JP2007131509A - 陶磁器用釉薬の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】廃ガラスを主原料に用いた陶磁器用釉薬の製造方法を提供する。
【解決手段】廃ガラス50〜90重量%、粘土4〜18重量%、フリット1〜30重量%、長石・珪石・酸化アルミニウム・水酸化アルミニウム・石灰石・珪灰石・マグネサイト・水酸化マグネシウム・ドロマイトから数種類合計20重量%以下を加え、重量比合計100%の釉薬組成とする。必要に応じてCMC等の有機バインダーを加え、水とともに粉砕混合を行なうと得られる、陶磁器用釉薬の製造方法、及び釉薬成分に着色成分として鉄・銅・コバルト・マンガン・錫・チタン等の遷移元素の酸化物あるいは顔料または硫酸塩または炭酸塩を1種類以上添加して得られる陶磁器用色釉薬の製造方法。

Description

本発明は陶磁器産業にて使用する釉薬に関し、廃ガラスを主原料に用いた釉薬製造に関する。
釉薬を塗らない陶磁器も存在するが、汎用的には汚れ防止及び装飾効果のために釉薬を施す陶磁器も多い。釉薬を施す事により、素地面の凹凸を滑らかな光沢のある釉面に仕上げたり鮮やかな色彩で飾る事が出来るので、陶磁器の商品価値を向上させる事が出来る。
フリットは予め配合原料が溶融してあるので、焼成に伴って起こる反応が完了している。焼成していない原料を使用する場合に比べ、釉薬成分にフリットを使用すると、釉薬を施した陶磁器を焼成する際には熱エネルギー減少、焼成時間短縮、製品の品質安定性向上、色釉薬の良好な発色等の効果が期待出来る。
陶磁器釉薬用フリットには珪素、アルミニウム、硼素、カルシウム、マグネシウム、ナトリウム、カリウム、等の酸化物が含まれるが、これは通常のガラスにも含まれている成分である。従って、廃ガラスは成分組成は異なるが陶磁器釉薬用フリット代替え品として使用出来る可能性がある。
陶磁器用釉薬に主原料としてフリットを使用する事は陶磁器製品の品質も確保出来る利点があるが、他の天然原料に比べ価格的に高く、安価に陶磁器を生産する場合には向かない。安価なフリット代替品が求められていた。
近年、産業廃棄物としてのガラス製品の廃材及び家庭から排出される資源ゴミとしてのガラス瓶等の再利用が多方面にて検討されている。ガラスカレットとして再溶融による再生も進んでいるが、リサイクル率向上のために更なる用途の開発が求められている。
陶磁器用釉薬に必要な特性には、焼成温度に適合した軟化温度、釉薬流動性、及び素地と適合する膨張係数等がある。これらの特性は陶磁器焼成炉の焼成条件と素地の特性に影響されるので、素地の仕様の変更、焼成炉及び焼成条件の変更の際には対応した釉薬を要求される。主原料にフリットを使用した釉薬の場合、釉薬特性の変更は、新たな成分組成のフリットを開発する必要もある。焼成条件と素地の変更の度に使用するフリット成分組成を変更する事になり、生産効率を低下させる。
廃ガラスを陶磁器用フリット代替原料として有効利用する試みはあるが、廃ガラスが廃棄物として排出される以上、組成の変動があり、容易に組成調整する技術が無かった為に安定使用出来る原料としては敬遠される状況にあった。
分野別に排出される特定の廃ガラスを選別する事により、品質・組成の安定したガラスを供給する方法もあるが、特定の成分組成の廃ガラスを長期に渡り安定して数量確保するのは難しい。また、求める組成が選別した廃ガラスから得られることは難しく、偶然合致したとしてもさらに、分別・在庫保管の経費が価格を上げる事になり、特定の廃ガラスを主原料として使用するには難しい。
本発明は廃ガラスを50%以上主原料に利用し、フリット代替え品として積極的に廃ガラスを使用する方法を考えた。先ず廃ガラスを請求項1の条件内にて先行試験を行い、陶磁器釉薬用フリットにて焼成温度に適合した軟化温度、釉薬流動性、及び素地と適合する熱膨張等を補正するのである。補正方法は多くの要因により確固とした規則性は無い、焼成炉の加熱方式、構造、酸素雰囲気、焼成時間、昇温速度、冷却温度、焼成温度等に左右される上に、素地の原料組成、素地の原料粒度にも影響を受けるからに他ならない。色釉薬を製造する場合には、原料組成が発色に影響する事を考慮する必要がある。
使用する廃ガラスより硼素・リチウム・ナトリウム・カリウム・ストロンチウム・バリウム成分の多いフリットを用意する。この際、目的に合わせて組成調製したフリットを用意した方が良いのであるが、市場に流通している汎用フリットを利用した方が安価なフリットが安定して手に入る。珪素・アルミニウム・カルシウム・マグネシウムは天然原料、すなわち長石・珪石・酸化アルミニウム・水酸化アルミニウム・石灰石・珪灰石・マグネサイト・水酸化マグネシウム・ドロマイト等のいずれか安価な原料から摂取する。この場合も組成調製したフリットを用意した方が釉薬は安定するのであるが、陶磁器の製造条件の変動にはフリットとは別に添加すると補正し易い。
先行試験結果から製造条件に適した釉薬に組成変更するのであるが、釉薬の軟化温度と流動性から廃ガラス添加量を決め、釉薬の流動性と熱膨張からフリットと粘土、その他の天然原料の添加量を検討する。求める釉薬の安定領域を確認した後、微調整する事になる。
限定した焼成炉と素地の為のフリットを主原料に用いた陶磁器釉薬を、廃ガラスを主原料に汎用フリットで補正した釉薬に置き換えた場合、完全に同じ陶磁器を製造する事は難しいが、近似した製品を安価に製造する事は可能である。組成決定の為に先行試験が必要であるが、掛かる経費を廃ガラスを主原料に用いた量産で回収出来れば産業として成り立つと考えられる。
釉薬の掛かった陶磁器を大量に製造する場合に効果が大きい。釉薬原料価格低減により製造経費を下げる事が出来る。フリットの価格が障害になり、積極的にフリットを使用出来なかった釉薬に廃ガラスとフリットを使用出来る。焼成に掛かる熱エネルギーを減らす事が出来る。
廃ガラスを有効利用する事で廃棄物の低減、環境に優しいリサイクルに貢献出来る。
排出される業種により廃ガラスも多様な組成成分で造られているので、概して家庭用瓶ガラス、窓ガラス等の建設廃材ガラス、高層ビル等に多用される強化ガラス、光学系レンズ等に使用される光学ガラス、装飾品等に使われる装飾ガラス等は出来る範囲で分別を希望する。色分けも品質の管理には有効である。選別する事無く混合した上で均質な廃ガラスを大量に在庫する方法もあるが、極端に異なる性質のガラス混合物は請求項1の条件での先行試験の再現性が乏しい。均質化されているものの、少量試験試料ではまだ組成のばらつきがあると考えられる事と、極端に軟化点の異なるガラス混合物では溶融開始の際の反応点が不確定な事に起因していると考えられる。
瓶ガラスには内容物表示のラベル、建設廃材ガラスには防水パテ等のシール材、装飾ガラスには金属金具が混入する。廃棄物としては良くある事であるが、釉薬組成にはなり得ない為に陶磁器製品の不良率を上げる事になるので可能な限り排除する必要がある。
町内会の分別資源ゴミ回収から透明瓶ガラスを譲り受け、ラベルを取り除き洗浄した上で粗砕する。縮分で得られた試料にて先行試験を行い、町内会瓶ガラス80重量%、カオリナイト系粘度10重量%、高島化学工業株式会社製、陶磁器釉薬用フリットB027を10重量%、合計100重量%をアルミナボール使用のボールミルにて粉砕、JIS標準ふるい200メッシュ全量通過する事を確認。市販陶器茶碗に釉薬を施し、電気炉にて概ね100度毎時間の昇温速度、800度1時間保持にて焼成する。透明上絵付け釉薬になる事を確認した。透明釉薬100重量%に純度72%窯業用酸化コバルト5重量%を加え、電気炉にて上記同条件にて焼成、青い上絵付け釉薬になる事を確認した。
建材業者から排出される窓ガラスを多く含む廃ガラスを譲り受け、アルミ粉とシール材を取り除き洗浄した上で粗砕する。縮分で得られた試料にて先行試験を行い、瓶ガラス55重量%、カオリナイト系粘度10重量%、高島化学工業株式会社製、陶磁器釉薬用フリット粉末1821を25重量%、長石5重量%、珪廃石5重量%、合計100重量%を天然石使用のボールミルにて粉砕、JIS標準ふるい40メッシュ全量通過する事を確認して楽焼き用釉薬とする。予め800度程度で素焼きした楽焼き用素地に釉薬を施し、ガス窯にて概ね200度毎時間の昇温速度、1000度30分保持にて焼成して楽焼き釉薬になる事を確認した。楽焼き釉薬100重量%に酸化鉄5重量%を加え、同様にガス窯にて焼成したところ、茶色いアメ色釉薬に仕上がった。

Claims (3)

  1. 廃ガラス50〜90重量%、粘土4〜18重量%にフリット1〜30重量%、重量比合計100%の釉薬組成とする。必要に応じてCMC等の有機バインダーを加え、水とともに粉砕混合処理を行なうと得られる、陶磁器用釉薬の製造方法。
  2. 廃ガラス50〜90重量%、粘土4〜18重量%にフリット1〜30重量%、長石・珪石・酸化アルミニウム・水酸化アルミニウム・石灰石・珪灰石・マグネサイト・水酸化マグネシウム・ドロマイトから1数種以上合計20重量%以下を加え、重量比合計100%の釉薬組成とする。必要に応じてCMC等の有機バインダーを加え、水とともに粉砕混合処理を行なうと得られる、陶磁器用釉薬の製造方法。
  3. 請求項1及び請求項2の釉薬組成に着色成分として鉄・銅・コバルト・マンガン・錫・チタン等の遷移元素の酸化物あるいは顔料または硫酸塩または炭酸塩を1種類以上添加して得られる陶磁器用色釉薬の製造方法。
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