JP2007171260A - 光書き込み型表示装置、光書き込み型表示装置の使用方法 - Google Patents

光書き込み型表示装置、光書き込み型表示装置の使用方法 Download PDF

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Abstract

【課題】光照射が無くても、変調媒体7に対して直接にリセット電圧を印加して表示画面の一様なリセット状態が得られる光書き込み型表示装置を提供する。
【解決手段】表示メモリ性のある表示媒体層7と、光照射によって抵抗値が変化する可変抵抗層6との間に駆動電極3を配置し、駆動電極3を分圧制御層5で挟んで画素ごとの解除電極4と接続電極4cとを配置する。接続電極4cは解除電極4に対応する領域の可変抵抗層6を解除電極4に接続する。駆動電極3に外部の電圧供給部121を接続しており、表示媒体層7に直接リセット電圧および書き込み電圧を印加することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、光照射によって抵抗値が変化する可変抵抗層に重ねて表示媒体層が配置され、可変抵抗層に照射した画像光のパターンが表示媒体層に記録される光書き込み型表示装置に関する。
変調媒体に隣接させて画素(微小領域)ごとの変調電極を配置し、変調電極に電圧を印加して電界を発生させ、これにより、画素の変調媒体の光学的性質を変化させる各種の画像表示装置が実用化されている。
画像表示装置として一般的な液晶表示装置では、変調媒体として、配向処理によって復元力を付与された液晶層が用いられ、変調電極ごとにスイッチング素子を配置して一定電圧を印加し続けることにより画素の表示状態を維持している。電界消失に伴って液晶層の光学的性質(複屈折率)が初期状態に戻って、画素表示がリセットされる、言い換えれば、画素表示のメモリ性が無いからである。
一方、電界消失後も反射率、透過率、複屈折率等の光学的性質を維持できる変調媒体を用いた、画素表示のメモリ性を有する画像表示装置も実用化されている。このような変調媒体に重ねて、光照射によって抵抗値が変化する可変抵抗層を配置し、可変抵抗層に照射した画像光のパターンが表示媒体層に記録される光書き込み型表示装置も一部実用化されている。
光書き込み型表示装置は、画素(変調電極)ごとのスイッチング素子が不要なので、従来の液晶表示装置に比較して大幅なコストダウンが可能である。また、画素ごとの配線が不要で、光を用いた非接触の記録/消去が可能なので、変調媒体を備えて画像光のパターンを記録保持する表示媒体を、表示媒体に光書き込みを行う書き込み装置から分離可能に構成できる。従って、電子書籍、電子新聞、電子ペーパー、ペーパーライクディスプレイと言った、記録済み表示媒体を書き込み装置から独立して持ち運ぶ用途にも利用できる。
特許文献1には、観察側の表示媒体層に可変抵抗層を通じて背面側から画像を書き込む光書き込み型表示装置が示される。ここでは、変調媒体として、高分子樹脂中に液晶を分散した高分子・液晶複合膜が採用され、可変抵抗層としては、水素化アモルファスシリコン層とキャリア注入層とが積層されている。
特許文献2には、発光層、光導電層、および電気泳動層を備える電気泳動ディスプレイが示される。
これらの光書き込み型表示装置では、光照射時に抵抗値が低下する可変抵抗層がそれぞれの表示媒体層に対して直列に接続されており、表示媒体層に接する可変抵抗層の界面が電極となって表示媒体層に電界を形成し、表示媒体層の光学的性質を変化させる。言い換えれば、絶縁状態(高抵抗)の可変抵抗層のうち、光照射された部分だけが導電体化して表示媒体層との界面に直接電圧が印加されるようになり、光照射された部分の表示媒体層には、未照射の可変抵抗層に接する周囲の表示媒体層よりも強い電界が発生する。これにより、光照射された部分の表示媒体層が周囲の表示媒体層とは異なった反射率や遮光率となる。
特許第3424693号公報 WO99/47970号公開公報
可変抵抗層が表示媒体層に対して直列に接続された光書き込み型表示装置では、可変抵抗層の光照射された部分だけが表示媒体層へ電気的に接続されて、表示媒体層の光学的性質を変化させるので、表示媒体層に記録された画像を消去してリセットするためには、書き込み時とは異なる別のリセット専用の手段が必要となる。
特許文献1に示される光書き込み型表示装置では、表示媒体層を加熱して液相化することにより記録状態をリセットし、表示媒体層の冷却を待って次回の画像書き込みを行っている。
従って、光書き込み型表示装置の書き込み装置には、可変抵抗層に画像光を照射して表示媒体層に記録を行う記録装置とは別に、記録状態をリセットするためのリセット装置を設ける必要がある。
印加する電界を反転して表示状態をリセットできる変調媒体を採用した場合(例えば電気泳動表示装置)、書き込み時と同様に電圧を用いて、ただし、書き込み時とは逆極性の電圧を印加して記録状態をリセットできる可能性がある。しかし、変調媒体と絶縁状態の可変抵抗層との積層物に外側から電圧を印加して、変調媒体に書き込み時と同程度の電界(逆方向)を作用させるためには、書き込み時よりもかなり高い電圧を印加する必要がある。例えば、10μm程度の表示媒体層に基板を含む200μm外側から電圧を印加してリセットを行う場合、書き込み電圧の20倍のリセット電圧が必要である。
ところで、可変抵抗層の全面に光を照射して電圧を印加すれば、変調媒体の全面に直接電圧を印加できるので、書き込み時と同程度の電圧で同程度の電界(逆方向)を変調媒体に作用させ得る。しかし、この場合、可変抵抗層の全面に光を均一に照射する面光源が必要であり、面光源に照度ムラがあれば、表示画面の一様なリセット状態は得られない。そして、均一な照射を行っても、可変抵抗層に特性ムラがあれば、表示媒体層の電界ムラを生じて、表示画面の一様なリセット状態は得られない。
本発明は、光照射が無くても表示媒体層に対して直接にリセット電圧を印加でき、書き込み時と同レベルの電圧でも、表示画面の一様なリセット状態が得られる光書き込み型表示装置を提供することを目的としている。
本発明の光書き込み型表示装置は、印加された電界に応じて光学的性質が変化し、前記電界が解除されても前記光学的性質が保持される表示媒体層と、前記表示媒体層に重ねて配置され、光照射によって照射位置の抵抗値が変化する可変抵抗層と、前記可変抵抗層を面状に覆って配置された第1共通電極とを備えた光書き込み型表示装置において、前記表示媒体層と前記可変抵抗層との間に配置されて、外部から前記表示媒体層へ直接に電圧を印加可能な駆動電極と、前記可変抵抗層に接続して前記表示媒体層の微小領域ごとに配置され、前記駆動電極が前記表示媒体層へ印加する電圧を、光照射された前記可変抵抗層を通じて前記第1共通電極から引き写した電圧によって、前記微小領域ごとに軽減させる軽減手段とを備えたものである。
本発明の光書き込み型表示装置は、可変抵抗層に光を照射しなくても、駆動電極を通じて表示媒体層に対して一様かつ直接に電圧を印加できる。従って、書き込み時とそれほど電圧レベルの違わない電圧(極性は異なる場合もある)で、光照射を伴うことなく、書き込み領域全体を均一なリセット状態にできる。光照射を伴わないので、光照射のばらつきがリセット状態の均一性に影響することもない。
軽減手段は、第1共通電極から引き写した電圧によって、可変抵抗層に対する光照射部分と非照射部分とで、駆動電極が表示媒体層に印加する電圧に格差を生じさせる。この格差が、表示媒体層に、光照射部分と非照射部分とで変調度合いの異なるコントラストパターンを記録させる。
例えば、極性の異なる電圧を用いて書き込み/リセットを行う場合、可変抵抗層を遮光した状態で、駆動電極にリセット電圧を印加することにより、一様なリセット状態の書き込みが得られる。
そして、可変抵抗層に画像光のコントラストパターンを照射して、コントラストパターン部分でのみ軽減手段に第1電極共通電極の電圧を引き写すことにより、軽減手段が光照射部分における駆動電極を用いた書き込みを抑制する。この状態で、極性の異なる書き込み電圧を駆動電極に印加することにより、コントラストパターンが表示媒体層に記録される。
言い換えれば、可変抵抗層に光照射された微小領域では、駆動電極に書き込み電圧を印加しても、軽減手段によって書き込みに必要な電界が発生しないので、表示媒体層のメモリ性によって当初のリセット状態が保持される。そして、未照射の部分(微小領域)では、駆動電極に印加された書き込み電圧(リセット電圧とは逆極性)による電界が発生する。電界が印加された表示媒体層は、リセット状態とは異なる光学的性質となって、表示状態が反転する等、当初のリセット状態ではなくなる。
従って、書き込み電圧を駆動電極に印加したまま画像光の照射を停止すると、電界極性の異なるリセット状態となり、表示媒体層の書き込み領域全体が一様な書き込み階調となる。一方、駆動電極の書き込み電圧を解除した後に画像光の照射を停止すると、表示媒体層には光学的性質を変化させる電界が作用しないので、表示媒体層の表示メモリ性によって記録画像が保持される。リセット電圧や書き込み電圧が駆動電極に印加されない限り表示媒体層には電界が作用しないので、可変抵抗層に光照射されても、記録もリセットも行われない。
従って、書き込み時と同レベルで逆極性の電圧を駆動電極に印加するだけで、表示媒体層の記録画像が瞬時にかき消されて、表示画面が一様なリセット状態となる。これにより、リセット電圧を発生する高電圧電源、表示媒体層の加熱装置、可変抵抗層を均一に照明する面光源等を、リセットのために別途準備する必要が無い。
以下、本発明の一実施形態である光書き込み型表示装置13を添付した図面に基づいて説明する。なお、これらの図は、本発明に係る光アドレス型表示素子の構成の一例を模式的に示すものである。
本発明の光書き込み型表示装置は、以下で説明する各実施形態の限定的な構成部材の組み合わせには限定されず、それぞれの構成部材の一部または全部を、それらの代替部材で置き換えた別の実施形態で実施してもよい。
例えば、本発明の光書き込み型表示装置は、表示媒体層と可変抵抗層とを含む表示媒体を、その書き込み装置と一体化させてもよく、表示媒体を書き込み装置から分離可能にしてもよい。表示媒体としては、電界による書き込みが可能で、表示のメモリ性を有する限りにおいて、以下に記載される以外にも種々選択して採用できる。白黒二階調に限らず、中間階調を含むグレースケールの表示としてもよく、RGBカラーフィルタ層を配置した3つの画素(副画素)で1つの画素のフルカラー表示を行うカラー画像表示としてもよい。
光書き込み型表示装置13は、多数の画素を格子状に配列して画像表示を行う画像表示装置であるが、図面には、1個〜3個の画素を代表的に表示して、専ら1つの画素について説明する。また、特許文献1、特許文献2に示される光書き込み型表示装置の一般的な理論、材料、製造方法、動作、用途、応用例等については、重複を回避すべく、図示を省略して詳細な説明は行わない。
<第1実施形態>
図1は第1実施形態の光書き込み型表示装置における画素の構成の説明図、図2は駆動電極および解除電極の配置の説明図である。図1に示すように、第1実施形態の光書き込み型表示装置13は、観察基板1aと後方基板1bとの間に、表示媒体層7と可変抵抗層6とを配置し、表示媒体層7と可変抵抗層6との間に駆動電極3を配置している。
表示媒体層7は、逆極性に帯電させた2種類の帯電粒子8a、8bを厚み方向に泳動させるマイクロカプセル型電気泳動表示層である。マイクロカプセル10には、絶縁性の分散液体9が充填され、分散液体9には、マイナス帯電の黒色の帯電粒子8aと、プラス帯電の白色の帯電粒子8bとが分散されている。可変抵抗層6は、光未照射状態ではほぼ絶縁性を呈するが、光を照射すると比抵抗を下げて導電性となる。
観察基板1aの内側面には第2共通電極2aが形成され、後方基板1bの内側面には第1共通電極2bが形成されている。第2共通電極2aから取り出した端子2cと、第1共通電極2bから取り出した端子2dとは、外部の電圧供給部21の接地端子21gに接続されている。これにより、第2共通電極2aと駆動電極3との間に印加した電圧Vccによって、表示媒体層7に厚み方向の電界が形成され、表示媒体層7のメモリ性に打ち勝って表示媒体層7の光学的性質が変化する。
駆動電極3は、光書き込み型表示装置13の全画素で共通に接続され、外部へ端子3cが取り出されている。端子3cは、同一水準で極性が反対の2種類の電圧を発生する外部の電圧供給部21に接続されている。駆動電極3は、表示画面のリセット操作では正極性のリセット電圧を印加されるが、表示画面の書き込み操作では負極性の書き込み電圧を印加される。
従って、駆動電極3に正極性のリセット電圧が印加されると、プラス帯電の白色の帯電粒子8bが観察基板1a側へ浮上して、表示画面は一様な白色表示となる。一方、駆動電極3に負極性の書き込み電圧が印加されると、マイナス帯電の黒色の帯電粒子8aが観察基板1a側へ浮上して、表示画面は一様な黒色表示となる。
しかし、書き込み電圧の印加に際して、表示画面のうち白色に残したい部分について、背面から可変抵抗層6に光を照射して、光未照射領域でだけ黒色表示に移行させることにより、画像パターンが表示画面に記録される。
駆動電極3の表示媒体層7には、駆動電極3による電界を画素ごとに遮断可能な解除電極4が配置される。駆動電極3の可変抵抗層6側には、解除電極4と可変抵抗層6とを接続する接続電極4cが配置される。解除電極4と接続電極4cとは、画素ごとに区分されており、独立に電圧を保持可能である。
駆動電極3と画素ごとの解除電極4との間には、抵抗性の分圧制御層5が配置され、解除電極4は、可変抵抗層6を介して第1共通電極2bに接続されている。従って、表示媒体層7に隣接した解除電極4は、分圧制御層5と可変抵抗層6とを直列接続した接続点に位置しており、駆動電極3に印加された電圧Vccは、分圧制御層5と可変抵抗層6とで分圧されて、解除電極4の電位を形成する。
従って、可変抵抗層6に光が照射されて抵抗値が下がると、解除電極4の電位は接地電位に近付いて、表示媒体層7の厚み方向の電界が弱まる。一方、可変抵抗層6に光が照射されないで絶縁状態のままだと、解除電極4の電位は電圧Vccに近付いて表示媒体層7には厚み方向の強い電界が発生する。表示媒体層7は、可変抵抗層6に光が照射された際の弱い電界に耐えて画素表示を保持できるので、可変抵抗層6に光が照射された画素では、当初のリセット状態が維持される。しかし、可変抵抗層6に光が照射されない画素では、駆動電極3に印加された電圧Vccによって当初のリセット状態が所望の書き込み状態へと移行する。
可変抵抗層6に画像光を照射する書き込み装置12が後方基板1bの外側(後方)に配置される。書き込み装置12は、面光源としてのバックライト12bの表面に、遮光画像パターンを形成した透明な原稿フィルム12aを貼り付けてある。書き込み装置12は、電圧供給部21を内蔵しており、電圧供給部21が駆動電極3へ書き込み電圧を供給するタイミングに合わせてバックライト12bを点灯する。そして、駆動電極3への書き込み電圧の印加を停止した後にバックライト12bを消灯させて、原稿フィルム12aの遮光パターンを表示媒体層7に記録する。すなわち、全面一様な白色表示にリセットされた表示媒体層7は、遮光部分(図中右側)が選択的に黒く表示反転され、光照射部分(図中左側および中央)がリセット状態を保持することにより、原稿フィルム12aの遮光パターンをそのまま写し取る。
なお、バックライト12bの表面に配置される原稿フィルム12aは、透過型の液晶画像表示素子に置き換えてもよい。原稿フィルム12aによる固定の遮光パターンではなく、液晶画像表示素子に表示させた可変の静止画像を表示媒体層7に記録できる。
また、図1においては、マイクロカプセル10の長さを駆動電極3のピッチと等しく設定しているが、駆動電極3のピッチは、表示媒体層7に形成される画素や構造物に対応させる必要はないので、パターニングを行うことなく面状に(ベタで)形成することも可能である。この場合、図2に示される解除電極4と接続電極4cとを連絡するスルーホールは、面状の駆動電極に形成された開口に配置される。
<等価回路>
図3は光書き込み型表示装置の等価回路の説明図である。図1に示すように、後方基板1b上には第1共通電極2bが形成されており、接地電位に接続されている。共通電極2b上には、順に、可変抵抗層6、接続電極4c、分圧制御層5、駆動電極3、分圧制御層5、解除電極4が積層されている。接続電極4cと解除電極4とは、図2に示すように、コンタクトホールなどにより電気的に接続されている。解除電極4と駆動電極3とを絶縁するように、上下の分圧制御層5は接続されている。
図1に示すように、解除電極4までが形成された後方基板1bと、第2共通電極2aが形成された観察基板1aとの間に表示媒体層7を配置して表示画面を構成している。駆動電極3は、電圧供給部21に接続されており、第2共通電極2aは、接地電位に接続されている。
第2共通電極2aは、観察基板1a上に形成されており、第2共通電極2aと解除電極4の間に分圧される電圧により、表示媒体層7の駆動を行う。光書き込み型表示装置13の素子構成は、電気的に見ると図3に示す等価回路で表される。上記説明では、表示媒体層7が絶縁状態であると想定した。しかし、実際には、図3に示すように、光書き込み型表示装置13は、表示媒体層7と可変抵抗層6との並列回路と、分圧制御層5とを直列に接続して構成される。表示媒体層7と可変抵抗層6との並列回路の他端は、電圧供給部21の接地電位に接続され、分圧制御層5の他端は、電圧供給部21の電圧Vccに接続されている。ここで、表示媒体層7の容量はC1、抵抗値はR1、可変抵抗層6の容量はC2、抵抗値はVR2、分圧制御層5の容量はC3、抵抗値はR3としている。
従って、第2共通電極2aと解除電極4との間の抵抗値はR1となり、第1共通電極2bと解除電極4との間の抵抗値はVR2となる。解除電極4と駆動電極3との間の抵抗値はR3となる。そして、光書き込み型表示装置13では、可変抵抗層6における光未照射領域では、R1×VR2/(R1+VR2)>>R3の関係を満たし、可変抵抗層6の光照射領域では、R1×VR2/(R1+VR2)<<R3の関係を満たしている。
言い換えれば、可変抵抗層6の光未照射領域では、表示媒体層7の抵抗値R1および可変抵抗層6の抵抗値VR2により形成される並列回路の抵抗が、分圧制御層5の抵抗値R3より高くなり、駆動電極3に印加された電圧Vccは、この並列回路に大きく分圧される。このため、表示媒体層7には電圧Vccが印加されて表示媒体層7の表示状態が変化する。
一方、可変抵抗層6の光照射領域では、表示媒体層7の抵抗値R1および可変抵抗層の抵抗値VR2により形成される並列回路の抵抗が、分圧制御層5の抵抗値R3より低くなり、駆動電極3に印加された電圧Vccは、分圧制御層5に大きく分圧される。このため、表示媒体層7にはほとんど電圧が印加されず、表示媒体層7の表示メモリ性によって表示状態が維持される。
光照射領域と光未照射領域とにおける表示媒体層7への分圧差を大きくして、高い表示コントラストを得るためには、可変抵抗層6の抵抗値VR2は、光未照射時と光照射時で4桁以上の差が得られる材料および構成であることが望ましい。このような光照射と抵抗値との関係を満たす可変抵抗層6の一例は、静電写真方式の画像形成装置の感光体ドラムに使用される有機光感光体材料である。
なお、図3は本発明に係る光書き込み型表示装置の等価回路図の概要の一例である。実際の構成においては、図3の回路に抵抗あるいは/および電気容量が付加されていてもよい。
<リセット操作、書き込み操作>
図4は光書き込み型表示装置の外観図、図5はリセット操作の説明図、図6は書き込み操作の説明図である。図4に示すように、書き込み装置12は、光書き込み型表示装置13を着脱可能に位置決め保持している。光書き込み型表示装置13は、原稿フィルム12a(図1)上に位置決め保持された状態で、側面に配置された端子3c、2c、2d(図1)がそれぞれ電圧供給部21(図1)の対応する端子(不図示)に位置決め接続される。
書き込み装置12の下方には、電圧供給部21(図1)を含む回路部16と、回路部16に指令操作を行うためのリセットスイッチ14および書き込みスイッチ15が配置される。回路部16は、リセットスイッチ14の押し操作に応答して、図5に示すようなリセット電圧Vr等を光書き込み型表示装置13の駆動電極3(図1)に印加する。また、回路部16は、書き込みスイッチ15の押し操作に応答して、図6に示すような書き込み電圧Vwを駆動電極3(図1)に印加する。
リセットスイッチ14が操作されると、回路部16は、図5の(a)に示すように、時刻t1から正極性のリセット電圧Vrを350msec印加して、時刻t2から負極性の書き込み電圧Vwを350msec印加し、時刻t3から再び正極性のリセット電圧Vrを350msec印加する。このとき、バックライト12bは消灯状態に保持されて、図5の(b)に示すように、可変抵抗層6には光照射されない。
光書き込み型表示装置13では、図5の(c)に示すように、時刻t1からのリセット電圧Vrに応答して反射率が増大し、時刻t2からの書き込み電圧Vwに応答して反射率が減少し、時刻t3からのリセット電圧Vrに応答して反射率が増大する。そして、時刻t4で表示媒体層7の全面が一様な白色表示のリセット状態となる。
このように、リセットに際して交流電界を印加することで、当初の書き込み状態に影響されない均一性の高い白表示が得られる。また、マイナス帯電の帯電粒子8aと、プラス帯電の帯電粒子8bとの凝集を効率的に分解して厚み方向に分離させることができるので、純度の高い白表示が得られ、表示画面の全面で均一なリセット状態を、終始リセット電圧Vrの印加とする場合よりも短時間で達成できる。
一方、書き込みスイッチ15が操作されると、回路部16は、図6の(a)に示すように、時刻t2から負極性の書き込み電圧Vwを1sec印加する。このとき、図6の(b)に示すように、書き込み電圧Vwの印加と同時にバックライト12bが点灯され、書き込み電圧Vwが解除された200msec後に消灯される。従って、図1に示すように、書き込み装置12の原稿フィルム12aの遮光パターンが表示媒体層7に記録される。
言い換えれば、画像の全面一括書き換えによる表示リセット時は、バックライト12bを消灯して、駆動電極3にリセット電圧Vrを印加し、画像書き込み時は、書き込み画像の遮光パターンを照射しながら、駆動電極3に書き込み電圧Vwを印加する。そして、帯電粒子8a、8bの泳動が完了する時刻t3まで書き込み電圧Vwを印加した後に駆動電極3への印加電圧を0Vにする。その後にバックライト12bを消灯すると、書き込み光の照射分布に応じた帯電粒子8a、8bの分布が得られ、表示画面に画像が記録固定される。駆動電極3への電圧印加に対するバックライト12bの点灯タイミングと照射時間とは、毎回一定になるように、バックライト12bの照射を調整することが望ましい。
なお、表示画面の画像書き換えを行う際には一旦表示状態をリセットして、全面白表示とする必要があるので、書き込みスイッチ15の押し操作に応答して、図5に示すリセット操作に続いて図6のリセット操作が自動的に行われるようにしてもよい。
また、可変抵抗層6の抵抗値VR2の光照射によるON/OFF比は、画像書き込みのための光源強度と、光書き込み型表示装置13の使用環境下における、後方基板1b面への外光の照射強度との間で確保できることが好ましい。そのために、バックライト12bの波長を選択したり、後方基板1bに波長選択フィルタなどを設けたりしてもよい。表示リセット時に過剰の光が照射されることを防ぐための遮蔽層もしくは遮蔽板を後方基板1bに設けても良い。
分圧制御層5の抵抗値R3は、光照射による可変抵抗層6のON/OFF抵抗から、表示媒体層7へのON/OFFの分圧が最も大きく得られるように設定することが好ましい。
また、書き込み装置12は、上述したような電圧印加のタイマー機能を持たないさらにシンプルな形態で実施してもよい。例えば、リセット電圧Vrを手動で印加するリセットスイッチと、書き込み電圧Vwを手動で印加する書き込みスイッチと、固定電圧の乾電池とを備え、リセットスイッチと書き込みスイッチとを1つの3ポジショントグルスイッチで兼用させる構成である。そして、4端子の3ポジショントグルスイッチ1個で乾電池の出力極性を切り替えつつ同時にバックライト12bをON/OFFさせる回路を組み立てる。
また、書き込み装置12は、液晶画面やフィルムの投影装置(プロジェクタ)としてもよく、既成のテレビ画面やバックライトを有する液晶画像表示装置を利用した装置としてもよい。書き込み装置12には、その他の必要な機能スイッチ、光量調整ボリウム、画像入力機構等を設けることも可能である。光書き込みのための光源は、光書き込み型表示装置を透過構成、もしくは半透過構成とすることにより、光書き込み型表示装置13のバックライトとして用いることも可能である。
いずれにせよ、可変抵抗層6に光を照射しない状態において、リセットスイッチ14を押すことにより表示画面が全面リセットされて白もしくは所望の色、表示パターンにリセットされる。そして、可変抵抗層6に画像光を照射している状態において、書き込みスイッチ15を押すことにより、書き込み電圧Vwが駆動電極3に印加されて表示媒体層7に画像パターンが書き込まれる。書き込まれた画像パターンは、表示媒体層7が有する表示メモリ性により維持される。
そして、このような構成を有する光書き込み型表示装置13を用いることにより、電圧印加のみでの表示リセット、および白リセット状態からの、画像のポジ書き込みが可能となる。
第1実施形態の光書き込み型表示装置13は、一度光書き込みによる画像書き込みを行えば、電力を供給しなくとも画像は安定して表示維持され続けるため、表示画像の書き換え時以外電力を必要としない。従って、低電圧、小型電池での駆動が求められる電子ペーパー、リライタブルペーパー、読書端末等に利用することができる。
<具体的な構成>
図1に示すように、観察基板1aには100μm厚のPETフィルム、後方基板1bにはガラス基板を用いた。第2共通電極2aおよび第1共通電極2bは、ITOからなる透明電極、駆動電極3、解除電極4は、Al薄膜により形成される。分圧制御層5は、アクリル樹脂に導電性微粒子を分散した液体材料を塗布して紫外線硬化させており、体積抵抗1010Ωcm、膜厚2μmである。可変抵抗層6は、キャリア発生層(CGL)とキャリア輸送層(CTL)を積層して構成され、膜厚5μmである。可変抵抗層6は、光照射/未照射時のON/OFF体積抵抗として10Ωcm/1012Ωcmが得られる材料により形成される。画像書き込みのための書き込み装置の光源には、照射光の強度分布を一様に作製可能な可視光の面発光源を用いた。
表示媒体層7には、白/黒2粒子型のマイクロカプセル電気泳動分散液を用い、黒色の帯電粒子8aはマイナス帯電、白色の帯電粒子8bはプラス帯電である。駆動電極3にプラスの電圧を印加して表示媒体層7に分圧された場合、マイナス帯電の黒色帯電粒子8aが後方基板1b側に泳動し、プラス帯電の白色帯電粒子8bが観察基板1a側に泳動して、観察基板1a側からは白表示と認識される。逆に、駆動電極3にマイナスの電圧を印加し表示媒体層7に分圧された場合、マイナス帯電の黒色帯電粒子8aが観察基板1a側に泳動し、観察基板1a側からは黒表示と認識される。
第1実施形態の光書き込み型表示装置13は、各々に導電層が形成された一対の基板と、少なくとも該一対の基板間に、電圧印加により表示状態が変化する表示層と、光照射により抵抗値が変化する可変抵抗層とが構成される。そして、光照射を行った箇所において表示層の表示状態は変化せず、光照射を行っていない箇所において表示層の表示状態が変化する。
<構成部材の説明>
図1に示すように、観察面となる観察基板1aは、可視光の透過率が高い材料で構成されている。後方基板1bは、光書き込みのための光源光(バックライト12bの出力光)の透過率が高い材料で構成されている。後方基板1bについては、光書き込みに用いる光源にもよるが、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエーテルサルフォン(PES)、ポリイミド(PI)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリカーボネート(PC)等のポリマーフィルムを使用できる。ガラス、石英等の無機材料を使用してもよい。
第2共通電極2aおよび第1共通電極2bは、スパッタ、真空蒸着、CVD、鍍金、インクジェット、スクリーン印刷等の成膜手法により形成できる。第1共通電極2bは、光書き込み用の光源光の透過率が高い材料で構成されている。第2共通電極2aは、観察基板1a上に形成される場合は、可視光の透過率が高い材料で構成されている必要がある。しかし、例えば、観察基板1aと解除電極4の間隔を規定するスペーサ−もしくは隔壁に第2共通電極2aを形成する場合には、可視光透過率が高い材料である必要はない。高透過率の電極材料としては、ITO、IZO、In2O3、ZnO等の透明電極材料を用いることができる。また、高透過率が必要とならない場合には、上記電極材料に加え、Au、Ag、Al、Ti、Cu等の金属薄膜や、その他導電材料として知られている金属、導電性窒化物、導電性ホウ化物、有機導電性材料、などを用いることができる。
駆動電極3は、各種電極材料により構成され、スパッタ、真空蒸着、CVD、鍍金、インクジェット、スクリーン印刷等の成膜手法により形成できる。光書き込み用の照射光を観察面側に透過させない構成の場合には、駆動電極3に遮光性に優れる材料を選択し、逆に光書き込みのための照射光を観察面側に透過させる構成の場合には、駆動電極3に高透過性の材料を選択することが好ましい。高透過率の電極材料としては、ITO、IZO、In2O3、ZnO等の透明電極材料を用いることができ、高透過率が必要とならない場合には、上記電極材料に加え、Au、Ag、Al、Ti、Cu等の金属電極や、その他導電材料として知られている金属、導電性窒化物、導電性ホウ化物、有機導電性材料等を用いることができる。
解除電極4は、各種電極材料により構成され、スパッタ、真空蒸着、CVD、鍍金、インクジェット、スクリーン印刷等の成膜手法により形成できる。光書き込みのための照射光を観察面側に透過させない構成の場合には、解除電極4に遮光性に優れる材料を選択し、逆に光書き込みのための照射光を観察面側に透過させる構成の場合には、解除電極4に高透過性の材料を選択することが好ましい。高透過率の電極材料としては、ITO、IZO、In2O3、ZnO等の透明電極材料を用いることができ、高透過率が必要とならない場合には、上記電極材料に加え、Au、Ag、Al、Ti、Cu等の金属電極や、その他導電材料として知られている金属、導電性窒化物、導電性ホウ化物、有機導電性材料などを用いることができる。
観察基板1a側から解除電極4を見通す表示状態を利用する場合、解除電極4の表面を白色に着色して白色表示とすることができる。任意の着色によって任意の色の表示が可能である。解除電極4を反射面とした場合、バックライト12bに頼ることなく、観察基板1a側からの入射光を反射して表示媒体層7の表示画像を照明する反射型の表示装置とすることができる。反射面の表面に微小な凹凸形状を形成して散乱反射面とした場合、観察角度による表示の明るさのばらつきや金属的なぎらつきを低減できる。
分圧制御層5は、光透過性の材料であり、光書き込み用の光の照射/未照射による可変抵抗層6のON/OFF抵抗の間の抵抗率を有することが望ましい。分圧制御層5は、駆動電極3と解除電極4とを絶縁するように配置され、駆動電極3と解除電極4とを同間隔で分離している。分圧制御層5の膜厚(駆動電極3と解除電極4との間隔)は、光書き込み用の照射光の照射時/未照射時に、表示媒体層7に分圧される電圧のON/OFF比が最大となるように決定される。
分圧制御層5は、このような条件を満たす限りにおいて形成方法は限定されないが、真空蒸着法、分子線エピタキシー法、イオンプレーティング法、スパッタリング法、CVD法、キャスト法、電界重合法、回転塗布法等によって形成できる。分圧制御層5には、ポリシラン、ポリシロキサン、ポリアセチレン等の有機物、あるいは、それらの複合体、共重合体カーボン含有膜、ITO、AZO、SnO2、ZnO等の無機膜、またはシリコン等の半導体膜、または導電性のフィラー(充填物)、例えば、ITO、ATO、Pb2O5等の導電性微粒子、ポリチオフェン系導電性ポリマー等の導電性高分子、イオン導電性物質などをエポキシ樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、ポリプロピレン樹脂等に配合してできる導電性膜を使用できる。
可変抵抗層6には、光感光性の抵抗可変層を用いる。光書き込み用の光源の吸収ピークと対応するように、また、必要な注入キャリア量に応じ選択される。例えば、a−Siや無機酸化物、有機光感光体等を用いることができる。有機光感光体は、単層タイプの構成も使用可能であるが、キャリア発生層(CGL)とキャリア輸送層(CTL)の積層タイプの構成の方が特性に優れる。CGL、CTLには必要特性を満たす各種材料を用いることができる。
可変抵抗層6は、このような条件を満たす限りにおいて形成方法は限定されないが、スパッタリング法、真空蒸着法、CVD法、キャスト法、ディップ法、回転塗布法、ダイコータ法、印刷転写法等により形成できる。
表示媒体層7には、電圧印加によって表示状態が変化する各種表示材料を用いる。例えば、コレステリック液晶やPDLC、電気泳動分散液、エレクトロクロミック材料、ツイスティングボール、トナー、などが挙げられる。各表示材料を用いた表示素子に必要な構成は、上記素子構成に加えることができる。
カラー表示素子の構成とする場合には、観察基板1a上あるいは解除電極4上など、必要な位置にカラーフィルタ層を設けることができる。また、表示材料自身が着色もしくは発色する場合には、表示材料にカラー表示用材料を用いることができる。
光書き込み型表示装置13に対する光書き込み用の光源には、レーザー光、真空蛍光管、EL、LED、プラズマ光等の発光体を用いることができる。光書き込み型表示装置13においては、光書き込み用の照射光の照射強度により表示媒体層7に分圧される電圧が決まるので、画像の濃淡に対応した強度分布を有する光書き込み用の光を照射することで、階調書き込みが可能となる。
光書き込み用の光源は、光書き込み型表示装置13の専用光源であっても良いが、光書き込み型表示装置の構成を設定することにより、通常はディスプレイとして使用可能な面光源を用いて、表示画面を写し取るような形態での使用も可能である。光書き込み用の光源は、光書き込み型表示装置13と別体となっていても、一体となっていてもよい。
別体構成の場合は、1台の書き込み装置を用いて複数枚の光書き込み型表示装置13に画像の書き込みを行うことができる。そのため、光書き込み型表示装置13の単価を安価にすることができ、リライタブルペーパーとしての使用に優れる。一方、一体構成の場合は、光書き込み型表示装置13に書き込み装置が内蔵されているので、次々に画像を書き込むことが可能であり、ビューワ−、POP等の使用に優れる。
<第2実施形態>
図7は第2実施形態の光書き込み型表示装置における画素の構成の説明図である。第2実施形態の光書き込み型表示装置23は、表示メモリ性を有する表示媒体層27がコレステリック液晶層20で構成される以外は第1実施形態の光書き込み型表示装置と共通に構成されている。従って、図7中、図1と共通する構成には共通の符号を付して詳細な説明は省略する。
図7に示すように、光書き込み型表示装置23の駆動電極3は、表示面においてベタで形成されている。表示メモリ性を有して画像が記録保持される表示媒体層27は、コレステリック液晶層20を配置しており、表示媒体層27に接する解除電極4の表面は黒色に着色されている。表示媒体層27に隣接した解除電極4は、分圧制御層5と可変抵抗層6とを直列接続した接続点に位置しており、駆動電極3に印加された電圧Vccは、分圧制御層5と可変抵抗層6とで分圧されて、解除電極4の電位を形成する。
第2実施形態の光書き込み型表示装置23では、可変抵抗層6が絶縁状態(未照射)で表示媒体層27に電圧Vccが分圧された場合、表示媒体層27は透過モードに移行して観察基板1a側からは解除電極4の表面の黒色が観察される。つまり、黒表示となる。逆に、可変抵抗層6が低抵抗状態(照射)で解除電極4の電位が接地電位に近付く場合、表示媒体層27には電圧が分圧されない状態となって、表示媒体層27は散乱モードとなり、観察基板1a側からはコレステリック液晶層20の散乱色が観察される。
従って、全面散乱色にリセットした状態から可変抵抗層6に画像光を照射しつつ駆動電極3に書き込み電圧Vwを印加すると、照射部分の表示媒体層27が散乱色、未照射部分の表示媒体層27が黒色となる。これにより、第1実施形態の光書き込み型表示装置13と同様に、画像光の遮光パターンをそのまま表示画面に黒く画像表示して、記録に止めることができる。ただし、コレステリック液晶層20は、印加電圧の反転ではなくて、所定強度を越える電界の印加/解除によって全面散乱色のリセット状態となるので、リセット電圧Vrとしては、書き込み電圧Vwよりも高い同極性の電圧が選択される。
言い換えれば、表示媒体層27への画像の書き込みは、コレステリック液晶層20の色の全面表示状態から画像を書き込む場合、書き込み画像のポジの書き込み光を照射しながら、駆動電極3に書き込み電圧Vwを印加する。そして、表示のリセットを行う場合には、書き込み光を照射せずに、駆動電極3に、書き込み電圧Vwよりも高いリセット電圧Vrを印加する。
<第3実施形態>
図8は第3実施形態の光書き込み型表示装置における画素の構成の説明図である。第3実施形態の光書き込み型表示装置33は、表示メモリ性を有する表示媒体層37がIn−Plane型の電気泳動表示層30で構成される以外は第1実施形態の光書き込み型表示装置と共通に構成されている。従って、図8中、図1と共通する構成には共通の符号を付して詳細な説明は省略する。
図8に示すように、光書き込み型表示装置33の表示媒体層37は、In−Plane型の電気泳動表示層30である。電気泳動表示層30は、隔壁2cによって画素ごとに仕切られた泳動空間に、黒色に着色されたプラス帯電の帯電粒子8cと絶縁性の分散液体39とを充填している。隔壁2cは、帯電粒子8aの隣接画素への搬送抑制と第1共通電極とを兼ねている。
隔壁2cは、導電性材料で形成されて、全画素で共通な第1共通電極として接地電位に接続されている。隔壁2cで仕切られた電気泳動表示層30の画素では、解除電極4と隔壁2cとの間に印加される電圧極性を変化させることにより、解除電極4と隔壁2cとの間で帯電粒子8cを移動させる。
そして、解除電極4を負電位として集めた帯電粒子8cが解除電極4を覆い隠すことにより、観察基板1a側から見た黒色表示となる。また、解除電極4を正電位として帯電粒子8cを隔壁2cに集めて解除電極4を露出させることにより、観察基板1a側から見た白色表示となる。
表示媒体層37と解除電極4との間には、解除電極4を観察基板1a側から見通させる表示を白表示とするための白色散乱層31が形成されている。白色散乱層31は、絶縁材料で形成され、隔壁2cと解除電極4との絶縁層を兼ねている。
表示媒体層27に隣接した解除電極4は、分圧制御層5と可変抵抗層6とを直列接続した接続点に位置しており、駆動電極3に印加された書き込み電圧Vwおよびリセット電圧Vrは、分圧制御層5と可変抵抗層6とで分圧されて、解除電極4の電位を形成する。
第3実施形態の光書き込み型表示装置33では、可変抵抗層6が絶縁状態(未照射)で駆動電極3にプラスのリセット電圧Vrを印加すると、解除電極4にリセット電圧Vrが分圧されて、プラス帯電の帯電粒子8cは隔壁2c上に泳動する。これにより、観察基板1a側からは白色散乱層31の色である白表示と認識される。
逆に、可変抵抗層6が絶縁状態(未照射)で駆動電極3にマイナスの書き込み電圧Vwを印加すると、解除電極4に書き込み電圧Vwが分圧されて、プラス帯電の帯電粒子8cが白色散乱層31の面に泳動して覆い隠し、観察基板1a側からは帯電粒子8aの色である黒表示と認識される。
表示媒体層37に対する画像の書き込み、および、表示のリセットは、第1実施形態と同様の駆動方法、書き込み装置により行うことができる。全面白表示としたリセット状態から画像を書き込む場合には、白色に残したい部分の可変抵抗層6に光照射して、黒く書き込みたい部分を遮光した状態で、プラスの帯電粒子8aを黒表示の方向に泳動させるために、駆動電極3にマイナスの書き込み電圧Vwを印加する。言い換えれば、書き込み画像のポジの書き込み光を照射しながら、駆動電極3にマイナスの書き込み電圧Vwを印加する。
一方、表示のリセットを行う際には、プラスの帯電粒子8aを白表示の方向に泳動させるために、書き込み光を照射せずに、駆動電極3にプラスのリセット電圧Vrを印加する。このような駆動方法を用いて表示を切り替えることにより、光書き込み型表示装置33は、メモリ性のある画像表示素子として用いることができる。
<第4実施形態>
図7を参照して説明した第2実施形態の光書き込み型表示装置23は、表示媒体層27のコレステリック液晶層20をエレクトロクロミック層で置き換える可能である。表示媒体層27にエレクトロクロミック層を採用した光書き込み型表示装置23を第4実施形態として以下説明する。第2実施形態の説明で説明した部分については重複を回避すべく詳細な説明を省略する。
図7に示すように、駆動電極3は、表示面においてベタで形成されている。表示媒体層27はエレクトロクロミック層により構成されており、表示媒体層27と第2共通電極2aとの間に固体電解質層を変調媒体とするエレクトロクロミック層が配置される。解除電極4の表面には、エレクトロクロミック層の透明表示を白色表示とするための白色散乱層が形成されている。書き込み光源にはレーザー光を用いる。
本構成において、駆動電極3にプラスのリセット電圧Vrを印加して、リセット電圧Vrが解除電極4に分圧された場合、エレクトロクロミック層は、消色して透明に成るため、観察基板1a側からは、解除電極4を見通して白表示と認識される。
逆に、駆動電極3にマイナスの書き込み電圧Vwを印加して、書き込み電圧Vwが解除電極4に分圧された場合、エレクトロクロミック層は着色して解除電極4を遮光し、観察基板1a側からはエレクトロクロミック層の色である青色が認識される。
表示媒体層27に対する画像の書き込みは、まず、可変抵抗層6に光を当てない状態で、駆動電極3にプラスのリセット電圧Vrを印加して、表示媒体層27の全面を白表示とする。続いて、白色に残したい部分の可変抵抗層6に光照射して、青く書き込みたい部分を遮光した状態で、マイナスの書き込み電圧Vwを駆動電極3に印加する。
言い換えれば、書き込み画像のポジの書き込み光を照射しながら、エレクトロクロミック層を着色させるために、駆動電極3にマイナスの電圧を印加する。そして、書き込んだ画像のリセットを行う場合には、書き込み光を照射せずに、駆動電極3にプラスのリセット電圧Vrを印加する。このような駆動方法を用いて表示を切り替えることにより、エレクトロクロミック層を表示媒体層27に用いた光書き込み型表示装置23を、メモリ性のある画像表示素子として用いることができる。
<比較例の光書き込み型表示装置>
表示媒体層にコレステリック液晶やPDLC、電気泳動分散液、エレクトロクロミック材料、ツイスティングボール、トナー等を用いた非発光反射型の画像表示素子が各種知られている。これらの画像表示素子は、非発光かつ反射型の表示であるため、表示コントラストが照明環境に依存しにくく、読み易いという特徴を有している他、目が疲れにくいとも言われている。また、一旦表示した画像の表示維持のための電力を必要としない表示メモリ性を有しているため、低消費電力の表示デバイスであることでも注目されている。
これらの表示デバイスに画像書き込みを行う一つの方法は、薄膜トランジスタ(TFT)駆動回路を用いて各画素を駆動する方法であるが、非常に高価であり、書き込み部となるTFT駆動回路の価格を反映した高価な表示デバイスになってしまう。また、TFT作製の工程で高温焼成が必要な場合には、基板材料が制限されるほか、比較的低温でTFT作製が可能な手法を用いた場合でも、TFTの十分な性能/精細化が得られないために、上記表示デバイスに適用することは難しい。
表示デバイスに画像書き込みを行う別の方法として、光書き込みを用いる方法が知られている。画像書き込み方式に光書き込みを選択することにより、書き込み部の価格を低く抑えることが可能となるほか、プラスチック材料を用いることも容易となるため、安価でフレキシブル性、もしくは折り曲げ可能な光書き込み型表示装置も可能となる。
このような光照射により表示媒体層への分圧を制御する表示素子として、特許文献1には、液晶を含む表示媒体層と光導電層からなる可変抵抗層とを積層した画像表示装置が示される。また、特許文献2には、表示媒体層として電気泳動表示層を採用し、発光層、光導電層に重ねて構成した電気泳動ディスプレイが示される。
図9は比較例の光書き込み型表示装置の構成の説明図、図10は比較例の光書き込み型表示装置の等価回路の説明図、図11は別の比較例の光書き込み型表示装置の構成の説明図である。
図9に示すように、特許文献1に示される比較例の光書き込み型表示装置50は、観察基板1aと後方基板1bとの間に、表示媒体層57と可変抵抗層56とを配置し、可変抵抗層56は、キャリア発生層(CGL)56aとキャリア輸送層(CTL)56bとを積層して構成される。観察基板1aに第2共通電極52、後方基板1bに第1共通電極53が形成されており、外部の電圧供給部121に接続されている。比較例の光書き込み型表示装置53は、図10に示すように、表示媒体層57と可変抵抗層66とを直列に接続した等価回路で表される。
比較例の光書き込み型表示装置50では、光が当たった箇所の可変抵抗層56が導体化して表示媒体層57に直接電圧を印加させるため、光が当たった箇所の表示媒体層57がドライブされる。反対に、光が当たっていない箇所の可変抵抗層56のインピーダンスは、表示媒体層57よりもずっと大きいため、表示媒体層57には分圧されず、光が当たっていない箇所の表示媒体層57はドライブされない。
この光アドレスによる電界強度の分布を用いて、特許文献1の構成において表示媒体層にコレステリック液晶を選択した場合、光照射強度に対応する電界強度に応じて表示層は反射状態から透過モードに移り、裏面に吸収層を設けることにより表示を書き分けることができる。
別の比較例の光書き込み型表示装置60は、比較例の光書き込み型表示装置50の表示媒体層57を、図11の(a)に示すように、マイクロカプセル型電気泳動表示層に置き換えたものである。観察基板1aと後方基板1bとの間に、表示媒体層67と可変抵抗層66とが配置され、観察基板1aに第2共通電極62、後方基板1bに第1共通電極63が形成されて、外部の電圧供給部121にそれぞれ接続されている。 表示媒体層67は、逆極性に帯電させた2種類の帯電粒子8a、8bを厚み方向に泳動させるマイクロカプセル型電気泳動表示層である。マイクロカプセル10には、絶縁性の分散液体9が充填され、分散液体9には、マイナス帯電の黒色の帯電粒子8aと、プラス帯電の白色の帯電粒子8bとが分散されている。
光書き込み型表示装置60では、表示媒体層67に電圧を印加して表示を書き換えるためには、必ず光書き込みのための光を照射して可変抵抗層66を導体化して、表示媒体層67への分圧を高くする必要がある。
そのため、表示媒体層67に一旦書き込んだ画像を消去して表示画面をリセット状態とする場合には、光書き込み型表示装置60の表示画面全体を均一に照射できる光源を準備する必要がある。この点において、既存の発光型表示デバイス、例えばTFT液晶ディスプレイをそのまま光書き込みのための光源として用いることはできない。
また、光が当たった箇所のみ表示媒体層67がドライブされる構成であるため、書き込み画像と光書き込み型表示装置60に形成される画像とを一致させるポジ書き込みを行う場合には、表示媒体層67に印加される電界強度に応じて白く表示される表示媒体層67の材料もしくは構成が必要となる。このとき、ドライブされない光の当たっていない箇所は黒表示である必要があり、従って、光書き込みに先立たせて表示画面を全面黒表示とするリセット操作が必要となる。
反対に、光書き込み前をリセット状態を白表示としたい場合には、黒く書き込みたい部分の可変抵抗層66を導電体化する必要があるため、光書き込みを行う画像は、黒部分が透過状態、白部分が遮光状態というネガ像となる。
光書き込み型表示装置60では、電界の印加方向の選択によって光照射箇所において白表示を行うことが可能となる。しかし、ポジ書き込みのために光の未照射部で黒表示を行うためには、図11の(a)に示すように、書き込み装置12を用いて一旦全面露光する。これにより、黒表示のリセット書き込みを行った後、図11の(b)に示すように、画像に対応した書き込みのための光分布を照射して、光強度に対応した白色部を形成することが必要となる。
光書き込み型表示装置をリライタブルペーパーとして使用する場合には、リセット状態が全白状態であることが望ましい。何故なら、白いリセット画面に黒い画像を書き込む形式が紙への印刷と同じであり、見た目にも自然だからである。しかし、ここで説明したように、比較例の光書き込み型表示装置50、60では、ポジ書き込みと白リセットとを両立することができない。
これに対して、上述した各実施形態の光書き込み型表示装置13、23、33は、この課題を受けて、電圧印加のみで画像のリセットを行うこと、および、白リセットとポジ書き込みを実現している。電界を作用させる駆動電極3とほぼ同じ位置で、解除電極4を用いて表示媒体層7にリセット用の電界を作用させることができる。そして、外部から電圧を印加して表示をリセットする際には、可変抵抗層6に対する光照射を必要とせず、駆動電極3にリセット電圧Vrを印加することのみで達成される。また、光照射が行われた箇所において、光強度に対応して表示媒体層7への印加電圧の分圧が小さくなる素子構成であるため、電界強度により表示状態を変化できる表示媒体層7を用いることにより、白リセットとアドレス光の画像に対応したポジ書き込みとの両立が可能となる。
<発明との対応>
光書き込み型表示装置13は、印加された電界に応じて光学的性質が変化し、前記電界が解除されても前記光学的性質が保持される表示媒体層7と、表示媒体層7に重ねて配置され、光照射によって照射位置の抵抗値が変化する可変抵抗層6と、可変抵抗層6を面状に覆って配置された第1共通電極2bとを備える。そして、以下に説明する駆動電極3と、解除電極4、接続電極4cとを備える。表示媒体層7と可変抵抗層6との間に配置されて、外部から表示媒体層7へ直接に電圧を印加可能な駆動電極3。可変抵抗層6に接続して表示媒体層7の微小領域ごとに配置され、駆動電極3が表示媒体層7へ印加する電圧を、光照射された可変抵抗層6を通じて第1共通電極2bから引き写した電圧によって、微小領域ごとに軽減させる解除電極4、接続電極4c。
光書き込み型表示装置13は、可変抵抗層6に光を照射しなくても、駆動電極3を通じて表示媒体層7に対して一様かつ直接に電圧を印加できる。従って、書き込み時とそれほど電圧レベルの違わない電圧(極性は異なる場合もある)で、光照射を伴うことなく、書き込み領域全体を均一なリセット状態にできる。光照射を伴わないので、光照射のばらつきがリセット状態の均一性に影響することもない。解除電極4、接続電極4cは、可変抵抗層6に対する光照射部分と非照射部分とで、駆動電極3が表示媒体層7に印加する電圧に格差を生じさせて、表示媒体層7に、光照射部分と非照射部分とで変調度合いの異なるコントラストパターンを記録させる。
従って、可変抵抗層6を遮光状態にして表示媒体層7の変調に必要なレベルの電圧を駆動電極に印加するだけで、表示媒体層7の記録画像が瞬時にかき消されて、表示画面が一様なリセット状態となる。これにより、専用の高電圧を発生する電源、表示媒体層7の加熱装置、可変抵抗層6を均一に照明する面光源等を、リセットのために別途準備する必要が無い。
光書き込み型表示装置13は、駆動電極3よりも表示媒体層7側に配置された画素ごとの解除電極4と、解除電極4に対応する領域の可変抵抗層6を解除電極4に接続する接続電極4cとを有する。
光書き込み型表示装置13は、解除電極4の反対側で表示媒体層7を面状に覆って配置された第1共通電極1aと、接続電極4cの反対側で可変抵抗層6を面状に覆って配置された第2共通電極1bとを備える。そして、第1共通電極1aと第2共通電極1bとが同電位に接続されている。
光書き込み型表示装置13は、表示媒体層7の書き込み領域全体に、駆動電極3を通じてリセット電圧Vrを印加することにより、一様なリセット状態の書き込みを行う。そして、可変抵抗層6に書き込み用の画像光を照射して、画像光の光照射部分では駆動電極3を用いた書き込みを抑制〜不能とした状態で、リセット電圧Vrと逆極性の書き込み電圧Vwを印加することにより、画像光のパターンが表示媒体層7に記録される。
言い換えれば、可変抵抗層6に光照射された画素では、駆動電極3に書き込み電圧Vwを印加しても、解除電極4、接続電極4cによって書き込みに必要な電界が発生しないので、表示媒体層7のメモリ性によって当初のリセット状態が保持される。そして、未照射の画素では、駆動電極3に印加された書き込み電圧Vwによる電界が発生する。電界が印加された表示媒体層7は、リセット状態とは異なる光学的性質となって、画素表示が反転する等、当初のリセット状態ではなくなる。
従って、書き込み電圧Vwを駆動電極3に印加したまま画像光の照射を停止すると、電界極性の異なるリセット状態となり、表示媒体層7の書き込み領域全体が一様な書き込み階調となる。一方、駆動電極3の書き込み電圧Vwを解除した後に画像光の照射を停止すると、表示媒体層7には光学的性質を変化させる電界が作用しないので、表示媒体層7の表示メモリ性によって記録画像が保持される。リセット電圧Vrや書き込み電圧Vwが駆動電極3に印加されない限り表示媒体層7には電界が作用しないので、可変抵抗層6に光照射されても、記録もリセットも行われない。
従って、書き込み時と同レベルで逆極性の電圧を駆動電極に印加するだけで、表示媒体層7の記録画像が瞬時にかき消されて、表示画面が一様なリセット状態となる。
光書き込み型表示装置13は、第1共通電極1aと解除電極4との間の抵抗値をR1とし、第2共通電極1bと解除電極4との間の抵抗値をVR2とし、解除電極4と駆動電極3との間の抵抗値をR3とする。このとき、可変抵抗層6における光未照射領域では、R1×VR2/(R1+VR2)>>R3の関係を満たし、可変抵抗層6の光照射領域では、R1×VR2/(R1+VR2)<<R3の関係を満たす。
光書き込み型表示装置13は、第2共通電極1bを通じて可変抵抗層6に面状の光照射領域を形成するバックライト12bを備える。そして、バックライト12bと第2共通電極1bとの間に配置されて、書き込み部分で遮光率を高めた画像を表示する原稿フィルム12aと、駆動電極3と第1共通電極1aとの間に正負の電圧を印加する電圧供給部121とを備える。
光書き込み型表示装置13は、第1共通電極1aが形成された観察側基板1aと、第2共通電極1bが形成された後方基板1bとを備える。
第3実施形態の光書き込み型表示装置33は、駆動電極3に、第1共通電極1aへ向かう反射面を配置して、バックライトに頼らない反射型画像表示装置としている。
光書き込み型表示装置13は、可変抵抗層6は、光照射時の抵抗値が減少する有機半導体を含む。
第2実施形態の光書き込み型表示装置23の表示媒体層27は、表示メモリ性を有して電界に応じて反射性能を変化させるコレステリック液晶20を含む。
第4実施形態の光書き込み型表示装置(23)の表示媒体層27は、電界に応じて遮光性能を変化させるエレクトロクロミック材料を含む。
光書き込み型表示装置13の表示媒体層7は、着色された帯電粒子8a、8bを電界に応じて移動させて画素の遮光性能を変化させる粒子移動型表示層である。
書き込み装置12のバックライト12bは、表示媒体層7に記録された画像のバックライト照明を兼ねることも可能である。
光書き込み型表示装置13の光書き込み方法は、表示媒体層7の厚み方向に一方向の電界を印加して表示媒体層7を一様なリセット表示状態とした後に、表示媒体層7に逆方向の電界を印加しつつ書き込み用の画像光を照射する。
光書き込み型表示装置13の光書き込み方法は、一様なリセット表示状態を反転させる方向の電界を表示媒体層7に印加しつつ、可変抵抗層6の光照射領域に書き込み用の画像光を照射することにより、画像光における光量の多い部分よりも少ない部分で、表示媒体層7の表示状態をより大きく変化させる。
光書き込み型表示装置13の光書き込み方法は、電界の印加を停止した後に画像光の照射を停止する。
光書き込み型表示装置13の光書き込み方法は、画像光の照射時間と照射強度との少なくとも一方を調整して画素に中間階調を書き込むことが可能である。
光書き込み装置12は、光書き込み型表示装置13を着脱可能に位置決め保持する不図示の保持手段と、画像光を照射する原稿フィルム12a、バックライト12b(照射手段)とを備える。また、表示媒体層7をリセット状態とするリセット電圧Vrと、リセット電圧Vrと同一水準で極性が反対の書き込み電圧Vwとを駆動電極3に供給する電圧供給部121を備える。
第1実施形態の光書き込み型表示装置における画素の構成の説明図である。 駆動電極および解除電極の配置の説明図である。 光書き込み型表示装置の等価回路の説明図である。 光書き込み型表示装置の外観図である。 リセット操作の説明図である。 書き込み操作の説明図である。 第2実施形態の光書き込み型表示装置における画素の構成の説明図である。 第3実施形態の光書き込み型表示装置における画素の構成の説明図である。 比較例の光書き込み型表示装置の構成の説明図である。 比較例の光書き込み型表示装置の等価回路の説明図である。 別の比較例の光書き込み型表示装置の構成の説明図である。
符号の説明
1a 観察側透明基板(観察基板)
1b 書込側透明基板(後方基板)
2a 第2共通電極
2b 第1共通電極
3 駆動電極
4、5、4a 電界解除手段(解除電極、分圧制御層、接続電極)
6 可変抵抗層
7 表示媒体層
8a、8b、8c 帯電粒子
12 書き込み装置
12b 光源手段(バックライト)
12a 画像表示手段(原稿フィルム)
13 光書き込み型表示装置
14 リセットスイッチ
15 書き込みスイッチ
121 電圧供給手段(電圧供給部)
20 液晶物質(コレステリック液晶)

Claims (17)

  1. 印加された電界に応じて光学的性質が変化し、前記電界が解除されても前記光学的性質が保持される表示媒体層と、
    前記表示媒体層に重ねて配置され、光照射によって照射位置の抵抗値が変化する可変抵抗層と、
    前記可変抵抗層を面状に覆って配置された第1共通電極と、を備えた光書き込み型表示装置において、
    前記表示媒体層と前記可変抵抗層との間に配置されて、外部から前記表示媒体層へ直接に電圧を印加可能な駆動電極と、
    前記可変抵抗層に接続して前記表示媒体層の微小領域ごとに配置され、前記駆動電極が前記表示媒体層へ印加する電圧を、光照射された前記可変抵抗層を通じて前記第1共通電極から引き写した電圧によって、前記微小領域ごとに軽減させる軽減手段と、を備えたことを特徴とする光書き込み型表示装置。
  2. 前記駆動電極よりも前記表示媒体層側に配置された前記微小領域ごとの解除電極と、
    前記解除電極に対応する領域の前記可変抵抗層を前記解除電極に接続する接続部材と、を前記軽減手段が有することを特徴とする請求項1記載の光書き込み型表示装置。
  3. 前記可変抵抗層の反対側で前記表示媒体層を面状に覆って配置された第2共通電極を備え、
    前記第1共通電極と前記第2共通電極とが同電位に接続されていることを特徴とする請求項2記載の光書き込み型表示装置。
  4. 前記第2共通電極と前記解除電極との間の抵抗値をR1とし、前記第1共通電極と前記解除電極との間の抵抗値をVR2とし、前記解除電極と前記駆動電極との間の抵抗値をR3とするとき、
    前記可変抵抗層における光未照射領域では、R1×VR2/(R1+VR2)>>R3の関係を満たし、
    前記可変抵抗層の光照射領域では、R1×VR2/(R1+VR2)<<R3の関係を満たす、ことを特徴とする請求項3記載の光書き込み型表示装置。
  5. 前記第1共通電極を通じて前記可変抵抗層に面状の光照射領域を形成する光源手段と、
    前記光源手段と前記第1共通電極との間に配置されて、書き込み部分で遮光率を高めた画像を表示する画像表示手段と、
    前記駆動電極と前記第2共通電極との間に正負の電圧を印加する電圧供給手段と、を備えたことを特徴とする請求項3または4記載の光書き込み型表示装置。
  6. 前記第2共通電極が形成された観察側透明基板と、
    前記第1共通電極が形成された書込側透明基板と、を備えたことを特徴とする請求項3乃至5いずれか1項記載の光書き込み型表示装置。
  7. 前記解除電極に、前記第2共通電極へ向かう反射面を配置したことを特徴とする請求項3乃至6いずれか1項記載の光書き込み型表示装置。
  8. 前記可変抵抗層は、光照射時の抵抗値が減少する有機半導体を含むことを特徴とする請求項3乃至7いずれか1項記載の光書き込み型表示装置。
  9. 前記表示媒体層は、表示メモリ性を有して前記電界に応じて反射性能を変化させる液晶物質を含むことを特徴とする請求項3乃至8いずれか1項記載の光書き込み型表示装置。
  10. 前記表示媒体層は、前記電界に応じて遮光性能を変化させるエレクトロクロミック材料を含むことを特徴とする請求項3乃至9いずれか1項記載の光書き込み型表示装置。
  11. 前記表示媒体層は、着色された帯電粒子を前記電界に応じて移動させて前記微小領域の遮光性能を変化させる粒子移動型表示層であることを特徴とする請求項3乃至10いずれか1項記載の光書き込み型表示装置。
  12. 前記光源手段は、前記表示媒体層に記録された画像のバックライト照明を兼ねていることを特徴とする請求項5記載の光書き込み型表示装置。
  13. 請求項1の光書き込み型表示装置における光書き込み方法であって、
    前記表示媒体層の厚み方向に一方向の電界を印加して前記表示媒体層を一様なリセット表示状態とした後に、前記表示媒体層に逆方向の電界を印加しつつ書き込み用の画像光を照射することを特徴とする光書き込み方法。
  14. 請求項1の光書き込み型表示装置における光書き込み方法であって、
    一様なリセット表示状態を反転させる方向の電界を前記表示媒体層に印加しつつ、前記可変抵抗層の光照射領域に書き込み用の画像光を照射することにより、前記画像光における光量の多い部分よりも少ない部分で、前記表示媒体層の表示状態をより大きく変化させることを特徴とする光書き込み方法。
  15. 前記電界の印加を停止した後に前記画像光の照射を停止することを特徴とする請求項13または14記載の光書き込み方法。
  16. 前記画像光の照射時間と照射強度との少なくとも一方を調整して、光照射位置に対応する微小領域に中間階調を書き込むことを特徴とする請求項15記載の光書き込み方法。
  17. 請求項1記載の光書き込み型表示装置に画像を書き込む光書き込み装置において、
    前記光書き込み型表示装置を着脱可能に位置決め保持する保持手段と、
    前記画像光の照射手段と、
    表示媒体層を前記リセット状態とするリセット電圧と、前記リセット電圧と同一水準で極性が反対の書き込み電圧とを前記駆動電極に供給する電圧供給手段と、を備えたことを特徴とする書き込み装置。
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