JP2007124354A - サーバ及びその制御方法並びに映像配信システム - Google Patents
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Abstract
【課題】 サーバでの変倍処理による負荷を軽減すること。
【解決手段】 ネットワーク202を介して複数のクライアントのウインドウに表示される映像データを配送するサーバ201は、前記複数のクライアントの少なくとも1つから送信された要求に応じて、前記映像データの解像度を変更する映像変倍部105と、前記複数のクライアントの優先度を設定する優先度設定部106と、優先度設定部106で設定された優先度に基づいて、優先度の高いクライアントから送信された要求を優先的に処理するように、映像変倍部105を制御する映像変倍制御部104と、前記優先的な処理が行われたクライアントに映像変倍部105で解像度が変更された映像データを送信する通信部102と、を備える。
【選択図】 図1
【解決手段】 ネットワーク202を介して複数のクライアントのウインドウに表示される映像データを配送するサーバ201は、前記複数のクライアントの少なくとも1つから送信された要求に応じて、前記映像データの解像度を変更する映像変倍部105と、前記複数のクライアントの優先度を設定する優先度設定部106と、優先度設定部106で設定された優先度に基づいて、優先度の高いクライアントから送信された要求を優先的に処理するように、映像変倍部105を制御する映像変倍制御部104と、前記優先的な処理が行われたクライアントに映像変倍部105で解像度が変更された映像データを送信する通信部102と、を備える。
【選択図】 図1
Description
本発明は、ネットワークを介して映像データを配送するサーバ及びその制御方法並びに映像配信システムに関する。
近年、ネットワーク技術の発達に伴い、ネットワークを介してネットワークカメラ等のサーバから映像や音声を配信し、PC(Personal Computer)などのクライアントで閲覧する映像配信システムが普及してきている。このような映像配信システムは、複数の遠隔地に設置されたカメラからの映像をリアルタイムで表示できるという特徴を生かし、特に特定の場所の監視を目的として使用されている。
映像配信システムを用いて監視を行う場合、クライアントの表示部に多数のサーバからの映像を同時に表示しなければならず、そのため各サーバからの映像は、それぞれ縮小したウインドウで表示されている。また注視したい映像がある場合は、その映像のウインドウのサイズを拡大して表示することができる。このようなウインドウのサイズ変更は、映像を表示するアプリケーションのウインドウのサイズを拡大又は縮小することにより行われる。具体的には、アプリケーションにより表示されているウインドウ枠をマウスでドラッグ操作しながら所望のサイズに拡大又は縮小することで行われることが多い。
一方、サーバは事前に設定された解像度で撮像した映像データをクライアントに送信している。また、このサーバは、この解像度をクライアントからの要求により変更できる構成を有している。例えば監視者は、640×480(画素)、320×240(画素)のいずれかの解像度を選択してサーバに設定し、その設定した解像度で送信されてくる映像データを受信して表示できるものがある。サーバにおける解像度の変更は、映像データの最大解像度の1/2であれば画素のサンプリングを1/2にするだけで容易に実現できる(特許文献1参照)。
特開平11−196379公報
サーバから配信されている映像データをクライアントで表示している際、クライアントでウインドウが任意の大きさに変更されると、クライアントで描画サイズを変更するためのリサイズ処理が行われる。例えば、サーバから配信された640×480(画素)の映像を表示している場合、そのウインドウ枠をドラッグして500×300(画素)のウインドウのサイズに縮小する。この場合、クライアントでは、640×480(画素)から500×300(画素)への解像度の変換処理(変倍処理)が行われる。クライアントにおける隣接画素に基づく補間処理によるウインドウの拡大表示では、ウインドウのサイズに応じた最適な画質を得ることができない。例えば、160×120(画素)の映像データを表示しているウインドウを640×480(画素)に拡大した場合、ウインドウのリサイズ前のデータを縦横4倍に引き伸ばして拡大表示しているため画質の劣化が生じてしまう。
また多数のクライアントがサーバに接続されている場合、映像データの解像度の変更処理が接続されている多数のクライアントで行われると、サーバでの負荷の増大が顕著になり、サーバの処理能力を超えてしまう。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、サーバでの変倍処理による負荷を軽減することを目的とする。
本発明の第1の側面は、ネットワークを介して複数のクライアントにおいて表示される映像データを配送するサーバに係り、前記複数のクライアントの少なくとも1つから送信された要求に応じて、前記映像データの解像度を変更する映像変倍部と、前記複数のクライアントの優先度を設定する優先度設定部と、前記優先度設定部で設定された優先度に基づいて、優先度の高いクライアントから送信された要求を優先的に処理するように、前記映像変倍部を制御する映像変倍制御部と、前記優先的な処理が行われたクライアントに前記映像変倍部で解像度が変更された映像データを送信する通信部と、を備えることを特徴とする。
本発明の第2の側面は、映像配信システムに係り、上記のサーバと、前記ネットワークに通信可能に接続された複数のクライアントと、を備えることを特徴とする。また、前記複数のクライアントの各々は、前記サーバから受信した映像データをウインドウに表示する画像表示部と、前記ウインドウのサイズの変更を指示するための画像サイズ操作部と、前記画像サイズ操作部からの指示に応じて前記ウインドウのサイズを変更するように前記画像表示部を制御する画像サイズ制御部と、を備えることを特徴とする。
本発明の第3の側面は、ネットワークを介して複数のクライアントのウインドウに表示される映像データを配送するサーバの制御方法に係り、前記複数のクライアントのうち、設定された優先度に基づいて、優先度の高いクライアントから送信された映像データの解像度の変更要求を優先的に処理する工程と、前記優先的に処理したクライアントに前記要求に応じて解像度が変更された映像データを送信する工程と、を含むことを特徴とする。
本発明によれば、サーバでの変倍処理による負荷を軽減することができる。
以下、添付図面を参照して本発明の好適な実施の形態を詳しく説明する。尚、以下の実施の形態は特許請求の範囲に係る本発明を限定するものでなく、また本実施の形態で説明されている特徴の組み合わせの全てが本発明の解決手段に必須のものとは限らない。
[第1の実施形態]
以下、図1〜図5を参照して本発明の好適な第1の実施形態を詳細に説明する。
[第1の実施形態]
以下、図1〜図5を参照して本発明の好適な第1の実施形態を詳細に説明する。
図2は、本発明の好適な第1の実施形態に係る映像配信システムの全体システム構成を説明するブロック図である。まず、システムの構成要素について説明する。
サーバ201は、具体的には、被写体を撮影しその映像データを配信するためのネットワークカメラを具備し、そのネットワークカメラで撮影した映像データをネットワーク202を介して配送している。クライアント203〜206は、具体的には、サーバ201から送信された映像データを受信して表示するコンピュータである。これらサーバ201とクライアント203〜206は、LANやインターネット等のネットワーク202に接続されている。クライアント203〜206は、ネットワーク202を介してサーバ201から配送される映像データを受信することができる。また、ネットワーク202にサーバ207などの複数のサーバを接続することによって、複数の遠隔地の映像データをクライアント203〜206でマルチ画面等にして同時表示することが可能となる。
次に、図1を参照して本実施形態に係るサーバ201の動作について説明する。
図1は、ネットワークカメラとして構成されるサーバ201の詳細な構成を示す図である。サーバ201は、撮像部101、通信I/F部102、CPU103、映像変倍制御部104、映像変倍部105、優先度設定部106、映像圧縮部107を具備している。撮像部101は、図2のクライアント203〜206から操作することができる。クライアント203〜206から出された制御命令は、ネットワーク202からサーバ201内の通信I/F部102を通じ、CPU103に出力送信される。撮像部101は、クライアント203〜206からCPU103の制御命令に従って動作する。これによりクライアントの所望するアングルで撮影することができる。映像変倍制御部104は、映像変倍部105の制御を行う。映像変倍部105は撮像部101で得られた映像データを撮像し、事前に設定された解像度でデジタル化する。すなわち、本実施の形態の変倍とは、映像データの解像度(サイズ)を変更する処理を指す。本実施形態では、クライアント203〜206に提供する映像の既定解像度を640×480(画素)、320×240(画素)の2種類とする。
この解像度はクライアント203〜206からの命令(変倍要求)で変更可能であり、これらの変更命令はCPU103を介して映像変倍制御部104で受信される。映像変倍制御部104は、クライアント203〜206からの変倍要求を受信して優先度設定部106を参照し、優先度の高いクライアントから送信された変倍要求を優先的に処理するように映像変倍部105を制御する。優先度設定部106は、特に複数のクライアントからの変倍要求を受信した場合に映像変倍を許可する優先度を設定する。具体的な手法としては、例えば、優先度設定部106は、図3に示す優先度テーブル300を用いる。図3の優先度テーブル300には、各クライアントを識別するための識別子としてのシリアル番号(クライアントNo.)と、このシリアル番号に関連付けられた優先度とが関連付けて記憶されている。ここでは、各クライアントの優先度の値が小さいほど、高い優先度を持つものとするが、本実施形態はこれに限定されない。図3では、各クライアントの優先度を1〜10の10段階で例示的に示している。この場合、優先度が10であるクライアントNo.Nのクライアントの優先度が最も高く、優先度が1であるクライアントNo.303のクライアントの優先度が最も低い。優先度が高く設定されるクライアントとしては、管理者クライアントや実際にサーバを制御することが可能な制御権を持つクライアントなどが挙げられる。なお、本実施形態では、各クライアントの優先度を10段階で表したが、これに限定されず、所定数の段階で適宜設定することができる。
映像変倍部105で変倍処理した映像データは、映像圧縮部107に送信される。映像圧縮部107は、映像変倍部105で変倍処理した映像データをJPEGフォーマット等で圧縮する。CPU103は、映像圧縮部107で圧縮された映像データをマルチストリーム化する。通信I/F部102は、これらの映像データをネットワーク202に接続されたクライアント203〜206に向けて配信する。なお、映像圧縮部107における圧縮方式はJPEGに限られず、BMP、GIF、PNG、TIFF等の各種圧縮方式を用いることができる。
次に、本実施形態のクライアント203の動作について詳細を述べる。
映像変倍部105で変倍処理した映像データは、映像圧縮部107に送信される。映像圧縮部107は、映像変倍部105で変倍処理した映像データをJPEGフォーマット等で圧縮する。CPU103は、映像圧縮部107で圧縮された映像データをマルチストリーム化する。通信I/F部102は、これらの映像データをネットワーク202に接続されたクライアント203〜206に向けて配信する。なお、映像圧縮部107における圧縮方式はJPEGに限られず、BMP、GIF、PNG、TIFF等の各種圧縮方式を用いることができる。
次に、本実施形態のクライアント203の動作について詳細を述べる。
クライアント203は、通信I/F部208、CPU209、画像表示部210、画像サイズ操作部211、画像サイズ制御部212を備えている。画像サイズ操作部211は、マウスやキーボード等の入力装置であり、アプリケーションの制御やサーバ201への制御命令の送信等に使用する。サーバ201から送信された映像データは、通信I/F部208で受信されCPU209に送信される。CPU209は、この配信された映像データを画像表示部210に表示する。クライアント204〜206もクライアント203と同様の構成となっている。
図4(A)(B)は、本実施形態に係るクライアント203〜206の画像表示部210で表示している画面を模式的に表した図であり、サーバ201から配信されている映像データを表示している状態を示している。ここで、ウインドウのリサイズについて説明する。
図4(A)は、リサイズ前の画像表示装置上の表示内容を示す図である。401は画像表示装置である。402は画像表示装置で実行されているアプリケーションにより表示されているアプリケーションパネルである。アプリケーションパネル402内に表示されているウインドウ403は、映像を表示する領域を表している。本実施形態では、クライアント203〜206は、640×480(画素)の解像度の映像データを受信しているとする。よって、画像表示装置401上では、横方向Xが640(画素)、縦方向Yが480(画素)のサイズで表示されている。404はドラッグエリアであり、このエリア404を図4(B)に示すカーソル405を用いてドラッグ操作することによって、アプリケーションパネル402及びウインドウ403のサイズを任意のサイズに変更する(リサイズする)ことが可能となる。例えば、ウインドウ403の表示サイズを横方向Xが512(画素)、縦方向Yが384(画素)で表示させたい場合を例に挙げる。この場合、図4(B)に示すようにカーソル405を用いて512×384(画素)の画像表示サイズとなるようにドラッグエリア404を操作すればよい。そして、画像サイズ制御部212は、CPU209を介して通信I/F部208から512×384(画素)の表示サイズ情報を変倍要求としてサーバ201に送信する。
サーバ201は、クライアントから変倍要求を受信すると、リサイズした映像データをクライアントに送信する。クライアントは、サーバ201から変倍処理された映像データを受信するとクライアントにおける映像データの変倍処理を中断する。このようにクライアントでの変倍処理を中断して、サーバが変倍処理を行うことによって、クライアントでの負荷を軽減することができる。逆に、サーバでの変倍処理が中断された場合には、クライアントが変倍処理を行うことになる。
図5は、本実施形態に係る変倍処理を実行する際の、サーバでの処理を説明するフローチャートである。
ステップS501では、サーバ201は、ネットワーク202を介してサーバ201に接続されている各クライアント203〜206に既定の解像度の映像データを配信する。
ステップS502では、サーバ201は、クライアントから送信された変倍要求を受信したか否かを判断する。変倍要求は、クライアントでクライアントウィンドウ403がリサイズされると、サーバ201に送信される。
ステップS503では、サーバ201は、ステップS502で変倍要求を送信したクライアントとは異なるクライアント(以下「他のクライアント」という)から送信された変倍要求を実行しているか否かを判断する。サーバ201は、他のクライアントから受信したリサイズ要求を実行していない場合には(ステップS503で「NO」)、ステップS504の処理を行う。サーバ201は、他のクライアントから受信したリサイズ要求を実行している場合は(ステップS503で「YES」)、ステップS506の処理を行う。
ステップS504では、サーバ201は、ステップS502で変倍要求を送信したクライアントから変倍要求を受け付けて、映像変倍部105で映像データの変倍処理を行う。その後、サーバ201は、映像圧縮部107で映像圧縮を実行し、クライアントに送信する映像データを生成する。
ステップS505では、サーバ201は、ステップS504で生成した映像データをCPU103及び通信I/F部102を介して変倍要求の送信元のクライアントに送信し、変倍処理を終了する。
ステップS506では、サーバ201内の映像変倍制御部104は、優先度設定部106に保持されている優先度テーブル300を参照する。そして、ステップS502で受信した変倍要求の送信元のクライアントが現在変倍要求を実行しているクライアントよりも優先度が高いか否かを判断する。ステップS502で受信した変倍要求の送信元のクライアントが現在変倍要求を実行しているクライアントよりも優先度が高い場合には(ステップS506で「YES」)、ステップS507の処理を行う。逆に、変倍要求を実行しているクライアントがステップS502で受信した変倍要求の送信元のクライアントよりも優先度が高い場合には、ステップS502で受信した変倍要求の送信元のクライアントが最も優先度が低くなる。この場合、サーバ201は、ステップS508の処理を行う。
ステップS507では、サーバ201は、現在変倍処理を要求しているクライアントの中で最も優先度の低いクライアントへの変倍要求の許可を破棄する。そして、変倍要求の許可を破棄した旨をそのクライアントに通知する。サーバ201は、ステップS507の処理の後、ステップS504、ステップS505の順で処理を実行する。
ステップS508では、サーバ201は、ステップS502で受信した変倍要求を破棄し、変倍要求の送信元のクライアントに通知する。例えば、図3の優先度テーブル300に示すように優先度が設定されている場合には、サーバ201は、クライアント301に対して変倍要求を許可している間にクライアント305から変倍要求を受信したとする。この場合、サーバ201は、優先度テーブル300を参照して、クライアント301とクライアント305との優先度を比較する。そして、サーバ201は、優先度の低いクライアント301の変倍の許可を破棄する。サーバ201は、変倍の許可を破棄した旨をクライアント301へ通知した後、クライアント305の変倍要求を許可して、映像変倍処理を行う。そして、サーバ201は、映像圧縮処理を実行してクライアント305が所望する画像サイズに映像変倍された映像データを生成する。サーバ201は、このようにして生成した映像データをクライアント305に送信する。クライアントは、サーバ201から映像変倍された映像データを受信すると、映像ストリームの受信を既定の解像度である640×480(画素)の映像データから、受信した映像データに切り替えて表示する。
以上で述べたように、サーバ201が複数のクライアントに映像データを配信している途中で変倍要求をクライアントから受信した場合、優先度設定部106で設定されているクライアントの優先度に基づいて処理を行う。具体的には、優先度の高いクライアントからの映像変倍処理と映像圧縮を行い、画像サイズを変更する許可をクライアントに与え、映像変倍された映像データをクライアントに送信する。これにより、クライアントでの映像表示の際には、補間処理やリサンプリング処理が不要になり、より優先度の高いクライアントでの負荷を軽減することができる。本実施形態では、ウインドウのリサイズの方法として、マウスを用いたドラッグ操作による方法を例に挙げたが、これに限定されない。例えば、キーボードからのウインドウのサイズの数値指定によるリサイズ、スケジューリングや外部センサ等をトリガとした事前の設定条件に応じたリサイズ等、多様なリサイズ方法を本実施形態を適用することができる。
[第2の実施形態]
次に、図3、図6、図7を参照して本発明の好適な第2の実施形態を詳細に説明する。なお、第2の実施形態における全体構成は、第1の実施の形態に係る図1、図2に示す構成と同様であるため、同様の個所についての説明を省略する。本実施形態では、全てのクライアントからの変倍要求を満たすことができない場合におけるサーバ201の処理について説明する。このような場合としては、例えば、サーバ201から多数のクライアントに映像データを配信していたり、複数のクライアントで頻繁にウインドウのリサイズが行なわれていたり等の理由でサーバ201の負荷が増大する場合が挙げられる。
次に、図3、図6、図7を参照して本発明の好適な第2の実施形態を詳細に説明する。なお、第2の実施形態における全体構成は、第1の実施の形態に係る図1、図2に示す構成と同様であるため、同様の個所についての説明を省略する。本実施形態では、全てのクライアントからの変倍要求を満たすことができない場合におけるサーバ201の処理について説明する。このような場合としては、例えば、サーバ201から多数のクライアントに映像データを配信していたり、複数のクライアントで頻繁にウインドウのリサイズが行なわれていたり等の理由でサーバ201の負荷が増大する場合が挙げられる。
サーバ201における映像データの変倍の処理能力には限界がある。従って、サーバ201が多数のクライアントに変倍要求を許可している場合、あるクライアントでウインドウのリサイズが行われても、サーバ201の負荷が大き過ぎて、この変倍要求を受け付けられない場合がある。一般的に、画像サイズが大きいほど変倍処理によるサーバの負荷が大きくなる。よって、大きな画像サイズの変倍要求を許可するクライアント数が多くなるほど、同時に変倍要求を許可できるクライアント数が少なくなる。逆に、大きな画像サイズの変倍要求を許可するクライアント数が少なくなるほど、同時に変倍要求を許可することができるクライアント数が多くなる。
この場合、優先度の高いクライアントへの映像データの配信が可能になるまで、優先度の低いクライアントからの変倍の許可を破棄することによって、優先度の高いクライアントからのウインドウに表示する映像データの変倍要求を許可することが可能となる。そして、優先度の高いクライアントが所望する映像変倍処理を行い、映像圧縮処理を実行した上で、優先度の高いクライアントに映像変倍された映像データを送信することができる。この場合におけるサーバ201の処理の流れについてフローチャートを用いて説明する。
図7は、第2の実施形態に係る変倍処理を実行する際の、サーバでの処理を説明するフローチャートである。
ステップS701では、サーバ201は、あるクライアントからリサイズ要求を受信する。
ステップS702では、サーバ201は、サーバ201自身の負荷を考慮した上で、ステップS701で受信したリサイズ要求の受け付けが可能か否かを映像変倍制御部104で判断する。ステップS702で変倍要求の受け付けを判断する具体的な手法としては、例えば、サーバ201の負荷を考慮し、画像サイズと変倍要求を許可するクライアント数との関係に基づいて変倍要求を許可するかどうかを判断する手法がある。例えば、変倍予定の画像の解像度(サイズ)とその解像度に変倍する要求を許可するクライアント数との関係が図6に示すように決められているとする。サーバ201は、変倍要求を許可しているクライアント数が、図6で決められたクライアント数以下であるかどうかを判定した上で、映像変倍制御部104が変倍要求を受け付けるか否かを判断する。図6に示す例では、VGA(画像サイズが640×480(画素))の変倍要求を許可するクライアント数が2の場合には、QVGA(画像サイズが320×240(画素))の変倍要求を許可することができない。VGAへの変倍要求を許可するクライアントが1である場合には、同時にQVGAへの変倍要求を許可するクライアント数は最大で4となる。また、VGAへの変倍要求を許可するクライアント数が0の場合には、QVGAへの変倍要求を許可するクライアント数は最大で8となる。上記のような手法で変倍要求の受け付けが可能か否かを判断した結果、変倍要求の受け付けができない場合を説明する。この場合、サーバ201は、ステップS701で受信した変倍要求の発信元のクライアントよりも優先度の低いクライアントがサーバ201に接続されているか否かについて、優先度設定部106に保持されている優先度テーブル300を参照して判断する。
ステップS703では、サーバ201は、サーバ201から映像データが配信されているクライアントの中で、ステップS701で受信した変倍要求の送信元のクライアントよりも優先度の低いクライアントの変倍の要求を許可を破棄した場合の処理を行う。この場合、サーバ201は、ステップS701で受信した変倍要求の受け付けが可能か否かを判断する。上記変倍要求の受け付けが可能であれば(ステップS703で「YES」)、ステップS704の処理を行い、可能でなければ(ステップS703で「NO」)、ステップS707の処理を行う。
ステップS704では、サーバ201は、サーバ201に接続されている中で最も優先度の低いクライアントからのリサイズ要求の許可を破棄し、サーバ201の負荷を軽減する。
ステップS705では、サーバ201は、ステップS701で受信したリサイズ要求を受け付け、映像変倍処理を行い、映像データを生成する。
ステップS706では、サーバ201は、ステップS705で生成した映像データを変倍要求の送信元のクライアントに送信する。クライアントは映像変倍された映像データを受信すると、映像ストリームの受信を既定の解像度である640×480(画素)の映像データからクライアントが送信した表示サイズ情報のサイズの映像データに切り替えて表示する。
ステップS707では、サーバ201は、ステップS703において、ステップS701で受信した変倍要求を受け付けることができないと判断した場合の処理を行う。すなわち、ステップS701で受信した変倍要求の発信元のクライアントよりも優先度の低いクライアントに対する変倍の許可を破棄しても変倍要求を受け付けることができないと判断した場合の処理を行う。具体的には、サーバ201は、ステップS701で受信した変倍要求を破棄し、変倍要求の送信元のクライアントに通知する。ステップS702において、ステップS701で受信した変倍要求を受け付けることが可能であれば、サーバ201は、ステップS705、ステップS706の順にステップを実行する。
例えば、サーバ201内の優先度設定部106に図3の優先度テーブル300が設定されているとする。クライアント301及びクライアント302がVGAの画像サイズでサーバ201から変倍要求を許可されている状態で、クライアント303でVGAの画像サイズで受信している最中にウインドウのリサイズが行われる。これに応じて、クライアント303からの変倍要求をサーバ201が受信した場合(ステップS701の処理に対応)、クライアント303からの変倍要求を受け付けることが可能かどうかを判断する(ステップS702に対応)。この場合、図6の関係を考慮すると、既にVGAのリサイズがクライアント301及びクライアント302で行なわれている。そのため、このままではクライアント303からの変倍要求を受け付けることができない。次に、図3の優先度テーブル300を参照すると、クライアント303の優先度は1である。クライアント301及びクライアント302の中でクライアント303よりも優先度の低いクライアントが存在するか否か調べると、クライアント301とクライアント302が該当する。クライアント301とクライアント302の中で優先度が低いのはクライアント302である。図6の関係よりVGAの変倍処理の許可することができるクライアント数は最大2である。このため、クライアント302に対する変倍処理の許可を破棄すれば、クライアント301のリサイズ要求を許可することができる。よって、映像変倍制御部104は、サーバ201がクライアント301の変倍処理の許可を破棄すれば、クライアント303の要求に応じた変倍処理を実行する負荷の余裕があると判断する(ステップS703の処理に対応)。そして、クライアント303よりも優先度の低いクライアント302の変倍の許可を破棄する(ステップS704の処理に対応)。映像変倍部105はクライアント303の要求に応じた映像変倍処理を行い、映像圧縮部107でクライアント303に送信する映像データを生成する(ステップS705の処理に対応)。上記で生成した映像データをクライアント303に送信し(ステップS706の処理に対応)、クライアント303は映像変倍された映像データを受信する。そして、映像ストリームの受信を既定解像度である640×480(画素)の映像データから、クライアント303が送信した表示サイズ情報のサイズの映像データに切り替えて表示する。
次に、クライアント301がVGAの画像サイズで変倍要求が許可され、クライアント303、クライアント304、クライアント305、クライアント306でQVGAの画像サイズで変倍要求が許可されている場合を例に挙げる。この場合、クライアント302からの変倍要求を受信したときに(ステップS701の処理に対応)、既にVGAの画像サイズへの変倍要求が許可されているクライアントが1、QVGAの画像サイズへの変倍要求が許可されているクライアントが4となる。従って、図6の関係よりクライアント302からの変倍要求を受け付けることができないと判断する(ステップS702の処理に対応)。次に、図3の優先度テーブル300を参照する。クライアント302よりも優先度が低いクライアント304、クライアント306の変倍処理の要求の許可を破棄しても、図6の関係よりクライアント302の変倍要求を許可することができない(ステップS703の処理に対応)。この場合は、クライアント302からの変倍要求を破棄し、上記をクライアント302に通知する(ステップS707の処理に対応)。
本実施形態で述べた図6の関係は代表値であり、クライアントの要求によってはこれらの値の中間値で処理が行なわれる。
以上に述べたように、サーバ201の負荷が多く、全てのクライアントからの変倍要求を満たすことができない場合、優先度の低いクライアントからの変倍要求の許可を破棄する。そして、優先度の高いクライアントからの映像変倍処理を実行することにより、優先度の高いクライアントからのウインドウの変倍要求を実行することが可能になる。
[第3の実施形態]
次に、図3を参照して本発明の好適な第3の実施形態を詳細に説明する。なお、第3の実施形態における全体構成は、第1の実施の形態に係る図1、図2に示す構成と同様であるため、同様の個所についての説明を省略する。
次に、図3を参照して本発明の好適な第3の実施形態を詳細に説明する。なお、第3の実施形態における全体構成は、第1の実施の形態に係る図1、図2に示す構成と同様であるため、同様の個所についての説明を省略する。
優先度の低いクライアントからの変倍要求に対しては、変倍要求を受け付けることができない場合が少なくない。この場合には、既に映像変倍処理を行ってクライアントに配信している映像データの中からその変倍要求に最も近い画像サイズの映像データを検出する。そして、その映像データをリサイズ要求の送信元のクライアントに送信することによって、可能な限りクライアントからの変倍の要求に対応する手法について説明する。
サーバ201は、あるクライアントからの変倍要求が受信されたときに、変倍要求の受け付けが可能であるか否かどうかを判断する。リサイズ要求を受け付けることができない場合は、既に映像変倍処理を行っている映像データの中から、変倍要求の画像サイズと最も近い画像サイズの映像データを検出し、上記で検出した映像データを変倍要求の送信元に送信する。
例えば、サーバ201内の優先度設定部106に図3の優先度テーブル300が設定されているとする。この場合、クライアント301、クライアント302、クライアント303、クライアント305がサーバ201から映像変倍処理された映像データの配信を受けている途中で、クライアント304のユーザがウインドウのリサイズを行ったとする。このとき、既に変倍要求が許可されている映像データの中でクライアント301に配送している画像サイズがクライアント304から受信した変倍要求の画像サイズに最も近かったとする。また、クライアント304がVGAの画像サイズで映像データの配信を受けている途中でリサイズを実行しようとしたときに、クライアント301はVGAの画像サイズで変倍要求を許可されているとする。さらに、クライアント302、クライアント303、クライアント305はそれぞれQVGAの画像サイズでリサイズ要求を許可されているものとする。
クライアント304からの変倍要求をサーバ201が受信したときに、サーバ201は、クライアント304から受信したリサイズ要求の受け付けが可能であるかについて判断する。このとき既に、クライアント301はVGAの画像サイズで変倍要求を許可され、クライアント302、クライアント303、クライアント305はQVGAの画像サイズで変倍要求を許可されている。前記4つのクライアントと比較するとクライアント304の優先度が最も低い。このため、このままではクライアント304からの変倍要求を受け付けることはできない。そこで、映像変倍処理を行っている映像データの中で、クライアント304からのサーバ201要求の画像サイズと最も近い映像データを検出する。この場合、クライアント304が要求した解像度に最も近い、クライアント301に配信中の映像データが検出されることになる。そして、上記で検出されたクライアント301に配信中の映像データをクライアント304にも送信する。具体的には、クライアント304のユーザが640×480(画素)の画像サイズから500×375(画素)に変倍処理したときを例に挙げる。そして、クライアント304と最も画像サイズが近いクライアントであるクライアント301の画像サイズが512×384(画素)であったとする。この場合、クライアント301に配信している512×384(画素)に変倍された映像データをクライアント304にも送信する。
以上に述べたように、クライアントからの変倍要求を受け付けることができない場合には、既にサーバ201が配信している映像データの中から変倍要求の画像サイズに最も近い画像サイズの映像データを検出する。そして、映像データを変倍要求の送信元のクライアントに送信することによって、できる限り多くのクライアントからの変倍要求を満たすことができる。
102 通信I/F
104 映像変倍制御部
105 映像変倍部と、
106 優先度設定部
201 サーバ
202 ネットワーク
104 映像変倍制御部
105 映像変倍部と、
106 優先度設定部
201 サーバ
202 ネットワーク
Claims (12)
- ネットワークを介して複数のクライアントにおいて表示される映像データを配送するサーバであって、
前記複数のクライアントの少なくとも1つから送信された要求に応じて、前記映像データの解像度を変更する映像変倍部と、
前記複数のクライアントの優先度を設定する優先度設定部と、
前記優先度設定部で設定された優先度に基づいて、優先度の高いクライアントから送信された要求を優先的に処理するように、前記映像変倍部を制御する映像変倍制御部と、
前記優先的な処理が行われたクライアントに前記映像変倍部で解像度が変更された映像データを送信する通信部と、
を備えることを特徴とするサーバ。 - 前記映像変倍制御部は、前記映像変倍部で解像度の変更処理が実行されていない場合には、前記クライアントから送信された要求に対応する処理を許可し、解像度を変更するように前記映像変倍部を制御することを特徴とする請求項1に記載のサーバ。
- 前記映像変倍制御部は、前記映像変倍部で前記映像データの解像度の変更処理が実行されている場合には、前記送信された要求の送信元のクライアントの優先度が、前記処理が実行されているクライアントの優先度よりも高いか否かを判断し、前記判断結果に基づいて優先的に処理を実行するクライアントを決定することを特徴とする請求項2に記載のサーバ。
- 前記映像変倍制御部は、前記送信元のクライアントの優先度が、前記処理が実行されているクライアントの優先度よりも高いと判断した場合には、前記処理が実行されているクライアントのうち、最も優先度の低いクライアントの要求の許可を破棄し、前記破棄したクライアントに要求の許可を破棄したことを通知することを特徴とする請求項3に記載のサーバ。
- 前記映像変倍制御部は、前記送信元のクライアントの優先度が、前記処理が実行されているクライアントの優先度よりも高くないと判断した場合には、前記送信元のクライアントの要求を破棄することを特徴とする請求項3に記載のサーバ。
- 前記映像変倍制御部は、前記サーバの負荷に基づいて、前記送信された要求の送信元のクライアントの要求の受け付けが可能か否かを判断することを特徴とする請求項1に記載のサーバ。
- 前記映像変倍制御部は、前記映像変倍部で前記映像データの解像度の変更処理が実行されているクライアントのうち、前記送信元のクライアントの優先度よりも低い優先度のクライアントの要求の許可を破棄した場合に、前記送信元のクライアントの要求の受け付けが可能となるか否かを判断することを特徴とする請求項6に記載のサーバ。
- 前記映像変倍制御部は、前記送信元のクライアントの要求の受け付けが可能となると判断した場合には、前記送信元のクライアントの優先度よりも低い優先度のクライアントの要求の許可を破棄することを特徴とする請求項7に記載のサーバ。
- 前記映像変倍制御部は、前記送信元のクライアントの要求の受け付けが可能とならないと判断した場合には、前記送信元のクライアントの要求を破棄することを特徴とする請求項7に記載のサーバ。
- 前記映像変倍制御部は、前記クライアントに送信されている映像データのうち、前記破棄した送信元のクライアントの要求に最も近い画像サイズの映像データを前記破棄した送信元のクライアントに送信することを特徴とする請求項9に記載のサーバ。
- 請求項1乃至請求項10のいずれか1項に記載のサーバと、
前記ネットワークに通信可能に接続された複数のクライアントと、
を備え、
前記複数のクライアントの各々は、
前記サーバから受信した映像データをウインドウに表示する画像表示部と、
前記ウインドウのサイズの変更を指示するための画像サイズ操作部と、
前記画像サイズ操作部からの指示に応じて前記ウインドウのサイズを変更するように前記画像表示部を制御する画像サイズ制御部と、
を備えることを特徴とする映像配信システム。 - ネットワークを介して複数のクライアントのウインドウに表示される映像データを配送するサーバの制御方法であって、
前記複数のクライアントのうち、設定された優先度に基づいて、優先度の高いクライアントから送信された映像データの解像度の変更要求を優先的に処理する工程と、
前記優先的に処理したクライアントに前記要求に応じて解像度が変更された映像データを送信する工程と、
を含むことを特徴とするサーバの制御方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005314845A JP2007124354A (ja) | 2005-10-28 | 2005-10-28 | サーバ及びその制御方法並びに映像配信システム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005314845A JP2007124354A (ja) | 2005-10-28 | 2005-10-28 | サーバ及びその制御方法並びに映像配信システム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007124354A true JP2007124354A (ja) | 2007-05-17 |
Family
ID=38147695
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005314845A Withdrawn JP2007124354A (ja) | 2005-10-28 | 2005-10-28 | サーバ及びその制御方法並びに映像配信システム |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2007124354A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012512604A (ja) * | 2008-12-15 | 2012-05-31 | マイクロソフト コーポレーション | マルチビットレートストリームを使用するビデオ会議のサブスクリプション |
US8947492B2 (en) | 2010-06-18 | 2015-02-03 | Microsoft Corporation | Combining multiple bit rate and scalable video coding |
CN112637666A (zh) * | 2020-12-25 | 2021-04-09 | 四川长虹电器股份有限公司 | 一种智能电视端动态显示设置项的方法 |
-
2005
- 2005-10-28 JP JP2005314845A patent/JP2007124354A/ja not_active Withdrawn
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