JP2007114327A - 回転式反射鏡および回転表示装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】回転体に設けられる反射面の形状を3次元的に工夫することで、回転体の回転に伴い周囲の写り込み像を回転させて、反射鏡面のみで回転体の回転動作を容易に認識可能とする。
【解決手段】回転式反射鏡であって、反射面における第1子午断面が凸曲線となり、第2子午断面が前記第1子午断面と曲率が同等で曲方向が逆の凹曲線となる、アナモフィック曲面またはトロイダル曲面で構成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は回転式反射鏡および回転表示装置に関し、特に、周囲が写り込むように表面に意匠が施された回転体の回転動作を表示するための、回転式反射鏡、および、具体的には回転ダイヤル、回転翼、回転表示板、車輪、回転光学素子、容器の蓋、ローラーなどの回転表示装置に関する。
回転体の回転位置を表示するために、その回転体に回転表示装置が設けられる。図18は、電子機器に用いられる回転つまみの例を示すが、その回転表示装置として、同図(a)(b)ではつまみ31に凹部32が形成されている。同図(c)では、つまみ31の表面を反射面33として周囲の写り込み像を形成することで、回転位置を表示できるように構成されている。すなわち、同図(c)に示すように、従来においては、回転体としての、回転ダイヤル、回転翼、回転表示器、車輪、回転光学素子、容器の蓋、ローラー、コロなどの表面に、周囲が写りこむように反射面が意匠されることがしばしば行われている。しかしながら、このような従来の反射面は、回転軸に垂直または平行または傾斜角を持ったな単純平面あるいは球面または円筒面・円錐面などであり、回転体の回転に伴って周囲の写り込み像を上下左右に変位させることはできても、写り込み像を回転させることはできないため、反射面単独では回転体の回転動作を容易に認識することが困難である。したがって、回転動作を認識させるためには、図18のように回転体上にマークや凹凸を別設する必要がある。
従来において、反射面を備えた回転体の回転動作に伴って周囲像を回転させる必要性がある場合は、図19に示すようなプリズム34や、合わせ鏡などを使用したイメージローテーターを、回転体上に設けることが必要である。このため、回転面の造形自由度が小さく、意匠面での制約が大きい。
本発明の詳細は後述するが、それに近い技術として、特許文献1に記載の発明がある。これは通常単純凸面で構成された保安用のカーブミラーをトロイダル面で構成することで正立像を得るようにしたものである。すなわち、この特許文献1のものは、トーリック面の子午面を一方向にのみ向けて周囲の反射像を上下左右正立にするものである。しかし、特許文献1は、反射像の回転特性には言及していない。
特開平8−122507号公報
そこで本発明は、回転体に設けられる反射面の形状を3次元的に工夫することで、回転体の回転に伴い周囲の写り込み像を回転させて、反射鏡面のみで回転体の回転動作を容易に認識可能とすることを目的とする。
上記目的を達成するため本発明の回転式反射鏡は、反射面における第1子午断面が凸曲線となり、第2子午断面が前記第1子午断面と曲率が同等で曲方向が逆の凹曲線となる、アナモフィック曲面またはトロイダル曲面で構成されているものである。
本発明によれば、上記において、反射面を形成するための部材の表面または裏面のいずれか一方または両方が、アナモフィック曲面またはトロイダル曲面で構成されていることが好適である。
また本発明によれば、上記において、入射光の一部を反射させ他の一部を透過させるものであることが好適である。
また本発明によれば、上記において、反射面を形成するための部材が一様な肉厚の部材にて構成されていることが好適である。
また本発明によれば、上記において、反射面における第1子午断面が凸曲線となり、第2子午断面が前記第1子午断面と曲率が同等で曲方向が逆の凹曲線となる、アナモフィック曲面またはトロイダル曲面で構成されていることに代えて、反射面における第1子午断面が凸のパワー、第2子午断面が前記第1子午断面とパワーが同等かつ逆符号の凹のパワーを有する、アナモフィックまたはトロイダルなホログラムレンズ面で構成されていることが好適である。
本発明の回転表示装置は、回転体の端面部に上述の回転式反射鏡を用いたものである。 本発明によれば、上記において、単一の回転反射鏡を用いたものであって、回転反射鏡の光軸と回転体の回転軸とが揃っていることが好適である。
また本発明によれば、上記において、回転体の端面部に複数の回転反射鏡を配列させたものであることが好適である。
また本発明によれば、上記において、複数の回転反射鏡が回転体の端面部において周方向または径方向に配列されており、各回転反射鏡の第1の子午面の回転位相が揃っているかまたは順次変化していることが好適である。
また本発明によれば、上記の回転表示装置が、光学フィルタまたは眼鏡を構成するものであることや、回転体が回転翼であって、この回転翼の表面に回転式反射鏡が形成されたものであることや、回転体が、容器の蓋、車輪、車輪のハブ、ローラーのいずれかであることが好適である。
本発明の回転式反射鏡の製造方法は、矩形平板の長辺方向の両端部を前記矩形平板の長辺方向の軸心まわり互いに捻って、前記矩形平板を螺旋状に変形させた成形品を形成し、この成型品の一部分を裁断することで、第1子午断面が凸曲線となり、第2子午断面が前記第1子午断面と曲率が同等で曲方向が逆の凹曲線となるアナモフィックな曲面を形成し、この曲面を反射面または反射面を成型するための金型マスタとするものである。
本発明の回転走査装置は、光源と、この光源からの光を反射するための、上記した回転式反射鏡と、を備えたものである。
本発明によれば、反射面を、その第1子午断面が凸曲線となり、第2子午断面が前記第1子午断面と曲率が同等で曲方向が逆の凹曲線となるアナモフィック曲面またはトロイダル曲面とすることで、前記反射面を回転させることによって、反射面に写りこむ反射像を回転させることができる。このため、従来プリズムや合わせ鏡が必要だった反射式イメージローテーターを簡素化することができて、低コストで薄く、しかも意匠性に優れた回転表示装置や回転走査装置を提供することができる。
(発明の原理)
図1は、本発明に基く回転式反射鏡の斜視図である。1は回転軸、2は回転軸1に固定された回転体、3は回転体2の端面に形成された反射面である。反射面3は、回転非対称な3次元曲面を持つ。この構成で回転体2を回転させると、反射面3に写り込んだ像が回転する。以下、その原理を説明する。
図2、図3は、回転体2の断面斜視図である。反射面3は回転非対称な3次元曲面であるが、図2は反射面3の中心軸21を通る第1子午断面を示し、この第1子午断面においては、反射面3の断面形状は、外方向に凸な凸曲線3a、すなわち第1子午断面においては反射面は凸面鏡である。この場合において、反射面3に対する周囲の写り込み像はほぼ平行光であり、その入射光線を4a、4cとすると、反射光線5a、5cは図示のように拡散光線となる。
図3は回転体2の反射面3の中心軸21を通る第2子午断面を示す。この第2子午断面は、第1子午断面と直交する方向に沿ったものであり、反射面3の断面形状は外方向に凹な凹曲線3b、すなわち第2子午断面においては反射面は凹面鏡である。この場合も、同様に反射面3に対する周囲の写り込み像はほぼ平行光であり、入射光線を4b、4dとすると、反射光線5b、5dは図示のように収束光線となる。
凸曲線3aと凹曲線3bとは図1にも示されているが、反射面3の第1子午面断面の凸曲率と第2子午断面の凹曲率とは、符号が逆で大きさがほぼ等しい。そして反射面3は、第1子午面と第2子午面とを3次元的に連続的につないだアナモフィック面となっている。
反射面3は、トロイダル面にて構成することもできる。トロイダル面は、円環状の曲面すなわちドーナツ状の曲面や鼓状の曲面から、その一部分を取り出したものに該当する。 図4(a)(b)は、写り込む像の方向を示した斜視図である。ここでは観察者Mを上から見た状態を示すが、観察者Mの前方に反射面3を置く。観察者Mの背後にある物体の方向を、上方向をU、下方向をD、右方向をR、左方向をLと定義する。
図4(a)において、反射面3の第1子午面の凸曲線3aの方向は、物体の上下方向U−Dと一致している。観察者Mの後方の物体は無限遠にあると見なせるため、物体からの光線は反射面3の第1子午面の虚焦点6aから発散する光線となり、観察者Mは第1子午面の焦点6bよりも十分遠方に位置すれば虚像を観察することができる。この虚像の上方向U′は反転しない。
また図4(a)において、反射面3の第2子午面の凹曲線3bの方向は、物体の左右方向R−Lと一致している。このため、観察者Mの後方の無限遠にあると見なせる物体からの光線は、第2子午面から焦点6bに向けて収束するとともに焦点6bから再び発散する光線となる。なお、上述のように反射面3の第1子午面断面の凸曲率と第2子午断面の凹曲率との大きさがほぼ等しいため、第1子午面と第2子午面とは焦点6a、6bが共通する。観察者Mは、焦点6bより十分遠方に位置すれば、虚像を観察することができ、その光線の右方向R′は反転する。
したがって、図4(a)の状態で反射面3により観察者Mが観察できる像は、上下左右とも後方の物体と方向が等しい上下左右正立の像である。すなわち、たとえば平面鏡の場合は、観察者が自分自身を観察するときに右手を上げると、観察される虚像は左手を上げた像となる。すなわち鏡像反転の生じた像となる。しかし、図4の反射面3によれば、鏡像反転のない、右手を上げた虚像を観察することができる。なお、表現は異なり、またトーリック面に限定しているが、反射像が正立であることは上記した特許文献1の[0005]にも記載されている。
図4(b)は、反射面3を、図4(a)の状態から、反射面3に垂直な回転軸周りにθ(この場合は90度)だけ回転させた状態を示す。この図4(b)において、反射面3の第1子午面の凸曲線3aの方向は、物体の左右方向R−Lと一致している。この場合は、観察者Mの後方の無限遠にある物体からの光線は虚焦点6aから発散する光線となり、観察者Mは焦点6bより十分遠方に位置すれば虚像を観察することができ、その光線の右方向R′は反転しない。
また図4(b)において、反射面3の第2子午面の凹曲線3bの方向は物体の上下方向U−Dと一致している。観察者Mの後方の無限遠にある物体からの光線は第2子午面から焦点6bに向けて収束するとともに焦点6bから再び発散する光線となり、観察者Mが焦点6bよりも十分遠方に位置すれば虚像を観察することができる。その光線の上方向U′は反転する。
したがって、図4(b)の状態で反射面3により観察者Mが観察できる像は、上下・左右の両方とも後方の物体と方向が反転した180度倒立の像である。同様にして、図4(a)の状態から反射面3に垂直な回転軸周りにθ(任意の角度)だけ回転させた場合は、反射面3により観察者Mが観察できる像は、2θだけ回転した鏡像反転のない像となる。
これを実際にアナモルフィックな反射面を試作して実験した結果を図5に示す。図5(b)および(c)は、図5(a)に比べて反射面をその反射面にほぼ垂直な軸周りに22.5度および45度回転させたものである。反射像は、その倍角の45度および90度回転していることが確認できる。この場合、反射像はアナモフィック面の曲率のため縮小された像となるが、鏡面全域において大きく歪むようなことはない。反射像の歪みを低減するには、凸曲率と凹曲率とを厳密に等しくしたアナモフィック面とすることが望ましい。
このように本発明によれば、回転体に設けたアナモフィック反射面の回転に伴い、周囲の写り込み像を回転させることが可能である。
図6は、アナモフィックな反射面3の高低分布を詳しく示す平面図である。同図(a)は、高低分布を濃度で表したもので、高い部分と低い部分とが高濃度になるとともに、中間の部分が低濃度になっている。同図(b)は高低分布を等高線で表したものである。この反射面3は、第1子午面の凸曲線3aの位置において凸面の最大サグとなっている。また第2子午面の凹曲線3bの位置において凹面の最大サグとなっており、第1子午面の凸曲線3aの方向と第2子午面の凹曲線3bの方向とはほぼ直交関係にある。また第1子午面の凸曲線3aの方向および第2子午面の凹曲線3bの方向に対し45度の方向すなわち中立軸3c、3dの方向には、凹凸がなく、サグはほぼ0である。図6(b)に示す等高線パターンは、中立軸3c、3dを象限軸とする双曲線関数となっていることが分かる。
本発明によれば、上記した曲面構造の反射面3に代えて、図6に示すような等高線パターンのホログラムまたはブレーズ断面ホログラムレンズを反射面に刻設すれば、反射面3を平坦に形成することができる。または、任意のほぼ平坦な曲面でありながら、その反射光線にパワーを与えることができ、反射面3の意匠の自由度を飛躍的に高めることができる。
(実施の形態)
本発明の回転式反射鏡および回転式反射鏡を用いた回転表示装置の実施の形態について説明する。
図7に示す回転表示装置において、1は回転軸、2は円板状の回転体である。反射面3は回転体2の上に複数面が取り付けられており、ここでは回転体2の円周方向に配列されている。これら複数の反射面3は、それぞれの第1子午面の回転位相が揃えられている。このため、個々の反射面3の大きさが小さくても、回転体3の回転動作を容易に確認することができる。
図8に示す回転表示装置では、反射面3は図7の場合と同様に回転体2の上に複数面が円周方向に配列されて取り付けられている。図7のものとの相違点は、複数の反射面3の第1子午面の回転位相が順次変化を与えられているところにある。このため、回転体3が回転する状態で任意の1箇所(たとえば回転軸心が水平方向であるときの最上部)において反射面3に着目した場合、その箇所には位相の異なる反射面が逐次位置することになる。これにより、反射の回転動作を任意に設定することができる。
図9は、反射鏡の変形例を示す。反射面3の形状は、先に説明したものと同じである。ここでは、反射面3を構成する部材22は、表面、裏面ともアナモフィック曲面で構成されており、全体に均等な肉厚となっている。この部材22は、透光性を有する材料で形成されるとともに、その反射面3には、入射光線4、4a〜4dの一部を反射し他の一部を透過する部分透過反射膜が蒸着されている。
図10は図9の反射鏡を枠に挿入したものを示す。ここで、回転する内枠7と不回転の外枠8との間で回転摺動が行われる。反射鏡は内枠7に取り付けられている。図10(a)は第1子午断面を示し、図10(b)は第2子午断面を示すが、いずれの場合も部材22は均等肉厚のため、図10および図9に示すように、平行な入射光線4、4a〜4dのうちこの部材22を透過する一部の光線4′、4a′〜4d′は、ほぼ平行のまま透過する。これは図19に示される従来の回転表示装置であるプリズム34にはない特徴であり、反射面3の回転により反射像を回転させる機能と透過像を歪み無く透過させる機能とを兼用するため、光学フィルタまたは眼鏡の回転表示装置としての応用が可能である。ここで、3a′は凸曲線3aに対応した凹曲線であり、3b′は凹曲線3bに対応した凸曲線である。
図11は、回転翼に関する回転表示装置を示す。ここで、反射面3の形状は、上述のものと同様である。反射面3を構成する部材23は、表面、裏面ともアナモフィック曲面で構成されており、ほぼ均等な薄い肉厚となっている。8は回転体で、回転軸10によって回転される。部材23は、回転体8からの支持アーム9によって、回転体8よりも外周側における回転体8と同心の円周上に複数個支持されている。部材23は、上記のように薄く構成するとともに、適度に傾斜を設けることで、回転翼としての機能を兼用する。すなわち、反射面3を備えた部材23利用して、流体(気体・液体)を撹拌する回転翼を構成している。これは部材23を薄く構成したことによる応用である。なお、反射面3を上述のホログラムとすることによって部材23をいっそう薄く構成することもできる。このように、反射面3を回転翼の回転表示装置として利用することができる。
図12は、撹拌のための回転翼の変形例を示す。この回転翼を構成する部材24は、表面、裏面ともアナモフィック曲面で構成されており、ほぼ均等な薄い肉厚となっている。そして部材24は中央に穴3eのあいた円形の輪帯状であり、回転体8からの支持アーム9によりこの回転体8に支持されている。この図12のものは、図11のものと同様に部材24を薄く構成し、適度に傾斜を設けることで、回転翼としての機能を兼用する。すなわち流体(気体・液体)を撹拌する回転翼となっている。反射面3は、回転翼の回転表示装置を構成する。同様に、反射面3を上述のホログラムとすることによって部材24をいっそう薄く構成することもできる。
図13は、車輪の回転表示装置を示す。ここで、12は車軸、11は車軸12に軸支されたハブであり、このハブ11の表面に反射面3を備えた部材25が複数配列されている。ハブ11に反射面3を用いると、図19に示す従来のものに比べて部材25を薄くまた凹凸を小さく構成できることにより、車輪の回転時の空気抵抗を小さくすることができる。
なお、反射面3を上述のホログラムとすることによって部材25をいっそう薄く構成することもできる。このように、反射面3を車輪の回転表示装置として利用することができる。
図14は、ローラーの回転表示装置を示す。図示のローラー13は、自身が転動することで搭載物14を移動させる。ローラー13の端面には反射面3が形成されている。これにより、複数のローラーの中から回転していない不良のローラーを容易に識別することができる。これは、図19に示す従来の回転表示装置に比べて単純な構成の反射面3を採用したことにより応用が可能となったものである。
図15は、本発明の回転表示装置を容器の蓋に適用したものを示す。すなわち15は略円筒形状の容器であり、反射面3が形成された蓋16を有する。これにより、蓋16の開閉にともなう回転動作を、反射面3への写り込み像の回転にて、操作者が確認することができる。
(反射面の製造方法)
本発明の反射面3の製造方法の一例について、図16を参照しながら説明する。
本発明に基くアナモフィック曲面あるいはトロイダル曲面は、三次元的に複雑な形状であり、かつ鏡面としての平滑度が要求される。したがって、基本的には樹脂成形や板金のプレス加工にての形成が可能であるが、そのための金型の形成には、従来の技術によれば、三次元形状を制御可能なたとえば非球面レンズ加工などと同様の高度な技術が必要である。これに対し本発明の製造方法は、このような曲面を容易に形成できるようにするものである。
図16(a)において、17は樹脂や金属からなる矩形平板であり、均等な肉厚でありかつ予め表面を平滑に形成したものである。17a、17bはこの平板における長辺方向の端部である。このような平板17を用いて、図16(b)に示すように、端部17a、17bを平板の長辺方向の軸心17cのまわりに相互に捻ることで、平板17を螺旋状に塑性変形あるいは加熱変形させた棒状の成型品を作成する。
この螺旋状の成型品は、アナモフィック曲面を含む。そこで、この成型品の一部分を円形に裁断して反射面3を得る。
すなわち反射面3は、第1子午断面の凸曲線3aと第2子午断面の凹曲線3bとを有する。この凹曲線3bは、第1子午断面の凸曲線3aと曲率が同等で曲方向が逆の凹曲線となる。第3子午断面は螺旋状成型品の短辺方向で、もとの平板17をねじる際に変形を受けない方向であり、直線状の中立軸3cとなる。また第4子午断面は螺旋状成型品の軸心17cの方向で、同様にねじる際に変形を受けない方向であるため、直線状の中立軸3dとなる。このため、反射面3はアナモフィックな曲面を形成することができる。
このように予め表面を平滑に仕上げた平板17を螺旋状に捻るだけの簡易な方法で、表面の平滑なアナモフィック曲面を容易に形成することができ、形成品をそのまま利用したり、金型の原型として利用したりすることで、反射面3を形成することができる。
(回転走査装置)
図17は、本発明に基く回転走査装置の斜視図を示す。1は回転軸、2は回転軸1に固定された回転体、3はアナモフィック曲面を持つ反射面である。この構成で回転体2を回転させると反射面3に写り込んだ像が回転する原理については、上記において説明した。ここでは、回転ドラム18にレーザー光源20が搭載され、回転ドラム18が回転軸19周りに回転しつつ、レーザー光源20から反射面3に向けてビーム26を発する。するとビーム26はビーム26a、26b、26cのように順次反射面3上を直線的に走査する。この場合、ビーム26の走査される領域は、回転軸19に垂直な平面である。この走査状態において反射面3を回転軸1周りに回転させると、反射面3で反射されたビームは、上記の走査平面に対して像回転が与えられて、3次元空間を順次走査することができる。
このような回転操作装置は、バーコードリーダーなどに応用することができる。すなわち、回転する走査光が非検出物に当たって反射した光を図示を省略した検出器で検出すれば、その強度、変調情報から、被検出物の情報を得ることができる。
本発明の回転式反射鏡および回転表示装置は、反射面を、その第1子午断面が凸曲線となり、第2子午断面が前記第1子午断面と曲率が同等で曲方向が逆の凹曲線となるアナモフィック曲面またはトロイダル曲面とすることで、前記反射面を回転させることによって、反射面に写りこむ反射像を回転させることができる。このため、従来プリズムや合わせ鏡が必要だった反射式イメージローテーターを簡素化することができて、低コストで薄く、しかも意匠性に優れた回転表示装置や回転走査装置を提供することができるものであり、周囲が写り込むように表面に意匠が施された回転体の回転動作を表示するための、回転式反射鏡、および、具体的には回転ダイヤル、回転翼、回転表示板、車輪、回転光学素子、容器の蓋、ローラーなどの回転表示装置として有用である。
本発明に基く回転式反射鏡の斜視図 図1における回転体の断面斜視図 図1における回転体の他の断面斜視図 図1の反射鏡に写り込む像の方向を示した斜視図 本発明に基く回転式反射鏡の作成例の反射の様子を示す図 図1の反射鏡のアナモフィック反射面の高低分布を示す平面図 本発明の実施の形態の回転表示装置の斜視図 本発明の他の実施の形態の回転表示装置の斜視図 反射鏡の変形例を示す図 図9の反射鏡を枠に挿入したものの断面図 本発明の実施の形態の回転翼の回転表示装置の斜視図 本発明の他の実施の形態の回転翼の回転表示装置の斜視図 本発明の実施の形態の車輪の回転表示装置の斜視図 本発明の実施の形態のローラーの回転表示装置の斜視図 本発明の実施の形態の容器の蓋の回転表示装置の斜視図 本発明に基く回転反射鏡の製造方法を示す斜視図 本発明に基く回転走査装置の斜視図 従来の回転つまみを例示する図 従来のイメージローテーターを例示する図
符号の説明
3 反射面
3a 凸曲線
3b 凹曲線
17 矩形平板

Claims (14)

  1. 反射面における第1子午断面が凸曲線となり、第2子午断面が前記第1子午断面と曲率が同等で曲方向が逆の凹曲線となる、アナモフィック曲面またはトロイダル曲面で構成されていることを特徴とする回転式反射鏡。
  2. 反射面を形成するための部材の表面または裏面のいずれか一方または両方が、アナモフィック曲面またはトロイダル曲面で構成されていることを特徴とする請求項1記載の回転式反射鏡。
  3. 入射光の一部を反射させ他の一部を透過させるものであることを特徴とする請求項1または2記載の回転式反射鏡。
  4. 反射面を形成するための部材が一様な肉厚の部材にて構成されていることを特徴とする請求項2または3記載の回転式反射鏡。
  5. 反射面における第1子午断面が凸曲線となり、第2子午断面が前記第1子午断面と曲率が同等で曲方向が逆の凹曲線となる、アナモフィック曲面またはトロイダル曲面で構成されていることに代えて、反射面における第1子午断面が凸のパワー、第2子午断面が前記第1子午断面とパワーが同等かつ逆符号の凹のパワーを有する、アナモフィックまたはトロイダルなホログラムレンズ面で構成されていることを特徴とする請求項1から4までのいずれか1項記載の回転式反射鏡。
  6. 回転体の端面部に請求項1から5までのいずれか1項記載の回転式反射鏡を用いたものであることを特徴とする回転表示装置。
  7. 単一の回転反射鏡を用いたものであって、回転反射鏡の光軸と回転体の回転軸とが揃っていることを特徴とする請求項6記載の回転表示装置。
  8. 回転体の端面部に複数の回転反射鏡を配列させたものであることを特徴とする請求項6記載の回転表示装置。
  9. 複数の回転反射鏡が回転体の端面部において周方向または径方向に配列されており、各回転反射鏡の第1子午面の回転位相が揃っているかまたは順次変化していることを特徴とする請求項8記載の回転表示装置。
  10. 光学フィルタまたは眼鏡を構成するものであることを特徴とする請求項7記載の回転表示装置。
  11. 回転体が回転翼であり、この回転翼の表面に回転式反射鏡が形成されたものであることを特徴とする請求項6から9までのいずれか1項記載の回転表示装置。
  12. 回転体が、容器の蓋、車輪、車輪のハブ、ローラーのいずれかであることを特徴とする請求項6から9までのいずれか1項記載の回転表示装置。
  13. 矩形平板の長辺方向の両端部を前記矩形平板の長辺方向の軸心まわり互いに捻って、前記矩形平板を螺旋状に変形させた成形品を形成し、この成型品の一部分を裁断することで、第1子午断面が凸曲線となり、第2子午断面が前記第1子午断面と曲率が同等で曲方向が逆の凹曲線となるアナモフィックな曲面を形成し、この曲面を反射面または反射面を成型するための金型マスタとすることを特徴とする回転式反射鏡の製造方法。
  14. 光源と、この光源からの光を反射するための、請求項1から5までのいずれか1項記載の回転式反射鏡と、を備えたことを特徴とする回転走査装置。
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