JP2007171138A - プローブ、プローブカード、プローブの製造方法およびプローブ支持基板の製造方法 - Google Patents

プローブ、プローブカード、プローブの製造方法およびプローブ支持基板の製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】プローブカードに対するプローブの脱着を容易に行なえるプローブを得ること。
【解決手段】測定対象物の電気特性を測定するプローブカードに取り付けられ、測定対象物を測定する際に測定対象物に接触するプローブにおいて、プローブカードに固定される台座部2と、台座部2から測定対象物側に延びて設けられ、測定対象物に押し当てられる接触部7と、台座部2からプローブカード側に延びて設けられ、プローブカードの挿入穴へ縮められて挿入された際の復元力によって挿入穴の側壁面との摩擦を大きくして抜けを防止する抜け止め部4と、を備える。
【選択図】 図2−1

Description

本発明は、プローブ、プローブカード、プローブの製造方法およびプローブ支持基板の製造方法に関するものである。
近年、半導体集積回路装置の微細化に伴い、半導体集積回路装置が備えるボンディング・パッド(チップ周辺部に設けられた電気特性の測定等を行なうための金属電極)の微細化、高集積化が進んでいる。このため、ウエハ上に形成された半導体集積回路装置の電気特性等の測定を行なうプローブカードの構造にも微細化が要求されている。
一般に、半導体ウエハ上の半導体集積回路装置の電気特性等を測定する際には、各半導体集積回路装置に形成されたボンディング・パッドに、プローブカードが備える複数本のプローブ(探針)をそれぞれ接触させ、このプローブを介して半導体集積回路装置に所定の電圧(電流)等を印加している。このため、プローブカードの構造を微細化するためには、ボンディング・パッドに接触するプローブ自体やプローブを配置する間隔を微細化(高集積化)する必要がある。
また、プローブカードは多数の半導体集積回路装置を測定する必要があるため、プローブはボンディング・パッドと多数回に渡って接触する。このため、多数回に渡って半導体集積回路装置を測定することが可能な程度の強度で、各プローブをプローブカード内のプローブ支持基板(プローブを固定する基板)と接続しておかなければならない。ところで、プローブカード(プローブ支持基板)は複数のプローブを備えることが必要であり、各プローブを容易かつ迅速にプローブ支持基板と接続してプローブカードを作製、修理することが望まれている。
特許文献1に記載のプローブカードは、先端の接触部が半導体集積回路の電極に接触すると座屈する座屈部を有する複数本のプローブと、プローブが接続される配線パターンが設けられた基板とを備えている。プローブは横断面が略円形で、座屈部が接触部を除く他の部分より細く形成されており、接触部と座屈部とは一直線状に形成されており、基板にはプローブが貫通する貫通孔が開設されている。プローブは接続パターンに接続される後端の接続部を有し、接続部は、座屈部、接触部から一直線状に延設される垂直部と、垂直部に対して略直交方向に折曲された水平部とを有し、垂直部が貫通孔を貫通し、水平部において配線パターンに接続されている。
特開平9−218223号公報
特許文献1に記載のプローブカードは、接触部と座屈部とを一直線状に形成しているので、プローブと配線パターンとの接続である半田を外すことによって、プローブを基板から引き抜くことを可能としている。しかしながら、特許文献1に記載のプローブカードでは、プローブと基板を接続させる際に、プローブと基板を半田によって接合しなければならず、プローブカードの作製が困難であるといった問題があった。また、プローブを基板から外す際に、プローブと基板を接合している半田を除去しなければならず、プローブを修理する際のプローブの引き抜きに手間がかかるといった問題があった。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、プローブカードに対するプローブの脱着を容易に行なえるプローブ、プローブカード、プローブの製造方法およびプローブ支持基板の製造方法を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、測定対象物の電気特性を測定するプローブカードに取り付けられ、前記測定対象物を測定する際に前記測定対象物に接触するプローブにおいて、前記プローブカードに固定される台座部と、前記台座部から前記測定対象物側に延びて設けられ、前記測定対象物に押し当てられる接触部と、前記台座部から前記プローブカード側に延びて設けられ、前記プローブカードの挿入穴へ縮められて挿入された際の復元力によって前記挿入穴の側壁面との摩擦を大きくして抜けを防止する抜け止め部と、を備えることを特徴とする。
本発明にかかるプローブは、挿入穴へ縮められて挿入された際の復元力によって側壁面との摩擦を大きくして抜けを防止する抜け止め部を備えているので、プローブをプローブカードに対して容易に挿入し固定させることが可能となる。したがって、プローブカードを容易に作製できるとともに、プローブカードのプローブの交換が容易になるという効果を奏する。
以下に、本発明にかかるプローブ、プローブカード、プローブの製造方法およびプローブ支持基板の製造方法の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。
実施の形態1.
(プローブカードの構成)
図1は、本発明にかかるプローブカードの構成を説明するための図である。ここでは、プローブカード100の断面(プローブカード100の主面と垂直な平面で切断した場合の断面)およびウエハ30の断面(ウエハ30の主面と垂直な平面で切断した場合の断面)を示している。
プローブカード100は、ウエハ30上に形成された半導体集積回路装置の電気特性を測定するための試験治具(検査装置)であり、インタポーザ40、プローブ支持基板20、複数のプローブ(プロービングチップ)1、図示しないプリント基板(メインプローブカード)等を備えている。
ここでのウエハ30は、例えば半導体シリコンウエハであり、半導体集積回路を構成する回路部33、回路部33を接続する配線部32、配線部32上に形成され外部装置(プローブ1)等と電気的に接続するための複数の電極部31を含んで構成されている。
電極部31は、半導体集積回路装置をIC(Integrated Circuit)チップとして実装する際に、リードフレーム側のリード電極と接続されるボンディングパッド(BGA(Ball Grid Array)等)である。ここでは、プローブカード100によってウエハ30上に形成された半導体集積回路装置の電気特性を測定する際に、電極部31とプローブ1が接触し、プローブカード100とウエハ30が電気的に接続する。
プローブカード100のプローブ支持基板20には、複数のプローブ1が装着され、このプローブ1を介してプローブカード100とウエハ30が接続する。プローブ支持基板20は、絶縁層29、配線層21を備えており、プローブ1と配線層21が電気的に接続するよう各プローブ1がプローブ支持基板20に装着されている。
プローブカード100のインタポーザ40は、プローブ支持基板20に形成される配線(プローブ1の配置間隔)と、プリント基板に形成される配線の配線ピッチを変換するための基板である。インタポーザ40は、例えば応力を吸収するための複数からなるスプリングピンを介してプリント基板と物理的に接続される。インタポーザ40は、セラミック等の絶縁層42、配線層41を備えており、この配線層41とプローブ支持基板20の配線層21が電気的に接続さている。すなわち、プローブ支持基板20とプリント基板は、配線層41を介して電気的に接続されている。
プローブ1は、ウエハ30の電気特性を測定するための探針であり、フォトリソグラフィ技術等のリソグラフィ技術を用いた半導体製造工程(MEMS(Micro Electro Mechanical System)技術)等によって作製される。プローブ1は、例えば、リソグラフィにより形付けられ、導電性金属のメッキ成長により所定の厚さとされて一体に作製される。本実施の形態1のプローブ1は、垂直型プローブカード(座屈応力の原理で働く端子構造を持つコブラプローブ)に適用されるものであり、プローブ支持基板20の主面に対して垂直方向に装着される。
なお、ここでは図示していないが、インタポーザ40と接続するプリント基板が所定の測定機器(外部配線層)等と接続し、測定機器がプローブカード100(プリント基板、インタポーザ40、プローブ支持基板20(プローブ1))を介してウエハ30上の半導体集積回路装置を測定する。
本実施の形態1においては、説明の便宜上、プローブカード100のプローブ支持基板20側(ウエハ30の測定側)を下面(前方向)とし、プローブカード100のインタポーザ40側を上面(後方向)として説明する。
(プローブの構成(1))
つぎに、実施の形態1にかかるプローブ1の構成について説明する。図2−1は実施の形態1にかかるプローブの構成を示す斜視図であり、図2−2は実施の形態1にかかるプローブの構成を示す上面図である。
本実施の形態1のプローブ1は、複数個がプローブ支持基板20に櫛歯状に固定されて被測定物である電極部31に押し当てられて使用されるフラットタイプのプローブである。プローブ1は、MEMS技術等により所定の厚さ方向にメッキ成長させて一体に成形されている。
プローブ1は、プローブ支持基板20に固定される台座部2と、台座部2から被測定物方向である前方に延びて被測定物(電極部31)と接触するピン部3と、台座部2のピン部3と反対側に設けられ、プローブ支持基板20の取り付け部からの脱落を防止する抜け止め部4とから構成されている。
台座部2は、概略直方体状を成し、プローブ支持基板20に取り付けられた際に位置決めが正確に行われるように、両側面に左右方向位置決め用の第1の支持固定面2a,2aが形成され、後端面に前後方向位置決め用の第2の支持固定面2b,2bが形成されている。
ピン部3は、台座部2から前方にまっすぐ延びる基部5と、基部5の先端部から所定の角度傾いた方向に直線的に延びるバネ部6と、バネ部6の自由端に前方方向に向くように折れ曲がって設けられた接触部7とを含む。
接触部7は、被測定物である電極部31(ウエハ30)に押し当てられた際に、先端部7aが微少な接触面にて当接するように略三角柱状を成している。この三角柱においては、三角柱が有する上面および底面が接触部7の上面および下面に対応し、三角柱の有する1つの側面(矩形)が接触部7の側面と当接した状態で配設されている。すなわち、プローブ1によってウエハ30を測定する際には、接触部7の側面と当接する三角柱の側面と反対側の辺(二つの側面)が電極部31に押し当てられることとなる。
バネ部6は、設計及び製作が容易なように直線状とされ、予め設定された力で所定量撓むように、所定の長さで所定の幅とされ、基部5から所定の角度(60°等の鋭角)傾いて設けられている。すなわち、接触部7が電極部31を押し当てる軸方向と、台座部2を固定する軸方向とが異なる軸方向となるよう、バネ部6は基部5から所定の角度だけ傾いて斜め方向に設けられており、これによってバネ部6はバネ性(板バネ構造)を有している。バネ部6の傾きは、複数のプローブ1がプローブ支持基板20に整列して取り付けられた際に、隣り合うバネ部6が相互に干渉することなく余裕をもって十分撓める角度でもある。
抜け止め部4は、柔軟性を持つように薄肉に形成され、台座部2の後端面のほぼ中央から後方に蛇行するように延び、プローブ支持基板20の取り付け部(後述する取り付け部26)に取り付けられた際に、少なくとも2つの折り返し部4a,4aの外側が挿入穴の内壁面に接触するようにされている。抜け止め部4は、取り付け部の挿入穴に押し込まれた際、幅方向に押し縮められようにして挿入され、挿入された後は、自らの復元力により挿入穴の内壁面を押圧して、内壁面との間に働く摩擦力を大きくすることにより、プローブ1の取り付け部からの脱落を防止している。
なお、抜け止め部4は、台座部2の後端面のほぼ中央から後方に蛇行するように延びるよう構成する場合に限られず、台座部2の後端面の左端部または右端部から後方に蛇行するように延びるよう構成してもよい。
(プローブ支持基板の構成)
つぎに、プローブ支持基板20の構成について説明する。図3は、プローブ支持基板の構成を示す断面図である。プローブ支持基板20は、プローブ1が取り付けられる下面に、プローブ1の台座部2を挿入して取り付けるための概略直方体状の取り付け部(台座部2と略同程度の大きさの溝)である挿入穴(以下、取り付け部25という)を有している。プローブ1がプローブ支持基板20に取り付けられる際には、この取り付け部25の両側面(平滑面)81とプローブ1の支持固定面2a,2aが接触するように取り付けられる。また、この取り付け部25の後端面(プローブ1の取り付け側から見た底面)83とプローブ1の支持固定面2b,2bが接触するように取り付けられる。なお、ここでの取り付け部25が特許請求の範囲に記載の挿入穴に対応する。
さらに、プローブ支持基板20は、プローブ1が取り付けられる下面と反対側の上面に、プローブ1の抜け止め部4を挿入して固定するための概略直方体状の取り付け部である固定穴(以下、取り付け部26という)を有している。この取り付け部26は、プローブ1がプローブ支持基板20の取り付け部26に取り付けられる際には、この取り付け部26(挿入穴)の内壁面84と、プローブ1の2つの折り返し部4a,4aの外側が接触するように取り付けられる。なお、ここでの取り付け部26が特許請求の範囲に記載の固定穴に対応する。
プローブ支持基板20は、配線層21と、図1に示した絶縁層29を構成するシリコン基板22T,22B、絶縁酸化膜23、被覆絶縁膜24を備えている。シリコン基板22Tはプローブ支持基板20の上面側に配置され、シリコン基板22Bはプローブ支持基板20の下面側に配置されている。
絶縁酸化膜23は、シリコンを酸化させたシリコン酸化膜であり、シリコン基板22Tとシリコン基板22Bの間に配置されている。これらのシリコン基板22T、絶縁酸化膜23、シリコン基板22Bによって、プローブ支持基板20はSOI(Silicon on Insulator)構造を構成している。
被覆絶縁膜24は、シリコン基板22T,22B等と配線層21とを絶縁するためのシリコン酸化膜であり、例えばSOI(シリコン基板22T,22B)を熱酸化することによって形成する。この被覆絶縁膜24は、プローブ支持基板20の全表面を被覆しており、取り付け部25,26の側面(内壁)部分も被覆絶縁膜24によって被覆されている。
配線層21は、被覆絶縁膜24上に形成されている。プローブ支持基板20にプローブ1が装着すると、装着したプローブ1の台座部2、抜け止め部4と配線層21が接触するよう配線層21が配設されている。すなわち、配線層21は、取り付け部25,26の側面部分の全体を被覆するよう形成されている。また、配線層21は、所定のパターニングによってプローブ支持基板20の上面の一部にも配設されており、インタポーザ40と接続する。なお、隣接するプローブ1同士がショートしないようプローブ支持基板20の下面には、配線層21は形成されていない。
(プローブの製造方法(1))
つぎに、本実施の形態1にかかるプローブ1の製造方法(1)について図4〜図9に示す図面を用いて説明する。図4〜図9は、実施の形態1にかかるプローブの製造方法を説明するための断面図である。
まず、図4に示すように酸化膜等の犠牲層51を例えばCVD(Chemical Vapour Deposition)法やスピンポリマーコーティングによりシリコン基板50の表面(積層方向の上面)全体に成膜する。ここでの犠牲層51は、シリコン基板50上にプローブ1を生成した後、シリコン基板50からプローブ1を分離する際に除去されるものである。
つぎに、図5に示すように銅(Cu)等の種層52を、例えばCVD法、スパッタ法、無電解メッキ法等によって犠牲層51の表面(積層方向の上面)全体に成膜する。ここでの、種層52はプローブ1を構成する導電物質をメッキ方法によって生成する際に種となる層である。
つぎに、種層52の表面全体にレジスト(フォトレジスト)53P(感光材料)を塗布し、写真製版技術(フォトリソグラフィー)(露光、現像)を用いて、レジスト53Pのパターニングを行なう。これにより、図6に示すように所望の部位のみにおいて種層52の表面が現れる。ここでは、種層52の表面の現れているパターンがプローブ1の形状(図2−2に示すプローブ1の上面形状)に対応するようレジスト53Pのパターニングを行なっておく。すなわち、ここでのレジスト53Pのパターンは、種層52上でプローブ1を形成させない領域に対応する。
そして、図7に示すようにシリコン基板50の積層方向の上面から電解メッキ処理(ニッケル(Ni)メッキ等)を行ない、所定のメッキ層54を形成する。このメッキ処理によって形成される部分(メッキ層54)がプローブ1となる。したがって、プローブ1の上面が図2−2に示す平面を有した平板であるとすると、図7に示すメッキ層54の積層(成長)方向の厚さがプローブ1の厚さとなる。すなわち、図7に示すメッキ層54は、プローブ1の側面(プローブ1の長手方向(接触部7の上面と抜け止め部4の上面を結ぶ線)を軸として切断した場合の断面形状)を示している。
この後、図8に示すようにレジスト53Pを除去し、図9に示すように種層52、犠牲層51を除去する。ここでの種層52、犠牲層51の除去は例えばプラズマエッチング、化学エッチングによって行なう。これにより、メッキ層54で形成されたプローブ1とシリコン基板50とが分離されることとなる。
このように、本実施の形態1においては、シリコン基板50に対して、写真製版技術を用いてプローブ1を形成するためのパターニングを行なった後、メッキ処理によってメッキ層54(プローブ1)を形成するので、一度に多数のプローブ1を製造することが可能となる。
(プローブ支持基板の製造方法)
つぎに、本実施の形態1にかかるプローブ支持基板20の製造方法について図10〜図16に示す図面を用いて説明する。図10〜図16は、実施の形態1にかかるプローブ支持基板20の製造方法を説明するための断面図である。
本実施の形態1においては、プローブ支持基板20を図10に示すSOIウエハ69を用いて作製する。ここでのSOIウエハ69は、シリコン層60T、絶縁酸化膜層61、シリコン層60Bを有しており、それぞれ図3に示したシリコン基板22T、絶縁酸化膜23、シリコン基板22Bに対応している。
まず、図3に示した取り付け部25を形成するため、SOIウエハ69の下面部(シリコン層60B)全体にレジスト62Pを塗布し、写真製版技術を用いて、レジスト62Pのパターニングを行なう。これにより、図11に示すように所望の部位のみにおいてシリコン層60Bの表面が現れる。ここでは、シリコン層60Bの表面の現れているパターンがプローブ1の取り付け部25の形状(前端面)に対応するようレジスト62Pのパターニングを行なっておく。
この後、図12に示すようにSOIウエハ69の下面側からエッチングを行い、シリコン層60Bをエッチングする。このとき、シリコン層60Bのエッチングは絶縁酸化膜層61の析出する位置で終了する。これにより、絶縁酸化膜層61の位置でシリコン層60Bのエッチングを停止させることができ、SOIウエハ69面内において均一な形状(正確な深さ)のエッチングを行なうことが可能となる。ここでのシリコン層60B(絶縁酸化膜層61)のエッチング深さはSOIウエハ69の面内で5%以下の誤差であることが望ましい。シリコン層60Bをエッチングした後、レジスト62Pを除去することによって図3に示した取り付け部25がSOIウエハ69に形成される。
つぎに、図3に示した取り付け部26を作製するため、SOIウエハ69の上面部(シリコン層60T)全体にレジスト63Pを塗布し、写真製版技術を用いて、レジスト63Pのパターニングを行なう。これにより、図13に示すように所望の部位のみにおいてシリコン層60Tの表面が現れる。ここでは、シリコン層60Tの表面の現れているパターンがプローブ1の取り付け部26の形状(前端面)に対応するようレジスト63Pのパターニングを行なっておく。
この後、図14に示すようにSOIウエハ69の上面側からエッチングを行い、シリコン層60Tをエッチングする。このとき、シリコン層60Tのエッチングとともに絶縁酸化膜層61をエッチングする。シリコン層60T、絶縁酸化膜層61をエッチングした後、レジスト63Pを除去することによって図3に示した取り付け部26がSOIウエハ69に形成される。
つぎに、取り付け部25,26の形成されたSOIウエハ69を熱酸化し、絶縁膜層64(図3に示した被覆絶縁膜24に対応)を形成する。この絶縁膜層64は、図15に示すようにSOIウエハ69の全表面を被覆しており、取り付け部25,26となる部分の側面部分(内壁)も被覆される。
この絶縁膜層64で被覆されたSOIウエハ69に対して例えば銅メッキ処理を行なう。これにより、銅メッキ層(導電層)等がSOIウエハ69の全表面を被覆し、取り付け部25,26となる部分の側面部分も銅メッキ層によって被覆される。
銅メッキ層で被覆されたSOIウエハ69の下面側の表面層をポリッシング(研磨)することによって、SOIウエハ69の下面側を被覆している銅メッキ層を除去する。また、SOIウエハ69の上面側に、銅メッキ層を用いた所定の配線層(後述の配線層65)を生成するため、SOIウエハ69の上面部(シリコン層60T)全体にレジストを塗布し、写真製版技術を用いて、レジストのパターニングを行なう。これにより、所望の部位のみにおい銅メッキ層の表面が現れる。この後、図16に示すようにSOIウエハ69の上面側から銅メッキ層のエッチングを行い、配線層65を形成する。これにより、本実施の形態1にかかるプローブ支持基板20が形成される。
なお、ここではプローブ支持基板20の取り付け部25となる挿入穴(側面81、後端面83)を形成した後、取り付け部26となる挿入穴(内壁面84)を形成することとしたが、取り付け部26となる挿入穴を形成した後に取り付け部25となる挿入穴を形成してもよい。
また、取り付け部25,26となる挿入穴を形成する順番は、どちらが先であってもよい。また、取り付け部25,26となる挿入穴を形成する場合、先に形成する挿入穴をエッチングする際に絶縁酸化膜23の手前でエッチングを停止させ、後に形成する挿入穴をエッチングする際に絶縁酸化膜23をエッチングすることとしてもよい。また、取り付け部25,26となる挿入穴を形成する場合、先に形成する挿入穴をエッチングする際に絶縁酸化膜23の全てをエッチングした位置でエッチングを停止させてもよい。
ここで、実施の形態1にかかる、プローブ支持基板20へのプローブ1の取り付け処理、プローブ1によるウエハ30の測定処理、プローブ1のプローブ支持基板20からの取り外し処理について説明する。
(プローブの取り付け(1))
図17は、プローブ1のプローブ支持基板20への取り付けを説明するための図である。図16に示すプローブ支持基板20に対して、図2−1等に示したプローブ1を取り付ける際には、プローブ1の抜け止め部4をプローブ支持基板20の取り付け部25から取り付け部26へ挿入する。そして、プローブ1の台座部2をプローブ支持基板20の取り付け部25に設置する。このとき、台座部2の第1の支持固定面2a,2aと取り付け部25の内壁面が接触して固定されるとともに、台座部2の第2の支持固定面2b,2bと取り付け部25の底部が接触して固定される。これにより、プローブ1は、プローブ支持基板20に対して左右方向および前後方向の位置決めが正確に行なわれた状態で、プローブ支持基板20に載置(挿入)される。
また、抜け止め部4の折り返し部4a,4aの外側と取り付け部26の内壁面が接触して固定される。これにより、プローブ1は2つの折り返し部4a,4aの復元力により挿入穴の内壁面を押圧して、内壁面との間に働く摩擦力を大きくすることにより、プローブ1の取り付け部26からの脱落を防止できる。
なお、プローブカード100を作製する際には、予めプローブ支持基板20とインタポーザ40を接続させた後にプローブ1をプローブ支持基板20に挿入してもよいし、プローブ支持基板20とインタポーザ40を接続させる前にプローブ1をプローブ支持基板20に挿入してもよい。
(プローブによる測定)
プローブ1が挿入されたプローブカード100によって、ウエハ30を測定する際には、各プローブ1の接触部7(先端部7a)をウエハ30の電極部31に押し当てる。このとき、バネ部6は所定量撓み所定の圧力で各先端部7aが電極部31を押圧する。これにより、プローブカード100によってウエハ30を測定する際の電極部31やプローブ1の損傷を低減させることが可能となる。
(プローブの取り外し(1))
プローブ1の磨耗や損傷等により、プローブ1をプローブ支持基板20から取り外す際には、バネ部6や接触部7をプローブ支持基板20の下側方向へ引き抜く。このとき、プローブ1とプローブ支持基板20は半田等によって接着されていないため、プローブ1をプローブ支持基板20から容易に取り外すことができる。また、プローブ支持基板20とインタポーザ40が接続された状態であっても、プローブ1をプローブ支持基板20の下側方向へ引き抜くだけでよいので、プローブ支持基板20からインタポーザ40を取り外す必要がない。
(エリアアレイタイプ)
ここで、複数のプローブ1をプローブ支持基板20に取り付ける場合のプローブ1の配列について説明する。メモリ等のラインタイプのシリコンチップは、PAD(電極部31)の配列(並び)が疎であり、例えば1本の直線状にPADが配置される。このため、ラインタイプのシリコンチップを形成するためのウエハ30に複数のプローブ1を接触させる場合、各プローブ1(バネ部6)が撓む方向でプローブ1が隣接しないよう、各プローブ1を配列できる。
これに対し、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)、システムLSI(Large Scale Integration)等のエリアアレイタイプのシリコンチップは、PADの配列が密であり、例えばシリコンチップの略全面にPADが配置される。このため、エリアアレイタイプのシリコンチップを形成するためのウエハ30に複数のプローブ1を接触させるためには、複数のプローブ1を密に配置したプローブカード100が必要となる。例えば、プローブ支持基板20の面内で図18に示すようにプローブ1を配置する場合、各プローブ1(バネ部6)が撓む方向でプローブ1が隣接する。
本実施の形態1では、プローブ1のバネ部6が、基部5に対して所定の角度(例えば60°)傾いて設けられているので、各プローブ1が撓む方向で隣接するプローブ1同士の間隔を狭くすることが可能となる。すなわち、プローブ1のバネ部6が、基部5に対して90°傾いて設けられている場合は、少なくともバネ部6の長さだけ隣り合うプローブ1(プローブ1が撓む方向と平行な面内で隣接するプローブ1)を離してプローブ1を配置しなければならないが、プローブ1のバネ部6が、基部5に対して例えば60°傾いて設けられている場合は、90°傾いて設けられている場合よりも狭い間隔でプローブ1を配置することが可能となる。したがって、プローブ1をプローブ支持基板20に対して高集積で配置することができるのでプローブカード100の構成が小さくなるとともに、プローブカード100は微細なシリコンチップを測定することが可能となる。
なお、本実施の形態1においては、抜け止め部4が台座部2の後端面から後方に蛇行するように延びる構成としたが、抜け止め部4の構成はこの構成に限られない。すなわち、抜け止め部4は、プローブ支持基板20の取り付け部25に取り付けられた際に、少なくとも抜け止め部4の2点において挿入穴の内壁面に接触するとともに、取り付け部25の挿入穴に押し込まれた際、幅方向に押し縮められるようにして挿入(固定)されればよい。ここで、抜け止め部4の他の構成例について説明する。
(抜け止め部の他の構成例)
図19−1および図19−2は、抜け止め部4の他の構成例を示す斜視図である。図19−1に示す抜け止め部4は、図2−1および図2−2に示した抜け止め部4と同様に、柔軟性を持つよう薄肉に形成されている。抜け止め部4は、台座部2(ここでは図示せず)の後端面のほぼ中央から後方に延びる概略直方体状を成す軸部4xと軸部4xの側面から延びる少なくとも2つの概略直方体状を成す折り返し部4aを備えている。なお、図19−1では折り返し部4aが4つである場合を示している。
この折り返し部4aは、抜け止め部4がプローブ支持基板20の取り付け部26に取り付けられた際に、折り返し部4a,4a,4a,4aの外側が挿入穴の内壁面に接触するよう軸部4xに接続されている。すなわち、ここでの抜け止め部4も取り付け部26の挿入穴に押し込まれた際、幅方向に押し縮められようにして挿入されている。また、各折り返し部4aはプローブ1の挿入方向に対して所定の角度撓んで挿入穴に挿入される。そして、抜け止め部4が挿入された後は、自らの復元力により挿入穴の内壁面を押圧して、内壁面との間に働く摩擦力を大きくすることにより、プローブ1の取り付け部からの脱落を防止している。
また、図19−2に示す抜け止め部4も、図2−1および図2−2に示した抜け止め部4と同様に、柔軟性を持つよう薄肉に形成されている。抜け止め部4は、台座部2(ここでは図示せず)の後端面のほぼ中央から後方に延びる概略直方体状を成す軸部4y,4zと、軸部4y,4zの中間部に配置される所定の厚さを有した環状(円環状)の環状部4rを備えている。そして、この環状部4rの半径方向と軸部4y,4zの延びる方向が一致するよう環状部4rと軸部4y,4zは接続されている。環状部4rにおいては、環状部4rの半径方向で軸部4y,4zが延びる方向(軸位置)から最も遠隔に位置する部分が折り返し部4aとなる。
抜け止め部4がプローブ支持基板20の取り付け部26に取り付けられた際に、環状部4rの各折り返し部4a,4aの外側が取り付け部26の挿入穴の内壁面に接触する。すなわち、ここでの抜け止め部4も取り付け部26の挿入穴に押し込まれた際、幅方向に押し縮められようにして挿入され、挿入された後は、自らの復元力により挿入穴の内壁面を押圧して、内壁面との間に働く摩擦力を大きくすることにより、プローブ1の取り付け部26からの脱落を防止している。
なお、本実施の形態1においては、バネ部6は、基部5の先端部から所定の角度傾いた方向に直線的に延びる構成としたが、バネ部6は基部5の先端部から曲線的に延びる構成としてもよい。この場合も、バネ部6の傾きは、複数のプローブ1がプローブ支持基板20に整列して取り付けられた際に、隣り合うバネ部6が相互に干渉することなく余裕をもって十分撓めるようバネ部6の曲線形状を構成しておく。また、バネ部6が蛇行して延びるバネ機能(スプリング)を備える構成としてもよい。この場合は、バネ部6が基部5から所定の角度傾くことなく直線的に延びた構成となる。
また、本実施の形態1においては、プローブ支持基板20が取り付け部26を備え、プローブ1の台座部2が取り付け部26の底面に接触することによって、プローブ支持基板20に対するプローブ1の前後方向の位置決めを行なうこととしたが、プローブ支持基板20が取り付け部26を備えない構成としてもよい。この場合、プローブ1の台座部2がプローブ支持基板20の下面に接触することによって、プローブ支持基板20に対するプローブ1の前後方向の位置決めを行なう。
また、本実施の形態1においては、プローブ1をニッケルによって作製することとしたが、プローブ1はニッケル以外の材料によって作製してもよい。例えば、プローブ1を白金で作製してもよいし、ニッケル−クロムの合金によって作製してもよい。さらに、作製したプローブ1に対して所定のメッキ(金メッキ、銀メッキ、銅メッキ、白金メッキ等)を行なうこととしてもよい。
また、本実施の形態1ではプローブ支持基板20をSOIウエハ69を用いて作製したが、プローブ支持基板20はSOIウエハ69以外のシリコン系半導体等を用いて作製してもよい。例えば、プローブ支持基板20を1枚のシリコンウエハを用いて作製してもよいし、2枚のシリコンウエハを重ね合わせ、重ね合わせた接合面(シリコンウエハの中間部)にシリコン酸化膜を有するウエハによって作製してもよい。また、プローブ支持基板20を、積層方向に複数種類の膜層を有した複層基板(半導体基板等)によって作製してもよい。この場合も、例えばシリコン基板や複層基板の一方の側から取り付け部25(側面81、後端面83)を作製し、他方の側から取り付け部26(内壁面84)を作製する。さらに、プローブ1は、ニッケルの平板材料をプレス加工により打ち抜いて一体に成形することとしてもよい。
また、本実施の形態1ではプローブ支持基板20を作製する際、プローブ支持基板20の上面側から取り付け部25を形成することとしたが、プローブ支持基板20の下面側から取り付け部25を形成してもよい。
また、本実施の形態1では配線層21が取り付け部25,26の側面部分の全体およびプローブ支持基板20の上面の一部に配設される場合について説明したが、プローブ支持基板20が配線層21を備えない構成としてもよい。この場合、プローブ支持基板20に取り付けられたプローブ1とインタポーザ40が直接接続することとなる。例えば、インタポーザ40の下面側に所定の配線層を配設させておき、この配線層とプローブ1(抜け止め部4)を接続させる。また、インタポーザ40の下面側に取り付け部25へ挿入可能な導電性の凸部を設けておき、この凸部とプローブ1を接続させてもよい。
また、配線層21を取り付け部25,26の側面部分に配設し、プローブ支持基板20の上面に配設しないこととしてもよい。この場合、取り付け部25,26の側面部分に配設された配線層21とインタポーザ40が接続することとなる。
また、本実施の形態1では被覆絶縁膜24がプローブ支持基板20の全表面を被覆する場合について説明したが、被覆絶縁膜24によって被覆する箇所はプローブ支持基板20の全表面に限られない。すなわち、被覆絶縁膜24によってプローブ1、配線層21、インタポーザ40の配線層とシリコン基板22T,22Bを絶縁できればよく、必ずしもプローブ支持基板20の全表面を被覆する必要はない。
例えば、配線層21が取り付け部25,26の側面部分に配設されている場合には、取り付け部25,26の側面部分のみを被覆絶縁膜24によって被覆することとしてもよい。この場合は、インタポーザ40の配線層がシリコン基板22Tと導通しなよう、インタポーザ40を構成しておく。
このように実施の形態1によれば、プローブ1が抜け止め部4を備えているので、簡易な構成のプローブ1をプローブ支持基板20に対して容易に挿入し、プローブ支持基板20に固定させることが可能となる。これにより、半田接合等の複雑な処理を行なうことなく、プローブカード100を容易に作製できるとともに、プローブカード100のプローブ1を修理する際のプローブ1の交換が容易になる。
また、プローブ1が、台座部2を備えているので、プローブ1をプローブ支持基板20に取り付ける際の正確な位置決めを行える。したがって、プローブカード100によってウエハ30を測定する際、プローブ1の先端部と電極部31を正確に位置合わせすることが可能となり、ウエハ30の正確な測定が可能となる。
また、プローブ1の抜け止め部4の短手方向の幅が台座部2の短手方向の幅よりも狭いので、ウエハ30の測定面側(下側)からプローブ1をプローブ支持基板20に装着させることができる。したがって、プローブカード100を容易に作製できるとともに、プローブ支持基板20に装着済みのプローブ1を交換する際、インタポーザ40とプローブ支持基板20を取り外すことなく容易にプローブ1を交換することが可能となる。
また、プローブ1は、ピン部3の一部(バネ部6)をプローブ1の押し当て方向に対して斜めに形成しているので(プローブ1のバネ部6が基部5に対して所定の角度傾いて設けられているので)、プローブ1をプローブ支持基板20に対して高集積で配置することができる。これにより、プローブカード100の構成を小さくさせることができるとともに、プローブカード100は微細なシリコンチップを測定することが可能となる。したがって、プローブ支持基板20上でプローブ1の占積率を落とすことなくプローブ1を配置できるとともに、プローブ1に良好なバネ性を持たせることが可能となる。
また、プローブカード100を写真製版技術を用いて作製するので、微細なプローブ1を一度に多数作製することが可能となる。さらに、本実施の形態1ではプローブ1を作製する際のフォトリソグラフィー工程(露光、現像)が1度であるため、少ないプロセスで容易にプローブ1を作製することが可能となる。
また、実施の形態1によれば、プローブ支持基板20がプローブ1の抜け止め部4を挿入させるための取り付け部25を備えているので、プローブ1をプローブ支持基板20に対して容易に挿入させ、プローブ支持基板20に固定することが可能となる。これにより、半田接合等の複雑な処理を行なうことなく、プローブカード100を容易に作製できるとともに、プローブカード100のプローブ1を修理する際のプローブ1の交換が容易になる。
また、プローブ支持基板20がプローブ1の台座部2を固定するための取り付け部26を備えているので、プローブ1をプローブ支持基板20に取り付ける際の正確な位置決めを行える。したがって、プローブカード100によってウエハ30を測定する際、プローブ1の先端部と電極部31を正確に位置合わせすることが可能となり、ウエハ30の正確な測定が可能となる。
また、プローブ支持基板20が、取り付け部25,26を備え、取り付け部26の幅が取り付け部25の幅より小さいので、取り付け部25,26に対してウエハ30の測定面側(下側)からプローブ1を装着させることができる。したがって、プローブカード100を容易に作製できるとともに、プローブ支持基板20に装着済みのプローブ1を交換する際、インタポーザ40とプローブ支持基板20を取り外すことなく容易にプローブ1を交換することが可能となる。
また、プローブ支持基板20を写真製版技術を用いて作製するので、微細なプローブ支持基板20を一度に多数作製することが可能となる。さらに、本実施の形態1ではプローブ支持基板20の取り付け部26を作製する際のフォトリソグラフィー工程(露光、現像)が1度であるため、少ないプロセスで容易に取り付け部26を作製することが可能となる。また、プローブ支持基板20の取り付け部25を作製する際のフォトリソグラフィー工程(露光、現像)も1度であるため、少ないプロセスで容易に取り付け部25を作製することが可能となる。したがって、低コストで容易にプローブ支持基板20を作製することが可能となる。
また、プローブ支持基板20を、SOIウエハ等の複層基板によって作製し、複層基板の一方の側から取り付け部25(側面81、後端面83)を形成するとともに所定の膜層でエッチングを停止させるので、均一な形状(正確な深さ)のエッチングを行なうことが可能となる。これにより、正確な形状(高さ)の取り付け部25を形成することが可能となり、プローブ1をプローブ支持基板20に装着させた場合にプローブ1の前方方向(ウエハ30の測定側)の高さを均一に揃えることが可能となる。したがって、プローブ1によってウエハ30を測定する際、プローブ1による電極部31の損傷を減少させることが可能となる。
実施の形態2.
つぎに、図20−1〜図28−2を用いてこの発明の実施の形態2について説明する。実施の形態2ではプローブ1の先端部7aを3次元的に尖らせて、プローブカード100によってウエハ30を測定する際の電極部31やプローブ1の損傷を低減させる。
(プローブの構成(2))
図20−1は実施の形態2にかかるプローブの構成を示す斜視図であり、図20−2は実施の形態2にかかるプローブの側面構成を示す断面図である。図20−1および図20−2の各構成要素のうち図2−1および図2−2に示す実施の形態1のプローブ1と同一機能を達成する構成要素については同一番号を付しており、重複する説明は省略する。なお、図20−2に示すプローブの側面構成は、プローブ1の長手方向(接触部7の上面と抜け止め部4の上面を結ぶ線)を軸として切断した場合の断面形状)を示している。
本実施の形態2のプローブ1も実施の形態1のプローブ1と同様に、複数個がプローブ支持基板20に櫛歯状に固定されて被測定物である電極部31に押し当てられて使用されるフラットタイプのプローブである。本実施の形態2のプローブ1は、実施の形態1のプローブ1と比べて、先端部7aの構成に主たる特徴を有している。すなわち、ここでの接触部7は、被測定物である電極部31に押し当てられた際に、先端部7aが微少な接触面にて当接するように略四角錐状に尖らせられている。
この四角錐は、直方体の4つの側面のうち3の側面に対応する角部(稜部)が削ぎ落とされるようにして形成され3つの面を斜面とする四角錐であり、4つの面を斜面とする四角錐とするよりも加工箇所の削減及び形状の簡素化が図れるよう工夫がされている。すなわち、ここでのプローブ1の先端部7aは、3次元的に尖らせらている。
(プローブの製造方法(2))
つぎに、本実施の形態2にかかるプローブ1の製造方法について図21〜図26に示す図面を用いて説明する。図21〜図26は、実施の形態2にかかるプローブの製造方法を説明するための断面図である。
まず、シリコン基板70の表面全体にレジスト71Pを塗布し、写真製版技術を用いて、レジスト71Pのパターニングを行なう。これにより、所望の部位のみにおいてシリコン基板70の表面が現れる。ここでは、シリコン基板70の上面から見たパターンがプローブ1の略上面形状に対応するようレジスト71Pのパターニングを行なっておく。
レジスト71Pによってパターニングされたシリコン基板70の上面方向から、所定のウエットエッチング材料(例えばKOH薬液)によって所定の条件でウエットエッチングを行なうと、レジスト71Pによってパターニングされていない部分のシリコン基板70がエッチングされる。
ウエットエッチングは、等方性のエッチングであるため、シリコン基板70でレジスト71Pによってパターニングされていない中間部は、シリコン基板70の下方(レジスト71Pの積層方向における下方向)に向かってエッチングされる。また、シリコン基板70でレジスト71Pによってパターニングされていない端部は、図21に示すようにシリコン基板70の下方とともに横方向がエッチングされる。このシリコン基板70の中間部と端部のエッチング形状の相違は、シリコン(100)結晶面とシリコン(111)結晶面でエッチング速度が異なる性質を利用したものである。
シリコン基板70をエッチングした後、レジスト71Pを除去する。これにより、図22に示すような碗状(平坦な底面、平坦な底面と所定の角度を成す斜壁面、この斜壁面と所定の角度を成すとともに平坦な底面と垂直な角度を成す側壁面で構成される碗状)にエッチングされたシリコン基板70が形成される。なお、シリコン基板70を、平坦な底面、平坦な底面と所定の角度を成す斜壁面のみを有する碗状にエッチングしておいてもよい。
つぎに、図23に示すように、碗状にエッチングされたシリコン基板70の表面全体に酸化膜等の犠牲層72を例えばCVD法により成膜する。ここでの犠牲層72は、シリコン基板70上にプローブ1を生成した後、シリコン基板70からプローブ1を分離する際に除去されるものである。
さらに、銅(Cu)等の種層73を、例えばCVD法、スパッタ法、無電解メッキ法等によって犠牲層72の表面(積層方向の上面)全体に成膜する。ここでの、種層73はプローブ1を構成する導電物質をメッキ方法によって生成する際の種となる層である。
つぎに、種層73の表面全体にレジスト74Pを塗布し、写真製版技術を用いて、レジスト74Pのパターニングを行なう。これにより、図24に示すように所望の部位のみにおいて種層73の表面が現れる。ここでは、種層73の表面の現れているパターンがプローブ1の形状に対応するとともに、先端部7a(直方体の4つの側面のうち3の側面に対応する削ぎ落とされた角部)がウエットエッチングされた碗状に対応するようレジスト74Pのパターニングを行なっておく。すなわち、ここでのレジスト74Pのパターンは、種層73上でプローブ1を形成させない領域に対応する。
そして、図25に示すようにシリコン基板70の積層方向の上面から電解メッキ処理(ニッケルメッキ等)を行ない、所定のメッキ層(ニッケル、ニッケル合金等)75を形成する。このメッキ処理によって形成される部分(メッキ層75)がプローブ1となる。したがって、プローブ1の上面が図2−2に示す平面を有した平板であるとすると、図25に示すメッキ層54の積層方向の厚さがプローブ1の厚さとなる。すなわち、図25に示すメッキ層54は、プローブ1の断面(側面)を示している。
この後、図26に示すようにレジスト74Pを除去し、その後種層73、犠牲層72を除去する。これにより、シリコン基板70とメッキ層75で形成されたプローブ1(先端部7aの角部が削ぎ落とされたプローブ1)が分離されることとなる。
なお、ここでは所定の条件(材料)でウエットエッチングを行なうことにより、図21に示すシリコン基板70を作製し、このシリコン基板70上に先端部7aが3次元的に尖らせられたプローブ1を生成することとしたが、他の形状を有したシリコン基板70上にプローブ1を生成することとしてもよい。
図27は、先端部7aが3次元的に尖らせられたプローブ1を生成するためのシリコン基板の他の構成例を示す図である。例えば、所定のエッチング条件、シリコン基板70の材質、結晶方位面等によって図27に示すような碗状(平坦な底面と、平坦な底面から円弧状に延びる斜壁面(側面)を有する碗状)にエッチングされたシリコン基板70を形成しておく。
図28−1および図28−2は、先端部7aが3次元的に尖らせられたプローブ1の他の構成例を示す図であり、それぞれ図27に示したシリコン基板70上にプローブ1を生成させた場合のプローブ1の構成を示す斜視図および側面図である。
図28−1に示すように、ここでのプローブ1の先端部7aは図27に示したシリコン基板70の碗状の形状(平坦な底面と、平坦な底面から円弧状に延びる斜壁曲面)に対応している。
すなわち、接触部7は、被測定物である電極部31に押し当てられた際に、先端部7aが微少な接触面にて当接するように円錐の高さ方向に平行な面で半分に切断された(削ぎ落とされた)半円錐形状を有している。この半円錐形状の底面は略半円形状をしており、プローブ1の接触部7の前方方向と垂直な方向で切断した場合の断面形状に対応している。すなわち、プローブ1は半円錐形状の底面(半円)が接触部7に配設された構造を有している。また、半円錘形状(先端部7a)の母線がプローブ1の側面形状に対応し、半円錘形状の切断面がプローブ1の上面形状に対応している。なお、先端部7aの構造としては、3次元的に尖った構成であればよく、四角錘状、半円錐状に限られず、何れかの錘状であればよい。
このように、実施の形態2によれば、プローブ1の先端部7aを生成する部分として予めシリコン基板70を碗状に形成しておくので、容易に先端部7aが3次元的に尖ったプローブ1を作製することが可能となる。
また、プローブ1によってウエハ30を測定する際には、3次元的に先端部7aが尖ったプローブ1が電極部31に接触してウエハ30を測定するので、プローブ1が電極部31を弱い圧力で押圧して接触する場合であっても、プローブ1の電極部31の表面上の滑りを低減させることが可能となる。したがって、プローブ1は弱い圧力で電極部31を押圧してウエハ30を測定することが可能となり、プローブ1による電極部31の損傷を低減させることが可能となる。
また、プローブ1の先端部7aが尖っているため、先端部7aを微細化させることが可能となり、電極部31が微細な場合であっても、ウエハ30(電極部31近傍のパッシベーション膜等)を損傷することなく容易にウエハ30を測定することが可能となる。
実施の形態3.
つぎに、図29〜図31を用いてこの発明の実施の形態3について説明する。実施の形態3では、プローブ支持基板20の配線層上に半田等を配設しておき、この半田等によってプローブ支持基板20とプローブ1を半田接合する。
(プローブ支持基板の構成(2))
まず、実施の形態3にかかるプローブ支持基板20の構成について説明する。図29は、実施の形態3にかかるプローブ支持基板の構成を示す断面図である。ここでのプローブ支持基板20も、図3に示した実施の形態1のプローブ支持基板20と同様にシリコン基板22T,22B、絶縁酸化膜23からなるSOIウエハによって構成されている。そして、SOIウエハ上の被覆絶縁膜24に形成された配線層21上に半田層70が配設されている。
この半田層70は、配線層21と同様のパターニングがされている。すなわち、プローブ支持基板20にプローブ1が装着されると、装着されたプローブ1の台座部2、抜け止め部4と半田層70が接触するよう配線層21上に半田層70が配設されている。換言すると、半田層70および配線層21は、取り付け部25,26の側面部分の全体を被覆するよう形成されている。また、半田層70および配線層21は、所定のパターニングによってプローブ支持基板20の上面の一部にも配設されており、インタポーザ40と接続する。なお、隣接するプローブ1同士がショートしないようプローブ支持基板20の下面には、半田層70および配線層21は形成されていない。
(プローブ支持基板の製造方法(2))
つぎに、本実施の形態3にかかるプローブ支持基板20の製造方法について図30に示す図面を用いて説明する。図30は、実施の形態3にかかるプローブ支持基板20の製造方法を説明するための断面図である。なお、本実施の形態3においてもプローブ支持基板20の配線層21を形成するまでの手順(図10〜図16)は、実施の形態1と同様であるためその説明を省略する。
図16に示したように、配線層21を絶縁酸化膜23上に形成した後、配線層21が形成されたSOIウエハに対して例えば半田メッキ処理を行なう。これにより、半田メッキ層(導電層)等がSOIウエハの全表面を被覆し、取り付け部25,26となる部分の側面部分も半田メッキ層によって被覆される。
半田メッキ層で被覆されたSOIウエハの下面側の表面層をポリッシング(研磨)することによって、SOIウエハの下面側を被覆している半田メッキ層を除去する。また、SOIウエハの上面側に、半田メッキ層を用いた半田層70を生成するため、SOIウエハの上面部(シリコン層60T)全体にレジストを塗布し、写真製版技術を用いて、レジストのパターニングを行なう。これにより、所望の部位のみにおい半田メッキ層の表面が現れる。この後、図30に示すようにSOIウエハの上面側から半田メッキ層のエッチングを行い、半田層70を形成する。これにより、本実施の形態3にかかるプローブ支持基板20が形成される。
なお、取り付け部25,26の側面部分を被覆する半田メッキ層が特許請求の範囲に記載の第1の接合層に対応し、SOIウエハの上面側でパターニングされた半田層70が特許請求の範囲に記載の第2の接合層に対応する。
ここで、実施の形態3にかかるプローブ支持基板20へのプローブ1の取り付け処理、プローブ1のプローブ支持基板20からの取り外し処理について説明する。なお、プローブ1によるウエハ30の測定処理は、実施の形態1と同様であるので、ここではその説明を省略する。
(プローブの取り付け(2))
図31は、実施の形態3にかかるプローブ1のプローブ支持基板20への取り付けを説明するための図である。図30(図29)に示すプローブ支持基板20に対して、図2−1等に示したプローブ1を取り付ける際には、まずプローブ支持基板20の半田層70が溶融する温度になるよう、プローブ支持基板20を所定の温度に温めておく。そして、プローブ1の抜け止め部4をプローブ支持基板20の取り付け部25から取り付け部26へ挿入する。さらに、プローブ1の台座部2をプローブ支持基板20の取り付け部25に設置する。次に、プローブ支持基板20とインタポーザ40とを、溶融した半田層70を介して接触させる。
この後、プローブ支持基板20の半田層70が凝固する所定の温度までプローブ支持基板20を冷却する。これにより、プローブ1の抜け止め部4が半田層70によってプローブ支持基板20の取り付け部26に固定されるとともに、プローブ1の台座部2が半田層70によってプローブ支持基板20の取り付け部25に固定される。また、プローブ支持基板20とインタポーザ40が半田層70によって接合される。
(プローブの取り外し(2))
プローブ1の磨耗や損傷等により、プローブ1をプローブ支持基板20から取り外す際には、プローブ支持基板20の半田層70が溶融する温度になるよう、プローブ支持基板20を所定の温度に温める。そして、プローブ1のバネ部6や接触部7をプローブ支持基板20の下側方向へ引き抜く。このとき、プローブ支持基板20とインタポーザ40が接続された状態であっても、プローブ1をプローブ支持基板20の下側方向へ引き抜くだけでよいので、プローブ支持基板20からインタポーザ40を取り外す必要がない。
なお、本実施の形態3では、半田層70と配線層21が同様のパターニングによってプローブ支持基板20上に配設されている場合について説明したが、半田層70と配線層21が異なるパターニングによってプローブ支持基板20上に配設されてもよい。
また、本実施の形態3では、銅メッキ層をパターニングして配線層65を形成した後、半田メッキ層をパターニングして半田層70を形成する場合について説明したが、半田メッキ層をパターニングして半田層70を形成した後、銅メッキ層をパターニングして配線層65を形成してもよい。
また、本実施の形態3では、プローブ支持基板20を製造する際に配線層65(配線層21)と半田層70をそれぞれ別々にパターニングすることとしたが、配線層65と半田層70を同時にパターニングすることとしてもよい。この場合、絶縁膜層64で被覆されたSOIウエハ69に対して例えば銅メッキ処理を行なうとともに、半田メッキ処理を行なう。その後、銅メッキ層および半田メッキで被覆されたSOIウエハ69の下面側の表面層をポリッシングすることによって、SOIウエハ69の下面側を被覆している銅メッキ層および半田メッキ層を除去する。次に、SOIウエハ69の上面部全体にレジストを塗布し、写真製版技術を用いて、レジストのパターニングを行なう。これにより、所望の部位のみにおい半田メッキ層の表面が現れる。この後、SOIウエハ69の上面側から半田メッキ層および銅メッキ層のエッチングを同時に行い、配線層65および半田層70を同時に形成する。
また、本実施の形態3では、半田層70をプローブ支持基板20上に配設する構成としたが、プローブ支持基板20上に配設する膜層としては半田層70以外の膜層であってもよい。すなわち、プローブ支持基板20の配線層21上に配線層21よりも低温で溶融する導電性材料を配設する構成としてもよい。なお、この場合の導電性材料もプローブ1をプローブ支持基板20に固定可能な材料とする。
このように実施の形態3によれば、プローブ支持基板20へ挿入したプローブ1を半田層70によっても固定するので、プローブ1をプローブ支持基板20へ強く固定することが可能となる。また、半田層70が配線層21上にも形成されているので、プローブ1をプローブ支持基板20へ固定する際に、プローブ支持基板20とインタポーザ40も接合させることが可能となり、プローブカード100の作製が容易になる。
また、プローブ支持基板20とプローブ1を半田層70によって強く固定させた場合であっても、プローブ1を取り外す際にはプローブ1をプローブ支持基板20の下側方向へ引き抜くことができるので、容易にプローブ1を交換することが可能となる。
また、プローブ支持基板20の半田層70を作製する際のフォトリソグラフィー工程(露光、現像)が1度であるため、少ないプロセスで容易に半田層70を作製することが可能となる。したがって、低コストで容易にプローブ支持基板20を作製することが可能となる。
以上のように、本発明にかかるプローブ、プローブカード、プローブの製造方法およびプローブ支持基板の製造方法は、プローブ支持基板へのプローブの脱着に適している。
本発明にかかるプローブカードの構成を説明するための図である。 実施の形態1にかかるプローブの構成を示す斜視図である。 実施の形態1にかかるプローブの構成を示す上面図である。 実施の形態1にかかるプローブ支持基板の構成を示す断面図である。 実施の形態1にかかるプローブの製造方法を説明するための断面図(1)である。 実施の形態1にかかるプローブの製造方法を説明するための断面図(2)である。 実施の形態1にかかるプローブの製造方法を説明するための断面図(3)である。 実施の形態1にかかるプローブの製造方法を説明するための断面図(4)である。 実施の形態1にかかるプローブの製造方法を説明するための断面図(5)である。 実施の形態1にかかるプローブの製造方法を説明するための断面図(6)である。 実施の形態1にかかるプローブ支持基板の製造方法を説明するための断面図(1)である。 実施の形態1にかかるプローブ支持基板の製造方法を説明するための断面図(2)である。 実施の形態1にかかるプローブ支持基板の製造方法を説明するための断面図(3)である。 実施の形態1にかかるプローブ支持基板の製造方法を説明するための断面図(4)である。 実施の形態1にかかるプローブ支持基板の製造方法を説明するための断面図(5)である。 実施の形態1にかかるプローブ支持基板の製造方法を説明するための断面図(6)である。 実施の形態1にかかるプローブ支持基板の製造方法を説明するための断面図(7)である。 プローブ支持基板へのプローブの取り付けを説明するための図(1)である。 プローブ支持基板面内でのプローブの配置を説明するための図である。 抜け止め部の他の構成例を示す斜視図(1)である。 抜け止め部の他の構成例を示す斜視図(2)である。 実施の形態2にかかるプローブの構成を示す斜視図である。 実施の形態2にかかるプローブの側面構成を示す断面図である。 実施の形態2にかかるプローブの製造方法を説明するための断面図(1)である。 実施の形態2にかかるプローブの製造方法を説明するための断面図(2)である。 実施の形態2にかかるプローブの製造方法を説明するための断面図(3)である。 実施の形態2にかかるプローブの製造方法を説明するための断面図(4)である。 実施の形態2にかかるプローブの製造方法を説明するための断面図(5)である。 実施の形態2にかかるプローブの製造方法を説明するための断面図(6)である。 先端部が3次元的に尖らせられたプローブを生成するためのシリコン基板の他の構成例を示す図である。 先端部が3次元的に尖らせられたプローブの他の構成例を示す斜視図である。 先端部が3次元的に尖らせられたプローブの他の構成例を示す断面図である。 実施の形態3にかかるプローブ支持基板の構成を示す断面図である。 実施の形態3にかかるプローブ支持基板の製造方法を説明するための断面図である。 プローブ支持基板へのプローブの取り付けを説明するための図(2)である。
符号の説明
1 プローブ
2 台座部
2a,2b 支持固定面
3 ピン部
4 抜け止め部
4r 環状部
4x,4y,4z 軸部
5 基部
6 バネ部
7 接触部
7a 先端部
20 プローブ支持基板
21,41,65 配線層
22T,22B シリコン基板
23 絶縁酸化膜
24 被覆絶縁膜
25,26 取り付け部
29,42 絶縁層
30 ウエハ
31 電極部
32 配線部
33 回路部
40 インタポーザ
50,70 シリコン基板
51,72 犠牲層
52,73 種層
53P,62P,63P,71P,74P レジスト
54,75 メッキ層
60T,60B シリコン層
61 絶縁酸化膜層
64 絶縁膜層
69 SOIウエハ
70 半田層
81 側面
83 後端面
84 内壁面
100 プローブカード

Claims (18)

  1. 測定対象物の電気特性を測定するプローブカードに取り付けられ、前記測定対象物を測定する際に前記測定対象物に接触するプローブにおいて、
    前記プローブカードに固定される台座部と、
    前記台座部から前記測定対象物側に延びて設けられ、前記測定対象物に押し当てられる接触部と、
    前記台座部から前記プローブカード側に延びて設けられ、前記プローブカードの挿入穴へ縮められて挿入された際の復元力によって前記挿入穴の側壁面との摩擦を大きくして抜けを防止する抜け止め部と、
    を備えることを特徴とするプローブ。
  2. 前記抜け止め部の幅は前記台座部の幅よりも狭く構成され、
    前記台座部は、前記挿入穴よりも前記測定対象物側に配置されて前記挿入穴の幅よりも広い幅を有した固定穴に差し込まれることを特徴とする請求項1に記載のプローブ。
  3. 前記接触部は、押し当て方向に対して斜めに延び可撓性を有するバネ部を備えることを特徴とする請求項1または2に記載のプローブ。
  4. 前記抜け止め部は、前記挿入穴の対向する側壁面に少なくとも1箇所ずつ接触するよう蛇行して延びることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載のプローブ。
  5. 前記台座部、前記抜け止め部および前記接触部は、フォトリソグラフィ技術を用いた半導体製造工程を利用して一体に形成されることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載のプローブ。
  6. プローブを測定対象物に接触させて前記測定対象物の電気特性を測定するプローブカードにおいて、
    複数の前記プローブが整列して取り付けられるプローブ支持基板と、
    前記プローブ支持基板に固定される台座部、前記台座部から前記測定対象物側に延びて設けられ前記測定対象物に押し当てられる接触部、および前記台座部から前記プローブ支持基板側に延びて設けられ前記プローブ支持基板の挿入穴へ縮められて挿入された際の復元力によって前記挿入穴の側壁面との摩擦を大きくして抜けを防止する抜け止め部を有する前記プローブと、
    を備えることを特徴とするプローブカード。
  7. 測定対象物の電気特性を測定するプローブカードに取り付けられ、前記測定対象物を測定する際に前記測定対象物に接触するプローブの製造方法において、
    半導体基板上に犠牲層を形成する犠牲層形成工程と、
    前記犠牲層上に前記プローブとなるメッキ層を形成するための種層を形成する種層形成工程と、
    前記種層上に前記プローブの形状が転写された第1のフォトレジストをパターニングして前記プローブとなるメッキ層を形成させない領域を被覆する第1の被覆工程と、
    前記第1のフォトレジストによって被覆されていない種層上に前記プローブの厚さだけメッキ成長を行なわせるメッキ工程と、
    前記犠牲層および前記種層をエッチングして、前記メッキ成長させた膜を前記プローブとして前記前記半導体基板から分離させる分離工程と、
    を含むことを特徴とするプローブの製造方法。
  8. 前記犠牲層形成工程の前に、前記半導体基板上で所定の領域に第2のフォトレジストをパターニングし、前記半導体基板上の所定の領域を前記第2のフォトレジストによって被覆する第2の被覆工程と、
    前記第2の被覆工程の後に、前記第2のフォトレジストによって被覆された領域の周縁部が前記メッキ成長する膜の成長方向と所定の角度を有する斜壁面を形成するよう、前記半導体基板を所定の深さ方向にウエットエッチングするエッチング工程と、
    をさらに含み、
    前記エッチング工程の後に前記犠牲層を形成することを特徴とする請求項7に記載のプローブの製造方法。
  9. 測定対象物の電気特性を測定するプローブが固定されるとともに、当該固定されたプローブの所定部が外部配線層と電気的に接続されるための挿入穴が形成されたプローブ支持基板の製造方法において、
    フォトリソグラフィ技術によって半導体基板上に前記挿入穴を形成する挿入穴形成工程と、
    前記プローブと前記半導体基板とを絶縁するための絶縁層を前記挿入穴の内壁面に形成する絶縁層生成工程と、
    を含むことを特徴とするプローブ支持基板の製造方法。
  10. 前記外部配線層と前記プローブとを電気的に接続する導電層を、前記挿入穴の内壁面に形成された前記絶縁層上に形成する導電層形成工程をさらに含むことを特徴とする請求項9に記載のプローブ支持基板の製造方法。
  11. 前記絶縁層形成工程は、前記絶縁層を、前記挿入穴の内壁面と前記半導体基板の表面上とに形成し、
    かつ前記導電層形成工程は、前記導電層を、前記挿入穴の内壁面に形成された絶縁層上と前記半導体基板の表面上とに形成された絶縁層上に形成し、
    かつフォトリソグラフィ技術によって、前記半導体基板の表面上の絶縁層上に形成された導電層から、前記挿入穴の内壁面の絶縁層上に形成された導電層および前記外部配線層と接続する配線層を形成する配線層形成工程をさらに含むことを特徴とする請求項10に記載のプローブ支持基板の製造方法。
  12. 前記導電層上に、前記プローブと前記導電層とを接合させるとともに電気的に接続させるための第1の接合層を形成する第1の接合層形成工程をさらに含むことを特徴とする請求項10または11に記載のプローブ支持基板の製造方法。
  13. 前記配線層上に、前記配線層と前記外部配線層とを接合させるとともに電気的に接続させるための第2の接合層をフォトリソグラフィ技術によって形成する第2の接合層形成工程をさらに含むことを特徴とする請求11または12に記載のプローブ支持基板の製造方法。
  14. 前記挿入穴を形成する際に、前記挿入穴よりも前記測定対象物側に配置され挿入された前記プローブの台座部を固定する前記挿入穴よりも幅が広い固定穴を、フォトリソグラフィ技術によって形成する固定穴形成工程をさらに含むことを特徴とする請求項9〜13のいずれか1つに記載のプローブ支持基板の製造方法。
  15. 前記半導体基板は積層方向に複数種類の膜層が形成された複層基板であり、
    前記挿入穴形成工程は第1の膜層をエッチングして前記挿入穴を形成し、かつ前記固定穴形成工程は第2の膜層をエッチングして前記固定穴を形成することを特徴とする請求項14に記載のプローブ支持基板の製造方法。
  16. 前記挿入穴形成工程は、前記挿入穴を前記外部配線側から形成し、
    前記固定穴形成工程は、前記固定穴を前記測定対象物側から形成することを特徴とする請求項14または15に記載のプローブ支持基板の製造方法。
  17. 前記複層基板は、隣接する2つのシリコン層の間に酸化シリコン膜層を有することを特徴とする請求項15または16に記載のプローブ支持基板の製造方法。
  18. 前記半導体基板はSOIウエハであることを特徴とする請求項15〜17のいずれか1つに記載のプローブ支持基板の製造方法。
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