JP2007170828A - 光学検査用基板および光学検査ユニット - Google Patents

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Abstract

【課題】光学的な悪影響を抑えつつ流路の閉塞を防止できるようにした光学検査用基板を提供する。
【解決手段】基板1の内部に設けられた流路10に試料を流通させた状態で、流路10内の試料に光を照射して得られる特定波長の検出光を受光器20で検出する方法に用いられる基板1であって、流路10の内壁面に微細な凹凸(凸部12)が周期的に設けられており、該凹凸の周期が前記検出光の波長の50%以下であることを特徴とする光学検査用基板。
【選択図】図1

Description

本発明は、μ―TASなどの分析用基板として好適な光学検査用基板および光学検査ユニットに関する。
近年、μ―TASの開発が盛んになりつつある。ここで言うμ―TASとは、数100nmから数100μm幅の微細な流路を基板に加工し、流路内で試料や反応物の輸送、混合、分離などを行うことにより、分析の前処理から検出までを同一基板内で終わらせるシステムのことである。
μ―TASの開発、使用において問題になることの1つに、流路の閉塞がある。特に流路の内部に流す試料に蛋白質や細胞などの生体高分子が含まれる場合は、流路内壁への試料の吸着が起き易いため、流路の閉塞が生じ易い。
これを防ぐために、流路内壁に親水性の被膜または撥水性の被膜を形成することも考えられるが、光学検出部にも被膜が形成されると透過率の減少など光学的な悪影響が生じてしまう。また光学検出部だけを除いて、被膜を精度良く形成することは技術的に非常に難しい。
下記特許文献1には、DNAの鎖長を解析するバイオチップにおいて、光学検出部の流路(深さ3μm、幅20μm)内に、直径250〜300nm、高さ3μmの突起物集合体を設けることが記載されている。ここでは流路内に突起物集合体を設けることによる光学的な影響については全く考慮されていない。
特開2004−288783号公報
μ―TASのような、流路を備えた光学検査用基板においては、透過率の減少や、バックグラウンドノイズの増大などの光学的な悪影響を及ぼさないという条件が求められるが、そのような条件を満たしつつ、流路の閉塞を防止できる方法は未だ提案されていない。
本発明は前記事情に鑑みてなされたもので、光学的な悪影響を抑えつつ流路の閉塞を防止できるようにした光学検査用基板および光学検査ユニットを提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明の光学検査用基板は、基板の内部に設けられた流路に試料を流通させた状態で、該流路内の試料に光を照射して得られる特定波長の検出光を検出する方法に用いられる基板であって、該流路の内壁面に微細な凹凸が周期的に設けられており、該凹凸の周期が前記検出光の波長の50%以下であることを特徴とする。
また本発明は、本発明の光学検査用基板と、前記特定波長の検出光を検出する受光器を備えた光学検査ユニットを提供する。
本発明の光学検査用基板およびこれを備えた光学検査ユニットによれば、光学的な悪影響を抑えつつ流路の閉塞防止効果が得られる。
<第1の実施形態>
図1、2は、本発明の光学検査ユニットの第1の実施形態を示したもので、図1は光学検査用基板(以下、単に基板ということもある。)1の光学検出部を断面視した図であり、図2は流路下面の一部を拡大して示した斜視図である。符号10は流路を示す。なお、図面は基板1の表面の一部を拡大して模式的に示している(以下、同様)。
本実施形態の基板1は板状の下部材11と、板状の上部材21が積層された積層体からなっている。該積層体の積層方向をZ方向、Z方向に垂直な面内において流路10内を試料が流れるときの流れ方向をY方向、Z方向とY方向に垂直な方向をX方向とする。本実施形態の基板1は、Z方向に垂直な面が水平面となる状態で使用される。ここでは、便宜上、Z方向において上部材21側を上側、下部材11側を下側とする。
本実施形態の光学検査ユニットは、基板1と、基板1の光学検出部の下側に設けられた受光器20を備えている。本実施形態の光学検査ユニットにおいては、基板1の光学検出部の上側に光源30が配置されており、該光源30から流路10内の試料に光(入射光)が照射されて、基板1の下側へ出射される特定波長の検出光が受光器20で検出されるようになっている。
光源30および受光器20は、検出に用いられる検出光の波長に応じて、既存のものから適宜選択して用いることができる。
基板1の流路10は、試料の流れ方向(Y方向)に垂直な断面形状が矩形である。本発明において、断面形状が矩形である流路とは、4つの平面で囲まれた形状の流路であり、隣り合う平面がなす角部が曲面となっているものも含む。
流路10の内壁面のうち、下面10aと両側面10b、10cは、それぞれ下部材11に形成された凹溝の底面および両側壁からなっており、流路10の上面10dは上部材21の下面からなっている。すなわち、上面に凹溝が設けられた下部材11の上に、該凹溝の開口を塞ぐように上部材21を積層することにより、内部に流路10を備えた基板1が形成されている。
流路10のX方向における幅およびZ方向における高さは、それぞれ独立に1μm〜500μmの範囲内であることが好ましい。1μm未満であれば、流通される試料溶液にとって抵抗となる内壁面の凹凸に比較して十分な流路断面積を確保できず、500μmより大きければ、流路内を流通される試料溶液の層流が阻害されて検査精度が低下する。幅のより好ましい範囲は10μm〜200μmであり、高さのより好ましい範囲は10μm〜200μmである。また幅と高さの比(幅/高さの値)は0.2〜5が好ましく、0.5〜2がより好ましい。
流路10の下面10aおよび上面10dには、微細な凹凸がX方向とY方向の2つの繰り返し方向に沿ってそれぞれ一定の周期で繰り返し形成されている。本実施形態における凹凸は、連続した凹部13が海状に存在し、その中に独立した凸部12が島状に存在する海島構造をなしている。
本実施形態において凸部12のX方向に垂直な断面形状、およびY方向に垂直な断面形状はいずれも矩形である。全部の凸部12において、X方向における幅Wx、Y方向における幅Wy、X方向における凸部12の間隔Sx、Y方向における凸部12の間隔Syは、それぞれ均一である。また、Z方向における凸部12の高さDも均一である。
本発明において、凹凸の繰返し方向および凹凸の周期は、凹部および凸部のうち連続してない形状のものを基準にして以下のようにして決める。本実施形態では独立した島部をなしている凸部12を基準にする。
まず、任意の第1の凸部12に着目し、それと隣り合う凸部12のうち、距離が最も近い第2の凸部12を選ぶ。第1の凸部12の側壁上の任意の点A1から、第2の凸部12の側壁上の対応する点A2(一方向への平行移動により重なり合う同じ位置の点)に至る方向を第1の繰り返し方向とする。前記点A1から点A2までの距離P1が第1の周期となる。
次に、前記第1の凸部12に隣接する凸部12のうち、前記第1の繰り返し方向上にあるものを除いて、距離が最も近い第3の凸部12を選ぶ。第1の凸部12の側壁上の任意の点A3から、第3の凸部12の側壁上の対応する点A4に至る方向を第2の繰り返し方向とする。前記点A3から点A4までの距離P2が第2の周期となる。
本実施形態における凸部12の周期は、X方向における第1の周期(P1=(Wx+Sx)の値)と、Y方向における第2の周期(P2=(Wy+Sy)の値)の2通り存在する。
なお、第3の繰り返し方向における第3の周期と、第2の繰り返し方向における第2の周期とが等しい場合は、どちらを第2の周期としてもよいものとする。
本発明において凹凸の周期は、検出光の波長の50%以下とされる。好ましくは該検出光波長の20%以下である。
本実施形態のように、繰り返し方向が複数存在する場合、すなわち凸部12の周期が複数存在する場合は、該複数の周期の値のうちの少なくとも1つが前記の範囲であればよく、全ての周期の値が前記の範囲であることが好ましい。
凹凸の周期(本実施形態では凸部12の周期)を前記の範囲とすることにより、凹凸が周期的に設けられている面(本実施形態では流路10の下面10aおよび上面10d)に検出光が達したときに散乱、屈折、回折、干渉等が生じるのを抑えることができる。これにより、凹凸の存在に起因して、光学検出におけるバックグラウンドノイズが上昇するのを抑えることができる。
検出光の波長とは、流路10に流通される試料中の検出対象物質を定性的にまたは定量的に検出するために、受光器20で光学的に検出する光の波長であり、たとえば蛍光物質を標識として用いた光学検出においては、所定の波長の励起光を入射光として照射したときに該蛍光物質が放つ蛍光の波長である。
蛍光の波長、すなわち検出光の波長は、検出に使用される蛍光物質によって異なるが、450〜700nmが好ましい。たとえばDNAチップの検出においては、励起波長として475nm、532nm、635nmが多用され、対応する蛍光の波長としては、それぞれ510〜640nm、550〜665nm、645〜680nmが用いられる。具体例としては、波長475nmの励起光を照射したときに波長505nmの蛍光を放つ蛍光物質が標識として用いられる。したがって、たとえば凹凸の周期を250nm以下とすれば、蛍光の波長が505nm以上の範囲である光学検出において、前記バックグラウンドノイズの上昇を抑える効果を得ることができる。該凹凸の周期の上限は200nm以下がより好ましい。
凹凸の周期の下限値は特に制限されないが、成形の容易性の点で、10nm以上が好ましく、50nm以上がより好ましい。100nm以上であれば十分である。
Z方向における凸部12と凹部13の差、すなわち本実施形態では凸部12の高さDは、凹凸の形状に応じて、凹凸が安定して得られる大きさに設定することができる。流路10に流通される試料の吸着を防止する点からは、該Z方向における凸部12と凹部13の差が10nm以上であることが好ましく、50nm以上であることがより好ましい。
本実施形態のように凸部12が柱状である場合は、凸部12の倒れを防止するうえで、また光学検出における悪影響を防止するうえで、凸部12の高さDが検出光の波長の2倍の値以下であることが好ましく、500nm以下がより好ましい。また凸部12の高さDの下限値は、成形の容易性の点で、10nm以上が好ましく、50nm以上がより好ましい。凸部12が柱状である場合、凸部12の倒れを防止するうえで、凸部12のアスペクト比(高さ/幅)が15以下であることが好ましい。
また、凹部および凸部のうち連続してない形状のもの、本実施形態においては独立した島部をなしている凸部12の、X方向における幅WxおよびY方向における幅Wyは、成形の容易性の点から10nm以上が好ましく、25nm以上がより好ましい。また凸部12のX方向における間隔SxおよびY方向における間隔Syは、成形の容易性の点から10nm以上が好ましく、25nm以上がより好ましい。
基板1を構成する材料は、少なくとも入射光(励起光)が流路10に達するまでの光路を含む部分が、該入射光(励起光)の波長において透明であることが必要である。また少なくとも検出光が流路10から受光器20に至る光路を含む部分は、該検出光の波長において透明であることが必要である。
本明細書において、特定の波長領域において透明であるとは、該波長領域での透過率が90%以上であることをいう。
基板1を構成する材料は、バイオチップに代表的に用いられる蛍光標識の蛍光波長の領域である450nm〜700nmの範囲で透明であるものが好ましい。具体例としては、石英ガラス、ソーダライムガラス、ホウケイ酸ガラス等のガラス材料;フッ素樹脂;含ケイ素樹脂等が挙げられる。これらのうちでも、特に蛍光バックグラウンドの低さ、平坦性、入手のしやすさの点でホウケイ酸ガラスまたはソーダライムガラスがより好ましい。
基板1を構成する複数の板状部材(本実施形態では下部材11および上部材21)は屈折率が互いに等しいことが好ましく、したがって同じ材料で構成されることが好ましい。
流路10の下面10aは、たとえば下部材11の上面に凹溝を形成した後、該凹溝の底面に凹凸パターンを設けることによって形成できる。また、流路10の上面10dは、上部材21の所定の領域に凹凸パターンを設けることによって形成できる。
流路10の下面10aおよび上面10dのそれぞれに凹凸を形成する方法は、微細な凹凸パターンを形成するための既知の方法を適宜用いることができる。
たとえば、凹凸を形成する面に直接EB(電子線)を照射して加工するリソグラフィー法;基板上にリソグラフィー法によりエッチングマスクを形成した後、該エッチングマスクを介してエッチングを行う方法;マスクを介した塗布法によりエッチングマスクを形成した後、該エッチングマスクを介してエッチングを行う方法;射出成型、切削加工等の機械的な加工を行う方法;光硬化性樹脂の成形により母型を作製した後、この母型を用いて光硬化性樹脂を成形し光照射により硬化する方法(2P成型法);ポリマーを溶剤に溶かした溶液を型に流し込んだ後に溶媒を留去して乾固させる方法;インプリント−リソグラフィー法;インクジェット法等が挙げられる。
なお、前記インプリント−リソグラフィー法は、モールド(転写型)を基板表面にプレスして、モールドの形状を基板表面に転写した後に紫外線照射するタイプのインプリント−リソグラフィー法、プレス後に加熱するタイプのインプリント−リソグラフィー法、プレス前に加熱するタイプのインプリント−リソグラフィー法、およびソフトリソグラフィー法を含む。
これらの方法のうちでも、生産性の点からは、インプリント−リソグラフィー法が好ましい。
本発明の光学検査用基板は、基板1の内部に設けられた流路10に試料を流通させた状態で、流路10内の試料に光を照射して得られる特定波長の検出光を検出する方法に用いられる。
試料としては任意の溶液または分散液を用いることができる。
試料に含有される物質は、特に制限されず、たとえば細胞、DNA、RNA、蛋白質、有機化合物、無機化合物等が挙げられる。
細胞の具体例としては、ヒトや動植物由来の細胞、ウィルス、カビ等の細菌・古細菌類等が挙げられる。
蛋白質の具体例としては、水溶性蛋白質、ケラチン、コラーゲン、フィブロイン、セリシン、糖蛋白質、バクテリオロドプシン等の膜蛋白質、コート蛋白質、アルブミン、血清等が挙げられる。
DNAやRNAの具体例としては、生体物質から抽出増幅したcDNA、人工合成されたオリゴDNA等が挙げられる。
有機化合物の具体例としては、アミノ基を含む含ケイ素化合物、アルコキシ基を含む含ケイ素化合物、フッ素を含む含ケイ素化合物等の含ケイ素化合物;スルホン酸基、カルボン酸基、水酸基、エステル基やアルキル基等を含むフッ素化合物;蛍光色素;フラーレンやフラーレン誘導体;遷移金属を含む有機金属化合物(特に希土類元素を含む有機金属化合物);クラウンエーテル、フェナントロリンやポルフィリン等の大環式化合物;等が挙げられる。
無機化合物の具体例としては、酸化チタン、二酸化ケイ素等の金属酸化物微粒子;窒化チタン等の窒化金属;白金、金、銀、銅、ゲルマニウム等の金属微粒子;炭素化合物等が挙げられる。
試料に含有されている物質は、1種でもよく2種以上でもよい。また検出対象物質そのものであってもよく、検出対象物質とそれ以外の物質とが結合したものであってもよい。
試料に含有されている物質として好適なものは、従来の方法では流路の閉塞を生じ易い固体状物質であり、たとえば蛋白質、糖、細胞、細胞代謝物である。
本実施形態の基板1は、流路10の下面10aおよび上面10dに微細な凹凸パターンが、X方向およびY方向において周期的に設けられている。これにより、該流路10に流通される試料中の物質が流路10の内壁に吸着するのが防止され、流路10の閉塞が防止される。
また、流路10の内壁面が平坦でないと検出光の回折や干渉が生じてバックグラウンドノイズを増大させることが懸念されるが、本実施形態の基板1は、流路10の下面10aおよび上面10dに設けられている微細な凹凸パターンの周期が、検出光の波長の50%以下であるため、該凹凸パターンが形成された面に達した検出光が、回折や干渉を生じるのを防止することができる。したがって、流路10の内壁面に凹凸を設けたことによるバックグラウンドノイズの増大を抑えることができる。また、流路10の内壁面上に被膜を設ける方法では、光透過率の減少が生じ得るが、本実施形態では、凹凸を形成しない状態と、凹凸を形成した状態とで、光透過率はほとんど変化しない。
したがって本実施形態の基板1によれば、光学的な悪影響を抑えつつ流路10の閉塞を防止できる。
また本実施形態の光学検査ユニットは、光学的な悪影響を抑えつつ流路10の閉塞が防止されるため、高精度の光学検査を安定して行うことができる。
<変形例>
凸部12のX方向に垂直な断面形状およびY方向に垂直な断面形状は、図1、2のような矩形に限らず、適宜変更できる。たとえばX方向に垂直な断面形状およびY方向に垂直な断面形状の一方または両方が、台形または三角形であってもよい。いずれの形状の場合も、凹凸の周期は上記と同様にして決められる。
また流路10の下面10aおよび上面10dに設けられる微細な凹凸パターンの平面形状(Z方向から見たときのパターン形状)は、図2のような矩形に限らず適宜変更できる。図3〜6は変形例を示したものである。図中符号2は凸部(斜線部分)を示し、3は凹部を示している。これらの図において、第1の繰り返し方向における周期をP1で示し、第2の繰り返し方向における周期をP2で示す。
図3の例はいずれも、連続した凹部3が海状に存在し、その中に独立した凸部2が島状に存在する海島構造である。
図3の(a)と(b)は凸部2の平面形状が円形であり、(c)は三角形であり、(d)は六角形である。いずれも凸部2の形状および大きさは均一である。
図4の例はいずれも、連続した凸部2が海状に存在し、その中に独立した凹部3が島状に存在する海島構造である。
図4の(a)と(b)は凹部3の平面形状が円形であり、(c)は三角形であり、(d)は六角形であり、(e)は四角形である。いずれも凹部3の形状および大きさは均一である。
図5の例はいずれも、凸部2および凹部3の両方が独立しており、隣り合う凸部2どうし、および隣り合う凹部3どうしが点で接している構造である。図5の(a)と(b)は凸部2の平面形状が円形であり、(c)は凸部2および凹部3の平面形状が三角形であり、(d)は凸部2および凹部3の平面形状が四角形である。いずれも凸部2および凹部3の形状および大きさはそれぞれ均一である。
図6の例は、X方向に沿って帯状に延びる凸部2と凹部3が、Y方向において等間隔で交互に存在している例である。凸部2の形状および大きさは均一である。この例において繰り返し方向はY方向(第1の繰り返し方向)のみである。
本発明において、流路の内壁面に設けられる凹凸パターンは、少なくとも試料の流れ方向(上記の実施形態ではY方向)に対して凸部2と凹部3の境界面が交わる(平行でない)ことが必要である。したがって、図6の例のように凸部2および凹部3の平面形状が帯状である場合は、その繰り返し方向が試料の流れ方向と平行となるように凹凸パターンを配置する。
なお、上記第1の実施形態では、流路の下面10aと上面10dに凹凸を設けたが、流路10の内壁面(下面10a、上面10dおよび両側面10b、10c)のうち、少なくともいずれか一つの面に凹凸を設けることにより、試料中の物質の流路内壁への吸着を抑えて、流路閉塞防止効果を得ることができる。凹凸パターンの形成容易性の点からは下面10aと上面10dの少なくとも一方に設けることが好ましく、両方に設けるとより高い流路閉塞防止効果を得ることができる。
流路の側面10b、10cに凹凸パターンを設ける場合は、凹凸パターンの形成容易性の点から、図6の例のように凸部2および凹部3の平面形状が帯状であるパターン形状が好ましい。
流路10の内壁面のうちの異なる二面以上に凹凸パターンを設ける場合、該異なる面における凹凸パターンの形状は互いに同じであってもよく、異なっていてもよい。
また、基板1に設けられる流路10の全長のうち、一部に凹凸を設けてもよく全部に凹凸を設けてもよい。より高い流路閉塞防止効果を得るためには、全部に設けることが好ましい。また光学検出を精度良く行うためには、少なくとも光学検出部の流路内壁に、周期が上記特定の範囲である凹凸パターンを設けることが好ましい。
本明細書における光学検出部とは、基板1のうち、光源30からの光(入射光)が基板1を経て受光器20に至る光路が存在する部分をいう。
なお上記第1の実施形態では、基板1の上側に光源30が配置され、基板1を挟んだ下側に受光器20が配置されているが、光源30と受光器20を基板1に対して同じ側に配置してもよい。例えば、基板1の上側から流路内の試料に光を照射し、試料で生じた検出光(蛍光)のうち上側に出射される光を受光器20で検出する構成でもよい。この場合、光源30と受光器20とは一体であってもよい。
上記第1の実施形態において、流路10のY方向に垂直な断面形状は矩形であるが、これに限らず適宜変更することができる。矩形でない場合は、流路の試料の流れ方向に垂直な断面形状における長径を幅の値とし、短径を高さの値とする。
光学検出部における底面がZ方向に垂直な平面である必要と、光学検出部と流路部とを一度の工程で形成する容易さの点からは流路10の断面形状は矩形であることが好ましい。
また、上記第1の実施形態において、基板1は2枚の板状部材(下部材11と上部材21)の積層体からなっているが、3枚以上の板状部材が積層された積層体であってもよい。
また、上記第1の実施形態では、基板1の外側に受光器20を設けたが、基板1内に受光器20が組み込まれた構成としてもよい。
本発明にかかる光学検査用基板の例を示す断面図である。 図1の一部を拡大して示した斜視図である。 凹凸パターンの変形例を示す平面図である。 凹凸パターンの変形例を示す平面図である。 凹凸パターンの変形例を示す平面図である。 凹凸パターンの変形例を示す平面図である。
符号の説明
1 光学検査用基板
2 凸部
3 凹部
10 流路
10a 流路の下面
10d 流路の上面
12 凸部
13 凹部
20 受光器



Claims (5)

  1. 基板の内部に設けられた流路に試料を流通させた状態で、該流路内の試料に光を照射して得られる特定波長の検出光を検出する方法に用いられる基板であって、
    該流路の内壁面に微細な凹凸が周期的に設けられており、該凹凸の周期が前記検出光の波長の50%以下であることを特徴とする光学検査用基板。
  2. 前記流路の、試料の流れ方向に垂直な断面における幅および高さがいずれも1μm〜500μmの範囲内である請求項1に記載の光学検査用基板。
  3. 前記基板が板状部材を積層した積層体からなっており、該板状部材の積層方向を上下方向とするとき、前記流路の試料の流れ方向に垂直な断面形状が矩形であり、前記凸部が、少なくとも前記流路の上面および/または下面に設けられている請求項1または2に記載の光学検査用基板。
  4. 前記検出光の波長が450nm〜700nmである請求項1〜3のいずれか一項に記載の光学検査用基板。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の光学検査用基板と、前記特定波長の検出光を検出する受光器を備えた光学検査ユニット。




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