JP2007131584A - 新規ベンゾオキサゾール誘導体 - Google Patents

新規ベンゾオキサゾール誘導体 Download PDF

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芳一 宇都
Hitoshi Kurata
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達夫 谷本
Hiroshi Karasawa
博史 唐澤
Takafumi Furuhama
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Abstract

【課題】
本発明は、優れたDGAT阻害作用を有するベンゾオキサゾール誘導体又はその薬理上許容される塩に関する。
【解決手段】
一般式(I)
【化1】
Figure 2007131584

[式中、
は、水素原子等;Rは、置換基群aから選択される基で独立に1乃至5個置換されていてもよいC−C10アリール基等;Eは、式(II)又は式(III)を有する基等;Qは、酸素原子又は硫黄原子]を有するベンゾオキサゾール誘導体又はその薬理上許容される塩。
【選択図】 なし

Description

本発明は、優れたアシルコエンザイムA:ジアシルグリセロールアシルトランスフェラーゼ(Acyl-CoA:diacylglycerol acyltransferase、以下、DGATともいう)阻害作用を有する特定の化学構造を有するベンゾオキサゾール誘導体又はその薬理上許容される塩に関する。
肥満は、消費エネルギーに比較して摂取エネルギーが過剰な状態が持続することにより、脂肪細胞において中性脂肪(トリアシルグリセロールまたはトリグリセリド、以下、TGという)が蓄積し、その結果として体重が標準体重に比較して著しく増加した状態である(非特許文献1)。肥満は、高脂血症、高TG血症、糖尿病、高血圧症、動脈硬化症などの生活習慣病、脳血管障害、冠動脈疾患、呼吸異常、腰痛、変形性膝関節症、痛風、胆石症などをもたらし、肥満のうちこれらの合併症を有するもの、あるいは将来これらの合併症を生じる可能性があるものは、肥満症と定義され、一つの疾患として扱われている。
また、近年、肥満は、メタボリックシンドロームと呼ばれる生活習慣病の主要な要因のひとつであることが明らかにされている(非特許文献2)。肥満個体では、蓄積された内臓脂肪から脂肪酸、TNF-αなどの因子が放出され、これらが骨格筋、肝臓および脂肪組織におけるインスリン抵抗性を惹起するとともに、肝臓における中性脂肪の合成を促進し、高脂血症をもたらすことが報告されている。さらに、インスリン抵抗性によって引き起こされる血中インスリン濃度の上昇は、耐糖能異常および糖尿病を引き起こし、また、腎臓におけるNaイオンの再吸収亢進および交感神経の活性化を介して末梢血管抵抗を上昇させ、高血圧症を引き起こす。また、肥満に起因する高脂血症、糖尿病および高血圧症は、動脈硬化症に基づく脳血管障害、冠動脈疾患などの血管障害を惹起し、生命に関わる重篤な病態を生じるものと考えられている。
現在、使用されている抗肥満薬として、マジンドール(非特許文献3)、シブトラミン(非特許文献4)などの中枢性食欲抑制剤、および、オルリスタットなどの膵リパーゼ阻害剤が知られている。しかしながら、中枢性食欲抑制剤では、口渇、便秘、胃不快感、時には幻聴、幻視などの副作用が、オルリスタット(非特許文献5)では、下痢、失禁、脂肪便、放屁などの消化管における副作用が現れることがあり、副作用のより少ない有効な薬剤の開発が望まれている。
動物および植物は、脂質を不溶性のTGとして蓄え、必要に応じて、TGを分解してエネルギーを産生する。食事により摂取されたTGは、小腸内腔で胆汁酸および膵リパーゼの作用により、遊離脂肪酸およびモノアシルグリセロールに分解される。遊離脂肪酸、モノアシルグリセロールおよび胆汁酸からなるミセルは、小腸上皮細胞に吸収され、小胞体でアシルコエンザイムA合成酵素(以下、ACSという)、アシルコエンザイムA:モノアシルグリセロールアシルトランスフェラーゼおよびDGATの作用により、新たにTGが合成される。TGは、リン脂質、コレステロールおよびアポリポタンパクと組み合わされて、キロミクロンとして胃腸のリンパ管に分泌される。さらに、TGは、リンパ主管を経て血中に分泌され、末梢に運ばれて利用される。一方、脂肪組織においても、グリセロール3−リン酸および遊離脂肪酸からACS、グリセロール3−リン酸アシルトランスフェラーゼ、リゾホスファチジン酸アシルトランスフェラーゼおよびDGATの作用により、TGが合成される(非特許文献6)。このように過剰に摂取されたTGは、脂肪組織に蓄積され、その結果として肥満が生じる。
DGATは、細胞内の小胞体に存在する酵素であり、TG合成経路の最も重要な最終ステップの反応、すなわちアシルコエンザイムAのアシル基を1,2−ジアシルグリセロールの3位へ転移する反応を触媒する酵素である(非特許文献7乃至9)。DGATには、2種類のアイソザイムDGAT1(非特許文献10)およびDGAT2(非特許文献11)が存在することが報告されている。DGAT1は小腸および脂肪組織に、DGAT2は肝臓および脂肪組織にそれぞれ高発現していることから、DGAT1は主として小腸からの脂肪吸収および脂肪組織での脂肪蓄積に、DGAT2は肝臓でのTG合成もしくはVLDL(very low density lipoproteins)分泌、および脂肪組織での脂肪蓄積に関与していると考えられている。DGAT1およびDGAT2の役割の違いはまだ詳細には明らかにされていないが、DGATと肥満、脂質代謝、糖代謝などとの関連性が示唆されている(非特許文献12)。DGATは、消化管上皮細胞および脂肪組織におけるTG合成の鍵酵素であり、DGATを阻害する薬剤は、TG合成を抑制することにより、消化管における脂肪吸収および脂肪組織における脂肪蓄積を抑制し、肥満、肥満症、高脂血症、高TG血症、脂質代謝異常疾患、インスリン抵抗性症候群、糖尿病、または、肥満に起因する高脂血症、高TG血症、脂質代謝異常疾患、インスリン抵抗性症候群、糖尿病、高血圧症、動脈硬化症、脳血管障害、もしくは、冠動脈疾患などの治療剤もしくは予防剤として有用であると期待される(非特許文献13乃至16)。
これまで、DGAT阻害作用を有するいくつかの化合物が知られているが、いずれも本発明の化合物とは構造が異なる(例えば、特許文献1又は非特許文献17乃至20)。
さらに、DGATのうち主としてDGAT1を阻害することにより小腸からの脂肪吸収を阻害する作用を有する化合物は従来知られていない。
特開2002−306199号公報 板垣英二、「STEP代謝・内分泌」、海馬書房、第1版、1998年、p.105 Zimmet, P. et al., Nature, 2001年,第414巻,p.782-787 Engstrom, R. G. et al., Arch. Intern. Pharmacodyn., 1975年,第214巻, p.308-321 Bray, G. A. et al., Obes. Res., 1996年,第4巻, p.263-270 Davidson, M. H. et al., The Journal of the American Medical Association, 1999年,第281巻, p.235-242 Coleman, R., Bell, R., J. Biol. Chem., 1976年,第251巻, p.4537-4543 Coleman, R., Methods in Enzymology,1992年,第209巻, p.98-104 Lehner, R., Kuksis, A., Prog. Lipid Res., 1996年,第35巻, p.169-201 R. Bell., Ann. Rev. Biochem., 1980年,第49巻, p.459-487 Cases, S. et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA., 1998年,第95巻, p.13018-13023 Cases, S. et al., J. Biol. Chem., 2001年,第276巻, p.38870-38876 Coleman, R.A., Lee, D.P., Progress in Lipid Research, 2004年,第43巻,p.134-176 Smith, S. J. et al., Nat. Genet., 2000年,第25巻, p.87-90 Chen, H. C., J. Clin. Invest., 2002年,第109巻, p.1049-1055 Buhman, K. K., J. Biol. Chem., 2002年,第277巻, p.25474-25479 Gaziano, J., et al., Circulation, 1997年,第96巻,p.2520-2525 Tomoda, H. et al., J. Antibiot. (Tokyo), 1995年,第48巻,p.937-941 Yang, D. J. et al., J. Antibiot. (Tokyo), 1996年,第49巻, p.223-229 Tomoda, H. et al., J. Antibiot. (Tokyo), 1999年,第52巻, p.689-694 Tabata, N. et al., Phytochemistry, 1997年,第46巻, p.683-687
発明者らは、DGAT阻害作用を有する化合物について鋭意研究を行った結果、特定の化学構造を有するベンゾオキサゾール化合物が、優れたDGAT阻害作用を有しており、特にDGAT1に対して高い阻害作用を有することを見出した。また、本発明者らは、このベンゾオキサゾール化合物が、肥満、肥満症、高脂血症、高TG血症、脂質代謝異常疾患、インスリン抵抗性症候群、耐糖能異常、糖尿病、糖尿病合併症(糖尿病性末梢神経障害、糖尿病性腎症、糖尿病性網膜症、糖尿病性大血管症を含む)、白内障、妊娠糖尿病、多嚢胞卵巣症候群、動脈硬化症(上記および下記に示す疾患に起因する動脈硬化症を含む)、アテローム性動脈硬化症、及び糖尿病性動脈硬化症からなる群から選ばれる疾患の予防及び/又は治療のための医薬の有効成分として、又は肥満に起因する下記の疾患:高脂血症、高TG血症、脂質代謝異常疾患、インスリン抵抗性症候群、耐糖能異常、糖尿病、糖尿病合併症(糖尿病性末梢神経障害、糖尿病性腎症、糖尿病性網膜症、糖尿病性大血管症を含む)、白内障、妊娠糖尿病、多嚢胞卵巣症候群、動脈硬化症(上記および下記に示す疾患に起因する動脈硬化症を含む)、アテローム性動脈硬化症、糖尿病性動脈硬化症、高血圧症、脳血管障害、冠動脈疾患、脂肪肝、呼吸異常、腰痛、変形性膝関節症、痛風、及び胆石症からなる群から選ばれる疾患の治療及び/又は予防のための医薬の有効成分として有用であることを見出した。本発明は上記の知見を基にして完成された。
本発明は、(1)一般式(I)
Figure 2007131584
[式中、
1は、水素原子、ハロゲン原子、C−Cアルキル基又はC−Cアルコキシ基を示し、
は、C−Cアルキル基、置換基群aから選択される基で独立に1乃至5個置換されていてもよいC−C10アリール基、置換基群aから選択される基で独立に1乃至3個置換されていてもよい複素環基、置換基群aから選択される基で独立に1乃至3個置換されていてもよいC−C16アラルキル基又はC−Cアルキル基で1個置換されていてもよいC−Cシクロアルキル基を示し、
Eは、式(II)、式(III)、式(IV)、式(V)又は式(VI)を有する基
Figure 2007131584
(ただし、窒素原子は、一般式(I)で表される化合物のカルボニル基の炭素原子と結合し、芳香環の炭素原子は一般式(I)で表される化合物のアミノ基の窒素原子と結合する。)を示し、
Qは、酸素原子又は硫黄原子を示し、
置換基群aは、ハロゲン原子、C−Cアルキル基、C−Cハロゲン化アルキル基、ヒドロキシ基で1又は2個置換されているC−Cアルキル基、カルボキシル基で1置換されているC−Cアルキル基、−P(=O)(OH)(O−C−Cアルキル)で1置換されているC−Cアルキル基、−P(=O)(O−C−Cアルキル)で1置換されているC−Cアルキル基、C−Cシクロアルキル基、C−Cアルコキシ基、C−Cハロゲン化アルコキシ基、ヒドロキシ基で1又は2個置換されているC−Cアルコキシ基、C−Cシクロアルキル基で1個置換されているC−Cアルコキシ基、C−Cアルケニルオキシ基、C−Cアルキニルオキシ基、(C−Cアルコキシ)−(C−Cアルキル)基、C−Cアルキルチオ基、カルボキシル基、C−Cアルコキシカルボニル基、アミノ基、モノ−C−Cアルキルカルボニルアミノ基、モノ−C−Cアルキルスルホニルアミノ基、モノ−C−Cアルキルアミノ基、ジ−(C−Cアルキル)アミノ基、N−(C−Cアルキル)−N−(C−Cヒドロキシアルキル)アミノ基、ジ−(C−Cヒドロキシアルキル)アミノ基、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシ基及びC−Cアルコキシカルボニル基で1置換されているC−Cアルキル基からなる群を示す。]
を有するベンゾオキサゾール誘導体又はその薬理上許容される塩に関する。
本発明において、好適には、
(2) (1)において、
1が水素原子であるベンゾオキサゾール誘導体又はその薬理上許容される塩、
(3) (1)又は(2)において、
がハロゲン原子、C−Cアルキル基、C−Cハロゲン化アルキル基、ヒドロキシ基で1又は2個置換されているC−Cアルキル基、カルボキシル基で1置換されているC−Cアルキル基、C−Cアルコキシ基、ヒドロキシ基で1又は2個置換されているC−Cアルコキシ基、カルボキシル基、アミノ基、モノ−C−Cアルキルカルボニルアミノ基、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシ基及びC−Cアルコキシカルボニル基で1置換されているC−Cアルキル基からなる群から選択される基で独立に1乃至3個置換されていてもよいフェニル基若しくはピリジル基であるベンゾオキサゾール誘導体又はその薬理上許容される塩、
(4) (1)又は(2)において、
がハロゲン原子、C−Cアルキル基、C−Cハロゲン化アルキル基、ヒドロキシ基で1又は2個置換されているC−Cアルコキシ基及びシアノ基からなる群から選択される基で独立に1乃至3個置換されていてもよいフェニル基若しくはピリジル基であるベンゾオキサゾール誘導体又はその薬理上許容される塩、
(5) (1)又は(2)において、
がフッ素原子、塩素原子、メチル基及びトリフルオロメチル基からなる群から選択される基で2位が置換されていて、更に、2−ヒドロキシエトキシ基及び2,3−ジヒドロキシプロポキシ基からなる群から選択される基で4位若しくは5位が置換されているフェニル基;3−メチル−2−ピリジル基;3−シアノ−2−ピリジル基;又は3,5−ジフルオロ−2−ピリジル基であるベンゾオキサゾール誘導体又はその薬理上許容される塩、
(6) (1)又は(2)において、
が2−クロロ−4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル基、2−クロロ−5−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル基、4−(2−ヒドロキシエトキシ)−2−トリフルオロメチルフェニル基、2−クロロ−4−(2,3−ジヒドロキシプロポキシ)フェニル基、4−(2,3−ジヒドロキシプロポキシ)−2−トリフルオロメチルフェニル基、2−クロロ−5−(2,3−ジヒドロキシプロポキシ)フェニル基又は3−メチル−2−ピリジル基であるベンゾオキサゾール誘導体又はその薬理上許容される塩、
(7) (1)乃至(6)から選択されるいずれか一項においてにおいて、
Eが上記式(II)を有する基であるベンゾオキサゾール誘導体又はその薬理上許容される塩、
(8) (1)乃至(6)から選択されるいずれか一項においてにおいて、
Eが上記式(III)を有する基であるベンゾオキサゾール誘導体又はその薬理上許容される塩、
(9) (1)乃至(8)から選択されるいずれか一項においてにおいてにおいて、
Qが酸素原子であるベンゾオキサゾール誘導体又はその薬理上許容される塩、
(10) (1)において、
1が水素原子であり、Rがハロゲン原子、C−Cアルキル基、C−Cハロゲン化アルキル基、ヒドロキシ基で1又は2個置換されているC−Cアルキル基、カルボキシル基で1置換されているC−Cアルキル基、C−Cアルコキシ基、ヒドロキシ基で1又は2個置換されているC−Cアルコキシ基、カルボキシル基、アミノ基、モノ−C−Cアルキルカルボニルアミノ基、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシ基及びC−Cアルコキシカルボニル基で1置換されているC−Cアルキル基からなる群から選択される基で独立に1乃至3個置換されていてもよいフェニル基若しくはピリジル基であり、Eが式(II)又は式(III)を有する基であり、Qが酸素原子であるベンゾオキサゾール誘導体又はその薬理上許容される塩、
(11) (1)において、
1が水素原子であり、Rがハロゲン原子、C−Cアルキル基、C−Cハロゲン化アルキル基、ヒドロキシ基で1又は2個置換されているC−Cアルコキシ基及びシアノ基からなる群から選択される基で独立に1乃至3個置換されていてもよいフェニル基若しくはピリジル基であり、Eが式(II)又は式(III)を有する基であり、Qが酸素原子であるベンゾオキサゾール誘導体又はその薬理上許容される塩、
(12) (1)において、
1が水素原子であり、Rがフッ素原子、塩素原子、メチル基及びトリフルオロメチル基からなる群から選択される基で2位が置換されていて、更に、2−ヒドロキシエトキシ基及び2,3−ジヒドロキシプロポキシ基からなる群から選択される基で4位若しくは5位が置換されているフェニル基;3−メチル−2−ピリジル基;3−シアノ−2−ピリジル基;又は3,5−ジフルオロ−2−ピリジル基であり、Eが式(II)又は式(III)を有する基であり、Qが酸素原子であるベンゾオキサゾール誘導体又はその薬理上許容される塩、
(13) (1)において、
1が水素原子であり、Rが2−クロロ−4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル基、2−クロロ−5−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル基、4−(2−ヒドロキシエトキシ)−2−トリフルオロメチルフェニル基、2−クロロ−4−(2,3−ジヒドロキシプロポキシ)フェニル基、4−(2,3−ジヒドロキシプロポキシ)−2−トリフルオロメチルフェニル基、2−クロロ−5−(2,3−ジヒドロキシプロポキシ)フェニル基又は3−メチル−2−ピリジル基であり、Eが式(II)又は式(III)を有する基であり、Qが酸素原子であるベンゾオキサゾール誘導体又はその薬理上許容される塩、
(14) (1)において、
1が水素原子であり、Rが2−クロロ−4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル基、2−クロロ−5−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル基、4−(2−ヒドロキシエトキシ)−2−トリフルオロメチルフェニル基、2−クロロ−4−(2,3−ジヒドロキシプロポキシ)フェニル基、4−(2,3−ジヒドロキシプロポキシ)−2−トリフルオロメチルフェニル基、2−クロロ−5−(2,3−ジヒドロキシプロポキシ)フェニル基又は3−メチル−2−ピリジル基であり、Eが式(II)を有する基であり、Qが酸素原子であるベンゾオキサゾール誘導体又はその薬理上許容される塩、
(15) (1)において、
4−[4−(ベンゾキサゾール−2−イルアミノ)−フェニル]−ピペラジン−1−カルボン酸 [2−クロロ−4−(2−ヒドロキシ−エトキシ)−フェニル]−アミド、
4−[4−(ベンゾチアゾール−2−イルアミノ)−フェニル]−ピペラジン−1−カルボン酸 [2−クロロ−4−(2−ヒドロキシ−エトキシ)−フェニル]−アミド、
4−[4−(ベンゾキサゾール−2−イルアミノ)−フェニル]−ピペラジン−1−カルボン酸 [2−クロロ−4−(2,3−ジヒドロキシ−プロポキシ)−フェニル]−アミド、
4−[4−(ベンゾキサゾール−2−イルアミノ)−フェニル]−ピペラジン−1−カルボン酸 [4−(2−ヒドロキシ−エトキシ)−2−トリフルオロメチル−フェニル]−アミド、
4−[4−(ベンゾキサゾール−2−イルアミノ)−フェニル]−ピペラジン−1−カルボン酸 [2−クロロ−5−(2−ヒドロキシ−エトキシ)−フェニル]−アミド、
4−[4−(ベンゾキサゾール−2−イルアミノ)−フェニル]−ピペラジン−1−カルボン酸 (3−クロロ−ピリジン−2−イル)−アミド、
4−[5−(ベンゾキサゾール−2−イルアミノ)−ピリジン−2−イル]−ピペラジン−1−カルボン酸 [2−クロロ−5−(2−ヒドロキシ−エトキシ)−フェニル]−アミド、
4−[4−(ベンゾキサゾール−2−イルアミノ)−フェニル]−ピペリジン−1−カルボン酸 [2−クロロ−4−(2−ヒドロキシ−エトキシ)−フェニル]−アミド、
4−[4−(ベンゾキサゾール−2−イルアミノ)−フェニル]−ピペリジン−1−カルボン酸 [2−クロロ−4−(2,3−ジヒドロキシ−プロポキシ)−フェニル]−アミド、
4−[4−(ベンゾキサゾール−2−イルアミノ)−フェニル]−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸 (3−メチル−ピリジン−2−イル)−アミド、
4−[4−(ベンゾキサゾール−2−イルアミノ)−フェニル]−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸 [2−クロロ−4−(2−ヒドロキシ−エトキシ)−フェニル]−アミド又は
4−[4−(ベンゾキサゾール−2−イルアミノ)−フェニル]−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸 [2−クロロ−4−(2,3−ジヒドロキシ−プロポキシ)−フェニル]−アミド
で表されるベンゾオキサゾール誘導体又はその薬理上許容される塩、
(16) (1)において、
4−[4−(ベンゾキサゾール−2−イルアミノ)−フェニル]−ピペラジン−1−カルボン酸 [2−クロロ−4−(2−ヒドロキシ−エトキシ)−フェニル]−アミド、
4−[4−(ベンゾキサゾール−2−イルアミノ)−フェニル]−ピペラジン−1−カルボン酸 [2−クロロ−4−(2,3−ジヒドロキシ−プロポキシ)−フェニル]−アミド、
4−[4−(ベンゾキサゾール−2−イルアミノ)−フェニル]−ピペラジン−1−カルボン酸 [4−(2−ヒドロキシ−エトキシ)−2−トリフルオロメチル−フェニル]−アミド、
4−[5−(ベンゾキサゾール−2−イルアミノ)−ピリジン−2−イル]−ピペラジン−1−カルボン酸 [2−クロロ−5−(2−ヒドロキシ−エトキシ)−フェニル]−アミド、
4−[4−(ベンゾキサゾール−2−イルアミノ)−フェニル]−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸 [2−クロロ−4−(2−ヒドロキシ−エトキシ)−フェニル]−アミド又は
4−[4−(ベンゾキサゾール−2−イルアミノ)−フェニル]−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸 [2−クロロ−4−(2,3−ジヒドロキシ−プロポキシ)−フェニル]−アミド
で表されるベンゾオキサゾール誘導体又はその薬理上許容される塩、
(17) (1)乃至(16)から選択されるいずれか一項に記載されたベンゾオキサゾール誘導体又はその薬理上許容される塩を有効成分として含有するアシルコエンザイムA:ジアシルグリセロールアシルトランスフェラーゼ阻害剤、
(18) (1)乃至(16)から選択されるいずれか一項に記載されたベンゾオキサゾール誘導体又はその薬理上許容される塩を有効成分として含有する医薬、
(19) 医薬が、アシルコエンザイムA:ジアシルグリセロールアシルトランスフェラーゼ阻害作用を有する(18)に記載の医薬、
(20) 医薬が、肥満、肥満症、高脂血症、高TG血症、脂質代謝異常疾患、インスリン抵抗性症候群、耐糖能異常、糖尿病、糖尿病合併症(糖尿病性末梢神経障害、糖尿病性腎症、糖尿病性網膜症、糖尿病性大血管症を含む)、白内障、妊娠糖尿病、多嚢胞卵巣症候群、動脈硬化症(上記および下記に示す疾患に起因する動脈硬化症を含む)、アテローム性動脈硬化症又は糖尿病性動脈硬化症の治療及び/又は予防のための(19)に記載の医薬、
(21) 医薬が、肥満に起因する下記の疾患:高脂血症、高TG血症、脂質代謝異常疾患、インスリン抵抗性症候群、耐糖能異常、糖尿病、糖尿病合併症(糖尿病性末梢神経障害、糖尿病性腎症、糖尿病性網膜症、糖尿病性大血管症を含む)、白内障、妊娠糖尿病、多嚢胞卵巣症候群、動脈硬化症(上記および下記に示す疾患に起因する動脈硬化症を含む)、アテローム性動脈硬化症、糖尿病性動脈硬化症、高血圧症、脳血管障害、冠動脈疾患、脂肪肝、呼吸異常、腰痛、変形性膝関節症、痛風又は胆石症の治療及び/又は予防のための(19)に記載の医薬、
(22) 医薬が、肥満、肥満症又は肥満に起因する高脂血症、高TG血症、糖尿病、高血圧症若しくは動脈硬化症の治療及び/又は予防のための(19)に記載の医薬、
(23) 医薬が、肥満又は肥満症の治療及び/又は予防のための(19)に記載の医薬、
(24) 医薬が、小腸からの脂肪吸収を抑制するための(19)に記載の医薬
を挙げることができる。
本発明において、「ハロゲン原子」は、フッ素原子、塩素原子、臭素原子又は沃素原子であり、好適には、フッ素原子、塩素原子又は臭素原子であり、より好適には、フッ素原子又は塩素原子であり、更により好適には、塩素原子である。
本発明において、「C−Cアルキル基」は、例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、s−ブチル、t−ブチル、ペンチル、イソペンチル、2−メチルブチル、ネオペンチル、1−エチルプロピル、ヘキシル、イソヘキシル、4−メチルペンチル、3−メチルペンチル、2−メチルペンチル、1−メチルペンチル、3,3−ジメチルブチル、2,2−ジメチルブチル、1,1−ジメチルブチル、1,2−ジメチルブチル、1,3−ジメチルブチル、2,3−ジメチルブチル、1−エチルブチル又は2−エチルブチル基のような炭素数1乃至6個の直鎖又は分枝鎖アルキル基であり、好適には、炭素数1乃至4個の直鎖又は分枝鎖アルキル基(C1−C4アルキル基)であり、より好適には、メチル基又はエチル基(C1−Cアルキル基)であり、更に好適には、メチル基である。
本発明において、「C−Cアルコキシ基」は、前記「C−Cアルキル基」が酸素原子に結合した基を示し、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、s−ブトキシ、t−ブトキシ、ペントキシ、イソペントキシ、2−メチルブトキシ、1−エチルプロポキシ、2−エチルプロポキシ、ネオペントキシ、ヘキシルオキシ、4−メチルペントキシ、3−メチルペントキシ、2−メチルペントキシ、3,3−ジメチルブトキシ、2,2−ジメチルブトキシ、1,1−ジメチルブトキシ、1,2−ジメチルブトキシ、1,3−ジメチルブトキシ又は2,3−ジメチルブトキシ基のような炭素数1乃至6個の直鎖又は分枝鎖アルコキシ基であり、好適には、炭素数1乃至4個の直鎖又は分枝鎖アルコキシ基(C1−C4アルコキシ基)であり、より好適には、メトキシ基又はエトキシ基(C1−Cアルコキシ基)であり、更により好適には、メトキシ基である。
本発明において、「C−Cハロゲン化アルキル基」は、同一又は異なる1乃至5個の前記「ハロゲン原子」が前記「C−Cアルキル基」に結合した基を示し、例えばトリフルオロメチル、トリクロロメチル、ジフルオロメチル、ジクロロメチル、ジブロモメチル、フルオロメチル、2,2,2-トリフルオロエチル、2,2,2-トリクロロエチル、2-ブロモエチル、2-クロロエチル、2-フルオロエチル、2-ヨードエチル、ペンタフルオロエチル、3-クロロプロピル、4-フルオロブチル、6-ヨードヘキシル又は2,2-ジブロモエチル基であり、好適には、同一又は異なる1乃至5個の前記「ハロゲン原子」が前記「C1−C4アルキル基」に結合した基(C−Cハロゲン化アルキル基)であり、より好適には、同一又は異なる1乃至5個の前記「ハロゲン原子」が前記「C1−Cアルキル基」に結合した基(C−Cハロゲン化アルキル基)であり、更により好適には、トリフルオロメチル基である。
本発明において、「ヒドロキシ基で1又は2個置換されているC−Cアルキル基」は、1又は2個のヒドロキシ基が前記「C−Cアルキル基」に結合した基を示し、例えば、ヒドロキシメチル、ヒドロキシエチル、ヒドロキシプロピル、ジヒドロキシエチル、ジヒドロキシプロピル又はジヒドロキシブチル基であり、好適には、1又は2個の水酸基が炭素数1乃至4個の直鎖又は分枝鎖アルキル基に結合した基(ヒドロキシ基で1又は2個置換されているC−Cアルキル基)であり、より好適には、ヒドロキシメチル、2−ヒドロキシエチル、3−ヒドロキシプロピル又は2,3−ジヒドロキシプロピル基であり更により好適には、2−ヒドロキシエチル又は2,3−ジヒドロキシプロピル基である。
本発明において、「カルボキシル基で1置換されているC−Cアルキル基」は、1個のカルボキシル基が前記「C−Cアルキル基」に結合した基を示し、好適には、ヒドロキシカルボニルメチル又はヒドロキシカルボニルエチルであり、より好適には、ヒドロキシカルボニルメチルである。
本発明において、「−P(=O)(OH)(O−C−Cアルキル)」は、1個の前記「C−Cアルキル基」が結合した酸素原子1個及びヒドロキシ基がホスホリル基に結合した基を示し、好適には、ホスホン酸モノエチルエステル又はホスホン酸モノメチルエステルであり、より好適には、ホスホン酸モノエチルエステルである。
本発明において、「−P(=O)(OH)(O−C−Cアルキル)で1置換されているC−Cアルキル基」は、1個の前記「−P(=O)(OH)(O−C−Cアルキル)」が前記「C−Cアルキル基」に結合した基を示し、好適には、ホスホン酸モノエチルエステルメチル又はホスホン酸モノエチルエステルエチルであり、より好適には、ホスホン酸モノエチルエステルメチルである。
本発明において、「−P(=O)(O−C−Cアルキル)」は、1個の前記「C−Cアルキル基」が結合した酸素原子2個がホスホリル基に結合した基を示し、好適には、ホスホン酸ジエチルエステル又はホスホン酸ジメチルエステルであり、より好適には、ホスホン酸ジエチルエステルである。
本発明において、「−P(=O)(O−C−Cアルキル)で1置換されているC−Cアルキル基」は、1個の前記「−P(=O)(O−C−Cアルキル)」が前記「C−Cアルキル基」に結合した基を示し、好適には、ホスホン酸ジエチルエステルメチル又はホスホン酸ジエチルエステルエチルであり、より好適には、ホスホン酸ジエチルエステルメチルである。
本発明において、「C−Cシクロアルキル基」は、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル又はシクロヘキシル基であり、好適には、シクロヘキシル基である。
本発明において、「C−Cハロゲン化アルコキシ基」は、同一又は異なる1乃至5個の前記「ハロゲン原子」が前記「C−Cアルコキシ基」に結合した基を示し、例えばトリフルオロメトキシ、トリクロロメトキシ、ジフルオロメトキシ、ジクロロメトキシ、ジブロモメトキシ、フルオロメトキシ、2,2,2-トリフルオロエトキシ、2,2,2-トリクロロエトキシ、2-ブロモエトキシ、2-クロロエトキシ、2-フルオロエトキシ、2-ヨードエトキシ、ペンタフルオロエトキシ、3-クロロプロポキシ、4-フルオロブトキシ、6-ヨードヘプチルオキシ又は2,2-ジブロモエトキシ基であり、好適には、同一又は異なる1乃至5個の前記「ハロゲン原子」が前記「C1−C4アルコキシ基」に結合した基(C−Cハロゲン化アルコキシ基)であり、より好適には、同一又は異なる1乃至5個の前記「ハロゲン原子」が前記「C1−Cアルコキシ基」に結合した基(C−Cハロゲン化アルコキシ基)であり、更により好適には、トリフルオロメトキシ基である。
本発明において、「ヒドロキシ基で1又は2個置換されているC−Cアルコキシ基」は、1又は2個のヒドロキシ基が前記「C−Cアルコキシ基」に結合した基を示し、例えば、ヒドロキシエトキシ、ヒドロキシプロポキシ、ジヒドロキシプロポキシ、ヒドロキシブトキシ又はジヒドロキシブトキシ基であり、好適には、1又は2個の水酸基が炭素数2乃至4個の直鎖又は分枝鎖アルコキシ基に結合した基(ヒドロキシ基で1又は2個置換されているC−Cアルコキシ基)であり、より好適には、2−ヒドロキシエトキシ又は2,3−ジヒドロキシプロポキシ基である。
本発明において、「C−Cシクロアルキル基で1個置換されているC−Cアルコキシ基」は、1個の前記「C−Cシクロアルキル基」が前記「C−Cアルコキシ基」に結合した基を示し、例えば、シクロプロピルメチルオキシ、シクロブチルメチルオキシ、シクロペンチルメチルオキシ、シクロヘキシルメチルオキシ、2−シクロプロピルエトキシ、2−シクロブチルエトキシ又は3−シクロプロピルプロポキシ基であり、好適には、1個の前記「C−Cシクロアルキル基」が前記「C−Cアルコキシ基」に結合した基であり、より好適には、1個の前記「C−Cシクロアルキル基」が前記「C−Cアルコキシ基」に結合した基であり、更により好適には、シクロプロピルメチルオキシ基である。
本発明において、「C−Cアルケニルオキシ基」は、前記「C−Cアルコキシ基」のうち、炭素数2乃至6個のものであって、1個の二重結合を有する基を示し、例えば、1−エテニルオキシ、2−プロペニルオキシ、1−プロペニルオキシ、3−ブテニルオキシ、2−ブテニルオキシ、1−ブテニルオキシ又は5−ヘキセニルオキシ基であり、好適には、C−Cアルケニルオキシ基であり、より好適には、2−プロペニルオキシ基である。
本発明において、「C−Cアルキニルオキシ基」は、前記「C−Cアルコキシ基」のうち、炭素数2乃至6個のものであって、1個の三重結合を有する基を示し、例えば、1−エチニルオキシ、2−プロピニルオキシ、1−プロピニルオキシ、3−ブチニルオキシ、2−ブチニルオキシ、1−ブチニルオキシ又は5−ヘキシニルオキシ基であり、好適には、C−Cアルキニルオキシ基であり、より好適には、2−プロピニルオキシ基である。
本発明において、「(C−Cアルコキシ)−(C−Cアルキル)基」は、1個の前記「C−Cアルコキシ基」が前記「C−Cアルキル基」に結合した基を示し、例えば、メトキシメチル、エトキシメチル、プロポキシメチル、イソプロポキシメチル、ブトキシメチル、イソブトキシメチル、s−ブトキシメチル、t−ブトキシメチル、2−メトキシエチル、2−エトキシエチル、2−イソプロポキシエチル、2−(t−ブトキシ)エチル、1−メトキシエチル、1−エトキシエチル、1−(t−ブトキシ)エチル又は3−イソプロポキシプロピル基であり、好適には、1個の前記「C−Cアルコキシ基」が前記「C−Cアルキル基」に結合した基((C1−C4アルコキシ)−(C1−C4アルキル)基)であり、より好適には、1個の前記「C−Cアルコキシ基」が前記「C−Cアルキル基」に結合した基((C1−C2アルコキシ)−(C1−C2アルキル)基)であり、更により好適には、メトキシメチル基である。
本発明において、「C−Cアルキルチオ基」は、1個の前記「C−Cアルキル基」が硫黄原子に結合した基を示し、例えば、メチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、イソプロピルチオ、ブチルチオ、イソブチルチオ、s−ブチルチオ、t−ブチルチオ、ペンチルチオ、イソペンチルチオ、2−メチルブチルチオ又はネオペンチルチオ基のような炭素数1乃至6個の直鎖又は分枝鎖アルキルチオ基であり、好適には、炭素数1乃至4個の直鎖又は分枝鎖アルキルチオ基(C1−C4アルキルチオ基)であり、より好適には、メチルチオ基又はエチルチオ基(C1−Cアルキルチオ基)であり、更により好適には、メチルチオ基である。
本発明において、「C−Cアルコキシカルボニル基」は、前記「C−Cアルコキシ基」がカルボニル基に結合した基を示し、例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、イソブトキシカルボニル、s−ブトキシカルボニル、t−ブトキシカルボニル、ペントキシカルボニル、イソペントキシカルボニル、2−メチルブトキシカルボニル、ネオペントキシカルボニル、ヘキシルオキシカルボニル、4−メチルペントキシカルボニル、3−メチルペントキシカルボニル、2−メチルペントキシカルボニル、3,3−ジメチルブトキシカルボニル、2,2−ジメチルブトキシカルボニル又は2,3−ジメチルブトキシカルボニル基であり、好適には、前記「C1−C4アルコキシ基」がカルボニル基に結合した基(C−Cアルコキシカルボニル基)であり、より好適には、メトキシカルボニル又はエトキシカルボニル基(C−Cアルコキシカルボニル基)であり、更により好適には、メトキシカルボニル基である。
本発明において、「モノ−C−Cアルキルカルボニルアミノ基」は、1個の前記「C−Cアルキル基」が結合したカルボニル基がアミノ基に結合した基を示し、例えば、アセトアミド、エチルカルボニルアミノ、プロピルカルボニルアミノ、イソプロピルカルボニルアミノ、ブチルカルボニルアミノ、イソブチルカルボニルアミノ、s−ブチルカルボニルアミノ、t−ブチルカルボニルアミノ、ペンチルカルボニルアミノ、イソペンチルカルボニルアミノ、2−メチルブチルカルボニルアミノ、ネオペンチルカルボニルアミノ、1−エチルプロピルカルボニルアミノ又はヘキシルカルボニルアミノ基であり、好適には、1個の前記「C−C4アルキル基」が結合したカルボニル基がアミノ基に結合した基(モノ−C−Cアルキルカルボニルアミノ基)であり、より好適には、アセトアミド又はエチルカルボニルアミノ基(モノ−C−Cアルキルカルボニルアミノ基)であり、更により好適には、アセトアミド基である。
本発明において、「モノ−C−Cアルキルスルホニルアミノ基」は、1個の前記「C−Cアルキル基」が結合したスルホニル基がアミノ基に結合した基を示し、例えば、メチルスルホニルアミノ、エチルスルホニルアミノ、プロピルスルホニルアミノ、イソプロピルスルホニルアミノ、ブチルスルホニルアミノ、イソブチルスルホニルアミノ、s−ブチルスルホニルアミノ、t−ブチルスルホニルアミノ、ペンチルスルホニルアミノ、イソペンチルスルホニルアミノ、2−メチルブチルスルホニルアミノ、ネオペンチルスルホニルアミノ、1−エチルプロピルスルホニルアミノ又はヘキシルスルホニルアミノ基であり、好適には、1個の前記「C−C4アルキル基」が結合したスルホニル基がアミノ基に結合した基(モノ−C1−C4アルキルスルホニルアミノ基)であり、より好適には、メチルスルホニルアミノ又はエチルスルホニルアミノ基(モノ−C1−Cアルキルスルホニルアミノ基)であり、更により好適には、メチルスルホニルアミノ基である。
本発明において、「モノ−C−Cアルキルアミノ基」は、1個の前記「C−Cアルキル基」がアミノ基に結合した基を示し、例えば、メチルアミノ、エチルアミノ、プロピルアミノ、イソプロピルアミノ、ブチルアミノ、イソブチルアミノ、s−ブチルアミノ、t−ブチルアミノ、ペンチルアミノ、イソペンチルアミノ、2−メチルブチルアミノ、ネオペンチルアミノ、1−エチルプロピルアミノ、ヘキシルアミノ、イソヘキシルアミノ、4−メチルペンチルアミノ、3−メチルペンチルアミノ、2−メチルペンチルアミノ又は1−メチルペンチルアミノ基であり、好適には、1個の前記「C1−C4アルキル基」がアミノ基に結合した基(モノ−C−C4アルキルアミノ基)であり、より好適には、メチルアミノ基又はエチルアミノ基(モノ−C−Cアルキルアミノ基)であり、更により好適には、メチルアミノ基である。
本発明において、「ジ−(C−Cアルキル)アミノ基」は、同一又は異なる2個の前記「C−Cアルキル基」がアミノ基に結合した基を示し、例えば、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジプロピルアミノ、ジイソプロピルアミノ、ジブチルアミノ、ジイソブチルアミノ、ジペンチルアミノ、ジイソペンチルアミノ、ジネオペンチルアミノ、ジヘキシルアミノ、N−エチル−N−メチルアミノ、N−メチル−N−プロピルアミノ、N−イソプロピル−N−メチルアミノ、N−ブチル−N−メチルアミノ、N−イソブチル−N−メチルアミノ、N−メチル−N−ペンチルアミノ、N−イソペンチル−N−メチルアミノ、N−エチル−N−プロピルアミノ、N−エチル−N−イソプロピルアミノ、N−ブチル−N−エチルアミノ又はN−エチル−N−イソペンチルアミノ基であり、好適には、同一又は異なる2個の前記「C1−C4アルキル基」がアミノ基に結合した基(ジ−C−C4アルキルアミノ基)であり、より好適には、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基又はN−エチル−N−メチルアミノ基(ジ−C−Cアルキルアミノ基)であり、更により好適には、ジメチルアミノ基である。
本発明において、「N−(C−Cアルキル)−N−(C−Cヒドロキシアルキル)アミノ基」は、1個の前記「C−Cアルキル基」及び1個の前記「C−Cヒドロキシアルキル基」がアミノ基にそれぞれ結合した基を示し、例えば、N−(2−ヒドロキシエチル)−N−メチルアミノ、N−(3−ヒドロキシプロピル)−N−メチルアミノ、N−エチル−N−(2−ヒドロキシエチル)アミノ、N−エチル−N−(3−ヒドロキシプロピル)アミノ、N−(2−ヒドロキシエチル)−N−プロピルアミノ又はN−(3−ヒドロキシプロピル)−N−プロピルアミノ基であり、好適には、1個の前記「C−Cアルキル基」及び1個の前記「C−Cヒドロキシアルキル基」がアミノ基にそれぞれ結合した基(N−(C−Cアルキル)−N−(C−Cヒドロキシアルキル)アミノ基)であり、より好適には、N−(2−ヒドロキシエチル)−N−メチルアミノ又はN−(3−ヒドロキシプロピル)−N−メチルアミノ基である。
本発明において、「ジ−(C−Cヒドロキシアルキル)アミノ基」は、同一又は異なる2個の前記「C−Cヒドロキシアルキル基」がアミノ基に結合した基を示し、例えば、ジ−(2−ヒドロキシエチル)アミノ、ジ−(3−ヒドロキシプロピル)アミノ、ジ−(2−ヒドロキシプロピル)アミノ、ジ−(4−ヒドロキシブチル)アミノ、ジ−(5−ヒドロキシペンチル)アミノ、ジ−(6−ヒドロキシヘキシル)アミノ、N−(2−ヒドロキシエチル)−N−(3−ヒドロキシプロピル)アミノ又はN−(2−ヒドロキシエチル)−N−(2−ヒドロキシプロピル)アミノ基であり、好適には、同一又は異なる2個の前記「C1−Cヒドロキシアルキル基」がアミノ基に結合した基(ジ−C−Cヒドロキシアルキルアミノ基)であり、より好適には、ジ−(2−ヒドロキシエチル)アミノ基である。
本発明において、「C−Cアルコキシカルボニル基で1置換されているC−Cアルキル基」は、1個の前記「C−Cアルコキシカルボニル基」が前記「C−Cアルキル基」に結合した基を示し、好適には、メトキシカルボニルメチル又はメトキシカルボニルエチルであり、より好適には、メトキシカルボニルメチルである。
本発明において、「C6−C10アリール基」は、例えば、フェニル、インデニル又はナフチル基のような炭素数6乃至10個の芳香族炭化水素基であり、好適には、フェニル又はナフチル基であり、より好適には、フェニル基である。
本発明において、「複素環基」は、硫黄原子、酸素原子又は/及び窒素原子を1乃至3個含む4乃至7員複素環基を示し、例えば、オキサゾリル、チアゾリル、ピリジル、若しくはピリミジニルのような「芳香族複素環基」であり、上記複素環基は、ベンゼン環のような他の環式基と縮環していてもよく(「縮合二環式へテロアリール基」)、例えば、ベンゾチアゾリル、ベンゾオキサゾリル、ジヒドロベンゾフリル、キノリル、若しくはキナゾリル基であり、好適には、芳香族複素環基又は縮合二環式へテロアリール基であり、より好適には、ピリジル、チアゾリル、ベンゾオキサゾリル又はジヒドロベンゾフリル基であり、更により好適には、2−ピリジル基である。
本発明において、「C−C16アラルキル基」は、1個の前記「C6−C10アリール基」が前記「C−Cアルキル基」に結合した基を示し、例えば、ベンジル、α−ナフチルメチル、β−ナフチルメチル、インデニルメチル、1−フェネチル、2−フェネチル、1−ナフチルエチル、2−ナフチルエチル、1−フェニルプロピル、2−フェニルプロピル、3−フェニルプロピル、1−ナフチルプロピル、2−ナフチルプロピル、3−ナフチルプロピル、1−フェニルブチル、2−フェニルブチル、3−フェニルブチル、4−フェニルブチル、1−ナフチルブチル、2−ナフチルブチル、3−ナフチルブチル、4−ナフチルブチル、4−フェニルペンチル、5−フェニルペンチル、1−ナフチルペンチル、2−ナフチルペンチル、3−ナフチルペンチル、4−ナフチルペンチル、5−ナフチルペンチル、3−フェニルヘキシル、4−フェニルヘキシル、5−フェニルヘキシル、6−フェニルヘキシル、2−ナフチルヘキシル、3−ナフチルヘキシル、4−ナフチルヘキシル、5−ナフチルヘキシル又は6−ナフチルヘキシル基であり、好適には、1個の前記「C6−C10アリール基」が前記「C−Cアルキル基」に結合した基であり、より好適には、ベンジル基である。
本発明において、「置換基群aから選択される基で独立に1乃至5個置換されていてもよいC−C10アリール基」は、置換基群aから選択される基で独立に1乃至5個置換されていてもよい前記「C−C10アリール基」を示し、好適には、ハロゲン原子、C−Cアルキル基、C−Cハロゲン化アルキル基、ヒドロキシ基で1又は2個置換されているC−Cアルキル基、C−Cアルコキシ基、ヒドロキシ基で1又は2個置換されているC−Cアルコキシ基、カルボキシル基、アミノ基、モノ−C−Cアルキルカルボニルアミノ基、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシ基、カルボキシル基で1置換されているC−Cアルキル基及びC−Cアルコキシカルボニル基で1置換されているC−Cアルキル基からなる群から選択される基で独立に1乃至3個置換されていてもよいフェニル基であり、より好適には、ハロゲン原子、C−Cアルキル基、C−Cハロゲン化アルキル基、ヒドロキシ基で1又は2個置換されているC−Cアルコキシ基及びシアノ基からなる群から選択される基で独立に1乃至3個置換されていてもよいフェニル基であり、更により好適には、フッ素原子、塩素原子、メチル基及びトリフルオロメチル基からなる群から選択される基で2位が置換されていて、更に、2−ヒドロキシエトキシ基及び2,3−ジヒドロキシプロポキシ基からなる群から選択される基で4位若しくは5位が置換されているフェニル基であり、特に好適には、2−クロロ−4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル基、2−クロロ−5−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル基、4−(2−ヒドロキシエトキシ)−2−トリフルオロメチルフェニル基、2−クロロ−4−(2,3−ジヒドロキシプロポキシ)フェニル基、4−(2,3−ジヒドロキシプロポキシ)−2−トリフルオロメチルフェニル基又は2−クロロ−5−(2,3−ジヒドロキシプロポキシ)フェニル基である。
本発明において、「置換基群aから選択される基で独立に1乃至3個置換されていてもよい複素環基」は、置換基群aから選択される基で独立に1乃至3個置換されていてもよい前記「複素環基」を示し、好適には、フッ素原子、塩素原子、メチル基、トリフルオロメチル基、ヒドロキシメチル基、カルボキシル基及びシアノ基からなる群から選択される基で独立に1又は2個置換されている2−ピリジル基、3−ピリジル基又は4−ピリジル基であり、より好適には、フッ素原子、塩素原子、メチル基、トリフルオロメチル基、ヒドロキシメチル基及びシアノ基からなる群から選択される基で1個置換されている2−ピリジル基又はフッ素原子及び塩素原子からなる群から選択される基で独立に2個置換されている2−ピリジル基であり、更により好適には、3−メチル−2−ピリジル基、3−シアノ−2−ピリジル基、又は3,5−ジフルオロ−2−ピリジル基であり、特に好適には、3−メチル−2−ピリジル基である。
本発明において、「置換基群aから選択される基で独立に1乃至3個置換されていてもよいC−C16アラルキル基」は、置換基群aから選択される基で独立に1乃至3個置換されていてもよい前記「C−C16アラルキル基」を示し、好適には、ハロゲン原子、C−Cアルキル基、C−Cハロゲン化アルキル基、C−Cヒドロキシアルキル基、C−Cアルコキシ基、C−Cハロゲン化アルコキシ基、カルボキシル基、アミノ基、モノ−C−Cアルキルカルボニルアミノ基、ジ−C−Cアルキルアミノ基、シアノ基、ニトロ基及びフェニルオキシ基からなる群から選択される基で独立に1乃至3個置換されていてもよいベンジル基であり、より好適には、2−フルオロフェニルメチル基又は2,6−ジフルオロフェニルメチルである。
本発明において、「C−Cアルキル基で1個置換されていてもよいC−Cシクロアルキル基」は、1個の前記「C−Cアルキル基」で置換されていてもよい前記「C−Cシクロアルキル基」を示し、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、2−メチルシクロプロピル、2−メチルシクロブチル、2−メチルシクロペンチル、2−メチルシクロヘキシル又は2−エチルシクロヘキシル基であり、好適には、2−メチルシクロヘキシル基である。
本発明において、好適なRは水素原子である。
本発明において、好適なRはハロゲン原子、C−Cアルキル基、C−Cハロゲン化アルキル基、ヒドロキシ基で1又は2個置換されているC−Cアルキル基、カルボキシル基で1置換されているC−Cアルキル基、C−Cアルコキシ基、ヒドロキシ基で1又は2個置換されているC−Cアルコキシ基、カルボキシル基、アミノ基、モノ−C−Cアルキルカルボニルアミノ基、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシ基及びC−Cアルコキシカルボニル基で1置換されているC−Cアルキル基からなる群から選択される基で独立に1乃至3個置換されていてもよいフェニル基若しくはピリジル基であり、より好適なRはハロゲン原子、C−Cアルキル基、C−Cハロゲン化アルキル基、ヒドロキシ基で1又は2個置換されているC−Cアルコキシ基及びシアノ基からなる群から選択される基で独立に1乃至3個置換されていてもよいフェニル基若しくはピリジル基であり、更により好適なRはフッ素原子、塩素原子、メチル基及びトリフルオロメチル基からなる群から選択される基で2位が置換されていて、更に、2−ヒドロキシエトキシ基及び2,3−ジヒドロキシプロポキシ基からなる群から選択される基で4位若しくは5位が置換されているフェニル基;3−メチル−2−ピリジル基;3−シアノ−2−ピリジル基;又は3,5−ジフルオロ−2−ピリジル基であり、特に好適なRは2−クロロ−4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル基、2−クロロ−5−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル基、4−(2−ヒドロキシエトキシ)−2−トリフルオロメチルフェニル基、2−クロロ−4−(2,3−ジヒドロキシプロポキシ)フェニル基、4−(2,3−ジヒドロキシプロポキシ)−2−トリフルオロメチルフェニル基、2−クロロ−5−(2,3−ジヒドロキシプロポキシ)フェニル基又は3−メチル−2−ピリジル基である。
本発明において、好適なEは上記式(II)を有する基又は式(III)を有する基であり、より好適なEは上記式(II)を有する基である。
本発明において、好適なQは酸素原子である。
「その薬理上許容される塩」とは、本発明の一般式(I)を有するベンゾオキサゾール誘導体は、アミノ基のような塩基性の基を有する場合には酸と反応させることにより、又、カルボキシル基のような酸性基を有する場合には塩基と反応させることにより、塩にすることができるので、その塩を示す。
塩基性基に基づく塩としては、例えば、弗化水素酸塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、沃化水素酸塩のようなハロゲン化水素酸塩、硝酸塩、過塩素酸塩、硫酸塩、燐酸塩等の無機酸塩;メタンスルホン酸塩、トリフルオロメタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩のようなC−Cアルキルスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩のようなアリ−ルスルホン酸塩、酢酸塩、りんご酸塩、フマ−ル酸塩、コハク酸塩、クエン酸塩、アスコルビン酸塩、酒石酸塩、蓚酸塩、マレイン酸塩等の有機酸塩;及び、グリシン塩、リジン塩、アルギニン塩、オルニチン塩、グルタミン酸塩、アスパラギン酸塩のようなアミノ酸塩を挙げることができる。
一方、酸性基に基づく塩としては、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩のようなアルカリ金属塩、カルシウム塩、マグネシウム塩のようなアルカリ土類金属塩、アルミニウム塩、鉄塩等の金属塩;アンモニウム塩のような無機塩、t−オクチルアミン塩、ジベンジルアミン塩、モルホリン塩、グルコサミン塩、フェニルグリシンアルキルエステル塩、エチレンジアミン塩、N−メチルグルカミン塩、グアニジン塩、ジエチルアミン塩、トリエチルアミン塩、ジシクロヘキシルアミン塩、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン塩、クロロプロカイン塩、プロカイン塩、ジエタノールアミン塩、N−ベンジルフェネチルアミン塩、ピペラジン塩、テトラメチルアンモニウム塩、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン塩のような有機塩等のアミン塩;及び、グリシン塩、リジン塩、アルギニン塩、オルニチン塩、グルタミン酸塩、アスパラギン酸塩のようなアミノ酸塩を挙げることができる。
本発明の一般式(I)を有するベンゾオキサゾール誘導体又はその薬理上許容される塩は、大気中に放置したり、又は、再結晶をすることにより、水分を吸収し、吸着水が付いたり、水和物となる場合があり、そのような水和物も本発明の塩に包含される。
本発明の一般式(I)を有するベンゾオキサゾール誘導体又はその薬理上許容される塩は、他のある種の溶媒を吸収し、溶媒和物となる場合があり、そのような溶媒和物も本発明の塩に包含される。
本発明の一般式(I)を有する化合物の具体例としては、例えば、下記表1乃至表5に示す化合物を挙げることができるが、本発明はこれらの基に限定されるものではない。
下記表1乃至表5における、略号の意味は以下のとおりである。
OMe:メトキシ
2-Cl-6-Me-Ph:2−クロロ−6−メチルフェニル
2-Cl-4-OCH2CH2OH-Ph:2−クロロ−4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル
4-OCH2CH2OH-2-CF3-Ph:4−(2−ヒドロキシエトキシ)−2−トリフルオロメチルフェニル
3-Me-2-Py:3−メチル−2−ピリジル
3-CN-2-Py:3−シアノ−2−ピリジル
3,5-di-F-2-Py:3,5−ジフルオロ−2−ピリジル
Ph(A):2−クロロ−4−(2,3−ジヒドロキシプロポキシ)フェニル
Ph(B):4−(2,3−ジヒドロキシプロポキシ)−2−トリフルオロメチルフェニル
Ph(C):2−クロロ−5−(2,3−ジヒドロキシプロポキシ)フェニル。
(表1)
Figure 2007131584
――――――――――――――――――――――――――――――――
化合物番号 R2 Q R1
――――――――――――――――――――――――――――――――
1-1 3-Me-2-Py O H
1-2 3-Me-2-Py O 6-Cl
1-3 3-Me-2-Py O 6-OMe
1-4 3-Me-2-Py S H
1-5 3-Me-2-Py S 6-Cl
1-6 3-Me-2-Py S 6-OMe
1-7 2-Cl-6-Me-Ph O H
1-8 2-Cl-6-Me-Ph O 6-Cl
1-9 2-Cl-6-Me-Ph O 6-OMe
1-10 2-Cl-6-Me-Ph S H
1-11 2-Cl-6-Me-Ph S 6-Cl
1-12 2-Cl-6-Me-Ph S 6-OMe
1-13 2-Cl-4-OCH2CH2OH-Ph O H
1-14 2-Cl-4-OCH2CH2OH-Ph O 6-Cl
1-15 2-Cl-4-OCH2CH2OH-Ph O 6-OMe
1-16 2-Cl-4-OCH2CH2OH-Ph S H
1-17 2-Cl-4-OCH2CH2OH-Ph S 6-Cl
1-18 2-Cl-4-OCH2CH2OH-Ph S 6-OMe
1-19 Ph(A) O H
1-20 Ph(A) O 6-Cl
1-21 Ph(A) O 6-OMe
1-22 Ph(A) S H
1-23 Ph(A) S 6-Cl
1-24 Ph(A) S 6-OMe
1-25 4-OCH2CH2OH-2-CF3-Ph O H
1-26 4-OCH2CH2OH-2-CF3-Ph O 6-Cl
1-27 4-OCH2CH2OH-2-CF3-Ph O 6-OMe
1-28 4-OCH2CH2OH-2-CF3-Ph S H
1-29 4-OCH2CH2OH-2-CF3-Ph S 6-Cl
1-30 4-OCH2CH2OH-2-CF3-Ph S 6-OMe
1-31 Ph(B) O H
1-32 Ph(B) O 6-Cl
1-33 Ph(B) O 6-OMe
1-34 Ph(B) S H
1-35 Ph(B) S 6-Cl
1-36 Ph(B) S 6-OMe
1-37 2-Cl-5-OCH2CH2OH-Ph O H
1-38 2-Cl-5-OCH2CH2OH-Ph O 6-Cl
1-39 2-Cl-5-OCH2CH2OH-Ph O 6-OMe
1-40 2-Cl-5-OCH2CH2OH-Ph S H
1-41 2-Cl-5-OCH2CH2OH-Ph S 6-Cl
1-42 2-Cl-5-OCH2CH2OH-Ph S 6-OMe
1-43 Ph(C) O H
1-44 Ph(C) O 6-Cl
1-45 Ph(C) O 6-OMe
1-46 Ph(C) S H
1-47 Ph(C) S 6-Cl
1-48 Ph(C) S 6-OMe
1-49 3,5-di-F-2-Py O H
1-50 3,5-di-F-2-Py O 6-Cl
1-51 3,5-di-F-2-Py O 6-OMe
1-52 3,5-di-F-2-Py S H
1-53 3,5-di-F-2-Py S 6-Cl
1-54 3,5-di-F-2-Py S 6-OMe
1-55 3-CN-2-Py O H
1-56 3-CN-2-Py O 6-Cl
1-57 3-CN-2-Py O 6-OMe
1-58 3-CN-2-Py S H
1-59 3-CN-2-Py S 6-Cl
1-60 3-CN-2-Py S 6-OMe
1-61 3-Cl-2-Py O H
1-62 3-Cl-2-Py O 6-Cl
1-63 3-Cl-2-Py O 6-OMe
1-64 3-Cl-2-Py S H
1-65 3-Cl-2-Py S 6-Cl
1-66 3-Cl-2-Py S 6-OMe
1-67 3-CH2OH-2-Py O H
1-68 3-CH2OH-2-Py O 6-Cl
1-69 3-CH2OH-2-Py O 6-OMe
1-70 3-CH2OH-2-Py S H
1-71 3-CH2OH-2-Py S 6-Cl
1-72 3-CH2OH-2-Py S 6-OMe
1-73 3-F-2-Py O H
1-74 3-F-2-Py O 6-Cl
1-75 3-F-2-Py O 6-OMe
1-76 3-F-2-Py S H
1-77 3-F-2-Py S 6-Cl
1-78 3-F-2-Py S 6-OMe
――――――――――――――――――――――――――――――――。
(表2)
Figure 2007131584
――――――――――――――――――――――――――――――――
化合物番号 R2 Q R1
――――――――――――――――――――――――――――――――
2-1 3-Me-2-Py O H
2-2 3-Me-2-Py O 6-Cl
2-3 3-Me-2-Py O 6-OMe
2-4 3-Me-2-Py S H
2-5 3-Me-2-Py S 6-Cl
2-6 3-Me-2-Py S 6-OMe
2-7 2-Cl-6-Me-Ph O H
2-8 2-Cl-6-Me-Ph O 6-Cl
2-9 2-Cl-6-Me-Ph O 6-OMe
2-10 2-Cl-6-Me-Ph S H
2-11 2-Cl-6-Me-Ph S 6-Cl
2-12 2-Cl-6-Me-Ph S 6-OMe
2-13 2-Cl-4-OCH2CH2OH-Ph O H
2-14 2-Cl-4-OCH2CH2OH-Ph O 6-Cl
2-15 2-Cl-4-OCH2CH2OH-Ph O 6-OMe
2-16 2-Cl-4-OCH2CH2OH-Ph S H
2-17 2-Cl-4-OCH2CH2OH-Ph S 6-Cl
2-18 2-Cl-4-OCH2CH2OH-Ph S 6-OMe
2-19 Ph(A) O H
2-20 Ph(A) O 6-Cl
2-21 Ph(A) O 6-OMe
2-22 Ph(A) S H
2-23 Ph(A) S 6-Cl
2-24 Ph(A) S 6-OMe
2-25 4-OCH2CH2OH-2-CF3-Ph O H
2-26 4-OCH2CH2OH-2-CF3-Ph O 6-Cl
2-27 4-OCH2CH2OH-2-CF3-Ph O 6-OMe
2-28 4-OCH2CH2OH-2-CF3-Ph S H
2-29 4-OCH2CH2OH-2-CF3-Ph S 6-Cl
2-30 4-OCH2CH2OH-2-CF3-Ph S 6-OMe
2-31 Ph(B) O H
2-32 Ph(B) O 6-Cl
2-33 Ph(B) O 6-OMe
2-34 Ph(B) S H
2-35 Ph(B) S 6-Cl
2-36 Ph(B) S 6-OMe
2-37 2-Cl-5-OCH2CH2OH-Ph O H
2-38 2-Cl-5-OCH2CH2OH-Ph O 6-Cl
2-39 2-Cl-5-OCH2CH2OH-Ph O 6-OMe
2-40 2-Cl-5-OCH2CH2OH-Ph S H
2-41 2-Cl-5-OCH2CH2OH-Ph S 6-Cl
2-42 2-Cl-5-OCH2CH2OH-Ph S 6-OMe
2-43 Ph(C) O H
2-44 Ph(C) O 6-Cl
2-45 Ph(C) O 6-OMe
2-46 Ph(C) S H
2-47 Ph(C) S 6-Cl
2-48 Ph(C) S 6-OMe
2-49 3,5-di-F-2-Py O H
2-50 3,5-di-F-2-Py O 6-Cl
2-51 3,5-di-F-2-Py O 6-OMe
2-52 3,5-di-F-2-Py S H
2-53 3,5-di-F-2-Py S 6-Cl
2-54 3,5-di-F-2-Py S 6-OMe
2-55 3-CN-2-Py O H
2-56 3-CN-2-Py O 6-Cl
2-57 3-CN-2-Py O 6-OMe
2-58 3-CN-2-Py S H
2-59 3-CN-2-Py S 6-Cl
2-60 3-CN-2-Py S 6-OMe
2-61 3-Cl-2-Py O H
2-62 3-Cl-2-Py O 6-Cl
2-63 3-Cl-2-Py O 6-OMe
2-64 3-Cl-2-Py S H
2-65 3-Cl-2-Py S 6-Cl
2-66 3-Cl-2-Py S 6-OMe
2-67 3-CH2OH-2-Py O H
2-68 3-CH2OH-2-Py O 6-Cl
2-69 3-CH2OH-2-Py O 6-OMe
2-70 3-CH2OH-2-Py S H
2-71 3-CH2OH-2-Py S 6-Cl
2-72 3-CH2OH-2-Py S 6-OMe
2-73 3-F-2-Py O H
2-74 3-F-2-Py O 6-Cl
2-75 3-F-2-Py O 6-OMe
2-76 3-F-2-Py S H
2-77 3-F-2-Py S 6-Cl
2-78 3-F-2-Py S 6-OMe
――――――――――――――――――――――――――――――――。
(表3)
Figure 2007131584
――――――――――――――――――――――――――――――――
化合物番号 R2 Q R1
――――――――――――――――――――――――――――――――
3-1 3-Me-2-Py O H
3-2 3-Me-2-Py O 6-Cl
3-3 3-Me-2-Py O 6-OMe
3-4 3-Me-2-Py S H
3-5 3-Me-2-Py S 6-Cl
3-6 3-Me-2-Py S 6-OMe
3-7 2-Cl-6-Me-Ph O H
3-8 2-Cl-6-Me-Ph O 6-Cl
3-9 2-Cl-6-Me-Ph O 6-OMe
3-10 2-Cl-6-Me-Ph S H
3-11 2-Cl-6-Me-Ph S 6-Cl
3-12 2-Cl-6-Me-Ph S 6-OMe
3-13 2-Cl-4-OCH2CH2OH-Ph O H
3-14 2-Cl-4-OCH2CH2OH-Ph O 6-Cl
3-15 2-Cl-4-OCH2CH2OH-Ph O 6-OMe
3-16 2-Cl-4-OCH2CH2OH-Ph S H
3-17 2-Cl-4-OCH2CH2OH-Ph S 6-Cl
3-18 2-Cl-4-OCH2CH2OH-Ph S 6-OMe
3-19 Ph(A) O H
3-20 Ph(A) O 6-Cl
3-21 Ph(A) O 6-OMe
3-22 Ph(A) S H
3-23 Ph(A) S 6-Cl
3-24 Ph(A) S 6-OMe
3-25 4-OCH2CH2OH-2-CF3-Ph O H
3-26 4-OCH2CH2OH-2-CF3-Ph O 6-Cl
3-27 4-OCH2CH2OH-2-CF3-Ph O 6-OMe
3-28 4-OCH2CH2OH-2-CF3-Ph S H
3-29 4-OCH2CH2OH-2-CF3-Ph S 6-Cl
3-30 4-OCH2CH2OH-2-CF3-Ph S 6-OMe
3-31 Ph(B) O H
3-32 Ph(B) O 6-Cl
3-33 Ph(B) O 6-OMe
3-34 Ph(B) S H
3-35 Ph(B) S 6-Cl
3-36 Ph(B) S 6-OMe
3-37 2-Cl-5-OCH2CH2OH-Ph O H
3-38 2-Cl-5-OCH2CH2OH-Ph O 6-Cl
3-39 2-Cl-5-OCH2CH2OH-Ph O 6-OMe
3-40 2-Cl-5-OCH2CH2OH-Ph S H
3-41 2-Cl-5-OCH2CH2OH-Ph S 6-Cl
3-42 2-Cl-5-OCH2CH2OH-Ph S 6-OMe
3-43 Ph(C) O H
3-44 Ph(C) O 6-Cl
3-45 Ph(C) O 6-OMe
3-46 Ph(C) S H
3-47 Ph(C) S 6-Cl
3-48 Ph(C) S 6-OMe
3-49 3,5-di-F-2-Py O H
3-50 3,5-di-F-2-Py O 6-Cl
3-51 3,5-di-F-2-Py O 6-OMe
3-52 3,5-di-F-2-Py S H
3-53 3,5-di-F-2-Py S 6-Cl
3-54 3,5-di-F-2-Py S 6-OMe
3-55 3-CN-2-Py O H
3-56 3-CN-2-Py O 6-Cl
3-57 3-CN-2-Py O 6-OMe
3-58 3-CN-2-Py S H
3-59 3-CN-2-Py S 6-Cl
3-60 3-CN-2-Py S 6-OMe
3-61 3-Cl-2-Py O H
3-62 3-Cl-2-Py O 6-Cl
3-63 3-Cl-2-Py O 6-OMe
3-64 3-Cl-2-Py S H
3-65 3-Cl-2-Py S 6-Cl
3-66 3-Cl-2-Py S 6-OMe
3-67 3-CH2OH-2-Py O H
3-68 3-CH2OH-2-Py O 6-Cl
3-69 3-CH2OH-2-Py O 6-OMe
3-70 3-CH2OH-2-Py S H
3-71 3-CH2OH-2-Py S 6-Cl
3-72 3-CH2OH-2-Py S 6-OMe
3-73 3-F-2-Py O H
3-74 3-F-2-Py O 6-Cl
3-75 3-F-2-Py O 6-OMe
3-76 3-F-2-Py S H
3-77 3-F-2-Py S 6-Cl
3-78 3-F-2-Py S 6-OMe
――――――――――――――――――――――――――――――――。
(表4)
Figure 2007131584
――――――――――――――――――――――――――――――――
化合物番号 R2 Q R1
――――――――――――――――――――――――――――――――
4-1 3-Me-2-Py O H
4-2 3-Me-2-Py O 6-Cl
4-3 3-Me-2-Py O 6-OMe
4-4 3-Me-2-Py S H
4-5 3-Me-2-Py S 6-Cl
4-6 3-Me-2-Py S 6-OMe
4-7 2-Cl-6-Me-Ph O H
4-8 2-Cl-6-Me-Ph O 6-Cl
4-9 2-Cl-6-Me-Ph O 6-OMe
4-10 2-Cl-6-Me-Ph S H
4-11 2-Cl-6-Me-Ph S 6-Cl
4-12 2-Cl-6-Me-Ph S 6-OMe
4-13 2-Cl-4-OCH2CH2OH-Ph O H
4-14 2-Cl-4-OCH2CH2OH-Ph O 6-Cl
4-15 2-Cl-4-OCH2CH2OH-Ph O 6-OMe
4-16 2-Cl-4-OCH2CH2OH-Ph S H
4-17 2-Cl-4-OCH2CH2OH-Ph S 6-Cl
4-18 2-Cl-4-OCH2CH2OH-Ph S 6-OMe
4-19 Ph(A) O H
4-20 Ph(A) O 6-Cl
4-21 Ph(A) O 6-OMe
4-22 Ph(A) S H
4-23 Ph(A) S 6-Cl
4-24 Ph(A) S 6-OMe
4-25 4-OCH2CH2OH-2-CF3-Ph O H
4-26 4-OCH2CH2OH-2-CF3-Ph O 6-Cl
4-27 4-OCH2CH2OH-2-CF3-Ph O 6-OMe
4-28 4-OCH2CH2OH-2-CF3-Ph S H
4-29 4-OCH2CH2OH-2-CF3-Ph S 6-Cl
4-30 4-OCH2CH2OH-2-CF3-Ph S 6-OMe
4-31 Ph(B) O H
4-32 Ph(B) O 6-Cl
4-33 Ph(B) O 6-OMe
4-34 Ph(B) S H
4-35 Ph(B) S 6-Cl
4-36 Ph(B) S 6-OMe
4-37 2-Cl-5-OCH2CH2OH-Ph O H
4-38 2-Cl-5-OCH2CH2OH-Ph O 6-Cl
4-39 2-Cl-5-OCH2CH2OH-Ph O 6-OMe
4-40 2-Cl-5-OCH2CH2OH-Ph S H
4-41 2-Cl-5-OCH2CH2OH-Ph S 6-Cl
4-42 2-Cl-5-OCH2CH2OH-Ph S 6-OMe
4-43 Ph(C) O H
4-44 Ph(C) O 6-Cl
4-45 Ph(C) O 6-OMe
4-46 Ph(C) S H
4-47 Ph(C) S 6-Cl
4-48 Ph(C) S 6-OMe
4-49 3,5-di-F-2-Py O H
4-50 3,5-di-F-2-Py O 6-Cl
4-51 3,5-di-F-2-Py O 6-OMe
4-52 3,5-di-F-2-Py S H
4-53 3,5-di-F-2-Py S 6-Cl
4-54 3,5-di-F-2-Py S 6-OMe
4-55 3-CN-2-Py O H
4-56 3-CN-2-Py O 6-Cl
4-57 3-CN-2-Py O 6-OMe
4-58 3-CN-2-Py S H
4-59 3-CN-2-Py S 6-Cl
4-60 3-CN-2-Py S 6-OMe
4-61 3-Cl-2-Py O H
4-62 3-Cl-2-Py O 6-Cl
4-63 3-Cl-2-Py O 6-OMe
4-64 3-Cl-2-Py S H
4-65 3-Cl-2-Py S 6-Cl
4-66 3-Cl-2-Py S 6-OMe
4-67 3-CH2OH-2-Py O H
4-68 3-CH2OH-2-Py O 6-Cl
4-69 3-CH2OH-2-Py O 6-OMe
4-70 3-CH2OH-2-Py S H
4-71 3-CH2OH-2-Py S 6-Cl
4-72 3-CH2OH-2-Py S 6-OMe
4-73 3-F-2-Py O H
4-74 3-F-2-Py O 6-Cl
4-75 3-F-2-Py O 6-OMe
4-76 3-F-2-Py S H
4-77 3-F-2-Py S 6-Cl
4-78 3-F-2-Py S 6-OMe
――――――――――――――――――――――――――――――――。
(表5)
Figure 2007131584
――――――――――――――――――――――――――――――――
化合物番号 R2 Q R1
――――――――――――――――――――――――――――――――
5-1 3-Me-2-Py O H
5-2 3-Me-2-Py O 6-Cl
5-3 3-Me-2-Py O 6-OMe
5-4 3-Me-2-Py S H
5-5 3-Me-2-Py S 6-Cl
5-6 3-Me-2-Py S 6-OMe
5-7 2-Cl-6-Me-Ph O H
5-8 2-Cl-6-Me-Ph O 6-Cl
5-9 2-Cl-6-Me-Ph O 6-OMe
5-10 2-Cl-6-Me-Ph S H
5-11 2-Cl-6-Me-Ph S 6-Cl
5-12 2-Cl-6-Me-Ph S 6-OMe
5-13 2-Cl-4-OCH2CH2OH-Ph O H
5-14 2-Cl-4-OCH2CH2OH-Ph O 6-Cl
5-15 2-Cl-4-OCH2CH2OH-Ph O 6-OMe
5-16 2-Cl-4-OCH2CH2OH-Ph S H
5-17 2-Cl-4-OCH2CH2OH-Ph S 6-Cl
5-18 2-Cl-4-OCH2CH2OH-Ph S 6-OMe
5-19 Ph(A) O H
5-20 Ph(A) O 6-Cl
5-21 Ph(A) O 6-OMe
5-22 Ph(A) S H
5-23 Ph(A) S 6-Cl
5-24 Ph(A) S 6-OMe
5-25 4-OCH2CH2OH-2-CF3-Ph O H
5-26 4-OCH2CH2OH-2-CF3-Ph O 6-Cl
5-27 4-OCH2CH2OH-2-CF3-Ph O 6-OMe
5-28 4-OCH2CH2OH-2-CF3-Ph S H
5-29 4-OCH2CH2OH-2-CF3-Ph S 6-Cl
5-30 4-OCH2CH2OH-2-CF3-Ph S 6-OMe
5-31 Ph(B) O H
5-32 Ph(B) O 6-Cl
5-33 Ph(B) O 6-OMe
5-34 Ph(B) S H
5-35 Ph(B) S 6-Cl
5-36 Ph(B) S 6-OMe
5-37 2-Cl-5-OCH2CH2OH-Ph O H
5-38 2-Cl-5-OCH2CH2OH-Ph O 6-Cl
5-39 2-Cl-5-OCH2CH2OH-Ph O 6-OMe
5-40 2-Cl-5-OCH2CH2OH-Ph S H
5-41 2-Cl-5-OCH2CH2OH-Ph S 6-Cl
5-42 2-Cl-5-OCH2CH2OH-Ph S 6-OMe
5-43 Ph(C) O H
5-44 Ph(C) O 6-Cl
5-45 Ph(C) O 6-OMe
5-46 Ph(C) S H
5-47 Ph(C) S 6-Cl
5-48 Ph(C) S 6-OMe
5-49 3,5-di-F-2-Py O H
5-50 3,5-di-F-2-Py O 6-Cl
5-51 3,5-di-F-2-Py O 6-OMe
5-52 3,5-di-F-2-Py S H
5-53 3,5-di-F-2-Py S 6-Cl
5-54 3,5-di-F-2-Py S 6-OMe
5-55 3-CN-2-Py O H
5-56 3-CN-2-Py O 6-Cl
5-57 3-CN-2-Py O 6-OMe
5-58 3-CN-2-Py S H
5-59 3-CN-2-Py S 6-Cl
5-60 3-CN-2-Py S 6-OMe
5-61 3-Cl-2-Py O H
5-62 3-Cl-2-Py O 6-Cl
5-63 3-Cl-2-Py O 6-OMe
5-64 3-Cl-2-Py S H
5-65 3-Cl-2-Py S 6-Cl
5-66 3-Cl-2-Py S 6-OMe
5-67 3-CH2OH-2-Py O H
5-68 3-CH2OH-2-Py O 6-Cl
5-69 3-CH2OH-2-Py O 6-OMe
5-70 3-CH2OH-2-Py S H
5-71 3-CH2OH-2-Py S 6-Cl
5-72 3-CH2OH-2-Py S 6-OMe
5-73 3-F-2-Py O H
5-74 3-F-2-Py O 6-Cl
5-75 3-F-2-Py O 6-OMe
5-76 3-F-2-Py S H
5-77 3-F-2-Py S 6-Cl
5-78 3-F-2-Py S 6-OMe
――――――――――――――――――――――――――――――――。
表1乃至表5において、好適な化合物は、化合物番号1−1、1−4、1−13、1−16、1−19、1−25、1−29、1−30、1−37、1−40、1−49、1−55、1−61、1−64、2−37、3−1、3−13、3−19、4−1、4−13、4−19又は5−1であり、
より好適な化合物は、
4−[4−(ベンゾキサゾール−2−イルアミノ)−フェニル]−ピペラジン−1−カルボン酸 [2−クロロ−4−(2−ヒドロキシ−エトキシ)−フェニル]−アミド(化合物番号1−13)、
4−[4−(ベンゾチアゾール−2−イルアミノ)−フェニル]−ピペラジン−1−カルボン酸 [2−クロロ−4−(2−ヒドロキシ−エトキシ)−フェニル]−アミド(化合物番号1−16)、
4−[4−(ベンゾキサゾール−2−イルアミノ)−フェニル]−ピペラジン−1−カルボン酸 [2−クロロ−4−(2,3−ジヒドロキシ−プロポキシ)−フェニル]−アミド(化合物番号1−19)、
4−[4−(ベンゾキサゾール−2−イルアミノ)−フェニル]−ピペラジン−1−カルボン酸 [4−(2−ヒドロキシ−エトキシ)−2−トリフルオロメチル−フェニル]−アミド(化合物番号1−25)、
4−[4−(ベンゾキサゾール−2−イルアミノ)−フェニル]−ピペラジン−1−カルボン酸 [2−クロロ−5−(2−ヒドロキシ−エトキシ)−フェニル]−アミド(化合物番号1−37)、
4−[4−(ベンゾキサゾール−2−イルアミノ)−フェニル]−ピペラジン−1−カルボン酸 (3−クロロ−ピリジン−2−イル)−アミド(化合物番号1−61)、
4−[5−(ベンゾキサゾール−2−イルアミノ)−ピリジン−2−イル]−ピペラジン−1−カルボン酸 [2−クロロ−5−(2−ヒドロキシ−エトキシ)−フェニル]−アミド(化合物番号2−37)、
4−[4−(ベンゾキサゾール−2−イルアミノ)−フェニル]−ピペリジン−1−カルボン酸 [2−クロロ−4−(2−ヒドロキシ−エトキシ)−フェニル]−アミド(化合物番号3−13)、
4−[4−(ベンゾキサゾール−2−イルアミノ)−フェニル]−ピペリジン−1−カルボン酸 [2−クロロ−4−(2,3−ジヒドロキシ−プロポキシ)−フェニル]−アミド(化合物番号3−19)、
4−[4−(ベンゾキサゾール−2−イルアミノ)−フェニル]−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸 (3−メチル−ピリジン−2−イル)−アミド(化合物番号4−1)、
4−[4−(ベンゾキサゾール−2−イルアミノ)−フェニル]−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸 [2−クロロ−4−(2−ヒドロキシ−エトキシ)−フェニル]−アミド(化合物番号4−13)又は
4−[4−(ベンゾキサゾール−2−イルアミノ)−フェニル]−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸 [2−クロロ−4−(2,3−ジヒドロキシ−プロポキシ)−フェニル]−アミド(化合物番号4−19)であり、
更により好適な化合物は、
4−[4−(ベンゾキサゾール−2−イルアミノ)−フェニル]−ピペラジン−1−カルボン酸 [2−クロロ−4−(2−ヒドロキシ−エトキシ)−フェニル]−アミド(化合物番号1−13)、
4−[4−(ベンゾキサゾール−2−イルアミノ)−フェニル]−ピペラジン−1−カルボン酸 [2−クロロ−4−(2,3−ジヒドロキシ−プロポキシ)−フェニル]−アミド(化合物番号1−19)、
4−[4−(ベンゾキサゾール−2−イルアミノ)−フェニル]−ピペラジン−1−カルボン酸 [4−(2−ヒドロキシ−エトキシ)−2−トリフルオロメチル−フェニル]−アミド(化合物番号1−25)、
4−[5−(ベンゾキサゾール−2−イルアミノ)−ピリジン−2−イル]−ピペラジン−1−カルボン酸 [2−クロロ−5−(2−ヒドロキシ−エトキシ)−フェニル]−アミド(化合物番号2−37)、
4−[4−(ベンゾキサゾール−2−イルアミノ)−フェニル]−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸 [2−クロロ−4−(2−ヒドロキシ−エトキシ)−フェニル]−アミド(化合物番号4−13)又は
4−[4−(ベンゾキサゾール−2−イルアミノ)−フェニル]−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸 [2−クロロ−4−(2,3−ジヒドロキシ−プロポキシ)−フェニル]−アミド(化合物番号4−19)である。
本発明の一般式(I)で表される化合物またはその薬理上許容される塩は、優れたDGAT阻害作用を有しており、温血動物(好ましくは哺乳類動物であり、ヒトを含む)における下記の疾患:肥満、肥満症、高脂血症、高TG血症、脂質代謝異常疾患、インスリン抵抗性症候群、耐糖能異常、糖尿病、糖尿病合併症(糖尿病性末梢神経障害、糖尿病性腎症、糖尿病性網膜症、糖尿病性大血管症を含む)、白内障、妊娠糖尿病、多嚢胞卵巣症候群、動脈硬化症(上記および下記に示す疾患に起因する動脈硬化症を含む)、アテローム性動脈硬化症、及び糖尿病性動脈硬化症からなる群から選ばれる疾患、又は肥満に起因する下記の疾患:高脂血症、高TG血症、脂質代謝異常疾患、インスリン抵抗性症候群、耐糖能異常、糖尿病、糖尿病合併症(糖尿病性末梢神経障害、糖尿病性腎症、糖尿病性網膜症、糖尿病性大血管症を含む)、白内障、妊娠糖尿病、多嚢胞卵巣症候群、動脈硬化症(上記および下記に示す疾患に起因する動脈硬化症を含む)、アテローム性動脈硬化症、糖尿病性動脈硬化症、高血圧症、脳血管障害、冠動脈疾患、脂肪肝、呼吸異常、腰痛、変形性膝関節症、痛風、及び胆石症からなる群から選ばれる疾患の予防及び/又は治療のための医薬として有用である。また、本発明により提供される一般式(I)で表される新規な化合物またはその薬理上許容される塩は、優れたDGAT阻害作用を有しており、温血動物(好ましくは哺乳類動物であり、ヒトを含む)における上記の疾患の予防及び/又は治療のための医薬の有効成分として有用である。好ましい疾患としては、肥満、肥満症、高脂血症、高TG血症、脂質代謝異常疾患、糖尿病、及び動脈硬化症からなる群から選ばれる疾患、又は肥満に起因する下記の疾患:高脂血症、高TG血症、脂質代謝異常疾患、糖尿病、動脈硬化症、高血圧症、脳血管障害、及び冠動脈疾患からなる群から選ばれる疾患であり、より好適には、肥満、肥満症、又は肥満に起因する下記の疾患:高脂血症、高TG血症、糖尿病、又は動脈硬化症であり、さらに好適には、肥満または肥満症である。好適には、上記の疾患の治療のための医薬として用いることができる。
本発明の一般式(I)を有する化合物は、以下に記載する方法に従って製造することができる。
AA法は、一般式(I)を有する化合物を製造する方法である。
Figure 2007131584
本発明において、R、R、E及びQは、前述したものと同意義を示し、R2aは、Rの基に置換基として含まれるアミノ基、ヒドロキシ基及び/又はカルボキシル基が、保護されてもよいアミノ基、ヒドロキシ基及び/又はカルボキシル基である他、Rの基の定義における基と同様の基を示す。
第AA1工程
本工程は、一般式(I)を有する化合物を製造する工程である。
本工程は、不活性溶媒中、一般式(XII)を有する化合物を、公知化合物又は公知化合物を出発原料に公知の方法と同様にして容易に得られる一般式(XIII)を有する化合物と反応させた後、所望によりR2aにおけるアミノ基、ヒドロキシ基及び/又はカルボキシル基の保護基を除去することにより行なわれる。
本工程において使用される不活性溶媒は、反応を阻害せず出発物質をある程度溶解するものであれば特に限定はないが、石油エーテルのような炭化水素類;ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N-メチル-2-ピロリドン、N-メチルピロリジノン、ヘキサメチルリン酸トリアミドのようなアミド類;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテルのようなエーテル類;ジメチルスルホキシド、スルホランのようなスルホキシド類;アセトニトリル、イソブチロニトリルのようなニトリル類;蟻酸エチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、炭酸ジエチルのようなエステル類;アセトン、メチルエチルケトン、4-メチル-2-ペンタノン、メチルイソブチルケトン、イソホロン、シクロヘキサノンのようなケトン類、ニトロエタン、ニトロベンゼンのようなニトロ化合物類、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、ジクロロベンゼン、クロロホルム、四塩化炭素のようなハロゲン化炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素類;又は、これらの混合溶媒であり、好適には、エーテル類であり、より好適には、テトラヒドロフランである。
本工程における反応温度は、原料化合物、使用される不活性溶媒等により異なるが、通常、−20℃乃至80℃であり、好適には20℃乃至30℃である。
本工程における反応時間は、原料化合物、使用される不活性溶媒、反応温度等により異なるが、通常、0.5時間乃至24時間であり、好適には2時間乃至4時間である。
AB法は、一般式(I)を有する化合物を製造する方法である。
Figure 2007131584
本発明において、R、R、E、Q及びR2aは、前述したものと同意義を示す。
第AB1工程
本工程は、一般式(I)を有する化合物を製造する工程である。
本工程は、不活性溶媒中、一般式(XII)を有する化合物を、塩基の存在下、公知化合物又は公知化合物を出発原料に公知の方法と同様にして容易に得られる一般式(XIV)を有する化合物及びトリホスゲンと反応させた後、所望によりR2aにおけるアミノ基、ヒドロキシ基及び/又はカルボキシル基の保護基を除去することにより行なわれる。
本工程において使用される不活性溶媒は、反応を阻害せず出発物質をある程度溶解するものであれば特に限定はないが、石油エーテルのような炭化水素類;ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N-メチル-2-ピロリドン、N-メチルピロリジノン、ヘキサメチルリン酸トリアミドのようなアミド類;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテルのようなエーテル類;ジメチルスルホキシド、スルホランのようなスルホキシド類;アセトニトリル、イソブチロニトリルのようなニトリル類;蟻酸エチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、炭酸ジエチルのようなエステル類;アセトン、メチルエチルケトン、4-メチル-2-ペンタノン、メチルイソブチルケトン、イソホロン、シクロヘキサノンのようなケトン類、ニトロエタン、ニトロベンゼンのようなニトロ化合物類、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、ジクロロベンゼン、クロロホルム、四塩化炭素のようなハロゲン化炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素類;又は、これらの混合溶媒であり、好適には、ハロゲン化炭化水素類であり、より好適には、ジクロロメタンである。
本工程において使用される塩基は、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リチウムのようなアルカリ金属炭酸塩類;炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素リチウムのようなアルカリ金属炭酸水素塩類;又は、N−メチルモルホリン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ジシクロヘキシルアミン、N−メチルピペリジン、ピリジン、4−ピロリジノピリジン、ピコリン、4−(N,N−ジメチルアミノ)ピリジン、2,6−ジ(t−ブチル)−4−メチルピリジン、キノリン、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニリン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−5−エン(DBN)、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO)、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(DBU)のような有機塩基類であり、好適には、有機塩基類であり、より好適には、ジイソプロピルエチルアミンである。
本工程における反応温度は、原料化合物、使用される不活性溶媒等により異なるが、通常、−20℃乃至60℃であり、好適には20℃乃至30℃である。
本工程における反応時間は、原料化合物、使用される不活性溶媒、反応温度等により異なるが、通常、0.5時間乃至24時間であり、好適には2時間乃至4時間である。
AC法は、一般式(I)を有する化合物を製造する方法である。
Figure 2007131584
本発明において、R、R、E、Q及びR2aは、前述したものと同意義を示す。
第AC1工程
本工程は、一般式(I)を有する化合物を製造する工程である。
本工程は、不活性溶媒中、一般式(XII)を有する化合物を、塩基の存在下、公知化合物又は公知化合物を出発原料に公知の方法と同様にして容易に得られる一般式(XV)を有する化合物及びジフェニルリン酸アジド(DPPA)と反応させた後、所望によりR2aにおけるアミノ基、ヒドロキシ基及び/又はカルボキシル基の保護基を除去することにより行なわれる。
本工程において使用される不活性溶媒は、反応を阻害せず出発物質をある程度溶解するものであれば特に限定はないが、石油エーテルのような炭化水素類;ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N-メチル-2-ピロリドン、N-メチルピロリジノン、ヘキサメチルリン酸トリアミドのようなアミド類;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテルのようなエーテル類;ジメチルスルホキシド、スルホランのようなスルホキシド類;アセトニトリル、イソブチロニトリルのようなニトリル類;蟻酸エチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、炭酸ジエチルのようなエステル類;アセトン、メチルエチルケトン、4-メチル-2-ペンタノン、メチルイソブチルケトン、イソホロン、シクロヘキサノンのようなケトン類、ニトロエタン、ニトロベンゼンのようなニトロ化合物類、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、ジクロロベンゼン、クロロホルム、四塩化炭素のようなハロゲン化炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素類;又は、これらの混合溶媒であり、好適には、エーテル類であり、より好適には、テトラヒドロフランである。
本工程において使用される塩基は、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リチウムのようなアルカリ金属炭酸塩類;炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素リチウムのようなアルカリ金属炭酸水素塩類;水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化バリウム、水酸化リチウムのようなアルカリ金属水酸化物類;弗化ナトリウム、弗化カリウムのようなアルカリ金属弗化物類等の無機塩基類;ナトリウムトリメチルシロキシド、カリウムトリメチルシロキシド、リチウムトリメチルシロキシドのようなアルカリ金属トリアルキルシロキシド類;又は、N−メチルモルホリン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ジシクロヘキシルアミン、N−メチルピペリジン、ピリジン、4−ピロリジノピリジン、ピコリン、4−(N,N−ジメチルアミノ)ピリジン、2,6−ジ(t−ブチル)−4−メチルピリジン、キノリン、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニリン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−5−エン(DBN)、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO)、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(DBU)のような有機塩基類であり、好適には、有機塩基類であり、より好適には、トリエチルアミンである。
本工程における反応温度は、原料化合物、使用される不活性溶媒等により異なるが、通常、20℃乃至100℃であり、好適には60℃乃至80℃である。
本工程における反応時間は、原料化合物、使用される不活性溶媒、反応温度等により異なるが、通常、2時間乃至24時間であり、好適には4時間乃至6時間である。
AD法は、一般式(I)を有する化合物を製造する方法である。
Figure 2007131584
本発明において、R、R、E、Q及びR2aは、前述したものと同意義を示す。
第AD1工程
本工程は、一般式(XVI)を有する化合物を製造する工程である。
本工程は、不活性溶媒中、塩基の存在下、公知化合物又は公知化合物を出発原料に公知の方法と同様にして容易に得られる一般式(XIV)を有する化合物を、S,S−ジメチルジチオカーボネート(DMDTC)と反応させる、J.Org.Chem.61,4175(1996)あるいはJ.Org.Chem.69,1866(2004)の方法に準じて行われる。
本工程において使用される不活性溶媒は、反応を阻害せず出発物質をある程度溶解するものであれば特に限定はないが、例えば、ペンタン、ヘキサン、オクタン、石油エーテル、リグロインのような炭化水素類;ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N-メチル-2-ピロリドン、N-メチルピロリジノン、ヘキサメチルリン酸トリアミドのようなアミド類;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテルのようなエーテル類;ジメチルスルホキシド、スルホランのようなスルホキシド類;アセトニトリル、イソブチロニトリルのようなニトリル類;ニトロエタン、ニトロベンゼンのようなニトロ化合物類;ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、ジクロロベンゼン、クロロホルム、四塩化炭素のようなハロゲン化炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素類;又は、これらの混合溶媒であり、好適には、エーテル類であり、より好適には、テトラヒドロフランである。
本工程において使用される塩基は、例えば、水素化リチウム、水素化ナトリウム、水素化カリウムのようなアルカリ金属水素化物類;ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、ナトリウム−t−ブトキシド、カリウムメトキシド、カリウムエトキシド、カリウム−t−ブトキシド、リチウムメトキシドのようなアルカリ金属アルコキシド類;ナトリウムトリメチルシロキシド、カリウムトリメチルシロキシド、リチウムトリメチルシロキシドのようなアルカリ金属トリアルキルシロキシド類;メチルメルカプタンナトリウム、エチルメルカプタンナトリウムのようなメルカプタンアルカリ金属類;又は、ブチルリチウム、リチウムジイソプロピルアミド、リチウム ビス(トリメチルシリル)アミド、ナトリウム ビス(トリメチルシリル)アミドのような有機金属塩基類であり、好適には、有機金属塩基類であり、より好適には、リチウムジイソプロピルアミド又はリチウム ビス(トリメチルシリル)アミドである。
本工程における反応温度は、原料化合物、使用される不活性溶媒等により異なるが、通常、−100℃乃至40℃であり、好適には−78℃乃至25℃である。
本工程における反応時間は、原料化合物、使用される不活性溶媒、反応温度等により異なるが、通常、1時間乃至96時間であり、好適には6時間乃至24時間である。
第AD2工程
本工程は、一般式(I)を有する化合物を製造する工程である。
本工程は、不活性溶媒中、一般式(XII)を有する化合物を、一般式(XVI)を有する化合物と反応させる、J.Org.Chem.69,1866(2004)の方法に準じて行われた後、所望によりR2aにおけるアミノ基、ヒドロキシ基及び/又はカルボキシル基の保護基を除去することにより行なわれる。
本工程において使用される不活性溶媒は、反応を阻害せず出発物質をある程度溶解するものであれば特に限定はないが、例えば、ペンタン、ヘキサン、オクタン、石油エーテル、リグロインのような炭化水素類;ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N-メチル-2-ピロリドン、N-メチルピロリジノン、ヘキサメチルリン酸トリアミドのようなアミド類;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテルのようなエーテル類;ジメチルスルホキシド、スルホランのようなスルホキシド類;アセトニトリル、イソブチロニトリルのようなニトリル類;蟻酸エチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、炭酸ジエチルのようなエステル類;アセトン、メチルエチルケトン、4-メチル-2-ペンタノン、メチルイソブチルケトン、イソホロン、シクロヘキサノンのようなケトン類;ニトロエタン、ニトロベンゼンのようなニトロ化合物類;ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、ジクロロベンゼン、クロロホルム、四塩化炭素のようなハロゲン化炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素類;又は、これらの混合溶媒であり、好適には、ニトリル類又はエーテル類であり、より好適には、アセトニトリル又はテトラヒドロフランである。
本工程における反応温度は、原料化合物、使用される不活性溶媒等により異なるが、通常、0℃乃至150℃であり、好適には25℃乃至110℃である。
本工程における反応時間は、原料化合物、使用される不活性溶媒、反応温度等により異なるが、通常、0.5時間乃至96時間であり、好適には1時間乃至24時間である。
AE法は、一般式(I)を有する化合物を製造する方法である。
Figure 2007131584
本発明において、R、R、E、Q及びR2aは、前述したものと同意義を示す。
第AE1工程
本工程は、一般式(XVII)を有する化合物を製造する工程である。
本工程は、不活性溶媒中、塩基の存在下又は非存在下、公知化合物又は公知化合物を出発原料に公知の方法と同様にして容易に得られる一般式(XIV)を有する化合物を、二炭酸ジ−ターシャリーブチルと反応させる、SYNTHESIS 877(1996)あるいはTetrahedron Lett.35,9003(1994)の方法に準じて行われる。
本工程において使用される不活性溶媒は、反応を阻害せず出発物質をある程度溶解するものであれば特に限定はないが、例えば、ペンタン、ヘキサン、オクタン、石油エーテル、リグロインのような炭化水素類;ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N-メチル-2-ピロリドン、N-メチルピロリジノン、ヘキサメチルリン酸トリアミドのようなアミド類;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテルのようなエーテル類;ジメチルスルホキシド、スルホランのようなスルホキシド類;アセトニトリル、イソブチロニトリルのようなニトリル類;蟻酸エチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、炭酸ジエチルのようなエステル類;アセトン、メチルエチルケトン、4-メチル-2-ペンタノン、メチルイソブチルケトン、イソホロン、シクロヘキサノンのようなケトン類;ニトロエタン、ニトロベンゼンのようなニトロ化合物類;ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、ジクロロベンゼン、クロロホルム、四塩化炭素のようなハロゲン化炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素類;又は、これらの混合溶媒であり、塩基の非存在下の場合には、好適には、炭化水素類、エステル類又はこれらの混合溶媒であり、より好適には、ヘキサン、酢酸エチル又はこれらの混合溶媒であり、更により好適には、ヘキサンと酢酸エチルの混合溶媒であり、塩基の存在下の場合には、好適には、エーテル類であり、より好適には、テトラヒドロフランである。
本工程において使用される塩基は、例えば、水素化リチウム、水素化ナトリウム、水素化カリウムのようなアルカリ金属水素化物類;ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、ナトリウム−t−ブトキシド、カリウムメトキシド、カリウムエトキシド、カリウム−t−ブトキシド、リチウムメトキシドのようなアルカリ金属アルコキシド類;ナトリウムトリメチルシロキシド、カリウムトリメチルシロキシド、リチウムトリメチルシロキシドのようなアルカリ金属トリアルキルシロキシド類;メチルメルカプタンナトリウム、エチルメルカプタンナトリウムのようなメルカプタンアルカリ金属類;又は、ブチルリチウム、リチウムジイソプロピルアミド、リチウム ビス(トリメチルシリル)アミド、ナトリウム ビス(トリメチルシリル)アミドのような有機金属塩基類であり、好適には、有機金属塩基類であり、より好適には、ナトリウム ビス(トリメチルシリル)アミドである。
本工程における反応温度は、原料化合物、使用される不活性溶媒等により異なるが、通常、0℃乃至100℃であり、好適には20℃乃至80℃である。
本工程における反応時間は、原料化合物、使用される不活性溶媒、反応温度等により異なるが、通常、0.5時間乃至96時間であり、好適には1時間乃至24時間である。
第AE2工程
本工程は、一般式(I)を有する化合物を製造する工程である。
本工程は、不活性溶媒中、一般式(XII)を有する化合物を、一般式(XVII)を有する化合物と反応させた後、所望によりR2aにおけるアミノ基、ヒドロキシ基及び/又はカルボキシル基の保護基を除去することにより行なわれる。
本工程において使用される不活性溶媒は、反応を阻害せず出発物質をある程度溶解するものであれば特に限定はないが、例えば、ペンタン、ヘキサン、オクタン、石油エーテル、リグロインのような炭化水素類;ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N-メチル-2-ピロリドン、N-メチルピロリジノン、ヘキサメチルリン酸トリアミドのようなアミド類;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテルのようなエーテル類;ジメチルスルホキシド、スルホランのようなスルホキシド類;アセトニトリル、イソブチロニトリルのようなニトリル類;蟻酸エチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、炭酸ジエチルのようなエステル類;アセトン、メチルエチルケトン、4-メチル-2-ペンタノン、メチルイソブチルケトン、イソホロン、シクロヘキサノンのようなケトン類;ニトロメタン、ニトロエタン、ニトロベンゼンのようなニトロ化合物類;ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、ジクロロベンゼン、クロロホルム、四塩化炭素のようなハロゲン化炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素類;又は、これらの混合溶媒であり、好適には、エーテル類、ニトリル類、又はニトロ化合物であり、より好適には、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、又はニトロメタンである。
本工程における反応温度は、原料化合物、使用される不活性溶媒等により異なるが、通常、0℃乃至150℃であり、好適には60℃乃至110℃である。
本工程における反応時間は、原料化合物、使用される不活性溶媒、反応温度等により異なるが、通常、0.5時間乃至96時間であり、好適には1時間乃至24時間である。
上記AA法、AB法、AC法、AD法及びAE法における各工程の反応終了後、各目的化合物は常法に従って、反応混合物から採取される。例えば、反応混合物を適宜中和し、又、不溶物が存在する場合には濾過により除去した後、水と酢酸エチルのような混和しない有機溶媒を加え、目的化合物を含む有機層を分離し、水等で洗浄後、無水硫酸マグネシウム、無水硫酸ナトリウム、無水炭酸水素ナトリウム等で乾燥、ろ過後、溶剤を留去することによって得られる。得られた目的化合物は必要ならば、常法、例えば再結晶、再沈殿等の通常、有機化合物の分離精製に慣用されている方法を適宜組合せ、クロマトグラフィーを応用し、適切な溶離剤で溶出することによって分離、精製することができる。溶媒に不溶の目的化合物では、得られた固体の粗生成物を溶媒で洗浄して、精製することができる。
B法は、前記AA法、前記AB法、前記AC法、前記AD法の第AD2工程及び前記AE法の第AE2工程の原料化合物である一般式(XII)を有する化合物を製造する方法である。
Figure 2007131584
本発明において、R、E及びQは、前述したものと同意義を示す。
第B1工程
本工程は、一般式(XXXII)を有する化合物を製造する工程である。
本工程は、不活性溶媒中、塩基の存在下、公知化合物又は公知化合物を出発原料に公知の方法と同様にして容易に得られる一般式(XVIII)を有する化合物を、公知化合物又は公知化合物を出発原料に公知の方法と同様にして容易に得られる一般式(XIX)を有する化合物と反応させることにより行なわれる。
本工程において使用される不活性溶媒は、反応を阻害せず出発物質をある程度溶解するものであれば特に限定はないが、石油エーテルのような炭化水素類;ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N-メチル-2-ピロリドン、N-メチルピロリジノン、ヘキサメチルリン酸トリアミドのようなアミド類;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテルのようなエーテル類;メタノール、エタノール、n-プロパノール、i-プロパノール、n-ブタノール、t-ブタノール、イソアミルアルコール、ジエチレングリコール、グリセリン、オクタノール、シクロヘキサノール、メチルセロソルブのようなアルコール類;ジメチルスルホキシド、スルホランのようなスルホキシド類;アセトニトリル、イソブチロニトリルのようなニトリル類;蟻酸エチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、炭酸ジエチルのようなエステル類;アセトン、メチルエチルケトン、4-メチル-2-ペンタノン、メチルイソブチルケトン、イソホロン、シクロヘキサノンのようなケトン類、ニトロエタン、ニトロベンゼンのようなニトロ化合物類、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、ジクロロベンゼン、クロロホルム、四塩化炭素のようなハロゲン化炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素類;又は、これらの混合溶媒であり、好適には、エーテル類又はアルコール類であり、より好適には、テトラヒドロフラン又はn-ブタノールであり、更により好適には、n-ブタノールである。
本工程において使用される塩基は、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リチウムのようなアルカリ金属炭酸塩類;炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素リチウムのようなアルカリ金属炭酸水素塩類;水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化バリウム、水酸化リチウムのようなアルカリ金属水酸化物類;弗化ナトリウム、弗化カリウムのようなアルカリ金属弗化物類等の無機塩基類;ナトリウムトリメチルシロキシド、カリウムトリメチルシロキシド、リチウムトリメチルシロキシドのようなアルカリ金属トリアルキルシロキシド類;又は、N−メチルモルホリン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ジシクロヘキシルアミン、N−メチルピペリジン、ピリジン、4−ピロリジノピリジン、ピコリン、4−(N,N−ジメチルアミノ)ピリジン、2,6−ジ(t−ブチル)−4−メチルピリジン、キノリン、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニリン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−5−エン(DBN)、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO)、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(DBU)のような有機塩基類であり、好適には、有機塩基類であり、より好適には、トリエチルアミンである。
本工程における反応温度は、原料化合物、使用される不活性溶媒等により異なるが、通常、20℃乃至180℃であり、好適には60℃乃至120℃である。
本工程における反応時間は、原料化合物、使用される不活性溶媒、反応温度等により異なるが、通常、0.5時間乃至128時間であり、好適には6時間乃至24時間である。
第B2工程
本工程は、一般式(XII)を有する化合物を製造する工程である。
本工程は、不活性溶媒中、アニソールの存在下又は非存在下、一般式(XXXII)を有する化合物を、酸と反応させることにより行なわれる。
本工程において使用される不活性溶媒は、反応を阻害せず出発物質をある程度溶解するものであれば特に限定はないが、ペンタン、ヘキサン、オクタン、石油エーテル、リグロインのような炭化水素類;ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N-メチル-2-ピロリドン、N-メチルピロリジノン、ヘキサメチルリン酸トリアミドのようなアミド類;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテルのようなエーテル類;メタノール、エタノール、n-プロパノール、i-プロパノール、n-ブタノール、t-ブタノール、イソアミルアルコール、ジエチレングリコール、グリセリン、オクタノール、シクロヘキサノール、メチルセロソルブのようなアルコール類;ジメチルスルホキシド、スルホランのようなスルホキシド類;アセトニトリル、イソブチロニトリルのようなニトリル類;蟻酸エチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、炭酸ジエチルのようなエステル類;アセトン、メチルエチルケトン、4-メチル-2-ペンタノン、メチルイソブチルケトン、イソホロン、シクロヘキサノンのようなケトン類、ニトロエタン、ニトロベンゼンのようなニトロ化合物類、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、ジクロロベンゼン、クロロホルム、四塩化炭素のようなハロゲン化炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素類;又は、これらの混合溶媒であり、好適には、ハロゲン化炭化水素類であり、より好適には、ジクロロメタンである。
本工程において使用される酸は、例えば、塩化水素ガス若しくは臭化水素ガスのようなハロゲン化水素類;硫酸、臭化水素酸若しくは塩酸のような鉱酸類;メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、カンファースルホン酸若しくはトリフルオロメタンスルホン酸のような有機スルホン酸類;酢酸、蟻酸若しくはトリフルオロ酢酸のようなカルボン酸類;塩化亜鉛、四塩化スズ、ボロントリフルオリド、ボロントリブロミドのようなルイス酸;又は、酸性イオン交換樹脂であり、好適には、カルボン酸類であり、より好適には、トリフルオロ酢酸である。
本工程における反応温度は、原料化合物、使用される不活性溶媒等により異なるが、通常、0℃乃至100℃であり、好適には20℃乃至30℃である。
本工程における反応時間は、原料化合物、使用される不活性溶媒、反応温度等により異なるが、通常、0.5時間乃至24時間であり、好適には2時間乃至4時間である。
第B3工程
本工程は、一般式(XII)を有する化合物を製造する工程である。
本工程は、不活性溶媒中、公知化合物又は公知化合物を出発原料に公知の方法と同様にして容易に得られる一般式(XVIII)を有する化合物を、公知化合物又は公知化合物を出発原料に公知の方法と同様にして容易に得られる一般式(XIX)を有する化合物と反応させることにより行なわれる。
本工程において使用される不活性溶媒は、反応を阻害せず出発物質をある程度溶解するものであれば特に限定はないが、石油エーテルのような炭化水素類;ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N-メチル-2-ピロリドン、N-メチルピロリジノン、ヘキサメチルリン酸トリアミドのようなアミド類;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテルのようなエーテル類;メタノール、エタノール、n-プロパノール、i-プロパノール、n-ブタノール、t-ブタノール、イソアミルアルコール、ジエチレングリコール、グリセリン、オクタノール、シクロヘキサノール、メチルセロソルブのようなアルコール類;ジメチルスルホキシド、スルホランのようなスルホキシド類;アセトニトリル、イソブチロニトリルのようなニトリル類;蟻酸エチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、炭酸ジエチルのようなエステル類;アセトン、メチルエチルケトン、4-メチル-2-ペンタノン、メチルイソブチルケトン、イソホロン、シクロヘキサノンのようなケトン類、ニトロエタン、ニトロベンゼンのようなニトロ化合物類、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、ジクロロベンゼン、クロロホルム、四塩化炭素のようなハロゲン化炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素類;又は、これらの混合溶媒であり、好適には、エーテル類又はアルコール類であり、より好適には、テトラヒドロフラン又はn-ブタノールであり、更により好適には、n-ブタノールである。
本工程における反応温度は、原料化合物、使用される不活性溶媒等により異なるが、通常、20℃乃至180℃であり、好適には60℃乃至120℃である。
本工程における反応時間は、原料化合物、使用される不活性溶媒、反応温度等により異なるが、通常、0.5時間乃至128時間であり、好適には6時間乃至24時間である。
上記B法における各工程の反応終了後、各目的化合物は常法に従って、反応混合物から採取される。例えば、反応混合物を適宜中和し、又、不溶物が存在する場合には濾過により除去した後、水と酢酸エチルのような混和しない有機溶媒を加え、目的化合物を含む有機層を分離し、水等で洗浄後、無水硫酸マグネシウム、無水硫酸ナトリウム、無水炭酸水素ナトリウム等で乾燥、ろ過後、溶剤を留去することによって得られる。得られた目的化合物は必要ならば、常法、例えば再結晶、再沈殿等の通常、有機化合物の分離精製に慣用されている方法を適宜組合せ、クロマトグラフィーを応用し、適切な溶離剤で溶出することによって分離、精製することができる。溶媒に不溶の目的化合物では、得られた固体の粗生成物を溶媒で洗浄して、精製することができる。
C法は、前記B法の原料化合物である一般式(XVIII)を有する化合物において、Eが式(II)又は式(III)を有する基である一般式(XXIV)を有する化合物を製造する方法である(例えば、Tetrahedron Lett.41,385(2000))。
Figure 2007131584
本発明において、Uは、式CHで表わされる基又は窒素原子を示し、Yは、ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子又は沃素原子であり、好適には、フッ素原子又は塩素原子である。)、アリールスルホネート基(例えば、C−Cアルキル基及びハロゲン原子から選択される基で独立に1若しくは2個置換されていてもよいフェニルスルホネート基であり、好適には、4−メチルフェニルスルホネート基)又はC−Cアルキルスルホネート基(C−Cアルキル基がスルホネート基に結合した基であり、好適には、メチルスルホネート基)を示す。
第C1工程
本工程は、化合物(XXI)を製造する工程である。
本工程は、不活性溶媒中、公知化合物(XX)を、二炭酸ジ−ターシャリーブチルと反応させることにより行なわれる。
本工程において使用される不活性溶媒は、反応を阻害せず出発物質をある程度溶解するものであれば特に限定はないが、ペンタン、ヘキサン、オクタン、石油エーテル、リグロインのような炭化水素類;ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N-メチル-2-ピロリドン、N-メチルピロリジノン、ヘキサメチルリン酸トリアミドのようなアミド類;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテルのようなエーテル類;メタノール、エタノール、n-プロパノール、i-プロパノール、n-ブタノール、t-ブタノール、イソアミルアルコール、ジエチレングリコール、グリセリン、オクタノール、シクロヘキサノール、メチルセロソルブのようなアルコール類;ジメチルスルホキシド、スルホランのようなスルホキシド類;アセトニトリル、イソブチロニトリルのようなニトリル類;蟻酸エチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、炭酸ジエチルのようなエステル類;アセトン、メチルエチルケトン、4-メチル-2-ペンタノン、メチルイソブチルケトン、イソホロン、シクロヘキサノンのようなケトン類、ニトロエタン、ニトロベンゼンのようなニトロ化合物類、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、ジクロロベンゼン、クロロホルム、四塩化炭素のようなハロゲン化炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素類;又は、これらの混合溶媒であり、好適には、エーテル類であり、より好適には、テトラヒドロフランである。
本工程における反応温度は、原料化合物、使用される不活性溶媒等により異なるが、通常、0℃乃至100℃であり、好適には20℃乃至30℃である。
本工程における反応時間は、原料化合物、使用される不活性溶媒、反応温度等により異なるが、通常、0.5時間乃至72時間であり、好適には2時間乃至8時間である。
第C2工程
本工程は、一般式(XXIII)を有する化合物を製造する工程である。
本工程は、不活性溶媒中、塩基の存在下又は非存在下(好適には、存在下)、化合物(XXI)を、公知化合物又は公知化合物を出発原料に公知の方法と同様にして容易に得られる一般式(XXII)を有する化合物と反応させることにより行なわれる。
本工程において使用される不活性溶媒は、反応を阻害せず出発物質をある程度溶解するものであれば特に限定はないが、石油エーテルのような炭化水素類;ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N-メチル-2-ピロリドン、N-メチルピロリジノン、ヘキサメチルリン酸トリアミドのようなアミド類;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテルのようなエーテル類;ジメチルスルホキシド、スルホランのようなスルホキシド類;アセトニトリル、イソブチロニトリルのようなニトリル類;蟻酸エチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、炭酸ジエチルのようなエステル類;アセトン、メチルエチルケトン、4-メチル-2-ペンタノン、メチルイソブチルケトン、イソホロン、シクロヘキサノンのようなケトン類、ニトロエタン、ニトロベンゼンのようなニトロ化合物類、ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、ジクロロベンゼン、クロロホルム、四塩化炭素のようなハロゲン化炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素類;又は、これらの混合溶媒であり、好適には、アミド類であり、より好適には、N,N−ジメチルアセトアミドである。
本工程において使用される塩基は、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リチウムのようなアルカリ金属炭酸塩類;炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素リチウムのようなアルカリ金属炭酸水素塩類;水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化バリウム、水酸化リチウムのようなアルカリ金属水酸化物類;弗化ナトリウム、弗化カリウムのようなアルカリ金属弗化物類等の無機塩基類;ナトリウムトリメチルシロキシド、カリウムトリメチルシロキシド、リチウムトリメチルシロキシドのようなアルカリ金属トリアルキルシロキシド類;又は、N−メチルモルホリン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ジシクロヘキシルアミン、N−メチルピペリジン、ピリジン、4−ピロリジノピリジン、ピコリン、4−(N,N−ジメチルアミノ)ピリジン、2,6−ジ(t−ブチル)−4−メチルピリジン、キノリン、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニリン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノナ−5−エン(DBN)、1,4−ジアザビシクロ[2.2.2]オクタン(DABCO)、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデカ−7−エン(DBU)のような有機塩基類であり、好適には、アルカリ金属炭酸塩類であり、より好適には、炭酸カリウムである。
本工程における反応温度は、原料化合物、使用される不活性溶媒等により異なるが、通常、20℃乃至100℃であり、好適には60℃乃至80℃である。
本工程における反応時間は、原料化合物、使用される不活性溶媒、反応温度等により異なるが、通常、0.5時間乃至24時間であり、好適には4時間乃至8時間である。
第C3工程
本工程は、一般式(XXIV)を有する化合物を製造する工程である。
本工程は、不活性溶媒中、パラジウム触媒の存在下、一般式(XXIII)を有する化合物を、水素雰囲気下還元させる、J.Org.Chem.26,2223(1961)あるいはJ.Med.Chem.46,1690(2003)の方法に準じて行われる。
上記C法における各工程の反応終了後、各目的化合物は常法に従って、反応混合物から採取される。例えば、反応混合物を適宜中和し、又、不溶物が存在する場合には濾過により除去した後、水と酢酸エチルのような混和しない有機溶媒を加え、目的化合物を含む有機層を分離し、水等で洗浄後、無水硫酸マグネシウム、無水硫酸ナトリウム、無水炭酸水素ナトリウム等で乾燥、ろ過後、溶剤を留去することによって得られる。得られた目的化合物は必要ならば、常法、例えば再結晶、再沈殿等の通常、有機化合物の分離精製に慣用されている方法を適宜組合せ、クロマトグラフィーを応用し、適切な溶離剤で溶出することによって分離、精製することができる。溶媒に不溶の目的化合物では、得られた固体の粗生成物を溶媒で洗浄して、精製することができる。
D法は、前記B法の原料化合物である一般式(XVIII)を有する化合物において、Eが式(II)又は式(III)を有する基である一般式(XXIV)を有する化合物を製造する方法である(例えば、Tetrahedron Lett.41,385(2000))。
Figure 2007131584
本発明において、U及びYは、前述したものと同意義を示す。
第D1工程
本工程は、一般式(XXV)を有する化合物を製造する工程である。
本工程は、不活性溶媒中、塩基の存在下又は非存在下(好適には、存在下)、公知化合物(XX)を、公知化合物又は公知化合物を出発原料に公知の方法と同様にして容易に得られる一般式(XXII)を有する化合物と反応させることにより前記C法の第C2工程と同様に行われる。
第D2工程
本工程は、一般式(XXVI)を有する化合物を製造する工程である。
本工程は、不活性溶媒中、一般式(XXV)を有する化合物を、二炭酸ジ−ターシャリーブチルと反応させることにより前記C法の第C1工程と同様に行われる。
第D3工程
本工程は、一般式(XXIV)を有する化合物を製造する工程である。
本工程は、不活性溶媒中、パラジウム触媒の存在下、一般式(XXVI)を有する化合物を、水素雰囲気下還元させる、J.Org.Chem.26,2223(1961)あるいはJ.Med.Chem.46,1690(2003)の方法に準じて行われる。
上記D法における各工程の反応終了後、各目的化合物は常法に従って、反応混合物から採取される。例えば、反応混合物を適宜中和し、又、不溶物が存在する場合には濾過により除去した後、水と酢酸エチルのような混和しない有機溶媒を加え、目的化合物を含む有機層を分離し、水等で洗浄後、無水硫酸マグネシウム、無水硫酸ナトリウム、無水炭酸水素ナトリウム等で乾燥、ろ過後、溶剤を留去することによって得られる。得られた目的化合物は必要ならば、常法、例えば再結晶、再沈殿等の通常、有機化合物の分離精製に慣用されている方法を適宜組合せ、クロマトグラフィーを応用し、適切な溶離剤で溶出することによって分離、精製することができる。溶媒に不溶の目的化合物では、得られた固体の粗生成物を溶媒で洗浄して、精製することができる。
E法は、前記B法の原料化合物である一般式(XVIII)を有する化合物において、Eが式(IV)を有する基である一般式(XXX)を有する化合物及びEが式(V)を有する基である一般式(XXXI)を有する化合物を製造する方法である。
Figure 2007131584
第E1工程
本工程は、化合物(XXVIII)を製造する工程である。
本工程は、不活性溶媒中、塩基の存在下、公知化合物(XXVII)を、N−フェニルビストリフルオロメタンスルホンイミドと反応させる、J.Med.Chem.43,2703(2000)あるいはOrg.Lett.3,2317(2001)の方法に準じて行われる。
本工程において使用される不活性溶媒は、反応を阻害せず出発物質をある程度溶解するものであれば特に限定はないが、例えば、ペンタン、ヘキサン、オクタン、石油エーテル、リグロインのような炭化水素類;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテルのようなエーテル類;アセトニトリル、イソブチロニトリルのようなニトリル類;ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、ジクロロベンゼン、クロロホルム、四塩化炭素のようなハロゲン化炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素類;又は、これらの混合溶媒であり、好適には、エーテル類であり、より好適には、テトラヒドロフランである。
本工程において使用される塩基は、例えば、水素化リチウム、水素化ナトリウム、水素化カリウムのようなアルカリ金属水素化物類;ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、ナトリウム−t−ブトキシド、カリウムメトキシド、カリウムエトキシド、カリウム−t−ブトキシド、リチウムメトキシドのようなアルカリ金属アルコキシド類;ナトリウムトリメチルシロキシド、カリウムトリメチルシロキシド、リチウムトリメチルシロキシドのようなアルカリ金属トリアルキルシロキシド類;メチルメルカプタンナトリウム、エチルメルカプタンナトリウムのようなメルカプタンアルカリ金属類;又は、ブチルリチウム、リチウムジイソプロピルアミド、リチウム ビス(トリメチルシリル)アミドのような有機金属塩基類であり、好適には、有機金属塩基類であり、より好適には、リチウムジイソプロピルアミドである。
本工程における反応温度は、原料化合物、使用される不活性溶媒等により異なるが、通常、−100℃乃至50℃であり、好適には−78℃乃至25℃である。
本工程における反応時間は、原料化合物、使用される不活性溶媒、反応温度等により異なるが、通常、0.5時間乃至96時間であり、好適には1時間乃至24時間である。
第E2工程
本工程は、化合物(XXIX)を製造する工程である。
本工程は、不活性溶媒中、パラジウム触媒及び無機塩基の存在下、化合物(XXVIII)を、(4−ベンジロキシカルボニルアミノフェニル)ホウ酸と反応させる、Org.Lett.3,2317(2001)の方法に準じて行われる。
本工程において使用される不活性溶媒は、反応を阻害せず出発物質をある程度溶解するものであれば特に限定はないが、例えば、ペンタン、ヘキサン、オクタン、石油エーテル、リグロインのような炭化水素類;ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N-メチル-2-ピロリドン、N-メチルピロリジノン、ヘキサメチルリン酸トリアミドのようなアミド類;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテルのようなエーテル類;ジメチルスルホキシド、スルホランのようなスルホキシド類;アセトニトリル、イソブチロニトリルのようなニトリル類;蟻酸エチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、炭酸ジエチルのようなエステル類;アセトン、メチルエチルケトン、4-メチル-2-ペンタノン、メチルイソブチルケトン、イソホロン、シクロヘキサノンのようなケトン類;ジクロロメタン、1,2−ジクロロエタン、ジクロロベンゼン、クロロホルム、四塩化炭素のようなハロゲン化炭化水素類;ベンゼン、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素類;又は、これらの混合溶媒であり、好適には、エーテル類であり、より好適には、1,2−ジメトキシエタンである。必要に応じて、水との混合溶媒(混合比は1:100〜100:1であり、好適には、1:10〜1:2であり、より好適には、1:5である。)とすることができる。更に好適には、1,2−ジメトキシエタンと水との混合溶媒である。
本工程において使用されるパラジウム触媒は、例えば、2価のパラジウム触媒又は0価のパラジウム触媒であり、好適には、パラジウム−活性炭素、酢酸パラジウム(II)、トリフルオロ酢酸パラジウム(II)、パラジウム黒、臭化パラジウム(II)、塩化パラジウム(II)、沃化パラジウム(II)、シアン化パラジウム(II)、硝酸パラジウム(II)、酸化パラジウム(II)、硫酸パラジウム(II)、ジクロロビス(アセトニトリル)パラジウム(II)、ジクロロビス(ベンゾニトリル)パラジウム(II)、ジクロロ(1,5−シクロオクタジエン)パラジウム(II)、アセチルアセトンパラジウム(II)、硫化パラジウム(II)、ジクロロ[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)、テトラフルオロボレート又は塩化アリルパラジウムダイマーであり、より好適には、ジクロロ[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)又はテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)であり、更により好適には、ジクロロ[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウム(II)ジクロロメタンコンプレックス又はテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)であり、特に好適には、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)である。
本工程において使用される塩基は、例えば、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸リチウムのようなアルカリ金属炭酸塩類;炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素リチウムのようなアルカリ金属炭酸水素塩類;水素化リチウム、水素化ナトリウム、水素化カリウムのようなアルカリ金属水素化物類;水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化バリウム、水酸化リチウムのようなアルカリ金属水酸化物類;弗化ナトリウム、弗化カリウムのようなアルカリ金属弗化物類等の無機塩基類;ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、ナトリウム−t−ブトキシド、カリウムメトキシド、カリウムエトキシド、カリウム−t−ブトキシド、リチウムメトキシドのようなアルカリ金属アルコキシド類;ナトリウムトリメチルシロキシド、カリウムトリメチルシロキシド、リチウムトリメチルシロキシドのようなアルカリ金属トリアルキルシロキシド類;メチルメルカプタンナトリウム、エチルメルカプタンナトリウムのようなメルカプタンアルカリ金属類;又は、ブチルリチウム、リチウムジイソプロピルアミド、リチウム ビス(トリメチルシリル)アミドのような有機金属塩基類であり、好適には、アルカリ金属炭酸塩類であり、より好適には、炭酸ナトリウムである。必要に応じて、塩化リチウムを共存させることができる。
本工程における反応温度は、原料化合物、使用される不活性溶媒等により異なるが、通常、20℃乃至150℃であり、好適には60℃乃至100℃である。
本工程における反応時間は、原料化合物、使用される不活性溶媒、反応温度等により異なるが、通常、0.5時間乃至96時間であり、好適には1時間乃至24時間である。
第E3工程
本工程は、一般式(XXX)を有する化合物を製造する工程である。
本工程は、不活性溶媒中、パラジウム触媒の存在下、一般式(XXIX)を有する化合物を、水素雰囲気下反応させることにより行なわれる。
本工程において使用される不活性溶媒は、反応を阻害せず出発物質をある程度溶解するものであれば特に限定はないが、ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N-メチル-2-ピロリドン、N-メチルピロリジノン、ヘキサメチルリン酸トリアミドのようなアミド類;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ジメトキシエタン、ジエチレングリコールジメチルエーテルのようなエーテル類;メタノール、エタノール、n-プロパノール、i-プロパノール、n-ブタノール、t-ブタノール、イソアミルアルコール、ジエチレングリコール、グリセリン、オクタノール、シクロヘキサノール、メチルセロソルブのようなアルコール類;ジメチルスルホキシド、スルホランのようなスルホキシド類;アセトニトリルのようなニトリル類;蟻酸エチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチル、炭酸ジエチルのようなエステル類;ベンゼン、トルエン、キシレンのような芳香族炭化水素類;又は、これらの混合溶媒であり、好適には、アルコール類であり、より好適には、メタノールである。
本工程において使用されるパラジウム触媒は、例えば、2価のパラジウム触媒又は0価のパラジウム触媒であり、好適には、パラジウム−活性炭素、酢酸パラジウム(II)、トリフルオロ酢酸パラジウム(II)、パラジウム黒、臭化パラジウム(II)、塩化パラジウム(II)、沃化パラジウム(II)、シアン化パラジウム(II)、硝酸パラジウム(II)、酸化パラジウム(II)、硫酸パラジウム(II)、ジクロロビス(アセトニトリル)パラジウム(II)、ジクロロビス(ベンゾニトリル)パラジウム(II)、ジクロロ(1,5−シクロオクタジエン)パラジウム(II)、アセチルアセトンパラジウム(II)、硫化パラジウム(II)、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(0)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)テトラフルオロボレート又は塩化アリルパラジウムダイマーであり、より好適には、パラジウム−活性炭素である。
本工程における反応温度は、原料化合物、使用される不活性溶媒等により異なるが、通常、0℃乃至100℃であり、好適には25℃乃至65℃である。
本工程における反応時間は、原料化合物、使用される不活性溶媒、反応温度等により異なるが、通常、0.5時間乃至96時間であり、好適には2時間乃至24時間である。
第E4工程
本工程は、化合物(XXXI)を製造する工程である。
本工程は、化合物(XXIX)を、塩基性水溶液と反応させることにより行なわれる。
本工程において使用される塩基性水溶液は、例えば、水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液、水酸化バリウム水溶液、水酸化リチウム水溶液のようなアルカリ金属水酸化物類の水溶液であり、好適には、アルカリ金属水酸化物類の水溶液であり、より好適には、水酸化ナトリウム水溶液又は水酸化カリウム水溶液である。
本工程における反応温度は、原料化合物、使用される塩基性水溶液等により異なるが、通常、20℃乃至120℃であり、好適には80℃乃至110℃である。
本工程における反応時間は、原料化合物、使用される塩基性水溶液、反応温度等により異なるが、通常、0.5時間乃至96時間であり、好適には1時間乃至24時間である。
上記E法における各工程の反応終了後、各目的化合物は常法に従って、反応混合物から採取される。例えば、反応混合物を適宜中和し、又、不溶物が存在する場合には濾過により除去した後、水と酢酸エチルのような混和しない有機溶媒を加え、目的化合物を含む有機層を分離し、水等で洗浄後、無水硫酸マグネシウム、無水硫酸ナトリウム、無水炭酸水素ナトリウム等で乾燥、ろ過後、溶剤を留去することによって得られる。得られた目的化合物は必要ならば、常法、例えば再結晶、再沈殿等の通常、有機化合物の分離精製に慣用されている方法を適宜組合せ、クロマトグラフィーを応用し、適切な溶離剤で溶出することによって分離、精製することができる。溶媒に不溶の目的化合物では、得られた固体の粗生成物を溶媒で洗浄して、精製することができる。
原料化合物(XIII)、(XIV)、(XV)、(XVIII)、(XIX)、(XX)、(XXII)及び(XXVII)は、公知化合物であるか、或いは公知化合物を出発原料に公知の方法又はそれに類似した方法に従って容易に製造される。例えば、(XIV)は、J.Org.Chem.26,2223(1961)、J.Med.Chem.42,5277(1999)あるいはJ.Med.Chem.46,1690(2003)の方法等に準じて製造され、(XV)は、Pharmazie.47,295(1992)の方法等に準じて製造される。
上記において、R2aの定義における「保護されてもよいアミノ基」、「保護されてもよいヒドロキシ基」及び「保護されてもよいカルボキシル基」の保護基とは、加水素分解、加水分解、電気分解、光分解のような化学的方法により開裂し得る保護基をいい、有機合成化学で一般的に用いられる保護基を示す(例えば、T. W. Greeneら,Protective Groups in Organic Synthesis, 3rd Edition, John Wiley & Sons, Inc. (1999年)参照)。
上記において、R2aの定義における「保護されてもよいヒドロキシ基」の「保護基」は、有機合成化学の分野で使用されるヒドロキシ基の保護基であれば特に限定はされないが、例えば、「ヒドロキシ基のエステルに斯かる一般的保護基」であり、好適には、ホルミル、アセチル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリル、ペンタノイル、ピバロイル、バレリル、イソバレリル、オクタノイル、ノナノイル、デカノイル、3−メチルノナノイル、8−メチルノナノイル、3−エチルオクタノイル、3,7−ジメチルオクタノイル、ウンデカノイル、ドデカノイル、トリデカノイル、テトラデカノイル、ペンタデカノイル、ヘキサデカノイル、1−メチルペンタデカノイル、14−メチルペンタデカノイル、13,13−ジメチルテトラデカノイル、ヘプタデカノイル、15−メチルヘキサデカノイル、オクタデカノイル、1−メチルヘプタデカノイル、ノナデカノイル、アイコサノイル、ヘナイコサノイルのようなアルカノイル基、クロロアセチル、ジクロロアセチル、トリクロロアセチル、トリフルオロアセチルのようなハロゲン化アルキルカルボニル基、メトキシアセチルのようなアルコキシアルキルカルボニル基、アクリロイル、プロピオロイル、メタクリロイル、クロトノイル、イソクロトノイル、(E)−2−メチル−2−ブテノイルのような不飽和アルキルカルボニル基等の「置換可アルキルカルボニル基」;ベンゾイル、α−ナフトイル、β−ナフトイルのようなアリールカルボニル基、2−ブロモベンゾイル、4−クロロベンゾイルのようなハロゲン化アリールカルボニル基、2,4,6−トリメチルベンゾイル、4−トルオイルのようなC−Cアルキル化アリ−ルカルボニル基、4−アニソイルのようなC−Cアルコキシ化アリールカルボニル基、4−ニトロベンゾイル、2−ニトロベンゾイルのようなニトロ化アリールカルボニル基、2−(メトキシカルボニル)ベンゾイルのようなC−Cアルコキシカルボニル化アリールカルボニル基、4−フェニルベンゾイルのようなアリール化アリールカルボニル基等の「置換可アリールアシル基」;前記「C−Cアルコキシカルボニル基」、2,2,2−トリクロロエトキシカルボニル、2−トリメチルシリルエトキシカルボニルのようなハロゲン又はトリ−(C−Cアルキル)シリル基で置換されたC−Cアルコキシカルボニル基等の「アルコキシカルボニル基」;テトラヒドロピラン−2−イル、3−ブロモテトラヒドロピラン−2−イル、4−メトキシテトラヒドロピラン−4−イル、テトラヒドロチオピラン−2−イル、4−メトキシテトラヒドロチオピラン−4−イルのような「テトラヒドロピラニル又はテトラヒドロチオピラニル基」;テトラヒドロフラン−2−イル、テトラヒドロチオフラン−2−イルのような「テトラヒドロフラニル又はテトラヒドロチオフラニル基」;トリメチルシリル、トリエチルシリル、イソプロピルジメチルシリル、t−ブチルジメチルシリル、メチルジイソプロピルシリル、メチルジ−t−ブチルシリル、トリイソプロピルシリルのようなトリ−(C−Cアルキル)シリル基、ジフェニルメチルシリル、ジフェニルブチルシリル、ジフェニルイソプロピルシリル、フェニルジイソプロピルシリルのような(C−Cアルキル)ジアリールシリル又はジ−(C−Cアルキル)アリールシリル基等の「シリル基」;メトキシメチル、1,1−ジメチル−1−メトキシメチル、エトキシメチル、プロポキシメチル、イソプロポキシメチル、ブトキシメチル、t−ブトキシメチルのようなC−Cアルコキシメチル基、2−メトキシエトキシメチルのようなC−CアルコキシC−Cアルコキシメチル基、2,2,2−トリクロロエトキシメチル、ビス(2−クロロエトキシ)メチルのようなC−Cハロゲン化アルコキシメチル等の「アルコキシメチル基」;1−エトキシエチル、1−(イソプロポキシ)エチルのようなC−Cアルコキシエチル基、2,2,2−トリクロロエチルのようなハロゲン化エチル基等の「置換エチル基」;ベンジル、α−ナフチルメチル、β−ナフチルメチル、ジフェニルメチル、トリフェニルメチル、α−ナフチルジフェニルメチル、9−アンスリルメチルのような1乃至3個のアリ−ル基で置換されたC−Cアルキル基、4−メチルベンジル、2,4,6−トリメチルベンジル、3,4,5−トリメチルベンジル、4−メトキシベンジル、4−メトキシフェニルジフェニルメチル、2−ニトロベンジル、4−ニトロベンジル、4−クロロベンジル、4−ブロモベンジル、4−シアノベンジルのようなC−Cアルキル、C−Cアルコキシ、ニトロ、ハロゲン、シアノ基でアリ−ル環が置換された1乃至3個のアリ−ル基で置換されたC−Cアルキル基等の「アラルキル基」;ビニルオキシカルボニル、アリルオキシカルボニルのような「アルケニルオキシカルボニル基」;ベンジルオキシカルボニル、4−メトキシベンジルオキシカルボニル、3,4−ジメトキシベンジルオキシカルボニル、2−ニトロベンジルオキシカルボニル、4−ニトロベンジルオキシカルボニルのような、1又は2個のC−Cアルコキシ又はニトロ基でアリ−ル環が置換されていてもよい「アラルキルオキシカルボニル基」であり、好適には、置換可アルキルカルボニル基、シリル基又はアラルキル基である。
上記において、R2aの定義における「保護されてもよいカルボキシル基」の「保護基」は、有機合成化学の分野で使用されるカルボキシル基の保護基であれば特に限定はされないが、例えば、「カルボキシル基のエステルに斯かる一般的保護基」であり、好適には、前記「C−Cアルキル基」;エテニル、1−プロペニル、2−プロペニルのような「C−Cアルケニル基」;エチニル、1−プロピニル、2−プロピニルのような「C−Cアルキニル基」;前記「C−Cハロゲン化アルキル基」;2−ヒドロキシエチル、2,3−ジヒドロキシプロピル、3−ヒドロキシプロピル、3,4−ジヒドロキシブチル、4−ヒドロキシブチルのようなヒドロキシ「C−Cアルキル基」;アセチルメチルのような「C−Cアルキルカルボニル」−「C−Cアルキル基」;前記「アラルキル基」;又は前記「シリル基」であり、好適には、C−Cアルキル基又はアラルキル基である。
上記において、R2aの定義における「保護されてもよいアミノ基」の「保護基」は、有機合成化学の分野で使用されるアミノ基の保護基であれば特に限定はされないが、例えば、前記「ヒドロキシ基のエステルに斯かる一般的保護基」における、「アルキルカルボニル基」;「アリールカルボニル基」;「アルコキシカルボニル基」;「アルケニルオキシカルボニル基」;「アラルキルオキシカルボニル基」;「シリル基」;又は「アラルキル基」と同様な基を示すか或いはN,N−ジメチルアミノメチレン、ベンジリデン、4−メトキシベンジリデン、4−ニトロベンジリデン、サリシリデン、5−クロロサリシリデン、ジフェニルメチレン、(5−クロロ−2−ヒドロキシフェニル)フェニルメチレンのような「シッフ塩基を形成する置換されたメチレン基」であり、好適には、アルキルカルボニル基、アリールカルボニル基又はアルコキシカルボニル基であり、最も好適には、アルコキシカルボニル基である。
保護・脱保護が必要な工程は、既知の方法(例えば、”Protective Groups in Organic Synthesis” (Theodora W. Greene、Peter G. M.Wuts著、 1999年、A Wiley-Interscience Publication発行)等に記載の方法)に準じて行われる。
本発明の前記一般式(I)を有するベンゾオキサゾール誘導体又はその薬理上許容される塩を、医薬として使用する場合には、それ自体或は適宜の薬理学的に許容される、賦形剤、希釈剤等と混合し、例えば、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤若しくはシロップ剤等による経口的又は注射剤若しくは坐剤等による非経口的に投与することができる。
これらの製剤は、賦形剤(例えば、乳糖、白糖、葡萄糖、マンニトール、ソルビトールのような糖誘導体;トウモロコシデンプン、バレイショデンプン、α澱粉、デキストリンのような澱粉誘導体;結晶セルロースのようなセルロース誘導体;アラビアゴム;デキストラン;プルランのような有機系賦形剤;軽質無水珪酸、合成珪酸アルミニウム、珪酸カルシウム、メタ珪酸アルミン酸マグネシウムのような珪酸塩誘導体;燐酸水素カルシウムのような燐酸塩;炭酸カルシウムのような炭酸塩;及び、硫酸カルシウムのような硫酸塩等の無機系賦形剤を挙げることができる。)、滑沢剤(例えば、ステアリン酸、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウムのようなステアリン酸金属塩;タルク;コロイドシリカ;ビーガム、ゲイ蝋のようなワックス類;硼酸;アジピン酸;硫酸ナトリウムのような硫酸塩;グリコール;フマル酸;安息香酸ナトリウム;DLロイシン;脂肪酸ナトリウム塩;ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸マグネシウムのようなラウリル硫酸塩;無水珪酸、珪酸水和物のような珪酸類;及び、上記澱粉誘導体を挙げることができる。)、結合剤(例えば、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、マクロゴール、及び、前記賦形剤と同様の化合物を挙げることができる。)、崩壊剤(例えば、低置換度ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシルメチルセルロース、カルボキシルメチルセルロースカルシウム、内部架橋カルボキシルメチルセルロースナトリウムのようなセルロース誘導体;及び、カルボキシルメチルスターチ、カルボキシルメチルスターチナトリウム、架橋ポリビニルピロリドンのような化学修飾されたデンプン・セルロース類を挙げることができる。)、安定剤(メチルパラベン、プロピルパラベンのようなパラオキシ安息香酸エステル類;クロロブタノール、ベンジルアルコール、フェニルエチルアルコールのようなアルコール類;塩化ベンザルコニウム;フェノール、クレゾールのようなフェノール類;チメロサール;デヒドロ酢酸;及び、ソルビン酸を挙げることができる。)、矯味矯臭剤(例えば、通常使用される、甘味料、酸味料及び香料等を挙げることができる。)、希釈剤等の添加剤を用いて周知の方法で製造される。
その使用量は症状、年齢等により異なるが、経口投与の場合には、1回当り1日下限0.0015mg/kg体重(好適には、0.008mg/kg体重)、上限70mg/kg体重(好適には、7mg/kg体重)を、静脈内投与の場合には、1回当り1日下限0.00015mg/kg体重(好適には、0.0008mg/kg体重)、上限8.5mg/kg体重(好適には、5mg/kg体重)を成人に対して、1日当り1乃至6回症状に応じて投与することが望ましい。
次に実施例、参考例、試験例及び製剤例を挙げて、本発明を詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例のカラムクロマトグラフィーにおける溶出はTLC(Thin Layer Chromatography,薄層クロマトグラフィー)による観察下に行われた。TLC観察においては、TLCプレートとしてメルク(Merck)社製のシリカゲル60F254を、展開溶媒としてはカラムクロマトグラフィーで溶出溶媒として用いられた溶媒を、検出法としてUV検出器を採用した。カラム用シリカゲルは同じくメルク社製のシリカゲルSK−85(230〜400メッシュ)を用いた。尚、実施例で用いる略号は、次のような意義を有する。
mg:ミリグラム,g:グラム,mL:ミリリットル,MHz:メガヘルツ。
(実施例1)4−[4−(ベンゾキサゾール−2−イルアミノ)−フェニル]−ピペラジン−1−カルボン酸 [4−(2−ヒドロキシ−エトキシ)−2−トリフルオロメチル−フェニル]−アミド(化合物番号1−25)
トリホスゲン(119 mg)のジクロロメタン(10 mL)溶液に(参考例5)で得た4−[2−(tert−ブチル−ジメチル−シラノキシ)−エトキシ]−2−トリフルオロメチル−フェニルアミン(335 mg)とジイソプロピルエチルアミン(0.38 mL)のジクロロメタン(10 mL)溶液を室温でゆっくり滴下した。この混合物に、(参考例2)で得られたベンゾキサゾール−2−イル−(4−ピペラジン−1−イル−フェニル)−アミン(294 mg)とジイソプロピルエチルアミン(0.383 mL)のジクロロメタン(10 mL)溶液を室温で加えた。15時間後、反応混合物を濃縮し、カラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:酢酸エチル 5:1→1:2)で精製し、シリルエーテル511 mg(78%)を白色固体として得た。このシリルエーテルを無水テトラヒドロフラン溶液中でテトラブチルアンモニウム フルオリドにより脱保護し、標記化合物409 mg(97%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,DMSO-d6):δ(ppm)=10.32(1H, s), 8.21(1H, s), 7.60(2H, d, J=9.0Hz), 7.44(1H, d, J=7.8Hz), 7.39(1H, d, J=7.8Hz), 7.29(1H, d, J=9.0Hz), 7.22-7.15(2H, m), 7.16(1H, s), 7.01(2H, d, J=9.0Hz), 4.90(1H, dd, J=5.5 and 5.4Hz), 4.05(2H, dd, J=4.9 and 4.9Hz), 3.72(2H, dd, J=9.8 and 5.5Hz), 3.56(4H, t, J=4.9Hz), 3.08(4H, t, J=4.5Hz).
MS(ES) m/z:542 (M + H)+.
融点: 114-116℃。
(実施例2)4−[4−(ベンゾキサゾール−2−イルアミノ)−フェニル]−ピペラジン−1−カルボン酸 [2−クロロ−5−(2−ヒドロキシ−エトキシ)−フェニル]−アミド(化合物番号1−37)
(実施例1)と同様の方法で、(参考例2)で得たベンゾキサゾール−2−イル−(4−ピペラジン−1−イル−フェニル)−アミン(690 mg)と(参考例8)で得た5−[2−(tert−ブチル−ジメチル−シラニルオキシ)−エトキシ]−2−クロロ−フェニルアミン(779 mg)からシリルエーテル991 mg(68%)を白色固体として得た。このシリルエーテルを無水テトラヒドロフラン溶液中でテトラブチルアンモニウム フルオリドにより脱保護し、標記化合物579 mg(72%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,DMSO-d6):δ(ppm)=10.3(1H, s), 8.18(1H, s), 7.60(2H, d, J=9.0Hz), 7.43(1H, d, J=7.8Hz), 7.39(1H, d, J=7.8Hz), 7.31(1H, d, J=8.6Hz), 7.19(2H, d, J=2.7Hz), 7.17(1H, dd, J=7.6 and 0.9Hz), 7.07(1H, ddd, J=7.8, 7.8 and 1.2Hz), 7.01(2H, d, J=9.0Hz), 4.86(1H, t, J=5.5Hz), 3.95(2H, t, J=5.1Hz), 3.69(2H, q, J=5.3Hz), 3.61(4H, t, J=4.9Hz), 3.12(4H, t, J=5.1Hz)
MS(ES) m/z:508 (M + H)+.
融点:171-172℃.
(実施例3)4−[5−(ベンゾキサゾール−2−イルアミノ)−ピリジン−2−イル]−ピペラジン−1−カルボン酸 [2−クロロ−5−(2−ヒドロキシ−エトキシ)−フェニル]−アミド(化合物番号2−37)
(実施例1)と同様の方法で、(参考例12)で得られたベンゾキサゾール−2−イル−(6−ピペラジン−1−イル−ピリジン−3−イル)−アミン(295 mg)と(参考例10)で得た5−[2−(tert−ブチル−ジメチル−シラニルオキシ)−エトキシ]−2−クロロ−フェニルアミン(301 mg)からシリルエーテル356 mg(57%)を薄褐色固体として得た。このシリルエーテルを無水テトラヒドロフラン溶液中でテトラブチルアンモニウム フルオリドにより脱保護し、標記化合物218 mg(75%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,DMSO-d6):δ(ppm)=10.3(1H, s), 8.43(1H, d, J=2.8Hz), 8.17(1H, s), 8.00(1H, dd, J=9.1 and 2.9Hz), 7.44(1H, d, J=7.8Hz), 7.38(1H, d, J=7.4Hz), 7.31(2H, d, J=9.0Hz), 7.18(1H, ddd, J=7.6, 7.6 and 1.2Hz), 7.19(1H, d, J=3.1Hz), 7.08(1H, ddd, J=7.6, 7.6 and 1.3Hz), 6.96(1H, d, J=9.0Hz), 6.72(1H, dd, J=8.8 and 2.9Hz), 4.88(1H, t, J=5.5Hz), 3.95(2H, t, J=5.1Hz), 3.69(2H, q, J=5.3Hz), 3.59-3.57(4H, m), 3.51-3.49(4H, m)
MS(ES) m/z:509 (M + H)+.
融点:200-203℃.
(実施例4)4−[4−(ベンゾキサゾール−2−イルアミノ)−フェニル]−ピペラジン−1−カルボン酸 [2−クロロ−4−(2−ヒドロキシ−エトキシ)−フェニル]−アミド(化合物番号1−13)
(参考例16)で得た4−[2−(tert−ブチル−ジメチル−シラニルオキシ)−エトキシ]−2−クロロ−安息香酸(330 mg)の無水テトラヒドロフラン(10 mL)にジフェニルりん酸アジド(0.27 mL)、そしてトリエチルアミン(0.21 mL)を室温で加えた。反応混合物を3時間加熱還流し、そして(参考例2)で得られたベンゾキサゾール−2−イル−(4−ピペラジン−1−イル−フェニル)−アミン(294 mg)を加えた。反応混合物をさらに終夜加熱し、そして濃縮した。残渣物をカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:酢酸エチル 5:1→1:1)で精製し、シリルエーテル353 mg(57%)を黄白色固体として得た。このシリルエーテルを無水テトラヒドロフラン溶液中でテトラブチルアンモニウム フルオリドにより脱保護し、標記化合物249 mg(86%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,DMSO-d6):δ(ppm)=10.4(1H, s), 8.22(1H, s), 7.63(2H, d, J=8.6Hz), 7.46(1H, d, J=7.9Hz), 7.41(1H, d, J=7.8Hz), 7.30(1H, d, J=8.2Hz), 7.20(1H, dd, J=7.6 and 7.6Hz), 7.10(1H, dd, J=7.9 and 7.9Hz), 7.06(2H, d, J=2.4Hz), 7.04(1H, d, J=9.0Hz), 6.89(1H, dd, J=9.0 and 2.8Hz), 4.88(1H, t, J=5.5Hz), 4.00(2H, t, J=4.7Hz), 3.70(2H, q, J=5.1Hz), 3.59(4H, t, J=4.5Hz), 3.11(4H, t, J=4.9Hz)
MS(ES) m/z:508 (M + H)+.
融点:228-231℃。
(実施例5)4−[4−(ベンゾキサゾール−2−イルアミノ)−フェニル]−ピペラジン−1−カルボン酸 [2−クロロ−4−(2,3−ジヒドロキシ−プロポキシ)−フェニル]−アミド(化合物番号1−19)
(実施例4)と同様の方法で、(参考例19)で得た2−クロロ−4−(2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イルメトキシ)−安息香酸(286 mg)、と(参考例2)で得たベンゾキサゾール−2−イル−(4−ピペラジン−1−イル−フェニル)−アミン(294 mg)からウレア体253 mg(44%)を得た。このウレア体(253 mg)のメタノール(10 mL)溶液に1規定塩酸(0.44 mL)を室温で加えた。反応混合物を29時間攪拌し、濃縮した。残渣物をカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノール 50:1→5:1)で精製し、標記化合物 198 mg(84%)を薄褐色固体として得た。
1H NMR(400MHz,DMSO-d6):δ(ppm)=10.3(1H, s), 7.60(2H, d, J=9.0Hz), 7.43(1H, d, J=7.9Hz), 7.39(1H, d, J=7.4Hz), 7.28(2H, d, J=9.0Hz), 7.18(1H, ddd, J=7.6, 7.6 and 1.0Hz), 7.07(1H, ddd, J=7.6, 7.6 and 1.3Hz), 7.03(1H, d, J=2.7Hz), 7.01(2H, d, J=9.4Hz), 6.87(1H, dd, J=8.6 and 2.8Hz), 4.94(1H, d, J=5.1Hz), 4.65(1H, t, J=5.6Hz), 4.00(1H, dd, J=10.2 and 3.9Hz), 3.86(1H, dd, J=9.8 and 6.2Hz), 3.76(1H, dd, J=10.5 and 5.5Hz), 3.58(4H, t, J=5.1Hz), 3.43(2H, t, J=5.6Hz), 3.10(4H, t, J=4.9Hz)
MS(ES) m/z:538 (M + H)+.
融点:209-210℃.
(実施例6)4−[4−(ベンゾチアゾール−2−イルアミノ)−フェニル]−ピペラジン−1−カルボン酸 [2−クロロ−5−(2−ヒドロエトキシ)−フェニル]−アミド(化合物番号1−40)
(実施例1)と同様の方法で、(参考例20)で得られたベンゾチアゾール−2−イル−(4−ピペラジン−1−イル−フェニル)−アミン(310 mg)と(参考例10)で得た5−[2−(tert−ブチル−ジメチル−シラニルオキシ)−エトキシ]−2−クロロ−フェニルアミン(301 mg)からシリルエーテル388 mg(61%)を白色固体として得た。このシリルエーテルを無水テトラヒドロフラン溶液中でテトラブチルアンモニウム フルオリドにより脱保護し、標記化合物256 mg(80%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,DMSO-d6):δ(ppm)=10.2(1H, s), 8.18(1H, s), 7.74(2H, d, J=7.0Hz), 7.62(1H, d, J=9.0Hz), 7.52(1H, d, J=7.4Hz), 7.31(1H, d, J=8.6Hz), 7.28(1H, dd, J=7.0 and 7.0Hz), 7.19(1H, d, J=3.1Hz), 7.10(1H, dd, J=7.6 and 7.6Hz), 7.01(2H, d, J=9.0Hz), 6.72(1H, dd, J=8.6 and 3.1Hz), 4.87(1H, t, J=5.4Hz), 3.95(2H, t, J=4.9Hz), 3.69(2H, q, J=5.1Hz), 3.61(4H, t, J=5.0Hz), 3.12(4H, t, J=4.7Hz)
MS(ES) m/z:525 (M + H)+
融点:173-174℃.
(実施例7)4−[4−(ベンゾチアゾール−2−イルアミノ)−フェニル]−ピペラジン−1−カルボン酸 [2−クロロ−4−(2−ヒドロキシ−エトキシ)−フェニル]−アミド(化合物番号1−16)
(実施例4)と同様の方法で、(参考例16)で得た4−[2−(tert−ブチル−ジメチル−シラニルオキシ)−エトキシ]−2−クロロ−安息香酸(330 mg)と(参考例20)で得たベンゾチアゾール−2−イル−(4−ピペラジン−1−イル−フェニル)−アミン(310 mg)から、シリルエーテル330 mg(52%)を黄白色固体として得た。このシリルエーテルを無水テトラヒドロフラン溶液中でテトラブチルアンモニウム フルオリドにより脱保護し、標記化合物213 mg(79%)を薄黄色固体として得た。
1H NMR(400MHz,DMSO-d6):δ(ppm)=10.2(1H, s), 8.20(1H, s), 7.74(1H, d, J=7.4Hz), 7.61(2H, d, J=9.0Hz), 7.52(1H, d, J=8.2Hz), 7.28(1H, d, J=9.0Hz), 7.27(1H, d, J=7.5Hz), 7.10(1H, dd, J=7.8 and 7.9Hz), 7.04(1H, d, J=2.7Hz), 7.00(2H, d, J=9.4Hz), 6.87(1H, dd, J=8.8 and 2.6Hz), 4.87(1H, t, J=5.6Hz), 3.98(2H, t, J=4.9Hz), 3.69(2H, q, J=5.1Hz), 3.58(4H, t, J=4.7Hz), 3.11(4H, t, J=4.5Hz)
MS(ES) m/z:525 (M + H)+.
融点:184-186℃.
(実施例8)4−[4−(6−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イルアミノ)−フェニル]−ピペラジン−1−カルボン酸 [4−(2−ヒドロキシ−エトキシ)2−トリフルオロメチル−フェニル]−アミド(化合物番号1−30)
(実施例1)と同様の方法で、(参考例21)で得た(6−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−(4−ピペラジン−1−イル−フェニル)−アミン(340 mg)と(参考例5)で得た4−[2−(tert−ブチル−ジメチル−シラノキシ)−エトキシ]−2−トリフルオロメチル−フェニルアミン(335 mg)からシリルエーテル465 mg(66%)を茶白色固体として得た。このシリルエーテル(465 mg)より、標記化合物293 mg(75%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,DMSO-d6):δ(ppm)=10.0(1H, s), 8.20(1H, s), 7.59(2H, d, J=9.0Hz), 7.43(1H, d, J=8.6Hz), 7.38(1H, d, J=2.7Hz), 7.29(1H, d, J=8.6Hz), 7.20(1H, dd, J=8.5 and 3.0Hz), 7.16(1H, d, J=2.7Hz), 6.98(2H, d, J=9.0Hz), 6.88(1H, dd, J=8.6 and 2.7Hz), 4.89(1H, t, J=5.5Hz), 4.05(2H, t, J=4.8Hz), 3.76(3H, s), 3.72(2H, q, J=5.5Hz), 3.56(4H, t, J=5.0Hz), 3.07(4H, t, J=5.1Hz)
MS(ES) m/z:588 (M + H)+.
融点:113-115℃。
(実施例9)4−[4−(6−クロロ−ベンゾチアゾール−2−イルアミノ)−フェニル]−ピペラジン−1−カルボン酸 [4−(2−ヒドロキシ−エトキシ)2−トリフルオロメチル−フェニル]−アミド(化合物番号1−29)
(実施例1)と同様の方法で、(参考例22)で得た(6−クロロ−ベンゾチアゾール−2−イル)−(4−ピペラジン−1−イル−フェニル)−アミン(344 mg)と(参考例5)で得た4−[2−(tert−ブチル−ジメチル−シラノキシ)−エトキシ]−2−トリフルオロメチル−フェニルアミン(335 mg)からシリルエーテル428 mg(61%)を白色固体として得た。このシリルエーテル(428 mg)より、標記化合物333 mg(93%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,DMSO-d6):δ(ppm)=10.3(1H, s), 8.21(1H, s), 7.88(1H, d, J=2.0Hz), 7.59(2H, d, J=8.6Hz), 7.49(1H, d, J=9.0Hz), 7.29(2H, d, J=7.8Hz), 7.20(1H, dd, J=8.8 and 3.3Hz), 7.16(1H, d, J=3.1Hz), 7.00(2H, d, J=8.2Hz), 4.88(1H, t, J=5.5Hz), 4.04(2H, t, J=4.9Hz), 3.70(2H, q, J=5.5Hz), 3.55(4H, t, J=4.9Hz), 3.08(4H, t, J=5.7Hz)
MS(ES) m/z:593 (M + H)+.
融点:144-146℃.
(実施例10)4−[4−(ベンゾキサゾール−2−イルアミノ)−フェニル]−ピペラジン−1−カルボン酸 (3,5−ジフルオロ−ピリジン−2−イル)−アミド(化合物番号1−49)
(参考例2)で得たベンゾキサゾール−2−イル−(4−ピペラジン−1−イル−フェニル)−アミン(118 mg)と(参考例23)で得た3,5−ジフルオロ−ピリジン−2−イル)−カルバミックアシッド tert−ブチルエステル(184 mg)のアセトニトリル(10 mL)の混合物を1時間加熱還流し、濃縮した。残渣物をアセトニトリル中で激しく攪拌しながら加熱還流し、ろ取し、そして減圧乾燥し、標記化合物123 mg(68%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,DMSO-d6):δ(ppm)=10.3(1H, s), 9.22(1H, s), 8.25(1H, d, J=2.7Hz), 7.91(1H, ddd, J=11.0, 8.6 and 2.7Hz), 7.61(2H, d, J=9.0Hz), 7.43(1H, dd, J=7.8 and 1.0Hz), 7.39(1H, dd, J=7.8 and 1.0Hz), 7.18(1H, ddd, J=7.8, 7.6 and 1.0Hz), 7.08(1H, ddd, J=7.8, 7.6 and 1.0Hz), 7.02(2H, d, J=9.0Hz), 3.61(4H, t, J=4.9Hz), 3.10(4H, t, J=4.9Hz)
MS(ES) m/z:451 (M + H)+.
融点: 230-231℃.
(実施例11)4−[4−(ベンゾキサゾール−2−イルアミノ)−フェニル]−ピペラジン−1−カルボン酸 (3−シアノ−ピリジン−2−イル)−アミド(化合物番号1−55)
(実施例10)と同様の方法で、(参考例2)で得たベンゾキサゾール−2−イル−(4−ピペラジン−1−イル−フェニル)−アミン(118 mg)と(参考例24)で得た(3−シアノ−ピリジン−2−イル)−カルバミックアシッド tert−ブチルエステル(105 mg)から、標記化合物108 mg(62%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,DMSO-d6):δ(ppm)=10.4(1H, s), 9.86(1H, s), 8.60(1H, dd, J=4.8 and 1.8Hz), 8.25(1H, dd, J=7.7 and 1.8Hz), 7.63(2H, d, J=9.0Hz), 7.46(1H, dd, J=7.8 and 1.2Hz), 7.42(1H, dd, J=7.8 and 1.2Hz), 7.30(1H, dd, J=7.7 and 4.8Hz), 7.20(1H, ddd, J=7.8, 7.6 and 1.2Hz), 7.10(1H, ddd, J=7.8, 7.6 and 1.2Hz), 7.04(2H, d, J=9.0Hz), 3.66(4H, t, J=4.7Hz), 3.13(4H, t, J=4.7Hz)
MS(ES) m/z:440 (M + H)+.
融点: 192-194℃.
(実施例12)4−[4−(ベンゾキサゾール−2−イルアミノ)−フェニル]−ピペラジン−1−カルボン酸 (3−クロロ−ピリジン−2−イル)−アミド(化合物番号1−61)
(実施例10)と同様の方法で、(参考例2)で得たベンゾキサゾール−2−イル−(4−ピペラジン−1−イル−フェニル)−アミン(118 mg)と(参考例26)で得た(3−クロロ−ピリジン−2−イル)−カルバミックアシッド tert−ブチルエステル(110 mg)から、標記化合物94 mg(52%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,DMSO-d6):δ(ppm)=10.3(1H, s), 9.15(1H, s), 8.33(1H, dd, J=4.3 and 1.6Hz), 7.91(1H, dd, J=7.8 and 1.6Hz), 7.63(2H, d, J=9.0Hz), 7.46(1H, d, J=7.8Hz), 7.42(1H, d, J=7.8Hz), 7.25-7.18(2H, m), 7.10(1H, dd, J=7.8 and 7.8Hz), 7.04(2H, d, J=9.0Hz), 3.62(4H, t, J=4.7Hz), 3.11(4H, t, J=4.7Hz)
MS(ES) m/z:449 (M + H)+.
融点: 165-166℃。
(実施例13)4−[4−(ベンゾチアゾール−2−イルアミノ)−フェニル]−ピペラジン−1−カルボン酸 (3−クロロ−ピリジン−2−イル)−アミド(化合物番号1−64)
(実施例10)と同様の方法で、(参考例20)で得たベンゾチアゾール−2−イル−(4−ピペラジン−1−イル−フェニル)−アミン(118 mg)と(参考例26)で得た(3−クロロ−ピリジン−2−イル)−カルバミックアシッド tert−ブチルエステル(110 mg)から、標記化合物124 mg(67%)を灰色固体として得た。
1H NMR(400MHz,DMSO-d6):δ(ppm)=10.2(1H, s), 9.16(1H, s), 8.33(1H, d, J=4.9Hz), 7.91(1H, dd, J=8.0 and 1.5Hz), 7.77(1H, d, J=7.8Hz), 7.64(2H, d, J=9.0Hz), 7.55(1H, d, J=7.8Hz), 7.30(1H, ddd, J=7.8, 7.6 and 1.2Hz), 7.22(1H, dd, J=8.0 and 4.9Hz), 7.12(1H, ddd J=7.8, 7.6 and 1.2Hz), 7.03(2H, d, J=9.0Hz), 3.62(4H, t, J=4.9Hz), 3.12(4H, t, J=4.9Hz).
MS(ES) m/z:465 (M + H)+.
融点: 104-106℃.
(実施例14)4−[4−(ベンゾキサゾール−2−イルアミノ)−フェニル]−ピペラジン−1−カルボン酸 (3−メチル−ピリジン−2−イル)−アミド(化合物番号1−1)
(実施例10)と同様の方法で、(参考例2)で得たベンゾキサゾール−2−イル−(4−ピペラジン−1−イル−フェニル)−アミン(555 mg)と(参考例27)(3−メチル−ピリジン−2−イル)−チオカルバミックアシッド メチルエステル(0.65 g)から、標記化合物216 mg(27%)を灰色固体として得た。
1H NMR(400MHz,DMSO-d6):δ(ppm)=10.3(1H, s), 8.85(1H, s), 8.16(1H, d, J=2.8Hz), 7.61(2H, d, J=9.0Hz), 7.62-7.57(1H, m), 7.44(1H, d, J=8.2Hz), 7.39(1H, d, J=7.9Hz), 7.18(1H, dd, J=7.5 and 7.5Hz), 7.11-7.04(2H, m), 7.02(2H, d, J=9.4Hz), 3.64-3.58(4H, m), 3.13-3.04(4H, m), 2.13(3H, s)
MS(ES) m/z:429 (M + H)+.
Mp: 205-207 °C.
(実施例15)4−[4−(ベンゾチアゾール−2−イルアミノ)−フェニル]−ピペラジン−1−カルボン酸 (3−メチル−ピリジン−2−イル)−アミド(化合物番号1−4)
(実施例10)と同様の方法で、(参考例20)で得たベンゾチアゾール−2−イル−(4−ピペラジン−1−イル−フェニル)−アミン(125 mg)と(参考例27)(3−メチル−ピリジン−2−イル)−チオカルバミックアシッド メチルエステル(0.40 g)から、標記化合物91 mg(50%)を薄赤茶色固体として得た。
1H NMR(400MHz,DMSO-d6):δ(ppm)=10.2(1H, s), 8.89(1H, s), 8.19(1H, s), 7.77(1H, d, J=7.8Hz), 7.64(2H, d, J=7.8Hz), 7.60(1H, d, J=7.0Hz), 7.55(1H, d, J=7.8Hz), 7.31(1H, dd, J=7.6 and 7.6Hz), 7.16-7.09(2H, m), 7.03(2H, d, J=7.8Hz), 3.62(4H, brs), 3.11(4H, brs), 2.14(3H, s)
MS(ES+) m/z:445 (M + H)+.
Mp: 202-204 °C.
(実施例16)4−[4−(ベンゾキサゾール−2−イルアミノ)−フェニル]−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸 (3−メチル−ピリジン−2−イル)−アミド(化合物番号4−1)
(実施例10)と同様の方法で、(参考例33)で得たベンゾキサゾール−2−イル−[4−(1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル)−フェニル]−アミン(58 mg)と(参考例28)で得た2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3−メチルピリジン(83 mg)から、標記化合物47 mg(55%)を淡黄色固体として得た。
1H NMR(400MHz,DMSO-d6):δ(ppm)=2.12(3H, s), 2.57-2.45(2H, m), 3.67(2H, brs), 4.14(2H, brs), 6.17(1H, brs), 7.15-7.05(2H, m), 7.21(1H, brt, J=7.7Hz), 7.52-7.42(5H, m), 7.57(1H, brd, J=7.5Hz), 7.73(2H, d, J=8.2Hz), 8.16(1H, d, J=3.1Hz), 8.76(1H, s), 10.6(1H, s).
MS(APCI) m/z:426 (M + H)+.
融点: 210-214℃。
(実施例17)4−[4−(ベンゾキサゾール−2−イルアミノ)−フェニル]−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸 [2−クロロ−4−(2−ヒドロキシ−エトキシ)−フェニル]−アミド(化合物番号4−13)
(実施例4)と同様の方法で、(参考例16)で得た4−[2−(tert−ブチル−ジメチル−シラニルオキシ)−エトキシ]−2−クロロ−安息香酸(66 mg)と(参考例33)で得たベンゾキサゾール−2−イル−[4−(1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル)−フェニル]−アミン(58 mg)から、シリルエーテルを得た。このシリルエーテルを無水テトラヒドロフラン溶液中でテトラブチルアンモニウム フルオリドにより脱保護し、標記化合物61 mg(60%)を薄黄色固体として得た。
1H NMR(400MHz,DMSO-d6):δ(ppm)=2.56-2.47(2H, m), 3.72-3.63(4H, m), 3.98(2H, t, J=4.9Hz), 4.13(2H, brs), 4.87(1H, t, J=5.2Hz), 6.17(1H, brs), 6.88(1H, dd, J=8.6 and 2.7Hz), 7.04(1H, d, J=2.7Hz), 7.12(1H, ddd, J=10.7, 10.7 and 3.9Hz), 7.21(1H, ddd, J=10.6, 10.6 and 3.7Hz), 7.31(1H, d, J=8.6Hz), 7.45(1H, brd, J=7.1Hz), 7.48(1H, d, J=8.2Hz), 7.49(2H, d, J=8.6Hz), 7.73(2H, d, J=8.6Hz), 8.11(1H, s), 10.6(1H, s).
MS(APCI) m/z:505, 507 (M + H)+.
融点: 195-199℃.
(実施例18)4−[4−(ベンゾキサゾール−2−イルアミノ)−フェニル]−ピペリジン−1−カルボン酸 [2−クロロ−4−(2−ヒドロキシ−エトキシ)−フェニル]−アミド(化合物番号3−13)
(実施例4)と同様の方法で、(参考例16)で得た4−[2−(tert−ブチル−ジメチル−シラニルオキシ)−エトキシ]−2−クロロ−安息香酸(66 mg)と(参考例34)で得たベンゾキサゾール−2−イル−(4−ピペリジン−4−イル−フェニル)−アミン(59 mg)から、シリルエーテルを得た。このシリルエーテルを無水テトラヒドロフラン溶液中でテトラブチルアンモニウム フルオリドにより脱保護し、標記化合物52 mg(51%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,DMSO-d6):δ(ppm)=1.64-1.49(2H, m), 1.83-1.73(2H, m), 2.78-2.65(1H, m), 2.88(2H, t, J=12.5Hz), 3.70(2H, brs), 3.98(2H, brs), 4.21(2H, brd, J=13.3Hz), 4.87(1H, brs), 6.88(1H, brd, J=9.0Hz), 7.04(1H, brs), 7.14-7.07(1H, m), 7.32-7.17(4H, m), 7.50-7.40(2H, m), 7.67(2H, d, J=7.4Hz), 8.10(1H, s), 10.5(1H, s).
MS(APCI) m/z:507, 509 (M + H)+.
融点: 184-187℃.
(実施例19)4−[4−(ベンゾキサゾール−2−イルアミノ)−フェニル]−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸 [2−クロロ−4−(2,3−ジヒドロキシ−プロポキシ)−フェニル]−アミド(化合物番号4−19)
(実施例4)と同様の方法で、(参考例19)で得た2−クロロ−4−(2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イルメトキシ)−安息香酸(57 mg)、と(参考例33)で得たベンゾキサゾール−2−イル−[4−(1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル)−フェニル]−アミン(58 mg)からウレア体を得た。このウレア体を(実施例5)と同様の方法で脱保護し、標記化合物46 mg(43%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,DMSO-d6):δ(ppm)=2.56-2.47(2H, m), 3.43(2H, t, J=5.6Hz), 3.66(2H, t, J=5.5Hz), 3.80-3.73(1H, dd, J=9.6 and 5.2Hz), 3.86(1H, dd, J=9.8 and 6.3Hz), 4.00(1H, dd, J=10.0 and 4.1Hz), 4.13(2H, brs), 4.67(1H, t, J=5.7Hz), 4.96(1H, d, J=5.1Hz), 6.17(1H, brs), 6.87(1H, dd, J=9.0 and 2.8Hz), 7.03(1H, d, J=3.1Hz), 7.12(1H, brt like, J=8.0Hz), 7.21(1H, brt like, J=7.8Hz), 7.31(1H, d, J=9.0Hz), 7.45(1H, d, J=7.9Hz), 7.49(2H, d, J=8.6Hz), 7.51-7.45(1H, m), 7.73(2H, d, J=8.6Hz), 8.12(1H, s), 10.6(1H, s).
MS(APCI) m/z:535, 537 (M + H)+.
融点: 219-222℃.
(実施例20)4−[4−(ベンゾキサゾール−2−イルアミノ)−フェニル]−ピペリジン−1−カルボン酸 [2−クロロ−4−(2,3−ジヒドロキシ−プロポキシ)−フェニル]−アミド(化合物番号3−19)
(実施例4)と同様の方法で、(参考例19)で得た2−クロロ−4−(2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イルメトキシ)−安息香酸(57 mg)、と(参考例34)で得たベンゾキサゾール−2−イル−(4−ピペリジン−4−イル−フェニル)−アミン(59 mg)からウレア体を得た。このウレア体を(実施例5)と同様の方法で脱保護し、標記化合物25 mg(23%)を薄赤色固体として得た。
1H NMR(400MHz,DMSO-d6):δ(ppm)=1.64-1.49(2H, m), 1.83-1.74(2H, m), 2.77-2.65(1H, m), 2.88(2H, t, J=11.9Hz), 3.43(2H, t, J=5.7Hz), 3.81-3.74(1H, m), 3.86(1H, dd, J=9.6 and 6.1Hz), 4.00(1H, dd, J=10.2 and 3.9Hz), 4.21(2H, d, J=13.3Hz), 4.67(1H, t, J=5.6Hz), 4.96(1H, d, J=5.1Hz), 6.87(1H, dd, J=9.0 and 2.8Hz), 7.03(1H, d, J=2.7Hz), 7.10(1H, brt like, J=7.6Hz), 7.20(1H, brt like, J=7.4Hz), 7.25(2H, d, J=8.2Hz), 7.28(1H, d, J=8.6Hz), 7.44(2H, dd like, J=14.1 and 7.9Hz), 7.67(2H, d, J=9.0Hz), 8.10(1H, s), 10.5(1H, s).
MS(APCI) m/z:537, 539 (M + H)+.
融点: 187-191℃。
(参考例1)4−[4−(ベンゾキサゾール−2−イルアミノ)−フェニル]−ピペラジン−1−カルボン酸 tert−ブチルエステル
N−tert−ブチロキシカルボニル−N’−(4−アミノフェニル)−ピペラジン(5.44 g)、2−クロロベンゾオキサゾール(2.6 mL)、そしてトリエチルアミン(3.3 mL)の無水テトラヒドロフラン(100 mL)溶液を11日間加熱還流し、そして濃縮した。残渣物を酢酸エチル/水(1:1)中で激しく攪拌し、ろ取し、水とジイソプロピルエーテルで洗浄し、そして減圧乾燥し、標記化合物6.29 g(81%)を薄灰色固体として得た。
MS(ES+) m/z:395 (M + H)+.
(参考例2)ベンゾキサゾール−2−イル−(4−ピペラジン−1−イル−フェニル)−アミン
(参考例1)で得た4−[4−(ベンゾキサゾール−2−イルアミノ)−フェニル]−ピペラジン−1−カルボン酸 tert−ブチルエステル(6.29 g)とアニソール(0.5 mL)のジクロロメタン(100 mL)懸濁液にトリフルオロ酢酸(20 mL)を室温で加えた。生成した濃茶色溶液を室温で5時間攪拌し、そして濃縮した。残渣物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(200 mL,ゆっくり滴下)で塩基性にし、そして2時間攪拌した。析出した固体をろ取し、水とジイソプロピルエーテルで洗浄し、そして減圧乾燥し、標記化合物4.45 g(95%)を灰色固体として得た。
MS(ES+) m/z:295 (M + H)+.
(参考例3)2−(4−ニトロ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−エタノール
5−フルオロ−2−ニトロベンゾトリフルオリド(10.5 g)のエチレングリコール(80 mL)溶液にtert−ブトキシカリウム(6.18 g)を室温で加えた。混合物を4時間攪拌し、酢酸エチルで希釈し、水と飽和食塩水で洗浄し、そして濃縮した。残渣物をカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:酢酸エチル 3:1)で精製し、標記化合物11.3 g(90%)を黄白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3):δ(ppm)=8.01(1H, d, J=9.0Hz), 7.33(1H, d, J=2.8Hz), 7.14(1H, dd, J=9.0 and 2.7Hz), 4.52(1H, s), 4.21(2H, t, J=4.5Hz), 4.04(2H, t, J=4.5Hz).
(参考例4)tert−ブチル−ジメチル−[2−(4−ニトロ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−エトキシ]−シラン
(参考例3)で得た2−(4−ニトロ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−エタノール(11.3 g)、イミダゾール(6.11 g)、そしてtert−ブチルジメチルシリル クロリド(8.12 g)のジメチルホルムアミド(120 mL)溶液を室温で15時間攪拌した。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液と飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、そして濃縮し、標記化合物(19.0 g、定量的収量)を黄色オイルとして得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3):δ(ppm)=7.94(1H, s), 7.24(1H, d, J=2.4Hz), 7.06(1H, dd, J=9.0 and 2.7Hz), 4.09(2H, t, J=4.9Hz), 3.92(2H, t, J=4.9Hz), 0.81(9H, s), 0.01(6H, s)。
(参考例5)4−[2−(tert−ブチル−ジメチル−シラニルオキシ)−エトキシ]−2−トリフルオロメチル−フェニルアミン
(参考例4)で得たtert−ブチル−ジメチル−[2−(4−ニトロ−3−トリフルオロメチル−フェノキシ)−エトキシ]−シラン(16.4 g)とパラジウム炭素(10%、1.64 g)のテトラヒドロフラン(200 mL)の懸濁液を水素雰囲気下、室温で23時間攪拌し、ろ過し、そして濃縮した。残渣物をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル 1:0→5:1)で精製し、標記化合物14.9 g(99%)を黄色オイルとして得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3):δ(ppm)=6.98(1H, d, J=2.7Hz), 6.91(1H, dd, J=8.8 and 2.9Hz), 6.68(1H, d, J=8.6Hz), 3.99-3.91(4H, m), 3.86(2H, brs), 0.90(9H, s), 0.09(6H, s).
(参考例6)2−(4−クロロ−3−ニトロ−フェノキシ)−エタノール
4−クロロ−3−ニトロフェノール(8.67 g)、2−ブロモエタノール(3.9 mL)、そして炭酸カリウム(8.29 g)のジメチルアセトアミド(80 mL)の懸濁液を80℃で20.5時間加熱した。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、炭酸水素ナトリウム飽和水溶液と飽和食塩水で洗浄し、そして濃縮した。残渣物をカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:酢酸エチル 1:0→1:1)で精製し、標記化合物14.4 g(定量的収量)をオレンジ色固体として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3):δ(ppm)=7.44(1H, s), 7.41(1H, d, J=3.1Hz), 7.09(1H, dd, J=8.8 and 3.0Hz), 4.12(2H, t, J=4.5Hz), 4.00(2H, brs), 2.04(1H, brs).
(参考例7)tert−ブチル−[2−(4−クロロ−3−ニトロ−フェノキシ)−エトキシ]−ジメチルシラン
(参考例4)と同様の方法で、(参考例6)で得た2−(4−クロロ−3−ニトロ−フェノキシ)−エタノール(10.9 g)とtert−ブチルジメチルシリル クロリド(9.04 g)から、標記化合物16.3 g(98%)を黄色オイルとして得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3):δ(ppm)=7.31(1H, d, J=3.9Hz), 7.30(1H, s), 6.98(1H, dd, J=8.8 and 2.9Hz), 3.98(2H, t, J=4.9Hz), 3.88(2H, t, J=4.7Hz), 0.81(9H, s), 0.00(6H, s).
(参考例8)5−[2−(tert−ブチル−ジメチル−シラニルオキシ)−エトキシ]−2−クロロ−フェニルアミン
(参考例7)で得られたtert−ブチル−[2−(4−クロロ−3−ニトロ−フェノキシ)−エトキシ]−ジメチルシラン(16.3 g)と塩化ニッケル(II)六水和物(23.3 g)を無水テトラヒドロフラン(200 mL)に懸濁させた。この懸濁液に水素化ほう素ナトリウム(7.27 g)を室温でゆっくりと少量ずつ加えた。17時間後、反応混合物を濃縮し粉末セルロース上に注ぎ、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えた。粉末セルロース上の反応生成物を酢酸エチルと水により溶出した。得られた溶出液の有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液と飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過し、そして濃縮した。残渣物をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル 1:0→4:1)で精製し、標記化合物12.4 g(84%)を黄色オイルとして得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3):δ(ppm)=7.02(1H, d, J=8.6Hz), 6.25(1H, d, J=2.7Hz), 6.19(1H, dd, J=9.0 and 2.7Hz), 3.92(2H, brs), 3.88-3.83(4H, m), 0.81(9H, s), 0.00(6H, s)。
(参考例9)4−(5−ニトロ−ピリジン−2−イル)−ピペラジン−1−カルボン酸 tert−ブチルエステル
2−クロロ−5−ニトロピリジン(7.90 g)、ピペラジン−1−カルボン酸 tert−ブチルエステル(11.2 g)、そして炭酸カリウム(6.90 g)のアセトニトリル(250 mL)懸濁溶液を4時間加熱還流した。反応混合物を濃縮し、酢酸エチルで希釈し、水と飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、ろ過し、そして濃縮した。残渣物を酢酸エチル/イソプロピルエーテル中で激しく攪拌し、濾取し、そして減圧乾燥し、標記化合物16.1 g(87%)を黄色固体として得た。
MS(FAB) m/z:309 (M + H)+.
(参考例10)4−(5−アミノ−ピリジン−2−イル)−ピペラジン−1−カルボン酸 tert−ブチルエステル
(参考例9)で得た4−(5−ニトロ−ピリジン−2−イル)−ピペラジン−1−カルボン酸 tert−ブチルエステル(10.8 g)と10%パラジウム炭素触媒(2.15 g)のエタノール(300 mL)懸濁液を室温で水素雰囲気下5時間攪拌した。反応混合物を濾過し、そして濃縮した。残渣物をイソプロピルエーテル中で激しく攪拌し、濾取し、そして減圧乾燥し、標記化合物6.59 g(68%)を薄ピンク色固体として得た。
MS(FAB) m/z:279 (M + H)+.
(参考例11)(3a)4−[5−(ベンゾキサゾール−2−イルアミノ)−ピリジン−2−イル]−ピペラジン−1−カルボン酸 tert−ブチルエステル
(参考例1)と同様の方法で、(参考例10)で得た4−(5−アミノ−ピリジン−2−イル)−ピペラジン−1−カルボン酸 tert−ブチルエステル(5.01 g)と2−クロロベンゾオキサゾール(3.04 g)から、標記化合物5.12 g(72%)を薄茶色固体として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3):δ(ppm)=8.27(1H, d, J=2.3Hz), 7.94(1H, dd, J=9.0 and 2.8Hz), 7.42(1H, d, J=7.8Hz), 7.30(1H, d, J=8.6Hz), 7.20(1H, dd, J=7.1 and 7.1Hz), 7.15(1H, brs), 7.09(1H, dd, J=7.1 and 7.0Hz), 6.71(1H, d, J=9.4Hz), 3.56(4H, dd, J=6.7 and 3.2Hz), 3.50(4H, dd, J=6.7 and 3.1Hz), 1.49(9H, s).
MS(ES) m/z:396 (M + H)+.
(参考例12)ベンゾキサゾール−2−イル−(6−ピペラジン−1−イル−ピリジン−3−イル)−アミン
(参考例2)と同様にして(参考例11)で得られた4−{5−[3−(2−メトキシ−5−メチル−フェニル)−ウレイド]−ピリジン−2−イル}−ピペラジン−1−カルボン酸 tert−ブチル エステル(3.89 g)から標記化合物2.68 g(92%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,DMSO-d6):δ(ppm)=10.3(1H, brs), 8.38(1H, s), 7.95(1H, d, J=8.6Hz), 7.43(1H, d, J=7.8Hz), 7.37(1H, d, J=7.4Hz), 7.17(1H, dd, J=7.6 and 7.6Hz), 7.07(1H, dd, J=7.8 and 7.9Hz), 6.85(1H, d, J=9.8Hz), 3.33(4H, brs), 3.33(1H, brs), 2.79(4H, brs)。
(参考例13)2−クロロ−4−ヒドロキシ−安息香酸メチルエステル
2−クロロ−4−ヒドロキシ安息香酸(4.20 g)と濃硫酸(2.5 mL)のメタノール(50 mL)溶液を3日間加熱還流した。反応混合物を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で中和し、そして酢酸エチルで抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、濃縮し、そして減圧乾燥して、標記化合物4.18 g(92%)を茶色固体として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3):δ(ppm)=7.83(1H, d, J=8.6Hz), 6.94(1H, d, J=2.7Hz), 6.76(1H, dd, J=8.6 and 2.4Hz), 5.63(1H, s), 3.89(3H, s).
(参考例14)2−クロロ−4−(2−ヒドロキシ−エトキシ)−安息香酸 メチルエステル
(参考例6)と同様の方法で、(参考例13)で得た2−クロロ−4−ヒドロキシ−安息香酸メチルエステル(4.18 g)と2−ブロモエタノール(5.2 mL)から、標記化合物5.16 g(定量的収量)を茶色オイルとして得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3):δ(ppm)=7.90(1H, dd, J=9.0 and 2.0Hz), 7.01(1H, dd, J=2.1 and 2.1Hz), 6.86(1H, ddd, J=5.4, 5.4 and 2.9Hz), 4.54(1H, s), 4.13(2H, t, J=5.5Hz), 4.00(2H, dd, J=9.2 and 4.2Hz), 3.91(3H, s).
(参考例15)4−[2−(tert−ブチル−ジメチル−シラニルオキシ)−エトキシ]−2−クロロ−安息香酸 メチルエステル
(参考例4)と同様の方法で、(参考例14)で得た2−クロロ−4−(2−ヒドロキシ−エトキシ)−安息香酸 メチルエステル(5.16 g)から、標記化合物7.38 g(96%)を黄色オイルとして得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3):δ(ppm)=7.76(1H, d, J=8.6Hz), 6.89(1H, d, J=2.8Hz), 6.73(1H, dd, J=8.8 and 2.6Hz), 3.98(2H, t, J=4.9Hz), 3.87(2H, t, J=4.9Hz), 3.80(3H, s), 0.81(9H, s), 0.01(6H, s).
(参考例16)4−[2−(tert−ブチル−ジメチル−シラニルオキシ)−エトキシ]−2−クロロ−安息香酸
(参考例15)で得た4−[2−(tert−ブチル−ジメチル−シラニルオキシ)−エトキシ]−2−クロロ−安息香酸 メチルエステル(7.38 g)の無水テトラヒドロフラン(80 mL)溶液にカリウム トリメチルシリルシラノラート(3.57 g)を室温で加えた。反応混合物を室温で18時間攪拌し、クエン酸水溶液で中和し、そして酢酸エチルで抽出した。有機層を水と飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、そして濃縮した。得られた固体をヘキサン中で激しく攪拌し、ろ取し、そして減圧乾燥をして、標記化合物3.98 g(56%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3):δ(ppm)=7.92(1H, d, J=9.0Hz), 6.91(1H, d, J=2.8Hz), 6.75(1H, dd, J=8.8 and 2.5Hz), 4.00(2H, t, J=4.9Hz), 3.88(2H, t, J=4.9Hz), 0.81(9H, s), 0.00(6H, s)。
(参考例17)2−クロロ−4−(2,3−ジヒドロ−プロポキシ)−安息香酸 メチルエステル
(参考例6)と同様の方法で、(参考例13)で得た2−クロロ−4−ヒドロキシ−安息香酸メチルエステル(4.18 g)と3−ブロモ−1,2−プロパンジオール(5.5 mL)から、標記化合物4.15 g(58%)を黄色オイルとして得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3):δ(ppm)=7.89(1H, d, J=8.6Hz), 7.01(1H, d, J=1.6Hz), 6.85(1H, dd, J=9.3 and 2.0Hz), 4.12-4.08(3H, m), 3.91(3H, s), 3.85(1H, brs), 3.78(1H, brs), 2.58(1H, brs), 2.00(1H, brs).
(参考例18)2−クロロ−4−(2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イルメトキシ)−安息香酸 メチルエステル
(参考例17)で得た2−クロロ−4−(2,3−ジヒドロ−プロポキシ)−安息香酸 メチルエステル(4.15 g)の無水テトラヒドロフラン(50 mL)溶液に2,2−ジメトキシプロパン(39 mL)とp−トルエンスルホン酸(400 mg)を室温で加えた。反応混合物を室温で15.5時間攪拌し、濃縮し、酢酸エチルで希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液と食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥し、そして濃縮した。残渣物をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル 10:1→5:1)で精製し、標記化合物3.69 g(77%)をオレンジ色固体として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3):δ(ppm)=7.86(1H, d, J=9.0Hz), 6.98(1H, d, J=2.7Hz), 6.83(1H, dd, J=8.8 and 2.6Hz), 4.50-4.44(1H, m), 4.16(1H, dd, J=8.4 and 6.5Hz), 4.07(1H, dd, J=9.4 and 5.5Hz), 3.98(1H, dd, J=9.4 and 5.5Hz), 3.89(3H, s), 3.90-3.87(1H, m), 1.46(3H, s), 1.40(3H, s).
(参考例19)2−クロロ−4−(2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イルメトキシ)−安息香酸
(参考例18)で得た2−クロロ−4−(2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン−4−イルメトキシ)−安息香酸 メチルエステル(3.69 g)の無水テトラヒドロフラン(40 mL)溶液にカリウム トリメチルシリルシラノラート(2.05 g)を室温で加えた。反応混合物を室温で6日間攪拌し、クエン酸水溶液で中和し、そして酢酸エチルで抽出した。有機層を水と飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、そして濃縮した。得られた固体をヘキサン中で激しく攪拌し、ろ取し、そして減圧乾燥をして、標記化合物2.88 g(82%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3):δ(ppm)=8.04(1H, d, J=8.6Hz), 7.03(1H, s), 6.88(1H, d, J=8.6Hz), 4.53-4.47(1H, m), 4.19(1H, dd, J=8.2 and 7.0Hz), 4.10(1H, dd, J=9.3 and 5.5Hz), 4.02(1H, dd, J=10.0 and 5.7Hz), 3.91(1H, dd, J=8.6 and 5.8Hz), 3.50(1H, s), 1.47(3H, s), 1.41(3H, s).
(参考例20)ベンゾチアゾール−2−イル−(4−ピペラジン−1−イル−フェニル)−アミン
N−tert−ブチロキシカルボニル−N’−(4−アミノフェニル)−ピペラジン(4.67 g)と2−クロロベンゾチアゾール(2.5 mL)の1−ブタノール(50 mL)溶液を24時間加熱還流し、濃縮した。残渣物をイソプロピルエーテル中で激しく攪拌し、ろ取し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、水、そしてイソプロピルエーテルで洗浄し、そして減圧乾燥し、標記化合物5.28 g(定量的収率)を灰色固体として得た。
MS(ES) m/z:311 (M + H)+
(参考例21)(6−メトキシ−ベンゾチアゾール−2−イル)−(4−ピペラジン−1−イル−フェニル)−アミン
(参考例20)と同様の方法で、N−tert−ブチロキシカルボニル−N’−(4−アミノフェニル)−ピペラジン(1.38 g)と2−クロロ−6−メトキシベンゾチアゾール(1.0 g)から、標記化合物882 mg(52%)を薄灰色固体として得た。
MS(ES) m/z:341 (M + H)+.
(参考例22)(6−クロロ−ベンゾチアゾール−2−イル)−(4−ピペラジン−1−イル−フェニル)−アミン
(参考例20)と同様の方法で、N−tert−ブチロキシカルボニル−N’−(4−アミノフェニル)−ピペラジン(1.36 g)と2,6−ジクロロベンゾチアゾール(1.0 g)から、標記化合物952 mg(56%)を灰色固体として得た。
MS(ES) m/z:345 (M + H)+.
(参考例23)3,5−ジフルオロ−ピリジン−2−イル)−カルバミックアシッド tert−ブチルエステル
3,5−ジフルオロ−ピリジン−2−イルアミン(3.98 g)の無水テトラヒドロフラン溶液(70 mL)中に、ナトリウムヘキサメチルジシラジド(38% テトラヒドロフラン溶液、32 mL)を室温で加えた。15分後、ジ・tert・ブチル ジカーボネート(6.07 g)の無水テトラヒドロフラン(6 mL)溶液を加えた。反応混合物を2時間室温で攪拌した。飽和塩化アンモニウム水溶液を加え、酢酸エチルで抽出した。有機層を硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮した。残渣物をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン/酢酸エチル 5:1→ジクロロメタン/酢酸エチル5:1)で精製し、標記化合物2.46 mg(35%)を黄白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3):δ(ppm)=8.14(1H, d, J=2.8Hz), 7.25(1H, ddd, J=9.8, 7.6 and 2.8Hz), 6.89(1H, brs), 1.53(9H, s).
(参考例24)(3−シアノ−ピリジン−2−イル)−カルバミックアシッド tert−ブチルエステル
(参考例23)と同様の方法で、3−シアノ−ピリジン−2−イルアミン(2.62 g)とジ・tert・ブチル ジカーボネート(4.36 g)から、標記化合物2.90 g(66%)を黄色固体として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3):δ(ppm)=8.59(1H, dd, J=5.0 and 1.8Hz), 7.94(1H, dd, J=7.8 and 1.8Hz), 7.55(1H, brs), 7.13(1H, dd, J=7.8 and 5.0Hz), 1.56(9H, s)。
(参考例25)3−クロロ−ピリジン−2−イルアミン
2,4−ジメトキシベンジルアミン(2.04 g)の無水テトラヒドロフラン(40 mL)溶液に、2,3−ジクロロピリジン(2.96 g)、酢酸パラジウム(46 mg)、BINAP(rac−2,2‘−ビス(ジフェニルフォスフィノ)−1,1’−ビナフチル, 184 mg)、そしてナトリウム tert−ブトキシド(2.88 g)を室温で加えた。反応混合物を10時間加熱還流し、酢酸エチルで希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、そして濃縮した。残渣物をカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル 20:1→5:1)精製し、4.05 gの黄色オイルを得た。このオイルのジクロロメタン(40 mL)溶液にトリフルオロ酢酸(15 mL)を室温で加えた。反応混合物を3時間室温で攪拌し、濃縮し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で中和し、そして酢酸エチルで抽出した。有機層を濃縮し、そしてカラムクロマトグラフィー(ヘキサン:酢酸エチル 10:1→1:1)で精製し、標記化合物1.09 g(85%、2工程)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3):δ(ppm)=7.99(1H, d, J=3.9Hz), 7.50(1H, dd, J=7.8 and 1.5Hz), 6.63(1H, dd, J=7.8 and 5.1Hz), 4.89(2H, brs).
(参考例26)(3−クロロ−ピリジン−2−イル)−カルバミックアシッド tert−ブチルエステル
(参考例23)と同様の方法で、(参考例25)で得た3−クロロ−ピリジン−イルアミン(1.09 g)とジ・tert・ブチル ジカーボネート(1.84g)から、標記化合物1.53 g(79%)を黄色固体として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3):δ(ppm)=8.39(1H, dd, J=4.7 and 1.6Hz), 7.67(1H, dd, J=7.9 and 1.5Hz), 7.29(1H, brs), 6.97(1H, dd, J=7.8 and 4.7Hz), 1.55(9H, s).
(参考例27)(3−メチル−ピリジン−2−イル)−チオカルバミックアシッド メチルエステル
2−アミノピコリン(4.41 g)と1,1,1,3,3,3−ヘキサメチルジシラザン(9.5 mL)の無水テトラヒドロフラン(35 mL)溶液中にn−ブチルリチウム(35 mL,2.6 M ヘキサン溶液)を−78℃、窒素雰囲気下で加えた。30分後、ジチオ炭酸 S,S−ジメチル(5 g)の無水テトラヒドロフラン(10 mL)溶液を反応混合物に加えた。反応混合物をゆっくりと室温まで温め、3日間攪拌し、水に注ぎ、ジクロロメタンで抽出した(2回)。有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、そして濃縮した。残渣物をカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン:酢酸エチル 4:1)で精製し、標記化合物1.81 g(24%)を薄緑色オイルとして得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3):δ(ppm)=8.49(1H, brs), 8.25(1H, d, J=3.5Hz), 7.26(1H, d, J=4.6Hz), 7.06(1H, dd, J=7.4 and 5.1Hz), 2.38(3H, s), 2.28(3H, s).
(参考例28)2−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3−メチルピリジン
ジ・tert・ブチル ジカーボネート(50.0 g)のn−ヘキサン(55 mL)溶液を58℃に加熱し、攪拌した。この溶液に、2−アミノピコリン(15.5 g)の酢酸エチル(20 mL)溶液を滴下した。3時間、58℃で加熱した後、室温に冷却し、n−ヘキサン(30 mL)を加え、1.5時間攪拌した。析出した沈殿をろ取し、乾燥し、標記化合物25.8 g(86%)を白色固体として得た。
MS(FAB) m/z:209 (M + H)+
(参考例29)4−トリフルオロメタンスルホニロキシ−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸 tert−ブチルエステル
リチウムジイソプロピルアミド (1.8 M テトラヒドロフラン溶液、9.5 mL)の無水テトラヒドロフラン溶液(20 mL)中に、4−オキソ−ピペリジン−1−カルボン酸 tert−ブチルエステル(3.0 g)の無水テトラヒドロフラン溶液(20 mL)を−78℃で窒素雰囲気下、ゆっくりと滴下した。30分後、N−フェニルトリフルオロメタンスルホンイミド (5.97 g)の無水テトラヒドロフラン(20 mL)溶液を滴下した。30分後、反応混合物を0℃まで温め、2時間攪拌した。反応混合物を濃縮し、ヘキサン:酢酸エチル(9:1,300 mL)溶液に溶かし、セライトでろ過した。ろ液を濃縮し、標記化合物 (4.85 g)をオレンジ色オイルとして得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3):δ(ppm)=5.75(1H, brs), 4.03(2H, dd, J=6.1 and 2.9Hz), 3.62(2H, t, J=5.7Hz), 2.45-2.40(2H, m), 1.47(9H, s).
(参考例30)4−(4−ベンジロキシカルボニルアミノフェニル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸 tert−ブチルエステル
(参考例29)で得た4−トリフルオロメタンスルホニロキシ−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸 tert−ブチルエステル (0.92 g)、テトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(160 mg)、炭酸カリウム(1.3 g)、そして(4−ベンジロキシカルボニルアミノフェニル)ホウ酸(0.80 g)のジメチルホルムアミド(50 mL)の溶液を100℃で3時間加熱した。反応混合物を酢酸エチルで希釈し、飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、そして濃縮した。残渣物をカラムクロマトグラフィーで精製(ヘキサン:酢酸エチル 2:1)し、標記化合物442 mgをピンク色固体で得た。
MS(ES+) m/z:409 (M + H)+.
(参考例31)4−(4−アミノフェニル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸 tert−ブチルエステル
(参考例30)で得た4−(4−ベンジロキシカルボニルアミノフェニル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸 tert−ブチルエステル (200 mg)の2 N 水酸化ナトリウム水溶液(5 mL)とメタノール(15 mL)の溶液を60−70℃で5時間加熱した。反応混合物を濃縮し、ジクロロメタンで希釈し、飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウム上で乾燥し、そして濃縮し、標記化合物をピンク色オイルとして得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3):δ(ppm)=7.17(2H, d, J=8.6Hz), 6.63(2H, d, J=8.6Hz), 5.87(1H, brs), 4.03(2H, s), 3.68(2H, brs), 3.60(2H, t, J=5.7Hz), 2.46(2H, brs), 1.48(9H, s).
(参考例32)4−(4−アミノ−フェニル)−ピペリジン−1−カルボン酸 tert−ブチルエステル
(参考例30)で得た4−(4−ベンジロキシカルボニルアミノフェニル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸 tert−ブチルエステル(100mg)、パラジウム炭素(15mg)のメタノール溶液(30ml)を水素雰囲気下、室温で1時間攪拌した。反応溶液をセライトろ過し、濃縮した。残渣物をクロマトグラフィーで精製(へキサン:酢酸エチル 5:2)し、標記化合物(57 mg)(84%)を黄色オイルで得た。
MS(ES+) m/z:277 (M + H)+
(参考例33)ベンゾキサゾール−2−イル−[4−(1,2,3,6−テトラヒドロ−ピリジン−4−イル)−フェニル]−アミン
(参考例1)と同様の方法で(参考例31)で得た4−(4−アミノフェニル)−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸 tert−ブチルエステル(500mg)と2−クロロベンゾオキサゾール(0.23 mL)から、Boc体を得た。このBoc体を(参考例2)と同様に脱保護し、標記化合物341 mg(64%)を得た。
MS(APCI) m/z:292 (M + H)+.
(参考例34)ベンゾキサゾール−2−イル−(4−ピペリジン−4−イル−フェニル)−アミン
(参考例1)と同様の方法で、(参考例32)で得た4−(4−アミノ−フェニル)−ピペリジン−1−カルボン酸 tert−ブチルエステル(500 mg)と2−クロロベンゾオキサゾール(0.23 mL)から、Boc体を得た。このBoc体を(参考例2)と同様に脱保護し、標記化合物489 mg(92%)を得た。
MS(APCI) m/z:294 (M + H)+
(試験例1)
(1)DGAT1の調製
報告されている方法に従って、マウスDGAT1を高発現させたミクロソーム画分を以下のように調製した(Cases, S. et al., Proc. Natl. Acad. Sci. U S A., 1998年,第95巻, p.13018-13023)。マウスDGAT1をコードするcDNAをマウスcDNAライブラリーよりポリメラーゼ連鎖反応(polymerase chain reaction:以下、「PCR」という)によりクローニングして、昆虫細胞ウイルスベクター(バキュロウイルス発現システム、Invitrogen)に導入した。昆虫細胞(High Five、Sf9、Sf21等、Invitrogen)にウイルスを感染させた後、細胞をバッファーA[0.1M sucrose, 50 mM KCl, 40mMリン酸カリウム(pH 7.4), 30mM EDTA、1% Protease inhibitor cocktail (SIGMA, P-8340)]に回収して、ポリトロンホモジナイザーにて破砕した。ホモジェネートを低速遠心処理(10,000×g、30分間)した上清をさらに高速遠心処理(100,000×g、60分)して、沈殿をミクロソーム画分としてバッファーAに再び懸濁し、これをDGAT1酵素とした。DGAT1酵素は小容量に分けて、-80℃にて保存した。
(2)DGAT1阻害活性試験
以下の組成の反応液[175 mM Tris-HCl (pH 8.0)、8 mM MgCl2、1 mg/ml BSA、0.5 mM 1,2-dioleoyl-sn-glycerol(10倍濃度のEtOH溶液を10%添加)、30μM [14C]-oleoyl-CoA (約50 mCi/mmol)、0.5% triton X-100、試験例1(1)で得られるDGAT1酵素(10μg)、試験化合物またはビークル(DMSO/MeOH, 7:3溶液、5%添加)、総容量50μl]を室温(23℃)で30分間インキュベーションした。反応液にイソプロパノール/1−ヘプタン/水(80:20:2, v/v/v)からなる反応停止液(70μl)を加えて撹拌し、次いで、水(30μl)および1−ヘプタン(100μl)を加えて撹拌した。1−ヘプタン層(50μl)をTLCプレートにスポットして、1−ヘキサン/ジエチルエーテル/酢酸(85:15:1, v/v/v)からなる展開溶媒にて展開した。BAS2000バイオイメージアナライザ(富士フィルム)によりトリグリセリド画分の放射活性を定量して、コントロールと比較することにより試験化合物の阻害活性を以下の式により算出した。なお、未反応(0分間インキュベーション)の放射活性をバックグラウンドとした。
阻害率 = 100−[(試験化合物添加時の放射活性)−(バックグラウンド)]/[(コントロールの放射活性)−(バックグラウンド)]×100
実施例1、2、3、4、5、7、12、16、17、18、19及び20の化合物は、試験化合物濃度0.1μg/mlにおいて50%以上の阻害率を示した。
なお、DGAT阻害活性試験は上記の方法に限定されず、例えば、ラット、マウス等の動物の小腸、脂肪組織または肝臓から調製したミクロソームをDGAT酵素として使用してもよい。また、培養細胞(3T3-L1脂肪細胞、初代培養脂肪細胞、Caco2細胞、HepG2細胞等)またはDGATを高発現させた培養細胞から調製したミクロソームをDGAT酵素として使用することもできる。さらに、多数の試験化合物を短時間で効率よく評価するためには、抽出操作を省略したフラッシュプレート(PerkinElmer)使用することができる。
(試験例2)
雄性C57BL/6Nマウス (7-15週令、体重17-35 g、日本チャールズリバー)に、化合物(10または30 mg/kg)と20%中性脂肪含有エマルジョン (イントラリピッド20%:テルモ(株))の混合物を経口投与(0.3 mL/マウス)した。投与1時間後にイソフルラン (フォーレン:アボットジャパン(株))吸入麻酔下にて開腹し、小腸リンパ管より小腸リンパ液を1-10 μL採取した。リンパ液中の中性脂肪濃度を市販のキット (トリグリセライド E テスト ワコー:和光純薬工業(株))を用いて測定し、20%エマルジョン投与群 (コントロール群)に対する中性脂肪濃度低下率を算出して中性脂肪吸収阻害活性とした。
実施例1の化合物は、60%以上の中性脂肪吸収阻害活性を示した。
上記の結果から、本発明の化合物は、優れたDGAT阻害作用を有し、肥満、肥満症、高脂血症、高TG血症、脂質代謝異常疾患、糖尿病、動脈硬化症、または、肥満に起因する高脂血症、高TG血症、脂質代謝異常疾患、糖尿病、動脈硬化症、もしくは、高血圧症等の治療剤もしくは予防剤として有用である。
製剤例1:カプセル剤
実施例2または4の化合物 50mg
乳糖 128mg
トウモロコシデンプン 70mg
ステアリン酸マグネシウム 2mg
250mg
上記処方の粉末を混合し、60メッシュのふるいを通した後、この粉末を250mgの3号ゼラチンカプセルに入れ、カプセル剤とする。
製剤例2:錠剤
実施例2または4の化合物 50mg
乳糖 126mg
トウモロコシデンプン 23mg
ステアリン酸マグネシウム 1mg
200mg
上記処方の粉末を混合し、トウモロコシデンプン糊を用いて湿式造粒、乾燥した後、打錠機により打錠して、1錠200mgの錠剤とする。この錠剤は必要に応じて糖衣を施すことができる。
本発明の一般式(I)を有する化合物またはその薬理上許容される塩は、優れたDGAT阻害作用を有し、温血動物(特に、ヒト)用の、肥満、肥満症、高脂血症、高TG血症、脂質代謝異常疾患、インスリン抵抗性症候群、耐糖能異常、糖尿病、糖尿病合併症(糖尿病性末梢神経障害、糖尿病性腎症、糖尿病性網膜症、糖尿病性大血管症等を含む)、白内障、妊娠糖尿病、多嚢胞卵巣症候群、動脈硬化症(上記および下記に示す疾患に起因する動脈硬化症を含む)、アテローム性動脈硬化症、糖尿病性動脈硬化症、または、肥満に起因する高脂血症、高TG血症、脂質代謝異常疾患、インスリン抵抗性症候群、耐糖能異常、糖尿病、糖尿病合併症(糖尿病性末梢神経障害、糖尿病性腎症、糖尿病性網膜症、糖尿病性大血管症等を含む)、白内障、妊娠糖尿病、多嚢胞卵巣症候群、動脈硬化症(上記および下記に示す疾患に起因する動脈硬化症を含む)、アテローム性動脈硬化症、糖尿病性動脈硬化症、高血圧症、脳血管障害、冠動脈疾患、脂肪肝、呼吸異常、腰痛、変形性膝関節症、痛風、もしくは、胆石症、好適には、肥満、肥満症、高脂血症、高TG血症、脂質代謝異常疾患、糖尿病、動脈硬化症、または、肥満に起因する高脂血症、高TG血症、脂質代謝異常疾患、糖尿病、動脈硬化症、もしくは、高血圧症、より好適には、肥満、肥満症、高脂血症、高TG血症、糖尿病、または、動脈硬化症の治療剤もしくは予防剤(特に、治療剤)として有用である。

Claims (18)

  1. 一般式(I)
    Figure 2007131584

    [式中、
    1は、水素原子、ハロゲン原子、C−Cアルキル基又はC−Cアルコキシ基を示し、
    は、C−Cアルキル基、置換基群aから選択される基で独立に1乃至5個置換されていてもよいC−C10アリール基、置換基群aから選択される基で独立に1乃至3個置換されていてもよい複素環基、置換基群aから選択される基で独立に1乃至3個置換されていてもよいC−C16アラルキル基又はC−Cアルキル基で1個置換されていてもよいC−Cシクロアルキル基を示し、
    Eは、式(II)、式(III)、式(IV)、式(V)又は式(VI)を有する基
    Figure 2007131584

    (ただし、窒素原子は、一般式(I)で表される化合物のカルボニル基の炭素原子と結合し、芳香環の炭素原子は一般式(I)で表される化合物のアミノ基の窒素原子と結合する。)を示し、
    Qは、酸素原子又は硫黄原子を示し、
    置換基群aは、ハロゲン原子、C−Cアルキル基、C−Cハロゲン化アルキル基、ヒドロキシ基で1又は2個置換されているC−Cアルキル基、カルボキシル基で1置換されているC−Cアルキル基、−P(=O)(OH)(O−C−Cアルキル)で1置換されているC−Cアルキル基、−P(=O)(O−C−Cアルキル)で1置換されているC−Cアルキル基、C−Cシクロアルキル基、C−Cアルコキシ基、C−Cハロゲン化アルコキシ基、ヒドロキシ基で1又は2個置換されているC−Cアルコキシ基、C−Cシクロアルキル基で1個置換されているC−Cアルコキシ基、C−Cアルケニルオキシ基、C−Cアルキニルオキシ基、(C−Cアルコキシ)−(C−Cアルキル)基、C−Cアルキルチオ基、カルボキシル基、C−Cアルコキシカルボニル基、アミノ基、モノ−C−Cアルキルカルボニルアミノ基、モノ−C−Cアルキルスルホニルアミノ基、モノ−C−Cアルキルアミノ基、ジ−(C−Cアルキル)アミノ基、N−(C−Cアルキル)−N−(C−Cヒドロキシアルキル)アミノ基、ジ−(C−Cヒドロキシアルキル)アミノ基、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシ基及びC−Cアルコキシカルボニル基で1置換されているC−Cアルキル基からなる群を示す。]
    を有するベンゾオキサゾール誘導体又はその薬理上許容される塩。
  2. 請求項1において、R1が水素原子であるベンゾオキサゾール誘導体又はその薬理上許容される塩。
  3. 請求項1又は2において、Rがハロゲン原子、C−Cアルキル基、C−Cハロゲン化アルキル基、ヒドロキシ基で1又は2個置換されているC−Cアルキル基、カルボキシル基で1置換されているC−Cアルキル基、C−Cアルコキシ基、ヒドロキシ基で1又は2個置換されているC−Cアルコキシ基、カルボキシル基、アミノ基、モノ−C−Cアルキルカルボニルアミノ基、シアノ基、ニトロ基、ヒドロキシ基及びC−Cアルコキシカルボニル基で1置換されているC−Cアルキル基からなる群から選択される基で独立に1乃至3個置換されていてもよいフェニル基若しくはピリジル基であるベンゾオキサゾール誘導体又はその薬理上許容される塩。
  4. 請求項1又は2において、Rがハロゲン原子、C−Cアルキル基、C−Cハロゲン化アルキル基、ヒドロキシ基で1又は2個置換されているC−Cアルコキシ基及びシアノ基からなる群から選択される基で独立に1乃至3個置換されていてもよいフェニル基若しくはピリジル基であるベンゾオキサゾール誘導体又はその薬理上許容される塩。
  5. 請求項1又は2において、Rがフッ素原子、塩素原子、メチル基及びトリフルオロメチル基からなる群から選択される基で2位が置換されていて、更に、2−ヒドロキシエトキシ基及び2,3−ジヒドロキシプロポキシ基からなる群から選択される基で4位若しくは5位が置換されているフェニル基;3−メチル−2−ピリジル基;3−シアノ−2−ピリジル基;又は3,5−ジフルオロ−2−ピリジル基であるベンゾオキサゾール誘導体又はその薬理上許容される塩。
  6. 請求項1又は2において、Rが2−クロロ−4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル基、2−クロロ−5−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル基、4−(2−ヒドロキシエトキシ)−2−トリフルオロメチルフェニル基、2−クロロ−4−(2,3−ジヒドロキシプロポキシ)フェニル基、4−(2,3−ジヒドロキシプロポキシ)−2−トリフルオロメチルフェニル基、2−クロロ−5−(2,3−ジヒドロキシプロポキシ)フェニル基又は3−メチル−2−ピリジル基であるベンゾオキサゾール誘導体又はその薬理上許容される塩。
  7. 請求項1乃至6から選択されるいずれか一項において、Eが上記式(II)を有する基であるベンゾオキサゾール誘導体又はその薬理上許容される塩。
  8. 請求項1乃至6から選択されるいずれか一項において、Eが上記式(III)を有する基であるベンゾオキサゾール誘導体又はその薬理上許容される塩。
  9. 請求項1乃至8から選択されるいずれか一項において、Qが酸素原子であるベンゾオキサゾール誘導体又はその薬理上許容される塩。
  10. 請求項1において、
    4−[4−(ベンゾキサゾール−2−イルアミノ)−フェニル]−ピペラジン−1−カルボン酸 [2−クロロ−4−(2−ヒドロキシ−エトキシ)−フェニル]−アミド、
    4−[4−(ベンゾキサゾール−2−イルアミノ)−フェニル]−ピペラジン−1−カルボン酸 [2−クロロ−4−(2,3−ジヒドロキシ−プロポキシ)−フェニル]−アミド、
    4−[4−(ベンゾキサゾール−2−イルアミノ)−フェニル]−ピペラジン−1−カルボン酸 [4−(2−ヒドロキシ−エトキシ)−2−トリフルオロメチル−フェニル]−アミド、
    4−[5−(ベンゾキサゾール−2−イルアミノ)−ピリジン−2−イル]−ピペラジン−1−カルボン酸 [2−クロロ−5−(2−ヒドロキシ−エトキシ)−フェニル]−アミド、
    4−[4−(ベンゾキサゾール−2−イルアミノ)−フェニル]−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸 [2−クロロ−4−(2−ヒドロキシ−エトキシ)−フェニル]−アミド又は
    4−[4−(ベンゾキサゾール−2−イルアミノ)−フェニル]−3,6−ジヒドロ−2H−ピリジン−1−カルボン酸 [2−クロロ−4−(2,3−ジヒドロキシ−プロポキシ)−フェニル]−アミド
    で表されるベンゾオキサゾール誘導体又はその薬理上許容される塩。
  11. 請求項1乃至10から選択されるいずれか一項に記載されたベンゾオキサゾール誘導体又はその薬理上許容される塩を有効成分として含有するアシルコエンザイムA:ジアシルグリセロールアシルトランスフェラーゼ阻害剤。
  12. 請求項1乃至10から選択されるいずれか一項に記載されたベンゾオキサゾール誘導体又はその薬理上許容される塩を有効成分として含有する医薬。
  13. 医薬が、アシルコエンザイムA:ジアシルグリセロールアシルトランスフェラーゼ阻害作用を有する請求項12に記載の医薬。
  14. 医薬が、肥満、肥満症、高脂血症、高TG血症、脂質代謝異常疾患、インスリン抵抗性症候群、耐糖能異常、糖尿病、糖尿病合併症(糖尿病性末梢神経障害、糖尿病性腎症、糖尿病性網膜症、糖尿病性大血管症を含む)、白内障、妊娠糖尿病、多嚢胞卵巣症候群、動脈硬化症(上記および下記に示す疾患に起因する動脈硬化症を含む)、アテローム性動脈硬化症又は糖尿病性動脈硬化症の治療及び/又は予防のための請求項13に記載の医薬。
  15. 医薬が、肥満に起因する下記の疾患:高脂血症、高TG血症、脂質代謝異常疾患、インスリン抵抗性症候群、耐糖能異常、糖尿病、糖尿病合併症(糖尿病性末梢神経障害、糖尿病性腎症、糖尿病性網膜症、糖尿病性大血管症を含む)、白内障、妊娠糖尿病、多嚢胞卵巣症候群、動脈硬化症(上記および下記に示す疾患に起因する動脈硬化症を含む)、アテローム性動脈硬化症、糖尿病性動脈硬化症、高血圧症、脳血管障害、冠動脈疾患、脂肪肝、呼吸異常、腰痛、変形性膝関節症、痛風又は胆石症の治療及び/又は予防のための請求項13に記載の医薬。
  16. 医薬が、肥満、肥満症又は肥満に起因する高脂血症、高TG血症、糖尿病、高血圧症若しくは動脈硬化症の治療及び/又は予防のための請求項13に記載の医薬。
  17. 医薬が、肥満又は肥満症の治療及び/又は予防のための請求項13に記載の医薬。
  18. 医薬が、小腸からの脂肪吸収を抑制するための請求項13に記載の医薬。
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