JP2007113401A - エンジンの排ガス浄化装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】排ガスの温度が比較的低温時においても排ガス中のNOxを有効に排除する。
【解決手段】排ガス浄化装置は、ディーゼルエンジン11の排気管16に設けられたディーゼルパティキュレートフィルタ22と、ディーゼルパティキュレートフィルタ22の温度を所定値以上に上昇可能に構成されたフィルタ温度上昇手段とを備える。ディーゼルパティキュレートフィルタ22より排ガス上流側の排気管16に設けられた噴射ノズル29と、噴射ノズル29を介して排気管16内部の排ガス中に尿素系液体32を噴射可能な尿素系液体噴射手段30とを備えたる。ディーゼルパティキュレートフィルタ22より排ガス下流側の排気管16に選択還元型触媒56が設けらることが好ましく、噴射ノズル29より排ガス上流側の排気管16に酸化触媒53が設けられることが更に好ましい。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ディーゼルエンジンの排ガス中に含まれるパティキュレートクレートや窒素酸化物を除去して排ガスを浄化するエンジンの排ガス浄化装置に関するものである。
従来、この種の排ガス浄化装置として、ディーゼルエンジンの排気通路の途中にパティキュレートフィルタを設けたディーゼルエンジンの排ガス浄化装置が知られている。この排ガス浄化装置では、排ガス中のパティキュレートをフィルタにより捕集してそのパティキュレートが大気に放出されることを防止するようになっている。一方、このフィルタにパティキュレートが堆積すると排ガスの流通が阻害され、背圧が上昇することから、排気管にディーゼルパティキュレートフィルタを設けた排ガス浄化装置にあっては、そのディーゼルパティキュレートフィルタの温度を所定値以上に上昇可能に構成されたフィルタ温度上昇手段が設けられる。このフィルタ温度上昇手段として、ピストンの上死点の後に燃料である軽油をシリンダに噴射するポスト噴射が可能に構成された燃料噴射装置が知られており(例えば、特許文献1参照。)、このポスト噴射によりエンジンから排気管に炭化水素が供給され、その炭化水素がフィルタにおいて燃焼してそのフィルタの温度を上昇させ、フィルタに堆積したパティキュレートフィルタを燃焼させてそのパティキュレートフィルタを再生させるようになっている。
一方、ディーゼルエンジンの排ガス中には窒素酸化物(以下、「NOx」という。)も含まれ、このNOxを低減させる排ガス浄化装置として、ディーゼルエンジンの排気通路の途中に選択還元型触媒を設け、その選択還元型触媒より排ガス上流側の排気管に、その選択還元型触媒に向けて尿素系液体を噴射可能な液体噴射ノズルを設けたディーゼルエンジンの排ガス浄化装置が知られている(例えば、特許文献2参照。)。そしてこの選択還元型触媒を備える従来のディーゼルエンジンの排ガス浄化装置では、液体噴射ノズルから噴射された尿素系液体が排ガスの熱により加熱されて加水分解し、アンモニアが生じる。そしてこのアンモニアは排ガス中のNOxを選択還元型触媒によって浄化する還元剤として機能し、大気に排出されるNOxの量を低減できるようになっている。
特開2005−2991号公報(段落番号[0015]) 特開2004−239109号公報(段落番号[0012]〜[0015]、図2〜図4)
しかし、尿素系液体が加水分解して生じたアンモニアが還元剤として機能するのは、排ガスの温度が170℃を越える比較的高温時に制限され、排ガスの温度が170℃以下である場合にアンモニアは還元剤として機能しない。このことから排気管に選択還元型触媒を用いた排ガス浄化装置にあっては、排ガスの温度が170℃以下の比較的低温時において排ガス中のNOxを有効に排除できない今だ解決すべき課題が残存していた。
本発明の目的は、排ガスの温度が比較的低温時においても排ガス中のNOxを有効に排除し得るエンジンの排ガス浄化装置を提供することにある。
請求項1に係る発明は、図1に示すように、ディーゼルエンジン11の排気管16に設けられたディーゼルパティキュレートフィルタ22と、ディーゼルパティキュレートフィルタ22の温度を所定値以上に上昇可能に構成されたフィルタ温度上昇手段とを備えたエンジンの排ガス浄化装置の改良である。
その特徴ある構成は、ディーゼルパティキュレートフィルタ22より排ガス上流側の排気管16に設けられた噴射ノズル29と、噴射ノズル29を介して排気管16内部の排ガス中に尿素系液体32を噴射可能な尿素系液体噴射手段30とを備えたところにある。
この請求項1に記載されたエンジンの排ガス浄化装置では、ディーゼルエンジン11の排ガス中におけるパティキュレートをパティキュレートフィルタ22により捕集して、そのパティキュレートが外部に排出されることを有効に防止することができる。
また、液体噴射ノズル29から尿素系液体32を噴射すると、その尿素系液体32は加水分解してアンモニアが生じ、排ガスが比較的低温時にはそのアンモニアは排ガス中のNOxと反応して硝酸アンモニウムを生じさせる。この硝酸アンモニウムは固形物であるため、噴射ノズル29の下流側に設けられたパティキュレートフィルタ22に捕集される。このように、比較的低温時には、NOxが反応して生じた硝酸アンモニウムを捕集することによりNOxが大気に排出されることを防止できる。
一方、パティキュレートフィルタ22に粒子状固形物の硝酸アンモニウムが堆積したりそのディーゼルパティキュレートフィルタ22に捕集されたパティキュレートの量が増大すると、パティキュレートフィルタ22を通過する排ガスの抵抗が増大する。この場合には、フィルタ温度上昇手段によりパティキュレートフィルタ22の温度を上昇させてパティキュレート及び硝酸アンモニウムを燃焼させることによりパティキュレートフィルタ22を再生することができる。
請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明であって、ディーゼルパティキュレートフィルタ22より排ガス下流側の排気管16に選択還元型触媒56が設けられたことを特徴とする。
硝酸アンモニウムが堆積したパティキュレートフィルタ22を再生させると、硝酸アンモニウムが酸化してN2とN2Oが生じる。この請求項2に記載されたエンジンの排ガス浄化装置では、ディーゼルパティキュレートフィルタ22より排ガス下流側の排気管16に選択還元型触媒56を設けたので、パティキュレートフィルタ22を再生させる際に生じたN2Oは、パティキュレートフィルタ22より排ガス下流側に設けられた選択還元型触媒56においてアンモニアと反応して還元され、N2に転換された後に大気に排出され、N2Oがその状態で大気に直接排出されることを防止することができる。
請求項3に係る発明は、請求項1又は2に係る発明であって、噴射ノズル29より排ガス上流側の排気管16に酸化触媒53が設けられたことを特徴とする。
この請求項3に記載されたエンジンの排ガス浄化装置では、排ガス中のNOを液体噴射ノズル29より上流側に設けられた酸化触媒53において酸化反応させてNO2に転換させる。このNO2はその酸化触媒53の下流側に設けられた噴射ノズル29から噴射されて加水分解したアンモニアと反応し、粒子状固形物である硝酸アンモニウムを生じさせてパティキュレートフィルタ22に捕集することができる。
本発明のエンジンの排ガス浄化装置では、ディーゼルパティキュレートフィルタより排ガス上流側の排気管に設けられた噴射ノズルと、噴射ノズルを介して排気管内部の排ガス中に尿素系液体を噴射可能な尿素系液体噴射手段とを備えたので、液体噴射ノズルから尿素系液体を噴射すると、その尿素系液体は加水分解してアンモニアが生じ、排ガスが比較的低温時にはそのアンモニアは排ガス中のNOxと反応して硝酸アンモニウムを生じさせる。この硝酸アンモニウムは固形物であるため、噴射ノズルの下流側に設けられたパティキュレートフィルタに捕集することによりNOxが大気に排出されることを防止できる。
一方、パティキュレートフィルタを通過する排ガスの抵抗が増大した場合には、フィルタ温度上昇手段によりパティキュレートフィルタの温度を上昇させてパティキュレート及び硝酸アンモニウムを燃焼させることによりパティキュレートフィルタを再生することができる。
この場合、ディーゼルパティキュレートフィルタより排ガス下流側の排気管に選択還元型触媒を設ければ、パティキュレートフィルタを再生させる際に生じるN2Oを、選択還元型触媒において還元させ、N2に転換された後に大気に排出することができ、N2Oがその状態で大気に直接排出されることを防止することができる。
また、噴射ノズルより排ガス上流側の排気管に酸化触媒を設ければ、排ガス中のNOをその酸化触媒において酸化反応させてNO2に転換させることができる。このNO2はその後アンモニアと反応して粒子状固形物である硝酸アンモニウムを生じさせてパティキュレートフィルタに捕集することができる。
次に本発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて説明する。
図1に示すように、ディーゼルエンジン11の吸気ポートには吸気マニホルド12を介して吸気管13が接続され、排気ポートには排気マニホルド14を介して排気管16が接続される。吸気管13には、ターボ過給機17のコンプレッサ17aと、ターボ過給機17により圧縮された吸気を冷却するインタクーラ18とがそれぞれ設けられ、排気管16にはターボ過給機17のタービン17bが設けられる。図示しないがコンプレッサ17aの回転翼とタービン17bの回転翼とはシャフトにより連結される。エンジン11から排出される排ガスのエネルギによりタービン17b及びシャフトを介してコンプレッサ17aが回転し、このコンプレッサ17aの回転により吸気管13内の吸入空気が圧縮されるように構成される。
図示しないが、エンジン11には燃料噴射装置が設けられる。この実施の形態における燃料噴射装置は先端部がシリンダに臨みシリンダに燃料である軽油を噴射可能な筒内インジェクタと、内部に軽油を蓄圧し上記インジェクタに軽油を圧送するコモンレールと、このコモンレールに軽油を供給するフィードポンプとを有する。筒内インジェクタはこのインジェクタに内蔵された電磁弁により軽油の噴射量及び噴射時期が調整可能に構成される。この燃料噴射装置は、ピストンの上死点の後に燃料である軽油をシリンダに噴射するポスト噴射が可能に構成され、このポスト噴射の有無により、エンジン11から排気管16に供給される炭化水素を増減可能に構成される。排気管16の途中にはパティキュレートフィルタ22が設けられる。パティキュレートフィルタ22は排気管16の直径を拡大した筒状のコンバータ21に収容される。
図2に詳しく示すように、パティキュレートフィルタ22は、担体23とこの担体23に担持された触媒作用を有する活性成分24からなる。担体23は例えばコージェライト、炭化ケイ素のようなセラミックからなる多孔質体からなり、多孔質の隔壁23aで仕切られた複数の通孔23b,23cが互いに平行に形成される。複数の通孔23b,23cは出口側が封止され入口側が開放された流入側通孔23bと、入口側が封止され出口側が開放された流出側通孔23cを有し、流入側通孔23bと流出側通孔23cは隔壁23aで仕切られた状態で交互に形成される。また、多孔質体の隔壁23aには活性成分24がコーティングされて担持される。活性成分24は酸化作用を有するものであって、貴金属系ゼオライト、貴金属系アルミナ等のようなものが用いられ、隔壁23aは活性成分24が担持された状態で通気性を有するように構成される。そして、このパティキュレートフィルタ22では、入口側が開放された流入側通孔23bに流入した排ガスは、図2の実線矢印で示すようにその隔壁23aを通過する際に排ガス中のパティキュレートを捕集するように構成される。そして、隔壁23aを通過することによりパティキュレートが除去された排ガスは入口側が封止された流出側通孔23cに流入し、その流出側通孔23cの開放された出口側からフィルタ22の外部に排出されるように構成される。
図示しないが、この排ガス浄化装置にはこのディーゼルパティキュレートフィルタ22の温度を所定値に上昇可能に構成されたフィルタ温度上昇手段が設けられる。この実施の形態におけるフィルタ温度上昇手段は、前述した燃料噴射装置からなる。即ち、燃料噴射装置により軽油をシリンダ内にポスト噴射することにより、炭化水素を排ガス中に増加させてエンジン11から排ガスとともに排気管16に供給させると、排ガス中に炭化水素が増加する。すると、その増加した炭化水素はディーゼルパティキュレートフィルタ22において酸化反応してそのパティキュレートフィルタ22の温度を直接上昇させる。従って、この実施の形態における図示しない燃料噴射装置は、パティキュレートフィルタ22の温度を所定値に上昇可能に構成されたフィルタ温度上昇手段としても機能するものである。
図1に戻って、このパティキュレートフィルタ22の排ガス上流側の排気管16、即ちパティキュレートフィルタ22の入口には、液体噴射ノズル29がパティキュレートフィルタ22に向けて設けられる。また、この噴射ノズル29には、この噴射ノズル29を介して排気管16内部の排ガス中に尿素系液体32を噴射可能な尿素系液体噴射手段30が接続される。この実施の形態における尿素系液体噴射手段30は液体噴射ノズル29に一端が接続された液体供給管31を有し、この液体供給管31の他端は尿素系液体32が貯留された液体タンク33に接続される。また液体供給管31には液体噴射ノズル29への液体32の供給量を調整する液体調整弁34が設けられ、液体調整弁34と液体タンク33との間の液体供給管31には液体タンク33内の液体32を液体噴射ノズル29に供給可能なポンプ36が設けられる。液体調整弁34は第1〜第3ポート34a〜34cを有する三方弁であり、第1ポート34aはポンプ36の吐出口に接続され、第2ポート34bは液体噴射ノズル29に接続され、更に第3ポート34cは戻り管37を介して液体タンク33に接続される。そして、液体調整弁34がオンすると第1及び第2ポート34a,34bが連通し、オフすると第1及び第3ポート34a,34cが連通するように構成される。
一方、排気管16にはその排気管16内の排ガス温度を検出する第1及び第2温度センサ43a,43bが設けられる。即ち、液体噴射ノズル29及びパティキュレートフィルタ22間であるパティキュレートフィルタ22の入口には、その入口における排気管16内の排ガス温度を検出する第1温度センサ43aが設けられる。一方、パティキュレートフィルタ22の出口には、その出口における排気管16内の排ガス温度を検出する第2温度センサ43bが設けられる。これらの第1及び第2温度センサ43a,43bの検出出力はマイクロコンピュータからなるコントローラ44の制御入力にそれぞれ接続される。その他コントローラ44の制御入力には、エンジン11の回転速度を検出する回転センサ46と、エンジン11の負荷を検出する負荷センサ47などの各検出出力が接続される。上記負荷センサ47はこの実施の形態では燃料噴射ポンプ(図示せず)のロードレバーの変位量を検出する。コントローラ44の制御出力は液体調整弁34及びポンプ36にそれぞれ接続される。コントローラ44はメモリ44aを備える。メモリ44aには、パティキュレートフィルタ22の入口及び出口の排ガス温度、エンジン回転、エンジン負荷等に応じた液体調整弁34のオン又はオフ並びにオン時における開度、更にポンプ36の作動の有無が予め記憶される。
また、噴射ノズル29より排ガス上流側の排気管16には、酸化触媒53が設けられる。この酸化触媒53は、噴射ノズル29より上流側の排気管16の直径を拡大した筒状のコンバータ52に並べられて収容される。図示しないが、酸化触媒53は、排ガスの流れる方向に格子状(ハニカム状)の通路が形成された図示しないモノリス担体(材質:コージェライト)を有し、このモノリス担体上に白金−ゼオライト触媒又は白金−アルミナ触媒がコーティングされる。このコーティングにより、酸化触媒53に煤や炭化水素(HCなど)の酸化力が付与される。
一方、ディーゼルパティキュレートフィルタ22より排ガス下流側の排気管16には選択還元型触媒56が設けられる。この選択還元型触媒56はフィルタ22が収容されたコンバータ21にそのフィルタ22と並んで収容される。図示しないが、この選択還元型触媒56は、排ガスの流れる方向に格子状(ハニカム状)の通路が形成された図示しないモノリス担体(材質:コージェライト)を有し、このモノリス担体上に排ガス中のNOxを還元するような活性成分が担持される。この担体に担持された活性成分はエンジン11の排ガス中のNOxをアンモニア或いは尿素系液体と反応させて分解するように構成され、この例における活性成分は排気管16に流入する排ガス中のNOxを比較的低温で、例えば200〜300℃で還元するような酸化鉄/ゼオライト、酸化鉄/アルミナのようなものが用いられる。
このように構成されたエンジンの排ガス浄化装置の動作を説明する。
エンジン11を始動すると、その排ガスは排気マニホルド14から排気管16に至り、その排気管16を介してパティキュレートフィルタ22に至る。そして、ディーゼルエンジン11の排ガス中におけるパティキュレートはこのディーゼルパティキュレートフィルタ22により捕集される。そして、パティキュレートが捕集されてそれが除去された排ガスはそのパティキュレートフィルタ22を通過し、その後大気に排出される。
一方、排ガスの温度が比較的低温であることを第1及び第2温度センサ43a,43bの検出出力から判断したコントローラ44は液体調整弁34をオンして液体調整弁34における第1及び第2ポート34a,34bを連通させ、液体噴射ノズル29から尿素系液体32を噴射する。排ガス中に噴射された尿素系液体は加水分解してアンモニアが生じ、排ガスの温度が比較的低温である場合には、そのアンモニアは排ガス中のNOxと反応して硝酸アンモニウムを生じさせる。この硝酸アンモニウムは固形物であるため、噴射ノズル29の下流側に設けられたパティキュレートフィルタ22における担体23の隔壁23aに捕集され、その隔壁23aに堆積する。そして、NOxが反応して生じた硝酸アンモニウムが捕集されてNOxが除去された排ガスはそのパティキュレートフィルタ22を通過し、その後大気に排出される。
ここで、アンモニアは主としてNO2と反応して硝酸アンモニウムを生じさせるけれども、排ガス中にはNOも比較的多く存在する。この場合、排ガス中のNOは液体噴射ノズル29より上流側に設けられた酸化触媒53において酸化反応してNO2となり、その酸化触媒53の下流側に設けられた噴射ノズル29から噴射されて加水分解したアンモニアと反応し、粒子状固形物である硝酸アンモニウムを生じさせる。従って、噴射ノズル29より排ガス上流側の排気管16に酸化触媒53を設けることにより、エンジン11から排出された排ガス中のNOも硝酸アンモニウムに転換させてパティキュレートフィルタ22に捕集することができる。
一方、パティキュレートフィルタ22にパティキュレートや粒子状固形物である硝酸アンモニウムが過度に堆積すると、そのフィルタ22の隔壁23aにおける細孔を詰まらせたり、その隔壁23aの表面を覆ってしまうことにより、排ガスの流通が阻害され、背圧が上昇する。これを回避するためにはパティキュレートフィルタ22を再生させる必要があり、そのパティキュレートフィルタ22の再生は、図示しない燃料噴射装置により燃料である軽油をシリンダ内にポスト噴射させることにより行われる。このポスト噴射により、炭化水素を排ガス中に増加させてエンジン11から排ガスとともに排気管16に供給させる。すると、排ガス中に炭化水素が増加し、その増加した炭化水素はパティキュレートフィルタ22において酸化反応してそのパティキュレートフィルタ22の温度を上昇させる。ここで、パティキュレートフィルタ22に堆積したパティキュレートや硝酸アンモニウムは210℃以上で燃焼するので、フィルタ22の温度が上昇することによりパティキュレートフィルタ22に堆積したパティキュレートや粒子状固形物である硝酸アンモニウムは燃焼して分解し、これによりパティキュレートフィルタ22を再生することができる。
ここで、硝酸アンモニウムが酸化すると、N2とN2Oが生じるけれども、この実施の形態では、ディーゼルパティキュレートフィルタ22より排ガス下流側の排気管16に選択還元型触媒56を設けたので、パティキュレートフィルタ22を再生させる際に生じたN2Oは、パティキュレートフィルタ22より排ガス下流側に設けられた選択還元型触媒56においてアンモニアと反応して還元され、N2に転換された後に大気に排出され、N2Oがその状態で大気に直接排出されることを防止することができる。
その後、排ガスの温度が上昇して、尿素系液体が加水分解して生じたアンモニアがNOxに対する還元剤として機能するようになると、そのアンモニアは、排ガス中のNOxを選択還元型触媒56によって浄化するのに還元剤となる。コントローラ44は回転センサ46及び負荷センサ47の各検出出力に基づいて求められるディーゼルエンジン11の運転状態から排ガス中のNOx濃度を推定し、このNOxを浄化するのに必要な還元剤としての尿素量を求める。そして、コントローラ44は、求められた還元剤として必要な尿素量から具体的な尿素系液体32の噴射量を決定し、液体調整弁34をオンして噴射ノズル29から最適な量の尿素系液体32を噴射する。噴射された尿素系液体は、排ガスによって加熱されて加水分解しアンモニアを生じる。このアンモニアがパティキュレートフィルタ22を通過して選択還元型触媒56に流入すると、その担体に担持された図示しない活性成分において排ガス中のNO、NO2は還元されてN2 やH2Oに変化し、NOxが大気にそのまま排出される量を低減する。
なお、上述した実施の形態では、エンジンとしてターボ過給機付ディーゼルエンジンを挙げたが、自然吸気型ディーゼルエンジンに本発明の排ガスを浄化する装置を用いてもよい。
また、上述した実施の形態では、フィルタ温度上昇手段としてポスト噴射可能な燃料噴射装置を用いて説明したが、フィルタ温度上昇手段は、排ガスの温度を上昇させる等してフィルタの温度を上昇させることができるものであれば、例えば、EGR制御弁、吸気スロットル弁又は排気ブレーキ弁を閉じる、VG(Variable Geometry)ターボのズルベーン開度を大きくする等してエンジン負荷を大きくしたりしても良く、フィルタの直前に炭化水素を直接そのフィルタに向かって噴射可能なノズルを設けても良い。
本発明の実施形態の排ガス浄化装置の構成を示す構成図である。 そのパティキュレートフィルタの拡大断面図である。
符号の説明
11 ディーゼルエンジン
16 排気管
22 ディーゼルパティキュレートフィルタ
29 噴射ノズル
30 尿素系液体噴射手段
32 尿素系液体
53 酸化触媒
56 選択還元型触媒

Claims (3)

  1. ディーゼルエンジン(11)の排気管(16)に設けられたディーゼルパティキュレートフィルタ(22)と、前記ディーゼルパティキュレートフィルタ(22)の温度を所定値以上に上昇可能に構成されたフィルタ温度上昇手段とを備えたエンジンの排ガス浄化装置において、
    前記ディーゼルパティキュレートフィルタ(22)より排ガス上流側の前記排気管(16)に設けられた噴射ノズル(29)と、
    前記噴射ノズル(29)を介して前記排気管(16)内部の排ガス中に尿素系液体(32)を噴射可能な尿素系液体噴射手段(30)と
    を備えたエンジンの排ガス浄化装置。
  2. ディーゼルパティキュレートフィルタ(22)より排ガス下流側の排気管(16)に選択還元型触媒(56)が設けられた請求項1記載のエンジンの排ガス浄化装置。
  3. 噴射ノズル(29)より排ガス上流側の排気管(16)に酸化触媒(53)が設けられた請求項1又は2記載のエンジンの排ガス浄化装置。
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