JP2007141072A - トレース情報出力装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】効率的なデバッグを行なうことが可能なトレース情報出力装置を提供する。
【解決手段】トレース情報の重要度を算出する基準となる重要度算出基準を設定し、重要度算出基準およびトレース情報に含まれる付加情報に基づいて、トレース情報の重要度を算出する。トレース情報一時格納手段に新たなトレース情報を記憶する領域がない場合、重要度の低いトレース情報を削除する。そして、トレース情報一時格納手段に記憶されているトレース情報を、デバッグ装置へ送信する。
【選択図】図10
【解決手段】トレース情報の重要度を算出する基準となる重要度算出基準を設定し、重要度算出基準およびトレース情報に含まれる付加情報に基づいて、トレース情報の重要度を算出する。トレース情報一時格納手段に新たなトレース情報を記憶する領域がない場合、重要度の低いトレース情報を削除する。そして、トレース情報一時格納手段に記憶されているトレース情報を、デバッグ装置へ送信する。
【選択図】図10
Description
本発明は、トレース情報出力装置に関し、特に、組込み機器等の制限された環境におけるソフトウェアが出力するプログラムのトレース情報を、外部のデバッグ装置に対して出力するトレース情報出力装置に関する。
組込み機器等の制限された環境でのソフトウェア開発では、その動作検証、バグの原因追及を行なう場合、リソースの制限や開発環境の制限から、PC(Personal Computer)における開発と比較し、特別な環境やツール、手法を用いることが必要となる。
PC上にエミュレーション環境が構築されている場合には、エミュレーション上で動作するソフトウェアに関して、論理的な動作検証がPC上において可能となる。また、ICE(In-Circuit Emulater)(インサーキットエミュレータ)等を用いれば、最終ターゲット上での動作をステップ毎に動作させ検証することが可能となる。
しかし、これらの環境やツールはその構築が困難であったり、高価で全ての開発者に環境を提供することが費用的に現実的でなかったり、あるいは実際の動作と完全に一致しない場合があったりする。このため、現在の組込み機器の開発においては、ソフトウェアが各々の動作状況をトレース情報として出力し、この内容を解析することでソフトウェアの動作検証、バグの原因追及を行なうと言う手法が多く用いられている。この手法によると、本来のソフトウェアの動作に与える影響が非常に少ない状態で、内部情報を得られると言う点で優れている。
しかし、ソフトウェアの動作状況を知るために、出力するトレース情報を詳細にしていくと、大量の保存領域を必要とするようになる。このため、組込み機器等の制限された環境においては、トレース情報の蓄積に十分な容量を確保することが出来なくなりトレース情報が欠落し、結果としてソフトウェア動作の検証に必要な情報を得られない場合が発生する。
特開平10−40140号公報(特許文献1)には、データの格納要求元毎にトレース情報に優先度を設定しておき、保存領域が不足した場合には、一定時間以上経過した、低い優先度のトレース情報を削除する技術が開示されている。これにより、重要なデータが上書きにより失われず、格納領域を効率的に利用可能となる。
しかし、格納領域を機器内部に持つ方式は、組込み機器のように制限された環境では、トレース情報を格納する領域が短期間で不足し、特開平10−40140号公報(特許文献1)に開示されている技術を用いても、重要なトレース情報の欠落が発生することがある。
これらの課題を解決するため、トレース情報をシリアル等の通信経路を経て外部のデバッグ装置に送信する方式が用いられる場合がある。この方式によると、外部のデバッグ装置はより大容量の格納領域を確保することが可能となる。そのため、格納領域が不足することによる削除処理等を必要とせず、ソフトウェアからの詳細なトレース情報を取得できるようになる。
しかし、一般的に、トレース情報を外部のデバッグ装置に送信する際に用いる通信経路は、シリアル等の比較的低速であることが多く、このため、一時的に大量のトレース情報が出力された場合には、通信経路の許容量を超過し、トレース情報が欠落してしまう事があった。
このため、このように通信経路を経て外部にトレース情報を出力する構成をとっている装置では通常、通信バッファを設け、送信負荷を一定量に安定化することで、一時的な通信負荷の増大によるトレース情報の欠落を防いでいる。
図25は、従来のデバッグシステム10000の構成図である。図25を参照して、デバッグシステム10000は、トレース情報を外部装置に送信することで、大量のトレース情報を出力可能としている。組込みソフトウェア100は、トレース情報出力装置200と、経路401によって接続されている。
通常、組込みソフトウェア100とトレース情報出力装置200は、組込み機器の内部に存在し、経路401は高速なアクセスが可能である。トレース情報出力装置200は、デバッグ装置300と通信経路402によって接続されている。通信経路402は組込み機器と、デバッグ装置とを接続する通信経路であり、通常通信経路401と比べ比較的低速である。通信経路402は、一般的に、RS−232C等のシリアル通信を行なう経路である。しかしながら、通信経路402に、イーサネット(登録商標)等のIP網を使用した機器もある。
トレース情報出力装置200は、トレース情報受信手段201と、トレース情報一時格納手段202と、トレース情報送信手段203とを含む。トレース情報受信手段201は、組込みソフトウェア100からのトレース情報を受信する。トレース情報一時格納手段202は、受信したトレース情報をデバッグ装置300に送信するまでの間一時的に格納しておく。トレース情報送信手段203は、トレース情報を、デバッグ装置300へ送信する。
デバッグ装置300は、トレース情報格納手段301と、トレース情報受信手段302とを含む。トレース情報受信手段302は、トレース情報送信手段203から経路402を介してトレース情報を受信する。トレース情報格納手段301は、受信したトレース情報を格納する。
デバッグシステム10000では、組込みソフトウェア100より出力されるトレース情報が一時的に増大した場合、トレース情報受信手段201により受信されたトレース情報は、トレース情報送信手段203が送信可能な状態になるまで、一時的にトレース情報一時格納手段202に保存される。
その後、トレース情報送信手段203が送信可能な状態になると、トレース情報送信手段203は、経路402を介して、トレース情報をトレース情報受信手段302へ送信する。トレース情報受信手段302は、受信したトレース情報をトレース情報格納手段301に格納する。上記処理により、トレース情報が欠落する可能性を低くして、デバッグ装置300にトレース情報を出力する事が可能となる。
しかし、前述したように、組込み機器では、メモリ容量等の制限が厳しく、通信バッファに関してもメモリ容量の制限から全てのトレース情報を一時保存する十分な領域を確保できない場合がある。特に、詳細な情報の出力が短期間に集中する場合には、やはりトレース情報が欠落してしまうという課題があった。
特開平9−185531号公報(特許文献2)に記載されているトレース情報の欠落回避装置では、以下の処理によりトレース情報の欠落を回避している。
まず、トレース情報取得装置(10)は、上位ソフトウェア(19)からのトレース情報取得要求に応じて、トレースバッファ監視手段(11)によりトレースバッファ(15)の使用状況をチェックする。当該チェックにおいて、トレースバッファ不足の危険性を検知した場合には、トレース情報編集手段(13)によってトレース情報を削減する。そして、トレースバッファ(15)中の使用可能(書き込み可能)なトレースバッファにトレース情報を格納する。なお、トレースバッファが満杯になった場合にはトレース情報出力手段(16)に出力要求を通知し、トレース情報を外部に保存する。
特開平10−40140号公報
特開平9−185531号公報
しかしながら、特開平9−185531号公報(特許文献2)に記載されている装置では、トレースバッファ(15)が満杯になる危険性を事前に検知するトレースバッファ監視手段(11)が必要である。また、どの程度のトレース情報が今後出力されるかを事前に検知することは困難であり、又、緩やかな予測を行った場合には、メモリの利用効率が下がってしまうという問題点がある。
また、効率的な検知が行なえた場合は新たに取得されたトレース情報から重要度の低い情報を削除する事になる。しかし、デバッグ等においては、必要な項目が出力された情報の内容により必要性が異なるため一律に削除できない。
さらに、トレースバッファ(15)が満杯になる危険性を検知する前に、重要度の低いトレース情報がバッファに蓄えられていた場合には、メモリが効率的に利用できない。その結果、新たに出力された重要な情報が重要度の低いトレース情報のために、トレース情報として保存できない場合がある。
本発明は、上述の問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、効率的なデバッグを行なうことが可能なトレース情報出力装置を提供することである。
上述の課題を解決するために、この発明のある局面に従うと、デバッグ装置とデータ通信可能なトレース情報出力装置は、ソフトウエアから出力されたトレース情報を受信するトレース情報受信手段を備え、トレース情報は、トレース情報に関する情報である付加情報を含み、トレース情報出力装置は、トレース情報を一時的に記憶するトレース情報一時格納手段と、トレース情報をトレース情報一時格納手段に記憶させるトレース情報記憶手段と、トレース情報の重要度を算出する基準となる重要度算出基準を設定する重要度算出基準設定手段と、重要度算出基準および付加情報に基づいて、トレース情報の重要度を算出するトレース情報重要度算出手段と、トレース情報一時格納手段に新たなトレース情報を記憶する領域があるか否かを判断するトレース情報格納判断手段と、トレース情報格納判断手段が、トレース情報一時格納手段に新たなトレース情報を記憶する領域がないと判断した場合、重要度の低いトレース情報を、トレース情報一時格納手段より削除するトレース情報削除手段と、デバッグ装置との通信状態に応じて、トレース情報一時格納手段に記憶されているトレース情報を、デバッグ装置へ送信するトレース情報送信手段とをさらに備える。
好ましくは、トレース情報受信手段が受信したトレース情報から、付加情報を抽出する付加情報抽出手段をさらに備える。
好ましくは、デバッグ装置から、重要度算出基準を受信する重要度算出基準受信手段をさらに備える。
本発明に係るトレース情報出力装置は、トレース情報の重要度を算出する基準となる重要度算出基準を設定し、重要度算出基準およびトレース情報に含まれる付加情報に基づいて、トレース情報の重要度を算出する。トレース情報一時格納手段に新たなトレース情報を記憶する領域がない場合、重要度の低いトレース情報を削除する。そして、トレース情報一時格納手段に記憶されているトレース情報を、デバッグ装置へ送信する。
したがって、重要度の高いトレース情報を、より確実にデバッグ装置へ送信することができる。また、組込み機器等の制限された機器において、デバッグ等のために出力されるトレース情報の欠落を防ぐことができる。その結果、効率的なデバッグが行なえるという効果を奏する。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰り返さない。
<第1の実施の形態>
図1は、本実施の形態におけるデバッグシステム1000の構成を示すブロック図である。図1を参照して、デバッグシステム1000は、組込みソフトウェア100と、トレース情報出力装置500と、デバッグ装置300とから構成される。デバッグシステム1000では、組込み機器で動作するアプリケーションが、デバッグ装置300に対してトレース情報を出力する。
図1は、本実施の形態におけるデバッグシステム1000の構成を示すブロック図である。図1を参照して、デバッグシステム1000は、組込みソフトウェア100と、トレース情報出力装置500と、デバッグ装置300とから構成される。デバッグシステム1000では、組込み機器で動作するアプリケーションが、デバッグ装置300に対してトレース情報を出力する。
図2は、組込み機器600の内部の構成を示すブロック図である。図2を参照して、組込みソフトウェア100およびトレース情報出力装置500は、通常、組込み機器600に組み込まれて実装される。
組込みソフトウェア100は、組込みソフトウェア(1)101、込みソフトウェア(2)102、・・・、組込みソフトウェア(n)10nといった複数の組込みソフトウェアから構成される。
組込みソフトウェア100は、トレース情報出力装置500と経路401で接続されている。経路401は物理的に、組込み機器600の内部にある。そのため、組込みソフトウェア100は、トレース情報出力装置500に、高速アクセス可能である。
組込みソフトウェア100は、トレース情報出力装置500へ付加情報を含むトレース情報を送信する。
デバッグ装置300は、組込み機器600と、経路402により接続されている。経路402は、RS−232C規格に基づいてデータをシリアル転送する経路である。なお、経路402は、RS−232C規格に限定されることなく、デバッグ装置300と、組込み機器600との間のデータを、シリアル転送、パラレル転送、無線転送等する経路であってもよい。
再び、図1を参照して、トレース情報出力装置1000は、トレース情報受信手段503と、トレース情報一時格納手段505と、トレース情報記憶手段507と、重要度算出基準設定手段501と、トレース情報重要度算出手段504と、トレース情報格納判断手段508と、トレース情報削除手段502と、トレース情報送信手段506とを備える。
トレース情報記憶手段507、重要度算出基準設定手段501、トレース情報重要度算出手段504、トレース情報格納判断手段508、トレース情報削除手段502およびトレース情報送信手段506の各々が行なう処理は、1つの制御部が行なう。制御部は、マイクロプロセッサ(Microprocessor)、プログラミングすることができるLSI(Large Scale Integration)であるFPGA(Field Programmable Gate Array)、特定の用途のために設計、製造される集積回路であるASIC(Application Specific Integrated Circuit)、その他の演算機能を有する回路のいずれであってもよい。
なお、トレース情報記憶手段507、重要度算出基準設定手段501、トレース情報重要度算出手段504、トレース情報格納判断手段508、トレース情報削除手段502およびトレース情報送信手段506の各々が行なう処理は、複数の制御部により行なわれてもよい。
トレース情報受信手段503は、組込みソフトウェア100が出力したトレース情報およびトレース情報に含まれる付加情報を受信する。付加情報には、時間情報、分類情報等が含まれる。本実施の形態において、トレース情報受信手段503は、図3に示す様なC言語のAPI形式を取っている。
図3を参照して、APIとしてのトレース情報受信手段503は、第1、第2、第3および第4パラメータとして、それぞれ、トレース情報の分類情報、分類内のレベル、トレース情報メッセージおよびトレース情報のサイズを受信する。
図4は、一例としての、トレース情報の分類を示す図である。本実施の形態では、トレース情報受信手段503は、API形式を取っているが、Message形式、共有メモリを使用する方式などであってもよい。
本実施の形態では、呼び出しAPIのパラメータには現れないが、呼び出し時に決定される時間情報等が、トレース情報に、付加情報として更に含まれる場合もある。
図5は、付加情報を含むトレース情報を示す図である。図5を参照して、本実施の形態では、トレース情報を、文字列情報として扱っている。しかしながら、トレース情報は可変長形式のバイナリデータ等、ソフトウェアの動作状態を示す情報であれば形式は問わない。
また、付加情報には、トレース情報重要度算出手段504で必要とされる情報を含む。しかしながら、付加情報は、時間情報、分類情報等に限定されることなく、分類毎の重要度、トレース情報出力タスク、出力時のCPU消費比率等の様々な情報を用いてもよい。
重要度算出基準設定手段501は、トレース情報および付加情報に基づいて、後述するトレース情報重要度算出手段504において重要度を算出する際に用いられる以下の重要度算出基準を設定する。
図6は、重要度算出基準を示す図である。図6を参照して、重要度算出基準設定手段501は、後述する重要度算出テーブルを、後述する重要度基準値の小さいトレース情報程、トレース情報の重要度が高く算出されるように重要度算出基準を設定する。また、重要度算出基準設定手段501は、重要度算出テーブルにおける重要度基準値が同じ場合、現在の時間により近いトレース情報(より新しいトレース情報)程、トレース情報の重要度が高く算出されるように重要度算出基準を設定する。
なお、重要度算出基準は、上記のような設定に限定されることなく、「通信に関連する情報は重要」、「アプリケーションの遷移情報は重要」といったことに基づいて、設定されてもよい。
なお、重要度算出基準は、数学的な算出式に基づいて設定されてもよい。また、重要度算出基準は、プログラムにより設定されてもよい。当該プログラムは、DLL、Java(登録商標)等のようなローダブルなプログラムであってもよい。なお、重要度算出基準は、ユーザによる端末操作により設定されてもよい。また、重要度算出基準は、通信経路402を介して、設定されてもよい。
図7は、重要度算出基準設定手段501が設定する、一例としての重要度算出テーブルT100を示す図である。図7を参照して、レベル1,2,3は、後述する分類内のレベルを示す。重要度算出テーブルT100内の数値は、重要度基準値を示す。重要度算出テーブルT100では、分類情報に対応する重要度基準値が小さい程、重要度が高くなる。なお、本実施の形態では、重要度レベル算出部分のみをテーブル化してある。しかしながら、重要度基準値の算出プログラムをテーブル化したり、Java(登録商標)やDLL等の様に、算出プログラムをローダブル形式にしたりすることで、重要度を算出するアルゴリズム自体を切替えてもよい。
再び、図1を参照して、トレース情報重要度算出手段504は、受信したトレース情報に含まれる付加情報と、重要度算出基準設定手段501により設定された重要度算出基準とに基づいて、トレース情報の重要度を算出する。トレース情報重要度算出手段504は、後述するバッファ内において、受信したトレース情報の重要度を算出する。重要度は、時間等の要素を用いて動的に決定されてもよいし、静的に決定されても良い。なお、重要度算出基準設定手段501が、重要度算出基準を変更した場合は、重要度算出テーブルにおける数値も変更される。
トレース情報一時格納手段505は、受信したトレース情報と、対応する付加情報とを、トレース情報送信手段506がデバッグ装置300へ出力するまでの間、一時的に格納する。
トレース情報一時格納手段505は、データを一時的に記憶可能なRAM(Random Access Memory)、SRAM(Static Random Access Memory)、DRAM(Dynamic Random Access Memory)、SDRAM(Synchronous DRAM)、ダブルデータレートモードという高速なデータ転送機能を持ったSDRAMであるDDR−SDRAM(Double Data Rate SDRAM)、Rambus社が開発した高速インターフェース技術を採用したDRAMであるRDRAM(Rambus Dynamic Random Access Memory)、Direct−RDRAM(Direct Rambus Dynamic Random Access Memory)、その他、データを揮発的に記憶保持可能な構成を有する回路のいずれであってもよい。トレース情報記憶手段507は、トレース情報および付加情報を、トレース情報一時格納手段505に記憶させる。
トレース情報一時格納手段505にデータを格納する領域を割り当てる方式は、以下のものがある。たとえば、トレース情報一時格納手段505に専用にメモリ領域を割り当て、動的に割り当てられた領域から連続領域を取得する方式、割り当てられたメモリ領域を、一定サイズのエントリとして事前に分割する方式などである。
トレース情報一時格納手段505には、算出された重要度に基づいて、重要度をソートするための重要度ソートテーブルが格納される。
図8は、重要度ソートテーブルを格納したトレース情報一時格納手段505の内部状態を示す図である。図8を参照して、トレース情報一時格納手段505には、重要度ソートテーブルが格納される。また、トレース情報一時格納手段505には、複数のトレース情報にそれぞれ対応した複数の付加情報が格納される。
図9は、重要度ソートテーブルが格納された場合のトレース情報一時格納手段505の内部構成を示す図である。図9を参照して、トレース情報一時格納手段505は、重要度ソートテーブル格納手段505Aと、重要度ソートテーブル更新手段505Bとを備える。重要度ソートテーブル格納手段505Aは、重要度ソートテーブルを格納する。
トレース情報記憶手段507が、トレース情報一時格納手段505にトレース情報を記憶させる際、重要度ソートテーブル更新手段505Bは、重要度ソートテーブル格納手段505Aに記憶されている重要度ソートテーブルを更新する。
再び、図1を参照して、トレース情報格納判断手段508は、トレース情報一時格納手段505に、受信したトレース情報を一時格納する十分な空き領域があるか否かを判断する。トレース情報格納判断手段508が、トレース情報一時格納手段505に十分な空き領域がないと判断した場合、以下の処理が行なわれる。当該処理では、トレース情報格納判断手段508が、受信したトレース情報の重要度と、トレース情報一時格納手段505に格納されているトレース情報の重要度とを比較する。トレース情報削除手段502は、当該比較の結果に基づいて、重要度の高いトレース情報が残るよう、トレース情報一時格納手段505内のトレース情報を削除する。
トレース情報削除手段502は、トレース情報一時格納手段505内のトレース情報の重要度が、受信したトレース情報の重要度より高い場合には削除せず、受信したトレース情報を破棄する場合もある。
トレース情報送信手段506は、デバッグ装置300とデータ通信を行なう。トレース情報送信手段506は、トレース情報一時格納手段505に格納されているトレース情報を、デバッグ装置300へ送信する。
本実施の形態では、トレース情報は、基本的には、記憶された時間の古いものより順次送信される。しかしながら、重要度順にトレース情報を出力し、デバッグ装置300内で時間順に並べ替える等の方法を用いれば、常に重要度の高い情報を優先してデバッグ装置に送信することも可能である。
次に、トレース情報出力装置500で行なわれる処理について説明する。以下においては、組込みソフトウェア100から出力されたトレース情報をトレース情報一時格納手段505に格納する処理を、トレース情報格納処理ともいう。
図10は、トレース情報格納処理のフローチャートである。図10を参照して、ステップS101では、トレース情報受信手段503が、組込みソフトウェア100が出力したトレース情報およびトレース情報に含まれる付加情報を受信する。その後、ステップS102に進む。
ステップS102では、トレース情報重要度算出手段504が、受信したトレース情報の付加情報と、重要度算出基準設定手段501により設定された重要度算出基準とに基づいて、トレース情報の重要度を算出する。その後、ステップS103に進む。
ステップS103では、トレース情報格納判断手段508が、トレース情報一時格納手段505に、受信したトレース情報を格納するための空き領域があるか否かを判断する。ステップS103において、YESならば、ステップS110に進む。一方、ステップS103において、NOならば、ステップS104に進む。
ステップS104では、トレース情報の重要度が、格納されている情報の重要度より高いか否かが判定される。具体的には、ステップS102で算出されたトレース情報の重要度が、トレース情報一時格納手段505に格納されているトレース情報の重要度より高いか否かが、トレース情報格納判断手段508により、判定される。ステップS104において、YESならば、ステップS105に進む。一方、ステップS104において、NOならば、このトレース情報格納処理は終了する。すなわち、受信されたトレース情報は、トレース情報一時格納手段505に格納されない。
より具体的には、トレース情報格納判断手段508は、受信したトレース情報の重要度基準値が、トレース情報一時格納手段505に格納されている複数のトレース情報の重要度基準値の最大値より小さいか否かを判定する。小さいと判定された場合は、ステップS105に進む。
一方、小さくないと判定した場合、トレース情報格納判断手段508は、受信したトレース情報の重要度基準値が、トレース情報一時格納手段505に格納されている複数のトレース情報の重要度基準値の最大値と同じであるか否かを判定する。同じと判定した場合、トレース情報格納判断手段508は、受信したトレース情報の方が、トレース情報一時格納手段505に格納されている複数のトレース情報の少なくとも1つより、重要度が高いと判定する。この場合、ステップS105に進む。
なお、本実施の形態では、図8のようにトレース情報一時格納手段505に重要度ソートテーブルを保持させることにより、処理の高速化を行っている。
ステップS105では、トレース情報削除手段502が、トレース情報一時格納手段505に格納されている重要度の最も低いトレース情報を削除する。より具体的には、トレース情報一時格納手段505に格納されている重要度基準値の最も大きいトレース情報が削除される。なお、最も大きい重要度基準値が複数ある場合は、対応するトレース情報のうち、最も長期間、トレース情報一時格納手段505に格納されている(最も古い)トレース情報が削除される。
これにより、受信したトレース情報をトレース情報一時格納手段505に格納させるための領域が確保される。その後、ステップS110に進む。
ステップS110では、トレース情報記憶手段507が、受信したトレース情報を、トレース情報一時格納手段505に格納させる。また、処理の高速化のために、重要度ソートテーブル更新手段505Bは、重要度ソートテーブルを更新する。その後、このトレース情報格納処理は終了する。
以上説明したトレース情報格納処理により、トレース情報受信手段503が受信したトレース情報は、トレース情報一時格納手段505に格納(記憶)される。
次に、トレース情報格納処理を、一例をあげて、具体的に説明する。ここで、、組込みソフトウェア100が、トレース情報出力装置500へ出力するトレース情報および付加情報の一例を示す。
図11は、トレース情報と、付加情報との一例を示すテーブルT200を示す図である。
図12は、トレース情報および付加情報のデータ形式を示す図である。図12(A)は、トレース情報のデータ構造を示す図である。図12(A)を参照して、トレース情報は、トレース内容情報と、サイズ情報と、付加情報とから構成される。トレース内容情報は64バイトで表現される。サイズ情報は4バイトで表現される。
図12(B)は、付加情報のデータ構造を示す図である。図12(B)を参照して、付加情報は、分類情報と、分類内のレベル情報と、出力時間情報とから構成される。出力時間情報に示される時間は、組込みソフトウェア100が、トレース情報をトレース情報出力装置500へ出力した時間を示す。
分類情報、分類内のレベル情報および出力時間情報の各々は、4バイトで表現される。すなわち、付加情報は、12バイトで表現される。したがって、トレース情報は、64+4+12=80バイトで表現される。本実施の形態では、1つのトレース情報を1エントリとして取り扱う。また、トレース情報一時格納手段505は、トレース情報を、たとえば、6つ格納可能であるとする。
図12(C)は、トレース情報一時格納手段505に6つのトレース情報が格納された状態を示す図である。
再び、図11を参照して、テーブルT200内の「トレース情報メッセージ」は、図12(A)の「トレース内容情報」に対応する。本実施の形態では、組込みソフトウェア100が、IDが“1”〜“6”にそれぞれ対応する複数のトレース情報を、IDが“1”〜“6”の順で、トレース情報出力装置500へ順次出力したとする。この場合、トレース情報一時格納手段505には、図13に示すようにデータを格納したテーブルが作成される。
図13は、一例としての、トレース情報一時格納手段505内の状態を示す図である。図13を参照して、トレース情報一時格納手段505には、データテーブルT400と、重要度ソートテーブルST400とが格納される。データテーブルT400には、ID“1”〜“6”にそれぞれ対応する複数のトレース情報からなるデータテーブルである。たとえば、ID“1”のトレース情報は、図11より、分類情報は、「DEBUG」であり、分類内のレベルは“1”である。したがって、トレース情報重要度算出手段504は、付加情報(分類情報「DEBUG」、分類内のレベル“1”)と、図7の重要度算出テーブルT100とにより、ID“1”のトレース情報の重要度基準値を“10”と算出する。IDが“2”〜“6”の各々に対応するトレース情報も、ID“1”のトレース情報と同様にして、重要度基準値が算出される。
重要度ソートテーブルST400は、複数のトレース情報の各々の重要度基準値を、数値の高いものから順にソートしたテーブルである。本実施の形態では、重要度基準値が小さい程、トレース情報の重要度は高いとしている。
次に、組込みソフトウェア100が、ID“7”のトレース情報(図11参照)を、トレース情報出力装置500へ出力したとする。
ID“7”のトレース情報は、図11より、分類情報は、「NETWORK」であり、分類内のレベルは“2”である。したがって、トレース情報重要度算出手段504は、付加情報(分類情報「NETWORK」、分類内のレベル“2”)と、図7の重要度算出テーブルT100とにより、ID“7”のトレース情報の重要度基準値を“10”と算出する。すなわち、前述のトレース情報格納処理のステップS102では、ID“7”のトレース情報の重要度基準値は10と算出される。
ステップS103の処理において、この時点で、トレース情報一時格納手段505には6エントリ分のトレース情報が記憶されていて、空き領域がないので、ステップS104に進む。
前述のステップS104の処理により、トレース情報一時格納手段505に格納されている複数のトレース情報の重要度基準値の最大値“10”と(図13参照)、ID“7”のトレース情報の重要度基準値は同じであると判定される。この場合、ID“7”のトレース情報の方が、トレース情報一時格納手段505に格納されている重要度基準値 “10”のトレース情報よりも、新しいトレース情報なので、重要度が高いと判定される。したがって、ステップS105に進む。
ステップS105では、最も大きい重要度基準値を有し、かつ、最も長期間トレース情報一時格納手段505に格納されているトレース情報が、最も重要度の低いトレース情報とされる。すなわち、ID“1”のトレース情報が、トレース情報削除手段502により削除される。その後、ステップS110に進み、トレース情報一時格納手段505にID“7”のトレース情報が格納される。
図14は、一例としての、トレース情報一時格納手段505内の状態を示す図である。図14に示されるトレース情報一時格納手段505内の状態は、ID“7”のトレース情報が、前述のトレース情報格納処理によって処理された後の状態である。
次に、組込みソフトウェア100が、ID“8”のトレース情報(図11参照)を、トレース情報出力装置500へ出力したとする。
ID“8”のトレース情報は、図11より、分類情報は、「NETWORK」であり、分類内のレベルは“1”である。したがって、トレース情報重要度算出手段504は、付加情報(分類情報「NETWORK」、分類内のレベル“1”)と、図7の重要度算出テーブルT100とにより、ID“8”のトレース情報の重要度基準値を“5”と算出する。すなわち、トレース情報格納処理のステップS102では、ID“8”のトレース情報の重要度基準値が5と算出される。
ステップS103の処理において、この時点で、トレース情報一時格納手段505には6エントリ分のトレース情報が記憶されていて、空き領域がないので、ステップS104に進む。
前述のステップS104の処理では、トレース情報格納判断手段508が、ID“8”のトレース情報の重要度基準値“5”が、トレース情報一時格納手段505に格納されている複数のトレース情報の重要度基準値の最大値“10” (図14参照)より小さいと判定する。したがって、ステップS105に進む。
ステップS105では、最も大きい重要度基準値を有し、かつ、最も長期間トレース情報一時格納手段505に格納されているトレース情報が、最も重要度の低いトレース情報とされる。この場合、ID“5”のトレース情報が、トレース情報削除手段502により削除される。その後、ステップS110に進み、トレース情報一時格納手段505にID“8”のトレース情報が格納される。
図15は、一例としての、トレース情報一時格納手段505内の状態を示す図である。図15に示されるトレース情報一時格納手段505内の状態は、ID“8”のトレース情報が、前述のトレース情報格納処理によって処理された後の状態である。
次に、トレース情報一時格納手段505に格納されたトレース情報をデバッグ装置300へ送信するトレース情報送信処理について説明する。トレース情報送信処理は、前述のトレース情報格納処理とは、独立したタスク上で行われる。
図16は、トレース情報送信処理のフローチャートである。図16を参照して、ステップS201では、トレース情報を送信可能か否かが判定される。具体的には、トレース情報送信手段506が、デバッグ装置300のトレース情報受信手段302と通信を行い、トレース情報を送信可能であるか否かの判断を行なう。ステップS201において、YESならば、ステップS202に進む。一方、ステップS201において、NOならば、再度、ステップS201の処理が行なわれる。
ステップS201において、NOと判定される場合は、たとえば、通信負荷が高い等の理由により、トレース情報の送信が不可能な状態であった場合である。この場合、一定の間隔で、ステップS201の処理を再度行なうか、セマフォ待ち等によってステップS201の処理を再度行なってもよい。
ステップS202では、トレース情報送信手段506が、トレース情報一時格納手段505に送信すべきトレース情報が格納されているか否かを判定する。ステップS202において、YESならば、ステップS203に進む。一方、ステップS202において、NOならば、再度、ステップS201の処理が行なわれる。
ステップS203では、トレース情報送信手段506が、トレース情報一時格納手段505に格納されている送信すべきトレース情報を、デバッグ装置300へ送信する。ここで、送信されるトレース情報は、トレース情報一時格納手段505に格納されている複数のトレース情報のうち、最も古いトレース情報である。すなわち、トレース情報一時格納手段505に格納されている複数のトレース情報のうち、最も古いトレース情報から、順次、デバッグ装置300へ送信される。
なお、トレース情報一時格納手段505に格納されている複数のトレース情報のうち、重要度の高い順に、トレース情報が、デバッグ装置300へ送信されてもよい。この場合、デバッグ装置300は、受信した複数のトレース情報を古いものから順に並べ替える処理を行なう。ステップS203の処理が終了すると,ステップS204に進む。
ステップS204では、トレース情報送信手段506が送信したトレース情報を、トレース情報削除手段502がトレース情報一時格納手段505から削除する。その後、再度、ステップS201の処理が行なわれる。
以上のトレース情報送信処理より、トレース情報一時格納手段505に格納されたトレース情報は、順次、デバッグ装置300へ送信される。
次に、初期化時や、ユーザ操作等により、重要度算出基準が設定された場合に行なわれる重要度ソートテーブル更新処理について説明する。なお、重要度ソートテーブル更新処理は、前述したように、高速化のための重要度ソートテーブル等を持つ場合には必要であるが、これらのテーブルを持たない場合には行なう必要はない。
図17は、重要度ソートテーブル更新処理のフローチャートである。図17を参照して、ステップS301では、重要度算出基準設定手段501が、前述の重要度算出基準を設定する。その後、ステップS302に進む。
ステップS302では、重要度算出基準設定手段501が、設定された重要度算出基準に基づいて、トレース情報一時格納手段505に格納された重要度算出テーブル内の各重要度基準値を再度計算し、重要度算出テーブルを更新する。そして、重要度算出基準設定手段501は、更新した重要度算出テーブルに基づいて、トレース情報一時格納手段505に格納された前述の重要度ソートテーブルを更新する。その後、この重要度ソートテーブル更新処理は終了する。
以上の重要度ソートテーブル更新処理により、トレース情報一時格納手段505内の重要度算出テーブルおよび重要度ソートテーブルが更新される。そのため、重要度算出基準設定手段501により設定された重要度算出基準と、重要度算出テーブルとの整合性が維持される。
次に、重要度ソートテーブル更新処理により更新される重要度ソートテーブルの具体例を説明する。
たとえば、図7に示す重要度算出テーブルT100により作成された、トレース情報一時格納手段505内にある重要度ソートテーブルが図13の状態であるとき、重要度算出基準設定手段501により、以下の重要度算出テーブルT110が設定されたとする。
図18は、重要度算出テーブルT110を示す図である。
この場合、前述の重要度ソートテーブル更新処理により、トレース情報一時格納手段505に格納される重要度ソートテーブルは、図19に示すようになる。
この場合、前述の重要度ソートテーブル更新処理により、トレース情報一時格納手段505に格納される重要度ソートテーブルは、図19に示すようになる。
以上説明したように、図10、図16、図17の処理により、組込みソフトウェア100から出力されたトレース情報は、デバッグ装置300へと出力される事になる。
本実施の形態におけるトレース情報出力装置500によると、組込みソフトウェア100から出力されたログ情報(トレース情報)が一時的に増大し、トレース情報一時格納手段505の空き領域が不足した場合、以下の処理が行なわれる。当該処理は、ログ情報(トレース情報)に含まれる付加情報に基づいて算出された重要度の低いトレース情報から削除する処理である。
これにより、重要度の高いログ情報を、より確実にトレース情報としてデバッグ装置に出力することができる。また、メモリを効率的に利用することができる。したがって、組込み機器等の制限された機器において、デバッグ等のために出力されるトレース情報の欠落を防ぎ、効率的なデバッグが行なえるという効果を奏する。
<第1の実施の形態の変形例>
次に、トレース情報が、図12(B)に示すような付加情報を含んでいない場合、トレース内容情報から、時間情報、分類情報等の付加情報を抽出する処理について説明する。
次に、トレース情報が、図12(B)に示すような付加情報を含んでいない場合、トレース内容情報から、時間情報、分類情報等の付加情報を抽出する処理について説明する。
図20は、本実施の形態の変形例におけるデバッグシステム1000Aの構成を示すブロック図である。図20を参照して、デバッグシステム1000Aは、図1のデバッグシステム1000と比較して、トレース情報出力装置500の代わりにトレース情報出力装置500Aを含む点が異なる。それ以外の構成は、デバッグシステム1000と同様なので詳細な説明は繰り返さない。
トレース情報出力装置500Aは、トレース情報出力装置500と比較して、付加情報抽出手段509をさらに備える点が異なる。それ以外の構成は、トレース情報出力装置500と同様なので詳細な説明は繰り返さない。
付加情報抽出手段509は、トレース内容情報から、トレース情報の重要度の算出に必要な付加情報を抽出する。付加情報抽出手段509は、トレース内容情報が定型化されている場合には、その定型フォーマットや、トレース情報を受信した時間等をトレース情報の付加情報として抽出する。
定型化されたトレース内容情報より付加情報を抽出する一例として、図21(A)に示すようなトレース内容情報が、組込みソフトウェア100より出力されたとする。この場合、出力されるトレース情報は、“(”および“)”に囲まれた出力時間情報、“[”および“]”に囲まれた出力分類情報、出力時間情報および出力分類情報の後ろに記載された任意のログ情報文字列から構成されるよう定型化されているとする。
これにより、付加情報抽出手段509は、図21(A)に示すようなトレース内容情報から、図21(B)に示すような付加情報を抽出することが可能となる。
<第2の実施の形態>
第1の実施の形態では、重要度算出基準設定手段501は、組込み機器内で重要度算出基準を設定していた。しかしながら、組込み機器に対し、新たにデバッグのためのユーザインタフェースを追加できない場合がある。このような理由から、トレース内容毎に組込み機器のプログラムを書き換えなければならないことがある。
第1の実施の形態では、重要度算出基準設定手段501は、組込み機器内で重要度算出基準を設定していた。しかしながら、組込み機器に対し、新たにデバッグのためのユーザインタフェースを追加できない場合がある。このような理由から、トレース内容毎に組込み機器のプログラムを書き換えなければならないことがある。
一般的に、組み込み機器では、開発環境の準備が困難であったり、機器へのプログラム書き換えに長時間を要したりするため、容易にプログラム修正を行なえない場合が多い。
本実施の形態では、組込み機器へのユーザインタフェースの追加や、プログラムの書き換えなしに重要度算出基準の設定が可能なデバッグシステムについて説明する。
図22は、本実施の形態におけるデバッグシステム1000Bの構成を示すブロック図である。図22を参照して、デバッグシステム1000Bは、図1のデバッグシステム1000と比較して、トレース情報出力装置500の代わりにトレース情報出力装置500Bを含む点と、デバッグ装置300の代わりにデバッグ装置300Bを含む点とが異なる。それ以外の構成は、デバッグシステム1000と同様なので詳細な説明は繰り返さない。
トレース情報出力装置500Bは、トレース情報出力装置500と比較して、重要度算出基準受信手段510をさらに備える点が異なる。それ以外の構成は、トレース情報出力装置500と同様なので詳細な説明は繰り返さない。
デバッグ装置300Bは、デバッグ装置300と比較して、重要度算出基準送信手段303をさらに備える点が異なる。それ以外の構成は、デバッグ装置300と同様なので詳細な説明は繰り返さない。本実施の形態において、重要度ソートテーブルを更新する処理を、重要度ソートテーブル更新処理Aともいう。
図23は、重要度ソートテーブル更新処理Aのフローチャートである。図23を参照して、デバッグ装置300Bでは、まず、ステップS401の処理が行なわれる。
ステップS401では、重要度算出基準送信手段303が、重要度算出基準を、経路402を介して、トレース情報出力装置500Bへ送信する。その後、デバッグ装置300Bにおける重要度ソートテーブル更新処理Aは終了する。
トレース情報出力装置500Bでは、まず、ステップS501の処理が行なわれる。
ステップS501では、重要度算出基準受信手段510が、デバッグ装置300Bから送信された重要度算出基準を受信する。その後、ステップS502に進む。
ステップS501では、重要度算出基準受信手段510が、デバッグ装置300Bから送信された重要度算出基準を受信する。その後、ステップS502に進む。
ステップS502では、受信した重要度算出基準が、重要度算出基準設定手段501が使用する重要度算出基準に設定される。その後、ステップS503に進む。
ステップS503では、重要度算出基準設定手段501が、設定された重要度算出基準に基づいて、トレース情報一時格納手段505に格納された重要度算出テーブル内の各重要度基準値を再度計算し、重要度算出テーブルを更新する。更新前の重要度算出テーブルが、図7の重要度算出テーブルT100である場合、更新後の重要度算出テーブルは、たとえば、図18の重要度算出テーブルT110となる。
そして、重要度算出基準設定手段501は、更新した重要度算出テーブルに基づいて、トレース情報一時格納手段505に格納された前述の重要度ソートテーブルを更新する。その後、トレース情報出力装置500Bにおける重要度ソートテーブル更新処理Aは終了する。
以上の処理により、トレース情報一時格納手段505内の重要度算出テーブルおよび重要度ソートテーブルは更新される。そのため、重要度算出基準設定手段501により設定された重要度算出基準と、重要度算出テーブルとの整合性が維持される。
なお、本実施の形態におけるトレース情報出力装置500Bは、第1の実施の形態で説明した図10のトレース情報格納処理、図16のトレース情報送信処理を行なう。したがって、本実施の形態におけるトレース情報出力装置500Bにおいても、第1の実施の形態の奏する効果を得ることができる。
<第3の実施の形態>
図24は、本実施の形態におけるデバッグシステム1000Cの構成を示すブロック図である。図24を参照して、デバッグシステム1000Cは、図22のデバッグシステム1000Bと比較して、トレース情報出力装置500Bの代わりにトレース情報出力装置500Cを含む点が異なる。それ以外の構成は、デバッグシステム1000Bと同様なので詳細な説明は繰り返さない。
図24は、本実施の形態におけるデバッグシステム1000Cの構成を示すブロック図である。図24を参照して、デバッグシステム1000Cは、図22のデバッグシステム1000Bと比較して、トレース情報出力装置500Bの代わりにトレース情報出力装置500Cを含む点が異なる。それ以外の構成は、デバッグシステム1000Bと同様なので詳細な説明は繰り返さない。
トレース情報出力装置500Cは、トレース情報出力装置500Bと比較して、付加情報抽出手段509をさらに備える点が異なる。それ以外の構成は、トレース情報出力装置500Bと同様なので詳細な説明は繰り返さない。
以上の構成のトレース情報出力装置500Cは、第1の実施の形態の変形例で説明したように、トレース情報が図12(B)に示すような付加情報を含んでいない場合、トレース内容情報から、時間情報、分類情報等の付加情報を抽出する処理を行なうことができる。
また、トレース情報出力装置500Cは、第2の実施の形態で説明した重要度ソートテーブル更新処理Aを行なう。
また、本実施の形態におけるトレース情報出力装置500Cは、第1の実施の形態で説明した図10のトレース情報格納処理、図16のトレース情報送信処理を行なう。したがって、本実施の形態におけるトレース情報出力装置500Cにおいても、第1の実施の形態の奏する効果を得ることができる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
100 組込みソフトウェア、300,300B デバッグ装置、500,500A,500B,500C トレース情報出力装置、501 重要度算出基準設定手段、502 トレース情報削除手段、503 トレース情報受信手段、504 トレース情報重要度算出手段、505 トレース情報一時格納手段、506 トレース情報送信手段、507 トレース情報記憶手段、508 トレース情報格納判断手段、1000,1000A,1000B,1000C デバッグシステム。
Claims (3)
- デバッグ装置とデータ通信可能なトレース情報出力装置であって、
ソフトウエアから出力されたトレース情報を受信するトレース情報受信手段を備え、
前記トレース情報は、前記トレース情報に関する情報である付加情報を含み、
前記トレース情報を一時的に記憶するトレース情報一時格納手段と、
前記トレース情報を前記トレース情報一時格納手段に記憶させるトレース情報記憶手段と、
前記トレース情報の重要度を算出する基準となる重要度算出基準を設定する重要度算出基準設定手段と、
前記重要度算出基準および前記付加情報に基づいて、前記トレース情報の重要度を算出するトレース情報重要度算出手段と、
前記トレース情報一時格納手段に新たなトレース情報を記憶する領域があるか否かを判断するトレース情報格納判断手段と、
前記トレース情報格納判断手段が、前記トレース情報一時格納手段に新たなトレース情報を記憶する領域がないと判断した場合、重要度の低いトレース情報を、前記トレース情報一時格納手段より削除するトレース情報削除手段と、
前記デバッグ装置との通信状態に応じて、前記トレース情報一時格納手段に記憶されているトレース情報を、前記デバッグ装置へ送信するトレース情報送信手段とをさらに備える、トレース情報出力装置。 - 前記トレース情報受信手段が受信したトレース情報から、前記付加情報を抽出する付加情報抽出手段をさらに備える、請求項1に記載のトレース情報出力装置。
- 前記デバッグ装置から、前記重要度算出基準を受信する重要度算出基準受信手段をさらに備える、請求項1または請求項2に記載のトレース情報出力装置。
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