JP2007173702A - 温度検出型磁気装置 - Google Patents

温度検出型磁気装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2007173702A
JP2007173702A JP2005372202A JP2005372202A JP2007173702A JP 2007173702 A JP2007173702 A JP 2007173702A JP 2005372202 A JP2005372202 A JP 2005372202A JP 2005372202 A JP2005372202 A JP 2005372202A JP 2007173702 A JP2007173702 A JP 2007173702A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
coil
temperature
type magnetic
magnetic device
sensor
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2005372202A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4423564B2 (ja
Inventor
Takeshi Tateishi
武 立石
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP2005372202A priority Critical patent/JP4423564B2/ja
Publication of JP2007173702A publication Critical patent/JP2007173702A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4423564B2 publication Critical patent/JP4423564B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Dc-Dc Converters (AREA)

Abstract

【課題】出力密度を許容限度まで高精度に向上することにより、コンパクトな磁気部品を提供すること。
【解決手段】磁気部品のコアの互いに平行な柱部にそれぞれ巻装された二つのコイルの間のギャップにセンサ保持スぺーサ18を配置し、このセンサ保持スぺーサ18に温度センサ32を保持させる。これにより、コイルの最も高温部分の温度を正確に検出できるため、コイルの絶縁皮膜の許容最高温度までコイルに通電することができ、磁気部品のアンペアターンを増大して磁気部品のコンパクト化を実現する。
【選択図】図8

Description

本発明は、軟磁性コアにコイルを巻装してなる磁気部品に関する。ここで言う磁気部品とは、コイルを一種類としたリアクトル及びコイルを複数種類としたトランスフォーマーの両方を含む。ただし、リアクトルには磁気飽和防止のためのギャップが磁路に形成されるのが通常であるが、トランスではこのギャップの最小化が要求される。
たとえば下記の特許文献1に記載される車両用DCDCコンバータなどのパワー電子回路装置において、電流平滑や入出力電気絶縁などの用途にリアクトルやトランスなどの磁気部品が広く用いられている。軟磁性コアをもつチョークコイルは、リアクトルと同じである。DCDCコンバータは本質的に高速スイッチングを必要とし、入力電圧や出力電圧に高周波スイッチングノイズ電圧を重畳させる。けれども、車両用電源であるバッテリの電圧変動はその寿命に悪影響を与える。そこで、車両用DCDCコンバータでは、その入力電力又は出力電力を平滑する平滑リアクトルは必須部品である。この種のリアクトル(コア付きチョークコイルを含むものとする)を装備する車両用DCDCコンバータがたとえば本出願人の提案になる下記の特許文献1に記載されている。
この種の車両用パワー電子回路装置に適用される電力範囲(数十W〜から数十kW)に用いられるリアクトルとしては油漬けしない乾式リアクトルが一般的である。この乾式リアクトルの例がたとえば下記の特許文献2に記載されている。
この乾式リアクトルのうち最も一般的な形式は、互いに平行な二本の柱部と、これら柱部の端部をそれぞれ磁気接続する二本の梁部とをもつロ字形コアのこれら前記柱部にコイルを巻装してなる。他の変形形式として、ロ字形コアの二本の柱部と平行に更に一本の柱部を追加し、中央の柱部を共通磁路とした日字形コアも知られている。これらロ字形コアや日字形コアは角形のコア形状をもつため、以下、角形コアとも称する。その他、コイルが巻装された中央柱部の周囲に周壁状の柱部を設けた密閉型コアなどが知られている。このコアは、短円柱形状又は厚円盤形状をもつため以下、円盤形コアとも称する。円盤形コアももつ磁気部品は、角形コアをもつ磁気部品に比べてコイルが周壁状の柱部により囲まれるため電磁ノイズが小さくなるという利点、並びに、コイル長が短縮できるという利点をもつが、通常は、角形をなすパワー電子回路装置のケース内にて、アイドルスペースが大きいという不利をもつ。
特開2000−014149号公報 特開2004−241475号公報
パワー電子回路装置に用いられるこれらの磁気部品は、銅損や鉄損が大きいためにその温度上昇がパワー用途の磁気部品では通常は冷却が必要となる。しかし、たとえ冷却を行うとしても、冷却機構の異常や磁気部品の発熱の増大などにより磁気部品の温度は許容限度を超える可能性がある。もちろん、冷却機構の冷却能力を大幅に増大すればこの問題は軽減されるが、パワー電子部品中の冷却機構の占有スペース、重量が増大してパワー電子部品に許される限度を逸脱してしまう。すなわち、通常の車両用パワー電子回路装置では、許容される車両用パワー電子回路装置が狭小であるために、冷却性能の向上は冷却機構のためのスペースが増大して磁気部品に許されるスペースが減少し、磁気部品に要求される効率や出力を確保できないという問題が派生する。
本発明は、上記課題認識にもとづきなされたものであり、出力密度を許容限度まで高精度に向上することにより、コンパクトな磁気部品を提供することをその目的としている。
上記課題を解決するためになされた本発明の磁気部品は、互いに平行な少なくとも2本の柱部と、前記柱部の一端部同士を磁気接続する一端側の磁気連結部と、前記柱部の他端部同士を磁気的に接続する他端側の磁気連結部とを有して閉磁気回路を構成する軟磁性のコアと、前記2本の柱部に個別に巻装された一対のコイルとを有して、前記一対のコイルの外周面は所定ギャップを隔てて近接している磁気部品と、
前記磁気部品に配置されて前記磁気部品の温度を検出する温度センサとを備える温度検出型磁気装置において、前記温度センサは、前記一対のコイルの外周面の間の前記ギャップに配置されていることを特徴としている。このコアは好適には、略角形に形成されていわゆる角形コアをなすが、本明細書で言う角形コアとは、コイルが巻装される柱部が略平坦な外表面を有するコアを言う。もちろん、角形コアの二つの略平坦な外表面の境界部は、面取りされて湾曲していてもよい。
すなわち、この発明によれば、磁気部品の温度を検出する温度センサを、角形コアの互いに平行な柱部にそれぞれ巻装された一対のコイルの外周面の間のギャップ内に埋設される。このギャップ内は磁気センサのコイル温度が最も高くなるコイル部分に隣接するため、コイル導体に被覆された絶縁皮膜各部のうちその最高温度を良好に検出することができる。したがって、この温度センサの検出温度が予め定められた絶縁皮膜の許容最高温度を超えないようにコイル通電電流をフィードバック制御すれば、磁気部品冷却構造をいたずらに大規模化したり、コイル電流密度を過度に低く押さえたりする必要がなくなるため、磁気部品の大幅なコンパクト化が可能となる。
好適な態様において、前記温度センサは、前記一対のコイルの外周面の間の前記ギャップ内にて前記柱部の磁路方向における略中央のセンサ保持位置に配置されている。このようにすれば、温度センサは、角形コアの互いに平行な柱部にそれぞれ巻装された一対のコイルの外周面の間のギャップ内の最も温度が高くなる領域に配置される。このため、コイル導体に被覆された絶縁皮膜各部のうちその最高温度を更に良好に検出することができる。なお、ここで言う略中央のセンサ保持位置とは、上記ギャップを挟んで互いに対面する二つのコイルの外側面の中心点から各辺の長さの10%の幅をもつ領域を指すものとする。
好適な態様において、前記一対のコイルの間のギャップに前記柱部の磁路方向へ介挿されて、前記温度センサを前記センサ保持位置に保持する非磁性のセンサ保持スぺーサを有する。このようにすれば、温度センサを上記センサ保持位置に正確に保持できる。特に、温度センサをこのセンサ保持スぺーサに保持しておくと、リアクトルのコア及びコイルをモールド樹脂にてモールドする際、モールド樹脂により温度センサが流されて変位することを良好に防止することができる。
好適な態様において、前記センサ保持スぺーサは、前記温度センサを保持する溝部を有する。このようにすれば、簡素な形状のセンサ保持スぺーサにより温度センサを強固にセンサ保持位置に保持することができる。更に説明すると、温度センサは、センサ保持スぺーサによりセンサ保持スぺーサの面方向各部において、この溝部の開口方向を除くすべての方向への変位を規制され、かつ、一対のコイルによりその他の方向への変位も規制されることができる。
好適な態様において、前記センサ保持スぺーサは、非磁性かつ電気絶縁性を有する樹脂部材からなる。好適には、センサ保持スぺーサは、好適には電気絶縁性材料により薄板状に形成される。これにより、センサ保持スぺーサは温度センサを支持するともに、一対のコイル間の電気絶縁効果も奏することができる。
好適な態様において、前記センサ保持スぺーサは、非磁性かつ良熱伝導性を有する金属板からなる。これにより、センサ保持スぺーサは温度センサを支持するとともに、コイルの最も高温部分の熱を外部に放散させることもできる。なお、金属板の表面に電気絶縁コーティングしたり、コイルと金属板からなるセンサ保持スぺーサとの間に電気絶縁シートを介設してもよい。
以下、本発明を採用したリアクトルの好適な実施の形態を図面を参照して説明する。このリアクトルは、車両用DCDCインバータの電流平滑用途に採用されるものである。ただし、本発明は、下記の実施形態に限定解釈されるべきではなく、その他の公知技術などを利用して本発明の技術思想を実現してよいことはもちろんである。
(第1実施形態)
このリアクトルの全体構成を図1及び図2に図示する。リアクトル1は、軟磁性のロ字形コア2、及び、このロ字形コア2に巻装されたコイル3を有している。
(コア)
ロ字形コア2は、互いに同形の2つのコ字形コア4を突き合わせてなる。コ字形コア4を図3、図4を参照して説明する。コ字形コア4は、それぞれ軟磁性粉末を成形してなる2つの角形柱部5及び一つの磁気連結部6とを有し、全体としてコ字形に形成されている。
角形柱部5は、磁束が出入りする端面(以下、磁路端面とも称する)を二つ有し、これら二つの磁路端面は背向して平行配置されている。磁気連結部6は、互いに平行に配置される二つの角形柱部5を磁気的に連結する部材であって、角形柱部5に連なる僅かな柱部を有している。磁気連結部6の各角部にはボルト締結孔7が磁路直角方向へ貫孔されている。磁気連結部6は、二つの磁路端面を同一面上に有し、磁気連結部6の一つの磁路端面と一つの角形柱部5の一つの磁路端面との間には磁路ギャップを形成するための非磁性かつ電気絶縁性のスペーサ8が介設されている。図3、図4に示すコ字形コア4において、二つの角形柱部5の反スペーサ8側の磁路端面は露出している。この二つの角形柱部5の露出する磁路端面を露出磁路端面9とも称する。2つのコ字形コア4のそれぞれ二つの露出磁路端面9を個別に突き合わせることにより、ロ字形コア2が構成される。なお、互いに突き合わせられる二つの露出磁路端面9の間には、後述するようにスペーサ8と同様のスペーサが介設される。互いに突き合わせられる二つの角形柱部5はコイル3内にほぼ収容されて本発明で言う柱部をなす。したがって、ロ字形コア2は2つの柱部と2つの磁気連結部6とからなる。以下、2つの柱部を第1柱部、第2柱部と称することもあるものとする。
(コイル)
コイル3を図5に示す。コイル3は、ロ字形コア2の第1柱部に巻装される第1コイル部10と、ロ字形コア2の第2柱部に巻装される第2コイル部11とを直列接続してなる。第1柱部及び第2柱部を構成する合計4個の角形柱部5がそれぞれ角柱形状をもつため、第1コイル部10及び第2コイル部11はそれぞれ角形筒状のコイル形状をもつ。第1コイル部10及び第2コイル部11は、表面が絶縁皮膜により被着された厚板状の平角線をその幅方向へ屈曲加工して構成されている。コイル3は平角線を一層巻きして構成され、平角線の厚さ方向は角形柱部5の磁路方向と平行となっている。
図5を参照してコイル3を更に詳しく説明する。
12〜15は第1コイル部10及び第2コイル部11の端部(端子部とも言う)であって、その先端部の絶縁皮膜は所定寸法だけ剥離されている。第1コイル部10の始端部12は第1コイル部10の下端左辺から前方向へ突出し、第1コイル部10の終端部13は第1コイル部10の上端右辺から前方向へ突出している。第2コイル部11の終端部14は第2コイル部11の上端左辺から前方向へ突出し、第2コイル部11の始端部15は第2コイル部11の上端左辺から前方向へ突出している。また、第1コイル部10の終端部13及び第2コイル部11の始端部15は、図5における上下方向すなわち角形柱部5の磁路方向(柱部磁路方向)に重ねられて溶接されている。
(ハーフコア)
上記したコ字形コア4及びスペーサ8は、樹脂インサート成形により一体化されて図6に示すコ字形ハーフコア16を構成している。すなわち、コ字形ハーフコア16は、コ字形コア4及びスペーサ8と、それらを被覆する樹脂被覆部17とからなる。樹脂被覆部17は、図6に示すように、二つのコ字形ハーフコア16の噛み合わせ嵌合のための凹凸を有している。この実施例では、2つの角形柱部5の露出磁路端面9は樹脂被覆部17から露出しているが、樹脂被覆部17により略一定厚さに覆われていてもよい。この場合には、露出磁路端面9を覆う樹脂被覆部17の部分がスペーサを構成することになる。
樹脂被覆部17は、互いに平行配置された二つの角形柱部5(実際には樹脂被覆部17に覆われている)の左右方向中央部に位置して前後方向へ延在するセンサ保持スぺーサ18を一体に有している。なお、センサ保持スぺーサ18は樹脂被覆部17と別体に製造してもよい。センサ保持スぺーサ18は、樹脂板であって非磁性かつ電気絶縁性を有している。結局、このリアクトル1のロ字形コア2は、合計6個の磁気ギャップを有している。センサ保持スぺーサ18は前方側かつ上側の角部が面取りされて、後述する温度センサを挿入するための溝部を区画するための直線テーパ面19を構成している。
(リアクトル1の組み立て)
二つのコ字形ハーフコア16とコイル3との組み立てを図7を参照して説明する。2つのコ字形ハーフコア16の露出磁路端面9の間にはスペーサ20が配置されている。スペーサ20は、たとえば樹脂又はガラス又はセラミック等の板材とされるが、接着剤によりコア端面に固定される。このようにして形成されたリアクトル1は、図8に示すように前端開口のアルミ合金製の金属ケース21に収容され、金属ケース21内にはモールド樹脂22が封入されてリアクトル1が封止されている。
金属ケース21は、図8に示すように後端側の底面23の上下方向中央部には段差突部23aが後方に突出している。金属ケース21には、二つのコ字形コア4のどちらかに設けられた2つのボルト締結孔7にそれぞれ連通するケース孔24(図9参照)を有しているが、図8ではこのケース孔24は見えていない。
(車両用DCDCコンバータ)
次に、このリアクトル1を車両用DCDCコンバータに組み付ける動作を図9を参照して以下に説明する。図9は、車両用DCDCコンバータの要部を示す図である。
25は、車両用DCDCコンバータの液冷型インバータ装置であり、このインバータ装置25は、それぞれ半導体素子が内蔵された合計12個の両面に主電極が露出する半導体カードモジュール26を有し、各半導体カードモジュール26は合計13個の液冷フィン27と交互に積層されている。なお、この積層に際して電気絶縁のために半導体カードモジュール26と液冷フィン27との間に電気絶縁性のフィルム又はシートが介設されている。なお、合計12個の半導体カードモジュール26は三相各アームのスイッチング素子又はフライホイルダイオードを構成している。液冷フィン27は、二枚の同形アルミ板を重ねてそれらの外周端縁をろう付けしてなり、内部に液体流路が上下方向に形成されている。なお、各液冷フィン27のうち図9にて上下に延在する黒い太線はろう付けされた液冷フィン27の外周端縁を示す。各液冷フィン27の上端部はそれぞれ液体流路が左右方向に形成されるようにろう付けされて、いわゆる流入ヘッダを構成している。同じく、各液冷フィン27の下端部はそれぞれ液体流路が左右方向に形成されるようにろう付けされて、いわゆる流出ヘッダを構成している。図9にて最右端側の液冷フィン27には冷却液流入管29と、冷却液流出管30とがろう付けされている。もちろん、冷却液流入管29は流入ヘッダの右端部に、冷却液流出管30は流出ヘッダの右端部に連通している。
31は、車両用DCDCコンバータを収容するアルミ合金製のコンバータ筐体(本発明で言うケース)であり、一端開口の角箱形状にダイキャスト形成されている。コンバータ筐体31には、既述した液冷型インバータ装置25が上記したそのSPS構造の液冷装置とともに固定されている。
また、液冷型インバータ装置25の右端に隣接して、リアクトル1がそのボルト締結孔7及びケース孔24を貫通してコンバータ筐体31に締結されたボルト(図示せず)により固定されている。リアクトル1の上端側の磁気連結部6のボルト締結孔7だけが締結されるが、リアクトル1の下端側の磁気連結部6のボルト締結孔7はフリーとなっている。すなわち、リアクトル1と収容する金属ケース21は、リアクトル1の下端側の磁気連結部6のボルト締結孔7に連通するケース孔24をもたず、その結果として、リアクトル1はコンバータ筐体31に柱部磁路方向(図9において上下方向)において一端支持され、リアクトル1の下端側の磁気連結部6は金属ケース21内にてコンバータ筐体31に対して自由端となっている。
リアクトル1を収容する金属ケース21の左端側の側壁21aは、液冷型インバータ装置25の右端面をなす最右側の液冷フィン27の右側の主面に密着して配置されている。なお、金属ケース21の左端側の側壁21aと最右側の液冷フィン27とを密着性を向上するために熱伝導グリスを塗布したり、あるいは両者を種々の方法で接合したりしてもよい。
金属ケース21内の第1コイル部10と第2コイル部11とのうち、第1コイル部10の外周面は、金属ケース21内のモールド樹脂及び金属ケース21の側壁21aを介してこの最右側の液冷フィン27から冷却される。つまり、液冷型インバータ装置25の各液冷フィン27のうち、最外側の液冷フィン27の外側主面は半導体モジュール冷却に用いられず遊んでいるため、この実施例ではこの最外側の液冷フィン27の外側主面をリアクトル1の伝熱冷却に用いている。
この実施形態では、金属ケース21の側壁及びモールド樹脂を介して最外側の液冷フィン27を第1コイル部10の外周面に対面させている。これにより、コアよりも優先して冷却が必要なコイル3は良好に冷却されることになる。なお、第2コイル部11は第1コイル部10を構成する平角線の優れた熱伝導率を通じて良好に冷却される。なお、最外側の液冷フィン27に対面して第1コイル部10の外周面と第2コイル部11の外周面とを両方とも対面するように、リアクトル1の配置を変更しても良い。
更に、冷却液流入管29と冷却液流出管30との間に介設されるため、金属ケース21と冷却液流入管29及び冷却液流出管30とを接触させることにより、金属ケース21に収容されたリアクトル1は三つの側面から良好に冷却されることができる。
(変形態様)
上記実施形態では、金属ケース21とコンバータ筐体31とは別体に構成して締結したが、図10に示すように、リアクトル1を収容する金属ケース21とコンバータ筐体31とを一体にダイキャスト成形して一体ケースとしてもよい。この場合には、この一体ケースの金属ケース21に相当する角形の4つの側壁部のうちの一つである側壁21aが最外側の液冷フィン27に当接することになる。
金属ケース21の4つの側壁は、第1コイル部10の外周面に対面する側壁21aと、第2コイル部11の外周面に対面する側壁と、磁気連結部6に対面する二つの側壁からなる。ここで、第1コイル部10(又は第2コイル部11の外周面)に対面する金属ケース21の側壁21aを最外側の液冷フィン27に密接した場合(コイルを冷却器に近づける場合)aと、ロ字形コア2の磁気連結部6に対面する金属ケース21の側壁を最外側の液冷フィン27に密接した場合(コアを冷却器に近づける場合)bとで、後述する温度センサ32により、リアクトル1の中心温度を測定した。測定結果を図11に示す。図11において、コイルに一定電流を流した状態にて時間の経過とともに、aの場合には100℃を僅かに超えた程度であったが、bの場合には120℃に近い値となった。
次に、上記温度検出に用いた温度センサ32の配置を図2、図8を参照して説明する。温度センサ32は、サーミスタを内蔵しており、第1コイル部10と第2コイル部11との中間の隙間におけるコイル3の柱部磁路方向の中央位置X(図2参照)に配置されている。また、第1コイル部10及び第2コイル部11の軸方向である前後方向中央部(図8参照)に配置されている。すなわち、温度センサ32は、リアクトル1の三次元的な中央位置Xに配置されている。この位置は両側の第1コイル部10及び第2コイル部11の発熱によりリアクトル1において最も高温となる部位であり、温度センサ32はリアクトル1の最高温度を検出する。リアクトル1の各部温度の測定結果を図12に示す。リアクトル1の中央位置Xの温度は、コイル温度(周辺部)及びコア温度(周辺部)よりもかなり高くなることがわかる。
温度センサ32の配置を図8を参照して更に詳しく説明する。
二つのコ字形コア4の樹脂被覆部17と一体成形されたセンサ保持スぺーサ18は、上下方向に対面して間に温度センサ32が収容される溝部18Aを形成する。この溝部18Aは、二つのセンサ保持スぺーサ18の直線テーパ面19により区画されて前方へ向けて徐々に大きくなる開口を有している。直棒形状の温度センサ32はこの溝部18Aの開口から中央位置(図2参照)Xまで挿入されている。この温度センサ32の挿入後、金属ケース21内には液状又はゼリー状のモールド樹脂が注入されて固化され、これにより、リアクトル1及び温度センサ32は所定位置に固定される。センサ保持スぺーサ18は、このモールド樹脂注入に際して温度センサ32を挟持して位置変位を防ぐ。なお、2つのセンサ保持スぺーサ18を樹脂被覆部17と別に形成する場合には、2つのセンサ保持スぺーサ18は一つの溝付き樹脂板により代替することができる。
(第2実施形態)
上記実施形態では、センサ保持スぺーサ18を温度センサ挟持用の溝部18Aを形成する二枚の樹脂板、あるいはこの溝部18Aをもつ一枚の樹脂板により形成し、この樹脂板を第1コイル部10と第2コイル部11との間のギャップに介設したが、このセンサ保持スぺーサ18をたとえばアルミ合金板のような金属薄板により構成してもよい。この場合には、この金属薄板からなるセンサ保持スぺーサ18は、温度センサ32を保持するとともに、温度的に最も過酷となる第1コイル部10と第2コイル部11との間の領域の熱を良好に外部に放散することができる。なお、センサ保持スぺーサ18をこのように伝熱板として用いる場合には、センサ保持スぺーサ18は端縁は第1コイル部10と第2コイル部11との間のギャップから外部に突出してたとえば金属ケース21などに接触させることが好適である。更に、電気絶縁を考慮する場合には、この金属薄板製のセンサ保持スぺーサ18の表面に電気絶縁用の樹脂シートやフィルムで被覆してもよい。
実施形態1のリアクトルの斜視図である。 実施形態1のリアクトルの正面図である。 コ字形コアを示す正面図である。 コ字形コアの分解斜視図である。 コイルの斜視図である。 コ字形ハーフコアの斜視図である。 実施形態1のリアクトルの分解斜視図である。 実施形態1のリアクトルのA−A線矢視断面図である。 リアクトルが実装された車両用DCDCコンバータの部分正面図である。 リアクトルが実装された車両用DCDCコンバータの分解斜視図である。 リアクトルのコア側の側面とコイル側の側面とを液冷フィンに近づけた場合のコイル温度の違いを示す特性図である。 リアクトル各部の温度の違いを示す特性図である。
符号の説明
1 リアクトル
2 ロ字形コア
3 コイル
4 コ字形コア
5 角形柱部
6 磁気連結部
7 ボルト締結孔
8 スペーサ
9 露出磁路端面
10 コイル部
10a 左辺
10b 前辺
10c 右辺
11 コイル部
11b 前辺
11c 左辺
12 始端部
12a 先端部分
13 終端部
13a 先端部分
14 終端部
14a 先端部分
15 始端部
16 コ字形ハーフコア
17 樹脂被覆部
18 センサ保持スペーサ
18A 溝部
19 直線テーパ面
20 スペーサ
21 金属ケース
21a 側壁
22 モールド樹脂
23 底面
23a 段差突部
24 ケース孔
25 液冷型インバータ装置
26 半導体カードモジュール
27 液冷フィン
29 冷却液流入管
30 冷却液流出管
31 コンバータ筐体
32 温度センサ

Claims (6)

  1. 互いに平行な少なくとも2本の柱部と、前記柱部の一端部同士を磁気接続する一端側の磁気連結部と、前記柱部の他端部同士を磁気的に接続する他端側の磁気連結部とを有して閉磁気回路を構成する軟磁性のコアと、前記2本の柱部に個別に巻装された一対のコイルとを有して、前記一対のコイルの外周面は所定ギャップを隔てて近接している磁気部品と、
    前記磁気部品に配置されて前記磁気部品の温度を検出する温度センサと、
    を備える温度検出型磁気装置において、
    前記温度センサは、
    前記一対のコイルの外周面の間の前記ギャップに配置されていることを特徴とする温度検出型磁気装置。
  2. 請求項1記載の温度検出型磁気装置において、
    前記温度センサは、
    前記一対のコイルの外周面の間の前記ギャップ内にて前記柱部の磁路方向における略中央のセンサ保持位置に配置されていることを特徴とする温度検出型磁気装置。
  3. 請求項1又は2記載の温度検出型磁気装置において、
    前記一対のコイルの間のギャップに前記柱部の磁路方向へ介挿されて、前記温度センサを前記センサ保持位置に保持する非磁性のセンサ保持スぺーサを有することを特徴とする温度検出型磁気装置。
  4. 請求項3記載の温度検出型磁気装置において、
    前記センサ保持スぺーサは、前記温度センサを保持する溝部を有することを特徴とする温度検出型磁気装置。
  5. 請求項3記載の温度検出型磁気装置において、
    前記センサ保持スぺーサは、非磁性かつ電気絶縁性を有する樹脂部材からなることを特徴とする温度検出型磁気装置。
  6. 請求項3記載の温度検出型磁気装置において、
    前記センサ保持スぺーサは、非磁性かつ良熱伝導性を有する金属板からなることを特徴とする温度検出型磁気装置。
JP2005372202A 2005-12-26 2005-12-26 温度検出型磁気装置 Active JP4423564B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005372202A JP4423564B2 (ja) 2005-12-26 2005-12-26 温度検出型磁気装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005372202A JP4423564B2 (ja) 2005-12-26 2005-12-26 温度検出型磁気装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007173702A true JP2007173702A (ja) 2007-07-05
JP4423564B2 JP4423564B2 (ja) 2010-03-03

Family

ID=38299824

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005372202A Active JP4423564B2 (ja) 2005-12-26 2005-12-26 温度検出型磁気装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4423564B2 (ja)

Cited By (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010245458A (ja) * 2009-04-09 2010-10-28 Sumitomo Electric Ind Ltd リアクトル用コイル部材及びリアクトル
WO2012114890A1 (ja) * 2011-02-25 2012-08-30 住友電気工業株式会社 リアクトル
JP2012189555A (ja) * 2011-03-14 2012-10-04 Tamura Seisakusho Co Ltd センサ固定構造
JP2012212708A (ja) * 2011-03-30 2012-11-01 Tamura Seisakusho Co Ltd コイル装置
JP2012216741A (ja) * 2011-03-30 2012-11-08 Tamura Seisakusho Co Ltd コイル装置
JP2013232542A (ja) * 2012-04-27 2013-11-14 Tamura Seisakusho Co Ltd リアクトル
WO2014069311A1 (ja) * 2012-11-01 2014-05-08 株式会社オートネットワーク技術研究所 リアクトル、コンバータ、及び電力変換装置
WO2014069312A1 (ja) * 2012-11-01 2014-05-08 株式会社オートネットワーク技術研究所 リアクトル、コンバータ、及び電力変換装置
EP3671185A1 (en) * 2018-12-20 2020-06-24 Shimadzu Corporation Graphite furnace and transformer used in the graphite furnace
US10784037B2 (en) 2017-07-13 2020-09-22 Fanuc Corporation Reactor having temperature sensor attached to terminal base unit

Cited By (19)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010245458A (ja) * 2009-04-09 2010-10-28 Sumitomo Electric Ind Ltd リアクトル用コイル部材及びリアクトル
CN103403820A (zh) * 2011-02-25 2013-11-20 住友电气工业株式会社 电抗器
WO2012114890A1 (ja) * 2011-02-25 2012-08-30 住友電気工業株式会社 リアクトル
JP2012191172A (ja) * 2011-02-25 2012-10-04 Sumitomo Electric Ind Ltd リアクトル
US8947191B2 (en) 2011-02-25 2015-02-03 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Reactor
JP2012189555A (ja) * 2011-03-14 2012-10-04 Tamura Seisakusho Co Ltd センサ固定構造
JP2012212708A (ja) * 2011-03-30 2012-11-01 Tamura Seisakusho Co Ltd コイル装置
JP2012216741A (ja) * 2011-03-30 2012-11-08 Tamura Seisakusho Co Ltd コイル装置
JP2013232542A (ja) * 2012-04-27 2013-11-14 Tamura Seisakusho Co Ltd リアクトル
WO2014069311A1 (ja) * 2012-11-01 2014-05-08 株式会社オートネットワーク技術研究所 リアクトル、コンバータ、及び電力変換装置
WO2014069312A1 (ja) * 2012-11-01 2014-05-08 株式会社オートネットワーク技術研究所 リアクトル、コンバータ、及び電力変換装置
JP2014093374A (ja) * 2012-11-01 2014-05-19 Auto Network Gijutsu Kenkyusho:Kk リアクトル、コンバータ、及び電力変換装置
JP2014093375A (ja) * 2012-11-01 2014-05-19 Auto Network Gijutsu Kenkyusho:Kk リアクトル、コンバータ、及び電力変換装置
US9336942B2 (en) 2012-11-01 2016-05-10 Autonetworks Technologies, Ltd. Reactor, converter, and power conversion device
CN104769689B (zh) * 2012-11-01 2017-04-05 株式会社自动网络技术研究所 电抗器、转换器、及电力转换装置
US10784037B2 (en) 2017-07-13 2020-09-22 Fanuc Corporation Reactor having temperature sensor attached to terminal base unit
EP3671185A1 (en) * 2018-12-20 2020-06-24 Shimadzu Corporation Graphite furnace and transformer used in the graphite furnace
CN111354554A (zh) * 2018-12-20 2020-06-30 株式会社岛津制作所 石墨炉及石墨炉中使用的变压器
CN111354554B (zh) * 2018-12-20 2023-12-22 株式会社岛津制作所 石墨炉及石墨炉中使用的变压器

Also Published As

Publication number Publication date
JP4423564B2 (ja) 2010-03-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4411543B2 (ja) 磁気部品
JP4423564B2 (ja) 温度検出型磁気装置
JP2007180140A (ja) 磁気部品
JP2007180145A (ja) 磁気部品
JP5333294B2 (ja) 誘導機器の組立体
JP5601661B2 (ja) 大電力用インダクタンス装置
JP5535292B2 (ja) 電力変換装置
JP5531992B2 (ja) 電力変換装置
WO2013140502A1 (ja) 電力変換装置
JP5720712B2 (ja) 冷却器
JP2012216360A (ja) 電池モジュール
JP2007173699A (ja) 磁気部品
CN111354543A (zh) 磁性组件及电源模块
JP6421465B2 (ja) トランス
JP2009259985A (ja) 電子部品
JP4512874B2 (ja) リニアモータおよび前記リニアモータの製作方法
JP2015060849A (ja) インダクタンス部品
JP7065595B2 (ja) フィルムコンデンサモジュール
CN216353717U (zh) 平面磁性元件及电源模块
JP4380484B2 (ja) リアクトル装置
JP2004304932A (ja) リニアモータの冷却構造
CN113965049A (zh) 功率转换装置
JP2008135489A (ja) 薄型長方形パイプで構成された薄型冷却ユニットを有する電磁コイル。
JP2015060850A (ja) インダクタンスユニット
JP6651592B1 (ja) リアクトルの冷却構造、及び電力変換装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080312

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20090804

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20090818

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20091015

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20091112

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20091125

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4423564

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121218

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131218

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250