JP2007116381A - 起動信号検出回路 - Google Patents

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Abstract

【課題】RF信号を検波しようとする場合、ダイオードなどの非線形効果を利用するとRF信号をDCレベルに変換することが出来るが、受信電力が非常に低い場合には、ダイオードなどの非線形特性が大きくとれず、整流効率が著しく低下する。本発明は、共振回路を用いて検波回路の入力信号を増幅することにより、検波用整流回路の整流効率を高くし、後段の増幅回路の利得を低く設定して、安定な起動信号の検波を行うことを可能とする。
【解決手段】所望周波数帯で共振するように設計したインダクタ13およびコンデンサを用いた直列共振回路を、単相信号を差動信号に変換するトランス15の入力端子に接続し、トランス15の各々の出力を、非線形抵抗を有する素子を用いた整流回路の各々の入力端に接続して、−60dBmの微弱信号でも誤動作なく安定に起動信号を検波できる回路を得ることが可能とする。
【選択図】 図4

Description

本発明は、特定周波数の高周波信号電力(RF)を入力して直流電位(DC)または前記RF信号波形の包絡線信号を出力する起動信号検出回路に関する。
近年、開発が検討されているDSRC(Dedicated Short Range
Communication)は、ETCや商用車管理システム等の路車間通信に用いられる狭い範囲を対象とした通信方式で、光を用いる方式と電波を用いる方式があり、通信可能な範囲は一般に数mから数100mとなる。このシステムの仕様は、ARIB STD−T55規格及び、STD−T75規格で制定され、無線通信方式の搬送周波数は5772.5〜5.847.5MHzとなっている。
このDSRCの一環として開発が進められているスマートプレート(SMART PLATE; System of Multifunctional integration of Automobiles and Roads in Transport in 21st Century PLATE)システムは、現行ナンバープレートの情報及び自動車登録ファイルに記載されている情報をナンバープレート上のICチップに記録したもので、ITSの普及を図る上で不可欠な個車情報に関するインフラとして、また、自動車交通行政における車両識別の手段として検討が進められている。
このシステムは、起動信号を検波してシステムを間欠動作させることで、内蔵電池で5年間の動作を目標としている。起動信号には、5.8GHz帯の−60dBmという微弱な信号が用いられ、このような信号を安定に検波する回路が必要とされている。
高周波信号の検波には、ダイオードを用いた検波回路が知られており、図10(a)には、その代表的な回路図を示した。101はRF入力端子、102は出力端子、103は電源端子、1及び2はダイオード、3及び4はコンデンサ、5は抵抗である。この回路で、図10(b)に示した入力RF信号の半周期Aでは、ダイオード1を介して電流が入力端子101に流れ、コンデンサ3を充電する。次の半周期Bでは、ダイオード1は逆方向にバイアスされるために電流は流れない一方、コンデンサ3からダイオード2を介して電流がコンデンサ4を充電する。最終的に、コンデンサ4の電位は、各々の半周期で充電された電荷の分だけ上昇する。この回路は、ダイオードの非線形効果を利用して各々のコンデンサを半周期だけ充電することにより、整流を行うもので、この回路は半波2倍圧整流回路と呼ばれている。
このような半波2倍圧整流回路を用いたRF信号の検波回路の例として、特許文献1
(特願2003−385970)の回路を図11に示した。この回路は、起動信号を検波するための、整合回路200および、検波・増幅回路210と、検波後の起動信号を増幅し、2値化する判定回路220および、2値化回路230から構成されている。
以下、検波・増幅回路に関して、動作説明を行う。検波・増幅回路は、バイポーラトランジスタを用いた半波2倍圧整流回路と、pMOSトランジスタを負荷としたバイポーラ差動増幅回路から構成され、半波2倍圧整流回路は、入力整合の動作を兼ねたコンデンサ41と、コンデンサ42、ダイオード接続したトランジスタ35および34から構成されており、この回路の動作バイアス電流は、差動トランジスタ31のベース電流で決定され、差動回路の動作電流は、トランジスタ38および抵抗素子R1で構成されるカレントミラーで制御できる。
さらに、この回路のDCレベルを、差動回路のバイアス電位として用いる構成となっている。それゆえ、差動の参照信号入力にも、トランジスタ37、36、コンデンサ43から構成されるバイアス回路が接続されている。参照信号入力部の回路には、外部からのRF信号は入力されないので、常に一定のバイアスが参照信号として印加されることになる。RF信号が印加されない場合、トランジスタ35および34、コンデンサ41、42から構成される半波2倍圧整流回路と、トランジスタ37、36およびコンデンサ43から構成されるバイアス回路は、同一であるので、チップ内の素子の面内ばらつきが無視できる場合には、プロセスの変動により素子特性が全体に変動した場合や、環境温度が変動した場合においても、常に同一のバイアスを生成することができる。従って、この回路では、非常に微小な信号振幅をも正確に検波することが出来る。
この回路のさらなる利点は、半波2倍圧整流回路のバイアス電流が、差動トランジスタのベース電流で決定されていることであり、このため、カレントミラーで制御できる電流の電流増幅率分の1までの微小電流の制御が可能となる。
また、図12には、1976年のIEEE Journal of Solid−State Circuitsの374ページから378ページに記載されているDicksonらの論文に示されている整流回路の多段接続構成を示した。この例は、半波2倍圧整流回路の3段接続構成である。101はRF入力端子、102は出力端子、104はDCバイアス端子、1、2、5、6、9、10はダイオード、3、4、7、8、11、12はコンデンサである。この回路では、ダイオード1及び2、コンデンサ3及び4で半波2倍圧整流回路となっている。節点21の電位は、104に印加されたDCバイアスから、RF信号の整流電圧分だけ高くなる。さらに、ダイオード5及び6、コンデンサ7及び8は半波2倍圧整流回路を構成しており、節点22の電位は、節点21の電位から、RF信号の整流電圧分だけ高くなる。同様に、ダイオード9及び10、コンデンサ11及び12も半波2倍圧整流回路を構成しており、出力端子102の電位は最終的には、DCバイアス端子104から、各半波2倍圧整流回路3段分だけ高くなる。従って、この回路では、接続する段数分だけ整流電圧を高くできる。
特願2003−385970
このように、ダイオードの非線形効果を利用するとRF信号をDCレベルに変換することが出来るが、受信電力が−60dBmの場合、アンテナの入力インピーダンスが50Ωだとすると、信号振幅はピーク値で300μV程度しかとれない。このような微小振幅の入力時に、ダイオードの非線形抵抗が、どのようになるのかをシミュレーションした結果を図13に示した。
図13(a)は、ダイオードのIV特性図であり、横軸はバイアス電位Vd、縦軸は対数表示としている。ダイオードのIV特性は図中に示したように、指数関数で表されるために、IV特性は直線になる。図中には、さらに微分抵抗を算出するための定義式を示している。例えばダイオードが電位Vdにバイアスされていたとし、そのときのダイオード電流がId(Vd)であれば、微分抵抗R1はVd/Id(Vd)で与えられる。次に、このダイオードにRF信号が印加され、バイアス電位がΔVだけ上昇し、電流がId(Vd+ΔV)に変化したとすると、微分抵抗R2は、(Vd+ΔV)/Id(Vd+ΔV)になる。
計算では、理想的なシリコンpn接合ダイオードを想定し、DCバイアス電位は0.35Vとした。このとき、バイアス電位の変化分ΔVを1mV、10mV、100mVの場合に関して各々、微分抵抗比R1/R2と、電流差I2−I1を示した結果が、図13(b)である。これから、電位差1mVでは抵抗値はほとんど変化せず、理想ダイオードでも、1mVの入力信号は、線形抵抗に近い動きをすることがわかる。従って、入力振幅が1mV以下の場合には、ダイオードを用いた整流回路の整流効率は非常に悪くなることが予想される。一方、振幅が100mVの場合には、抵抗比は約40倍であるので、十分な整流効率が得られることも予想できる。
理想ダイオードを用いた場合の半波2倍圧整流回路の出力DCレベルの、入力電力依存性を、ダイオードのDCバイアス値をパラメータとして、マイクロ波シミュレータで計算した結果、5.8GHz帯で−60dBmの入力では8μV程度しか検出できないことがわかった。このような小電圧を起動信号として利用するために1V程度に増幅するためには、後段に100dB程度の利得をもつ増幅器が必要になり、利得が高すぎることによる回路の発振が懸念された。
一方、図12に示した多段構成の回路でも、微小振幅の信号を増幅する際には、接続する段数を大きくせざるを得ず、入力容量が非常に大きくなってしまう。入力容量が大きく、所望周波数帯が高周波である場合には、入力インピーダンスが著しく低下するので結果的に入力振幅が低下してしまう。図14には、非線形抵抗をもつ素子として、ダイオード接続した、閾値電圧が0Vのゲート長0.18μmのn型Metal−Oxide−Transistor(MOS)を用いた半波2倍圧整流回路を50段直列接続した回路の特性を、マイクロ波シミュレータを用いて計算した結果である。この時の整流回路のバイアスは1Vとした。横軸は入力RF電力であり、縦軸は整流回路の出力電位を示している。50段の整流回路を接続しても、5.8GHz帯のRF入力電力が−60dBmの場合には、得られるDC電圧は高々150uV程度に過ぎない。従って、1V程度の出力を得るためには、後段には80dB近く利得が必要になる。
本発明の目的は、かかる課題を解決するもので、共振回路を用いて検波回路の入力信号を増幅することにより、検波用整流回路の整流効率を高くし、後段の増幅回路の利得を低く設定することを可能とし、結果的に、安定な起動信号の検波を行うことを可能とする起動信号検波回路を提供することにある。
本発明の起動信号検波回路の第1の手段は、所望周波数帯で共振するように設計したインダクタおよびコンデンサを用いた直列共振回路を、非線形抵抗を有する素子を用いた整流回路の入力端に接続した構成を有している。
本発明の起動信号検波回路の第2の手段は、非線形抵抗を有する素子を用いた整流回路の入力容量に対し、所望周波数帯で共振するように設計したインダクタを直列接続となるように接続した構成を有している。
本発明の起動信号検波回路の第3の手段は、所望周波数帯で共振するように設計したインダクタおよびコンデンサを用いた直列共振回路を、単相信号を差動信号に変換するトランスの入力端子に接続し、トランスの各々の出力を、非線形抵抗を有する素子を用いた整流回路の各々の入力端に接続した構成を有している。
本発明の起動信号検波回路の第4の手段は、単相信号を差動信号に変換するトランスの入力容量に対し、所望周波数帯で共振するように設計したインダクタが直列接続となるように接続した回路と、トランスの各々の出力を、非線形抵抗を有する素子を用いた整流回路の各々の入力端に接続した構成を有している。
本発明の起動信号検波回路の第5の手段は、単相信号を差動信号に変換するトランスの各々の出力に所望周波数帯で共振するように設計したインダクタおよびコンデンサを用いた直列共振回路を接続し、前記共振回路の各々の接点を、非線形抵抗を有する素子を用いた整流回路の各々の入力端に接続した構成を有している。
本発明の起動信号検波回路の第6の手段は、単相信号を差動信号に変換するトランスの各々の出力に、非線形抵抗を有する素子を用いた各々の整流回路の入力容量に対し所望周波数帯で共振するように設計したインダクタを直列接続となるように接続した構成を有している。
本発明を用いることにより、−60dBmの微弱信号でも誤動作なく安定に起動信号を検波できる回路を提供することが可能になり、将来実現が望まれているスマートプレートシステムの低電力化が可能である。
以下、本発明を具体的な実施例に基づいて説明する。以下、同一のものには同一の符号を付して、詳しい説明は省略する。ただし、本発明の実施形態は、以下に示す個々の実施例に限定されるものではない。
図1は本発明の一実施形態における起動信号検波回路の回路図である。本実施形態は、所望周波数帯で共振するように設計したインダクタ13およびコンデンサ14を用いた直列共振回路を、非線形抵抗を有する素子(ダイオード1,2・・)を用いた整流回路の入力端102に接続したことを特徴とする。
図1は本発明における起動信号検波回路の第1の実施例の回路図である。以下、同一の構成には、同一の番号を付して説明する。この例の整流回路は、半波2倍圧整流回路を3段接続して構成している。101はRF入力端子、102は出力端子、104はDCバイアス端子、1、2、5、6、9、10はダイオード、3、4、7、8、11、12はコンデンサ、13はインダクタである。インダクタ13は、整流回路の入力容量及びコンデンサ14とで、直列共振回路を構成している。この回路では、ダイオード1及び2、コンデンサ3及び4で半波2倍圧整流回路となっている。節点21の電位は、104に印加されたDCバイアスから、RF信号の整流電圧分だけ高くなる。さらに、ダイオード5及び6、コンデンサ7及び8は半波2倍圧整流回路を構成しており、節点22の電位は、節点21の電位から、RF信号の整流電圧分だけ高くなる。同様に、ダイオード9及び10、コンデンサ11及び12も半波2倍圧整流回路を構成しており、出力端子102の電位は最終的には、DCバイアス端子104から、各半波2倍圧整流回路3段分だけ高くなる。
さらに、多段接続された整流回路の入力容量と等価的に並列接続されたコンデンサ14と、インダクタ13は所望周波数帯で直列共振するように設計されている。従って、整流回路を多段接続しても、節点24の振幅は、所望周波数帯で大きく出来る。
図2は図1の実施形態の特性シミュレーション結果を示した図である。本実施形態の、非線形抵抗をもつ素子として、ダイオード接続した、閾値電圧が0Vのゲート長0.18umのn型MOSを用いた半波2倍圧整流回路を50段直列接続した回路の特性を、5.8GHz帯のRF信号を入力した場合に関して、マイクロ波シミュレータを用いて計算した結果である。この時の整流回路のバイアスは1Vとした。横軸は入力RF電力であり、縦軸は整流回路の出力電位を示している。入力部に共振回路を接続することにより、整流効率が向上し、従来の場合に比較して、約4倍の590μVの振幅が得られていることがわかる。
図3は、本発明における起動信号検波回路の第2の実施例の回路図である。この例では、実施例1の共振回路は、インダクタ13と、整流回路の入力容量のみで構成されている。コンデンサ14を必要としないほど所望周波数帯が非常に高い場合には、本構成を採用する。
図4は、本発明における起動信号検波回路の第3の実施例の回路図である。この例の整流回路は、2つの3段接続した半波2倍圧整流回路、トランス及び共振回路から構成されている。101はRF入力端子、102、105は出力端子、104、106はDCバイアス端子、107はトランスのDCバイアス端子、1、2、5、6、9、10、51、52、55、56、59、60はダイオード、3、4、7、8、11、12、53、54、57、58、61、62はコンデンサ、15はトランス、13はインダクタである。インダクタ13は、トランス15の入力容量及びコンデンサ14とで、直列共振回路を構成している。共振回路は、所望周波数帯でトランスへの入力振幅が最大になるように設計されている。トランス15は、DCバイアス端子107を中心に位相が反転した両相信号を生成している。この信号を、2つの整流回路で検波する構成になっている。
ダイオード1及び2、コンデンサ3及び4は半波2倍圧整流回路であり、節点21の電位は、104に印加されたDCバイアスから、RF信号の整流電圧分だけ高くなる。さらに、ダイオード5及び6、コンデンサ7及び8は半波2倍圧整流回路を構成しており、節点22の電位は、節点21の電位から、RF信号の整流電圧分だけ高くなる。同様に、ダイオード9及び10、コンデンサ11及び12も半波2倍圧整流回路を構成しており、出力端子102の電位は最終的には、DCバイアス端子104から、各半波2倍圧整流回路3段分だけ高くなる。
また、ダイオード51及び52、コンデンサ53及び54は半波2倍圧整流回路を構成しており、節点26の電位は、106に印加されたDCバイアスから、RF信号の整流電圧分だけ低くなる。さらに、ダイオード55及び56、コンデンサ57及び58も半波2倍圧整流回路を構成しており、節点27の電位は、節点26の電位から、RF信号の整流電圧分だけ低くなる。同様に、ダイオード59及び60、コンデンサ61及び62も半波2倍圧整流回路を構成しており、出力端子105の電位は最終的には、DCバイアス端子106から、各半波2倍圧整流回路3段分だけ低くなる。
図5は、図4の実施形態の特性シミュレーション結果を示した図である。本実施形態の、非線形抵抗をもつ素子として、ダイオード接続した、閾値電圧が0Vのゲート長0.18umのn型Metal−Oxide−Transistor(MOS)を用いた半波2倍圧整流回路を50段直列接続した回路の特性を、5.8GHz帯のRF信号を入力した場合に関して、マイクロ波シミュレータを用いて計算した結果である。この時の整流回路のバイアスは1Vとした。横軸は入力RF電力であり、縦軸は整流回路の出力電位を示している。2つの特性は各々、昇圧特性を示す整流回路及び、降圧特性を示す整流回路の特性である。信号の判定には、これら回路の差電圧を増幅すれば良いので、この場合の整流電圧は約720μVであることがわかる。入力部に単相−両相変換のトランスを接続しただけの従来構成の差電圧は約260μVであるので、約3倍程度に効率が向上している。
図6は、本発明における起動信号検波回路の第4の実施例の回路図である。この例では、実施例3の共振回路は、インダクタ13と、トランスの入力容量のみで構成されている。コンデンサ14を必要としないほど所望周波数帯が非常に高い場合には、本構成を採用する。
図7は、本実施例における起動信号検波回路の第5の実施例の回路図である。この例の整流回路は、2つの3段接続した半波2倍圧整流回路、トランス及び2つの共振回路から構成されている。101はRF入力端子、102、105は出力端子、104、106はDCバイアス端子、107はトランスのDCバイアス端子、1、2、5、6、9、10、51、52、55、56、59、60はダイオード、3、4、7、8、11、12、53、54、57、58、61、62はコンデンサ、トランス15は、DCバイアス端子107を中心に位相が反転した両相信号を生成している。この信号を、2つの整流回路で検波する構成になっている。
ダイオード1及び2、コンデンサ3及び4は半波2倍圧整流回路であり、節点21の電位は、104に印加されたDCバイアスから、RF信号の整流電圧分だけ高くなる。さらに、ダイオード5及び6、コンデンサ7及び8は半波2倍圧整流回路を構成しており、節点22の電位は、節点21の電位から、RF信号の整流電圧分だけ高くなる。同様に、ダイオード9及び10、コンデンサ11及び12も半波2倍圧整流回路を構成しており、出力端子102の電位は最終的には、DCバイアス端子104から、各半波2倍圧整流回路3段分だけ高くなる。
また、ダイオード51及び52、コンデンサ53及び54は半波2倍圧整流回路を構成しており、節点26の電位は、106に印加されたDCバイアスから、RF信号の整流電圧分だけ低くなる。さらに、ダイオード55及び56、コンデンサ57及び58も半波2倍圧整流回路を構成しており、節点27の電位は、節点26の電位から、RF信号の整流電圧分だけ低くなる。同様に、ダイオード59及び60、コンデンサ61及び62も半波2倍圧整流回路を構成しており、出力端子105の電位は最終的には、DCバイアス端子106から、各半波2倍圧整流回路3段分だけ低くなる。
インダクタ13及び18は、各々多段接続された整流回路の入力容量と等価的に並列接続されたコンデンサ14及び19と、所望周波数帯で直列共振するように設計されている。従って、整流回路を多段接続しても、節点24及び25の振幅は、所望周波数帯で大きく出来る。
図8は、図7の実施の形態の特性シミュレーション結果を示した図である。本実施形態の、非線形抵抗をもつ素子として、ダイオード接続した、閾値電圧が0Vのゲート長0.18umのn型Metal−Oxide−Transistor(MOS)を用いた半波2倍圧整流回路を50段直列接続した回路の特性を、5.8GHz帯のRF信号を入力した場合に関して、マイクロ波シミュレータを用いて計算した結果である。この時の整流回路のバイアスは1Vとした。横軸は入力RF電力であり、縦軸は整流回路の出力電位を示している。2つの特性は各々、昇圧特性を示す整流回路及び、降圧特性を示す整流回路の特性である。信号の判定には、これら回路の差電圧を増幅すれば良いので、この場合の整流電圧は約460μVであることがわかる。入力部に単相−両相変換のトランスを接続しただけの従来構成の差電圧は約260μVであるので、約2倍程度に効率が向上している。
図9は、本発明の起動信号検波回路の第6の実施例である。この例では、実施例5の共振回路は、各々インダクタ13と、整流回路の入力容量、インダクタ18と整流回路の入力容量のみで構成されている。コンデンサ14及び19を必要としないほど所望周波数帯が非常に高い場合には、本構成を採用する。
以上述べた実施例では、半波整流回路を多段接続しているだけで、各々の回路はバイアス電流をほとんど必要としないので、低消費電力である。尚、本実施例では、非線形抵抗を有する素子として、ダイオードや電界効果トランジスタを用いて説明したが、このような非線形抵抗特性を有する素子であれば、例えばバイポーラトランジスタなど、どのようなものでも原理的には、本発明が構成可能である。
本発明の第1の実施の形態の回路図である。 図1における回路の特性シミュレーション結果を示した特性図である。 本発明の第2の実施の形態の回路図である。 本発明の第3の実施の形態の回路図である。 図4における回路の特性シミュレーション結果を示した特性図である。 本発明の第4の実施の形態の回路図である。 本発明の第5の実施の形態の回路図である。 図7における回路の特性シミュレーション結果を示した特性図である。 本発明の第6の実施の形態の回路図である。 (a)(b)は従来の実施の形態の整流回路とその動作原理を示した回路図,特性図である。 従来の実施の形態の別の回路を示した回路図である。 従来の実施の形態のさらに別の回路を示した回路図である。 (a)(b)は従来の実施の形態の課題を説明するための特性図、数値図である。 従来の実施の形態の特性を示した特性図である。
符号の説明
1、2、5、6、9、10、51、52、55、56、59、60 ダイオード
3、4、7、8、11、12、53、54、57、58、61、62 コンデンサ
13 インダクタ
15 トランス
21、22、23、24、25 節点
101 RF入力端子
102、105 出力端子
104、106 DCバイアス端子
107 トランスのDCバイアス端子

Claims (10)

  1. 所望周波数帯で共振するように設計したインダクタおよびコンデンサを用いた直列共振回路を、非線形抵抗を有する素子を用いた整流回路の入力端に接続したことを特徴とする起動信号検波回路。
  2. 非線形抵抗を有する素子を用いた整流回路の入力容量に対し、所望周波数帯で共振するように設計したインダクタを直列接続となるように接続したことを特徴とする起動信号検波回路。
  3. 所望周波数帯で共振するように設計したインダクタおよびコンデンサを用いた直列共振回路を、単相信号を差動信号に変換するトランスの入力端子に接続し、トランスの各々の出力を、非線形抵抗を有する素子を用いた整流回路の各々の入力端に接続したことを特徴とする起動信号検波回路。
  4. 単相信号を差動信号に変換するトランスの入力容量に対し、所望周波数帯で共振するように設計したインダクタが直列接続となるように接続した回路と、トランスの各々の出力を、非線形抵抗を有する素子を用いた整流回路の各々の入力端に接続したことを特徴とする起動信号検波回路。
  5. 単相信号を差動信号に変換するトランスの各々の出力に、所望周波数帯で共振するように設計したインダクタおよびコンデンサを用いた直列共振回路を接続し、前記共振回路の各々の接点を、非線形抵抗を有する素子を用いた整流回路の各々の入力端に接続したことを特徴とする起動信号検波回路。
  6. 単相信号を差動信号に変換するトランスの各々の出力に、整流回路の入力容量に対し所望周波数帯で共振するように設計したインダクタを直列接続となるように接続したことを特徴とする起動信号検波回路。
  7. 前記整流回路は、多段接続されていることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の起動信号検波回路。
  8. 前記整流回路の非線形抵抗を有する素子はダイオードであることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の起動信号検波回路。
  9. 前記整流回路の非線形抵抗を有する素子は電界効果トランジスタであることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の起動信号検波回路。
  10. 前記整流回路の非線形抵抗を有する素子はバイポーラトランジスタであることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の起動信号検波回路。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2009260704A (ja) * 2008-04-17 2009-11-05 Nec Electronics Corp 起動信号検出回路
JP2016536822A (ja) * 2013-09-20 2016-11-24 ザ・リージェンツ・オブ・ザ・ユニバーシティ・オブ・ミシガンThe Regents Of The University Of Michigan 自動干渉除去を有するウエイクアップ・レシーバ

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