JP2007121161A - トルクセンサ及び電動パワーステアリング装置 - Google Patents

トルクセンサ及び電動パワーステアリング装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2007121161A
JP2007121161A JP2005315290A JP2005315290A JP2007121161A JP 2007121161 A JP2007121161 A JP 2007121161A JP 2005315290 A JP2005315290 A JP 2005315290A JP 2005315290 A JP2005315290 A JP 2005315290A JP 2007121161 A JP2007121161 A JP 2007121161A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
temperature compensation
bobbin
torque sensor
torque
compensation coil
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2005315290A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4833635B2 (ja
Inventor
Shinichi Tokura
真一 戸倉
Yasuhiro Zaike
康弘 戝家
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Showa Corp
Original Assignee
Showa Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Showa Corp filed Critical Showa Corp
Priority to JP2005315290A priority Critical patent/JP4833635B2/ja
Publication of JP2007121161A publication Critical patent/JP2007121161A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4833635B2 publication Critical patent/JP4833635B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Power Steering Mechanism (AREA)

Abstract

【課題】 トルクセンサにおいて、部品数と組付工数を少なくし、コスト低減するとともに、温度補償コイルの磁気特性を安定化し、検出精度を向上すること。
【解決手段】 ハウジング12に収容される入力軸14と出力軸15がトーションバー16を介して連結され、トルク検出コイル60と温度補償コイル70をハウジング12に設けてなるトルクセンサ30において、入力軸14を支持する入力軸受17を、樹脂製の温度補償コイル用ボビン80にインサートモールドし、温度補償コイル70を上記入力軸受17に電磁結合させるもの。
【選択図】 図2

Description

本発明はトルクセンサ及び電動パワーステアリング装置に関する。
電動パワーステアリング装置は、ステアリングホイールが結合される入力軸と、出力軸とがトーションバーを介して連結され、ステアリングホイールに加えられた操舵トルクをトルクセンサにより検出し、その検出トルクにより電動モータを駆動し、電動モータの発生トルクを出力軸側に伝え、結果として、電動モータの発生トルクを運転者がステアリングホイールに加える操舵力に対するアシスト力として用いる。
従来のトルクセンサは、特許文献1に記載の如く、入力軸と出力軸のそれぞれを入力軸受と出力軸受のそれぞれを介してハウジングに回転可能に支持し、入力軸と出力軸のそれぞれに固定される第1と第2のコアとともに磁気回路を構成するトルク検出コイルをハウジングに設け、入力軸と出力軸とを連結したトーションバーに作用するトルクを検出する。
また、特許文献1のトルクセンサでは、磁性材料からなる入力軸の外周円筒部とともに磁気回路を構成する温度補償コイルをハウジングに設け、トルク検出コイルと温度補償コイルの誘起電圧の差を求めることにより、周囲温度変化による誘起電圧相等分を相殺し、トルクセンサの検出精度を向上する。
特開2005-3462
特許文献1のトルクセンサでは、ハウジング軸方向で温度補償コイルの直上側傍に入力軸受を設け、温度補償コイルは入力軸の外周円筒部と電磁結合しており、以下の問題点がある。
(1)温度補償コイルの直上に入力軸受を設けており、温度補償コイルの磁気回路に入力軸受が磁気的に干渉して磁気特性を低下させることのないように磁気遮蔽を考慮する必要がある。
(2)入力軸受が、入力軸と出力軸の軸方向において、温度補償コイルを挟んで出力軸受の反対側に位置付けられるから、入力軸受と出力軸受の支持スパンが大きい。このため、入力軸と出力軸の同軸度を向上することに困難を伴ない、両者の回転偏心が大きくなりトルク検出精度を損なうおそれがある。
また、特許文献1のトルクセンサでは、入力軸を支持する入力軸受と、温度補償コイルを別個にハウジング取付けることになり、ハウジングの軸方向寸法が大きくなり部品数が多く、組付工数も多い。
本発明の課題は、トルクセンサにおいて、ハウジングのコンパクト化及び、部品数と組付工数を少なくし、コスト低減するとともに、温度補償コイルの磁気特性を安定化し、検出精度(感度)を向上することにある。
請求項1の発明は、ハウジングに収容される入力軸と出力軸がトーションバーを介して連結され、トルク検出コイルと温度補償コイルをハウジングに設けてなるトルクセンサにおいて、入力軸を支持する入力軸受を、樹脂製の温度補償コイル用ボビンにインサートモールドし、温度補償コイルを上記入力軸受に電磁結合させるようにしたものである。
請求項2の発明は、請求項1の発明において更に、前記温度補償コイル用ボビンにトルク検出コイル用ボビンを一体に樹脂成形してなるようにしたものである。
請求項3の発明は、請求項2の発明において更に、前記ボビンと、該ボビンに巻装したトルク検出コイル及び温度補償コイルを、磁性金属粉を混合した樹脂製ヨークにインサートモールドするようにしたものである。
請求項4の発明は、請求項3の発明において更に、前記ヨークを、樹脂製ハウジングにインサートモールドするようにしたものである。
請求項5の発明は、ステアリングホイールが結合される入力軸と、電動モータ側に連動する出力軸とを有し、請求項1〜4のいずれかに記載のトルクセンサの検出トルク信号により電動モータを駆動することを特徴とする電動パワーステアリング装置である。
(請求項1)
(a)入力軸を支持する入力軸受を温度補償コイルのボビンにインサートモールドし、温度補償コイルを入力軸受に電磁結合させたから、入力軸受が直接温度補償コイルの磁気回路を構成しているので、入力軸受の該磁気回路への干渉を考慮する必要がない。従って、温度補償コイルの磁気遮蔽部材等を設けることなく磁気特性を簡易に安定化できる。
(b)入力軸受が、入力軸と出力軸の軸方向において、温度補償コイルを挟んで出力軸受の反対側に位置するものでなく、温度補償コイルと軸方向の略同位置に配置されるから、入力軸受と出力軸受間の支持スパンを短縮できる。このため、入力軸と出力軸の同軸度が向上し、両者の回転偏心を抑えてトルク検出精度を向上できる。
(c)入力軸受を温度補償コイルのボビンに一体にしたから、部品数と組付工数を少なくし、コスト低減できる。また、入力軸を安定して支持できる。
(請求項2)
(d)トルク検出コイルと温度補償コイルをハウジングに設けるに際し、トルク検出コイル用のボビンと温度補償コイル用のボビンを一体のボビンに樹脂成形して単一化したから、トルクセンサの部品数と組付性及び組付寸法誤差をなくし、コスト低減できる。
(請求項3)
(e)上述(d)のボビンと、該ボビンに巻装したトルク検出コイル及び温度補償コイルを、磁性金属粉を混合した樹脂製ヨークにインサートモールドしたから、トルクセンサの部品数と組付工数を一層少なくできる上に、ヨークがボビンとコイルとの間に形成するエアギャップを可及的に低減し、トルクセンサの検出精度を向上する。
(請求項4)
(f)上述(e)のヨークを樹脂製ハウジングにインサートモールドしたから、トルクセンサの部品数と組付工数を一層少なくできる。
(請求項5)
(g)電動パワーステアリング装置のトルクセンサにおいて、上述(a)〜(f)を実現できる。これにより、ステアリングホイールに加えた操舵トルクの検出精度を向上させ、電動モータによるアシスト性能を向上できる。
図1は電動パワーステアリング装置の要部を示す断面図、図2はトルクセンサを拡大して示す断面図、図3はヨークへのボビンのインサートモールド成形体を示す断面図、図4は第1のコアと第2のコアを拡大して示す断面図、図5はトルクセンサの模式図である。
電動パワーステアリング装置10は、図1に示す如く、車体フレーム等に固定される第1ハウジング11に第2ハウジング12をボルト結合する。そして、ステアリングホイールが結合される入力軸14と、出力軸15をトーションバー16を介して同軸結合し、入力軸14は入力軸受17を介して第2ハウジング12に支持し、出力軸15は出力軸受18(不図示)を介して第1ハウジング11側に支持する。
電動パワーステアリング装置10は、出力軸15にピニオン軸を連結し、ピニオン軸のピニオンに噛み合うラックを備えたラック軸をハウジングに左右動可能に支持する。出力軸15の回転運動をピニオン軸を介してラック軸の直線運動に変換し、車輪を操舵する。
電動パワーステアリング装置10は、第1ハウジング11に電動モータ(不図示)を支持し、電動モータの出力軸にはウォームギヤ21が結合され、ウォームギヤ21に噛み合うウォームホイール22を第1ハウジング11と第2ハウジング12の中で出力軸15に固定してある。
電動パワーステアリング装置10は、入力軸14と出力軸15の間にトルクセンサ30を設けている。ステアリングホイールに加えられた操舵トルクをトルクセンサ30により検出し、その検出トルクにより電動モータを駆動し、電動モータの発生トルクをウォームギヤ21、ウォームホイール22を介して出力軸15に伝える。これにより、電動モータの発生トルクを運転者がステアリングホイールに加える操舵力に対するアシスト力として用いる。
しかるに、トルクセンサ30は以下の如くに構成される(図2)。
入力軸14は、磁性材料からなり、ハウジング12の内部に位置して出力軸15に同軸的に結合されている部分の側傍に、磁性材料からなる大径カラーAを圧入等により同軸固定的に取付けている。大径カラーAには第1のコア40を圧入等により同軸固定的に取付け、第1のコア40の下端端面には周方向に等ピッチで形成された平面視矩形の多数の磁路形成部40Aを備える。
出力軸15は、ハウジング12の内部に位置して入力軸14に同軸的に結合されている部分の外周に円筒状の第2のコア50を圧入固定的に取付けている。第2のコア50の上端部端面には、第1のコア40の磁路形成部40Aに対向する、周方向に等ピッチで形成された平面視矩形の多数の磁路形成部50Aを備える。
ハウジング12の内周には、トルク検出コイル60と温度補償コイル70を巻装したボビン80、ボビン80を被包するヨーク90が以下の如くに装填されている(図2、図3)。
(1)トルク検出コイル60用のボビンと温度補償コイル70用のボビンが合成樹脂により一体成形され、ボビン80を構成する。
このとき、入力軸14を支持する入力軸受17を金型内に組込んだ状態で、合成樹脂からなるボビン80を入力軸受17の外周側に射出成形し、入力軸受17をボビン80、特にボビン80における温度補償コイル70のためのコイル巻回部82の内周部にインサートモールドする。これにより、温度補償コイル70は後述する如くに入力軸受17に電磁結合するものになる。ボビン80は、コイル巻回部82の内周部の下端側(ボビン80の軸方向でコイル巻回部82の内周部寄り)に半径方向内方に張り出るつば状の軸受内端係止部80Aを備え、入力軸受17の外輪17Aの内端面に軸受内端係止部80Aを密着させる。尚、別途ボビン80をモールド形成しておき、入力軸受17をボビン80の軸受内端係止部80Aに嵌挿し位置決めしても良い。
(2)上述(1)のボビン80の外周の上下2箇所のそれぞれに設けたコイル巻回部81とコイル巻回部82のそれぞれに、トルク検出コイル60と温度補償コイル70のそれぞれを巻回する。
(3)上述(2)のボビン80と、ボビン80に巻装したトルク検出コイル60及び温度補償コイル70を金型内に組込んだ状態で、鉄粉等の磁性金属粉を混合した合成樹脂からなるヨーク90をボビン80並びにトルク検出コイル60及び温度補償コイル70の外周側に射出成形し、それらボビン80並びにトルク検出コイル60及び温度補償コイル70をヨーク90でインサートモールドする。
(4)上述(3)のヨーク90を金型内に組込んだ状態で、合成樹脂からなるハウジング12をヨーク90の外周側に射出成形し、ヨーク90とともにハウジング12でインサートモールドする。ハウジング12は、ヨーク90の上端部からヨーク90の内周部及びボビン80の内周部に回り込み、その回り込み端を軸受外端係止部90Aとし、ボビン80にインサートモールド済の入力軸受17の外輪17Aの外端面に軸受外端係止部90Aを密着させる。同時に、ハウジング12は、ヨーク90の下端部からヨーク90の下端面に回り込み、その回り込み端をヨーク下端係止部90Bとし、ヨーク90の下端面にヨーク下端係止部90Bを密着させる。
上述(4)の第2ハウジング12に第1ハウジング11をボルト結合し、第2ハウジング12の入力軸受17に入力軸14を支持し、第1ハウジング11の出力軸受18に出力軸15を支持した状態で、トルク検出コイル60は入力軸14の大径カラーAと出力軸15のそれぞれに取付けている第1のコア40と第2のコア50の対向部分に跨り、トルク検出コイル60の外周のヨーク90は第1のコア40、第2のコア50と磁気回路aを構成し、この磁気回路aはヨーク90と第1のコア40の表面とのエアギャップa1、第2のコア50の表面とのエアギャップa2、及び第1のコア40と第2のコア50の対向端面間のエアギャップa3を経るように形成される。トルク検出コイル60は第1のコア40、第2のコア50と電磁結合し、電磁結合状態に相応する電圧を誘起する。
ここで、トルクセンサ30は、温度補償コイル70を巻回したボビン80(コイル巻回部82)と入力軸14との間に磁性材料からなる前述の入力軸受17を設けている。入力軸受17は、外輪17Aをボビン80のコイル巻回部82の内周部に隙間なくインサートモールドされ、内輪17Bを入力軸14の外周に嵌着し、入力軸14を回転自在に支持する。温度補償コイル70は入力軸受17(外輪17A)と磁気回路bを構成し、この磁気回路bはヨーク90と入力軸受17(外輪17A)の表面とのエアギャップb1、b2を経るように形成される。温度補償コイル70は入力軸受17(外輪17A)と電磁結合し、温度補償のための電磁結合状態に相応する電圧を誘起する。
トーションバー16にトルクが作用していない場合には、トルク検出コイル60と温度補償コイル70の誘起電圧が略等しくなるように、第1のコア40、第2のコア50、入力軸受17の電磁結合状態を求め、第1のコア40、第2のコア50をそれぞれ位置決めする。入力軸受17の外径は、磁気回路b中のエアギャップb1、b2のそれぞれが磁界に与える影響、即ちそれぞれの磁気抵抗gb1、gb2の和が、磁気回路a中のエアギャップa1、a2、a3のそれぞれが磁界に与える影響、即ちそれぞれの磁気抵抗ga1、ga2、ga3の和と等しくなるように設定される。
従って、トルクセンサ30にあっては、トルク検出コイル60と温度補償コイル70の誘起電圧の差を求めることにより、周囲温度変化による誘起電圧を相殺し、第1のコア40と第2のコア50の相対回転量に相応した電磁結合状態を検出し、トーションバー16に作用したトルク、換言すればステアリングホイールに加えられた操舵トルクのみを検出可能にする。
以下、第1のコア40と第2のコア50の構成について説明する(図4)。
第1のコア40は、ステンレス鋼、アルミニウム、銅、樹脂等の非磁性材料からなる遮蔽材42を金型にセットし、この遮蔽材42の周囲に、樹脂に鉄粉等の磁性材金属粉を混合した磁性材41を鋳込んでインサートモールドしてなるものである。具体的には、遮蔽材42は円筒状(円筒本体42A)をなし、下端部の周方向複数位置に歯42Bを設け、相隣る歯42Bの間の谷部42Cに磁性材41をモールドする。磁性材41は遮蔽材42の円筒本体42Aの内周にモールドされる円筒本体41Aと、円筒本体41Aの下端部の周方向複数か所からL形をなして径方向外方に突出する装填部分41Bを形成し、装填部分41Bの下向き端面である平面視矩形端面を歯42Bの山部の下向き端面そのものに合致させて入力軸14の中心軸に直交する平面に形成する。
そして、第1のコア40は、遮弊材42の歯42Bを磁性材41に対する磁気的遮蔽部40Bとする。第1のコア40は、下端面の周方向で遮蔽材42の遮蔽部40B(歯42B)が遮蔽する部分の側傍(相隣る遮蔽部40B、40Bに挟まれる平面視矩形部分)の磁性材41の非遮蔽部(装填部分41B)を、歯42Bの山部の下向き端面そのものに合致させ、この非遮蔽部を前述の磁路形成部40Aとする。
このとき、第1のコア40は、磁性材41を遮蔽材42の円筒本体42Aの下端部〜中間部にモールドし、中間部〜上端部にはモールドしない。第1のコア40は、この遮蔽材42の円筒本体42Aを入力軸14の大径カラーAに圧入する。
第2のコア50は、ステンレス鋼、アルミニウム、銅、樹脂等の非磁性材料からなる遮蔽材52を金型にセットし、この遮蔽材52の周囲に、樹脂に鉄粉等の磁性材金属粉を混合した磁性材51を鋳込でインサートモールドしてなるものである。具体的には、遮蔽材52は円筒状(円筒本体52A)をなし、上端部の周方向複数位置に歯52Bを設け、相隣る歯52Bの間の谷部52Cに磁性材51をモールドする。磁性材51は遮蔽材52の円筒本体52Aの内周にモールドされる円筒本体51Aと、円筒本体51Aの上端部の周方向複数か所からL形をなして径方向外方に突出する装填部分51Bを形成し、装填部分51Bの上向き端面である平面視矩形端面を歯52Bの山部の上向き端面そのものに合致させて出力軸15の中心軸に直交する平面に形成する。
そして、第2のコア50は、遮弊材52の歯52Bを磁性材51に対する磁気的遮蔽部50Bとする。第2のコア50は、上端面の周方向で遮蔽材52の遮蔽部50B(歯52B)が遮蔽する部分の側傍(相隣る遮蔽部50B、50Bに挟まれる平面視矩形部分)の磁性材51の非遮蔽部(装填部分51B)を、歯52Bの山部の上向き端面そのものに合致させ、この非遮蔽部を前述の磁路形成部50Aとする。
このとき、第2のコア50は、磁性材51を遮蔽材52の円筒本体52Aの上端部〜中間部にモールドし、中間部〜下端部にはモールドしない。第2のコア50は、この遮蔽材52の円筒本体52Aを出力軸15に圧入する。
第1のコア40の磁路形成部40Aと第2のコア50の磁路形成部50Aは適宜長離隔された対向関係をなす。本実施例において、第1のコア40(磁性材41、遮蔽材42)と第2のコア50(磁性材51、遮蔽材52)は内外径寸法、軸長寸法を同一とする同一形状とされている。
本実施例によれば以下の作用効果を奏する。
(a)入力軸14を支持する入力軸受17を温度補償コイル70のボビン80にインサートモールドし、温度補償コイル70を入力軸受17に電磁結合させたから、入力軸受17が温度補償コイル70の磁気回路を構成しているので、入力軸受17の該磁気回路への干渉を考慮する必要がない。従って、温度補償コイル70の磁気特性を簡易に安定化できる。
(b)入力軸受17が、入力軸14と出力軸15の軸方向において、温度補償コイル70を挟んで出力軸受18の反対側に位置するものでなく、温度補償コイル70と同位置に位置付けられるから、入力軸受17と出力軸受18間の支持スパンを小さくできる。このため、入力軸14と出力軸15の同軸度が向上し、両者の回転偏心を抑えてトルク検出精度を向上できる。
(c)入力軸受17を温度補償コイル70のボビン80に一体にしたから、部品数と組付工数を少なくし、コスト低減できる。また、入力軸14を安定的に支持できる。
(d)トルク検出コイル60と温度補償コイル70をハウジング12に設けるに際し、トルク検出コイル60用のボビン80と温度補償コイル70用のボビン80を一体のボビン80に樹脂成形して単一化したから、トルクセンサ30の部品数と組付工数し少なくし、コスト低減できる。
(e)上述(d)のボビン80と、該ボビン80に巻装したトルク検出コイル60及び温度補償コイル70を、磁性金属粉を混合した樹脂製ヨーク90でインサートモールドしたから、トルクセンサ30の部品数と組付工数を一層少なくできる上に、ヨーク90がボビン80とコイルとの間に形成するエアギャップを可及的に低減し、トルクセンサ30の検出精度を向上する。
(f)上述(e)のヨーク90を樹脂製ハウジング12でインサートモールドしたから、トルクセンサ30の部品数と組付工数を一層少なくできる。
(g)電動パワーステアリング装置10のトルクセンサ30において、上述(a)〜(f)を実現できる。これにより、ステアリングホイールに加えた操舵トルクの検出精度を向上させ、電動モータによるアシスト性能を向上できる。
尚、本実施例によれば以下の作用効果も奏する。
(a)第1と第2のコア40、50の端面に非磁性材料からなる遮蔽材42、52を設け、遮蔽材42、52の遮蔽部40B、50Bの側傍の磁性材の非遮蔽部を磁路形成部40A、50Aとした。第1のコア40の磁路形成部40Aと第2のコア50の磁路形成部50Aの間で生ずる磁束の通路は、図5(B)の実線矢印で示す如くに、第1のコア40において相隣る遮蔽材42の遮蔽部40Bと遮蔽部40Bに挟まれる範囲の磁路形成部40A、第2のコア50において相隣る遮蔽材52の遮蔽部50Bと遮蔽部50Bに挟まれる範囲の磁路形成部50Aに限定され、図5(B)の破線矢印で示す如くの遮蔽部40B、50Bの側に回り込むことを抑制される。このため、入力軸14と出力軸15の間のトーションバー16のねじれに伴なう、第1のコア40の磁路形成部40Aと第2のコア50の磁路形成部50Aの重なり面積(磁束通過面積)の変化のみに応じた透磁率の変化量となり、トルク検出コイル60の検出出力幅を増大でき、ひいては検出精度及び感度を向上できる。
(b)各コア40、50が、非磁性材料からなる遮蔽材42、52を、樹脂に磁性材金属粉を混合した磁性材41、51でインサートモールドしてなることにより、磁性材41、51と遮蔽材42、52のエアギャップをなくし、トルクセンサ30の検出感度を向上できる。
(c)各コア40、50は、磁性材41、51と遮蔽材42、52の両部品の組立てのための寸法公差の管理の如くを不要とし、組立性を向上する。
(d)磁性材41、51は、磁性材金属粉を樹脂に混合したものを、金型にセットされた遮蔽材42、52の周囲にモールドするだけで成形され、低コストになる。
(e)第1のコア40の遮蔽材42を入力軸の側に圧入し、第2のコア50の遮弊材52を出力軸の側に圧入するものであり、各コア40、50の組付性を簡易にできる。
(f)各コア40、50は、金型にセットされた遮蔽材42、52の相隣る歯42B、52Bの間の谷部42C、52Cに磁性材41、51をモールドすることで、組立性を向上できる。
(g)各コア40、50が、磁性材41、51を遮蔽材42、52の円筒本体42A、52Aの外周及び谷部42C、52Cの中にモールドしてなるから、磁性材41、51と遮蔽材42、52の結合強度を軸方向及び周方向で強化できる。
(h)各コア40、50は、磁性材41、51を遮蔽材42、52の円筒本体の一端部〜中間部のみにモールドし、中間部〜他端部にモールドしないから、金型にセットされた遮蔽材42、52のインサートモールド時の放熱性をその中間部〜他端部で良好にし、結果として遮弊材42、52のこの部分での熱ひずみを極小にし、入力軸又は出力軸への圧入寸法精度を向上し、各コア40、50の組付性を向上する。
(i)各コア40、50が互いに同一形状をなすことにより、各コア40、50を共通部品化できる。
(j)電動パワーステアリング装置10のトルクセンサ30において、上述(a)〜(i)を実現できる。これにより、ステアリングホイールに加えた操舵トルクの検出精度を向上し、電動モータによるアシスト性能を向上できる。
以上、本発明の実施例を図面により詳述したが、本発明の具体的な構成はこの実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。例えば、本発明において、温度補償コイル用ボビンとトルク検出コイル用ボビンは別体であっても良い。
図1は電動パワーステアリング装置の要部を示す断面図である。 図2はトルクセンサを拡大して示す断面図である。 図3はヨークへのボビンのインサートモールド成形体を示す断面図である。 図4は第1のコアと第2のコアを拡大して示す断面図である。 図5はトルクセンサの模式図である。
符号の説明
10 電動パワーステアリング装置
11、12 ハウジング
14 入力軸
15 出力軸
16 トーションバー
17 入力軸受
30 トルクセンサ
60 トルク検出コイル
70 温度補償コイル
80 ボビン
90 ヨーク

Claims (5)

  1. ハウジングに収容される入力軸と出力軸がトーションバーを介して連結され、
    トルク検出コイルと温度補償コイルをハウジングに設けてなるトルクセンサにおいて、
    入力軸を支持する入力軸受を、樹脂製の温度補償コイル用ボビンにインサートモールドし、
    温度補償コイルを上記入力軸受に電磁結合させることを特徴とするトルクセンサ。
  2. 前記温度補償コイル用ボビンにトルク検出コイル用ボビンを一体に樹脂成形してなる請求項1に記載のトルクセンサ。
  3. 前記ボビンと、該ボビンに巻装したトルク検出コイル及び温度補償コイルを、磁性金属粉を混合した樹脂製ヨークにインサートモールドする請求項2に記載のトルクセンサ。
  4. 前記ヨークを、樹脂製ハウジングにインサートモールドする請求項3に記載のトルクセンサ。
  5. ステアリングホイールが結合される入力軸と、電動モータに連動する出力軸とを有し、請求項1〜4のいずれかに記載のトルクセンサの検出トルク信号により電動モータを駆動制御することを特徴とする電動パワーステアリング装置。
JP2005315290A 2005-10-28 2005-10-28 トルクセンサ及び電動パワーステアリング装置 Expired - Fee Related JP4833635B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005315290A JP4833635B2 (ja) 2005-10-28 2005-10-28 トルクセンサ及び電動パワーステアリング装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005315290A JP4833635B2 (ja) 2005-10-28 2005-10-28 トルクセンサ及び電動パワーステアリング装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007121161A true JP2007121161A (ja) 2007-05-17
JP4833635B2 JP4833635B2 (ja) 2011-12-07

Family

ID=38145162

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005315290A Expired - Fee Related JP4833635B2 (ja) 2005-10-28 2005-10-28 トルクセンサ及び電動パワーステアリング装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4833635B2 (ja)

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04191630A (ja) * 1990-11-26 1992-07-09 Japan Electron Control Syst Co Ltd 磁歪式トルクセンサ
JPH09196778A (ja) * 1996-01-17 1997-07-31 Mitsubishi Materials Corp 磁歪式トルクセンサ
JP2001033322A (ja) * 1999-07-19 2001-02-09 Ntn Corp トルク検出機能付軸受
JP2005172434A (ja) * 2003-12-05 2005-06-30 Showa Corp トルクセンサ
JP2005201690A (ja) * 2004-01-13 2005-07-28 Koyo Seiko Co Ltd トルク検出装置

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH04191630A (ja) * 1990-11-26 1992-07-09 Japan Electron Control Syst Co Ltd 磁歪式トルクセンサ
JPH09196778A (ja) * 1996-01-17 1997-07-31 Mitsubishi Materials Corp 磁歪式トルクセンサ
JP2001033322A (ja) * 1999-07-19 2001-02-09 Ntn Corp トルク検出機能付軸受
JP2005172434A (ja) * 2003-12-05 2005-06-30 Showa Corp トルクセンサ
JP2005201690A (ja) * 2004-01-13 2005-07-28 Koyo Seiko Co Ltd トルク検出装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP4833635B2 (ja) 2011-12-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7183681B2 (en) Electric power steering apparatus
US9341528B2 (en) Torque detector and steering system including the torque detector
US8015885B2 (en) Torque detector
EP2947442B1 (en) Torque sensor and electric power steering system
JP2008017549A (ja) 車両用操舵装置
EP3671157B1 (en) Torque sensor and steering device
JP2018072086A (ja) 回転角検出装置
US11300464B2 (en) Sensor device
US7086295B2 (en) Torque detecting apparatus
JP4833635B2 (ja) トルクセンサ及び電動パワーステアリング装置
JP2004117328A (ja) トルクセンサ
JP4718955B2 (ja) トルクセンサ及び電動パワーステアリング装置
JP4883972B2 (ja) トルクセンサ及び電動パワーステアリング装置
JP5508826B2 (ja) トルクセンサ
JP2007121162A (ja) トルクセンサ及び電動パワーステアリング装置
JP2008283761A (ja) 電動モータ
JP7447714B2 (ja) トルクセンサ及びステアリング装置
JP7463940B2 (ja) トルクセンサ及びマグネットアッセンブリの製造方法
JP3734397B2 (ja) トルクセンサ
JP4275998B2 (ja) トルクセンサ及び電動パワーステアリング装置
JP2005003461A (ja) トルクセンサ及び電動パワーステアリング装置
JP2024041179A (ja) トルクセンサ
JP2005037176A (ja) トルクセンサ
JP2005003459A (ja) トルクセンサ及び電動パワーステアリング装置
JP2014196945A (ja) トルク検出ユニット、ステアリング装置およびトルク検出装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080723

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110401

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110517

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110610

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110920

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110922

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140930

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees