JP2007149152A - 光ディスク記録装置における記録パワー設定方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】光ディスク記録装置における記録パワー設定方法において、高精度な記録パワーの設定を可能とする。
【解決手段】光ディスクにレーザ光を照射しつつ、レーザ光の焦点位置を変化させるためにフォーカスバランスを変化させ、データをテスト記録する(S102)。テスト記録されたデータを光ディスクから読み取る(S103)。当該データを含むRF信号の上側ピーク値と下側ピーク値との和を分母とし、上側ピーク値と下側ピーク値との差を分子とするβに基づいて、フォーカスバランスの最適値を判定する。この判定後、フォーカスバランスをその最適値に設定する(S105)。この設定の後、最適な記録パワーを決定するOPCを行なう(S106)。このようにフォーカスバランスの最適値設定後に、OPCを行なうことにより、焦点が適切な位置にある状態で記録パワーを最適なものに設定することができるので、高精度な記録パワーの設定が可能となる。
【選択図】図2
【解決手段】光ディスクにレーザ光を照射しつつ、レーザ光の焦点位置を変化させるためにフォーカスバランスを変化させ、データをテスト記録する(S102)。テスト記録されたデータを光ディスクから読み取る(S103)。当該データを含むRF信号の上側ピーク値と下側ピーク値との和を分母とし、上側ピーク値と下側ピーク値との差を分子とするβに基づいて、フォーカスバランスの最適値を判定する。この判定後、フォーカスバランスをその最適値に設定する(S105)。この設定の後、最適な記録パワーを決定するOPCを行なう(S106)。このようにフォーカスバランスの最適値設定後に、OPCを行なうことにより、焦点が適切な位置にある状態で記録パワーを最適なものに設定することができるので、高精度な記録パワーの設定が可能となる。
【選択図】図2
Description
本発明は、光ディスク記録装置において、データ記録前に行なわれるレーザ光の記録パワー設定方法に関する。
光ディスク記録装置では、映像データや音声データ等のデータをDVD(Digital Versatile Disc)等の光ディスクに記録するために、レーザ光が光ディスクに照射される。映像データ等を記録する前には、記録に最適なレーザ光のパワーを決定する必要がある。なぜなら、光ディスクによって記録感度が異なる場合や、記録時の温度が変動する場合があるからである。そこで、記録に最適なレーザ光のパワーを決定するために、従来よりOPC(Optimum Power Control)が行なわれている。
OPCでは、まず光ディスクのパワー校正領域(PCA:Power Calibration Area)に、半導体レーザダイオードによりレーザ光が照射され、テスト記録が行なわれる。この際、半導体レーザダイオードは、レーザ光のパワーを変化させ、幾つかのパワーでレーザ光を出射する。次に、記録されたテスト用データを読み取るため、テスト記録が行なわれた領域にレーザ光が照射される。このレーザ光の反射光に基づき、評価基準に従ってレーザ光の最適な記録パワーが設定され、記録パワーの校正が行なわれる。なお、PCAは、DVD−R(DVD Recordable)等のDVDにおいて、最内周に配置された記録情報管理領域(R−Information area)内に設けられている。
このようにして、最適な記録パワーのレーザ光を用いて、データを光ディスクに記録することが可能となり、記録品質が向上する。しかしながら、記録品質の向上には、レーザ光の記録パワーだけでなく、光ディスクのデータ記録層に入射するレーザ光の集光度も関係する。つまり、レーザ光が最適な記録パワーで出射されると共に、レーザ光の焦点がデータ記録層に位置する場合に記録品質は向上する。このため、焦点が適切なところに位置するように、焦点の調整(フォーカスバランスの調整)が必要となる。
そこで、フォーカスバランスの調整精度を向上させるため、フォーカスバランスを順次変更しながらテスト信号を光ディスクに記録し、記録後再生して、再生HF信号のフォーカスバランスごとに上側ピークレベル、下側ピークレベルを検出するフォーカスバランス調整方法が知られている(例えば、特許文献1)。この方法では、検出された上側ピークレベルと下側ピークレベルに基づき、(上側ピークレベル−下側ピークレベル)/(上側ピークレベル+下側ピークレベル)をβとしたとき、βが演算される。そして、βの値が最適となるフォーカスバランスが最適なフォーカスバランスとして設定される。
また、記録パワーだけでなくフォーカスバランスも最適化するために、光ディスクに情報を記録する以前に、OPCを実施し、OPCにより決まった最適記録パワーを使って、フォーカス位置を変移させながら、光ディスクにテストライトを行なうパラメータ決定方法が知られている(例えば、特許文献2参照)。この方法では、テストライトの結果から最適なフォーカスオフセット量を決定するために、記録中の同期信号の検出感度が最適になるようにパラメータが決定される。
特開2000−306247号公報
特開2005−141851号公報
しかしながら、特許文献1の発明では、フォーカスバランスが最適にされるだけであって、レーザ光のパワー制御が共に行なわれていなかった。このため、データを高精度に記録することができなかった。また、特許文献2の発明では、OPCの後に、テストライトが行なわれ、フォーカス制御が行なわれていたため、高精度に記録パワーを設定することができなかった。その結果、パワーが必要以上に消費される場合があった。
本発明は、上記従来例の問題を解決するためになされたものであり、高精度に記録パワーを設定することができると共に、省エネルギー化を図り、また記録されたデータのジッタを小さくすることができる光ディスク記録装置における記録パワー設定方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために請求項1の発明は、光ディスクにレーザ光を照射してデータ記録時の最適パワーを決定する光ディスク記録装置における記録パワー設定方法において、光ディスクにレーザ光を照射すると共に、前記光ディスクに照射するレーザ光の焦点位置を変化させるためにフォーカスバランスを変化させ、データを前記光ディスクにテスト記録する工程と、前記テスト記録されたデータを前記光ディスクから読み取るため、前記光ディスクにレーザ光を照射する工程と、前記照射されたレーザ光であって、前記光ディスクで反射した反射レーザ光を受光する工程と、前記受光した反射レーザ光を光電変換することにより生成される前記データの再生信号に基づき、フォーカスバランスの最適値を判定すると共に、フォーカスバランスを前記最適値に設定する工程と、前記設定する工程の後に、前記光ディスクにデータを記録する最適な記録パワーを決定するOPC(Optimum Power Control)を行なう工程と、を含み、前記データの再生信号は、前記データに基づいて変調されるRF信号であり、前記フォーカスバランスの最適値を判定する工程は、前記RF信号における上側ピーク値と下側ピーク値との和を分母とし、前記上側ピーク値と前記下側ピーク値との差を分子とするパラメータに基づいて判定するものである。
請求項2の発明は、光ディスクにレーザ光を照射してデータ記録時の最適パワーを決定する光ディスク記録装置における記録パワー設定方法において、光ディスクにレーザ光を照射すると共に、前記光ディスクに照射するレーザ光の焦点位置を変化させるためにフォーカスバランスを変化させ、データを前記光ディスクにテスト記録する工程と、前記テスト記録されたデータを前記光ディスクから読み取るため、前記光ディスクにレーザ光を照射する工程と、前記照射されたレーザ光であって、前記光ディスクで反射した反射レーザ光を受光する工程と、前記受光した反射レーザ光を光電変換することにより生成される前記データの再生信号に基づいて、フォーカスバランスの最適値を判定すると共に、フォーカスバランスを前記最適値に設定する工程と、前記設定する工程の後に、前記光ディスクにデータを記録する最適な記録パワーを決定するOPC(Optimum Power Control)を行なう工程と、を含むものである。
請求項1の発明によれば、光ディスクにデータがテスト記録された後、テスト記録が行なわれた領域にレーザ光が照射される。光ディスクで反射した反射レーザ光は当該データの再生信号を含む。当該再生信号に基づいて、最適なフォーカスバランスが判定され、その後、OPCが行なわれる。このように、フォーカスバランスの判定及び最適フォーカスバランスの設定の後に、OPCが行なわれることにより、焦点が適切な位置にある状態で記録パワーを最適なものに設定することができるので、高精度な最適記録パワーの設定が可能となる。その結果、映像データ等の記録時に、パワーを余分に付加したレーザ光を出射することがなくなり、光ディスク記録装置の省エネルギー化を図ることができる。さらに、フォーカスバランスを最適な状態に設定した後に、OPCにより決定された最適記録パワーでデータが記録された場合、記録されたデータのジッタが小さくなる。このため、高精度なデータ記録が可能となる。
また、フォーカスバランスの最適値を、RF信号における上側ピーク値と下側ピーク値との和を分母とし、上側ピーク値と下側ピーク値との差を分子とするパラメータに基づいて判定することにより、客観的な判定が可能となる。また、レーザ光が、光ディスクのデータ記録層に、効率的に照射されているか否かを判定することができ、最適な記録パワーを導き出すことができる。
請求項2の発明によれば、光ディスクにデータがテスト記録された後、テスト記録が行なわれた領域にレーザ光が照射される。光ディスクで反射した反射レーザ光は当該データの再生信号を含む。当該再生信号に基づいて、最適なフォーカスバランスが判定され、その後、OPCが行なわれる。このように、フォーカスバランスの判定及び最適フォーカスバランスの設定の後に、OPCが行なわれることにより、焦点が適切な位置にある状態で記録パワーを最適なものに設定することができるので、高精度な最適記録パワーの設定が可能となる。その結果、映像データ等の記録時に、パワーを余分に付加したレーザ光を出射することがなくなり、光ディスク記録装置の省エネルギー化を図ることができる。さらに、フォーカスバランスを最適な状態に設定した後に、OPCにより決定された最適記録パワーでデータが記録された場合、記録後のジッタが小さくなる。このため、高精度なデータの記録可能となる。
本発明の一実施形態に係る光ディスク記録装置における記録パワー設定方法について、図1乃至図3を参照して説明する。本実施形態による光ディスクは、例えば、CD−R(CD Recordable)、DVD−R、DVD+R(DVD Recordable)等の追記型光ディスク、またCD−RW(CD Rewritable)、DVD−RW(DVD Rewritable)、DVD+RW(DVD Rewritable)等の書き換え型光ディスクである。
図1は、光ピックアップ装置を搭載した光ディスク記録装置の構成を示している。光ディスク記録装置1は、光ディスク2へデータを記録したり、光ディスク2からデータを読み取ったりする光ピックアップ装置3と、光ディスク記録装置1を制御するためのCPU(Central Processing Unit)等の制御回路で構成される制御部11と、ユーザが制御部11へ指示を行うために操作する操作部17とを備えている。光ディスク記録装置1は、例えばDVDレコーダや、パソコンに搭載されるDVDドライブである。
光ディスク2は、ユーザにより光ディスク記録装置1に挿入され、スピンドルモータ10に装着される。スピンドルモータ10は、制御部11により回転駆動され、装着された光ディスク2を回転させる。移動モータ12は、リニアモータから成り、光ピックアップ装置3を光ディスク2上でその半径方向に移動させる。
光ピックアップ装置3は、レーザ光を出射する半導体レーザダイオード(不図示)を備えている。光ピックアップ装置3のモードは、光ディスク2に記録されたデータを再生する再生モードと、光ディスク2にデータを記録する記録モードとを含む。
再生モードの場合、光ピックアップ装置3は、レーザ光を照射し、光ディスク2に形成されているピットを検出する。また、光ピックアップ装置3は、光ディスク2で反射した反射レーザ光を受光し、光ディスク2に記録されているデータを読み取る。記録されたデータを含む反射レーザ光は、光ピックアップ装置3により光電変化され、データの再生信号が生成される。ここで、再生信号とはRF信号のことであり、RF信号は光ピックアップ装置3から制御部11に出力される。
また、記録モードの場合、半灯開導体レーザダイオードが光ディスク2にレーザ光を照射することにより、光ディスク2にピットが形成され、データが記録される。制御部11は、データの記録/読取動作において、光ピックアップ装置3に光ディスク2へレーザ光を照射させて、その反射レーザ光を受光させると共に、スピンドルモータ10を回転させることにより光ディスク2を回転させる。
データ記録/再生時に、光ディスク2の回転に伴って光ディスク2の面振れが生じた場合、光ディスク2と、レーザ光を集光して光ディスク2に照射する対物レンズ(不図示)との距離が変動する。このため、対物レンズにより集光されるレーザ光の焦点が、光ディスク2上のデータ記録/読取位置からずれて焦点ずれが生じ、フォーカシングエラーが発生する。制御部11は、光ピックアップ装置3からの出力信号に基づいて、フォーカシングエラーを検知し、フォーカシングエラー信号を生成し、サーボ制御部14へ出力する。サーボ制御部14は、制御部11からのフォーカシングエラー信号に基づいて、光ピックアップ装置3に備えられたフォーカシングコイル(不図示)を駆動する。また、映像データ等のデータ記録前に行なわれるテスト記録において、光ディスクに照射するレーザ光の焦点位置を変化させるために、サーボ制御部14は、フォーカシングコイルを駆動する。このようにして、フォーカシングコイルにより制御される対物レンズ(不図示)の位置が調整され、光ディスク2上に照射されるレーザ光の焦点の位置が制御され、フォーカスバランスが変化される。なお、フォーカスバランスは焦点の位置、又はレーザ光のデータ記録層での集光度を示している。
制御部11は、装置全体の制御を行なう。制御部11は、各種プログラムを格納するROM等の記録装置を含み、当該プログラムにより制御を行なう。例えば、記録モードでは、光ディスク2にピットを形成するために再生モード時よりも大きなパワーのレーザ光が必要となるため、制御部11はプログラムを用いてモードを判別し、レーザ光のパワーを制御する。また、制御部11は、RF信号に基づき、プログラムを用いて、テスト記録後にフォーカスバランスの最適値を判定する。
レーザ駆動部13は、制御部11からの信号に基づき、半導体レーザダイオードの発光タイミングやレーザ光のパワーを制御する。
信号入力部15は制御部11からの信号に基づいて動作する。信号入力部15には、信号入力端子15aを介して、ビデオカメラ、デジタルカメラ、パソコン等の外部機器(不図示)から映像、音楽、文書等の情報を表す各種信号が入力される。また、放送局から配信されるテレビ放送信号を復調して生成された映像・音声信号が入力される。信号出力部16は、制御部11からの信号に基づいて動作する。信号出力部16からは、信号出力端子16aを介して、信号入力部15から入力された信号や光ディスク2に記録された情報を表す信号がモニタ、スピーカ、パソコン等の外部機器(不図示)に出力される。
操作部17は、光ディスク2への映像等のデータの記録、光ディスク2に記録されているデータの再生等、光ディスク記録装置1の各種動作を指示するためにユーザに操作される各種操作ボタンを備えており、各種操作ボタンが操作されることにより、その操作に対応付けられた信号が制御部11へ送出される。操作部17には、制御部11に指示を出すためにユーザが操作するリモコンが含まれる。当該指示は無線により制御部11に送られる。
光ディスク2へのデータの記録は、信号入力部15から入力された信号等を制御部11にて符号化し、制御部11からの信号に基づき、光ピックアップ装置3がその符号データに対応する長さ及び配列で光ディスク2にピットを形成させることにより行われる。
光ディスク2に記録されているデータの読み取りは、光ピックアップ装置3により、光ディスク2に形成されているピットを検出し、制御部11にてピットの長さや配列を判別して符号データを読み取ることにより行われる。
図2は、光ディスク記録装置1における記録パワー設定方法の手順を示している。
光ディスク2がユーザにより光ディスク記録装置1に挿入されると、制御部11は光ディスク2の挿入を検知する(S101)。光ディスク2の挿入後、レーザ駆動部13は、制御部11からの信号に基づき、光ピックアップ装置3の半導体レーザダイオードからレーザ光を出射させる。当該レーザ光はテスト記録のためのものである。また、サーボ制御部14は、制御部11からの信号に基づき、フォーカシングコイルを駆動する。フォーカシングコイルの駆動により、対物レンズの位置が調整され、光ディスク2上に照射されるレーザ光の焦点位置が制御される。このようにして、レーザ光の焦点位置を変化させるためにフォーカスバランスが変化されながら、レーザ光が照射され、テスト用データが光ディスク2にテスト記録される(S102)。従って、幾つかの値のフォーカスバランスで、同一のパワーを持つレーザ光が出射され、光ディスク2にテスト記録が行なわれる。
なお、テスト記録時のレーザ光のパワーは、制御部11に記録されているストラテジテーブルを参照して決定する。ストラテジテーブルには、各種光ディスクについて、推奨の記録パワーが書き込まれている。
テスト記録後、テスト記録されたデータを光ディスク2から読み取るため、光ディスク2のテスト記録された領域にレーザ光が照射される。光ピックアップ装置3は、光ディスク2で反射した反射レーザ光を受光する。反射レーザ光は、光ピックアップ装置3により光電変換され、テスト用データの再生信号が生成される。ここで、再生信号は、テスト用データに基づいて変調されるRF信号である。RF信号に基づき、制御部11は、幾つか値のフォーカスバランスでテスト記録されたテスト用データを読み取る(S103)。
テスト用データを読み取った後、制御部11はそれぞれのフォーカスバランスでのパラメータβを演算する(S104)。β(アシンメトリ)は、RF信号における上側ピーク値と下側ピーク値との和を分母とし、上側ピーク値と下側ピーク値との差を分子とするパラメータである。ピーク値は、電圧信号におけるものであっても、電流信号におけるものであっても構わない。
RF信号のβの値に基づき、フォーカスバランスの最適値が制御部11により判定される。制御部11は、βが最適値となるときのフォーカスバランスを最適値とする。サーボ制御部14は、制御部11からの信号に基づいて、フォーカシングコイルを駆動し、対物レンズの位置を変化させる。このようにして、フォーカスバランスが最適値に設定される(S105)。
βの最適値を決定する方法の詳細を、図3を参照して説明する。図3は、フォーカスバランスを変化させた時の、βの値の変化を示しており、横軸はフォーカスバランス(FBAL:Focus Balance)の値であり、縦軸はβである。なお、FBALの単位は例えば%であり、FBALは基準値(例えば、データ記録層に焦点が位置する時の対物レンズの位置)を基に標準化した値を示している。
FBALを変化させた時のβの値を全て演算した後、βが最大値からΔβ(例えば5%)だけ低い値であるときのFBALを選び出す。β−FBAL特性を示す曲線は上に凸の曲線であり、頂点を除いて、同じβの値を取るFBALが2値ある。そこで、2値を選び出し、2値の中間点のFBALを算出し、この中間点でのβの値を最適値とする。
前述のように、βというパラメータを用いてフォーカスバランスの最適値を判定することにより、客観的な判定が可能となる。また、βは、RF信号における上側ピーク値と下側ピーク値との差を分子とするパラメータである。このため、焦点ずれが生じた状態(集光度が低下した状態)でデータが記録されて記録精度が低下した場合、データの再生時に、その精度の低さが、RF信号の上側ピーク値と下側ピーク値の差として現れる。この理由は、レーザ光のパワーが同一であっても焦点が合っていない場合、データ記録層が受光するレーザ光の単位面積あたりのパワーは低下し、ピットを十分に形成できなくなり、ピットが形成された部分とそうでない部分の反射率の差が小さくなるからである。このように、βを用いて判定を行なうことにより、レーザ光が、光ディスクのデータ記録層に効率的に照射されているか否かを判定することができ、最適な記録パワーを導き出すことができる。
フォーカスバランスの最適値設定後、光ディスク2にデータを記録する最適な記録パワーを決定するOPC(Optimum Power Control)が制御部11により行なわれる(図2のS106)。その後、最適なフォーカスバランスで、最適な記録パワーのレーザ光が光ディスク2に入射することになり、映像データ、音声データ及び文字データ等のデータの記録が開始される(S107)。
このように、フォーカスバランスの判定及び最適フォーカスバランスの設定の後にOPCが行なわれることにより、焦点が適切な位置にある状態で記録パワーを最適なものに設定することができ、高精度な最適記録パワーの設定が可能となる。また、高精度な最適記録パワーの設定により、映像データ等の記録時に、パワーを余分に付加したレーザ光を出射することがなくなり、光ディスク記録装置の省エネルギー化を図ることができる。
上記作用が得られる理由の詳細を、図4を参照して以下に説明する。図4は、FBAL−記録パワー特性を示している。PAは、OPCの後にフォーカスバランスの設定を行なった場合に、最適なパワーとして設定されたレーザ光のパワーを表している。PBは、フォーカスバランスの設定後にOPCを行なった場合に、最適なパワーとして設定されたレーザ光のパワーを表している。同図に示されるように、PAとPBの間には差(ΔP)がある。フォーカスが最適でない状態でOPCを行なった場合、データ記録層に入射するレーザ光の焦点が合っていない場合がある。このような状態でOPCを行なったとしても、ピットを生成するためによりパワーが必要となるため、最適値より高めのパワーが最適値として設定される場合がある。従って、PA>PBとなる場合がある。そこで、フォーカスバランスの設定後にOPCを行なうことで、OPCの後にフォーカスバランスを設定する場合に比べて、ΔPだけレーザ光のパワーを小さくすることができ、省エネルギー化を図ることができる。
さらに、フォーカスバランスを最適な状態に設定した後に、OPCにより決定された最適記録パワーでデータが記録された場合、記録後のジッタ(記録されたピットのずれ)が小さくなる。このため、高精度なデータの記録可能となる。
上記作用が得られる理由の詳細を、図5を参照して以下に説明する。図5は、記録パワーと、光ディスクに記録されたデータの信号のジッタの特性を示している。図5におけるPAとPBは、図4におけるPAとPBは同じである。パワーPBのレーザ光で記録されたデータの信号のジッタは、図5に示されるように最小である。しかしながら、レーザ光の記録パワーがPAである場合、ジッタは大きくなり、飛躍的にジッタが増加する付近に記録パワーが設定されることになる。このように、フォーカスバランスの設定後にOPCを行い、最適記録パワーで記録された場合、記録後のデータのジッタが小さくなる。
なお、本発明は、上記実施形態の構成に限られず、発明の趣旨を変更しない範囲で種々の変形が可能である。例えば、フォーカスバランスの最適値の判定は、βの値に基づいて行なわれることに限られない。記録後のRF信号の振幅が最大になるときや、内部ジッタが最適なときのフォーカスバランスを最適値としてもよい。
1 光ディスク記録装置
2 光ディスク
3 光ピックアップ装置
11 制御部
12 移動モータ
13 レーザ駆動部
14 サーボ制御部
2 光ディスク
3 光ピックアップ装置
11 制御部
12 移動モータ
13 レーザ駆動部
14 サーボ制御部
Claims (2)
- 光ディスクにレーザ光を照射してデータ記録時の最適パワーを決定する光ディスク記録装置における記録パワー設定方法において、
光ディスクにレーザ光を照射すると共に、前記光ディスクに照射するレーザ光の焦点位置を変化させるためにフォーカスバランスを変化させ、データを前記光ディスクにテスト記録する工程と、
前記テスト記録されたデータを前記光ディスクから読み取るため、前記光ディスクにレーザ光を照射する工程と、
前記照射されたレーザ光であって、前記光ディスクで反射した反射レーザ光を受光する工程と、
前記受光した反射レーザ光を光電変換することにより生成される前記データの再生信号に基づき、フォーカスバランスの最適値を判定すると共に、フォーカスバランスを前記最適値に設定する工程と、
前記設定する工程の後に、前記光ディスクにデータを記録する最適な記録パワーを決定するOPC(Optimum Power Control)を行なう工程と、を含み、
前記データの再生信号は、前記データに基づいて変調されるRF信号であり、
前記フォーカスバランスの最適値を判定する工程は、前記RF信号における上側ピーク値と下側ピーク値との和を分母とし、前記上側ピーク値と前記下側ピーク値との差を分子とするパラメータに基づいて判定することを特徴とする光ディスク記録装置における記録パワー設定方法。 - 光ディスクにレーザ光を照射してデータ記録時の最適パワーを決定する光ディスク記録装置における記録パワー設定方法において、
光ディスクにレーザ光を照射すると共に、前記光ディスクに照射するレーザ光の焦点位置を変化させるためにフォーカスバランスを変化させ、データを前記光ディスクにテスト記録する工程と、
前記テスト記録されたデータを前記光ディスクから読み取るため、前記光ディスクにレーザ光を照射する工程と、
前記照射されたレーザ光であって、前記光ディスクで反射した反射レーザ光を受光する工程と、
前記受光した反射レーザ光を光電変換することにより生成される前記データの再生信号に基づいて、フォーカスバランスの最適値を判定すると共に、フォーカスバランスを前記最適値に設定する工程と、
前記設定する工程の後に、前記光ディスクにデータを記録する最適な記録パワーを決定するOPC(Optimum Power Control)を行なう工程と、を含むことを特徴とする光ディスク記録装置における記録パワー設定方法。
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR101379464B1 (ko) * | 2012-08-17 | 2014-03-31 | 도시바삼성스토리지테크놀러지코리아 주식회사 | 광 디스크 드라이브 및 그 기록 제어방법 |
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2005
- 2005-11-24 JP JP2005338311A patent/JP2007149152A/ja not_active Withdrawn
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