射された光から所定波長の成分だけを透過させるカラーフィルタ層が形成されており、
    前記角度補正機能部を構成する前記界面は、前記カラーフィルタ層における光路上流側界面あるいは光路下流側界面の少なくとも一方である
    ことを特徴とする請求項1から3の何れかに記載の固体撮像装置。
  5. 前記集光機能部は、前記半導体基板上において、前記受光部の各々に対応してオンチップ形成されたマイクロレンズであって、
    前記マイクロレンズにおける光路上流側面あるいは光路下流側面の何れか一方が、前記角度補正機能部を構成する前記界面として形成されている
    ことを特徴とする請求項1から3の何れかに記載の固体撮像装置。
  6. 前記集光機能部と前記受光部との間には、入射された光から所定波長の成分だけを透過させるカラーフィルタ層が形成されており、
    前記角度補正機能部は、前記カラーフィルタ層よりも光路上流に形成されている
    ことを特徴とする請求項1から3の何れかに記載の固体撮像装置。
  7. 前記集光機能部と前記受光部との間には、入射された光から所定波長の成分だけを透過させるカラーフィルタ層が形成されており、
    前記角度補正機能部は、前記カラーフィルタ層よりも光路下流に形成されている
    ことを特徴とする請求項1から3の何れかに記載の固体撮像装置。
  8. 前記半導体基板には、前記複数の受光部の各々に対応して、前記受光部から出力される信号を増幅する増幅機能部が形成されており、且つ、前記受光部を囲む領域に複数の配線層が積層形成されている
    ことを特徴とする請求項1から7の何れかに記載の固体撮像装置。
  9. 前記半導体基板において、前記複数の受光部が形成された領域を撮像領域とするとき、
    前記撮像領域における周辺部では、当該部分に属する少なくとも一部の受光部に対応して、前記半導体基板の面方向において、前記集光機能部の中心が前記受光部の中心よりも前記撮像領域の中心に向けオフセットされている
    ことを特徴とする請求項1から8の何れかに記載の固体撮像装置。
  10. 請求項1から9の何れかの固体撮像装置を撮像デバイスとして有する
    ことを特徴とするカメラ。
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