JP2007120588A - モータ用軸受け部材 - Google Patents
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Abstract
【課題】軸荷重による凹みを防止し、耐摩耗性が著しく改善され長寿命化を達成したモータ用軸受け部材であり、回転数が8000rpm以上の小型高速モータにおいて好適に用いられるモータ用軸受け部材を提供する。
【解決手段】ポリエーテルエーテルケトン樹脂を主成分とする部材であって、その部材が1.2〜4.0倍圧延された平均厚み50μm〜1000μmのシート状物であることを特徴とするモータ用軸受け部材1であり、ポリエーテルエーテルケトン樹脂には、グラファイトや二硫化モリブデン等の充填剤を添加することができる。
【選択図】図1
【解決手段】ポリエーテルエーテルケトン樹脂を主成分とする部材であって、その部材が1.2〜4.0倍圧延された平均厚み50μm〜1000μmのシート状物であることを特徴とするモータ用軸受け部材1であり、ポリエーテルエーテルケトン樹脂には、グラファイトや二硫化モリブデン等の充填剤を添加することができる。
【選択図】図1
Description
本発明は、情報機器、事務機器およびオーディオ・ビデオ機器などに使用される小型高速モータに好適に用いられるモータ用軸受け部材に関するものである。
近年、小型モータは、家庭用および産業用の市場拡大に伴い、軽薄短小かつ長寿命のニーズがたかまり、高速モータの開発が望まれてきた。
情報機器、事務機器およびオーディオ・ビデオ機器の性能向上に伴い、それらに用いられるモータの回転数が8000rpmを超える高回転性能が求められており、それに伴い高回転数に耐えうるモータの各種材料や構造が開発されてきた。
ラジアル軸受けには、転がり軸受け構造とすべり軸受け構造の軸受けがあり、転がり軸受け構造の軸受けの代表的なものとしてはボールベアリングが挙げられ、すべり軸受け構造の軸受けの代表的なものとしては焼結含油軸受けが挙げられる。
最近では、すべり軸受け構造で流体軸受けまたは動圧軸受けと呼ばれる、オイルや空気などを潤滑に利用し、その動圧力により回転軸とラジアル軸受け間を非接触に保持する軸受け構造を持つの軸受けが開発されている。
また、従来から低回転の分野で使用されている焼結含油軸受けについても、8000rpm以上の高速回転に対応可能なものが開発されている。そして、いずれもすべり軸受け構造の軸受けは、従来よりボールベアリングに代表される転がり軸受けと比べても安価でかつ長寿命であることが望まれている。
転がり軸受け構造の軸受けでは、ラジアル軸受けであるボールベアリングがスラスト方向でも回転軸を支える構造になっているが、すべり軸受け構造ではスラスト方向で回転軸を受ける別の軸受けが必要となる。
スラスト軸受けには回転軸と接する面に摩耗量の少ない摺動特性の優れた金属や樹脂が使用されている。
スラスト軸受け部は、特に回転時に回転軸のスラスト方向の荷重をスラスト軸受けで受ける構造になっているため、スラスト軸受けの摩耗が避けられない。スラスト軸受けの摩耗を解決するために、スラスト軸受けの表面に潤滑剤を塗布したもの、または耐摩耗性に優れる材質からなるスラスト軸受け板を回転軸とスラスト軸受けの間に設計したものがある。スラスト軸受け板の材質を選択することによって、回転軸に用いられる金属材に対する摺動時の摩耗を低減させる検討が種々行われている。
回転軸には、一般的に硬度の高い金属が用いられる。一方、スラスト軸受け材には、金属または樹脂製のものが用いられる。スラスト軸受け材に硬度の高い金属であるSUS鋼や鉄等を用いた場合には、重量が増加し、また精度の高い加工を施す際に加工手間やコストがかさむという問題点がある。また、硬度の高い材質間では、摺動により摩耗が生じる。回転軸、スラスト軸受けともに金属材を用いての高速モータの設計は、重量、コストおよび耐久寿命の点で問題点がある。
従来より各種の樹脂がスラスト軸受け部材として検討され、使用されている。例えば、66ナイロン系樹脂、6ナイロン系樹脂、POM系樹脂、PBT系樹脂、PPS系樹脂、PTFE系樹脂、超高分子量PE系樹脂およびそれらの複合樹脂などである。比較的柔らかい材料は、回転軸の荷重を支えきれずに軸受け部分に凹みが生じ、回転軸との接触面積がさらに増えて摩耗し易くなり、長寿命化出来ない。また、ガラス繊維やガラスビーズなどの硬い材料を添加して表面を硬くすることにより、凹みを防止することも検討されているが、ガラスなどの硬い材料では回転軸を傷つけてしまい、その傷ついた軸により摩耗を加速してしまい、長時間では使用できない。
上記の流体軸受けは、転がり軸受け構造と違い、すべり軸受け構造に分類されるため、スラスト方向の軸受けが必要となるが、その回転数が非常に高いため摺動適性に優れかつ耐摩耗性に優れ、使用環境による温度変化に対応し、更に潤滑剤にオイルを使用することが多いため耐油性を必要としていたが、適合する材料がなかった。また、各材料を複合させることにより、上記特性を満たす材質よりなる軸受け部材が研究されているが、いずれも必要とされる特性を十分に満足させるものは開発されていない。
また、回転数が8000rpm以上の高速回転になると、摩耗による数多くの問題が発生するため、摺動適性に優れかつ耐摩耗性に優れ、使用環境による温度変化に対応し、更に潤滑剤にオイルを使用することが多いことから耐油性を必要とした材料が要求されたが、適合する材料がなかった。
また、スラスト軸受けとしては、デジタルビデオレコーダあるいは8mmビデオレコーダ等のキャプスタンモータの軸受けとしてポリエーテルエーテルケトンを使用したスラスト軸受け(特許文献1、2参照)、および、モータの高速回転性能および長寿命化を実現するため、回転軸に接する部分にポリエーテルエーテルケトン材を用いた耐摩耗性および摺動性に優れたスラスト軸受けが提案されている(特許文献3参照)。しかしながら、これらの提案では 高速回転や高加重時には、軸受けに対する負荷が増大し、そのため軸受け部分が凹み、摩耗も激しくなり使用に耐え切れないという課題があった。
特開平7−252160号公報
特開平9−088943号公報
特開2001−012473号公報
本発明の目的は、軸荷重による凹みを防止し、耐摩耗性が著しく改善され長寿命化を達成したモータ用軸受け部材を提供することにある。本発明のモータ用軸受け部材は、回転数が8000rpm以上の小型高速モータにおいて好適に用いられ、モータの回転軸とスラスト軸受け部材の凹み、および摺動時の摩耗の低減によるモータの高速回転性能および長寿命化を実現することができる。
更には、本発明は、素材シートを強制的に面方向へ潰す、いわゆる圧延することによって、面方向の強度を上げ、クリープ特性を上げることで軸加重による凹みを改善するものである。
本発明モータ用軸受け部材は、ポリエーテルエーテルケトン樹脂を主成分とする部材であって、その部材が1.2〜4.0倍圧延された平均厚み50μm〜1000μmのシートであることを特徴とするモータ用軸受け部材である。
本発明のモータ用軸受け部材の好ましい態様によれば、前記の部材はポリエーテルエーテルケトン樹脂に対し充填剤が0〜10重量部添加されてなる部材であり、充填剤としては、グラファイトまたは/および二硫化モリブデンが好適である。
また、本発明モータ用軸受け部材は、回転数が8,000rpm以上の高速モータに好適に用いられる。
本発明によれば、軸受け部材に耐熱性、耐薬品性および摺動性に優れたポリエーテルエーテルケトン樹脂を主成分として用い、更にはこれを圧延することで、軸荷重による凹みを防止することにより、モータ用軸受け部材の耐摩耗性が著しく向上し長寿命化を達成した。これにより、小型高速モータの高速回転が可能なった。
以下、本発明のモータ用軸受け部材について、詳細に説明する。
本発明のモータ用軸受け部材は、ポリエーテルエーテルケトン樹脂を主成分とする樹脂組成物からなる部材で構成される。本発明のモータ用軸受け部材において用いられるポリエーテルエーテルケトン樹脂は、溶融押出可能であれば特に限定しない。
ポリエーテルエーテルケトン樹脂としては、下記式(1)
で示される反復単位を有するポリエーテルエーテルケトン樹脂、または、上記式(1)で示される反復単位を有するポリエーテルエーテルケトン樹脂に他の反復単位を有する樹脂を配合したポリエーテルエーテルケトン樹脂を主成分とする樹脂組成物等が挙げられる。他の反復単位を有する樹脂としては、下記式(2)〜(4)
で示される反復単位を有する熱可塑性芳香族樹脂等が挙げられ、これらは好ましくは25重量%までの範囲でポリエーテルエーテルケトン樹脂本来の特性が損なわれない程度配合させることができる。
市販されているポリエーテルエーテルケトン樹脂としては、ビクトレックス社のポリエーテルエーテルケトン樹脂“ビクトレックス”(登録商標)PEEK(融点:343℃、ガラス転移温度:143℃)が知られており、低粘度(グレード:151G)、中粘度(グレード:381G)および高粘度(グレード:450G)のタイプのものがある。
本発明において、ポリエーテルエーテルケトン樹脂またはポリエーテルエーテルケトン樹脂を主成分とする樹脂組成物には、本発明の効果を妨げない範囲で、さらに他の樹脂を配合することができる。他の樹脂としては、例えば、低摩耗性を有する点で、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)等のフルオロカーボン重合体等を用いることができる。他の樹脂の添加量の範囲は、通常10重量%程度までであり、例えば、PTFEを多く入れすぎると、樹脂組成物が柔らかくなりすぎ十分な強度が得られないという傾向を示す。フルオロカーボン重合体の添加量が0.1重量%未満では、フルオロカーボン重合体を添加した効果が十分に発揮されないことになる。
また、ポリエーテルエーテルケトン樹脂またはポリエーテルエーテルケトン樹脂を主成分とする樹脂組成物には、モータの回転数や荷重など使用条件に応じて、各種の充填剤を添加することができる。
本発明で用いられる充填剤としては、例えば、固体潤滑材等が挙げられる。これらの充填剤の中でも、グラファイトおよび二硫化モリブデンが好ましく、潤滑性や耐摩耗性においてより優れた特性が得られる。グラファイトとしては、日本黒鉛工業株式会社製のグラファイトCSP(平均粒経12μm)が、また、二硫化モリブデンとしては、日本黒鉛工業株式会社製の“モリパウダーB”(登録商標)(平均粒経3μm)がそれぞれ市販されており、本発明で好適に用いられる。
ポリエーテルエーテルケトン樹脂またはポリエーテルエーテルケトン樹脂を主成分とする樹脂組成物に充填剤を添加する方法としては、ポリエーテルエーテルケトン樹脂と充填材をドライブレンドし、押出機で溶融コンパウンドする方法が好ましく、より分散性を向上させるためには、二軸押出機でコンパウンドする方法が好ましい。
充填材の添加量は、ポリエーテルエーテルケトン樹脂に対して10重量部以下であることが好ましく、より好ましくは8重量部以下である。充填剤が10重量部より多く添加されると、シート化時と圧延時に脆くなり成形が困難になることがある。充填材を添加する場合は、通常0.5〜10重量部の範囲で用いられる。
また、本発明で用いられるポリエーテルエーテルケトン樹脂またはポリエーテルエーテルケトン樹脂を主成分とする樹脂組成物には、成形性、結晶状態および摩擦係数などを改良する目的で、滑材、結晶核材、シリコン系オイルおよび各種ワックス類を併用することもできる。
本発明のモータ用軸受け部材は、上記のポリエーテルエーテルケトン樹脂またはポリエーテルエーテルケトン樹脂を主成分とする樹脂組成物を成形することにより製造することができる。
本発明のモータ用軸受け部材の成形方法は、ポリエーテルエーテルケトン樹脂または樹脂組成物を押出機により溶融押出し、それを冷却ロールで冷却固化して、未配向の素材シートを得る。その得られた未配向の素材シートを、オンラインまたはオフラインで、圧延ロールで圧延することが好ましい。圧延された部材は、そのままの状態では、配向の戻りが発生するため、直後に熱処理することが望ましい。
圧延倍率は1.2〜4.0倍が好ましく、より好ましくは 1.5〜3.5である。圧延倍率が1.2倍未満では 未配向品と大差なく、また、圧延倍率が4.0倍を超えると、配向が進みすぎて、打ち抜き時に割れなどの問題が生じることがある。
また、本発明のモータ用軸受け部材の成形方法としては、ポリエーテルエーテルケトン樹脂または樹脂組成物のペレットまたは粉末をプレス成形で未配向の素材シートを得た後、それを更に圧延ロールまたはプレス機で圧延することもできる。
モータ用軸受け部材の形状としては、特に限定されないが、打ち抜きした円盤状、正方形および長方形などの平板が好ましい。本発明において、圧延された部材の厚みは、50〜1000μmであり、好ましくは100〜800μmである。圧延された部材の厚みが50μm未満の場合は、打ち抜きなどの加工性および組立時の安定性が悪く、また厚みが1000μmを超えると、打ち抜きにくかったり、コスト的に高価なものになってしまう。
本発明においては、上記手段により、高速回転する回転軸からスラスト方向の荷重を受ける軸受け部材の摩耗と熱、荷重による面方向の凹みを防止しモータの高速回転性能と長寿命化の実現を可能にする。
本発明のモータ用軸受け部材は、DVD用モータやハードディスク用モータなど回転数が8000rpm以上の小型高速モータにおいて特に好適に用いられる。
以下、実施例により、本発明のモータ用軸受け部材についてさらに詳しく説明する。実施例中の試験結果は、次のようにして測定したものである。
A.モータ用軸受け部材の摩耗深さ(凹み:μm)
図1は、モータ用軸受け部材の摩耗深さを測定する試験機を示す概略側面図である。図1に示す試験機を用い、8000rpm/100時間、12000rpm/100時間時の摩耗深さ(凹み:μm)を測定した。
図1は、モータ用軸受け部材の摩耗深さを測定する試験機を示す概略側面図である。図1に示す試験機を用い、8000rpm/100時間、12000rpm/100時間時の摩耗深さ(凹み:μm)を測定した。
本試験に用いられる軸2は、SUS材であり、直径が6mm、先端部を3Rとした。部材固定板5に軸受け部材1をセットし、潤滑油3としてα-オレフィン系2μLを軸2の先端部に塗布した。荷重4は400gの荷重掛けて、部材固定板5を図1のごとく回転させ、8000rpm/100時間、12000rpm/100時間でも摩耗深さ(凹み:μm)を測定した。
B.打ち抜き性
8mm角で各角は0.5mmのRを取った凹凸型を作り、高速プレス機にて打ち抜きした。その際のバリ、割れ等を確認した。
8mm角で各角は0.5mmのRを取った凹凸型を作り、高速プレス機にて打ち抜きした。その際のバリ、割れ等を確認した。
評価方法は下記のとおりである。
・打ち抜き性 ×:悪い △:やや悪い ○:良い ◎:非常に良い
・成形性 ×:悪い △:やや悪い ○:良い ◎:非常に良い
・総合評価 打ち抜き性、成形性および摩耗性を総合勘案して評価した。
・打ち抜き性 ×:悪い △:やや悪い ○:良い ◎:非常に良い
・成形性 ×:悪い △:やや悪い ○:良い ◎:非常に良い
・総合評価 打ち抜き性、成形性および摩耗性を総合勘案して評価した。
×:悪い △:やや悪い ○:良い ◎:非常に良い
(実施例1)
直径50mm単軸押出機を用い、ポリエーテルエーテルケトン樹脂(商品名:ビクトレックス社製“ビクトレックス”(登録商標)PEEK381G、融点343℃のペレット)を、シリンダー温度が360〜380℃、ダイス温度が380℃の条件で押出し、押出された溶融樹脂をロール径300mmのロールを用いてロール温度200℃でキャスティングドラム方式にてシート成形し、素材厚み600μm、幅300mmの素材シートを得た。得られた素材シートを、ライン上で160℃の温度まで余熱し、その素材シートを圧延ロールで圧延倍率2倍で加圧圧延し、厚み300μmのシートを得た。圧延倍率は、素材厚み600/圧延後の厚み300=2倍さらに圧延したシートを230℃の温度のロールで処理時間10秒の熱処理を行い、ポリエーテルエーテルケトン樹脂からなる部材を作成した。得られた部材を8mm角に打ち抜き、図1の試験機で8000回転および12000回転で、各100時間の評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例1)
直径50mm単軸押出機を用い、ポリエーテルエーテルケトン樹脂(商品名:ビクトレックス社製“ビクトレックス”(登録商標)PEEK381G、融点343℃のペレット)を、シリンダー温度が360〜380℃、ダイス温度が380℃の条件で押出し、押出された溶融樹脂をロール径300mmのロールを用いてロール温度200℃でキャスティングドラム方式にてシート成形し、素材厚み600μm、幅300mmの素材シートを得た。得られた素材シートを、ライン上で160℃の温度まで余熱し、その素材シートを圧延ロールで圧延倍率2倍で加圧圧延し、厚み300μmのシートを得た。圧延倍率は、素材厚み600/圧延後の厚み300=2倍さらに圧延したシートを230℃の温度のロールで処理時間10秒の熱処理を行い、ポリエーテルエーテルケトン樹脂からなる部材を作成した。得られた部材を8mm角に打ち抜き、図1の試験機で8000回転および12000回転で、各100時間の評価を行った。結果を表1に示す。
(比較例1)
実施例1と同じ条件でポリエーテルエーテルケトン樹脂を成形し、素材厚み300μm、幅300mmの素材シートを得た。その素材シートを圧延せず未配向のまま部材として使用し、実施例1と同じ評価を行った。結果を表1に示す。
実施例1と同じ条件でポリエーテルエーテルケトン樹脂を成形し、素材厚み300μm、幅300mmの素材シートを得た。その素材シートを圧延せず未配向のまま部材として使用し、実施例1と同じ評価を行った。結果を表1に示す。
(実施例2)
実施例1において、素材厚み150μm、圧延後厚み100μm(圧延倍率:1.5倍)としたこと以外は、実施例1と同じに実施した。結果を表1に示す。
実施例1において、素材厚み150μm、圧延後厚み100μm(圧延倍率:1.5倍)としたこと以外は、実施例1と同じに実施した。結果を表1に示す。
(実施例3)
実施例1において、素材厚み1000μm、圧延後厚み800μm(圧延倍率:1.25倍)としたこと以外は、実施例1と同じに実施した。結果を表1に示す。
実施例1において、素材厚み1000μm、圧延後厚み800μm(圧延倍率:1.25倍)としたこと以外は、実施例1と同じに実施した。結果を表1に示す。
(比較例2)
実施例1において、素材厚み100μm、圧延後厚み40μm(圧延倍率:2.5倍)としたこと以外は、実施例1と同じに実施した。圧延シートは成形出来るものの、部材の厚みが小さいため、打ち抜き時にバリが出やすく、また、腰がないため作業性が悪かった。結果を表1に示す。
実施例1において、素材厚み100μm、圧延後厚み40μm(圧延倍率:2.5倍)としたこと以外は、実施例1と同じに実施した。圧延シートは成形出来るものの、部材の厚みが小さいため、打ち抜き時にバリが出やすく、また、腰がないため作業性が悪かった。結果を表1に示す。
(比較例3)
実施例1において、素材厚み1500μm、圧延後厚み1200μm(圧延倍率:1.25倍)としたこと以外は、実施例1と同じに実施した。圧延シートは成形出来るが、部材の厚みが大きく、打ち抜き時に割れが発生した。結果を表1に示す。
実施例1において、素材厚み1500μm、圧延後厚み1200μm(圧延倍率:1.25倍)としたこと以外は、実施例1と同じに実施した。圧延シートは成形出来るが、部材の厚みが大きく、打ち抜き時に割れが発生した。結果を表1に示す。
(実施例4)
実施例1において、同じポリエーテルエーテルケトン樹脂に、グラファイト(日本黒鉛工業株式会社製、グレード:グラファイトCSP、平均粒経:12μm)を5重量添加した樹脂組成物を用いたこと以外は、実施例1と同じに実施した。結果を表2に示す。
実施例1において、同じポリエーテルエーテルケトン樹脂に、グラファイト(日本黒鉛工業株式会社製、グレード:グラファイトCSP、平均粒経:12μm)を5重量添加した樹脂組成物を用いたこと以外は、実施例1と同じに実施した。結果を表2に示す。
(実施例5)
実施例1において、同じポリエーテルエーテルケトン樹脂に二硫化モリブデン(日本黒鉛工業株式会社製の“モリパウダーB”(登録商標)、平均粒経3μm)を5重量添加した樹脂組成物を用いたこと以外は、実施例1と同じに実施した。
結果を表2に示す。
実施例1において、同じポリエーテルエーテルケトン樹脂に二硫化モリブデン(日本黒鉛工業株式会社製の“モリパウダーB”(登録商標)、平均粒経3μm)を5重量添加した樹脂組成物を用いたこと以外は、実施例1と同じに実施した。
結果を表2に示す。
(比較例4)
比較例2において、同じポリエーテルエーテルケトン樹脂にガラスビーズ(ポッターズ・バロティーニ株式会社製、グレード:GB731B2−PN、平均粒径:50μm)を5重量添加した樹脂組成物を用いたこと以外は、比較例2と同じに実施した。得られた部材は、磨耗および軸荷重による凹みは少ないが、軸に傷が発生し、それがもとで急激な磨耗が発生する恐れがある。結果を表2に示す。
比較例2において、同じポリエーテルエーテルケトン樹脂にガラスビーズ(ポッターズ・バロティーニ株式会社製、グレード:GB731B2−PN、平均粒径:50μm)を5重量添加した樹脂組成物を用いたこと以外は、比較例2と同じに実施した。得られた部材は、磨耗および軸荷重による凹みは少ないが、軸に傷が発生し、それがもとで急激な磨耗が発生する恐れがある。結果を表2に示す。
本発明のモータ用軸受け部材は、回転数が8000rpm以上の小型高速モータにおいて好適に用いられ、モータの回転軸とスラスト軸受け部材の凹み、および摺動時の摩耗の低減によるモータの高速回転性能および長寿命化を実現することができる。
1.軸受け部材
2.軸
3.潤滑油
4.荷重
5.部材固定板
2.軸
3.潤滑油
4.荷重
5.部材固定板
Claims (4)
- ポリエーテルエーテルケトン樹脂を主成分とする部材であって、その部材が1.2〜4.0倍圧延された平均厚み50μm〜1000μmのシートであることを特徴とするモータ用軸受け部材。
- ポリエーテルエーテルケトン樹脂に対し充填剤が0〜10重量部添加されてなる部材であることを特徴とする請求項1のモータ用軸受け部材。
- 充填剤が、グラファイトまたは/および二硫化モリブデンであることを特徴とする請求項2記載のモータ用軸受け部材。
- 回転数が8,000rpm以上の高速モータに用いられる請求項1〜3のいずれかに記載のモータ軸受け部材。
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JP2005312100A JP2007120588A (ja) | 2005-10-27 | 2005-10-27 | モータ用軸受け部材 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US11024441B2 (en) | 2011-12-14 | 2021-06-01 | Daikin Industries, Ltd. | Insulated wire |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS62266223A (ja) * | 1983-03-14 | 1987-11-19 | エイイ−ピ−エルシ− | 平軸受およびその製造方法 |
JPH09316323A (ja) * | 1996-05-31 | 1997-12-09 | Daido Metal Co Ltd | スラスト軸受用摺動部材 |
JP2001012473A (ja) * | 1999-07-01 | 2001-01-16 | Sumitomo Bakelite Co Ltd | 高速マイクロモータ用スラスト軸受け |
-
2005
- 2005-10-27 JP JP2005312100A patent/JP2007120588A/ja active Pending
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