JP2007154708A - 飛翔機の制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】圧力比一定制御によって制御されるガスタービンエンジンを複数搭載する飛翔機において、機体の要求する出力を各ガスタービンエンジンで均等に分担して出力することを可能にする技術を提供する。
【解決手段】パイロットからの機体制御用ECU41に入力される推力制御信号を各ガスタービンエンジン10を制御するエンジン制御用ECU40A/40Bにも入力し、エンジン制御用ECU40が機体要求出力の情報を取得できるようにする。各エンジン制御用ECU40は機体要求出力の半分の出力を各ガスタービンエンジン10から出力すべく、ガスタービンエンジン10の回転数を制御する。
【選択図】図3

Description

本発明は、複数のガスタービンエンジンを搭載する飛翔機の推力及び姿勢を制御する装置に関するものである。
飛翔機においては、エンジン故障時の安全性を確保するために、複数のエンジンを搭載し、いくつかのエンジンが故障した場合でも残りの正常なエンジンで飛行を継続することができるようになっていることが一般的である。
例えば、特許文献1には、エンジンの故障が検出された場合、故障したエンジンの出力に応じて残りのエンジンの操作不可限界を増大させることによって、残りのエンジンで飛行を継続させることができるようにした2フリータービンエンジンヘリコプターが開示されている。
特表平8−502805号公報 特開2005−105951号公報 特開2005−106016号公報 特開2005−90300号公報
ガスタービンエンジンによって生成される圧縮空気を利用して浮上や飛行などに必要な推力を発生する飛翔機では、圧縮空気の圧力比を一定とすることで推力の制御性を向上させることができる。従って、このような飛翔機においてはガスタービンエンジンの制御方法として圧力比一定制御を採用することが好ましい。
しかし、ガスタービンエンジンの場合、同一の圧力比でも出力が異なる複数のエンジン作動点が存在する。そのため、複数のガスタービンエンジンの各々に対して、等しい圧力比を目標圧力比とする圧力比一定制御を行ったとしても、各ガスタービンエンジンの出力が均等になるとは限らない。
その結果、各ガスタービンエンジンの状態にアンバランスが生じ、複数のガスタービンエンジンを搭載した本来の目的である冗長性・信頼性・安全性などのメリットが損なわれる虞があった。
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、圧力比一定制御によって制御されるガスタービンエンジンを複数備えた飛翔機において、各ガスタービンエンジンから均等に出力を取り出すことを可能にする技術を提供することにある。
上記目的を達成するための本発明の飛翔機の制御装置は
複数のガスタービンエンジンと、
前記各ガスタービンエンジンから抽気される圧縮空気がそれぞれ流通する抽気流路と、
前記各抽気流路を流通する圧縮空気を集合させて流通させる集合空気流路と、
前記集合空気流路を流通する圧縮空気を利用して推力を発生する推力発生装置と、
前記集合空気流路を流通する圧縮空気を利用して姿勢制御を行う姿勢制御装置と、
前記推力発生装置に供給される圧縮空気の量を制御する推力用流量制御装置と、
前記姿勢制御装置に供給される圧縮空気の量を制御する姿勢制御用流量制御装置と、
前記各ガスタービンエンジンをそれぞれ制御するエンジン制御手段と、
運転者からの推力制御信号及び姿勢制御信号に基づいて前記推力用流量制御装置及び前記姿勢制御用流量制御装置を制御する機体制御手段と、
を備えた飛翔機の制御装置であって、
前記各エンジン制御手段は、前記運転者からの推力制御信号を入力可能とし、入力された推力制御信号に基づいて前記各ガスタービンエンジンを制御することを特徴とする。
このように構成された飛翔機の制御装置においては、従来では機体制御手段にのみ入力されていた運転者からの推力制御信号(例えばスロットル信号など)が各エンジン制御手段にも入力されるようになっている。これにより、各エンジン制御手段は、運転者が機体に要求している推力の大きさを知ることができるので、その推力を発生させるために必要な総出力を算出し、その総出力を各ガスタービンエンジンで均等に出力するように各ガスタービンエンジンを制御することができる。
これにより、圧力比一定制御によって制御されるガスタービンエンジンを複数備えた飛翔機において、各ガスタービンエンジンから均等に出力を取り出すことが可能になる。
各ガスタービンエンジンから均等に出力を取り出すことを可能とする飛翔機の制御装置としては、
複数のガスタービンエンジンと、
前記各ガスタービンエンジンから抽気される圧縮空気がそれぞれ流通する抽気流路と、
前記各抽気流路を流通する圧縮空気を集合させて流通させる集合空気流路と、
前記集合空気流路を流通する圧縮空気を利用して推力を発生する推力発生装置と、
前記集合空気流路を流通する圧縮空気を利用して姿勢制御を行う姿勢制御装置と、
前記推力発生装置に供給される圧縮空気の量を制御する推力用流量制御装置と、
前記姿勢制御装置に供給される圧縮空気の量を制御する姿勢制御用流量制御装置と、
前記各ガスタービンエンジンをそれぞれ制御するエンジン制御手段と、
運転者からの推力制御信号及び姿勢制御信号に基づいて前記推力用流量制御装置及び前記姿勢制御用流量制御装置を制御する機体制御手段と、
を備えた飛翔機の制御装置であって、
前記各エンジン制御手段は、各々のエンジン制御信号を相互に通信し合い、全てのエンジン制御信号に基づいて前記各ガスタービンエンジンを制御するようにしたものであってもよい。
このように構成された飛翔機の制御装置の場合は、従来では各々独立に各ガスタービンエンジンを制御していた各エンジン制御手段が、各々のエンジン制御信号を相互に通信し合うようになっている。これにより、各エンジン制御手段は、各々が制御しているガスタービンエンジン(以下、「自エンジン」という)の出力と、他のエンジン制御手段が制御しているガスタービンエンジン(以下、「他エンジン」という)の出力との両方を知ることができる。そのため、現在運転者が機体に要求している推力を発生させるために必要な総出力を、自エンジンの出力と他エンジンの出力の和として算出することができる。
各エンジン制御手段は、この総出力を各ガスタービンで均等に出力するように各ガスタービンエンジンを制御することによって、圧力比一定制御によって制御されるガスタービンエンジンを複数備えた飛翔機においても各ガスタービンエンジンから均等に出力を取り出すことが可能になる。
本発明の飛翔機の制御装置により、圧力比一定制御によって制御されるガスタービンエ
ンジンを複数備えた飛翔機においても各ガスタービンエンジンから均等に出力を取り出すことができる。これにより、各ガスタービンエンジンの状態が均等になるため、双発構成による冗長性や安全性を確保することが可能になる。
以下に図面を参照して、この発明を実施するための最良の形態を例示的に詳しく説明する。但し、この最良の形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対配置などは、特に特定的な記載がない限りはこの発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
図1は、本実施例に係る飛翔機1の外観を示す図である。飛翔機1には、機体前後にそれぞれ2つずつ推力発生器2(以下、「ファン」という)が備えられている。また、機体前後左右それぞれに1つずつリアクションジェットノズル3(以下、「ノズル」という)が備えられている。乗員席4の下方には駆動源5が備えられている。
ファン2は、圧縮空気によって駆動され、機体に対してほぼ垂直上方に推力を発生するものである。ノズル3は、圧縮空気を大気中に噴出することで得られる反力を利用して、機体の姿勢を変更するものである。駆動源5は、ノズル3及びファン2の動力源としての圧縮空気を生成するものである。
図2は、ファン2の概略構成を示す図である。ファン2は、主にタービン21、減速機22、推力発生用ファン23から構成されている。圧縮空気はタービン21に導かれて膨張し、その際に発生するエネルギーによりタービン21を回転駆動する。タービン21の回転運動は減速機22によって適度な回転速度に減速された上で推力発生用ファン23に伝達され、推力発生用ファン23が高速回転する。推力発生用ファン23が高速回転することで機体下方への空気流が生み出され、これにより機体に対してほぼ垂直上方に推力が発生する。この推力を利用することで、飛翔機1の飛行や垂直方向の離着陸が可能になる。
図3は駆動源5の概略構成を示す図である。駆動源5は第1ガスタービンエンジン10Aと第2ガスタービンエンジン10Bの2基の一軸式ガスタービンエンジンを備えており、2基のうち一方が故障した場合であっても残りの1基だけで機体の要求出力に応え得るように冗長性を確保した双発構成となっている。これにより飛翔機1の安全性を向上させている。以下、第1ガスタービンエンジン10A及び第2ガスタービンエンジン10Bで共通の機能や構成要素に関する記述においては、誤解を生じない場合に限り第1、第2、A、Bという表記を省略する。
ガスタービンエンジン10はコンプレッサ11、燃焼器12、タービン13を備えている。コンプレッサ11とタービン13とは回転軸14によって連結されている。コンプレッサ11に吸入された空気はコンプレッサ11によって圧縮され、燃焼器12へ導かれる。燃焼器12において燃料噴射弁43から供給される燃料と混合され、燃焼が行われる。ここで得られた高温・高圧の燃焼ガスはタービン13を駆動した後、ガスタービンエンジン10の外部へ排出される。
燃料噴射弁43は電気配線を介して後述するエンジン制御用ECU40に接続されており、エンジン制御用ECU40の出力する制御信号に従って燃焼器12に燃料を噴射する。
コンプレッサ11には抽気流路15が接続されており、コンプレッサ11によって生成
された圧縮空気の一部が抽気流路15から取り出されるようになっている。抽気流路15は逆止弁16を介して集合空気流路17に接続されており、コンプレッサ11から抽気された圧縮空気が集合空気流路17に集合するようになっている。逆止弁16は、圧縮空気がコンプレッサ11から集合空気流路17の方へ流通することを許容するが、集合空気流路17からコンプレッサ11の方へ流通することを禁止する弁である。これにより、2基のガスタービンエンジン10の一方から抽気された圧縮空気が他方のガスタービンエンジン10の出力に干渉することを防止している。
このようにガスタービンエンジン10の出力は圧縮空気の形で取り出され、集合空気流路17を経由してノズル3及びファン2に供給され、機体の姿勢を変更したり推力を発生させるための動力源となる。
集合空気流路17は4本の推力用空気流路18と接続され、各推力用空気流路18はファン2と接続されている。推力用空気流路18の途中には、推力用空気流路18の流路面積を変更可能な流量制御弁19が設けられている。流量制御弁19の開度を変更することによってファン2に導かれる圧縮空気の流量を調整することで、ファン2によって発生する推力の大きさを変更することができる。
例えば、浮上時のように大きな推力を必要とする場合には、流量制御弁19の開度を大きくすることによって大量の圧縮空気がファン2に導かれるようにする。一方、着陸時のように推力を絞る場合には、流量制御弁19の開度を小さくすることによってファン2に導かれる圧縮空気の量を減少させる。
流量制御弁19は電気配線を介して後述する機体制御用ECU41と接続されており、機体制御用ECU41の出力する制御信号に従って流量制御弁19の開度を変更する。
ここで、圧縮空気の大気圧に対する圧力比(以下、単に「圧力比」という)が一定の場合、推力用空気流路18からファン2に導かれる圧縮空気の流量は主に流量制御弁19の開度に依って決まる。従って、圧縮空気の圧力比が一定の場合、ファン2によって発生する推力の大きさを主に流量制御弁19の開度を調整することによって制御することができる。
このような推力の制御性を考慮して、本実施例では、圧縮空気の圧力比を一定とする圧力比一定制御によってガスタービンエンジン10を制御するようにしている。
集合空気流路17は4本の姿勢制御用空気流路31と接続され、各姿勢制御用空気流路31はノズル3と接続されている。姿勢制御用空気流路31の途中には、姿勢制御用空気流路31を流通する圧縮空気の量を変更可能な電磁弁32が設けられている。電磁弁32を用いて圧縮空気を噴出する方向の組み合わせを変更することで、機体の姿勢を変更することができる。
電磁弁32は電気配線を介して機体制御用ECU41と接続されており、機体制御用ECU41の出力する制御信号に従って圧縮空気を噴出するノズル3の組み合わせを変更する。
以上のように構成された飛翔機1には、第1ガスタービンエンジン10Aを制御する第1エンジン制御用ECU40A、第2ガスタービンエンジン10Bを制御する第2エンジン制御用ECU40B、飛翔機1の推力及び姿勢を制御する機体制御用ECU41が備えられている。
エンジン制御用ECU40及び機体制御用ECU41は、それぞれCPU、ROM、RAM、バックアップRAMなどから構成される電子制御コンピュータユニットである。
ガスタービンエンジン10には、回転軸14の回転速度を検出する回転角センサ42の他、図3には図示していない各種センサとして、コンプレッサ11に吸入される大気の圧力P0(以下、「大気圧」という)を検出する圧力センサ、コンプレッサ11に吸入される大気の温度T0(以下、「大気温度」という)を検出する温度センサ、コンプレッサからタービン側に流れる圧縮空気の圧力P3(以下、「コンプレッサ出口圧力」という)を検出する圧力センサ、コンプレッサからタービン側に流れる圧縮空気の温度T3(以下、「コンプレッサ出口温度」という)を検出する温度センサ、タービンに流入する燃焼ガスの温度T4(以下、「タービン入り口温度」という)を検出する温度センサなどが備えられている。
これらの各種センサは電気配線を介してエンジン制御用ECU40に接続されており、その出力信号がエンジン制御用ECU40入力されるようになっている。エンジン制御用ECU40は各種センサから入力される信号に基づいて、予め設定されたスケジュールに従って燃焼器12に噴射すべき燃料量を演算する。そして、この燃料量の燃料を燃料噴射弁43から燃焼器12に供給すべく燃料噴射弁43に対して制御信号を出力する。
機体制御用ECU41には、パイロットからの推力制御信号(スロットル信号など)や姿勢制御信号(操舵信号など)、機体姿勢情報(ジャイロ信号など)などが入力されるようになっている。機体制御用ECU41はこれらの信号に基づいて流量制御弁19や電磁弁32に対して制御信号を出力する。これにより、パイロットの意図した推力を発生させたり、パイロットの意図した機体姿勢に保つようになっている。
以下、ガスタービンエンジン10の作動特性について説明する。
図4は、ガスタービンエンジン10の動作にかかわる圧縮空気の流れを示す図である。
コンプレッサ11には流量Ga(以下、「全空気流量」という)の大気(大気圧P0、大気温度T0)が吸入され、圧縮された後、抽気流路15から出力として流量Gc(以下、「抽気流量」という)の圧縮空気が取り出され、残りの流量Gt(以下、「タービン側空気流量」という)の圧縮空気(コンプレッサ出口圧力P3、コンプレッサ出口温度T3)が燃焼器12に導かれる。燃焼器12では燃料噴射弁43から燃料噴射量Gfの燃料が供給され、圧縮空気と混合して燃焼する。燃焼器12からは流量G4(以下、「タービンガス流量」という)の燃焼ガス(タービン入り口圧力P4、タービン入り口温度T4)が排出され、タービン13に流入してタービン13を回転駆動する。これにより、タービン13及びコンプレッサ11は回転数N1で回転する。タービン13を回転駆動した燃焼ガスはガスタービンエンジン10の外部へ排出される。
図5は、ガスタービンエンジン10の動作特性を示す図である。図5において、横軸は全空気流量Gaに対応し、縦軸は圧力比P3/P0を表している。なお、図5中、θは大気温度T0/標準大気温度、δは大気圧P0/標準大気圧である。実線で示す曲線は、定格回転数をN=100%として各回転数毎にコンプレッサ11の示す特性を表す。斜線を施した領域は、コンプレッサのサージング発生領域を表す。
図5に示すように、目標圧力比で定格回転数の作動点が定格出力点(最大出力点)となる。しかし、回転数及び全空気流量が定格出力点とは異なっていても、圧力比が定格出力点と同一になる作動点が複数存在する。すなわち、出力を圧縮空気の形で取り出す1軸式ガスタービンエンジンの場合、圧力比を一定の目標圧力比とすべく圧力比一定制御を行っ
たとしても、回転数に応じて出力が異なることになる。
そのため、本実施例のようにガスタービンエンジン10を双発構成にしている場合、2基のガスタービンエンジン10に対して同一の目標圧力比を設定して圧力比一定制御を行ったとしても、2基のガスタービンエンジン10の出力は等しくなるとは限らない。従って、機体の要求する出力(以下、「機体要求出力」という)を2基のガスタービンエンジン10で常に均等に分担して出力することは難しい。大きな出力を負担している方のガスタービンエンジンは劣化が速くなるため、2基のガスタービンエンジン10の状態にアンバランスが生じ、双発構成による冗長性が損なわれる虞があった。
それに対し、本発明の本旨であるガスタービンエンジン10の出力制御においては、エンジン制御ECU40が機体要求出力に基づいて目標回転数を制御できるようにした。すなわち、各エンジン制御ECU40は機体要求出力の半分の出力を各ガスタービンエンジン10によって均等に出力すべく目標回転数を設定することができる。これにより、2基のガスタービンエンジン10は圧力比一定制御の下であっても同一回転数で運転されることになるため、双方の出力が均等になり、2基のガスタービンエンジン10の耐久性・信頼性・冗長性を確保することが可能になる。
このようなガスタービンエンジン10の出力制御を実現するために、本発明のガスタービンエンジン10の出力制御ルーチンには、エンジン制御用ECU40が機体要求出力を取得するための工程が組み込まれている。
本実施例の場合は、通常は機体制御用ECU41にのみ入力されるパイロットからの推力制御信号が、エンジン制御用ECU40にも入力されるようになっている。これによりエンジン制御用ECU40は機体要求出力を取得することができるようになる。
以下、本実施例の場合のガスタービンエンジン10の出力制御について、図6のフローチャートに基づいて説明する。
図6のフローチャートはガスタービンエンジン10の出力制御を行うためのルーチン(以下、「メインルーチン」という)を示すフローチャートであり、エンジン制御用ECU40によって所定期間毎に繰り返し実行される。
まず、ステップ601において、エンジン制御用ECU40は、ガスタービンエンジン10の状態を検出する。具体的にはガスタービンエンジン10に備えられた回転角センサ42などの各種センサから、ガスタービンエンジン10の回転数N1、大気圧P0、大気温度T0、コンプレッサ出口圧力P3、コンプレッサ出口温度T3、タービン入り口温度T4を検出する。
ステップ602では、エンジン制御用ECU40は、機体要求出力PS_tを算出する。機体要求出力PS_tは後述する機体要求出力PS_t演算サブルーチンを実行することで算出される。
ステップ603では、エンジン制御用ECU40は、前記ステップ602で算出した機体要求出力PS_tに基づいてガスタービンエンジン1基当たりの目標出力PS_sを算出する。本実施例では、機体要求出力PS_tを2基のガスタービンエンジン10で均等に分担して出力するようにするため、1基当たりの目標出力PS_sは機体要求出力PS_tの半分に設定される(PS_s←1/2×PS_t)。
ステップ604では、前記ステップ603で算出した目標出力PS_sに対応する目標
全空気流量Gaを算出する。目標全空気流量Gaは後述する目標全空気流量Ga演算サブルーチンを実行することで算出される。
ステップ605では、前記ステップ604において算出した目標全空気流量Gaに応じて、図5のガスタービンエンジンの動作特性に基づいて目標回転数Nsを算出する(Ns←f7(Ga))。ここで、関数f7は、図5のガスタービンエンジンの動作特性に基づいて、圧力比一定の条件下で目標全空気流量Gaに応じた目標回転数Nsを算出する関数である。図7は、この圧力一定の条件下での目標全空気流量Gaと目標回転数Nsとの関係を示す図である。図7の横軸は全空気流量Gaを表し、縦軸は目標回転数Nsを表す。関数f7は図5に基づいて予め求められており、目標空気流量Gaに応じて目標回転数Nsを求める関数又はマップとしてエンジン制御用ECU40内のROMに記憶されている。
ステップ606では、前記ステップ605において算出した目標回転数Nsとメインルーチンの最初のステップ601において検出した現在回転数N1との差に応じて、燃料噴射弁43から燃焼器12に供給される燃料噴射量Gfを補正する。これにより、各ガスタービンエンジン10は目標回転数Nsで運転されるようになる。燃料噴射量Gfは後述する燃料噴射量Gf演算サブルーチンを実行することで算出される。
以上が本実施例に係るガスタービンエンジン10の出力制御の概略である。
以下、各ステップで実行されるサブルーチンについて説明する。
図8は機体要求出力PS_t演算サブルーチンを示すフローチャートである。
まず、ステップ801において、エンジン制御用ECU40は、推力制御信号Aを検出する。推力制御信号Aはパイロットから機体制御用ECU41に入力される推力制御信号が分岐されてエンジン制御用ECU40にも入力されたものであり、パイロットが機体に要求している推力の大きさを表す。推力制御信号としてはスロットル信号などを例示することができる。
ステップ802では、エンジン制御用ECU40は、前記ステップ801で検出した推力制御信号Aから機体要求出力PS_tを算出する(PS_t←f9(A))。ここで、関数f9は、推力制御信号Aに応じた機体要求出力PS_tを算出する関数である。図9は、この推力制御信号Aと機体要求出力PS_tとの関係を示す図である。図9の横軸は推力制御信号Aを表し、縦軸は機体要求出力PS_tを表す。関数f9は予め実験により求められており、推力制御信号Aに応じて機体要求出力PS_tを求める関数又はマップとしてエンジン制御用ECU40内のROMに記憶されている。
エンジン制御用ECU40は機体要求出力PS_tを算出して本サブルーチンの実行を終了する。
図10は目標全空気流量Ga演算サブルーチンを示すフローチャートである。
まず、ステップ101では、エンジン制御用ECU40は、目標抽気流量Gc_tを算出する。具体的には、エンジン制御用ECU40は、前記ステップ603で算出したガスタービンエンジン1基あたりの目標出力PS_sを、抽気流路15から取り出すべき圧縮空気の流量(抽気流量Gc)に換算する。出力と圧縮空気の流量との換算式は理論的に求められており、数1のように表される。
Figure 2007154708
数1において、Jは熱の仕事当量、Cpは比熱、κは比熱比、P3/P0は圧力比、T3はコンプレッサ出口温度、Gcは抽気流量、PS_sは抽気出力を表している。数1の換算式は目標出力PS_s、コンプレッサ出口温度T3及び圧力比P3/P0に応じて目標抽気流量Gc_tを算出する関数f1又はマップとしてエンジン制御用ECU40内のROMに記憶されており、エンジン制御用ECU40はこの関数f1又はマップに基づいて目標抽気流量Gc_tを算出する(Gc_t←f1(PS_s,T3,P3/P0))。
ステップ102では、エンジン制御用ECU40は、タービン側空気流量Gtを算出する。タービン側空気流量Gtは後述するタービン側空気流量Gt演算サブルーチンを実行することで算出される。
ステップ103では、エンジン制御用ECU40は、目標全空気流量Gaを算出する。図4に示したように、コンプレッサ11で生成された圧縮空気は、一部(抽気流量Gc)が抽気流路15から出力として取り出され、残り(タービン側空気流量Gt)が燃焼用の空気として燃焼器12に導かれることから、目標全空気流量Gaは、前記ステップ101で算出した目標抽気流量Gc_tに前記ステップ102で算出したタービン側空気流量Gtを加えたものとして算出することができる(Ga←Gc_t+Gt)。
エンジン制御用ECU40は目標全空気流量Gaを算出して本サブルーチンの実行を終了する。
図11はタービン側空気流量Gt演算サブルーチンを示すフローチャートである。
まず、ステップ111では、エンジン制御用ECU40は、タービンガス流量G4を算出する。タービンガス流量G4に関しては、数2のような関係が成り立つことが知られている。
Figure 2007154708
数2において、Q4はタービン流量係数、G4はタービンガス流量、T4はタービン入り口温度、P4はタービン入り口圧力、P3はコンプレッサ出口圧力を表している。タービン流量係数Q4はタービンに固有の数値である。タービン流量係数Q4はタービンにおける圧縮空気の膨張率に依存して変化する値であるが、本実施例のガスタービンエンジン10の運転領域においては、タービン流量係数Q4はほぼ一定値となる。
また、タービン流量係数Q4は数2の第2項によって定義される量であるが、本実施例
のガスタービンエンジン10の場合、コンプレッサ出口圧力P3とタービン入り口圧力P4とはほぼ等しいと考えることができる。これは、燃焼器12において燃料噴射弁43から燃料が供給されたとしても、圧縮空気の圧力は燃焼器12を通過する前後でほとんど変化しないからである。従って、タービン入り口圧力P4はコンプレッサ出口圧力P3で近似することができ、数2の第3項が成立することになる。
このことから、タービン入り口温度T4及びコンプレッサ出口圧力P3とタービンガス流量G4との間には数3に示すような関係が成立することになる。
Figure 2007154708
数3の関係式はタービン入り口温度T4及びコンプレッサ出口圧力P3に応じてタービンガス流量G4を算出する関数f3又はマップとしてエンジン制御用ECU40内のROMに記憶されており、エンジン制御用ECU40はこの関数f3又はマップに基づいてタービンガス流量G4を算出する(G4←f3(T4,P3))。
ステップ112では、エンジン制御用ECU40は、タービン側空気流量Gtを算出する。タービンガス流量G4は、タービン側空気流量Gtと燃料噴射量Gfの和と考えられるので、タービン側空気流量Gtは前記ステップ111で算出したタービンガス流量G4から、現在エンジン制御用ECU40が燃料噴射弁43に出力している制御信号から検出可能な燃料噴射量Gfを減算して求めることができる(Gt←G4−Gf)。
エンジン制御用ECU40はタービン側空気流量Gtを算出して本サブルーチンの実行を終了する。
図12は燃料噴射量Gf演算サブルーチンを示すフローチャートである。
まず、ステップ121において、エンジン制御用ECU40は、回転数偏差ΔNを算出する。回転数偏差ΔNは、前記ステップ605で算出した目標回転数Nsと前記ステップ601で検出した現在のガスタービンエンジン10の回転数N1との差である(ΔN←Ns−N1)。
ステップ122では、エンジン制御用ECU40は、目標回転数Nsと現在の回転数N1との大小関係を比較する。具体的には、前記ステップ121で算出した回転数偏差ΔNが0より小さいか否かを判定する。
ステップ122において肯定判定された場合(ΔN<0)、エンジン制御用ECU40は、現在の回転数N1は目標回転数Nsと比較して過大であると判定し、燃料噴射量を減量してガスタービンエンジン10の回転数を減少させる。具体的には、エンジン制御用ECU40は、ステップ123において回転数偏差ΔNの大きさに応じた燃焼噴射補正量ΔGfを算出し、続くステップ124において現在の燃料噴射量Gfから燃料噴射補正量ΔGfを減算して新たな燃料噴射量Gfを算出する。
一方、ステップ122において否定判定された場合(ΔN>0)、エンジン制御用ECU40は、現在の回転数N1は目標回転数Nsと比較して過少であると判定し、燃料噴射量を増量してガスタービンエンジン10の回転数を増加させる。具体的には、エンジン制
御用ECU40は、ステップ125において回転数偏差ΔNの大きさに応じた燃料噴射補正量ΔGfを算出し、続くステップ126において現在の燃料噴射量Gfに燃料噴射補正量ΔGfを加算して新たな燃料噴射量Gfを算出する。
エンジン制御用ECU40は目標回転数Nsに応じた燃料噴射量Gfを算出して本サブルーチンの実行を終了する。
図13は、燃料噴射量Gf演算サブルーチンを実行する燃料噴射制御系を示す図である。
図13において、ガスタービンエンジン10に備えられた回転数センサ42によって現在のガスタービンエンジン10の回転数N1が検出され、回転数偏差演算器44に入力される。回転数偏差演算器44は、現在の回転数N1と目標回転数Nsとの差ΔNを算出し、算出結果を燃料噴射量演算器45に入力する。燃料噴射量演算器45は、回転数偏差ΔNの大きさに応じて燃料噴射補正量ΔGfを算出し、回転数偏差ΔNの正負に応じて現在の燃料噴射量Gfに対して燃料噴射補正量ΔGfを増減することにより、新しい燃料噴射量Gfを算出する。エンジン制御用ECU40は、新しい燃料噴射量Gfによる燃料噴射を実施すべく燃料噴射弁43に対して制御信号を出力する。
エンジン制御用ECU40によって以上説明したような出力制御を行うことにより、各ガスタービンエンジン10は圧力比一定制御の下で同一回転数で運転されることになり、機体要求出力を2基のガスタービンエンジン10によって均等に分担して出力することが可能になる。
次に、本発明の上記実施例1とは異なる実施例を説明する。本実施例と実施例1との相違点は、エンジン制御用ECU40が機体要求出力を取得するための手段のみである。従って、以下の説明では実施例1と共通する構成要素に関する説明は適宜省略する。
図14は、本実施例の場合の駆動源5の概略構成を示す図である。実施例1の場合の駆動源5の構成と異なる点は、本実施例では、パイロットからの推力制御信号はエンジン制御用ECU40には入力されず、通常通り機体制御用ECU41にのみ入力されている。その代わり、各エンジン制御用ECU40は、各エンジン制御用ECU40が制御しているガスタービンエンジン10の出力制御情報を相互に通信し合うことができるようになっている。
すなわち、第1エンジン制御用ECU40Aは、第1ガスタービンエンジン10Aに対する出力制御信号を第2エンジン制御用ECU40Bに送信するとともに、第2エンジン制御用ECU40Bから送信されてくる第2ガスタービンエンジン10Bに対する出力制御信号を受信する。第2エンジン制御用ECU40Bについても同様である。
これにより、各エンジン制御用ECU40は、各エンジン制御用ECU40が制御しているガスタービンエンジン10(以下、「自エンジン」という)の出力と、他方のエンジン制御用ECU40が制御しているガスタービンエンジン10(以下、「他エンジン」という)の出力を知ることができ、自エンジンの出力と他エンジンの出力の和として機体要求出力を取得することが可能になっている。
本実施例の場合にエンジン制御用ECU40によって行われるガスタービンエンジン10の出力制御ルーチンは、実施例1における出力制御ルーチンのメインルーチン(図6)のステップ602で実行される機体要求出力PS_t演算サブルーチンの内容が異なるだ
けで、他のルーチンについては実施例1の場合と共通である。
以下、本実施例の場合の機体要求出力PS_t演算サブルーチンについて図15のフローチャートに基づいて説明する。
まず、ステップ151において、エンジン制御用ECU40は、他エンジンの出力PS_oを検出する。これは他方のエンジン制御用ECU40から送信されてくる他エンジンの出力制御信号を受信することによってエンジン制御用ECU40に入力される。
ステップ152において、エンジン制御用ECU40は、全空気流量Gaを算出する。具体的には、図5のガスタービンエンジンの動作特性に基づいて、現在のガスタービンエンジン10の回転数N1、圧力比P3/P0、大気温度T0、大気圧P0に応じて、全空気流量Gaを算出する(Ga←f5(N1,P3/P0,T0,P0))。ここで、関数f5は、図5のガスタービンエンジンの動作特性に基づいて、圧力比一定の条件下で回転数N1に応じた全空気流量Gaを算出する関数である。関数f5は図5に基づいて予め求められており、回転数N1に応じて全空気流量Gaを求める関数又はマップとしてエンジン制御用ECU40内のROMに記憶されている。
ステップ153では、エンジン制御用ECU40は、タービン側空気流量Gtを算出する。タービン側空気流量Gtは前記したタービン側空気流量Gt演算サブルーチンを実行することで算出される。
ステップ154では、エンジン制御用ECU40は、抽気流量Gcを算出する。図4に示したように、コンプレッサ11で生成された圧縮空気は、一部(抽気流量Gc)が抽気流路15から出力として取り出され、残り(タービン側空気流量Gt)が燃焼用の空気として燃焼器12に導かれることから、抽気流量Gcは、前記ステップ152で算出した全空気流量Gaから前記ステップ153で算出したタービン側空気流量Gtを減算したものとして算出することができる(Gc←Ga−Gt)。
ステップ155では、エンジン制御用ECU40は、自エンジン出力PS_mを算出する。具体的には、前記ステップ154で算出した抽気流量Gcを、ガスタービンエンジン10の出力に換算する。出力と圧縮空気の流量との換算式は前記した数1を用いることができる。但し、ここでは、数1の換算式は、抽気流量Gc、圧力比P3/P0、コンプレッサ出口温度T3に応じて自エンジン出力PS_mを算出する関数f4又はマップとしてエンジン制御用ECU40内のROMに記憶されており、エンジン制御用ECU40はこの関数f4又はマップに基づいて自エンジン出力PS_mを算出する(PS_m←f4(Gc,P3/P0,T3))。ここで、関数f4は前記した関数f1の逆関数であり、数4のように表される。
Figure 2007154708
数4において、Jは熱の仕事当量、Cpは比熱、κは比熱比、P3/P0は圧力比、T3はコンプレッサ出口温度、Gcは抽気流量、PS_mは自エンジン出力を表している。
ステップ156では、エンジン制御用ECU40は、機体要求出力PS_tを算出する。具体的には、前記ステップ151において検出した他エンジン出力PS_oと、前記ステップ155において算出した自エンジン出力PS_mとの和として機体要求出力PS_tを算出する(PS_t←PS_m+PS_o)。
エンジン制御用ECU40は機体要求出力PS_tを算出して本サブルーチンの実行を終了する。
これによりエンジン制御用ECU40は機体要求出力を取得することが可能になり、この機体要求出力に基づいて図6のステップ603以降のステップ及びサブルーチンを順次実行することにより、機体要求出力の半分の出力を各ガスタービンエンジン10によって均等に分担して出力すべく目標回転数を設定することができる。その結果、2基のガスタービンエンジン10は圧力比一定制御の下で同一回転数で運転されることになるので、双方の出力が均等になり、2基のガスタービンエンジン10の耐久性・信頼性・冗長性を確保することが可能になる。
なお、以上述べた実施例は本発明を説明するための一例であって、本発明の本旨を逸脱しない範囲内において上記の実施形態には種々の変更を加え得ることはもちろんである。特に、上記実施例では2基のガスタービンエンジンを備えた飛翔機の制御装置について説明を行ったが、ガスタービンエンジンの搭載個数は2基に限られるものではなく、2基以上のガスタービンエンジンを備えた飛翔機に関しても上記実施例と同様の制御を実施することが可能である。
本発明の実施例に係る飛翔機の外観を示す図である。 本発明の実施例に係る推力発生器(ファン)の概略構成を示す図である。 本発明の実施例1に係る駆動源の概略構成を示す図である。 本発明の実施例に係るガスタービンエンジンの動作にかかわる圧縮空気の流れを示す図である。 本発明の実施例に係るガスタービンエンジンの動作特性を示す図である。 本発明の実施例に係るガスタービンエンジンの出力制御ルーチンを示すフローチャートである。 本発明の実施例1に係る全空気流量と回転数との関係を示す図である。 本発明の実施例1に係る機体要求出力演算サブルーチンを示すフローチャートである。 本発明の実施例1に係る推力制御信号と機体要求出力との関係を示す図である。 本発明の実施例に係る目標全空気流量演算サブルーチンを示すフローチャートである。 本発明の実施例に係るタービン側空気流量演算サブルーチンを示すフローチャートである。 本発明の実施例に係る燃料噴射量演算サブルーチンを示すフローチャートである。 本発明の実施例に係る燃料噴射制御系を示す図である。 本発明の実施例2に係る駆動源の概略構成を示す図である。 本発明の実施例2に係る機体要求出力演算サブルーチンを示すフローチャートである。
符号の説明
1・・・飛翔機
2・・・推力発生器
3・・・リアクションジェットノズル
4・・・乗員席
5・・・駆動源
10A/B・・・第1/2ガスタービンエンジン
11A/B・・・第1/2コンプレッサ
12A/B・・・第1/2燃焼器
13A/B・・・第1/2タービン
14A/B・・・第1/2回転軸
15A/B・・・第1/2抽気通路
16A/B・・・第1/2逆止弁
17・・・集合空気流路
18・・・推力用空気流路
19・・・流量制御弁
21・・・ファン駆動用タービン
22・・・減速器
23・・・ファン
31・・・姿勢制御用空気流路
32・・・電磁弁
40A/B・・・第1/2エンジン制御ECU
41・・・機体制御ECU
42A/B・・・第1/2回転角センサ
43A/B・・・第1/2燃料噴射弁

Claims (2)

  1. 複数のガスタービンエンジンと、
    前記各ガスタービンエンジンから抽気される圧縮空気がそれぞれ流通する抽気流路と、
    前記各抽気流路を流通する圧縮空気を集合させて流通させる集合空気流路と、
    前記集合空気流路を流通する圧縮空気を利用して推力を発生する推力発生装置と、
    前記集合空気流路を流通する圧縮空気を利用して姿勢制御を行う姿勢制御装置と、
    前記推力発生装置に供給される圧縮空気の量を制御する推力用流量制御装置と、
    前記姿勢制御装置に供給される圧縮空気の量を制御する姿勢制御用流量制御装置と、
    前記各ガスタービンエンジンをそれぞれ制御するエンジン制御手段と、
    運転者からの推力制御信号及び姿勢制御信号に基づいて前記推力用流量制御装置及び前記姿勢制御用流量制御装置を制御する機体制御手段と、
    を備えた飛翔機の制御装置において、
    前記各エンジン制御手段は、前記運転者からの推力制御信号を入力可能とし、入力された推力制御信号に基づいて前記各ガスタービンエンジンを制御することを特徴とする飛翔機の制御装置。
  2. 複数のガスタービンエンジンと、
    前記各ガスタービンエンジンから抽気される圧縮空気がそれぞれ流通する抽気流路と、
    前記各抽気流路を流通する圧縮空気を集合させて流通させる集合空気流路と、
    前記集合空気流路を流通する圧縮空気を利用して推力を発生する推力発生装置と、
    前記集合空気流路を流通する圧縮空気を利用して姿勢制御を行う姿勢制御装置と、
    前記推力発生装置に供給される圧縮空気の量を制御する推力用流量制御装置と、
    前記姿勢制御装置に供給される圧縮空気の量を制御する姿勢制御用流量制御装置と、
    前記各ガスタービンエンジンをそれぞれ制御するエンジン制御手段と、
    運転者からの推力制御信号及び姿勢制御信号に基づいて前記推力用流量制御装置及び前記姿勢制御用流量制御装置を制御する機体制御手段と、
    を備えた飛翔機の制御装置において、
    前記各エンジン制御手段は、各々のエンジン制御信号を相互に通信し合い、全てのエンジン制御信号に基づいて前記各ガスタービンエンジンを制御することを特徴とする飛翔機の制御装置。
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