JP2007159474A - 転写・測定装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 測定精度を向上できる転写・測定装置を提供する。
【解決手段】 転写・測定装置11は、測定キット100が配置されるキット配置部24、キット配置部24に配置された測定キット100に保持された試薬と検体とを接触させて検体を試薬に転写させるための転写部P、および検体が転写された試薬の色濃度を測定するための反応測定部Dを備え、転写部Pと反応測定部Dとはキット配置部24を挟んで対向するように設けられかつキット配置部24にねじ59,74によって固定されている。また、キット配置部24は測定キット100をキット配置部24に固定するための固定部材38を含む。
【選択図】 図3

Description

この発明は転写・測定装置に関し、より特定的には、転写された検体によって変化する試薬の色濃度を測定することによって検体に含まれる酵素の活性を測定する酵素活性測定装置に用いられる、転写・測定装置に関する。
この種の従来技術の一例が、特許文献1において開示されている。
特許文献1では、試薬・検体配置部に、酵素活性測定試薬を保持した試薬保持部分と、検体とが離隔して配置され、押圧部材によって当該試薬保持部分を押圧して試薬と検体とを接触させて試薬に所定量の検体が転写される。そして、検体が転写されたときから所定の時間が経過したときに濃度測定部によって試薬の色の濃度が測定され、測定された色濃度に基づいて検体に含まれる酵素の活性値が検出される。
特許文献1ではその図16からわかるように、転写部は、ケースに設けられる試薬・検体配置部および濃度測定部から独立し、測定キットを着脱するために開閉自在なカバーに取り付けられている。そして、検体転写時にはカバーが閉じられて押圧されるが、このときカバーに加わる荷重はヒンジとフックとによって支えられる。
特開2005−143500号公報
しかし、検体転写時にヒンジとフックとによって支えられるカバーががたつくことによって転写ストローク量が測定毎に異なってしまい、試薬に転写される検体の量が一定にならず、発色濃度の測定結果がばらつくことがあった。
また、試薬・検体配置部がケースと一体になっており、測定キットの取り付け位置がケースの特定部分を基準として決定されていたので、外力や組み付け時のケースのゆがみによって測定キットと光学センサとの位置関係が変化し、この点からも濃度測定結果がばらつくおそれがあった。
それゆえに、この発明の主たる目的は、測定精度を向上できる転写・測定装置を提供することである。
上述の目的を達成するために、請求項1に記載の転写・測定装置は、検体保持部によって保持される検体と試薬保持部によって保持される試薬とを隔離して保持する測定キットが配置されるキット配置部、およびキット配置部に配置された測定キットに保持された試薬と検体とを接触させて検体を前記試薬に転写させるための転写部を備え、転写部はキット配置部に固定されていることを特徴とする。
請求項2に記載の転写・測定装置は、請求項1に記載の転写・測定装置において、検体が転写された試薬の反応の程度を測定するための反応測定部をさらに含み、転写部と反応測定部とはキット配置部を挟んで対向するように設けられかつキット配置部に固定されていることを特徴とする。
請求項3に記載の転写・測定装置は、請求項1に記載の転写・測定装置において、キット配置部は測定キットをキット配置部に固定するための固定部材を含むことを特徴とする。
請求項4に記載の転写・測定装置は、請求項3に記載の転写・測定装置において、測定キットが装着されるアダプタをさらに含み、測定キットは、アダプタに装着された状態でキット配置部上に配置されかつ固定部材を前記アダプタに係合させることによって固定されることを特徴とする。
請求項5に記載の転写・測定装置は、請求項1に記載の転写・測定装置において、転写部は、キット配置部を覆いかつキット配置部に固定される金属製の蓋部を含むことを特徴とする。
請求項6に記載の転写・測定装置は、請求項2に記載の転写・測定装置において、反応測定部は、光学センサと、光学センサが配置される基板と、光学センサの位置を規定するために基板とキット配置部とに固定される位置決め部とを備えることを特徴とする。
請求項1に記載の転写・測定装置では、キット配置部に転写部が固定されているので、可動式のカバーに転写部を取り付ける場合とは異なり、転写時の荷重を支えるカバーのフックやヒンジのような精度や強度を要求される部材が不要となる。したがって、検体転写時に、がたつくことはなく所定の押圧力の再現性を高くでき、転写ストロークを一定にすることができる。これによって転写量のばらつきを小さくでき試薬の反応の程度の測定精度を向上できる。また、部品点数を少なくでき、構成が簡単になる。
請求項2に記載の転写・測定装置では、キット配置部に転写部と反応測定部とが固定されているので、試薬の反応の程度の測定精度をさらに向上でき、構成を簡単にできる。
請求項3に記載の転写・測定装置では、固定部材を用いてキット配置部に測定キットを固定することによって、試薬保持部に保持される試薬を所望の位置に配置することができる。
測定キットは消耗品であり、所望の位置に高精度で配置すべく高い寸法精度を要求するとコストが高くなり好ましくない。請求項4に記載の転写・測定装置のように、測定キットを固定するアダプタを用いることによって、測定キットを高精度に作製することなく測定キットを所望の位置に高精度で配置でき、測定キットのコストを抑えることができる。
請求項5に記載の転写・測定装置では、転写部は金属製の蓋部によってキット配置部に固定されるので、転写部の押し下げ量が安定し検体の転写量を安定化できる。
請求項6に記載の転写・測定装置では、位置決め部を用いることによって光学センサの位置精度を容易に確保でき、試薬の反応の程度の測定精度を高くできる。また、転写・測定装置を一旦分解しその後再度組み立てる場合であっても光学センサを高い精度で位置決めできる。
この発明によれば、試薬の反応の程度を安定して測定でき測定精度を向上できる。
以下、図面を参照してこの発明の実施の形態について説明する。
図1に、この発明が適用される酵素活性測定装置10を示す。
図2および図3をも参照して、酵素活性測定装置10は転写・測定装置11を含み、転写・測定装置11には、測定キット100がアダプタ200に装着された状態でセットされる。
酵素活性測定装置10は中空状のケース12を含み、ケース12の側面には、測定キット100が装着されたアダプタ200を挿入するための挿入口14が設けられている。アダプタ200は、挿入口14に矢印A方向から挿入される。ケース12の上面には、検体転写用のレバー16、固定解除部材18、液晶等からなり測定結果等を表示するための表示部20、およびオペレータ等からの指示用の入力部22が設けられている。
ケース12には、転写・測定装置11を構成するキット配置部24、キット配置部24の上部を覆う蓋部26、位置決め部28および基板30が内蔵されている。
キット配置部24は、挿入される測定キット100を案内するための溝32を有する。溝32の長手方向の挿入口14側には貫通孔34が形成され、溝32の長手方向の奥側には凹部36が設けられている。貫通孔34には位置決め部28が嵌合され固定されている。また、凹部36には固定部材38が上下動可能に嵌合され、さらに固定部材38を上方向に弾発するばね部材40が設けられている。また、溝32の固定部材38の近傍にはストッパ42が設けられている。
このようなキット配置部24の上面には板状の蓋部26が設けられている。蓋部26は、たとえばSUSなどからなる金属板をプレス成形することによって得られる。
図4をも参照して、蓋部26には、キット配置部24の貫通孔34および固定部材38に対応する位置にそれぞれ、貫通孔44および46が形成されている。また、蓋部26上には、貫通孔44を挟んで板状部材48および50が立設され、さらに、貫通孔44を挟んでガイドピン52および54が立設されている。ガイドピン52および54にはそれぞれ圧縮ばね(図示せず)が装着されている。
蓋部26上には、板状の押圧部56およびレバー16が設けられている。押圧部56の両端部にはそれぞれ貫通孔56aおよび56bが形成されている。貫通孔56aおよび56bにそれぞれガイドピン52および54が挿入され、押圧部56は蓋部26上に所定の間隔をあけて配置されている。このとき、ガイドピン52および54に装着された圧縮ばねによって押圧部56が上方に付勢されている。そして、レバー16の貫通孔16aが板状部材48の貫通孔48aおよび板状部材50の貫通孔50aに合うようにレバー16が位置決めされ、これらの貫通孔16a,48aおよび50aに支持軸58が挿通されることによって、レバー16が押圧部56上に回動可能に設けられている。図2に示すように、押圧部56は、その下面から突出し試薬保持部108(後述)に接触する接触部56cを含む。レバー16が倒れている状態において、接触部56cの接触面Tと蓋部26の下面とが面一になるように接触部56cはねじ孔56dに螺入されるねじ57によって保持されている。この実施形態では、蓋部26とその上に設けられるレバー16および押圧部56等の部材を含んで転写部Pが構成される。
このような蓋部26は5つのねじ59によってキット配置部24に固定され、蓋部26とキット配置部24と押圧部56とによってアダプタ200が挿入可能な空間Sが設けられる。空間Sの縦断面形状はアダプタ200の縦断面形状と略同形状に形成されている。
図3に示すように、基板30上には、光学センサ60を構成するLED(発光ダイオード)61とフォトダイオード62とが設けられている。
図5をも参照して、位置決め部28には、LED61とフォトダイオード62とを収納する収納部64が設けられ、収納部64の上面の一部には突部66が形成されている。突部66はキット配置部24の貫通孔34に対応する大きさおよび形状に形成され、貫通孔34に嵌合される。収容部64内にはLED61を収容するためのLED収容部68とライトガイド70とが設けられ、LED収容部68内には図示しない絞り部が配置されている。突出部66の、LED収容部68の上端部およびライトガイド70の上端部に対応する位置にはそれぞれ、発光のための貫通孔72aおよび受光のための貫通孔72bが形成され、収容部64の下面には、ライトガイド70の下端部に対応する位置に貫通孔72cが形成されている。
このような収容部64のLED収容部68にLED61が収まり、貫通孔72cにフォトダイオード62が位置するように、基板30上に位置決め部28がハンダ付け等によって取り付けられる。なお、この実施形態では、LED61から試薬含有部材108d(後述)の主面に対して略直角方向に発光され、その反射光がライトガイド70内を通過してフォトダイオード62によって受光されるが、LED61からの発光方向とライトガイド70の軸方向(受光方向)とは略45度の角度を有するように設定されることが好ましい。
このように位置決め部28が取り付けられた基板30は、突部66が貫通孔34に嵌るように位置決めされ、4つのねじ74によってキット配置部24に固定されている。この実施形態では、位置決め部28、基板30、ならびに基板30上のLED61およびフォトダイオード62を含んで反応測定部Dが構成される。
ついで、図6を参照して、キット配置部24の固定部材38は、平坦部38aと爪部38bとを含み、上下方向に移動可能に設けられている。
アダプタ200の先端部212(後述)が爪部38bを越えてフック42に当接するまで挿入されると、アダプタ200の先端部212は爪部38bと係合される。これによってアダプタ200および測定キット100が検体転写時や濃度測定時に溝32の長手方向にずれるのを防止できる。また、キット配置部24と蓋部26とによってアダプタ200および測定キット100の上下方向の動きが拘束される。
また、固定部材38に対応するように、蓋部26の貫通孔46には固定解除部材18が嵌入可能である。固定解除部材18は平坦部38aを押圧する押圧部18aとアダプタ200を後退させる再係合防止部18bとを含む。押圧部18aが平坦部38aを下方向に押圧し、再係合防止部18bがアダプタ200を後退させることによって、アダプタ200の先端部212と爪部38bとの再係合が防止される。
このようにモジュール化された転写・測定装置11は、たとえば蓋部26を5つのねじによってケース12に固定することによって、ケース12の所定の位置に設けられている。転写・測定装置11をモジュール化することによって、検体転写時の荷重は蓋部26およびこれに一体化されているモジュール全体が受ける構成となり、転写ストロークのばらつきを抑え、光学センサ60と測定キット100との位置関係の変化を抑えることができる。
ついで、図7および図8を参照して、測定キット100およびアダプタ200について説明する。
測定キット100は短冊状のホルダー102を含み、ホルダー102には長手方向に延びる貫通孔103が設けられている。ホルダー102は、それぞれ短冊状をしかつ縦断面略コ字状のホルダー上部102aとホルダー下部102bとを含む。ホルダー上部102aの一方側面および他方側面にはそれぞれ、複数の嵌合突部104aおよび突部106aが設けられ、ホルダー下部102bの一方側面および他方側面にはそれぞれ、複数の嵌合孔104bおよび突部106bが設けられている。嵌合突部104aが嵌合孔104bに嵌合され、突部106aと106bとが対応する。これによって、ホルダー上部102aとホルダー下部102bとが一体化されたホルダー102を形成でき、ホルダー102の両側面にそれぞれ複数の突部104および106が形成される。ホルダー上部102aおよびホルダー下部102bは、生分解性プラスチックをインジェクション成形することによって形成される。
ホルダー上部102aの中央部やや前方寄りには、板ばね状の試薬保持部108が形成されている。試薬保持部108は、平坦部108aと、その両端の湾曲部108bと、平坦部108aの上面から突出する縦断面略台形状の2つの突部(リブ)108cと、平坦部108aの下面に設けられるたとえばシート状の試薬含有部材108dとを含み、試薬含有部材108dには試薬が含有される(図2等参照)。突部108cの上面は押圧部56の接触部56cと面接触可能なように平坦状に形成されている。
また、ホルダー下部102bのうち、試薬含有部材108dに対応する位置には、長方形状の貫通孔110が形成され(図2等参照)、貫通孔110を介して試薬の色濃度測定が可能となる。
また、図7に示すように、測定キット100はたとえばポリエチレンテレフタレート(PET)からなるシート状の検体保持部112を含む。検体保持部112は略短冊状に形成され、その上面端部にたとえば不織布などからなるシート状の検体含有部材112aを有し、当該端部からやや中央寄りには貫通孔110と略同寸法の貫通孔114が形成されている。検体含有部材112aは、たとえば唾液などの検体を含有できる。
検体保持部112は、検体含有部材112aの形成面を上向きにした状態でホルダー102の貫通孔103に挿入され、初期的には検体含有部材112aと貫通孔114とが対向するように位置決めされる。
このような測定キット100は図7に示すようなアダプタ200に装着される。
アダプタ200は、たとえばポリカーボネート、ABSアロイまたはABSをインジェクション成型または切削加工することによって得られる。アダプタ200は、ホルダー102ひいては測定キット100を装着するための凹部202を有する。凹部202はホルダー102の外形にほぼ合致するように形成され、凹部202には、ホルダー102の突部104および106を受けるための複数の凹状の受け部204および206が形成され、これによって測定キット100の装着時の前後方向の動きが拘束される。また、アダプタ200の凹部202の前側には貫通孔208が形成されている。貫通孔208は、アダプタ200へ測定キット100を装着したとき試薬含有部材108dを露出できるような長方形状に形成されている。
さらに、アダプタ200の後端部片側には、転写・測定装置10へのアダプタ200の抜き差しを容易にするための把持部210が設けられている。そして、アダプタ200には、略2.5mmの幅を有する先端部212を形成できるように略5.5×14.0mmの貫通孔214が形成されている。貫通孔214内に爪部38bが入ることによって先端部212と爪部38bとが係合され、アダプタ200をロックできる。
次に、上述した転写・測定装置11による動作について説明する。
まず、試薬含有部材108dと貫通孔114とが対向するようにホルダー102に検体保持部112が装着され、その状態の測定キット100がアダプタ200に装着される。
そのようなアダプタ200ひいては測定キット100が挿入口14から転写・測定装置11に挿入され、アダプタ200ないし測定キット100が固定部材38によって固定される。このとき、先端部212がストッパ42に当接するまでアダプタ200が押し込まれると、アダプタ200の貫通孔214に爪部38bが入り先端部212と爪部38bとが係合され、測定キット100が測定位置にロックされる。
図9(a)からわかるように、押圧部56の下面(接触部56cの接触面T)は空間Sを構成する蓋部26の下面と面一に形成され、これによって、測定キット100を測定位置まで円滑に挿入できる。なお、図9では、図面の複雑化を防ぐためにアダプタ200の図示は省略されている。
また、図9(a)からわかるように、キット配置部24と押圧部56との間に形成される空間S1の高さすなわち接触部56cの接触面Tまでの高さHは、測定キット100における試薬保持部108の突部108cの高さより小さく設定されている。言い換えれば、測定キット100が配置される空間Sにおいて試薬保持部108が配置される箇所の高さHが、測定キット100において試薬保持部108が位置する箇所の高さより小さく設定されている。したがって、図9(b)に示すように、試薬保持部108が押圧部56の下に位置するまで空間Sに測定キット100が挿入されると、測定キット100の試薬保持部108が規定量(この実施形態では略0.3mm)変形される。
図9(b)に示す状態で、LED60から貫通孔114を通して試薬に光が照射され、後述の反応測定工程と同様に発色前の試薬の色濃度が測定される。この色濃度と検体が転写された試薬の色濃度との差から酵素活性値が算出されることによって、測定キットの寸法精度等に起因する測定値のばらつきをより確実に防止することができる。
その後、試薬含有部材108dと検体含有部材112aとが、すなわち試薬と検体とが隔離されかつ対向するような位置まで、検体保持部112が引き出される。
そして、転写工程において、図9(c)に示すように、レバー16を回動させると押圧部56が降下し、測定キット100の試薬保持部108が押圧されさらに変形して検体保持部112に接触し、検体が試薬に転写される。このとき、検体を規定量転写させるために、レバー16を回動させて一定時間が経過した後、図9(d)に示すように元の位置に戻す。すると、押圧部56とともに測定キット100の試薬保持部108は上方に移動し転写前の位置すなわち図9(b)に示す位置まで戻る。
この戻り位置は、完全な戻り位置ではなく、試薬保持部108が押圧部56によって押圧され規定量変形された位置であるので、測定毎に戻り位置が一定となる。すなわち、間隔規定工程によって、試薬と反応測定部Dとの位置関係を常に一定とすることができ、測定誤差を小さくすることができる。
その後、反応測定部Dによって試料の色濃度を測定可能な位置まで検体保持部112が引き出される。これによって濃度測定が円滑になる。なお、検体保持部112を引き出すかわりに、検体保持部112の貫通孔114が試薬含有部材108dの真下に位置するまで、検体保持部112をホルダー102内へ再び押し込んでもよい。
そして、反応測定工程において、LED60からの光が試薬に照射され、その反射光がフォトダイオード62によって受光される。フォトダイオード62は受光量に応じた電流を出力し、その出力電流はアンプによって電圧に変換・増幅される。このようにして試薬の色濃度に応じた電圧値が得られ、試薬の色濃度が測定される。
試薬の色濃度の測定が終了した後、固定解除部材18を押し下げることによって、押圧部18aが固定部材38の平坦部38aを押し下げるとともに再係合防止部18bがアダプタ200を後退させ、アダプタ200ひいては測定キット100の固定が解除される。このとき、アダプタ200の長手方向における再係合防止部18bの位置が、アダプタ200の貫通孔214よりわずかに後方であるので、再係合防止部18bが貫通孔214に挿入されると貫通孔214の後端縁に作用しアダプタ200がわずかに後方に移動する。したがってその後、固定解除部材18を上昇させアダプタ200から離しても、爪部38bが再び貫通孔214に嵌入されることはなく、円滑にアダプタ200を転写・測定装置11から引き抜くことができる。
そして、図示しないCPUによって、測定された色濃度に基づいて検体に含まれる酵素(この実施形態では、唾液アミラーゼ)の活性値が検出され、それによって被検者のストレスの程度が判定される。
このような転写・測定装置11によれば、キット配置部24に転写部Pと反応測定部Dとが固定されているので、可動式のカバーに転写部Pを取り付ける場合とは異なり、転写時の荷重を支えるカバーのフックやヒンジのような精度や強度を要求される部材が不要となる。したがって、検体転写時に、がたつくことはなく所定の押圧力の再現性を高くでき、転写ストロークを一定にすることができる。これによって転写量のばらつきを小さくでき試薬の色濃度の測定精度を向上できる。また、部品点数を少なくでき、構成が簡単になる。
また、固定部材38を用いてキット配置部24にアダプタ200ひいては測定キット100を固定することによって、試薬保持部108に保持される試薬を所望の位置に配置することができる。
測定キット100を固定するアダプタ200を用いることによって、測定キット100を高精度に作製することなく測定キット100を所望の位置に高精度で配置でき、測定キット100のコストを抑えることができる。
さらに、転写部Pは金属製の蓋部26によってキット配置部24に固定されるので、転写部Pの押圧部56の押し下げ量が安定し検体の転写量を安定化できる。
また、位置決め部28を用いることによって光学センサ60の位置精度を容易に確保でき、色濃度の測定精度を高くできる。また、転写・測定装置11を一旦分解しその後再度組み立てる場合であっても光学センサ60を高い精度で位置決めできる。
さらに、一実験例について説明する。
この実験例で用いられるホルダーは、樹脂を切削して新たに作製されたものであり、その試薬保持部はばね性を有さず、試薬含有部材相当位置は変位しないように構成されている(以下、樹脂切削ホルダーという)。そして、特許文献1の図16に示す装置(比較例)において上記樹脂切削ホルダーを用いた場合と、転写・測定装置11においてホルダー102に代えて上記樹脂切削ホルダーを用いた場合とについて、それぞれ色濃度を測定した。
実験では、転写・測定装置11において、樹脂切削ホルダーの試薬保持部の下面に、色見本を貼り付けて、通常処理時と同様に検体転写動作を行った後、色濃度すなわちアンプからの出力電圧を測定した。これを4種類の色見本について5回ずつ繰り返し、色見本毎に測定値から相対標準偏差(変動係数:Coefficient of Variance)を算出した。相対標準偏差の値が小さいほど出力電圧のばらつきが小さいことを示す。色見本としては、(1) 白基準(カラーサンプル用白色シート)、(2) 薄い黄色の色見本(PANTONE 600u)、(3) (2)の色見本より濃い黄色の色見本(PANTONE 601u)、(4) (3)の色見本より濃い黄色の色見本(PANTONE 602u)の4種類を用いた。
比較例についても同様の実験を行った。
図10(a)には比較例による実験結果を示し、図10(b)には転写・測定装置11において樹脂切削ホルダーを用いた場合による実験結果を示す。
図10(a)と図10(b)とを比較してわかるように、転写・測定装置11によれば、相対標準偏差が大幅に減少し、出力電圧のばらつきが小さくなり濃度測定の精度を向上できることがわかる。
なお、上述の実施形態では、検体転写時には、試薬保持部を検体保持部側に変形させることによって検体と試薬とを接触させる場合について述べたが、これに限定されず、検体保持部を試薬保持部側に変形させる、または検体保持部および試薬保持部の双方を他方側に変形させることによって、検体と試薬とを接触させるようにしてもよい。
また、キット配置部24に転写部Pと反応測定部Dとを固定するための固定手段として、ねじ59および74を用いたが、これに限定されず、接着などの任意の手段を用いることができる。
この発明は、アミラーゼ以外の酵素、唾液以外の血液、尿等の任意の検体を用いる場合においても適用できる。
反応測定部Dの光源としては、LEDのみならず、レーザ、ハロゲンランプ、タングステンランプなどを用いることができる。
上述の実施形態において、反応測定部Dでは、試薬の色濃度を測定したが、試薬含有部材108dに含まれる試薬の反応の程度を検出できるならば、他の方法を用いてもよい。
この発明の一実施形態の転写・測定装置、測定キットおよびアダプタを示す斜視図である。 転写・測定装置の要部を示す断面図解図である。 転写・測定装置の内部構造を示す分解斜視図である。 蓋部および転写部を示す分解斜視図である。 位置決め部を示す断面図解図である。 固定部材および固定解除部材を示す断面図解図である。 測定キットおよびアダプタを示す図解図である。 ホルダーを示す斜視図である。 この発明の一実施形態の動作を説明するための図解図である。 一実験例における実験結果を示し、(a)は比較例による実験結果であり、(b)は転写・測定装置11において樹脂切削ホルダーを用いた場合による実験結果である。
符号の説明
10 酵素活性測定装置
11 転写・測定装置
14 挿入口
16 レバー
18 固定解除部材
18a,56 押圧部
24 キット配置部
26 蓋部
28 位置決め部
30 基板
38 固定部材
57,58,74 ねじ
60 光学センサ
61 LED
62 フォトダイオード
100 測定キット
102 ホルダー
108 試薬保持部
108d 試薬含有部材
112 検体保持部
112a 検体含有部材
200 アダプタ
D 反応測定部
P 転写部

Claims (6)

  1. 検体保持部によって保持される検体と試薬保持部によって保持される試薬とを隔離して保持する測定キットが配置されるキット配置部、および
    前記キット配置部に配置された前記測定キットに保持された前記試薬と前記検体とを接触させて前記検体を前記試薬に転写させるための転写部を備え、
    前記転写部は前記キット配置部に固定されている、転写・測定装置。
  2. 前記検体が転写された前記試薬の反応の程度を測定するための反応測定部をさらに含み、
    前記転写部と前記反応測定部とは前記キット配置部を挟んで対向するように設けられかつ前記キット配置部に固定されている、請求項1に記載の転写・測定装置。
  3. 前記キット配置部は前記測定キットを前記キット配置部に固定するための固定部材を含む、請求項1に記載の転写・測定装置。
  4. 前記測定キットが装着されるアダプタをさらに含み、
    前記測定キットは、前記アダプタに装着された状態で前記キット配置部上に配置されかつ前記固定部材を前記アダプタに係合させることによって固定される、請求項3に記載の転写・測定装置。
  5. 前記転写部は、前記キット配置部を覆いかつ前記キット配置部に固定される金属製の蓋部を含む、請求項1に記載の転写・測定装置。
  6. 前記反応測定部は、
    光学センサと、前記光学センサが配置される基板と、前記光学センサの位置を規定するために前記基板と前記キット配置部とに固定される位置決め部とを備える、請求項2に記載の転写・測定装置。
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