JP2007124633A - 通信装置、通信方法、通信プログラム、および通信プログラムを記録した記録媒体 - Google Patents
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Abstract
【課題】複数の通信装置が通信を行う通信システムを構成する通信装置において、各通信装置における時計手段の時刻の同期をより的確に行うことを可能とする通信装置を提供する。
【解決手段】TF認識部30によって、第1通信装置1からマルチキャストされた瞬間フレーム(TF)の受信が認識されると、その時の時刻をサンプラー40がサンプリングし、これをtTXとする。フレーマ50は、サンプリングされたtTXを含んだ同期フレーム(SF)を作成して、第3通信装置3に伝送する。
【選択図】図1
【解決手段】TF認識部30によって、第1通信装置1からマルチキャストされた瞬間フレーム(TF)の受信が認識されると、その時の時刻をサンプラー40がサンプリングし、これをtTXとする。フレーマ50は、サンプリングされたtTXを含んだ同期フレーム(SF)を作成して、第3通信装置3に伝送する。
【選択図】図1
Description
本発明は、同期を必要とするフレームを通信する通信装置、通信方法、プログラム、および、プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関するものである。
従来、複数の端末装置を備えた通信ネットワークが知られている。図12は、このような通信ネットワークの一例を示した図である。同図では、通信ネットワーク70は、端末装置71、端末装置72、および端末装置73から構成されている。また、端末装置71は通信装置81を、端末装置72は通信装置82を、端末装置73は通信装置83を、それぞれ備えている。
以下に、端末装置71が端末装置72・73に対して映像データや音声データ等の実時間性の保証が要求されるストリームデータを送信する状況を考える。各通信装置81〜83は映像データや音声データを再生する際に参照となる時計を持っているが、その時計は水晶発信器の持つ精度の範囲内で揺らぐのが普通である。仮に水晶発信器の発振周波数がその公称値の値を持つ場合の時計の進み具合を標準時計と呼ぶ場合、図13に示すとおり、通信装置が持つ実際の時計の進み度合いは、標準時計の進み度合いよりも、速かったり、または、遅かったりする。また、通信装置の時計の進み度合いは、通常、各通信装置81〜83により異なる。それゆえ、図14に示すとおり、通信装置間では時刻が相違してしまう。
しかし例えば通信装置82に対して映像データ、通信装置83に対して音声データをリアルタイムに伝送するような状況を例に取って考えると、通信装置82と通信装置83とをお互いに高い精度で同期させる必要があることは明らかである。これを実現するための具体的な方法としては、通信装置82と通信装置83の双方を通信装置81に対して同期させる、通信装置83を通信装置82に対して同期させる、通信装置82を通信装置83に対して同期させる、などの方法が考えられる。なお、以下では、「端末装置の時計」と記した場合には、端末装置内の通信装置の時計を示すものとする。
IEEE802.11(非特許文献1)の規格に従った無線LAN(Local Area Network)上で上位層同士がお互いに同期を取る方法として非特許文献2・特許文献1の提案がある。
各上位層は上位層レベルの時計を有しており、それらをお互いに同期させる手段として、一つの通信装置が上位層レベルでクロックマスターとなる。図15のようにクロックマスターは定期的に自局時計をサンプリングし、サンプリングした時刻を同期用のマルチキャストフレーム(フレームの識別子情報をnと記す)に入れて時計を共有したい通信装置に対して送信する。クロックマスターは自局が同期用マルチキャストフレームの最後尾部を送信または受信した瞬間のタイミングを知ることができ、その瞬間における上位層の時計の時刻(tTX[n]と記す)を記録する。
また非クロックマスター通信装置は同フレームの最後尾部を受信した瞬間のタイミングを知ることができ、その瞬間における上位層の時計の時刻(tRX[n]と記す)を記録する。なお、上記のフレームの最後尾部を送信または受信したタイミングは無線LAN層が上位層に対して精度良く通知できるように設計しておく必要がある。
クロックマスターは自分が前回送付した同期用のマルチキャストフレームの識別子情報nとtTX[n]の情報を次の同期用のマルチキャストフレーム(フレームの識別子情報はn+1)に入れて非クロックマスター通信装置に対して送付する。非クロックマスター通信装置は識別子が(n+1)である同期用のマルチキャストフレームを受信した際に、その中に埋め込まれているtTX[n]の情報と、自局が保持しているtRX[n]の情報を比較することで、識別子がnである同期用のマルチキャストフレームを両局が受信した瞬間における両局の上位層の時計の値を比較することができる。
マルチキャストフレームは送達確認(ACK)を伴わない手法で送信されているので両局が同フレームを受信した時刻はほぼ同じであると想定できるので、この比較により非クロックマスター局は自局の時計がクロックマスターに対して早いか遅いかを知ることができ、それをもとに自局の時計をクロックマスターの時計に合わせ込む調整を行うことができる。
IEEE Std 802.11(1999年1月) IEEE Std 802.11e Draft13(2005年1月) US Patent Application 20030172179(公開日:2003年9月11日)
IEEE Std 802.11(1999年1月) IEEE Std 802.11e Draft13(2005年1月)
しかしながら、一つの同期用のマルチキャストフレーム(n番目)が正しく受信されなかった場合、そこに含まれる一個前(n−1)のtTX[n−1]情報と、さらにtRX[n]の両方の値を知ることができなくなり、その結果、二回分の時計の調整(tTX[n−1]とtRX[n−1]、および、tTX[n]とtRX[n])を連続して行うことができなくなるという課題があった。
例えば図16にはPLLを用いて非クロックマスターの時計の調整を行う場合の事例を示している。図の横軸が時間であり、縦軸がクロックマスターと非クロックマスターの時計の差分である。図において(1)が全てのタイミングで問題なく時計(PLL)の調整を行うことができた場合、(2)が一回、T3のタイミングで調整を行うことができなかった場合、(3)が二回連続、T3とT4とのタイミングで調整を行うことができなかった場合、をそれぞれ表しており、図は各場合に両局の時計の差にどの程度の影響を及ぼすかを示している。図から分かるように、クロックマスターと非クロックマスターとの間の時計のずれは調整を出来なかった回数とともに大きくなる。
また、特許文献1の同期方式をIEEE802.11eに用いる場合、無線LAN層でマルチキャストフレームを送信できる通信装置は中央局であるAP(Access Point)に限定されている。このため、クロックマスターがAPでない場合には、クロックマスターは最初に同期用のマルチキャストフレームをAPに伝送し、APは受信したフレームを全局に対してマルチキャストし直す必要があった。つまり、マルチキャストの通信は二回に分けて行うことになり、そのための帯域が無駄になるという課題があった。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、複数の通信装置が通信を行う通信システムを構成する通信装置において、各通信装置における時計手段の時刻の同期をより的確に行うことを可能とする通信装置、通信方法、通信プログラム、および通信プログラムを記録した記録媒体を提供することにある。
本発明に係る通信装置は、上記課題を解決するために、複数の通信装置が通信ネットワークを介して通信接続されている通信システムを構成する通信装置であって、時刻を示す時計手段と、上記通信ネットワークにおいて複数の通信装置に対して送達確認を必要としない状態で送信された特定の第1フレームの受信、または、送信を検知する送信側第1フレーム認識手段と、上記送信側第1フレーム認識手段によって、第1フレームの受信または送信が検知された時の第1フレーム検知時刻を上記時計手段が示す時刻に基づいて決定する時刻検知手段と、上記第1フレーム検知時刻情報を含む第2フレームを、送達確認を必要とする状態で上記通信ネットワークを介して外部の通信装置に送信する第2フレーム送信手段とを備える構成である。
また、本発明に係る通信方法は、複数の通信装置が通信ネットワークを介して通信接続されている通信システムを構成する通信装置の通信方法であって、上記通信ネットワークにおいて複数の通信装置に対して送信された特定の第1フレームの受信、または、送信を検知する送信側第1フレーム認識ステップと、上記送信側第1フレーム認識ステップによって、第1フレームの受信または送信が検知された時の第1フレーム検知時刻を、上記通信装置が備える時計手段が示す時刻に基づいて決定する時刻検知ステップと、上記第1フレーム検知時刻情報を含む第2フレームを、上記通信ネットワークを介して外部の通信装置に送信する第2フレーム送信ステップとを有する方法である。
上記の構成または方法によれば、まず、複数の通信装置に対して、特定の第1フレームが送信される。ここで、第1フレームは、当該通信装置が送信したものであってもよいし、他の通信装置が送信したものであってもよい。そして、第1フレームの受信または送信が検知された第1フレーム検知時刻情報を含む第2フレームが、外部の通信装置に送信される。すなわち、第1フレームが、各通信装置における時計手段の時刻を合わせるタイミングを決定するフレームであり、第2フレームが、上記タイミングの情報をやりとりするためのフレームとなる。
ここで、従来では、同期用のマルチキャストフレームが以上の2つの役割、つまり時計をほぼ同時にサンプリングするための基準時点の特定機能と、サンプリングした時計の時刻を伝送する機能とを有している。よって、この同期用のマルチキャストフレームの受信に失敗すると、前記したように、2回分の時計合わせが不可能となり、各通信装置における時計の時刻のずれが大きくなるという問題がある。
これに対して、上記の構成または方法によれば、例え第1フレームの送受信が失敗したとしても、第2フレームの送受信は送達確認が行われることによりほぼ確実に行われるので、時計合わせは1回分行われないだけで済むことになる。よって、時計合わせが正常に行われる可能性を高めることが可能となるので、各通信装置における時計の同期がより的確に行われる通信システムを提供することが可能となる。
また、本発明に係る通信装置は、複数の通信装置が通信ネットワークを介して通信接続されている通信システムを構成する通信装置であって、時刻を示す時計手段と、上記通信ネットワークにおいて複数の通信装置に対して送信された特定の第1フレームの受信、または、送信を検知する送信側第1フレーム認識手段と、上記送信側第1フレーム認識手段によって、第1フレームの受信または送信が検知された時の第1フレーム検知時刻を上記時計手段が示す時刻に基づいて決定する時刻検知手段と、上記第1フレーム検知時刻情報を含む第2フレームを、上記通信ネットワークを介して外部の通信装置に送信する第2フレーム送信手段とを備える構成である。
上記の構成によれば、第1フレームまたは第2フレームを失った場合、第2の通信装置の時計の調整は一回行われないだけで済む。よって、図16のように(詳細は後述する)、本発明の構成は従来の構成に対し、各通信装置における時計の同期がより的確に行われる通信システムを提供することが可能となる。
また、本発明に係る通信装置は、上記の構成において、上記第2フレームが、送達確認を必要とする状態で上記通信ネットワークを介して外部の通信装置に送信される構成としてもよい。
上記の構成によれば、第2フレームを失った場合は第2フレームの再送が可能になり、第2フレームの伝送はほぼ確実に行われることができる。よって、時計合わせが正常に行われる可能性を高めることが可能となるので、各通信装置における時計の同期がより的確に行われる通信システムを提供することが可能となる。
また、本発明に係る通信装置は、上記の構成において、上記第1フレームが、上記通信ネットワークにおいて送達確認を必要としない状態で複数の通信装置に対して送信されたものである構成としてもよい。
上記の構成によれば、上記第1フレームとして、例えばブロードキャストまたはマルチキャスト形式のフレームを用いることができる。
また、本発明に係る通信装置は、複数の通信装置が通信ネットワークを介して通信接続されている通信システムを構成する通信装置であって、時刻を示す時計手段と、上記通信ネットワークにおいて複数の通信装置に対して送達確認を必要としない状態で送信された特定の第1フレームの受信、または、送信を検知する受信側第1フレーム認識手段と、上記受信側第1フレーム認識手段によって、第1フレームの受信または送信が検知された時の第1フレーム検知時刻を上記時計手段が示す時刻に基づいて決定する時刻検知手段と、上記本発明に係る通信装置から、上記第2フレームを、上記通信ネットワークを介して受信する第2フレーム受信手段と、上記第2フレームに含まれている第1フレーム検知時刻情報と、上記受信側第1フレーム認識手段によって検知された第1フレーム検知時刻とに基づいて、上記時計手段の時刻を調整する調整手段とを備える構成である。
また、本発明に係る通信装置は、複数の通信装置が通信ネットワークを介して通信接続されている通信システムを構成する通信装置であって、時刻を示す時計手段と、上記通信ネットワークにおいて複数の通信装置に対して送信された特定の第1フレームの受信、または、送信を検知する受信側第1フレーム認識手段と、上記受信側第1フレーム認識手段によって、第1フレームの受信または送信が検知された時の第1フレーム検知時刻を上記時計手段が示す時刻に基づいて決定する時刻検知手段と、上記本発明に係る通信装置から、上記第2フレームを、上記通信ネットワークを介して受信する第2フレーム受信手段と、上記第2フレームに含まれている第1フレーム検知時刻情報と、上記受信側第1フレーム認識手段によって検知された第1フレーム検知時刻とに基づいて、上記時計手段の時刻を調整する調整手段とを備える構成である。
また、本発明に係る通信方法は、複数の通信装置が通信ネットワークを介して通信接続されている通信システムを構成する通信装置の通信方法であって、上記通信ネットワークにおいて複数の通信装置に対して送信された特定の第1フレームの受信、または、送信を検知する受信側第1フレーム認識ステップと、上記受信側第1フレーム認識ステップによって、第1フレームの受信または送信が検知された時の第1フレーム検知時刻を、上記通信装置が備える時計手段が示す時刻に基づいて決定する時刻検知ステップと、上記本発明に係る通信装置から、上記第2フレームを、上記通信ネットワークを介して受信する第2フレーム受信ステップと、上記第2フレームに含まれている第1フレーム検知時刻情報と、上記受信側第1フレーム認識ステップによって検知された第1フレーム検知時刻とに基づいて、上記時計手段の時刻を調整する調整ステップとを有する方法である。
上記の構成または方法によれば、第1フレームによって時計手段の時刻を合わせるタイミングが決定され、第2フレームを受信することによって、時計手段の調整をどの程度を行えばよいかを認識することが可能となる。よって、第2フレームを送信した通信装置における時計手段の時刻との同期を的確に行うことが可能となる。
また、本発明に係る通信装置は、上記の構成において、上記第1フレームが、上記通信ネットワークにおいて送達確認を必要としない状態で複数の通信装置に対して送信されたものである構成としてもよい。
上記の構成によれば、上記第1フレームとして、例えばブロードキャストまたはマルチキャスト形式のフレームを用いることができる。
また、本発明に係る通信装置は、上記の構成において、上記調整手段が、上記時計手段の時刻を設定するパラメータおよび/または上記時計手段の時計が進む速度を調整するパラメータを調整する構成としてもよい。
上記の構成によれば、第2フレームを送信した通信装置における時計手段と、自装置が備える時計手段との同期が外れている場合には、自装置の時計手段の現在時刻の推定値を直接書き込むことで、時刻の同期を素早く行うことが可能となる。また、第2フレームを送信した通信装置における時計手段の時刻と、自装置が備える時計手段の時刻とが同期している場合には、自装置が備える時計手段の時計が進む速度を微調整して同期を保つことができる。
また、本発明に係る通信装置は、上記の構成において、上記送信側第1フレーム認識手段が、上記第1フレームの特定部分の受信または送信を検知する構成としてもよい。
また、本発明に係る通信装置は、上記の構成において、上記受信側第1フレーム認識手段が、上記第1フレームの特定部分の受信または送信を検知する構成としてもよい。
上記の構成によれば、第1フレームの特定の部分を基準点として同期を行うことが可能となる。よって、同期精度を向上させることができる。
また、本発明に係る通信装置は、上記の構成において、上記調整手段がバッファを備え、上記バッファが、最新n個(n≧1の整数)までの上記第1フレーム検知時刻を格納する構成としてもよい。
上記の構成によれば、バッファを用いることにより、送信または受信できた最新n個(n≧1の整数)までの第1フレーム検知時刻を格納することができる。例えば第2フレームの伝送に時間が掛かりすぎることにより、第2フレームの伝送が終わる前に次の第1フレームが伝送されてしまう場合がある。この場合、もしn=1であれば、前の第1フレーム検知時刻を消すか、あるいは新しい第1フレーム検知時刻を記録しないという選択肢があるが、いずれにしても1回時計の調整ができなくなる。これに対してn≧2にしておけば、前の第1フレーム検知時刻と新しい第1フレーム検知時刻との両方を記録することができ、両方に対して時計の調整が可能となる。よって、nを第2フレームの最大の遅延に設定することにより同期の精度を劣化させないことができる。
また、本発明に係る通信装置は、上記の構成において、上記第1フレームに、該第1フレームを識別する識別子が含まれており、上記第2フレーム送信手段が、上記第2フレームに、該第2フレームに含まれる第1フレーム検知時刻情報に対応する第1フレームの識別子を含める構成としてもよい。
また、本発明に係る通信装置は、上記の構成において、上記第1フレームに、該第1フレームを識別する識別子が含まれており、上記第2フレーム受信手段が、第1フレーム検知時刻情報に対応する第1フレームの識別子を含んだ第2フレームを受信し、上記バッファが、最新n個(n≧1の整数)までの上記第1フレーム検知時刻および上記識別子の組合せを格納する構成としてもよい。
上記の構成によれば、識別子を用いることにより、例えば第1フレームあるいは第2フレームを失った場合、自装置が過去に受信した第1フレームの識別子と、第2フレームに含まれる第1フレーム検知時刻情報に対応する識別子とを比較することによって、両者の対応付けを容易に認識することが可能となる。
また、本発明に係る通信装置は、上記の構成において、上記調整手段が、受信した第2フレームに含まれる識別子と同じ識別子を上記バッファから探し、同じ識別子がバッファに存在する場合に、この識別子に対応する第1フレーム検知時刻をtRX0とし、前回のtRX0をtRX1とし、受信した第2フレームに含まれる第1フレーム検知時刻情報をtTX0とし、前回のtTX0をtTX1として、(1)今回が初期化後に始めて第2フレームの識別子がバッファに見つかった場合、あるいは、(2)ABS(tTX0−tRX0)>TH(ABSは絶対値)(THは定数)の場合、上記時計手段の時刻を(現在の時計手段の時刻−tRX0+tTX0+K(Kは定数))に設定し、上記(1)または(2)の条件が満たされない場合には、tTX0とtRX0とに基づいて、上記時計手段の進む速度を調整する構成としてもよい。
上記の構成によれば、初期段階の時計の設定、第2フレームが長期的にわたって連続的に失われた場合、あるいは各通信装置における時計手段の時刻がずれ過ぎた場合に、各時計手段の時刻を一挙に近づけることができる。
また、本発明に係る通信装置は、上記の構成において、上記調整手段は、自装置の時計手段の同期が行われているか否かを示す同期済みフラグを記憶する構成としてもよい。
上記の構成によれば、同期が取れているのかどうかを表す同期済みフラグを用いることにより、調整手段は同期状態に適した対応を行うことができ、より正確な調整を行うことができる。
また、本発明に係る通信装置は、上記の構成において、リセット時に前記同期済みフラグは偽に初期化される構成としてもよい。
上記の構成によれば、初期状態では同期が取れていない状態であるため、リセット時にこの状態を表すことができる。
また、本発明に係る通信装置は、上記の構成において、上記調整手段が、受信した第2フレームに含まれる第1フレーム検知時刻情報と、上記バッファに格納されている全ての第1フレーム検知時刻との差分絶対値が最も小さい第1フレーム検知時刻を選択し、選択した第1フレーム検知時刻をtRX0とし、前回のtRX0をtRX1とし、受信した第2フレームの第1フレーム検知時刻情報をtTX0とし、前回のtTX0をtTX1として、(1)前記差分絶対値がTH(THは定数)より小さいあるいは等しい場合、tTX0とtRX0とに基づいて、上記時計手段の進む速度を調整してかつ上記同期済みフラグを真に設定し、上記(1)の条件が満たされていないかつ前記同期済みフラグが偽である、あるいは、上記(1)の条件が満たされていないかつ前記同期済みフラグが真であって、かつ、ABS(tTX0−tRX1)>TH1(ABSは絶対値)(TH1は定数)である、あるいは、上記(1)の条件が満たされていないかつ前記同期済みフラグが真であって、かつ、ABS(tTX0−tTX1)>TH1である場合、上記時計手段の時刻を(現在の時計手段の時刻−tRX0+tTX0+K(Kは定数))に設定し、かつ前記同期済みフラグを偽に設定する構成としてもよい。
上記の構成によれば、識別子を用いていないため、LAN層は上位層に第1フレームを送信または受信した瞬間のみを知らせればよく、LAN層と上位層とが別のチップの場合に、相互でやりとりすべき情報の実装価格を抑えることができる。価格が安くなる原因は以下の通りである。識別子を用いた場合、識別子をLAN層から上位層に知らせる必要がある。通常のPCIインタフェースを用いて識別子を上位に知らせることは可能であるが、PCIインタフェースでは様々な遅延・ジッタが発生するため、高度な同期のためにPCIインタフェースを用いることはできない。このため、別途リアルタイム性があるインタフェースを準備する必要がある。上位層のチップと無線LANのチップとは通常別のチップであるため、チップのピン数が増えたりボードの設計も複雑になったりする。なお、通常チップのピン数を増やすことは望ましくないことであり、できるだけ減らしてチップの価格を下げる努力が重要である。識別子を用いない方法の場合、LAN層チップと上位層チップの間の信号線として、例えば、第1フレームを送信または受信したタイミングにおいて一定時間だけ立ち上がる、あるいは電圧レベルが変化する、というような1本の信号線だけで必要な全ての情報のやりとりを達成することができる。
また、本発明に係る通信装置は、上記の構成において、上記調整手段が、上記時計手段の調整にPLL(Phase Locked Loop)を用いる構成としてもよい。
上記の構成によれば、PLLを用いることにより、より精度の高い同期を達成することができる。
また、本発明に係る通信装置は、上記の構成において、無線LAN(Local Area Network)またはPLC(Power Line Communication)に対応している構成としてもよい。
上記の構成によれば、無線LANまたはPLCのネットワーク環境でも高い精度の同期を達成することができる。
また、本発明に係る通信装置は、上記の構成において、上記第1フレームは無線LANのビーコンフレームである構成としてもよい。
上記の構成によれば、伝送方式にIEEE802.11eを用いた場合でも直接第2フレームを第1の通信装置から第2の通信装置に伝送することができる。一方、特許文献1の同期方式をIEEE802.11eに用いてかつクロックマスターがAPでない場合、同期用のマルチキャストフレームを二回に分けて伝送する必要がある。よって、以上の条件では本発明の伝送方式はより少ない帯域を利用して同期を行うことができる。また、IEEE802.11eを用いる場合、本発明の第1フレームをビーコンフレームにすることができ、本発明と特許文献1の両方は定期的にビーコンフレーム伝送する必要があるため、本発明の第1フレーム(ビーコンフレーム)が利用する帯域は追加帯域にならない。
また、本発明に係る通信装置は、上記の構成において、無線LAN(Local Area Network)に対応しており、上記第1フレームは無線LANのビーコンフレームであり、前記識別子はビーコンフレームに含まれるTSF(Timing Synchronization Function)タイマーのタイムスタンプあるいはシーケンス番号である構成としてもよい。
上記の構成によれば、識別子をビーコンフレームに含まれるTSFタイマーのタイムスタンプあるいはシーケンス番号にすることにより、新たなフレームを定義しないで規格化された既存の情報を識別子として利用することができる。
なお、上記通信装置は、コンピュータによって実現してもよく、この場合には、コンピュータを上記各手段として動作させることにより上記通信装置をコンピュータにて実現させる通信プログラム、およびそれを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
本発明に係る通信装置は、以上のように、時刻を示す時計手段と、上記通信ネットワークにおいて複数の通信装置に対して送達確認を必要としない状態で送信された特定の第1フレームの受信、または、送信を検知する送信側第1フレーム認識手段と、上記送信側第1フレーム認識手段によって、第1フレームの受信または送信が検知された時の第1フレーム検知時刻を上記時計手段が示す時刻に基づいて決定する時刻検知手段と、上記第1フレーム検知時刻情報を含む第2フレームを、送達確認を必要とする状態で上記通信ネットワークを介して外部の通信装置に送信する第2フレーム送信手段とを備える構成である。
これにより、時計合わせが正常に行われる可能性を高めることが可能となるので、各通信装置における時計の同期がより的確に行われる通信システムを提供することが可能となる。
本発明の一実施形態について図面に基づいて説明すると以下の通りである。
図1は、本実施形態に係る通信システムの概略構成を示している。同図に示すように、通信システムは、第1通信装置1、第2通信装置2、および第3通信装置3を備えた構成となっている。第1〜第3通信装置1〜3は、互いにネットワーク210を介して通信接続されている。また、図2は、上記通信システムにおける通信シーケンスを示している。
第1通信装置1は送達確認を伴わない形式の瞬間フレーム(TF:第1フレーム)を定期的に伝送する通信装置である。ただし送達確認を伴わない伝送形式としては、ブロードキャストフレーム、マルチキャストフレーム、およびACKフレームを用いないユニキャストフレームなどが挙げられる。なお、瞬間フレームは、送達確認を伴う形式であってもよい。
TFは第1通信装置1より時刻T1に伝送され、ネットワーク210を通ってT2に第3通信装置3に到着し、T3に第2通信装置2に到着する。
ネットワークとして例えば無線LANを想定すると、T2−T1は電波が第1通信装置1から第3通信装置3に届くまでの時間であり、T3−T1は電波が第1通信装置1から第2通信装置2に届くまでの時間である。なお電波は通常1nsに約30cm移動する。
第2通信装置2はTF認識部(送信側第1フレーム認識手段)30、時計(時計手段)20、サンプラー(時刻検知手段)40、およびフレーマ(第2フレーム送信手段)50を備えた構成となっている。
第2通信装置2ではTFが受信されるとTFはTF認識部30で認識され、TF認識部30は、TFの例えばフレームの最初または最後のようにフレームの特定部分を基準点として、その基準の瞬間(T5)を認識してサンプラー40に知らせ、サンプラー40はこの瞬間に時計20の時刻をtTXとしてサンプリングする。フレーマ50はサンプリングされたtTXを含んだ同期フレーム(SF:第2フレーム)を作成して、第2通信装置2はT6時点でSFを第3通信装置3に伝送する。なお、T3からT5までの期間はTF認識部に必要となる固定処理時間である。
SFはネットワーク210を通ってT7に第3通信装置3に到着する。
第3通信装置3はTF認識部(受信側第1フレーム認識手段)130、時計(時計手段)120、サンプラー(時刻検知手段)140、フレーマ(第2フレーム受信手段)150、および、調整部(調整手段)160を備えた構成となっている。
第2通信装置2でTFが受信されるのとほぼ当時に同じTFは第3通信装置3で受信される。TFは第3通信装置3のTF認識部130で認識され、TF認識部130はTFの例えばフレームの最初または最後のようにフレームの特定部分を基準点として、その基準の瞬間(T4)を認識してサンプラー140に知らせ、サンプラー140はこの瞬間に時計120をtRXとしてサンプリングし、tRXは調整部160に渡される。なお、T2からT4までの期間はTF認識部に必要となる固定処理時間である。
次に第2通信装置2が伝送したSFは第3通信装置3にT7に到着する。ここでSFはフレーマ150に渡され、フレーマ150はSFにある少なくともtTXの値を取り出して調整部160に渡す。次に調整部160は少なくともtTXの情報を受けると、時計120のパラメータを調整するための調整処理を行う。調整処理の具体的な処理内容は後述する。
これまでの説明では瞬間フレームを受信したクロックマスター(第2通信装置2)がその後すぐに同期フレームを送信すると仮定しており、それゆえ非クロックマスターは瞬間フレームを受信した後すぐに同期フレームを受信すると言うことを仮定しているが、瞬間フレーム・同期フレームが実際に伝送されるタイミングは以下のような原因により変ってくると考えられる。
(1)第2通信装置2または第3通信装置3に非リアルタイムOS(Operating System)が処理している場合、処理時間のばらつきが大きい場合。
(2)ネットワークが混雑している場合。
(3)同期フレームの伝送にエラーが生じて再送に時間が掛かる場合。
(1)第2通信装置2または第3通信装置3に非リアルタイムOS(Operating System)が処理している場合、処理時間のばらつきが大きい場合。
(2)ネットワークが混雑している場合。
(3)同期フレームの伝送にエラーが生じて再送に時間が掛かる場合。
したがって、ある同期フレームがどの瞬間フレームに対応しているのかがわかりにくくなるケースが考えられる。しかしこの問題は複数のtRX値を格納しておくことにより解決可能である。
例えば同期フレームの伝送に長い時間が掛かり、ある瞬間フレームに対応する同期フレームが到着するよりも前に次の瞬間フレームが伝送されてしまったとしても、遅れて到着した同期フレームに含まれるtTX値に対応するtRX値がまだバッファに残っていれば、問題なく時計120の調整を行うことができる。
このように調整部160は最新のn個(n≧1の整数)のTFのデータを格納できるバッファを用いてもよい。データは少なくとも第3通信装置3がTFを送信または受信した瞬間にサンプリングされた時計120のtRXを含む。
ただし、両局は充分精度の良い水晶発信器を持っており、対応するtTX値とtRX値とはお互いに非常に近い値になっていると仮定しても良いし、後述のように、クロックマスターはtTX値と同時に、それに対応する瞬間フレームの識別子に関する情報を非クロックマスターに対して通知し、非クロックマスターはtRX値とそれに対応する瞬間フレームの識別子の情報を記憶していると仮定しても良い。
なお、データを格納する際にバッファが一杯である場合には、最新のデータを格納するために最も古いデータを削除するようにすれば、より新しいサンプル結果を参照することが可能である。
これの具体的な事例を図3に示す。ここではまず第1通信装置1により瞬間フレームのTF1が送信され、第2通信装置2と第3通信装置3とでそれぞれTF1を受信した時刻における時計のサンプル値であるtTX1とtRX1がサンプリングされる。第3通信装置3ではさらにtRX1がバッファに格納される。次に第2通信装置2はTF1に対するSF1を伝送するが、これの伝送に時間が掛かり、SF1が第3通信装置3に着く前に次の瞬間フレームのTF2が第1通信装置1により伝送される場合を考える。
この場合、第2通信装置2と第3通信装置3とでTF2を受信した時刻における時計のサンプル値であるtTX2とtRX2がサンプリングされ、さらに第3通信装置3ではtRX2がバッファに格納される。そして、その後SF1が遅れて第3通信装置3に着く。
この場合、第3通信装置3が時計120の調整を行うためにはtTX1とtRX1が必要になる。もしn=1であれば、tRX2がバッファに格納された際にtRX1はバッファから削除されているため、この調整ができなくなり時計の同期精度が劣化するがn=2であればtRX1の値がまだバッファ内に残っているため上記の調整を行うことが可能である。上記の説明で明らかなように、バッファの大きさを表すnの値は、同期フレームの伝送遅延のばらつき度合いをカバーできる値にしておくことが重要である。なお、SFを受信した際に対応するtRXをバッファから探す方法は後述する。
なお、第2通信装置2が第1の通信装置に対応し、第3通信装置3が第2の通信装置に対応する。また本実施例においては、TF認識部30・130、およびフレーマ50・150が通信手段に対応する。
なお、第1通信装置1と第2通信装置2とは同じであっても良い。この場合、第2通信装置2はTFを受信するのではなくTFを送信することになり、TF認識部30はTFの例えばフレームの最初または最後のようにフレームの特定部分を基準にして、その基準点の瞬間を認識して時計20の時刻をtTXとしてサンプラー40がサンプリングする。
また、第1通信装置1と第3通信装置3とは同じであっても良い。この場合、第3通信装置3はTFを受信するのではなくTFを送信することになり、TF認識部130はTFの例えばフレームの最初または最後のようにフレームの特定な部分を基準にして、その基準点の瞬間を認識して時計120の時刻をtRXとしてサンプラー140がサンプリングする。
なお、第2通信装置2に時計を合わせる通信装置は複数(第3通信装置3A,第3通信装置3B・・・)あっても良い。この場合、第2通信装置2は送達確認を伴わない形式でTFをこれらの全通信装置に対して同時に伝送し、その後、送達確認を伴う形式でSFをこれらの全通信装置に対して個々に伝送する。なお、第3通信装置3A,第3通信装置3B・・・の動作は第3通信装置3と同じである。ここで、第2通信装置2が、ブロードキャストまたはマルチキャストでTFをこれらの全通信装置に対して同時に伝送してもよい。また、SFは送達確認を伴うユニキャストフレームであってもよいし、送達確認を伴わない形式であってもよい。
なお、同じネットワーク内に第2通信装置2Aの時計20Aに時計を合わせる通信装置群から構成されるサブネットワーク、第2通信装置2Bの時計20Bに時計を合わせる通信装置群から構成される別のサブネットワークなど、複数の第2通信装置2(複数のサブネットワーク)が存在しても良い。
なお、時計の調整にはPLLを用いても良い。PLLを用いることにより、時計20に対する時計120のずれを低減させることができる。
なお、第1〜第3通信装置1・2・3の通信手段は例えばIEEE802.11系の無線LANやPLCであってもよい。この場合、第1通信装置1はAPであり、TFはビーコンフレームであっても良い。
(実施の形態1)
本発明の一実施形態に関して以下に説明する。本実施形態では、識別子を用いて同期を行う場合であり、第3通信装置3では瞬間フレームの識別子と同期フレームの識別子とを比較することにより、簡単にtTXとtRXとが同じ瞬間にサンプリングされた時刻であるということを確認できる。なお、本実施形態の説明は識別子に関連する部分のみとする。
本発明の一実施形態に関して以下に説明する。本実施形態では、識別子を用いて同期を行う場合であり、第3通信装置3では瞬間フレームの識別子と同期フレームの識別子とを比較することにより、簡単にtTXとtRXとが同じ瞬間にサンプリングされた時刻であるということを確認できる。なお、本実施形態の説明は識別子に関連する部分のみとする。
まず、瞬間フレーム(TF)にシーケンス番号などの識別子が含まれていると仮定する。
第2通信装置2はTFを受信するとTFから識別子を読み出す。次に、TFを送信または受信した瞬間にサンプリングされた時計20のtTX値と上記識別子を含んだ同期フレーム(SF)を作成して第3通信装置3に伝送する。
第3通信装置3の調整部160にはn個(n≧1の整数)までの最新のtRX値と識別子とのセットを格納できるバッファがあるとする。
第3通信装置3がTFを受信した際、TFを受信した瞬間にサンプリングされた時計120のtRX値と識別子とをバッファに格納する。次に第3通信装置3がSFを受信した際、SFからtTXと識別子を読み出し、調整部160はSFの識別子と同じ識別子をバッファから探す。もしSFの識別子がバッファに見つかった場合、調整部160は以下の処理を行う。
まず、見つかった識別子に対応するtRX値をレジスタtRX0に格納する。また受信したSFの中に含まれるtTX値をレジスタtTX0に格納し、前回のレジスタtTX0の値をレジスタtTX1に移動する。次に、もし今回が初期化後に初めてSFの識別子がバッファに見つかった場合には、第2通信装置2および第3通信装置3の時計は相互に大きくずれていると考えられるので、前記時計120に前記時計20の現在時刻の推定値を書き込む制御を行うことが適切であると考えられる。具体的には前記時計120の時刻を(現在の時計120の時刻−tRX0+tTX0+K(Kは定数))に設定する。なおKは、現在の時計120の時刻をサンプリングし、以上の演算をして、時計120に値を設定するまでの処理時間を表す定数である。PLLを用いている場合、本条件ではPLLのパラメータの初期化を行うことが好ましい。
また一旦同期が取れた後でも、第2通信装置2および第3通信装置3のうち少なくとも一つの装置が瞬間フレームを長時間にわたって受信できなかった場合か、第3通信装置3が長時間にわたって同期フレームを受信できなかった場合には、上と同様の処理を行って時計120に対して時計20の現在時刻の推定値を一挙に書き込む制御を行うことが望ましいと考えられる。上記の判定は例えばABS(tTX0―tRX0)>THとして行うことができる。ただしABSは絶対値を表している。
なお、THはSFを受信した際、時計20と時計120との同期が取れているかどうかを確認するための閾値である。本閾値の値を決定する際の指針を以下に示す。
まずTFが伝送されるたびに、時計20と時計120の時刻がほぼ同時にtTXとtRXとしてサンプリングされるが、tTXとtRXは完全に同じ値ではない。その理由としては、時計20と時計120とがもともと完全に同期して同じ時刻を示していないことと、伝搬路で生じるマルチパス現象や各局間の伝送距離に依存してTFの伝送時間に差が生じるということが挙げられる(電波は1nsに約30cm移動する)。よって、時計20と時計120とがある範囲内で同期が取れている場合、同じTFに対してサンプリングされたtTXとtRXとの差分絶対値もある誤差内に収まると考えられる。例えば時計20と時計120とが100nsの範囲で同期している場合、余裕を持ってTHを1μs程度に設定しても良い。この場合、(tTX−tRX)の差分絶対値がTH以下である場合にtTXとtRXは同じTFによってサンプリングされたと判断することができる。
一旦同期が取れてしまった後は時計20と時計120とは充分近い値になっていると考えられる。この状態では時計20の現在時刻の推定値を時計120に書き込むよりは、tTX0とtRX0との情報から時計120の進む速度を微調整するという方針で時計の合わせ込みを行うことが望ましい。この方が個々のサンプル時刻の揺らぎが平滑化され、より滑らかな時計の合わせこみを行うことができる。
なお、第1〜第3通信装置1・2・3の通信手段は例えばIEEE802.11系であり、第1通信装置1はAPであり、TFはビーコンフレームであった場合、ビーコンフレームに含まれるTSFタイマーのタイムスタンプあるいはシーケンス番号を識別子としても良い。
(実施の形態2)
本発明の別の実施形態に関して以下に説明する。本実施形態は、実施の形態1で用いたような識別子を用いないで同期を行う場合である。この場合、識別子を使っていないため、第3通信装置3では、バッファに格納されているデータから受信した同期フレームに含まれるtTXに対応するtRXを探す必要がある。その方法は以下の通りである。
本発明の別の実施形態に関して以下に説明する。本実施形態は、実施の形態1で用いたような識別子を用いないで同期を行う場合である。この場合、識別子を使っていないため、第3通信装置3では、バッファに格納されているデータから受信した同期フレームに含まれるtTXに対応するtRXを探す必要がある。その方法は以下の通りである。
調整部160は以下の同期済みフラグ(Sync)、tTX0,tTX1,tRX0、tRX1とtRX2のレジスタを含む。Syncは時計120の同期が取れているかどうかを表すレジスタであり、時計20の時刻と時計120の時刻との差分絶対値がある誤差内に収まっていることを意味する。tTX0は受信したSFに含まれるtTX値を保持するレジスタである。tTX1は前回受信したSFに含まれていたtTX値を保持するレジスタである。tRX0は受信したSFに含まれるtTX値に対応するtRX値を保持するレジスタである。tRX1は前回受信したSFに含まれるtTX値に対応するtRXを保持するレジスタである。時計の調整を行う調整部160のアルゴリズムを図4に示す。なお、TFの処理は図4のチャートには示していないが、TFを受信した瞬間に時計120がサンプリングされて、そのサンプル結果のtRXの値が調整部160に渡され、調整部160はtRXの値をバッファ内に格納する。
まず、リセット(S10)後、最初にS20に移行する。S20ではSyncは偽に設定される。次にS30でSFが受信されるのを待つ。SFが受信されると、S40に遷移し、S40ではSFに含まれるtTXをtTX0に格納する。
次に調整部160のバッファに格納されている全tRX値に対してtTX0との差分絶対値が最も小さいものを選択してレジスタtRX0に格納する。次にS50に移行し、ここでtTX0とtRX0の差分の絶対値がTH(THは定数)以下であるかどうかの確認を行う。これが真であれば時計は同期が取れている状態を示し、S90に遷移する。偽であれば時計の同期が取れていない、あるいはtTX0とtRX0とが同一SFに対応したサンプル値になっていないことを意味し、この場合にはS60に遷移する。実際に同期が外れているかどうかはSyncの値を確かめることで確認できる(S60)。
Syncが偽であれば、時計の同期が外れている状況を示し、S70に遷移する。もしSyncが真であれば、時計の同期は取れていることを意味し、S120に遷移する。S70では時計120の時刻を(現在の時計120の時刻−tRX0+tTX0+K)に設定し、S20に戻る。S90では同期が取れている状態であり、まず、Syncを真に設定し、tTX0とtRX0とを元に時計120の進む速度を微調整してS100に遷移する。S100ではtRX1をtRX0に設定し、S110に移行してtTX1をtTX0に設定し、S30に戻って次のSFを待つ。S120では((tTX0−tRX1)>TH1))OR((tTX0−tTX1)>TH1))の比較を行う。ただしTH1はTFが送信される間隔と比較して充分に長い時間を示す。
前者の不等式が成立するのは第3通信装置3で長時間TFが受信できなかった場合を示しており、後者の不等式が成立するのは第2通信装置2で長時間TFが受信できなかった場合を示す。したがってこのいずれかが成立すれば時計20と時計120との同期が外れている可能性が高いことを示している。
これが偽であれば、時計はまだ同期が取れている可能性が高いことを意味し、S110でtTX1=tTX0にし、S30に戻って次のSFを待つ。真であれば、時計の同期が外れてしまったことを意味し、S70に遷移する。
次に、本実施形態の処理を行った場合の事例を示す。なお、これらの事例ではTH1=1050,TH2=10、K=0、バッファのn=3とする。
図5に初期状態から順調に同期が取れる場合を示す。まず、リセット後、時計20と時計120との同期が取れていない状態(Sync=偽)である。最初にTF1が伝送されると、第2通信装置2でtTXは1000とサンプリングされ、第3通信装置3ではtRXは6500とサンプリングされてバッファに格納される。次にSF1は第2通信装置2から第3通信装置3に伝送され、第3通信装置3はSF1を元に図4の時計の調整の処理を行い詳細は以下である。
S40ではtTX0=1000、tRX0=6500になる。次にTH2=10のため、S50は偽になる。次にS60からS70に行き、S70ではtRX2=6560になり、S80で時計120の時刻は(6560−6500+1000+0)=1060に設定される。この時点で時計20は1059を表しているため、同期が取れたことになる。
次にTF2が伝送され、tTXは1100、tRXは1101とサンプリングされる。SF2が伝送された後、第3通信装置3は時計の調整の処理を始め、まずS40でtTX0=1100、tRX0=1101と設定され、S50は真になりS90に移行する。S90ではSync=真に設定され、同期が取れている状態を示す。また、tTX0とtRX0とを元に、時計120の進む速度の調整が行われる。最後にS100でtRX1は1101に設定され、S110でtTX1は1100に設定され、S30に戻る。
図6に初期状態から最初のTFが第2通信装置2で失敗になった場合の事例を示す。まず、リセット後、時計20と時計120との同期が取れていない状態(Sync=偽)である。最初にTF1が伝送されると、第2通信装置2でtTXは1000とサンプリングされ、第3通信装置3はTF1を受信できないため、何もしない。次にSF1は第2通信装置2から第3通信装置3に伝送され、第3通信装置3はSF1を元に図4の時計の調整の処理を行い詳細は以下である。
S40ではtTX0=1000、tRX0=未定値になる。次に、TH2=10のため、S50は偽になる。次にS60からS70に行き、S70ではtRX2=6560になり、S80で時計120の時刻は(6560−未定値+1000+0)=未定値に設定され、時計120はまだ同期が取れていない状態である。次にTF2が伝送され、tTXは1100、tRXはXX(未定値)とサンプリングされる。SF2が伝送された後、第3通信装置3は時計の調整の処理を始め、まずS40でtTX0=1100、tRX0=XXになる。次にTH2=10のため、S50は偽になる。次にS60からS70に行き、S70ではtRX2=XX+79になり、S80で時計120の時刻は(XX+79−XX+1100+0)=1079に設定される。この時点で時計20は1080を表しているため、同期が取れたことになる。次のTF3とSF3は順調に伝送され、図5の説明と同様になり、SF3に対する時計の調整の処理でSyncは真に設定さ、同期が取れている状態を表す。
図7に初期状態から最初のTFが第3通信装置3で失われ、次のTFが第3通信装置3で失われる事例を示す。まず、リセット後、時計20と時計120との同期が取れていない状態(Sync=偽)である。最初にTF1が伝送されると、第2通信装置2ではTF1は失敗になり第2通信装置2はTF1の処理をしなく、第3通信装置3ではtRXは6500とサンプリングされてバッファに格納される。次にTF2が伝送され、第2通信装置2でtTXは1100とサンプリングされ、第3通信装置3はTF2を受信できないため、何もしない。次にSF2は第2通信装置2から第3通信装置3に伝送され、第3通信装置3はSF2を元に図4の時計の調整の処理を行い詳細は以下である。
S40ではtTX0=1100、tRX0=6500になる。次に、TH2=10のため、S50は偽になる。次にS60からS70に行き、S70ではtRX2=6683になり、S80で時計120の時刻は(6683−6500+1100+0)=1283に設定され、時計120はまだ同期が取れていない状態である。次にTF3が伝送され、tTXは1200、tRXは1302とサンプリングされる。SF3が伝送された後、第3通信装置3は時計の調整の処理を始め、まずS40でtTX0=1200、tRX0=1302になる。次にTH2=10のため、S50は偽になる。次にS60からS70に行き、S70ではtRX2=1350になり、S80で時計120の時刻は(1350−1302+1200+0)=1248に設定される。この時点で時計20は1250を表しているため、同期が取れたことになる。次のTF4とSF4が順調に伝送された場合、図5の説明と同様になり、SF4に対する時計の調整の処理でSyncは真に設定さ、同期が取れている状態を表す。
図8に時計120の同期が取れている状態(Sync=真)から、第2通信装置2でTFが受信できない状態の事例を示す。最初は同期が取れていて、TF1に対するTF1とSF1の伝送は問題なく伝送されるため、第3通信装置3ではSF1を受信した時、順調にS30、S40、S50、S90、S100、S110の順に処理を行う。次にTF2が伝送されると、第2通信装置2ではTF2は失敗になり第2通信装置2はTF2の処理をしなく、第3通信装置3ではtRXは1101とサンプリングされてバッファに格納される。次にTF3が伝送され、TF3とSF3は順調に伝送され、時計20と時計120との誤差はTH2に収まっているため、処理は順調に進む。よって、本事例では第2通信装置2がTF2を受信できなかったため、SF2に対する時計120の調整の処理が行われないが、一つだけのTFを失っても時計はずれは大きく変らなく、次のTF3で処理は順調に進む。
図9に時計120の同期が取れている状態(Sync=真)から、第3通信装置3でTFが受信できない状態の事例を示す。最初は同期が取れていて、TF1に対するTF1とSF1の伝送も問題なく伝送されるため、第3通信装置3ではSF1を受信した時、順調にS30、S40、S50、S90、S100、S110の順に処理を行い、S100でtRX1は1000に設定さ、S110でtTX1は1000に設定される。次にTF2が伝送され、第2通信装置2でtTX0は1100とサンプリングされ、第3通信装置3はTF2を受信できないため、何もしない。次にSF2は第2通信装置2から第3通信装置3に伝送され、第3通信装置3はSF2を元に図4の時計の調整の処理を行い詳細は以下である。
S40ではtTX0=1100、tRX0=1000になる。次に、TH2=10であり、1100−1000=100のため、S50は偽になる。次にS60からS120に行き、S120ではtTX0=1100、tRX1=1000、tTX1=1000、TH1=1050のため、S120は真になって、S110でtTX1=1100に設定してS30に戻る。次にTF3が伝送され、TF3とSF3は順調に伝送され、時計20と時計120の誤差はTH2に収まっているため、処理は順調に進む。よって、本事例では第3通信装置3がTF2を受信できなかったため、SF2に対する時計120の時計の調整は行われないが、一つだけのTFを失っても時計はずれは大きく変らなく、次のTF3で処理は順調に進む。
図10に時計120の同期が取れている状態(Sync=真)から、第3通信装置3でTFが連続的に長い間受信できない状態の事例を示す。TF1およびTF2の処理は図9の事例と同様であり、SF1の時計の調整の処理の最後にtRX1は1000に設定される。TF2以降、TFは長い間第3通信装置3で受信できず、SFに対する処理はSF2からSF11までは、tTX0とtRX1との差分はTH1=1000より小さいため、時計の調整の処理はSF2と同じ処理になる。TF12の処理では、tTX0は約2100になり、tRX1は1000のため、この差分はTH1=1050より大きくなり、状態はS120からS70に進み、最後はS20でSync=偽、つまり同期が取れていない状況になる。この状況はTFとSFが順調に伝送できるようになるT23まで続き、TF23以降の処理は図6と同じ処理になる。
図11に時計120の同期が取れている状態(Sync=真)から、第2通信装置2でTFが連続的に長い間受信できない状態の事例を示す。TF1およびTF2の処理は図8の事例と同様である。最初は同期が取れていて、TF1に対するTF1とSF1の伝送も問題なく伝送されるため、第3通信装置3ではSF1を受信した時、順調にS30、S40、S50、S90、S100、S110の順に処理を行い、S110でtTX1は1000に設定される。TF2からTF82までは、第2通信装置2でTFが受信できない状態が続き、SFも伝送されなく第3通信装置3は時計120の時刻をサンプリングしてバッファを更新するが、時計120の調整は行わない。TF83の伝送でTFが第2通信装置2と2で受信できるようになり第2通信装置2でtTXは9200とサンプリングされ、第3通信装置3ではtRXは9230とサンプリングされてバッファに格納される。TF2からTF82まで時計120の調整が行われなかったため、時計20と時計120の違いは9230−9200=30>TH2(10)になっていて、同期がはずれている状態である。次にSF83は第2通信装置2から第3通信装置3に伝送され、第3通信装置3はSF83を元に図4の時計の調整の処理を行い詳細は以下である。
S40ではtTX0=9200、tRX0=9230になる。次にTH2=10のため、S50は偽になる。次にS60からS110に行き、tTX0−tTX1=9200−1000=8000>TH1(1000)のため、S70に遷移する。S70とS80で時計120は9251に設定され、S20でSync=偽になる。次のTF94とSF94が順調に伝送された場合、Sync=真になり、同期が取れた状態に戻る。
以上のように、本実施形態に係る通信装置は、第1の通信装置であって、通信手段と、時計1と、前記時計1をサンプリングするサンプリング手段とを備え、前記通信手段は送達確認を伴わない特定のフレーム(瞬間フレーム)を送信または受信した瞬間を前記サンプリング手段に知らせ、前記サンプリング手段は前記瞬間に前記時計1の時刻をtTXとしてサンプリングし、前記通信手段は前記tTXを含む同期フレームを作成して送達確認を伴う手法で第2の通信装置に伝送する構成としてもよい。なお、瞬間フレームは、送達確認を伴う形式であってもよいし、ブロードキャストまたはユニキャストフレームであっても良い。また、同期フレームは、送達確認を伴わない形式であってもよいし、同期送達確認を伴うユニキャストフレームであっても良い。
また、本実施形態に係る通信装置は、第2の通信装置であって、通信手段と、時計2と、前記時計2をサンプリングするサンプリング手段と、前記時計2を調整する調整手段とを備え、前記通信手段は前記瞬間フレームを送信または受信した瞬間を前記サンプリング手段に知らせ、前記サンプリング手段は前記瞬間に前記時計2の時刻をtRXとしてサンプリングして前記調整手段に渡し、前記通信手段は前記同期フレームを第1の通信装置から受信して前記同期フレームから少なくとも前記tTXを取り出して前記調整手段に渡し、前記調整手段は前記通信手段より少なくとも前記tTXを受けると、時計1に自局の時計2を合わせる操作をする構成としてもよい。
上記の第1と第2の通信装置の構成によれば、本発明は瞬間フレームを第1と第2の通信装置の時計をほぼ同時にサンプリングするための基準時点とし、瞬間フレームではない別のフレーム(同期フレーム)を使って第1の通信装置がサンプリングした時計1のtTXを第1の通信装置から第2の通信装置に伝送する。
一方、特許文献1では同期用のマルチキャストフレームが以上の二つの役割、つまり時計をほぼ同時にサンプリングするための基準時点と、サンプリングした時計の時刻を伝送することである。特許文献1では同期用のマルチキャストフレームを失った場合、二回連続に時計の調整を行うことができなくなるが、上記の構成によれば、瞬間フレームを失った場合でも、第2の通信装置の時計の調整は一回行われないだけで済む。よって、図16のように、本発明により特許文献1よりも高い同期精度を得ることが可能である。なお、本発明で用いる同期フレームは送達確認を行う手法で伝送を行うため、無線LAN層レベルで再送を行うことが可能である。したがって同期フレームを失う確率は、瞬間フレームを失う確率と比較して無視できるほど小さいとみなすことができる。
また、第2の通信装置であって、前記調整手段は前記時計2の時刻を設定する、または時計が進む速度を調整する処理を含む構成としてもよい。
上記の構成によれば、前記時計2と前記時計1の同期が外れている場合には前記時計1の現在時刻の推定値を前記時計2に対して直接書き込むことで、前記時計2の時刻を前記時計1の時刻に素早く近づけることができる。また、前記時計2と前記時計1の時刻が同期している場合には、前記時計2の時計が進む速度を微調整して同期を保つことができる。
また、第1あるいは第2の通信装置であって、前記送信または受信した瞬間は例えばフレームの最初または最後のようにフレームの特定な部分を基準点とする構成としてもよい。
上記の構成によれば、瞬間フレームの特定部分を基準点にすることにより、第1と第2の通信装置がそれぞれ時計1と時計2をサンプリングする瞬間をより一致させることができ、同期精度を向上させることができる。
また、第2の通信装置であって、前記調整手段にバッファを備え、前記バッファは送信または受信できた最新n個(n≧1の整数)までの前記瞬間フレームのデータを格納することができ、前記データには少なくとも前記tRXが含まれている構成としてもよい。
上記の構成によれば、バッファを用いることにより、送信または受信できた
最新n個(n≧1の整数)までの瞬間フレームの少なくともtRXを格納できる。例えば同期フレームの伝送に時間が掛かりすぎ、同期フレームの伝送が終わる前に次の瞬間フレームが伝送されてしまう場合がある。この場合、もしn=1であれば、瞬間フレームに対する前のtRXを消す、あるいは新しいtRXを記録しない選択肢があるが、いずれにしても一回時計の調整ができなくなる。n=2にしておけば、前のtRXと新しいtRXの両方を記録することができ、両方に対して時計の調整ができる。よって、nを同期フレームの最大の遅延に設定することにより同期の精度を劣化させないことができる。
最新n個(n≧1の整数)までの瞬間フレームの少なくともtRXを格納できる。例えば同期フレームの伝送に時間が掛かりすぎ、同期フレームの伝送が終わる前に次の瞬間フレームが伝送されてしまう場合がある。この場合、もしn=1であれば、瞬間フレームに対する前のtRXを消す、あるいは新しいtRXを記録しない選択肢があるが、いずれにしても一回時計の調整ができなくなる。n=2にしておけば、前のtRXと新しいtRXの両方を記録することができ、両方に対して時計の調整ができる。よって、nを同期フレームの最大の遅延に設定することにより同期の精度を劣化させないことができる。
また、第1の通信装置であって、前記第1の通信装置の前記通信手段が作成する前記同期フレームには同期フレームを識別する識別子が含まれ、前記識別子は前記同期フレームに含まれる前記tTXに対応する前記瞬間フレームから複写した構成としてもよい。
また、第1の通信装置が伝送した同期フレームを受信する第2の通信装置であって、前記バッファに格納するデータには少なくとも前記tRXと前記tRXに対応する前記瞬間フレームに含まれる識別子のセットが含まれる構成としてもよい。
上記の構成によれば、識別子を用いることにより、例えば瞬間フレームあるいは同期フレームを失った場合、第2の通信装置では自局が過去に受信した瞬間フレームの識別子と同期フレームに含まれるtTXに対応する識別子を比較することにより、tTXとtRXが同じ同期フレームに対応したサンプリング結果であるかどうかを容易に確認することができる。
また、第2の通信装置であって、前記調整手段は受信した前記同期フレームの識別子と同じ識別子を前記バッファから探し、同じ識別子がバッファに存在する場合、この識別子に対応するtRXをtRX0とし、前回のtRX0をtRX1とし、受信した前記同期フレームのtTXをtTX0とし、前回のtTX0をtTX1として、(1)もし今回が初期化後に始めて前記同期フレームの識別子がバッファに見つかった場合、あるいは、ABS(tTX0―tRX0)>TH(ABSは絶対値)(THは定数)の場合、前記時計2の時刻を(現在の時計2の時刻―tRX0+tTX0+K(Kは定数))に設定するように前記パラメータを調整し、(2)もし(1)の条件が満たさない場合はtTX0とtRX0を元に前記パラメータを調整して前記時計2の進む速度を調整する構成としてもよい。
上記の構成によれば、初期段階の時計の設定、同期フレームが長期的にわたって連続的に失われた場合、あるいは時計2が時計1とがずれ過ぎた場合、再び時計2の時刻を時計1の時刻に一挙に近づけることができる。
また、第2の通信装置であって、前記調整手段は同期済みフラグを含む構成としてもよい。
また、第2の通信装置であって、リセット時に前記同期済みフラグは偽に初期化される構成としてもよい。
また、第2の通信装置であって、前記調整手段は受信した同期フレームに含まれる前記tTXに対して前記tTXと前記バッファに格納されている全tRXと差分絶対値が最も小さいtRXを選択し、選択したtRXをtRX0とし、前回のtRX0をtRX1とし、受信した前記同期フレームのtTXをtTX0とし、前回のtTX0をtTX1として、(1)もし前記差分絶対値がTH(THは定数)より小さいあるいは等しい場合、tTX0とtRX0を元に前記パラメータを調整して前記時計2の進む速度を調整してかつ前記同期済みフラグを真に設定し、(2)もし(1)の条件が満たされていないかつ前記同期済みフラグが偽である、あるいは(1)の条件が満たされていないかつ前記同期済みフラグが真であってかつABS(tTX0―tRX1)>TH1(ABSは絶対値)(TH1は定数)である、あるいは(1)の条件が満たされていないかつ前記同期済みフラグが真であってかつABS(tTX0―tTX1)>TH1である場合、前記時計2の時刻を(現在の時計2の時刻―tRX0+tTX0+K(Kは定数))に設定するように前記パラメータを調整してかつ前記同期済みフラグを偽に設定する構成としてもよい。
上記の構成では、識別子を用いていないため、LAN層は上位層に瞬間フレームを送信または受信したタイミングのみを知らせればよく、LAN層と上位層が別のチップの場合に相互でやりとりすべき情報の実装価格を安く抑えることができる。価格が安くなる原因は以下の通りである。識別子を用いた場合、識別子をLAN層から上位層に知らせる必要がある。通常のPCIインタフェースを用いて識別子を上位に知らせることは可能であるが、PCIインタフェースでは様々な遅延・ジッタが発生するため、高度な同期のためにPCIインタフェースを用いることはできない。このため、別途リアルタイム性があるインタフェースを準備する必要があり、上位層のチップと無線LANのチップは通常別のチップであるため、チップのピン数が増えたりボードの設計が複雑になったりする。なお、通常チップのピン数を増やすことは望ましくないことであり、できるだけ減らしてチップの価格を下げる努力が重要である。識別子を用いない方法の場合、LAN層チップと上位層チップの間の信号線として、例えば、瞬間フレームを送信または受信したタイミングにおいて一定時間だけ立ち上がる、あるいは電圧レベルが変化する、というような1本の信号線だけで必要な全ての情報のやりとりを達成することができる。
また、第2の通信装置であって、時計の調整のためにPLL(Phase Locked Loop)を用いる構成としてもよい。
上記の構成によれば、第2の通信装置にPLLを用いるため、より精度の高い同期を達成することができる。
また、第1または第2の通信装置であって、前記通信手段は無線LAN(Local Area Network)またはPLC(Power Line Communication)に対応している構成としてもよい。
また、第1または第2の通信装置であって、通信装置が通信する前記瞬間フレームは無線LANのビーコンフレームである構成としてもよい。
以上の構成によれば、無線LANあるいはPLCのネットワーク環境でも高い精度の同期を達成することができる。
また、上記の構成によれば、伝送方式にIEEE802.11eを用いた場合でも直接同期フレームを第1の通信装置から第2の通信装置に伝送することができる。一方、特許文献3の同期方式をIEEE802.11eに用いてかつクロックマスターがAPでない場合、同期用のマルチキャストフレームを二回に分けて伝送する必要がある。よって、以上の条件では本発明の伝送方式はより少ない帯域を利用して同期を行うことができる。また、IEEE802.11eを用いる場合、本発明の瞬間フレームをビーコンフレームにすることができ、本発明と特許文献3の両方は定期的にビーコンフレーム伝送する必要があるため、本発明の瞬間フレーム(ビーコンフレーム)が利用する帯域は追加帯域にならない。
また、前記識別子を用いる第1または第2の通信装置であって、前記識別子はビーコンフレームに含まれるTSF(Timing Synchronization Function)タイマーのタイムスタンプあるいはシーケンス番号である構成としてもよい。
以上の構成によれば、識別子をビーコンフレームに含まれるTSFタイマーのタイムスタンプあるいはシーケンス番号にすることにより、新たなフレームを定義しないで規格化された既存の情報を識別子として利用することができる。
最後に、第2通信装置2および第3通信装置3の各ブロックは、ハードウェアロジックによって構成してもよいし、次のようにCPUを用いてソフトウェアによって実現してもよい。
すなわち、第2通信装置2および第3通信装置3は、各機能を実現する制御プログラムの命令を実行するCPU(central processing unit)、上記プログラムを格納したROM(read only memory)、上記プログラムを展開するRAM(random access memory)、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアである第2通信装置2および第3通信装置3の制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピュータで読み取り可能に記録した記録媒体を、上記第2通信装置2および第3通信装置3に供給し、そのコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。
上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。
また、第2通信装置2および第3通信装置3を通信ネットワークと接続可能に構成し、上記プログラムコードを通信ネットワークを介して供給してもよい。この通信ネットワークとしては、特に限定されず、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth(登録商標)、802.11無線、HDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された、搬送波に埋め込まれたコンピュータデータ信号の形態でも実現され得る。
本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能である。すなわち、請求項に示した範囲で適宜変更した技術的手段を組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
時報送信ジッタを小さくできるため、小さなジッタが要求されるデータ通信を行う必要がある通信装置や、通信装置を備える端末装置等の様々な通信機器に適用できる。
1 第1通信装置
2 第2通信装置
3 第3通信装置
20 時計(時計手段)
30 TF認識部(送信側第1フレーム認識手段)
40 サンプラー(時刻検知手段)
50 フレーマ(第2フレーム送信手段)
120 時計(時計手段)
130 TF認識部(受信側第1フレーム認識手段)
140 サンプラー(時刻検知手段)
150 フレーマ(第2フレーム受信手段)
160 調整部(調整手段)
210 ネットワーク
2 第2通信装置
3 第3通信装置
20 時計(時計手段)
30 TF認識部(送信側第1フレーム認識手段)
40 サンプラー(時刻検知手段)
50 フレーマ(第2フレーム送信手段)
120 時計(時計手段)
130 TF認識部(受信側第1フレーム認識手段)
140 サンプラー(時刻検知手段)
150 フレーマ(第2フレーム受信手段)
160 調整部(調整手段)
210 ネットワーク
Claims (23)
- 複数の通信装置が通信ネットワークを介して通信接続されている通信システムを構成する通信装置であって、
時刻を示す時計手段と、
上記通信ネットワークにおいて複数の通信装置に対して送信された特定の第1フレームの受信、または、送信を検知する送信側第1フレーム認識手段と、
上記送信側第1フレーム認識手段によって、第1フレームの受信または送信が検知された時の第1フレーム検知時刻を上記時計手段が示す時刻に基づいて決定する時刻検知手段と、
上記第1フレーム検知時刻情報を含む第2フレームを、上記通信ネットワークを介して外部の通信装置に送信する第2フレーム送信手段とを備えることを特徴とする通信装置。 - 上記第2フレームが、送達確認を必要とする状態で上記通信ネットワークを介して外部の通信装置に送信されることを特徴とする請求項1記載の通信装置。
- 上記第1フレームが、上記通信ネットワークにおいて送達確認を必要としない状態で複数の通信装置に対して送信されたものであることを特徴とする請求項1または2記載の通信装置。
- 複数の通信装置が通信ネットワークを介して通信接続されている通信システムを構成する通信装置であって、
時刻を示す時計手段と、
上記通信ネットワークにおいて複数の通信装置に対して送信された特定の第1フレームの受信、または、送信を検知する受信側第1フレーム認識手段と、
上記受信側第1フレーム認識手段によって、第1フレームの受信または送信が検知された時の第1フレーム検知時刻を上記時計手段が示す時刻に基づいて決定する時刻検知手段と、
請求項1記載の通信装置から、上記第2フレームを、上記通信ネットワークを介して受信する第2フレーム受信手段と、
上記第2フレームに含まれている第1フレーム検知時刻情報と、上記受信側第1フレーム認識手段によって検知された第1フレーム検知時刻とに基づいて、上記時計手段の時刻を調整する調整手段とを備えることを特徴とする通信装置。 - 上記第1フレームが、上記通信ネットワークにおいて送達確認を必要としない状態で複数の通信装置に対して送信されたものであることを特徴とする請求項4記載の通信装置。
- 上記調整手段が、上記時計手段の時刻を設定するパラメータおよび/または上記時計手段の時計が進む速度を調整するパラメータを調整することを特徴とする請求項4または5記載の通信装置。
- 上記送信側第1フレーム認識手段が、上記第1フレームの特定部分の受信または送信を検知することを特徴とする請求項1記載の通信装置。
- 上記受信側第1フレーム認識手段が、上記第1フレームの特定部分の受信または送信を検知することを特徴とする請求項4または5記載の通信装置。
- 上記調整手段がバッファを備え、
上記バッファが、最新n個(n≧1の整数)までの上記第1フレーム検知時刻を格納することを特徴とする請求項4または5記載の通信装置。 - 上記第1フレームに、該第1フレームを識別する識別子が含まれており、
上記第2フレーム送信手段が、上記第2フレームに、該第2フレームに含まれる第1フレーム検知時刻情報に対応する第1フレームの識別子を含めることを特徴とする請求項1記載の通信装置。 - 上記第1フレームに、該第1フレームを識別する識別子が含まれており、
上記第2フレーム受信手段が、第1フレーム検知時刻情報に対応する第1フレームの識別子を含んだ第2フレームを受信し、
上記バッファが、最新n個(n≧1の整数)までの上記第1フレーム検知時刻および上記識別子の組合せを格納することを特徴とする請求項9記載の通信装置。 - 上記調整手段が、受信した第2フレームに含まれる識別子と同じ識別子を上記バッファから探し、同じ識別子がバッファに存在する場合に、この識別子に対応する第1フレーム検知時刻をtRX0とし、前回のtRX0をtRX1とし、
受信した第2フレームに含まれる第1フレーム検知時刻情報をtTX0とし、前回のtTX0をtTX1として、
(1)今回が初期化後に始めて第2フレームの識別子がバッファに見つかった場合、あるいは、
(2)ABS(tTX0−tRX0)>TH(ABSは絶対値)(THは定数)の場合、
上記時計手段の時刻を(現在の時計手段の時刻−tRX0+tTX0+K(Kは定数))に設定し、
上記(1)または(2)の条件が満たされない場合には、tTX0とtRX0とに基づいて、上記時計手段の進む速度を調整することを特徴とする請求項11記載の通信装置。 - 上記調整手段は、自装置の時計手段の同期が行われているか否かを示す同期済みフラグを記憶することを特徴とする請求項9記載の通信装置。
- リセット時に前記同期済みフラグは偽に初期化されることを特徴とする請求項13記載の通信装置。
- 上記調整手段が、受信した第2フレームに含まれる第1フレーム検知時刻情報と、上記バッファに格納されている全ての第1フレーム検知時刻との差分絶対値が最も小さい第1フレーム検知時刻を選択し、
選択した第1フレーム検知時刻をtRX0とし、前回のtRX0をtRX1とし、
受信した第2フレームの第1フレーム検知時刻情報をtTX0とし、前回のtTX0をtTX1として、
(1)前記差分絶対値がTH(THは定数)より小さいあるいは等しい場合、
tTX0とtRX0とに基づいて、上記時計手段の進む速度を調整してかつ上記同期済みフラグを真に設定し、
上記(1)の条件が満たされていないかつ前記同期済みフラグが偽である、あるいは
上記(1)の条件が満たされていないかつ前記同期済みフラグが真であって、かつ、
ABS(tTX0−tRX1)>TH1(ABSは絶対値)(TH1は定数)である、あるいは、
上記(1)の条件が満たされていないかつ前記同期済みフラグが真であって、かつ、
ABS(tTX0−tTX1)>TH1である場合、
上記時計手段の時刻を(現在の時計手段の時刻−tRX0+tTX0+K(Kは定数))に設定し、かつ前記同期済みフラグを偽に設定することを特徴とする請求項13記載の通信装置。 - 上記調整手段が、上記時計手段の調整にPLL(Phase Locked Loop)を用いることを特徴とする請求項4または5記載の通信装置。
- 無線LAN(Local Area Network)またはPLC(Power Line Communication)に対応していることを特徴とする請求項1、2、4、または5記載の通信装置。
- 上記第1フレームは無線LANのビーコンフレームであることを特徴とする請求項17記載の通信装置。
- 無線LAN(Local Area Network)に対応しており、
上記第1フレームは無線LANのビーコンフレームであり、
前記識別子はビーコンフレームに含まれるTSF(Timing Synchronization Function)タイマーのタイムスタンプあるいはシーケンス番号であることを特徴とする請求項10または11記載の通信装置。 - 複数の通信装置が通信ネットワークを介して通信接続されている通信システムを構成する通信装置の通信方法であって、
上記通信ネットワークにおいて複数の通信装置に対して送信された特定の第1フレームの受信、または、送信を検知する送信側第1フレーム認識ステップと、
上記送信側第1フレーム認識ステップによって、第1フレームの受信または送信が検知された時の第1フレーム検知時刻を、上記通信装置が備える時計手段が示す時刻に基づいて決定する時刻検知ステップと、
上記第1フレーム検知時刻情報を含む第2フレームを、上記通信ネットワークを介して外部の通信装置に送信する第2フレーム送信ステップとを有することを特徴とする通信方法。 - 複数の通信装置が通信ネットワークを介して通信接続されている通信システムを構成する通信装置の通信方法であって、
上記通信ネットワークにおいて複数の通信装置に対して送信された特定の第1フレームの受信、または、送信を検知する受信側第1フレーム認識ステップと、
上記受信側第1フレーム認識ステップによって、第1フレームの受信または送信が検知された時の第1フレーム検知時刻を、上記通信装置が備える時計手段が示す時刻に基づいて決定する時刻検知ステップと、
請求項1記載の通信装置から、上記第2フレームを、上記通信ネットワークを介して受信する第2フレーム受信ステップと、
上記第2フレームに含まれている第1フレーム検知時刻情報と、上記受信側第1フレーム認識ステップによって検知された第1フレーム検知時刻とに基づいて、上記時計手段の時刻を調整する調整ステップとを有することを特徴とする通信方法。 - 請求項1〜19のいずれか1項に記載の通信装置を動作させる通信プログラムであって、コンピュータを上記の各手段として機能させるための通信プログラム。
- 請求項22に記載の通信プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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JP2011035699A (ja) * | 2009-08-03 | 2011-02-17 | Kansai Electric Power Co Inc:The | データ収集システム |
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