JP2007151687A - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】興趣性の高い遊技球の振り分け動作を行うことができる遊技機を提供する。
【解決手段】遊技盤4の遊技領域6には、液晶表示装置60の上方から右側にかけて大型入賞装置64が設置されている。大型入賞装置64内には透明カバーに覆われた振分装置100が設置されており、振分装置100はV穴および複数の通常判定穴を有した円盤状の振分回転体を有する。大型入賞装置64に入賞した遊技球は、振分回転体の周囲を転動して最終的にV穴または通常判定穴に振り分けられるが、最初のうちは振分回転体が転動面よりも上方の位置で回転しながら遊技球を弾くので、振分回転体が下降するまでどこに振り分けられるかが予測しにくい。
【選択図】図3

Description

本発明は、入賞装置に入賞した遊技球の振り分けを行う遊技機に関する。
この種の遊技機に関する先行技術として、入賞装置において遊技球を特別入賞口か一般入賞口かのいずれかに振り分けるものが知られている(例えば、特許文献1参照。)。この先行技術では、特別入賞口と一般入賞口を有したルーレット盤状の回転体を回転させておき、その周囲に配置された輪型の樋部に遊技球を転動させた上で、樋部から回転体へ遊技球を移動させるものとなっている。樋部は水平面に対して傾くため、樋部での遊技球の転動はその最も低い位置に収束し、最後は切欠状の誘導路から回転体へ遊技球が移動する。このとき、誘導路の直ぐ内側に特別入賞口が位置していれば、遊技球は特別入賞口へ振り分けられ、その他の一般入賞口が位置していれば、遊技球は一般入賞口へと振り分けられる。
上記の先行技術は、入賞装置内での遊技球の振り分け動作に関して、ルーレット盤を模した回転体が回転する様子のほか、樋部にて遊技球が往復しながら転動し、やがて転動が収束すると樋部から回転体へ遊技球が移動することで、特別入賞口または一般入賞口に振り分けられる様子を遊技者に面白く見せることができる点で優れている。
特開2004−236834号公報(9−11頁、図3〜図6)
先行技術に例示されるように、従来から遊技球の振り分け動作の過程に趣向を凝らした技術が知られているものの、遊技機の技術分野においては、さらなる興趣性を追求した開発への意欲が極めて旺盛である。そこで本発明は、かかる開発土壌から生まれた成果を世に提供するものである。
〔基本的手段〕
本発明の遊技機は、上方に開口して形成された振り分け用の球受入穴を有した円盤状の回転体を用いて遊技球の振り分けを行うものである。回転体には複数の球受入穴が設けられており、いずれの球受入穴に遊技球が振り分けられるかが最も遊技者の興味を引きつける対象である。例えば、ある特定の球受入穴に遊技球が振り分けられると、遊技者に何らかの特典ないし利益が付与される遊技機であれば、遊技者は特定の球受入穴に遊技球が振り分けられるか否かを手に汗握る心持ちで見守ることになる。ただし、先行技術に例示されるように、しばらく遊技球が惰性で転動し、その転動が収まりかけた頃に遊技球がいずれかの球受入穴に振り分けられる態様では、その過程の動きを遊技者が注意してみているうちに、ある程度の振り分け先の予測が付いてしまうことがある。
そこで本発明では、遊技球が振り分け用の穴に入る前の段階で、回転体の周囲に遊技球を転動させておき、このとき回転体を遊技球の転動面よりも上方に位置付けて回転させる手段を採用する。この状態で回転体を回転させると、その外周壁面が遊技球に接触することで遊技球に勢いを付け、その転動を活発にすることができる。
そして本発明は、回転体の周囲にて遊技球を転動させた後、遊技球の転動面に対して回転体を下降させる手段を用いる。転動面に対して回転体を下降させると、さっきまで遊技球と接触していた外周壁面が転動面よりも下位に沈み込み、また、遊技球も回転体の外周壁面と擦れ合わなくなって次第に勢いを失うので、やがて遊技球が回転体の外周壁を越えて移動することが可能になる。この状態で遊技球は、上方に開口した球受入穴のいずれかに入り込み、それによって遊技球の振り分けが行われる。
このような手段の採用により、本発明によれば、振り分け動作の過程で最初のうち回転体の周囲で遊技球を活発に転動させることで、果たして遊技球がどこまで転動するのかを遊技者に予測させにくくする状況を作り出すことができる。この点、単純に惰性で遊技球を転動させるだけの態様と比較すると、見た目上で遊技球の転動態様の予測(転動速度や方向からみた予測)がより困難であるといえる。このように、遊技球の転動態様の予測が困難であれば、最終的に遊技球がどこへ振り分けられるのかを予測することはさらに困難であり、最後まで遊技者の興趣を低下させにくい。
加えて本発明には、より好ましい手段が組み合わされる。すなわち本発明は、はじめに回転体の周囲に遊技球を転動させる際、ある程度の勢い(初速)をもって遊技球が転動を開始できる手段を採用する。例えば、一定の傾斜面に沿って遊技球を転動させ、そこで得た加速によって遊技球にある程度の勢いを与えながら回転体の周囲に進入させる手段である。この場合、最初から遊技球がある程度の初速をもって回転体の周囲を転動し始めるので、遊技者の見た目上でもたつき感がなく、きびきびとした振り分け動作が実現される。
上記の手段と合わせて、本発明は、遊技球が回転体の周囲を回転し始めるときの転動速度に比較して回転体の外壁面を高速で移動させる手段を有することが好ましい。この場合、遊技球が回転体の外周壁面に擦れ合うことでさらに勢いを与えられ、ますます活発に転動し続けることができる。
本発明で行われる回転体を用いた振り分け動作は、1回につき1個の遊技球についてのみ行われるとは限らない。すなわち本発明は、可動片を用いて入賞口を開閉させる入賞装置の内部に回転体を配置し、入賞口の1回の開放時に複数の遊技球を入賞させた状態で振り分け動作を行う手段を採用することができる。この場合、回転体の周囲に複数の遊技球を滞留させた状態でこれらを活発に転動させることで、見た目上の面白さをより強調することができる。また、回転体に形成されている球受入穴の数に対して、振り分けられる遊技球の数が増えれば、その分、遊技者にとって好ましい振り分け結果が得られることへの期待感が大きく高まる。
本発明で行われる回転体を用いた振り分け動作を、1回につき複数個の遊技球について行うために以下の手段を採用する。すなわち、発射装置により遊技球を1個ずつ間欠的に発射する発射時間間隔よりも長期間にわたって入賞装置の可動片を動作させて入賞口を開放する手段である。入賞口の開放期間は、発射装置による遊技球の発射時間間隔の2倍以上とする。また開放期間の上限は、回転体に形成されている球受入穴の総数(特定の球受入穴の数とその他の球受入穴の数の合算)と同程度の個数か、もしくは球受入穴の数よりも1個ないし5個多い個数の遊技球が発射されるのに要する時間に設定することができる。
球受入穴の数よりも多い個数の遊技球が発射装置により発射されるのに要する時間を入賞口の開放期間とすると、理論上は1回の振り分け動作で球受入穴の数よりも多くの遊技球を入賞口に流入させることができ、それよって回転体の周囲に球受入穴の総数より多くの遊技球を滞留させることができる。この場合、特定の球受入穴に振り分けられる確率が極めて高くなる(理論上は100%になることもあり得る)ので、それだけ遊技者の期待感を大きく高めることができる。
また本発明では、振り分けを行う過程で回転体の回転を一旦停止させる場合と、回転体を回転させたまま振り分け動作を完結させる場合の2通りに手段が分かれる。前者は、ある程度まで遊技球を活発に転動させた後、その転動面に対して回転体を下降させるとともに、予め決まった位置または適宜の位置で回転体の回転を停止させる手段である。この場合、球受入穴の位置が先に固定されているので、後は遊技球がどこへ入り込むかによって振り分けの結果が決まるが、上記のように遊技球はそれまで回転体の外周壁面との接触で活発な転動を行っているため、やはり最後までどの球受入穴に振り分けられるかの予測は難しい。
一方の後者では、ある程度まで遊技球を活発に転動させた後、その転動面に対して回転体を下降させた後も引き続き回転体を回転させる手段である。この場合、球受入穴の位置は回転体の回転とともに変位していくので、遊技球の転動態様だけを目で追っているだけでは、遊技球がいずれの球受入穴に振り分けられるかは予測できない。この場合は、球受入穴の位置が変位する態様と遊技球の転動態様との相対関係から振り分け先が決まるため、見た目上の予測がより困難であり、それだけ遊技者の興味を最後まで引きつけやすい。また遊技者からみれば、おおよその予測に反して自己に好ましい振り分け結果が得られることもあれば、逆に、予測に反して残念な振り分け結果になってしまうこともあるので、遊技者に最後まで気の抜けない緊張感を抱かせることができる。
また前者については、入賞口の1回の開放時に複数の遊技球を入賞させた状態で振り分け動作を行う手段を組み合わせることで以下の効果が得られる。すなわち、球受入穴の位置が先に固定されていれば、その周囲に複数の遊技球が転動していることで、その中のどれかが特定の球受入穴に振り分けられる確率が高まるので、遊技球の数が多いほど遊技者の期待感を高めることができる。
一方の後者についても、入賞口の1回の開放時に複数の遊技球を入賞させた状態で振り分け動作を行う手段を組み合わせることで、回転体の回転中に多数の遊技球が特定の球受入穴の近くを転動していれば、その中のどれかが特定の球受入穴に振り分けられる確率が高まるので、遊技球の数が多いほど遊技者の期待感を高めることができる。
〔構成要素の開示〕
本発明の遊技機で振り分け動作に用いる回転体は円盤状の外形を有する。この回転体には、その周縁に沿って形成された外周壁よりも内側の位置で上方に開口した複数の球受入穴が形成されている。また、回転体の周囲で遊技球を転動させるため、本発明の遊技機は転動面を構成する部材として誘導受皿を有する。この誘導受皿には、遊技球を円周方向に転動させる環状面が形成されており、環状面は円周の中心に向かって下り傾斜を有する。
このような環状面に遊技球が進入してくると、ある程度の勢いがある間は遊技球は円周方向に転動しているが、回転体が下降して遊技球が勢いを失ってくると、やがて遊技球はそれまでの円周軌道を持続できなくなって環状面の中心方向へ渦を描くように転げ落ちていく。この後、遊技球は環状面から転げ落ちる際に回転体の外周壁の頂部を越え、その内側にあるいずれかの球受入穴に入り込むことができる。
本発明の遊技機は、その本体となるべき枠と遊技盤を備える。枠は、遊技場の島設備等に設置される縦型の外形を有した部材であり、このような枠は、島設備に設置された状態で、遊技を行うために着席した状態の遊技者に正面から相対する。また、遊技盤は枠に支持されているが、枠に対して着脱可能である。遊技盤の表面には遊技領域が形成されており、遊技領域は着席した状態の遊技者に対して正面から相対する。枠には発射装置が設置されており、この発射装置は遊技領域に向けて遊技球を1個ずつ間欠的に発射することができる。
上記の回転体および誘導受皿は、所定の入賞装置の中に設置される。すなわち、本発明の遊技機には、その遊技領域内に入賞装置が設置されており、この入賞装置は入賞口を開閉したり、その開口幅を大小に変化させることで遊技球の流入度合を大小に変更可能である。入賞口が開閉する態様であれば、その開放中に遊技球が入賞可能であり、開口幅が大小に変化する態様であれば、開口幅がより大きいときほど入賞する確率が高まる。
入賞装置内には、入賞した遊技球を誘導受皿まで誘導する誘導経路が形成されている。この誘導経路は、入賞口から流入して入賞球となった遊技球の転動を案内する。誘導受皿の環状面は、誘導経路の終端に近接して設置されている。環状面は、その上面にて誘導経路を通じて案内された遊技球を受け入れて円周方向に転動させる形状をなす。
さらに回転体は、環状面の内周側に鉛直な回転中心軸線周りに回転可能に設けられており、この回転体には、これを回転中心軸線周りに回転させる回転機構が組み合わされる。また本発明の遊技機は、誘導受皿に対して回転体をその回転中心軸線に沿って相対的に上下に移動可能に支持する昇降機構を有する。この昇降機構は、誘導受皿に対して回転体を相対的に上方へ移動させた状態では、回転体の外周壁を環状面の内縁よりも上方に位置付ける。この場合、環状面上を転動する遊技球が回転体の外周壁の表面にて案内される態様が実現される。一方、昇降機構は、誘導受皿に対して回転体を相対的に下方へ移動させると、この状態では回転体の外周壁を環状面の内縁よりも下方に位置付ける。この場合、環状面の下り傾斜に沿って遊技球が転動し、回転体の外周壁を越えて複数の球受入穴のいずれかに入り込むことが許容される。
上記の昇降機構により誘導受皿に対して回転体が相対的に上方に移動された状態では、回転している回転体の外周面との接触により遊技球が引き連れられて環状面上にて回転体の周囲を転動する。特に遊技球が複数あれば、環状面の上で遊技球が活発に攪拌される様子を見て取ることができ、遊技者に対する訴求力が増す。そしてこの後、昇降機構により誘導受皿に対して回転体が相対的に下方に移動されると、複数の球受入穴のうち少なくとも特定の1つを特定球受入穴としたとき、この特定球受入穴に遊技球が受け入れられるか否かによって入賞装置内での遊技球の振り分けが行われる。
上記のような振り分け動作においては、遊技球を活発に転動させる様子を遊技者に見せながら振り分け先の予測を困難にしておき、そこから回転体を下降させて一気に遊技球を振り分けるという奇抜な動作を実現することができる。
本発明の遊技機においては、遊技球の振り分け結果をもって以下の遊技性を持たせることができる。すなわち、入賞装置内での振り分けの結果、遊技球が特定球受入穴に受け入れられた場合、それまでよりも遊技者に有利な遊技状態に移行する特典が与えられる遊技性である。例えば、上記の入賞装置とは別に遊技領域内には可変入賞装置が設置されており、この可変入賞装置は、所定の開閉部材を作動させて特別な入賞口を開閉する機能を有する。そして、入賞装置内での振り分けの結果、遊技球が特定球受入穴に受け入れられた場合、可変入賞装置が開閉部材を作動させて特別な入賞口を開放する動作を行う。
特別な入賞口が開放されると、この間に遊技球を入賞させることで遊技者はまとまって多くの賞球を獲得する機会が与えられるので、遊技者にとって賞球を得る利益の高い特典となる。特に、入賞装置内での振り分け結果に応じてこのような特典が与えられることを遊技者が知っていれば、回転体を用いた振り分け動作に対する遊技者の興味がより一層強いものとなる。
あるいは、入賞装置内での振り分けの結果、遊技球が特定球受入穴に受け入れられた場合、同じ入賞装置によってその入賞口が所定期間にわたり所定回数まで開放される動作が繰り返し行われる態様でもよい。この場合、入賞装置内で遊技球が特定球受入部に振り分けられる前に比較して遊技者に有利な状態に移行し、この有利な状態では、遊技者は入賞装置の入賞口に遊技球を入賞させることで多くの賞球を獲得する機会が与えられる。なおこの場合、入賞装置とは別の可変入賞装置を必須要素としなくてもよい。
以上のように本発明の遊技機では、遊技球が回転体のいずれの球受入穴(特定球受入穴かその他の球受入穴)に入り込むかによって1回の振り分け動作が行われることが基本的な構成であるが、このような振り分け動作を繰り返し実行するために以下の構成を付加することができる。
先ず、誘導受皿の環状面の内周側の位置で回転体よりも下方に転動案内面が設けられる。この転動案内面は、回転体の下方への移動により遊技球が複数の球受入穴のいずれかに入り込んだ状態で回転機構により回転されるとき、各球受入穴の下方にて遊技球の転動を案内する。これにより、回転体の回転に伴って遊技球がその回転方向に移送可能となる。また、回転体の下方に球落下通路が形成されており、この球落下通路は、転動案内面にて開口している。そして球落下通路は、回転体の回転に伴い遊技球が受け入れられた状態の球受入穴が開口の上方に重なり合うことで、球受入穴から開口を通じて遊技球を落下させることができる。これにより、振り分け先が決まった後の遊技球を回転体から排出または回収することができ、次の振り分け動作に向けて入賞装置の内部を空にすることができる。
次に上記の回転体において、複数の球受入穴のうち少なくとも特定の1つを特定球受入穴としたとき、この特定球受入穴とその他の球受入穴とでは、回転体の半径方向でみた位置が互いに所定長さ分ずれている。そして球落下通路は、回転体の半径方向でみた特定球受入穴の位置と、その他の球受入穴の位置とのそれぞれに対応して、少なくとも転動案内面の2箇所に開口して形成されている。
このような構成により、特定球受入穴に振り分けられた遊技球は、それ専用の球落下通路を通じて回収することができる。したがって、球落下通路の途中に検出スイッチ等を設置することにより、電気的な機械処理によって特定球受入穴に遊技球が振り分けられたという結果を自動判別することができる。
〔解決手段の提示〕
以上の手段および構成要素を組み合わせ、具体的に構成した解決手段を以下に提示する。なお本発明の遊技機は、以下に提示した解決手段の構成要素をより限定して構成してもよいし、あるいは、個々の解決手段から抽出した構成要素を組み合わせて別の解決手段としたり、解決手段相互の構成要素を入れ替えたりしても成立し得る。
〔解決手段1〕
遊技を行うために着席した状態の遊技者に正面から相対するべく縦型に設置される枠状部材と、前記枠状部材に着脱可能に支持され、前記着席した状態の遊技者に対面する表面に遊技球が流下する遊技領域が形成された遊技盤と、前記枠状部材に設置され、前記遊技盤の遊技領域に向けて遊技球を1個ずつ間欠的に発射する発射装置と、前記遊技領域内に設置され、前記発射装置により発射された遊技球が流下する過程で所定の入賞口から流入可能であり、かつ前記入賞口への遊技球の流入度合を大小に変更可能な入賞装置と、前記入賞装置内に形成され、前記入賞口から流入して入賞球となった遊技球の転動を案内する誘導経路と、前記入賞装置内に前記誘導経路の終端に近接して設置され、上面に前記誘導経路を通じて案内された遊技球を受け入れて円周方向に転動させる環状面を有し、かつ、この環状面が円周の中心に向かって下り傾斜した誘導受皿と、前記環状面の内周側に鉛直な回転中心軸線周りに回転可能に設けられ、周縁に形成された外周壁よりも内側の位置で上方に開口することで上方から遊技球を受け入れ可能な複数の球受入穴が形成された円盤状の回転体と、前記回転体をその回転中心軸線周りに回転させる回転機構と、前記誘導受皿に対して前記回転体をその回転中心軸線に沿って相対的に上下に移動可能に支持するとともに、前記回転体を相対的に上方へ移動させた状態では前記回転体の外周壁を前記環状面の内縁よりも上方に位置付けることで前記環状面上を転動する遊技球を前記回転体の外周壁の表面にて案内させる一方、前記回転体を相対的に下方へ移動させた状態では前記回転体の外周壁を前記環状面の内縁よりも下方に位置付けることにより、前記環状面の下り傾斜に沿って遊技球が転動するとともに前記回転体の外周壁を越えて複数の前記球受入穴のいずれかに入り込むことを許容する昇降機構とを備えた遊技機。
〔解決手段2〕
解決手段1に記載の遊技機において、前記昇降機構により前記誘導受皿に対して前記回転体が相対的に上方に移動された状態では、回転している前記回転体の外周面との接触により遊技球が引き連れられて前記環状面上にて前記回転体の周囲を転動し、この後、前記昇降機構により前記誘導受皿に対して前記回転体が相対的に下方に移動されると、複数の前記球受入穴のうち少なくとも特定の1つを特定球受入穴としたとき、この特定球受入穴に遊技球が受け入れられるか否かによって前記入賞装置内での遊技球の振り分けが行われる。
〔解決手段3〕
解決手段2に記載の遊技機において、前記遊技領域内に配置され、所定の開閉部材を作動させて特別な入賞口を開閉する可変入賞装置をさらに備え、前記可変入賞装置は、前記入賞装置内での振り分けの結果、遊技球が前記特定球受入穴に受け入れられた場合、前記開閉部材を作動させて前記特別な入賞口を開放する動作を行う。
〔解決手段4〕
解決手段1から3のいずれかに記載の遊技機において、前記環状面の内周側の位置で前記回転体よりも下方に設けられ、前記回転体の下方への移動により遊技球が複数の前記球受入穴のいずれかに入り込んだ状態で前記回転機構により回転されるとき、前記各球受入穴の下方にて遊技球の転動を案内することにより前記回転体の回転に伴い遊技球を回転方向に移送可能とする転動案内面と、前記転動案内面に開口して形成され、前記回転体の回転に伴い遊技球が受け入れられた状態の前記球受入穴が前記開口の上方に重なり合うことで、前記球受入穴から前記開口を通じて遊技球を落下させる球落下通路とをさらに備え、複数の前記球受入穴のうち少なくとも特定の1つを特定球受入穴としたとき、この特定球受入穴とその他の前記球受入穴とでは、前記回転体の半径方向でみた位置が互いに所定長さ分ずれており、前記球落下通路は、前記回転体の半径方向でみた前記特定球受入穴の位置と、その他の前記球受入穴の位置とのそれぞれに対応して、少なくとも前記転動案内面の2箇所に開口して形成されている。
〔解決手段5〕
解決手段1から4のいずれかに記載の遊技機において、前記入賞装置内にて前記誘導経路と前記環状面との間に形成され、前記環状面の外側から前記環状面における円周の接線の方向に延びる下り傾斜に沿って遊技球を転動させながら前記環状面に遊技球を進入させる進入経路と、前記回転機構に備えられ、前記進入経路を通じて前記環状面に進入してきた遊技球が前記環状面の上を円周方向に転動するときの転動速度に比較して前記回転体の外壁面を高速で移動させるべく前記回転体を回転させるモータとをさらに備えている。
〔解決手段6〕
解決手段2から5のいずれかに記載の遊技機において、前記入賞装置に入賞した遊技球が前記誘導経路を経て前記環状面に到達する前に前記昇降機構により前記回転体を前記誘導受皿に対して上方に移動させる初期上昇動作と、前記入賞装置に入賞した遊技球が前記誘導経路を経て前記環状面に到達する前に前記回転機構により前記回転体を回転させる初期回転動作と、前記初期上昇動作および前記初期回転動作の実行に伴い前記環状面の上にて遊技球を円周方向に転動させた後、前記回転機構による前記回転体の回転を停止させる回転停止動作と、前記回転停止動作の実行に合わせて前記昇降機構により前記回転体を前記誘導受皿に対して下方に移動させる中間下降動作と、前記回転停止動作および前記中間下降動作の実行に伴い、前記環状面の上を転動していた遊技球が前記特定球受入穴かもしくはその他の前記球受入穴のいずれかに受け入れられた後に前記回転機構により停止状態にある前記回転体を回転させる後期回転動作とを実行する制御を行う制御装置を備えている。
〔解決手段7〕
解決手段2から5のいずれかに記載の遊技機において、前記入賞装置に入賞した遊技球が前記誘導経路を経て前記環状面に到達する前に前記昇降機構により前記回転体を前記誘導受皿に対して上方に移動させる初期上昇動作と、前記入賞装置に入賞した遊技球が前記誘導経路を経て前記環状面に到達する前に前記回転機構により前記回転体を回転させる初期回転動作と、前記初期上昇動作および前記初期回転動作の実行に伴い前記環状面の上にて遊技球を円周方向に転動させた後、前記回転機構により前記回転体を回転させながら前記昇降機構により前記回転体を前記誘導受皿に対して下方に移動させる回転下降動作と、前記回転下降動作の実行に伴い、前記環状面の上を転動していた遊技球が前記特定球受入穴かもしくはその他の前記球受入穴のいずれかに受け入れられた後に引き続き前記回転機構により前記回転体を回転させる継続回転動作とを実行する制御を行う制御装置を備えている。
〔解決手段8〕
遊技を行うために着席した状態の遊技者に正面から相対するべく縦型に設置される枠状部材と、前記枠状部材に着脱可能に支持され、前記着席した状態の遊技者に対面する表面に遊技球が流下する遊技領域が形成された遊技盤と、前記枠状部材に設置され、前記遊技盤の遊技領域に向けて遊技球を1個ずつ間欠的に発射する発射装置と、前記遊技領域内に設置され、前記発射装置により発射された遊技球が流下する過程で所定の入賞口から流入可能であり、かつ前記入賞口への遊技球の流入度合を大小に変更可能な入賞装置と、前記入賞装置内に形成され、前記入賞口から流入して入賞球となった遊技球の転動を案内する誘導経路と、前記入賞装置内に前記誘導経路の終端に近接して設置され、上面に前記誘導経路を通じて案内された遊技球を受け入れて円周方向に転動させる環状面を有し、かつ、この環状面が円周の中心に向かって下り傾斜した誘導受皿と、前記環状面の内周側に鉛直な回転中心軸線周りに回転可能に設けられ、周縁に形成された外周壁よりも内側の位置で上方に開口することで上方から遊技球を受け入れ可能な複数の球受入穴が形成されるとともに、これら複数の前記球受入穴のうち少なくとも特定の1つを特定球受入穴としたとき、この特定球受入穴とその他の前記球受入穴とが、前記外周壁から前記回転中心軸線の方向へ互いに所定長さ分ずれた位置に形成されている円盤状の回転体と、前記回転体をその回転中心軸線周りに回転させる回転機構と、前記誘導受皿に対して前記回転体をその回転中心軸線に沿って相対的に上下に移動可能に支持するとともに、前記回転体を相対的に上方へ移動させた状態では前記回転体の外周壁を前記環状面の内縁よりも上方に位置付けることで前記環状面上を転動する遊技球を前記回転体の外周壁の表面にて案内させる一方、前記回転体を相対的に下方へ移動させた状態では前記回転体の外周壁を前記環状面の内縁よりも下方に位置付けることにより、前記環状面の下り傾斜に沿って遊技球が転動するとともに前記回転体の外周壁を越えて前記特定球受入穴かもしくはその他の前記球受入穴のいずれかに入り込むことを許容する昇降機構と、前記環状面の内周側の位置で前記回転体よりも下方に設けられ、前記回転体の下方への移動により遊技球が前記特定球受入穴かもしくはその他の前記球受入穴のいずれかに入り込んだ状態で前記回転機構により回転されるとき、前記各球受入穴の下方にて遊技球の転動を案内することにより前記回転体の回転に伴い遊技球を回転方向に移送可能とする転動案内面と、前記回転体の外周壁から前記回転中心軸線への方向でみた前記特定球受入穴の位置と、その他の前記球受入穴の位置とのそれぞれに対応して少なくとも前記転動案内面の2箇所に開口して形成され、前記回転体の回転に伴い遊技球が受け入れられた状態の前記特定球受入穴かもしくはその他の前記球受入穴が前記各開口の上方に重なり合うことで、前記特定球受入穴または前記球受入穴から前記各開口を通じて遊技球を落下させる球落下通路とを備えたことを特徴とする遊技機。
〔解決手段9〕
解決手段8に記載の遊技機において、前記昇降機構により前記誘導受皿に対して前記回転体が相対的に上方に移動された状態では、回転している前記回転体の外周面との接触により遊技球が引き連れられて前記環状面上にて前記回転体の周囲を転動し、この後、前記昇降機構により前記誘導受皿に対して前記回転体が相対的に下方に移動されると、前記特定球受入穴かもしくはその他の前記球受入穴のいずれに遊技球が受け入れられるかによって前記入賞装置内での遊技球の振り分けが行われる。
〔解決手段10〕
解決手段9に記載の遊技機において、前記遊技領域内に配置され、所定の開閉部材を作動させて特別な入賞口を開閉する可変入賞装置をさらに備え、前記可変入賞装置は、前記入賞装置内での振り分けの結果、遊技球が前記特定球受入穴に受け入れられた場合、前記開閉部材を作動させて前記特別な入賞口を開放する動作を行う。
〔解決手段11〕
解決手段8から10のいずれかに記載の遊技機において、前記入賞装置内にて前記誘導経路と前記環状面との間に形成され、前記環状面の外側から前記環状面における円周の接線の方向に延びる下り傾斜に沿って遊技球を転動させながら前記環状面に遊技球を進入させる進入経路と、前記回転機構に備えられ、前記進入経路を通じて前記環状面に進入してきた遊技球が前記環状面の上を円周方向に転動するときの転動速度に比較して前記回転体の外壁面を高速で移動させるべく前記回転体を回転させるモータとをさらに備える。
〔解決手段12〕
解決手段8から11のいずれかに記載の遊技機において、前記入賞装置に入賞した遊技球が前記誘導経路を経て前記環状面に到達する前に前記昇降機構により前記回転体を前記誘導受皿に対して上方に移動させる初期上昇動作と、前記入賞装置に入賞した遊技球が前記誘導経路を経て前記環状面に到達する前に前記回転機構により前記回転体を回転させる初期回転動作と、前記初期上昇動作および前記初期回転動作の実行に伴い前記環状面の上にて遊技球を円周方向に転動させた後、前記回転機構による前記回転体の回転を停止させる回転停止動作と、前記回転停止動作の実行に合わせて前記昇降機構により前記回転体を前記誘導受皿に対して下方に移動させる中間下降動作と、前記回転停止動作および前記中間下降動作の実行に伴い、前記環状面の上を転動していた遊技球が前記特定球受入穴かもしくはその他の前記球受入穴のいずれかに受け入れられた後に前記回転機構により停止状態にある前記回転体を回転させる後期回転動作とを実行する制御を行う制御装置を備える。
〔解決手段13〕
解決手段8から11のいずれかに記載の遊技機において、前記入賞装置に入賞した遊技球が前記誘導経路を経て前記環状面に到達する前に前記昇降機構により前記回転体を前記誘導受皿に対して上方に移動させる初期上昇動作と、前記入賞装置に入賞した遊技球が前記誘導経路を経て前記環状面に到達する前に前記回転機構により前記回転体を回転させる初期回転動作と、前記初期上昇動作および前記初期回転動作の実行に伴い前記環状面の上にて遊技球を円周方向に転動させた後、前記回転機構により前記回転体を回転させながら前記昇降機構により前記回転体を前記誘導受皿に対して下方に移動させる回転下降動作と、
前記回転下降動作の実行に伴い、前記環状面の上を転動していた遊技球が前記特定球受入穴かもしくはその他の前記球受入穴のいずれかに受け入れられた後に引き続き前記回転機構により前記回転体を回転させる継続回転動作とを実行する制御を行う制御装置を備える。
本発明の遊技機は、遊技球の振り分け動作に新たな面白みを持たせることができる。
本発明の遊技機は例えば、遊技場(ホール)において島設備に設置されるパチンコ機としての実施形態をとることができる。以下に、本発明の遊技機をパチンコ機として実施した形態について説明する。
〔パチンコ機の概要〕
図1は、一実施形態のパチンコ機を示している。パチンコ機は大きく分けて枠2と遊技盤4とから構成されており、遊技盤4は枠2の内側に嵌め込んだ状態で支持されている。パチンコ機はホール内の島設備に縦型(図示のように立った状態)に設置され、1台ごとに用意された椅子に遊技者が着席すると、ちょうど遊技者の正面にパチンコ機が相対する。図1に示されているのは、枠2の中でも遊技者から視認される前面の部位だけである。枠2の前面部位には、遊技盤4の前面を覆うガラス枠8や下皿10、下部装飾板12等がある。遊技盤4には、遊技者に相対する前面に円形状の遊技領域6が形成されており、この遊技領域6内での盤面構成によって遊技内容や機種の特徴が表されている。
枠2の前面部位のうち、ガラス枠8は中央が大きく円形状に開口しており、この開口を窓として奧の遊技領域6が遊技者から視認可能となっている。ガラス枠8にはガラス板(図示せず)が前後で2重をなして嵌め込まれており、このうち遊技者からみて奧のガラス板は遊技盤4の直前に位置する。またガラス枠8には、装飾および演出上の役割を担うものとして上部に枠ランプ14が設置されているほか、左右両側縁部には多数の枠ランプ16,18が上下方向に配列されている。上部の枠ランプ14はガラス枠8の上部を全幅にわたって延びており、その中央の部位は窓の上縁にかかるようにしてアーチを描いている。また左右両側縁部の枠ランプ16,18は、互いに上下に間隔をあけて配列されており、このうち3つの枠ランプ16をひとまとめにした配列同士の間に1つの枠ランプ18が配置されている。またガラス枠8の左右上隅部には、左右で一対をなす上部スピーカ20が設置されている。
ガラス枠8には、その下縁部に上皿22が一体にして形成されている。上皿22には貸し球や賞球を貯留することができ、上皿22に貯留された遊技球は図示しない発射装置に供給される。本実施形態のパチンコ機は、プリペイドカードを用いる球貸し機(CRユニット)に対応したいわゆるCR機である。このため、円形状に開口した窓の下縁部の中央付近には球貸ボタン24aと返却ボタン24bが設置されており、これらの間に度数表示部24cが形成されている。度数表示部24cには、図示しないCRユニットに挿入されたプリペイドカードの残り度数が7セグメントLEDによって数値表示されるほか、CRユニットにより球貸しが可能である旨がLEDの点灯によって表示される。球貸しが可能な状態で遊技者が球貸ボタン24aを操作すると、プリペイドカードの残り度数の範囲内で球貸を要求することができる。また、遊技者が返却ボタン24bを操作することで、残り度数のあるプリペイドカードの返却を要求することができる。
また上皿22の左側位置で、ガラス枠8の左下隅部に演出用ボタン26が設置されている。本実施形態のパチンコ機には、遊技者による演出用ボタン26の操作に応じて演出効果音を発生させたり、演出画像を表示したりする機能が付属している。一方、上皿22の右側位置には、ガラス枠8等の施錠を解除するためのシリンダ錠28が設置されている。本実施形態ではシリンダ錠28が遊技盤4の右側方ではなく下方(右下)に位置付けられているため、構造上、シリンダ錠28と遊技盤4との干渉がない。このため遊技盤4の横幅を大きく確保することができ、それだけ遊技領域6を広く確保することができる。
上記の下皿10は、ガラス枠8の下方でちょうど上皿22の下段に位置している。上皿22の右上面には押下式の球抜きボタン22aが設置されており、遊技者がこの球抜きボタン22aを操作すると、上皿22に貯留された遊技球が枠2の内部を通って下皿10に流れ込む。また、下皿10の前面側には押込式の球抜きボタン10aが設置されており、遊技者が球抜きボタン10aを押し込み操作すると、下皿10が底抜けに開口してそこに貯まった遊技球が落下する。なお、下皿10から落下した遊技球は適宜、下皿10の下方に置いた受け箱等に移し替えられる。
また、下皿10の右側位置には発射ハンドル30が設置されている。枠2の裏側には発射装置が設置されており、遊技者が発射ハンドル30を時計回り方向に捻り操作(または回動操作)すると発射装置(発射モータ、打球槌)が作動し、上皿22に貯留された遊技球が1個ずつ遊技領域6に向けて間欠的に(1分間に100個のペースで)発射される。
図2は、遊技者から見えない部分を含めたパチンコ機の構造をより具体的に示している。島設備には、四辺が木材で組み立てられた外枠32を介して枠2が取り付けられる。また枠2には、遊技者から見えているガラス枠8や下皿10の他に、遊技盤4を嵌め込んで支持する基枠34が含まれる。基枠34は、正面からみて左側端部が上下のヒンジ36を介して外枠32に支持されており、図示のように外枠32の前方にて開閉可能となっている。また基枠34には、上下のヒンジ(図には示されていない)を介してガラス枠8の左側端部が支持されており、ガラス枠8は単独で基枠34から前方にて開閉可能となっている。
基枠34には、正面からみて遊技盤4を嵌め込む部分の左側の内縁に2つの係止部38が上下に間隔をおいて形成されている。これら係止部38は、遊技盤4の左側縁部を引っかけた状態でその手前側への脱落を抑えている。一方の遊技盤4には、右上隅と右下隅の位置にそれぞれ可動式のロック爪40が設置されている。図示のように遊技盤4を基枠34に嵌め込んだ状態では、2つのロック爪40の先端部分が遊技盤4の右側端から側方へ突き出た状態で基枠34に引っかけられており、これにより遊技盤4の手前側への脱落が抑えられている。また基枠34には、遊技盤4を嵌め込む部分の下方に留め具42(パチン錠)が設置されており、この留め具42は、遊技盤4の下端を基枠34に引きつけるようにして固定している。なお、遊技盤4を着脱する際は枠2においてガラス枠8を開放するだけで足り、基枠34を開放する必要はないので作業は容易である。
また基枠34には、遊技盤4を嵌め込む部分の右下方の位置に発射レール44が取り付けられている。発射装置の槌で打撃された遊技球は発射レール44に案内されて左上方に打ち出され、その先で遊技盤4の案内レール46に導かれると遊技領域6の外周に沿って上昇し、左上方から遊技領域6に入り込む。なお図2では、遊技領域6内にハッチングを付して示しており、細かな構成部品については図示を省略している。その他、基枠34の左下隅の位置には下部のスピーカ47が内蔵されている。
枠2にはシリンダ錠28を有する錠装置が設けられており、ガラス枠8および基枠34はそれぞれ錠装置によって施錠可能となっている。錠装置は前後のラッチ48,50とこれらに対応する前後の掛止具52,54から構成されている。前後のラッチ48,50はシリンダ錠28とともに基枠34に取り付けられている。このうち前ラッチ48はガラス枠8を施錠するものであり、本実施形態では3つの前ラッチ48に対応して3つの前掛止具52がガラス枠8の裏側に取り付けられている。また後ラッチ50は基枠34を施錠する物であり、本実施形態では2つの後ラッチ50に対応して2つの後掛止具54が外枠32の内側に取り付けられている。
この他に枠2は、遊技者から見えない裏側に取り付けられる球タンク56や図示しないタンクレール、各種の機構部品、電子基板等を有する。本実施形態では、枠2の裏側に取り付けられる機構部品や電子基板等のほとんどが基枠34の背面に一体にして取り付けられる構造となっている。
図3は、遊技盤4を詳細に示している。遊技盤4の遊技領域6内には、ほぼ中央の位置に液晶表示ユニット60が設置されている。なお、図には液晶表示ユニット60の表示画面のみが示されており、表示画面の周囲には各種の装飾体が配置されている。本実施形態では、表示画面の上縁の約左半分から左側縁、そして下縁部の左側から中央部分にかけて装飾役物62が配置されている。これに対し、表示画面の上縁の約右半分から右側縁、そして下縁部の右隅部分にかけては、遊技領域6の右側約半分を占める大型入賞装置64が設けられている。このため本実施形態では、遊技領域6内の盤面構成が極端に左右非対称であり、特に右側部分には障害釘がほとんど設置されていない。なお、大型入賞装置64の上方を通り越して打ち込まれた遊技球(いわゆる右打ちの打球)は、そのまま遊技領域6の上縁から右側縁に沿って大型入賞装置64よりも外側の位置を流下し、遊技領域6の下部分へ導かれる。
遊技領域6の左側部分には多数の障害釘(参照符号なし)が配列されているほか、風車66やサイド装飾体68等の盤面構成要素が設置されている。また遊技領域6の下側部分には、ほぼ中央の位置に始動入賞口70が設置されている。始動入賞口70は盤面から突き出た状態で上向きに開口しており、その直ぐ上方に配置された2本の障害釘の間から流下してきた遊技球を入賞させることができる。
また、遊技領域6の下層部分には、同じく中央の位置に可変入賞装置72が設置されている。可変入賞装置72は横長に延びた矩形状の開閉部材72aを有しており、この開閉部材72aはその下端部の両側がヒンジ72bを介して支持されている。可変入賞装置72はソレノイドを用いた駆動機構(図示されていない)により開閉部材72aを前後方向へ開閉式に動作させ、これにより所定の下部大入賞口を開閉することができる。図示のように開閉部材72aが盤面に沿った位置で停止している状態では下部大入賞口が閉塞されており、この状態から開閉部材72aが前方へ倒れるようにして動作すると、下部大入賞口が開放された状態となって遊技球が入賞可能となる。このとき開閉部材72aは、盤面から前方(横から見ると僅かに斜め上方)に突き出た姿勢となり、この状態で下部大入賞口に遊技球が入賞するのを案内する。このため遊技領域6の左下側部分には、左上方から斜め下方の始動入賞口70や可変入賞装置72へ向かって遊技球の流下を誘導するべく障害釘の配列が形成されている。
始動入賞口70の奥には始動口スイッチ76が内蔵されており、始動入賞口70に入賞した遊技球は始動口スイッチ76により検出される。また可変入賞装置72には、下部大入賞口に入賞した遊技球を検出するカウントスイッチ(図示されていない)を有している。また、可変入賞装置72の両脇にはそれぞれ普通入賞口78が設置されている。特にどこにも入賞することなく、遊技領域6の一番下まで流下してきた遊技球はアウト口80に流れ込む。
〔大型入賞装置〕
大型入賞装置64は1つの可動片82とその動作機構(図示されていない)を有している。ここでいう可動片82はいわゆる羽根部材に近い動作形態のものであり、大型入賞装置64は、可動片82をその下端部を中心として盤面に沿う方向にて左右に開閉動作させて所定の上部大入賞口を開閉することができる。図中に実線で示されるように、可動片82がほぼ真っ直ぐに立った状態では上部大入賞口が閉塞されている。この状態から、図中に2点鎖線で示されているように可動片82が左方向へ傾斜した状態に変位すると、上部大入賞口が開放されて遊技球が入賞可能となる。また、このとき可動片82は、上方向または斜め上方向から流下してくる遊技球が上部大入賞口に入賞するのを案内する。図示されていないが、大型入賞装置64には上部入賞口スイッチが設けられており、上部大入賞口に入賞した遊技球は上部入賞口スイッチにより検出される。
大型入賞装置64の内部、つまり、上部大入賞口から先の部分には遊技球の誘導経路が形成されている。誘導経路には上部誘導経路84と下部右誘導経路86、下部左誘導経路88があり、このうち上部誘導経路84は上部大入賞口から表示画面の上縁部に沿って右方向に延びている。大型入賞装置64内には、上部誘導経路84の手前位置にオートバイ(自動二輪車)を象った演出装飾体90が配置されており、上部誘導経路84はちょうどオートバイとしての演出装飾体90を横(右側面)からみたとき、その前輪と後輪との間をつなぐようにして形成されている。
上部誘導経路84は表示画面の右側方で下方に折れ曲がり、ちょうどオートバイとしての演出装飾体90の後輪部分の後方を真下方向に延びている。ここまでで上部誘導経路84は終点となり、そこから先で遊技球の流下方向は下部右誘導経路86または下部左誘導経路88のいずれかに振り分けられる。このうち、下部右誘導経路86は表示画面の右側方を遊技領域6の右側縁に沿ってほぼ真下方向に延びている。大型入賞装置64内には、表示画面の右側方の位置にオートバイのエンジンを象った造形装飾体92が設けられており、この造形装飾体92の内部を貫くようにして下部右誘導経路86が形成されている。
もう一方の下部左誘導経路88は、その上流部分こそ造形装飾体92の内部を貫いて形成されているものの、下部左誘導経路88は、下部右誘導経路86よりもずっと上方の位置で造形装飾体92の外側に開通している。大型入賞装置64内で造形装飾体92の前方には、二重螺旋を描くようにして2本のコイル状部材94,96が設置されており、このうち一方のコイル状部材94に比較して、もう一方のコイル状部材96は外径が小さい。そして、螺旋方向に2本のコイル状部材94,96同士の間隔をみると、そこには遊技球の直径よりも僅かに狭い間隔が常に確保されている。これにより2本のコイル状部材94,96は、間に遊技球を支持した状態で、これを下り螺旋を描くようにして転動させることができる。したがって、下部左誘導経路88の上流部分を通って造形装飾体92の外側に出てきた遊技球は、引き続き2本のコイル状部材94,96の間に螺旋状につくられた下流部分を通って下部左誘導経路88を進むことができる。
大型入賞装置64内には、正面からみて表示画面よりも右側下方の位置に放出誘導経路98が形成されている。2系統につくられた下部左誘導経路88および下部右誘導経路86は互いに終端部分にて1つに合流し、共通の放出誘導経路98に通じている。放出誘導経路98は遊技領域6の右側縁から手前方向に延びて直ぐに中央方向に湾曲するようにして形成されており、下部右誘導経路86および下部左誘導経路88を通って流下してきた遊技球は最終的に放出誘導経路98を介して遊技領域6の中央方向へ放出される。
〔振分装置〕
また大型入賞装置64内には、正面からみて表示画面の右下方の位置に透明カバーで覆われた振分装置100が設置されている。上部大入賞口に入賞した遊技球は、大型入賞装置64内で誘導経路(84,86,88,98)を通り、最終的に振分装置100まで誘導される。振分装置100は入賞した遊技球の最終的な行き先を振り分ける機構を有しているが、その詳細については後述する。
〔ワープ通路,ステージ〕
装飾役物62には、正面からみて表示画面の左側方の位置にワープ通路(図示されていない)が形成されている。ワープ通路は装飾役物62の左側方に開口した入口62aを有しており、遊技領域6から入口62aに入り込んだ遊技球は、ワープ通路を通じて誘導される。装飾役物62の下縁部には、表示画面よりも下方の位置にステージ62bが形成されている。ステージ62bは正面からみて左右方向に延びており、その中程の部分が僅かに窪んだ曲面形状に成形されている。ステージ62bの左端はワープ通路の下端(終端)に通じており、一方、右端は振分装置100よりも手前の位置で上方にせり上がるようにして大きく湾曲されている。このため、ワープ通路を通じて誘導されてきた遊技球は一旦、正面からみて左側から右方向に転動すると、右端の湾曲面を上ったところで勢いが止まり、今度はそこから折り返すようにして左方向に転動する。
装飾役物62の下縁部には、正面からみてステージ62bよりも手前の位置にV字形状の球落下部62cが形成されている。ステージ62b上にて左右方向に転動した遊技球は、やがてステージ62b上から手前方向へ転動し、球落下部62cを通って下方に落下する。さらに球落下部62cの中央位置には放出口62dが形成されており、この放出口62dはちょうど始動入賞口70の上方に位置している。このため、ステージ62bから手前方向に転動した遊技球が特に放出口62dを通過して落下すると、その下方の始動入賞口70に入賞しやすくなる。
〔特別図柄表示,始動記憶表示〕
本実施形態のパチンコ機では、始動入賞口70への入賞を契機として抽選が行われ、抽選の結果が特別図柄によって表示される。サイド装飾体68の上部位置に4つのLED102が横一列で配置されており、これら4つのLED102が特別図柄表示部として機能する。すなわち本実施形態では、始動入賞口70への入賞を契機として4つのLED102をいろいろなパターンで点滅させることにより、特別図柄の変動状態が表示される。そして、一定の変動時間が終了すると、4つのLED102の点灯表示または消灯表示パターンによって特別図柄の確定した停止状態が表示される。
具体的には、個々のLED102には2種類の点灯色(例えば赤色と緑色)が用意されており、これにより各LED102は「消灯」、「点灯色1で点灯」、「点灯色2で点灯」の3通りに表示パターンを切り替えることができる。したがって、4つのLED102を配列した場合の表示パターンは、全部で81通り(3=81)のものが用意されている。なお、LED102の点灯色は3色以上(7色程度が好ましい)であってもよいし、逆に単色であってもよい。LED102の点灯色が多ければ、それだけ特別図柄の停止表示パターンや変動表示パターンが多様化される。一方、点灯色が単色であれば、それだけ電子制御上の負荷が軽減される。なお、特別図柄を表示するLED102の数は4つに限られず、その他の数のLEDによって特別図柄を表示してもよいし、7セグメントLEDを用いて表示してもよい。7セグメントLEDを用いる場合、多色LEDを複数用いる場合よりも電子制御上の負荷が軽減される。
また本実施形態のパチンコ機では、特別図柄に対応して始動記憶表示部104が設けられている。始動記憶表示部104は4つの発光領域からなり、これらは大型入賞装置64の上縁部にて、オートバイを象った演出装飾体90の直ぐ上方に配列されている。4つの発光領域は、1つ1つに星形を象ったデザインが施されており、いずれも背後にLED(例えば赤色LED)が内蔵されている。始動記憶表示部104による表示は、対応する保留球数に応じた数のLED(発光領域)の点灯によって行われる。例えば、始動入賞口70への入賞に基づく保留球(始動入賞口70に入賞したが、それに伴う特別図柄の変動開始が保留されているもの)があれば、これに対応する数の始動記憶表示部104が点灯することで特別図柄の始動記憶表示が行われる。
〔遊技の概要〕
次に、本実施形態のパチンコ機による遊技の概要について説明する。大当り等の遊技者にとって特別に有利な状態が発生していない通常状態では、遊技者の操作に応じて発射された遊技球が遊技領域6を流下しながら遊技が進行していく。このとき、基本的に大型入賞装置64の上部大入賞口は閉じられた状態にあり、そのままでは上部大入賞口に遊技球が入賞することはない。
通常状態において始動入賞口70への入賞が発生すると、上記のように入賞を契機とした抽選が行われ、その結果が特別図柄表示部(LED102)に表示される。また、特別図柄の変動表示中や確定停止時には、液晶表示ユニット60の表示画面にて演出上の表示(演出画像や装飾的な図柄を用いた演出表示)があわせて行われる。なお、始動入賞口70に遊技球が入賞すると、1個につき例えば3個の賞球が払い出される。また、普通入賞口78に遊技球が入賞すると、1個につき例えば10個の賞球が払い出される。
始動入賞口70への入賞を契機とした抽選で当選すると、特別図柄の変動停止時に当選を表す態様で4つのLED102が点灯(例えば全て同色で点灯)し、その結果、大型入賞装置64の可動片82が作動して上部大入賞口が一定時間(例えば6秒間)にわたって開放される。このときの開放時間は、発射装置による遊技球1個の発射時間間隔(1分間に100個発射するとして0.6秒の間隔)のおよそ10倍である。
開放中に上部大入賞口に入賞した遊技球は、大型入賞装置64内で上部誘導経路84から下部右誘導経路86または下部左誘導経路88を順番に流下し、そして放出誘導経路98から振分装置100に向かって放出される。なお、上部大入賞口に遊技球が入賞すると、1個につき例えば5個の賞球が払い出される。
この後、振分装置100において大型入賞装置64に入賞した遊技球の最終的な行き先を決める振り分け動作が行われ、その結果、特定の行き先(例えば特定の穴)に振り分けられると「大当り」になる。
「大当り」になると、可変入賞装置72の開閉部材72aを一定パターンで開放動作させ、下部大入賞口を開放する動作(「ラウンド動作」と称する。)が複数ラウンド(例えば2〜15ラウンド)にわたって繰り返される。本実施形態のパチンコ機では、このようなラウンド動作の繰り返しを「大当り遊技」と称し、遊技者は、大当り遊技の間に遊技球を下部大入賞口に入賞させることで、まとまって多くの賞球を獲得することができる。なお、下部大入賞口に遊技球が入賞すると、1個につき例えば15個の賞球が払い出される。各ラウンド動作は規定時間(例えば30秒間)が経過するか、上限数(例えば10個)の入賞球がカウントされるかのいずれかの条件が満たされると終了となる。また大当り遊技は、予め決められたラウンド数までラウンド動作が繰り返されると終了する。
〔制御構成〕
図4は、パチンコ機の制御に関する構成を概略的に示している。パチンコ機の制御は、大きく分けて主基板のグループと周辺基板のグループとで分担されている。なお、図面の煩雑化防止のために便宜上、図4には基板のグループ分けを表す囲み線は示していない。本実施形態において、主基板のグループに属するのは主制御基板110と払出制御基板112であり、周辺基板のグループに属するのは周辺制御基板114や液晶制御基板116等である。主基板のグループは遊技動作(入賞の検出や当り判定、特別図柄の表示、入賞装置、振分装置の動作、賞球の払出等)を制御し、周辺基板のグループは演出動作(発光装飾や音響出力、液晶表示等)を制御している。この他にも、パチンコ機には電源基板118や発射制御基板120、賞球ケース内基板122、インタフェース基板124等をはじめ各種の基板が装備されている。
主基板グループのうち、主制御基板110は遊技盤4の裏面側に設置されている。もう一方の払出制御基板112は、賞球装置126とともに枠2の裏側に設置されている。主制御基板110および払出制御基板112は、それぞれCPU128,144をはじめ、ROM130,146やRAM138,148等の電子部品を装備している。また、主制御基板110と払出制御基板112との間では、それぞれの入出力インタフェース(図示していない)を介して双方向にコマンドが送受信されている。
〔主制御基板〕
遊技中に始動入賞口70への入賞があると、上記の始動口スイッチ76から主制御基板110に始動入賞信号が入力される。また、大型入賞装置64の上部大入賞口に遊技球が入賞すると、内蔵された上部大入賞口スイッチ150から主制御基板110に上部大入賞口カウント信号が入力される。また、下部大入賞口に入賞した遊技球はカウントスイッチ152に検出され、これにより主制御基板110に下部大入賞口カウント信号が入力される。この他にも、遊技盤4には普通入賞口スイッチ154が設置されており、普通入賞口78に入賞した遊技球は普通入賞口スイッチ154に検出され、これにより主制御基板110に入賞信号が入力される。
また主制御基板110には、枠2(ガラス枠8または基枠34)の開放状態を検出するための扉開放スイッチ156や内枠開放スイッチ158が接続されている。扉開放スイッチ156は基枠34の前面に設置されており、ガラス枠8が開放されると、扉開放スイッチ156から扉開放信号(接点信号)が主制御基板110に入力される。一方の内枠開放スイッチ158は基枠34の背面に設置されており、外枠32から基枠34が開放されると、同様に内枠開放スイッチ158から主制御基板110に内枠開放信号が入力される。
上記の大型入賞装置64には、可動片82を開閉動作させる可動片ソレノイド160が装備されている。また可変入賞装置72には、開閉部材72aを開閉動作させる大入賞口ソレノイド162が装備されている。これら可動片ソレノイド160および大入賞口ソレノイド162もまた主制御基板110に接続されており、それぞれの作動(通電)は主制御基板110のCPU128によって制御されている。
特別図柄を表示する4つのLED102は、主制御基板110のCPU128によって発光動作を制御されている。本実施形態では、4つのLED102が特別図柄表示基板164に実装された状態でサイド装飾体68の背後(遊技盤4の裏側)に設置されており、主制御基板110には特別図柄表示基板164が接続されている。
同様に、始動記憶表示部104にて保留球数の表示を行う4つのLEDは、主制御基板110のCPU128によって点灯状態を制御されている。本実施形態では、4つのLEDが特図始動記憶表示基板166に実装された状態で大型入賞装置64の背後(遊技盤4の裏側)設置されており、主制御基板110には特図始動記憶表示基板166が接続されている。
詳細については別の図面を参照しながら後述するが、上記の振分装置100には回転用モータ168および昇降用モータ170が装備されており、これらモータ168,170の動作は主制御基板110によって制御されている。振分装置100には、回転用モータ168の回転に関する基準位置を検出するためモータインデックスセンサ169が装備されている。主制御基板110には、モータインデックスセンサ169からインデックス信号が入力される。また振分装置100には、遊技球の振り分け結果を検出するためのV穴スイッチ172や通常カウントスイッチ174が装備されており、これらスイッチ類から検出信号が主制御基板110に入力されるものとなっている。
〔払出制御基板〕
払出制御基板112には、遊技球の発射装置176および賞球装置126が接続されている。払出制御基板112のCPU144は、主制御基板110のCPU128から賞球コマンドを受信するとACKを返信するとともに、賞球コマンドにより指示された個数分の遊技球を払い出す制御を行う。また、払出制御基板112とCRユニットとの通信を行うため、払出制御基板112にインタフェース基板124が接続されている。なお、発射装置176はインタフェース基板124とCRユニットとが接続されている場合に動作可能となる。また、インタフェース基板124には度数表示基板178が接続されており、度数表示基板178にはガラス枠8の度数表示部24cや球貸ボタン24a、返却ボタン24bの構成部品が実装されている。
〔発射装置〕
発射装置176は発射ハンドル30の他にタッチスイッチ180や発射停止スイッチ182、発射モータ184、発射制御基板120を有しており、発射モータ184および発射制御基板120は枠2(基枠34)の裏側に設置されている。タッチスイッチ180は発射ハンドル30の表面に形成されためっき層と電気的に接続されており、これにより遊技者の身体が発射ハンドル30に接触しているか否かをタッチスイッチ180により検出することができる。また発射停止スイッチ182は、遊技者の操作に応じて発射モータ184作動させたり停止したりするためものである。図4には示されていないが、発射モータ184にはインデックスセンサが付属しており、インデックスセンサから発射制御基板120にモータインデックス信号が入力されるものとなっている。
遊技者が発射ハンドル30を操作していなければ、発射ハンドル30は図示しないスプリングの働きで初期の停止位置(発射モータ184を停止させる位置)に保持されている。この場合、発射停止スイッチ182は閉じられており、また、タッチスイッチ180により遊技者の身体の接触が検出されていないので、この状態では発射モータ184が作動しない。一方、遊技者が発射ハンドル30を把持して停止位置から時計回り方向に捻り操作すると、発射停止スイッチ182が開かれ、かつタッチスイッチ180により遊技者の身体の接触が検出されるため、この状態で発射モータ184が作動して遊技球が発射される。そして、遊技者が発射ハンドル30を捻り操作する力を弱めると、発射ハンドル30はスプリングの働きによって停止位置に復帰する。この場合、発射ハンドル30の復帰に連動して発射停止スイッチ182が閉じた状態となるので、遊技者が発射ハンドル30に触れていても発射モータ184が停止されて遊技球の発射が停止する。
上記のように発射停止スイッチ182は発射ハンドル30の捻り操作に連動して開閉されるだけでなく、別の発射停止ボタン(図示していない)の操作によっても開閉される。すなわち、遊技者が発射ハンドル30を捻り操作している状態で発射停止ボタンを押し込み操作すると、発射停止スイッチ182が開かれて発射モータ184が停止する。これにより、遊技者は発射ハンドル30を捻り操作している間であっても、別の発射停止ボタンを押し込み操作することで遊技球の発射を止めることができる。
〔賞球装置〕
賞球装置126は、球タンク56およびタンクレールとともに枠2(基枠34)の裏側に設置されている。賞球装置126は球切れスイッチ186や払出モータ188、払出計数スイッチ190、賞球ケース内基板122を有しており、これらは賞球ケース内に収容された状態でユニット化されている。図4には示されていないが、払出モータ188にはインデックスセンサが付属しており、このインデックスセンサから賞球ケース内基板122にモータインデックス信号が入力されるものとなっている。
賞球ケース内には、例えば遊技球を2条に整列させて下方に案内する賞球通路が形成されており、賞球通路内にはタンクレールから供給されてきた遊技球が導入される。また、賞球通路の下端位置には払出モータ188とともに図示しない球切り歯車が配置されている。払出モータ188が作動すると球切り歯車によって賞球通路内の遊技球が1個ずつ2条の列から交互に切り出され、上皿22(または下皿10)に通じる払出通路へ放出される。球切り歯車より下方位置に払出計数スイッチ190が配置されており、払出モータ188の作動によって払い出された遊技球は払出計数スイッチ190により検出される。
球切れスイッチ186は球切り歯車より上方位置で賞球通路の途中に配置されている。通常、賞球通路内に所定個数(例えば15個)の遊技球が残存している間は遊技球に押されて球切れスイッチ186の接点が開かれた状態にあるが、所定個数より遊技球が少なくなると、球切れスイッチ186の接点が閉じて賞球ケース内基板122に接点信号が入力される。
その他、払出制御基板112には満タンスイッチ192が接続されている。満タンスイッチ192は下皿10の奧(基枠34)に配置されており、下皿10の奧まで遊技球で満杯になると、満タンスイッチ192の接点が閉じて接点信号が払出制御基板112に入力される。また、主制御基板110および払出制御基板112には外部端子板206が接続されており、パチンコ機の制御に伴う各種の状態信号が外部端子板206を通じてホールコンピュータに送信されるものとなっている。
〔周辺制御基板〕
周辺制御基板114は、主制御基板110とともに遊技盤4の裏側に設置されている。周辺制御基板114は、CPU134をはじめROM136やRAM138等を有するほか、音ROM140や音源IC142等の演出用の部品を有する。液晶制御基板116もまた、液晶表示ユニット60とともに遊技盤4の裏側に設置されている。周辺制御基板114は、主制御基板110から受信したコマンドに基づいて演出動作(表示や発光動作、音響出力、可動体の動作等)を制御する役割を担っている。
〔演出要素〕
演出動作を行う要素として、枠2(ガラス枠8)には演出ボタン26や上部スピーカ20、下部スピーカ47、各種の枠ランプ14,16,18が設けられている。枠2(基枠34)の裏側には枠装飾中継端子板194が設置されており、演出ボタン26や上部スピーカ20、下部スピーカ47、枠ランプ14,16,18は、枠装飾中継端子板194を中継して周辺制御基板114に接続されている。また演出ボタン26は、その押込部分が光透過性材料で成形されており、押込部分には図示しないLED基板が設置されている。このため、LEDの発光によって演出ボタン26の押込部分を光らせたり、点滅させたりして遊技者の視覚にアピールすることが可能となっている。
また、遊技領域6内で演出動作を行う要素として、遊技盤4には上記の液晶表示ユニット60の他、各種のLED基板196(複数に分割されていてもよい)や装飾体ソレノイド198が設けられている。各種のLED基板196は装飾役物62で発光装飾を行うための光源となる。また装飾体ソレノイド198は、大型入賞装置64内の演出装飾体90を上下動させることで、オートバイのウィリー走行(前輪を浮かせて後輪だけで走行すること)を想起させる演出を行うための駆動源となる。これらLED基板196および装飾体ソレノイド198は、ランプ駆動基板200を介して周辺制御基板114に接続されている。
〔電力供給系統〕
枠2(基枠34)の裏側には分電基板202および電源基板118が設置されており、分電基板202には島設備から外部電力(AC24V)を取り入れる電源コードやアース線の他、電源スイッチが設けられている。電源基板118は外部電力からパチンコ機の動作に必要な電力(DC+34V,DC+12V)を生成する他、図示しないコンデンサにて電力を蓄えることができる。なお分電基板202で取り込まれた外部電力は、電源基板118の他にインタフェース基板124にも分配されている。
本実施形態では、電源基板118にて生成された動作電力(DC+34V,DC+12V)は電源中継端子板204から払出制御基板112および周辺制御基板114にそれぞれ供給され、そして主制御基板110には、払出制御基板112を経由して動作電力(DC+34V,DC+12V)が供給される構成となっている。
〔振分装置の構造〕
図5および図6は、透明カバーを取り除いた状態の振分装置100を詳細に示している。振分装置100は大きく分けて、上部の振分回転体210と誘導受皿212および下部の機構ユニット214から構成されている。大型入賞装置64内で透明カバーを通して遊技者から見えている部分は上部の振分回転体210と誘導受皿212であり、下部の機構ユニット214は遊技盤4の裏側に隠れている。なお、透明カバーは図1,図3にそれぞれ示されているように、振分回転体210および誘導受皿212の上方を覆う屋根を形成するほか、誘導受皿212の周囲にて遊技球の飛び出しを防止する側壁を形成している。このように透明カバーは振分装置100からの遊技球の飛び出しや跳ね上がりを防止するほか、大型入賞装置64に入賞していない遊技球が遊技領域6から振分装置100に入り込むのを確実に防止している。
〔振分回転体,球受入穴〕
振分回転体210はある程度の厚みを有した円盤形状をなしている。振分回転体210の厚みは、例えば最も大きい部分で遊技球の外径より大きい寸法である。図5中(b)に示されているように、振分回転体210は円盤としてみると中央部分の厚みが最も大きく、そこから周縁部にかけて次第に厚みが小さくなっている。
振分回転体210には、その周縁部にほぼ等間隔で8つの球受入穴が形成されている。図5中(a)から明らかなように、球受入穴は振分回転体210の上面にて開口しており、開口部分は振分回転体210の周縁から中心方向に向かって延びるU字形状の壁に囲まれている。本実施形態では、8つの球受入穴のなかに1つだけ他と違う当り判定穴216(以下、単に「V穴」と呼称する)があり、このV穴216の他(7つ)は通常判定穴218となっている。V穴216および通常判定穴218はいずれも遊技球を1つ受け入れ可能な大きさを有している。
また、振分回転体210の周縁には外周壁210aが形成されている。外周壁210aは振分回転体210の厚み方向にある程度の高さを有しており、V穴216および通常判定穴218は、外周壁210aを隔てた内側の位置に形成されている。図5中(a)に示されているように、外周壁210aの表面(壁面)形状は、V穴216および通常判定穴218に隣接する位置では円弧状であるが、V穴216と通常判定穴218との間および通常判定穴218同士の間の位置では中心方向に壁面が窪んでいる。このため周方向でみると、外周壁210aの表面(壁面)には凹凸(8箇所ずつ)が形成されている。
図5中(a)に示されているように、V穴216は他の通常判定穴218よりも振分回転体210の中心に近い位置に形成されている。具体的には、他の通常判定穴218は振分回転体210の周縁部にて、外周壁210aを1枚隔てた直ぐ内側(内周側)に形成されているのに対し、V穴216は外周壁210aに加えて、傾斜部210bを隔てた中心寄りの位置に形成されている。傾斜部210bは、外周壁210aの頂部から振分回転体210の中心に向かう下り傾斜を有している。本実施形態の場合、振分回転体210の径方向でみた傾斜部210bの奥行き(長さ)は、遊技球の半径より大きく、かつ直径(外径)より僅かに短く設定されている。また周方向でみると、傾斜部210bの横幅は、V穴216の最大幅と同様に遊技球の外径より僅かに大きく設定されている。
このように、V穴216はその位置や構造、形態等の面で他の通常判定穴218とは区別されている。またV穴216の周囲には、これを視覚的に際だたせるために装飾的な縁取りが施されているほか、中心寄りの位置にアルファベットの「V」をデザインした装飾文字が付されている。これにより、遊技者がその大きな興味の対象となる振り分け先(V穴216)を容易に識別することができる。
〔誘導受皿〕
誘導受皿212の上面には、振分回転体210の周囲を取り巻くようにして環状面212aが形成されている。環状面212aは、振分回転体210の外周壁210aよりも僅かに外側に位置し、径方向の幅は遊技球の外径よりも僅かに大きい。環状面212aは中心(振分回転体210の中心)に向かって下り傾斜したテーパ形状を有しており、このような下り傾斜は環状面212aの全周にわたって形成されている。また誘導受皿212には、ちょうど振分回転体210の下方の位置に沈降部212dが形成されている。沈降部212dは底のある円筒形状をなしており、その内径は振分回転体210の外形よりも僅かに大きく、高さは振分回転体210の最大厚みより僅かに大きいか、もしくは同程度である。また、環状面212aの外周にはガイド壁212bが形成されており、ガイド壁212bは環状面212aから上方へ立ち上がるようにして形成されている。
図5中(a)でみて、誘導受皿212は基本的に横長矩形状の外形を有しているが、遊技者からみて奥行き方向(前後方向)へは振分回転体210の外形とほぼ同じ程度の長さしかない。このため誘導受皿212は、振分回転体210および環状面212aの一部が遊技者からみて手前方向にせり出している。
また誘導受皿212の上面には、環状面212aの外側に直線状の進入傾斜面212cが形成されている。進入傾斜面212cは遊技者からみて奧の位置を誘導受皿212の長手方向(左右方向)に延びており、その左端はガイド壁212bを間に置いて環状面212aに連なっている。また進入傾斜面212cの右端は単に途切れているが、振分装置100が大型入賞装置64に取り付けられた状態では、その右端が上記の放出誘導経路98に連なるようにして位置付けられる。なお進入傾斜面212cは、環状面212aに近づく方向(図5でみて左方向)へ下り傾斜を有している。
〔球落下通路〕
誘導受皿212には、振分回転体210の下方の位置に2つの開口が形成されており、このうち1つがV穴用通路220に通じ、もう1つが通常穴用通路222に通じている。図5中(a)に示されているように、これらV穴用通路220と通常穴用通路222とでは、振分回転体210の径方向でみた開口の位置が異なっており、具体的にはV穴用通路220の方が通常穴用通路222よりも中心に近い(内側寄りの位置)。そして、振分回転体210の中心からの距離でみると、V穴216とV穴用通路220とがちょうど中心から同じ距離のところに位置し、通常判定穴218と通常穴用通路222とが同じ距離のところに位置する。したがって、例えば図5中(a)の状態から振分回転体210を反時計回り方向に回転させると、V穴用通路220の真上にV穴216を重ね合わせることができ、同様に通常穴用通路222の真上に通常判定穴218を重ね合わせることができる。
〔機構ユニット〕
下部の機構ユニット214は、駆動源として上記の回転用モータ168および昇降用モータ170を有している。回転用モータ168は振分回転体210を周方向に回転させるためのものであり、それゆえ回転用モータ168は出力軸が上向きとなる姿勢で機構ユニット214に取り付けられている。もう一方の昇降用モータ170は、誘導受皿212(環状面212a)に対して振分回転体210を上下動(昇降)させるためものであり、その出力軸が横(図5でみて右方向)を向く姿勢で取り付けられている。
機構ユニット214は、上部ベース214aと下部ベース214bとを有し、このうち上部ベース214aは誘導受皿212をその下方から支持するようにして配置されている。図5,図6に示されているように、上部ベース214aの外形は誘導受皿212と同様に長細い矩形状を基本としている。もう一方の下部ベース214bは、もともと平らな板状材を溝形状(断面コ字形状)に曲げ加工して得られており、両端には耳状のフランジ214cを残すようにして形成されている。下部ベース214bは、両端のフランジ214cにて上部ベース214aにぶら下がるようにして取りつけられている。
〔回転機構,昇降機構〕
図7および図8は、振分装置100の構造をより詳細に示している。振分回転体210は、その中央の位置にボス部210cが形成されており、このボス部210cは振分回転体210から下方に突出して延びている。また、誘導受皿212において沈降部212dの底には円形の貫通穴212eが形成されている。ボス部210cの外形は沈降部212dの貫通穴212eの内径よりも充分に小さく、振分回転体210はボス部210cを貫通穴212eに貫通させた状態で設置されている。一方、回転用モータ168の出力軸には駆動軸224が連結されており、この駆動軸224がボス部210cに対して下方から嵌め込まれている。機構ユニット214の上部ベース214aにもまた、振分回転体210の回転中心軸線上に円形の貫通穴214dが形成されており、駆動軸224はボス部210cと回転用モータ168との間で貫通穴214dを貫通して延びている。
図7,8に示されているように、上部ベース214aには、駆動軸224を間に挟んで両側にそれぞれガイドロッド226,228が設置されている。これらガイドロッド226,228はいずれも丸棒状の部材であり、上端部が上部ベース214aに嵌め込んで固定された状態(しまり嵌め)で上部ベース214aから下方に延びている。このうち、正面からみて奧に位置するガイドロッド228の方が手前のガイドロッド226よりも長く、短い方(手前)のガイドロッド226は下端がフリーの状態になっている。一方、奧のガイドロッド228は下端部が下部ベース214bを貫通してさらに下方に突出している。すなわち、下部ベース214bには嵌合穴214eが形成されており、奧のガイドロッド228は、下端部を嵌合穴214eに嵌め込んだ状態で固定(しまり嵌め)されている。これにより、奧のガイドロッド228は上部ベース214aと下部ベース214bとの間をつなぐ補強部材をも兼ねている。
奧の長いガイドロッド228には、その外側にスライドブロック230が組み合わせられている。スライドブロック230はガイドロッド228の外面に沿って軸線方向(上下方向)にスライド自在で、かつ軸線周り方向に回転自在に取り付けられている。これにより、機構ユニット214において長いガイドロッド228およびスライドブロック230を直動(昇降)ガイドとして利用可能となっている。
一方、手前の短いガイドロッド226にはスライド部材232が組み合わせられている。スライド部材232はフォーク状に横方向へ突き出た2本のガイドフィンガ232aを有し、これら2本のガイドフィンガ232aの間にガイドロッド226が挟み込まれるようにして位置付けられている。この状態で、2本のガイドフィンガ232aはガイドロッド226の外面に接した状態で軸線方向(上下方向)にスライド自在である。これにより、機構ユニット214において短いガイドロッド226およびスライド部材232を直動(昇降)ガイドとして利用可能であるとともに、奧のガイドロッド228の軸線周りに関してスライドブロック230の回転を規制する周り止めとしても利用可能となっている。
機構ユニット214において、回転用モータ168をはじめ駆動軸224および振分回転体210の重さは全てスライドブロック230にて支持される構造となっている。すなわち、スライドブロック230の外面には昇降ベース234が取り付けられており、この昇降ベース234はスライドブロック230とスライド部材232との間をつなぐようにして配置されている。回転用モータ168は昇降ベース234の下面にぶら下がるようにして取り付けられ、この状態で上向きに延びた出力軸に駆動軸224の下端部が固定されている。また、昇降ベース234には軸受サポート234aが形成されており、この軸受サポート234aは昇降ベース234の上面から立ち上がるようにして延びている。そして軸受サポート234aには軸受234bが一体にして形成されており、この軸受234bは駆動軸224を外周から抱え込むようにして回転自在に支持している。軸受234bは、長手方向でみて駆動軸224の中央から僅かに下寄りの位置を支持することで、回転用モータ168の出力軸から上方にて振分回転体210を含めた駆動軸224全体がぐらつくのを抑えている。これにより、誘導受皿212に対して振分回転体210の中心位置が正確に固定される。
図7,8ではスライドブロック230の後に隠れているため一部分のみ示されているが、下部ベース214bの内側(溝の内側)には連結部材236およびクランク部材238が設けられており、これら連結部材236およびクランク部材238により、機構ユニット214においてスライダクランク機構が構成されている。具体的には、一方のクランク部材238は昇降用モータ170の出力軸(減速機付きでもよい)に取り付けられ、その回転力を連結部材236に伝達している。連結部材236は、クランク部材238の回転力をスライドブロック230に伝達することで、昇降用モータ170の回転力でスライドブロック230を上下に往復させることができる。
図7と図8との対比から明らかなように、機構ユニット214においては、スライドブロック230とともに昇降ベース234の上下動により、振分回転体210および回転用モータ168が一緒に上下動する。なお下部ベース214bには、下降時に回転用モータ168との干渉を避けるために円弧形状の切欠214eが形成されている。
図7に示されているように、振分回転体210が上昇位置に移動すると、その外周壁210aは沈降部212dから上方へ完全に抜け出した状態にあり、このとき外周壁210aの下端は環状面212aよりも僅かに上方に位置している。一方、図8に示されているように、振分回転体210が下降位置に移動すると、その外周壁210aは沈降部212dの内側へ完全に沈み込んだ状態にあり、このとき外周壁210aの上端は環状面212aよりも僅かに下方に位置している。
〔振り分け動作例〕
図9から図11は、振分装置100による大型入賞装置64に入賞した遊技球(入賞球)の振り分け動作の例を示している。これら図9〜図11では、図面の煩雑化を防止するため、説明に必要な箇所にのみ参照符号を付し、説明に無関係な箇所の符号は適宜図示を省略する。なお、以下の動作例にて行われる回転用モータ168や昇降用モータ170の駆動は、全て主制御基板110により制御されている。制御ロジックは、例えば主制御基板110のCPUが可動片ソレノイド160を励磁して上部大入賞口を開放させてから、上部大入賞口スイッチ150の最初の検出信号の入力を開始トリガとしたシーケンスとして構成することができる。以下、振り分け動作について順を追って説明する。
〔第1動作例〕
先ず、図9に示されているように、放出誘導経路98から放出されてきた遊技球は、進入傾斜面212cを経て環状面212aに進入する。このとき、放出誘導経路98の斜面を下ってきた遊技球には、ある程度の進入速度が与えられているので、遊技球は最初に惰性で環状面212a上にて円を描くようにして転動する。ここでは図示されていないが、遊技盤4に取り付けられた状態で振分装置100は透明カバーに覆われており、この透明カバーには、上記のように環状面212aの周囲に遊技球の飛び出しを防止する案内壁が形成されている。案内壁は、進入傾斜面212cから環状面212aへの通路となる部分を除き、環状面212aの全周囲に張り巡らされている。このため、極端に速い転動速度で遊技球が進入してきた場合であっても、環状面212aの外側に遊技球が勢い余って飛び出すことはない。また透明カバーは振分装置100の直ぐ上方を屋根のように覆っているため、遊技球同士がぶつかった弾みで上方に大きく跳ね上がることもない。
振分装置100において振り分け動作を行うための前提として、始めに振分回転体210は誘導受皿2に対して上昇した位置へ移動される。この場合、昇降用モータ170はスライドブロック230を上昇位置(図7の状態)までスライドさせると、この状態で停止する。一方の回転用モータ168は、環状面212aの上にて遊技球が円を描くように転動する方向と同じ方向(この例では上からみて反時計回りの方向)へ振分回転体210を回転させている。
図10は、振り分け動作途中の振分装置100を上方から示している。上記のように、本実施形態では1回あたりの大型入賞装置64の作動で上部大入賞口が約6秒間(発射装置によって10個程度の遊技球が発射される時間)にわたって開放される。上部大入賞口の開放中、実際に遊技球が入賞するかどうかは、遊技者が遊技領域6のどのあたりを狙って遊技球を打ち込むかや、打ち込まれた遊技球が遊技領域6内をどのように流下していくかによるものの、理論上は1回の開放動作中に複数の遊技球を上部大入賞口に入賞させることが充分に可能である。この場合、図10中(a)に示されているように、先に入賞した遊技球が環状面212aの上を転動していても、そこへ後から入賞した遊技球が進入してくることになる。
また、このとき回転用モータ168によって振分回転体210を回転させる速度は、遊技球が放出誘導経路98から進入傾斜面212cを経て、初めて環状面212aに進入したときに惰性で転動する際の平均的な転動速度よりも高く設定されている。このため図10中(a)に示されているように、次第に勢いを失ってきた遊技球(図中符号B1)が環状面212aの下り傾斜に沿って内周側へ下ってくると、その遊技球は振分回転体210の外周壁210aの壁面やその凹凸に擦られて周方向へ弾かれる。すると、弾かれた遊技球は再び勢いを付けて環状面212aの上を周方向に転動する。このように、振分回転体210が上昇した位置で回転している間、環状面212aの上を転動している遊技球は勢いを失っては振分回転体210に弾かれ、その勢いで暫く転動してはまた勢いを失うという動作を繰り返すことになる。この結果、図10中(b)に示されているように、振分回転体210がその上昇位置で回転している間に、環状面212aの上を複数の遊技球がそれぞれランダムな転動速度で活発に周回しながら滞留することになる。なお、このような遊技球の周回動作は、ちょうど粒体を容器の中でかき混ぜたときの様子に似ているので、遊技者からはあたかも遊技球が攪拌されているかのように感じられる。
図11は、図10に続いて振り分け動作途中の振分装置100を上方から示している。上部大入賞口の1回の開放中に入賞した全ての遊技球を環状面212aの上にて滞留させた後、ある程度の時間(例えば1〜5秒)が経過すると、昇降用モータ170が起動して振分回転体210が下降するとともに、回転用モータ168が停止して振分回転体210が基準位置で停止する。図11中(a)に示されているように、ここでいう基準位置は、例えばV穴216の入口が真正面を向く位置であるが、その他を基準位置としてもよい。
いずれにしても、振分回転体210が下降することによって誘導受皿212の沈降部212d内に沈み込むので、それまで外周壁210aの壁面に支えられて環状面212aの上を周回していた遊技球が支えを失い、下り傾斜に沿って中心方向に転げ落ちる。これにより、遊技球は外周壁210aの頂部を越えて転動し、いずれかの通常判定穴218か、もしくはV穴216に填り込む。特にV穴216に填り込む遊技球(図中符号B0)は、外周壁210aの頂部を越えた先でさらに傾斜部210bの上を転動するので、その分、他の通常判定穴218に入り込む遊技球よりも中心に近い位置まで転動する。いずれかの通常判定穴218か、もしくはV穴216に填り込んだ遊技球は、その下方を誘導受皿212の底面に支えられる。なお図11中(a)には、振分回転体210が下降しても、未だ自らの勢いで環状面212aの上を周回し続ける遊技球(符号B2)の様子もあわせて示されている。
図11中(a)に示されているように、振分回転体210が基準位置で停止している場合、いずれの通常判定穴218も誘導受皿212の通常穴通路222の開口の真上にぴったり重なり合っておらず、この状態では遊技球が通常穴通路222内に落下することはない。同じくV穴216は、V穴用通路220から周方向に離れた位置にある。
この後、さらにある程度の時間(例えば1〜3秒)が経過し、ほぼ全ての遊技球がいずれかの通常判定穴218か、もしくはV穴216に填り込んだことが想定されると、図11中(b)に示されているように再び回転用モータ168が起動し、遊技球の滞留中(図10)よりも低速で振分回転体210が回転する。すると、振分回転体210の回転に伴い、V穴216から反時計回り方向にみて2つ隣の位置にある通常判定穴218が最初に通常穴通路222の開口の上方を通過するので、この位置の通常判定穴218に遊技球が入り込んでいた場合、その遊技球は通常穴通路222内に落下する。なお、遊技球が落下した後の通常穴通路222は空っぽの状態になる。また、通常穴通路222に落下した遊技球は上記の通常カウントスイッチ174(図11には示されていない)により検出される。この時点で、V穴216またはその他の通常判定穴218に填り込んでいる遊技球は沈降部212dの上面にて振分回転体210の回転方向へ転動している。
この後、振分回転体210の回転に伴い、V穴216がV穴用通路220の開口の前上を通過する際、V穴216に遊技球が填り込んでいれば、その遊技球はV穴用通路220内に落下する。機構ユニット214の上部ベース212内には上記のV穴スイッチ172が設置されており、V穴用通路220内に落下した遊技球はV穴スイッチ172により検出される。
上記のようにして、振分回転体210の回転(滞留中よりも低速の回転)に伴い、V穴216に填り込んでいた遊技球はV穴用通路220内に落下し、その他の通常判定穴218に填り込んだ遊技球は通常穴通路222内に順次落下していく。振分装置100は、図11中(a)に示される基準位置から振分回転体210を1〜2回転もさせれば、全ての遊技球がV穴用通路220または通常穴通路222内に落下することを想定して設計されている。なお、V穴216と通常判定穴218とでは、振分回転体210の径方向でみた位置がずれている(例えば遊技球の半径分程度のずれがある)ため、V穴用通路220の上方を通常判定穴218が通過しても、通常判定穴218からV穴用通路220内に遊技球が落下することはない。また同様に、V穴216に填り込んでいた遊技球が通常穴通路222内に落下することはない。
以上のように、大型入賞装置64の上部大入賞口に入賞した遊技球は、振分装置100において振分回転体210のV穴216かその他の通常判定穴218のいずれに填り込むかによって最終的な振り分け先が決まる。その結果、遊技球がV穴216に填り込んでいた場合、その遊技球がV穴用通路220内に落下したことがV穴スイッチ172に検出されると、上述した大当り遊技に移行して下部大入賞口が開放されるラウンド動作が行われる。なお、大当り遊技中は大型入賞装置64は開放されない。
これに対し、振分装置100による振り分け動作の結果、遊技球がV穴216に填り込まず、その他の通常判定穴218だけに填り込んでいた場合、遊技球がV穴用通路220内に落下することはないので、V穴スイッチ172では遊技球の落下(通過)が検出されない。この場合、大当り遊技状態には移行せず、引き続き通常状態で遊技が続行される。
〔第2動作例〕
以上が振分装置100による第1動作例であるが、この他に、本実施形態には以下の第2動作例も用意されている。振分装置100による第2動作例は、遊技球を滞留させた後、振分回転体210を基準位置で停止させずに回転させた状態のまま下降させるものである。すなわち、第2動作例においても、初めのうちは図9,図10に示されているように上部大入賞口に入賞した遊技球を環状面212aの上にて転動させながら滞留させる手順が実行される。
図12は、第2動作例の振り分け動作を示している。この第2動作例においても、第1動作例の場合と同様に上部大入賞口の1回の開放中に入賞した全ての遊技球を環状面212aの上にて滞留させた後、ある程度の時間(例えば1〜5秒)が経過すると、昇降用モータ170が起動して振分回転体210が下降する。一方、回転用モータ168は停止することなく、それまでの回転速度よりも低速で回転し続ける。
第2動作例では、振分回転体210が沈降部212d内に沈み込んだ状態であっても、下降位置で引き続き回転している。このため、遊技球がV穴216またはその他の通常判定穴218のいずれに填り込むかは、そのときの遊技球の周方向への転動速度(可変)と振分回転体210の回転速度(一定)との相対関係に大きく影響されることになる。例えば、ある遊技球(図中符号B3)が次第に周方向へ転動する勢いを失って、まさに環状面212aから転げ落ちようとしているとき、その遊技球の転動速度と振分回転体210の回転速度との差がほとんど無い状況(速度差が0に近い状況)であれば、その遊技球はV穴216に填り込みやすい。あるいは、周回方向でみてV穴216よりも先方の位置を転動していた遊技球であっても、次第に勢いを失っていくうちにV穴216が追いついてきて、ちょうどうまい具合にV穴216に填り込むということもあり得る。同様に、振分回転体210が下降したときはその回転速度よりも速く転動していたため、一旦はV穴216を追い越してしまった遊技球であっても、次第に勢いを失っていくうちにV穴216が追いついてきて、ちょうどうまい具合にV穴216に填り込むということがある。逆に、V穴216よりも後方の位置を転動していた遊技球であっても、振分回転体210の回転速度が低下したことでV穴216に追いつき、ちょうどうまい具合にV穴216に填り込むということもあり得る。
ただし、V穴216よりも通常判定穴218の方が数が多いため、V穴216から大きく離れた位置を転動していた多くの遊技球(図中符号B4)は、次第に周方向へ転動する勢いを失っていくと、その近辺の通常判定穴218に填り込みやすい。なお、図12中(a)には、未だ勢いを失うことなく周回方向に転動し続けている他の遊技球も示されている。これらの遊技球も、やがて勢いを失って環状面212aから転げ落ちると、その近辺の通常判定穴218に填り込む。
いずれにしても、第1動作例と同様に、大型入賞装置64の上部大入賞口に入賞した遊技球は、振分装置100において振分回転体210のV穴216かその他の通常判定穴218のいずれに填り込むかによって最終的な振り分け先が決まる。その結果、遊技球がV穴216に填り込んでいた場合、その遊技球がV穴用通路220内に落下したことがV穴スイッチ172に検出されると、上述した大当り遊技に移行して下部大入賞口が開放されるラウンド動作が行われる。なお、大当り遊技中は大型入賞装置64は開放されない。
これに対し、振分装置100による振り分け動作の結果、遊技球がV穴216に填り込まず、その他の通常判定穴218だけに填り込んでいた場合、遊技球がV穴用通路220内に落下することはないので、V穴スイッチ172では遊技球の落下(通過)が検出されない。この場合、大当り遊技状態には移行せず、引き続き通常状態で遊技が続行される。
なお第2動作例では、振分回転体210が下降した後も低速度で回転し続けているため、ある通常判定穴218に遊技球が填り込んだとしても、その通常判定穴218が通常穴通路222の上方を通過すると、遊技球が落下して空っぽになるため、その同じ通常判定穴218に時間をおいて別の遊技球が填り込むということが起こり得る。同様に、既にV穴216に遊技球が填り込んだ場合であっても、振分回転体210の回転に伴ってV穴216がV穴用通路220の上方を通過すると、遊技球が落下して空っぽになるため、時間をおいて別の遊技球がV穴216填り込むということも起こり得る。前者の場合は特に問題ないが、本実施形態において後者の場合(1回の振り分け動作でV穴216に遊技球が2回填り込んだ場合)は、最初にV穴216に填り込んだ遊技球の振り分け結果のみを有効とし、2回目以降のV穴216による振り分け結果は無視するものとしている(大当りは1回とする)。
以上のように、本実施形態では2通りの振り分け動作が行われるが、第1動作例と第2動作例にはそれぞれ以下のような特徴が挙げられる。
〔第1動作例の特徴〕
第1動作例では、基準位置で停止している振分回転体210に対して遊技球が転げ落ちていく態様であるため、遊技球がV穴216またはその他の通常判定穴218のいずれに填り込むかは、振分回転体210の基準位置に対する遊技球の位置と、そのときの周方向への転動速度とに影響される。例えば、振分回転体210が停止してから、遊技球が勢いを失って環状面212aから転がり落ちるまでにどの程度の距離(あるいは角度)を転動するかは、振分回転体210が停止したときの遊技球の平均的な転動速度にある程度は依存する。ただし、環状面212aの上には一度に複数の遊技球が滞留するため、遊技球相互の干渉等の外乱によって一概にはいえず、そこに振り分け動作の面白みが生じることになる。
また第1動作例では、1回の振り分け動作中に滞留している遊技球の数が多くなると、それだけV穴216に遊技球が填り込む確率が高くなる。例えば、環状面212aの上に滞留していた遊技球の数が8個であったとすると、理想的に考えれば、そのうち1個は必ずV穴216に振り分けられることが期待される。このため遊技者からみれば、大型入賞装置64の開放動作時にできるだけ多く(望ましくは8個以上)の遊技球を入賞させれば、それによってほぼ確実に大当り遊技の機会に期待することができるという面白みがある。
〔第2動作例の特徴〕
一方の第2動作例では、回転中の振分回転体210に対して遊技球が転げ落ちていく態様であるため、遊技球がV穴216またはその他の通常判定穴218のいずれに填り込むかは、上記のように振分回転体210の回転速度と、そのときの遊技球の転動速度との相対関係に影響される。ただし、第2動作例では、1回の振り分け動作中に滞留している遊技球の数が多くても、それだけV穴216に遊技球が填り込む確率が一概に高くなるとはいえない。例えば、環状面212aの上に滞留していた遊技球の数が8個であったとしても、V穴216から大きく離れた位置に遊技球がかたまって存在していれば、その近辺の通常判定穴218に次々と遊技球が填り込んでいき、さらには次々と通常穴通路222に落下して通常判定穴218が空きの状態になっていくという状況が起こりえる。このため、たとえ1回の振り分け動作で8個以上の遊技球が滞留していたとしても、いずれかの遊技球がほぼ確実にV穴216に振り分けられるとは限らない。そうかといって、極端に数少ない遊技球しか滞留していなかったとしても、たまたまV穴216の方から遊技球に近寄ってきて、V穴216への振り分けが行われるということも起こり得る。このため遊技者からみれば、大型入賞装置64の開放動作時にあまり多くの遊技球を入賞させることができなかったとしても、最後まで諦めずに大当り遊技の機会に期待することができるという面白みがある。
上記の第1,第2動作例では、遊技球を滞留させるときの振分回転体210の回転速度を一定としているが、回転速度を周期的または不規則に増減変動させてもよい。この場合、環状面212aの上で滞留する遊技球の転動速度もあわせて変動するため、滞留時の転動態様が変化するという面白みが生じる。
また第2動作例においては、振分回転体210を下降させたときに一定の低速度で振分回転体210を回転させているが、このとき回転速度を周期的または不規則に増減変動させてもよい。この場合、遊技者からみて遊技球がV穴216または通常判定穴218に填り込むかどうかの予測がつきにくくなり、それだけ振り分け結果に意外性が生じる。
一実施形態では、固定された誘導受皿212に対して振分回転体210および回転用モータ168が昇降する機構が採用されているが、反対に振分回転体210および回転用モータ168が上下方向に関して固定されており、これに対して誘導受皿212が昇降する構成であってもよい。
また、一実施形態ではサーボモータ(昇降用モータ170)とクランク機構を用いて振分回転体210および回転用モータ168を昇降させているが、これに代えてソレノイドや直動モータ、エアシリンダ等の駆動源を用いてもよい。
一実施形態では、振分回転体210を下方から支持して回転および昇降させる機構を挙げているが、振分回転体210を上方から吊り下げるように支持して回転および昇降させる機構を採用してもよい。
一実施形態では、大型入賞装置64の上部大入賞口に入賞した遊技球がV穴216に振り分けられると、これを契機に大当りとなって別の可変入賞装置72にて下部大入賞口が開放される遊技内容を例に挙げているが、この遊技内容に限定されるものではない。例えば、始動入賞口70に遊技球が入賞すると、これを契機に大型入賞装置64の可動片82を作動させ、上部大入賞口を1回または数回(2〜4回程度)にわたり開放し、この開放中に上部大入賞口に入賞した遊技球がV穴216に振り分けられると、大当りになって同じく大型入賞装置64の上部大入賞口が開放される遊技内容であってもよい。この場合、大当り中に上部大入賞口が10回〜20回程度にわたり開放(1回の開放は例えば3秒間〜6秒間)される1ラウンドの動作が2ラウンド〜16ラウンドまで繰り返し行われる。また、この場合は始動入賞口70への入賞を契機に乱数抽選を行わなくてもよいし、別の可変入賞装置72を設けないようにしてもよい。または、本実施形態で挙げた盤面構成とは別に、遊技領域の中央に左右一対の羽根状可動片を有した入賞装置があり、その中に本実施形態で挙げたような振分回転体が配置された遊技機(いわゆる「羽根物パチンコ機」)としての形態をとることもできる。
その他、一実施形態で挙げた各部材の構成や構造はいずれも最適な形態の例示に過ぎないものであり、適宜変更や置き換えが可能であることはいうまでもない。
パチンコ機の正面図である。 パチンコ機の枠を開放した状態で示した斜視図である。 遊技盤の正面図である。 パチンコ機の制御に関する構成を概略的に示したブロック図である。 振分装置の平面図および正面図である。 振分装置の斜視図である。 図5(b)中、VII−VII線に沿う断面図である。 図7の状態から、振分回転体が下降したときの様子を示した断面図である。 振分装置による振り分け動作を説明するための斜視図である。 振分装置による振り分け動作を説明するための平面図である。 第1動作例について、遊技球の振り分けが行われる様子を示した図である。 第2動作例について、遊技球の振り分けが行われる様子を示した図である。
符号の説明
2 枠
4 遊技盤
6 遊技領域
8 ガラス枠
64 大型入賞装置
70 始動入賞口
72 可変入賞装置
82 可動片
84 上部誘導経路
86 下部右誘導経路
88 下部左誘導経路
98 放出誘導経路
100 振分装置
110 主制御基板
112 払出制御基板
114 周辺制御基板
168 回転用モータ
170 昇降用モータ
172 V穴スイッチ

Claims (1)

  1. 遊技を行うために着席した状態の遊技者に正面から相対するべく縦型に設置される枠状部材と、
    前記枠状部材に着脱可能に支持され、前記着席した状態の遊技者に対面する表面に遊技球が流下する遊技領域が形成された遊技盤と、
    前記枠状部材に設置され、前記遊技盤の遊技領域に向けて遊技球を1個ずつ間欠的に発射する発射装置と、
    前記遊技領域内に設置され、前記発射装置により発射された遊技球が流下する過程で所定の入賞口から流入可能であり、かつ前記入賞口への遊技球の流入度合を大小に変更可能な入賞装置と、
    前記入賞装置内に形成され、前記入賞口から流入して入賞球となった遊技球の転動を案内する誘導経路と、
    前記入賞装置内に前記誘導経路の終端に近接して設置され、上面に前記誘導経路を通じて案内された遊技球を受け入れて円周方向に転動させる環状面を有し、かつ、この環状面が円周の中心に向かって下り傾斜した誘導受皿と、
    前記環状面の内周側に鉛直な回転中心軸線周りに回転可能に設けられ、周縁に形成された外周壁よりも内側の位置で上方に開口することで上方から遊技球を受け入れ可能な複数の球受入穴が形成された円盤状の回転体と、
    前記回転体をその回転中心軸線周りに回転させる回転機構と、
    前記誘導受皿に対して前記回転体をその回転中心軸線に沿って相対的に上下に移動可能に支持するとともに、前記回転体を相対的に上方へ移動させた状態では前記回転体の外周壁を前記環状面の内縁よりも上方に位置付けることで前記環状面上を転動する遊技球を前記回転体の外周壁の表面にて案内させる一方、前記回転体を相対的に下方へ移動させた状態では前記回転体の外周壁を前記環状面の内縁よりも下方に位置付けることにより、前記環状面の下り傾斜に沿って遊技球が転動するとともに前記回転体の外周壁を越えて複数の前記球受入穴のいずれかに入り込むことを許容する昇降機構とを具備したことを特徴とする遊技機。


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