JP2007157518A - マイクロ波装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 マグネトロンと負荷室とを連結させるマイクロ波立体回路の構成を単純化し、マイクロ波電力を利用した加熱装置やプラズマ発生装置の生産コストを下げること。
【解決手段】 マグネトロン21と負荷室としての減圧室26とを連結するマイクロ波立体回路を導波管22で形成すると共に、この導波管22には、マイクロ波電力を減圧室26に放射する2次アンテナ25と負荷インピ−ダンスを調節する金属スタブ31とを設け、前記マグネトロン21を定格又は定格未満の動作条件で動作可能とした構成となっている。
【選択図】 図2
【解決手段】 マグネトロン21と負荷室としての減圧室26とを連結するマイクロ波立体回路を導波管22で形成すると共に、この導波管22には、マイクロ波電力を減圧室26に放射する2次アンテナ25と負荷インピ−ダンスを調節する金属スタブ31とを設け、前記マグネトロン21を定格又は定格未満の動作条件で動作可能とした構成となっている。
【選択図】 図2
Description
本発明は、マイクロ波プラズマ発生装置、マイクロ波加熱装置などとして利用するマイクロ波装置に関する。
図7は、従来例として示したマイクロ波プラズマ発生装置の概略図である。
図示するように、このプラズマ発生装置は、マグネトロン10から出力するマイクロ波電力がマイクロ波立体回路11を介してプラズマ発生チャンバ−(減圧室)12に送られる。
図示するように、このプラズマ発生装置は、マグネトロン10から出力するマイクロ波電力がマイクロ波立体回路11を介してプラズマ発生チャンバ−(減圧室)12に送られる。
また、プラズマ発生チャンバ−12は、内部を減圧するための真空ポンプ13と、プラズマ源となるガスを供給するガス供給装置14とを備えている。
この種のプラズマ発生装置は、半導体製造において、エッチング、アッシング、クリ−ニンクなどの各種用途に利用されている。
この種のプラズマ発生装置は、半導体製造において、エッチング、アッシング、クリ−ニンクなどの各種用途に利用されている。
なお、上記したプラズマ発生装置は、エネルギ−が比較的に低いにも拘わらず高密度である表面波プラズマを発生させることができ、また、プラズマ源として、水素、酸素、窒素、アルゴン、シラン、メタンなどいろいろな原子や分子が使用できることから、その応用分野が拡大されている。
しかしながら、上記のようなプラズマ発生装置は、マグネトロンの保護とプラズマの安定性とから、導波管構成のマイクロ波立体回路11を備えるために、コスト高のものとなり、マイクロ波プラズマの応用分野を拡大させる上に問題となっていた。
今少し具体的に述べれば、マイクロ波立体回路11は、図示する如く、ランチャ−導波管15とテ−パ−導波管16とからなる高周波結合器、アイソレ−タ17、パワ−モニタ18、定在波発生器19、繋ぎ導波管20によって構成されている。
上記の高周波結合器は、マグネトロン10のアンテナをランチャ−導波管15内に突設させてあり、そのアンテナから放射されたマイクロ波電力をマイクロ波立体回路11に導入させる。
アイソレ−タ17は、プラズマ発生チャンバ−12からマグネトロン10に向かうマイクロ波電力の反射波を吸収する。
パワ−モニタ18は、プラズマ発生チャンバ−12に向かうマイクロ波電力の進行波と、プラズマ発生チャンバ−12からマグネトロン10に向かうマイクロ波電力の反射波とを表示する。
パワ−モニタ18は、プラズマ発生チャンバ−12に向かうマイクロ波電力の進行波と、プラズマ発生チャンバ−12からマグネトロン10に向かうマイクロ波電力の反射波とを表示する。
定在波発生器19は、3本或いは4本の金属スタブを導波管内に挿入し、その挿入長を調節することにより定在波をコントロ−ル(負荷インピ−ダンスを変化させる)するスタブ方式の定在波発生器と、導波管のE面とH面とに取付けた副導波管の各々の短絡面の位置を変えることにより定在波をコントロ−ルするEH面方式の定在波発生器とがあるが、図1に示す定在波発生器はEH面方式のものとなっている。
なお、定在波発生器19には、定在波発生器の直前(マグネトロン側)の反射波をモニタし、反射波が自動的に最小となるように定在波を発生させる機能をもたせたものとしてオ−トチュ−ナ−がある。
上記した従来のプラズマ発生装置は、プラズマが発生していない状態では、プラズマ発生チャンバ−12内にはマイクロ波電力を吸収するものがないので、マグネトロン10に向かってマイクロ波電力が反射する。
したがって、プラズマ発生チャンバ−12内には定在波が立つ。
なお、マグネトロン10に向かった反射波は、アイソレ−タ17によって全て吸収されるため、マグネトロン10には大きな電力の反射波は戻らない。
なお、マグネトロン10に向かった反射波は、アイソレ−タ17によって全て吸収されるため、マグネトロン10には大きな電力の反射波は戻らない。
定在波発生器19を使って反射波を多くすると、定在波発生器19とプラズマ発生チャンバ−12との間で共振関係が成立し、大きな定在波が立つようになる。
すなわち、プラズマ発生チャンバ−12内にも大きな定在波が立つので、定在波の腹の部分で大きな電界ができ、プラズマが発生する。
すなわち、プラズマ発生チャンバ−12内にも大きな定在波が立つので、定在波の腹の部分で大きな電界ができ、プラズマが発生する。
プラズマが一旦発生すると、プラズマはマイクロ波によって黒体として働き、マイクロ波電力を全て吸収するので、定在波を立てないように定在波発生器19を調節し、マイクロ波電力を効率良くプラズマ発生チャンバ−12に伝達させる。
定在波発生器19のこのときの調節は、パワ−モニタ18の指示値を見ながら、反射波を少なくするように行なう。
なお、定在波発生器19がオ−トチュ−ナ−であるときは、上記調節が自動的に行なわれる。
なお、定在波発生器19がオ−トチュ−ナ−であるときは、上記調節が自動的に行なわれる。
上記の如く、従来のマイクロ波プラズマ発生装置では、マイクロ波立体回路11を構成するため、アイソレ−タ17(例えば、30万円)、定在波発生器19としてのオ−トチュ−ナ−(例えば、100万円)、パワ−モニタ18(例えば、20万円)などの高価な商品が必要となる。
このため、マイクロ波プラズマ発生装置がコストアップすると言う問題があった。
このため、マイクロ波プラズマ発生装置がコストアップすると言う問題があった。
反面、上記したところのマイクロ波立体回路11を備えることによって、マグネトロン10がメ−カ−の推奨動作条件(定格条件)での動作が可能になる。
つまり、マグネトロン10のマイクロ波出力と動作周波数との関係を示す、例えば、図8の定格出力1400Wのマグネトロンのリ−ケ線図において、中央部の推奨動作領域8Aで動作させることができるから、マグネトロン10が定在波発生器19によってほぼ整合(VSWR≦1.8)で動作するようになる。ただし、VSWRは電圧定在波比である。
つまり、マグネトロン10のマイクロ波出力と動作周波数との関係を示す、例えば、図8の定格出力1400Wのマグネトロンのリ−ケ線図において、中央部の推奨動作領域8Aで動作させることができるから、マグネトロン10が定在波発生器19によってほぼ整合(VSWR≦1.8)で動作するようになる。ただし、VSWRは電圧定在波比である。
なお、図8のリ−ケ線図に示した領域8Bは、モ−ディンク領域(正常発振ができなくなる領域)、領域8Cは、マグネトロンのアンテナ近傍でマイクロ波放電領域、領域8Dは、マグネトロンの入出力部の過熱領域である。
これらの領域は、マグネトロンを定格未満で動作させることにより、それぞれの領域が最外周円(即ち、完全反射)の方向に縮小或いは消滅する。ただし、領域8Eは変化しない。
以下、上記した領域8B、8C、8Dは、これらをまとめて制限領域と呼ぶことにする。
これらの領域は、マグネトロンを定格未満で動作させることにより、それぞれの領域が最外周円(即ち、完全反射)の方向に縮小或いは消滅する。ただし、領域8Eは変化しない。
以下、上記した領域8B、8C、8Dは、これらをまとめて制限領域と呼ぶことにする。
解決しようとする問題点は、高価となるマイクロ波立体回路を備えるために、マイクロ波装置の低廉化が困難となっている点である。
上記した課題を達成するため、本発明では第1の発明として、マグネトロンと負荷室とがマイクロ波立体回路により連結されているマイクロ波装置において、前記マイクロ波立体回路は、導波管によって形成すると共に、この導波管内には、金属スタブからなる定在波発生器を設け、前記マグネトロンを定格又は定格未満の動作条件で動作可能とすると共に、前記定在波発生器によって負荷インピ−ダンスを調節することを特徴とするマイクロ波装置を提案する。
第2の発明として、上記第1の発明のマイクロ波装置において、前記導波管の一端側にマグネトロンを、その他端側に負荷室としての減圧室を各々連結し、マグネトロンが出力するマイクロ波電力とプラズマ源となるガスとを前記減圧室に供給してこの減圧室内にプラズマを発生させることを特徴とするマイクロ波装置を提案する。
第3の発明として、上記第2の発明のマイクロ波装置において、マグネトロンのアンテナを1次アンテナとして前記導波管の一端側内に設け、前記1次アンテナから送られるマイクロ波を前記減圧室内に照射する2次アンテナを前記導波管の他端側に設けたことを特徴とするマイクロ波装置を提案する。
第1の発明のマイクロ波装置は、マグネトロンと負荷室とを連結するマイクロ波立体回路が導波管内に金属スタブを設けた単純な構成となっており、また、マグネトロンは定格又は定格未満の動作条件(定格未満の陽極電流条件)で動作可能となっている。
すなわち、マグネトロンは、メ−カ−が推奨する定格条件(例えば、図8に示すリ−ケ線図の推奨動作領域8A)で動作させることによって最も効率よく大きな出力を得ることができるが、そのためには、既に述べたように、アイレ−タ、パワ−モニタ、オ−トチュ−ナなどを備えるマイクロ波立体回路を備えなければならない。
そこで、本発明では、導波管内に金属スタブを設けた単純なマイクロ波立体回路構成とし、マグネトロンについては、定格条件にかかわらず定格未満の陽極電流条件で動作を開始させ、動作開始後に予め設定した金属スタブによって負荷に向かって電圧定在波を小さくするようにして負荷インピ−ダンスを調節するようにしてある。
すなわち、マグネトロンを定格より低い出力の動作条件で動作させると、最大定格として規格化されている負荷インピ−ダンスが拡大される。
つまり、図8に示した制限領域は、定格未満で動作させることによって縮小或いは消滅することから、負荷インピ−ダンスが拡大し、より広い領域で動作開始が可能となる。
つまり、図8に示した制限領域は、定格未満で動作させることによって縮小或いは消滅することから、負荷インピ−ダンスが拡大し、より広い領域で動作開始が可能となる。
上記したように、第1発明のマイクロ波装置は、定在波発生器としての金属スタブを備えるだけのマイクロ波立体回路となるので低廉化に極めて有利なマイクロ波装置となる。
第2の発明は、上記した第1の発明のマイクロ波装置を利用したプラズマ発生装置となっている。
すなわち、負荷室を減圧すると共に、この減圧室にマイクロ波電力と共にプラズマ源となるガスを供給してプラズマを発生させる構成となっている。
すなわち、負荷室を減圧すると共に、この減圧室にマイクロ波電力と共にプラズマ源となるガスを供給してプラズマを発生させる構成となっている。
このように構成したプラズマ発生装置は、プラズマが発生する前は、減圧室内にマイクロ波電力を吸収するものがないから、反射波が多く、したがって、減圧室内に定在波が立ち、定在波の腹の部分にできる大きな電界によってプラズマが発生する。
プラズマが発生した後は、マイクロ波電力がプラズマによって吸収されるため、反射波が少なく、マイクロ波電力が効率よく減圧室に供給される。
第3の発明は、マグネトロンのアンテナから送られるマイクロ波を上記した減圧室内に照射する2次アンテナを設け、この2次アンテナの近傍にマイクロ波表面プラズマを発生させる構成となっている。
次に、本発明をマイクロ波プラズマ発生装置として実施した実施形態について図面に沿って説明する。
図1は、プラズマ発生装置が備えるマグネトロンとマイクロ波立体回路とを示す平面図、図2は、上記のマグネトロンとマイクロ波立体回路の断面図である。
図1は、プラズマ発生装置が備えるマグネトロンとマイクロ波立体回路とを示す平面図、図2は、上記のマグネトロンとマイクロ波立体回路の断面図である。
これらの図面において、21は発振動作する公知のマグネトロンで、そのアンテナ21aからマイクロ波電力が出力される。
22はマイクロ波立体回路を形成する導波管で、この導波管22の一端部には、上記のマグネトロン21をねじ止めによって取付けてあり、また、そのアンテナ21aを突入させてある。
22はマイクロ波立体回路を形成する導波管で、この導波管22の一端部には、上記のマグネトロン21をねじ止めによって取付けてあり、また、そのアンテナ21aを突入させてある。
さらに、導波管22の他端部には、フッ素樹脂などで形成した絶縁物23、24によって支持させた2次アンテナ25が設けてある。
この2次アンテナ25は、マグネトロン21のアンテナ21aを1次アンテナとし、この1次アンテナ21aからマイクロ波電力を受信し、受信したマイクロ波電力を減圧室26内に放射する。
この2次アンテナ25は、マグネトロン21のアンテナ21aを1次アンテナとし、この1次アンテナ21aからマイクロ波電力を受信し、受信したマイクロ波電力を減圧室26内に放射する。
また、2次アンテナ25は、石英ガラスからなるベルジヤ−27によって覆ってある。
このベルジヤ−27は、そのフランジ部を金属体28、29で挟持するようにして取付けてあるが、そのフランジ部にはOリング30を設けて減圧室26を気密に保つようにしてある。
このベルジヤ−27は、そのフランジ部を金属体28、29で挟持するようにして取付けてあるが、そのフランジ部にはOリング30を設けて減圧室26を気密に保つようにしてある。
なお、金属体28は導波管22にねじ止めし、金属体29は金属体28にねじ止めして固定してあり、さらに、金属体29についてはOリングを介して減圧室26のマイクロ波導入口に固着してある。
一方、導波管22内には、負荷インピ−ダンスを調節するための金属スタブ31が設けてある。
上記の金属スタブ31は、一本に限らず複数本としたり、スタブの長さを変えるように構成することができ、また、複数本の金属スタブを設ける場合は、スタブ間距離を変えるように構成することができる。
上記の金属スタブ31は、一本に限らず複数本としたり、スタブの長さを変えるように構成することができ、また、複数本の金属スタブを設ける場合は、スタブ間距離を変えるように構成することができる。
なお、上記した金属スタブ31による負荷インピ−ダンスの調節は、マグネトロン1のアンテナ中心軸21bから2次アンテナ25側を見た負荷インピ−ダンスが図8に示すリ−ケ線図の推奨動作領域8A内に入るように調節するものである。
すなわち、予め設定してある金属スタブ31を調整して負荷に向かって電圧定在波を小さくするように調節する。
したがって、2次アンテナ25の位置(1次アンテナ21aの中心軸21bと2次アンテナ25の中心軸25bとの距離:位相差)及び2次アンテナ25の形状を適当に選ぶことによって同様に調節可能となる。
すなわち、予め設定してある金属スタブ31を調整して負荷に向かって電圧定在波を小さくするように調節する。
したがって、2次アンテナ25の位置(1次アンテナ21aの中心軸21bと2次アンテナ25の中心軸25bとの距離:位相差)及び2次アンテナ25の形状を適当に選ぶことによって同様に調節可能となる。
上記のように構成したプラズマ発生装置は、減圧室26内にプラズマを発生させるために、減圧室26を真空ポンプによって減圧すると共に、この減圧室26にはプラズマ源となる従来同様のガスを供給する。
したがって、使用するガスが決まっていれば、そのガスに応じた最適なスタブのアンテナ中心軸からの距離とスタブの挿入長があるので、そこにスタブを立てるようにすれば、マルチガス対応となる。
したがって、使用するガスが決まっていれば、そのガスに応じた最適なスタブのアンテナ中心軸からの距離とスタブの挿入長があるので、そこにスタブを立てるようにすれば、マルチガス対応となる。
減圧室26内にプラズマが発生しない前においては、2次アンテナ25から放射されたマイクロ波電力は、ベルジヤ−27の内面で反射され、また、ベルジヤ−27を透過したマイクロ波電力も一部は減圧室26の内面でジュ−ル熱として消費されるが、大部分は反射波としてベルジヤ−27を経てマグネトロン21のアンテナ21aに戻る。
このとき、ベルジヤ−27の減圧室側表面の電界強度がプラズマを発生するのに充分な大きさになっている場合に、プラズマが発生する。
この場合、プラズマを発生させ易くするために、減圧室26内にUV成分をもった光を導入したり、プラズマが発生し易いアルゴンガスを導入することができる。
勿論、マイクロ波電力を強くすれば、電界強度が増すので、プラズマが発生し易くなる。
この場合、プラズマを発生させ易くするために、減圧室26内にUV成分をもった光を導入したり、プラズマが発生し易いアルゴンガスを導入することができる。
勿論、マイクロ波電力を強くすれば、電界強度が増すので、プラズマが発生し易くなる。
プラズマが発生すると、ベルジヤ−27を透過したマイクロ波電力はプラズマによって吸収され、この部分からマグネトロンのアンテナ21aに向かうマイクロ波電力はない。
しかし、ベルジヤ−27の内面で反射されるマイクロ波電力が2次アンテナ25を介してマグネトロンのアンテナ21aに戻る。
しかし、ベルジヤ−27の内面で反射されるマイクロ波電力が2次アンテナ25を介してマグネトロンのアンテナ21aに戻る。
このように、プラズマが発生する前とプラズマが発生した後では、マイクロ波電力の反射波の大きさと反射の位置の違いから、マグネトロンのアンテナ21aの中心軸21bから2次アンテナ25を見た負荷インピ−ダンスが違ったものとなる。
そこで、上記の金属スタブ31によって前記プラズマ発生前後の負荷インピ−ダンスを調節し、図8に示すリ−ケ線図の推奨動作領域8Aに入るようにする。
なお、マグネトロンは定格陽極電流値未満で動作され、また、プラズマはマイクロ波電力供給後短時間で発生するので、図8のリ−ケ線図に示す制限領域(8B、8C、8D)に入ったとしてもマグネトロンの信頼性上問題とならない。
これによって、マイクロ波電力が減圧室26に効率的に送られ、また、マイクロ波表面プラズマを発生させるように調整することができる。
なお、マグネトロンは定格陽極電流値未満で動作され、また、プラズマはマイクロ波電力供給後短時間で発生するので、図8のリ−ケ線図に示す制限領域(8B、8C、8D)に入ったとしてもマグネトロンの信頼性上問題とならない。
これによって、マイクロ波電力が減圧室26に効率的に送られ、また、マイクロ波表面プラズマを発生させるように調整することができる。
なお、プラズマの強さをコントロ−ルする目的で、マイクロ波電力を制御する場合は、導波管22を伝播するマイクロ波電力の進行波と反射波とを検出する簡易型の方向性結合器を設け、検出した進行波成分にしたがって制御するように構成することができる。
このように構成する場合は、プラズマが発生する最小のマイクロ波電力を予め設定しておくことにより、マイクロ波電力の制御の途中でプラズマが消えるなどの問題がない。
このように構成する場合は、プラズマが発生する最小のマイクロ波電力を予め設定しておくことにより、マイクロ波電力の制御の途中でプラズマが消えるなどの問題がない。
プラズマ源となるガスの違いによるプラズマ開始電界の違いは、マイクロ波電力の強さを変えることによって解決することができる。
また、マイクロ波電力の放射からプラズマ発生までの間は、マイクロ波電力を強くし、プラズマ発生後はマイクロ波電力を小さくする制御器を設けることができる。
また、マイクロ波電力の放射からプラズマ発生までの間は、マイクロ波電力を強くし、プラズマ発生後はマイクロ波電力を小さくする制御器を設けることができる。
上記したように、マイクロ波立体回路を単純にして安価としたので、マイクロ波プラズマ発生装置を低廉化することができる。
また、マグネトロン21のアンテナ21aが直接に2次アンテナ25に接触する構造ではないので、高い信頼性を維持することができ、高出力のマグネトロンが使用可能になる。
また、マグネトロン21のアンテナ21aが直接に2次アンテナ25に接触する構造ではないので、高い信頼性を維持することができ、高出力のマグネトロンが使用可能になる。
図3は第2実施形態を示す図2同様の断面図である。
この第2実施形態のマイクロ波プラズマ発生装置は、2次アンテナ32に特徴があり、その他は図1、図2に示すマイクロ波プラズマ発生装置と同じ構成となっている。
この第2実施形態のマイクロ波プラズマ発生装置は、2次アンテナ32に特徴があり、その他は図1、図2に示すマイクロ波プラズマ発生装置と同じ構成となっている。
本実施形態のプラズマ発生装置は、中央部に円筒状部33aを設けた金属円板33を導波管22の内面にねじ止めすると共に、その円筒状部33aにはアルミナセラミックなどで形成した円筒状の絶縁物34を銀銅ロ−などで接着し、さらに、その絶縁物34には、2次アンテナ32を保持させた円筒カップ状の金属管35が銀銅ロ−によって接着固定した構成としてある。
本実施形態では、円筒状部33aと絶縁物34、絶縁物34と金属管35を銀銅ロ−によって接着固定させているので、2次アンテナ32の温度が上昇して350℃以上となってもアンテナ形状を保持できるから、上記した第1実施形態の2次アンテナ25に比較して更に信頼性が向上する。
この結果、更に出力の高いマグネトロンが使用可能となる。
この結果、更に出力の高いマグネトロンが使用可能となる。
図4、図5は第3実施形態を示し、本実施形態のマイクロ波プラズマ発生装置に備えるマイクロ波立体回路は、ロッドアンテナとした上記の2次アンテナ25、32に換えてスロットアンテナ構成とした点に特徴があり、その他は上記した第1実施形態のプラズマ発生装置と同様の構成となっている。
なお、本実施形態では、アンテナ21aを下向きにしてマグネトロン21を取付け、また、金属スタブ31についても導波管22内に下向きに設けたが、必ずしもこのように下向きとする必要がなく、上記第1実施形態と同様に上向きとなるように設けてもよい。
また、本実施形態では、長方形断面の導波管22は、マイクロ波電界を強める目的でスロットアンテナ側を狭い短辺形状としてある。
ただし、必ずしもこのような導波管構成とする必要はない。
また、本実施形態では、長方形断面の導波管22は、マイクロ波電界を強める目的でスロットアンテナ側を狭い短辺形状としてある。
ただし、必ずしもこのような導波管構成とする必要はない。
本実施形態では、金属体28に形成した第1の結合窓36の上部に石英ガラスからなる絶縁板37が設けてある。
なお、この絶縁板37はOリング30を介在させて金属体28、29によって挟持させ、減圧室26を気密保持するようにしてある。
その他、金属体29に設けた孔部38は第2の結合窓、孔部39は減圧室26のマイクロ波導入口と同径とした連結孔である。
なお、この絶縁板37はOリング30を介在させて金属体28、29によって挟持させ、減圧室26を気密保持するようにしてある。
その他、金属体29に設けた孔部38は第2の結合窓、孔部39は減圧室26のマイクロ波導入口と同径とした連結孔である。
このように構成したプラズマ発生装置は、スロットアンテナがハイパスフィルタ−としての機能をもつので、導波管22と減圧室26との結合窓はスロットアンテナより大きい結合窓であればマイクロ波電力を減圧室26に伝播することができる。
なお、第1の結合窓36を導波管22に設ければ、金属体28を省略することができる。
なお、第1の結合窓36を導波管22に設ければ、金属体28を省略することができる。
図6は第4実施形態として示した図5同様の断面図である。
図示するように、本実施形態は、減圧室26のマイクロ波導入口の孔軸と導波管22の管軸とを同一軸上となるように構成したので、減圧室26に多数のプラズマ発生装置を取付けることができる。
これより、大きな面積の物体までプラズマ処理することが可能になる。
図示するように、本実施形態は、減圧室26のマイクロ波導入口の孔軸と導波管22の管軸とを同一軸上となるように構成したので、減圧室26に多数のプラズマ発生装置を取付けることができる。
これより、大きな面積の物体までプラズマ処理することが可能になる。
また、本実施形態では、マイクロ波電力の進行波と反射波とを検出する方向性結合器40が設けてある。
この方向性結合器40の検出信号を利用することによって、マグネトロン21から出力するマイクロ波電力を制御することができ、また、金属スタブ31の取付け位置及び形状寸法の最適化(マグネトロンの動作条件を推奨動作領域となるように調節する)することができる。
この方向性結合器40の検出信号を利用することによって、マグネトロン21から出力するマイクロ波電力を制御することができ、また、金属スタブ31の取付け位置及び形状寸法の最適化(マグネトロンの動作条件を推奨動作領域となるように調節する)することができる。
マイクロ波電力を利用した加熱装置やプラズマ発生装置として適用することができる。
21 マグネトロン
21a アンテナ(1次アンテナ)
22 導波管
25 2次アンテナ
26 減圧室
27 ベルジヤ−
31 金属スタブ
21a アンテナ(1次アンテナ)
22 導波管
25 2次アンテナ
26 減圧室
27 ベルジヤ−
31 金属スタブ
Claims (3)
- マグネトロンと負荷室とがマイクロ波立体回路により連結されているマイクロ波装置において、
前記マイクロ波立体回路は、導波管によって形成すると共に、この導波管内には、金属スタブからなる定在波発生器を設け、
前記マグネトロンを定格又は定格未満の動作条件で動作可能とすると共に、前記定在波発生器によって負荷インピ−ダンスを調節することを特徴とするマイクロ波装置。 - 請求項1に記載したマイクロ波装置において、
前記導波管の一端側にマグネトロンを、その他端側に負荷室としての減圧室を各々連結し、マグネトロンが出力するマイクロ波電力とプラズマ源となるガスとを前記減圧室に供給してこの減圧室内にプラズマを発生させることを特徴とするマイクロ波装置。 - 請求項2に記載したマイクロ波装置において、
マグネトロンのアンテナを1次アンテナとして前記導波管の一端側内に設け、前記1次アンテナから送られるマイクロ波を前記減圧室内に照射する2次アンテナを前記導波管の他端側に設けたことを特徴とするマイクロ波装置。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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2005
- 2005-12-06 JP JP2005351628A patent/JP2007157518A/ja active Pending
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