JP2007136321A - 空気清浄機および空気清浄化方法 - Google Patents

空気清浄機および空気清浄化方法 Download PDF

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禎浩 緒方
Hiroaki Ikarugi
博昭 怒木
Tetsuya Kato
哲也 加藤
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Abstract

【課題】空気中に含まれる疎水性成分を効率的に親水性化でき、健康を害する物質の生成を抑制でき、かつ低コストで稼動できる空気清浄機を提供する
【解決手段】空気の流路の上手側から順に、第一気液接触部、親水性化手段、第二気液接触部を配置する。第一気液接触部で空気中の親水性ガス状成分が除去され、除去されなかった疎水性ガス状成分は親水性化手段によって親水性化される。その後、親水性化された成分は第二気液接触部で除去される。第一気液接触部で親水性ガス状成分を除去した後に親水性化処理をするため、処理効率が高い。
【選択図】図1

Description

本発明は、空気清浄機および空気清浄化方法に関するものである。
特開2002−126450号公報 特開平10−57749号公報
工場やオフィスでは、従来から湿式空気清浄機が用いられている。これは汚染物質を含む空気を水に接触させることにより、その汚染物質を水に溶かし込んで空気中から除去するものである。湿式空気清浄機は空気中の粉塵や親水性ガス状成分(例えばアンモニアや酢酸)を効率よく除去できるので、工場の排ガスを処理したり、オフィスでの煙草の煙を処理したりするのに用いられる。
ところが、空気中には親水性ガス状成分以外に有機化合物などの疎水性ガス状成分が含まれており、気液接触処理をしても除去できないという問題があった。この問題を解決するために上記特許文献1には、オゾンガスに過酸化水素を含む水滴を接触させることによりOHラジカルを生成し、このOHラジカルを使って有機化合物を有機酸などの親水性成分に分解し、水に溶解させる方法が開示されている。また、特許文献2には、オゾン水に紫外線を照射してOHラジカルを生成し、処理ガス中の悪臭成分を分解する方法が開示されている。
しかしながら上記方法では、疎水性ガス状成分(以下、疎水性成分とも記す)、親水性ガス状成分(以下、親水性成分とも記す)および粉塵を同時に処理してしまう問題がある。例えばアンモニアのように非常に溶解性が高い物質が酸化処理されると窒素酸化物が生成して水に溶解しにくくなったり、ニトロソアミンのような発ガン性物質が生成する可能性もあった。また、親水性成分や粉塵を処理するのにオゾンや紫外線等の資源が余分に必要となるため、効率が悪いという問題があった。
また、過酸化水素水やオゾンを利用するとコスト高になる問題もある。さらに、特許文献1のようにオゾンガス雰囲気中に過酸化水素を含む水滴を接触させてOHラジカルを生成する場合は、反応効率があまり高くない問題もある。すなわち、図11A,Bに示すように、まず過酸化水素を含む水滴にオゾンが吸収され、OHラジカルが発生する。その後OHラジカルが水滴の表面に移動して、その表面において有機物質と反応するか(図11C)、又は有機物質が水滴に吸収され、その水滴内で反応が起こる(図11C’)。このように、有機物質の酸化分解反応は液相で起こるため、気相での反応と比較して効率が悪いという問題がある。また、特許文献2のようにオゾン水に紫外線を照射してOHラジカルを生成する方法も同様に液相での反応であって、反応効率が悪い。
すなわち従来の技術では、親水性成分、疎水性成分、粉塵をまとめて同時に親水性化していた点と、親水性化を液相で行っていた点の2点が問題であり、このために親水性化を効率的に行えなかった。
本発明は上述のような事情を背景になされたもので、空気中に含まれる疎水性成分を効率的に親水性化でき、健康を害する物質の生成を抑制でき、かつ低コストで稼動できる空気清浄機を提供することを課題とする。
課題を解決するための手段および発明の効果
本第1発明は、
空気を送る空気供給手段と、
その空気が流通する流路と、
その流路の上手に設けられ、前記空気と液体とを気液接触させることにより該空気に含まれる汚染物質のうち親水性成分を除去する第一気液接触部と、
その第一気液接触部に対して前記流路の下手に設けられ、前記空気中の汚染物質のうち前記第一気液接触部によって除去されなかった疎水性成分を気相中で親水性化する親水性化手段と、
その親水性化手段に対して前記流路の下手に設けられ、前記空気と液体とを気液接触させることにより、その空気に含まれる、前記親水性化手段によって親水性化した成分を除去する第二気液接触部と、
を備えることを特徴とする空気清浄機である。
上記本第1発明によると、第一気液接触部において親水性成分を除去し、これによって除去されなかった疎水性成分に対してのみ親水性化処理をするので、余計な反応(親水性成分を酸化する)を防止することができる。これにより、親水性化手段で消費されるエネルギーが少なくてすみ、稼動コストを下げることができる。また、親水性成分を酸化することによる無用な疎水化(例えばアンモニアを酸化して窒素酸化物にしてしまう)や、発ガン性物質の生成を防止することができる。
また、親水性化手段では、汚染物質を気相中で親水性化するため、反応効率が高い。ここで「気相中で親水性化する」とは、水滴や噴霧状態になっている液体が実質的に存在しない気相中で親水性化反応が進行することを意味し、例えば、放電や光触媒などで直接的に酸素分子から活性酸素を発生させ、これらを汚染物質に接触させて酸化する方法を用いることができる。また、オゾンを発生させ、そのオゾンを分解する過程で活性酸素を発生させ、この活性酸素を用いて汚染物質を酸化してもよい。オゾンを発生するには放電、紫外線、X線等を利用する方法を採用でき、また、オゾンを分解するにはオゾン雰囲気中で火花放電を起こしたり、加熱したり、触媒と接触する方法を利用できる。いずれにせよ、これらの方法を用いると気相中で活性酸素を発生することができるため、空気中のガス状汚染物質が反応しやすくなる。すなわち、従来のように水滴や噴霧(液相)中で活性酸素を発生させると、図11に示すように水滴の表面に活性酸素が移動して、その表面上で酸化反応が起きるか、又は汚染物質を水滴に取り込んだ後、その水滴内で反応が起きる必要があり、反応効率が悪い。しかし上記本発明では気相中で親水性化反応を進行させるため、疎水性ガス状成分に対し広範囲で一様に可溶化を促進することができる。
さらに本第2発明は、
空気を送る空気供給手段と、
その空気が流通する流路と、
その流路の上手に設けられ、前記空気と液体とを気液接触させることにより該空気に含まれる汚染物質のうち親水性成分を除去する気液接触部と、
その気液接触部に対して前記流路の下手に設けられ、前記空気中の汚染物質のうち前記気液接触部によって除去されなかった疎水性成分を気相中で親水性化する親水性化手段と、
その親水性化手段によって処理された空気を前記気液接触部に戻して再び気液接触処理させるフィードバック手段と、
を備えることを特徴とする空気清浄機である。
上記本第2発明によると、気液接触部と親水性化手段をそれぞれ1つずつしか備えていないので、本第1発明と比較して装置全体の大きさを小さくすることができる。また、気液接触部を複数個設けると消費電力が大きくなる場合があるが、本第2発明では気液接触部が1つしかないので消費電力が少なくてすむ。そのため、稼動コストを下げることができる。
また、本第3発明は、
空気を送る空気供給手段と、
その空気が流通する流路と、
その流路の上手に設けられ、前記空気と液体とを気液接触させることにより該空気に含まれる汚染物質のうち親水性成分を除去する気液接触部と、
その気液接触部に対して前記流路の下手に設けられ、前記空気中の汚染物質のうち前記気液接触部によって除去されなかった疎水性成分を気相中で親水性化する親水性化手段と、
を備え、前記気液接触部と前記親水性化手段との組み合わせを任意の数だけ前記空気の流通方向に対して配列し、前記気液接触処理と前記親水性化処理を交互に行うことを特徴とする空気清浄機である。
上記第3発明によると、親水性化処理と気液接触処理を交互に複数回行うことができるため、処理能力を向上させることができる。
さらに本第4発明は、上記第1〜第3発明において、
前記空気の状態に応じて、前記気液接触部および前記親水性化手段のうち不必要な箇所の稼動を停止するか又は弱めることにより、エネルギー消費量又は資源投入量を少なくする空気清浄機
としたものである。
上記本第4発明によると、親水性成分が増えた場合や、逆に疎水性成分が増えた場合など、空気に含まれる汚染物質の状態が変化した場合、その汚染物質を除去するために必要な消費電力等を少なくすることができる。例えば疎水性成分の割合が減った場合は親水性化手段の稼動を停止したり弱めたりする。また、親水性成分の割合が減った場合は、例えば第2発明における第一気液接触部の稼動を停止または弱める。これにより、不必要な部分の消費電力を減らすことができ、また、水やオゾン等の資源投入量を節約することが可能となる。
また、本第5発明は、上記第4発明において、
前記空気の状態に応じて、前記気液接触部および前記親水性化手段のうち必要な箇所の稼動を強めるか又は前記資源投入量を多くする空気清浄機
としたものである。
上記本第5発明によると、汚染物質の状態が変わった場合でも、その汚染物質を除去する効率を最適化することができる。例えば疎水性物質の割合が増えた場合は親水性化手段の稼動を強めたり、オゾン等の資源投入量を増やしたりして、親水性化できる疎水性物質の量を増やす。また、親水性物質の割合が増えた場合は気液接触部の稼動を強めたり、水等の資源投入量を増やしたりする。これにより、疎水性物質や親水性物質が処理しきれずに空気清浄機から排出される不具合を防止できる。
また、本第6発明は、
空気と液体とを気液接触させることにより、その空気中に含まれる汚染物質のうち親水性成分を除去する第一気液接触処理と、
前記空気中に含まれる前記汚染物質のうち、前記第一気液接触処理によって除去されなかった疎水性成分を気相中で親水性化する親水性化処理と、
その親水性化処理の後、前記空気と液体とを気液接触させることにより、前記親水性化処理によって親水性化した成分を除去する第二気液接触処理と、
を備えることを特徴とする空気清浄化方法である。
上記第6発明によると、気相中で親水性化処理を行っており、液相での処理ではないため、汚染物質に対する反応効率を高めることができる。また、第一気液接触処理で空気中の親水性成分を除去した後で親水性化処理を行うので、疎水性成分に対してのみ親水性化処理を行うことができ、反応効率を高めることができる。さらに、親水性成分(例えばアンモニア)に対して酸化反応が起きる等の余分な反応が生じにくいため、意図しない物質(例えばニトロソアミン)の生成を防止できる。
次に、本発明の実施形態を、図面を参照しつつ説明する。
図1Aは本発明に係る空気清浄機1の概念図である。このように、空気の流れ方向に沿って第一気液接触部2、親水性化手段3、第二気液接触部4が設けられ、空気供給手段(図示しない)によって空気が送られる。空気の中には疎水性ガス状成分、親水性ガス状成分、粒子状成分(粉塵)が含まれる。疎水性ガス状成分の例はトルエン等の有機溶剤であり、親水性ガス状成分の例はアンモニアや酢酸である。これらの汚染物質を含む空気が装置内に送られると、第一気液接触部2において親水性ガス状成分および粒子状成分が除去される。疎水性ガス状成分は水への溶解度が低いため第一気液接触手段2では殆ど除去されない。また、親水性ガス状成分のうち、水への溶解度がそれほど大きくない成分は第一気液接触手段2を通過する。第一気液接触部2によって除去されなかった疎水性ガス状成分は親水性化手段3によって親水性化された後に、第二気液接触部によって除去される。また、第一気液接触部2で除去されなかった少量の親水性ガス状成分も第二気液接触部4で除去される。
このように、第一気液接触部2において親水性ガス状成分を除去した後に、親水性化手段3を通過させることにより、親水性ガス状成分に対する不必要な反応が起きなくなる。その結果、親水性化手段の消費電力を抑えることができ、また、不要な反応物の生成を防止できる。
次に、親水性化手段3の具体的な方法について説明する。親水性化手段3では例えば酸化反応を利用して、疎水性ガス状成分の親水性化をしている。酸化反応は、例えば活性酸素種を気相中で発生させ、これらを疎水性ガス状成分に接触させて酸化させる方法を例示できる。気相中に活性酸素を発生させるには、放電や光触媒等で直接的に酸素分子から活性酸素を発生させる方法や、オゾンを発生させ、そのオゾンを分解する過程で活性酸素を発生させる方法を挙げることができる。オゾン発生方法としては放電、紫外線、X線等により発生させる方法を利用でき、オゾンを分解する方法としてはオゾン雰囲気中で火花放電を起こしたり(図5A)、加熱したり(図5B)、紫外線を照射したり(図6A)、触媒と接触させたりする方法(図6B)や、これらを組み合わせる方法を挙げることができる。なお、加熱によるオゾン分解はオゾンが熱によって分解するという性質を利用したもので、温度を270℃以上にすることが望ましい。また、図6Aでは紫外線をオゾンの発生と分解のいずれにも用いているが、これは紫外線の波長の違いに応じたオゾン生成、オゾン分解の性質を利用したものである。さらに、図6Bの触媒には活性炭や金属酸化触媒を用いることができる。いずれにせよ、これらの方法により気相中で活性酸素種を発生させることができるので、液相において疎水性ガス状成分を酸化分解していた従来の方法と比較して、その反応効率を飛躍的に高めることができる。
次に、図1Aの実施形態をより具体的にしたものを図2に示す。まず、図2Aの実施形態では両端が開口した筒部6が設けられ、その筒部6の内部が空気の流路Fとされている。筒部6の空気吸入口側にはファン等の空気供給手段5が配置され、汚染物質を含む空気を流路Fへ送っている。空気は先ず第一気液接触部2(例えば湿潤なフィルターから構成される)を通って気液接触し、ここで粒子状成分と親水性ガス状成分が除去される。空気は次に親水性化手段3を通り、第一気液接触部2で除去されなかった疎水性ガス状成分がここで親水性化される。その後、気液接触部4を通って空気と水とが接触し、親水性化処理された汚染物質が除去される。
第一気液接触手段2、第二気液接触手段4として、図2Bに示すようにシャワーを用いることができる。さらには、図示しないが水カーテンを形成したり、噴霧にしたりすることもできる。また、曝気による気液接触を行ってもよい。一方、使用する水はコスト的には水道水が好ましいが、空気の状況に応じて液性を変えると汚染物質除去効果を高めることができる。すなわち、アルカリ性のガスが増えた場合は水を酸性にし、酸性のガスが増えた場合は水をアルカリ性にすると、中和反応が起きて除去効率が高くなる。また、オゾンを発生させる場合はオゾン分解用としてアスコルビン酸のようなオゾン分解促進剤を添加するとよい。
次に、図3の実施形態について説明する。図3の実施形態では、汚染空気中の親水性成分を除去する第一気液接触部2と、線状の放電極9と、その放電極9を取り囲む保水層7とを備える。保水層7の表面Pと放電極9との間に形成されるコロナ放電3が本発明の親水性化手段であり、保水層7の表面Pが第二気液接触部である。より詳細に説明すると、保水層7を所定間隔をおいて取り囲むように筒部6が位置し、筒部6と保水層7の間には流水層8が形成されている。保水層7は多孔質高分子材料や多孔質セラミックなどの透水性材料からなり、流水層8から水が染み込んで、放電極9側の表面Pから染み出す。一方、放電極9と流水層8の間には電圧が印加されており、保水層7の表面Pから染み出した水と放電極9との間にコロナ放電3が形成される。このコロナ放電3によって活性酸素種が生成し、汚染空気に含まれる汚染物質はその活性酸素種によって酸化分解(親水性化)される。また、放電極9から保水層7へ向かうイオン風が発生するため、空気は保水層7の表面Pに吹き付けられ、ここで水と接触する。そのため、親水性化した汚染物質が水に溶解し、空気が清浄化する。なお、コロナ放電3によってオゾンが生成されるため、触媒部を通してオゾンを消滅してから装置外へ排気するようにしている。
次に、図1Bの実施形態について説明する。図1Bでは気液接触部2において空気中の親水性ガス状成分を除去した後、除去できなかった疎水性ガス状成分を親水性化手段3において親水性化処理し、空気を再び前段の気液接触部2に戻すフィードバック手段を備えたものである。
フィードバック手段の具体的な例を図4に示す。図4Aでは一端が閉じた筒状部6が設けられ、その開口端部の付近に気液接触部2が配置されるとともに、閉端部に親水性化手段3が設けられている。そして、筒部6の中に仕切部10が配置され、図に示すように開口端部の上側から入った空気が開口端部の下側から排出されるようになっている。すなわち、気液接触部2で空気を処理した後、親水性化手段において親水性化処理し、空気を再び気液接触部2に戻している。このような構造にすると、気液接触部2を複数個設ける必要がないので、装置の大きさを全体的に小さくすることができる。
一方、フィードバック手段は、図4Bのように構成することもできる。この実施例では、水11を貯えた水槽13に、一端が開口した筒部6を開口部が下向きになるように配置し、筒部6の閉端部に親水性化手段3を設けた。そして筒部6の内部に中板12を配置し、図に示すように空気の流路Fが形成されるようにした。導入された空気は水11の表面に吹き付けられ、ここで気液接触して親水性ガス状物質が除去される。その後、親水性化手段3を通り、水11の表面に再び吹き付けられることにより、親水性化した汚染物質が水11に溶け込む。
フィードバック手段は、図4Cのように構成してもよい。この実施例では、両端が開口した筒部6に気液接触部2と親水性化手段3を設け、空気吸入口から空気を送り込んでいる。また、排出口にホース14を接続し、排気の一部を空気吸入口に戻している。これにより、親水性化手段により処理された空気の一部を気液接触部2で再び処理することが可能になる。
次に、図1Cについて説明する。この実施例では、気液接触部2と、親水性化手段3と、気液接触部4とを備え、親水性化手段3および気液接触部4の組み合わせを任意の数だけ空気の流通方向に対して配列している。これにより、気液接触と親水性化処理を交互に複数回、行うことが可能になる。そのため、汚染物質の濃度が高い空気を処理する場合であっても、確実に空気を清浄化できる。
上記親水性化手段3により疎水性ガス状成分が親水性化したことを確認した結果を、図7に示す。疎水性ガス状成分の一種であるトルエン分子(CCH)を含む空気を図3の装置で処理し、排気中に含まれる成分を確認した。その結果、図7Bに示すように、トルエン分子が活性酸素によりベンズアルデヒド(CCHO)、安息香酸(CCOOH)、アセトフェノン(CCOCH)などの親水性の高い分子に変化したことが確認できた。すなわち、活性酸素による酸化反応がトルエン分子中のメチル基(−CH)に対し作用し、アルデヒド基(−CHO)等になるため、疎水性ガス状成分が親水性ガス状成分に変化したことが認められた。この後、気液接触処理を行うと、図7Cに示すように殆どの成分を除去できることが分かる。
次に図8の実施例について説明する。この実施例では、空気中の汚染物質の化学的性質が変化した場合に、最も効率よく汚染物質を除去するために、第一気液接触部2、親水性化手段3、第二気液接触部4のいずれかの運転を強めたり、弱めたりする。例えば親水性ガス状成分または粒子状成分のみが存在し、疎水性ガス状成分が存在しないか又は少ない場合は、例えば親水性化手段3と第二気液接触部4の稼動を停止したり、または親水性化手段3のみを停止したりできる。また、疎水性ガス状成分のみが存在する場合は、第一気液接触部2を停止して、親水性化手段3、第二気液接触部4のみを稼動することもできる。さらに、汚染物質の濃度に応じて気液接触部2,4に供給する水量や液性(酸またはアルカリ)を調節したり、親水性化手段に投入するエネルギーを調節したりできる。例えば親水性ガス状成分の濃度が高くなった場合、気液接触手段2,4(例えば濡れフィルター)に供給する水の量を増やすことができる。また、疎水性ガス状成分の濃度が高くなった場合、親水性化手段に供給するオゾンの量を増やしたり、放電の量を増やしたりすることにより、親水性化できるガス状成分の量を増やす。
図8の実施形態では、粒子検知手段16、ガス検知手段17、制御手段15(例えばマイコン)を備えている。汚染物質の性質や量が変化したことを粒子検知手段16、ガス検知手段17が検知した場合は、第一気液接触部2、親水性化手段3、第二気液接触部4の動作を制御装置15が制御する。
制御装置15による制御は、以下のように2段階に分けて行うことができる。一段階めの制御では、汚染物質の性質が変化したことを粒子検知手段16、ガス検知手段17が検知した場合、第一気液接触部2、親水性化手段3、第二気液接触部4のうちいずれか不要な箇所の稼動を停止するか又は弱める。これにより、不要な箇所のエネルギー消費量を抑えることができる。また、二段階目の制御では、空気の状態に応じて、第一気液接触部2、親水性化手段3、第二気液接触部4のうち必要な箇所の稼動を強めるようにする。これにより、親水性ガス状成分または疎水性ガス状成分の処理量を最適化でき、これらの成分が除去されずに排気されるような不具合が生じにくくなる。
なお、図8においては粒子検知手段16およびガス検知手段17を空気清浄機1の前に置き、汚染空気の状態を検知する構成となっているが、これら粒子検知手段16、ガス検知手段17を空気清浄機1の内部に設けるようにしてもよい。すなわち、空気清浄機1の性能劣化に応じて気液接触手段2,4の液体交換時期や、親水性化手段3のメンテナンス時期を警告したり、自動切換に利用したりすることが可能となる。
次に、図9および図10を用いて、図3の実施形態をさらに詳細に説明する。この実施形態では、線状の放電極9の周りを透水性部材からなる保水層7が取り囲んでおり、さらにその周りを筒部6が取り囲んでいる。筒部6には給水孔17および排水孔18が設けられ、ホース22が取り付けられている。そしてポンプ21によって水が供給され、筒部6と保水層7の間に水が流れる(流水層8)ようになっている。
また、電源23によって、流水層8と放電極9の間に電圧が印加される。この電圧により、保水層7から染み出た水と放電極9の間に親水性化手段3(コロナ放電)が形成される。
一方、汚染物質を含んだ空気は第一気液接触手段2(図示しない)を通って親水性ガス状成分が除去され、その後、吸気口15から装置内に導入される。第一気液接触手段2によって除去されなかった疎水性ガス状成分は、コロナ放電により発生した活性酸素種で酸化され、親水性化される。その後、放電極9から保水層7へ向かうイオン風により保水層7の表面に吹き付けられ、ここで水と気液接触して、汚染物質が除去される。
清浄化した空気は、排気口16から排出される。また、汚染物質を吸収した水は、保水層7の内面をつたって汚水貯留部19に溜まる。保水層7と汚水貯留部19の接合部には湾曲面Cが形成され、汚水が滴下しないようになっている。そのため、滴下した水が飛び跳ねて放電極9に付着することがなく、漏電を防止できる。
なお、保水層7の下部は非透水性材料からなるシート24によって覆われている。保水層7の下部は流水層8の水圧が高くなるため、多くの水が染み出てくるが、このシート24で覆うことにより、多量の水が染み出すことを防止できる。
本発明に係る空気清浄機1の概念図。 図1Aの空気清浄機1の例。 同じく図1Aの空気清浄機1の例。 図2Bの空気清浄機1の例。 親水性化手段の一例。 親水性化手段の他の例。 トルエンを含む空気を親水性化処理した際の確認データ。 粒子検知手段16、ガス検知手段17、制御装置15を備えた実施例。 図3の空気清浄機1の詳細斜視図。 図3の空気清浄機1の詳細断面図。 従来例。
符号の説明
1 空気清浄機
2 第一気液接触部
3 親水性化手段
4 第二気液接触部
5 空気供給手段(ファン)
6 筒部
7 保水層
8 流水層
9 放電極
F 流路

Claims (6)

  1. 空気を送る空気供給手段と、
    その空気が流通する流路と、
    その流路の上手に設けられ、前記空気と液体とを気液接触させることにより該空気に含まれる汚染物質のうち親水性成分を除去する第一気液接触部と、
    その第一気液接触部に対して前記流路の下手に設けられ、前記空気中の汚染物質のうち前記第一気液接触部によって除去されなかった疎水性成分を気相中で親水性化する親水性化手段と、
    その親水性化手段に対して前記流路の下手に設けられ、前記空気と液体とを気液接触させることにより、その空気に含まれる、前記親水性化手段によって親水性化した成分を除去する第二気液接触部と、
    を備えることを特徴とする空気清浄機。
  2. 空気を送る空気供給手段と、
    その空気が流通する流路と、
    その流路の上手に設けられ、前記空気と液体とを気液接触させることにより該空気に含まれる汚染物質のうち親水性成分を除去する気液接触部と、
    その気液接触部に対して前記流路の下手に設けられ、前記空気中の汚染物質のうち前記気液接触部によって除去されなかった疎水性成分を気相中で親水性化する親水性化手段と、
    その親水性化手段によって処理された空気を前記気液接触部に戻して再び気液接触処理させるフィードバック手段と、
    を備えることを特徴とする空気清浄機。
  3. 空気を送る空気供給手段と、
    その空気が流通する流路と、
    その流路の上手に設けられ、前記空気と液体とを気液接触させることにより該空気に含まれる汚染物質のうち親水性成分を除去する気液接触部と、
    その気液接触部に対して前記流路の下手に設けられ、前記空気中の汚染物質のうち前記気液接触部によって除去されなかった疎水性成分を気相中で親水性化する親水性化手段と、
    を備え、前記気液接触部と前記親水性化手段との組み合わせを任意の数だけ前記空気の流通方向に対して配列し、前記気液接触処理と前記親水性化処理を交互に行うことを特徴とする空気清浄機。
  4. 前記空気の状態に応じて、前記気液接触部および前記親水性化手段のうち不必要な箇所の稼動を停止するか又は弱めることにより、エネルギー消費量又は資源投入量を少なくする請求項1ないし3記載の空気清浄機。
  5. 前記空気の状態に応じて、前記気液接触部および前記親水性化手段のうち必要な箇所の稼動を強めるか又は前記資源投入量を多くする請求項4記載の空気清浄機。
  6. 空気と液体とを気液接触させることにより、その空気中に含まれる汚染物質のうち親水性成分を除去する第一気液接触処理と、
    前記空気中に含まれる前記汚染物質のうち、前記第一気液接触処理によって除去されなかった疎水性成分を気相中で親水性化する親水性化処理と、
    その親水性化処理の後、前記空気と液体とを気液接触させることにより、前記親水性化処理によって親水性化した成分を除去する第二気液接触処理と、
    を備えることを特徴とする空気清浄化方法。
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