JP2007171040A - 物理量センサ - Google Patents

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浩嗣 後藤
Hisakazu Miyajima
久和 宮島
Makoto Morii
誠 森井
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Abstract

【課題】センサ部と外周部の電気配線を内側に含めて外周で封止する構造の物理量センサにおいて、小型化を可能とする。
【解決手段】物理量に応じて電気信号を出力するセンサ部2が形成されたセンサウエハ3と、その上下のカバーウエハ4及び下部カバー5とを備え、センサ部2が封止される。センサウエハ3の表面に、センサ部2の電気信号の入出力を行う第1の配線11の厚みよりも深い溝状の凹部6が形成され、第1の配線11は、センサウエハ3の接合部材13の近傍で凹部6内に形成され、凹部6は、センサウエハ3の接合部材13の近傍で第1の配線11の上に、又は、第1の配線11を覆うように設けた非導電性の保護膜14の上に、充填材料15を配置して埋め戻され、第1の配線11に導通する第2の配線12はセンサウエハ3の表面及び埋め戻された凹部6の上に形成されて各ウエハ3,4の接合部材13,43の内側で貫通電極41に接続される。
【選択図】図1

Description

本発明は、自動車、航空機、家電製品等に用いられる加速度センサをはじめとする、半導体物理量センサに関する。
従来、半導体とその加工技術を用いた小型で高性能の物理量センサが開発されて用いられている。このような物理量センサとして、加速度センサ、圧力センサ、傾斜角センサなどがある。その多くは、半導体の微細加工技術を用いて半導体ウエハに形成したセンサ部とそのセンサ部を中心部において保護するカバー部を備えて構成される。カバー部は、中心部のセンサ部を保護するように、センサ部の外周部において、センサ部を形成したウエハに接合される。また、センサ部で発生した電気信号は、電気配線によって外周部の接合部近傍まで導かれて、カバー部の外表面に設けた入出力用の電極から取り出される。
上述の物理量センサの構造を、加速度センサを例にとって説明する。加速度センサは、通常、重錘体とこれを支える梁(ビーム)を備え、重錘体に作用する加速度を、重錘体に発生する慣性力に変換して検出する。すなわち、重錘体に慣性力が発生すると、重錘体を支えるビームに歪みが発生するので、この歪みを、例えば、ピエゾ抵抗素子を用いた歪ゲージによって電気信号に変換し、その電気信号の処理により加速度が求められる。重錘体とビームなどからなるセンサ部は、外界から保護するためと、重錘体の動きを抑制するために、センサ部の周囲において接合したカバーによって囲まれている(例えば、特許文献1参照)。
特開2001−077113号公報
しかしながら、上述したような物理量センサにおいては、センサの更なる小型化を図るときに次のような問題がある。つまり、センサ部の小型化が図られたとしても、センサ部の外周部においてカバー部を接合する接合領域を、センサ部で発生した電気信号を外周部まで導く電気配線領域の外側に設ける必要があり、物理量センサの外形寸法の小型化ができない。これは、例えば、次のような理由による。従来、センサ部を形成したウエハの主面に設けた接合部材とカバー部の主面に設けた接合部材とが互いに接合するように接合領域が設けられ、また、電気配線がセンサ部を形成したウエハの主面に、前記接合部材よりも突出する状態となる配線パターンによって形成されている。
上述の配線パターンから成る電気配線は、接合部材よりも厚い部材で形成されたり、また、電気配線が立体交差することにより絶縁層を挟んで3層状態に形成されたりするので、接合部材よりも突出することになる。従って、高さに関する干渉を回避するため電気配線の上部にくるカバー部の主面に凹部を形成する加工を行う必要がある。つまり、電気配線領域は、センサ部を形成したウエハとカバー部との接合には、何ら寄与することができない。そこで、十分な強度を有する接合を行うには、電気配線領域の外側に、接合領域を広くとる必要があり、物理量センサの外形が大きくなってしまう。
本発明は、上記課題を解消するものであって、中心部のセンサ部と外周部の電気配線を内側に含めてさらに外周で封止する構造において小型化を図ることが可能な物理量センサを提供することを目的とする。
上記課題を達成するために、請求項1の発明は、測定する物理量に応じて電気信号を出力するセンサ部が形成されたセンサウエハと、前記センサ部を覆うように配置されると共に当該センサ部の周囲で前記センサウエハに接合されたカバーウエハと、を備えた物理量センサにおいて、前記センサウエハの表面には、前記センサ部の電気信号の入出力を行う第1の導電性材料から成る第1の配線と、前記第1の配線の厚みよりも深い溝状に形成した凹部と、前記第1の配線と電気的に導通された第2の導電性材料から成る第2の配線と、前記第2の導電性材料によって前記センサ部を囲むように形成された当該センサウエハを前記カバーウエハに接合するための接合部材と、が備えられ、前記カバーウエハには、外部との電気的導通をとるための貫通電極と前記センサウエハの接合部材に接合される接合部材と、が備えられ、前記第1の配線は、前記センサウエハの接合部材の近傍で前記凹部内に形成され、前記凹部は、前記第1の配線の上に、又は、当該第1の配線を覆うように設けた非導電性の保護膜の上に、充填材料を配置して埋め戻され、前記第2の配線は、前記センサウエハの表面及び前記埋め戻された凹部の上に形成されて前記カバーウエハ及びセンサウエハの接合部材の内側で前記貫通電極に接続されて外部に導通されているものである。
請求項2の発明は、請求項1に記載の物理量センサにおいて、前記充填材料が金属材料のものである。
請求項1の発明によれば、センサ部からの電気信号を凹部に設けた第1の配線を用いて接合部材近傍部に導くと共に凹部を埋め戻し、また、第1の配線に接続される第2の配線と同じ材料によってセンサウエハの接合部材を形成するので、例えば、接合部材を成膜技術によって形成する際に、前記埋め戻した凹部の上に第2の配線を同時に形成することにより、第2の配線の高さを接合部材の高さと同じにすることができる。これにより、電気配線が接合部材よりも突出するという不具合がなくなり、カバー部を接合する領域と電気配線領域とを互いに入り組んだ状態で配置でき、従って、物理量センサの外周形を小さくできる。また、第1の配線を凹部内に形成しているので、物理量センサの高さ外形も小さくできる。また、第2の配線をカバーウエハとの接合に用いることにより、センサウエハとカバーウエハ間のより強固な接合強度が得られるので、接合専用に設けた接合部材の領域を縮小することができ、物理量センサの外周形をさらに小さくして小型化を図ることができる。
請求項2の発明によれば、凹部を埋め戻す充填材料が金属材料であることにより、充填材料が絶縁材料の場合に比べて、第1の配線と第2の配線の電気的導通を取るためコンタクトホール加工を施すといった工程が不要となり、低コストで物理量センサの小型化を図ることができる。
以下、本発明の一実施形態に係る物理量センサについて、図面を参照して説明する。図1(a)(b)は本発明の一実施形態に係る物理量センサ1の概要を示し、図1(c)は物理量センサ1の要部詳細を示し、図2、図3は物理量センサ1の構成部品を示す。以下において、物理量の例として加速度を取り上げ、加速度センサを前提として物理量センサ1を説明する。
物理量センサ1は、測定する物理量に応じて電気信号を出力するセンサ部2が形成されたセンサウエハ3と、センサ部2の上面を覆うように配置されると共にセンサ部2の周囲でセンサウエハ3の表面に接合されたカバーウエハ4と、センサ部2の下面を覆うように配置されてセンサ部2の周囲でセンサウエハ3の裏面に接合された下部カバー5と、を備えている。センサウエハ3は、概略、中央部のセンサ部2と、センサ部2を囲む枠体30と、から成る。センサ部2は、センサウエハ3を挟むように上下に配置した、カバーウエハ4及び下部カバー5と、センサウエハ3の枠体30とによって囲まれた構造により、真空又は低圧に封止した状態にある。
センサ部2は、加速度に対する慣性力を検出するための重錘体20と、重錘体20から4方向に延びて枠体30に至り、枠体30側から重錘体20を支えるビーム21と、ビーム21の根本近傍に形成されてビームの変形量を電気的に検出する、例えばピエゾ素子で形成された、歪ゲージ(図5参照)と、を備えて構成されている。これらの重錘体20、ビーム21、枠体30は、例えば、シリコン半導体ウエハを素材として、これを半導体微細加工技術によって一体化状態で加工して構成されている(後述、図9)。歪ゲージからの電気信号は、後述する電気配線によって中央部から周辺部に引き出されて、物理量センサ1の外表面に設けた電極44に取り出される。
重錘体20は、重錘体20に発生する慣性力の大きさがビーム21の変形に感度よく反映されるように、中央部から離れたところに重心を有する4つの質量部分からなる(図3参照)。なお、3次元空間の任意の方向の加速度を測定できるように、つまり、重錘体20が、ねじれ、回転、平行移動などの必要十分な動きができるように、各重錘体20と各ビーム21とが干渉するのを防止する目的で、ビーム21の位置より一段下がったところに、重錘体20が形成されている。また、カバーウエハ4の下面と下部カバー5の上面には、それぞれ凹部が形成されている。これらの凹部は、重錘体20の上下方向の可動空間を形成すると共に、その凹部の底面は、重錘体20の過度の移動を防止するストッパを構成する。
ここで、物理量センサ1の各部の寸法について説明する。物理量センサ1の外形寸法は、例えば、縦及び横寸法が2.0〜5.0mm、厚みが0.6mm〜1.0mm程度である。また、重錘体20の厚み寸法は、例えば、300〜500μmである。ビーム21の寸法は、例えば、長さが300〜700μm程度、幅が60〜150μm程度、厚みが4〜10μm程度である。なお、ビーム21の厚みは、重錘体20の厚みに対し十分小さい値とされる。
次に、図1(c)を参照して、物理量センサ1の電気配線について説明する。センサウエハ3の上部表面には、センサ部2の電気信号の入出力を行う第1の導電性材料から成る第1の配線11と、第1の配線11と電気的に導通された第2の導電性材料から成る第2の配線12と、第2の導電性材料によってセンサ部2を囲むように形成されたセンサウエハ3をカバーウエハ4に接合するための接合部材13と、が備えられている。接合部材13は、センサウエハ3の最外周部に一周して設けられている。センサウエハ3の上表面に形成されたこれらの第2の配線12と接合部材13は、同時に形成された導電性膜をパターニングして形成されたものであり、従って、同一膜厚に成っている。
また、カバーウエハ4には、上部表面に設けた電極44との電気的導通をとるための貫通電極41と、貫通電極41に配線を引き回す配線パターン42と、センサウエハ3の接合部材13に接合される接合部材43と、が備えられている。接合部材43は、センサウエハ3の最外周部に一周して設けられている。カバーウエハ4の下部表面に形成されたこれらの配線パターン42と接合部材43は、同時に形成された導電性膜からパターン形成されたものであり、従って、同一膜厚に成っている。
そして、センサウエハ3の上部表面には、第1の配線11の厚みよりも深い溝からなる凹部6が形成され、第1の配線11は、少なくともセンサウエハ3の接合部材13の近傍で凹部6内に形成され、第2の配線12はカバーウエハ4及びセンサウエハ3の接合部材13,43の内側で貫通電極41に接続されて外部に導通され、凹部6は、少なくともセンサウエハ3の接合部材13の近傍で第1の配線11の上に、又は、第1の配線11を覆うように設けた非導電性の保護膜14の上に、充填材料15を配置して埋め戻されている。つまり、第2の配線12は、センサウエハ3の上部表面及び埋め戻された凹部6の上に形成されている。
上述の第1の配線11は、例えば、アルミニウムの薄膜からなる配線である。また、第2の配線12は、金の薄膜から成る配線である。従って、センサウエハ3の接合部材13は、金の薄膜から成る。この場合、第1の導電性材料がアルミニウムであり、第2の導電性材料が金である。また、カバーウエハ4に設けられた接合部材43は、例えば、接合部材13と同様に金の薄膜で形成される。このように、互いに接合される接合部材13,43が金で形成されている場合、センサウエハ3とカバーウエハ4とは、その接合部材13,43の表面を、プラズマ照射によって活性化した後、互いの表面を接して圧接することにより、他の接合材を介在させることなく、互いに直接接合される。
また、センサ部2を一周して取り囲む各接合部材13,43の内部において、第2の配線12と配線パターン42とが、接合部材13,43と同時に接合される。これらの配線による接合は、接合部材13,43による接合を強化するので、機械的強度に対する信頼性や、内部封止の信頼性が向上する利点がある。なお、下部カバー5をシリコンウエハやガラスで形成することにより、センサウエハ3の下面とこれらの下部カバー5との接合は、陽極接合で行うことができる。
上述の配線構造を有する物理量センサ1は、センサ部2からの電気信号を凹部6に設けた第1の配線11を用いて接合部材13近傍部に導くと共に凹部6を埋め戻し、また、第1の配線11に接続される第2の配線12と同じ材料によってセンサウエハ3の接合部材13を形成するので、上述のように、接合部材13を成膜技術によって形成する際に、埋め戻した凹部6の上に第2の配線12を同時に形成することにより、第2の配線12の高さを接合部材13の高さと同じにすることができる。
従って、従来の問題点である、「電気配線の高さが接合部材13より高いので、センサウエハ3の接合部材13にカバーウエハ4の接合部材43を当接できない」という干渉不具合が解消される。そこで、電気配線の高さを回避するためにカバーウエハ4に凹部を設ける必要がなくなり、カバーウエハ4を接合する領域と、電気配線領域とを互いに入り組んだ状態で配置できる。従って、物理量センサ1の外周形を小さくできる。
また、第1の配線11を凹部6内に形成しているので、物理量センサ1の高さ外形も小さくできる。また、第2の配線12をカバーウエハ4との接合に用いることにより、センサウエハ3とカバーウエハ4間のより強固な接合強度が得られるので、接合専用に設けた接合部材13,43の領域を縮小することができ、物理量センサ1の外周形をさらに小さくして小型化が図られる。
なお、凹部6を埋め戻す充填材料15を金属材料とすることにより、第1の配線11と第2の配線12の電気的導通を充填材料15によって取ることができるので、絶縁材料で充填する場合にビアホールを形成するなどという工程が、不要となり、低コストで物理量センサ1の小型化が図られる。ところで、凹部6を埋め戻した充填材料15の表面には、第2の配線12が形成され、その第2の配線12が接合部材として用いられるので、充填材料15の表面が平滑でないと、第2の配線12の表面も平滑ではなくなり、接合強度が弱くなってしまう。この点、導体粉入りの導電性樹脂などのように仕上げ表面が粗くなる材料と異なり、金属材料は、表面を平滑に仕上げることができるので、充填材料15として好的である。
次に、物理量センサ1の加速度センサとしての動作原理を説明する。図4(a)〜(c)は重錘体の動作を示し、図5はセンサ部2と接合部材を示すセンサウエハ3の上面を示し、図6(a)は電気信号検出に用いられるブリッジ回路を示し、図6(b)は各歪ゲージの加速度に対する正負の応答を示す。物理量センサ1が、図4(a)に示すように、ビーム21と平行な矢印uの方向の加速度を受けると、枠体30が矢印u方向に動き、重錘体20は、(取り残されて)矢印vの方向の慣性力を受ける。そこで、左側のビーム21には圧縮応力(例えば、+符号で表示)が発生し、右側のビーム21には引っ張り応力(例えば、−符号で表示)が発生する。
また、物理量センサ1が、図4(b)に示すように、ビーム21と平行ではない矢印uの方向の加速度を受けると、重錘体20は、上下方向に傾いた矢印vの方向の慣性力を受ける。そして、左右のビーム21には、図4(c)に示すように、それぞれ圧縮応力と引っ張り応力とが発生する。そこで、各ビーム21の両端近傍に歪ゲージを設けて、圧縮応力と引っ張り応力の発生具合を計測すると、重錘体20に作用する慣性力、従って、物理量センサ1が受ける加速度を計測することができる。歪ゲージは、例えば、歪を受けることによって、抵抗が変化する抵抗体で構成される。
センサウエハ3のビーム21には、図5に示すように、X方向に長い抵抗体から成るX方向の加速度計測用の歪ゲージX1〜X4と、Y方向に長い抵抗体から成るY方向の加速度計測用の歪ゲージY1〜Y4とが、応力集中部となるビーム21のセンサ中央側の端部に配置されている。また、Y方向に長い抵抗体から成るZ方向の加速度計測用の歪ゲージZ1〜Z4が他の応力集中部となるビーム21の周辺側の端部に配置されている。
上述の各歪ゲージは、それぞれ長手方向の両端に接続された電気配線(不図示)によって、センサウエハ3の外周部に配置された電極Xa,Xb,Ya,Yb,Za,Zb,E1,E2に、図6(a)に示すブリッジ回路を形成するように、接続される。このようにブリッジ回路を形成すれば、例えば、X軸に加速度が印加されたときにブリッジ回路の抵抗値バランスが崩れるので、電源電極E1とグランド電極E2間に一定電圧が加わっているとき、電極Xa,Xb間の電位差が加速度の大きさに応じて変化し、加速度を電圧として検出することができる。同様にして、各XYZ軸の加速度に対する応力の変化は、図6(b)に示すようになるので、この物理量センサ1は、各XYZ軸について独立、かつ同時に加速度を検出できる。
ここで、図5に加えて、前出の図1(a)〜(c)を参照して、再度、電気配線について説明する。図5において、センサウエハ3の周辺部ハッチング領域Sは、外周部が、カバーウエハ4との封止接合のための封止領域であり、内周部が、各電極Xa等に電気配線を引き回すための配線領域である。この配線領域は、上述した「接合部材の近傍」である。従って、この配線領域においては、上述の凹部6と、第1の電気配線11や第2の電気配線12を用いて電気配線がなされる。凹部6では、必要に応じて、非導電性の保護膜14を用いることにより、配線同士の立体交差も行われる。また、電極Xa等は、カバーウエハ4に設けた配線パターン42と貫通電極41とを介して、外部表面に設けた電極44に接続される。
次に、物理量センサ1の製造工程を説明する。図7は物理量センサ1の製造工程の概略フローを示し、図8(a)〜(g)、図9(a)〜(d)は製造工程の主要段階を物理量センサ1の断面によって時系列的に示す。まず、図8(a)(b)に示すように、センサウエハ3となるSOIウエハを準備し、その表面に配線用の凹部6を形成する(S1)。SOIウエハは、シリコンウエハ31の上に、シリコン酸化膜32、シリコン層33、シリコン酸化膜34を、この順に積層したウエハである。凹部6は、センサウエハ3の外周部において、シリコン酸化膜34を貫通し、シリコン層33の一部に達する深さに形成される。凹部6の形成は、例えば、TMAHエッチングを用いて行う。凹部6の深さは、例えば、1μm〜5μm程度である。
次に、上述の凹部6を形成したセンサウエハ3におけるビーム21形成領域に、歪ゲージ、及び歪ゲージから凹部6に至る拡散配線を不純物拡散配線形成技術により形成する(S2)。その後、凹部6の表面よりも内部に形成されている拡散配線に、後述の第1の配線11を接続するためのコンタクトホールを形成する(S3)。次に、図8(c)に示すように、凹部6とコンタクトホール(不図示)に、例えば、アルミニウムを用いて、第1の配線11を形成する。
さらに、図8(d)に示すように、第1の配線11の上に、例えば、シリコンガラス膜による保護膜14を形成する(S5)。次に、図8(e)に示すように、第1の配線11の上部の保護膜14の一部をエッチングによって除去し、部分的に第1の配線を露出する(S6)。
次に、図8(f)に示すように、凹部6の第1の配線11と保護膜14の上に、例えば銅を用いて充填し(S7)、センサウエハ3の表面と均一に成るように、充填した銅の上面を研磨する(S8)。次に、図8(g)及び図9(a)に示すように、センサウエハ3の表面に、例えば、金を用いて成膜し、パターニングして、第2の配線12と接合部材13とを形成する(S9)。
次に、図9(b)に示すように、センサウエハ3のシリコンウエハ31部分をエッチングして、重錘体20とビーム21から成るセンサ部の構造体、及びセンサウエハ3の枠体30を形成する(S10)。
次に、図9(c)に示すように、センサウエハ3の下面に、別途形成した下部カバー5を接合する(S11)。また、図9(c)に示すように、下面に配線パターン42と接合部材43、上面に電極44、及び上下に貫通して配線パターン42と電極44とを接続する貫通電極41を備えたカバーウエハ4を別途形成する(S12)。
次に、図9(d)に示すように、接合部材13,43を接合することにより、センサウエハ3にカバーウエハ4を接合し、同時に、配線を接続して、加速度センサとなる物理量センサ1が完成する(S13)。この接合は、真空雰囲気で行うことにより、重錘体20等から成るセンサ部が真空空間に封止される。
なお、本発明は、上記構成に限られることなく種々の変形が可能である。例えば、第1の導電性材料は、アルミニウムに限らず、金や銅を用いることができる。
(a)は本発明の一実施形態に係る物理量センサの上平面図、(b)は(a)のA−A線断面図、(c)は(b)のB部拡大図。 同上物理量センサの分解斜視図。 同上物理量センサの重錘体部分の斜視図。 (a)(b)は同上物理量センサの動作時の様子を示す模式的断面図、(c)は(b)の状態に対応する応力のビーム方向の分布図。 同上物理量センサのセンサ部と接合部材を示すセンサウエハの上平面図。 (a)は同上物理量センサの電気信号検出に用いられるブリッジ回路図、(b)は同物理量センサの歪ゲージの加速度に対する応答関係図。 同上物理量センサの製造工程の概略フロー図。 (a)〜(g)は同上物理量センサの製造工程の略前半部分を時系列的に示す断面図。 (a)〜(d)は同上物理量センサの製造工程の略後半部分を時系列的に示す断面図。
符号の説明
1 物理量センサ
2 センサ部
3 センサウエハ
4 カバーウエハ
6 凹部
11 第1の配線
12 第2の配線
13 接合部材
14 保護膜
15 充填材料
41 貫通電極
42 配線パターン
43 接合部材

Claims (2)

  1. 測定する物理量に応じて電気信号を出力するセンサ部が形成されたセンサウエハと、前記センサ部を覆うように配置されると共に当該センサ部の周囲で前記センサウエハに接合されたカバーウエハと、を備えた物理量センサにおいて、
    前記センサウエハの表面には、前記センサ部の電気信号の入出力を行う第1の導電性材料から成る第1の配線と、前記第1の配線の厚みよりも深い溝状に形成した凹部と、前記第1の配線と電気的に導通された第2の導電性材料から成る第2の配線と、前記第2の導電性材料によって前記センサ部を囲むように形成された当該センサウエハを前記カバーウエハに接合するための接合部材と、が備えられ、
    前記カバーウエハには、外部との電気的導通をとるための貫通電極と前記センサウエハの接合部材に接合される接合部材と、が備えられ、
    前記第1の配線は、前記センサウエハの接合部材の近傍で前記凹部内に形成され、
    前記凹部は、前記第1の配線の上に、又は、当該第1の配線を覆うように設けた非導電性の保護膜の上に、充填材料を配置して埋め戻され、
    前記第2の配線は、前記センサウエハの表面及び前記埋め戻された凹部の上に形成されて前記カバーウエハ及びセンサウエハの接合部材の内側で前記貫通電極に接続されて外部に導通されていることを特徴とする物理量センサ。
  2. 前記充填材料が金属材料であることを特徴とする請求項1に記載の物理量センサ。
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