JP2007139606A - 膜厚測定装置及び膜厚測定方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】シート材料の膜厚を非接触、連続的、且つ高精度で測定可能な膜厚測定装置及び膜厚測定方法の提供。
【解決手段】無端ベルト2のZ方向にレーザー変位センサ10及び12が、無端ベルト2を挟むように配設されており、無端ベルト2のZ方向上部にはレーザー光照射手段14と、レーザー光照射手段14から照射されたレーザー光の光軸が基準面に反射したときに得られる反射光軸上に配置された前記レーザー光のスポットを撮像する撮像手段であるCCDカメラ16と、が配置されている。
【選択図】図2
【解決手段】無端ベルト2のZ方向にレーザー変位センサ10及び12が、無端ベルト2を挟むように配設されており、無端ベルト2のZ方向上部にはレーザー光照射手段14と、レーザー光照射手段14から照射されたレーザー光の光軸が基準面に反射したときに得られる反射光軸上に配置された前記レーザー光のスポットを撮像する撮像手段であるCCDカメラ16と、が配置されている。
【選択図】図2
Description
本発明は、シート材料の膜厚を非接触で連続的に測定できる膜厚測定装置及び膜厚測定方法に関する。
膜厚測定手段には、マイクロメータや、ダイヤルゲージ、リニアゲージ、超音波式膜厚測定器、渦電流式膜厚測定器などがある。膜厚測定手段としてマイクロメータを用いた場合、基準板でゼロ点を合わせ、基準板の上にある測定物の厚みから、測定物の膜厚を算出するが、基準板が上下にふれて移動したりすると、移動量そのものが誤差となる。また計測時に膜厚測定手段と測定物とを接触させる必要があるため、連続して測定することは不可能である。
非接触で測定物の膜厚を計測する手段としては、測定物を計測ローラーに密着させ、ローラー両測端に平行なレーザービームを配置し、ローラーの位置変動成分はローラー頂点部に配置した近接センサーで補正する手段がある。(例えば、特許文献1又は2参照。)。これらの方法では、エアー等を測定面に上から吹き付け等して測定物の浮きを防止させている。しかしながら測定物の厚さが100μm近辺であると空気をかみ込みやすくなりこの影響を除去することは困難である。さらに、ロールと測定物との間に異形物が存在する場合も同様にこの影響を除去することは困難である。
測定物表面の基準位置からの変位を検出する一対の変位検出手段を測定物を間に挟むように配設し、変位検出手段の出力信号に基づいて測定物の厚さを測定する非接触式厚さ測定方法がある(例えば、特許文献3参照。)。しかし、この方法では測定物に傾きが生じた場合に膜厚の測定誤差が生ずる。
上下に変位計を配置し、それぞれの試料面からの距離を元に試料の厚さとして求め、また湾曲および凹凸の影響を複数計測点から算出した最小2乗法で補正する方法がある(例えば、特許文献4参照。)。この方法では、ある程度連続して膜厚を計測する必要があり、またゆるやかな膜厚変動に対して補正することは困難である。
特開平11―248424号公報
特開平11―351856号公報
特開2001―280946号公報
特開2004―245687号公報
本発明は上記従来の問題点に鑑みてなされたものであり、シート材料の膜厚を非接触、連続的、且つ高精度で測定可能な膜厚測定装置及び膜厚測定方法を提供することを目的とする。
即ち、本発明は、
<1> シート材料の膜厚を非接触で連続的に測定する膜厚測定装置であって、前記シート材料を走行させるシート駆動手段と、前記シート材料の厚さ方向に前記シート材料を挟むように配設され、前記シート材料表面からの距離を検出する一対の距離検出手段と、前記距離検出手段により検出された距離に基づいて前記シート材料の膜厚を算出する膜厚算出手段と、前記シート材料の傾き量の基準となる基準面に対して所定の入射角で前記シート材料表面に前記シート材料の走行方向からレーザー光を照射する第一のレーザー光照射手段と、前記第一のレーザー光照射手段から照射されたレーザー光の光軸が前記基準面に反射したときに得られる反射光軸上に配置された前記レーザー光のスポットを撮像する第一の撮像手段と、前記基準面に対して所定の入射角で前記シート材料表面に前記走行方向と前記厚さ方向とに直交する方向からレーザー光を照射する第二のレーザー光照射手段と、前記第二のレーザー光照射手段から照射されたレーザー光の光軸が前記基準面に反射したときに得られる反射光軸上に配置された前記レーザー光のスポットを撮像する第二の撮像手段と、前記スポットの変位量に基づいて前記シート材料の傾き量を算出する傾き量算出手段と、を有し、前記シート材料の前記基準面に対する傾き量を検出する傾き量検出手段と、前記膜厚算出手段により算出された前記シート材料の膜厚を、前記傾き量検出手段により検出された前記シート材料の前記基準面に対する傾き量に基づいて補正する膜厚補正手段と、を備えた膜厚測定装置である。
<1> シート材料の膜厚を非接触で連続的に測定する膜厚測定装置であって、前記シート材料を走行させるシート駆動手段と、前記シート材料の厚さ方向に前記シート材料を挟むように配設され、前記シート材料表面からの距離を検出する一対の距離検出手段と、前記距離検出手段により検出された距離に基づいて前記シート材料の膜厚を算出する膜厚算出手段と、前記シート材料の傾き量の基準となる基準面に対して所定の入射角で前記シート材料表面に前記シート材料の走行方向からレーザー光を照射する第一のレーザー光照射手段と、前記第一のレーザー光照射手段から照射されたレーザー光の光軸が前記基準面に反射したときに得られる反射光軸上に配置された前記レーザー光のスポットを撮像する第一の撮像手段と、前記基準面に対して所定の入射角で前記シート材料表面に前記走行方向と前記厚さ方向とに直交する方向からレーザー光を照射する第二のレーザー光照射手段と、前記第二のレーザー光照射手段から照射されたレーザー光の光軸が前記基準面に反射したときに得られる反射光軸上に配置された前記レーザー光のスポットを撮像する第二の撮像手段と、前記スポットの変位量に基づいて前記シート材料の傾き量を算出する傾き量算出手段と、を有し、前記シート材料の前記基準面に対する傾き量を検出する傾き量検出手段と、前記膜厚算出手段により算出された前記シート材料の膜厚を、前記傾き量検出手段により検出された前記シート材料の前記基準面に対する傾き量に基づいて補正する膜厚補正手段と、を備えた膜厚測定装置である。
<2> シート材料の膜厚を非接触で連続的に測定する膜厚測定方法であって、前記シート材料の傾き量の基準となる基準面を設定する基準面設定工程と、前記シート材料をシート駆動手段により走行させながら前記シート材料の厚さ方向に前記シート材料を挟むように配設され、前記シート材料表面からの距離を検出する一対の距離検出手段により検出された距離に基づいて前記シート材料の膜厚を算出する膜厚算出工程と、前記基準面に対して所定の入射角で前記シート材料表面に前記シート材料の走行方向からレーザー光を照射する第一のレーザー光照射手段と、前記第一のレーザー光照射手段から照射されたレーザー光の光軸が前記基準面に反射したときに得られる反射光軸上に配置された前記レーザー光のスポットを撮像する第一の撮像手段と、前記基準面に対して所定の入射角で前記シート材料表面に前記走行方向と前記厚さ方向とに直交する方向からレーザー光を照射する第二のレーザー光照射手段と、前記第二のレーザー光照射手段から照射されたレーザー光の光軸が前記基準面に反射したときに得られる反射光軸上に配置された前記レーザー光のスポットを撮像する第二の撮像手段と、前記スポットの変位量に基づいて前記シート材料の傾き量を算出する傾き量算出手段と、を有する傾き量検出手段により検出された前記シート材料の前記基準面に対する傾き量に基づいて、前記膜厚測定工程において測定された前記シート材料の膜厚を補正する膜厚補正工程と、を有する膜厚測定方法である。
本発明によれば、シート材料の膜厚を非接触、連続的、且つ高精度で測定可能な膜厚測定装置及び膜厚測定方法を提供できる。
以下、本発明の膜厚測定装置及び膜厚測定方法について、図面を参照しながら説明する。なお、同様の機能を有する部材には、全図面を通じて同じ符合を付与し、その説明を省略することがある。
図1及び2は各々本発明の膜厚測定装置の一実施形態に係る平面模式図及び正面模式図を示す。本実施形態に係る膜厚測定装置においては、膜厚測定の対象となるシート材料である無端ベルト2が、無端ベルト2を走行させる駆動手段である駆動ロール4と無端ベルト2の走行に従動する張架ロール6とに張架されている。また、駆動ロール4と張架ロール6との間が平面となるように、無端ベルト2に適度な張力(テンション)を与えるための円筒状の重り8が無端ベルト2の内周面に配置されている。
無端ベルト2の厚さ方向(以下、無端ベルトの厚さ方向を「Z方向」と称することがある。)には、無端ベルト2表面からの距離を検出する距離検出手段である一対のレーザー変位センサ10及び12が、無端ベルト2を挟むように配設されている。
無端ベルト2のZ方向上部には、無端ベルト2の傾き量の基準となる基準面に対して入射角45°で無端ベルト2表面に無端ベルト2の走行方向(以下、無端ベルトの走行方向を「X方向」と称することがある。)へレーザー光を照射する第一のレーザー光照射手段14と、レーザー光照射手段14から照射されたレーザー光の光軸が前記基準面に反射したときに得られる反射光軸上に配置された前記レーザー光のスポットを撮像する第一の撮像手段であるCCDカメラ16と、前記基準面に対して入射角45°で無端ベルト2表面に前記走行方向と前記厚さ方向とに直交する方向(以下、走行方向と厚さ方向とに直交する方向を「Y方向」と称することがある。)へレーザー光を照射する第二のレーザー光照射手段18と、レーザー光照射手段18から照射されたレーザー光の光軸が前記基準面に反射したときに得られる反射光軸上に配置された前記レーザー光のスポットを撮像する第二の撮像手段であるCCDカメラ20と、が配設されている。なお、図2ではレーザー光照射手段18とCCDカメラ20とは図示されていない。
駆動ロール4、レーザー変位センサ10及び12、レーザー光照射手段14及び18並びにCCDカメラ16及び20は制御部22に電気的に接続されている。制御部22は駆動ロール4並びにレーザー光照射手段14及び18の動作を制御すると共に、レーザー変位センサ10及び12により検出された無端ベルト2表面からレーザー変位センサまでの距離に基づいて無端ベルト2の膜厚を算出する膜厚算出手段、レーザー光のスポットの変位量に基づいて無端ベルト2の傾き量を算出する傾き量算出手段及び算出された無端ベルト2の傾き量に基づいてその膜厚を補正する膜厚補正手段としても機能する。
次に、レーザー変位センサ10及び12を用いた無端ベルト2の膜厚の測定原理について説明する。
図3は無端ベルトの膜厚の測定原理を説明するための図である。図3において無端ベルト2の膜厚TはT=C−A−Bで与えられる。ここでCはレーザー変位センサ10とレーザー変位センサ12との間の距離を表し、Aはレーザー変位センサ10と無端ベルト2表面との間の距離を表し、Bはレーザー変位センサ12と無端ベルト2表面との間の距離を表す。
ここで距離Cの決定は例えば以下のようにしてなされる。すなわち図3において無端ベルト2の代わりに膜厚が既知の基準校正体を配置し、T=C−A−Bの関係式を適用する。基準校正体の膜厚は既知であり、一方距離A及び距離Bは測定値であることから距離Cを決定することができる。
次に、レーザー光照射手段14及び18並びにCCDカメラ16及び20を用いた無端ベルト2の基準面に対する傾き量の測定原理について説明する。
図4は無端ベルト2の基準面に対するX方向の傾き量が0°の場合のレーザー光の光軸24と光軸24が無端ベルト2(即ち、基準面)に基準点Oで反射したときに得られる反射光軸26との関係を示し、図5は無端ベルト2の基準面に対するX方向の傾き量がθの場合のレーザー光の光軸24と光軸24が無端ベルト2に基準点Oで反射したときに得られる反射光軸26との関係を示す。ここで、光軸24の基準面に対する角度は45°である。
図4において、CCDカメラ16は反射光軸26上の、X方向に距離b、Z方向に距離a0の地点に配設されている。
無端ベルト2が基準面に対して図5に示すようにX方向にθ(以下、X方向の傾き量をθXと称することがある。)傾くと、基準面に直交する中心線pをX方向に距離bだけ平行移動させた線qと反射光軸26との交点と、線qと基準面との交点と、の間の距離はa1となる。距離a1は、a1=b×tan(45−2θ)°の関係を満たすため、光軸24の基準面に対する角度(図4及び5では45°)、a1及びbからθを求めることができる。また、無端ベルト2の基準面に対するY方向の傾き(以下、Y方向の傾き量をθYと称することがある。)を同様にして求めることができる。
距離a1は、以下のようにして求めることができる。図6は、本実施形態の膜厚測定装置における無端ベルト2表面のレーザー光のスポットが形成された付近を模式的に示す図である。CCDカメラ16及び20には複数のレーザー光のスポットが視野内に入る程度の倍率を有するレンズ28及び30が装着されており、レーザー光のスポットが形成された付近を拡大して撮像できるようになっている。なお、本実施形態においてはレーザー光照射手段14から二本のレーザー光が無端ベルト2表面に照射されてスポットD及びEが形成され、且つレーザー光照射手段18から二本のレーザー光が無端ベルト2表面に照射されてスポットF及びGが形成されるようにした。本発明においてレーザー光照射手段から照射されるレーザー光が二本以上の場合、いずれか一本のレーザー光の光軸に対する反射光軸上にCCDカメラが配設されていればよい。
レーザー光のスポットが形成される箇所は、レーザー変位センサ10により無端ベルト2との間の距離が測定される箇所の近傍であることが好ましい。レーザー変位センサ10と無端ベルト2との間の距離が測定される箇所の近傍にレーザー光のスポットを形成することにより、膜厚測定箇所のより正確な傾きを算出することができ、その結果として正確な膜厚補正が可能となる。
無端ベルト2は、図7のI乃至IVのいずれか又はこれらを組み合わせた方向に傾く。無端ベルト2が傾くとスポットD乃至Gが所定方向に移動する。該スポットの移動距離(変位量)に基づいて無端ベルト2の傾き量が算出される。無端ベルト2がI乃至IVのいずれかの方向に傾いた場合にCCDカメラ16及び20で観察されるレーザー光のスポットの移動パターンを図8に示す。図8(a)は無端ベルト2がI方向に傾いたときのCCDカメラ16で観察されるレーザー光のスポットの移動パターンを示し、図8(b)は無端ベルト2がI方向に傾いたときのCCDカメラ20で観察されるレーザー光のスポットの移動パターンを示し、図8(c)は無端ベルト2がII方向に傾いたときのCCDカメラ16で観察されるレーザー光のスポットの移動パターンを示し、図8(d)は無端ベルト2がII方向に傾いたときのCCDカメラ20で観察されるレーザー光のスポットの移動パターンを示し、図8(e)は無端ベルト2がIII方向に傾いたときのCCDカメラ16で観察されるレーザー光のスポットの移動パターンを示し、図8(f)は無端ベルト2がIII方向に傾いたときのCCDカメラ20で観察されるレーザー光のスポットの移動パターンを示し、図8(g)は無端ベルト2がIV方向に傾いたときのCCDカメラ16で観察されるレーザー光のスポットの移動パターンを示し、図8(h)は無端ベルト2がIV方向に傾いたときのCCDカメラ20で観察されるレーザー光のスポットの移動パターンを示す。なお、図中点線で示されるスポットは無端ベルト2が傾く前のスポット(移動前のスポット)の位置を表す。
図8(a)(c)におけるレーザー光のスポットのP方向への変位量が図4及び5における距離a0と距離a1との差(a0−a1)に相当する。この値からa1を求め、得られたa1並びにa0及び光軸24の基準面に対する角度からθXが定まる。また、図8(f)(h)におけるP方向への変位量に基づき上述と同様にしてθYが定まる。
本発明によれば、無端ベルト2の傾き量θをX方向における傾き量θXとY方向における傾き量θYとに分離して求めることができる。無端ベルト2の傾きが例えばI方向とIII方向との組み合わせであった場合、CCDカメラ16及び20で観察されるレーザー光のスポットの移動パターンは図8(a)及び(f)の組み合わせとなる。同様にしてI方向とIV方向との組み合わせ、II方向とIII方向との組み合わせ及びII方向とIV方向との組み合わせによる傾き量が抽出可能となる。
次に、無端ベルト2がZ方向に移動する場合について検討する。図9は無端ベルト2が傾き量0°でZ方向に移動したときのCCDカメラ16及び20で観察されるレーザー光のスポットの移動パターンを示す。図9(a)は無端ベルト2がZ方向上向きに移動したときのCCDカメラ16で観察されるレーザー光のスポットの移動パターンを示し、図9(b)は無端ベルト2がZ方向上向きに移動したときのCCDカメラ20で観察されるレーザー光のスポットの移動パターンを示し、図9(c)は無端ベルト2がZ方向下向きに移動したときのCCDカメラ16で観察されるレーザー光のスポットの移動パターンを示し、図9(d)は無端ベルト2がZ方向下向きに移動したときのCCDカメラ20で観察されるレーザー光のスポットの移動パターンを示す。図中点線で示されるスポットは無端ベルト2がZ方向に移動する前のスポットの位置を表す。
無端ベルト2が傾き量0°でZ方向に移動する例としては、例えば無端ベルト2の膜厚に変動がある場合が挙げられる。
図8及び9からわかるように、CCDカメラ16で観察されるスポットF及びGの移動パターンは(1)無端ベルト2がX方向に傾くときにはP方向に移動する、(2)無端ベルト2がY方向に傾くときには移動しない、(3)無端ベルト2がZ方向に移動するときにはQ方向に移動する、この3つである。一方、CCDカメラ20で観察されるスポットD及びEの移動パターンは、(1)無端ベルト2がX方向に傾くときには移動しない、(2)無端ベルト2がY方向に傾くときにはP方向に移動する、(3)無端ベルト2がZ方向に移動するときにはQ方向に移動する、この3つである。
無端ベルト2がZ方向に移動すると共にX方向及び/又はY方向に傾いた場合には、スポットの移動方向はP方向への変位量(ベクトル)とQ方向への変位量(ベクトル)との和で表される。そのため、CCDカメラ16で観察されたスポットF及びGのP方向への変位量に基づいて無端ベルト2のX方向の傾き量が求まる。同様に、CCDカメラ20で観察されたスポットD及びEのP方向への変位量に基づいて無端ベルト2のY方向の傾き量が求まる。
各スポットの移動量は、各CCDカメラで撮影された原画像を2値化する2値化手段と、この2値化手段により2値化された2値画像に基づいてスポットの各重心を求める重心算出手段と、この重心算出手段により求められた重心に基づいてスポットの変位量を求める変位量算出手段とを用いることにより求まる。このようにして求められた各スポットの変位量から無端ベルト2のX方向の傾き量及びY方向の傾き量を上述のようにして求めることができる。
制御部22は、上述した2値化手段、重心算出手段及び変位量算出手段としても機能する。
次に、上述のようにして得られた傾き量に基づいて行われる無端ベルト2の膜厚補正の原理について述べる。図10は膜厚補正の原理を説明するための図である。図10においては、無端ベルト2の基準面に対する傾き量はαである。
無端ベルト2の基準面に対する傾き量がαの場合、無端ベルト2の真の膜厚T0は、T0=Tcosαの関係式を満たす。上述の方法により求められた傾き量θ(θX及びθY)を用いて膜厚Tを補正することにより、真の膜厚T0を求めることができる。
図4及び5において、例えば光軸の基準面に対する角度を45°と、a0及びbを50mmと、θを10°とした場合、a1は23.3mmとなる。また、θ=10°の場合、T0=T×cos10°=0.985TよりT0が求まる。
次に、本発明の膜厚測定方法を図11に示す測定ルーチンに基づいて説明する。まず、無端ベルト2を駆動ロール4と張架ロール6とに張架すると共に駆動ロール4と張架ロール6との間が平面となるように円筒状の重り8を無端ベルト2の内周面に配置する。この平面が基準面となり、この基準面に対する無端ベルト2の傾き量が以下のステップで検知される。
この状態で膜厚測定指示信号が入力されると、ステップ100において無端ベルト2の傾き量の基準となる基準面が設定される。
具体的には、レーザー光照射手段14及び18からレーザー光が無端ベルト2表面に照射され、レーザー光のスポットD乃至Gが形成されてその位置が制御部22に記憶される。これらのスポットの位置を基準として各スポットのP方向及び/又はQ方向の変位量が算出される。
次に、ステップ102において無端ベルト2を駆動開始する。
ステップ104及び106においてレーザー変位センサと無端ベルト表面との間の距離A及びBを検出する。
ステップ108では、ステップ104及び106により検出された距離A及びBに基づいて無端ベルト2の膜厚Tが算出される。
ステップ110では、図8及び9におけるスポットD乃至Gの変位量が検出される。
ステップ110で検出されたスポットD乃至Gの変位量に基づいて、ステップ112において無端ベルト2の基準面に対する傾き量θ(θX及びθY)が算出される。
ステップ114では、ステップ112で算出された無端ベルト2の基準面に対する傾き量θを用いてステップ108で算出された無端ベルト2の膜厚Tを補正することにより真の膜厚T0が求められる。
ステップ116において膜厚測定停止信号の有無が判定され、膜厚測定停止信号無しと判定された場合にはステップ104に戻って膜厚測定が継続される。また、ステップ116において膜厚測定停止信号有りと判定された場合にはステップ118で無端ベルト2の駆動を停止して本ルーチンは終了する。
本発明の膜厚測定装置及び膜厚測定方法は、例えば、電子写真装置に用いられる転写ベルト、定着ベルト等の無端ベルトの膜厚を非接触で連続的に測定するのに好適に用いることができる。
2 無端ベルト
4 駆動ロール
6 張架ロール
8 重り
10、12 レーザー変位センサ
14、18 レーザー光照射手段
16、20 CCDカメラ
22 制御部
24 光軸
26 反射光軸
28、30 レンズ
4 駆動ロール
6 張架ロール
8 重り
10、12 レーザー変位センサ
14、18 レーザー光照射手段
16、20 CCDカメラ
22 制御部
24 光軸
26 反射光軸
28、30 レンズ
Claims (2)
- シート材料の膜厚を非接触で連続的に測定する膜厚測定装置であって、
前記シート材料を走行させるシート駆動手段と、
前記シート材料の厚さ方向に前記シート材料を挟むように配設され、前記シート材料表面からの距離を検出する一対の距離検出手段と、
前記距離検出手段により検出された距離に基づいて前記シート材料の膜厚を算出する膜厚算出手段と、
前記シート材料の傾き量の基準となる基準面に対して所定の入射角で前記シート材料表面に前記シート材料の走行方向からレーザー光を照射する第一のレーザー光照射手段と、前記第一のレーザー光照射手段から照射されたレーザー光の光軸が前記基準面に反射したときに得られる反射光軸上に配置された前記レーザー光のスポットを撮像する第一の撮像手段と、前記基準面に対して所定の入射角で前記シート材料表面に前記走行方向と前記厚さ方向とに直交する方向からレーザー光を照射する第二のレーザー光照射手段と、前記第二のレーザー光照射手段から照射されたレーザー光の光軸が前記基準面に反射したときに得られる反射光軸上に配置された前記レーザー光のスポットを撮像する第二の撮像手段と、前記スポットの変位量に基づいて前記シート材料の傾き量を算出する傾き量算出手段と、を有し、前記シート材料の前記基準面に対する傾き量を検出する傾き量検出手段と、
前記膜厚算出手段により算出された前記シート材料の膜厚を、前記傾き量検出手段により検出された前記シート材料の前記基準面に対する傾き量に基づいて補正する膜厚補正手段と、
を備えた膜厚測定装置。 - シート材料の膜厚を非接触で連続的に測定する膜厚測定方法であって、
前記シート材料の傾き量の基準となる基準面を設定する基準面設定工程と、
前記シート材料をシート駆動手段により走行させながら前記シート材料の厚さ方向に前記シート材料を挟むように配設され、前記シート材料表面からの距離を検出する一対の距離検出手段により検出された距離に基づいて前記シート材料の膜厚を算出する膜厚算出工程と、
前記基準面に対して所定の入射角で前記シート材料表面に前記シート材料の走行方向からレーザー光を照射する第一のレーザー光照射手段と、前記第一のレーザー光照射手段から照射されたレーザー光の光軸が前記基準面に反射したときに得られる反射光軸上に配置された前記レーザー光のスポットを撮像する第一の撮像手段と、前記基準面に対して所定の入射角で前記シート材料表面に前記走行方向と前記厚さ方向とに直交する方向からレーザー光を照射する第二のレーザー光照射手段と、前記第二のレーザー光照射手段から照射されたレーザー光の光軸が前記基準面に反射したときに得られる反射光軸上に配置された前記レーザー光のスポットを撮像する第二の撮像手段と、前記スポットの変位量に基づいて前記シート材料の傾き量を算出する傾き量算出手段と、を有する傾き量検出手段により検出された前記シート材料の前記基準面に対する傾き量に基づいて、前記膜厚測定工程において測定された前記シート材料の膜厚を補正する膜厚補正工程と、
を有する膜厚測定方法。
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2005
- 2005-11-18 JP JP2005334521A patent/JP2007139606A/ja active Pending
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