JP2007167586A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【課題】遊技機本体の背面側から不正が行われる機会を低減することが可能な遊技機を提供する。
【解決手段】遊技機は、遊技の進行に即した変動表示を行うリール装置503や液晶表示装置504を有している。このリール装置503等を搭載する面替えブロック5の前面側にドアブロック4が設けられ、面替えブロック5の背面側を覆うようにして払出ブロック6がドアブロック4に取り付けられている。ドアブロック4には、ドアブロック4を外枠2に対して施錠すると共に、払出ブロック6をドアブロック4に対して施錠する施錠装置120が取り付けられている。そして、これら各施錠状態は、遊技機前面側から解除可能な構成となっている。
【選択図】 図4
【解決手段】遊技機は、遊技の進行に即した変動表示を行うリール装置503や液晶表示装置504を有している。このリール装置503等を搭載する面替えブロック5の前面側にドアブロック4が設けられ、面替えブロック5の背面側を覆うようにして払出ブロック6がドアブロック4に取り付けられている。ドアブロック4には、ドアブロック4を外枠2に対して施錠すると共に、払出ブロック6をドアブロック4に対して施錠する施錠装置120が取り付けられている。そして、これら各施錠状態は、遊技機前面側から解除可能な構成となっている。
【選択図】 図4
Description
本発明は、遊技機に関するものである。
遊技機の一種として、複数の図柄を外周面に付したリール装置を備え、遊技者による始動操作に伴いリール装置の回転(表示装置における図柄の可変表示)を開始させるとともに、同じく遊技者による停止操作に伴いリール装置の回転を停止させるようにした球使用回胴遊技機が知られている。かかる遊技機では、所定数の遊技球が取り込まれた後に始動操作が行われることでリール装置の回転が開始される。そして、リール装置の回転が停止した時点で所定の有効ラインに表示された停止図柄が所定の小役成立図柄に合致すると、都度の成立役に対応して所定個数の遊技球が払い出される。また、停止図柄が特定役成立図柄に合致した場合には、例えばビッグボーナスゲームのような遊技者に有利な所定のゲーム(特別遊技状態)に移行する。
上記球使用回胴遊技機は、遊技者により操作される各種操作部材、リール装置、遊技の進行等を管理する主制御装置、遊技球の払出を行う払出装置といった部品・装置類を具備しており、これらが一体的に搭載されて構成されている。また、球使用回胴遊技機は、パチンコ機と同様の外枠(一般に木枠ともいう)を有しており、その外枠に対して、リール装置や主制御装置を搭載された遊技機本体が開閉可能に取り付けられている。そして、前述の各種操作部材が遊技機本体の前面側に取り付けられると共に、払出装置を搭載する払出機構体が遊技機本体の背面側に開閉可能に取り付けられている(例えば、特許文献1参照)。
上記構成の球使用回胴遊技機の場合、リール装置や主制御装置を背面側から露出させるべく払出機構体に開口が設けられたり、リール装置や主制御装置を避けるようにして払出機構体が取り付けられたりすることが一般的である。そして、遊技機本体と外枠には、例えば遊技ホールの管理者等の特定作業者に限り遊技機本体を外枠から開放できるよう、これらを開放不能に施錠すると共に球使用回胴遊技機の前面側から解錠操作可能な施錠装置が取り付けられていることが一般的である。
しかしながら、かかる構成においては、遊技機本体と外枠の施錠状態を不正に解除された場合、リール装置や主制御装置が遊技機本体の背面側から露出することとなる。このため、本願発明者は、遊技機本体と外枠の施錠状態が不正に解除され、主制御装置等に不正を行われる可能性があることを懸念するに至った。
一方、パチンコ機では、遊技領域が形成されると共に液晶表示装置などが設置された遊技盤が遊技機本体に搭載され、該遊技機本体の前面側に扉体が取り付けられると共に背面側に主制御装置や払出機構体が取り付けられている。そして、遊技機本体が外枠に対して開閉可能に取り付けられると共に、遊技機本体と外枠にはこれらを開放不能に施錠する施錠装置が取り付けられている。かかる場合にもやはり、遊技機本体と外枠の施錠状態が不正に解除されると遊技盤等の背面側が露出することとなり、遊技機本体の背面側から不正を行われる可能性が懸念される。
特開2005−245794号公報
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、遊技機本体の背面側から不正が行われる機会を低減することが可能な遊技機を提供することを目的とするものである。
以下、上記課題を解決するのに有効な手段等につき、必要に応じて効果等を示しつつ説明する。なお以下においては、理解の容易のため、発明の実施の形態において対応する構成を括弧書き等で適宜示すが、この括弧書き等で示した具体的構成に限定されるものではない。
手段1.取付対象(外枠2)に開閉可能に支持される支持部(ヒンジ金具8)を有する遊技機本体(ドアブロック4、面替えブロック5)と、
前記遊技機本体に設けられると共に絵柄を可変表示する絵柄表示装置(リール装置503)と、
前記遊技機本体に設けられると共に前記絵柄の停止タイミングや遊技の進行等を管理する制御装置(主制御装置505)と、
前記遊技機本体が前記取付対象に閉鎖された場合、前記遊技機本体と前記取付対象を開放不能に施錠する施錠装置(施錠装置120)と
を備え、
遊技機前方から視認可能な有効位置に前記絵柄表示装置が特定絵柄を停止表示した場合、前記制御装置は、遊技球の払い出される機会が増加する特別遊技状態(ボーナスゲーム)に遊技状態を移行させる遊技機において、
少なくとも前記制御装置を後ろから覆う被覆体(保護カバー部612を有する払出ブロック6)を、前記遊技機本体の背面側に該遊技機本体と同じ一側を開閉中心として開閉可能に設けると共に、前記施錠装置を前記遊技機本体の開放端側端部に設け、
前記施錠装置に、
前記遊技機本体が前記取付対象から開放不能となる施錠位置と、前記遊技機本体が前記取付対象から開放可能となる解錠位置に移動可能な第1施錠部材(第1鉤金具421,422)と、
前記被覆体が前記遊技機本体から開放不能となる施錠位置と、前記被覆体が前記遊技機本体から開放可能となる解錠位置に移動可能な第2施錠部材(第2鉤金具部451,452)と、
第1解錠操作がなされた場合に前記第1施錠部材を解錠位置に移動させ、第2解錠操作がなされた場合に前記第2施錠部材を解錠位置に移動させる解錠機構(カム板413,第1連動杆431,第2連動杆441より構成される機構)と、
前記各解錠操作を遊技機前面側から行う操作部(キー孔412)を有する外部操作手段(キーシリンダ411)と、
前記第2施錠部材より開放端側で前記第2施錠部材の施錠位置と解錠位置の間に位置し、遊技機背面側に向かって延びる延出部(張出突片部404,405)と
を設けたことを特徴とする遊技機。
前記遊技機本体に設けられると共に絵柄を可変表示する絵柄表示装置(リール装置503)と、
前記遊技機本体に設けられると共に前記絵柄の停止タイミングや遊技の進行等を管理する制御装置(主制御装置505)と、
前記遊技機本体が前記取付対象に閉鎖された場合、前記遊技機本体と前記取付対象を開放不能に施錠する施錠装置(施錠装置120)と
を備え、
遊技機前方から視認可能な有効位置に前記絵柄表示装置が特定絵柄を停止表示した場合、前記制御装置は、遊技球の払い出される機会が増加する特別遊技状態(ボーナスゲーム)に遊技状態を移行させる遊技機において、
少なくとも前記制御装置を後ろから覆う被覆体(保護カバー部612を有する払出ブロック6)を、前記遊技機本体の背面側に該遊技機本体と同じ一側を開閉中心として開閉可能に設けると共に、前記施錠装置を前記遊技機本体の開放端側端部に設け、
前記施錠装置に、
前記遊技機本体が前記取付対象から開放不能となる施錠位置と、前記遊技機本体が前記取付対象から開放可能となる解錠位置に移動可能な第1施錠部材(第1鉤金具421,422)と、
前記被覆体が前記遊技機本体から開放不能となる施錠位置と、前記被覆体が前記遊技機本体から開放可能となる解錠位置に移動可能な第2施錠部材(第2鉤金具部451,452)と、
第1解錠操作がなされた場合に前記第1施錠部材を解錠位置に移動させ、第2解錠操作がなされた場合に前記第2施錠部材を解錠位置に移動させる解錠機構(カム板413,第1連動杆431,第2連動杆441より構成される機構)と、
前記各解錠操作を遊技機前面側から行う操作部(キー孔412)を有する外部操作手段(キーシリンダ411)と、
前記第2施錠部材より開放端側で前記第2施錠部材の施錠位置と解錠位置の間に位置し、遊技機背面側に向かって延びる延出部(張出突片部404,405)と
を設けたことを特徴とする遊技機。
手段1によれば、遊技機本体の背面側には、少なくとも制御装置を後ろから覆う被覆体が、遊技機本体と同じ一側を開閉中心として開閉可能に設けられており、開放端側端部に施錠装置が設けられている。施錠装置には、遊技機本体と取付対象を開放不能に施錠する第1施錠部材と、被覆体と遊技機本体を開放不能に施錠する第2施錠部材と、解錠操作を遊技機前面側から行うための外部操作手段が設けられている。そして、第1解錠操作がなされた場合には第1施錠部材が解錠位置に移動して遊技機本体と取付対象の施錠が解除され、第2解錠操作がなされた場合には第2施錠部材が解錠位置に移動して被覆体と遊技機本体の施錠が解除される。少なくとも制御装置を後ろから覆う被覆体を設けることにより、仮に遊技機本体と取付対象の施錠状態が不正に解除された場合であっても制御装置が遊技機本体の背面側から露出することを回避することが可能となり、遊技機本体の背面側から不正が行われる機会を低減することが可能となる。また、被覆体を遊技機本体の背面側に開閉可能に設け、被覆体と遊技機本体を施錠する構成とした場合、不正行為者が遊技機背面側から不正を行うためには、遊技機本体と取付対象の不正解錠に加えて被覆体と遊技機本体の不正解錠を行わなければならない。故に、遊技機背面側から不正を行う際の解錠作業を困難なものとすることが可能となり、不正行為の実行を思い止まらせることが可能となる。加えて、取付対象と遊技機本体とを施解錠する施錠装置に被覆体と遊技機本体とを施解錠する機能を付与することにより、遊技機を設置する遊技場の管理者等にあっては、遊技機本体や被覆体の施錠状態を遊技機前面側から解除することができ、被覆体を正規に開放する際の作業性を容易なものとすることが可能となる。さらに、被覆体を遊技機本体と同じ一側を開閉中心として開閉可能な構成とすることにより、各解錠操作を行った後に同じ側から遊技機本体や被覆体を開放することが可能となり、遊技機本体や被覆体を開放する際の作業性が悪化する不具合を抑制することが可能となる。また、施錠装置を遊技機本体の開放端側端部に設けることにより、遊技機本体が取付対象に施錠されている状況下で遊技機本体が取付対象からがたつく、或いは被覆体が遊技機本体に施錠されている状況下で被覆体が遊技機本体からがたつく不具合を抑制させることが可能となる。さらにまた、施錠装置を遊技機本体の開放端側端部に設けた場合、開放端側から針金等を引っかけて第2施錠部材を解錠側に移動させる不正行為が考えられる。そこで、遊技機背面側に向かって延びる延出部を、第2施錠部材より開放端側で第2施錠部材の施錠位置と解錠位置の間の位置に設けることにより、仮に第2施錠部材に針金等が引っかけられたとしても、第2施錠部材が解錠位置に移動する前までに針金等が延出部と引っかかることとなり、第2施錠部材を解錠位置まで移動させることを阻害することができる。故に、遊技機本体と被覆体の施錠状態が不正に解除されることを困難なものとすることが可能となる。以上の結果、遊技機本体や被覆体の施錠状態を正規に解除する作業性が繁雑化することを回避しつつ、遊技機本体の背面側から不正が行われる機会を低減することが可能となる。
手段2.上記手段1において、前記第2施錠部材を鉤状に形成すると共に、前記被覆体が前記遊技機本体に閉鎖された場合に前記被覆体の被係合部(係止片673,674)と係合する係合部(鉤凹部451a,452aから先端側に延びる先端鉤部)を設け、前記延出部を、前記被係合部と対向する前記第2施錠部材の対向縁部が隠れるように設けたことを特徴とする遊技機。
手段2によれば、第2施錠部材には、被覆体が遊技機本体に閉鎖された場合に被覆体の被係合部と係合する係合部が設けられており、延出部は、被係合部と対向する第2施錠部材の対向縁部が隠れるように設けられている。かかる構成とすることにより、開放端側から第2施錠部材の係合部に針金等を引っかけることが困難なものとなり、第2施錠部材を不正に解錠側へ移動させることを好適に阻害することができる。なお、第2施錠部材の対向縁部が隠れるように延出部を設けるとは、例えば第2施錠部材が上下方向に移動可能であって解錠位置が施錠位置より下側にある構成の場合、被係合部と対向する第2施錠部材の上縁部と、延出部の上縁部とが、同じ高さの位置又はそれより上方の高さの位置となるように延出部を配置すると共に、被係合部と対向する第2施錠部材の上縁部より延出部の下縁部が下方の高さ位置となるように延出部を配置することをいう。
手段3.上記手段2において、前記係合部に、遊技機後方に向けて解錠側に傾斜する傾斜部(傾斜部451b,452b)を設けたことを特徴とする遊技機。
手段3によれば、第2施錠部材の係合部には、遊技機後方に向けて解錠側に傾斜する傾斜部が設けられている。かかる構成とすることにより、仮に第2施錠部材の係合部に針金等を引っかけられたとしても、針金等が解錠側へ引っ張られた場合に第2施錠部材と針金等の引っかかりを解除することができる。故に、第2施錠部材を不正に解錠側へ移動させることを好適に阻害することができる。さらにいうと、被覆体を遊技機本体に閉鎖する場合、被覆体の被係合部は先ず第2施錠部材の傾斜部と当接することとなる。傾斜部は遊技機後方に向けて解錠側に傾斜しているため、被係合部の遊技機本体側への移動に伴って第2施錠部材が解錠側へと移動することとなる。故に、被覆体を遊技機本体に閉鎖する際に第2解錠操作を行って第2施錠部材を解錠位置に移動させておく作業が不要となり、被覆体を閉鎖する際の作業性を容易なものとすることが可能となる。
手段4.上記手段1乃至手段3のいずれかにおいて、前記延出部を、前記第2施錠部材と開放端側から重なるように設けると共に、前記第2施錠部材と隣接させて設けたことを特徴とする遊技機。
手段4によれば、延出部は、第2施錠部材と開放端側から重なるように設けられると共に、第2施錠部材と隣接させて設けられている。かかる構成とすることにより、開放端側から延出部を避けるようにして針金等を第2施錠部材に引っかけることが困難なものとなり、遊技機本体と被覆体の施錠状態が不正に解除される機会を低減することが可能となる。
手段5.上記手段1乃至手段4のいずれかにおいて、前記施錠装置は、前記解錠機構として、前記第1解錠操作に連動して解錠側へと移動し、前記第1施錠部材を解錠位置へと移動させる第1移動部材(第1連動杆431)と、前記第2解錠操作に連動して解錠側へと移動し、前記第2施錠部材を解錠位置へと移動させる第2移動部材(第2連動杆441)とを別個に有することを特徴とする遊技機。
手段5によれば、解錠機構として、第1解錠操作に連動して解錠側へと移動し、第1施錠部材を解錠位置へと移動させる第1移動部材と、第2解錠操作に連動して解錠側へと移動し、第2施錠部材を解錠位置へと移動させる第2移動部材が別個に設けられている。かかる構成とすることにより、外部操作手段になされた解錠操作と対応する施錠部材を解錠位置へと移動させる解錠機構を比較的簡単なものとすることが可能となる。例えば1つの移動部材によって各解錠操作に応じた各施錠部材の移動を行わせる構成とした場合、移動部材の移動方向や各施錠部材との位置関係等に工夫を施す必要が生じるからである。
手段6.上記手段5において、前記施錠装置に、前記遊技機本体を開閉中心側と開放端側とに区画する区画部材(部材取付部400b)を設け、前記第1施錠部材及び前記第1移動部材を前記区画部材の開放端側に取り付けると共に、前記第2施錠部材及び前記第2移動部材を前記区画部材の開閉中心側に取り付けたことを特徴とする遊技機。
手段6によれば、施錠装置には、遊技機本体を開閉中心側と開放端側とに区画する区画部材が設けられており、第1施錠部材及び第1移動部材が区画部材の開放端側に取り付けられ、第2施錠部材及び第2移動部材が区画部材の開閉中心側に取り付けられている。かかる構成とすることにより、第2施錠部材及び第2移動部材の少なくとも一部を開放端側から隠すことができる。故に、第2移動部材や第2施錠部材に針金等を引っかけて解錠位置へと移動させる等の不正行為を困難なものとすることが可能となる。
手段7.上記手段6において、前記延出部を前記区画部材に設けたことを特徴とする遊技機。
手段7によれば、延出部は区画部材に設けられている。第2施錠部材が取り付けられる区画部材に延出部を設けることにより、第2施錠部材を区画部材に近接させることが可能となる。故に、開放端側から針金等を第2施錠部材に引っかけることが困難なものとなり、遊技機本体と被覆体の施錠状態が不正に解除される機会を低減することが可能となる。
手段8.上記手段7において、前記延出部を前記第2施錠部材が隠れるように設けたことを特徴とする遊技機。
手段8によれば、延出部は第2施錠部材が隠れるように設けられている。かかる構成とすることにより、遊技機本体の開放端側から第2施錠部材が視認できる範囲を制限することが可能となり、被覆体と遊技機本体の施錠状態を不正に解除することを困難なものとすることが可能となる。
手段9.上記手段6乃至手段8のいずれかにおいて、前記第2移動部材を、前記遊技機本体の開放端側から隠れるようにして前記区画部材に取り付けたことを特徴とする遊技機。
手段9によれば、第2移動部材は、遊技機本体の開放端側から隠れるようにして区画部材に取り付けられている。かかる構成とすることにより、遊技機本体の開放端側から第2移動部材が視認できる範囲を制限することが可能となり、被覆体と遊技機本体の施錠状態を不正に解除することを困難なものとすることが可能となる。
手段10.上記手段9において、前記第2施錠部材と前記第2移動部材を一体形成したことを特徴とする遊技機。
手段10によれば、第2施錠部材と第2移動部材は一体形成されている。第2移動部材が遊技機本体の開放端側から隠れるようにして取り付けられる構成にかかる構成を適用することにより、比較的簡単な解錠機構を用いて遊技機本体の背面側から不正が行われる機会を低減することが可能となる。
手段11.上記手段5乃至手段10のいずれかにおいて、前記施錠装置に、前記各施錠部材をそれぞれ複数設けたことを特徴とする遊技機。
手段11によれば、施錠装置には各施錠部材がそれぞれ複数設けられている。かかる構成とすることにより、遊技機本体が取付対象に施錠されている状況下や被覆体が遊技機本体に施錠されている状況下で遊技機本体及び被覆体ががたつく不具合を抑制させることが可能となる。なお、遊技機本体の略中央部を挟むようにして第1施錠部材を上下に設け、被覆体の略中央部を挟むようにして第2施錠部材を上下に設ける構成とすれば、より好適に上記不具合を抑制させることが可能となる。
手段12.上記手段11において、前記延出部を、前記複数の第2施錠部材のそれぞれと対応する位置に設けたことを特徴とする遊技機。
手段12によれば、延出部は複数の第2施錠部材のそれぞれと対応する位置に設けられている。かかる構成とすることにより、遊技機本体と被覆体の施錠状態が不正に解除されることを困難なものとすることが可能となる。また特に、手段10の特徴的構成にかかる構成を適用すれば、いずれかの第2施錠部材に針金等を引っかけて全ての第2施錠部材を解錠位置へと移動させることが困難なものとなり、遊技機本体と被覆体の施錠状態が不正に解除される機会を低減することが可能となる。
手段13.上記手段11又は手段12において、前記複数の第1施錠部材を施錠側に付勢する付勢部材(コイルばね438a,438b)を個別に設け、前記第1解錠操作がなされた場合、前記第1移動部材は前記付勢部材の付勢力に抗して前記複数の第1施錠部材を解錠位置へと移動させることを特徴とする遊技機。
手段13によれば、複数の第1施錠部材を施錠側に付勢する付勢部材が個別に設けられており、第1解錠操作がなされた場合には、第1移動部材が付勢部材の付勢力に抗して複数の第1施錠部材を解錠位置へと移動させ、遊技機本体と取付対象の施錠状態が解除される。かかる構成とした場合、仮に不正行為者がいずれかの第1施錠部材に針金等を引っかけて該第1施錠部材を解錠位置へ移動させたとしても、他の第1施錠部材は付勢部材により施錠側に付勢されたままである。つまり、このような不正行為が行われたとしても複数の第1施錠部材のうち一つが解錠位置に移動するに過ぎないため、遊技機本体が取付対象から不正に開放されることを困難なものとすることが可能となる。
手段14.上記手段1乃至手段13のいずれかにおいて、前記外部操作手段として、所定方向に回動可能な解錠部材(カム板413)を有する解錠操作装置(キーシリンダ411)を設け、前記第1解錠操作として前記解錠部材が一方の向きに回動操作された場合、前記第1施錠部材を解錠位置に移動させ、前記第2解錠操作として前記解錠部材が他方の向きに回動操作された場合、前記第2施錠部材を解錠位置に移動させる構成としたことを特徴とする遊技機。
手段14によれば、施錠装置には、所定方向に回動可能な解錠部材を有する解錠操作装置が設けられている。そして、第1解錠操作として解錠部材が一方の向きに回動操作された場合には、第1施錠部材が解錠位置に移動して遊技機本体と取付対象の施錠状態が解除され、第2解錠操作として解錠部材が他方の向きに回動操作された場合には、第2施錠部材が解錠位置に移動して遊技機本体と被覆体の施錠状態が解除される。かかる構成とすることにより、遊技機を設置する遊技場の管理者等は、解錠部材をいずれかの向きに回動操作すれば遊技機本体又は被覆体の施錠状態を解除することができるため、各解錠操作を比較的簡単なものとしつつ、遊技機本体又は被覆体を開放する際の作業性を好適に向上させることが可能となる。
手段15.上記手段14において、前記施錠装置に、前記解錠部材を後ろから覆うカバー部材(防護カバー401)を設けたことを特徴とする遊技機。
手段15によれば、施錠装置には、解錠部材を後ろから覆うカバー部材が設けられている。かかる構成とすることにより、解錠部材がいずれかの向きに不正に回動操作されることを回避することが可能となり、遊技機本体の背面側から不正が行われる機会を低減することが可能となる。
手段16.上記手段1乃至手段15のいずれかにおいて、遊技球を払い出す遊技球払出機構(払出機構602)を前記被覆体に搭載したことを特徴とする遊技機。
手段16によれば、被覆体には、遊技球を払い出す遊技球払出機構が搭載されている。かかる構成とすることにより、例えば遊技場の管理者が遊技機本体の背面側からメンテナンス作業等を行う場合に、被覆体と払出機構を一体で遊技機本体から開放させることが可能となり、遊技機本体の背面側に被覆体を設けたがために作業性が悪化することを抑制することが可能となる。
手段17.手段1乃至手段16のいずれかにおいて、前記絵柄表示装置として、外周面に複数の絵柄が付された回転体(リール541〜543)を有してなる回胴装置(リール装置503)を備え、前記遊技機本体の前面側に、前記回転体の回転を開始させるべく操作される始動操作部材(スタートレバー33)と、前記回転体の回転を停止させるべく操作される停止操作部材(ストップスイッチ35〜37)とを設け、前記制御装置は、前記特別遊技状態に移行させるか否かの抽選結果に基づいて前記回転体の停止制御を行うことを特徴とする遊技機。
上述した各手段は、一般に球使用回動式遊技機と称される遊技機において好適に具体化できる。
手段18.上記手段17において、前記絵柄表示装置と前記制御装置をベース部材(前面枠501)に搭載して絵柄表示ユニット(面替えブロック5)を構成し、該絵柄表示ユニットを前記遊技機本体の背面側に開閉可能に設けると共に、前記被覆体を、前記絵柄表示ユニットを後ろから覆う構成としたことを特徴とする遊技機。
手段18によれば、絵柄表示装置と制御装置がベース部材に搭載されて絵柄表示ユニットを構成されている。かかる構成とすることにより、遊技機を設置する遊技場等において機種入替を行う場合に、この絵柄表示ユニットを新たな絵柄表示ユニットと交換すればよく、機種入替時の作業性を高めることが可能となる。また、被覆体により絵柄表示ユニットを後ろから覆う構成とすることにより、仮に遊技機本体と取付対象の施錠状態が不正に解除された場合であっても、遊技機本体の背面側から遊技に関わる装置類が露出することを回避することが可能となり、遊技機本体の背面側から不正が行われる機会を低減することが可能となる。
手段19.上記手段18において、前記絵柄表示ユニットと前記被覆体を連結する連結部材(結合フック部材531,532)を設け、前記第2解錠操作がなされた場合、前記絵柄表示ユニットと前記被覆体が共に遊技機後方へ開放する構成としたことを特徴とする遊技機。
手段19によれば、絵柄表示ユニットと被覆体は連結可能な構成となっており、第2解錠操作がなされた場合には、絵柄表示ユニットと被覆体が共に遊技機後方へ開放する構成となっている。球使用回胴式遊技機の場合、遊技球を遊技球飛翔領域に発射させる遊技機と異なり、絵柄表示ユニットの前面側のメンテナンス作業を遊技場の営業時間内に行う機会は乏しいことが一般的である。故に、絵柄表示ユニットと被覆体を連結すると共にこれらが遊技機本体から遊技機後方へ開放される構成、すなわち遊技機本体を取付対象から開放した後に被覆体を開放することで絵柄表示ユニットの前面側が露出される構成とすることにより、遊技機本体の背面側から不正が行われる機会に加えて、絵柄表示ユニットの前面側から不正が行われる機会をも低減することが可能となる。さらに、かかる構成において絵柄表示ユニットの背面側を露出させるためには、第2解錠操作に加えて連結部材の連結を解除する必要がある。故に、絵柄表示ユニットの背面側に不正が行われる機会を好適に低減することが可能となる。なお、連結部材を、被覆体が遊技機本体から開放された後に連結解除可能な構成とすれば、より好適に上記不正が行われる機会を低減させることが可能となる。加えて、絵柄表示ユニットと被覆体を同一軸線上で遊技機本体に支持される構成とし、それぞれを個別に取り外し可能な構成とすれば、機種入替時の作業性等を高めることが可能となる。
手段20.手段1乃至手段16のいずれかにおいて、遊技球飛翔領域(遊技領域)を形成し、前記絵柄表示装置や入賞装置等(入賞装置等)が設けられた遊技盤を備え、該遊技盤及び前記制御装置を前記遊技機本体に搭載し、前記制御装置は、遊技球発射手段により発射された遊技球が前記入賞装置に入賞したことに基づいて前記絵柄の可変表示時間や前記特別遊技状態に移行させるか否かを決定することを特徴とする遊技機。
上述した各手段は、一般にパチンコ機と称される遊技機において好適に具体化できる。
以下に、遊技球を遊技媒体として用いて遊技を行う遊技球使用回胴遊技機に関する一実施の形態につき図面に基づいて説明する。
本実施の形態における遊技機は、遊技に際して遊技媒体(遊技価値)としての遊技球(例えばパチンコ機と同様の遊技球:パチンコ球)の取込を所定数必要とし、所定条件が成立した場合には複数の遊技球、場合によっては大量の遊技球が払い出されるよう構成されている。本遊技機には、遊技ホール等においてパチンコ機と共通の遊技球供給システムから遊技球の供給がなされるようになっており、パチンコ機が設置される既存の島設備(パチンコ島)に本遊技機を設置することが可能となっている。
まず、遊技機1の外観構成及び内部構造の概略を説明する。ここで、図1は遊技機1の全体を示す斜視図、図2は遊技機1の正面図、図3及び図4は遊技機1の内部開放状態を示す斜視図、図5は遊技機1の背面図である。なお以下の説明においては、特に注記しない限り、遊技機1の正面から見た状態を基準として左右上下などの方向を記載することとする。
遊技機1は、本体枠又は取付対象としての外枠2と、この外枠2に対して前方に回動可能に取り付けられた遊技機主部3とを有する。外枠2は木製の板材を四辺に連結し構成されるものであって、全体として矩形状をなしている。本遊技機1を遊技ホールに設置する際には、外枠2が島設備に取り付け固定される。外枠2を合成樹脂やアルミニウム等の金属によって構成することも可能である。また、図5に示すように、外枠2を構成する四辺の板材のうち右辺の板材には、その内側上下2カ所に、後述するドアブロック4を閉鎖状態に保持するための保持金具7a,7bが設けられている。
遊技機主部3は、扉体ユニットであるドアブロック4と、絵柄表示ユニットである面替えブロック5と、遊技球の払出ユニットである払出ブロック6とから構成されている。ドアブロック4には上下2カ所にヒンジ金具8が設けられており、このヒンジ金具8と外枠2側の上下2カ所の支持金具9とにより、ドアブロック4(遊技機主部3)が外枠2に対して回動可能に支持されている。この場合、遊技機1を正面から見て左側に回動軸線が設けられる構成となっており、遊技機主部3は正面から見て右側を回動先端部として開放される。以下では、左側を開閉中心側、右側を開放端側とも言う。外枠2に対して遊技機主部3が閉じた状態では、ドアブロック4の外周縁部の背面が外枠2の前面に当接するようになっている。
面替えブロック5はドアブロック4の背面側に取り付けられ、更に面替えブロック5を背面側から覆うようにして払出ブロック6が取り付けられている。これら面替えブロック5と払出ブロック6はドアブロック4の一部にそれぞれ回動可能に支持されており、外枠2に対してドアブロック4と一体で回動可能となるとともに、ドアブロック4に対して各々個別に回動可能となる構造を有する。
ここで、遊技機主部3を構成する上記の各部材について相対的な位置関係と動作状態を簡単に説明する。図6は遊技機主部3を模式的に示す図面であり、(a)は遊技機主部3を背面側から見た図、(b),(c)はドアブロック4に対する面替えブロック5と払出ブロック6の開放動作状況を示す図である。
(a)に示すように、ドアブロック4に対して面替えブロック5や払出ブロック6を開放動作させるための軸線AX1が図の右側すなわちドアブロック4と同じ開閉中心側に設定されている。この軸線AX1は、面替えブロック5を支持するための軸線と払出ブロック6を支持するための軸線とを兼ねるものとなっている。この場合、図示のM11,M12は面替えブロック5を支持するための支持手段であり、M21,M22,M23は払出ブロック6を支持するための支持手段である。つまり、面替えブロック5用の支持手段M11,M12は同軸となるよう上下各位置に設けられるとともに、払出ブロック6用の支持手段M21〜M23も同様に同軸となるよう上下各位置に設けられており、払出ブロック6用の支持手段M21,M22に挟まれるようにして前記支持手段M11,M12が配置されている。また特に、これら各ブロック5,6の各支持手段は全て同軸となるよう設けられている。
上記構成により、(b),(c)の各動作が可能となっている。(b)では、ドアブロック4に対して面替えブロック5と払出ブロック6とを一体的に開放動作させている。また(c)では、(b)の状態から、面替えブロック5と払出ブロック6とを分離させ、面替えブロック5を前方側に回動動作させている。
(ドアブロック4の説明)
次に、ドアブロック4を図7等を用いて詳細に説明する。ここで、図7はドアブロック4を後方から見た斜視図、図8,図9はドアブロック4の主要な構成を分解してそれらを前方から及び後方から示す斜視図である。なお以下のドアブロック4の説明では、図7〜図9以外にも、前述の図1や図2等を適宜用いることとする。
次に、ドアブロック4を図7等を用いて詳細に説明する。ここで、図7はドアブロック4を後方から見た斜視図、図8,図9はドアブロック4の主要な構成を分解してそれらを前方から及び後方から示す斜視図である。なお以下のドアブロック4の説明では、図7〜図9以外にも、前述の図1や図2等を適宜用いることとする。
ドアブロック4において、前扉体11は、前記外枠2とほぼ同等の大きさ(縦寸法及び横寸法)を有し、その背面側に重なるようにして内枠12が取り付けられている。前扉体11及び内枠12はいずれも合成樹脂材料により成形されており、背後より複数箇所でネジ締めすることにより結合されている。ただし、ドアブロック4の剛性を高めるべく、内枠12を金属材料により成形することも可能である(例えばアルミダイキャストにより成形する)。
そして、前扉体11及び内枠12の背面側から透明パネル13やパネル支持部材14が組み付けられている。また、前扉体11及び内枠12の背面側には、上皿ユニット15や取込ユニット16が装着されている。
(前扉体11の説明)
前扉体11は、後述するリール図柄や液晶図柄等を視認可能とする図柄視認部、遊技に際し遊技者により手動操作される操作部、上皿部で余剰となった遊技球などを貯留するための下皿部などを備える。以下、前扉体11と内枠12とを拡大して示す斜視図(図10,図11)等を参照して前扉体11の詳細な構成を説明する。
前扉体11は、後述するリール図柄や液晶図柄等を視認可能とする図柄視認部、遊技に際し遊技者により手動操作される操作部、上皿部で余剰となった遊技球などを貯留するための下皿部などを備える。以下、前扉体11と内枠12とを拡大して示す斜視図(図10,図11)等を参照して前扉体11の詳細な構成を説明する。
すなわち、図10等に示すように、前扉体11の上半部には、図柄視認部として略台形状をなす視認窓21が形成されている。この視認窓21には、平坦な透明板よりなりかつ視認窓21とほぼ同形状をなす透明パネル13(図8参照)がはめ込まれるようになっており、この透明パネル13を介してその内方が視認可能となっている。視認窓21は、前扉体11においてその前面部のほぼ上半分の領域で設けられており、こうした比較的大型に構成される視認窓21によれば、大型の液晶表示装置を用いた画像の表示演出によって遊技者に多大なインパクトを与えることが可能になることに加え、本遊技機1の主表示装置たるリール装置の図柄の視認性が良好なものとなっている。
ここで、透明パネル13は、前扉体11に対して背面側から取り付けられ、パネル支持部材14により固定されるようになっている。詳しくは、パネル支持部材14は、視認窓21や透明パネル13と同形状の開口部を有する枠体として構成されており、その左右上下の各枠部分にはそれぞれネジ孔等を有する固定支持部14aが形成されている。かかる場合、前扉体11に対して内枠12を組み付けた状態で、その背面側から透明パネル13とパネル支持部材14とを装着し、固定支持部14aにおいてネジ締め等を行うことよりパネル支持部材14を固定する。これにより、前扉体11の視認窓21を囲む周囲部分とパネル支持部材14とにより透明パネル13の周縁部が挟持され、前扉体11に対する透明パネル13の装着が完了する。
前扉体11の前面側において、視認窓21の左右側方部及び上方部には囲い部23が設けられており、この囲い部23には中央ランプ部24と左右一対の側方ランプ部25とが設けられるとともに、前扉体11の右上隅部及び左上隅部にスピーカ部26が設けられている。遊技に際しては、これらランプ部24,25やスピーカ部26により、その都度の遊技状況に応じたランプ演出や音声演出等が行われる。すなわち、ランプ部24,25による発光色や発光パターンを適宜変更したり、スピーカ部26による音声パターンを適宜変更したりすることで、役の成立等が遊技者に告知される。また、このランプ部24,25やスピーカ部26を用いて、エラー告知等を行うことも可能である。
ちなみに、前記視認窓21は、前扉体11の左右幅に対して囲い部23(左右の側方ランプ部25)を除く範囲で設けられており、故に視認窓21は左右に幅広いものとなっている。また言い加えると、視認窓21は、後述するリール装置や液晶装置の横幅よりも幅広となっている。
視認窓21の下方には、遊技者により操作される各種操作部材等を配備した操作部30が設けられている。この操作部30は、全体として横長状をなしかつ僅かに弧状をなす前面板部31を有し、その前面板部31には、スタートレバー33が設けられるとともに、3連ボタンからなるストップスイッチ35,36,37が設けられている。また、前面板部31の上端部において、向かって左寄りの位置(概ねスタートレバー33と左側のストップスイッチ35との間)には、前面板部31から後方に出っ張るようにしてベットスイッチ取付板部32が形成されており、その取付板部32にボタン状のベットスイッチ38が取り付けられている。
ベットスイッチ38は、遊技者によるベット(賭数)の設定を行わせるものであり、その押し操作により上皿151に貯留された遊技球が所定個数分取り込まれる。本実施の形態では、ベットスイッチ38として、いわゆるMAXベットスイッチを設けており、有効な1回の押し操作により3ベット相当(15個分)の遊技球が取り込まれる。ベットスイッチ38は、投資価値としての遊技球の投入を指令する投入指令手段を構成する。なお、MAXベットスイッチとしてのベットスイッチ38の他に、1ベットスイッチや2ベットスイッチを設ける構成であっても良い。ちなみに、1ベットスイッチは、1回の押し操作により1ベット相当(5個分)の遊技球を取り込ませるためのベットスイッチであり、2ベットスイッチは、1回の押し操作により2ベット相当(10個分)の遊技球を取り込ませるためのベットスイッチである。
スタートレバー33は、後述するリール装置503の各リール(回転体)を回転開始させるための操作部材であり、各リールを回転開始、すなわち図柄の可変表示を開始させるべく操作される始動操作手段を構成する。
ストップスイッチ35〜37は、停止対象となるリール(左、中、右の三列のリール)に対応するよう設けられており、回転中の各リールを個別に停止させるために操作される停止操作手段を構成する。各ストップスイッチ35〜37は、各リールが定速回転となると停止操作可能な状態となり、その状態で押し操作される。また、停止操作可能な状態中には図示しないランプが点灯表示されることによって停止操作が可能であることが報知され、各リールの回転が停止すると消灯されるようになっている。
操作部30の後方には、前記前面板部31とほぼ同じ長さを有し上方に開口した横長状の開口部41が形成されている。この開口部41は、前扉体11に上皿ユニット15を装着した場合に上皿151を配するための開口領域であり、開口部41の左右方向の幅寸法は上皿151の左右方向の幅寸法に概ね合致し、同開口部41の前後方向の幅寸法は上皿151の前後方向の幅寸法よりも若干短いものとなっている。
操作部30の前面板部31には、正面から見て右下部に切欠部42が形成されている。この切欠部42は、後述する排出操作伝達装置154の操作レバー198を設置するための設置スペースとなっている。
前記視認窓21(透明パネル13)と操作部30との間には、左右方向に延びる横長窓部50が設けられている。横長窓部50は、視認窓21(透明パネル13)よりも奥側に位置し、その左右方向の長さは視認窓21の左右方向の長さとほぼ同じとなっている。横長窓部50の右方には上下2つの小穴51,52が設けられている。この小穴51,52は、後述する操作スイッチ518,519を露出させて押し操作可能とするための孔部である。
前扉体11において、横長窓部50の左右の側方部には、その上方の囲い部23に比して奥側に後退するようにして弧状の凹み部61が設けられている。開放端側の凹み部61には前後に貫通するキーシリンダ設置孔62が設けられており、そのキーシリンダ設置孔62からキーシリンダ411のキー孔412が視認できる構成となっている。
図1等で確認できるとおり左右の凹み部61は上皿151の直ぐ上方に位置する。そのため、仮に遊技ホールにおいて球貸しユニットから延びる球貸しノズル(いわゆる象の鼻)を介して上皿151に遊技球が貸し出されるような場合にも、その球貸しノズルと前扉体11との干渉を回避することができる。故に、遊技ホールでの設置状況を考えても有益な構成となっている。
更に、前扉体11において、操作部30の下方には、前記囲い部23及び凹部61に意匠形状が連続するようにして膨出部70が形成されており、その膨出部70に囲まれるようにして下皿71と灰皿72が形成されている。膨出部70に囲まれた奥壁部73には下皿排出口74とスピーカ穴75とが形成されている。上皿151やその上流通路に遊技球が満タンに貯留されている状態であって更に払出装置から遊技球が払い出される場合、或いは、上皿151内に貯留されている遊技球に対して球抜き操作が行われる場合には、下皿排出口74を介して下皿71に遊技球が排出される。
下皿71の底部には開口が形成されており、その開口には開閉板76が設けられている。また、膨出部70の略中央部には下皿用の球抜き操作片77が設けられている。球抜き操作片77は、下皿71に貯留している遊技球を下皿71の下方に置かれた球収容箱(いわゆるドル箱)に排出するための操作片であり、図示する通常位置から左方に操作されることで前記開閉板76が開位置にスライド移動し、下皿71内の遊技球の排出が行われる。その他、膨出部70において下皿71の左右両側方には下皿ランプ部78が設けられている。
図11に示すように、前扉体11の背面側の構成として、前記視認窓21の左右両側には前記側方ランプ部25を収容するランプ収容部91が設けられている。ランプ収容部91は略角柱状をなしており、透明パネル13を前扉体11に取り付ける際にはランプ収容部91の内側面に沿うようしてパネル支持部材14が装着されるようになっている。
また、前扉体11の背面側上部位置には左右一対の上部スピーカ92が設けられている。上部スピーカ92は、前扉体11の前面側に設けたスピーカ部26の後方に設けられる音源であり、この上部スピーカ92の音声がスピーカ部26から遊技機前方に発せられるようになっている。
前扉体11の背面側から見て横長窓部50の下方には、上皿ユニット15の上皿151を収容するための上皿収容部93が設けられている。上皿収容部93は、左右方向に延び、その前方で前記開口部41(前扉体11の前面側の開口領域)に通じるように設けられている。
(内枠12の説明)
図10や図11に示すように、内枠12は、前扉体11と相似形をなす矩形状をなしており、概ね等しい細幅の左枠部101、右枠部102及び上枠部103と、それらよりも広幅の下枠部104とを有する。これら各枠部101〜104に囲まれる部位が中央開口部105となっており、内枠12の背面側には、下枠部104の上縁部の一部を除く範囲で中央開口部105を囲むようにして一定高さのリブ106が形成されている。ただし、左枠部101には軸金具111〜113が設けられており、その軸金具111〜113によって面替えブロック5や払出ブロック6が支持されることから、左枠部101のリブ106に関しては剛性を高めるべく比較的肉厚に形成されている。
図10や図11に示すように、内枠12は、前扉体11と相似形をなす矩形状をなしており、概ね等しい細幅の左枠部101、右枠部102及び上枠部103と、それらよりも広幅の下枠部104とを有する。これら各枠部101〜104に囲まれる部位が中央開口部105となっており、内枠12の背面側には、下枠部104の上縁部の一部を除く範囲で中央開口部105を囲むようにして一定高さのリブ106が形成されている。ただし、左枠部101には軸金具111〜113が設けられており、その軸金具111〜113によって面替えブロック5や払出ブロック6が支持されることから、左枠部101のリブ106に関しては剛性を高めるべく比較的肉厚に形成されている。
また、内枠12の前面側において、上枠部103には、前記中央ランプ部24の光源となるランプ類を実装したランプ基板107が取り付けられるとともに、その背面側に音声ランプ中継基板108が取り付けられている。
ここで、前扉体11に内枠12を組み付けた状態では、ランプ基板107は前扉体11の中央ランプ部24の後方に隠れるが、本実施の形態では特に、前扉体11の上側一部分を分離させて取り外し可能とし、その後方のランプ基板107やその他上部スピーカ92などのメンテナンス等を容易なものとしている。すなわち、図12に示すように、前扉体11の前面部は、中央ランプ部24及びスピーカ部26を含む範囲で分割されて構成されており、前扉体11(ドアブロック4)に対して分離可能な部位が上部カバー体94となっている。上部カバー体94を固定する固定手段としては、前扉体11及び内枠12に複数のネジ付け部109が設けられており、内枠12の後方よりネジ締結が行われるようになっている。実際には、上1カ所、左右2カ所ずつの計5カ所にネジ付け部109が設けられている。なお、図12の符号107aは、上部カバー体94を固定するための差込孔である。この差込孔107aをネジ締め付け孔として用いることも可能である。
上部カバー体94において、中央ランプ部24には有色の透明又は半透明パネルが組み込まれており、当該パネルを通じてランプ基板107による発光が遊技機前方にて確認できるようになっている。また、スピーカ部26には多数のスリットが形成されており、このスリットを通じて上部スピーカ92による音声が遊技機前方にて確認できるようになっている。
本構成によれば、上部カバー体94を取り外すことにより、ランプ基板107や上部スピーカ92を露出させることができる。この場合、ドアブロック4を開放状態としたままでなくても、ランプ基板107上のランプ類や上部スピーカ92の修理や交換などを行うことができる。
前述したように本遊技機1は、正面から見て左側に回動軸線が設けられる構成となっており、上枠部103と下枠部104には前述のヒンジ金具8が上下2カ所に取り付けられている。このとき、前述した上部スピーカ92はヒンジ金具8の前方に位置し、上部スピーカ92は前寄りに設けられることとなる。かかる構成において、上部カバー体94が前外し可能であるため、上部スピーカ92のメンテナンスが容易となる。また、左右の上部スピーカ92が各々隅部に設けられているため、その間のランプ基板107(中央ランプ部24)が幅広に形成できるようになっている。更に、同じく左右の上部スピーカ92が各々隅部に設けられているため、視認窓21を拡大することができ、図柄等の表示領域を拡張することが可能となる。限られた領域内で各種の表示等を行う場合には、上記のような構成が有効であると考えられる。
左枠部101において、リブ106の先端部には上下3カ所に軸金具111,112,113が所定間隔を隔てて取り付けられている。これら軸金具111〜113は、面替えブロック5や払出ブロック6を回動可能に支持するための金具部材である。軸金具111〜113はいずれも略コ字状をなしており、軸金具111には上下に軸受け部111a,111bが形成され、軸金具112には上下に軸受け部112a,112bが形成され、軸金具113には上下に軸受け部113a,113bが形成されている。軸金具111〜113の各軸受け部111a,111b,112a,112b,113a,113bには軸孔が形成されており、軸金具111〜113は全ての軸孔が何れも同一の軸線上に配置されるようリブ106に固定されている。
かかる場合、軸金具111の下側の軸受け部111bと軸金具112の上側の軸受け部112aとが面替えブロック5を支持するための面替えブロック支持手段に相当し、軸金具111の上側の軸受け部111aと軸金具112の下側の軸受け部112bと軸金具113の下側の軸受け部113bとが払出ブロック6を支持するための払出ブロック支持手段に相当する。
また、右枠部102には、ドアブロック4及び払出ブロック6を開放不能な施錠状態で保持するための施錠装置120が設けられている。
ここで、施錠装置120の構成をより詳細に説明する。図13は施錠装置120を遊技機1の背面側から見た図、図14は施錠装置120を遊技機1の開放端側から見た図である。また、図15は防護カバー401が取り外された状態の施錠装置120を遊技機1の背面側から見た図、図16は防護カバー401が取り外された状態の施錠装置120を遊技機1の開放端側から見た図、図17は防護カバー401が取り外された状態の施錠装置120を遊技機1の開閉中心側から見た図である。
施錠装置120は、鋼板にて形成された縦長の基枠400を有している。基枠400は、縦長に延びる基枠固定部400aと、基枠固定部400aの開閉中心側端部(図13における右端部)から起立するようにして折り曲げ形成された部材取付部400bとを有し、横断面略L字状をなしている。部材取付部400bには、図13に示すように、その先端部から開閉中心側に向けて返し部471が形成されている。本実施形態の施錠装置120は、例えば図11に示すように、部材取付部400bが右枠部102のリブ106に沿うようにして基枠固定部400aを右枠部102の背面側にネジ止め固定させ、返し部471を右枠部102のリブ106にネジ止め固定させることにより、内枠12に取り付けられるようになっている。かかる場合、基枠固定部400aは、施錠装置120を右枠部102に固定させる固定部材としての機能と、内枠12の右枠部102を補強する補強部材としての機能とを有している。また、基枠400を横断面略L字状に形成することにより、施錠装置120自体の剛性を確保すると共に、右枠部102を補強する補強部材としての機能を高めることが可能となる。加えて、内枠12に取り付けるための基枠固定部400a及び返し部471を形成することにより、遊技機1の後方から施錠装置120をネジ止め固定することができる。故に、部材取付部400bを右枠部102のリブ106にネジ止め固定する構成と比して、施錠装置120の取り付け作業を容易なものとすることができる。なお、部材取付部400bは、内枠12の背面側を開閉中心側と開放端側とに区画する機能をも有している。
基枠固定部400aの中央下部には、施錠装置120の解錠機構を覆い隠すようにして防護カバー401が取り付けられている。また、基枠固定部400aの当該部位には、図15〜図17に示すように、解錠操作を行うための解錠操作装置たるキーシリンダ411が取り付けられている。
キーシリンダ411は、図15,図16に示すように、基枠固定部400aに当該キーシリンダ411を固定するための固定部411aと、該固定部から一方に向けて延びる円筒状の錠軸部411bを有しており、該錠軸部411bの先端面には、外部から所定のキー操作を行うためのキー孔412(図2参照)が形成されている。そして、キーシリンダ411は、例えば図16に示すように、基枠固定部400aから錠軸部411bが突出した状態で基枠固定部400aに固定されており、内枠12が前扉体11に組み付けられた場合、前扉体11のキーシリンダ設置孔62からキー孔412が露出するようになっている。錠軸部411bの基端面には、キー操作に伴って回動するカム板413が設けられている。カム板413は、当該カム板413の上部から開閉中心側に向かって突出形成された第1係合爪部413aと、カム板413の下部から開閉中心側に向かって突出形成された第2係合爪部413bとを備えている。なお、キーシリンダ120として、不正解錠防止機能の高いオムロック(登録商標)を用いる構成としても良い。
部材取付部400bの開放端側の側面(図15における左側面)には、図15,図16に示すように、施錠部材としての第1鉤金具421,422が上下2箇所に取り付けられている。各第1鉤金具421,422には、中央上部に鉤凹部421a,422aが形成されると共に、該鉤凹部421a,422aから第1鉤金具421,422先端に向けて下方に傾斜する傾斜部421b,422bが形成されている。また、各第1鉤金具421,422の基端部には、開放端側に向けて起立する起立片421c,422cが形成されている。各第1鉤金具421,422は、その基端部中央に部材取付部400bのピン部材423a,423bが挿通されることにより、部材取付部400bに対して個別に回動可能に支持されている。
部材取付部400bの開放端側の側面(図15における左側面)には、図15,図16に示すように、両第1鉤金具421,422を部材取付部400bと挟むようにして、移動部材としての第1連動杆431が取り付けられている。第1連動杆431は、鋼板にて全体として長尺板状に形成されると共に、キーシリンダ411の固定部411aと対応した位置に凹み部431aが形成されている。この凹み部431aには、キーシリンダ411の第1係合爪部413a及び第2係合爪部413bと対応する位置に、上下に並ぶようにして2つの係合孔432a,432bが形成されている。また、凹み部431aの中央部には、遊技機1後方(図16における右方)に向けて突出する突出片433が形成されている。第1連動杆431の下部には、下側の第1鉤金具422の鉤凹部422aを上方から塞ぐようにして延出板部434が形成されている。
図16に示すように、第1連動杆431には、上下方向に延びるガイド孔435が上下2カ所に形成されている。第1連動杆431は、部材取付部400bに固定されたピン部材436がガイド孔435に挿通されることにより、部材取付部400bに対してガイド孔435の長さ分だけ上下方向に移動可能に取り付けられている。また、第1連動杆431には、各第1鉤金具421,422の起立片421c,422cと対応する位置に、上下方向に延びるスリット孔437が形成されている。したがって、第1連動杆431が部材取付部400bに取り付けられた際には、図13等に示すように、各起立片421c,422cがスリット孔437から開放端側に突出することとなる。これら起立片421c,422cと基枠固定部400aの間には、各第1鉤金具421,422を下向きに付勢するコイルばね438a,438bがそれぞれ掛けられている。スリット孔437についてより詳しく説明すると、該スリット孔437は、第1連動杆431が上方に移動した場合に起立片421c,422cと係合するように、且つ、第1連動杆431が下方に移動した場合に起立片421c,422cと係合しないように形成されている。つまり、第1鉤金具421,422は、第1連動杆431が上方に移動した場合、起立片421c,422cに上向きの外力が加わり、ピン部材423a,423bを軸として基端部が上方に先端部が下方に移動する。
ここで、外枠2の保持金具7a,7b(図5参照)は、第1鉤金具421,422の鉤凹部421a,422aと対応する位置に設けられており、各保持金具7a,7bの高さ寸法が下側の鉤凹部422aの下縁部から延出板部434の下縁部までの高さ寸法より若干小さくなるように形成されている。
部材取付部400bの開閉中心側の側面(図15における右側面)には、図17に示すように、移動部材としての第2連動杆441が取り付けられている。第2連動杆441は、鋼板にて全体として長尺板状に形成されており、部材取付部400bの先端部(図17における左端)より内側に入り込むようにして取り付けられている。したがって、開放端側から施錠装置120を見た場合(図14参照)、第2連動杆441が部材取付部400bに隠れるようになっている。
第2連動杆441には、上下方向に延びるガイド孔442が上中下3カ所に形成されている。第2連動杆441は、部材取付部400bに固定されたピン部材443がガイド孔442に挿通されることにより、部材取付部400bに対してガイド孔442の長さ分だけ上下方向に移動可能に取り付けられている。第2連動杆441の下部には、第1連動杆431の突出片433と対応する位置に、開放端側に向けて起立する係合片444が折り曲げ形成されている(図15,図16参照)。また、部材取付部400bには、第2連動杆441の係合片444と対応する位置に、上下方向に延びるスリット孔402が形成されている。したがって、第2連動杆441が部材取付部400bに取り付けられた際には、図15に示すように、スリット孔402から係合片444が開放端側に突出することとなる。スリット孔402についてより詳しく説明すると、該スリット孔402は、第2連動杆441が上下方向に移動する場合に、これに伴う係合片444の移動を阻害しないように形成されている。図16に示すように、部材取付部400bには、スリット孔402の上方に切欠き部403が形成されており、第2連動杆441は、その一部が切欠き部403から開放端側に露出するようになっている。そして、第2連動杆441と部材取付部400bの間には、第2連動杆441を上向きに付勢するコイルばね445が掛けられている。
ここで、第1鉤金具421,422及び各連動杆431,441の初期位置について説明する。図16に示すように、第2連動杆441は、コイルばね445の付勢力により上方に引き上げられ、係合片444がスリット孔402の上縁部と当接する位置で保持される。第1鉤金具421,422はコイルばね438a,438bの付勢力により基端部(起立部421c,422c)が下方に引き下げられ、これに連動して第1連動杆431も下方に引き下げられる。そして、第1鉤金具421,422及び第1連動杆431は、第1連動杆431の突出片433と第2連動杆441の係合片444が係合する位置で保持される。なお、図示は省略したが、部材取付部400bの開放端側の側面には、第1鉤金具421,422の起立部421c,422cが初期位置より下方に移動することを規制する規制部が設けられている。
図17に示すように、第2連動杆441の上下両端部には、第2鉤金具部451,452が形成されている。各第2鉤金具部451,452には、中央上部に鉤凹部451a,452aが形成されると共に、該鉤凹部451a,452aから第2鉤金具部451,452先端に向けて下方に傾斜する傾斜部451b,452bが形成されている。
部材取付部400bの返し部471には、図16,図17に示すように、第2鉤金具部451,452の初期位置と対応する位置に、上下一対の張出突片部404,405が形成されている。張出突片部404,405は、上下方向に延びる起立壁部404a,405aと、該起立壁部404a,405aから第2鉤金具部451,452と同じ向きに向かって延びる張出壁部404b,405bとを有している。張出壁部404b,405bは、第2鉤金具部451,452を開放端側から覆うように形成されている。張出壁部404b,405bの上縁部は、第2鉤金具部451,452の鉤凹部451a,452a下縁部とほぼ同じ高さの位置で水平に延びる平坦部404c,405cと、該平坦部404cの先端から第2鉤金具部451,452の傾斜部451b,452bとほぼ同じ向きに傾斜する案内部404d,405dとより形成されている。つまり、張出壁部404b,405bは、第2鉤金具部451,452が初期位置にある場合に、第2鉤金具部451,452のうち鉤凹部451a,452aより下側の領域を開放端側から隠すように形成されているとも言える。
下側の張出突片部405には、下側の第2鉤金具部452の上方に延出壁部406が形成されている。この延出壁部406は、下側の第2鉤金具部452の鉤凹部452aを上方から塞ぐようにして形成されている。詳細は後述するが、払出ブロック6には、第2鉤金具部451,452の鉤凹部451a,452aと対応する位置に、ドアブロック4と払出ブロック6を閉鎖状態に保持するための係止片673,674が設けられている(図47参照)。
次に、操作キーの回動操作に伴う施錠装置120の動作について図18及び図19を用いて説明する。図18(a)は施錠装置120の初期状態を示す図であり、図18(b)は操作キーを時計回りに回動操作された場合の施錠装置120の動作を示す図である。また、図19(a)は施錠装置120の初期状態を示す図であり、図19(b)は操作キーを反時計回りに回動操作された場合の施錠装置120の動作を示す図である。なお、図18及び図19では、各部材の動作を示すため、防護カバー401を取り外した状態の施錠装置120を示している。
図18では、図示しない操作キーをキーシリンダ411に差し込んで時計回りに回動操作している。すると、図18(b)に示すように、操作キーの回動操作に連動してカム板413も時計回りに回動する。すなわち、遊技機1の背面側から施錠装置120を見た場合、キーシリンダ411のカム板413は反時計回りに回動する。これに伴い、カム板413の第2係合爪部413bが第1連動杆431に形成された下側の係合孔432bと係合し、第1連動杆431がコイルばね438a,438bの付勢力に抗して上方に移動する。これに伴い両第1鉤金具421,422の起立部421c,422cも第1連動杆431に連動して上方に移動し、両第1鉤金具421,422の先端部が下方に移動する。この結果、両第1鉤金具421,422の鉤凹部421a,422aが下方に移動する。その後、操作キーの回動操作が解除された場合、コイルバネ438a,438bの付勢力により第1連動杆431と第1鉤金具421,422が図18(a)に示す初期状態に復帰する。
図19では、図示しない操作キーをキーシリンダ411に差し込んで反時計回りに回動操作している。すると、図19(b)に示すように、操作キーの回動操作に連動してカム板413も反時計回りに回動する。すなわち、遊技機1の背面側から施錠装置120を見た場合、キーシリンダ411のカム板413は時計回りに回動する。これに伴い、カム板413の第1係合爪部413aが第1連動杆431に形成された上側の係合孔432aと係合し、第1連動杆431が下方に移動する。このとき、第2連動杆441の係合片444には第1連動杆431の突出片433から下向きに外力が加わるため、第2連動杆441は第1連動杆431に連動して下方に移動する。この結果、第2連動杆441に形成された両第2鉤金具部451,452も第2連動杆441と共に下方に移動し、両第2鉤金具部451,452の鉤凹部451a,452aが下方に移動する。そして、第2連動杆441の位置が、第2連動杆441の係合片444が部材取付部400bに形成されたスリット孔402の下縁部に当接する位置となった場合、両第2鉤金具部451,452の鉤部上端は、張出突片部404,405の平坦部404c,405cより下方の位置に移動する。その後、操作キーの回動操作が解除された場合、コイルバネ445の付勢力により第1連動杆431と第2連動杆441が図19(a)に示す初期状態に復帰する。ちなみに、両第1鉤金具421,422は、部材取付部400bに設けられた規制部(図示略)により各起立部421c,422cが初期位置より下方に移動することを規制されているため、第1連動杆431が下方に移動した場合、初期位置から移動しない。
以上のとおり、本実施形態における施錠装置120は、第1連動杆431と第2連動杆441の上下方向への移動に連動して第1鉤金具421,422と第2鉤金具部451,452が移動する構成となっており、第1連動杆431と第2連動杆441により解錠機構が構成されている。また、第1連動杆431は、凹み部431aに形成された係合孔432a,432bとカム板413の各係合爪部413a,413bとの係合によって移動し、第2連動杆441は、第1連動杆431の突出片433と第2連動杆441の係合片444との係合によって移動する。そこで、例えば図14に示すように、これらを防護カバー401によって覆うことにより、操作キーを用いることなく第1鉤金具421,422や第2鉤金具部451,452を移動させる不正行為を抑制することが可能となる。
図13等で確認できるように、基枠固定部400aのキーシリンダ411取付部位(基枠固定部400aの中央下部)には、防護カバー401が取り付けられている。防護カバー401は、基枠固定部400aと部材取付部400bを覆うように形成されている。基枠固定部400aには、防護カバー401を取り付けるための位置決め部とネジ孔がキーシリンダ411の上下に形成されている。防護カバー401は、例えば図7に示すように、遊技機1の後方から基枠固定部400aの位置決め部で位置決めした後にネジ止め固定させることにより、基枠固定部400aに取り付けられるようになっている。これにより、施錠装置120において、キーシリンダ411の基端面に設けられるカム板413と、カム板413の第1係合爪部413a及び第2係合爪部413bが係合される第1連動杆431の凹み部431aと、凹み部431aの突出片433が係合される第2連動杆441の係合片444とが防護カバー401によって覆われるようになっている。
図11に示すように、下枠部104には、取込ユニット16を収容するための取込ユニット収容部141が形成されている。この取込ユニット収容部141は、取込ユニット16を載置した状態で、その奥側(遊技機1で言えば前側)及び左右両側を囲むようにして保持するユニット保持部である。取込ユニット収容部141の底部には、取込ユニット16にて取り込まれた遊技球を排出するための球排出室142が形成されており、球排出室142に回収された遊技球は図示しない排出通路を介して遊技機外部(遊技ホールの島設備など)に排出されるようになっている。また、取込ユニット収容部141の左方(背面側から見て左方)には、取込ユニット16に一旦導かれた後に下皿71に排出される遊技球(すなわち、遊技者に返還される遊技球)を通過させるための排出通路143が形成されており、この排出通路143に流れ込む遊技球は、内枠12の前面側に開口する開口部144及び前扉体11の下皿排出口74を経由して下皿71に排出されるようになっている。また、取込ユニット収容部141の右方(背面側から見て右方)には、下皿71に通じる下皿連通路145が形成されており、この下皿連通路145に流れ込む遊技球は、前記排出通路143に流れ込む遊技球と同様、内枠12の開口部144及び前扉体11の下皿排出口74を経由して下皿71に排出されるようになっている。
下枠部104にはスピーカ146が設けられている。スピーカ146は、前記前扉体11のスピーカ穴75から前方に露出し、これにより音声が前方に発せられる。
内枠12の背面側において、その右上隅部とスピーカ146の側方部には、ドアブロック4の背面側に取り付けられる払出ブロック6を固定するための固定手段として鉤金具147,148が設けられている。
(上皿ユニット15の説明)
次に、上皿ユニット15について説明する。図20は上皿ユニット15の斜視図、図21は上皿ユニット15の平面図((a)は上方から見た平面図、(b)は下方から見た平面図)、図22は上皿ユニット15の分解斜視図である。
次に、上皿ユニット15について説明する。図20は上皿ユニット15の斜視図、図21は上皿ユニット15の平面図((a)は上方から見た平面図、(b)は下方から見た平面図)、図22は上皿ユニット15の分解斜視図である。
上皿ユニット15は、遊技に際し順次取り込まれる遊技球を一時的に貯留する機能を有する上皿151を有しており、その上皿151の上面側には、球出口部付近を覆うカバー部材152が取り付けられ、さらに該上皿151の一部を覆うようにして横長薄板状の上覆い板157が取り付けられている。また、上皿151の下面側には貸球操作装置153と排出操作伝達装置154と球留め装置155とが取り付けられている。
図21の(a)に示すように、上皿ユニット15の上面側では、上皿151の半分近くの領域が上覆い板157にて覆われ、さらにこの上覆い板157によってカバー部材152の約半分が覆われている。また、図21の(b)に示すように、上皿ユニット15の下面側では、貸球操作装置153と排出操作伝達装置154とが上下に重なるようにして配設されるとともに、これら貸球操作装置153及び排出操作伝達装置154の後方側(図では下側)に球留め装置155が配設されている。
(上皿151の説明)
次に、上皿151の構成について説明する。図23は上皿151の斜視図であり、図24は上皿151の平面図である。また、図25は、上皿151に貸球操作装置153を設置するとともにカバー部材152を分離した状態を示す斜視図である。
次に、上皿151の構成について説明する。図23は上皿151の斜視図であり、図24は上皿151の平面図である。また、図25は、上皿151に貸球操作装置153を設置するとともにカバー部材152を分離した状態を示す斜視図である。
上皿151は、島設備の球貸し装置から貸し出された遊技球や、払出装置より払い出された遊技球を一旦貯留するための受け皿部材を構成するものであり、底板部161とその周縁部を囲む周壁部162とにより横長の樋状に成形されている。これら底板部161と周壁部162とにより囲まれて遊技球貯留領域が形成されている。周壁部162のうち奥側の壁部には、正面から見て左側の位置に排出口163が設けられている。また、底板部161には、正面から見て右側の位置に開口部164が設けられている。本上皿151では、底板部161が概して排出口163から開口部164に向けて低くなる構成となっており、排出口163から遊技球が排出されるとその遊技球は図24の左側から右側に向けて流れるようになっている。
周壁部162のうち手前側の壁部には、奥側に凹んだ形状をなす凹部165が形成されており、その凹部165により、本上皿ユニット15を前扉体11に組み付けた際においてベットスイッチ取付板部32と上皿151との干渉が回避されるようになっている。
上皿151の最下流部には、底板部161より隆起した2つの仕切部167,168が設けられており、この仕切部167,168に仕切られることで三列の案内通路171,172,173が形成されている。これら各案内通路171〜173は、前記開口部164に通ずるように設けられており、遊技球を各一列に整列するための整列通路部を構成する。
三列の案内通路171〜173の手前側には、貸球操作装置153等を設置するための貸球操作装置設置部175が設けられている。貸球操作装置設置部175には、左右2つの円形凹部176,177と矩形状の窓部178とが形成されている。
図22に示すように、貸球操作装置153は、操作装置基板181と、その操作装置基板181を設置するための台板182とを備えており、台板182上に操作装置基板181を設置することにより、貸球操作装置153が構成されている。
ここで、貸球操作装置153は、例えば本遊技機1の側方(例えば左方)に配置された縦長のカードユニット(球貸しユニット)に紙幣やカード等を投入した状態で、球貸し操作、カード等の返却操作及び有効度数の確認を行うものであり、操作装置基板181上には、球貸しボタン183と返却ボタン184と度数表示部185とが一体的に並設されている。この場合、球貸しボタン183は、カード(記録媒体)等に記録された情報に基づいて貸出球を得るために操作されるものであり、カード等に残額が存在する限りにおいて貸出球が払い出される。返却ボタン184は、カードユニットに挿入されたカード等の返却を求める際に操作される。度数表示部185にはカードの残額情報や投入金額などが表示される。
貸球操作装置設置部175に貸球操作装置153を設置した状態では、図25に示すように、貸球操作装置設置部175の窓部178から度数表示部185が視認できるようになる。図25では、貸球操作装置設置部175の円形凹部176,177に各々半球状をなす押しボタン部材186,187を取り付けた状態を示しており、押しボタン部材186,187が押し操作されることにより間接的に球貸しボタン183や返却ボタン184が押され、それに伴い遊技球の貸し出しやカード等の返却などが適宜実施されるようになっている。
図22に示すように、カバー部材152は、カバー本体188と、該カバー本体188の下面側に重ねて組み付けられる下カバー体189とにより構成されている。これらカバー本体188及び下カバー体189はいずれも透明の合成樹脂材料にて成形されている。カバー本体188及び下カバー体189にはそれぞれ円形の孔部188a,189aが形成されており、これら両部材を重ね合わせた状態でカバー部材152を上皿151に装着すると、各孔部188a,189aを介して押しボタン部材186,187が露出する。これにより、押しボタン部材186,187の押し操作が可能となっている。また、カバー本体188及び下カバー体189は各々透明体にて構成されているため、度数表示部185上にカバー部材152が被せられてもその度数表示等が視認可能となっている。なお、符号190は、カバー部材152を上皿151に固定するための固定フック部である。
カバー部材152は、開口部164と各案内通路171〜173の一部と貸球操作装置設置部175とを上方から覆うようにして上皿151に取り付けられ、その際、カバー部材152は、各案内通路171〜173の高さ方向の寸法を概ね遊技球1個分に規制するための通路高さ規制部材としても機能する。すなわち、カバー部材152を上皿151に取り付けることにより、各案内通路171〜173において遊技球が1つずつ取り込まれるようになる。このとき、カバー部材152が透明体にて構成されているため、その下方の遊技球(各案内通路171〜173を通過する遊技球)が視認可能となっている。
上皿151には、上述したように上覆い板157が取り付けられている。この場合、上覆い板157によれば、上皿151の奥側一部に上蓋が設けられるようになる(図20等参照)。この上覆い板157による上皿151の被蓋部分は、上皿ユニット15をドアブロック4に装着した状態で上皿151がドアブロック4の内部に隠れる部位に相当している。つまり、上皿ユニット15をドアブロック4に装着した状態では、ドアブロック4(前扉体11)に設けられた開口部41の前後方向の幅寸法(A)と上皿151の前後方向の幅寸法(B)とがA<Bであるため(A,Bは左右方向の同一箇所での寸法比較)、上皿151の奥側一部がドアブロック4の内側に没入することとなる。この場合、上皿151においてドアブロック4内側に没入した部位が上方に開放されたままであると、上皿151の手前側から奥側に入れた指や不正工具等が上皿奥側の上方開放部分を通じて遊技機内部に差し入れられ、その遊技機内部において不正行為などが行われるといった不都合が懸念される。この点、上記のとおり上覆い板157が設けられることにより、指や不正工具等を上皿151を通じて遊技機内部に差し入れることによる不正行為が抑制できる。要するに、上覆い板157は、上皿151と遊技機内部の空間(ドアブロック4の内側領域)との間を遮蔽する遮蔽部材となっている。
なお、上覆い板157は透明板で構成される。したがって、上皿151の一部が上覆い板157で隠されたとしても上皿151の内部確認(汚れや破損等の確認を含む)が容易となる。
(排出操作伝達装置154の説明)
次に、排出操作伝達装置154について説明する。この排出操作伝達装置154は、後述する取込ユニット16の排出ゲート部材340を操作して上皿151内の貯留球を下皿71に排出するための球抜き操作装置であり、その詳細な構成を図26及び図27に示す。
次に、排出操作伝達装置154について説明する。この排出操作伝達装置154は、後述する取込ユニット16の排出ゲート部材340を操作して上皿151内の貯留球を下皿71に排出するための球抜き操作装置であり、その詳細な構成を図26及び図27に示す。
図26及び図27に示すように、排出操作伝達装置154において、ケース体191には2つの軸部192,193が設けられており、その軸部192,193にはそれぞれ第1リンク片194と第2リンク片195とが回動可能に支持されている。これら第1,第2リンク片194,195は各々の一部分が互いに連結されており、第1リンク片194に連動して第2リンク片195が回動する。第1リンク片194には引張バネ196が設けられており、第1リンク片194は引張バネ196のバネ力により常に同方向(図では反時計回り方向)に付勢されている。また、ケース体191の手前側端面には、左右方向に移動可能な操作レバー198が設けられており、この操作レバー198に一体に設けられた支柱部198aが第1リンク片194に設けられた孔部194aに挿通されている。故に、操作レバー198のスライド操作に伴い第1リンク片194が軸部192を中心に回動する。
上記構成の排出操作伝達装置154では、遊技者等により操作レバー198が図示の位置から左方(図27のP1方向)にスライド操作されることにより、第1リンク片194が引張バネ196のバネ力に抗して図の時計回り(図27のP2方向)に回動するとともに、第2リンク片195が反時計回りに回動(図27のP3方向)する。これにより、第2リンク片195の回動先端部が後方側(図27のP4方向)へと移動する。また、操作レバー198の操作が解除されると、引張バネ196のバネ力により第1リンク片194が図の反時計回りに回動するとともに、第2リンク片195が時計回りに回動する。これにより、排出操作伝達装置154が元の状態に復帰する。こうした排出操作伝達装置154の動作により、後述する取込ユニット16の排出ゲート部材340が操作され、取込ユニット16を介しての遊技球の排出(実際には遊技球の下皿71への排出)が行われるようになっている。
(球留め装置155の説明)
次に、球留め装置155について説明する。この球留め装置155は、上皿151の下方に設置される取込ユニット16が取り外された際において上皿151から遊技球がこぼれ落ちるのを防止するための遊技球落下防止装置であり、その詳細な構成を以下に説明する。図28は球留め装置155の分解斜視図、図29は球留め装置155の単体構成を示す平面図、図30は取込ユニット16を上皿151下方に装着した状態及び分離させた状態を後方側から示す背面図である。なお、球留め装置155の動作状態として、図29の(a)と図30の(a)とが対応し、図29の(b)と図30の(b)とが対応している。
次に、球留め装置155について説明する。この球留め装置155は、上皿151の下方に設置される取込ユニット16が取り外された際において上皿151から遊技球がこぼれ落ちるのを防止するための遊技球落下防止装置であり、その詳細な構成を以下に説明する。図28は球留め装置155の分解斜視図、図29は球留め装置155の単体構成を示す平面図、図30は取込ユニット16を上皿151下方に装着した状態及び分離させた状態を後方側から示す背面図である。なお、球留め装置155の動作状態として、図29の(a)と図30の(a)とが対応し、図29の(b)と図30の(b)とが対応している。
球留め装置155は、上皿151の下面に固定される本体部211と、該本体部211上に載置され左右方向(図29では上下方向)に往復動可能な可動部212と、可動部212を同左右方向に往復動させるべく回動操作される操作レバー213とを有している。そして、この球留め装置155は、操作レバー213が遊技機後方になるようにして上皿151に組み付けられている。
可動部212には、同一方向に並ぶようにして3つのアーム部214,215,216が形成されている。各アーム部214〜216はそれぞれ二股に分岐されており、その先端には上方(図29では紙面手前側)に折れ曲がるようにして起立する各2個ずつの起立部217,218,219が形成されている。可動部212に形成された各アーム部214〜216の間隔は、前記上皿151に形成した3つの案内通路171〜173に合致しており、各アーム部214〜216の起立部217〜219は、上皿151の各案内通路171〜173に通じる開口部164から現出するようになっている。また、可動部212の下面側には、操作レバー213と同方向に延びる溝部220が形成されている。
操作レバー213は、その軸部221が本体部211に支持されており、概ね90度の角度範囲内で回動操作可能となっている。軸部221には、その軸心から90度の角度で放射状に延びる突起片222a,222bが形成されており、その突起片222a,222bが可動部212に形成された溝部220内に収容されている。溝部220の左右方向の幅は、ほぼ軸部221の直径と突起片222a又は222bの長さとを合わせた寸法となっている。この場合、図29の(a),図30の(a)の状態では一方の突起片222aの先端が溝部220の内壁に当たり、操作レバー213の回動操作によって図29の(b),図30の(b)の状態に移行すると、他方の突起片222bの先端が溝部220の内壁に当たることとなる(便宜上、図29,図30では突起片222a,222bに点ハッチを付している)。これにより、可動部212が左右方向に移動する。図29で言えば、可動部212の左右方向の移動によって、可動部212の各アーム部214〜216の先端突出量が(a),(b)で異なるものとなっている。(a)では先端突出量=L1であるのに対し、(b)では先端突出量=L2となっている(L1<L2)。
操作レバー213には、取込ユニット16がドアブロック4(詳細には内枠12)に装着された状態で保持するためのホールド板片224が設けられている。このホールド板片224は、軸部221の軸心から延びる舌形状をなすものであり、操作レバー213が回動操作されることにより、ホールド板片224が図30の(a),(b)に示す各位置に移動されるようになっている。
ここで、操作レバー213の操作位置と取込ユニット16との相互の関係を説明する。操作レバー213が図30の(a)に示す状態にある場合、操作レバー213に一体的に設けられたホールド板片224の回動先端部が取込ユニット16の背面に当たっている。これが取込ユニット保持位置(ロック位置)である。この状態では、取込ユニット16がドアブロック4(詳細には内枠12)に装着された状態で保持され、取込ユニット16の取り外しができないようになっている。これに対し、操作レバー213が図30の(b)に示す状態に移行すると、ホールド板片224の回動先端部が取込ユニット16の背面に当たる状態が解除される。これが取込ユニット取り外し位置(アンロック位置)である。これにより、取込ユニット16の取り外しが可能となっている(図30の(b)には取込ユニット16を取り外した状態を図示している)。
図31には、球留め装置155の操作状態と遊技球の流れとの関係を示す。図31において、(a)は取込ユニット16の取り外し不能状態を示しており、当該状態は図29の(a)や図30の(a)の状態に対応している。また、(b),(c)は取込ユニット16の取り外し可能状態及び取り外し後状態を示しており、当該状態は図29の(b)や図30の(b)の状態に対応している。
図31の(a)の状態では、図29の(a)に示したとおり可動部212の各アーム部214〜216の先端突出量が比較的少なく、それ故に上皿151の案内通路171〜173から供給される遊技球の流れが阻止されることはない。したがって、遊技球が次々と取込ユニット16側に送り込まれる。
これに対し、図31の(b)の状態では、図29の(b)に示したとおり可動部212の各アーム部214〜216の先端突出量が比較的大きく、それ故に上皿151の案内通路171〜173から供給される遊技球の流れが各アーム部214〜216の先端部(起立部217〜219)で阻止される。この状態では、遊技球が取込ユニット16側に送り込まれることがないため、(c)に示すように、取込ユニット16を取り外したとしても、上皿151内の遊技球が落下することが防止される。
(取込ユニット16の説明)
取込ユニット16は、遊技者による操作に基づいて所定個数の遊技球を取り込むための取込手段を構成するものであり、該取込ユニット16による所定個数分の遊技球の取込により毎回の遊技(ゲーム)の開始条件が成立し、遊技開始の準備が整えられるようになっている。
取込ユニット16は、遊技者による操作に基づいて所定個数の遊技球を取り込むための取込手段を構成するものであり、該取込ユニット16による所定個数分の遊技球の取込により毎回の遊技(ゲーム)の開始条件が成立し、遊技開始の準備が整えられるようになっている。
図32は取込ユニット16を手前側から見た斜視図、図33は同取込ユニット16を後方側から見た斜視図、図34は同取込ユニット16の分解斜視図である。取込ユニット16には3個の取込装置301,302,303が重なるようにして設けられており、取込ユニット16は全体として略立方体形状となっている。以下の説明では、図32において手前側に位置する取込装置301を「第1取込装置」、中央に位置する取込装置302を「第2取込装置」、奥側に位置する取込装置303を「第3取込装置」とも言う。
各取込装置301〜303の上面には、上方に開放されて外部に露出した状態で入口通路305,306,307が三列に形成されている。これら入口通路305〜307は、取込ユニット16における遊技球入口部を構成するものであり、ドアブロック4としての完成状態では、上皿151から供給される遊技球が先ずは入口通路305〜307に案内され、その後一列に並んだ状態で順次取り込まれる。同完成状態では、上皿151に設けた開口部164(図24参照)を通じて上方から入口通路305〜307が視認可能となっている。各取込装置301〜303の側面にはこれらを結合させるための結合ケース部材308が取り付けられている。結合ケース部材308内には、本取込ユニット16における電気配線等を一括して集め、主制御装置等に対して電気的に接続可能とする取込ユニット中継基板309が収容されている。
(取込装置301〜303の説明)
次に、各取込装置301〜303の構成を説明する。ただし、各取込装置301〜303は、概ね同様の構成をしているため、ここでは基本的に第3取込装置303を例に挙げて説明する。図35は、取込装置303の内部構造を示す断面図、図36は、取込装置303を分解して示す斜視図である。なお、以下の説明では便宜上、図35に示す状態で上下左右の各方向を記載する。
次に、各取込装置301〜303の構成を説明する。ただし、各取込装置301〜303は、概ね同様の構成をしているため、ここでは基本的に第3取込装置303を例に挙げて説明する。図35は、取込装置303の内部構造を示す断面図、図36は、取込装置303を分解して示す斜視図である。なお、以下の説明では便宜上、図35に示す状態で上下左右の各方向を記載する。
取込装置303は、合成樹脂成型品よりなる表裏一対のハウジング部材311,312を備えている。これら両ハウジング311,312がネジ等により結合されることにより略四角箱状の筐体が形成され、その内部空間に、後述する遊技球通路が形成されるとともに該通路を開閉するための開閉ゲート機構などが収容されるようになっている。各ハウジング311,312は、カーボン入りの黒色の樹脂材料により成型されている。以下説明の便宜上、ハウジング部材311を「第1ハウジング」、ハウジング部材312を「第2ハウジング」ともいう。
因みに、各ハウジング311,312は透明な樹脂材料で成形されていても良い。各ハウジング311,312を透明化することにより、両ハウジング311,312の結合を外すことなく、取込装置内部の遊技球通路や開閉ゲート機構などの他、通路内に貯留された遊技球を視認することができるようになる。
第1ハウジング311及び第2ハウジング312の上面部には、それぞれ通路壁313,314が形成されており、両ハウジング311,312を結合させることで、相対向する通路壁313,314の間に前記入口通路307が形成される。入口通路307の底面は図35の左側に向けて僅かに下り傾斜している。
取込装置303には、前記入口通路307の下流側において、第1ハウジング311と第2ハウジング312とにより囲まれるようにして取込通路315と排出通路316とが設けられている。これら取込通路315及び排出通路316は、入口通路307と同様に、遊技球を一列で通過させるに足りる通路幅を有する。取込通路315は、入口通路307に連続して設けられ、その途中にて鉛直方向に折れ曲がるようにして形成されている。遊技者により所定の遊技開始操作が行われた際、遊技の開始条件とされる所定個数の遊技球取込がこの取込通路315を通じて行われる。また、排出通路316は、取込通路315の折れ曲がり部分(コーナー部分)から当該取込通路315より分岐して設けられている。遊技終了に伴う精算時などにおいては、本取込装置303や上皿151に残留している遊技球がこの排出通路316を通じて遊技者に返還される(すなわち、上皿151等の球抜きが行われる)。
なお、第1ハウジング311と第2ハウジング312は、厚さ方向の寸法が異なるものとなっており、入口通路307、取込通路315及び排出通路316は、大部分が第1ハウジング311側に形成されるようになっている。これにより、遊技球が実際に接触する経路は、両ハウジング311,312の境界部分(接合部分)から外れた部位となり、境界部分に溜まったゴミやほこり等により遊技球の流れが阻害されるといった不都合が回避されるようになっている。
また、第1,第2ハウジング311,312には、入口通路307及び取込通路315に沿って一筋の突条部317が設けられている。この突条部317は、入口通路307及び取込通路315を通過する遊技球の外周面に接触するようにして通路の中央部(入口通路307にあっては上下幅方向の中央部、取込通路315にあっては左右幅方向の中央部)に設けられている。突条部317の高さ(通路内部への突出寸法)は0.5mm程度であり、これにより入口通路307及び取込通路315の通路幅が狭められるようになっている。つまり、入口通路307及び取込通路315は基本的に通路幅が12mm程度であるが、突条部317を設けることにより、実質的な通路幅が11.5mm程度に狭められている。これにより、入口通路307及び取込通路315の内壁と遊技球との隙間間隔(遊び)を減らすことができ、安定した状態で遊技球が流下することとなる。特に、取込通路315においては、後述する遊技球検出が行われるため、その検出ミスを低減させることができる。ただし、突条部317は、第1,第2ハウジング311,312のいずれか一方にのみ設けられる構成であっても良い。前記整流部における突条部317の設置は任意である。
ハウジング内部空間において取込通路315の側方には、当該取込通路315の鉛直方向部分に沿うようにして取込ゲート部材320が設けられている。取込ゲート部材320は、支軸321により回動可能に支持されており、その支軸321を支点とする回動により、該取込ゲート部材320の先端部に設けた爪部320aが取込通路315に対して出没する。このとき、取込通路315の通路壁には通路切欠部322が形成されており、その通路切欠部322を介して取込ゲート部材320の爪部320aが出没する。取込通路315に対して取込ゲート部材320の爪部320aが突出した状態である場合、取込通路315を介しての遊技球の通過が阻害される。また、取込通路315に対して取込ゲート部材320の爪部320aが没入した状態である場合、取込通路315を介しての遊技球の通過が許容される。
かかる場合、取込ゲート部材320の爪部320aの出没位置が取込通路315におけるコーナー部分の直ぐ下流位置であるため、換言すれば通路切欠部322が取込通路315におけるコーナー部分の直ぐ下流位置に形成されているため、取込ゲート部材320の爪部320aが通路内に突出した状態(通過阻止状態)において、取込通路315のコーナー部まで流れてきた遊技球が該取込通路315の鉛直部分に流れ込むことがない構成となっている。
ハウジング内部空間には、取込ゲート部材320の駆動源としてソレノイド325が配設されている。ソレノイド325は、通電により伸縮方向に移動する出力軸325aを有しており、当該ソレノイド325は、取込ゲート部材320の右方において出力軸325aが下方へと突き出るように配設されている。また、ソレノイド325の出力軸325aには、当該出力軸325aを伸長状態で保持するためのコイルバネ326が設けられている。ソレノイド325は、ソレノイドカバー327によって第1ハウジング311に固定されている。
ソレノイド出力軸325aの先端部にはガイド331が取り付けられている。ガイド331には回動片332の一部が係合されており、同回動片332の他部が取込ゲート部材320の後端部に駆動連結されている。符号333は、回動片332のほぼ中央部に設けられ該回動片332を回動可能に支持する支軸である。
本構成によれば、ソレノイド325への通電がない場合には、図示の如くコイルバネ326の付勢力によって出力軸325aが伸長した状態で保持され、取込ゲート部材320の爪部320aが取込通路315内に突出した状態とされる。これにより、取込通路315が閉鎖される。一方、ソレノイド325が通電されると、コイルバネ326の付勢力に抗して出力軸325aが縮み方向に移動する。よって、ガイド331及び回動片332を介して取込ゲート部材320が回動し(図35では時計回りに回動し)、取込ゲート部材320の爪部320aが取込通路315外に引っ込んだ状態とされる。これにより、取込通路315が開放される。また、ソレノイド325への通電を中止すると、コイルバネ326の付勢力によって出力軸325aが伸長状態となり、取込ゲート部材320の爪部320aが取込通路315内に突出した状態に戻る。
一方、第1,第2ハウジング311,312において排出通路316の入口位置には、それぞれ貫通孔337,338が設けられており、その貫通孔337,338を前後方向に貫通するようにして排出ゲート部材340が設けられている。排出ゲート部材340は、取込装置301〜303に個別に設けられるのではなく、全取込装置301〜303に共通に設けられるものとなっており、該排出ゲート部材340の作動状態によって、各取込装置301〜303において同時に遊技球の排出(球抜き)が許容又は阻止されるようになっている。
ここで、排出ゲート部材340の詳細を図37に基づいて説明する。排出ゲート部材340は、全体として略長方形状をなしており、3カ所に略正方形状の開口部341,342,343が形成されている。これら開口部341〜343は各取込装置301〜303に設けられた排出通路316にそれぞれ対応するものであり、一定間隔を隔ててそれぞれ設けられている。なお、開口部341〜343は排出通路316の一部を構成する。この場合、排出ゲート部材340がその長手方向(取込ユニット153の前後方向)に移動することにより、排出通路316が閉鎖又は開放の状態とされる。すなわち、排出ゲート部材340が初期位置にある場合、排出ゲート部材340の壁板部により各取込装置301〜303の排出通路316が閉鎖され、当該通路316を通じての遊技球の排出が阻止される。また、排出ゲート部材340がその長手方向に移動すると、排出ゲート部材340の開口部341〜343により各取込装置301〜303の排出通路316が一斉に開放され、当該通路316を通じての遊技球の排出が許容される。
開口部341〜343の下方には、それぞれ球案内突部344,345,346が形成されている。この球案内突部344〜346の上面は、各開口部341〜343の底部上面に連続して同一角度で設けられており、その角度は排出通路316の入口部の傾斜角度に合致している。これにより、遊技球が開口部341〜343を介して排出通路316に流入する際には、球案内突部344〜346上を転がりながら遊技球が通過し、排出通路316への遊技球の流入がスムーズに行われることとなる。
排出ゲート部材340の一方の端部にはバネ受け部347が形成され、他方の端部にはロッド部348が形成されている。かかる場合、図34等に示すように、第3取込装置303の外側にカバー部材351が設けられ、そのカバー部材351と排出ゲート部材340のバネ受け部347との間にコイルバネ352が組み込まれる。なお、符号353はコイルバネ352を収容するためのバネ収容部である。
排出ゲート部材340は、コイルバネ352の付勢力によって一方向に常に付勢される。このとき、排出ゲート部材340は、コイルバネ352の付勢力により初期位置(排出通路316を閉鎖する位置)に保持され、ロッド部348から力が加わると、コイルバネ352の付勢力に抗して排出通路316の開放位置に移行する。
図32等に示すように、取込ユニット16において第1取込装置301側にはロッド部348が突出しており、このロッド部348が、前述した排出操作伝達装置154により押し込み操作されるようになっている。また、図37等に示すように、排出ゲート部材340の一方の端部において、前記バネ受け部347の下方には、排出ゲート部材340の長手方向に延びる突起部355が形成されている。一方、排出ゲート部材340の一端側に設けられるカバー部材351には排出ゲート検出センサ356が設けられている。かかる構成において、排出操作伝達装置154の操作に伴い排出ゲート部材340が動作すると、その動作状態が排出ゲート検出センサ356により逐次検出されるようになっている。その詳細を図38により説明する。図38において、(a)はロッド部348(排出ゲート部材340)を押し込み操作する前の初期状態を示し、(b)はロッド部348(排出ゲート部材340)を押し込み操作した状態を示す。
図38に示すように、取込ユニット16の側方(本遊技機1では前側)に排出操作伝達装置154が設けられており、ロッド部348の先端部が排出操作伝達装置154の第2リンク片195の回動先端部に相対向している。この場合、図38の(a)では、排出ゲート部材340が初期位置にあるため、排出通路316の入口が閉鎖されており、遊技球の排出通路316への流れ込みが阻止されている。この状態では、排出ゲート部材340の突起部355が取込装置303の外方に突出しておらず、該突起部355が排出ゲート検出センサ356により検出されない。
これに対し、図38の(b)では、排出操作伝達装置154において操作レバー198の操作により各リンク片194,195が回動動作し、その動作がロッド部348に伝達される。これにより、排出ゲート部材340が排出通路316を開放する位置に移動し、遊技球の排出通路316への流れ込みが許容される。この状態では、排出ゲート部材340の突起部355が取込装置303の外方に突出し、それに伴い該突起部355が排出ゲート検出センサ356により検出される。排出ゲート検出センサ356は、排出ゲート部材340の操作状態(操作位置)を検出するための排出操作検出手段を構成するものとなっている。
排出ゲート検出センサ356による検出信号は、後述する主制御装置505に対して出力される。この場合、主制御装置505は、排出ゲート検出センサ356の検出信号に基づいて排出通路316の開閉の状態を検知し、排出通路316が開放状態にある場合には遊技球の取込動作を禁止するなどの処理を実行する。排出通路316の開放時に遊技球の取込動作を禁止することにより、遊技球の取込状態が不安定になったり、取り込まれる遊技球の検知精度が低下したりするなどの不都合が解消される。
また、図35,図36に示すように、取込装置303には、取込通路315における遊技球の通過を検出するセンサユニット370が設けられている。このセンサユニット370は、取込通路315を通過する遊技球数をカウントするための遊技球カウント手段を構成するものであり、発光素子と受光素子とからなる周知の光学式センサを備える。
センサユニット370は、略コ字形状をなしており、第1,第2ハウジング311,312に跨るようにして組み付けられている。詳細には、センサユニット370は、取込装置303の厚さ方向に延びるセンサ本体部371と、該センサ本体部371の両端から各ハウジング311,312の外壁面に沿って取込通路315側に延びるアーム部372,373とを有している。センサ本体部371にはセンサ回路基板(図示略)が収容されており、そのセンサ本体部371の背面部にはセンサ回路基板上に設けたコネクタ端子374を外部に露出させるためのコネクタ穴371aが形成されている。
アーム部372,373のうち一方には発光素子が収容されるとともに、他方には受光素子が収容されている。また、アーム部372,373の先端部には、互いに内側となる部位に上下一対のセンサ検出孔376が形成されている。この場合、アーム部372,373内には各2個ずつの発光素子と受光素子が収容されており、これら各素子はセンサ検出孔376を通じて発光及び受光を行うようになっている。第1,第2ハウジング311,312には、上下一対の透孔378が形成されており、ハウジング接合状態で、各ハウジング311,312にセンサユニット370が組み付けられた場合には、各アーム部372,373の先端部に設けたセンサ検出孔376の位置と、各ハウジング311,312の透孔378の位置とが合致し、それらが向き合うようにして配置される。
図35に示すように、ハウジング内部において、透孔378は取込通路315内で中心から幾分オフセットした位置に設けられている。この透孔378の位置がセンサユニット370による遊技球検出位置である。この場合特に、透孔378は、取込ゲート部材320の先端部に形成した爪部320aの真下位置(図35において取込通路315の右方オフセット位置)に設けられており、取込ゲート部材320の爪部320aが没入側に移動しない限りセンサユニット370により遊技球が検出されることはないようになっている。仮に、透孔378が取込通路315において逆側(図35において取込通路315の左方オフセット位置)に設けられた場合を想定すると、取込ゲート部材320の爪部320aが突出位置にある状態での遊技球誤検出(排出通路316を通じての遊技球排出時の遊技球誤検出も含む)を防止するには透孔378の位置を図示の位置よりも下方に下げる必要が生じるが、本遊技機1の上記構成によれば、透孔378を取込ゲート部材320の爪部320aの近傍に配置することが可能となる。したがって、取込ゲート部材320の開放により流下する遊技球をいち早く検出することが可能となる。
取込ゲート部材320が開放された状態で遊技球が取り込まれる際、センサユニット370において上下の各センサ素子(発光素子+受光素子)では、先に上流側のセンサ素子で遊技球が検出され、その後下流側のセンサ素子で遊技球が検出される。これら各センサ素子による検出信号は、遊技球の取込を管理する後述の主制御装置505に順に出力される。この場合、主制御装置505では、各センサ素子による遊技球検出信号によって正常に遊技球の取込が行われたかどうかが判定される。具体的には、所定の規定時間内に、上流側のセンサ素子→下流側のセンサ素子の順で遊技球の検出が行われた場合のみ、正常に遊技球の取込が行われたと判定される。
仮に、上流側のセンサ素子による遊技球検出から下流側のセンサ素子による遊技球検出までの所要時間が規定時間よりも長い場合や、正常時とは逆に下流側のセンサ素子→上流側のセンサ素子の順で遊技球の検出が行われた場合には異常とみなされ、その旨が報知されるとともにそれ以降の遊技が停止される。したがって、例えば、遊技球やその他ダミー被検出物にひも等を付けて上下させることにより、あたかも複数の遊技球が取り込まれたようにするなどの不正行為が防止できるようになっている。
上記のように、センサユニット370では各アーム部372,373のうち一方が発光部、他方が受光部となっており、それら発光部と受光部とが一体で設けられている。これにより、発光素子と受光素子との位置合わせ精度を高めることができ、遊技球の検出精度を良好なものとすることができる。また、各アーム部372,373を連結するセンサ本体部371にセンサ回路基板を設けるとともに、該センサ回路基板上に設けたコネクタ端子374によって外部基板との電気的な接続を可能としたため、発光素子や受光素子に繋がる信号線を統合してまとめることができ、さらに外部基板に対する配線の接続も容易なものとなる。
また、取込通路315の最下流部には、センサユニット370が検出した遊技球を再度検出するための下流側取込センサ380が設けられている。この下流側取込センサ380は磁気検出タイプの近接センサにて構成されており、遊技球の通過に伴う磁界の変化により遊技球の通過を検出する。すなわち、板状のセンサ本体部381には貫通孔381aが設けられており、センサ本体部381では貫通孔381aを遊技球が通過する際の磁界の変化が検出されて電気信号として出力される。貫通孔381aは略真円状をなしており、その直径は取込通路315の幅寸法に概ね一致している。センサ本体部381にはコネクタ端子382が設けられている。
下流側取込センサ380による検出信号は、前記センサユニット370の検出信号と同様、後述する主制御装置505に対して出力される。この場合、主制御装置505では、前記センサユニット370の検出信号と下流側取込センサ380の検出信号とに基づいて今回の遊技球取込の検出結果(センサユニット370による取込判定の結果)が正規なものかどうか、すなわち不正なものでないかどうかが判定される。具体的には、センサユニット370による球技球カウント数(例えば、一方のセンサ素子の検出結果による遊技球カウント数)と、下流側取込センサ380による遊技球カウント数とを比較し、それら各カウント数が一致する場合に、今回の遊技球取込の検出結果(センサユニット370による取込判定の結果)が正規であると判定する。これに対し、各カウント数が不一致となる場合に、今回の遊技球取込の検出結果(センサユニット370による取込判定の結果)が正規なものでなく、不正行為によるものであると判定する。
取込ユニット16に対する不正行為として、センサユニット370に、遊技球の通過を誤検出させるように発光動作する不正装置を取り付けることが考えられる。例えば、実際の遊技球取込に関係なく点滅動作するような2つの発光体を備えてなる不正装置を本取込ユニット16に取り付け、それら各発光体を所定順序で点滅させることで遊技球の通過を誤検出させるようにする。かかる不正行為がなされた場合、センサユニット370による遊技球検出だけでは不正行為による遊技球の誤検出を回避することが困難であった。この点、上記のように下流側取込センサ380の検出信号による不正確認によって、不正行為による遊技球の誤検出を回避することができる。
取込通路315に、互いに検出方式の異なる2つのセンサ装置(センサユニット370、下流側取込センサ380)を設けたため、各センサ装置のいずれにおいても遊技球を誤検出させるようにすることは困難なものとなる。故に、取込ユニット16における不正対策が望ましいものとなっている。
上述した取込装置303の各構成部材(排出ゲート部材340を除く、取込ゲート部材320、ソレノイド325を含むゲート駆動機構、センサユニット370等)は、入口通路307と取込通路315とのコーナー部分の内側領域に集約して配設されている。これにより、各構成部材を限られた領域内で効率良く配置することができ、結果として取込装置303の小型化(薄型化も含む)が実現できるようになっている。
上記構成の取込装置301〜303が3連で設けられた本取込ユニット16では、上皿151の案内通路171〜173から各取込装置301〜303にそれぞれ遊技球が供給され、遊技機前面のベットスイッチ37の操作に伴い各取込装置301〜303では各々で遊技球が取り込まれる。具体的には、例えば15個(マックスベット分)の遊技球が取り込まれる場合、全ての取込装置301〜303において同時に取込ゲート部材320が開放位置に操作され、遊技球の取込が一斉に開始される。このとき、各取込装置301〜303では遊技球が5個ずつ取り込まれる。
ただし、3個の取込装置301〜303のうちいずれかの取込装置に遊技球が充填されていない場合、又はソレノイド325の故障などでいずれかの取込装置が正常に動作しない場合には、正常な取込動作を行うことができる残りの取込装置により遊技球の取込が行われる。例えば、第1取込装置301に遊技球が充填されていないとき又は同取込装置301のソレノイド325などが故障しているときには、第1取込装置301以外の取込装置(第2,第3取込装置302,303)によって15個の遊技球が取り込まれることとなる。
一方、取込装置301〜303や上皿151に残っている遊技球を下皿71へ排出する場合には、遊技機前面の操作レバー198の操作に伴い排出ゲート部材340が操作されて各取込装置301〜303で一斉に遊技球の排出が行われる。
(面替えブロック5の説明)
次に、面替えブロック5について説明する。図39は面替えブロック5を斜め前方より見た斜視図、図40は同面替えブロック5を斜め後方から見た斜視図、図41は同面替えブロック5の正面図である。また、図42,図43は面替えブロック5の分解斜視図である。
次に、面替えブロック5について説明する。図39は面替えブロック5を斜め前方より見た斜視図、図40は同面替えブロック5を斜め後方から見た斜視図、図41は同面替えブロック5の正面図である。また、図42,図43は面替えブロック5の分解斜視図である。
面替えブロック5は主要な構成として、合成樹脂製の前面枠501と、図柄表示装置としてのリール装置503と、補助演出装置としての液晶表示装置504と、遊技に関わる主たる各種制御を実施する主制御装置505と、主制御装置505からの指令に基づく従たる表示制御等を実施する表示制御装置506と、主制御装置505を装着するための主制御装置用台座ベース507と、表示制御装置506を装着するための表示制御装置用台座ベース508とを備えている。本実施の形態では、面替えブロック5は、本遊技機1の遊技内容を決定する主要部品を全て備える構成となっており、仮に遊技ホール等において機種入替を行う場合には、この面替えブロック5を現機種のものから新たな機種のものに入れ替えることで機種入替を行うことができるようになっている。すなわち、面替えブロック5は機種入替時などにおける交換ユニットとなっている。
(前面枠501の説明)
前面枠501の詳細を図44等を用いて説明する。図44において、(a)は前面枠501を前方から見た斜視図、(b)は前面枠501を後方から見た斜視図である。
前面枠501の詳細を図44等を用いて説明する。図44において、(a)は前面枠501を前方から見た斜視図、(b)は前面枠501を後方から見た斜視図である。
前面枠501は正面から見てほぼ正方形状をなしており、その前面部において略台形状に縁取られた部位が、前扉体11の視認窓21にほぼ一致する形状及び大きさとなっている。この場合、面替えブロック5をドアブロック4に取り付けた状態では、前面枠501のほぼ全面が前扉体11の視認窓21から視認可能となっている。
前面枠501の前面部には、横長の矩形状をなす表示窓511が設けられるとともに、その表示窓511の上方に同じく横長の矩形状をなす表示窓512が設けられている。なお以下の記載では、下側の表示窓511を「下側表示窓511」、上側の表示窓512を「上側表示窓512」と表記する。下側表示窓511は、リール装置503の外周に付されたリール図柄を表示するためのリール図柄表示部に相当し、上側表示窓512は、液晶表示装置504による表示画像を表示するための液晶画像表示部に相当する。
各表示窓511,512は、前面枠501の前面部において左右方向のほぼ中央部にそれぞれ設けられており、ほぼ同じ横寸法を有する(高さ寸法は上側表示窓512の方が若干大きい)。ただし、各表示窓511,512の大きさ(絶対的な大きさ)や各表示窓511,512を比較した時の相対的な大きさ、各表示窓511,512の形状は任意に変更可能であり、例えば、上側表示窓512をより横長状としたり、上側表示窓512を下側表示窓511よりも小さくしたりしても良い。前面枠501の前面部において、各表示窓511,512の周囲部分は概ね平坦面にて構成されている。
下側表示窓511の周縁部には、前方に張り出すようにして張出部513が設けられている。前面枠501の背面側にリール装置503を取り付けた場合には、リール装置503の一部が前面枠501の前面部(表示窓周りの平坦部)よりも前方に突き出るが、張出部513によって、リール装置503の突き出し部分が囲まれるようになっている。この場合、上下の張出部513によれば、リール装置503の前方突き出し部分において外部より視認可能/視認不可能(又は視認困難)とするリール図柄範囲を明確に分けることができる。また、左右の張出部513によれば、リール装置503内部が外方より見えることを抑制することができる。
面替えブロック5をドアブロック4に装着した状態では、前面枠501の周縁部分(図44のA部分)がドアブロック4のパネル支持部材14(図7参照)に当接する。このとき、前面枠501において周縁部分(図44のA部分)とそれ以外の中央部分とはほぼ面一となっている。したがって、前記装着状態では、前面枠501の中央部分と透明パネル13との間に隙間ができるようになっている。
本遊技機1では、ドアブロック4の視認窓21(透明パネル13)を通じて前面枠501を見た場合、各表示窓511,512を含む広範囲領域が視認可能となる。故に、前面枠501の前面領域に本遊技機1に関わる各種情報(機種情報や配当表など)や装飾等を付与すれば、その各種情報や装飾等を視認窓21(透明パネル13)を通じて遊技機前方から視認することができる。この場合、前述のとおり前面枠501の前面部において各表示窓511,512以外の部分は概ね平坦面であるため、この前面領域に各種情報などを付与したシール等を貼付することも可能である。
図41に示すように、前面枠501の下側表示窓511の右側には、情報表示基板514が設けられている。この情報表示基板514には、小役成立時における獲得球数を表示する獲得球数表示部や、ビッグボーナスやレギュラーボーナス等の特別遊技状態の際に例えば残りのゲーム数等を表示するゲーム数表示部が設けられている。これら表示部は7セグメント表示器によって構成されるが、液晶表示器等によって代替することは当然可能である。
前面枠501の前面側において下側表示窓511の下方には下パネル部516が設けられている。この下パネル部516は、面替えブロック5をドアブロック4に装着した状態で、前扉体11に設けた横長窓部50を通じて遊技機前方より視認可能となる部位であり、当該下パネル部516を構成する透明パネルの背面側には、本遊技機1に関わる各種情報(機種情報や配当表など)や装飾等が付与されるようになっている。下パネル部516(透明パネル)の背面側に証紙等を貼付することも可能である。下パネル部516の背面側には、蛍光管や冷陰極管等よりなる照明装置517(図41参照)が設けられており、該照明装置の照明光によって各種情報等の視認性が高められるようになっている。
下パネル部516の背面側に設けられた照明装置517は面替えブロック5の下方にも光を照射可能となっている。またこの場合、面替えブロック5をドアブロック4に装着した状態では、上皿151の上部に設けられた上覆い板157の上方に照明装置517が位置することとなる(図7,図20参照)。したがって、照明装置517が照明光を発すると、その光が上覆い板157を通じて上皿151の後方領域に照射される。これにより、上皿151の後方領域が明るく照らされるようになり、当該領域に存在する遊技球の確認を容易に行うことができるようになる。
また、下パネル部516の右側には、上下一対の操作スイッチ518,519が設けられている。操作スイッチ518,519は、例えば情報メニューの操作に用いられる押しボタン式のスイッチ部材であり、当該操作スイッチ518,519の押し操作によって特別遊技状態への移行回数や移行確率、総ゲーム数、出球数(投入遊技球数と払出遊技球数との差)などの各種情報が液晶表示装置504などに適宜表示される。なお、情報メニューには、その他本遊技機1における特殊ゲームの説明などが含まれる。
一方、前面枠501の背面側において、上下の各表示窓511,512の間の開口縁部と下側表示窓511の下側の開口縁部とにはそれぞれ、リール装置503を取り付けるための長尺状のリール取付金具521,522が設けられている。
また、前面枠501の背面側においてその右側部分には支持金具524が取り付けられている。支持金具524には上下一対の支軸525,526が設けられている。支持金具524の支軸525,526は、面替えブロック5をドアブロック4に回動可能に支持するための支持手段を構成するものであり、この支軸525,526がドアブロック4に設けられた軸金具111,112の軸受け部111b,112aの軸孔(図11等参照)に差し入れられるようになっている。なお、ドアブロック4側の軸受け部111b,112aと面替えブロック5側の支軸525,526とが前記図6に示す「面替えブロック5用の支持手段M11,M12」に相当する。
同じく前面枠501の背面側においてその左側部分には、主制御装置用台座ベース507を取り付けるための台座ベース取付手段が設けられている。この場合、主制御装置用台座ベース507(主制御装置505)は、前面枠501の背面側左方に縦向きに取り付けられるようになっており、台座ベース取付手段として、主制御装置用台座ベース507の下端部を支持する略コ字状の支持金具527と、同主制御装置505の上端部を支持する留め具528とが設けられている。
さらに、前面枠501の背面側において左上隅部と左下隅部とには、面替えブロック5の背面側に取り付けられる払出ブロック6との結合を行うための結合フック部材531,532が設けられている。この結合フック部材531,532は、本面替えブロック5の回動軸とは反対側の開放端側に設けられており、結合位置に操作されることにより面替えブロック5と払出ブロック6との結合状態が保たれている。また、結合フック部材531,532が結合解除位置に操作されることにより面替えブロック5と払出ブロック6との結合が解除され、払出ブロック6から分離するように面替えブロック5が回動可能となるようになっている。
(リール装置503の説明)
図45は、リール装置503の構成を示す斜視図である。リール装置503は、金属製のケース部材540と、そのケース部材540に収容される左・中・右の3つのリール541,542,543とを具備している。ケース部材540は、その内部に3つのリール541〜543を回転可能に収容し、かつ該リール541〜543の一部を前方に現出させるものとなっている。ケース部材540において上面部の前側端部には、上方に折り曲げて形成された支持固定部545が設けられ、下面部の前側端部には、下方に折り曲げて形成された支持固定部546が設けられている。これら支持固定部545,546は、リール装置503を前面枠501に取り付けるための取付手段を構成するものであり、前面枠501に設けたリール取付金具521,522に対してリール装置503の支持固定部545,546をネジ等により固定することにより、リール装置503が前面枠501の背面側に装着されるようになっている。
図45は、リール装置503の構成を示す斜視図である。リール装置503は、金属製のケース部材540と、そのケース部材540に収容される左・中・右の3つのリール541,542,543とを具備している。ケース部材540は、その内部に3つのリール541〜543を回転可能に収容し、かつ該リール541〜543の一部を前方に現出させるものとなっている。ケース部材540において上面部の前側端部には、上方に折り曲げて形成された支持固定部545が設けられ、下面部の前側端部には、下方に折り曲げて形成された支持固定部546が設けられている。これら支持固定部545,546は、リール装置503を前面枠501に取り付けるための取付手段を構成するものであり、前面枠501に設けたリール取付金具521,522に対してリール装置503の支持固定部545,546をネジ等により固定することにより、リール装置503が前面枠501の背面側に装着されるようになっている。
上側の支持固定部545は、左右両端部に突起部545aを有する形状となっている。この両突起部545aは、支持固定部545の中央部を切り欠くことで形成したものであり、該中央部の高さを低くすることにより、前面枠501に対して液晶表示装置504を着脱する際の干渉を回避することができるようになっている。
ケース部材540の上部には、リール装置503と主制御装置505などの制御系との電気的な接続を行うためのリール中継基板548が設置されている。
各リール541〜543の構成については周知であるため、ここでは詳細な図示を省略し、その構成を簡単に説明する。各リール541〜543は、円筒状のかごを形成する円筒骨格部材と、その外周に巻回された帯状のベルトとを備えている。ベルトの外周面には、識別情報としての図柄が等間隔ごとに多数印刷されている(例えば21図柄)。各リール541〜543の中央部には、駆動源としてのステッピングモータが設けられており、該ステッピングモータの駆動により各リール541〜543が個別に、すなわちそれぞれ独立して回転駆動される。リール装置503には、その他の構成として、各リール541〜543の回転位置を検出するためのリールインデックスセンサ(回転位置検出センサ)が設置されている。また、各リール541〜543の内周側には、蛍光ランプ等よりなるバックライト(後方発光手段)が設けられており、このバックライトにより、リール外周面に付された各図柄が後方より明るく照らされるようになっている。バックライトの発光によって、リール外周面に付された各図柄の視認性の向上や、遊技に際し補助的な演出の多様化を図ることができる。
(主制御装置505等の説明)
次に、主制御装置505や表示制御装置506等の構成を図42等を用いて説明する。
次に、主制御装置505や表示制御装置506等の構成を図42等を用いて説明する。
主制御装置505は、CPUやメモリ等の電子部品が実装された主制御基板561と、この主制御基板561を収容するための略直方体形状のケース部材(表ケース562及び裏ケース563)とから構成されている。表ケース562及び裏ケース563は透明な合成樹脂材料にて成形されており、この透明な表ケース562及び裏ケース563によってその内部の主制御基板561が視認可能となっている。
主制御装置用台座ベース507は、主制御装置505を一方向にスライド可能に装着する台座部材であり、本実施の形態では、台座ベース507に対して主制御装置505を上方にスライドさせることにより、同台座ベース507から主制御装置505を離脱させることができるようになっている。
主制御装置用台座ベース507の下側角部付近には、前面枠501に設けられた支持金具527に回動可能に支持される被支持部507aが設けられている。この場合、被支持部507aが支持金具527に支持されることにより、当該被支持部507aを支点として前面枠501に対して主制御装置用台座ベース507(主制御装置505)が回動可能(言い換えれば、後方に傾倒可能)となっている。
表ケース562、裏ケース563及び主制御装置用台座ベース507には、これら各部材を連結する封印手段としての封印部f1,f2,f3(いわゆるカシメ部)が設けられている。封印部f1〜f3は、破壊等を伴うことでケース部材を開封可能とするものであり、開封後には破壊などがなされた部材が開封履歴として残るため、その開封履歴によって開封事実の確認が可能となっている。これにより、仮にケース部材が不正に開封された場合などにおいては、封印部f1〜f3の確認によって不正行為の発見が可能となっている。
一方、表示制御装置506は、CPUやメモリ等の電子部品が実装された表示制御基板571と、この表示制御基板571を収容するための略直方体形状のケース部材(表ケース572及び裏ケース573)とから構成されている。表ケース572及び裏ケース573は透明な合成樹脂材料にて成形されており、この透明な表ケース572及び裏ケース573によってその内部の表示制御基板571が視認可能となっている。裏ケース573には、三角形状の脚部573aが設けられている。表示制御装置506は、表示制御装置用台座ベース508上に固定された状態で前面枠501の背面に取り付けられている。このとき、裏ケース573に設けた脚部573aによって、表示制御装置506は斜めに傾いた状態で取り付けられている。また、表示制御装置用台座ベース508には外部端子板575が取り付けられている。
上記構成では、主制御装置505において主制御基板561の電子部品実装面が外方を向くようにして配置され、また表示制御装置506において表示制御基板571の電子部品実装面が後方側の斜め上方を向くようにして配置されている。こうした配置により、主制御基板561や表示制御基板571に対する不正確認が容易となっている。
液晶表示装置504は、液晶パネル581と、該液晶パネル581を駆動する液晶ドライバ582とにより構成されている。
(面替えブロック5として完成状態の説明)
面替えブロック5の完成状態を図39,図40を用いてあらためて説明する。面替えブロック5としては、前面枠501の背面側にリール装置503が取り付けられ、リール装置503の上方に液晶表示装置504が取り付けられている。また、リール装置503の側方に主制御装置505が取り付けられるとともに、同リール装置503の上方に表示制御装置用台座ベース508を介して表示制御装置506が取り付けられている。
面替えブロック5の完成状態を図39,図40を用いてあらためて説明する。面替えブロック5としては、前面枠501の背面側にリール装置503が取り付けられ、リール装置503の上方に液晶表示装置504が取り付けられている。また、リール装置503の側方に主制御装置505が取り付けられるとともに、同リール装置503の上方に表示制御装置用台座ベース508を介して表示制御装置506が取り付けられている。
面替えブロック5の前面側において、前面枠501の上側表示窓512からは液晶パネル581のパネル面全体が視認できる。また、同前面枠501の下側表示窓511からはリール装置503の各リール541〜543の一部が視認できる。このとき、各リール541〜543の外周に付された多数(本実施の形態では21個)の図柄のうち、リール毎に3つずつの図柄が下側表示窓511を通じて視認できるようになっている。
(払出ブロック6の説明)
次に、払出ブロック6について説明する。図46及び図47は払出ブロック6の斜視図、図48は払出ブロック6の背面図、図49は払出ブロック6から払出装置618等を分離させて示す斜視図、図50は払出ブロック6から制御装置類を取り外した状態を示す斜視図、図51は払出ブロック6から制御装置類を取り外した状態を示す背面図である。なお図51では、当該払出ブロック6に形成される遊技球通路を点線にて図示している。
次に、払出ブロック6について説明する。図46及び図47は払出ブロック6の斜視図、図48は払出ブロック6の背面図、図49は払出ブロック6から払出装置618等を分離させて示す斜視図、図50は払出ブロック6から制御装置類を取り外した状態を示す斜視図、図51は払出ブロック6から制御装置類を取り外した状態を示す背面図である。なお図51では、当該払出ブロック6に形成される遊技球通路を点線にて図示している。
払出ブロック6は、合成樹脂材料にて一体成形された裏カバー部材601と、遊技球を払い出すための払出機構602と、払出制御を司る払出制御装置603と、外部電源から生成した電源電圧を各種制御装置やアクチュエータ類などに供給する電源装置604とを有しており、これらを一体化することにより構成されている。
裏カバー部材601は、略平坦状をなすベース部611と、後方(遊技機1の後方)に突出し略直方体形状をなす保護カバー部612とを有する。保護カバー部612は左右及び上下の各面と背面とが閉鎖された形状をなし、少なくとも前記面替えブロック5のリール装置503、主制御装置505及び表示制御装置506を収容するのに十分な大きさを有する。なお図示は省略するが、保護カバー部604の背面には多数の通気孔を設けることも可能である。ベース部611と保護カバー部612とは上記のとおり一体成形される他、各々別体にて成形されてネジ等により一体化されるものであっても良い。
払出機構602は、保護カバー部612を迂回するようにして裏カバー部材601のベース部611に取り付けられている。すなわち、払出機構602として、裏カバー部材601の最上部には上方に開口したタンク615が設けられており、タンク615には遊技ホールの島設備から供給される遊技球が逐次補給される。タンク615の下方には、例えば前後方向4列(4条)の球通路を有し下流側に向けて緩やかに傾斜するタンクレール616が連結され、タンクレール616の下流側には上下方向に延びるケースレール617が連結されている。
ケースレール617の最下流部には、遊技球の払出を行うための払出装置618が設けられている。図51に示すように、払出装置618は、払出モータ619と、該払出モータ619により駆動される払出ゲート部材620とを有しており、払出制御装置603からの制御信号により払出モータ619が駆動され、その払出モータ619の駆動に伴い払出ゲート部材620が通路開放位置に移動する。そしてこれにより、必要個数の遊技球の払出が適宜行われる。
払出装置618は、遊技時の入賞等に伴い行われる遊技球払出機能の他に、メンテナンス時などにおいてケースレール617等に滞在している遊技球を外部に排出するための遊技球排出機能を有しており、遊技球排出時には、通路切換レバー621が払出実行位置から排出実行位置に切り換えられ、かつ払出モータ619が駆動されることによって遊技球の外部排出が行われる。
ケースレール617は、前記タンクレール616と同様、前後方向に4列分設けられ、それに合わせて払出装置618も4列分設けられている。この場合、図49に示すように、裏カバー部材601のベース部611には、金属板625が重ね合わせて設けられ、その金属板625上に起立するようにして金属製の2本のボス部材626が設けられている。なお、図47において符号627はボス部材626の基端部を固定するための金属板である。つまり、ボス部材626は、表裏2枚の金属板625,627によってその基端部が強固に固定されている。そして、ボス部材626に挿通させた状態で、4列分の払出装置618がまとめて固定されている。
払出装置618の下流側には、やはり4列分の遊技球通路を形成するための通路形成部材630が設けられている。この通路形成部材630は、その内部に払出通路631と排出通路632とを有するものであり、遊技球が払出通路631を通過することにより前記上皿151等への払出が行われる。また、遊技球が排出通路632を通過することにより遊技球の外部排出が行われる。通路形成部材630は、金属板625上に設けられた2本の支柱部材633により固定されている。
通路形成部材630には、払出制御装置603から払出装置618への払出指令の信号を中継する払出中継基板635が設置されている。なお図示は省略するが、ケースレール617の上流部には、タンク615やタンクレール616から供給される遊技球の有無を検出するタンク球無しセンサが設けられている。また、払出装置618には、払出モータ619の回転を検出する払出回転センサや、払い出される遊技球数をカウントする払出カウントスイッチが設けられている。
払出機構602におけるタンクや通路部材類はいずれも導電性を有する合成樹脂材料、例えば導電性ポリカーボネート樹脂にて成形され、その一部にてアースされている。これにより、遊技球の帯電によるノイズの発生が抑制されるようになっている。
ベース部611において通路形成部材630の下流側には、上記払出機構602から流下してきた遊技球を分配するための遊技球分配部640が設けられている。この遊技球分配部640には、図49に示すように、3つの通路開口部641,642,643が設けられており、そのうち通路開口部641は上皿151に連通し、通路開口部642は下皿71に連通し、通路開口部643は遊技機外部に繋がる遊技球排出部に連通する構成となっている。
ここで、遊技球分配部640よりも下流側の遊技球通路について図51を用いて説明する。裏カバー部材601において保護カバー部612の下方には、遊技球分配部640の通路開口部641に連通する上皿案内通路651が設けられている。その上皿案内通路651は裏カバー部材601の前面側に開口しており、払出ブロック6をドアブロック4に装着した状態では、上皿案内通路651の前面側開口部が上皿ユニット15の排出口163(図7等参照)に連通する構成となっている。
また、裏カバー部材601には、遊技球分配部640の通路開口部642に連通する下皿案内通路652と、同遊技球分配部640の通路開口部643に連通する外部排出通路653とが並行して設けられている。下皿案内通路652は裏カバー部材601の前面側に開口しており、払出ブロック6をドアブロック4に装着した状態では、下皿案内通路652の前面側開口部が内枠12の下皿連通路145(図7等参照)に連通する構成となっている。なお、図中の符号655は、下皿71が満タンとなることで上流側に遊技球が溢れてきた場合にそれを検知するための下皿満タンスイッチである。
かかる場合、通路形成部材630の払出通路631を流下してきた遊技球は、基本的にそのまま通路開口部641に流れ込み、その後上皿案内通路651を介して上皿151に排出される。ただし、上皿151が満タンとなることで余剰となった遊技球が上皿案内通路651を通じて溢れてくる場合には、その余剰の遊技球が通路開口部642に流れ込み、その後下皿案内通路652を介して下皿71に排出される。また、通路形成部材630の排出通路632を流下してきた遊技球は、外部排出通路653を介して遊技機外部(遊技ホールの島設備)に排出される。
また、本払出ブロック6をドアブロック4に装着した場合では、ドアブロック4に設けられた取込ユニット16の背後及びその周辺が払出ブロック6により囲まれることとなる。この場合特に、裏カバー部材601のベース部611には、球留め装置155の操作レバー213の形状に合わせたレバー挿通孔657が設けられており、そのレバー挿通孔657に球留め装置155の操作レバー213が挿通されるようになっている。レバー挿通孔657は、操作レバー213が取込ユニット保持位置(ホールド板片224が取込ユニット16の背面に当接した状態)にある場合にのみ、操作レバー213が挿通可能となる形状及び大きさで設けられており、仮に操作レバー213が取込ユニット取り外し位置(ホールド板片224が取込ユニット16の背面に当接していない状態)にある場合には、ドアブロック4に対して払出ブロック6を装着しようとしても、操作レバー213がレバー挿通孔657に挿通できないために該装着ができないようになっている。
したがって、ドアブロック4に対して取込ユニット16を装着した後、球留め装置155の操作レバー213を取込ユニット保持位置に操作することが忘れられてしまうといった作業上のミステークを回避することができる。またこのとき、操作レバー213が確実に取込ユニット保持位置に操作されることにより、遊技に際し、上皿151から取込ユニット16への遊技球の流れが意に反して阻害されるといった不都合も回避できる。
裏カバー部材601において内面側(前方側)から見て左端部には、支持金具661が取り付けられている。支持金具661には上下一対の支軸662,663が設けられている。また、支持金具661の下方には、支軸666を有する支持金具665が取り付けられている。これら各支持金具661,665の支軸662,663,666は、払出ブロック6をドアブロック4に回動可能に支持するための支持手段を構成するものであり、この支軸662,663,666がドアブロック4に設けられた軸金具111,112,113の軸受け部111a,112b,113bの軸孔(図7等参照)に差し入れられるようになっている。なお、ドアブロック4側の軸受け部111a,112b,113bと払出ブロック6側の支軸662,663,666とが前記図6に示す「払出ブロック6用の支持手段M21〜M23」に相当する。
裏カバー部材601の内面側において保護カバー部612を挟んでその上下部位には、面替えブロック5に設けた2つの結合フック部材531,532に係止される金属製の係止片671,672が取り付けられている。面替えブロック5と払出ブロック6とを重ねた状態で面替えブロック5の結合フック部材531,532を係止位置に操作することにより両ブロック5,6の結合状態とされ、同結合フック部材531,532を係止解除位置に操作することにより両ブロック5,6が分離可能となるようになっている。
この場合、結合フック部材531,532の操作は払出ブロック6の裏カバー部材601よりも前方側でのみ可能であり、払出ブロック6の前方側が開放されていなければ、結合フック部材531,532の係止解除操作が不可能となっている。つまり、面替えブロック5と払出ブロック6との一体物をドアブロック4に装着した状態(図3に示す状態)では結合フック部材531,532が内部に隠れており、結合フック部材531,532の手動操作による面替えブロック5及び払出ブロック6の開放操作が不可能となっている。
また、同じく裏カバー部材601の内面側において、前記支持金具661とは反対側であって保護カバー部612を挟んで上方及び下方となる各部位には、ドアブロック4に設けた施錠装置120の第2鉤金具部451,452に係止される金属製の係止片673,674が取り付けられている。各係止片673,674は、その高さ寸法が、下側の張出突片部405に形成された平坦部405cから延出壁部406までの高さ寸法より若干小さくなるように形成されている。ドアブロック4に対して払出ブロック6が閉じられた状態では、施錠装置120の第2鉤金具部451,452により係止片673,674が係止され、払出ブロック6が閉鎖状態に保持される。そして、操作キーによる解錠操作に伴い第2鉤金具部451,452が係止解除位置に移動すると、係止片673,674の係止が解除され、払出ブロック6が開放可能となる。
また特に、保護カバー部612には、係止片673,674を囲むようにして遮蔽カバー675,676が設けられている。この遮蔽カバー675,676は、前方にのみ開放したボックス状をなすものであり、その後方からは指や道具等を差し入れることができないようになっている。また、遮蔽カバー675,676は、ドアブロック4に対して払出ブロック6が閉じられた状態(図3に示す状態)となった場合に、施錠装置120の返し部471と当接するようになっており、返し部471と右枠部102のリブ106をネジ止め固定する部位も覆うようになっている。したがって、ドアブロック4に対して払出ブロック6が閉じられた状態では、施錠装置120の施錠状態(第2鉤金具部451,452と係止片673,674との係止状態)が不正に解除されることはなく、内枠12と施錠装置120のネジ止め固定(より詳しくは返し部471とリブ106のネジ止め固定)が不正に解除されることもない。故に、不正の抑止効果が得られる。
加えて、裏カバー部材601は、ドアブロック4に対して払出ブロック6が閉じられた状態(図3に示す状態)となった場合に、施錠装置120の防護カバー401の一部と当接するようになっている。したがって、払出ブロック6を開放しなければ防護カバー401を施錠装置120から取り外すことはできず、施錠装置120の解錠機構が露出することはない。故に、かかる構成からも不正の抑止効果が得られる。
その他に、裏カバー部材601には、払出ブロック6をドアブロック4に装着した状態で固定するためのロック部材678,679が設けられている。ロック部材678,679は、内枠12の鉤金具147,148(図11参照)に対応する位置に設けられており、それぞれ鉤金具147,148に係止される係止片を有する構成となっている。この場合、鉤金具147,148に対して各ロック部材678,679の係止片を係止状態にすることでドアブロック4に払出ブロック6が固定される。また、各ロック部材678,679の係止状態を解除した後、施錠装置120による施錠を解除することでドアブロック4から払出ブロック6が取り外しできるようになっている。裏カバー部材601にロック部材678,679を設け、内枠12に鉤金具147,148を設けることにより、仮に施錠装置120によるドアブロック4と払出ブロック6の施錠が不正に解除された場合であっても、払出ブロック6がドアブロック4から開放又は取り外しされることを抑制することが可能となる。
(払出制御装置603と電源装置604との説明)
次に、裏カバー部材601の背面側に取り付けられた払出制御装置603と電源装置604とを図48等に基づいて説明する。
次に、裏カバー部材601の背面側に取り付けられた払出制御装置603と電源装置604とを図48等に基づいて説明する。
払出制御装置603は、前記主制御装置505等と同様、CPUやメモリ等の電子部品が実装された払出制御基板681と、その払出制御基板681を収容する基板ボックス682とから構成されている。基板ボックス682は透明な合成樹脂材料にて成形されており、この透明な基板ボックス682によってその内部の払出制御基板681が視認可能となっている。基板ボックス682には、同ボックス682を構成する表側及び裏側のケース部材を連結する封印手段としての封印部683(いわゆるカシメ部)が設けられている。封印部683は、破壊等を伴うことで基板ボックス682を開封可能とするものであり、開封後には破壊などがなされた部材が開封履歴として残るため、その開封履歴によって開封事実の確認が可能となっている。これにより、仮に基板ボックス682が不正に開封された場合などにおいては、封印部683の確認によって不正行為の発見が可能となっている。
また、払出制御装置603の基板ボックス682には、ナイラッチ(登録商標)等よりなる固定具684,685が設けられており、他方当該払出制御装置603が取り付けられる裏カバー部材601のベース部611には、被取付孔部686,687が設けられている(図50参照)。この場合、払出制御装置603を所定の取付位置に配置し、被取付孔部686,687に対して固定具684,685を固定操作状態とすることにより、裏カバー部材601に対する払出制御装置603の装着が完了する。
一方、電源装置604は、電源基板691とその電源基板691を収容する基板ボックス692とにより構成されている。基板ボックス692は透明な合成樹脂材料にて成形されており、この透明な基板ボックス692によってその内部の電源基板691が視認可能となっている。電源装置604には、本遊技機1を起動させるための電源スイッチ694と、本遊技機1の各種状態をリセットするためのリセットスイッチ695と、ホール管理者などが払出遊技球の出玉調整を行うための設定キースイッチ696とが設けられている。本遊技機10は各種データのバックアップ機能を有しており、万一停電が発生した際でも停電時の状態を保持し、停電からの復帰(復電)の際には停電時の状態に復帰できるようになっている。この場合、例えば、遊技ホールの営業が終了する場合のように通常手順で電源を遮断すると遮断前の状態が記憶保持されるが、リセットスイッチ695を押しながら電源スイッチ694をオンするとバックアップデータがリセットされるようになっている。また、電源スイッチ694がオンされている状態でリセットスイッチ695を押した場合にはエラー状態がリセットされる。また、ホール管理者等による設定キーの操作により設定キースイッチ696が操作されることにより、本遊技機1の設定状態が多段階で変更される。このとき、例えば「設定1」から「設定6」の6段階で設定変更が行われ、その設定変更に伴い当選確率などが変更されるようになっている。なお、電源装置604は、ネジ等により裏カバー部材601のベース部611に固定される。
その他、裏カバー部材601のベース部611には、球貸しユニットから貸し出される遊技球の払出等を管理する球貸しユニット接続基板698が設けられている。
(面替えユニット5の交換作業等の説明)
上述したように面替えブロック5は交換可能ユニットとなっている。ここでは、遊技ホールでの機種入替時などにおける面替えブロック5の交換作業について、施錠装置120の解錠操作に絡めながら説明する。図52は、ドアブロック4と、外枠2及び払出ブロック6との施解錠状態を開放端側(すなわち遊技機1右側)から見た状態を示す図である。なお、図52では、理解を容易なものとするため、ドアブロック4については施錠装置120のみを、外枠2及び払出ブロック6については保持金具7a,7bと係止片673,674のみを図示している。
上述したように面替えブロック5は交換可能ユニットとなっている。ここでは、遊技ホールでの機種入替時などにおける面替えブロック5の交換作業について、施錠装置120の解錠操作に絡めながら説明する。図52は、ドアブロック4と、外枠2及び払出ブロック6との施解錠状態を開放端側(すなわち遊技機1右側)から見た状態を示す図である。なお、図52では、理解を容易なものとするため、ドアブロック4については施錠装置120のみを、外枠2及び払出ブロック6については保持金具7a,7bと係止片673,674のみを図示している。
交換作業の説明に先立ち、ドアブロック4と、外枠2及び払出ブロック6とが閉鎖されている状態を説明することとする。図52(a)は、ドアブロック4が外枠2に対して閉鎖され、払出ブロック6がドアブロック4に対して閉鎖されている状態を示す図である。
このとき、施錠装置120の各第1鉤金具421,422と、外枠2に設けられた保持金具7a,7bは、各第1鉤金具421,422の鉤凹部421a,422aにて係合している。つまり、施錠装置120は、前後方向(図52においては左右方向)への移動を保持金具7a,7bにより規制されている。この結果、ドアブロック4が外枠2に対して閉鎖状態で保持されている。また、上述した通り、第1連動杆431には、下側の第1鉤金具422の鉤凹部422aを上方から塞ぐようにして延出板部434が形成されており、各保持金具7a,7bの高さ寸法は、下側の鉤凹部422aから延出板部434までの高さ寸法より若干小さくなるように形成されている。したがって、ドアブロック4が外枠2に対して閉鎖されている状況下においては、下側の第1鉤金具422と延出板部434によって下側の保持金具7bが挟み込まれる形となっている。
また、施錠装置120の各第2鉤金具部451,452と、払出ブロック6に設けられた係止片673,674は、各第2鉤金具部451,452の鉤凹部451a,452aにて係合している。つまり、係止片673,674は、前後方向(図52においては左右方向)への移動を各第2鉤金具部451,452により規制されている。この結果、払出ブロック6がドアブロック4に対して閉鎖状態で保持されている。さらに、上述した通り、部材取付部400bには、第2鉤金具部451,452の鉤凹部451a,452aより下側の領域を開放端側から隠すようにして張出突片部404,405が形成されており、下側の張出突片部405には、下側の第2鉤金具部452の鉤凹部452aを上方から塞ぐようにして延出壁部406が形成されている。そして、各係止片673,674は、その高さ寸法が、下側の張出突片部405に形成された平坦部405cから延出壁部406までの高さ寸法より若干小さくなるように形成されている。したがって、払出ブロック6がドアブロック4に対して閉鎖されている状況下においては、下側の張出突片部405に形成された平坦部405cと延出壁部406とにより、下側の係止片674の上下方向への移動が規制されている。つまり、各第2鉤金具部451,452、張出突片部404,405及び延出壁部406を施錠装置120に設けることにより、払出ブロック6をドアブロック4に対して閉鎖状態で保持すると共に、払出ブロック6がドアブロック4に対してがたつくことを抑制することが可能となっている。
面替えブロック5の交換作業を行う場合、まずは図示しない操作キーを施錠装置120のキーシリンダ411に差し込んで時計回りに回動操作する(これが「第1解錠操作」に相当する)。このとき、図52(b)に示すように、第1連動杆431がコイルばね438a,438bの付勢力に抗して上方に移動し、第1連動杆431に連動して両第1鉤金具421,422の先端部が下方に移動する。この結果、両第1鉤金具421,422の鉤凹部421a,422aが下方に移動することとなり、両第1鉤金具421,422と、外枠2に設けられた保持金具7a,7bとの係合状態が解除され、外枠2に対するドアブロック4の施錠状態が解除される。このとき、両第2鉤金具部451,452と、払出ブロック6に設けられた係止片673,674との係合状態は保持されたままである。したがって、第1の解錠操作を終了させることなくドアブロック4を手前側に開放すれば、図3に示すようにドアブロック4と共に面替えブロック5や払出ブロック6が一体動作する。
次に、払出ブロック6の裏カバー部材601に設けた各ロック部材678,679を指等でアンロック状態に操作する。その後、図示しない操作キーを施錠装置120のキーシリンダ411に差し込んで反時計回り方向に回動操作する(これが「第2解錠操作」に相当する)。このとき、図52(c)に示すように、第1連動杆431が下方に移動し、これに連動して第2連動杆441に形成された両第2鉤金具部451,452が下方に移動する。この結果、両第2鉤金具部451,452の鉤凹部451a,452aが下方に移動することとなり、両第2鉤金具部451,452と、払出ブロック6に設けられた係止片673,674との係合状態が解除され、ドアブロック4に対する払出ブロック6の施錠状態が解除される。これにより、ドアブロック4に対して面替えブロック5及び払出ブロック6の一体物を開放することが可能となる。したがって、第2の解錠操作を終了させることなく払出ブロック6を後方に開放すれば、図6(b)の模式図に示すように払出ブロック6と共に面替えブロック5が一体動作する。そして更に、面替えブロック5に設けられた結合フック部材531,532を結合解除位置に操作し、面替えブロック5を前方に開放すると図4に示す状態となる。なおこの状態で、各ブロック間の電気配線等を適宜外しておく。
そして、図4の状態で、面替えブロック5を上方に持ち上げるようにしてドアブロック4から取り外す。このとき、ドアブロック4側に設けられた軸金具111,112の軸受け部111b,112aから面替えブロック5側に設けられた支軸525,526が引き抜かれ、ドアブロック4から面替えブロック5が分離される。
新しい面替えブロック5を装着した後は、上記取り外し作業と逆の作業手順を行う。すなわち、新しい面替えブロック5をドアブロック4に取り付け、電気配線等の接続を適宜実行する。そして、面替えブロック5と払出ブロック6とを重ねた状態で結合フック部材531,532を結合位置に操作し、次に、面替えブロック5及び払出ブロック6の一体物をドアブロック4側に回動させてこれらを重ねた状態とする。このとき、払出ブロック6の係止片673,674は、先ず施錠装置120に設けられた張出突片部404,405の案内部404d,405dと当接し、該案内部404d,405dの傾斜に沿って斜め上方へと移動すると共に平坦部404c,405cへと案内される。また、第2鉤金具部451,452は、コイルばね445の付勢力により初期位置に復帰しているが、案内部404d,405dと同様の傾斜部451b,452bが形成されているため、係止片673,674の前方(図52における左方)への移動に伴って下方に移動する。そして、係止片673,674が張出突片部404,405の起立壁部404a,405aと当接する位置まで移動すると、第2鉤金具部451,452が初期位置に復帰し、ドアブロック4に対する払出ブロック6の施錠が行われる。その後、払出ブロック6の各ロック部材678,679を指等でロック状態に操作する。
その後、ドアブロック4を外枠2に対して閉じると、遊技機1の入替作業が完了する。このとき、第1鉤金具421,422は、コイルばね438a,438bの付勢力により初期位置に復帰しているが、先端に向けて下方に傾斜する傾斜部421b,422bが形成されているため、外枠2に設けられた保持金具7a,7bの前方(図52における左方)への移動に伴って下方に移動する。そして、保持金具7a,7bが部材取付部400bと当接する位置まで移動すると、第1鉤金具421,422が初期位置に復帰し、外枠2に対するドアブロック4の施錠が行われる。
さらに、本遊技機1では、ドアブロック4と外枠2が施錠状態にある場合、ドアブロック4と払出ブロック6の施錠状態が解除できない構成となっている。図52(c)に示すように、第2解錠操作が行われた場合、第1連動杆431は下向きに移動し、これに連動して第2連動杆441及び第2鉤金具部451,452が下向きに移動する。ところが、ドアブロック4と外枠2が施錠状態にある場合、図52(a)に示すように、外枠2の下側の保持金具7bは、下側の第1鉤金具422の鉤凹部422aと、第1連動杆431に形成された延出板部434に挟まれるようにして下側の第1鉤金具422と係合している。したがって、下側の保持金具7bにより第1連動杆431の下向きの移動が阻害されることとなり、ドアブロック4と払出ブロック6の施錠状態が解除できない構成となっている。換言すれば、延出板部434は、払出ブロック6の誤開放防止機能を有しているとも言える。遊技機1は、他の遊技機と背中合わせとなるようにして遊技場の島設備に設置されることが一般的であるため、かかる構成とすることにより、外枠2からドアブロック4を開放することなく第2解錠操作が行われ、背面側に設置された遊技機に払出ブロック6が衝突する不具合を回避することが可能となる。
上記の面替えブロック5の交換作業に際し、操作キーによるドアブロック4の施錠解除以外は何ら特別な工具等を必要することはなく、交換作業の容易化が図られている。
ちなみに、リール装置503等のメンテナンス時や主制御装置505等の点検時などにおいては、ドアブロック4、面替えブロック5及び払出ブロック6の一体物の開放後に、各ロック部材678,679や結合フック部材531,532を結合解除操作して面替えブロック5と払出ブロック6とを分離させる(図4の状態)。そしてこの状態で、リール装置503等のメンテナンスや主制御装置505等の点検などが行われる。
(電気的構成の説明)
次に、本遊技機1の電気的構成について、図53のブロック図に基づいて説明する。図53では、電気的な各構成要素を、ドアブロック4、面替えブロック5及び払出ブロック6に区分けして示している。また、電源装置604から供給される電力の供給ラインを二重線矢印で示し、信号ラインを実線矢印で示す。
次に、本遊技機1の電気的構成について、図53のブロック図に基づいて説明する。図53では、電気的な各構成要素を、ドアブロック4、面替えブロック5及び払出ブロック6に区分けして示している。また、電源装置604から供給される電力の供給ラインを二重線矢印で示し、信号ラインを実線矢印で示す。
図53において、主制御装置505、表示制御装置506及び払出制御装置603は、何れもCPU、ROM、RAM等を有してなる論理演算装置にて構成されており、各制御装置のCPUはROM内に予め記憶されている演算プログラムに基づいて遊技に関する各種制御を実行する。これら各制御装置は、信号ラインや中継基板等を介して接続されており、遊技に際しては制御装置間におけるコマンド等の授受によって遊技の進行が行われる。
詳しくは、面替えブロック5において、主制御装置505には、リール中継基板548を介してリール装置503と外部端子板575とが接続されるとともに、サブ中継基板701を介して表示制御装置506が接続されている。リール装置503では、主制御装置505からの指令に基づいて各リール541〜543の回転が制御される。外部端子板575は遊技ホール等に設置されるホール管理装置(いわゆる、ホールコンピュータ)に接続される中継装置であり、この外部端子板575を通じて都度の遊技状況(遊技回数、特別遊技状態への移行回数等々)がホール管理装置に出力される。表示制御装置506は、主制御装置505から毎遊技の補助演出に関する各種コマンドを入力し、そのコマンドに応じて液晶表示装置504による補助演出を実施するとともに、ドアブロック4に設けたドア上部中継基板703(前記音声ランプ中継基板108に相当)を介してスピーカ類やランプ類の駆動を制御する。
図示等による説明は省略したが、本遊技機1には、外枠2に対して遊技機主部3(ドアブロック4)が開放されたことを検知するためのドアスイッチが設けられており、このドアスイッチの検出信号はリール中継基板548を介して主制御装置505に入力されるようになっている。
なお、主制御装置505において、RAMの一部には本遊技機1の電源遮断後においても電源装置604からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)することが可能なバックアップエリアが設けられている。したがって、停電などの発生により電源が遮断された場合には、電源遮断時の各種データがRAMのバックアップエリアに記憶保持され、次回の電源投入時(停電解消による電源投入を含む)において遊技機1の状態が電源遮断前の状態に復帰できるようになっている。
また、払出ブロック6には払出ブロック中継基板702が設けられており、この払出ブロック中継基板702を介して前記面替えブロック5の主制御装置505と、本払出ブロック6の払出制御装置603や取込ユニット16とが接続されている。加えて、払出ブロック中継基板702を介して前記面替えブロック5の主制御装置505と、ドアブロック4のドアブロック中継基板704とが接続されている。
この場合、ドアブロック4の各種操作部材(ベットスイッチ38、スタートレバー33、ストップスイッチ35〜37)が遊技者により操作されると、これら操作部材に内蔵された操作検出部によって当該操作が検出され、都度の操作検出信号がドアブロック中継基板704及び払出ブロック中継基板702を介して主制御装置505に入力される。例えば、ベットスイッチ38の操作に伴う操作検出信号が主制御装置505に入力された場合、主制御装置505は、払出ブロック中継基板702を介して取込ユニット16に取込制御信号を出力する。この取込制御信号によって取込ユニット16の各取込装置301〜303におけるソレノイド325が駆動され、遊技球の取込が順次行われる。遊技球取込時における遊技球取込検出センサ(センサユニット370、下流側取込センサ380)の検出信号は、やはり払出ブロック中継基板702を介して主制御装置505に入力される。
また、リール装置503の各リールの停止図柄(ドアブロック4の視認窓21から視認できる上下3個分の図柄、及び各図柄の組み合わせ)が所定の遊技球払出役(小役図柄、ボーナス図柄)に合致する場合には、主制御装置505は、都度の成立役に応じて遊技球の払出個数を設定し、その払出個数に対応する払出制御信号を払出ブロック中継基板702を介して払出制御装置603に出力する。これにより、払出制御装置603によって払出装置618(払出モータ619)が駆動され、遊技球の払出が行われる。
なお、払出制御装置603において、RAMの一部には主制御装置505のRAMと同様に、本遊技機1の電源遮断後においても電源装置604からバックアップ電圧が供給されてデータを保持(バックアップ)することが可能なバックアップエリアが設けられている。したがって、停電などの発生により電源が遮断された場合には、電源遮断時の各種データがRAMのバックアップエリアに記憶保持され、次回の電源投入時(停電解消による電源投入を含む)において遊技機1の状態が電源遮断前の状態に復帰できるようになっている。
図示は省略しているが、払出制御装置603には、面替えブロック5の前面枠501に設けた情報表示基板514や、球貸しユニットから貸し出される遊技球の払出等を管理する球貸しユニット接続基板698等が接続されている。
電源装置604は外部より供給される交流24ボルト電源を取り込み、各種スイッチやモータ等を駆動するための+12V電源、ロジック用の+5V電源、RAMバックアップ用のバックアップ電源などを生成し、これら+12V電源、+5V電源及びバックアップ電源を主制御装置505や払出制御装置603等に対して供給する。
(遊技の概略説明)
次に、上記構成の遊技機1について、遊技者により行われる遊技の概要を簡単に説明する。
次に、上記構成の遊技機1について、遊技者により行われる遊技の概要を簡単に説明する。
遊技の開始に際し、上皿151に遊技球が十分にある状況において遊技者によりベットスイッチ38が押圧操作されると、取込ユニット16の各取込装置301〜303において各々遊技球の取込が行われる。そして、ベット数に対応する所定個数(例えば15個)の遊技球の取込が完了した後、スタートレバー33が操作されると、リール装置503の各リール541〜543が一斉に又は所定順序で回転し始める。このスタートレバー33の操作時には、主制御装置505において小役、再遊技(リプレイ)、ボーナスゲーム等に関する内部抽選が行われる。各リール541〜543の回転時には、その外周面に付された図柄が視認窓21を通じて上から下へと移動するような態様で視認される。
その後、遊技者によりストップスイッチ35〜37が任意の順序で操作されると、各ストップスイッチ35〜37の操作タイミングに合わせて各々対応するリール541〜543の回転が停止される。このとき、各リール541〜543の停止時には、所定の図柄を特定位置に停止させるような引き込み停止制御が適宜実施される。例えば、内部抽選により小役等が成立している場合、その小役等が成立する停止図柄の組み合わせとなるように、ストップスイッチ35〜37の操作タイミングから最大4図柄分、停止図柄がスライド可能となっている(停止図柄のスベリが行われる)。ちなみに、各リール541〜543の回転開始後、ストップスイッチ35〜37の操作がなされないまま規定時間を経過した場合にはその時点で各リール541〜543の回転が停止される。
各リール541〜543の停止時(図柄停止時)において、その停止図柄及びその組み合わせが小役図柄に合致する場合、その際の成立役に応じた数の遊技球が払い出される。この場合、払出装置618の駆動により上皿151に遊技球が払い出される。また、その停止図柄及びその組み合わせがボーナス図柄に合致する場合、次ゲーム以降の内部抽選において遊技球払出役に当選する確率がアップするボーナスゲームに移行する。
以上詳述した本実施の形態によれば、以下の優れた効果を奏する。
リール装置503や主制御装置505を搭載する面替えブロック5の背面側を覆うようにして払出ブロック6を取り付けることにより、外枠2から遊技機主部3が不正に開放された場合であっても、リール装置503や主制御装置505が背面側から露出することを回避することが可能となり、リール装置503や主制御装置505に対して遊技機主部3の背面側から不正が行われる機会を低減することが可能となる。
払出ブロック6をドアブロック4に対して開閉可能に取り付けると共に、ドアブロック4の前面側から解錠可能にドアブロック4に対して施錠される構成とすることにより、不正行為者が遊技機主部3の背面側から不正を行うためには、遊技機主部3と外枠2の不正解錠に加えて払出ブロック6とドアブロック4の不正解錠を行わなければならない。故に、遊技機主部3の背面側から不正を行う際の解錠作業を困難なものとすることが可能となり、不正行為の実行を思い止まらせることが可能となる。確かに、ロック部材678のような遊技機主部3の背面側から操作可能な係止部材を複数設け、施錠装置120を用いることなく払出ブロック6をドアブロック4に対して固定する構成としても、リール装置503や主制御装置505の背面側からの露出を回避することが可能である。しかしながら、かかる構成においては、遊技機主部3が外枠2から不正開放されると容易に係止部材の係止状態が解除されることとなり、不正行為が行われる機会を十分に低減させることはできない。また、払出ブロック6の背面側から解錠操作可能な施錠装置を別途設ける構成とした場合、遊技機主部3の施錠状態を解除するための操作キーと払出ブロック6の施錠状態を解除するための操作キーとを別個に用意しておく必要が生じるため、遊技機1を設置する遊技場の管理者等が払出ブロック6を開放して不正行為の有無を確認する際の作業性が繁雑なものとなってしまう。以上の結果、払出ブロック6がドアブロック4の前面側から解錠可能にドアブロック4に対して施錠される構成とすることにより、遊技場の管理者等が払出ブロック6を開放する際の作業性を容易なものとすると共に、遊技機主部3の背面側から不正を行おうと考える不正行為者の解錠作業を困難なものとすることが可能となる。
払出ブロック6の開閉中心をドアブロック4の開閉中心と同じ一側に設けることにより、ドアブロック4を外枠2に対して施錠する第1施錠機能と、払出ブロック6をドアブロック4に対して施錠する第2施錠機能とを1つの施錠装置120に持たせることが可能となる。この結果、第2施錠機能の付与に伴う遊技機1のコストアップを抑制すると共に、遊技場の管理者等が払出ブロック6を開放する際の作業性が繁雑なものとなることを回避することが可能となる。また、施錠装置120をドアブロック4の開放端側端部に設けることにより、遊技機主部3が外枠2に施錠されている状況下で遊技機主部3が外枠2からがたつく、或いは払出ブロック6がドアブロック4に施錠されている状況下で払出ブロック6がドアブロック4からがたつく不具合を抑制させることが可能となる。
施錠装置120を、操作キーがキーシリンダ411に差し込まれて時計回りに回動操作された場合にドアブロック4と外枠2の施錠状態が解除され、反時計回りに回動操作された場合に払出ブロック6とドアブロック4の施錠状態が解除される構成とすることにより、遊技場の管理者等においては、操作キーをキーシリンダ411に差し込んで所定の向きに回動操作すればドアブロック4又は払出ブロック6の施錠状態を解除することができる。故に、各解錠操作を比較的簡単なものとすることが可能となり、遊技場の管理者等が払出ブロック6をドアブロック4から開放する際の作業性を向上させることが可能となる。
部材取付部400bの開放端側に第1鉤金具421,422と第1連動杆431を取り付け、第1鉤金具421,422の起立部421c,422cに、施錠側に付勢するコイルばね438a,438bを掛けた。かかる構成とすることにより、第1解錠操作に伴って第1連動杆431が解錠側に移動した場合には、両第1鉤金具421,422をコイルばね438a,438bの付勢力に抗して解錠位置へと移動させることができる一方、第1鉤金具に形成された鉤凹部に針金等を引っかけ、第1連動杆431を移動させることなく一方の第1鉤金具を不正に解錠位置へと移動させられた場合には、コイルばねの付勢力により他方の第1鉤金具を施錠位置で保持することができる。故に、両第1鉤金具421,422を共に解錠位置へと移動させる不正行為を困難なものとすることが可能となり、遊技機主部3が外枠2から不正開放されることを困難なものとすることが可能となる。
部材取付部400bの開閉中心側に第2連動杆441及び第2鉤金具部451,452を取り付けることにより、第2連動杆441や第2鉤金具部451,452の少なくとも一部を開放端側から隠すことができる。故に、第2連動杆441や第2鉤金具部451,452に針金等を引っかけて解錠位置へと移動させる等の不正行為を困難なものとすることが可能となる。また、第1連動杆431と第2連動杆441を別体構成とすることにより、比較的簡単な解錠機構を用いて第1鉤金具421,422と第2鉤金具部451,452とを個別に解錠位置へと移動させることが可能となる。例えば第1連動杆441のみを用いて第1鉤金具421,422と第2鉤金具部451,452とを個別に解錠位置へと移動させる構成とした場合、第1連動杆441の移動方向をどうするか、或いは第1連動杆441と第1鉤金具421,422の係合関係に加えて第1連動杆441と第2鉤金具部451,452との係合関係をどうするのか等に工夫を施す必要が生じ、解錠機構が複雑化し得るからである。また、かかる場合には、新たな解錠機構の開発費用に伴う遊技機1のコストアップ等も懸念されることとなる。
部材取付部400bの先端部より内側に入り込むようにして第2連動杆441を部材取付部400bに取り付けることにより、第2連動杆441が開放端側から露出することを抑制することが可能となる。故に、払出ブロック6とドアブロック4の施錠状態を不正に解除することを困難なものとすることが可能となる。
部材取付部400bに上下一対の張出突片部404,405を形成し、該張出突片部404,405の張出壁部404b,405bに、その上縁部が第2鉤金具部451,452の鉤凹部451a,452a下縁部とほぼ同じ高さの位置で水平に延びる平坦部404c,405cを形成した。かかる構成とすることにより、第2連動杆441に加えて第2鉤金具部451,452の鉤凹部451a,452a下側領域をも開放端側から隠すことが可能となり、払出ブロック6とドアブロック4の施錠状態を不正に解除することを困難なものとすることが可能となる。また、第2鉤金具部451,452の鉤凹部451a,452a下縁部とほぼ同じ高さとなるようにして平坦部404c,405cを形成することにより、仮に開放端側から鉤凹部451a,452aに針金等を引っかけて第2鉤金具部451,452を引き下げようとしても、張出突片部404,405によりその引き下げが不可能となる。したがって、払出ブロック6がドアブロック4から不正開放されることを抑制することが可能となる。さらにいうと、このように開放端側から第2鉤金具部451,452を解錠位置へと移動させる不正解錠が困難な構成においては、第2鉤金具部451,452を第1鉤金具421,422のように独立して施錠位置に保持される構成とせずとも、不正解錠されることを十分に抑制することが可能である。したがって、第2連動杆441と第2鉤金具部451,452を一体成形することにより、施錠装置120の解錠機構を比較的簡単なものとすると共に、遊技機1のコストアップを抑制することが可能となる。
平坦部404c,405cを、第2鉤金具部451,452の鉤凹部451a,452a下縁部とほぼ同じ高さとなるように形成することにより、払出ブロック6がドアブロック4に対して閉鎖された際に、第2鉤金具部451,452の鉤凹部451a,452aの深さ分だけ払出ブロック6に設けられた係止片673,674と係合させることが可能となる。故に、施錠状態下で所望される係合量を確保すべく第2鉤金具部451,452の鉤凹部451a,452aの深さを設定したにも関わらず、平坦部404c,405cの位置が鉤凹部451a,452a下縁部より上方に位置するがために所望される係合量を確保できないといった不具合が発生することを回避することが可能となる。また、払出ブロック6がドアブロック4から開放されている状況下では、払出ブロック6の開放端側が、払出ブロック6の重量により施錠される位置と比して下がっていることが一般的である。そこで、平坦部404c,405cの先端から下向きに傾斜する案内部404d,405dを形成することにより、払出ブロック6をドアブロック4に閉鎖する際に、例えば作業者が払出ブロック6を上方に持ち上げた上でドアブロック4に対して閉鎖させる等の力仕事が不要となり、作業者にかかる作業負荷を低減させることが可能となる。この結果、払出ブロック6を閉鎖させる際の作業を容易なものとすることが可能となる。
第2鉤金具部451,452の側方に張出突片部404,405を設けることにより、張出突片部404,405にて払出ブロック6や面替えブロック5の重量を支えることが可能となり、第2鉤金具部451,452に前記重量がかかることを回避することが可能となる。また、第2鉤金具部451,452と払出ブロック6の係止片673,674が係合する位置にて払出ブロック6を支持することが可能となるため、仮に払出ブロック6の開放端側に過剰な下向きの外力が加わったとしても、当該外力により第2鉤金具部451,452が解錠側へと移動したり破壊されたりする等の不具合を回避することができる。故に、払出ブロック6とドアブロック4との施錠状態が不正に解除される機会を低減させることが可能となる。また、張出突片部404,405に払出ブロック6の係止片673,674を載置させた状態で第2鉤金具部451,452と施錠させることができる。つまり、張出突片部404,405に係止片673,674の位置決め機能としての役割を付与することが可能となり、寸法ばらつき等に伴う施錠ばらつきを抑制することができる。故に、長期にわたって確実に施錠状態を保持することが可能となる。
第2鉤金具部451,452に、鉤凹部451a,452aから第2鉤金具部451,452先端に向けて下方に傾斜する傾斜部451b,452bを形成することにより、第2鉤金具部451,452を下方に移動させるための第2解錠操作を行うことなく、払出ブロック6をドアブロック4に閉鎖することが可能となる。故に、払出ブロック6をドアブロック4に対して閉鎖する際の作業性を向上させることが可能となる。また、不正行為者が仮に傾斜部451b,452bに針金等を引っかけて第2鉤金具部451,452を引き下げようとしても、傾斜に沿って針金等が下方に移動し、張出突片部404,405の案内部404d,405dを経て針金等が第2鉤金具部451,452から外れることとなる。故に、払出ブロック6がドアブロック4から不正に開放されることを好適に回避することが可能となる。
下側の張出突片部405に、下側の第2鉤金具部452に形成された鉤凹部452a上方を塞ぐようにして延出壁部406を形成した。かかる構成とすることにより、ドアブロック4に対して払出ブロック6が閉鎖状態で保持されている場合に、払出ブロック6がドアブロック4に対してがたつくことを抑制することが可能となる。故に、遊技機1の運搬又は搬入等の作業において、払出ブロック6やその内部の面替えブロック5を破損する不具合の発生を抑制することが可能となる。また、延出壁部406を下側の第2鉤金具452と対応する位置にのみ形成することにより、払出ブロック6ががたつくことを好適に抑制することが可能となる。確かに、両第2鉤金具部451,452と対応する位置に延出壁部を形成することも可能であるが、かかる構成とした場合、延出壁部と第2鉤金具部の間隔や払出ブロック6側の係止片673,674の高さ寸法を高い精度で出す必要があり、各部材の形成が困難なものとなり得る。一方、各部材の形成を容易なものとすべく延出壁部と第2鉤金具の間隔を払出ブロック6側の係止片673,674の高さ寸法より十分大きなものとした場合、払出ブロック6がドアブロック4に対してがたつくことを抑制できないという結果に繋がり得る。したがって、延出壁部436を下側の第2鉤金具部452と対応する位置にのみ形成することにより、上記各不具合の発生を回避しつつ払出ブロック6ががたつくことを抑制することが可能となる。さらにいうと、上側に延出壁部を形成する構成とした場合、部材取付部400bが上下方向に大型化することとなるため、例えば上側の第2鉤金具部451を形成する位置を下方に移動させる等の不具合が生じ得る。
ドアブロック4が外枠2に対して閉鎖されている状況下では、第1連動杆431の延出板部434が外枠2の下側の保持金具7bに当たることにより、第1連動杆431の下方への移動、すなわち第2鉤金具部451,452の施錠状態を解除するための移動が阻害される構成とした。かかる構成とすることにより、外枠2からドアブロック4を開放することなく第2解錠操作が行われ、遊技場等において遊技機1背面側に設置された遊技機に払出ブロック6が衝突する不具合が発生することを回避することが可能となる。これに加えて、払出ブロック6にロック部材678,679を設けることにより、万が一第2鉤金具部451,452の施錠状態が解除された場合であっても、遊技機1背面側に設置された遊技機に払出ブロック6が衝突する不具合が発生することを回避することが可能となる。また、本遊技機1では、ドアブロック4の内枠12と払出ブロック6の裏カバー部材601を合成樹脂にて成形しているため、これら部材に反り等が生じている可能性がある。故に、払出ブロック6にロック部材678,679を設けることにより、ドアブロック4に対して払出ブロック6を閉鎖した際に隙間が生じることを抑制することが可能となり、前記隙間から不正行為が行われる機会を低減することが可能となる。
払出ブロック6に遊技球を払い出す払出機構602を搭載する構成とすることにより、例えば遊技場の管理者が遊技機主部3の背面側からメンテナンス作業等を行う場合に、主制御装置505等を被覆する保護カバー部612と払出機構602を一体でドアブロック4から開放させることが可能となり、ドアブロック4の背面側に保護カバー部612を設けたがために作業性が悪化するといった不具合を抑制することが可能となる。
面替えブロック5には、リール装置503、液晶表示装置504、主制御装置505及び表示制御装置506といった、機種毎に固有性を有する構成要素がまとめて搭載されているため、これら各装置をひとまとめにして交換作業等を行うことができる。つまり、遊技ホール等における機種入替時には、面替えブロック5の交換を行うことで主要な機種入替作業が完了する。故に、遊技機1の機種入替を容易に実施することが可能となる。また、面替えブロック5以外は再使用が可能となるため、消費資源の削減等を図ることができる。
面替えブロック5に結合フック部材531,532を設け、面替えブロック5と払出ブロック6を一体的に開閉可能な構成とした。また、第1解錠操作がなされた場合にはドアブロック4が外枠2に対して前方に開放可能となり、第2解錠操作がなされた場合には面替えブロック5及び払出ブロック6の一体物がドアブロック4に対して後方に開放可能となる構成とした。上述した遊技球使用回胴遊技機の場合、遊技球を遊技領域に発射させて遊技を行う所謂パチンコ機と異なり、リール装置503の前面側のメンテナンス作業を遊技場の営業時間内に行う機会は乏しいことが一般的である。パチンコ機の場合には発射された遊技球が遊技領域内で球詰まりを起こす場合等が生じ得るものの、遊技球使用回胴遊技機では取り込まれた遊技球がそのまま遊技機外部(遊技ホールの島設備など)に排出されるからである。故に、面替えブロック5の前面側及び背面側を露出させるためには、ドアブロック4を外枠2から開放する必要がある構成とすることにより、遊技機主部3の背面側から不正が行われる機会に加えて、面替えブロック5の前面側から不正が行われる機会をも低減することが可能となる。また、かかる構成の場合、リール装置503の背面側や主制御装置505を露出させるためには、第2解錠操作を行った後にさらに結合フック部材531,532の結合状態を解除しなければならない。故に、遊技機主部3の背面側から不正が行われる機会を好適に低減することが可能となる。
なお、以上説明した実施の形態の他、例えば次のように実施してもよい。
(a)上記実施の形態では、保護カバー部612が面替えブロック5の背面側を覆う構成としたが、少なくとも主制御装置505を後ろから覆う構成であればよい。遊技機1の背面側から不正が行われる可能性が高いのは、遊技に関わる主たる各種制御を行う主制御装置505だからである。また、これに加えて、遊技球の払出に関わる制御を行う払出制御装置603を保護カバー部612により後ろから覆う構成としてもよい。
(b)上記実施の形態では、所定の操作キーをキーシリンダ411に差し込んで回動操作を行うことにより施錠装置120の施錠状態を解除する構成としたが、かかる構成に限定されるものではなく、ドアブロック4と外枠2の施錠状態及び払出ブロック6とドアブロック4の施錠状態を遊技機前方から解錠操作可能な構成であればよい。例えば、所定の数字の組み合わせを入力すると第1鉤金具421,422が解錠側に移動して外枠2とドアブロック4の施錠状態が解除され、他の所定の数字の組み合わせを入力すると第2鉤金具部451,452が解錠側に移動してドアブロック4と払出ブロック6の施錠状態が解除される構成としてもよい。
(c)上記実施の形態では、第1連動杆431と第2連動杆441を別個に設ける構成としたが、第2連動杆を設けることなく第1連動杆431により第2鉤金具部451,452を解錠位置へ移動させる構成としてもよい。例えば第1鉤金具421,422と同様の構成を第2鉤金具部451,452にも適用すれば、第1連動杆431によりこれら鉤金具421,422,451,452を各解錠操作に応じて解錠位置へと移動させることが可能である。より詳しく説明すると、第2鉤金具部451,452の基端部に開放端側へと起立する起立部を形成し、部材取付部400bの対応する位置には上下方向に延びるガイド孔を形成する。そして、第2鉤金具部451,452の起立部と基枠固定部400aに、上向き(すなわち第1鉤金具421,422と逆向き)に付勢するコイルばねを掛ける。さらに、第1連動杆431の起立部と対応する位置にもスリット孔を形成し、初期位置ではスリット孔の上縁部にて起立部が係合する構成とする。かかる構成とすれば、第1連動杆が上向きに移動した場合には第1鉤金具421,422がコイルばね438a,438bの付勢力に抗して解錠位置へと移動し、第1連動杆が下向きに移動した場合には第2鉤金具部451,452がコイルばねの付勢力に抗して解錠位置へと移動することとなる。
(d)上記実施の形態では、第2解錠操作が行われた場合、第1連動杆431の移動に連動して第2連動杆441が移動する構成としたが、かかる構成を変更する。カム板413の第1係合爪部413aは第1連動杆431と係合することなく第2連動杆441と係合する構成とし、第2係合爪部413bは第2連動杆441と係合することなく第1連動杆431と係合する構成とする。かかる構成とすれば、各解錠操作に応じて対応する連動杆のみを移動させることが可能となる。
(e)上記実施の形態では、第2連動杆441と第2鉤金具部451,452を一体形成する構成としたが、第1鉤金具421,422と同様に別体構成としてもよいことは言うまでもない。
(f)上記実施の形態では、上下2カ所に鉤金具を設ける構成としたが、かかる構成に限定されるものではなく、中央に1カ所設ける構成であってもよいし、上中下3カ所に設ける構成であってもよく、鉤金具を設ける数は任意である。但し、鉤金具を1カ所にのみ設ける構成とした場合、施錠状態下で隙間から不正行為が行われる可能性が懸念される。例えばドアブロック4と払出ブロック6を施錠する鉤金具を中央に1カ所設ける構成とした場合、払出ブロック6の上端部又は下端部を後方へと引っ張って隙間を形成し、当該隙間から不正行為を行われる可能性が生じ得る。
(g)上記実施の形態では、張出突片部404,405の平坦部404c,405cの位置を、第2鉤金具部451,452の鉤凹部451a,452a下縁部とほぼ同じ位置としたが、鉤凹部451a,452a下縁部より上方であってもよい。但し、かかる場合には、第2鉤金具部451,452と払出ブロック6側の係止片673,674との係合が弱くなるため、鉤凹部451a,452aの深さを深くする等の工夫が必要となる。ちなみに、平坦部404c,405cの位置を第2鉤金具部451,452の鉤凹部451a,452a下縁部より下方とした場合には、払出ブロック6をドアブロック4に対して閉鎖した際に、第2鉤金具部451,452が初期位置より下方に下がって平坦部404c,405cの位置で施錠状態となるため、上記実施形態と同様の作用効果を奏することが可能となる。但し、かかる場合には、第2解錠操作がなされた際の第2鉤金具部451,452の移動量が制限されているため、鉤凹部451a,451bの深さを、第2解錠操作に伴って移動し得る移動量に基づいて設定する必要がある。
(h)上記実施の形態では、張出突片部404,405の平坦部404c,405cの位置を、第2鉤金具部451,452の鉤凹部451a,452a下縁部とほぼ同じ位置としたが、かかる構成を変更する。
図54(a)は、第2鉤金具部の施解錠機構を示す概略図である。なお、上下の第2鉤金具部451,452は一体的に移動するため、ここでは上側の第2鉤金具部451を用いて説明する。図54(a)に示すように、ドアブロック4と払出ブロック6が施錠状態にある場合、第2鉤金具部451は施錠位置h1にて払出ブロック6の係止片673と係合している。そして、第2解錠操作に基づいて第2鉤金具部が下向きに移動した場合、解錠位置h2にてドアブロック4と払出ブロック6の施錠状態が解除される。したがって、図54(b)に示すように、部材取付部400bから第2鉤金具部451と同じ向き(払出ブロック6側)に向かって延びる突出部409を、その上縁部がh2からh1の間となるように設ければ、第2鉤金具部451に針金等を引っかけて解錠位置h2に移動させる不正行為を回避することができる。また、突出部409の先端が鉤凹部の先端位置w1より払出ブロック6側(遊技機後方)に位置する構成とすれば、上記不正行為を好適に回避することができる。
(i)上記実施の形態では、ドアブロック4及び払出ブロック6が上下方向に延びる開閉中心軸を有する構成について説明したが、左右方向に延びる開閉中心軸を有する構成であってもよい。かかる構成であっても、張出突片部を第2鉤金具部より開放端側で鉤凹部の解錠側縁部を隠すように設ければ、上記実施形態と同様の作用効果を奏することができる。具体例を挙げて説明すると、施錠装置がドアブロックの上縁部に設けられ、第2鉤金具部が左向きに移動すると施錠状態が解除される構成の場合、張出突片部を、第2鉤金具部より上方であって鉤凹部の左縁部を隠すように設ければよい。
(j)上記実施の形態では、部材取付部400bに張出突片部404,405を形成する構成としたが、かかる構成に限定されるものではなく、第2鉤金具部451,452より開放端側の位置に設ける構成であれば、上記実施形態と同様の作用効果を奏することができる。例えば、基枠固定部400aから部材取付部400bとは別に張出突片部を形成する構成とする。但し、張出突片部を避けた上で第2鉤金具部451,452に針金等を引っかけられることがないよう、張出突片部を第2鉤金具部451,452に近接配置させることが望ましい。
(k)上記実施の形態では、張出突片部404,405の上縁部に、水平に延びる平坦部404c,405cを形成したが、遊技機前方側に向かって下向きに傾斜する傾斜面を形成する構成としてもよい。かかる構成としても、払出ブロック6及び面替えブロック5が張出突片部404,405により支持されることとなるからである。
(l)上記実施の形態では、払出ブロック6に、払出機構602を搭載すると共に保護カバー618を形成する構成としたが、払出機構602を搭載する払出機構体と、面替えユニット5の背面側を覆う保護カバー体とを別構成とし、それぞれがドアブロック4に対して開閉可能に取り付けられていてもよいことは言うまでもない。
(m)上記実施の形態では、第1鉤金具421,422及び第2鉤金具部451,452が保持金具7a,7b及び係止片673,674に対して下側から係合する構成について説明したが、上側から係合する構成、つまり各鉤凹部が下方に開口する構成であってもよいことは言うまでもない。
かかる場合、第1連動杆431の延出板部434は、鉤凹部を下側から塞ぐように形成し、部材取付部400bの張出突片部404,405は、第2鉤金具部の鉤凹部より上方の領域、すなわち鉤凹部の上縁部を隠すようにして形成すれば、上記実施の形態と同様の作用効果を奏することが可能である。但し、張出突片部が払出ブロックの係止片上面に支持されることとなるため、払出ブロックの重量を支えるべくドアブロック側に支持部を別途設ける必要がある。
(n)上記実施の形態では、ドアブロック4と払出ブロック6の固定を、施錠装置120による施錠に加えてロック部材678,679による係止も行う構成としたが、ロック部材678,679は設けずともよい。第1連動杆431に延出板部434を形成したことにより、ドアブロック4と外枠2が施錠されている状況下においては、ドアブロック4と払出ブロック6の施錠を解除することができず、払出ブロック6が誤開放される心配がないからである。但し、ドアブロック4の内枠12や払出ブロック6の裏カバー部材601が合成樹脂にて成形されている場合には、これら部材に反り等が生じている可能性があり、ドアブロック4に対して払出ブロック6を閉鎖した際に隙間が生じる可能性がある。故に、かかる場合にはロック部材を別途設けることが望ましい。一方、上記各部材が金属等にて形成されている場合には、反り等が生じる可能性は低いため、ロック部材を設けずともよい。
或いは、第1連動杆431に延出板部434を形成せずともよい。ロック部材678,679によりドアブロック4と払出ブロック6が固定される構成においては、仮に第2解錠操作が行われたとしても、払出ブロック6が誤開放される心配がないからである。
(o)上記実施の形態では、ドアブロック4に一つの視認窓21を設けたが、これを変更し、複数の視認窓を設けても良い。この場合、一方の視認窓をリール装置用の窓部とし、他方の視認窓を液晶表示装置用の窓部とする。各視認窓は上下又は左右に並べて設けられると良い。
(p)上記実施の形態では、面替えブロック5に搭載する遊技装置として、リール装置503と液晶表示装置504とを用い、これら各装置を上下に並べて設けたが、これを変更する。例えば、リール装置503と液晶表示装置504とを左右に並べて設ける。また、単一のリール装置のみを搭載したり、複数のリール装置を搭載したりしても良い。また、補助演出装置として機能する液晶表示装置を、ドットマトリックス、LED、エレクトロルミネセンス(EL)、蛍光表示管等の他の電気的表示装置に変更することも可能である。
(q)遊技機1から下皿71を無くし、上皿151のみを設ける構成とする。この場合、上皿151やその背後の払出通路等を大容量化することにより、遊技機1として十分量の遊技球が貯留保持できる。
(r)上記実施の形態におけるスタートレバー33等に代表される操作手段や、前面枠501に設けられる情報表示基板514等に代表される情報表示手段の形態や配置はあくまでも一例に過ぎない。例えばスタートレバー33を右側に配置したり、レバーに代えてボタンにしたりする等、適宜変更することは何ら差し支えない。
(s)主制御装置505と表示制御装置506とを一体化し、表示制御装置506の制御機能を主制御装置505に担わせる構成としても良い。またこれとは逆に、表示制御装置506における制御機能のうち、スピーカ類やランプ類の制御を別の制御装置に任せるようにしても良い。例えば、スピーカ類やランプ類を制御するための音声ランプ制御装置を新たに設け、制御分担を細分化する。
(t)上記実施の形態における遊技球の、1ベット当りの投入数、最大投入数、払出個数等はあくまでも例示であって、上記数値に特に限定されるものではない。
(u)上記実施の形態における球使用タイプの回胴遊技機1は、必ずしもパチンコ島に設置されるものでなくても良い。この場合、外枠を要件とせず、筐体等に遊技機主部3が支持される構成であっても良い。また、島設備に直接遊技機主部3が支持される構成であっても良い。かかる場合には、筐体等や島設備が取付対象に相当する。加えて、遊技球はパチンコ球に限られず、パチンコ規格以外の金属球であっても良い。金属球以外、例えばセラミック球であっても良い。
(v)パチンコ機に本発明を適用することも可能である。パチンコ機の場合、外枠に遊技機本体が装着されるとともに、遊技機本体の前面側に扉部材が設けられる。遊技機本体には、遊技球飛翔領域としての遊技領域が形成されるとともに入賞装置や液晶表示装置などが設置された遊技盤が搭載され、扉部材に設けられた視認窓により、遊技領域や液晶表示装置が視認可能となっている。そして、遊技機本体の背面側には、主制御装置等の各種制御装置や払出機構が取り付けられており、遊技球発射装置により発射された遊技球が入賞装置に入賞することに伴い内部抽選や遊技球の払出が行われる。かかる構成においても、遊技盤や主制御装置の背面側を覆うようにして保護カバーを開閉可能に取り付け、該保護カバーを遊技機外部から解錠可能に施錠する構成とすれば、遊技機本体の背面側から不正が行われる機会を低減することが可能となる。
1…遊技機、2…取付対象としての外枠、4…遊技機本体としてのドアブロック、5…絵柄表示ユニットとしての面替えブロック、6…被覆体としての払出ブロック、11…前扉体、12…内枠、16…取込ユニット、21…視認窓、33…スタートレバー、35〜37…ストップスイッチ、92…上部スピーカ、94…上部カバー体、107…ランプ基板、120…施錠装置、400…基枠、400b…区画部材としての部材取付部、401…カバー部材としての防護カバー、402…スリット孔、404,405…延出部としての張出突片部、406…延出壁部、411…外部操作手段及び解錠操作装置としてのキーシリンダ、413…解錠機構を構成すると共に解錠部材としてのカム板、421,422…第1施錠部材としての第1鉤金具、431…解錠機構を構成すると共に第1移動部材としての第1連動杆、434…延出板部、438…付勢部材としてのコイルばね、441…解錠機構を構成すると共に第2移動部材としての第2連動杆、451,452…第2施錠部材としての第2鉤金具部、501…前面枠、503…絵柄表示装置及び回胴装置としてのリール装置、504…液晶表示装置、505…主制御装置、506…表示制御装置、602…遊技球払出機構としての払出機構、618…払出装置。
Claims (1)
- 取付対象に開閉可能に支持される支持部を有する遊技機本体と、
前記遊技機本体に設けられると共に絵柄を可変表示する絵柄表示装置と、
前記遊技機本体に設けられると共に前記絵柄の停止タイミングや遊技の進行等を管理する制御装置と、
前記遊技機本体が前記取付対象に閉鎖された場合、前記遊技機本体と前記取付対象を開放不能に施錠する施錠装置と
を備え、
遊技機前方から視認可能な有効位置に前記絵柄表示装置が特定絵柄を停止表示した場合、前記制御装置は、遊技球の払い出される機会が増加する特別遊技状態に遊技状態を移行させる遊技機において、
少なくとも前記制御装置を後ろから覆う被覆体を、前記遊技機本体の背面側に該遊技機本体と同じ一側を開閉中心として開閉可能に設けると共に、前記施錠装置を前記遊技機本体の開放端側端部に設け、
前記施錠装置に、
前記遊技機本体が前記取付対象から開放不能となる施錠位置と、前記遊技機本体が前記取付対象から開放可能となる解錠位置に移動可能な第1施錠部材と、
前記被覆体が前記遊技機本体から開放不能となる施錠位置と、前記被覆体が前記遊技機本体から開放可能となる解錠位置に移動可能な第2施錠部材と、
第1解錠操作がなされた場合に前記第1施錠部材を解錠位置に移動させ、第2解錠操作がなされた場合に前記第2施錠部材を解錠位置に移動させる解錠機構と、
前記各解錠操作を遊技機前面側から行う操作部を有する外部操作手段と、
前記第2施錠部材より開放端側で前記第2施錠部材の施錠位置と解錠位置の間に位置し、遊技機背面側に向かって延びる延出部と
を設けたことを特徴とする遊技機。
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Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007301080A (ja) * | 2006-05-10 | 2007-11-22 | Moriyama Kogyo Kk | 遊技機用施錠装置 |
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- 2005-12-26 JP JP2005373200A patent/JP2007167586A/ja active Pending
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