JP2007113527A - 車両の駆動力制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】環境補正制御を実行している状態から通常制御に復帰するときに、ドライバビリティの悪化を招かない。
【解決手段】駆動力制御装置は、環境補正トルクがピーク値に到達すると(S100にてYES)環境補正トルクを算出するステップ(S110)およびノミナルトルクを算出するステップ(S120)と、トルクコンバータの速度比Eを算出するステップ(S130)と、速度比Eがしきい値Aより小さくないと(S160にてNO)、目標エンジントルクを関数f(環境補正トルク、ノミナルトルク、速度比E)により算出するステップ(S160)と、目標エンジントルクを要求エンジントルクTEREQとしてエンジン制御部に送信するステップ(S170)とを含む、プログラムを実行する。
【選択図】図3

Description

本発明は、エンジンと自動変速機とを有するパワートレーンが搭載された車両の制御装置に関し、特に、運転者の要求駆動力に対応する駆動力を出力できる駆動力制御装置に関する。
運転者のアクセルペダル操作とは独立にエンジン出力トルクを制御することが可能なエンジンと自動変速機とを備えた車両において、運転者のアクセルペダル操作量や車両の運転条件等に基づいて算出された正負の目標駆動トルクを、エンジントルクと自動変速機の変速ギヤ比で実現する「駆動力制御」という考え方がある。また、「駆動力要求型」や「駆動力ディマンド型」や「トルクディマンド方式」などと呼ばれる制御手法も、これに類する。
トルクディマンド方式のエンジン制御装置は、アクセル操作量とエンジン回転数と外部負荷とに基づき、エンジンの目標トルクを算出し、この目標トルクに応じて燃料噴射量と供給空気量とを制御する。
このようなトルクディマンド方式のエンジン制御装置では、実際は、要求出力トルクに対し、エンジンやパワートレーン系でロスとなる摩擦トルクなどの損失負荷トルクを加えて、目標発生トルクとして算出し、これを実現するように燃料噴射量と供給空気量を制御することになる。
このトルクディマンド方式のエンジン制御装置によると、車両の制御に直接作用する物理量であるエンジンのトルクを制御の基準値とすることにより、常に一定の操縦感覚を維持できる等、運転性を向上させることができる。
特開平10−325348号公報(特許文献1)は、このようなトルクディマンド方式によるエンジンのアイドル回転数制御装置を開示する。この公報に開示されたエンジンのアイドル回転数制御装置は、エンジンの実回転数を検出するエンジン回転数検出手段と、エンジンの発生すべき目標トルクを算出する目標トルク算出手段と、吸入空気量を所望の制御目標量に制御する吸入空気量制御手段と、少なくとも実エンジン回転数と目標トルクとに基づき、吸入空気量制御手段に与える制御目標量を算出する制御目標量算出手段と、所定のアイドル状態において実エンジン回転数が所定の目標アイドル回転数となるようにフィードバック制御を行うアイドル回転数制御手段と、アイドル回転数制御手段によるフィードバック制御中においては、制御目標量算出手段に入力されるエンジン回転数パラメータとして、実エンジン回転数に代えて目標アイドル回転数を与える切換手段とを備える。
このエンジンのアイドル回転数制御装置によると、通常の運転状態では、運転者のアクセル操作や摩擦損失等の要求に応じて、目標トルク算出手段が目標トルクを設定する。そして、エンジン回転数検出手段により検出される実エンジン回転数と目標トルクとに基づいて、吸入空気量の制御目標量が求められ、かつスロットル弁等からなる吸入空気量制御手段により吸入空気量が制御される。なお、燃料噴射量も目標トルクに応じて与えられる。これに対し、アイドル運転時には、アイドル回転数制御手段により、実エンジン回転数が目標アイドル回転数に近づくようにフィードバック制御が行われる。また、このアイドル制御中(フィードバック制御中)は、吸入空気量制御手段への制御目標量を算出する制御目標量算出手段に対し、切換手段を介して、エンジン回転数パラメータとして実エンジン回転数に代えてアイドル目標回転数が入力される。これにより、例えば何等かの外乱として負荷が増加し実エンジン回転数が低下した場合でも、これに伴って吸入空気量の制御目標量が小さくなることはなく、アイドル目標回転数における必要吸入空気量が確保されることになる。これにより、アイドル制御状態においては、例えば何等かの外乱として負荷が増加し実際のエンジン回転数が低下した場合でも、これに伴って目標スロットル開度が小さくなることはなく、目標アイドル回転数の維持に必要な吸入空気量が確保される。従って、安定したアイドル制御が可能となる。
特開平10−325348号公報
ところで、車両が高地を走行中であるとき等においては、スロットル開度を平地と同じ開度で開いても、平地と同じエンジントルクが出力されない。そのために、高地低圧環境においても標準大気相当駆動力を発生させる補正や、高温環境においても標準気温状態相当駆動力を発生させる補正が行なわれる(以下、このような補正を環境補正と記載する場合がある)。トルクディマンド方式で制御されるエンジンにおいて、このような環境補正を実行すると、実スロットル開度が相対的に大きくなり、(標準大気状態より少ない)発生可能なトルクを前借りしたような状態になっている。
このような状態が継続されると、運転者が加速要求を実現するためにアクセルペダルを踏み込んでも、すでに環境補正のためにエンジントルクのピーク値に到達している場合には、さらなるトルクを運転者から要求されても実現することができない。そのため、なんらかのタイミングで、エンジンの環境補正制御を中止して通常のトルクディマンド方式による制御に移行(復帰)させておかないと、運転者のトルク上昇要求に応えることができない。
しかしながら、この公報に開示されたエンジンのアイドル回転数制御装置においては、このような環境補正からの復帰についての記載がない。車両の状態(負荷状態や運転状態)と関係なく、環境補正から復帰させたのでは、復帰時にトルク段差が発生して、ドライバビリティの悪化を招きかねない。
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであって、その目的は、環境補正制御を実行している状態から通常制御に復帰するときに、ドライバビリティの悪化を招かないで、運転者が加速要求した場合に、要求する駆動力を発生させ良好な加速特性を発現することができる、車両の駆動力制御装置を提供することである。
第1の発明に係る駆動力制御装置は、エンジンとエンジンにトルクコンバータを介して接続された変速機とを備えるパワートレーンを搭載した車両の駆動力を制御する。この制御装置は、エンジンの目標エンジントルクを設定するための目標トルク設定手段と、目標トルク設定手段から出力された目標エンジントルクに基づいて、エンジンを制御するための制御手段と、車両の環境に対応させたエンジン発生トルクに補正するための補正手段と、車両の状態に基づいて、エンジン発生トルクの補正を実行する状態から実行しない状態へ移行すると判断するための判断手段とを含む。
第1の発明によると、車両の環境に対応させたエンジン発生トルクに補正する環境補正を実行していると、実スロットル開度が大きめに開いている。このため、運転者がさらなるトルクの増加を要求した場合において、エンジンはトルクを増加させることができない場合がある。そのために、このような環境補正から復帰する必要がある。この復帰にあたり、車両の状態(エンジントルクの発生状態、トルクコンバータの状態等)に基づいて、エンジン発生トルクの補正を実行する状態から実行しない状態へ移行すると判断するようにしている。このようにすると、車両の状態に対応させた、環境補正から復帰できるので、ドライバビリティの悪化を招かない。また、復帰された後においては、運転者のトルク増加要求に対応することができ、運転者がトルク増加を要求しているにもかかわらず、トルクを上昇させることができない(環境補正で最大トルクを発生させている)ことを回避してトルク増加要求に対する不感帯をなくすことができる。その結果、環境補正制御を実行している状態から通常制御に復帰するときに、ドライバビリティの悪化を招かないで、運転者が加速要求した場合に、要求する駆動力を発生させ良好な加速特性を発現することができる、車両の駆動力制御装置を提供することができる。
第2の発明に係る駆動力制御装置においては、第1の発明の構成に加えて、判断手段は、エンジン発生トルクとエンジン発生最大トルクとに基づいて、エンジン発生トルクの補正を実行する状態から実行しない状態へ移行すると判断するための手段を含む。
第2の発明によると、たとえば、エンジン発生トルクがエンジン発生最大トルクに到達していると、エンジン発生トルクの補正を実行する状態から実行しない状態へ移行する。このようにすると、エンジン発生トルクがエンジン発生最大トルクに到達している状態では、運転者がトルク増加を要求してもトルクを上昇させることができない、トルク増加要求に対する不感帯が発生してしまう。このような不感帯をなくすことができる。
第3の発明に係る駆動力制御装置においては、第2の発明の構成に加えて、判断手段は、エンジン発生トルクがエンジン発生トルクのピーク値に到達すると、エンジン発生トルクの補正を実行する状態から実行しない状態へ移行すると判断するための手段を含む。
第3の発明によると、エンジン発生トルクがエンジン発生トルクのピーク値に到達していると、エンジン発生トルクの補正を実行する状態から実行しない状態へ移行する。このようにすると、エンジン発生トルクがエンジン発生トルクのピーク値に到達している状態では、運転者がトルク増加を要求してもトルクを上昇させることができない、トルク増加要求に対する不感帯が発生してしまう。このような不感帯をなくすことができる。
第4の発明に係る駆動力制御装置においては、第1の発明の構成に加えて、判断手段は、トルクコンバータの状態に基づいて、エンジン発生トルクの補正を実行する状態から実行しない状態へ移行すると判断するための手段を含む。
第4の発明によると、車両に搭載されたトルクコンバータの状態により車両の状態を判断して、たとえばトルクコンバータの速度比に基づいて車両の状態を判断して、エンジン発生トルクの補正を実行する状態から実行しない状態へ移行する。このようにすると、車両の状態に基づいて、たとえば復帰したときのトルク段差が発生しないようなトルクコンバータの速度比領域に入ったときに、環境補正から復帰する。このようにすると、環境補正からの復帰時にショックを抑制できるので、ドライバビリティを悪化させないようにできる。
第5の発明に係る駆動力制御装置においては、第4の発明の構成に加えて、判断手段は、トルクコンバータの速度比およびトルク比の少なくとも一方に基づいて、エンジン発生トルクの補正を実行する状態から実行しない状態へ移行すると判断するための手段を含む。
第5の発明によると、車両に搭載されたトルクコンバータの速度比やトルク比に基づいて車両の状態を判断して、エンジン発生トルクの補正を実行する状態から実行しない状態へ移行する。このようにすると、車両の状態に基づいて、たとえば復帰したときのトルク段差が発生しないようなトルクコンバータの速度比領域やトルク比領域に入ったときに、環境補正から復帰する。このようにすると、環境補正からの復帰時にショックを抑制できるので、ドライバビリティを悪化させないようにできる。
第6の発明に係る駆動力制御装置においては、第5の発明の構成に加えて、判断手段は、トルクコンバータの速度比が予め定められたしきい値以上であると、エンジン発生トルクの補正を実行する状態から実行しない状態へ移行すると判断するための手段を含む。
第6の発明によると、車両に搭載されたトルクコンバータの速度比がしきい値以上になるとポンプ回転数(エンジン回転数)とタービン回転数との差回転が小さくなっているので、エンジン発生トルクの補正を実行する状態から実行しない状態へ移行する。このようにすると、復帰したときのトルク段差が発生しないようなトルクコンバータの速度比領域に入ったときに、環境補正から復帰しているので、環境補正からの復帰時にショックを抑制でき、ドライバビリティを悪化させないようにできる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがってそれらについての詳細な説明は繰返さない。
図1を参照して、本実施の形態に係る車両制御システム1000の全体ブロックについて説明する。なお、制動系、操舵系、サスペンション系などは、図示を省略している。
車両制御システム1000は、アクセル操作入力検知部1100と、PDRM(Power Train Driver Model)1200と、PTM(Power Train Manager)1400、エンジン制御部1600および変速(ECT(Electronically Controlled Automatic Transmission))制御部1700とから構成される。
アクセル操作入力検知部1100は、運転者がエンジントルクの要求値を入力する、最も一般的なデバイスであるアクセルペダルの開度を検知する。ここで、検知されたアクセルペダル開度(以下、アクセル開度を記載する場合がある)は、PDRM1200に出力される。
PDRM1200は、ドライバモデル1210と調停部1220とを含む。アクセル操作入力検知部1100で検知されたアクセル開度に基づいて、エンジンの基準スロットル開度を、マップや関数から算出する。このマップや関数は、非線形なものである。調停部1220は、たとえばクルーズコントロールなどの運転支援部1300において算出されたエンジンの要求スロットル開度と、ドライバモデル1210にて算出された基準スロットル開度とを調停する。なお、調停部1220は、たとえば、そのときの車両の状態に基づいて、運転支援部1300において算出された要求スロットル開度と、ドライバモデル1210にて算出された基準スロットル開度とのいずれか一方を優先させたりする関数や、いずれか大きい開度を選択する関数や、いずれか小さい開度を選択する関数等で実現される。
PTM1400は、スロットル調停部1410と、エンジントルク要求部1420と、ECTのギヤ段決定部1430とを含む。
スロットル調停部1410は、たとえばVSC(Vehicle Stability Control)やVDIM(Vehicle Dynamics Integrated Management)などのブレーキ制御・車両運動補償部1500において算出されたエンジンの要求スロットル開度と、PDRM1200にて算出された要求スロットル開度とを調停する。なお、スロットル調停部1410も調停部1220と同様に、たとえば、そのときの車両の状態に基づいて、ブレーキ制御・車両運動補償部1500において算出されたエンジンの要求スロットル開度と、PDRM1200にて算出された要求スロットル開度とのいずれか一方を優先させたりする関数や、いずれか大きい開度を選択する関数や、いずれか小さい開度を選択する関数等で実現される。スロットル調停部1410で調停された要求スロットル開度に基づいて、エンジントルク要求部1420において要求エンジントルクTEREQおよび要求エンジン回転数NEREQが算出され、ギヤ段決定部1430においてギヤ段が決定される。これらについての詳細は後述する。
エンジン制御部1600は、PTM1400から入力された、要求エンジントルクTEREQおよび要求エンジン回転数NEREQに基づいてエンジンを制御する。変速制御部1700は、PTM1400から入力された、ギヤ段に基づいてECTを制御する。なお、以下の説明では、ECTは、有段の歯車式自動変速機であるとして説明するが、自動変速機はCVT(Continuously Variable Transmission)であってもよく、その場合、ギヤ段はギヤ比となる。また、いずれの自動変速機であってもトルクコンバータを備えている。トルクコンバータは、その入力側(ポンプ側)がエンジンの出力軸に接続され、その出力側(タービン側)が自動変速機の入力軸に接続されている。
図2を参照して、図1のPTM1400の制御ブロックについて説明する。
図1のスロットル調停部1410が図2にもスロットル調停部1410として記載されている。ブレーキ制御・車両運動補償部1500からのトルク要求に基づいてエンジン特性から要求スロットル開度が算出され、この要求スロットル開度とPDRM1200にて算出された基準スロットル開度との間の調停を、スロットル調停部1410が実行する。
スロットル調停部1410で調停された要求スロットル開度に基づいて、現在タービン回転数(現在NT)を用いてトルクコンバータ結合線図から基準エンジントルクが算出されるか、変速後の同期タービン回転数(同期NT)を用いてトルクコンバータ結合線図から基準エンジントルクTEが算出される。本実施の形態に係る駆動力制御装置である車両制御システム1000においては、この基準エンジントルクTEを算出する場合に、現在タービン回転数NTを用いるのか、変速後の同期タービン回転数NTを用いるのかを、選択している。
なお、スロットル調停部1410で調停された要求スロットル開度に基づいて、変速判断部でECTのギヤ段が決定される。この変速判断部は、AI(Artificial Intelligence)制御機能を含む。
トルクコンバータ結合線図は、たとえば、横軸をタービン回転数NT(詳しくは、タービン回転数NTは、自動変速機の出力軸回転数Nout×ギヤ比)として、縦軸をエンジントルクTTとしたマップであって、スロットル開度がパラメータである。タービン回転数NTとスロットル開度とが決定されると、一義的にトルクコンバータのタービントルクTTが算出できる。なお、スロットル開度が大きいほど、同じタービン回転数NTであっても、タービントルクTTが大きくなる。なお、タービントルクTTからエンジントルクTEに換算可能である。このため、図2において、トルクコンバータ結合線図からは基準エンジントルクTEが出力されている。
トルクコンバータ結合線図は、エンジンのトルク特性曲線(横軸がエンジン回転数NEで縦軸がエンジントルクTE)に、トルクコンバータ特性線図を重畳させたものである。なお、トルクコンバータ特性線図は、一般的なトルクコンバータの特性性能を表わすものであって、通常は、速度比Eに対する、トルク比t、トルク容量τ、効率ηがそれぞれ表わされている。
2つのタービン回転数NT(現在NTまたは同期NT)のいずれかを用いて、トルクコンバータ結合線図から算出された基準エンジントルクTEは、変速制御部1700からのエンジントルク要求との間でトルク調停部により調停される。
調停されたエンジントルクが、要求エンジントルクTEREQとして、エンジン制御部1600に出力される。また、調停されたエンジントルクが、要求エンジントルクTEREQとして、エンジン制御部1600に出力される。また、調停されたエンジントルクと、2つのタービン回転数NT(現在NTまたは同期NT)のいずれかとを用いて、トルクコンバータ特性線図から、要求エンジン回転数NEREQが算出される。
エンジン制御部1600は、エンジン逆特性に基づいて、要求エンジントルクTEREQと要求エンジン回転数NEREQとを実現する、スロットル開度および点火時期を算出して、エンジンを制御する。
図3を参照して、本実施の形態に係る駆動力制御装置である車両制御システム1000において実行されるプログラムの制御構造について説明する。
ステップ(以下、ステップをSと記載する)100にて、車両制御システム1000は、エンジンの目標トルクを補正する環境補正トルクがピーク値に到達したか否かを判断する。環境補正トルクがピーク値に到達していると判断されると(S100にてYES)、処理はS110へ移される。もしそうでないと(S100にてNO)、処理はS100へ戻される。
S110にて、車両制御システム1000は、環境補正トルクを算出する。S120にて、車両制御システム1000は、ノミナルトルク(この車両において環境補正されない場合トルク)を算出する。
S130にて、車両制御システム1000は、トルクコンバータの速度比E(=タービン回転数NT/エンジン回転数NE)を算出する。S140にて、車両制御システム1000は、トルクコンバータの速度比Eが予め定められたしきい値Aよりも小さいか否かを判断する。トルクコンバータの速度比は、タービン回転数NT/エンジン回転数NEであるので、その差回転が少なくなると速度比Eが大きくなる傾向がある。トルクコンバータの速度比Eが予め定められたしきい値Aよりも小さいと(S140にてYES)、処理はS150へ移される。もしそうでないと(S140にてNO)、処理はS160へ移される。
S150にて、車両制御システム1000は、目標エンジントルクを環境補正トルクとする。S160にて、車両制御システム1000は、目標エンジントルクを環境補正トルクからの復帰トルクとする。この復帰トルクは、fを関数として、f(環境補正トルク、ノミナルトルク、速度比E)で表わされる。
S170にて、車両制御システム1000は、S150またはS160にて算出された目標エンジントルクを、要求エンジントルクTEREQとしてエンジン制御部1600に送信する。
以上のような構造およびフローチャートに基づく本実施の形態に係る駆動力制御装置である車両制御システム1000を搭載した車両の動作について、図4を参照して説明する。
環境補正トルクがピーク値に到達するまでは(S100にてNO)、環境補正トルクからの復帰処理に入らない。この状態は図4の時刻t(1)までに対応する。
環境補正トルクがピーク値に到達すると(S100にてYES)、環境補正トルクからの復帰処理に入いる。この状態は図4の時刻t(1)の時点である。
時刻t(1)以降において、環境補正トルクが算出され(S110)、ノミナルトルクが算出される(S120)。このような算出には、マップや関数が用いられる。さらに、トルクコンバータの速度比Eが算出される(S130)。
トルクコンバータの速度比Eがしきい値Aよりも小さいと(S140にてYES)、差回転が小さくなってきていないので、このときに環境補正からの復帰を行なうとトルク段差が発生してショックが発生するので、復帰を行なわないで、目標エンジントルクを環境補正トルクとする(S150)。この状態が、図4の時刻t(1)〜時刻t(2)の間に対応する。
トルクコンバータの速度比Eがしきい値A以上になってくると(S140にてNO)、差回転が小さくなってきているので、このときに環境補正からの復帰を行なってもトルク段差が発生してショックが発生しないので、復帰を行なう。目標エンジントルクを環境補正トルクからの復帰トルクであるf(環境補正トルク、ノミナルトルク、速度比E)とする(S160)。この状態が、図4の時刻t(2)に対応する。
以上のようにして、本実施の形態に係る駆動力制御装置である車両制御システムによると、環境補正制御でトルクピーク値に到達すると、環境補正制御を実行している状態から通常制御に復帰させる。このことにより、運転者が加速要求すると、環境補正制御が行なわれているときには最大でピーク値までトルクを上昇させることができ、ピーク値まで到達していると環境補正制御が行なわれていないので、最大でピーク値までトルクを上昇させることができる。このため、環境補正から適切なタイミングで(ピーク値に到達)、通常制御に復帰させているので、運転者の加速要求に応えることができる。
また、実際に環境補正制御から通常制御に復帰させるタイミングとして、トルクコンバータの速度比が予め定められたしきい値以上になったタイミングとしている。このため、車両の状態を考慮して、環境補正制御から復帰させているので、トルク段差を発生させることなくショックの発生を回避できるので、ドライバビリティが悪化することを回避できる。
なお、上述した実施の形態においては、環境補正トルクがピーク値に到達したことと、トルクコンバータの速度比がしきい値以上になったこととの両方の条件が成立したときに、環境補正制御から通常制御への復帰処理を実行していたが、いずれか一方の条件が成立したら環境補正制御から通常制御への復帰処理を実行するようにしてもよい。
また、環境補正からの復帰判断を行なう因子はトルクコンバータの速度比Eではなく、この速度比と一定の相関関係を有するトルク比であってもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲はした説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本実施の形態に係る車両制御システムの全体ブロック図である。 図1のパワートレーンマネージャの制御ブロック図である。 本実施の形態に係る車両制御システムで実行されるプログラムの制御構造を示すフローチャートである。 本実施の形態に係る車両制御システムで実行された場合の制御状態を示すタイミングチャートである。
符号の説明
1000 車両制御システム、1100 アクセル操作検知部、1200 PDRM、1210 ドライバモデル、1220 調停部、1300 運転支援部、1400 PTM、1410 スロットル調停部、1420 エンジントルク要求部、1430 ギヤ段決定部、1500 ブレーキ制御・車両運動補償部、1600 エンジン制御部、1700 変速制御部。

Claims (6)

  1. エンジンと前記エンジンにトルクコンバータを介して接続された変速機とを備えるパワートレーンを搭載した車両の駆動力制御装置であって、
    前記エンジンの目標エンジントルクを設定するための目標トルク設定手段と、
    前記目標トルク設定手段から出力された目標エンジントルクに基づいて、前記エンジンを制御するための制御手段と、
    前記車両の環境に対応させたエンジン発生トルクに補正するための補正手段と、
    前記車両の状態に基づいて、エンジン発生トルクの補正を実行する状態から実行しない状態へ移行すると判断するための判断手段とを含む、車両の駆動力制御装置。
  2. 前記判断手段は、前記エンジン発生トルクとエンジン発生最大トルクとに基づいて、エンジン発生トルクの補正を実行する状態から実行しない状態へ移行すると判断するための手段を含む、請求項1に記載の車両の駆動力制御装置。
  3. 前記判断手段は、前記エンジン発生トルクが前記エンジン発生トルクのピーク値に到達すると、エンジン発生トルクの補正を実行する状態から実行しない状態へ移行すると判断するための手段を含む、請求項2に記載の車両の駆動力制御装置。
  4. 前記判断手段は、前記トルクコンバータの状態に基づいて、エンジン発生トルクの補正を実行する状態から実行しない状態へ移行すると判断するための手段を含む、請求項1に記載の車両の駆動力制御装置。
  5. 前記判断手段は、前記トルクコンバータの速度比およびトルク比の少なくとも一方に基づいて、エンジン発生トルクの補正を実行する状態から実行しない状態へ移行すると判断するための手段を含む、請求項4に記載の車両の駆動力制御装置。
  6. 前記判断手段は、前記トルクコンバータの速度比が予め定められたしきい値以上であると、エンジン発生トルクの補正を実行する状態から実行しない状態へ移行すると判断するための手段を含む、請求項5に記載の車両の駆動力制御装置。
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