JP2007155000A - 車両の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】1速ギヤ段への変速が禁止された場合における車両の駆動力不足を抑制する。
【解決手段】ECUは、車両の走行状態(車速およびアクセル開度)が変速線図における1速ギヤ段での走行領域にある場合において(S200にてYES)、オートマチックトランスミッションの変速モードが、1速ギヤ段への変速が禁止される1速ギヤ段禁止モードであると(S202にてYES)、2速ギヤ段へ変速するようにオートマチックトランスミッションを制御するとともに、エンジンのトルク(出力トルク)を増加するステップ(S210)を含む、プログラムを実行する。
【選択図】図6

Description

本発明は、車両の制御装置に関し、特に、動力源に連結される自動変速機を搭載した車両を制御する技術に関する。
従来より、油圧によってクラッチやブレーキ等の摩擦係合要素を係合させることにより変速を行なう自動変速機が知られている。このような自動変速機においては、ソレノイドバルブやスプールバルブ等のバルブを介して摩擦係合要素に油圧が供給されたり、摩擦係合要素から油圧が排出されたりする。そのため、摩擦係合要素の制御性は、オイルの粘度の影響を大きく受ける。たとえば、オイルの粘度が高くなる低油温時においては、油圧の給排速度が遅くなる。そのため、摩擦係合装置の係合や解放のタイミングが不正確になり、変速ショックが大きくなり得る。このような変速ショックは、乗員に不快感を与え得る。そのため、変速ショックを抑制することが好ましい。
特開平7−259984号公報(特許文献1)は、低油温時における変速ショックを抑制することができる自動変速機の変速制御装置を開示する。特許文献1に記載の変速制御装置は、摩擦係合装置を係合させるためのオイルの温度を検出する油温センサを含む。油温センサで検出されたオイルの温度が予め定めた基準温度以下の場合、特定の変速が禁止される。
この公報に記載の変速制御装置によれば、油温センサで検出されたオイルの温度が低い場合には、クラッチ・ツウ・クラッチ(ブレーキ・ツウ・ブレーキ)変速等の特定の変速が禁止される。これにより、オイルの粘度が高く、スムースな変速を実行することが困難な低油温時において、摩擦係合装置のトルク容量の増減を回転要素の回転変化に応じて正確に制御する必要があるクラッチ・ツウ・クラッチ変速を抑制することができる。そのため、変速ショックを抑制することができる。
特開平7−259984号公報
ところで、低油温時の変速ショックは、クラッチ・ツウ・クラッチ変速以外にも、変速比が大きい低速ギヤ段においても大きくなり得る。しかしながら、特開平7−259984号公報に記載の自動変速機の変速制御装置を利用して、低油温時に特定のギヤ段への変速を禁止するようにすると、通常時はそのギヤ段に変速されるべき走行状態において、車両の駆動力が不足するという問題点がある。
本発明は、上述の問題点を解決するためになされたものであって、車両の駆動力が不足することを抑制しつつ、低油温時における変速ショックを抑制することができる車両の制御装置を提供することである。
第1の発明に係る車両の制御装置は、動力源に連結される自動変速機を搭載した車両を制御する。この制御装置は、車両の走行状態が予め定められた走行領域にある場合において、予め定められた変速比へ変速するように、自動変速機を制御するための第1の制御手段と、自動変速機の作動油の温度が予め定められた温度よりも低い場合、予め定められた走行領域において予め定められた変速比への変速を禁止するための禁止手段と、予め定められた変速比への変速が禁止されている場合、予め定められた変速比への変速が許可されている場合に比べて、予め定められた走行領域における動力源のトルクが増加するように、動力源を制御するための第2の制御手段とを含む。
第1の発明によると、自動変速機の作動油の温度が予め定められた温度よりも低い場合、予め定められた変速比への変速が禁止される。たとえば、1速ギヤ段への変速が禁止される。これにより、油圧の給排速度が遅いために変速ショックが大きくなり易い低速ギヤ段への変速を抑制することができる。そのため、低油温時において変速ショックが大きくなることを抑制することができる。ところが、1速ギヤ段への変速が禁止された場合、禁止されない場合に比べて1速ギヤ段での走行領域における車両の駆動力が不足する。このような駆動力不足を補うため、予め定められた変速比への変速が禁止されている場合、予め定められた変速比への変速が許可されている場合に比べて、動力源のトルクが増加される。これにより、予め定められた変速比への変速を禁止したことによる車両の駆動力不足を抑制することができる。そのため、車両の駆動力が不足することを抑制しつつ、低油温時における変速ショックを抑制することができる車両の制御装置を提供することができる。
第2の発明に係る車両の制御装置においては、第1の発明の構成に加え、第2の制御手段は、予め定められた走行領域における動力源のトルクを増加することにより、予め定められた走行領域において予め定められた変速比への変速が禁止されている場合の車両の駆動力が、予め定められた走行領域において予め定められた変速比へ変速した場合の駆動力と同じ値になるように、動力源を制御するための手段を含む。
第2の発明によると、予め定められた変速比への変速が禁止されている場合の車両の駆動力が、予め定められた変速比へ変速した場合の駆動力と同じ値になるように、動力源のトルクが増加される。これにより、予め定められた変速比への変速を禁止したことによる車両の駆動力不足を補うことができる。
第3の発明に係る車両の制御装置は、第1または2の発明の構成に加え、車両の走行状態が予め定められた走行領域から他の領域に移行した場合、制御手段によるトルクの増加分が予め定められた変化率で減少するように、駆動源を制御するための手段をさらに含む。
第3の発明によると、車両の走行状態が、予め定められた変速比への変速が禁止される走行領域から、他の領域に移行した場合、駆動源のトルクの増加分が予め定められた変化率で減少される。これにより、予め定められた変速比への変速が禁止する必要がなくなった場合は、車両の駆動力を漸減することができる。そのため、駆動力が急変することを抑制することができる。その結果、乗員に不快感を与えることを抑制することができる。
第4の発明に係る車両の制御装置は、第1〜3のいずれかの発明の構成に加え、駆動源に要求する要求トルクを算出するための算出手段と、動力源のトルクを要求トルクまで増加可能であるか不可であるかを判断するための判断手段と、動力源のトルクを要求トルクまで増加不可であると判断された場合に、自動変速機の変速比が大きくなるように、自動変速機を制御するための第3の制御手段とをさらに含む。第2の制御手段は、動力源のトルクを要求トルクまで増加可能であると判断された場合に、動力源のトルクが要求トルクまで増加するように、動力源を制御するための手段を含む。
第4の発明によると、動力源のトルクを要求トルクまで増加不可であると判断された場合には、自動変速機の変速比が大きくされる。これにより、駆動力が不足することをより抑制することができる。動力源のトルクを要求トルクまで増加可能であると判断された場合には、動力源のトルクが要求トルクまで増加される。これにより、車両の駆動力が不足することを抑制しつつ、たとえば低速側の変速比への変速を禁止して低油温時における変速ショックを抑制することができる。
第5の発明に係る車両の制御装置においては、第4の発明の構成に加え、判断手段は、車速に応じて予め設定された限界値よりも要求トルクが大きい場合、動力源のトルクを要求トルクまで増加不可であると判断するための手段を含む。
第5の発明によると、車速に応じて予め設定された限界値よりも要求トルクが大きい場合、動力源のトルクを要求トルクまで増加不可であると判断され、自動変速機の変速比が大きくされる。これにより、駆動源のトルクが過大にならないように、車速に応じたトルクに抑制することができる。そのため、駆動源の負荷が増大することによるノイズ、振動、排気エミッション性能等への悪影響を抑制することができる。
第6の発明に係る車両の制御装置は、第4または5の発明の構成に加え、第3の制御手段により変速比が大きくなるように自動変速機が制御された場合、車両が停止するまでの間において、禁止手段による変速の禁止を中止するための中止手段をさらに含む。
第6の発明によると、予め定められた変速比への変速が禁止されているにも関わらず、変速比が大きくなるように自動変速機が制御された場合、車両が停止するまでの間において、予め定められた変速比への変速の禁止が中止される。これにより、自動変速機の制御モードが頻繁に変更されることを抑制することができる。そのため、車両の挙動を乗員が予測し難くなることを抑制することができる。その結果、乗員に与え得る違和感を抑制することができる。
第7の発明に係る車両の制御装置は、第4〜6のいずれかの発明の構成に加え、車両の走行中において、第3の制御手段により変速比が大きくなるように自動変速機が制御された場合、車両が停止した後に再発進した場合において禁止手段による変速の禁止を解除するための解除手段をさらに含む。
第7の発明によると、車両の走行中において、予め定められた変速比への変速が禁止されているにも関わらず、変速比が大きくなるように自動変速機が制御された場合、車両が停止した後に再発進した場合において、予め定められた変速比への変速の禁止が解除される。これにより、自動変速機の制御モードが頻繁に変更されることを抑制することができる。そのため、大きな駆動力による加速を要求する乗員に対しては、乗員の要求通りに車両を加速させることができる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同一である。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。
図1を参照して、本発明の実施の形態に係る制御装置を搭載した車両について説明する。この車両は、FF(Front engine Front drive)車両である。なお、FF以外の車両であってもよい。
車両は、エンジン1000と、オートマチックトランスミッション2000と、オートマチックトランスミッション2000の一部を構成するプラネタリギヤユニット3000と、オートマチックトランスミッション2000の一部を構成する油圧回路4000と、ディファレンシャルギヤ5000と、ドライブシャフト6000と、前輪7000と、ECU(Electronic Control Unit)8000とを含む。
エンジン1000は、インジェクタ(図示せず)から噴射された燃料と空気との混合気を、シリンダの燃焼室内で燃焼させる内燃機関である。燃焼によりシリンダ内のピストンが押し下げられて、クランクシャフトが回転させられる。
オートマチックトランスミッション2000は、トルクコンバータ3200を介してエンジン1000に連結される。オートマチックトランスミッション2000は、所望のギヤ段を形成することにより、クランクシャフトの回転数を所望の回転数に変速する。なお、ギヤ段を形成するオートマチックトランスミッションの代わりに、変速比を無段階に変更するCVT(Continuously Variable Transmission)を搭載するようにしてもよい。さらに、油圧アクチュエータにより変速される常時噛合式歯車からなる自動変速機を搭載するようにしてもよい。
オートマチックトランスミッション2000の出力ギヤは、ディファレンシャルギヤ5000と噛合っている。ディファレンシャルギヤ5000にはドライブシャフト6000がスプライン嵌合などによって連結される。ドライブシャフト6000を介して、左右の前輪7000に動力が伝達される。
ECU8000には、車速センサ8002と、シフトレバー8004のポジションスイッチ8006と、アクセルペダル8008のアクセル開度センサ8010と、ブレーキペダル8012のストロークセンサ8014と、電子スロットルバルブ8016のスロットル開度センサ8018と、エンジン回転数センサ8020と、入力軸回転数センサ8022と、出力軸回転数センサ8024と、油温センサ8026とがハーネスなどを介して接続されている。
車速センサ8002は、ドライブシャフト6000の回転数から車両の速度を検知し、検知結果を表す信号をECU8000に送信する。シフトレバー8004の位置は、ポジションスイッチ8006により検知され、検知結果を表す信号がECU8000に送信される。シフトレバー8004の位置に対応して、オートマチックトランスミッション2000のギヤ段が自動で形成される。また、運転者の操作に応じて、運転者が任意のギヤ段を選択できるマニュアルシフトモードを選択できるように構成してもよい。
アクセル開度センサ8010は、アクセルペダル8008の開度を検知し、検知結果を表す信号をECU8000に送信する。ストロークセンサ8014は、ブレーキペダル8012のストローク量を検知し、検知結果を表す信号をECU8000に送信する。
スロットル開度センサ8018は、アクチュエータにより開度が調整される電子スロットルバルブ8016の開度を検知し、検知結果を表す信号をECU8000に送信する。電子スロットルバルブ8016により、エンジン1000に吸入される空気量(エンジン1000の出力)が調整される。
エンジン回転数センサ8020は、エンジン1000の出力軸(クランクシャフト)の回転数を検知し、検知結果を表す信号をECU8000に送信する。入力軸回転数センサ8022は、オートマチックトランスミッション2000の入力軸回転数NIを検知し、検知結果を表す信号をECU8000に送信する。出力軸回転数センサ8024は、オートマチックトランスミッション2000の出力軸回転数NOを検知し、検知結果を表す信号をECU8000に送信する。
油温センサ8026は、オートマチックトランスミッション2000の作動や潤滑に用いられるオイル(ATF:Automatic Transmission Fluid)の温度(油温)を検知し、検知結果を表す信号をECU8000に送信する。
ECU8000は、車速センサ8002、ポジションスイッチ8006、アクセル開度センサ8010、ストロークセンサ8014、スロットル開度センサ8018、エンジン回転数センサ8020、入力軸回転数センサ8022、出力軸回転数センサ8024、油温センサ8026などから送られてきた信号、ROM(Read Only Memory)に記憶されたマップおよびプログラムに基づいて、車両が所望の走行状態となるように、機器類を制御する。
本実施の形態において、ECU8000は、シフトレバー8004がD(ドライブ)ポジションであることにより、オートマチックトランスミッション2000のシフトレンジにD(ドライブ)レンジが選択された場合、1速〜6速ギヤ段のうちのいずれかのギヤ段が形成されるように、オートマチックトランスミッション2000を制御する。1速〜6速ギヤ段のうちのいずれかのギヤ段が形成されることにより、オートマチックトランスミッション2000は前輪7000に駆動力を伝達し得る。なおDレンジにおいて、6速ギヤ段よりも高速のギヤ段、すなわち7速ギヤ段や8速ギヤ段を形成可能であるようにしてもよい。
形成するギヤ段は、車速とアクセル開度とをパラメータとして予め作成された変速線図に基づいて決定される。さらに、オートマチックトランスミッション2000は、1速ギヤ段への変速(シフトダウン)を禁止した1速ギヤ段禁止モードと1速ギヤ段への変速を許可した通常モードとのうちの少なくともいずれか一方の変速モードで制御される。
車両の走行状態(車速やアクセル開度)が、変速線図の1速ギヤ段での走行領域にある場合において、変速モードが1速ギヤ段禁止モードである場合、オートマチックトランスミッション2000は2速ギヤ段に変速される。このとき、変速モードが通常モードである場合よりも、エンジン1000のトルク(出力トルク)が増加される。
エンジン1000のトルクを増加する場合、変速線図の1速ギヤ段での走行領域において、1速ギヤ段禁止モードの車両の駆動力と通常モードの車両の駆動力とが同じになるように、スロットル開度が大きくされる。
図2を参照して、プラネタリギヤユニット3000について説明する。プラネタリギヤユニット3000は、クランクシャフトに連結された入力軸3100を有するトルクコンバータ3200に接続されている。プラネタリギヤユニット3000は、遊星歯車機構の第1セット3300と、遊星歯車機構の第2セット3400と、出力ギヤ3500と、ギヤケース3600に固定されたB1ブレーキ3610、B2ブレーキ3620およびB3ブレーキ3630と、C1クラッチ3640およびC2クラッチ3650と、ワンウェイクラッチF3660とを含む。
第1セット3300は、シングルピニオン型の遊星歯車機構である。第1セット3300は、サンギヤS(UD)3310と、ピニオンギヤ3320と、リングギヤR(UD)3330と、キャリアC(UD)3340とを含む。
サンギヤS(UD)3310は、トルクコンバータ3200の出力軸3210に連結されている。ピニオンギヤ3320は、キャリアC(UD)3340に回転自在に支持されている。ピニオンギヤ3320は、サンギヤS(UD)3310およびリングギヤR(UD)3330と噛合している。
リングギヤR(UD)3330は、B3ブレーキ3630によりギヤケース3600に固定される。キャリアC(UD)3340は、B1ブレーキ3610によりギヤケース3600に固定される。
第2セット3400は、ラビニヨ型の遊星歯車機構である。第2セット3400は、サンギヤS(D)3410と、ショートピニオンギヤ3420と、キャリアC(1)3422と、ロングピニオンギヤ3430と、キャリアC(2)3432と、サンギヤS(S)3440と、リングギヤR(1)(R(2))3450とを含む。
サンギヤS(D)3410は、キャリアC(UD)3340に連結されている。ショートピニオンギヤ3420は、キャリアC(1)3422に回転自在に支持されている。ショートピニオンギヤ3420は、サンギヤS(D)3410およびロングピニオンギヤ3430と噛合している。キャリアC(1)3422は、出力ギヤ3500に連結されている。
ロングピニオンギヤ3430は、キャリアC(2)3432に回転自在に支持されている。ロングピニオンギヤ3430は、ショートピニオンギヤ3420、サンギヤS(S)3440およびリングギヤR(1)(R(2))3450と噛合している。キャリアC(2)3432は、出力ギヤ3500に連結されている。
サンギヤS(S)3440は、C1クラッチ3640によりトルクコンバータ3200の出力軸3210に連結される。リングギヤR(1)(R(2))3450は、B2ブレーキ3620により、ギヤケース3600に固定され、C2クラッチ3650によりトルクコンバータ3200の出力軸3210に連結される。また、リングギヤR(1)(R(2))3450は、ワンウェイクラッチF3660に連結されており、1速ギヤ段の駆動時に回転不能となる。
ワンウェイクラッチF3660は、B2ブレーキ3620と並列に設けられる。すなわち、ワンウェイクラッチF3660のアウターレースはギヤケース3600に固定され、インナーレースはリングギヤR(1)(R(2))3450に回転軸を介して連結される。
図3に、各変速ギヤ段と、各クラッチおよび各ブレーキの作動状態との関係を表した作動表を示す。この作動表に示された組み合わせで各ブレーキおよび各クラッチを作動させることにより、1速〜6速の前進ギヤ段と、後進ギヤ段が形成される。
図4を参照して、油圧回路4000の要部について説明する。なお、油圧回路4000は、以下に説明するものに限られない。
油圧回路4000は、オイルポンプ4004と、プライマリレギュレータバルブ4006と、マニュアルバルブ4100と、ソレノイドモジュレータバルブ4200と、SL1リニアソレノイド(以下、SL(1)と記載する)4210と、SL2リニアソレノイド(以下、SL(2)と記載する)4220と、SL3リニアソレノイド(以下、SL(3)と記載する)4230と、SL4リニアソレノイド(以下、SL(4)と記載する)4240と、SLTリニアソレノイド(以下、SLTと記載する)4300と、B2コントロールバルブ4500とを含む。
オイルポンプ4004は、エンジン1000のクランクシャフトに連結されている。クランクシャフトが回転することにより、オイルポンプ4004が駆動し、油圧を発生する。オイルポンプ4004で発生した油圧は、プライマリレギュレータバルブ4006により調圧され、ライン圧が生成される。
プライマリレギュレータバルブ4006は、SLT4300により調圧されたスロットル圧をパイロット圧として作動する。ライン圧は、ライン圧油路4010を介してマニュアルバルブ4100に供給される。
マニュアルバルブ4100は、ドレンポート4105を含む。ドレンポート4105から、Dレンジ圧油路4102およびRレンジ圧油路4104の油圧が排出される。マニュアルバルブ4100のスプールがDポジションにある場合、ライン圧油路4010とDレンジ圧油路4102とが連通させられ、Dレンジ圧油路4102に油圧が供給される。このとき、Rレンジ圧油路4104とドレンポート4105とが連通させられ、Rレンジ圧油路4104のRレンジ圧がドレンポート4105から排出される。
マニュアルバルブ4100のスプールがRポジションにある場合、ライン圧油路4010とRレンジ圧油路4104とが連通させられ、Rレンジ圧油路4104に油圧が供給される。このとき、Dレンジ圧油路4102とドレンポート4105とが連通させられ、Dレンジ圧油路4102のDレンジ圧がドレンポート4105から排出される。
マニュアルバルブ4100のスプールがNポジションにある場合、Dレンジ圧油路4102およびRレンジ圧油路4104の両方と、ドレンポート4105とが連通させられ、Dレンジ圧油路4102のDレンジ圧およびRレンジ圧油路4104のRレンジ圧がドレンポート4105から排出される。
Dレンジ圧油路4102に供給された油圧は、最終的には、B1ブレーキ3610、B2ブレーキ3620、C1クラッチ3640およびC2クラッチ3650に供給される。Rレンジ圧油路4104に供給された油圧は、最終的には、B2ブレーキ3620に供給される。
ソレノイドモジュレータバルブ4200は、ライン圧を元圧とし、SLT4300に供給する油圧(ソレノイドモジュレータ圧)を一定の圧力に調圧する。
SL(1)4210は、C1クラッチ3640に供給される油圧を調圧する。SL(2)4220は、C2クラッチ3650に供給される油圧を調圧する。SL(3)4230は、B1ブレーキ3610に供給される油圧を調圧する。SL(4)4240は、B3ブ
レーキ3630に供給される油圧を調圧する。
SLT4300は、アクセル開度センサ8010により検知されたアクセル開度に基づいたECU8000からの制御信号に応じて、ソレノイドモジュレータ圧を調圧し、スロットル圧を生成する。スロットル圧は、SLT油路4302を介して、プライマリレギュレータバルブ4006に供給される。スロットル圧は、プライマリレギュレータバルブ4006のパイロット圧として利用される。
SL(1)4210、SL(2)4220、SL(3)4230、SL(4)4240、およびSLT4300は、ECU8000から送信される制御信号により制御される。
B2コントロールバルブ4500は、Dレンジ圧油路4102およびRレンジ圧油路4104のいずれか一方からの油圧を選択的に、B2ブレーキ3620に供給する。B2コントロールバルブ4500に、Dレンジ圧油路4102およびRレンジ圧油路4104が接続されている。B2コントロールバルブ4500は、SLソレノイドバルブ(図示せず)およびSLUソレノイドバルブ(図示せず)から供給された油圧とスプリングの付勢力とにより制御される。
SLソレノイドバルブがオフで、SLUソレノイドバルブがオンの場合、B2コントロールバルブ4500は、図4において左側の状態となる。この場合、B2ブレーキ3620には、SLUソレノイドバルブから供給された油圧をパイロット圧として、Dレンジ圧を調圧した油圧が供給される。
SLソレノイドバルブがオンで、SLUソレノイドバルブがオフの場合、B2コントロールバルブ4500は、図4において右側の状態となる。この場合、B2ブレーキ3620には、Rレンジ圧が供給される。
図5を参照して、本実施の形態に係る制御装置であるECU8000が、オートマチックトランスミッション2000の変速モードを決定するために実行するプログラムの制御構造について説明する。
ステップ(以下、ステップをSと略す)100にて、ECU8000は、車両が停車中であるか否かを判別する。車両が停車中であるか否かは、車速センサ8002により検知される車速に基づいて判別される。車両が停車中であると(S100にてYES)、処理はS102に移される。もしそうでないと(S100にてNO)、この処理は終了する。
S102にて、ECU8000は、油温センサ8026から送信された信号に基づいて、油温を検知する。S104にて、ECU8000は、油温がしきい値よりも低いか否かを判別する。油温がしきい値よりも低いと(S104にてYES)、処理はS106に移される。もしそうでないと(S104にてNO)、処理はS110に移される。
S106にて、ECU8000は、前回の走行中において、1速ギヤ段禁止モード中に、1速に変速(ダウンシフト)された履歴があるか否かを判別する。ここで、前回の走行とは、1トリップ(イグニッショスイッチがオンにされてからオフにされるまでの間)中において、車両が停止する前の走行をいう。
1速にダウンシフトされた履歴があるか否かは、1速にダウンシフトされた時点でセットされるフラグの有無により判別される。1速にダウンシフトされた履歴があると(S106にてYES)、処理はS110に移される。もしそうでないと(S106にてNO)、処理はS108に移される。
S108にて、ECU8000は、オートマチックトランスミッション2000の変速モードを、1速ギヤ段への変速が禁止される1速ギヤ段禁止モードにする。S110にて、ECU8000は、オートマチックトランスミッション2000の変速モードを、1速ギヤ段への変速が許可される通常モードにする。
図6を参照して、本実施の形態に係る制御装置であるECU8000が、ギヤ段を決定するために実行するプログラムの制御構造について説明する。
S200にて、ECU8000は、車両の走行状態(車速およびアクセル開度)が変速線図における1速ギヤ段での走行領域にあるか否かを判別する。車両の走行状態が変速線図における1速ギヤ段での走行領域にあると(S200にてYES)、処理はS202に移される。もしそうでないと(S202にNO)、この処理は終了する。
S202にて、ECU8000は、オートマチックトランスミッション2000の変速モードが1速ギヤ段禁止モードであるか否かを判別する。1速ギヤ段禁止モードであると(S202にてYES)、処理はS204に移される。もしそうでないと(S202にてNO)、この処理は終了される。1速ギヤ段禁止モードでない場合(S202にてNO)は、1速ギヤ段に変速される。
S204にて、ECU8000は、エンジン1000のトルク補正が可能であるか否かを判別する。トルク補正が可能であるか否かは、図7に示すように、タービントルク(オートマチックトランスミッション2000への入力トルク)TTとタービン回転数NT(オートマチックトランスミッション2000の入力軸回転数NI)との関係をスロットル開度毎に規定した結合線図を用いて判定される。図7の結合線図は、マップやデータとして予めECU8000のメモリに記憶される。
図7の結合線図によると、通常モードにおけるスロットル開度TAP(N)がTAP(1)であって、タービン回転数NTがNT(1)である場合、通常モードにおけるタービントルクTT(N)はTT(1)になる。
通常モード時のタービントルクTT(N)に対して、1速ギヤ段禁止モード時に要求されるタービントルクTT(P)は、
TT(P)=TT(N)×1速ギヤ段の変速比/2速ギヤ段の変速比・・・(1)
として算出される。したがって、図7に示す結合線図においては、TT(N)にTT(1)を代入してTT(P)=TT(1)×1速ギヤ段の変速比/2速ギヤ段の変速比になる。ここで、1速ギヤ段の変速比>2速ギヤ段の変速比である。
(1)式により算出されるタービントルクを1速ギヤ段禁止モード時のタービントルクTT(P)とすることにより、変速線図の1速ギヤ段での走行領域において、1速ギヤ段禁止モードの車両の駆動力と通常モードの車両の駆動力とを同じにすることができる。
このようにして算出され、要求されるタービントルクTT(P)を満たすようなトルクがエンジン1000に対して要求される。しかしながら、要求されるタービントルクTT(P)を満たすようなトルクをエンジン1000が出力できるとは限らない。
そこで、高車速領域(タービン回転数NTがNT(0)よりも高い領域)においては、タービントルクTT(P)が、スロットル全開(WOT:Wide Open Throttle)時におけるタービントルクTT以下である場合に、エンジン1000のトルク補正が可能であると判別される。
低車速領域(タービン回転数NTがNT(0)以下の領域)においては、タービントルクTT(P)が、車速に応じた値に予め設定されるタービントルクTTの限界値以下である場合、エンジン1000のトルク補正が可能であると判別される。
タービントルクTTの限界値は、タービン回転数NTがNT(0)以下の領域におけるスロットル全開時のタービントルクTTよりも小さい値に設定される。これは、タービン回転数NTが低い場合にエンジン1000のトルクを補正して増加させると、トルクコンバータ3200のすべり量がより大きくなり、耐久性に対して不利になったりするからである。また、エンジン1000の負荷が増大することにより、ノイズ、振動、排気エミッション性能等に対して不利になるからである。
図6に戻って、エンジン1000のトルク補正が可能であると(S204にてYES)、処理はS206に移される。もしそうでないと(S204にてNO)、処理はS216に移される。
S206にて、ECU8000は、1速ギヤ段禁止モードにおけるスロットル開度TAP(P)を決定する。1速ギヤ段禁止モードにおけるスロットル開度TAP(P)は、前述した結合線図を用いて決定される。
エンジン1000には、通常モード時のタービントルクTT(N)に基づいて算出される1速ギヤ段禁止モード時のタービントルクTT(P)を満たすようなトルクが要求されている。
そのため、図8に示すように、通常モード時のタービントルクTT(N)に基づいて算出される1速ギヤ段禁止モード時のタービントルクTT(P)を、通常モード時と同じタービン回転数NT(N)で出力することができるスロットル開度TAPが、1速ギヤ段禁止モードにおけるスロットル開度TAP(P)として決定される。図8においては、TAP(3)が1速ギヤ段禁止モードにおけるスロットル開度TAP(P)として決定される。
図6に戻って、S208にて、ECU8000は、エンジン1000のトルクアップが可能であるか否かを判別する。たとえば、可変バルブタイミング機構(図示せず)が正常である場合等において、エンジン1000のトルクアップが可能であると判別される。エンジン1000のトルクアップが可能であると(S208にてYES)、処理はS210に移される。もしそうでないと(S208にてNO)、処理はS216に移される。
S210にて、ECU8000は、2速ギヤ段へ変速するようにオートマチックトランスミッション2000を制御するとともに、S206にて決定されたスロットル開度TAP(P)になるように、電子スロットルバルブ8016を制御して、エンジン1000のトルク(出力トルク)を増加する。
S212にて、ECU8000は、車両の走行状態が変速線図における1速ギヤ段での走行領域から2速ギヤ段での走行領域に移行したか否かを判別する。車両の走行状態が2速ギヤ段での走行領域に移行すると(S212にてYES)、処理はS214に移される。もしそうでないと(S212にてNO)、この処理は終了する。
S214にて、ECU8000は、1速ギヤ段禁止モードによるトルクの増加分が、予め定められた変化率で減少するように、エンジン1000を制御する。すなわち、通常モード時のトルクと同じ値になるまで、エンジン1000のトルクが漸減される。その後、この処理は終了する。
S216にて、ECU8000は、1速ギヤ段へ変速(ダウンシフト)するように、オートマチックトランスミッション2000を制御する。S218にて、ECU8000は、オートマチックトランスミッション2000の変速モードを通常モードにする。その後、この処理は終了する。
以上のような構造およびフローチャートに基づく、本実施の形態に係る制御装置であるECU8000の動作について説明する。
車両が停車中であると(S100にてYES)、油温センサ8026から送信された信号に基づいて、オートマチックトランスミッション2000の油温が検知される(S102)。
油温がしきい値より低いと(S104にてYES)、オイルの粘度が高くなり、油圧の給排速度が遅くなる。そのため、クラッチやブレーキの係合や解放のタイミングが不正確になり、変速ショックが大きくなり得る。変速ショックは、変速比が大きい低速ギヤ段において顕著になり得る。
したがって、低油温時においては、前回の走行中において、1速にダウンシフトされた履歴がない(S106にてNO)ことを前提として、オートマチックトランスミッション2000の変速モードが1速ギヤ段禁止モードにされる(S108)。これにより、1速ギヤ段への変速を抑制することができる。そのため、低油温時において、大きな変速ショックが発生することを抑制することができる。
一方、油温がしきい値より高いと(S104にてNO)、1速ギヤ段への変速を禁止するほど大きな変速ショックが発生する可能性は低い。そのため、オートマチックトランスミッション2000の変速モードが通常モードにされる。これにより、車速が低い場合やアクセル開度が大きい場合には、1速ギヤ段を用いて走行し、大きい駆動力で車両を走行(加速)させることができる。
ところで、1速ギヤ段禁止モードにおいては、通常モードでは1速ギヤ段に変速されるべき走行状態(車速およびアクセル開度)であっても、1速ギヤ段への変速が行なわれない。そのため、車両の駆動力(最終的に車輪に伝達されるトルク)が、通常モードに比べて小さくなる。
このような駆動力差を抑制するため、車両の走行状態が変速線図における1速ギヤ段での走行領域にあって(S200にてYES)、変速モードが1速ギヤ段禁止モードであると(S202にてYES)、他の条件を満たすことを前提として、2速ギヤ段への変速とエンジン1000のトルクの増加とが行なわれる(S210)。
車両を加速させる場合は、図9における斜線の領域のように、実線で示すアップシフト線(1速ギヤ段から2速ギヤ段へのアップシフト線)と、破線で示す限界値(タービントルクTTの限界値を満たすことができるスロットル開度TAP)とで規定される領域内において、エンジン1000のトルクが増加される。
このとき、要求されるタービントルクTT(P)が、
TT(P)=TT(N)×1速ギヤ段の変速比/2速ギヤ段の変速比
として算出され、このタービントルクTT(P)になるように、電子スロットルバルブ8016が制御され、エンジン1000のトルクが増加される。
これにより、2速ギヤ段での車両の駆動力と1速ギヤ段での車両の駆動力とを同じにすることができる。そのため、変速線図の1速ギヤ段での走行領域において、1速ギヤ段禁止モードの車両の駆動力と通常モードの車両の駆動力とを同じにすることができる。その結果、1速ギヤ段禁止モード時においても、運転者の要求通りの駆動力で車両を走行させることができる。
この状態から、図9における矢印で示すように、車両の走行状態が変速線図における1速ギヤ段での走行領域から、2速ギヤ段への走行領域に移行すると(S212にてYES)、図10に示すように、1速ギヤ段禁止モードによるトルクの増加分が、予め定められた変化率で減少される。
これにより、オートマチックトランスミッション2000のトルク(出力トルク)TO、すなわち車両の駆動力を漸減することができる。そのため、車両の駆動力が急変し、ドライバビリティが悪化することを抑制することができる。
さらにその後、図11における矢印で示すように、車両の走行状態が変速線図における2速ギヤ段での走行領域から、1速ギヤ段への走行領域に移行すると、他の条件を満たすことを前提として、2速ギヤ段への変速(2速ギヤ段の維持)とエンジン1000のトルクの増加とが行なわれる(S210)。
この場合は、図11における斜線の領域のように、一点鎖線で示すダウンシフト線(2速ギヤ段から1速ギヤ段へのダウンシフト線)と、破線で示す限界値(タービントルクTTの限界値を満たすことができるスロットル開度TAP)とで規定される領域内において、エンジン1000のトルクが増加される。
しかしながら、1速ギヤ段禁止モードのタービントルクTTとして要求されるタービントルクTT(P)が、スロットル全開時におけるタービントルクTTより大きい場合や限界値より大きい場合は、タービントルクTTが要求されるタービントルクTT(P)になるまで、エンジン1000のトルクを増加させることができない。この場合、エンジン1000のトルク補正が不可であると判別される(S204にてNO)。
また、可変バルブタイミング機構が異常である場合等においては、トルク増加に伴なうエミッション性能への悪影響(未燃ガスの増加等)を抑制し難いため、エンジン1000のトルクを増加させることが好ましくない。この場合、エンジン1000のトルクアップが不可であると判別される(S208にてNO)。
これらの場合(S204にてNO,S208にてNO)、1速ギヤ段への変速(ダウンシフト)が行なわれる(S216)。これにより、変速ショックを抑制することはできないが、車両の駆動力が不足することを抑制することができる。
また、高車速領域においては、スロットルが全開になるまでエンジン1000のトルクを増加させることができるのに対し、低車速領域においては、スロットルを全開にする前においてエンジン1000のトルク補正が不可であると判別され(S204にてNO)、1速ギヤ段への変速が行なわれる(S216)。
これにより、タービン回転数NTが低い状態においてエンジン1000のトルクが増加されることを抑制することができる。そのため、トルクコンバータ3200のすべり量がより大きくなることにより、耐久性に対して不利になったり、エンジン1000の負荷が増大したりして、ノイズ、振動、排気エミッション性能等に対して不利になることを抑制することができる。
1速ギヤ段への変速が行なわれると(S216)、変速モードが通常モードにされる(S218)。すなわち、1速ギヤ段への変速の禁止が中止される。これにより、車両が停止するまでのその後の走行において、走行状態が1速ギヤ段での走行領域にある場合は、1速ギヤ段への変速を行なうことができる。
これにより、車両の走行中において、変速モードが頻繁に変更されることを抑制することができる。そのため、車両の挙動を乗員が予測し難くなることを抑制することができる。その結果、乗員に与え得る違和感を抑制することができる。
また、車両が停止した後においても、1速ギヤ段への変速が行なわれたことにより(S106にてYES)、変速モードが通常モードにされる(S110)。これにより、車両の走行中において、変速モードが頻繁に変更されることを抑制することができる。そのため、大きな駆動力による加速を要求する乗員に対しては、乗員の要求通りに車両を加速させることができる。その結果、ドライバビリティが悪化することを抑制することができる。
以上のように、本実施の形態に係る制御装置であるECUによれば、1速ギヤ段への変速が禁止される1速ギヤ段禁止モードにおいて、車両の走行状態が変速線図における1速ギヤ段での走行領域にあると、エンジンのトルクが増加される。これにより、1速ギヤ段での走行領域において、車両の駆動力が不足することを抑制することができる。
なお、本実施の形態においては、低油温時に1速ギヤ段への変速を禁止していたが、2速ギヤ段等、その他のギヤ段への変速を禁止するようにしてもよい。また、1速ギヤ段禁止モード時に、変速線図の1速ギヤ段での走行領域において2速ギヤ段への変速を行なっていたが、3速ギヤ段等、その他のギヤ段への変速を行なうようにしてもよい。
今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の実施の形態に係る制御装置であるECUにより制御されるパワートレーンを示す概略構成図である。 オートマチックトランスミッションにおけるギヤトレーンを示すスケルトン図である。 オートマチックトランスミッションの作動表を示す図である。 オートマチックトランスミッションにおける油圧回路の要部を示す図である。 本発明の実施の形態に係る制御装置であるECUが実行するプログラムの制御構造を示すフローチャート(その1)である。 本発明の実施の形態に係る制御装置であるECUが実行するプログラムの制御構造を示すフローチャート(その2)である。 タービン回転数NTとタービントルクTTとの関係を示す図(その1)である。 タービン回転数NTとタービントルクTTとの関係を示す図(その2)である。 オートマチックトランスミッションの変速線図を示す図(その1)である。 車両の走行状態が1速ギヤ段での走行領域から2速ギヤ段での走行領域に移行した場合におけるエンジンのトルクを示すタイミングチャートである。 オートマチックトランスミッションの変速線図を示す図(その2)である。
符号の説明
1000 エンジン、2000 オートマチックトランスミッション、3000 プラネタリギヤユニット、3200 トルクコンバータ、4000 油圧回路、5000 ディファレンシャルギヤ、6000 ドライブシャフト、7000 前輪、8000 ECU、8002 車速センサ、8004 シフトレバー、8006 ポジションスイッチ、8008 アクセルペダル、8010 アクセル開度センサ、8012 ブレーキペダル、8014 ストロークセンサ、8016 電子スロットルバルブ、8018 スロットル開度センサ、8020 エンジン回転数センサ、8022 入力軸回転数センサ、8024 出力軸回転数センサ、8026 油温センサ。

Claims (7)

  1. 動力源に連結される自動変速機を搭載した車両の制御装置であって、
    前記車両の走行状態が予め定められた走行領域にある場合において、予め定められた変速比へ変速するように、前記自動変速機を制御するための第1の制御手段と、
    前記自動変速機の作動油の温度が予め定められた温度よりも低い場合、前記予め定められた走行領域において前記予め定められた変速比への変速を禁止するための禁止手段と、
    前記予め定められた変速比への変速が禁止されている場合、前記予め定められた変速比への変速が許可されている場合に比べて、前記予め定められた走行領域における前記動力源のトルクが増加するように、前記動力源を制御するための第2の制御手段とを含む、車両の制御装置。
  2. 前記第2の制御手段は、前記予め定められた走行領域における前記動力源のトルクを増加することにより、前記予め定められた走行領域において前記予め定められた変速比への変速が禁止されている場合の前記車両の駆動力が、前記予め定められた走行領域において前記予め定められた変速比へ変速した場合の駆動力と同じ値になるように、前記動力源を制御するための手段を含む、請求項1に記載の車両の制御装置。
  3. 前記制御装置は、前記車両の走行状態が前記予め定められた走行領域から他の領域に移行した場合、前記制御手段によるトルクの増加分が予め定められた変化率で減少するように、前記駆動源を制御するための手段をさらに含む、請求項1または2に記載の車両の制御装置。
  4. 前記制御装置は、
    前記駆動源に要求する要求トルクを算出するための算出手段と、
    前記動力源のトルクを前記要求トルクまで増加可能であるか不可であるかを判断するための判断手段と、
    前記動力源のトルクを前記要求トルクまで増加不可であると判断された場合に、前記自動変速機の変速比が大きくなるように、前記自動変速機を制御するための第3の制御手段とをさらに含み、
    前記第2の制御手段は、前記動力源のトルクを前記要求トルクまで増加可能であると判断された場合に、前記動力源のトルクが前記要求トルクまで増加するように、前記動力源を制御するための手段を含む、請求項1〜3のいずれかに記載の車両の制御装置。
  5. 前記判断手段は、車速に応じて予め設定された限界値よりも前記要求トルクが大きい場合、前記動力源のトルクを前記要求トルクまで増加不可であると判断するための手段を含む、請求項4に記載の車両の制御装置。
  6. 前記制御装置は、前記第3の制御手段により変速比が大きくなるように前記自動変速機が制御された場合、前記車両が停止するまでの間において、前記禁止手段による変速の禁止を中止するための中止手段をさらに含む、請求項4または5に記載の車両の制御装置。
  7. 前記制御装置は、前記車両の走行中において、前記第3の制御手段により変速比が大きくなるように前記自動変速機が制御された場合、前記車両が停止した後に再発進した場合において前記禁止手段による変速の禁止を解除するための解除手段をさらに含む、請求項4〜6のいずれかに記載の車両の制御装置。
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JPH061166A (ja) * 1992-06-19 1994-01-11 Toyota Motor Corp エンジンブレーキ力制御装置
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