JP2007119350A - 低粘度カチオン変性ガラクトマンナン多糖を含む化粧料組成物 - Google Patents

低粘度カチオン変性ガラクトマンナン多糖を含む化粧料組成物 Download PDF

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Yoshihiko Mori
芳彦 森
Hiromitsu Takeda
博光 武田
Saori Koshizaka
沙緒利 越坂
Akio Suzuki
明夫 鈴木
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Abstract

【課題】従来のコンディショニング剤と同等以上のコンディショニング効果を有しながら、複合塩の凝集を防ぐことで剤型の安定性に優れ、かつ、繰り返し使用した場合の蓄積を防ぐことで使用感が良好な、毛髪処理組成物及び皮膚化粧料組成物を提供すること。
【解決手段】5〜50質量%のアニオン界面活性剤、0.5〜15質量%の両性界面活性剤及び、特定範囲の水溶液粘度と特定量の第4級窒素含有基を導入することでカチオン電荷量を特定範囲に調節した低粘度カチオン変性ガラクトマンナン多糖からなる化粧料組成物。

Description

本発明は使用感と安定性に優れた化粧料組成物に関するものであり、更に詳細には複合塩の凝集を防ぐことで剤型の安定性に優れ、繰り返し使用した場合の蓄積を防ぐことで使用感が良好で、かつ従来のコンディショニング剤と同等以上のコンディショニング効果を有する、特定粘度のカチオン変性ガラクトマンナン多糖を含む毛髪処理組成物及び皮膚化粧料組成物に関する。
カチオン性高分子は洗髪、すすぎ時の毛髪の絡まり合いによる損傷や、洗髪後の感触改善の為にシャンプ−等の毛髪処理組成物に配合されている。例えば、特許文献1には、シャンプ−や毛髪化粧料に、第4級窒素含有基を導入したカチオン変性セルロ−ス誘導体を使用する事が、特許文献2にはガラクトマンナン多糖に属する主鎖のマンノ−スと側鎖のガラクト−スが2対1のグア−ガムをカチオン変性した、カチオン変性グア−ガムを、特許文献3には主鎖のマンノ−スと側鎖のガラクト−スが4対1のロ−カストビ−ンガムをカチオン変性した、カチオン変性ロ−カストビ−ンガムが、シャンプ−、リンス等のヘアケア製品及びボディソ−プに使用することが示されている。
また、特許文献4、特許文献5には、ガラクトマンナン多糖としてグア−ガム、ロ−カストビ−ンガムを用い、酵素等により分解し低分子化した後、カチオン変性したカチオン変性ガラクトマンナン多糖が、特許文献6にはガラクトマンナン多糖としてグア−ガム、ロ−カストビ−ンガムを用い、ヒドロキシアルキル変性の後にカチオン変性を行い、更に低分子化した、カチオン変性ガラクトマンナン多糖が示されている。
さらに特許文献7には、特定のカチオン電荷密度と分子量を有するカチオン性ポリマ−と、アニオン及び両性界面活性剤、水不溶性ポリアルファオレフィンポリマ−からなシャンプ−組成物が、特許文献8には、特定のカチオン電荷密度と分子量を有するカチオン性ポリマ−と、アニオン及び両性界面活性剤、水不溶性シリコ−ンからなるシャンプ−組成物が示されており、カチオン性ポリマ−として、カチオン変性セルロ−ス誘導体及びカチオン変性グア−ガムが用いられている。
特公昭47−20635号公報(第5頁) 特開平4−364111号公報(第1−6頁) 特開2000−103724号公報(第1−6頁) 特開平7−173029公報(第1−7頁) 特開平10−36403公報(第1−9頁) 特許第3349219号公報(第1−6頁) 特表平11−507074号公報(第1−37頁) 特表2004−508387号公報(第1−78頁)
従来、毛髪、皮膚用洗浄剤の基本的な機能は毛髪及び身体表面の汚れを取り去り、肌や髪の状態を清潔にすることであった。ところが、近年、シャワ−の普及、入浴品頻度や洗髪頻度の上昇、ヘアカラ−、ヘアダイの使用機会の増加など、ヘアケア、スキンケアを取り巻く環境の変化に伴い、これらヘアケア、スキンケア製品に対して、単に汚れを取り除くだけでなく、使用時及び使用後の感触、仕上がり感の良さ、マイルド性、コンディショニング効果などが要求されるようになってきた。そのうち、毛髪、皮膚を保護し、その状態を整え、感触をよくすることを目的として、カチオン性高分子、カチオン性界面活性剤、シリコ−ン誘導体などのコンディショニング剤が広く用いられており、特にカチオン性高分子と界面活性剤による複合塩は、毛髪、皮膚を保護し、その状態を整え、感触をよくすることに優れている。その中でも、風合い、皮膚への親和性が良好な点、塗布時の使用感、保湿効果等の多くの目的からカチオン性高分子として、カチオン変性グア−ガムに代表されるカチオン変性ガラクトマンナン多糖が多用されており、中でも従来のカチオン変性グア−ガムにおいては、コンディショニング効果の得られやすい、水溶液濃度が1質量%の時の水溶液粘度が1,000mPa・s以上の水溶液粘度の高い、カチオン変性グア−ガムが用いられてきた。しかし、このような水溶液粘度の高いカチオン変性ガラクトマンナン多糖と界面活性剤による複合塩は、コンディショニング効果は得られやすい反面、負に帯電している皮膚への吸着が著しいため、繰り返し使用することで、形成した複合塩が毛髪などに蓄積(ビルドアップ)し、洗髪時の指通りの悪化や、乾いた髪のごわつき感、ぬるつき等の残余感など悪影響を及ぼす。特に近年、洗髪回数の増加、ファッションの多様化によるヘアカラ−、ヘアダイを使用する機会が増加し、これに伴う毛髪の損傷により、複合塩の毛髪表面への蓄積は増加の傾向にあり、感触が問題となっていることから、酵素等により分解し低分子化した後、カチオン変性した低粘度のカチオン変性ガラクトマンナン多糖を用いる技術も開発されてきている。ところが、このように低粘度化したカチオン変性ガラクトマンナン多糖を用いた場合でも、ラウリルエーテル硫酸ナトリウム等のアニオン界面活性剤と配合して用いた場合は複合塩凝集の抑制、安定性、感触の面において未だ改善の余地があり、これら諸問題を解決できる化粧料組成物の開発が望まれていた。
かかる実情において、本発明者らは従来のカチオン変性グア−ガムを含む化粧料組成物を、繰り返し使用することでの蓄積による使用感の悪化、さらに低粘度カチオン変性グア−ガムとアニオン界面活性剤を配合した場合の複合塩の凝集性を改善することで、剤型の安定化及び感触の改善について鋭意検討した結果、5〜50質量%のアニオン界面活性剤、0.5〜15質量%の両性界面活性剤及び、ガラクトマンナン多糖に特定量の第4級窒素含有基を導入し、かつカチオン電荷量を特定範囲に調節した、特定の範囲の水溶液粘度を有するカチオン変性ガラクトマンナン多糖を必須成分として含有する化粧料組成物が、剤型の安定性に優れ、繰り返し使用した場合の使用感が良好であることを見出し、本発明を完成するに至った。
従って本発明は、各種毛髪処理用組成物、皮膚化粧料組成物、その他メイクアップ剤等の化粧料組成物への使用に適する、(a)5〜50質量%のアニオン界面活性剤、(b)0.5〜15質量%の両性界面活性剤、(c)0.05〜5質量%のコンディショニング成分を必須成分として含有する化粧料組成物であって、該コンディショニング成分がガラクトマンナン多糖中の水酸基の一部または全部を、下記化学式(1)で表される第4級窒素含有基で置換した、10%水溶液の粘度が5〜50mPa・sであり、カチオン電荷量が0.1〜3.0meq/gの低粘度カチオン変性ガラクトマンナン多糖であることを特徴とする化粧料組成物に関する。
Figure 2007119350
(式中R、Rは各々炭素数1〜3個のアルキル基、Rは炭素数1〜24のアルキル基を示し、Xは陰イオンを示す。)
本発明の化粧料組成物は、シャンプ−など毛髪処理用組成物に配合した場合、使用時には毛髪に対し、従来のカチオン変性グア−ガムやカチオン変性セルロ−ス誘導体をコンディショニング剤として配合した化粧料組成物と比較し同等以上のコンディショニング効果を与えつつ、繰り返し使用した場合、毛髪表面への蓄積が少なく、良好な感触が得られる。さらに、皮膚化粧料組成物に配合した場合、ぬるつき等の残余感及び、繰り返し使用した場合の蓄積等の問題を解決し、良好な仕上がり感を与えるとともに、低粘度カチオン変性ガラクトマンナン多糖とラウリルエーテル硫酸ナトリウム等のアニオン界面活性剤がともに配合されている系においても、良好に複合塩の凝集防止、安定性、感触の改善を達成できる。従って、従来品よりもより使い心地の優れた化粧料組成物を提供することが出来る。
本発明の必須成分の一つである、(a)アニオン界面活性剤としては、アルキル(炭素数8〜24)硫酸塩、アルキル(炭素数8〜24)エ−テル硫酸塩、アルキル(炭素数8〜24)ベンゼンスルホン酸塩、アルキル(炭素数8〜24)スルホコハク酸塩、ポリオキシアルキレンアルキル(炭素数8〜24)エ−テルスルホコハク酸塩、アルキル(炭素数8〜24)リン酸塩、ポリオキシアルキレンアルキル(炭素数8〜24)エ−テルリン酸塩、アシル(炭素数8〜24)化タウリン塩、アシル(炭素数8〜24)化メチルタウリン塩、アシル(炭素数8〜24)化アラニン塩、アシル(炭素数8〜24)化N−メチル−β−アラニン塩、アシル(炭素数8〜24)化グルタミン酸塩、アシル(炭素数8〜24)化イセチオン酸塩、アシル(炭素数8〜24)化サルコシン酸塩、α−スルホ脂肪酸エステル塩、エ−テルカルボン酸塩、長鎖(炭素数8〜24)カルボン酸塩、ポリオキシアルキレン脂肪酸モノエタノ−ルアミド硫酸塩等が挙げられ、好ましくは、アルキル(炭素数8〜24)硫酸塩、アルキル(炭素数8〜24)エ−テル硫酸塩アルキル(炭素数8〜24)スルホコハク酸塩、ポリオキシアルキレンアルキル(炭素数8〜24)エ−テルスルホコハク酸塩、アルキル(炭素数8〜24)リン酸塩、ポリオキシアルキレンアルキル(炭素数8〜24)エ−テルリン酸塩、アシル(炭素数8〜24)化タウリン塩、アシル(炭素数8〜24)化メチルタウリン塩、アシル(炭素数8〜24)化サルコシン酸塩、ポリオキシアルキレン脂肪酸モノエタノ−ルアミド硫酸塩、より好ましくは、アルキル(炭素数8〜24)エ−テル硫酸塩アルキル(炭素数8〜24)スルホコハク酸塩、ポリオキシアルキレンアルキル(炭素数8〜24)エ−テルスルホコハク酸塩、アシル(炭素数8〜24)化タウリン塩、アシル(炭素数8〜24)化メチルタウリン塩、ポリオキシアルキレン脂肪酸モノエタノ−ルアミド硫酸塩が挙げられる。
本発明の化粧料組成物中に含まれる(a)アニオン界面活性剤の配合量は、組成物全体を100質量%として、5〜50質量%が好ましく、5質量%未満では泡立ち、泡質などが悪化し、50質量%を越えるとゲル化の可能性があり剤型に問題が生ずる。
また、本発明の必須成分の一つである(b)両性界面活性剤としては、アルキル(炭素数8〜24)アミドプロピルベタイン、アルキル(炭素数8〜24)カルボキシベタイン、アルキル(炭素数8〜24)スルホベタイン、アルキル(炭素数8〜24)ヒドロキシスルホベタイン、アルキル(炭素数8〜24)アミドプロピルヒドロキシスルホベタイン、アルキル(炭素数8〜24)ヒドロキシホスホベタイン、アルキル(炭素数8〜24)アミノカルボン酸塩、アルキル(炭素数8〜24)アンホ酢酸ナトリウム、アルキル(炭素数8〜24)アミンオキシド、3級窒素、及び4級窒素を含むアルキル(炭素数8〜24)リン酸エステル等が挙げられ、好ましくは、アルキル(炭素数8〜24)アミドプロピルベタイン、アルキル(炭素数8〜24)アンホ酢酸ナトリウム、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルベタイン等が挙げられる。
本発明の化粧料組成物中に含まれる(b)両性界面活性剤の配合量は、組成物全体を100質量%として、0.5〜15質量%が好ましく、0.5質量%未満では剤型の安定性及び、泡立ち、指通りなどの感触面で悪化する傾向に有り、15質量%を越えるとゲル化の可能性があり剤型に問題が生ずる。
さらに本発明の必須成分の一つである、(c)10%水溶液の粘度が5〜50mPa・sの低粘度カチオン変性ガラクトマンナン多糖は、従来のカチオン変性ガラクトマンナン多糖を酵素、菌、真菌類を用いた生物化学的分解法、酸、アルカリ等を用いた化学的分解法あるいは高速撹拌、せん断機を用いた物理的分解法などにより低粘度化することで得られる。さらには、ガラクトマンナン多糖を生物化学的分解法、化学的分解法、物理的分解法などにより水溶液濃度が10質量%のときの水溶液の粘度が5〜50mPa・sの低粘度のガラクトマンナン多糖を得た後、カチオン変性することでも得られるが、好ましくはガラクトマンナン多糖を分解した後のガラクトマンナン分解物をカチオン変性することである。
本発明で用いられるガラクトマンナン多糖としては、1年草の豆科植物である、グア−(学名Cyamopsis tetragonolobus)の種子の胚乳部分より得られる天然水溶性ガムであるグア−ガム、タラ(学名Caesalpinia spinosa)の種子の胚乳部分より得られる、主鎖のマンノ−スと側鎖のガラクト−スが約1対3の組成で結合している天然水溶性ガムであるタラガム、豆科の常緑樹、カロブ(学名Ceratonia siliqua)の種子の胚乳部分より得られる、主鎖のマンノ−スと側鎖のガラクト−スが約1対4の組成で結合している天然水溶性ガムであるロ−カストビ−ンガム、フェヌグリ−ク(学名Trigonella foenum−graecum)の種子の胚乳部分より得られる、主鎖のマンノ−スと側鎖のガラクト−スが約1対1の組成で結合している天然水溶性ガムであるフェヌグリ−クガムなどが挙げられ、本発明では単独または2種類以上ガラクトマンナン多糖を用いることができるが、特にグア−ガムを用いることが好ましい。このものは、商品名「サンファイバ−」(太陽化学株式会社製)として容易に入手可能であり、このものの10質量%の水溶液粘度は16mpa・前後であり、分子量は20,000前後である。
本発明の低粘度カチオン変性ガラクトマンナン多糖は、ガラクトマンナン多糖を分解したガラクトマンナン分解物に、第4級窒素含有基を有するグリシジルトリアルキルアンモニウム塩または、3−ハロゲノ−2−ヒドロキシプロピルトリアルキルアンモニウム塩を反応させることによって製造することができる。この場合、反応は適当な溶媒、好適には含水アルコ−ル中において、アルカリの存在下で実施される。このような第4級窒素含有基の導入は、従来公知の方法に従って行うことができるが、必ずしもこれらに限定されるものではない。また、反応時に溶媒中でのガラクトマンナン多糖の凝集を防ぐため、無機塩、好適には塩化ナトリウムを添加することもできる。更に、ガラクトマンナン多糖の凝集を防ぎ、分散性を良くし反応率を上げるため、反応溶媒中にアルカリ及び無機塩を添加後溶解又は分散させ、その後該ガラクトマンナン分解物を添加し、溶解又は分散させた後、上記の第4級窒素含有基を導入することでも製造することができる。あるいは、分解前のガラクトマンナン多糖に同様の方法で第4級窒素含有基を導入した後、酵素、菌、真菌類を用いた生物化学的分解法、酸、アルカリ等を用いた化学的分解法あるいは高速撹拌、せん断機を用いた物理的分解法により低粘度化することでも本発明の低粘度カチオン変性ガラクトマンナン多糖は得られるが、ガラクトマンナン分解物に、第4級窒素含有基を導入する方法を採ることが好ましい。
本発明でガラクトマンナン多糖に導入する前記化学式(1)で示された第4級窒素含有基において、R1、及びR2の具体例としては、メチル、エチル、及びプロピルが挙げられ、炭素数1〜24のアルキル基としてのR3の具体例としては上記R1、及びR2と同じものの他、オクチル、デシル、ドデシル、テトラデシル、ヘキサデシル、オクタデシル、ドコシル等が挙げられる。また、陰イオンXの具体例としては、塩素イオン、臭素イオン、及び沃素イオンなどのハロゲンイオンの他、メチル硫酸イオン、エチル硫酸イオン、酢酸イオン等を挙げることができる。
本発明の低粘度カチオン変性ガラクトマンナン多糖の、第4級窒素含有基由来のカチオン電荷量は0.1〜3.0meq/gであるが、より好ましくは0.5〜2.5meq/gである。カチオン電荷量が0.1meq/g未満では毛髪や皮膚に対する吸着量が不十分となり、実際シャンプ−、リンス、ボディ用洗浄剤等の毛髪処理組成物や皮膚化粧料組成物に配合しても効果は認められない。また、電荷量が3.0meq/gを越えると、そのようなカチオン変性ガラクトマンナン多糖を配合した毛髪処理用組成物及び皮膚化粧料組成物を使用しても、使用時に泡立ちの悪化及び、べたつき感、ぬるつき感が生じ使用感を悪化させ、使用後の仕上がり感も、ごわつき感、べたつき感を生じるなど好ましくない。
なお、低粘度カチオン変性ガラクトマンナン多糖の第4級窒素含有基由来のカチオン電荷量とは、低粘度カチオン変性ガラクトマンナン多糖1g当たりに含まれる化学式(1)で示された第4級窒素含有基の当量数である。通常は第4級窒素含有基由来の窒素分をケルダ−ル法(旧化粧品原料基準、一般試験方法、窒素定量法、第2法)により求め、測定値から算出できる。具体的に説明すると、化学式(1)で示された第4級窒素含有基のR1、R2、R3はメチル、Xは塩素イオンの第4級窒素含有基であり、ガラクトマンナン多糖として低粘度グア−ガム(商品名:サンファイバ−(太陽化学株式会社製))をカチオン変性することで得られた本発明品の窒素分をケルダ−ル法により測定した結果、0.93%であった場合、この物質のカチオン電荷量は以下の式にて求められる。本発明で用いられるサンファイバ−中には、通常窒素分を0.06%前後含有している。
Figure 2007119350
更に、カチオン電荷量を求める方法として上記の方法以外に、トルイジンブル−水溶液を指示薬とし、ポリビニル硫酸カリウム水溶液で滴定するコロイド滴定法(化粧品種別配合成分規格、塩化O−〔2−ヒドロキシ−3−(トリメチルアンモニオ)プロピル〕ヒドロキシエチルセルロ−ス、定量法)によっても求めることができる。
本発明の(c)低粘度カチオン変性ガラクトマンナン多糖の水溶液粘度は、10質量%の濃度の時、5〜50mPa・s(測定温度25℃)であるが、水溶液粘度が5mPa・s未満では、毛髪や皮膚に対する吸着量が不十分となり、実際シャンプ−、リンス、ボディ用洗浄剤等の毛髪処理組成物や皮膚化粧料組成物に配合しても効果は認められない。また、水溶液粘度が50mPa・sを越えると、コンディショニング効果は得られるものの、繰り返し使用による蓄積により使用感の悪化、皮膚への残余感、更には複合塩の凝集による剤型の安定性の悪化を生じるなど好ましくない。
本発明の化粧料組成物中に含まれる低粘度カチオン変性ガラクトマンナン多糖の配合量は、組成物全体を100質量%として、0.05〜5質量%であるが、0.05質量%未満ではコンディショニング効果、肌保護効果、使用感の向上など性能が十分に発揮されない傾向にあり、5質量%を越えると使用時にぬるつき感、べたつき感が生じるなど使用感が悪くなる傾向がある。
また、本発明の化粧料組成物にはコンディショニング効果、肌保護効果の向上の為、本発明の化粧料組成物を構成する成分である低粘度カチオン変性ガラクトマンナン多糖の他に、さらに種々のカチオン性水溶性高分子、両性水溶性高分子を併用することができるが、その配合量は、本発明の特定量のアニオン界面活性剤、両性界面活性剤及び低粘度カチオン変性ガラクトマンナン多糖を必須成分として含有する化粧料組成物の繰り返し使用時の感触、安定性などを損なわない範囲であり、組成物全体を100質量%として、5質量%以下が好ましく、これを超えると使用時にごわつき感が生じ使用感が悪くなる。さらに、皮膚化粧料組成物に於いては、剤型の安定性の悪化、及び感触面ではぬるつき感が生じ、使用感が悪くなる。
配合されるカチオン性水溶性高分子、両性水溶性高分子としては、下記のようなものが挙げられるが、必ずしもこれらに限定されるものではない。
カチオン性水溶性高分子の例としては、第4級窒素変性ポリサッカライド(カチオン変性フェヌグリ−クガム、カチオン変性グア−ガム、カチオン変性タラガム、カチオン変性ロ−カストビ−ンガム、カチオン変性デンプン、カチオン変性タマリンドガム等)、塩化ジメチルジアリルアンモニウム誘導体(塩化ジメチルジアリルアンモニウム・アクリルアミド共重合体、ポリ塩化ジメチルメチレンピペリジニウム等)、ビニルピロリドン誘導体(ビニルピロリドン・ジメチルアミノエチルメタクリル酸共重合体塩、ビニルピロリドン・メタクリルアミドプロピルトリメチルアンモニウムクロライド共重合体、ビニルピロリドン・塩化メチルビニルイミダゾリウム共重合体等)、メタクリル酸誘導体(メタクリロイルエチルジメチルベタイン・塩化メタクリロイルエチルトリメチルアンモニウム・メタクリル酸2−ヒドロキシエチル共重合体、メタクリロイルエチルジメチルベタイン・塩化メタクリロイルエチルトリメチルアンモニウム・メタクリル酸メトキシポリエチレングリコ−ル共重合体等)等が挙げられる。
両性水溶性高分子の例としては、両性化デンプン、塩化ジメチルジアリルアンモニウム誘導体(アクリルアミド・アクリル酸・塩化ジメチルジアリルアンモニウム共重合体、アクリル酸・塩化ジメチルジアリルアンモニウム共重合体等)、メタクリル酸誘導体(ポリメタクリロイルエチルジメチルベタイン、N−メタクリロイルオキシエチルN,N−ジメチルアンモニウム−α−メチルカルボキシベタイン・メタクリル酸アルキル共重合体等)等が挙げられる。
また、化粧料組成物中の他の成分は特に限定されず、化粧料に一般に用いられる成分を任意成分として本発明の効果を損なわない範囲で配合することが可能である。配合可能な他の成分を下記に例示する。
ノニオン界面活性剤としては、アルカノ−ルアミド、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンアルキルエ−テル、ポリオキシアルキレングリコ−ルエ−テル、ポリオキシアルキレンソルビタン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンソルビット脂肪酸エステル、ソルビット脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレングリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレン脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエ−テル、テトラポリオキシアルキレンエチレンジアミン縮合物類、ショ糖脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレン脂肪酸アミド、ポリオキシアルキレングリコ−ル脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンヒマシ油誘導体、ポリオキシアルキレン硬化ヒマシ油誘導体、アルキルポリグリコシド、ポリグリセリン脂肪酸エステル等が挙げられる。
また本発明の毛髪処理用組成物や皮膚化粧料組成物に配合されるカチオン性、両性水溶性高分子以外にも、粘度調整、及びスタイリング時の使用感をある程度改善するなどの目的によりアニオン性、ノニオン性高分子を、本発明の効果を損なわない範囲でさらに配合することができ、例えば下記のようなものが挙げられる。
アニオン性高分子の例としては、アクリル酸誘導体(ポリアクリル酸及びその塩、アクリル酸・アクリルアミド・アクリル酸エチル共重合体及びその塩等)、メタクリル酸誘導体(ポリメタクリル酸及びその塩、メタクリル酸・アクリルアミド・ジアセトンアクリルアミド・アクリル酸アルキルエステル・メタクリル酸アルキルエステル共重合体及びその塩等)、クロトン酸誘導体(酢酸ビニル・クロトン酸共重合体等)、マレイン酸誘導体(無水マレイン酸・ジイソブチレン共重合体、イソブチレン・マレイン酸共重合体等)、ポリグルタミン酸及びその塩、ヒアルロン酸及びその塩、カルボキシメチルセルロ−ス、カルボキシビニルポリマ−等が挙げられる。
ノニオン性高分子の例としては、アクリル酸誘導体(アクリル酸ヒドロキシエチル・アクリル酸メトキシエチル共重合体、ポリアクリル酸アミド等)、ビニルピロリドン誘導体(ポリビニルピロリドン、ビニルピロリドン・酢酸ビニル共重合体等)、ポリオキシアルキレングリコ−ル誘導体(ポリエチレングリコ−ル、ポリプロピレングリコ−ル等)、セルロ−ス誘導体(メチルセルロ−ス、ヒドロキシエチルセルロ−ス、ヒドロキシプロピルセルロ−ス等)、ポリサッカライド及びその誘導体(グア−ガム、ロ−カストビ−ンガム、デキストラン等)等が挙げられる。
さらに別の態様において、本発明の毛髪処理用組成物及び皮膚化粧料組成物に、アミドアミン化合物を有機酸及び/または無機酸等の中和剤で完全中和または部分中和したアミドアミン化合物の有機酸塩及び/または無機酸塩とさらに、高級脂肪酸及び/または高級アルコ−ルを添加することで、コンディショニング効果を向上することができる。その配合量はアミドアミン化合物として組成物全体を100質量%として、5質量%以下が好ましく、これを越えると、使用後の感触が重くなったり、ぬるつきを生じたりと、使用感が悪くなる。
本発明の毛髪処理用組成物に配合されるその他の成分としては、カチオン界面活性剤(アルキルトリメチルアンモニウム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルピリジニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、塩化ベンゼトニウム、塩化ベンザルコニウム等)、可溶化剤(エタノ−ル、エチレングリコ−ル、プロピレングリコ−ル等)、ワックス類(カルナバロウ、キャンデリラロウ等)、炭化水素油(流動パラフィン、スクワラン、オリ−ブ油、ホホバ油等)、保湿剤(グリセリン、トレハロ−ス、ソルビト−ル、マルチト−ル、ジプロピレングリコ−ル、1,3−ブチレングリコ−ル、ヒアルロン酸Na等)、エステル類(ラウリン酸ヘキシル、ミリスチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、ミリスチン酸ミリスチル、ミリスチン酸−2−ヘキシルデシル、トリミリスチン酸グリセリン、パルミチン酸イソプロピル、パルミチン酸−2−ヘプチルウンデシル、パルミチン酸−2−ヘキシルデシル、ステアリン酸ブチル、ステアリン酸イソセチル、12−ヒドロキシステアリン酸コレステリル、セトステアリルアルコ−ル、オクタン酸セチル、ジメチルオクタン酸ヘキシルデシル、イソステアリン酸イソセチル、トリイソステアリン酸トリメチロ−ルプロパン、オレイン酸デシル、オレイン酸オイル、乳酸セチル、乳酸ミリスチル、酢酸エチル、酢酸ブチル酢酸アミル、酢酸ラノリン、2−エチルヘキサン酸セチル、2−エチルヘキシルパルミテ−ト、ジ−2−エチルヘキシル酸エチレングリコ−ル、トリ−2−エチルヘキシル酸トリメチロ−ルプロパン、トリ−2−エチルヘキシル酸グリセリン、テトラ−2−エチルヘキシル酸ペンタエリスリト−ル、セチル−2−エチルヘキサノエ−ト、アジピン酸ジイソブチル、アジピン酸−2−ヘプチルウンデシル、アジピン酸−2−ヘキシルデシル、ジペンタエリスリト−ル脂肪酸エステル、ジカプリン酸ネオペンチルグリコ−ル、リンゴ酸ジイソステアリル、ジ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセリン、トリ−2−ヘプチルウンデカン酸グリセライド、ヒマシ油脂肪酸メチルエステル、アセトグリセライド、N−ラウロイル−L−グルタミン酸−2−オクチルドデシルエステル、セバシン酸ジ−2−エチルヘキシル、セバシン酸ジイソプロピル、コハク酸−2−エチルヘキシル、クエン酸トリエチル、エチルラウレ−ト、ミンク油脂肪酸エチル等)、酸化防止剤(トコフェロ−ル、BHT等)、シリコ−ン(メチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、高重合度メチルポリシロキサン、環状ポリシロキサン等)及びシリコ−ン誘導体(ポリエ−テル変性シリコ−ン、アミノ変性シリコ−ン等)、高級アルコ−ル、高級脂肪酸(ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘニン酸、イソステアリン酸、オレイン酸、ウンデシレン酸、ト−ル油脂肪酸、ヤシ油脂肪酸、パ−ム脂肪酸、パ−ム核脂肪酸、リノ−ル酸、リノレイン酸、エイコサペンタエン酸、ドコサヘキサエン酸等)、アミノ酸類(アルギニン、グルタミン酸等)紫外線吸収剤、(ベンゾフェノン誘導体、パラアミノ安息香酸誘導体、メトキシ桂皮酸誘導体等)、パ−ル化剤(脂肪酸エチレングリコ−ル等)、懸濁剤(ポリスチレン乳化物等)、増粘剤、金属封鎖剤(エデト酸塩等)、pH調整剤、殺菌剤、防腐剤、育毛剤、ビタミン類、抗炎症剤、色素、香料、起泡増進剤等が挙げられる。
上述の本発明にかかる化粧料組成物の剤型は限定されず任意の剤型を取ることができ、さらに上記(必須)成分の他に本発明の効果を損なわない範囲で、その剤型によって通常当該化粧料組成物に配合される各種成分を加え常法により製造することができる。剤型としては、シャンプ−、ボディ用洗浄剤、洗顔料等が挙げられ、いずれも、本発明の特定量のアニオン界面活性剤、両性界面活性剤及び低粘度カチオン変性ガラクトマンナン多糖を必須成分として含有する化粧料組成物の安定性と繰り返し使用時の感触改善などの効果を利用したものである。
以下に本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。特に指定のない限り、配合量は質量%で示す。
[低粘度カチオン変性ガラクトマンナン多糖の製造]
実施例1
48質量%の水酸化ナトリウム水溶液11.8gを90容量%のイソプロパノ−ル水溶液900mLに添加した後、10質量%の水溶液粘度が17mPa・sのグア−ガム分解物(サンファイバ−:太陽化学株式会社製)162gを徐々に添加し分散させた。次に80質量%グリシジルトリメチルアンモニウムクロライド(以下GTAとも記す)水溶液65.5gを加え、加温し50℃で3時間反応させた。反応終了後35%塩酸14.0gを90容量%のイソプロパノ−ル水溶液1500mLで希釈し、中和に使用した。室温で1時間中和後、アセトン1800mLに反応液を注ぎ、反応生成物を沈殿させ、濾別した。得られた沈殿物をアセトン水溶液にて洗浄した後、反応生成物を減圧下で乾燥した。このようにして得られた低分子量カチオン変性セルロ−スのカチオン電荷量は0.91meq/gであり、水溶液濃度、10質量%の水溶液粘度が、ブルックフィールド粘度計を用い25℃、ロ−タ−No.1、30rpmで測定したとき、13mPa・sであった。この結果を表1に示した(表1中、試料番号1)。なお、このときのグア−ガム分解物及び、本発明の低粘度カチオン変性ガラクトマンナン多糖の分子量をGPC分子量測定にて求めたところ、重量平均分子量は各々20,000であった。
同様に添加するGTAの量を変えることでカチオン電荷量の異なる低粘度カチオン変性ガラクトマンナン多糖を合成した。この結果を表1中に示した(表1中、試料番号2、3)。さらに、サンファイバ−の代わりに粘度の異なるグア−ガム分解物を使用し、実施例1と同様の方法で水溶液粘度の異なる低粘度カチオン変性ガラクトマンナン多糖を合成した。この結果を表1中に示した(表1中、試料番号4、5)。
実施例2
48質量%の水酸化ナトリウム水溶液11.8gを90容量%のイソプロパノ−ル水溶液900mLに添加した後、1質量%の水溶液粘度が5,000mPa・sの従来のグア−ガム162gを徐々に添加し分散させた。次に80質量%グリシジルトリメチルアンモニウムクロライド(以下GTAとも記す)水溶液65.5gを加え、加温し50℃で3時間反応させた。反応終了後35%塩酸14.0gを90容量%のイソプロパノ−ル水溶液1500mLで希釈し、中和に使用した。室温で1時間中和後、アセトン1800mLに反応液を注ぎ、反応生成物を沈殿させ、濾別した。得られた沈殿物をアセトン水溶液にて洗浄した後、反応生成物を減圧下で乾燥した。このもの水溶液に50mM酢酸緩衝液(pH4.5)を加えて加熱した後、40℃で12時間放置した。その後にガラクトマンナン分解酵素としてβ−マンナナ−ゼを加え、40℃で60分間保持する。得られた分解物をアセトン中に注ぎ、得られた沈殿物を回収し、アセトン水溶液にて洗浄した後、反応生成物を減圧下で乾燥した。このようにして得られた低粘度カチオン変性ガラクトマンナン多糖のカチオン電荷量は0.78meq/gであり、水溶液濃度、10質量%の水溶液粘度が、ブルックフィールド粘度計を用い25℃、ロ−タ−No.1、30rpmで測定したとき、8mPa・sであった。この結果を表1中に示した(表1中、試料番号6)。なお、このときの本発明の低粘度カチオン変性ガラクトマンナン多糖の分子量をGPC分子量測定にて求めたところ、重量平均分子量は各々15,000であった。
実施例3
実施例1で用いた48質量%の水酸化ナトリウム水溶液の量を48.3gとし、GTAの代わりに、3−ハロゲノ−2−ヒドロキシプロピルジメチルモノラウリルアンモニウムクロライド142.8gを加え同様に合成した。このようにして得られた低粘度カチオン変性ガラクトマンナン多糖のカチオン電荷量は0.76meq/gであり、水溶液濃度、10質量%の水溶液粘度が、ブルックフィールド粘度計を用い25℃、ロ−タ−No.1、30rpmで測定したとき、10mPa・sであった。この結果を表1中に示した(表1中、試料番号7)。
実施例4
実施例1で用いたグア−ガム分解物の代わりに、ロ−カストビ−ンガムをガラクトマンナン分解酵素で分解した、10質量%の水溶液粘度が30mPa・sのロ−カストビ−ンガム分解物を用い同様に合成した。さらに、ロ−カストビンガムの代わりにフェヌグリ−クガムを用い同様に合成した。この結果を表1中に示した(表1中、試料番号8、9)
比較例1
本発明の低粘度カチオン変性ガラクトマンナン多糖と比較するために、実施例1の方法に準じ、添加するGTAの量を変えることでカチオン電荷量の異なる低粘度カチオン変性ガラクトマンナン多糖を合成した。この結果を表1中に示した(表1中、試料番号10、11)。
Figure 2007119350
[化粧料組成物の製造と評価]
実施例5 繰り返し使用時の感触
特定量のアニオン界面活性剤、両性界面活性剤及び低粘度カチオン変性ガラクトマンナン多糖からなる化粧料組成物を繰り返し使用した際の使用感を毛髪に対するすべり性と官能評価で確認した。
〈化粧料組成物の調整〉
5−a
実施例1、2、3及び4で得た低粘度カチオン変性ガラクトマンナン多糖を用いて表2中の(A)に示した組成のシャンプ−を調製した。表2中の(A)の成分(9)を80℃に加熱し、成分(1)を攪拌しながらゆっくり加え溶解させ、溶解を確認した後、加熱を止め成分(3)〜(5)を加えて攪拌して均一とし、30〜40℃で成分(6)〜(8)を加え均一に混合した。こうして表2の(A)に示した組成のシャンプ−を各々調製し、表1中の試料番号1〜9を含む化粧料組成物を順に、本発明品の処方1〜9とした。
5−b(比較品の調製)
本発明の化粧料組成物を繰り返し使用した際の使用感を比較するため、比較例1で得た低粘度カチオン変性ガラクトマンナン多糖を用いて表2中の(B)に示した組成の比較品化粧料組成物を各々調製した。表2中の比較品(B)の成分(9)を80℃に加熱し、成分(2)を攪拌しながらゆっくり加え溶解させ、溶解を確認した後、加熱を止め成分(3)〜(5)を加えて攪拌して均一とし、30〜40℃で成分(6)〜(8)を加え均一に混合し、こうして表2の(B)に示した組成のシャンプ−を調製し、表1中の試料番号10〜11を含む化粧料組成物を順に、比較品1、2とした。
5−c(比較品の調整)
さら、上記5−bにおける低粘度カチオン変性ガラクトマンナン多糖の代わりに、従来のカチオン性高分子としてカチナ−ルCG−100(水溶液粘度;1質量%、3,000mPa・s(10質量%の濃度調整できず)、カチオン電荷量;1.3meq/g、東邦化学工業社製)、、カチオン電荷量;1.3meq/g、重量平均分子量;2,000,000、東邦化学工業社製)を用いて、表2の比較品(B)に示した組成のシャンプ−を5−bと同様に調製し、比較品3とした。
Figure 2007119350
(評価)
上記5−aで調製した、各々の本発明品の処方1〜9のシャンプ−の5%水溶液に、毛髪ストランド((株)ビュ−ラックス社製、根元揃え人毛、長さ60mm、幅40mm)を浸漬し、シャンプ−を充分に洗い落とした後、室温で一晩自然乾燥した。翌日同様にシャンプ−の5%水溶液に浸漬した後、シャンプ−を充分に洗い落とし、更に室温で一晩自然乾燥した。このシャンプ−浸漬、洗浄、自然乾燥の一連の操作を29回実施し、30回目で、シャンプ−を充分に洗い落とした後、この濡れたままの毛髪について摩擦感テスタ−(カト−テック(株)社製、KES−SE)により動摩擦係数を測定し、すべり性の評価とした。この評価結果を表3に示した。さらに5−b及び5−cで調製した、比較品1〜4のシャンプ−についても、同様に毛髪ストランドを浸漬し、シャンプ−を充分に洗い落とした後、室温で一晩自然乾燥を29回行い、30回目で、シャンプ−を充分に洗い落とした後、濡れたままの毛髪ストランドの動摩擦係数を摩擦感テスタ−により測定し、すべり性の評価をとした。この結果を表3中に示した。
先述の5−a〜5−cで調製した、各々の本発明品の処方1〜9のシャンプ−と、比較品1〜4のシャンプ−について、10名のテスタ−に10日間連続使用してもらい、10日目の洗髪後の指通り試験を以下の方法にて行った。本発明品の処方1〜9のシャンプ−、及び比較品1〜4のシャンプ−を用いて洗髪、すすぎを行い、すすぎ時の指通りを確認した。更に乾燥後の感触も確認した。指通り及び乾燥後の感触が良好であるとしたテスタ−の人数により次の基準で評価し、その結果を表3中に示した。
・指通り又は感触が良いと感じたテスタ−が8名以上 ・・・◎
・指通り又は感触が良いと感じたテスタ−が6〜7名 ・・・○
・指通り又は感触が良いと感じたテスタ−が4〜5名 ・・・△
・指通り又は感触が良いと感じたテスタ−が4名未満 ・・・×
Figure 2007119350
表3の結果から、本発明の特定量のアニオン界面活性剤、両性界面活性剤及び低粘度カチオン変性ガラクトマンナン多糖からなる化粧料組成物を繰り返し使用した場合、蓄積による感触の悪化が防げることが確認された。
実施例6 剤型の安定性
特定量のアニオン界面活性剤、両性界面活性剤及び低粘度カチオン変性ガラクトマンナン多糖からなる化粧料組成物の安定性を確認した。
〈化粧料組成物の調整〉
6−a
実施例1、2、3及び4で得た低粘度カチオン変性ガラクトマンナン多糖を用いて表4中の(A)に示した組成の化粧料組成物を調製した。表4中の(A)の成分(8)を80℃に加熱し、成分(1)を攪拌しながらゆっくり加え溶解させ、溶解を確認した後、加熱を止め成分(3)、(4)を加えて攪拌して均一とし、30〜40℃で成分(5)〜(7)を加え均一に混合した。こうして表4の(A)に示した組成の化粧料組成物を各々調整し、表1中の試料番号1〜9を含む化粧料組成物を順に、本発明品の処方10〜18とした。
6−b(比較品の調整)
本発明の化粧料組成物の安定性を比較するため、比較例1で得た低粘度カチオン変性ガラクトマンナン多糖を用いて表4中の(B)に示した組成の比較品化粧料組成物を各々調製した。表4中の比較品(B)の成分(8)を80℃に加熱し、成分(2)を攪拌しながらゆっくり加え溶解させ、溶解を確認した後、加熱を止め成分(3)、(4)を加えて攪拌して均一とし、30〜40℃で成分(5)〜(7)を加え均一に混合した。こうして表4の(B)に示した組成の化粧料組成物を各々調整し、表1中の試料番号10〜11を含む化粧料組成物を順に、比較品4、5とした。
6−c(比較品の調整)
さらに、上記6−bにおける低粘度カチオン変性ガラクトマンナン多糖の代わりに、カチナ−ルCG−100(東邦化学工業社製)を用いて、表4の比較品(B)に示した組成のシャンプ−を6−bと同様に調製し、順に比較品6とした。
Figure 2007119350
(評価)
上記6−aで調製した、各々の本発明品の処方10〜18の化粧料組成物を室温にて7日間放置し、その外観を観察し、安定性の評価とした。この評価結果を表5に示した。さらに6−b及び6−cで調製した、比較品4〜6の化粧料組成物についても、同様に室温にて7日間放置し、その外観を観察し、安定性の評価とした。この結果を表5中に示した。
・複合塩の凝集が認められない・・・○
・複合塩の凝集を認める・・・・・・×
Figure 2007119350
表5の結果から、本発明の特定量のアニオン界面活性剤、両性界面活性剤及び低粘度カチオン変性ガラクトマンナン多糖からなる化粧料組成物の安定性が優れていることが確認された。
実施例7
特定量のアニオン界面活性剤、両性界面活性剤及び低粘度カチオン変性ガラクトマンナン多糖からなる化粧料組成物の繰り返し使用時の感触及び安定性を更に確認した。
(評価)繰り返し使用時の感触及び安定性
評価方法は、実施例5、6と同様に実施した。評価に使用した化粧料組成物の組成及びそのときの評価結果を表6に示した。
(評価) 本発明品の外観
更に、評価に使用した化粧料組成物の外観を目視や容器を傾けたりして観察した。この評価結果を表6中に示した。
・適正な粘度を有し、ハンドリングに優れる・・・○
・ゲル化し、ハンドリングに劣る・・・・・・・・×
Figure 2007119350
尚、各実施例においては、濡れた髪の状態でも、指通りや感触は良好であった。
以下に、本発明の化粧料組成物によって得られる、コンディショニング効果、肌保護効果、繰り返し使用した場合の使用感の改善、更には剤型の安定性の向上等を利用した、毛髪処理用組成物及び皮膚化粧料組成物等の、剤型の異なる化粧料組成物を常法により製造し、それぞれにおいてさらに確認した。
Figure 2007119350
精製水を70℃に加熱し、他成分を加え均一に溶解した後、冷却した。
Figure 2007119350
精製水を70℃に加熱し、他成分を加え均一に溶解した後、冷却した。

Figure 2007119350
精製水を70℃に加熱し、他成分を加え均一に溶解した後、冷却した。
Figure 2007119350
精製水を70℃に加熱し、他成分を加え均一に溶解した後、冷却した。
Figure 2007119350
精製水を70℃に加熱し、他成分を加え均一に溶解した後、冷却した。
Figure 2007119350
常法に基づき、液体状ボディ用洗浄剤(ボディソ−プ)を製造する。
Figure 2007119350
常法に基づき、液体状ボディ用洗浄剤(ボディソ−プ)を製造する。
Figure 2007119350
常法に基づき、液体状ボディ用洗浄剤(ボディソ−プ)を製造する。
Figure 2007119350
常法に基づき、液体状ボディ用洗浄剤(ボディソ−プ)を製造する。
Figure 2007119350
常法に基づき、洗顔料を製造する。
Figure 2007119350
常法に基づき、洗顔料を製造する。
Figure 2007119350
常法に基づき、洗顔料を製造する。
実施例11〜22で製造した、剤型の異なる各化粧料組成物において更に確認した結果、5〜50質量%のアニオン界面活性剤、0.5〜15質量%の両性界面活性剤及び0.05〜5質量%の低粘度カチオン変性ガラクトマンナン多糖からなる本発明の化粧料組成物は、従来のカチオン変性ガラクトマンナン多糖を含む化粧料組成物の有するコンディショニング効果と同との効果を有しつつ、剤型の安定性、繰り返し使用した時の使用感に優れるものであった。




Claims (5)

  1. (a)5〜50質量%のアニオン界面活性剤、(b)0.5〜15質量%の両性界面活性剤、(c)0.05〜5質量%のコンディショニング成分を必須成分として含有する化粧料組成物であって、該コンディショニング成分がガラクトマンナン多糖中の水酸基の一部または全部を、下記化学式(1)で表される第4級窒素含有基で置換した、10%水溶液の粘度が5〜50mPa・sであり、カチオン電荷量が0.1〜3.0meq/gの低粘度カチオン変性ガラクトマンナン多糖であることを特徴とする化粧料組成物。
    Figure 2007119350
    (式中R、Rは各々炭素数1〜3個のアルキル基、Rは炭素数1〜24のアルキル基を示し、Xは陰イオンを示す。)
  2. ガラクトマンナン多糖のカチオン変性が、グリシジルトリアルキルアンモニウム塩または、3−ハロゲノ−2−ヒドロキシプロピルトリアルキルアンモニウム塩を用いてなされたものである請求項1に記載の化粧料組成物。
  3. ガラクトマンナン多糖が、ロ−カストビ−ンガム、グア−ガム、タラガム、フェヌグリ−クガムより選ばれる、1種または2種以上の多糖類である、請求項1または2に記載の化粧料組成物。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の化粧料組成物に、他のカチオン性水溶性高分子及び/又は両性水溶性高分子を、組成物全体を100質量%として、5質量%以下含有することを特徴とする当該化粧料組成物。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載の化粧料組成物が毛髪処理用組成物である当該化粧料組成物。

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