JP2007115578A - 回路基板用電気コネクタ - Google Patents

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Abstract

【課題】コネクタ嵌合時のロックを確実とし、挿抜も円滑に行える回路基板用電気コネクタを提供することを目的とする
【解決手段】回路基板上に取りつけられる電気コネクタ1であって、コネクタ嵌合方向に対して直角方向にケーブルが延出するように結線されたL型コネクタを相手コネクタCとして上記回路基板の面に対して直角なコネクタ嵌合方向で受入れ、コネクタ嵌合後の相手コネクタCの抜け防止用のロック部が、ケーブルC2の延出方向で対向する位置にコネクタ外周に設けられている回路基板用電気コネクタにおいて、ケーブル結線側の主ロック部37Aが対向位置の副ロック部37Bよりもロックのための係合量が大きいことを特徴とする回路基板用電気コネクタ。
【選択図】図5

Description

本発明は、回路基板に取りつけられる電気コネクタであって、特に相手コネクタを回路基板の面に対し直角方向に受け入れるコネクタに関する。
電子部品を搭載せる回路基板は多くの場合、互いに平行で間隔をもって複数枚電子機器に用いられる。この間隔が小さいほど、電子機器は小型が図られることとなる。したがって、回路基板上のコネクタに対して嵌合される相手コネクタは回路基板の面に平行、すなわちコネクタ嵌合方向とは直角な方向に延出しており、このようなコネクタはL型コネクタと称される。
回路基板上のコネクタと相手コネクタとは、嵌合後の抜け防止のために、互にロック部が設けられている。
例えば、コネクタの側面を示す添付図面の図7に示されているようなL型コネクタに対してロック部を有するコネクタが知られている。
図7において、コネクタ50は端子(図示せず)を保持するハウジング51にシールド用のグランド板52が取りつけられていて、その脚部52Aが回路基板と接続される。端子は、ハウジング51に上方へ開口して形成された嵌合凹部の内側面に接触子が位置している。このハウジング51には、上方から上記嵌合凹部へ嵌合される相手コネクタ60と係合して該相手コネクタ60の抜けを防止するロック部53A,53Bが設けられている。
このロック部53A,53Bは、コネクタ嵌合方向に対して直角方向に相手コネクタに結線されたケーブルCの延出方向で、対向する二位置でハウジング51の外面に、横方向に突出する突起として形成されている。
この二つの突起53A,53Bは、その突出量、すなわち相手コネクタとの係合量は同じである。
発見できず
このような、従来のコネクタにおいて、ケーブルが不用意にもち上げられると、相手コネクタはケーブルからの力を受けて傾きながら抜けようとする。この場合、ロック部が十分に相手コネクタと係合していれば、その抜けは防止される。
相手コネクタを外そうとするこの力は、ケーブルに近い側のロック部、すなわちロック部53Aの方が、対向するロック部53Bよりも大きい。
ロック部での係合は、正規の挿抜時に、抵抗として作用する。したがって、ロック部53Aでの力に対抗できるだけの十分な突出量を両ロック部に同じにもたせるならば、抵抗が過大となって正規の挿抜作業が行いにくくなる。一方、ロック部53Bでの力に対抗するだけの小さな突出量を両ロック部に同じにもたせるとなると、ロック部53Aで抜けやすくなるということとなる。
本発明は、このような事情に鑑み、ロックが確実になされ、かつ正規のコネクタ挿抜時の抵抗を極力小さく抑えることのできる回路基板用電気コネクタを提供することを目的とする。
本発明は、回路基板上に取りつけられる電気コネクタであって、コネクタ嵌合方向に対して直角方向にケーブルが延出するように結線されたL型コネクタを相手コネクタとして上記回路基板の面に対して直角なコネクタ嵌合方向で受入れ、コネクタ嵌合後の相手コネクタの抜け防止用のロック部が、ケーブルの延出方向で対向する位置にコネクタ外周に設けられている回路基板用電気コネクタに関する。
かかる回路基板用電気コネクタにおいて、本発明は、ケーブル結線側の主ロック部が対向位置の副ロック部よりもロックのための係合量が大きいことを特徴としている。
このような構成の本発明の電気コネクタにあっては、ケーブルの持ち上げ時に受ける力の大きさに対応して、ロック部の係合量をケーブル延出側で大、対向位置で小とすることとしたので、余分な係合量をもたせずに、ロックを確実としかつコネクタの挿抜も円滑になされる。
上記主ロック部と副ロック部は、例えば、相手コネクタの対応ロック部とそれぞれ係合するロック突起とすることができる。
好ましくは、本発明では、ロック部はハウジングに取付けられたグランド板に形成されており、該ロック部が相手グランド板の対応ロック部と係止し合うようにする。こうすることにより、ロックを確実とする機能をグランド板にもたせて、シールドそして接地効果を得られる。
本発明は、以上のように、L型コネクタを受入れる回路基板用電気コネクタにおいて、ケーブルが不用意にもち上げられたときに各ロック部に作用する力の大きさに対応して、ケーブル延出側のロック部での係合量を大、対向位置でのロック部の係合量を小としたので、両ロック部に余分な係合量をもたせずかつ十分な係合量を確保でき、その結果、正規の挿抜時の抵抗が小さく挿抜作業が容易にできかつ不用意な力が作用してもコネクタの抜けが確実に防止できる。
以下、添付図面の図1ないし図6にもとづき、本発明に係る回路基板用電気コネクタの一実施形態を説明する。
図1は本実施形態のコネクタの全体を示す斜視図、図2はその平面図を示し、両図において、コネクタに取りつけられたグランド板はコネクタの長手方向左半分で図示が省略されている。
このコネクタ1は、回路基板(図示せず)上に配設されるようになっており、図示のごとく左右に長く延びている。このコネクタ1は、コネクタ本体10に選択的にグランド板30が取りつけられて成っている。
コネクタ本体10は、電気絶縁材料で作られた左右に長く延びるハウジング11の長手方向に位置する両外側面12,13のうちの一方の外側面12の側に複数の端子20が定間隔で植設されている。
上記ハウジング11は、上記長手方向両端近傍にまで及んで上方に開口する嵌合凹部14が形成されていて、この嵌合凹部14を形成する周壁のうち、上記長手方向に延びる一方の側壁部15に端子20が配列されている。上記嵌合凹部14は、上記長手方向に直角方向である幅方向中央部に位置しており、図2におけるIII-III線断面図を示す図3にも見られるように、ハウジング11に薄い底壁11Aを残す程度まで深く形成されている。上記嵌合凹部14は、図3にて、上方開口14Aの位置から上記底壁11Aの上面たる底部14Bに至る上下範囲で、上記一方の側壁部15側の内側面14Cから没入した収容溝16が端子に対応した位置に形成されている。この収容溝16は、後述の端子の弾性腕部の殆どの部分を収容する没入深さとなっている。上記側壁部15の上端面そして外側面にも、上記収容溝16につながる浅い溝17が形成されている。
上記収容溝16そして溝17でハウジング11へ取りつけられる端子20は、金属の細い板帯体を板面に対して屈曲形成されており、その板面に対して直角な面での断面形状が、図3に見られるように、略S字状をなしている。この端子は、逆U字状部分とU字状部分とを連続して有することにより、全体として略S字状をなしている。図3において、端子20は、逆U字状をなす嵌着部21と、これにつながりU字状をなす弾性腕部22と、上記嵌着部21の下端部から延出する接続部23とを有している。
上記嵌着部21は、上方から収容溝16へ圧力嵌めされて、端子20をハウジング11に固定保持させる。ハウジング11外で該嵌着部21の下端から横方向に屈曲され延出された接続部23は、ハウジング11の底面と同レベルにあり、コネクタが回路基板上に配されたとき、該回路基板の対応回路部と接面するようになっている。
弾性腕部22は、上記収容溝16に嵌着されている上記嵌着部21の下部から屈曲して上方に向け延びており、この部分を可撓とする弾性を有している。この弾性腕部22の上端側たる自由端部は、上記収容溝16外に向け凸状弯曲せられた接触部22Aを有している。この接触部22Aは、上記嵌合凹部14の内部へ向け内側面14Cから若干突出していて、該嵌合凹部14へ相手コネクタが嵌合されたときには、相手コネクタから押圧力を受けて収容溝16の内方へ向け内側面14Cの位置まで弾性変位する。
ハウジング外側面部分で上記端子20は嵌着部21が溝17に収められている部分が、該溝17の開口縁よりも若干突出していて、相手コネクタの端子と接触する副接触部21Aを形成し、好ましい形態として、相手コネクタとの接触を確実ならしめかつロックの機能をもたらす突部21A1が形成されている。
上記ハウジング11は、その長手方向両端部に、図2におけるIV-IV線断面を示す図4に見られるようなグランド板取付部11Bを有している。このグランド板取付部11Bに取付けられるグランド板30は、例えば、一枚の金属板を抜き加工そして屈曲加工して作られており、図1、図2にも見られるように、ハウジング11のそれぞれの外側面12,13に沿って位置するグランド本体部31,32と、上記グランド本体部31,32と取付部33とを連結する連結部34,35とを有している。この連結部34,35は、上記ハウジング11の長手方向両端部位置で回路基板に接面するように、グランド板取付部11Bに取りつけられる取付部33の下部と、グランド本体部31,32の下部とで両者を連結している。この実施形態では、連結部35には取付孔36が形成されている。
上記グランド本体部31は、ハウジング11の他方の外側面13とほぼ平行な面を有し、上記外側面13との間に間隔を有している。このグランド本体部31の上縁は上記ハウジング11の上面とほぼ同じレベルにあり、上記長手方向両端部においてのみ該グランド本体部31の上縁から上方に弯曲突出部31Aが設けられている。したがって、グランド本体部31の上記上縁は、相手コネクタが嵌合した際に、このグランド本体部31の側で相手コネクタから水平方向に延出するケーブルとは干渉しない。すなわち、上記上縁がハウジング11の上面位置にあるので、その上方位置での上記ケーブルの延出を許容する。しかしながら、グランド板によるシールド効果をさらに向上させるためには、ケーブルが延出する位置でのみ切欠部を形成して、上縁をさらに上方まで、例えば、上記弯曲突部を上記切欠部位置を除いて長手方向全範囲に形成することとしてもよい。
グランド本体部32は、上記グランド本体部31における場合と同様に、ハウジング11の一方の外側面12とほぼ平行な面を有し、該外側面12との間に間隔を形成している。この間隔は、グランド本体部31の場合の間隔よりも、大きく設定されている。このグランド本体部32とハウジング11の外側面12との間の間隔に、上記端子20の接続部23が位置している。グランド本体部32と取付部33とは、上記長手方向両端部、すなわち同方向で端子不在域で連結部35により連結されているので、グランド本体部32と、取付部33との間は空間をなしていて、上記接続部23は回路基板の対応回路部と接面することが可能となっている。上記グランド本体部32は、その上縁で、内方(ハウジング側)に向けた二種の屈曲部32A.32Bを上記長手方向で交互に有している。一方の屈曲部32Aは幅広で、他方の屈曲部32Bは幅狭である。この他方の屈曲部32Bは、一方の屈曲部32Aよりも内方に向っていて、斜めに延びて弾性舌片を形成し、該弾性舌片は、相手コネクタの嵌合時に、相手グランド板に対して弾圧接触する接触部を形成している。
上記取付部33は、ハウジング11の長手方向両端部に設けられたグランド板取付部11Bに嵌着されるように、図4にみられるごとく、逆U字状をなしている。この逆U字の取付部33の外面は、相手コネクタの対応せる係合部が上方から嵌められて係合する部位ともなっている。このような取付部33は、その両方の肩部外面にロック部を有している。このロック部は突起状をなし、相手コネクタのケーブルが延出する側に位置する主ロック部37Aと、これとは反対側に位置する副ロック部37Bとから成っている。主ロック部37Aの突出量は副ロック部37Bの突出量よりも大きい。すなわち、相手コネクタへの対応ロック部との係合量が、主ロック部37Aの方で大きく設定されている。この突出量の差は、相手コネクタがケーブルをもち上げる力によって外されようとするときに、相手コネクタから受ける力の大きさの差に比例して設定される。
上記ハウジング11は、他方の外側面13の側で、ハウジング11の長手方向中央位置に、吸着部40を有している。この吸着部40は、コネクタを回路基板上の所定位置へ自動機により実装配置される際に、自動機の吸着部材により吸着される部位を形成し、上面40Aが、ハウジングの上面と同レベル面をなしハウジングの幅方向に突出している。この突出した吸着部40の側面40Bは、記述したグランド本体部31に至近している。上記吸着部40の上面には、上記長手方向両端位置に補助吸着部材の取付けのための取付孔41が形成されている。上記吸着部40の上面40Aのみでは、自動機に対応できないときに、吸着面を拡大するための補助吸着部材を上記取付孔41にて取付ける。吸着部40は相手コネクタの幅範囲内に設けられるのが好ましい。
このような本実施形態のコネクタに嵌合される相手コネクタは、図6に示されているように構成される。図6はこの相手コネクタが嵌合された本実施形態のコネクタの使用状態を示す図であり、図6(A)は本実施形態のコネクタがグランド板なしで用いられたとき、図6(B)はグランド板付きとして用いられたときを示す。
図6(A)において、二点鎖線で示されるケーブル付き相手コネクタCの、絶縁体とグランド板C1の一部との間で保持されている同軸ケーブルC2は横方向で右方へ延びている。ケーブルC2の中心導体C3は端子C4に結線されている。該端子は逆U字状部とU字状部とを備え全体として略S字状をなしている。コネクタの外側には上記グランド板C1が取りつけられており、該グランド板C1は、コネクタの上面と、ケーブル延出側の側面を除く外側面とを覆っている。かかる相手コネクタCは、上記端子C4の逆U字状部分の内部に本実施形態のコネクタの端子20を受入れ、端子C4のU字状部分が本実施形態のコネクタの嵌合凹部14へ入り込む。
このような本実施形態のコネクタは、次の要領で使用される。
先ず、自動機の吸着部材により、コネクタ1の吸着部40(吸着面40A)にて該コネクタ1を吸着し、これを回路基板上の所定位置へもたらす。しかる後、端子の接続部23が半田により回路基板の対応回路部と接続される。コネクタ1は、グランド板30が取つけられている状態と、グランド板なし(相手グランドを基板に接続させる部分のみ有する)の状態と、いずれでも使用可能である。グランド板30は、コネクタの回路基板への配置の前後のいずれにおいても取付け可能である。グランド板30の使用時には、図4に示される取付孔36にて、半田等により回路基板へ固定しておくとよい。
次に、図6(A),(B)に見られるように、相手コネクタCをコネクタ1へ嵌合する。相手コネクタCの端子C4は、その逆U字状部分でコネクタ1の端子20をかかえ込むようにして接触する。すなわち、端子C4は、逆U字状部分の一方の直線部でコネクタ1の端子20の副接触部21Aと接触すると共に、対向せる他方の直線部分で接触部22Aを弾圧する。この接触部22Aは弾圧されて収容溝16内へ没する。また、相手コネクタの端子C4のU字状部分は、嵌合凹部14の底部まで進入する。すなわち、この端子C4のU字状部分は、コネクタ1の端子の弾性腕1部22とほぼ同一位置まで下方に進入する。その結果、接触部22Aと接触する上記直線部分は嵌合過程での接触路長が長くなると共に、嵌合時の両コネクタの高さを小さく抑えることができる。
コネクタ1にグランド板30が取付けられているときには、図6(B)に見られるように、グランド本体部31,32がコネクタ1の長手方向に延びる広い範囲で側方から該コネクタ1を覆う。上方では、相手コネクタCのグランド板C1が両コネクタC,1を覆う。コネクタ1のグランド板30は、弾性舌片として形成された接触部32Bが相手コネクタCのグランド板C1と接触しここで互いに導通される。
相手コネクタCから延出するケーブルC2は、グランド本体部31の上縁の上方を経てグランド板と干渉することなく、引き出される。
相手コネクタCは、図示しないロック部がコネクタ1の突起状のロック部37A,37Bと係合し、コネクタ同士の不用意な抜けが防止される。ケーブルC2が意図しない力を上方に受けたときには、図5に見られるように、該ケーブルC2に近い方のロック部37Aが対向せるロック部37Bに比し大きな力を受ける。しかし、ロック部37Aはロック部37Bよりも係止量が大きいので、上述のような力の配分に応じて適切にコネクタの外れに対坑できる。
相手コネクタCを離脱の際は、ロック部37B側より治具を用いて行うのが好ましい。又、本発明では、グランド板30の長手方向両端に設けられているが、ハウジング11に設けられても良い。相手コネクタのロック部が相手グランド板に設けられていれば、グランド板30に設けられたロック部37A,37Bと導通し、なお良い。
本発明の一実施形態としてのグランド板付きコネクタの斜視図であり、コネクタの長手方向左半分でグランド板の図示を省略した図である。 図1のコネクタの平面図であり、図1と同様に、コネクタの長手方向左半分でグランド板の図示を省略している。 図2におけるIII−III線断面図である。 図2におけるIV-IV線断面図である。 図1のコネクタを相手コネクタと共に示す側面図である。 図1のコネクタを相手コネクタの嵌合時で示す端子位置における断面図であり(A)はグランド板なし、(B)はグランド板付きの状態である。 従来のコネクタの側面図である。
符号の説明
1 コネクタ
37A 主ロック部
37B 副ロック部
C 相手コネクタ
C2 ケーブル



Claims (3)

  1. 回路基板上に取りつけられる電気コネクタであって、コネクタ嵌合方向に対して直角方向にケーブルが延出するように結線されたL型コネクタを相手コネクタとして上記回路基板の面に対して直角なコネクタ嵌合方向で受入れ、コネクタ嵌合後の相手コネクタの抜け防止用のロック部が、ケーブルの延出方向で対向する位置にコネクタ外周に設けられている回路基板用電気コネクタにおいて、ケーブル結線側の主ロック部が対向位置の副ロック部よりもロックのための係合量が大きいことを特徴とする回路基板用電気コネクタ。
  2. 主ロック部と副ロック部は、相手コネクタの対応ロック部とそれぞれ係合するロック突起であることとする請求項1に記載の回路基板用電気コネクタ。
  3. ロック部はハウジングに取付けられたグランド板に形成されており、該ロック部が相手グランド板の対応ロック部と係止し合うこととする請求項1に記載の回路基板用電気コネクタ。
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