JP2007125545A - 排水処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】発泡性を有する排水のオゾン処理が可能な排水処理装置を提供するものである。
【解決手段】難分解有機物や着色物質等を含む排水とオゾンを含むガスとを反応槽1に流入させ、オゾンによって排水中の難分解有機物等を酸化させる排水処理装置であり、反応槽1から排オゾン処理装置4に至る反応後のガスの排気ライン8の途中に、反応槽1からガス中に発生して排気ライン8aに流出する泡を消泡するための密閉された消泡槽2を設け、その消泡槽2に水あるいは消泡剤溶液を散水する装置5,6,7を設け、消泡槽2の下方に水封経由で液20を排液する流出口2bを設けたものである。
【選択図】図1

Description

本発明は、排水処理装置に係り、特に、難分解有機物や着色物質を含む排水の処理装置に関するものである。
排水に含まれる難分解有機物や着色物質をオゾンによって酸化分解する技術は、既知の反応であり、多くの種類の排水の処理に適用されている(例えば、非特許文献1、特許文献1参照)。
従来の排水処理装置の一例を図7に示すように、竪型の反応槽41に排水42を注入すると共に、反応槽41の底からオゾン43を注入し、オゾン43によって排水42中の難分解有機物等を酸化させ、処理後の排水を流出水44として流出させると共に、排ガスを排気ライン45を介して排出するものである。排ガスは、放出前に活性炭などから成る排オゾン処理装置46でオゾン除去することが多い。排水42の流入位置は、処理の最終段階で高濃度のオゾン43に接触させたい場合は、反応槽41の上方から流入させる。流出水44のオゾン含有量を下げたい場合は、排水42の流入位置を反応槽41の下方とする。また、流出水44のオゾン含有量を更に下げたい場合は、図8に示すように、反応槽41における流出水44の流出口近くに空気54を吹き込み、処理後の排水を空気54で脱気して流出水44のオゾン含有量を低減するようにしても良い。
図7,図8及び特許文献1に示した従来の排水処理装置は、オゾンによる酸化反応を確実に起こすことは出来るが、排水が発泡性を有している場合、例えば、排水中に界面活性剤が含まれている場合、排ガス中に泡が発生する。この泡が、排気ラインに流出してラインを詰まらせたり、排オゾン処理装置に流入して触媒機能を低下させ、オゾンリークを招くという問題が生じる。例えば、金属部品の検査等に用いる蛍光探傷剤廃液は、その蛍光色はオゾンにより除去することができるが、廃液の発泡性が著しいため、図7,図8に示した従来の排水処理装置では排水処理を行うことができなかった。発泡性を有する排水の排水処理対策として、特許文献2、3に記載された排水処理装置が提案されている。
「オゾン年鑑」、株式会社リアライズ社、1992年12月25日、1993-1994年度版、p.125 特開平8−182994号公報 特公昭61−13880号公報 特開2004−208580号公報
しかしながら、特許文献2記載の排水処理装置は、反応槽内のオゾン濃度が高い部分(底部分)の液を抜き出し、その液を反応槽の気相に散水することで消泡を行うものであるが、消泡効果は十分でなかった。また、このように、オゾン濃度が高い液を反応槽の上方で散水すると、流出水中のオゾン濃度が高くなるので好ましくない。
また、特許文献3は、反応槽で生じた泡を泡受入タンクに導入し、その泡を消泡羽根にて吹き飛ばして破泡して液体とするが、導入された泡の全てを消泡羽根で破泡するため、泡の発生量が多い場合には、破泡が間に合わないおそれがある。
以上の事情を考慮して創案された本発明の目的は、発泡性を有する排水のオゾン処理が可能な排水処理装置を提供することにある。
上記目的を達成すべく請求項1に係る発明は、難分解有機物や着色物質等を含む排水とオゾンを含むガスとを反応槽に流入させ、オゾンによって排水中の上記難分解有機物等を酸化させる排水処理装置において、上記反応槽から排オゾン処理装置に至る反応後のガスの排気ラインの途中に、反応槽からガス中に発生して排気ラインに流出する泡を消泡するための密閉された消泡槽を設け、その消泡槽に水あるいは消泡剤溶液を散水する装置を設け、消泡槽の下方に水封経由で液を排液する流出口を設けたことを特徴とする排水処理装置である。
請求項2に係る発明は、反応後のガスを強制的に排気するための排気ポンプを、上記消泡槽と上記排オゾン処理装置の間の排気ライン途中に設け、上記反応槽の上方に、反応槽内の気相部分に外気を取り込むための外気吸入口を設けた請求項1記載の排水処理装置である。
請求項3に係る発明は、反応後のガスを強制的に排気するための排気ポンプを、上記消泡槽と上記排オゾン処理装置の間の排気ライン途中に設け、上記消泡槽の上部または上記消泡槽から排気ポンプの間の排気ラインに、外気を取り込むための外気吸入口を設けた請求項1記載の排水処理装置である。
請求項4に係る発明は、上記消泡槽内の気相部分に上面が開放した容器を設置し、消泡槽の気相部分の密閉性を保ったまま、上記散水装置で上記水あるいは消泡剤溶液を上記容器内に注入して液溜まりを形成し、その液溜まりの液面に上記泡が接触することで消泡されるようにした請求項1〜3のいずれかに記載の排水処理装置である。
請求項5に係る発明は、上記消泡槽内の気相部分に上記容器を、垂直方向多段に、かつ、上段から下段に向かって容器から溢流した液が落下するように設置した請求項4記載の排水処理装置である。
請求項6に係る発明は、上記反応槽内を仕切り部材で二槽に仕切ると共に、反応槽内に上方でつながった流路を形成し、下流側の流路の反応槽の下方に上記反応後の排水を流出させる流出ラインを接続し、上流側の流路の反応槽底部にオゾンラインを接続し、下流側の流路の反応槽底部に空気吹き込みラインを接続した請求項1〜5のいずれかに記載の排水処理装置である。
請求項7に係る発明は、上記消泡槽に、泡の発生を検知する泡センサーを設け、泡の発生時のみ上記水あるいは消泡溶液を散水する装置を稼動させるようにした請求項1〜6のいずれかに記載の排水処理装置である。
本発明によれば、発泡性を有する排水に含まれる難分解有機物や着色物質をオゾン処理することが可能な排水処理装置を得ることができるという優れた効果を発揮する。
以下、本発明の好適一実施の形態を添付図面に基づいて説明する。
本実施の形態では、発泡対策として、次の3つの手段を導入した。
(1) 反応槽から排オゾン処理装置に至る排気ラインの途中に消泡のための槽(消泡槽)を設ける。消泡のための方法は、水あるいは消泡剤溶液の散水、注入とする。これによりオゾンによる酸化反応に影響を与えることなく、泡対策を行うことができる。
(2) 消泡槽から排オゾン処理装置に至る排気ラインの途中に、ガス用の排気ポンプを設けてガスを強制排気し、排気ラインが泡により閉塞されるのを防ぐ。それに伴い、排気ポンプの上流側(反応槽または消泡槽の気相または排気ラインの途中)に空気の吸入口を設ける。
(3) 消泡槽に消泡剤溶液を注入する際、消泡槽内に消泡剤溶液が滞留する部分を設け、消泡剤溶液がいたずらに、回収された泡と共に排出されるのを防ぐ。
本実施の形態に係る排水処理装置の具体的構成の一例を図1に示すように、反応槽1、排気ライン8、及び排オゾン処理装置4の構成は、図8に示した排水処理装置と同じである。
反応槽1から排オゾン処理装置4に至る排気ライン8の途中に消泡槽(密閉槽)2が設置される。消泡槽2の内部(気相部分2d)には、上面が開放した容器で構成される消泡剤溜め18が設置される。この消泡剤溜め18は、消泡剤ポンプ6を備えた消泡剤供給ライン7を介して、消泡剤溶液が貯められた消泡剤貯槽5と接続される。消泡槽2の側面には消泡槽流入口2aが設けられ、この消泡槽流入口2aと反応槽1とが上流側の排気ライン8aで接続される。消泡槽2の上方にはガス排出口2cが設けられ、このガス排出口2cと排オゾン処理装置4とが下流側の排気ライン8bで接続される。消泡槽2の下方には水封された流出口2bが設けられる。消泡剤貯槽5、消泡剤ポンプ6、及び消泡剤供給ライン7で散水装置(散液装置)が構成される。ここで言う消泡剤溶液は、消泡剤が入った液全てを指している。
消泡槽2から排オゾン処理装置4に至る排気ライン8bの途中には排気ポンプ3が設置される。これに伴い、反応槽1の上方に外気吸入口11が設けられる。この外気吸入口11は弁(図示せず)を備えており、反応槽1内の気相部分1aのガスが、反応槽1の外部に漏れないようになっている。
反応槽1内は仕切り部材12で二槽に仕切られており、各槽は反応槽1内の上方でつながって流路13a、13bを形成している。反応槽1の上流側の流路13aの反応槽1の下方には、排水を流入させる排水ライン14が接続され、その反応槽1の底部には、オゾンを流入させるオゾンライン15が接続される。また、下流側流路13bの反応槽1の下方には、反応後の排水を流出水として流出させる水封された流出ライン17が設けられる。また、その反応槽1の底部には、排水に吹き込まれたオゾンを脱気するための空気吹き込みライン16が接続される。
次に、本実施の形態の作用を説明する。
密閉槽である反応槽1の上流側の流路13aに排水とオゾンを流入させると、排水中の有機物や着色物質等がオゾンで酸化分解される。オゾン処理を受けた液(排水)は、下流側の流路13bに流れ、そこで、空気吹き込みライン16から吹き込まれた空気によって残存オゾンが揮発され、その後、流出ライン17から水封されて流出水として後工程に流出される。ここで、流入させるオゾンの濃度は50〜90g/Nm3(約22500〜40500ppm)と高濃度である。
反応槽1内の気相部分1aには、消費されなかったオゾンを含むガスが貯留されるが、排水が発泡性を有している場合、ガス中に泡が発生する。この泡を含んだ排ガスが消泡されないまま排オゾン処理装置4に達すると、排オゾン処理装置4の触媒機能を低下させるおそれがあるため、消泡を行うべく、先ず、泡を含んだ排ガスを排気ライン8aを経由して消泡槽2に導入する。
消泡槽流入口2aから消泡槽2内に導入された反応槽1からの排ガスは、消泡槽2の気相部分2dが反応槽1の気相部1aと比べて大きな容積を有していることから、一部の泡が自然消泡する。自然消泡しなかった残りの泡は、消泡槽2内に次第に溜まってゆくが、散水装置から消泡剤溶液を散液、散水して落下させ、泡に消泡剤溶液を接触させることで、その消泡作用によって泡は消泡される。この時、泡を形成していた液分(オゾン処理された排水)は落下し、泡内部に充満していたガス分は上昇していく。泡を除去された排ガスはガス排出口2cから流出され、排気ライン8bに至る。消泡後の消泡剤溶液は、その後次々に泡を消泡しながら落下してゆき、消泡槽2内の下方に溜まる。この消泡槽2内の下方に溜まった液20は、消泡作用がほぼ失われた消泡剤溶液と泡形成液分の混合液である。この液20は僅かながら消泡作用を有していることから再び消泡に寄与する。その後、液20は消泡槽流出口2bから水封されて後工程に流出される。なお、消泡方式は、一般の消泡装置のように、消泡剤溶液をスプレーするようにしてもよいし、単なる水をスプレーするようにしてもよい。
最後に、ガス排出口2cから流出され、排気ポンプ3から吐出された排ガスは、活性炭を主体とする触媒による排オゾン処理装置4でオゾンを除いた後、放出される。
特に排水の発泡性が非常に強い場合、泡を含んだ排ガスが排気ライン8aをうまく流れずに閉塞させてしまい、気相部分1a及び排気ライン8aの排ガス圧が増加するおそれがあるが、消泡槽2から排オゾン処理装置4に至る排気ライン8bの途中に設けた排気ポンプ3にて強制排気を行うため、閉塞することがない。排気ポンプ3の排気流量は反応槽1に供給されるオゾン及び空気の流量より大きくしている。排気ポンプ3の排気流量とオゾン及び空気の流量の差分は、反応槽1の上方に設けた外気吸入口11から空気が吸引、吸入されるため、この吸引された外気が泡を含んだ排ガスを消泡槽2に押し込むことになる。このため、排気ライン8a内の泡は強制的に、かつ、素早く次工程(消泡槽2)に送られる。
すると、消泡槽2内に泡が急激に送られて溜まるようになる。このため、消泡槽2で許容する泡の最高位置を泡ラインとして予め定めておき、この位置に消泡剤溜め18を設置する。この消泡剤溜め18内に、消泡剤貯槽5から供給される消泡剤溶液が溜められ、液溜まり19が形成される。本実施の形態では、消泡剤溶液の使用量を抑制するために、消泡剤溶液がオーバーフロー(溢流)する略ぎりぎりの所で消泡剤溶液の供給、注入を停止し、タイマーなどを用いて間欠的、定期的に消泡剤溶液を補給するようにしている。
泡が溜まり、液溜まり19の液面の位置に達すると、泡が消泡剤溶液と接触して消泡されるため、泡ラインを超えて泡が溜まることはない。消泡を行うにつれて、消泡剤溜め18内に溜まっている上層側の消泡剤溶液は、その消泡作用が徐々に失われていくと共に、その濃度が泡形成液分によって徐々に薄まっていく。このため、消泡剤貯槽5から新しい消泡剤溶液を消泡剤溜め18内に定期的に供給して補給を行い、液20だけを消泡剤溜め18からオーバーフローさせるようにする。オーバーフローした液20は、消泡槽2内に溜まり、再び消泡に寄与する。
本実施の形態に係る排水処理装置は、難分解有機物や着色物質を含む排水が発泡性を有していたとしても、排水のオゾン処理を行う際に生じた泡を確実に、素早く消泡することができるため、泡によって排気ライン8aが閉塞したり、排オゾン処理装置4の触媒機能が低下したりするおそれがない。
次に、本発明の他の実施の形態を図2〜図4により説明する。
図1の実施の形態においては、外気吸入口11を反応槽1に設け、排気ライン8の途中に設けた排気ポンプ3の吸引力で強制排気して上流側の排気ライン8aの閉塞を防止する例で説明した。この場合、排気ポンプ3は、反応槽1の気相部分1a、排気ライン8a、消泡槽2の気相部分2d、下流側の排気ライン8bを介して吸引するため、吸入抵抗が大で、容積型ポンプを用いれば問題がないが、風量を確保するために非容積型の排気ポンプ3を使用した場合には、吸入抵抗が大きいと運転に支障をきたしやすい。
そこで、図2の実施の形態では、消泡槽2の上部に外気吸入口11を設けて空気を消泡槽2に導入し、排気ライン8bを介して排気ポンプ3で排気することで、排気ポンプ3の吸引抵抗が下がり、排オゾン処理装置4の安定運転が行える。
この実施の形態では、消泡槽2内の空気の流通が良好となり、消泡槽2内も負圧となり、上流側の排気ライン8a内での泡は、反応槽1に吹き込まれたオゾンと空気により消泡槽2側に移送されるため、閉塞も防止できる。
図3は、図2の実施の形態のように消泡槽2に外気吸入口11を設ける代わりに、下流側の排気ライン8bに空気を導入するための外気吸入口11aを設けたものである。
本実施の形態においても図2の実施の形態と同様に排気ポンプ3の吸入抵抗を低減でき、排オゾン処理装置4の安定運転が行える。
図4は、消泡槽2に泡の発生を検出する泡センサー100を設け、泡センサー100で消泡槽2内の泡を検出したときに水あるいは消泡剤溶液を散水する装置を稼動させるように、すなわち消泡剤貯槽5から消泡剤溶液を消泡剤溜め18内に供給して補給を行い、液20を消泡剤溜め18からオーバーフローさせるようにすることで散水し、消泡する。
この泡センサー100は、図1,図2に示した消泡槽2に設けるようにしてもよい。
次に消泡槽2の変形例を図5により説明する。
図5に示すように、消泡槽2内に設置する消泡剤溜め(容器)の段数は1段だけに限定するものではなく、複数段であってもよい。具体的には、消泡槽2内の気相部分2dに、消泡剤溜め28a〜28dを垂直方向4段に、かつ、上段から下段に向かって消泡剤溜め28a〜28dからオーバーフローした消泡剤溶液又は混合液20が落下するように設置してもよい。
このように、消泡剤溜め28a〜28dを垂直方向に多段に設けることで、消泡槽2の下方から導入された泡を含んだ排ガスが各消泡剤溜め28d〜28aの間を縫うように上昇してゆく(図5中では破線の矢印で図示)と共に、消泡剤溶液又は液20は上段側の消泡剤溜めから下段側の消泡剤溜めに向かって落下してゆく(図5中では実線の矢印で図示)。これによって、下段側の消泡剤溜めで消泡しきれなかった泡があったとしても、上段側にいくにしたがってフレッシュな(消泡作用が損なわれていない)消泡剤溶液の濃度が高くなり、液溜まり19の消泡効果が強くなるため、上段側の消泡剤溜めで確実に泡を消泡させることができる。
以上、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、他にも種々のものが想定されることは言うまでもない。
次に、本発明を実施例に基づいて説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
本発明の排水処理装置に、蛍光探傷剤の実際の廃液を供給して試験を行った。この廃液は強い発泡性を有しており、試験は4/7〜6/8の約2か月にわたって行った。排水処理装置に流入させるオゾンの濃度は70g/Nm3(約31500ppm)とした。
その結果、廃液の濃度が低かった4月の間は消泡槽2による自然消泡作用だけで排水処理装置を運転することができた。しかし、廃液の濃度が高くなった5月以降は、排気ライン8aが泡で閉塞され、排ガスが流れなくなって上流側の水圧が増加すると共に、泡が排オゾン処理装置4まで流れることによってオゾンリークなどの問題が生じた。そこで、排気ポンプ3による強制排気を行いながら、消泡槽2で消泡を行うことで、これらの問題を解決することができた。
蛍光探傷剤の色がオゾンにより酸化除去されたかどうかを評価するために、蛍光探傷剤の色のピーク波長である波長400nmの光の吸光度の試験を行った。
その結果、図6に示すように、黒菱形印を結んだ線31で示す原水(オゾン未処理の排水)は、廃液の濃度が高くなった5月以降において、急激に吸光度が上昇しており、蛍光剤の濃度が高くなっていることがわかる。これに対して、■印を結んだ線32で示すオゾン処理後の排水は、廃液の濃度が高くなった5月以降においても吸光度はほとんど上昇せず、蛍光剤がオゾンによって確実に酸化処理されること、すなわち効果的な脱色が確認できた。
このように、本発明の排水処理装置は、図7,図8に示した従来の排水処理装置では対応できなかった発泡性排水のオゾン処理が可能となる。
本発明の好適一実施の形態に係る排水処理装置の概略図である。 本発明の他の実施の形態を示す図である。 本発明の更に他の実施の形態を示す図である。 本発明の更に他の実施の形態を示す図である。 図1〜4における消泡槽の変形例である。 実施例におけるオゾン処理前後での排水の吸光度の変化を示す図である。 従来の排水処理装置の一例を示す概略図である。 従来の排水処理装置の他の例を示す概略図である。
符号の説明
1 反応槽
2 消泡槽
2b 消泡槽流出口
4 排オゾン処理装置
5 消泡剤貯槽(散水装置)
6 消泡剤ポンプ(散水装置)
7 消泡剤供給ライン(散水装置)
8,8a 排気ライン
20 液

Claims (7)

  1. 難分解有機物や着色物質等を含む排水とオゾンを含むガスとを反応槽に流入させ、オゾンによって排水中の上記難分解有機物等を酸化させる排水処理装置において、上記反応槽から排オゾン処理装置に至る反応後のガスの排気ラインの途中に、反応槽からガス中に発生して排気ラインに流出する泡を消泡するための密閉された消泡槽を設け、その消泡槽に水あるいは消泡剤溶液を散水する装置を設け、消泡槽の下方に水封経由で液を排液する流出口を設けたことを特徴とする排水処理装置。
  2. 反応後のガスを強制的に排気するための排気ポンプを、上記消泡槽と上記排オゾン処理装置の間の排気ライン途中に設け、上記反応槽の上方に、反応槽内の気相部分に外気を取り込むための外気吸入口を設けた請求項1記載の排水処理装置。
  3. 反応後のガスを強制的に排気するための排気ポンプを、上記消泡槽と上記排オゾン処理装置の間の排気ライン途中に設け、上記消泡槽の上部または上記消泡槽から排気ポンプの間の排気ラインに、外気を取り込むための外気吸入口を設けた請求項1記載の排水処理装置。
  4. 上記消泡槽内の気相部分に上面が開放した容器を設置し、消泡槽の気相部分の密閉性を保ったまま、上記散水装置で上記水あるいは消泡剤溶液を上記容器内に注入して液溜まりを形成し、その液溜まりの液面に上記泡が接触することで消泡されるようにした請求項1〜3のいずれかに記載の排水処理装置。
  5. 上記消泡槽内の気相部分に上記容器を、垂直方向多段に、かつ、上段から下段に向かって容器から溢流した液が落下するように設置した請求項4記載の排水処理装置。
  6. 上記反応槽内を仕切り部材で二槽に仕切ると共に、反応槽内に上方でつながった流路を形成し、下流側の流路の反応槽の下方に上記反応後の排水を流出させる流出ラインを接続し、上流側の流路の反応槽底部にオゾンラインを接続し、下流側の流路の反応槽底部に空気吹き込みラインを接続した請求項1〜5のいずれかに記載の排水処理装置。
  7. 上記消泡槽に、泡の発生を検知する泡センサーを設け、泡の発生時のみ上記水あるいは消泡溶液を散水する装置を稼動させるようにした請求項1〜6のいずれかに記載の排水処理装置。
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