JP2007112789A - 複素環化合物およびその用途 - Google Patents

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Tetsuji Kawamoto
哲治 川本
Tomohiro Okawa
友洋 大川
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博士 細野
Masaki Ogino
正樹 荻野
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Abstract

【課題】強力なGRK阻害作用に基づき、心不全・高血圧・動脈硬化等の循環器系疾患の予防・治療剤等として有用な薬剤の提供。
【解決手段】式(I):
【化1】
Figure 2007112789

〔式中の記号は明細書中と同意義を示す。〕で表される化合物もしくはその塩またはそのプロドラッグを含有するGRK阻害剤であり、心不全等の予防または治療に有用な化合物である。
【選択図】なし

Description

本発明は、心不全等の予防・治療剤として有用な新規GRK阻害剤ならびに新規複素環化合物およびその用途に関する。
アドレナリン受容体、アセチルコリン受容体、オピオイド受容体等に代表されるG蛋白共役型受容体は、生理機能の維持に最も重要な受容体であり、これらの受容体の機能低下は、正常な細胞応答・臓器機能の異常を招く。G protein-coupled receptor kinase (G蛋白共役型受容体リン酸化酵素、GRK)は、アゴニストによって活性化されたG蛋白共役型受容体をリン酸化する酵素であり、GRKによってリン酸化された受容体はアゴニストに対する反応性が減弱する(脱感作)。このGRKが種々の疾患において病態悪化因子として働いていることを示唆する多くの成績が報告されている。動物実験レベルでは、遺伝子改変手法を用いてGRKの働きを阻害することで、心不全や動脈硬化等の病態が予防・治療されるという成績が多数報告されている(非特許文献1〜3等参照)。特に、心不全病態モデル動物におけるGRKの阻害が、心収縮性、心弛緩性の改善のみならず、長期的に生存率を改善することが報告されている(非特許文献4参照)ことから、GRK阻害は既存の心不全治療薬とは異なり、短期的な心機能改善と長期的な予後改善の両立が可能な新しいメカニズムとして期待されている。更に、病態モデル動物やヒト高血圧患者および心不全患者においてGRK2の増加が報告されている(非特許文献5参照)。また最近、GRK2阻害ペプチドを骨芽細胞に遺伝子導入することによって、遺伝子改変マウスの骨量が増加する事(非特許文献6参照)や、糖尿病モデル動物においてGRK活性を抑制する事で血糖降下作用が得られることを示唆する成績(特許文献1参照)が報告されている。
GRK阻害作用を有する低分子化合物としては、特定構造のピリミジン誘導体(特許文献2および3参照)等が知られているが、心不全等の予防・治療薬として臨床上適用可能な薬効を発揮しうるものではない。
一方、ピラゾール誘導体が特許文献4に、トリアゾール誘導体が特許文献5および6に、イソオキサゾール誘導体が特許文献7および非特許文献7に、チアゾール誘導体が特許文献8〜11に、オキサジアゾール誘導体が非特許文献8〜10および特許文献12にそれぞれ記載されている。
米国特許出願公開第2002/0028772号 国際公開第02/18350号パンフレット 特開2003−321471号公報 国際公開第03/26649号パンフレット 欧州特許第0074229号明細書 国際公開第2004/056789号パンフレット 国際公開第03/48133号パンフレット 国際公開第00/20410号パンフレット 国際公開第00/20392号パンフレット 国際公開第02/10160号パンフレット 国際公開第2004/087699号パンフレット 国際公開第98/57969号パンフレット ネイチャーバイオテクノロジー,第14巻, p.283-286 トレンズ・イン・カルディオバスキュラーメディシン,第9巻,p.77-81 アーテリオスクレローシス・トロンボーシス・アンド・バスキュラーバイオロジー,第18巻,p.1275-1280 米国科学アカデミー紀要,第98巻,p. 5809-5814 サーキュレーション,第87巻、p.454-463 ジャーナル・オブ・クリニカルインベスティゲーション、第109巻、p.1361-1371 Chemiker-Zeitung、第113巻、p.220-222 Journal of the Institution of Chemists (India)、第61巻、p.114-116 Journal of the Indian Chemical Society、第64巻、p.770-771 ジャーナル・オブ・ヘテロサイクリック・ケミストリー、第3巻、p.523-524
本発明は、強力なGRK阻害作用に基づき、心不全・高血圧・動脈硬化等の循環器系疾患の予防・治療剤等として有用な薬剤を提供するものである。
本発明者等は、GRK阻害作用を有する化合物につき鋭意検討した結果、下記式(I)で表される化合物もしくはその塩またはそのプロドラッグが、優れたGRK阻害作用を示すことを見出し、これに基づいて本発明を完成した。なお、下記式(I)で表される化合物もしくはその塩は新規化合物である。
すなわち、本発明は、
[1] 式(I):
Figure 2007112789
[式中、
Rは、置換されていてもよいアミノ基で置換された低級アルキル基、置換されていてもよい窒素含有複素環基で置換された低級アルキル基、または置換されていてもよい窒素含有複素環基を、および
R’は、水素原子、低級アルキル基、置換されていてもよいアミノ基で置換された低級アルキル基、置換されていてもよい窒素含有複素環基で置換された低級アルキル基、または置換されていてもよい窒素含有複素環基を示すか、あるいは
RとR’は、互いに結合して置換されていてもよい窒素含有複素環を形成し;
環Aは、置換されていてもよい窒素含有複素環を示し;
環Bは、置換されていてもよい芳香環を示し;
Xは、NまたはC−R(式中、Rは、水素原子、ハロゲン原子、置換されていてもよい炭化水素基、置換されていてもよい複素環基、置換されていてもよいアミノ基、置換されていてもよいヒドロキシ基、ニトロ基、シアノ基、エステル化されていてもよいカルボキシル基、置換されていてもよいカルバモイル基、またはアシル基を示す。)を示し;
Yは、水素原子、置換されていてもよい炭化水素基、置換されていてもよい複素環基、エステル化されていてもよいカルボキシル基、置換されていてもよいカルバモイル基、またはアシル基を示す。]
で表される化合物またはその塩;
[2] 上記[1]記載の化合物のプロドラッグ;
[3] Rが、
1)アミノ低級アルキル基、
2)N−(置換されていてもよい低級アルカノイル)アミノ−低級アルキル基、
3)N−(置換されていてもよい低級アルコキシ−カルボニル)アミノ−低級アルキル基、
4)N−(置換されていてもよい低級アルキル)アミノ−低級アルキル基、
5)N,N−ジ(置換されていてもよい低級アルキル)アミノ−低級アルキル基、
6)N−(置換されていてもよい低級アルカノイル)−N−(置換されていてもよい低級アルキル)アミノ−低級アルキル基、
7)N−(置換されていてもよい低級アルコキシ−カルボニル)−N−(置換されていてもよい低級アルキル)アミノ−低級アルキル基、
8)N−(置換されていてもよい複素環)アミノ−低級アルキル基、
9)置換されていてもよい窒素含有複素環−低級アルキル基、または
10)置換されていてもよい窒素含有複素環基を、および
R’が、水素原子または低級アルキル基を示すか、あるいは
RとR’が、互いに結合して置換されていてもよい窒素含有複素環を形成する、
上記[1]記載の化合物;
[4] Rが、
1)アミノ低級アルキル基、
2)N−(置換されていてもよい低級アルキル)アミノ−低級アルキル基、
3)N,N−ジ(置換されていてもよい低級アルキル)アミノ−低級アルキル基、
4)N−(置換されていてもよい複素環)アミノ−低級アルキル基、または
5)置換されていてもよい窒素含有複素環−低級アルキル基を、および
R’が、水素原子または低級アルキル基を示すか、あるいは、
RとR’が、互いに結合して置換されていてもよい窒素含有複素環を形成する、
上記[1]記載の化合物;
[5] 環Aが、置換されていてもよいピリジン環、置換されていてもよいピリミジン環、置換されていてもよいチアジアゾール環、または置換されていてもよいモルホリン環である、上記[1]記載の化合物;
[6] 環Bが、置換されていてもよいベンゼン環である、上記[1]記載の化合物;
[7] Xが、Nである、上記[1]記載の化合物;
[8] Yが、水素原子である、上記[1]記載の化合物;
[9] 上記[1]記載の化合物もしくはそのプロドラッグ、またはそれらの塩を含有する医薬;
[10] GRK阻害剤である、上記[9]記載の医薬;
[11] 心不全の予防および/または治療剤である、上記[10]記載の医薬;
等に関する。
本明細書中、「低級」は炭素原子数が1〜6個、好ましくは炭素原子数が1〜4個であることを意味する。
式(I)中、環Bは、置換されていてもよい芳香環を示す。
環Bで示される「置換されていてもよい芳香環」における芳香環としては、例えば、(i) 芳香族環状炭化水素、(ii) 炭素原子以外に窒素原子、硫黄原子および酸素原子から選ばれた1種または2種のヘテロ原子を好ましくは1個ないし3個含む芳香族複素環等が挙げられる。
該「芳香族環状炭化水素」としては、例えば、ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、フェナントレン、アセナフチレン等のC6-14芳香族環状炭化水素(好ましくはC6-12芳香族環状炭化水素、特に好ましくはベンゼン)等が挙げられる。
該「芳香族複素環」としては、
例えば、フラン、チオフェン、ピロール、オキサゾール、イソオキサゾール、チアゾール、イソチアゾール、イミダゾール、ピラゾール、1,2,3−オキサジアゾール、1,2,4−オキサジアゾール、1,3,4−オキサジアゾール、フラザン、1,2,3−チアジアゾール、1,2,4−チアジアゾール、1,3,4−チアジアゾール、1,2,3−トリアゾール、1,2,4−トリアゾール、テトラゾール、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、トリアジン等の5ないし6員の芳香族単環式複素環;
例えば、ベンゾフラン、イソベンゾフラン、ベンゾ〔b〕チオフェン、ベンゾ〔c〕チオフェン、インドール、イソインドール、1H−インダゾール、ベンズイミダゾール、ベンズオキサゾール、1,2−ベンズイソオキサゾール、ベンゾチアゾール、1,2−ベンズイソチアゾール、1H−ベンゾトリアゾール、キノリン、イソキノリン、シンノリン、キナゾリン、キノキサリン、フタラジン、ナフチリジン、プリン、プテリジン、カルバゾール、α−カルボリン、β−カルボリン、γ−カルボリン、アクリジン、フェノキサジン、フェノチアジン、フェナジン、フェノキサチイン、チアントレン、フェナントリジン、フェナントロリン、インドリジン、ピロロピリジン、ピロロ〔1,2−b〕ピリダジン、ピラゾロ〔1,5−a〕ピリジン、イミダゾ〔1,2−a〕ピリジン、イミダゾ〔1,5−a〕ピリジン、イミダゾ〔1,2−b〕ピリダジン、イミダゾ〔1,2−a〕ピリミジン、1,2,4−トリアゾロ〔4,3−a〕ピリジン、1,2,4−トリアゾロ〔4,3−b〕ピリダジン等の8ないし16員(好ましくは、8ないし12員)の芳香族縮合複素環(好ましくは、前記した5ないし6員の芳香族単環式複素環1〜2個(好ましくは、1個)がベンゼン環1〜2個(好ましくは、1個)と縮合した複素環、または前記した5ないし6員の芳香族単環式複素環の同一または異なった複素環2〜3個(好ましくは、2個)が縮合した複素環);
等が挙げられる。
ここで、環Bで示される「置換されていてもよい芳香環」における芳香環が有していてもよい置換基としては、ハロゲン原子、置換されていてもよい炭化水素基、置換されていてもよい複素環基、置換されていてもよいアミノ基、置換されていてもよいイミドイル基、置換されていてもよいアミジノ基、置換されていてもよいヒドロキシ基、置換されていてもよいメルカプト基、シアノ基、ニトロ基、ニトロソ基、スルホ基、置換されていてもよいカルバモイル基、置換されていてもよいスルファモイル基、エステル化されていてもよいカルボキシル基、アシル基等が挙げられ、これらの置換基は置換可能な位置に1ないし5個(好ましくは1ないし3個)置換していてもよく、2個以上有する場合、置換基は同一でも異なっていてもよい。
環Bで示される「置換されていてもよい芳香環」における芳香環が有していてもよい置換基としての「ハロゲン原子」としては、例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられる。
環Bで示される「置換されていてもよい芳香環」における芳香環が有していてもよい置換基としての「置換されていてもよい炭化水素基」における「炭化水素基」としては、例えば、脂肪族鎖式炭化水素基、脂環式炭化水素基(非芳香族環状炭化水素基)、アリール基(芳香族炭化水素基)等が挙げられる。
「炭化水素基」の例としての「脂肪族鎖式炭化水素基」としては、例えば、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基等の直鎖状または分枝鎖状の脂肪族炭化水素基が挙げられる。
ここで、「アルキル基」としては、例えば、メチル、エチル、n−プロピル、イソプロピル、n−ブチル、イソブチル、sec−ブチル、tert−ブチル、n−ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、1−メチルプロピル、n−ヘキシル、イソヘキシル、1,1−ジメチルブチル、2,2−ジメチルブチル、3,3−ジメチルブチル、3,3−ジメチルプロピル、2−エチルブチル、n−ヘプチル、1−メチルヘプチル、1−エチルヘキシル、n−オクチル、1−メチルヘプチル、ノニル等のC1-10アルキル基(好ましくはC1-6アルキル等)等が挙げられる。
「アルケニル基」としては、例えば、ビニル、アリル、イソプロペニル、2−メチルアリル、1−プロペニル、2−メチル−1−プロペニル、1−ブテニル、2−ブテニル、3−ブテニル、2−エチル−1−ブテニル、2−メチル−2−ブテニル、3−メチル−2−ブテニル、1−ペンテニル、2−ペンテニル、3−ペンテニル、4−ペンテニル、4−メチル−3−ペンテニル、1−ヘキセニル、2−ヘキセニル、3−ヘキセニル、4−ヘキセニル、5−ヘキセニル等のC2-6アルケニル基等が挙げられる。
「アルキニル基」としては、例えば、エチニル、1−プロピニル、2−プロピニル、1−ブチニル、2−ブチニル、3−ブチニル、1−ペンチニル、2−ペンチニル、3−ペンチニル、4−ペンチニル、1−ヘキシニル、2−ヘキシニル、3−ヘキシニル、4−ヘキシニル、5−ヘキシニル等のC2-6アルキニル基等が挙げられる。
「炭化水素基」の例としての「脂環式炭化水素基」としては、例えば、シクロアルキル基、シクロアルケニル基、シクロアルカジエニル基等の飽和または不飽和の脂環式炭化水素基が挙げられる。
ここで、「シクロアルキル基」としては、例えば、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、シクロノニル、シクロデシル等のC3-10シクロアルキル基(好ましくはC3-6シクロアルキル等)等が挙げられる。
「シクロアルケニル基」としては、例えば、2−シクロペンテン−1−イル、3−シクロペンテン−1−イル、2−シクロヘキセン−1−イル、3−シクロヘキセン−1−イル、1−シクロブテン−1−イル、1−シクロペンテン−1−イル、1−シクロヘキセン−1−イル、1−シクロヘプテン−1−イル等のC3-10シクロアルケニル基等が挙げられる。
「シクロアルカジエニル基」としては、例えば、2,4−シクロペンタジエン−1−イル、2,4−シクロヘキサジエン−1−イル、2,5−シクロヘキサジエン−1−イル等のC4-10シクロアルカジエニル基等が挙げられる。
「炭化水素基」の例としての「アリール基」としては、単環式または縮合多環式芳香族炭化水素基が挙げられ、例えば、フェニル、ナフチル、ビフェニリル、アントリル、フェナントリル、アセナフチレニル等のC6-14アリール基等が好ましく、中でもフェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、2−ビフェニリル、3−ビフェニリル、4−ビフェニリル等のC6-12アリール基等が特に好ましい。
また、「炭化水素基」の例として、1,2−ジヒドロナフチル、1,2,3,4−テトラヒドロナフチル、インダニル、インデニル、ジヒドロベンゾシクロヘプテニル、フルオレニル等のように、前記した脂環式炭化水素基およびアリール基から選ばれる基を構成する同一または異なった2〜3個の環(好ましくは2種以上の環)が縮合した環から誘導される二または三環式炭化水素基等も挙げられる。さらに、アダマンチル等の橋かけ式炭化水素基も挙げられる。
環Bで示される「置換されていてもよい芳香環」における芳香環が有していてもよい置換基としての「置換されていてもよい炭化水素基」における「炭化水素基」が有していてもよい置換基としては、例えば、
(i) ニトロ基;
(ii) ヒドロキシ基、オキソ基;
(iii) シアノ基;
(iv) カルバモイル基;
(v) モノ−またはジ−C1-6アルキル−カルバモイル基(例えば、N−メチルカルバモイル、N−エチルカルバモイル、N,N−ジメチルカルバモイル、N,N−ジエチルカルバモイル等;該アルキルはハロゲン原子、ヒドロキシ基、C1-6アルコキシ基等で置換されていてもよい)、モノ−またはジ−C2-6アルケニル−カルバモイル基(例えば、N−アリルカルバモイル等;該アルケニルはハロゲン原子、ヒドロキシ基、C1-6アルコキシ基等で置換されていてもよい)、モノ−またはジ−C6-12アリール−カルバモイル基(例えば、モノ−またはジ−フェニルカルバモイル等)、モノ−またはジ−アラルキル−カルバモイル基(例えば、モノ−またはジ−ベンジルカルバモイル、モノ−またはジ−フェネチルカルバモイル等のモノ−またはジ−C7-10アラルキル−カルバモイル)、C1-6アルコキシ−カルボニル−カルバモイル基、C1-6アルキルスルホニル−カルバモイル基、C1-6アルコキシ−カルバモイル基、アミノ−カルバモイル基、モノ−またはジ−C1-6アルキルアミノ−カルバモイル基、モノ−またはジ−C6-12アリールアミノ−カルバモイル基(例えば、モノ−またはジ−フェニルアミノ−カルバモイル等);
(vi) カルボキシル基;
(vii) C1-6アルコキシ−カルボニル基(例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル等);
(viii) スルホ基;
(ix) ハロゲン原子(例えば、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素);
(x) ハロゲン化されていてもよいC1-6アルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、トリフルオロメトキシ等)、ヒドロキシ基で置換されていてもよいC1-6アルコキシ基、カルボキシル基で置換されていてもよいC1-6アルコキシ基、C1-6アルコキシ−カルボニル基で置換されていてもよいC1-6アルコキシ基、C1-6アルコキシ−C1-6アルコキシ基、C1-6アルコキシ−C1-6アルコキシ−C1-6アルコキシ基;
(xi) C6-12アリールオキシ基、C6-12アリールオキシ−C1-6アルキル基、C6-12アリール−C1-6アルコキシ基、C6-12アリールオキシ−C1-6アルコキシ基、C1-6アルキル−カルボニルオキシ基、カルバモイルオキシ基、モノ−またはジ−C1-6アルキル−カルバモイルオキシ基;
(xii) (a)ハロゲン原子、(b)ヒドロキシ基、(c)カルボキシル基、(d)ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル基、(e)ハロゲン原子、カルボキシル基およびC1-6アルコキシ−カルボニル基から選ばれる置換基で置換されていてもよいC1-6アルコキシ基、(f)ヒドロキシ基で置換されていてもよいC1-6アルキル基、(g)C1-6アルキル基で置換されていてもよい複素環基(例えば、ピペラジニル等)、(h)モノまたはジ−C1-6アルキルアミノ基、(i)C1-6アルカノイルアミノ基および(j)シアノ基から選ばれる置換基で置換されていてもよいC6-12アリール基(例えば、フェニル、1−ナフチル、2−ナフチル、2−ビフェニリル、3−ビフェニリル、4−ビフェニリル等);
(xiii) ハロゲン化されていてもよいC6-12アリール−C1-6アルキル基、ハロゲン化されていてもよいC6-12アリール−C2-6アルケニル基、ハロゲン化されていてもよいC6-12アリールオキシ基(例えば、o−,m−またはp−クロロフェノキシ、o−,m−またはp−ブロモフェノキシ等)、ピリジルオキシ基、C3-10シクロアルキル−C1-6アルコキシ基、C3-10シクロアルキル−C1-6アルキル基;
(xiv) ヒドロキシル基で置換されていてもよいC3-10シクロアルキル基、C3-10シクロアルキル基とベンゼン環とが縮合した二環式炭化水素基(例えば、インダニル等)、橋かけ式炭化水素基(例えば、アダマンチル等);
(xv) ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル基(例えば、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル等)、ハロゲン化されていてもよいC2-6アルケニル基(例えば、ビニル、アリル、2−ブテニル、3−ブテニル等)、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキルチオ基(例えば、メチルチオ、エチルチオ、n−プロピルチオ、イソプロピルチオ、n−ブチルチオ等)、ヒドロキシ基で置換されていてもよいC1-6アルキル基、ヒドロキシ基で置換されていてもよいC1-6アルキルチオ基;
(xvi) メルカプト基、チオキソ基;
(xvii) ハロゲン原子、カルボキシル基およびC1-6アルコキシ−カルボニル基から選ばれる置換基でそれぞれ置換されていてもよいベンジルオキシ基またはベンジルチオ基;
(xviii) ハロゲン化されていてもよいC6-12アリールチオ基、ピリジルチオ基、C6-12アリールチオ−C1-6アルキル基、ピリジルチオ−C1-6アルキル基;
(xix) ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキルスルフィニル基(例えば、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル等)、C6-12アリールスルフィニル基、C6-12アリールスルフィニル−C1-6アルキル基;
(xx) ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキルスルホニル基(例えば、メチルスルホニル、エチルスルホニル等)、C6-12アリールスルホニル基、C6-12アリールスルホニル−C1-6アルキル基、C6-12アリール−C1-6アルキルスルホニル基;
(xxi) スルファモイル基、モノ−またはジ−C1-6アルキルスルファモイル基(例えば、メチルアミノスルホニル、エチルアミノスルホニル、N,N−ジメチルアミノスルホニル、N,N−ジエチルアミノスルホニル等;該アルキルはハロゲン原子、ヒドロキシ基、C1-6アルコキシ基等で置換されていてもよい);
(xxii) アミノ基、C1-14アシル−アミノ基[例えば、C1-6アルカノイルアミノ(例、ホルミルアミノ、アセチルアミノ、トリフルオロアセチルアミノ、プロピオニルアミノ、ピバロイルアミノ等)、ベンゾイルアミノ、C1-6アルキルスルホニルアミノ(例、メタンスルホニルアミノ、トリフルオロメタンスルホニルアミノ等)、C6-14アリールスルホニルアミノ(例、ベンゼンスルホニルアミノ、トルエンスルホニルアミノ等);該C1-14アシルはハロゲン原子、ヒドロキシ基、カルボキシル基等で置換されていてもよい]、ベンジルオキシカルボニルアミノ基、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルコキシ−カルボニルアミノ基、カルバモイルアミノ基、モノ−またはジ−C1-6アルキル−カルバモイルアミノ基;
(xxiii) モノ−またはジ−C1-6アルキルアミノ基(例えば、メチルアミノ、エチルアミノ、ジメチルアミノ、ジエチルアミノ、ジイソプロピルアミノ等;該アルキルはハロゲン原子、ヒドロキシ基、C1-6アルコキシ基等で置換されていてもよい)、C6-12アリールアミノ基、C6-12アリール−C1-6アルキル−アミノ基;
(xxiv) 4ないし6員環状アミノ基(例えば、1−アゼチジニル、1−ピロリジニル、ピペリジニル、モルホリニル、チオモルホリノ、1−ピペラジニル、1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−1−イル、1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−2−イル等;該環状アミノ基はC1-6アルキル基等で置換されていてもよい)、4ないし6員環状アミノ−カルボニル基(例えば、1−アゼチジニルカルボニル、1−ピロリジニルカルボニル、ピペリジノカルボニル、モルホリノカルボニル、チオモルホリノカルボニル、1−ピペラジニルカルボニル、1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−1−イルカルボニル、1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−2−イルカルボニル等)、4ないし6員環状アミノ−カルボニル−オキシ基(例えば、1−ピロリジニルカルボニルオキシ、ピペリジノカルボニルオキシ、モルホリノカルボニルオキシ、チオモルホリノカルボニルオキシ、1−ピペラジニルカルボニルオキシ、1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−1−イルカルボニルオキシ、1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−2−イルカルボニルオキシ等)、4ないし6員環状アミノ−カルボニル−アミノ基(例えば、1−ピロリジニルカルボニルアミノ、ピペリジノカルボニルアミノ、モルホリノカルボニルアミノ、チオモルホリノカルボニルアミノ、1−ピペラジニルカルボニルアミノ、1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−1−イルカルボニルアミノ、1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−2−イルカルボニルアミノ等)、4ないし6員環状アミノ−スルホニル基(例えば、1−ピロリジニルスルホニル、ピペリジノスルホニル、モルホリノスルホニル、チオモルホリノスルホニル、1−ピペラジニルスルホニル、1,2,3,4−テトラヒドロキノリン−1−イルスルホニル、1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−2−イルスルホニル等)、4ないし6員環状アミノ−C1-6アルキル基;
(xxv) ハロゲン原子、カルボキシル基およびC1-6アルコキシ−カルボニル基から選ばれる置換基でそれぞれ置換されていてもよいC1-6アシル基(例えば、ホルミル、アセチル等のハロゲン化されていてもよいC1-6アルカノイル等)またはベンゾイル基;
(xxvi) 5ないし10員複素環基(例えば、2−または3−チエニル、2−または3−フリル、2−または3−ピロリル、3−,4−または5−ピラゾリル、2−,4−または5−チアゾリル、3−,4−または5−イソチアゾリル、2−,4−または5−オキサゾリル、1,2,3−または1,2,4−トリアゾリル、1H−または2H−テトラゾリル、2−,3−または4−ピリジル、2−,4−または5−ピリミジル、3−または4−ピリダジニル、ピラジニル、テトラヒドロフラニル、キノリル、イソキノリル、インドリル、ジヒドロベンズオキサジニル、ベンゾジオキソリル等や、前記(xxiv)で挙げた「4ないし6員環状アミノ基」のうちの5または6員のものも挙げられる;該複素環基はC1-6アルキル基(該C1-6アルキル基はヒドロキシ基、カルボキシル基、C1-6アルコキシ−カルボニル基等で置換されていてもよい)、ヒドロキシ基、カルボキシル基、C1-6アルコキシ−カルボニル基、C1-6アルキルチオ基、C1-6アルコキシ基、アミノ基等で置換されていてもよい);
(xxvii) 5ないし10員複素環−カルボニル基(例えば、2−または3−チエニルカルボニル、2−または3−フリルカルボニル、3−,4−または5−ピラゾリルカルボニル、2−,4−または5−チアゾリルカルボニル、3−,4−または5−イソチアゾリルカルボニル、2−,4−または5−オキサゾリルカルボニル、1,2,3−または1,2,4−トリアゾリルカルボニル、1H−または2H−テトラゾリルカルボニル、2−,3−または4−ピリジルカルボニル、2−,4−または5−ピリミジルカルボニル、3−または4−ピリダジニルカルボニル、キノリルカルボニル、イソキノリルカルボニル、インドリルカルボニル等;該複素環はC1-6アルキル基等で置換されていてもよい);
(xxviii) ヒドロキシイミノ基、C1-6アルコキシイミノ基;
(xxix) ハロゲン化されていてもよい直鎖状または分枝状のC1-4アルキレンジオキシ基(例えば、メチレンジオキシ、エチレンジオキシ、プロピレンジオキシ、テトラフルオロエチレンジオキシ等);
等が挙げられる。
前記「炭化水素基」が有していてもよい置換基における「C1-6アルキル」、「C2-6アルケニル」、「C6-12アリール」および「C3-10シクロアルキル」は前記「炭化水素基」の説明で挙げたものと同様である。
前記「炭化水素基」が有していてもよい置換基における「C1-6アルコキシ」としては、例えば、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、イソブトキシ、tert-ブトキシ、ペンチルオキシ、ヘキシルオキシ等が挙げられる。
前記「炭化水素基」が有していてもよい置換基における「C7-10アラルキル」としては、例えば、ベンジル、1−フェニルエチル、2−フェニルエチル、3−フェニルプロピル、4−フェニルブチル等が挙げられる。
前記「炭化水素基」が有していてもよい置換基における「C1-6アルカノイル」としては、例えば、ホルミル、アセチル、プロピオニル、ブチリル、ピバロイル等が挙げられる。
該「炭化水素基」は、置換可能な位置に、これらの置換基を1ないし5個(好ましくは1ないし3個、より好ましくは1または2個)有していてもよく、2個以上を有する場合、置換基は同一でも異なっていてもよい。
環Bで示される「置換されていてもよい芳香環」における芳香環が有していてもよい置換基としての「置換されていてもよい複素環基」における「複素環基」としては、例えば、環系を構成する原子(環原子)として、炭素原子以外に酸素原子、硫黄原子および窒素原子等から選ばれたヘテロ原子1ないし3種(好ましくは1ないし2種)をそれぞれ少なくとも1個(好ましくは1ないし4個、さらに好ましくは1ないし2個)含む、芳香族複素環基、飽和あるいは不飽和の非芳香族複素環基(脂肪族複素環基)等が挙げられる。
「芳香族複素環基」としては、
例えば、フリル、チエニル、ピロリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、イミダゾリル、ピラゾリル、1,2,3−オキサジアゾリル、1,2,4−オキサジアゾリル、1,3,4−オキサジアゾリル、フラザニル、1,2,3−チアジアゾリル、1,2,4−チアジアゾリル、1,3,4−チアジアゾリル、1,2,3−トリアゾリル、1,2,4−トリアゾリル、テトラゾリル、ピリジル、ピリダジニル、ピリミジニル、ピラジニル、トリアジニル等の5ないし6員の芳香族単環式複素環基;
例えば、ベンゾフラニル、イソベンゾフラニル、ベンゾ〔b〕チエニル、ベンゾ〔c〕チエニル、インドリル、イソインドリル、1H−インダゾリル、ベンズイミダゾリル、ベンズオキサゾリル、1,2−ベンズイソオキサゾリル、ベンゾチアゾリル、1,2−ベンズイソチアゾリル、1H−ベンゾトリアゾリル、キノリル、イソキノリル、シンノリニル、キナゾリニル、キノキサリニル、フタラジニル、ナフチリジニル、プリニル、プテリジニル、カルバゾリル、α−カルボリニル、β−カルボリニル、γ−カルボリニル、アクリジニル、フェノキサジニル、フェノチアジニル、フェナジニル、フェノキサチイニル、チアントレニル、フェナトリジニル、フェナトロリニル、インドリジニル、ピロロピリジル、ピロロ〔1,2−b〕ピリダジニル、ピラゾロ〔1,5−a〕ピリジル、イミダゾ〔1,2−a〕ピリジル、イミダゾ〔1,5−a〕ピリジル、イミダゾ〔1,2−b〕ピリダジニル、イミダゾ〔1,2−a〕ピリミジニル、1,2,4−トリアゾロ〔4,3−a〕ピリジル、1,2,4−トリアゾロ〔4,3−b〕ピリダジニル等の8ないし16員(好ましくは8ないし12員)の芳香族縮合複素環基(好ましくは、前記した5ないし6員の芳香族単環式複素環基を構成する環がベンゼン環と縮合した複素環から誘導される基、または前記した5ないし6員の芳香族単環式複素環基を構成する環の同一または異なった複素環が縮合した複素環から誘導される基であり、より好ましくは前記した5ないし6員の芳香族単環式複素環基を構成する環がベンゼン環と縮合した複素環から誘導される基である);
等が挙げられる。
「非芳香族複素環基」としては、
例えば、オキシラニル、アゼチジニル、オキセタニル、チエタニル、ピロリジニル、テトラヒドロフラニル、チオラニル、ピペリジル、テトラヒドロピラニル、テトラヒドロチオピラニル(硫黄原子は酸化されていてもよい)、モルホリニル、チオモルホリニル(硫黄原子は酸化されていてもよい)、ピペラジニル等の3ないし8員(好ましくは5ないし6員)の飽和あるいは不飽和(好ましくは飽和)の非芳香族複素環基(脂肪族複素環基)等;あるいは
1,2,3,4−テトラヒドロキノリル、1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリル、ベンゾピラニル、オキサゾリニル、オキサジアゾリニル、チアゾリニル、チアジアゾリニル、オキサゾリジニル、オキサジアゾリジニル、チアゾリジニル、チアジアゾリジニル等のように、前記した芳香族単環式複素環基または芳香族縮合複素環基の一部または全部の二重結合が飽和した非芳香族複素環基;
等が挙げられる。
環Bで示される「置換されていてもよい芳香環」における芳香環が有していてもよい置換基としての「置換されていてもよい複素環基」における「複素環基」が有していてもよい置換基としては、例えば、環Bで示される「置換されていてもよい芳香環」における置換基としての「置換されていてもよい炭化水素基」における「炭化水素基」が有していてもよい置換基と同様な数の同様の基等が挙げられる。
環Bで示される「置換されていてもよい芳香環」における芳香環が有していてもよい置換基としての「置換されていてもよいカルバモイル基」としては、無置換のカルバモイル基のほか、N−モノ置換カルバモイル基およびN,N−ジ置換カルバモイル基が挙げられる。
「N−モノ置換カルバモイル基」の置換基としては、例えば、置換されていてもよい炭化水素基、置換されていてもよい複素環基等が挙げられる。
「N−モノ置換カルバモイル基」の置換基の例としての「置換されていてもよい炭化水素基」としては、環Bで示される「置換されていてもよい芳香環」における置換基としての「置換されていてもよい炭化水素基」と同様の基等が挙げられる。
「N−モノ置換カルバモイル基」の置換基の例としての「置換されていてもよい複素環基」としては、環Bで示される「置換されていてもよい芳香環」における置換基としての「置換されていてもよい複素環基」と同様の基等が挙げられる。
「N,N−ジ置換カルバモイル基」は、窒素原子上に2個の置換基を有するカルバモイル基を意味し、該置換基の一方の例としては、上記した「N−モノ置換カルバモイル基」における置換基と同様のものが挙げられ、他方の例としては、例えば、低級アルキル基(例、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル等のC1-6アルキル等)、C3-6シクロアルキル基(例、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル等)、C7-10アラルキル基(例、ベンジル、フェネチル等、好ましくはフェニル−C1-4アルキル等)等が挙げられる。また、2個の置換基が窒素原子と一緒になって環状アミノ基を形成する場合もあり、この様な場合としては、例えば、1−アゼチジニルカルボニル、1−ピロリジニルカルボニル、ピペリジノカルボニル、モルホリノカルボニル、チオモルホリノカルボニル(硫黄原子は酸化されていてもよい)、1−ピペラジニルカルボニルや、4位に低級アルキル基(例、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル等のC1-6アルキル等)、アラルキル基(例、ベンジル、フェネチル等のC7-10アラルキル等)、アリール基(例、フェニル、1−ナフチル、2−ナフチル等のC6-10アリール等)等を有していてもよい1−ピペラジニルカルボニル等の3ないし8員(好ましくは5ないし6員)の環状アミノ−カルボニル基等が挙げられる。
環Bで示される「置換されていてもよい芳香環」における芳香環が有していてもよい置換基としての「置換されていてもよいスルファモイル基」としては、無置換のスルファモイル基のほか、N−モノ置換スルファモイル基およびN,N−ジ置換スルファモイル基が挙げられる。
「N−モノ置換スルファモイル基」の置換基としては、「N−モノ置換カルバモイル基」の置換基と同様の基等が挙げられる。
「N,N−ジ置換スルファモイル基」は、窒素原子上に2個の置換基を有するスルファモイル基を意味し、該置換基の一方の例としては、上記した「N−モノ置換スルファモイル基」における置換基と同様のものが挙げられ、他方の例としては、例えば、低級アルキル基(例、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル等のC1-6アルキル等)、C3-6シクロアルキル基(例、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル等)、C7-10アラルキル基(例、ベンジル、フェネチル等、好ましくはフェニル−C1-4アルキル等)等が挙げられる。また、2個の置換基が窒素原子と一緒になって環状アミノ基を形成する場合もあり、この様な場合としては、例えば、1−アゼチジニルスルホニル、1−ピロリジニルスルホニル、ピペリジノスルホニル、モルホリノスルホニル、チオモルホリノスルホニル(硫黄原子は酸化されていてもよい)、1−ピペラジニルスルホニルや、4位に低級アルキル基(例、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル等のC1-6アルキル等)、アラルキル基(例、ベンジル、フェネチル等のC7-10アラルキル等)、アリール基(例、フェニル、1−ナフチル、2−ナフチル等のC6-10アリール等)等を有していてもよい1−ピペラジニルスルホニル等の3ないし8員(好ましくは5ないし6員)の環状アミノ−スルホニル基等が挙げられる。
環Bで示される「置換されていてもよい芳香環」における芳香環が有していてもよい置換基としての「エステル化されていてもよいカルボキシル基」としては、遊離のカルボキシル基のほか、例えば、低級アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アラルキルオキシカルボニル基等が挙げられる。
「低級アルコキシカルボニル基」としては、例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル、イソプロポキシカルボニル、ブトキシカルボニル、イソブトキシカルボニル、sec−ブトキシカルボニル、tert−ブトキシカルボニル、ペンチルオキシカルボニル、イソペンチルオキシカルボニル、ネオペンチルオキシカルボニル等のC1-6アルコキシ−カルボニル等が挙げられ、中でもメトキシカルボニル、エトキシカルボニル、プロポキシカルボニル等のC1-3アルコキシ−カルボニル等が好ましい。
「アリールオキシカルボニル基」としては、例えば、フェノキシカルボニル、1−ナフトキシカルボニル、2−ナフトキシカルボニル等のC6-12アリールオキシ−カルボニル等が好ましい。
「アラルキルオキシカルボニル基」としては、例えば、ベンジルオキシカルボニル、フェネチルオキシカルボニル等のC7-14アラルキルオキシ−カルボニル等(好ましくは、C6-10アリール−C1-4アルコキシ−カルボニル等)が好ましい。
該「低級アルコキシカルボニル基」、「アリールオキシカルボニル基」、「アラルキルオキシカルボニル基」は置換基を有していてもよく、その置換基としては、環Bで示される「置換されていてもよい芳香環」における置換基としての「置換されていてもよい炭化水素基」における「炭化水素基」が有していてもよい置換基として挙げたものと同様の基が同様な数用いられる。
環Bで示される「置換されていてもよい芳香環」における芳香環が有していてもよい置換基としての「アシル基」としては、カルボン酸由来のアシル基、スルフィン酸由来のアシル基、スルホン酸由来のアシル基、ホスホン酸由来のアシル基等が挙げられる。
該「カルボン酸由来のアシル基」としては、水素原子、置換されていてもよい炭化水素基(例えば、環Bで示される「置換されていてもよい芳香環」における置換基としての「置換されていてもよい炭化水素基」と同様の基等)または置換されていてもよい複素環基(例えば、環Bで示される「置換されていてもよい芳香環」における置換基としての「置換されていてもよい複素環基」と同様の基等)とカルボニル(-C(O)-)とが結合した基であり、例えば、ホルミル;アセチル、プロピオニル、ブチリル、イソブチリル、バレリル、イソバレリル、ピバロイル、ヘキサノイル、シクロブタンカルボニル、シクロペンタンカルボニル、シクロヘキサンカルボニル、クロトニル、トリフルオロアセチル等のハロゲン化されていてもよい鎖状もしくは環状のC2-8アルカノイル;ベンゾイル、ニコチノイル、イソニコチノイル等が挙げられ、中でも、ホルミル;アセチル、プロピオニル、ブチリル、バレリル、ピバロイル等のC2-6アルカノイル、ベンゾイル等が好ましい。
該「スルフィン酸由来のアシル基」としては、置換されていてもよい炭化水素基(例えば、環Bで示される「置換されていてもよい芳香環」における置換基としての「置換されていてもよい炭化水素基」と同様の基等)または置換されていてもよい複素環基(例えば、環Bで示される「置換されていてもよい芳香環」における置換基としての「置換されていてもよい複素環基」と同様の基等)とスルフィニル(-S(O)-)とが結合した基であり、例えば、メタンスルフィニル、エタンスルフィニル、プロパンスルフィニル、シクロプロパンスルフィニル、シクロペンタンスルフィニル、シクロヘキサンスルフィニル等のハロゲン化されていてもよい鎖状もしくは環状のC1-6アルキルスルフィニル;ベンゼンスルフィニル、トルエンスルフィニル等が挙げられる。
該「スルホン酸由来のアシル基」としては、置換されていてもよい炭化水素基(例えば、環Bで示される「置換されていてもよい芳香環」における置換基としての「置換されていてもよい炭化水素基」と同様の基等)または置換されていてもよい複素環基(例えば、環Bで示される「置換されていてもよい芳香環」における置換基としての「置換されていてもよい複素環基」と同様の基等)とスルホニル(-S(O)-)とが結合した基であり、例えば、メタンスルホニル、エタンスルホニル、プロパンスルホニル、シクロプロパンスルホニル、シクロペンタンスルホニル、シクロヘキサンスルホニル等のハロゲン化されていてもよい鎖状もしくは環状のC1-6アルキルスルホニル;ベンゼンスルホニル、トルエンスルホニル等が挙げられる。
該「ホスホン酸由来のアシル基」としては、例えば、ジメチルホスホノ、ジエチルホスホノ、ジイソプロピルホスホノ、ジブチルホスホノ、2−オキシド−1,3,2−ジオキサホスフィナン−2−イル等の、環を形成していてもよいモノ−もしくはジ−C1-6アルキルホスホノ等が挙げられる。
環Bで示される「置換されていてもよい芳香環」における芳香環が有していてもよい置換基としての「置換されていてもよいアミノ基」、「置換されていてもよいイミドイル基」、「置換されていてもよいアミジノ基」、「置換されていてもよいヒドロキシ基」および「置換されていてもよいメルカプト基」におけるアミノ基、イミドイル基、アミジノ基、ヒドロキシ基およびメルカプト基がそれぞれ有していてもよい置換基としては、例えば、
(i) 置換されていてもよい炭化水素基(例えば、環Bで示される「置換されていてもよい芳香環」における置換基としての「置換されていてもよい炭化水素基」と同様の基等);
(ii) アシル基(例えば、環Bで示される「置換されていてもよい芳香環」における置換基としての「アシル基」と同様の基等);
(iii) エステル化されていてもよいカルボキシル基(例えば、環Bで示される「置換されていてもよい芳香環」における置換基としての「エステル化されていてもよいカルボキシル基」と同様の基等);
(iv) 置換されていてもよいカルバモイル基(例えば、環Bで示される「置換されていてもよい芳香環」における置換基としての「置換されいてもよいカルバモイル基」と同様の基等);
(v) 置換されていてもよい複素環基(例えば、環Bで示される「置換されていてもよい芳香環」における置換基としての「置換されていてもよい複素環基」と同様の基等);
等が挙げられる。
また、置換基としての「置換されていてもよいアミノ基」における「アミノ基」は、置換されていてもよいイミドイル基(例えば、C1-6アルキルイミドイル(例、ホルミルイミドイル、アセチルイミドイル等)、C1-6アルコキシイミドイル、C1-6アルキルチオイミドイル、アミジノ等)、1〜2個のC1-6アルキルで置換されていてもよいアミノ基等で置換されていてもよい。
「置換されていてもよいアミノ基」における「アミノ基」が2個の置換基で置換されている場合、該置換基はそれぞれ同一または異なっていてもよい。
また、「置換されていてもよいアミノ基」、「置換されていてもよいイミドイル基」および「置換されていてもよいアミジノ基」の場合、2個の置換基が窒素原子と一緒になって「環状アミノ基」を形成する場合もあり、この様な場合の環状アミノ基としては、例えば、1−アゼチジニル、1−ピロリジニル、ピペリジノ、モルホリノ、チオモルホリノ、1−ピペラジニルや、それぞれ4位に低級アルキル基(例、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、tert−ブチル、ペンチル、ヘキシル等のC1-6アルキル等)、アラルキル基(例、ベンジル、フェネチル等のC7-10アラルキル等)、アリール基(例、フェニル、1−ナフチル、2−ナフチル等のC6-10アリール等)等を有していてもよい、1−ピペラジニル、1−ピロリル、1−イミダゾリル等の3ないし8員(好ましくは5ないし6員)の環状アミノ基等が挙げられる。
環Bで示される「置換されていてもよい芳香環」における芳香環上に隣接して存在する二つの置換基が一体となって、直鎖状または分枝状のC1-4アルキレンジオキシ基(例えば、メチレンジオキシ、エチレンジオキシ、プロピレンジオキシ)等を形成していてもよい。
環Bにおける芳香環が有していてもよい置換基としては、
ハロゲン原子;
1-6アルキル基(該C1-6アルキル基は、ハロゲン原子、ヒドロキシ、カルバモイル、モノ−またはジ−ベンジルカルバモイル、モノ−またはジ−フェネチルカルバモイル、カルボキシル、C1-6アルコキシ−カルボニル、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルコキシ、アミノ、モノ−またはジ−C1-6アルキルアミノ、C1-6アルカノイルアミノ、ハロゲン化されていてもよいフェニル、ハロゲン化されていてもよいベンゾイル等で置換されていてもよい);
1-6アルケニル基(該C1-6アルケニル基は、ハロゲン化されていてもよいベンゾイル等で置換されていてもよい);
フェニル基(該フェニル基は、ハロゲン原子、ヒドロキシ、カルバモイル、カルボキシル、スルホ基、C1-6アルコキシ−カルボニル、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルコキシ、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル、アミノ、モノ−またはジ−C1-6アルキルアミノ、C1-6アルカノイルアミノ等で置換されていてもよい);
非芳香族複素環基(好ましくは、オキサゾリンであり、該非芳香族複素環基は、オキソ基等で置換されていてもよい);
アミノ基[該アミノ基は、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルカノイル、ハロゲン化されていてもよいベンゾイル、フェニルアセチル(該フェニルは、ハロゲン原子、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル等で置換されていてもよい)、モノ−またはジ−C1-6アルキル−カルバモイル、モノ−またはジ−ベンジルカルバモイル、モノ−またはジ−フェネチルカルバモイル、フェニルで置換されていてもよいC1-6アルコキシ−カルボニル、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキルスルホニル等で置換されていてもよい];
ヒドロキシ基[該ヒドロキシ基は、ハロゲン原子、フェニル(該フェニルは、ハロゲン原子、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル等で置換されていてもよい)およびハロゲン化されていてもよいナフチルから選ばれた置換基で置換されていてもよいC1-6アルキル、ハロゲン化されていてもよいフェニル等で置換されていてもよい];
1-4アルキレンジオキシ基;
メルカプト基(該メルカプト基は、ハロゲン原子もしくはハロゲン化されていてもよいフェニルで置換されていてもよいC1-6アルキル、ハロゲン化されていてもよいフェニル等で置換されていてもよい);
カルバモイル基;
N−モノ置換カルバモイル基[例えば、
N−C1-6アルキル(該アルキルは、ハロゲン原子、ヒドロキシ等で置換されていてもよい)−カルバモイル基;
N−フェニル(該フェニルは、ハロゲン原子、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル等で置換されていてもよい)−カルバモイル基;
N−非芳香族複素環(好ましくは、テトラヒドロピラニル)−カルバモイル基;
N−二または三環式炭化水素(好ましくは、テトラヒドロナフチル、インダニル、フルオレニルであり、該二または三環式炭化水素は、ヒドロキシ等で置換されていてもよい)−カルバモイル基;
N−C6-14アリール(該アリールは、ハロゲン原子、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルコキシ、ヒドロキシで置換されていてもよいC1-6アルキル等で置換されていてもよい)−C1-6アルキル(該C1-6アルキルは、ヒドロキシ、カルバモイル等で置換されていてもよい)−カルバモイル基;
N−5ないし10員複素環(好ましくは、ピリジル、フリル、チエニル、インドリルであり、該複素環はC1-6アルキル等で置換されていてもよい)−C1-6アルキル−カルバモイル基;
N−C3-10シクロアルキル(該C3-10シクロアルキルは、ヒドロキシ等で置換されていてもよい)−C1-6アルキル−カルバモイル基;
N−二環式炭化水素−C1-6アルキル−カルバモイル基;
N−アダマンチル−C1-6アルキル−カルバモイル基;
N−フェノキシ−C1-6アルキル−カルバモイル基;
N−フェニルアミノ−C1-6アルキル−カルバモイル基等];
N,N−ジ置換カルバモイル基[例えば、
N−C1-6アルキル−N−フェニル−C1-6アルキル−カルバモイル基;
5ないし6員環状アミノ(好ましくは、ピペリジン環を形成)−カルボニル基(好ましくは、1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−2−イルカルボニル)等];
スルファモイル基;
N−モノ置換スルファモイル基[例えば、N−フェニル(該フェニルは、ハロゲン原子、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル等で置換されていてもよい)−C1-6アルキル−スルファモイル基];
カルボキシル基;
1-6アルコキシ−カルボニル基;
ハロゲン化されていてもよいC2-8アルカノイル基;
ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキルスルフィニル基;
ベンジルスルフィニル基;
ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキルスルホニル基;
ベンジルスルホニル基;
シアノ基;
等が好ましい。
より好ましくは、
ハロゲン原子;
ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル基;
アミノ基(該アミノ基は、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル、C1-6アルコキシ−カルボニル、モノ−またはジ−C1-6アルキル−カルバモイル等で置換されていてもよい);
ヒドロキシ基(該ヒドロキシ基は、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル等で置換されていてもよい);
メルカプト基(該メルカプト基は、フェニルで置換されていてもよいC1-6アルキル等で置換されていてもよい);
2-8アルカノイル基;
シアノ基;
等である。
環Bとしては、置換されていてもよいC6-12芳香族環状炭化水素(好ましくは、置換されていてもよいベンゼン)、置換されていてもよい5ないし6員窒素含有芳香族単環式複素環(好ましくは、それぞれ置換されていてもよいピリジン、ピリダジン、ピリミジン等)等が好ましく、置換されていてもよいベンゼン環または置換されていてもよいピリジン環等がより好ましく、中でも、置換されていてもよいベンゼン環が特に好ましい。
式(I)中、環Aは、置換されていてもよい窒素含有複素環を示す。
環Aで示される「置換されていてもよい窒素含有複素環」における「窒素含有複素環」としては、
例えば、ピロール、オキサゾール、イソオキサゾール、チアゾール、イソチアゾール、イミダゾール、ピラゾール、オキサジアゾール(1,2,3−オキサジアゾール、1,2,4−オキサジアゾール、1,3,4−オキサジアゾール)、フラザン、チアジアゾール(1,2,3−チアジアゾール、1,2,4−チアジアゾール、1,3,4−チアジアゾール)、トリアゾール(1,2,3−トリアゾール、1,2,4−トリアゾール)、テトラゾール、ピリジン、ピリダジン、ピリミジン、ピラジン、トリアジン(1,2,4−トリアジン、1,3,5−トリアジン)環等の5ないし6員の窒素含有芳香族単環式複素環;
インドール、イソインドール、1H−インダゾール、ベンズイミダゾール、ベンズオキサゾール、1,2−ベンズイソオキサゾール、ベンゾチアゾール、1,2−ベンズイソチアゾール、1H−ベンゾトリアゾール、キノリン、イソキノリン、シンノリン、キナゾリン、キノキサリン、フタラジン、ナフチリジン、プリン、プテリジン、カルバゾール、α−カルボリン、β−カルボリン、γ−カルボリン、アクリジン、フェノキサジン、フェノチアジン、フェナジン、フェノキサチイン、チアントレン、フェナントリジン、フェナントロリン、インドリジン、ピロロピリジン、ピロロ〔1,2−b〕ピリダジン、ピラゾロ〔1,5−a〕ピリジン、イミダゾ〔1,2−a〕ピリジン、イミダゾ〔1,5−a〕ピリジン、イミダゾ〔1,2−b〕ピリダジン、イミダゾ〔1,2−a〕ピリミジン、1,2,4−トリアゾロ〔4,3−a〕ピリジン、1,2,4−トリアゾロ〔4,3−b〕ピリダジン等の8ないし16員(好ましくは8ないし12員)の窒素含有芳香族縮合複素環(好ましくは、前記した5ないし6員の窒素含有芳香族単環式複素環1〜2個(好ましくは、1個)がベンゼン環1〜2個(好ましくは、1個)と縮合した複素環、または前記した5ないし6員の窒素含有芳香族単環式複素環の同一または異なった複素環2〜3個(好ましくは、2個)が縮合した複素環);
アジリジン、アゼチジン、ピロリジン、ピペリジン、モルホリン、チオモルホリン、ピペラジン、アゼパン、アゾカン、アゾナン、アゼカン、オキサゾリジン、チアゾリジン、ピラゾリジン、イミダゾリジン、オキサゾリン、チアゾリン、イミダゾリン、ピラゾリン、ピロリン、ジヒドロオキサジアゾール、2−チオキソ−1,3−オキサゾリジン、ピラゾリジン、テトラヒドロピリミジン、ジヒドロトリアゾール、テトラヒドロトリアゾール、ジヒドロトリアジン、テトラヒドロトリアジン、ジアゼパン、ジアゾカン等の3ないし10員(好ましくは4ないし8員、より好ましくは5ないし6員)の窒素含有単環式非芳香族複素環;
ジヒドロインドール、ジヒドロイソインドール、ジヒドロインダゾール、ジヒドロキノリン、テトラヒドロキノリン、ジヒドロイソキノリン、テトラヒドロイソキノリン、ジヒドロフタラジン、ジヒドロキノリジン、ジヒドロキナゾリン、ジヒドロシンノリン、ジヒドロキノキサリン、ジヒドロイミダゾ〔1,2−a〕ピリジン、テトラヒドロイミダゾ〔1,2−a〕ピリジン等のように、前記した窒素含有芳香族縮合複素環の一部または全部の二重結合が飽和した窒素含有非芳香族縮合複素環;
等が挙げられる。
該「窒素含有複素環」が有していてもよい置換基としては、前記した環Bで示される「置換されていてもよい芳香環」における置換基と同様の基、および窒素含有非芳香族複素環の場合はさらにオキソ基等が挙げられ、これらの置換基は置換可能な任意の位置に1ないし4個(好ましくは1ないし2個)置換していてもよく、2個以上有する場合、置換基は同一でも異なっていてもよい。
該「窒素含有複素環」が有していてもよい置換基としては、
ハロゲン原子;
ヒドロキシ基;
カルバモイル基;
カルボキシル基;
1-6アルコキシ−カルボニル基;
スルファモイル基;
スルホ基;
ハロゲン化されていてもよいC1-6アルコキシ基;
1-6アルキル基(該C1-6アルキル基は、ハロゲン原子、ヒドロキシ、カルバモイルオキシ等で置換されていてもよい);
ハロゲン化されていてもよいフェニル基;
アミノ基;
モノ−またはジ−C1-6アルキルアミノ基[該アルキルは、ハロゲン原子、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルコキシ、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキルチオ、フェニル(該フェニルは、ハロゲン原子、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルコキシ等で置換されていてもよい)、C3-10シクロアルキル等で置換されていてもよい];
モノ−またはジ−フェニルアミノ基(該フェニルは、ハロゲン化されていてもよい);
モノ−またはジ−C3-10シクロアルキルアミノ基;
ハロゲン化されていてもよいC1-6アルカノイルアミノ基;
ハロゲン化されていてもよいベンゾイルアミノ基;
フェニルアセチルアミノ基;
モノ−またはジ−C1-6アルキル−カルバモイルアミノ基;
ハロゲン化されていてもよいフェニル−カルバモイルアミノ基;
モノ−またはジ−C1-6アルキル−カルバモイル基;
ハロゲン化されていてもよいフェニル−カルバモイル基;
芳香族複素環(好ましくは、チオフェン)−カルバモイル基;
ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキルチオ基;
ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキルスルフィニル基;
ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキルスルホニル基;
等が好ましい。
より好ましくは、
ハロゲン原子;
モノ−またはジ−C1-6アルキルアミノ基;
ハロゲン化されていてもよいベンゾイルアミノ基;
モノ−またはジ−C1-6アルキル−カルバモイル基;
等である。
また、環Aで示される「置換されていてもよい窒素含有複素環」における「窒素含有複素環」が互いに隣接する2以上の置換基を有する場合、置換基同士が結合して環(例えば、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン等のC4-8シクロアルカン環、ベンゼン環等)を形成していてもよい。
環Aとしては、置換されていてもよい5ないし6員窒素含有芳香族単環式複素環(好ましくは、それぞれ置換されていてもよいピリジン、ピリダジン、ピリミジン、チアジアゾール等)、置換されていてもよい8ないし12員窒素含有芳香族縮合複素環(好ましくは、それぞれ置換されていてもよいピロロピリジン、キノリン、イソキノリン、イミダゾピリジン、イミダゾピリミジン等)、置換されていてもよい5ないし6員窒素含有単環式非芳香族複素環(好ましくは、それぞれ置換されていてもよいモルホリン、チオモルホリン等)等が好ましく、置換されていてもよいピリジン環、置換されていてもよいピリミジン環、置換されていてもよいチアジアゾール環、置換されていてもよいモルホリン環等がより好ましく、置換されていてもよいピリジン環が特に好ましく、中でも、式(I)中、式:
Figure 2007112789
で表される基が、
Figure 2007112789
〔式中、環A’は置換されていてもよい。〕であることが好ましい。
環A’が有していてもよい置換基としては、環Aが有していてもよい置換基と同様の基等が挙げられる。
環A’としては、無置換のピリジン環、2位に置換基を有するピリジン環等が好ましい。
なお、ピリジン環を構成する窒素原子は、酸化されていてもよい。
式(I)中、XはNまたはC−R(式中、Rは、水素原子、ハロゲン原子、置換されていてもよい炭化水素基、置換されていてもよい複素環基、置換されていてもよいアミノ基、置換されていてもよいヒドロキシ基、ニトロ基、シアノ基、エステル化されていてもよいカルボキシル基、置換されていてもよいカルバモイル基、またはアシル基を示す。)を示す。
で示される「ハロゲン原子」としては、環Bで示される「置換されていてもよい芳香環」における芳香環が有していてもよい置換基としての「ハロゲン原子」と同様の基等が挙げられる。
で示される「置換されていてもよい炭化水素基」としては、環Bで示される「置換されていてもよい芳香環」における芳香環が有していてもよい置換基としての「置換されていてもよい炭化水素基」と同様の基等が挙げられる。
で示される「置換されていてもよい複素環基」としては、環Bで示される「置換されていてもよい芳香環」における芳香環が有していてもよい置換基としての「置換されていてもよい複素環基」と同様の基等が挙げられる。
で示される「置換されていてもよいアミノ基」としては、環Bで示される「置換されていてもよい芳香環」における芳香環が有していてもよい置換基としての「置換されていてもよいアミノ基」と同様の基等が挙げられる。
で示される「置換されていてもよいヒドロキシ基」としては、環Bで示される「置換されていてもよい芳香環」における芳香環が有していてもよい置換基としての「置換されていてもよいヒドロキシ基」と同様の基等が挙げられる。
で示される「エステル化されていてもよいカルボキシル基」としては、環Bで示される「置換されていてもよい芳香環」における芳香環が有していてもよい置換基としての「エステル化されていてもよいカルボキシル基」と同様の基等が挙げられる。
で示される「置換されていてもよいカルバモイル基」としては、環Bで示される「置換されていてもよい芳香環」における芳香環が有していてもよい置換基としての「置換されていてもよいカルバモイル基」と同様の基等が挙げられる。
で示される「アシル基」としては、環Bで示される「置換されていてもよい芳香環」における芳香環が有していてもよい置換基としての「アシル基」と同様の基等が挙げられる。
としては、水素原子、ハロゲン原子、置換されていてもよい炭化水素基等が好ましく、中でも、
水素原子;
ハロゲン原子;
1-6アルキル基(該C1-6アルキル基は、ハロゲン原子、ヒドロキシ、カルバモイル、カルボキシル、ハロゲン化されていてもよいフェニル、C1-6アルコキシ−カルボニル、スルファモイル、スルホ、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルコキシ、ベンジルオキシ、アミノ、モノ−またはジ−C1-6アルキルアミノ、C1-6アルカノイルアミノ、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキルチオ、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキルスルフィニル、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキルスルホニル等で置換されていてもよい);
ハロゲン化されていてもよいフェニル;
等が特に好ましい。
Xとしては、Nが好ましい。
なお、上記式(I)で表されるトリアゾール環(X=N)、ピラゾール環(X=C−R)においては、互変異性体が存在し得るが、本発明(特に実施例)ではこれらをまとめて記載するものとする。トリアゾール環については、例えば、
Figure 2007112789
において、以下の3つの互変異性体:
Figure 2007112789
(即ち、1H体、2H体、4H体)が存在し得るが、本明細書では、これらをまとめて「1H−1,2,4−トリアゾール」と記載する。ピラゾール環については、例えば、
Figure 2007112789
において、以下の2つの互変異性体:
Figure 2007112789
が存在するが、これらをまとめて、「ピラゾール」と記載する。
式(I)中、Yは、水素原子、置換されていてもよい炭化水素基、置換されていてもよい複素環基、エステル化されていてもよいカルボキシル基、置換されていてもよいカルバモイル基、またはアシル基を示す。
Yで示される「置換されていてもよい炭化水素基」としては、環Bで示される「置換されていてもよい芳香環」における芳香環が有していてもよい置換基としての「置換されていてもよい炭化水素基」と同様の基等が挙げられる。
Yで示される「置換されていてもよい複素環基」としては、環Bで示される「置換されていてもよい芳香環」における芳香環が有していてもよい置換基としての「置換されていてもよい複素環基」と同様の基等が挙げられる。
Yで示される「エステル化されていてもよいカルボキシル基」としては、環Bで示される「置換されていてもよい芳香環」における芳香環が有していてもよい置換基としての「エステル化されていてもよいカルボキシル基」と同様の基等が挙げられる。
Yで示される「置換されていてもよいカルバモイル基」としては、環Bで示される「置換されていてもよい芳香環」における芳香環が有していてもよい置換基としての「置換されていてもよいカルバモイル基」と同様の基等が挙げられる。
Yで示される「アシル基」としては、環Bで示される「置換されていてもよい芳香環」における芳香環が有していてもよい置換基としての「アシル基」と同様の基等が挙げられる。
また、Yと環Bにおける「芳香環」が有する置換基とが結合して環(例えば、テトラヒドロキノリン)を形成してもよい。
Yとしては、
水素原子;
置換されていてもよいC1-6アルキル基;
1-6アルコキシ基で置換されていてもよいフェニル基;
カルバモイル基;
ハロゲン化されていてもよいC2-8アルカノイル基;
ベンゾイル基;
等が好ましく、
水素原子;
置換されていてもよいC1-6アルキル基;
ハロゲン化されていてもよいC2-8アルカノイル基;
等がより好ましく、
水素原子が特に好ましい。
式(I)中、
Rは、置換されていてもよいアミノ基で置換された低級アルキル基、置換されていてもよい窒素含有複素環基で置換された低級アルキル基、または置換されていてもよい窒素含有複素環基を、および
R’は、水素原子、低級アルキル基、置換されていてもよいアミノ基で置換された低級アルキル基、置換されていてもよい窒素含有複素環基で置換された低級アルキル基、または置換されていてもよい窒素含有複素環基を示すか、あるいはRとR’は、互いに結合して置換されていてもよい窒素含有複素環を形成する。
RまたはR’で示される「置換されていてもよいアミノ基で置換された低級アルキル基」における「置換されていてもよいアミノ基」としては、環Bで示される「置換されていてもよい芳香環」における芳香環が有していてもよい置換基としての「置換されていてもよいアミノ基」と同様の基等が挙げられる。
RまたはR’で示される「置換されていてもよい窒素含有複素環基で置換された低級アルキル基」における「置換されていてもよい窒素含有複素環基」としては、環Aで示される「置換されていてもよい窒素含有複素環」から誘導される基等が挙げられる。
RまたはR’で示される「置換されていてもよい窒素含有複素環基」としては、環Aで示される「置換されていてもよい窒素含有複素環」から誘導される基等が挙げられる。
RとR’が互いに結合して形成する「置換されていてもよい窒素含有複素環」としては、環Aで示される「置換されていてもよい窒素含有複素環」と同様の環等が挙げられる。
具体的には、Rとしては、
1)アミノ低級アルキル基、
2)N−(置換されていてもよい低級アルカノイル)アミノ−低級アルキル基、
3)N−(置換されていてもよい低級アルコキシ−カルボニル)アミノ−低級アルキル基、
4)N−(置換されていてもよい低級アルキル)アミノ−低級アルキル基、
5)N,N−ジ(置換されていてもよい低級アルキル)アミノ−低級アルキル基、
6)N−(置換されていてもよい低級アルカノイル)−N−(置換されていてもよい低級アルキル)アミノ−低級アルキル基、
7)N−(置換されていてもよい低級アルコキシ−カルボニル)−N−(置換されていてもよい低級アルキル)アミノ−低級アルキル基、
8)N−(置換されていてもよい複素環)アミノ−低級アルキル基、
9)置換されていてもよい窒素含有複素環−低級アルキル基、
10)置換されていてもよい窒素含有複素環基
等が挙げられ、
R’としては、水素原子、低級アルキル基等が挙げられ、あるいは
RとR’は、互いに結合して置換されていてもよい窒素含有複素環(好ましくは、置換されていてもよい4ないし8員窒素含有単環式非芳香族複素環(好ましくは、それぞれ置換されていてもよいアゼチジン、ピロリジン、ピペリジン、アゼパン、アゾカン等))を形成する。
より具体的には、Rとしては、
1)アミノ低級アルキル基、
2)N−(置換されていてもよい低級アルカノイル)アミノ−低級アルキル基
(該低級アルカノイルは、ハロゲン原子等で置換されていてもよい)、
3)N−(低級アルコキシ−カルボニル)アミノ−低級アルキル基、
4)N−(低級アルキル)アミノ−低級アルキル基、
5)N−(置換されていてもよいC6-12アリール−低級アルキル)アミノ−低級アルキル基
(該C6-12アリールは、ハロゲン原子、低級アルコキシ基等で置換されていてもよい)、
6)N−(C3-10シクロアルキル−低級アルキル)アミノ−低級アルキル基、
7)N−(置換されていてもよい複素環−低級アルキル)アミノ−低級アルキル基
(該複素環は、例えば、ピリジル、テトラヒドロフラニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピロリジニル、モルホリニル等であり、これらはそれぞれ低級アルキル基等で置換されていてもよい)、
8)N−(ヒドロキシ基、低級アルコキシ基、C6-12アリールオキシ基、C6-12アリール−低級アルコキシ基、低級アルキルスルホニル基、C6-12アリールスルホニル基およびC6-12アリール−低級アルキルスルホニル基から選ばれる基、並びに置換されていてもよい複素環基で置換された低級アルキル)アミノ−低級アルキル基
(該複素環基は、例えば、ピリジル、テトラヒドロフラニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピロリジニル、モルホリニル等であり、これらはそれぞれ低級アルキル基等で置換されていてもよい)、
9)N−(ヒドロキシ基、低級アルコキシ基、C6-12アリールオキシ基、C6-12アリール−低級アルコキシ基、低級アルキルスルホニル基、C6-12アリールスルホニル基およびC6-12アリール−低級アルキルスルホニル基から選ばれる基で置換された低級アルキル)アミノ−低級アルキル基、
10)N−(モノまたはジ低級アルキルアミノ−低級アルキル)アミノ−低級アルキル基、
11)N,N−ジ(低級アルキル)アミノ−低級アルキル基、
12)N−(C6-12アリール−低級アルキル)−N−(低級アルキル)アミノ−低級アルキル基、
13)N,N−ジ(C6-12アリール−低級アルキル)アミノ−低級アルキル基、
14)N−(低級アルコキシ−カルボニル)−N−(C6-12アリール−低級アルキル)アミノ−低級アルキル基、
15)N−(置換されていてもよい複素環)アミノ−低級アルキル基
(該複素環は、例えば、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、イミダゾリジニル、オキサゾリジニル、チアゾリジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、テトラヒドロ−2H−チオピラニル等であり、これらはそれぞれ、オキソ基、チオキソ基、低級アルカノイル基、低級アルキルスルホニル基、C6-12アリールスルホニル基、ヒドロキシ基、低級アルコキシ−カルボニル基、低級アルキルチオ基、置換されていてもよい複素環基、C3-10シクロアルキル基、置換されていてもよいC6-12アリール基、置換されていてもよいアミノ基、ニトロ基、シアノ基等で置換されていてもよい)、
16)置換されていてもよい窒素含有複素環−低級アルキル基
(該窒素含有複素環は、例えば、ピリジル、イミダゾ〔1,2−a〕ピリジル、テトラヒドロイミダゾ〔1,2−a〕ピリジル、モルホリニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、テトラヒドロイソキノリル等であり、これらはそれぞれ低級アルキル基、C6-12アリール基等で置換されていてもよい)、
17)置換されていてもよい窒素含有複素環基
(該窒素含有複素環基は、例えば、ピペリジニル等であり、低級アルコキシカルボニル基等で置換されていてもよい)
等が挙げられ、
R’としては、水素原子、低級アルキル基等が挙げられ、あるいは
RとR’は、互いに結合して置換されていてもよい窒素含有複素環を形成する
(該窒素含有複素環は、例えば、アゼチジン、ピロリジン、ピペリジン、アゼパン、アゾカン等の4ないし8員窒素含有単環式非芳香族複素環であり、これらはそれぞれ、低級アルコキシカルボニル基、置換されていてもよい低級アルキル基
(該低級アルキル基は、
(i) ヒドロキシ基;
(ii) カルボキシル基;
(iii) 低級アルコキシ−カルボニル基;
(iv) 低級アルカノイル基;
(v) ハロゲン原子;
(vi) 低級アルキルチオ基;
(vii) 置換されていてもよい複素環基(該複素環基は、例えば、ピラゾリル、ピロリル、テトラヒドロフラニル、フリル、ピリジル、ジヒドロベンズオキサジニル、チアゾリル、ベンゾジオキソリル、キノリル、インドリル等であり、これらはそれぞれ、
(a) ヒドロキシ基、
(b) カルボキシル基、
(c) 低級アルコキシ−カルボニル基、
(d) 低級アルキルチオ基、
(e) 低級アルコキシ基、
(f) アミノ基、
(g) 置換されていてもよい低級アルキル基(該低級アルキル基は、ヒドロキシ基、カルボキシル基、低級アルコキシ−カルボニル基等で置換されていてもよい)
等で置換されていてもよい);
(viii) C3-10シクロアルキル基;
(ix) 置換されていてもよいC6-12アリール基(該C6-12アリール基は、
(a) ヒドロキシ基、
(b) カルボキシル基、
(c) 置換されていてもよい低級アルコキシ基(該低級アルコキシ基は、ハロゲン原子、カルボキシル基、低級アルコキシ−カルボニル基等で置換されていてもよい)、
(d) 置換されていてもよい複素環基(該複素環基は、例えば、ピペラジニル等であり、低級アルキル基等で置換されていてもよい)、
(e) 置換されていてもよいアミノ基(該アミノ基は、低級アルキル基、C1-6アルカノイル基等で置換されていてもよい)、
(f) シアノ基
等で置換されていてもよい)
等で置換されていてもよい)
等で置換されていてもよい。
好ましくは、Rが、
1)アミノ低級アルキル基、
2)N−(置換されていてもよい低級アルキル)アミノ−低級アルキル基、
3)N,N−ジ(置換されていてもよい低級アルキル)アミノ−低級アルキル基、
4)N−(置換されていてもよい複素環)アミノ−低級アルキル基、
5)置換されていてもよい窒素含有複素環−低級アルキル基
等であり、
R’が、水素原子、低級アルキル基等であるか、あるいは、
RとR’が、互いに結合して置換されていてもよい窒素含有複素環(好ましくは、置換されていてもよい4ないし8員窒素含有単環式非芳香族複素環(好ましくは、それぞれ置換されていてもよいアゼチジン、ピロリジン、ピペリジン、アゼパン、アゾカン等))を形成する。
より好ましくは、Rが、
1)アミノ低級アルキル基、
2)N−(低級アルキル)アミノ−低級アルキル基、
3)N−(置換されていてもよいC6-12アリール−低級アルキル)アミノ−低級アルキル基
(該C6-12アリールは、ハロゲン原子、低級アルコキシ基等で置換されていてもよい)、
4)N−(C3-10シクロアルキル−低級アルキル)アミノ−低級アルキル基、
5)N−(置換されていてもよい複素環−低級アルキル)アミノ−低級アルキル基
(該複素環は、例えば、ピリジル、テトラヒドロフラニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピロリジニル、モルホリニル等であり、これらはそれぞれ低級アルキル基等で置換されていてもよい)、
6)N−(ヒドロキシ基、低級アルコキシ基、C6-12アリールオキシ基、C6-12アリール−低級アルコキシ基、低級アルキルスルホニル基、C6-12アリールスルホニル基およびC6-12アリール−低級アルキルスルホニル基から選ばれる基、並びに置換されていてもよい複素環基で置換された低級アルキル)アミノ−低級アルキル基
(該複素環基は、例えば、ピリジル、テトラヒドロフラニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピロリジニル、モルホリニル等であり、これらはそれぞれ低級アルキル基等で置換されていてもよい)、
7)N−(ヒドロキシ基、低級アルコキシ基、C6-12アリールオキシ基、C6-12アリール−低級アルコキシ基、低級アルキルスルホニル基、C6-12アリールスルホニル基およびC6-12アリール−低級アルキルスルホニル基から選ばれる基で置換された低級アルキル)アミノ−低級アルキル基、
8)N−(モノまたはジ低級アルキルアミノ−低級アルキル)アミノ−低級アルキル基、
9)N,N−ジ(低級アルキル)アミノ−低級アルキル基、
10)N,N−ジ(C6-12アリール−低級アルキル)アミノ−低級アルキル基、
11)N−(置換されていてもよい複素環)アミノ−低級アルキル基
(該複素環は、例えば、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、イミダゾリジニル、オキサゾリジニル、チアゾリジニル、モルホリニル、チオモルホリニル、テトラヒドロ−2H−チオピラニル等であり、これらはそれぞれ、オキソ基、チオキソ基、低級アルカノイル基、低級アルキルスルホニル基、C6-12アリールスルホニル基、ヒドロキシ基、低級アルコキシ−カルボニル基、低級アルキルチオ基、置換されていてもよい複素環基、C3-10シクロアルキル基、置換されていてもよいC6-12アリール基、置換されていてもよいアミノ基、ニトロ基、シアノ基等で置換されていてもよい)、
12)置換されていてもよい窒素含有複素環−低級アルキル基
(該窒素含有複素環は、例えば、ピリジル、イミダゾ〔1,2−a〕ピリジル、テトラヒドロイミダゾ〔1,2−a〕ピリジル、モルホリニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、テトラヒドロイソキノリル等であり、これらはそれぞれ低級アルキル基、C6-12アリール基等で置換されていてもよい)、
等であり、
R’が、水素原子、低級アルキル基(好ましくはC1-4アルキル基)等であるか、あるいは
RとR’が、互いに結合して置換されていてもよい窒素含有複素環を形成する
(該窒素含有複素環は、例えば、アゼチジン、ピロリジン、ピペリジン、アゼパン、アゾカン等の4ないし8員窒素含有単環式非芳香族複素環であり、これらはそれぞれ、低級アルコキシカルボニル基、置換されていてもよい低級アルキル基
(該低級アルキル基は、
(i) ヒドロキシ基;
(ii) カルボキシル基;
(iii) 低級アルコキシ−カルボニル基;
(iv) 低級アルカノイル基;
(v) ハロゲン原子;
(vi) 低級アルキルチオ基;
(vii) 置換されていてもよい複素環基(該複素環基は、例えば、ピラゾリル、ピロリル、テトラヒドロフラニル、フリル、ピリジル、ジヒドロベンズオキサジニル、チアゾリル、ベンゾジオキソリル、キノリル、インドリル等であり、これらはそれぞれ、
(a) ヒドロキシ基、
(b) カルボキシル基、
(c) 低級アルコキシ−カルボニル基、
(d) 低級アルキルチオ基、
(e) 低級アルコキシ基、
(f) アミノ基、
(g) 置換されていてもよい低級アルキル基(該低級アルキル基は、ヒドロキシ基、カルボキシル基、低級アルコキシ−カルボニル基等で置換されていてもよい)
等で置換されていてもよい);
(viii) C3-10シクロアルキル基;
(ix) 置換されていてもよいC6-12アリール基(該C6-12アリール基は、
(a) ヒドロキシ基、
(b) カルボキシル基、
(c) 置換されていてもよい低級アルコキシ基(該低級アルコキシ基は、ハロゲン原子、カルボキシル基、低級アルコキシ−カルボニル基等で置換されていてもよい)、
(d) 置換されていてもよい複素環基(該複素環基は、例えば、ピペラジニル等であり、低級アルキル基等で置換されていてもよい)、
(e) 置換されていてもよいアミノ基(該アミノ基は、低級アルキル基、C1-6アルカノイル基等で置換されていてもよい)、
(f) シアノ基
等で置換されていてもよい)
等で置換されていてもよい)
等で置換されていてもよい。
特に好ましくは、Rが、
1)アミノ低級アルキル基、
2)N−(低級アルキル)アミノ−低級アルキル基、
3)N−(置換されていてもよいフェニル−低級アルキル)アミノ−低級アルキル基
(該フェニルは、ハロゲン原子、低級アルコキシ基等で置換されていてもよい)、
4)N−(C3-10シクロアルキル−低級アルキル)アミノ−低級アルキル基、
5)N−(それぞれ置換されていてもよい、ピリジル、テトラヒドロフラニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピロリジニルおよびモルホリニルから選ばれる複素環−低級アルキル)アミノ−低級アルキル基
(該複素環は、それぞれ低級アルキル基等で置換されていてもよい)、
6)N−(ヒドロキシ基、低級アルコキシ基、C6-12アリールオキシ基、C6-12アリール−低級アルコキシ基、低級アルキルスルホニル基、C6-12アリールスルホニル基およびC6-12アリール−低級アルキルスルホニル基から選ばれる基、並びにそれぞれ置換されていてもよい、ピリジル、テトラヒドロフラニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピロリジニルおよびモルホリニルから選ばれる複素環基で置換された低級アルキル)アミノ−低級アルキル基
(該複素環基は、それぞれ低級アルキル基等で置換されていてもよい)、
7)N−(ヒドロキシ基、低級アルコキシ基、C6-12アリールオキシ基、C6-12アリール−低級アルコキシ基、低級アルキルスルホニル基、C6-12アリールスルホニル基およびC6-12アリール−低級アルキルスルホニル基から選ばれる基で置換された低級アルキル)アミノ−低級アルキル基、
8)N−(モノまたはジ低級アルキルアミノ低級アルキル)アミノ−低級アルキル基、
9)N,N−ジ(低級アルキル)アミノ−低級アルキル基、
10)N,N−ジ(フェニル−低級アルキル)アミノ−低級アルキル基、
11)N−(それぞれ置換されていてもよい、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、イミダゾリジニル、オキサゾリジニル、チアゾリジニル、モルホリニル、チオモルホリニルおよびテトラヒドロ−2H−チオピラニルから選ばれる複素環)アミノ−低級アルキル基
(該複素環は、それぞれオキソ基、チオキソ基、低級アルカノイル基、低級アルキルスルホニル基、C6-12アリールスルホニル基、ヒドロキシ基、低級アルコキシ−カルボニル基、低級アルキルチオ基、置換されていてもよい複素環基、C3-10シクロアルキル基、置換されていてもよいC6-12アリール基、置換されていてもよいアミノ基、ニトロ基、シアノ基等で置換されていてもよい)、
12)(それぞれ置換されていてもよい、ピリジル、イミダゾ〔1,2−a〕ピリジル、テトラヒドロイミダゾ〔1,2−a〕ピリジル、モルホリニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニルおよびテトラヒドロイソキノリルから選ばれる窒素含有複素環)−低級アルキル基
(該窒素含有複素環は、それぞれ低級アルキル基、C6-12アリール基等で置換されていてもよい)
等であり、
R’が、水素原子、C1-4アルキル基等であるか(好ましくは水素原子)、あるいは
RとR’が、互いに結合して置換されていてもよい窒素含有複素環を形成する
(該窒素含有複素環は、アゼチジン、ピロリジン、ピペリジン、アゼパンおよびアゾカンから選ばれる4ないし8員窒素含有単環式非芳香族複素環であり、これらはそれぞれ、低級アルコキシカルボニル基、置換されていてもよい低級アルキル基
(該低級アルキル基は、
(i) ヒドロキシ基;
(ii) カルボキシル基;
(iii) 低級アルコキシ−カルボニル基;
(iv) 低級アルカノイル基;
(v) ハロゲン原子;
(vi) 低級アルキルチオ基;
(vii) それぞれ置換されていてもよい、ピラゾリル、ピロリル、テトラヒドロフラニル、フリル、ピリジル、ジヒドロベンズオキサジニル、チアゾリル、ベンゾジオキソリル、キノリルおよびインドリルから選ばれる複素環基(該複素環基は、それぞれ、
(a) ヒドロキシ基、
(b) カルボキシル基、
(c) 低級アルコキシ−カルボニル基、
(d) 低級アルキルチオ基、
(e) 低級アルコキシ基、
(f) アミノ基、
(g) 置換されていてもよい低級アルキル基(該低級アルキル基は、ヒドロキシ基、カルボキシル基、低級アルコキシ−カルボニル基等で置換されていてもよい)
等で置換されていてもよい);
(viii) C3-10シクロアルキル基;
(ix) 置換されていてもよいC6-12アリール基(該C6-12アリール基は、
(a) ヒドロキシ基、
(b) カルボキシル基、
(c) 置換されていてもよい低級アルコキシ基(該低級アルコキシ基は、ハロゲン原子、カルボキシル基、低級アルコキシ−カルボニル基等で置換されていてもよい)、
(d) 置換されていてもよい複素環基(該複素環基は、ピペラジニル等であり、低級アルキル基等で置換されていてもよい)、
(e) 置換されていてもよいアミノ基(該アミノ基は、低級アルキル基、C1-6アルカノイル基等で置換されていてもよい)、
(f) シアノ基
等で置換されていてもよい)
等で置換されていてもよい)
等で置換されていてもよい。
最も好ましくは、Rが、
1)アミノ低級アルキル基、
2)N−(低級アルキル)アミノ−低級アルキル基、
3)N−(置換されていてもよいフェニル−低級アルキル)アミノ−低級アルキル基
(該フェニルは、ハロゲン原子、低級アルコキシ基等で置換されていてもよい)、
4)N−(C3-10シクロアルキル−低級アルキル)アミノ−低級アルキル基、
5)N−(それぞれ置換されていてもよい、ピリジル、テトラヒドロフラニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピロリジニルおよびモルホリニルから選ばれる複素環−低級アルキル)アミノ−低級アルキル基
(該複素環は、それぞれ低級アルキル基等で置換されていてもよい)、
6)N−(ヒドロキシ基、低級アルコキシ基、C6-12アリールオキシ基、C6-12アリール−低級アルコキシ基、低級アルキルスルホニル基、C6-12アリールスルホニル基およびC6-12アリール−低級アルキルスルホニル基から選ばれる基、並びにそれぞれ置換されていてもよい、ピリジル、テトラヒドロフラニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピロリジニルおよびモルホリニルから選ばれる複素環基で置換された低級アルキル)アミノ−低級アルキル基
(該複素環基は、それぞれ低級アルキル基等で置換されていてもよい)、
7)N−(ヒドロキシ基、低級アルコキシ基、C6-12アリールオキシ基、C6-12アリール−低級アルコキシ基、低級アルキルスルホニル基、C6-12アリールスルホニル基およびC6-12アリール−低級アルキルスルホニル基から選ばれる基で置換された低級アルキル)アミノ−低級アルキル基、
8)N−(モノまたはジ低級アルキルアミノ低級アルキル)アミノ−低級アルキル基、
9)N,N−ジ(フェニル−低級アルキル)アミノ−低級アルキル基、
等であり、
R’が、水素原子、C1-4アルキル基等であるか(好ましくは水素原子)、あるいは
RとR’が、互いに結合して置換されていてもよい窒素含有複素環を形成する
(該窒素含有複素環は、アゼチジン、ピロリジン、ピペリジン、アゼパンおよびアゾカンから選ばれる4ないし8員窒素含有単環式非芳香族複素環であり、これらはそれぞれ、低級アルコキシカルボニル基、置換されていてもよい低級アルキル基
(該低級アルキル基は、
(i) ヒドロキシ基;
(ii) カルボキシル基;
(iii) 低級アルコキシ−カルボニル基;
(iv) 低級アルカノイル基;
(v) ハロゲン原子;
(vi) 低級アルキルチオ基;
(vii) それぞれ置換されていてもよい、ピラゾリル、ピロリル、テトラヒドロフラニル、フリル、ピリジル、ジヒドロベンズオキサジニル、チアゾリル、ベンゾジオキソリル、キノリルおよびインドリルから選ばれる複素環基(該複素環基は、それぞれ、
(a) ヒドロキシ基、
(b) カルボキシル基、
(c) 低級アルコキシ−カルボニル基、
(d) 低級アルキルチオ基、
(e) 低級アルコキシ基、
(f) アミノ基、
(g) 置換されていてもよい低級アルキル基(該低級アルキル基は、ヒドロキシ基、カルボキシル基、低級アルコキシ−カルボニル基等で置換されていてもよい)
等で置換されていてもよい);
(viii) C3-10シクロアルキル基;
(ix) 置換されていてもよいC6-12アリール基(該C6-12アリール基は、
(a) ヒドロキシ基、
(b) カルボキシル基、
(c) 置換されていてもよい低級アルコキシ基(該低級アルコキシ基は、ハロゲン原子、カルボキシル基、低級アルコキシ−カルボニル基等で置換されていてもよい)、
(d) 置換されていてもよい複素環基(該複素環基は、ピペラジニル等であり、低級アルキル基等で置換されていてもよい)、
(e) 置換されていてもよいアミノ基(該アミノ基は、低級アルキル基、C1-6アルカノイル基等で置換されていてもよい)、
(f) シアノ基
等で置換されていてもよい)
等で置換されていてもよい)
等で置換されていてもよい。
本発明における式(I)で表される化合物としては、例えば、以下の化合物等が好ましい。
[化合物A−1]
Rが、
1)アミノ低級アルキル基、
2)N−(置換されていてもよい低級アルカノイル)アミノ−低級アルキル基、
3)N−(置換されていてもよい低級アルコキシ−カルボニル)アミノ−低級アルキル基、
4)N−(置換されていてもよい低級アルキル)アミノ−低級アルキル基、
5)N,N−ジ(置換されていてもよい低級アルキル)アミノ−低級アルキル基、
6)N−(置換されていてもよい低級アルカノイル)−N−(置換されていてもよい低級アルキル)アミノ−低級アルキル基、
7)N−(置換されていてもよい低級アルコキシ−カルボニル)−N−(置換されていてもよい低級アルキル)アミノ−低級アルキル基、
8)N−(置換されていてもよい複素環)アミノ−低級アルキル基、
9)置換されていてもよい窒素含有複素環−低級アルキル基、または
10)置換されていてもよい窒素含有複素環基
であり、
R’が、水素原子または低級アルキル基であるか、あるいは
RとR’が、互いに結合して置換されていてもよい窒素含有複素環を形成し;
環Aが、ハロゲン原子、モノ−またはジ−C1-6アルキルアミノ基、ハロゲン化されていてもよいベンゾイルアミノ基およびモノ−またはジ−C1-6アルキル−カルバモイル基から選ばれる基で置換されていてもよいピリジン環であり;
環Bが、ハロゲン原子、アミノ基(該アミノ基は、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル、C1-6アルコキシ−カルボニルおよびモノ−またはジ−C1-6アルキル−カルバモイルから選ばれる基で置換されていてもよい)およびヒドロキシ基(該ヒドロキシ基は、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキルで置換されていてもよい)から選ばれる基で置換されていてもよいベンゼン環であり;
Xが、Nであり;
Yが、水素原子、置換されていてもよいC1-6アルキル基またはハロゲン化されていてもよいC2-8アルカノイル基;
である化合物。
[化合物B−1]
Rが、
1)アミノ低級アルキル基、
2)N−(置換されていてもよい低級アルカノイル)アミノ−低級アルキル基
(該低級アルカノイルは、ハロゲン原子等で置換されていてもよい)、
3)N−(低級アルコキシ−カルボニル)アミノ−低級アルキル基、
4)N−(低級アルキル)アミノ−低級アルキル基、
5)N−(置換されていてもよいC6-12アリール−低級アルキル)アミノ−低級アルキル基
(該C6-12アリールは、ハロゲン原子および低級アルコキシ基から選ばれる基で置換されていてもよい)、
6)N−(C3-10シクロアルキル−低級アルキル)アミノ−低級アルキル基、
7)N−(置換されていてもよい複素環−低級アルキル)アミノ−低級アルキル基
(該複素環は、ピリジル、テトラヒドロフラニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピロリジニルおよびモルホリニルから選ばれる複素環であり、これらはそれぞれ低級アルキル基で置換されていてもよい)、
8)N−(ヒドロキシ基、低級アルコキシ基、C6-12アリールオキシ基、C6-12アリール−低級アルコキシ基、低級アルキルスルホニル基、C6-12アリールスルホニル基およびC6-12アリール−低級アルキルスルホニル基から選ばれる基、並びに置換されていてもよい複素環基で置換された低級アルキル)アミノ−低級アルキル基
(該複素環基は、ピリジル、テトラヒドロフラニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピロリジニルおよびモルホリニルから選ばれる複素環基であり、これらはそれぞれ低級アルキル基で置換されていてもよい)、
9)N−(ヒドロキシ基、低級アルコキシ基、C6-12アリールオキシ基、C6-12アリール−低級アルコキシ基、低級アルキルスルホニル基、C6-12アリールスルホニル基およびC6-12アリール−低級アルキルスルホニル基から選ばれる基で置換された低級アルキル)アミノ−低級アルキル基、
10)N−(モノまたはジ低級アルキルアミノ−低級アルキル)アミノ−低級アルキル基、
11)N,N−ジ(低級アルキル)アミノ−低級アルキル基、
12)N−(C6-12アリール−低級アルキル)−N−(低級アルキル)アミノ−低級アルキル基、
13)N−(低級アルコキシ−カルボニル)−N−(C6-12アリール−低級アルキル)アミノ−低級アルキル基、
14)N−(置換されていてもよい複素環)アミノ−低級アルキル基
(該複素環は、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、イミダゾリジニル、オキサゾリジニル、チアゾリジニル、モルホリニル、チオモルホリニルおよびテトラヒドロ−2H−チオピラニルから選ばれる複素環であり、これらはそれぞれ、オキソ基、チオキソ基、低級アルカノイル基、低級アルキルスルホニル基、C6-12アリールスルホニル基、ヒドロキシ基、低級アルコキシ−カルボニル基、低級アルキルチオ基、置換されていてもよい複素環基、C3-10シクロアルキル基、置換されていてもよいC6-12アリール基、置換されていてもよいアミノ基、ニトロ基およびシアノ基から選ばれる基で置換されていてもよい)、
15)置換されていてもよい窒素含有複素環−低級アルキル基
(該窒素含有複素環は、ピリジル、イミダゾ〔1,2−a〕ピリジル、テトラヒドロイミダゾ〔1,2−a〕ピリジル、モルホリニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニルおよびテトラヒドロイソキノリルから選ばれる窒素含有複素環であり、これらはそれぞれ低級アルキル基およびC6-12アリール基から選ばれる基で置換されていてもよい)、または
16)置換されていてもよい窒素含有複素環基
(該窒素含有複素環基は、ピペリジニルであり、低級アルコキシカルボニル基で置換されていてもよい)
であり、
R’が、水素原子または低級アルキル基であるか、あるいは
RとR’が、互いに結合して置換されていてもよい窒素含有複素環を形成し
(該窒素含有複素環は、アゼチジン、ピロリジン、ピペリジン、アゼパンおよびアゾカンから選ばれる4ないし8員窒素含有単環式非芳香族複素環であり、これらはそれぞれ、低級アルコキシカルボニル基および置換されていてもよい低級アルキル基
(該低級アルキル基は、
(i) ヒドロキシ基;
(ii) 低級アルコキシ−カルボニル基;
(iii) ハロゲン原子;
(iv) 低級アルキルチオ基;
(v) 置換されていてもよい複素環基(該複素環基は、ピラゾリル、ピロリル、テトラヒドロフラニル、フリル、ピリジル、ジヒドロベンズオキサジニル、チアゾリル、ベンゾジオキソリル、キノリルおよびインドリルから選ばれる複素環基であり、これらはそれぞれ、低級アルコキシ−カルボニル基、低級アルキルチオ基、低級アルコキシ基、アミノ基および置換されていてもよい低級アルキル基(該低級アルキル基はヒドロキシ基で置換されていてもよい)から選ばれる基で置換されていてもよい);
(vi) C3-10シクロアルキル基;および
(vii) 置換されていてもよいC6-12アリール基(該C6-12アリール基は、ハロゲン化されていてもよい低級アルコキシ基、置換されていてもよい複素環基(該複素環基は、ピペラジニルであり、低級アルキル基で置換されていてもよい)、ヒドロキシ基、置換されていてもよいアミノ基(該アミノ基は、低級アルキル基およびC1-6アルカノイル基から選ばれる基で置換されていてもよい)およびシアノ基から選ばれる基で置換されていてもよい)から選ばれる基で置換されていてもよい)
から選ばれる基で置換されていてもよい;
環Aが、ハロゲン原子、モノ−またはジ−C1-6アルキルアミノ基、ハロゲン化されていてもよいベンゾイルアミノ基およびモノ−またはジ−C1-6アルキル−カルバモイル基から選ばれる基で置換されていてもよいピリジン環であり;
環Bが、ハロゲン原子、アミノ基(該アミノ基は、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル、C1-6アルコキシ−カルボニルおよびモノ−またはジ−C1-6アルキル−カルバモイルから選ばれる基で置換されていてもよい)およびヒドロキシ基(該ヒドロキシ基は、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキルで置換されていてもよい)から選ばれる基で置換されていてもよいベンゼン環であり;
Xが、Nであり;
Yが、水素原子、置換されていてもよいC1-6アルキル基またはハロゲン化されていてもよいC2-8アルカノイル基;
である化合物。
[化合物C−1]
Rが、置換されたアミノ−低級(好ましくはC1-2)アルキル基
[好ましくは、
N−(置換されていてもよい低級アルカノイル)アミノ−低級(好ましくはC1-2)アルキル基、
N−(置換されていてもよい低級アルコキシ−カルボニル)アミノ−低級(好ましくはC1-2)アルキル基、
N−(置換されていてもよい低級アルキル)アミノ−低級(好ましくはC1-2)アルキル基、
N,N−ジ(置換されていてもよい低級アルキル)アミノ−低級(好ましくはC1-2)アルキル基、
N−(置換されていてもよい低級アルカノイル)−N−(置換されていてもよい低級アルキル)アミノ−低級(好ましくはC1-2)アルキル基、
N−(置換されていてもよい低級アルコキシ−カルボニル)−N−(置換されていてもよい低級アルキル)アミノ−低級(好ましくはC1-2)アルキル基、
N−(置換されていてもよい複素環)アミノ−低級(好ましくはC1-2)アルキル基等]
であり、
R’が、水素原子であるか、あるいは、
RとR’が、互いに結合して置換されていてもよい4ないし8員窒素含有単環式非芳香族複素環(好ましくは、それぞれ置換されていてもよいアゼチジン、ピロリジン、ピペリジン、アゼパン、アゾカン等)を形成し;
環Aが、置換されていてもよい5ないし6員窒素含有芳香族単環式複素環(好ましくは、それぞれ置換されていてもよいピリジン、ピリダジン、ピリミジン等)、置換されていてもよい8ないし12員窒素含有芳香族縮合複素環(好ましくは、それぞれ置換されていてもよいピロロピリジン、キノリン、イソキノリン、イミダゾピリジン、イミダゾピリミジン等)、または置換されていてもよい5ないし6員窒素含有単環式非芳香族複素環(好ましくは、それぞれ置換されていてもよいモルホリン、チオモルホリン等)であり;
環Bが、置換されていてもよいC6-12芳香族環状炭化水素(好ましくは、置換されていてもよいベンゼン)、または置換されていてもよい5ないし6員窒素含有芳香族単環式複素環(好ましくは、それぞれ置換されていてもよいピリジン、ピリダジン、ピリミジン等)であり;
Xが、NまたはC−R(式中、Rは、水素原子、ハロゲン原子、置換されていてもよい炭化水素基、置換されていてもよい複素環基、置換されていてもよいアミノ基、置換されていてもよいヒドロキシ基、ニトロ基、シアノ基、エステル化されていてもよいカルボキシル基、置換されていてもよいカルバモイル基、またはアシル基を示す。)であり;
Yが、水素原子;
である化合物。
[化合物A−2] Rが、
1)アミノ低級アルキル基、
2)N−(置換されていてもよい低級アルカノイル)アミノ−低級アルキル基、
3)N−(置換されていてもよい低級アルコキシ−カルボニル)アミノ−低級アルキル基、
4)N−(置換されていてもよい低級アルキル)アミノ−低級アルキル基、
5)N,N−ジ(置換されていてもよい低級アルキル)アミノ−低級アルキル基、
6)N−(置換されていてもよい低級アルカノイル)−N−(置換されていてもよい低級アルキル)アミノ−低級アルキル基、
7)N−(置換されていてもよい低級アルコキシ−カルボニル)−N−(置換されていてもよい低級アルキル)アミノ−低級アルキル基、
8)N−(置換されていてもよい複素環)アミノ−低級アルキル基、
9)置換されていてもよい窒素含有複素環−低級アルキル基、または
10)置換されていてもよい窒素含有複素環基
であり、
R’が、水素原子または低級アルキル基であるか、あるいは
RとR’が、互いに結合して置換されていてもよい窒素含有複素環を形成し;
環Aが、ハロゲン原子、モノ−またはジ−C1-6アルキルアミノ基、ハロゲン化されていてもよいベンゾイルアミノ基およびモノ−またはジ−C1-6アルキル−カルバモイル基から選ばれる基でそれぞれ置換されていてもよい、ピリジン環、ピリミジン環、チアジアゾール環またはモルホリン環であり;
環Bが、ハロゲン原子、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル基、アミノ基(該アミノ基は、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル、C1-6アルコキシ−カルボニルおよびモノ−またはジ−C1-6アルキル−カルバモイルから選ばれる基で置換されていてもよい)、ヒドロキシ基(該ヒドロキシ基は、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキルで置換されていてもよい)、メルカプト基(該メルカプト基は、フェニルで置換されていてもよいC1-6アルキルで置換されていてもよい)、C2-8アルカノイル基およびシアノ基から選ばれる基で置換されていてもよいベンゼン環であり;
Xが、Nであり;
Yが、水素原子、置換されていてもよいC1-6アルキル基またはハロゲン化されていてもよいC2-8アルカノイル基;
である化合物。
[化合物B−2]
Rが、
1)アミノ低級アルキル基、
2)N−(置換されていてもよい低級アルカノイル)アミノ−低級アルキル基
(該低級アルカノイルは、ハロゲン原子等で置換されていてもよい)、
3)N−(低級アルコキシ−カルボニル)アミノ−低級アルキル基、
4)N−(低級アルキル)アミノ−低級アルキル基、
5)N−(置換されていてもよいC6-12アリール−低級アルキル)アミノ−低級アルキル基
(該C6-12アリールは、ハロゲン原子および低級アルコキシ基から選ばれる基で置換されていてもよい)、
6)N−(C3-10シクロアルキル−低級アルキル)アミノ−低級アルキル基、
7)N−(置換されていてもよい複素環−低級アルキル)アミノ−低級アルキル基
(該複素環は、ピリジル、テトラヒドロフラニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピロリジニルおよびモルホリニルから選ばれる複素環であり、これらはそれぞれ低級アルキル基で置換されていてもよい)、
8)N−(ヒドロキシ基、低級アルコキシ基、C6-12アリールオキシ基、C6-12アリール−低級アルコキシ基、低級アルキルスルホニル基、C6-12アリールスルホニル基およびC6-12アリール−低級アルキルスルホニル基から選ばれる基、並びに置換されていてもよい複素環基で置換された低級アルキル)アミノ−低級アルキル基
(該複素環基は、ピリジル、テトラヒドロフラニル、ピリミジニル、ピラジニル、ピロリジニルおよびモルホリニルから選ばれる複素環基であり、これらはそれぞれ低級アルキル基で置換されていてもよい)、
9)N−(ヒドロキシ基、低級アルコキシ基、C6-12アリールオキシ基、C6-12アリール−低級アルコキシ基、低級アルキルスルホニル基、C6-12アリールスルホニル基およびC6-12アリール−低級アルキルスルホニル基から選ばれる基で置換された低級アルキル)アミノ−低級アルキル基、
10)N−(モノまたはジ低級アルキルアミノ−低級アルキル)アミノ−低級アルキル基、
11)N,N−ジ(低級アルキル)アミノ−低級アルキル基、
12)N−(C6-12アリール−低級アルキル)−N−(低級アルキル)アミノ−低級アルキル基、
13)N,N−ジ(C6-12アリール−低級アルキル)アミノ−低級アルキル基、
14)N−(低級アルコキシ−カルボニル)−N−(C6-12アリール−低級アルキル)アミノ−低級アルキル基、
15)N−(置換されていてもよい複素環)アミノ−低級アルキル基
(該複素環は、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニル、イミダゾリジニル、オキサゾリジニル、チアゾリジニル、モルホリニル、チオモルホリニルおよびテトラヒドロ−2H−チオピラニルから選ばれる複素環であり、これらはそれぞれ、オキソ基、チオキソ基、低級アルカノイル基、低級アルキルスルホニル基、C6-12アリールスルホニル基、ヒドロキシ基、低級アルコキシ−カルボニル基、低級アルキルチオ基、置換されていてもよい複素環基、C3-10シクロアルキル基、置換されていてもよいC6-12アリール基、置換されていてもよいアミノ基、ニトロ基およびシアノ基から選ばれる基で置換されていてもよい)、
16)置換されていてもよい窒素含有複素環−低級アルキル基
(該窒素含有複素環は、ピリジル、イミダゾ〔1,2−a〕ピリジル、テトラヒドロイミダゾ〔1,2−a〕ピリジル、モルホリニル、ピロリジニル、ピペリジニル、ピペラジニルおよびテトラヒドロイソキノリルから選ばれる窒素含有複素環であり、これらはそれぞれ低級アルキル基およびC6-12アリール基から選ばれる基で置換されていてもよい)、または
17)置換されていてもよい窒素含有複素環基
(該窒素含有複素環基は、ピペリジニルであり、低級アルコキシカルボニル基で置換されていてもよい)
であり、
R’が、水素原子または低級アルキル基であるか、あるいは
RとR’が、互いに結合して置換されていてもよい窒素含有複素環を形成し
(該窒素含有複素環は、アゼチジン、ピロリジン、ピペリジン、アゼパンおよびアゾカンから選ばれる4ないし8員窒素含有単環式非芳香族複素環であり、これらはそれぞれ、低級アルコキシカルボニル基および置換されていてもよい低級アルキル基
(該低級アルキル基は、
(i) ヒドロキシ基;
(ii) カルボキシル基;
(iii) 低級アルコキシ−カルボニル基;
(iv) 低級アルカノイル基;
(v) ハロゲン原子;
(vi) 低級アルキルチオ基;
(vii) 置換されていてもよい複素環基(該複素環基は、ピラゾリル、ピロリル、テトラヒドロフラニル、フリル、ピリジル、ジヒドロベンズオキサジニル、チアゾリル、ベンゾジオキソリル、キノリルおよびインドリルから選ばれる複素環基であり、これらはそれぞれ、
(a) ヒドロキシ基、
(b) カルボキシル基、
(c) 低級アルコキシ−カルボニル基、
(d) 低級アルキルチオ基、
(e) 低級アルコキシ基、
(f) アミノ基、および
(g) 置換されていてもよい低級アルキル基(該低級アルキル基は、ヒドロキシ基、カルボキシル基および低級アルコキシ−カルボニル基から選ばれる基で置換されていてもよい)
から選ばれる基で置換されていてもよい);
(viii) C3-10シクロアルキル基;および
(ix) 置換されていてもよいC6-12アリール基(該C6-12アリール基は、
(a) ヒドロキシ基、
(b) カルボキシル基、
(c) 置換されていてもよい低級アルコキシ基(該低級アルコキシ基は、ハロゲン原子、カルボキシル基および低級アルコキシ−カルボニル基から選ばれる基で置換されていてもよい)、
(d) 置換されていてもよい複素環基(該複素環基は、ピペラジニルであり、低級アルキル基で置換されていてもよい)、
(e) 置換されていてもよいアミノ基(該アミノ基は、低級アルキル基およびC1-6アルカノイル基から選ばれる基で置換されていてもよい)、および
(f) シアノ基
から選ばれる基で置換されていてもよい)
から選ばれる基で置換されていてもよい)
から選ばれる基で置換されていてもよい;
環Aが、ハロゲン原子、モノ−またはジ−C1-6アルキルアミノ基、ハロゲン化されていてもよいベンゾイルアミノ基およびモノ−またはジ−C1-6アルキル−カルバモイル基から選ばれる基でそれぞれ置換されていてもよい、ピリジン環、ピリミジン環、チアジアゾール環またはモルホリン環であり;
環Bが、ハロゲン原子、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル基、アミノ基(該アミノ基は、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキル、C1-6アルコキシ−カルボニルおよびモノ−またはジ−C1-6アルキル−カルバモイルから選ばれる基で置換されていてもよい)、ヒドロキシ基(該ヒドロキシ基は、ハロゲン化されていてもよいC1-6アルキルで置換されていてもよい)、メルカプト基(該メルカプト基は、フェニルで置換されていてもよいC1-6アルキルで置換されていてもよい)、C2-8アルカノイル基およびシアノ基から選ばれる基で置換されていてもよいベンゼン環であり;
Xが、Nであり;
Yが、水素原子、置換されていてもよいC1-6アルキル基またはハロゲン化されていてもよいC2-8アルカノイル基;
である化合物。
[化合物C−2]
Rが、置換されたアミノ−低級(好ましくはC1-2)アルキル基
[好ましくは、
N−(置換されていてもよい低級アルカノイル)アミノ−低級(好ましくはC1-2)アルキル基、
N−(置換されていてもよい低級アルコキシ−カルボニル)アミノ−低級(好ましくはC1-2)アルキル基、
N−(置換されていてもよい低級アルキル)アミノ−低級(好ましくはC1-2)アルキル基、
N,N−ジ(置換されていてもよい低級アルキル)アミノ−低級(好ましくはC1-2)アルキル基、
N−(置換されていてもよい低級アルカノイル)−N−(置換されていてもよい低級アルキル)アミノ−低級(好ましくはC1-2)アルキル基、
N−(置換されていてもよい低級アルコキシ−カルボニル)−N−(置換されていてもよい低級アルキル)アミノ−低級(好ましくはC1-2)アルキル基、
N−(置換されていてもよい複素環)アミノ−低級(好ましくはC1-2)アルキル基等]
であり、
R’が、水素原子であるか、あるいは、
RとR’が、互いに結合して置換されていてもよい4ないし8員窒素含有単環式非芳香族複素環(好ましくは、それぞれ置換されていてもよいアゼチジン、ピロリジン、ピペリジン、アゼパン、アゾカン等)を形成し;
環Aが、置換されていてもよい5ないし6員窒素含有芳香族単環式複素環(好ましくは、それぞれ置換されていてもよいピリジン、ピリダジン、ピリミジン、チアジアゾール等)、置換されていてもよい8ないし12員窒素含有芳香族縮合複素環(好ましくは、それぞれ置換されていてもよいピロロピリジン、キノリン、イソキノリン、イミダゾピリジン、イミダゾピリミジン等)、または置換されていてもよい5ないし6員窒素含有単環式非芳香族複素環(好ましくは、それぞれ置換されていてもよいモルホリン、チオモルホリン等)であり;
環Bが、置換されていてもよいC6-12芳香族環状炭化水素(好ましくは、置換されていてもよいベンゼン)、または置換されていてもよい5ないし6員窒素含有芳香族単環式複素環(好ましくは、それぞれ置換されていてもよいピリジン、ピリダジン、ピリミジン等)であり;
Xが、NまたはC−R(式中、Rは、水素原子、ハロゲン原子、置換されていてもよい炭化水素基、置換されていてもよい複素環基、置換されていてもよいアミノ基、置換されていてもよいヒドロキシ基、ニトロ基、シアノ基、エステル化されていてもよいカルボキシル基、置換されていてもよいカルバモイル基、またはアシル基を示す。)であり;
Yが、水素原子;
である化合物。
化合物(I)の塩としては、例えば、金属塩、アンモニウム塩、有機塩基との塩、無機酸との塩、有機酸との塩、塩基性または酸性アミノ酸との塩等が挙げられる。金属塩の好適な例としては、例えば、ナトリウム塩、カリウム塩等のアルカリ金属塩;カルシウム塩、マグネシウム塩、バリウム塩等のアルカリ土類金属塩;アルミニウム塩等が挙げられる。有機塩基との塩の好適な例としては、例えば、トリメチルアミン、トリエチルアミン、ピリジン、ピコリン、2,6−ルチジン、エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、トロメタミン[トリス(ヒドロキシメチル)メチルアミン]、t−ブチルアミン、シクロヘキシルアミン、ジシクロヘキシルアミン、N,N'−ジベンジルエチレンジアミン等との塩が挙げられる。無機酸との塩の好適な例としては、例えば、塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸等との塩が挙げられる。有機酸との塩の好適な例としては、例えば、ギ酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、フタル酸、フマル酸、シュウ酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、リンゴ酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸等との塩が挙げられる。塩基性アミノ酸との塩の好適な例としては、例えば、アルギニン、リジン、オルニチン等との塩が挙げられ、酸性アミノ酸との塩の好適な例としては、例えば、アスパラギン酸、グルタミン酸等との塩が挙げられる。
このうち、薬学的に許容し得る塩が好ましい。例えば、化合物内に酸性官能基を有する場合にはアルカリ金属塩(例、ナトリウム塩、カリウム塩等)、アルカリ土類金属塩(例、カルシウム塩、マグネシウム塩、バリウム塩等)等の無機塩、アンモニウム塩等、また、化合物内に塩基性官能基を有する場合には、例えば、塩酸、臭化水素酸、硝酸、硫酸、リン酸等の無機酸との塩、または酢酸、フタル酸、フマル酸、シュウ酸、酒石酸、マレイン酸、クエン酸、コハク酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸等の有機酸との塩が挙げられる。
化合物(I)の製造法について以下に述べる。
化合物(I)は、例えば、以下の反応式で示される方法またはこれに準じた方法等により得られる。
なお、式中の化合物(II)〜(IX)は、塩を形成している場合も含み、このような塩としては、例えば、化合物(I)の塩と同様のもの等が用いられる。
また、各工程で得られた化合物は、反応液のままか粗生成物として次の反応に用いることもできるが、常法に従って反応混合物から単離することもでき、再結晶、蒸留、クロマトグラフィー等の分離手段により容易に精製することができる。
以下にその反応式の略図を示すが、略図中の化合物の各記号は前記と同意義を示す。
Figure 2007112789
Figure 2007112789
Figure 2007112789
Figure 2007112789
[方法A]
化合物(I)において、XがNである場合、方法Aに示されるように、式:
Figure 2007112789
[式中、Zは、シアノ基、またはイミド酸の反応性誘導体(例えば、イミド酸エステル、イミドアミド等)となる基を示し、他の記号は前記と同意義を示す。]で表される化合物(II)またはその塩と、式:
Figure 2007112789
[式中、Lは、O、SまたはNHを示し、他の各記号は前記と同意義を示す。]で表される化合物(III)またはその塩を反応させることによって、化合物(Ia)を製造することができる。
本反応は、一般に溶媒中で行われ、反応を阻害しない溶媒が適宜選択される。このような溶媒としては、例えば、アルコール類(例、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、tert−ブタノール等)、エーテル類(例、ジオキサン、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、tert−ブチルメチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、エチレングリコール−ジメチルエーテル等)、エステル類(例、ギ酸エチル、酢酸エチル、酢酸n−ブチル等)、カルボン酸類(例、ギ酸、酢酸、プロピオン酸等)、ハロゲン化炭化水素類(例、ジクロロメタン、クロロホルム、四塩化炭素、トリクロロエチレン、1,2−ジクロロエタン、クロロベンゼン等)、炭化水素類(例、n−ヘキサン、ベンゼン、トルエン等)、アミド類(例、ホルムアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等)、ケトン類(例、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等)、ニトリル類(例、アセトニトリル、プロピオニトリル等)、ジメチルスルホキシド、スルホラン、ヘキサメチルホスホルアミド、水等や、これらの混合溶媒が挙げられる。
本反応は、必要により塩基の存在下に行ってもよく、そのような塩基としては、例えば、水酸化リチウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カルシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等の無機塩基;ギ酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム等のC1−6脂肪酸のアルカリ金属塩;トリエチルアミン、トリ(n−プロピル)アミン、トリ(n−ブチル)アミン、ジイソプロピルエチルアミン、シクロヘキシルジメチルアミン、ピリジン、ルチジン、γ−コリジン、N,N−ジメチルアニリン、N−メチルピペリジン、N−メチルピロリジン、N−メチルモルホリン等の3級アミン等が挙げられる。
本反応では、化合物(III)1当量に対して、化合物(II)が0.5〜5当量、好ましくは0.8〜3当量、塩基が0〜5当量、好ましくは0〜3当量それぞれ用いられる。
反応温度は、−50〜200℃、好ましくは−20〜150℃である。
反応時間は、化合物(II)および(III)の種類、溶媒および塩基の種類、反応温度等により異なるが、通常、約1分間ないし約100時間、好ましくは約30分間ないし約48時間である。
[方法B]
化合物(I)において、XがNである場合、方法Bに示されるように、式:
Figure 2007112789
[式中、Lは、O、SまたはNHを示し、他の記号は前記と同意義を示す。]で表される化合物(IV)またはその塩と、式:
Figure 2007112789
[式中、Zは、シアノ基、またはイミド酸の反応性誘導体(例えば、イミド酸エステル、イミドアミド等)となる基を示し、他の記号は前記と同意義を示す。]で表される化合物(V)またはその塩を反応させることによって、化合物(Ia)を製造することもできる。
本反応は、一般に溶媒中で行われ、必要により塩基の存在下に行われる。本反応で用いる溶媒および塩基としては、前記した方法Aで述べた溶媒および塩基と同様のもの等がそれぞれ用いられる。
本反応では、化合物(V)1当量に対して、化合物(IV)が0.5〜5当量、好ましくは0.8〜3当量、塩基が0〜5当量、好ましくは0〜3当量それぞれ用いられる。
反応温度は、−50〜200℃、好ましくは−20〜150℃である。
反応時間は、化合物(IV)および(V)の種類、溶媒および塩基の種類、反応温度等により異なるが、通常、約1分間ないし約100時間、好ましくは約30分間ないし約48時間である。
[方法C]
化合物(I)において、XがC−R[式中、Rは前記と同義を示す。]である場合、方法Cに示されるように、式:
Figure 2007112789
[式中の各記号は前記と同意義を示す。]で表される化合物(VI)またはその塩と、式:
Figure 2007112789
[式中、nは0または1を示す。]で表される化合物(VII)またはその塩を反応させることによって、化合物(Ib)を製造することができる。
本反応は、一般に溶媒中で行われ、必要により塩基の存在下に行われる。本反応で用いる溶媒および塩基としては、前記した方法Aで述べた溶媒および塩基と同様のもの等がそれぞれ用いられる。
本反応では、化合物(VI)1当量に対して、化合物(VII)が1〜100当量、好ましくは1〜5当量、塩基が0〜10当量、好ましくは0〜5当量それぞれ用いられる。
反応温度は、−50〜150℃、好ましくは−20〜120℃である。
反応時間は、化合物(VI)および(VII)の種類、溶媒および塩基の種類、反応温度等により異なるが、通常、約1分間ないし約100時間、好ましくは約30分間ないし約48時間である。
[方法D]
化合物(I)において、XがNである場合、方法Dに示されるように、式:
Figure 2007112789
[式中の記号は前記と同意義を示す。]で表される化合物(IVa)またはその塩と、式:
Figure 2007112789
[式中、Zは、カルボキシル基、またはカルボン酸の反応性誘導体(例えば、カルボン酸エステル、カルボン酸ハライド等)となる基を示し、他の記号は前記と同意義を示す。]で表される化合物(VIII)またはその塩を反応させて、式:
Figure 2007112789
[式中の記号は前記と同意義を示す。]で表される化合物(IX)またはその塩を製造し、次いで分子内で閉環させることによって、化合物(Ia)を製造することもできる。
化合物(IX)を製造する反応は、一般に溶媒中で行われ、必要により塩基の存在下に行われる。本反応で用いる溶媒および塩基としては、前記した方法Aで述べた溶媒および塩基と同様のもの等がそれぞれ用いられる。
本反応では、化合物(VIII)1当量に対して、化合物(IVa)が0.5〜5当量、好ましくは0.8〜3当量、塩基が0〜5当量、好ましくは0〜3当量それぞれ用いられる。
反応温度は、−50〜200℃、好ましくは−20〜150℃である。
反応時間は、化合物(IVa)および(VIII)の種類、溶媒および塩基の種類、反応温度等により異なるが、通常、約1分間ないし約100時間、好ましくは約30分間ないし約48時間である。
化合物(IX)から化合物(Ia)を製造する反応は、一般に溶媒中で行われ、必要により酸の存在下に行われる。本反応で用いる溶媒としては、前記した方法Aで述べた溶媒と同様のもの等が用いられる。本反応で用いる酸としては、例えば、塩酸、臭化水素酸、過塩素酸、硫酸、硝酸、リン酸等の鉱酸;ギ酸、酢酸、プロピオン酸、トリフルオロ酢酸、トリクロロ酢酸、メタンスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、カンファースルホン酸等の有機酸;無水塩化亜鉛、無水塩化アルミニウム(AlCl)、無水塩化第二鉄、四塩化チタン(TiCl)、四塩化錫(SnCl)、五塩化アンチモン、塩化コバルト、塩化第二銅、三フッ化ホウ素エーテラート等のルイス酸等が挙げられる。
本反応では、化合物(IX)1当量に対して、酸が0〜100当量、好ましくは0〜20当量それぞれ用いられる。
反応温度は、0〜300℃、好ましくは80〜260℃である。
反応時間は、化合物(IX)の種類、溶媒および酸の種類、反応温度等により異なるが、通常、約10分間ないし約100時間、好ましくは約30分間ないし約48時間である。
化合物(I)はプロドラッグとして用いてもよい。化合物(I)のプロドラッグは、生体内における生理条件下で酵素や胃酸等による反応により化合物(I)に変換する化合物、すなわち酵素的に酸化、還元、加水分解等を起こして化合物(I)に変化する化合物、胃酸等により加水分解等を起こして化合物(I)に変化する化合物をいう。
化合物(I)のプロドラッグとしては、化合物(I)のアミノ基がアシル化、アルキル化またはりん酸化された化合物(例えば、化合物(I)のアミノ基がエイコサノイル化、アラニル化、ペンチルアミノカルボニル化、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メトキシカルボニル化、テトラヒドロフラニル化、ピロリジルメチル化、ピバロイルオキシメチル化またはtert−ブチル化された化合物);化合物(I)のヒドロキシル基がアシル化、アルキル化、りん酸化またはホウ酸化された化合物(例えば、化合物(I)のヒドロキシル基がアセチル化、パルミトイル化、プロパノイル化、ピバロイル化、スクシニル化、フマリル化、アラニル化またはジメチルアミノメチルカルボニル化された化合物);化合物(I)のカルボキシ基がエステル化またはアミド化された化合物(例えば、化合物(I)のカルボキシ基がエチルエステル化、フェニルエステル化、カルボキシメチルエステル化、ジメチルアミノメチルエステル化、ピバロイルオキシメチルエステル化、エトキシカルボニルオキシエチルエステル化、フタリジルエステル化、(5−メチル−2−オキソ−1,3−ジオキソレン−4−イル)メチルエステル化、シクロヘキシルオキシカルボニルエチルエステル化またはメチルアミド化された化合物);等が挙げられる。これらの化合物は自体公知の方法によって化合物(I)から製造することができる。
また、化合物(I)のプロドラッグは、広川書店1990年刊「医薬品の開発」第7巻分子設計163頁から198頁に記載されているような生理的条件で化合物(I)に変化するものであってもよい。
化合物(I)が、光学異性体、立体異性体、位置異性体、回転異性体等の異性体を有する場合には、いずれか一方の異性体も混合物も化合物(I)に包含される。例えば、化合物(I)に光学異性体が存在する場合には、ラセミ体から分割された光学異性体も化合物(I)に包含される。これらの異性体は、自体公知の合成手法、分離手法(濃縮、溶媒抽出、カラムクロマトグラフィー、再結晶等)によりそれぞれを単品として得ることができる。
化合物(I)は、結晶であってもよく、結晶形が単一であっても結晶形混合物であっても化合物(I)に包含される。結晶は、自体公知の結晶化法を適用して、結晶化することによって製造することができる。
化合物(I)は、溶媒和物(例えば、水和物等)であっても、無溶媒和物であってもよく、いずれも化合物(I)に包含される。
同位元素(例、3H, 14C, 35S,125I等)等で標識された化合物も、化合物(I)に包含される。
本発明の剤は、毒性(例えば、急性毒性、慢性毒性、遺伝毒性、生殖毒性、心毒性、薬物相互作用、癌原性等)が低く安全であり、GRK阻害作用、とりわけ強力なGRK2阻害作用を有するので、動物とりわけ哺乳動物 (例えば、ヒト、サル、ネコ、ブタ、ウマ、ウシ、マウス、ラット、モルモット、イヌ、ウサギ等)に対して、例えば、心疾患(心肥大、急性心不全およびうっ血性を含む慢性心不全、心筋症、狭心症、心筋炎、心房性および心室性不整脈、頻脈、心筋梗塞等)、心筋虚血、静脈機能不全、心筋梗塞後の心不全移行、高血圧症、肺性心、アテローム性を含む動脈硬化症(動脈瘤、冠動脈硬化症、脳動脈硬化症、末梢動脈硬化症等)、血管肥厚、インターベンション(経皮的冠動脈形成術、ステント留置、冠動脈内視鏡、血管内超音波、冠注血栓溶解療法等)後の血管肥厚または閉塞および臓器障害、バイパス手術後の血管再閉塞・再狭窄、人工心肺手術後の心機能低下、呼吸器疾患(かぜ症候群、肺炎、喘息、肺高血圧症、肺血栓・肺塞栓等)、骨疾患(骨折,再骨折,骨変形・変形脊椎症、骨肉腫、骨髄腫、骨形成不全、側弯症等の非代謝性骨疾患、骨欠損、骨粗鬆症,骨軟化症,くる病、線維性骨炎、腎性骨異栄養症、骨ペーチェット病,硬直性脊髄炎,慢性関節リウマチ,変形性膝関節炎およびそれらの類似疾患における関節組織の破壊等)、炎症性疾患(網膜症、腎症、神経障害、大血管障害等の糖尿病性合併症;慢性関節リウマチ、変形性関節炎、リウマチ様脊髄炎、骨膜炎等の関節炎;手術・外傷後の炎症;腫脹の緩解;咽頭炎;膀胱炎;肺炎;アトピー性皮膚炎;クローン病、潰瘍性大腸炎等の炎症性腸疾患;髄膜炎;炎症性眼疾患;肺炎、珪肺、肺サルコイドーシス、肺結核等の炎症性肺疾患等)、アレルギー疾患(アレルギー性鼻炎、結膜炎、消化管アレルギー、花粉症、アナフィラキシー等)、薬物依存、神経変性疾患(アルツハイマー病、パーキンソン病、筋萎縮性側索硬化症、エイズ脳症等)、中枢神経障害(脳出血および脳梗塞等の障害およびその後遺症・合併症、頭部外傷、脊椎損傷、脳浮腫、知覚機能障害、知覚機能異常、自律神経機能障害、自律神経機能異常、多発性硬化症等)、痴呆症、記憶障害、意識障害、健忘症、不安症状、緊張症状、不快精神状態、精神疾患(うつ病、てんかん、アルコール依存症等)、虚血性末梢循環障害、深部静脈血栓症、閉塞性末梢循環障害、閉塞性動脈硬化症、閉塞性血栓性血管炎、糖尿病(1型糖尿病、2型糖尿病、妊娠糖尿病等)、糖尿病性合併症(神経障害、腎症、網膜症、白内障、大血管障害、骨減少症、糖尿病性高浸透圧昏睡、感染症、糖尿病性壊疽、口腔乾燥症、聴覚の低下、脳血管障害、末梢血行障害等)、尿失禁、代謝・栄養障害(肥満症、高脂血症、高コレステロール血症、糖尿病、耐糖能異常、高尿酸血症、高カリウム血症、高ナトリウム血症、等)、インスリン抵抗性症候群、シンドロームX、内臓肥満症候群、男性または女性の性機能障害等の予防・治療等、ならびに G蛋白共役型受容体との関連が深い疾患、例えば、味覚障害、嗅覚障害、血圧日内変動異常、脳血管障害(無症候性脳血管障害、一過性脳虚血発作、脳卒中、脳血管性痴呆、高血圧性脳症、脳梗塞等)、脳浮腫、脳循環障害、脳血管障害の再発および後遺症(神経症候、精神症候、自覚症状、日常生活動作障害等)、腎疾患(腎炎、糸球体腎炎、糸球体硬化症、腎不全、血栓性微小血管症、糖尿病性ネフロパシー、ネフローゼ症候群、高血圧性腎硬化症、透析の合併症、放射線照射による腎症を含む臓器障害等)、移植後の赤血球増加症・高血圧・臓器障害・血管肥厚、移植後の拒絶反応、眼疾患(緑内障、高眼圧症等)、血栓症、多臓器不全、内皮機能障害、高血圧性耳鳴り、その他の循環器系疾患(虚血性脳循環障害、レイノー病、バージャー病等)、慢性閉塞性肺疾患、間質性肺炎、カリニ肺炎、膠原病(例、全身性エリテマトーデス、強皮症、多発動脈炎等)、肝臓疾患(慢性を含む肝炎、肝硬変等)、門脈圧亢進症、消化器疾患(胃炎、胃潰瘍、胃癌、胃手術後障害、消化不良、食道潰瘍、膵炎、大腸ポリープ、胆石症、痔疾患、食道や胃の静脈瘤破裂等)、血液・造血器疾患(赤血球増加症、血管性紫斑病、自己免疫性溶血性貧血、播種性血管内凝固症候群、多発性骨髄症等)、固形腫瘍、腫瘍(悪性黒色腫、悪性リンパ腫、消化器(例、胃、腸等)癌等)、癌およびそれに伴う悪液質、癌の転移、内分泌疾患(アジソン病、クッシング症候群、褐色細胞種、原発性アルドステロン症等)、クロイツフェルト−ヤコブ病、泌尿器・男性性器疾患(膀胱炎、前立腺肥大症、前立腺癌、性感染症等)、婦人科疾患(更年期障害、妊娠中毒、子宮内膜症、子宮筋腫、卵巣疾患、乳腺疾患、性感染症等)、環境・職業性因子による疾患(放射線障害、紫外線・赤外線・レーザー光線による障害、高山病等)、感染症(サイトメガルウイルス、インフルエンザウイルス、ヘルペスウイルス等のウイルス感染症、リケッチア感染症、細菌感染症等)、毒血症(敗血症、敗血症性ショック、内毒素性ショック、グラム陰性敗血症、トキシンショック症候群等)、耳鼻咽喉疾患(メヌエル症候群、耳鳴り、味覚障害、めまい、平衡障害、嚥下障害等)、皮膚疾患(ケロイド、血管腫、乾癬等)、透析低血圧、重症筋無力症、慢性疲労症候群等の全身疾患等の予防または治療に有用であり、中でも心不全等の予防または治療に使用することが望ましい。ここで、心不全の予防という概念には、心筋梗塞、狭心症発作、心臓バイパス術、血栓溶解療法および冠血管再建術後の予後の治療等が含まれ、また、心不全の治療という概念には、心不全の進展抑制や重症化抑制、あるいは重症心不全に対する非薬物療法 (大動脈内バルーンパンピング、補助人工心臓、バチスタ術、細胞移植、遺伝子治療、心臓移植等)施行時における心機能の維持等も含まれる。本発明の剤を心不全等の予防または治療に適用する際には、虚血性心疾患、心筋症、高血圧症等の原因疾患の違いや収縮不全、拡張不全等の症状の違いによらず、降圧、頻脈、腎血流低下等の副作用なしに短期間の投薬で心収縮性や心弛緩性の改善が得られることが期待され、更に、短期的な心機能の改善に加えて長期的な予後 (生存率改善、心事故率低下等)の改善が得られることが期待される。
本発明化合物は、単独で、または常法(例えば、日本薬局方記載の方法等)に従って、薬理学的に許容される担体を混合した医薬組成物、例えば、錠剤(糖衣錠、フィルムコーティング錠を含む)、散剤、顆粒剤、カプセル剤、液剤、乳剤、懸濁剤、注射剤、坐剤、徐放剤、貼布剤等として、経口的または非経口的(例、局所、直腸、静脈投与等)に安全に投与することができる。
本発明化合物の医薬組成物中の含有量は、組成物全体の約0.01ないし11重量%、好ましくは約2ないし85重量%である。
本発明化合物の投与量は、投与対象、投与ルート、疾患等によっても異なるが、例えば、心不全治療剤として、成人(体重約60kg)に対し、経口剤として投与する場合、有効成分である化合物(I)として約1ないし1000mg、好ましくは約3ないし300mg、さらに好ましくは約10ないし200mgであって、1日1ないし数回に分けて投与することができる。
また、本発明の化合物は、適宜、通常心不全治療に用いられる薬剤、例えば、ジギタリス、カテコラミン (例、ドブタミン、ドパミン、デノパミン、ザモテロール等)、β遮断薬 (ビソプロロール、カルベジロール等)、硝酸薬 (ニトログリセリン等)、ヒドララジン、Ca拮抗薬 (アムロジピン等)、ACE阻害薬 (エナラプリル等)、AII拮抗薬 (カンデサルタン等)、利尿薬 (フロセミド等)、PDE阻害薬 (ミルリノン等)、Ca感受性増加薬 (ピモベンダン等)、血栓溶解薬 (t-PA等)、抗凝固薬 (ヘパリン、ワルファリン等)、抗血小板薬 (アスピリン等)、抗不整脈薬 (アミオダロン等)、HMG-CoA還元酵素阻害薬 (アトロバスタ
チン、シンバスタチン等)、α遮断薬 (プラゾシン等)、心房利尿ペプチド、NEP阻害薬 (ファシドトリル等)、エンドセリン拮抗薬 (ボセンタン等)、アルドステロン拮抗薬 (スピロノラクトン等)、バソプレシン拮抗薬 (コニバプタン等)、マトリックスメタロプロテアーゼ阻害薬、等と併用して、あるいはこれらの医薬成分を適宜配合して使用することが出来る。更に、重症心不全に対する非薬物療法、例えば、補助循環法 (大動脈内バルーンパンピング、補助人工心臓等)、バチスタ術、心臓移植等と併用して使用することができる。
さらに、本発明の化合物を上記各疾患に適用する際に、生物製剤(例:抗体、ワクチン製剤等)と併用することも可能であり、また、遺伝子治療法等と組み合わせて、併用療法として適用することも可能である。抗体およびワクチン製剤としては、例えば、アンジオテンシンIIに対するワクチン製剤、CETPに対するワクチン製剤、CETP抗体、TNFα抗体や他のサイトカインに対する抗体、アミロイドβワクチン製剤、1型糖尿病ワクチン(Peptor社のDIAPEP-277等)等の他、サイトカイン、レニン・アンジオテンシン系酵素およびその産物に対する抗体あるいはワクチン製剤、血中脂質代謝に関与する酵素や蛋白に対する抗体あるいはワクチン製剤、血中の凝固・線溶系に関与する酵素や蛋白に関する抗体あるいはワクチン、糖代謝やインスリン抵抗性に関与する蛋白に対する抗体あるいはワクチン製剤等が挙げられる。また、遺伝子治療法としては、例えば、サイトカイン、レニン・アンジオテンシン系酵素およびその産物に関連する遺伝子を用いた治療法、β受容体やアデニレートサイクレース等のシグナル伝達系に関連する遺伝子を用いた治療法、βARKctやβアレスチン等 GRKと関連する遺伝子を用いた治療法、NFκBデコイ等のDNAデコイを用いる治療方法、アンチセンスを用いる治療方法、血中脂質代謝に関与する酵素や蛋白に関連する遺伝子(例えば、コレステロールまたはトリグリセリドまたはHDL-コレステロールまたは血中リン脂質の代謝、排泄、吸収に関連する遺伝子等)を用いた治療法、末梢血管閉塞症等を対象とした血管新生療法に関与する酵素や蛋白(例えば、HGF,VEGF等の増殖因子等)に関連する遺伝子を用いた治療法、糖代謝やインスリン抵抗性に関与する蛋白に関連する遺伝子を用いた治療法、TNF等のサイトカインに対するアンチセンス等が挙げられる。また、心臓再生、腎再生、膵再生、血管再生等各種臓器再生法や骨髄細胞(骨髄単核細胞、骨髄幹細胞等)や筋肉への分化能を有する他の細胞 (胚幹細胞、筋芽細胞等)の移植を利用した血管および心筋新生療法と併用することも可能である。
投与形態としては、例えば、(1)本発明化合物と併用薬物とを同時に製剤化して得られる単一の製剤の投与、(2)本発明化合物と併用薬物とを別々に製剤化して得られる2種の製剤の同一投与経路での同時投与、(3)本発明化合物と併用薬物とを別々に製剤化して得られる2種の製剤の同一投与経路での時間差をおいての投与、(4)本発明化合物と併用薬物とを別々に製剤化して得られる2種の製剤の異なる投与経路での同時投与、(5)本発明化合物と併用薬物とを別々に製剤化して得られる2種の製剤の異なる投与経路での時間差を
おいての投与(例えば、本発明化合物→併用薬物の順序での投与、あるいは逆の順序での投与)等が挙げられる。併用薬物の投与量は、臨床上用いられている用量を基準として適宜選択することができる。また、本発明化合物と併用薬物との配合比は、投与対象、投与ルート、対象疾患、症状、組み合わせ等により適宜選択することができる。例えば、投与対象がヒトである場合、本発明化合物1重量部に対し、併用薬物を0.01〜100重量部用いればよい。
本発明のGRK阻害剤は、心不全等の各種疾病に対して優れた予防・治療効果を示す。
本発明をさらに以下の実施例、製剤例および実験例で詳しく説明するが、これらの例は単なる実例であって本発明を限定するものではなく、また本発明の範囲を逸脱しない範囲で変化させてもよい。
実施例のカラムクロマトグラフィーにおける溶出はTLC(Thin Layer Chromatography,薄層クロマトグラフィー)による観察下に行なわれた。TLC観察においては、TLCプレートとしてメルク(Merck)社製の60F254または富士シリシア化学社製のNHを、展開溶媒としてはカラムクロマトグラフィーで溶出溶媒として用いられた溶媒を、検出法としてUV検出器を採用した。カラム用シリカゲルは同じくメルク社製のキーゼルゲル60(70ないし230メッシュ)またはキーゼルゲル60(230ないし400メッシュ)、もしくは和光純薬社製ワコーゲルC−300(45〜75μM)を用いた。カラム用塩基性シリカゲルは富士シリシア化学社製の塩基性シリカNH−DM1020(100ないし200メッシュ)を用いた。NMRスペクトルは内部または外部基準としてテトラメチルシランを用いてバリアンGemini 200型、あるいはMercury 300型スペクトロメーターで測定し、化学シフトをδ値で、カップリング定数をHzで示した。IRスペクトルは島津FTIR−8200PC型スペクトロメーターで測定した。混合溶媒において( )内に示した数値は各溶媒の容量混合比である。また溶液における%は溶液100ml中のg数を表わす。また参考例、実施例中の記号は次のような意味である。
s :シングレット(singlet)
d :ダブレット(doublet)
t :トリプレット(triplet)
q :クワルテット(quartet)
dd :ダブル ダブレット(double doublet)
dt :ダブル トリプレット(double triplet)
dq :ダブル クワルテット(double quartet)
ddd :ダブル ダブル ダブレット(double double doublet)
td :トリプル ダブレット(triple doublet)
tt :トリプル トリプレット(triple triplet)
m :マルチプレット(multiplet)
br :ブロード(broad)
実施例1
3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−1−フェニルアミノ−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]プロパン
a)(2S)−2−フェニルアミノ−4−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]ブタン酸メチル
(2S)−2−アミノ−4−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]ブタン酸メチル(126mg)、フェニルボロン酸(172mg)、酢酸銅(II)(94mg)およびモレキュラーシーブス4A(350mg)をジクロロメタン(4.5mL)に混合させ、トリエチルアミン(0.13mL)を加えた。混合物を室温で62時間攪拌した。反応混合物を酢酸エチル(100mL)で希釈した。混合物を水(3×50mL)次いで飽和食塩水(30mL)で洗浄し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸エチル=9:1→1:1)で精製し、題記化合物81.9mg(収率57%)を無色油状物質として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.44 (9H, s), 1.91-2.13 (2H, m), 3.29 (2H, q, J = 6.2 Hz), 3.72 (3H, s), 4.08-4.25 (2H, m), 4.72 (1H, s), 6.63 (2H, d, J = 7.7 Hz), 6.76 (1H, t, J = 7.3 Hz), 7.14-7.22 (2H, m).
b)(2S)−2−フェニルアミノ−4−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]ブタン酸ヒドラジド
(2S)−2−フェニルアミノ−4−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]ブタン酸メチル(2.53g)をエタノール(80mL)に溶解させ、ヒドラジン一水和物(4.11g)を加え、95℃で17時間攪拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;酢酸エチル→酢酸エチル:メタノール=4:1)で精製し、題記化合物2.10g(収率83%)を無色非結晶性物質として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.44 (9H, s), 1.96-2.09 (2H, m), 3.13-3.27 (1H, m), 3.27-3.41 (1H, m), 3.80-3.95 (3H, m), 4.44 (1H, s), 4.86 (1H, s), 6.61 (2H, d, J = 7.7 Hz), 6.79 (1H, t, J = 7.3Hz), 7.19 (2H, dd, J = 8.6, 7.4Hz), 8.27 (1H, s).
c)3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−1−フェニルアミノ−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]プロパン
(2S)−2−フェニルアミノ−4−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]ブタン酸ヒドラジド(2.09g)および4−シアノピリジン(1.06g)をエタノール(70mL)に溶解させ、ナトリウムエトキシド−エタノール溶液(20%,2.31g)を加え、95℃で15時間攪拌した。反応混合物を酢酸で中和した後、減圧下濃縮した。残渣に酢酸エチル(400mL)を加え、水(2×200mL)、飽和食塩水(75mL)で洗浄し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸エチル=2:1→酢酸エチル)で精製し、題記化合物1.09g(収率41%)を淡黄色非結晶性物質として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.48 (9H, s), 1.97-2.12 (1H, m), 2.17-2.31 (1H, m), 3.15-3.28 (1H, m), 3.29-3.48 (1H, m), 4.78 (1H, dd, J = 8.2, 4.6 Hz), 5.03 (1H, t, J = 6.0 Hz), 6.63 (2H, d, J = 7.7 Hz), 6.76 (1H, t, J = 7.3 Hz), 7.18 (2H, dd, J = 8.5, 7.5 Hz), 7.97 (2H, dd, J = 4.5, 1.5 Hz), 8.69 (2H, dd, J = 4.5, 1.5 Hz).
実施例2
2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−1−フェニルアミノ−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン
a)(2S)−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−(フェニルアミノ)プロピオン酸メチル
(2S)−2−アミノ−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]プロピオン酸メチル塩酸塩(10.0g)、フェニルボロン酸(14.4g)、酢酸銅(II)(7.84g)およびモレキュラーシーブス4A(29.5g)をジクロロメタン(300mL)に混合させ、トリエチルアミン(10.9mL)を加えた。混合物を室温で93時間攪拌した。反応混合物を2Nアンモニア−メタノール溶液(260mL)で処理し、セライトでろ過した。残渣をジクロロメタン−メタノールで洗浄した。ろ液を減圧下濃縮し、酢酸エチル(500mL)を加えた。混合物を水(300mL、2×150mL)次いで飽和食塩水(100mL)で洗浄し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸エチル=4:1→3:1)で精製し、題記化合物2.05g(収率18%)を淡黄色油状物質として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.44 (9H, s), 3.56 (2H, t, J = 5.8 Hz), 3.76 (3H, s), 4.16-4.24 (1H, m), 4.48 (1H, d, J = 7.7 Hz), 4.88 (1H, s), 6.64 (2H, dd, J = 8.5, 0.9 Hz), 6.73-6.80 (1H, m), 7.14-7.22 (2H, m).
b)(2S)−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−(フェニルアミノ)プロピオン酸ヒドラジド
(2S)−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−(フェニルアミノ)プロピオン酸メチル(2.01g)をエタノール(70mL)に溶解させ、ヒドラジン一水和物(3.42g)を加え、95℃で17時間攪拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、析出した結晶をメタノール−酢酸エチルで洗浄し、題記化合物1.98g(収率99%)を無色結晶として得た。
1H NMR (300 MHz, Me2SO-d6) δ 1.37 (9H, s), 3.15-3.28 (2H, m), 3.82 (1H, q, J = 6.9 Hz), 4.09 (1H, q, J = 5.3 Hz), 4.21 (1H, br), 5.52 (1H, d, J = 7.7 Hz), 6.52-6.61 (3H, m), 6.83 (1H, t, J = 6.0 Hz), 7.06 (2H, t, J = 7.8 Hz), 9.22 (1H, s).
c)2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−1−フェニルアミノ−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン
(2S)−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−(フェニルアミノ)プロピオン酸ヒドラジド(1.16g)および4−シアノピリジン(1.23g)をエタノール(40mL)に溶解させ、ナトリウムエトキシド−エタノール溶液(20%,1.34g)を加え、95℃で14.5時間攪拌した。反応混合物を酢酸で中和した後、減圧下濃縮した。残渣に酢酸エチル(300mL)を加え、水(2×150mL)、飽和食塩水(75mL)で洗浄し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸エチル=2:1→酢酸エチル)で精製し、題記化合物1.17g(収率78%)を淡黄色非結晶性物質として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.45 (9H, s), 3.77 (2H, t, J = 6.4 Hz), 4.73 (1H, t, J = 5.1 Hz), 5.09 (1H, t, J = 6.5Hz), 5.42 (1H, s), 6.58 (2H, d, J = 7.7 Hz), 6.78 (1H, t, J = 7.4 Hz), 7.17 (2H, dd, J = 8.4, 7.5 Hz), 7.95 (2H, dd, J = 4.6, 1.4 Hz), 8.65-8.70 (2H, m), 11.87 (1H, br).
実施例3
3−アミノ−1−フェニルアミノ−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]プロパン三塩酸塩
3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−1−フェニルアミノ−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]プロパン(1.07g)に濃塩酸(20mL)を加え、室温で30分間攪拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、残渣をエタノールから再結晶を行い、題記化合物322mg(収率29%)を淡黄色結晶として得た。
mp 186-187℃.
1H NMR (300 MHz, Me2SO-d6) δ 2.20-2.36 (2H, m), 2.88-3.07 (2H, m), 4.94 (1H, t, J = 6.8 Hz), 6.59 (1H, t, J = 7.3 Hz), 6.67 (2H, d, J = 7.7 Hz), 7.07 (2H, t, J = 7.8 Hz), 8.11 (3H, s), 8.41 (2H, d, J = 6.6 Hz), 8.94 (2H, d, J = 6.6 Hz).
実施例4
2−アミノ−1−フェニルアミノ−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン三塩酸塩
2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−1−フェニルアミノ−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン(1.70g)に濃塩酸(25mL)を加え、室温で30分間攪拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、残渣をエタノール−イソプロパノールから再結晶を行い、題記化合物964mg(収率55%)を淡黄色結晶として得た。
mp 195-197℃.
1H NMR (300 MHz, Me2SO-d6) δ 3.37 (2H, t, J = 5.7 Hz), 5.15 (1H, t, J = 6.6 Hz), 6.65 (1H, t, J = 7.3 Hz), 6.75 (2H, d, J = 7.9 Hz), 7.12 (2H, t, J = 7.9 Hz), 8.31-8.56 (3H, br), 8.39 (2H, d, J = 6.0 Hz), 8.93 (2H, d, J = 6.6 Hz).
実施例5
4−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−1−フェニルアミノ−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]ブタン
a)(2S)−2−フェニルアミノ−5−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]ペンタン酸メチル
(2S)−2−アミノ−5−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]ペンタン酸メチル塩酸塩(5.69g)、フェニルボロン酸(7.36g)、酢酸銅(II)(5.48g)およびモレキュラーシーブス4A(15.1g)をジクロロメタン(200mL)に混合させ、トリエチルアミン(8.4mL)を加えた。混合物を室温で65時間攪拌した。反応混合物を2Nアンモニア−メタノール溶液(135mL)で処理し、セライトでろ過した。残渣をジクロロメタン−メタノールで洗浄した。ろ液を減圧下濃縮し、酢酸エチル(500mL)を加えた。混合物を水(300mL,2×200mL)次いで飽和食塩水(100mL)で洗浄し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸エチル=4:1→3:1→7:3)で精製し、題記化合物3.79g(収率58%)を黄色油状物質として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.44 (9H, s), 1.58-1.68 (2H, m), 1.70-1.93 (2H, m), 3.16 (2H, q, J = 6.2 Hz), 3.72 (3H, s), 4.03-4.15 (2H, m), 4.54 (1H, br), 6.61 (2H, d, J = 7.7 Hz), 6.74 (1H, t, J = 7.3 Hz), 7.17 (2H, dd, J = 8.4, 7.5 Hz).
b)(2S)−2−フェニルアミノ−5−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]ペンタン酸ヒドラジド
(2S)−2−フェニルアミノ−5−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]ペンタン酸メチル(3.77g)をエタノール(120mL)に溶解させ、ヒドラジン一水和物(5.85g)を加え、95℃で24時間攪拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;酢酸エチル→酢酸エチル:メタノール=85:15)で精製し、さらに酢酸エチル−ジイソプロピルエーテルから再結晶を行い、題記化合物2.54g(収率67%)を無色結晶として得た。
mp 99℃.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.45 (9H, s), 1.59-1.82 (3H, m), 1.91-2.03 (1H, m), 3.11-3.24 (2H, m), 3.85 (1H, dd, J = 7.5, 4.3 Hz), 4.13 (2H, br), 4.65 (1H, s), 6.61 (2H, d, J = 7.7 Hz), 6.79 (1H, t, J = 7.3 Hz), 7.19 (2H, dd, J = 8.6, 7.4 Hz), 7.89 (1H, s).
Anal. Calcd. for C16H26N4O3: C, 59.61; H, 8.13; N, 17.38. Found: C, 59.73; H, 8.22; N, 17.37.
c)4−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−1−フェニルアミノ−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]ブタン
(2S)−2−フェニルアミノ−5−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]ペンタン酸ヒドラジド(1.96g)および4−シアノピリジン(2.56g)をエタノール(60mL)に溶解させ、ナトリウムエトキシド−エタノール溶液(20%,2.07g)を加え、95℃で24時間攪拌した。反応混合物を酢酸で中和した後、減圧下濃縮した。残渣に酢酸エチル(500mL)を加え、水(2×300mL)、飽和食塩水(150mL)で洗浄し、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸エチル=2:1→酢酸エチル)次いで分取液体クロマトグラフィーで精製し、題記化合物1.19g(収率48%)を無色非結晶性物質として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.46 (9H, s), 1.59-1.79 (2H, m), 1.92-2.15 (2H, m), 3.11-3.33 (2H, m), 4.46 (1H, br), 4.77 (2H, br), 6.61 (2H, d, J = 7.7 Hz), 6.77 (1H, t, J = 7.4 Hz), 7.16 (2H, dd, J = 8.4, 7.5 Hz), 7.96 (2H, dd, J = 4.6, 1.4 Hz), 8.68 (2H, dd, J = 4.5, 1.5 Hz), 11.68 (1H, br).
Anal. Calcd. for C22H28N6O2・0.7H2O: C, 62.75; H, 7.04; N, 19.96. Found: C, 62.96; H, 6.74; N, 19.57.
実施例6
2−[(トリフルオロアセチル)アミノ]−1−フェニルアミノ−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン
2−アミノ−1−フェニルアミノ−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン三塩酸塩(247mg)をメタノール(4.0mL)およびアセトニトリル(12mL)に懸濁させ、トリフルオロ酢酸エチル(2.0mL)次いでトリエチルアミン(2.0mL)を加え、混合物を室温で68時間攪拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、水(50mL)を加えた。混合物を酢酸エチル(100mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(30mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸エチル=2:1→酢酸エチル)で精製し、さらに酢酸エチルから再結晶を行い、題記化合物167mg(収率70%)を無色結晶として得た。
mp 181℃.
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 4.00-4.10 (2H, m), 4.90 (2H, br), 6.62 (2H, d, J = 8.3 Hz), 6.83 (1H, t, J = 7.4 Hz), 7.19 (2H, t, J = 7.9 Hz), 7.80 (2H, dd, J = 4.7, 1.5 Hz), 8.46 (2H, d, J = 4.9 Hz), 9.04 (1H, br), 11.77 (1H, br).
実施例7
3−[(トリフルオロアセチル)アミノ]−1−フェニルアミノ−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]プロパン
3−アミノ−1−フェニルアミノ−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]プロパン三塩酸塩(360mg)をメタノール(6.0mL)およびアセトニトリル(18mL)に懸濁させ、トリフルオロ酢酸エチル(3.0mL)次いでトリエチルアミン(3.0mL)を加え、混合物を室温で90時間攪拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、水(50mL)を加えた。混合物を酢酸エチル(100mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(30mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸エチル=2:1→酢酸エチル)で精製し、題記化合物344mg(収率99%)を無色非結晶性物質として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 2.22-2.48 (2H, m), 3.57-3.65 (2H, m), 4.37 (1H, br), 4.72-4.82 (1H, m), 6.63 (2H, d, J = 8.5 Hz), 6.83 (1H, t, J = 7.3 Hz), 7.21 (2H, t, J = 7.9 Hz), 7.54 (1H, br), 7.93 (2H, d, J = 6.0 Hz), 8.70 (2H, d, J = 6.0 Hz), 11.71 (1H, br).
実施例8
4−アミノ−1−フェニルアミノ−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]ブタン三塩酸塩
4−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−1−フェニルアミノ−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]ブタン(1.05g)に濃塩酸(15mL)を加え、室温で30分間攪拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、残渣をエタノール−イソプロパノールから再結晶を行い、題記化合物545mg(収率51%)を黄色結晶として得た。
mp 116-122℃.
1H NMR (300 MHz, Me2SO-d6) δ 1.59-1.80 (2H, m), 1.94-2.08 (2H, m), 2.77-2.90 (2H, m), 4.75 (1H, t, J = 6.9 Hz), 6.57 (1H, t, J = 7.3 Hz), 6.67 (2H, d, J = 7.7 Hz), 7.06 (2H, t, J = 7.8 Hz), 7.97 (3H, brs), 8.43 (2H, d, J = 6.6 Hz), 8.95 (2H, d, J = 6.4 Hz).
実施例9
1−tert−ブトキシカルボニル−4−[[(フェニルアミノ)[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]]メチル]ピペリジン
a)2−アミノ−2−(1−tert−ブトキシカルボニルピペリジン−4−イル)酢酸メチル
1−tert−ブトキシカルボニル−4−ピペリドン(12.0g)とN−(ベンジルオキシカルボニル)−α−ホスホノグリシントリメチルエステル(20.0g)をジクロロメタン(120mL)に溶かした溶液にDBU(13.8g)を室温で滴下し、混合物を室温で48時間撹拌した。溶媒を減圧下留去し、残渣に水(50mL)を加え、酢酸エチル(100mL)で抽出した。有機層を1N塩酸(50mL)、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(50mL)、飽和食塩水(50mL)で順番に洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥した。溶媒を減圧下留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸エチル=2:1)で精製し、2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)−2−(1−tert−ブトキシカルボニルピペリジン−4−イリデン)酢酸メチル17.0g(収率75%)を淡黄色固体として得た。得られた2−(ベンジルオキシカルボニルアミノ)−2−(1−tert−ブトキシカルボニルピペリジン−4−イリデン)酢酸メチル(8.08g)をメタノール(80mL)に溶かした溶液に10%パラジウム−炭素(0.50g)を加え、混合物を室温、5気圧で12時間水素添加した。反応液をろ過し、ろ取した不溶物をメタノール(10mL)で洗浄後、ろ液と洗液を併せて溶媒を減圧下留去し、題記化合物5.44g(定量的)を淡黄色油状物質として得た。
1H NMR (200 MHz, CDCl3) δ 1.42 (9H, s), 1.41-1.62 (2H, m), 1.74-1.95 (2H, m), 2.17-2.32 (1H, m), 2.60-2.79 (2H, m), 3.80 (3H, s), 3.93-4.03 (1H, m), 4.03-4.27 (2H, m).
b)2−フェニルアミノ−2−(1−tert−ブトキシカルボニルピペリジン−4−イル)酢酸メチル
フェニルボロン酸(4.88g)、酢酸銅(II)一水和物(0.40g)およびモレキュラーシーブス4A(15.0g)をジクロロメタン(160mL)に加えた混合物を室温、酸素下で15分間撹拌した。得られた混合物に2−アミノ−2−(1−tert−ブトキシカルボニルピペリジン−4−イル)酢酸メチル(5.44g)をジクロロメタン(10mL)に溶かした溶液を加え、混合物を40℃、酸素下で24時間撹拌した。不溶物をろ別し不溶物をジクロロメタン(20mL)で洗浄後、ろ液と洗液を併せて、5%アンモニア水(50mL)と飽和食塩水(50mL)で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥し溶媒を減圧下留去後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸エチル=2:1)で精製し、題記化合物1.46g(収率21%)を黄色油状物質として得た。
1H NMR (200 MHz, CDCl3) δ 1.28-1.53 (2H, m), 1.45 (9H, s), 1.75-1.98 (2H, m), 2.44 (1H, m), 2.58-2.80 (2H, m), 3.71 (3H, s), 3.87-3.99 (1H, m), 4.06-4.27 (2H, m), 6.57-6.69 (2H, m), 6.69-6.81 (1H, m), 7.04-7.23 (2H, m).
c)2−フェニルアミノ−2−(1−tert−ブトキシカルボニルピペリジン−4−イル)酢酸ヒドラジド
2−フェニルアミノ−2−(1−tert−ブトキシカルボニルピペリジン−4−イル)酢酸メチル(1.39g)をエタノール(20mL)に溶かした溶液にヒドラジン一水和物(4.00g)を加え、混合物を16時間加熱還流した。溶媒と過剰のヒドラジン一水和物を減圧下留去し、題記化合物1.39g(定量的)を淡黄色非結晶性物質として得た。
1H NMR (200 MHz, CDCl3) δ 1.22-1.54 (2H, m), 1.46 (9H, s), 1.54-1.78 (2H, m), 2.06-2.27 (1H, m), 2.58-2.83 (2H, m), 3.72 (1H, t, J = 4.8 Hz), 3.85 (2H, br), 4.06-4.34 (2H, m), 6.54-6.64 (2H, m), 6.75-6.87 (1H, m), 7.13-7.24 (2H, m), 7.80 (1H, br).
d)1−tert−ブトキシカルボニル−4−[[(フェニルアミノ)[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]]メチル]ピペリジン
2−フェニルアミノ−2−(1−tert−ブトキシカルボニルピペリジン−4−イル)酢酸ヒドラジド(1.60g)、4−シアノピリジン(0.96g)およびナトリウムエトキシド−エタノール溶液(21%,3.27g)をエタノール(25mL)に加え、混合物を16時間加熱還流した。溶媒を減圧下留去し、残渣に水(10mL)を加え混合し、氷冷下で12N塩酸を滴下し混合物をpH=7とした後、クロロホルム(50mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(50mL)で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥後、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;酢酸エチル)で精製し、題記化合物0.61g(収率31%)を淡黄色非結晶性物質として得た。
1H NMR (200 MHz, CDCl3) δ 1.23-1.56 (2H, m), 1.46 (9H, s), 1.56-1.88 (2H, m), 2.09-2.32 (1H, m), 2.58-2.82 (2H, m), 4.04-4.30 (3H, m), 4.59 (1H, br), 6.74-6.65 (2H, m), 6.70-6.83 (1H, m), 7.06-7.20 (2H, m), 7.96 (2H, d, J = 6.2 Hz), 8.66 (2H, dd, J = 6.2 Hz).
実施例10
4−[[(フェニルアミノ)[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]]メチル]ピペリジン三塩酸塩
1−tert−ブトキシカルボニル−4−[[(フェニルアミノ)[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]]メチル]ピペリジン(0.61g)を室温で12N塩酸(1.2mL)に加え、混合物を室温で15分間撹拌した。反応液にエタノール(10mL)を加え混合し、溶媒を減圧下留去した。残渣をエタノール−ジエチルエーテルで処理し、得られた沈殿をろ取し、ジエチルエーテル(5mL)で洗浄後、減圧下乾燥し、題記化合物0.31g(収率50%)を淡黄色粉体として得た。
1H NMR (200 MHz, Me2SO-d6,) δ 1.41-1.76 (3H, m), 2.08-2.37 (2H, m), 2.67-2.97 (2H, m), 3.15-3.41 (2H, m), 4.64 (1H, d, J = 7.4 Hz), 6.50-6.61 (1H, m), 6.67-6.78 (2H, m), 6.97-7.12 (2H, m), 8.47 (2H, d, J = 6.8 Hz), 8.84 (1H, br), 8.97 (2H, d, J = 6.8 Hz), 9.27 (1H, br).
実施例11
N−[2−(2−ピリジル)−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エチル]アニリン
a)2−アミノ−2−(2−ピリジルメチル)酢酸エチル二塩酸塩
N−(tert−ブトキシカルボニル)アミノマロン酸ジエチル(15.13g)、2−クロロメチルピリジン塩酸塩(7.51g)およびナトリウムエトキシド−エタノール溶液(21%,37.09g)を室温で加え、混合物を3時間加熱還流した。混合物にナトリウムエトキシド−エタノール溶液(21%,37.09g)を室温で加え、混合物をさらに1時間加熱還流した。混合物を0℃まで冷却し12N塩酸を加えて中和後、析出した沈殿をろ取し、沈殿をエタノール(10mL)で洗浄した。ろ液と洗液を併せ溶媒を減圧下留去し、残渣に水(50mL)を加え、酢酸エチル(100mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(50mL)で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥後、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸エチル=2:1)で精製し、2−[N−(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−(2−ピリジルメチル)酢酸エチル11.03g(収率72%)を淡黄色油状物質として得た。
得られた2−[N−(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−(2−ピリジルメチル)酢酸エチル(11.03g)を12N塩酸(30.8mL)中に室温で少しずつ加え、混合物を室温で30分間撹拌した。反応液にエタノール(120mL)を加え混合し、溶媒を減圧下留去後、残渣にエタノール(50mL)を加え生じた結晶をろ取した。結晶をエタノール(10mL)とジエチルエーテル(15mL)で洗浄し、減圧下で乾燥し、題記化合物8.61g(収率86%)を白色結晶として得た。
1H NMR (200 MHz, D2O) δ 1.12 (3H, t, J = 7.2 Hz), 3.62-3.87 (2H, m), 4.22 (2H, q, J = 7.2 Hz), 4.65-4.79 (1H, m), 7.95-8.12 (2H, m), 8.52-8.66 (1H, m), 8.74-8.82 (1H, m).
b)2−フェニルアミノ−2−(2−ピリジルメチル)酢酸エチル
2−アミノ−2−(2−ピリジルメチル)酢酸エチル二塩酸塩(5.42g)を2N水酸化ナトリウム水溶液(40mL)に加え、混合物をクロロホルム(50mL×6)で抽出した。有機層を併せ飽和食塩水(50mL)で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥後、溶媒を減圧下留去した。得られた2−アミノ−2−(2−ピリジルメチル)酢酸エチルをアセトニトリル(10mL)に溶かした溶液、フェニルボロン酸(4.95g)、酢酸銅(II)一水和物(0.41g)およびモレキュラーシーブス4A(15.2g)をジクロロメタン(160mL)に加え、室温、酸素下で15分間撹拌した混合物中に滴下し、混合物を40℃、酸素下で24時間撹拌した。不溶物をろ別し不溶物をジクロロメタン(20mL)で洗浄後、ろ液と洗液を併せて、5%アンモニア水(50mL)と飽和食塩水(50mL)で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥し、溶媒を減圧下留去後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸エチル=2:1)で精製し、題記化合物2.78g(収率51%)を淡黄色油状物質として得た。
1H NMR (CDCl3, 200 MHz) δ 1.16 (3H, t, J = 7.0 Hz), 3.18-3.37 (2H, m), 4.13 (2H, q, J = 7.0 Hz), 4.44-4.57 (1H, m), 4.65-4.88 (1H, m), 6.57-6.55 (2H, m), 6.55-6.78 (1H, m), 7.07-7.22 (4H, m), 7.52-7.65 (1H, m), 8.51-8.61 (1H, m).
c)2−フェニルアミノ−2−(2−ピリジルメチル)酢酸ヒドラジド
2−フェニルアミノ−2−(2−ピリジルメチル)酢酸エチル(2.78g)とヒドラジン一水和物(10.30g)をエタノール(50mL)に加え、混合物を16時間加熱還流した。溶媒と過剰のヒドラジン一水和物を減圧下留去し、題記化合物2.37g(収率90%)を白色固体として得た。
1H NMR (200 MHz, Me2SO-d6) δ 2.99-3.13 (2H, m), 4.08-4.41 (3H, m), 5.82 (1H, d, J = 9.0 Hz), 6.47-6.64 (3H, m), 6.94-7.07 (2H, m), 7.13-7.26 (1H, m), 7.26-7.36 (1H, m), 7.60-7.73 (1H, m), 8.44-8.53 (1H, m), 9.27 (1H, br).
d)N−[2−(2−ピリジル)−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エチル]アニリン
2−フェニルアミノ−2−(2−ピリジルメチル)酢酸ヒドラジド(1.28g)と4−シアノピリジン(1.04g)をエタノール(20mL)に溶かした溶液に、ナトリウムエトキシド−エタノール溶液(21%,3.57g)を室温で加え、混合物を16時間加熱還流した。溶媒を減圧下留去し残渣に水(15mL)を加え、得られた溶液を氷冷下で12N塩酸で中和後、混合物をクロロホルム(50mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(20mL)で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥後、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;酢酸エチル:エタノール=20:1)で精製し、題記化合物0.56g(収率33%)を白色固体として得た。
1H NMR (200 MHz, Me2SO-d6) δ 3.39 (2H, d, J = 7.2 Hz), 5.06-5.26 (1H, m), 6.27 (1H, d, J = 7.4 Hz), 6.47-6.59 (1H, m), 6.59-6.71 (2H, m), 6.97-7.12 (2H, m), 7.12-7.26 (1H, m), 7.26-7.36 (1H, m), 7.59-7.73 (1H, m), 7.87 (2H, dd, J = 4.4, 1.4 Hz), 8.46-8.56 (1H, m), 8.66 (2H, d, J = 4.4 Hz).
実施例12
N−[2−(イミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル)−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エチル]アニリン
a)2−[N−(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−(イミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イルメチル)酢酸エチル
N−(tert−ブトキシカルボニル)アミノマロン酸ジエチル(16.52g)、2−クロロメチルイミダゾ[1,2−a]ピリジン塩酸塩(10.15g)およびナトリウムエトキシド−エタノール溶液(21%,35.65g)を室温で加え、混合物を3時間加熱還流した。混合物にナトリウムエトキシド−エタノール溶液(21%,35.65g)を室温で加え、混合物をさらに1時間加熱還流した。混合物を0℃まで冷却し12N塩酸を加えて中和後、析出した沈殿をろ取し、沈殿をエタノール(10mL)で洗浄した。ろ液と洗液を併せ溶媒を減圧下留去し、残渣に水(50mL)を加え、酢酸エチル(100mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(50mL)で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥後、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸エチル=1:2)で精製し、題記化合物9.55g(収率57%)を淡黄色油状物質として得た。
1H NMR (CDCl3, 200 MHz) δ 1.20-1.28 (3H, m), 1.44 (9H, s), 3.17-3.39 (2H, m), 4.08-4.27 (2H, m), 4.57-4.72 (1H, m), 5.86-6.01 (1H, m), 6.72-6.77 (1H, m), 7.11-7.17 (1H, m), 7.38 (1H, s), 7.53 (1H, d, J = 6.0 Hz), 8.02-8.05 (1H, m).
b)2−アミノ−2−(イミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イルメチル)酢酸エチル二塩酸塩
2−[N−(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−(イミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イルメチル)酢酸エチル(9.55g)を12N塩酸(28.3mL)中に室温で少しずつ加え、混合物を室温で30分間撹拌した。反応液にエタノール(100mL)を加え混合し、溶媒を減圧下留去後、残渣にエタノール(50mL)を加え、生じた結晶をろ取した。結晶をエタノール(10mL)とジエチルエーテル(15mL)で洗浄し、減圧下で乾燥し、題記化合物7.05g(収率80%)を白色結晶として得た。
1H NMR (200 MHz, D2O) δ 1.20 (3H, t, J = 7.0 Hz), 3.50-3.75 (2H, m), 4.31 (2H, q, J = 7.0 Hz), 4.60 (1H, t, J = 6.8 Hz), 7.46 (1H, t, J = 7.0 Hz), 7.84-8.05 (2H, m), 8.09 (1H, s), 8.64 (1H, d, J = 7.0 Hz).
c)2−フェニルアミノ−2−(イミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イルメチル)酢酸エチル
2−アミノ−2−(イミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イルメチル)酢酸エチル二塩酸塩(5.38g)を2N水酸化ナトリウム水溶液(40mL)に加え、混合物をクロロホルム(50mL×6)で抽出した。有機層を併せ飽和食塩水(50mL)で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥後、溶媒を減圧下留去した。得られた2−アミノ−2−(イミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イルメチル)酢酸エチルをアセトニトリル(10mL)に溶かした溶液、フェニルボロン酸(4.29g)、酢酸銅(II)一水和物(0.35g)およびモレキュラーシーブス4A(15.0g)をジクロロメタン(150mL)に加え、室温、酸素下で15分間撹拌した混合物中に滴下し、混合物を40℃、酸素下で24時間撹拌した。不溶物をろ別し不溶物をジクロロメタン(20mL)で洗浄後、ろ液と洗液を併せて、5%アンモニア水(50mL)と飽和食塩水(50mL)で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥し、溶媒を減圧下留去後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸エチル=1:2)で精製し、題記化合物1.14g(収率21%)を淡黄色油状物質として得た。
1H NMR (CDCl3, 200 MHz) δ 1.17 (3H, t, J = 7.2 Hz), 3.20-3.41 (2H, m), 4.15 (2H, q, J = 7.2 Hz), 4.39-4.54 (1H, m), 4.68-4.83 (1H, d, J = 8.6 Hz), 6.61-6.76 (4H, m), 7.08-7.18 (3H, m), 7.40 (1H, s), 7.51-7.56 (1H, m), 7.99-8.03 (1H, m).
d)2−フェニルアミノ−2−(イミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イルメチル)酢酸ヒドラジド
2−フェニルアミノ−2−(イミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イルメチル)酢酸エチル(0.82g)とヒドラジン一水和物(2.65g)をエタノール(15mL)に加え、混合物を16時間加熱還流した。溶媒と過剰のヒドラジン一水和物を減圧下留去し、題記化合物0.78g(定量的)を白色固体として得た。
1H NMR (200 MHz, Me2SO-d6) δ 2.95-3.17 (2H, m), 4.05-4.39 (3H, m), 5.82 (1H, d, J = 8.4 Hz), 6.48-6.61 (3H, m), 6.78-6.85 (1H, m), 6.99-7.07 (2H, m), 7.12-7.20 (1H, m), 7.46 (1H, d, J = 8.8 Hz), 7.70 (1H, s), 8.45-8.48 (1H, m), 9.24 (1H, br).
e)N−[2−(イミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル)−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エチル]アニリン
2−フェニルアミノ−2−(イミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イルメチル)酢酸ヒドラジド(0.58g)と4−シアノピリジン(0.61g)をエタノール(20mL)に溶かした溶液に、ナトリウムエトキシド−エタノール溶液(21%,1.40g)を室温で加え、混合物を16時間加熱還流した。溶媒を減圧下留去し残渣に水(5mL)を加え、得られた溶液を氷冷下で12N塩酸で中和後、混合物をクロロホルム(50mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(20mL)で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥後、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;クロロホルム:メタノール=25:1)で精製し、さらに酢酸エチルから再結晶することにより、題記化合物0.31g(収率42%)を白色固体として得た。
1H NMR (200 MHz, Me2SO-d6) δ 3.37 (2H, d, J = 7.0 Hz), 5.08 (1H, dd, J = 14.4, 7.0 Hz), 6.29 (1H, d, J = 7.6 Hz), 6.54 (1H, t, J = 7.2 Hz), 6.64-6.68 (2H, m), 6.78-6.84 (1H, m), 7.01-7.09 (2H, m), 7.13-7.21 (1H, m), 7.48 (1H, d, J = 9.0 Hz), 7.67 (1H, s), 7.89 (2H, dd, J = 4.8, 1.8 Hz), 8.44 (1H, d, J = 6.6 Hz), 8.66 (2H, d, J = 4.8 Hz).
実施例13
2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−1−(4−クロロフェニル)アミノ−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン
a)(2S)−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−[(4−クロロフェニル)アミノ]プロピオン酸メチル
(2S)−2−アミノ−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]プロピオン酸メチル塩酸塩(9.98g)、4−クロロフェニルボロン酸(18.45g)、酢酸銅(II)(7.84g)およびモレキュラーシーブス4A(29.5g)をジクロロメタン(30mL)に混合させ、トリエチルアミン(7.95g)を加え、混合物を室温で4日間攪拌した。反応混合物を2Nアンモニア−メタノール溶液(260mL)で処理し、セライトでろ過した。ろ液を減圧下に濃縮し、酢酸エチル(500mL)を加えた。混合物を水(300mL×2)次いで飽和食塩水(100mL)で洗浄し、有機層を無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下に留去した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸エチル=2:1)で精製し、題記化合物1.38g(収率11%)を淡黄色油状物質として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.44 (9H, s), 3.54 (2H, br t, J = 6.3 Hz), 3.76 (3H, s), 4.11-4.15 (1H, m), 4.55 (1H, br d, J = 6.3 Hz), 4.88 (1H, br s), 6.55 (2H, d, J = 8.7 Hz), 7.12 (2H, d, J = 8.7 Hz).
b)(2S)−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−[(4−クロロフェニル)アミノ]プロピオン酸ヒドラジド
(2S)−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−[(4−クロロフェニル)アミノ]プロピオン酸メチル(1.38g)をエタノール(50mL)に溶解させ、ヒドラジン一水和物(2.10g)を加え、17時間加熱還流した。反応混合物を減圧下に濃縮し、残留物をジイソプロピルエーテルから結晶化させることにより、題記化合物915mg(収率66%)を無色結晶として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.45 (9H, s), 3.56-3.63 (2H, m), 3.65-4.00 (3H, m), 4.98 (1H, br s), 5.45 (1H, br s), 6.50 (2H, d, J = 8.7 Hz), 7.13 (2H, d, J = 8.7 Hz), 7.99 (1H, br s).
c)2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−1−(4−クロロフェニル)アミノ−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン
(2S)−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−[(4−クロロフェニル)アミノ]プロピオン酸ヒドラジド(904mg)および4−シアノピリジン(859mg)をエタノール(40mL)に溶解させ、20%ナトリウムエトキシド−エタノール溶液(935mg)を加え、15時間加熱還流した。反応混合物を室温まで冷却し、酢酸で中和した後、減圧下に濃縮した。残留物に酢酸エチル(100mL)を加え、水(2×50mL)次いで飽和食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下に留去した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;酢酸エチル)で精製し、残留物をジエチルエーテルから結晶化させることにより、題記化合物670mg(収率59%)を無色結晶として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.45 (9H, s), 3.75 (2H, t, J = 6.3 Hz), 4.68 (1H, br s), 5.07 (1H, br t, J = 6.3Hz), 5.54 (1H, br s), 6.50 (2H, d, J = 8.7 Hz), 7.11 (2H, d, J = 8.7 Hz), 7.95 (2H, d, J = 6.0 Hz), 8.69 (2H, d, J = 6.0 Hz), 11.50-12.10 (1H, br).
実施例14
2−アミノ−1−(4−クロロフェニル)アミノ−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン三塩酸塩
2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−1−(4−クロロフェニル)アミノ−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン(500mg)に4N塩化水素−酢酸エチル溶液(15mL)を加え、室温で15時間攪拌した。析出した結晶をろ取し、酢酸エチル(5mL)で洗浄した後、減圧下に乾燥することにより、題記化合物458mg(収率90%)を淡ベージュ色結晶として得た。
1H NMR (300 MHz, Me2SO-d6) δ 3.25-3.45 (2H, br), 3.45-4.00 (4H, br), 4.95-5.10 (1H, br), 6.45-6.70 (1H, br), 6.74 (2H, d, J = 8.7 Hz), 7.16 (2H, d, J = 8.7 Hz), 8.05-8.35 (4H, br), 8.81 (2H, br s).
実施例15
1−フェニルアミノ−2−(tert−ブトキシカルボニル)アミノ−1−[3−(2−クロロピリジン−4−イル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン
a)(2S)−2−フェニルアミノ−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]プロピオン酸メチル
(2S)−2−アミノ−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]プロピオン酸メチル塩酸塩(10.0g)のアセトニトリル(300mL)の懸濁液にアンバ−リストA−21(40g)を加え、室温で30分間撹拌した後、ろ過した。得られたろ液を濃縮した後、アセトニトリル(40mL)を加え溶液とした後、この溶液をフェニルボロン酸(9.6g)、酢酸銅一水和物(0.78g)およびモレキュラーシーブス4A(40g)のジクロロメタン(300mL)懸濁液に加え、酸素雰囲気下40℃で24時間加熱撹拌した。反応液をセライトにてろ過した後、ろ液を濃縮し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸エチル=3:1)にて精製したところ、題記化合物を無色油状物質(8.8g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.44 (9H, s), 3.56 (2H, t, J = 6.0 Hz), 3.76 (3H, s), 4.20 (1H, m), 4.49 (1H, br), 4.88 (1H, br), 6.64 (2H, d, J = 7.8 Hz), 6.77 (1H, t, J = 7.2 Hz), 7.19 (2H, t, J = 7.2 Hz).
b)(2S)−2−フェニルアミノ−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]プロピオン酸ヒドラジド
(2S)−2−フェニルアミノ−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]プロピオン酸メチルのエタノール(50mL)溶液にヒドラジン一水和物(10mL)を加え、24時間加熱還流した後、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣をエタノールで洗浄し、題記化合物を無色固体(9.0g)として得た。
1H NMR (300 MHz, Me2SO-d6) δ 1.37 (9H, s), 3.21 (2H, m), 3.33(1H, br), 3.82 (1H, m), 4.21 (2H, br), 5.53 (1H, d, J = 7.8 Hz), 6.56 (2H, m), 6.84 (1H, m), 7.06 (2H, t, J = 7.8 Hz), 9.23 (1H, brs).
c)1−フェニルアミノ−2−(tert−ブトキシカルボニル)アミノ−1−[3−(2−クロロピリジン−4−イル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン
(2S)−2−フェニルアミノ−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]プロピオン酸ヒドラジド(3.0g)および2−クロロ−4−シアノピリジン(2.8g)のtert−ブタノール(50mL)溶液にtert−ブトキシカリウム(1.4g)を加え、24時間加熱還流した。反応液を濃縮した後、得られた残渣に1N塩酸を加え中和した後、酢酸エチルにて抽出した。得られた抽出液を水洗、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸エチル=1:1)にて精製したところ、題記化合物を無色油状物質(2.1g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.24 (9H, s), 3.54 (2H, t, J = 6.6 Hz), 4.50 (1H, m), 4.84 (1H, m), 5.23 (1H, br), 6.36 (2H, d, J = 7.5 Hz), 6.58 (1H, t, J = 6.9 Hz), 6.96 (2H, m), 7.66 (1H, d, J = 5.1 Hz), 7.81 (1H, s), 8.23 (1H, d, J = 5.1 Hz), 11.37 (1H, br).
実施例16
2−アミノ−1−フェニルアミノ−1−[3−(2−クロロピリジン−4−イル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン三塩酸塩
実施例15で得られた1−フェニルアミノ−2−(tert−ブトキシカルボニル)アミノ−1−[3−(2−クロロピリジン−4−イル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン(200mg)の酢酸エチル(5mL)溶液に4N塩化水素−酢酸エチル溶液(5mL)を加え室温にて24時間撹拌した。析出した固体をろ取し、酢酸エチルにて洗浄後、五酸化二リン上にて乾燥し、題記化合物を淡黄色固体(216mg)として得た。
1H NMR (300 MHz, Me2SO-d6) δ 3.34 (2H, m), 5.10 (1H, m), 6.64 (1H, t, J = 7.2 Hz), 6.74 (2H, d, J = 7.2 Hz), 7.12 (2H, t, J = 7.2 Hz), 7.96 (1H, d, J = 5.4 Hz), 8.01 (1H, s), 8.34 (3H, br), 8.54 (1H, d, J = 5.4 Hz).
実施例17
2−アミノ−1−フェニルアミノ−1−[3−[2−(メチルアミノ)ピリジン−4−イル]−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン三塩酸塩
a)1−フェニルアミノ−2−(tert−ブトキシカルボニル)アミノ−1−[3−[2−(メチルアミノ)ピリジン−4−イル]−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン
実施例15で得られた1−フェニルアミノ−2−(tert−ブトキシカルボニル)アミノ−1−[3−(2−クロロピリジン−4−イル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン(0.60g)に40%メチルアミン−メタノール溶液(20mL)を加え、封管中140℃、20時間加熱した。反応液を濃縮した後、メタノール(10mL)を加え溶液にした後、二炭酸ジ−tert−ブチル(0.5mL)を加え1時間室温にて撹拌した。反応液を濃縮した後、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸エチル=1:2)にて精製したところ、題記化合物を無色油状物質(0.21g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.34 (9H, s), 2.99 (3H, d, J = 5.1 Hz), 3.60−3.80 (2H, m), 4.68 (1H, br), 4.69 (1H, m), 5.00 (1H, br), 5.53 (1H, m), 6.76 (3H, m), 7.11 (1H, s), 7.18 (1H, t, J = 5.7 Hz), 7.28 (1H, m), 8.17 (1H, d, J = 5.1 Hz).
b)2−アミノ−1−フェニルアミノ−1−[3−[2−(メチルアミノ)ピリジン−4−イル]−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン三塩酸塩
1−フェニルアミノ−2−(tert−ブトキシカルボニル)アミノ−1−[3−[2−(メチルアミノ)ピリジン−4−イル]−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン(210mg)の酢酸エチル(10mL)溶液に4N塩化水素−酢酸エチル溶液(10mL)を加え室温にて24時間撹拌した。析出した固体をろ取し、酢酸エチルにて洗浄後、五酸化二リンにて乾燥し、題記化合物を淡黄色固体(140mg)として得た。
1H NMR (300 MHz, Me2SO-d6) δ 3.03 (3H, d, J = 4.2 Hz), 3.35 (2H, m), 5.15 (1H, m), 6.64 (1H, t, J = 7.2 Hz), 6.74 (2H, d, J = 8.1 Hz), 7.11 (2H, t, J = 7.2 Hz), 7.35 (1H, d, J = 6.6 Hz), 7.62 (1H, s), 8.00 (1H, d, J = 6.6 Hz), 8.50 (3H, br).
実施例18
3−(4−モルホリノ)−1−フェニルアミノ−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]プロパン
a)(フェニルアミノ)マロン酸ジエチル
ブロモマロン酸ジエチル(119.5g)とアニリン(93.1g)を混合し、100℃で3時間撹拌した。混合物にジエチルエーテル(500mL)を加え沈殿をろ取し、沈殿をジエチルエーテル(100mL)で洗浄した。ろ液と洗液を併せ、1N塩酸(250mL×3)、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(250mL)、次いで飽和食塩水(250mL)で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥した。溶媒を減圧下留去し、題記化合物123.5g(収率98%)を茶色油状物質として得た。
1H NMR (200 MHz, CDCl3) δ 1.28 (6H, t, J = 7.4 Hz), 4.13-4.38 (4H, m), 4.73-4.89 (2H, m), 6.64-6.68 (2H, m), 6.74-6.82 (1H, m), 7.15-7.23 (2H, m).
b)3−(4−モルホリノ)−1−フェニルアミノ−1,1−プロパンジカルボン酸ジエチル
(フェニルアミノ)マロン酸ジエチル(25.1g)、4−(2−クロロエチル)モルホリン塩酸塩(18.6g)およびヨウ化カリウム(3.3g)をエタノール(250mL)に加えた溶液に、ナトリウムエトキシド−エタノール溶液(21%,71.3g)を室温で加え、混合物を65℃で24時間撹拌した。溶媒を減圧下留去し、残渣に水(150mL)を加え混合後、酢酸エチル(200mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(100mL)で洗浄し硫酸マグネシウム上で乾燥後、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸エチル=1:1)で精製し、題記化合物22.2g(収率61%)を淡黄色油状物質として得た。
1H NMR (200 MHz, CDCl3) δ 1.19 (6H, t, J = 7.4 Hz), 2.26-2.38 (6H, m), 2.47-2.55 (2H, m), 3.59-3.64 (4H, m), 4.06-4.36 (4H, m), 5.29 (1H, s), 6.59-6.63 (2H, m), 6.69-6.76 (1H, m), 7.09-7.17 (2H, m).
c)4−(4−モルホリノ)−2−(フェニルアミノ)ブタン酸エチル
3−(4−モルホリノ)−1−フェニルアミノ−1,1−プロパンジカルボン酸ジエチル(10.93g)をエタノール(100mL)に溶かした溶液に、ナトリウムエトキシド−エタノール溶液(21%,48.6g)を室温で加え、混合物を2時間加熱還流した。混合物を0℃まで冷却し12N塩酸を加えて中和後、析出した沈殿をろ取し、沈殿をエタノール(10mL)で洗浄した。ろ液と洗液を併せ溶媒を減圧下留去し、残渣に水(50mL)を加え、酢酸エチル(100mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(50mL)で洗浄し硫酸マグネシウム上で乾燥後、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;酢酸エチル)で精製し、題記化合物5.09g(収率58%)を淡黄色油状物質として得た。
1H NMR (200 MHz, CDCl3) δ 1.25 (3H, t, J = 7.4 Hz), 1.81-2.17 (2H, m), 2.37-2.58 (6H, m), 3.71-3.75 (4H, m), 4.11-4.24 (3H, m), 5.07 (1H, d, J = 7.6 Hz), 6.60-6.64 (2H, m), 6.68-6.76 (1H, m), 7.13-7.20 (2H, m).
d)4−(4−モルホリノ)−2−(フェニルアミノ)ブタン酸ヒドラジド
4−(4−モルホリノ)−2−(フェニルアミノ)ブタン酸エチル(2.92g)とヒドラジン一水和物(10.0g)をエタノール(100mL)に加え、混合物を16時間加熱還流した。溶媒と過剰のヒドラジン一水和物を減圧下留去し、題記化合物2.78g(定量的)を淡黄色非結晶性物質として得た。
1H NMR (200 MHz, Me2SO-d6) δ 1.63-1.94 (2H, m), 2.21-2.44 (6H, m), 3.51-3.63 (4H, m), 3.75-3.90 (1H, m), 4.27 (2H, br), 5.76 (1H, d, J = 8.4 Hz), 6.49-6.60 (3H, m), 7.00-7.08 (2H, m), 9.14 (1H, s).
e)3−(4−モルホリノ)−1−フェニルアミノ−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]プロパン
4−(4−モルホリノ)−2−(フェニルアミノ)ブタン酸ヒドラジド(1.68g)と4−シアノピリジン(1.26g)をエタノール(20mL)に溶かした溶液に、ナトリウムエトキシド−エタノール溶液(21%,4.3g)を室温で加え、混合物を16時間加熱還流した。溶媒を減圧下留去し残渣に水(10mL)を加え、得られた溶液を氷冷下で12N塩酸で中和後、混合物をクロロホルム(50mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(25mL)で洗浄し硫酸マグネシウム上で乾燥後、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;酢酸エチル:エタノール=10:1)で精製し、題記化合物1.06g(収率48%)を淡黄色非結晶性物質として得た。
1H NMR (200 MHz, CDCl3) δ 2.01-2.33 (2H, m), 2.42-2.56 (4H, m), 2.56-2.67 (2H, m), 3.74-3.79 (4H, m), 4.75-4.82 (1H, m), 6.53-6.57 (2H, m), 6.73-6.81 (1H, m), 7.13-7.21 (2H, m), 7.98 (2H, dd, J = 4.8, 1.8 Hz), 8.65 (2H, dd, J = 4.8, 1.8 Hz).
実施例19
N−[2−(5,6,7,8−テトラヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル)−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エチル]アニリン
a)2−フェニルアミノ−2−(5,6,7,8−テトラヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イルメチル)酢酸エチル
2−フェニルアミノ−2−(イミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イルメチル)酢酸エチル(3.09g)をメタノール(30mL)に溶かした溶液に10%パラジウム−炭素(0.10g)を加え、室温、5気圧で12時間水素添加した。不溶物をろ取し、不溶物をメタノール(10mL)で洗浄後、ろ液と洗液を併せて溶媒を減圧下留去し、題記化合物3.13g(定量的)を淡黄色油状物質として得た。
1H NMR (CDCl3, 200 MHz) δ 1.24 (3H, t, J = 7.0 Hz), 1.82-2.04 (4H, m), 2.78-2.93 (2H, m), 2.95-3.18 (2H, m), 3.79-3.90 (2H, m), 4.16 (2H, q, J = 7.0 Hz), 4.20-4.36 (1H, m), 4.75 (1H, d, J = 8.8 Hz), 6.57-6.78 (4H, m), 7.09-7.17 (2H, m).
b)2−フェニルアミノ−2−(5,6,7,8−テトラヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イルメチル)酢酸ヒドラジド
2−フェニルアミノ−2−(5,6,7,8−テトラヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イルメチル)酢酸エチル(3.13g)とヒドラジン一水和物(10.01g)をエタノール(30mL)に加え、混合物を16時間加熱還流した。溶媒と過剰のヒドラジン一水和物を減圧下留去し、題記化合物2.99g(定量的)を白色固体として得た。
1H NMR (200 MHz, Me2SO-d6) δ 1.67-1.92 (4H, m), 2.54-2.70 (2H, m), 2.70-2.79 (2H, m), 3.74-3.89 (2H, m), 3.89-4.04 (1H, m), 4.17 (2H, br), 5.71 (1H, d, J = 8.0 Hz), 6.48-6.62 (3H, m), 6.71 (1H, s), 6.99-7.07 (2H, m), 9.22 (1H, br).
c)N−[2−(5,6,7,8−テトラヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イル)−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エチル]アニリン
2−フェニルアミノ−2−(5,6,7,8−テトラヒドロイミダゾ[1,2−a]ピリジン−2−イルメチル)酢酸ヒドラジド(1.47g)と4−シアノピリジン(1.02g)をエタノール(20mL)に溶かした溶液に、ナトリウムエトキシド−エタノール溶液(21%,3.50g)を室温で加え、混合物を16時間加熱還流した。溶媒を減圧下留去し、残渣に水(5mL)を加え、得られた溶液を氷冷下で12N塩酸で中和後、混合物をクロロホルム(50mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(20mL)で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥後、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;クロロホルム:メタノール=10:1)で精製することにより、題記化合物0.78g(収率41%)を白色固体として得た。
1H NMR (200 MHz, Me2SO-d6) δ 1.77-2.02 (4H, m), 2.67-2.82 (2H, m), 3.10-3.33 (2H, m), 3.79-3.93 (2H, m), 4.91 (1H, t, J = 6.2 Hz), 5.21 (1H, br), 6.53-6.64 (2H, m), 6.62 (1H, s), 6.66-6.74 (1H, m), 7.06-7.14 (2H, m), 8.00 (2H, dd, J = 4.8, 1.8 Hz), 8.66 (2H, dd, J = 4.8, 1.8 Hz).
実施例20
3−(tert−ブトキシカルボニル)アミノ−1−フェニルアミノ−1−[3−(2−クロロピリジン−4−イル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]プロパン
a)(2S)−2−フェニルアミノ−4−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]ブタン酸メチル
(2S)−2−アミノ−4−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]ブタン酸メチル塩酸塩(10.0g)のアセトニトリル(300mL)の懸濁液にアンバ−リストA−21(40g)を加え、室温で30分間撹拌した後、ろ過した。得られたろ液を濃縮した後、アセトニトリル(40mL)を加え溶液とした後、この溶液をフェニルボロン酸(9.1g)、酢酸銅一水和物(0.74g)およびモレキュラーシーブス4A(40g)のジクロロメタン(300mL)懸濁液に加え、酸素雰囲気下40℃で24時間加熱撹拌した。反応液をセライトにてろ過した後、ろ液を濃縮し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸エチル=3:1)にて精製したところ、題記化合物を無色油状物質(8.6g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.44 (9H, s), 1.98 (2H, m), 3.29 (2H, m), 3.73 (3H, s), 4.11 (1H, br), 4.19 (1H, m), 4.72 (1H, m), 6.63 (2H, d, J= 7.8 Hz), 6.76 (1H, t, J = 7.5 Hz), 7.18 (2H, t, J = 8.1 Hz).
b)(2S)−2−フェニルアミノ−4−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]ブタン酸ヒドラジド
(2S)−2−フェニルアミノ−4−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]ブタン酸メチルのエタノール(50mL)溶液にヒドラジン一水和物(10mL)を加え、24時間加熱還流した後、溶媒を減圧下留去し、題記化合物を無色油状物質(8.8g)として得た。
1H NMR (300 MHz, Me2SO-d6) δ 1.37 (9H, s), 1.74 (2H, m), 3.00 (2H, m), 3.75 (1H, m), 4.15 (1H, br), 4.22 (2H, br), 5.64 (1H, d, J = 8.7 Hz), 6.56 (2H, m), 6.82 (1H, m), 7.04 (2H, t, J = 7.8 Hz), 9.12 (1H, brs).
c)3−(tert−ブトキシカルボニル)アミノ−1−フェニルアミノ−1−[3−(2−クロロピリジン−4−イル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]プロパン
(2S)−2−フェニルアミノ−4−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]ブタン酸ヒドラジド(1.75g)および2−クロロ−4−シアノピリジン(1.57g)のtert−ブタノール(30mL)溶液にtert−ブトキシカリウム(0.76g)を加え、24時間加熱還流した。反応液を濃縮した後、得られた残渣に1N塩酸を加え中和した後、酢酸エチルにて抽出した。得られた抽出液を水洗、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸エチル=1:1)にて精製したところ、題記化合物を無色油状物質(1.7g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.48 (9H, s), 2.03 (1H, m), 2.24 (1H, m), 3.22 (1H, m), 3.33 (1H, m), 4.74 (2H, m), 5.02 (1H, m), 6.60 (2H, d, J = 7.5 Hz), 6.76 (1H, t, J = 7.5 Hz), 7.16 (2H, t, J = 7.5 Hz), 7.89 (1H, d, J = 5.4 Hz), 8.03 (1H, s), 8.44 (1H, d, J = 5.4 Hz).
実施例21
1−フェニルアミノ−2−(4−モルホリノ)−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン
a)フェニルアミノ[(4−モルホリノ)メチル]マロン酸ジメチル
氷冷下、モルホリン(2.5mL)に37%ホルマリン水溶液(1.2mL)を滴下し、室温にて1時間撹拌した後、(フェニルアミノ)マロン酸ジメチル(3.0g)を加えて24時間室温にて撹拌した。反応液に水を加え、酢酸エチルにて抽出した後、その抽出液を水洗、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去したところ、題記化合物を無色油状物質として得た。このものは精製することなく次の工程に用いた。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 2.50 (4H, m), 3.57 (4H, m), 3.75 (6H, s), 5.34 (1H, s), 6.56 (2H, d, J = 6.3 Hz), 6.77 (1H, t, J = 6.3 Hz), 7.15 (2H, t, J = 6.3 Hz).
b)2−フェニルアミノ−3−(4−モルホリノ)プロピオン酸エチル
前の工程で得られたフェニルアミノ[(4−モルホリノ)メチル]マロン酸ジメチルに20%ナトリウムエトキシド−エタノール溶液(40mL)を加え、1時間加熱還流した。溶媒を減圧下留去し、得られた残渣に水を加え、酢酸エチルにて抽出した。抽出液を水洗、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸エチル=1:1)にて精製したところ、題記化合物を無色油状物質(1.8g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.27 (3H, t, J = 7.2 Hz), 2.50 (4H, m), 2.76 (1H, m), 3.68 (4H, m), 4.08 (1H, m), 4.19 (2H, q, J = 7.2 Hz), 4.60 (1H, br), 6.62 (2H, d, J = 7.5 Hz), 6.75 (1H, t, J = 7.5 Hz), 7.17 (2H, t, J = 7.5 Hz).
c)2−フェニルアミノ−3−(4−モルホリノ)プロピオン酸ヒドラジド
2−フェニルアミノ−3−(4−モルホリノ)プロピオン酸エチル(1.8g)のエタノール(50mL)溶液にヒドラジン一水和物(4mL)を加え、24時間加熱還流した後、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣をエタノールで洗浄し、題記化合物を無色固体(0.7g)として得た。
1H NMR (300 MHz, Me2SO-d6) δ 2.37 (4H, m), 2.59 (2H, m), 3.54 (4H, m), 3.93 (1H, m), 4.23 (2H, br), 5.55 (1H, d, J = 8.1 Hz), 6.54 (2H, t, J = 7.5 Hz), 6.60 (2H, d, J = 7.5 Hz), 7.05 (2H, t, J = 7.5 Hz).
d)1−フェニルアミノ−2−(4−モルホリノ)−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン
2−フェニルアミノ−3−(4−モルホリノ)プロピオン酸ヒドラジド(0.7g)および4−シアノピリジン(0.56g)のエタノール(30mL)溶液に20%ナトリウムエトキシド−エタノール溶液(1.1mL)を加え、24時間加熱還流した。反応液を濃縮した後、得られた残渣に1N塩酸を加え中和した後、酢酸エチルにて抽出した。得られた抽出液を水洗、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去したところ、題記化合物を無色結晶(220mg)として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 2.50 (2H, m), 2.59 (2H, m), 2.79 (2H, dd, J = 12.6 Hz, 10.2 Hz), 2.97 (1H, dd, J = 12.6 Hz, 5.4 Hz), 3.72 (4H, m), 4.73 (1H, dd, J = 10.2 Hz, 5.4 Hz), 5.11 (1H, br), 6.61 (2H, d, J = 7.5 Hz), 6.83 (1H, t, J = 7.5 Hz), 7.18 (2H, t, J = 7.5 Hz), 7.98 (2H, d, J = 4.8 Hz), 8.68 (2H, d, J = 4.8 Hz).
実施例22
3−アミノ−1−フェニルアミノ−1−[3−(2−クロロピリジン−4−イル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]プロパン三塩酸塩
実施例20で得られた3−(tert−ブトキシカルボニル)アミノ−1−フェニルアミノ−1−[3−(2−クロロピリジン−4−イル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]プロパン(260mg)の酢酸エチル(5mL)溶液に4N塩化水素−酢酸エチル溶液(10mL)を加え室温にて24時間撹拌した。析出した固体をろ取し、酢酸エチルにて洗浄後、五酸化二リン上にて乾燥し、題記化合物を淡黄色固体(190mg)として得た。
1H NMR (300 MHz, Me2SO-d6) δ 2.26 (2H, m), 2.95 (2H, m), 4.90 (1H, t, J = 6.9 Hz), 6.60 (1H, t, J = 7.5 Hz), 6.70 (2H, d, J = 8.1 Hz), 7.08 (2H, t, J = 7.2 Hz), 7.93 (2H, m), 8.11 (3H, br), 8.52 (1H, d, J = 5.1 Hz).
実施例23
3−アミノ−1−フェニルアミノ−1−[3−[2−(メチルアミノ)ピリジン−4−イル]−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]プロパン三塩酸塩
a)1−フェニルアミノ−3−(tert−ブトキシカルボニル)アミノ−1−[3−[2−(メチルアミノ)ピリジン−4−イル]−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]プロパン
実施例20で得られた3−(tert−ブトキシカルボニル)アミノ−1−フェニルアミノ−1−[3−(2−クロロピリジン−4−イル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]プロパン(1.4g)に40%メチルアミン−メタノール溶液(15mL)を加え、封管中140℃、20時間加熱した。反応液を濃縮した後、メタノール(10mL)を加え溶液にした後、二炭酸ジ−tert−ブチル(1.0mL)を加え1時間室温にて撹拌した。反応液を濃縮した後、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸エチル=1:2)にて精製したところ、題記化合物を無色油状物質(0.41g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.48 (9H, s), 2.03 (1H, m), 2.22 (1H, m), 3.22 (1H, m), 3.33 (1H, m), 4.75 (2H, m), 4.99 (1H, m), 6.62 (2H, d, J = 7.2 Hz), 6.76 (1H, t, J = 7.2 Hz), 7.09 (1H, s), 7.17 (2H, t, J = 7.5 Hz), 7.25 (1H, m), 8.16 (1H, d, J = 5.1 Hz).
b)3−アミノ−1−フェニルアミノ−1−[3−[2−(メチルアミノ)ピリジン−4−イル]−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]プロパン三塩酸塩
1−フェニルアミノ−3−(tert−ブトキシカルボニル)アミノ−1−[3−[2−(メチルアミノ)ピリジン−4−イル]−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]プロパン(410mg)の酢酸エチル(20mL)溶液に4N塩化水素−酢酸エチル溶液(10mL)を加え室温にて24時間撹拌した。析出した固体をろ取し、酢酸エチルにて洗浄後、五酸化二リン上にて乾燥し、題記化合物を淡黄色固体(230mg)として得た。
1H NMR (300 MHz, Me2SO-d6) δ 2.26 (2H, m), 2.94 (2H, m), 3.02 (3H, d, J = 4.5 Hz), 4.92 (1H, t, J = 7.2 Hz), 6.59 (1H, t, J = 7.2 Hz), 6.68 (2H, d, J = 7.5 Hz), 7.07 (2H, t, J = 7.5 Hz), 7.32 (1H, d, J = 6.9 Hz), 7.59 (1H, s), 7.97 (1H, d, J = 6.9 Hz), 8.20 (3H, br), 9.40 (1H, br).
実施例24
2−アミノ−1−(N−フェニル−N−トリフルオロアセチルアミノ)−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン
a)2−(tert−ブトキシカルボニル)アミノ−1−(N−フェニル−N−トリフルオロアセチルアミノ)−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン
2−(tert−ブトキシカルボニル)アミノ−1−フェニルアミノ−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン(5.83g)およびトリエチルアミン(8.21g)のテトラヒドロフラン(200mL)溶液に、氷冷下でトリフルオロ酢酸無水物(16.07g)を加え、室温で15時間攪拌した。反応混合物に酢酸エチル(200mL)を加え、水(2×50mL)次いで飽和食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下に留去した。残留物をエタノール(100mL)で希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(20mL)を加え、室温で15時間攪拌した。反応混合物を減圧下に濃縮し、水(100mL)を加え、クロロホルム(3×50mL)で抽出した。抽出液を飽和食塩水(100mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下に留去した。残留物をジイソプロピルエーテルとアセトニトリルの混液から結晶化させることにより、題記化合物4.75g(収率65%)を淡ベージュ色結晶として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.43 (9H, s), 3.82-3.88 (2H, m), 5.17 (1H, br s), 5.84 (1H, br t, J = 6.9 Hz), 6.96 (1H, br s), 7.26-7.40 (4H, m), 7.94 (2H, d, J = 6.0 Hz), 8.71 (2H, d, J = 6.0 Hz), 12.40-13.40 (1H, br).
b)2−アミノ−1−(N−フェニル−N−トリフルオロアセチルアミノ)−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン
2−(tert−ブトキシカルボニル)アミノ−1−(N−フェニル−N−トリフルオロアセチルアミノ)−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン(4.75g)の酢酸エチル(40mL)溶液に4N塩化水素−酢酸エチル溶液(40mL)を加え、室温で15時間攪拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、水(100mL)を加え、10%炭酸水素ナトリウム水溶液で中和した後、クロロホルム(3×50mL)で抽出した。抽出液を飽和食塩水(100mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下に留去した。残留物をジイソプロピルエーテルとアセトニトリルの混液から結晶化させることにより、題記化合物3.44g(収率91%)を淡ベージュ色結晶として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 4.02-4.09 (2H, m), 4.71 (1H, br s), 4.91 (1H, br s), 6.66 (2H, d, J = 7.8 Hz), 6.85 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.21 (2H, t, J = 7.8 Hz), 7.85 (2H, d, J = 6.0 Hz), 8.20-8.55 (1H, br), 8.58 (2H, d, J = 6.0 Hz), 10.80-11.60 (1H, br).
実施例25
3−アミノ−1−(N−フェニル−N−トリフルオロアセチルアミノ)−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]プロパン
a)3−(tert−ブトキシカルボニル)アミノ−1−(N−フェニル−N−トリフルオロアセチルアミノ)−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]プロパン
3−(tert−ブトキシカルボニル)アミノ−1−フェニルアミノ−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]プロパン(6.69g)およびトリエチルアミン(9.51g)のテトラヒドロフラン(200mL)溶液に、氷冷下でトリフルオロ酢酸無水物(17.85g)を加え、室温で15時間攪拌した。反応混合物に酢酸エチル(200mL)を加え、水(2×50mL)次いで飽和食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下に留去した。残留物をエタノール(100mL)で希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(20mL)を加え、室温で15時間攪拌した。反応混合物を減圧下に濃縮し、水(100mL)を加え、クロロホルム(3×50mL)で抽出した。抽出液を飽和食塩水(100mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下に留去した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸エチル=1:2)で精製することにより、題記化合物4.75g(収率65%)を淡黄色非結晶性物質として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.45 (9H, s), 2.05-2.13 (2H, m), 3.10-3.40 (2H, m), 4.97 (1H, br s), 5.77 (1H, br s), 7.25-7.42 (5H, m), 7.96 (2H, d, J = 6.0 Hz), 8.70 (2H, d, J = 6.0 Hz), 12.80-13.10 (1H, br).
b)3−アミノ−1−(N−フェニル−N−トリフルオロアセチルアミノ)−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]プロパン
3−(tert−ブトキシカルボニル)アミノ−1−(N−フェニル−N−トリフルオロアセチルアミノ)−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]プロパン(6.38g)の酢酸エチル(40mL)溶液に4N塩化水素−酢酸エチル溶液(40mL)を加え、室温で15時間攪拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、水(100mL)を加え、10%炭酸水素ナトリウム水溶液で中和した後、クロロホルム(3×50mL)で抽出した。抽出液を飽和食塩水(100mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下に留去した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;酢酸エチル)で精製し、ジイソプロピルエーテルとアセトニトリルの混液から結晶化させることにより、題記化合物2.98g(収率59%)を淡ベージュ色結晶として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 2.23-2.45 (2H, m), 3.59 (2H, q, J = 6.3 Hz), 4.41 (1H, br s), 4.78 (1H, br s), 6.60 (2H, d, J = 7.5 Hz), 6.80 (1H, t, J = 7.5 Hz), 7.18 (2H, t, J = 7.5 Hz), 7.73 (1H, br s), 7.91 (2H, d, J = 5.7 Hz), 8.65 (2H, d, J = 5.7 Hz), 12.20-13.00 (1H, br).
実施例26
3−(1−ピロリジニル)−1−フェニルアミノ−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]プロパン
a)3−(1−ピロリジニル)−1−フェニルアミノ−1,1−プロパンジカルボン酸ジエチル
(フェニルアミノ)マロン酸ジエチル(25.1g)、1−(2−クロロエチル)ピロリジン塩酸塩(17.0g)およびヨウ化カリウム(3.3g)をエタノール(250mL)に加えた溶液に、ナトリウムエトキシド−エタノール溶液(21%,71.3g)を室温で加え、混合物を65℃で24時間撹拌した。溶媒を減圧下留去し、残渣に水(150mL)を加え混合後、酢酸エチル(200mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(100mL)で洗浄し硫酸マグネシウム上で乾燥後、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;酢酸エチル:エタノール=10:1)で精製し、題記化合物8.64g(収率25%)を淡黄色油状物質として得た。
1H NMR (200 MHz, CDCl3) δ 1.19 (6H, t, J = 7.4 Hz), 1.63-1.76 (4H, m), 2.33-2.48 (6H, m), 2.48-2.62 (2H, m), 4.08-4.32 (4H, m), 5.31 (1H, s), 6.59-6.64 (2H, m), 6.67-6.75 (1H, m), 7.09-7.16 (2H, m).
b)4−(1−ピロリジニル)−2−(フェニルアミノ)ブタン酸エチル
3−(1−ピロリジニル)−1−フェニルアミノ−1,1−プロパンジカルボン酸ジエチル(8.64g)をエタノール(100mL)に溶かした溶液に、ナトリウムエトキシド−エタノール溶液(21%,40.18g)を室温で加え、混合物を2時間加熱還流した。混合物を0℃まで冷却し12N塩酸を加えて中和後、析出した沈殿をろ取し、沈殿をエタノール(10mL)で洗浄した。ろ液と洗液を併せ溶媒を減圧下留去し、残渣に水(50mL)を加え、酢酸エチル(100mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(50mL)で洗浄し硫酸マグネシウム上で乾燥後、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;クロロホルム:メタノール=10:1)で精製し、題記化合物3.36g(収率49%)を淡黄色油状物質として得た。
1H NMR (200 MHz, CDCl3) δ 1.24 (3H, t, J = 7.4 Hz), 1.88-2.08 (4H, m), 2.12-2.47 (2H, m), 2.79-3.13 (6H, m), 4.05-4.28 (3H, m), 4.67-4.83 (1H, m), 6.61-6.64 (2H, m), 6.71-6.79 (1H, m), 7.13-7.21 (2H, m).
c)4−(1−ピロリジニル)−2−(フェニルアミノ)ブタン酸ヒドラジド
4−(1−ピロリジニル)−2−(フェニルアミノ)ブタン酸エチル(3.36g)とヒドラジン一水和物(12.17g)をエタノール(100mL)に加え、混合物を16時間加熱還流した。溶媒と過剰のヒドラジン一水和物を減圧下留去し、題記化合物2.91g(収率91%)を白色固体として得た。
1H NMR (200 MHz, Me2SO-d6) δ 1.56-1.73 (4H, m), 1.73-1.89 (2H, m), 2.28-2.59 (6H, m), 3.76-3.87 (1H, m), 5.77 (1H, d, J = 8.4 Hz), 6.49-6.59 (3H, m), 7.00-7.08 (2H, m), 9.17 (1H, br).
d)3−(1−ピロリジニル)−1−フェニルアミノ−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]プロパン
4−(1−ピロリジニル)−2−(フェニルアミノ)ブタン酸ヒドラジド(1.31g)と4−シアノピリジン(1.04g)をエタノール(20mL)に溶かした溶液に、ナトリウムエトキシド−エタノール溶液(21%,3.6g)を室温で加え、混合物を16時間加熱還流した。溶媒を減圧下留去し残渣に水(10mL)を加え、得られた溶液を氷冷下で12N塩酸で中和後、混合物をクロロホルム(50mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(25mL)で洗浄し硫酸マグネシウム上で乾燥後、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;クロロホルム:メタノール=10:1)で精製し、題記化合物0.66g(収率38%)を淡黄色非結晶性物質として得た。
1H NMR (200 MHz, CD3OD) δ 1.78-1.98 (4H, m), 2.21-2.32 (2H, m), 2.80-2.98 (6H, m), 4.78 (1H, t, J = 6.6 Hz), 6.56-6.68 (3H, m), 7.01-7.09 (2H, m), 7.96 (2H, dd, J = 4.4, 1.4 Hz), 8.57 (2H, dd, J = 4.4, 1.4 Hz).
実施例27
3−ピペリジノ−1−フェニルアミノ−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]プロパン
a)3−ピペリジノ−1−フェニルアミノ−1,1−プロパンジカルボン酸ジエチル
(フェニルアミノ)マロン酸ジエチル(25.1g)、1−(2−クロロエチル)ピペリジン塩酸塩(18.4g)およびヨウ化カリウム(3.3g)をエタノール(250mL)に加えた溶液に、ナトリウムエトキシド−エタノール溶液(21%,71.3g)を室温で加え、混合物を65℃で24時間撹拌した。溶媒を減圧下留去し、残渣に水(150mL)を加え混合後、酢酸エチル(200mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(100mL)で洗浄し硫酸マグネシウム上で乾燥後、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸エチル=1:1)で精製し、題記化合物22.91g(収率63%)を淡黄色油状物質として得た。
1H NMR (200 MHz, CDCl3) δ 1.19 (6H, t, J = 7.4 Hz), 1.29-1.58 (6H, m), 2.21-2.36 (6H, m), 2.47-2.54 (2H, m), 4.03-4.32 (4H, m), 5.40 (1H, s), 6.59-6.63 (2H, m), 6.67-6.74 (1H, m), 7.08-7.16 (2H, m).
b)4−ピペリジノ−2−(フェニルアミノ)ブタン酸エチル
3−ピペリジノ−1−フェニルアミノ−1,1−プロパンジカルボン酸ジエチル(22.91g)をエタノール(100mL)に溶かした溶液に、ナトリウムエトキシド−エタノール溶液(21%,102.4g)を室温で加え、混合物を2時間加熱還流した。混合物を0℃まで冷却し12N塩酸を加えて中和後、析出した沈殿をろ取し、沈殿をエタノール(10mL)で洗浄した。ろ液と洗液を併せ溶媒を減圧下留去し、残渣に水(50mL)を加え、酢酸エチル(100mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(50mL)で洗浄し硫酸マグネシウム上で乾燥後、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;酢酸エチル)で精製し、題記化合物4.12g(収率22%)を淡黄色油状物質として得た。
1H NMR (200 MHz, CDCl3) δ 1.25 (3H, t, J = 7.4 Hz), 1.37-1.54 (2H, m), 1.54-1.70 (4H, m), 1.82-2.13 (2H, m), 2.32-2.52 (6H, m), 4.10 (1H, br), 4.18 (2H, q, J = 7.4 Hz), 5.52 (1H, br), 6.58-6.62 (2H, m), 6.67-6.74 (1H, m), 7.11-7.21 (2H, m).
c)4−ピペリジノ−2−(フェニルアミノ)ブタン酸ヒドラジド
4−ピペリジノ−2−(フェニルアミノ)ブタン酸エチル(4.12g)とヒドラジン一水和物(14.20g)をエタノール(100mL)に加え、混合物を16時間加熱還流した。溶媒と過剰のヒドラジン一水和物を減圧下留去し、題記化合物3.92g(定量的)を白色固体として得た。
1H NMR (200 MHz, Me2SO-d6) δ 1.27-1.58 (6H, m), 1.63-1.92 (2H, m), 2.12-2.43 (6H, m), 3.73-3.83 (1H, m), 4.16 (2H, br), 5.83 (1H, d, J = 8.0 Hz), 6.49-6.58 (3H, m), 7.01-7.08 (2H, m), 9.12 (1H, s).
d)3−ピペリジノ−1−フェニルアミノ−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]プロパン
4−ピペリジノ−2−(フェニルアミノ)ブタン酸ヒドラジド(1.38g)と4−シアノピリジン(1.04g)をエタノール(20mL)に溶かした溶液に、ナトリウムエトキシド−エタノール溶液(21%,3.6g)を室温で加え、混合物を16時間加熱還流した。溶媒を減圧下留去し残渣に水(10mL)を加え、得られた溶液を氷冷下で12N塩酸で中和後、混合物をクロロホルム(50mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(25mL)で洗浄し硫酸マグネシウム上で乾燥後、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;酢酸エチル:エタノール=10:1)で精製し、題記化合物0.51g(収率28%)を淡黄色非結晶性物質として得た。
1H NMR (200 MHz, CD3OD) δ 1.42-1.61 (2H, m), 1.61-1.82 (4H, m), 2.14-2.30 (2H, m), 2.48-2.83 (6H, m), 4.75 (1H, t, J = 6.2 Hz), 6.54-6.58 (2H, m), 6.65-6.73 (1H, m), 7.07-7.14 (2H, m), 7.92 (2H, dd, J = 4.8, 1.8 Hz), 8.61 (2H, dd, J = 4.8, 1.8 Hz).
実施例28
1−フェニルアミノ−2−[N−ベンジル−N−(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン
a)(2S)−3−[N−ベンジル−N−(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−[(ベンジルオキシカルボニル)アミノ]プロピオン酸メチル
(S)−ベンジルオキシカルボニルセリン−β−ラクトン(4.7g)のアセトニトリル(100mL)溶液にN−(トリメチルシリル)ベンジルアミン(5.0g)を加え、アルゴン雰囲気下、室温にて24時間撹拌した。溶媒を減圧下留去した後、得られた残渣に、チオニルクロリド(5mL)、メタノール(25mL)より調製した溶液を加え4時間室温にて撹拌した。反応液を濃縮後、残渣に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて中和した後、酢酸エチルにて抽出し、得られた抽出液を水洗、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣をエタノール(50mL)に溶解させた後、二炭酸ジ−tert−ブチル(4.4mL)を加え1時間室温にて撹拌した。反応液を濃縮した後、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸エチル=3:1)にて精製したところ、題記化合物を無色油状物質(8.0g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.42 (9H, m), 3.48(2H, m), 3.73 (3H, s), 4.42 (3H, m), 5.11 (2H, d, J = 3.9Hz), 5.96 (1H, br), 7.15−7.26 (10H, m).
b)(2S)−2−フェニルアミノ−3−[N−ベンジル−N−(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]プロピオン酸メチル
(2S)−3−[N−ベンジル−N−(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−[(ベンジルオキシカルボニル)アミノ]プロピオン酸メチル(4.0g)のメタノール(100mL)溶液に10%パラジウム−炭素(1.0g)を加え、5気圧水素加圧下、室温にて2時間撹拌した。セライトを用いて触媒を除去した後、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣にアセトニトリル(5mL)を加え溶液とした後、この溶液をフェニルボロン酸(2.2g)、酢酸銅一水和物(0.18g)およびモレキュラーシーブス4A(9g)のジクロロメタン(80mL)懸濁液に加え、酸素雰囲気下40℃で24時間加熱撹拌した。反応液をセライトにてろ過した後、ろ液を濃縮し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸エチル=3:1)にて精製したところ、題記化合物を無色油状物質(2.2g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.45-1.56 (9H, m), 3.47 (2H, m), 3.72 (3H, s), 4.28 (1H, m), 4.38 (1H, m), 4.52 (1H, m), 6.54 (2H, d, J = 7.8 Hz), 6.73 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.10-7.30 (7H, m).
c)(2S)−2−フェニルアミノ−3−[N−ベンジル−N−(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]プロピオン酸ヒドラジド
(2S)−2−フェニルアミノ−3−[N−ベンジル−N−(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]プロピオン酸メチル(2.2g)のエタノール(50mL)溶液にヒドラジン一水和物(3mL)を加え、24時間加熱還流した後、溶媒を減圧下留去したところ、題記化合物を無色油状物質(2.1g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.46 (9H, s), 3.44 (1H, m), 3.84 (1H, m), 3.97 (1H, m), 4.35 (1H, d, J = 15.3 Hz), 4.49 (1H, d, J = 15.3 Hz), 5.68 (1H, br), 6.50 (2H, m), 6.82 (1H, m), 7.15-7.31 (7H, m), 8.09 (1H, br).
d)1−フェニルアミノ−2−[N−ベンジル−N−(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン
(2S)−2−フェニルアミノ−3−[N−ベンジル−N−(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]プロピオン酸ヒドラジド(2.1g)および4−シアノピリジン(1.7g)のエタノール(80mL)溶液に20%ナトリウムエトキシド−エタノール溶液(2.2mL)を加え、24時間加熱還流した。反応液を濃縮した後、得られた残渣に1N塩酸を加え中和した後、酢酸エチルにて抽出した。得られた抽出液を水洗、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸エチル=1:1)にて精製したところ、題記化合物を無色油状物質(1.4g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.47 (9H, s), 3.62 (1H, m), 4.08 (1H, m), 4.43 (2H, m), 4.75 (1H, m), 5.77 (1H, br), 6.50 (2H, d, J = 8.1 Hz), 6.77 (1H, t, J = 7.5 Hz), 7.15−7.26 (7H, m), 7.95 (2H, d, J = 5.1 Hz), 8.67 (2H, m).
実施例29
2−アミノ−1−[(3−トリフルオロメトキシフェニル)アミノ]−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン三塩酸塩
a)(2S)−3−(tert−ブトキシカルボニル)アミノ−2−[(3−トリフルオロメトキシフェニル)アミノ]プロピオン酸メチル
3−トリフルオロメトキシフェニルボロン酸(4.12g)、酢酸銅(II)一水和物(0.20g)およびモレキュラーシーブス4A(7.5g)をジクロロメタン(80mL)に加えた混合物を室温、酸素下で15分間撹拌した。得られた混合物に(2S)−2−アミノ−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]プロピオン酸メチル(2.18g)をジクロロメタン(10mL)に溶かした溶液を加え、混合物を40℃、酸素下で24時間撹拌した。不溶物をろ別し不溶物をジクロロメタン(20mL)で洗浄後、ろ液と洗液を併せて、5%アンモニア水(50mL)と飽和食塩水(50mL)で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥し溶媒を減圧下留去後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸エチル=5:1)で精製し、題記化合物1.14g(収率31%)を淡黄色油状物質として得た。
1H NMR (CDCl3, 300 MHz) δ 1.44 (9H, s), 3.47-3.62 (2H, m), 3.77 (3H, s), 4.07-4.22 (1H, m), 4.79 (1H, br), 4.91 (1H, br), 6.44 (1H, s), 6.44-6.55 (1H, m), 6.57-6.61 (1H, m), 7.13-7.19 (1H, m).
b)(2S)−3−(tert−ブトキシカルボニル)アミノ−2−[(3−トリフルオロメトキシフェニル)アミノ]プロピオン酸ヒドラジド
(2S)−3−(tert−ブトキシカルボニル)アミノ−2−[(3−トリフルオロメトキシフェニル)アミノ]プロピオン酸メチル(1.14g)をエタノール(20mL)に溶かした溶液にヒドラジン一水和物(3.14g)を加え、混合物を12時間加熱還流した。溶媒と過剰のヒドラジン一水和物を減圧下留去し、題記化合物1.19g(定量的)を淡黄色固体として得た。
1H NMR (Me2SO-d6, 300 MHz) δ 1.37 (9H, s), 3.10-3.27 (2H, m), 3.82-3.93 (1H, m), 4.26 (2H, br), 6.08 (1H, d, J = 8.1 Hz), 6.47 (1H, d, J = 7.8 Hz), 6.53 (1H, s), 6.58 (1H, d, J = 7.8 Hz), 6.85 (1H, t, J = 6.0 Hz), 7.15 (1H, t, J = 7.8 Hz), 9.33 (1H, s).
c)2−(tert−ブトキシカルボニル)アミノ−1−[(3−トリフルオロメトキシフェニル)アミノ]−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン
(2S)−3−(tert−ブトキシカルボニル)アミノ−2−[(3−トリフルオロメトキシフェニル)アミノ]プロピオン酸ヒドラジド(0.96g)、4−シアノピリジン(0.55g)およびナトリウムエトキシド−エタノール溶液(21%,1.80g)をエタノール(25mL)に加え、混合物を16時間加熱還流した。溶媒を減圧下留去し、残渣に水(15mL)を加え混合し、氷冷下で12N塩酸を滴下し混合物をpH=7とした後、クロロホルム(50mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(50mL)で洗浄し硫酸マグネシウム上で乾燥後、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;酢酸エチル)で精製し、題記化合物0.40g(収率33%)を淡黄色非結晶性物質として得た。
1H NMR (CDCl3, 200 MHz) δ 1.44 (9H, s), 3.68-3.83 (2H, m), 4.69-4.85 (1H, m), 5.15-5.29 (1H, m), 5.62-5.77 (1H, m), 6.37-6.54 (2H, m), 6.54-6.67 (1H, m), 7.05-7.19 (1H, m), 7.94 (2H, dd, J = 4.4, 1.4 Hz), 8.64 (2H, dd, J = 4.4, 1.4 Hz).
d)2−アミノ−1−[(3−トリフルオロメトキシフェニル)アミノ]−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン三塩酸塩
2−(tert−ブトキシカルボニル)アミノ−1−[(3−トリフルオロメトキシフェニル)アミノ]−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン(0.40g)を室温で12N塩酸(0.71mL)に加え、混合物を室温で15分間撹拌した。反応液にエタノール(10mL)を加え混合し、溶媒を減圧下留去した。残渣をエタノール−ジエチルエーテルで処理し、得られた沈殿をろ取しジエチルエーテル(5mL)で洗浄後、減圧下乾燥し、題記化合物0.26g(収率64%)を淡黄色粉体として得た。
1H NMR (Me2SO-d6, 200 MHz) δ 3.30-3.49 (2H, m), 5.22 (1H, br), 6.58 (1H, d, J = 7.6 Hz), 6.71-6.79 (2H, m), 7.12 (1H, br), 7.22 (1H, t, J = 7.6 Hz), 8.45 (2H, dd, J = 5.6, 2.2 Hz), 8.55 (2H, br), 8.96 (2H, dd, J = 5.6, 2.2 Hz).
実施例30
2−アミノ−1−[(3−イソプロポキシフェニル)アミノ]−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン三塩酸塩
a)(2S)−3−(tert−ブトキシカルボニル)アミノ−2−[(3−イソプロポキシフェニル)アミノ]プロピオン酸メチル
3−イソプロポキシフェニルボロン酸(3.60g)、酢酸銅(II)一水和物(0.20g)およびモレキュラーシーブス4A(7.5g)をジクロロメタン(80mL)に加えた混合物を室温、酸素下で15分間撹拌した。得られた混合物に(2S)−2−アミノ−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]プロピオン酸メチル(2.18g)をジクロロメタン(10mL)に溶かした溶液を加え、混合物を40℃、酸素下で24時間撹拌した。不溶物をろ別し不溶物をジクロロメタン(20mL)で洗浄後、ろ液と洗液を併せて、5%アンモニア水(50mL)と飽和食塩水(50mL)で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥し溶媒を減圧下留去後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸エチル=5:1)で精製し、題記化合物1.77g(収率53%)を淡黄色油状物質として得た。
1H NMR (CDCl3, 300 MHz) δ 1.31 (6H, d, J = 6.0 Hz), 1.44 (9H, s), 3.46-3.60 (2H, m), 3.75 (3H, s), 4.10-4.21 (1H, m), 4.38-4.57 (2H, m), 4.80-4.94 (1H, m), 6.17-6.24 (2H, m), 6.29-6.32 (1H, m), 7.03-7.08 (1H, m).
b)(2S)−3−(tert−ブトキシカルボニル)アミノ−2−[(3−イソプロポキシフェニル)アミノ]プロピオン酸ヒドラジド
(2S)−3−(tert−ブトキシカルボニル)アミノ−2−[(3−イソプロポキシフェニル)アミノ]プロピオン酸メチル(1.77g)をエタノール(20mL)に溶かした溶液にヒドラジン一水和物(5.26g)を加え、混合物を12時間加熱還流した。溶媒と過剰のヒドラジン一水和物を減圧下留去し、題記化合物1.85g(定量的)を淡黄色固体として得た。
1H NMR (Me2SO-d6, 300 MHz) δ 1.21-1.24 (6H, m), 1.37 (9H, s), 3.09-3.29 (2H, m), 3.74-3.85 (1H, m), 4.42-4.54 (1H, m), 4.83 (2H, br), 5.56 (1H, d, J = 7.5 Hz), 6.06-6.21 (3H, m), 6.85 (1H, t, J = 5.7 Hz), 6.92 (1H, t, J = 7.6 Hz), 9.25 (1H, br).
c)2−(tert−ブトキシカルボニル)アミノ−1−[(3−イソプロポキシフェニル)アミノ]−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン
(2S)−3−(tert−ブトキシカルボニル)アミノ−2−[(3−イソプロポキシフェニル)アミノ]プロピオン酸ヒドラジド(1.71g)、4−シアノピリジン(1.10g)およびナトリウムエトキシド−エタノール溶液(21%,3.61g)をエタノール(25mL)に加え、混合物を16時間加熱還流した。溶媒を減圧下留去し、残渣に水(15mL)を加え混合し、氷冷下で12N塩酸を滴下し混合物をpH=7とした後、クロロホルム(50mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(50mL)で洗浄し硫酸マグネシウム上で乾燥後、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;酢酸エチル)で精製し、題記化合物0.62g(収率27%)を淡黄色非結晶性物質として得た。
1H NMR (CDCl3, 200 MHz) δ 0.98-1.37 (6H, m), 1.43 (9H, s), 3.67-3.81 (2H, m), 4.32-4.53 (1H, m), 4.67-4.80 (1H, m), 5.24 (1H, t, J = 6.2 Hz), 5.35 (1H, br), 6.05-6.18 (2H, m), 6.29 (1H, d, J = 7.6 Hz), 7.02 (1H, t, J = 7.6 Hz), 7.93 (2H, d, J = 5.8 Hz), 8.62 (2H, d, J = 5.8 Hz).
d)2−アミノ−1−[(3−イソプロポキシフェニル)アミノ]−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン三塩酸塩
2−(tert−ブトキシカルボニル)アミノ−1−[(3−イソプロポキシフェニル)アミノ]−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン(0.62g)を室温で12N塩酸(1.2mL)に加え、混合物を室温で15分間撹拌した。反応液にエタノール(10mL)を加え混合し、溶媒を減圧下留去した。残渣をエタノール−ジエチルエーテルで処理し、得られた沈殿をろ取しジエチルエーテル(5mL)で洗浄後、減圧下乾燥し題記化合物0.41g(収率65%)を淡黄色粉体として得た。
1H NMR (Me2SO-d6, 200 MHz) δ 1.13-1.32 (6H, m), 3.25-3.48 (2H, m), 4.38-4.60 (1H, m), 5.17 (1H, t, J = 6.2 Hz), 6.22 (1H, d, J = 8.4 Hz), 6.27-6.36 (2H, m), 6.99 (1H, t, J = 8.4 Hz), 8.47 (2H, d, J = 6.2 Hz), 8.52 (2H, br), 8.97 (2H, d, J = 6.2 Hz).
実施例31
2−アミノ−1−[(3−メトキシフェニル)アミノ]−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン三塩酸塩
a)(2S)−3−(tert−ブトキシカルボニル)アミノ−2−[(3−メトキシフェニル)アミノ]プロピオン酸メチル
3−メトキシフェニルボロン酸(3.04g)、酢酸銅(II)一水和物(0.20g)およびモレキュラーシーブス4A(7.5g)をジクロロメタン(80mL)に加えた混合物を室温、酸素下で15分間撹拌した。得られた混合物に(2S)−2−アミノ−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]プロピオン酸メチル(2.18g)をジクロロメタン(10mL)に溶かした溶液を加え、混合物を40℃、酸素下で24時間撹拌した。不溶物をろ別し不溶物をジクロロメタン(20mL)で洗浄後、ろ液と洗液を併せて、5%アンモニア水(50mL)と飽和食塩水(50mL)で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥し溶媒を減圧下留去後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸エチル=5:1)で精製し、題記化合物1.48g(収率48%)を淡黄色油状物質として得た。
1H NMR (CDCl3, 300 MHz) δ 1.44 (9H, s), 3.48-3.59 (2H, m), 3.76 (3H, s), 3.78 (3H, s), 4.14-4.22 (1H, m), 4.50 (1H, br), 4.91 (1H, br), 6.19-6.26 (2H, m), 6.31-6.34 (1H, m), 7.05-7.15 (1H, m).
b)(2S)−3−(tert−ブトキシカルボニル)アミノ−2−[(3−メトキシフェニル)アミノ]プロピオン酸ヒドラジド
(2S)−3−(tert−ブトキシカルボニル)アミノ−2−[(3−メトキシフェニル)アミノ]プロピオン酸メチル(1.48g)をエタノール(20mL)に溶かした溶液にヒドラジン一水和物(4.79g)を加え、混合物を12時間加熱還流した。溶媒と過剰のヒドラジン一水和物を減圧下留去し、題記化合物1.55g(定量的)を淡黄色固体として得た。
1H NMR (Me2SO-d6, 200 MHz) δ 1.37 (9H, s), 3.10-3.28 (2H, m), 3.66 (3H, s), 3.75-3.89 (1H, m), 4.15 (2H, br), 5.56 (1H, d, J = 7.6 Hz), 6.08-6.23 (2H, m), 6.29-6.38 (1H, m), 6.83 (1H, t, J = 5.6 Hz), 6.95 (1H, m), 9.24 (1H, br).
c)2−(tert−ブトキシカルボニル)アミノ−1−[(3−メトキシフェニル)アミノ]−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン
(2S)−3−(tert−ブトキシカルボニル)アミノ−2−[(3−メトキシフェニル)アミノ]プロピオン酸ヒドラジド(1.43g)、4−シアノピリジン(0.92g)およびナトリウムエトキシド−エタノール溶液(21%,3.01g)をエタノール(25mL)に加え、混合物を16時間加熱還流した。溶媒を減圧下留去し、残渣に水(15mL)を加え混合し、氷冷下で12N塩酸を滴下し混合物をpH=7とした後、クロロホルム(50mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(50mL)で洗浄し硫酸マグネシウム上で乾燥後、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;酢酸エチル)で精製し、題記化合物0.57g(収率32%)を淡黄色非結晶性物質として得た。
1H NMR (CDCl3, 200 MHz) δ 1.43 (9H, s), 3.63-3.81 (2H, m), 3.69 (3H, s), 3.68-4.82 (1H, m), 5.22 (1H, t, J = 5.6 Hz), 5.41 (1H, br), 6.08-6.25 (2H, m), 6.25-6.43 (1H, m), 6.98-7.07 (1H, m), 7.93 (2H, d, J = 6.0 Hz), 8.63 (2H, d, J = 6.0 Hz).
d)2−アミノ−1−[(3−メトキシフェニル)アミノ]−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン三塩酸塩
2−(tert−ブトキシカルボニル)アミノ−1−[(3−メトキシフェニル)アミノ]−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン(0.57g)を室温で12N塩酸(1.1mL)に加え、混合物を室温で15分間撹拌した。反応液にエタノール(10mL)を加え混合し、溶媒を減圧下留去した。残渣をエタノール−ジエチルエーテルで処理し、得られた沈殿をろ取しジエチルエーテル(5mL)で洗浄後、減圧下乾燥し題記化合物0.44g(収率75%)を淡黄色粉体として得た。
1H NMR (Me2SO-d6, 200 MHz) δ 3.27-3.47 (2H, m), 3.67 (3H, s), 5.21 (1H, t, J = 7.0 Hz), 6.18-6.30 (1H, m), 6.30-6.41 (2H, m), 7.01 (1H, m), 8.50 (2H, d, J = 6.4 Hz), 8.55 (2H, br), 8.98 (2H, d, J = 6.4 Hz).
実施例32
3−(N,N−ジメチルアミノ)−1−フェニルアミノ−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]プロパン
a)3−(N,N−ジメチルアミノ)−1−フェニルアミノ−1,1−プロパンジカルボン酸ジエチル
(フェニルアミノ)マロン酸ジエチル(25.12g)、2−(N,N−ジメチルアミノ)エチルクロリド塩酸塩(14.4g)およびヨウ化カリウム(3.3g)をエタノール(250mL)に加えた溶液に、ナトリウムエトキシド−エタノール溶液(21%,71.3g)を室温で加え、混合物を65℃で24時間撹拌した。溶媒を減圧下留去し、残渣に水(150mL)を加え混合後、酢酸エチル(200mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(100mL)で洗浄し硫酸マグネシウム上で乾燥後、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;酢酸エチル)で精製し、題記化合物7.78g(収率24%)を淡黄色油状物質として得た。
1H NMR (200 MHz, CDCl3) δ 1.19 (6H, t, J = 7.0 Hz), 2.13 (6H, s), 2.22 (2H, t, J = 7.4 Hz), 2.50 (2H, t, J = 7.4 bHz), 4.06-4.31 (4H, m), 5.29 (1H, s), 6.57-6.67 (2H, m), 6.67-6.77 (1H, m), 7.06-7.19 (2H, m).
b)4−(N,N−ジメチルアミノ)−2−(フェニルアミノ)ブタン酸エチル
3−(N,N−ジメチルアミノ)−1−フェニルアミノ−1,1−プロパンジカルボン酸ジエチル(7.78g)をエタノール(100mL)に溶かした溶液に、ナトリウムエトキシド−エタノール溶液(21%,39.1g)を室温で加え、混合物を2時間加熱還流した。混合物を0℃まで冷却し12N塩酸を加えて中和後、析出した沈殿をろ取し、沈殿をエタノール(10mL)で洗浄した。ろ液と洗液を併せ溶媒を減圧下留去し、残渣に水(50mL)を加え、酢酸エチル(100mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(50mL)で洗浄し硫酸マグネシウム上で乾燥後、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;酢酸エチル:エタノール=10:1)で精製し、題記化合物3.83g(収率63%)を茶色油状物質として得た。
1H NMR (200 MHz, CDCl3) δ 1.25 (3H, t, J = 7.0 Hz), 1.79-2.10 (2H, m), 2.23 (6H, s), 2.35-2.49 (2H, m), 4.07-4.26 (3H, m), 4.87 (1H, d, J = 8.4 Hz), 6.57-6.67 (2H, m), 6.67-6.78 (1H, m), 7.09-7.23 (2H, m).
c)4−(N,N−ジメチルアミノ)−2−(フェニルアミノ)ブタン酸ヒドラジド
4−(N,N−ジメチルアミノ)−2−(フェニルアミノ)ブタン酸エチル(3.83g)とヒドラジン一水和物(15.32g)をエタノール(50mL)に加え、混合物を16時間加熱還流した。溶媒と過剰のヒドラジン一水和物を減圧下留去し、題記化合物3.62g(定量的)を白色粉体として得た。
1H NMR (200 MHz, Me2SO-d6) δ 1.63-1.88 (2H, m), 2.12 (6H, s), 2.20-2.36 (2H, m), 3.72-3.88 (1H, m), 4.14 (2H, br), 5.71 (1H, d, J = 8.4 Hz), 6.46-6.64 (3H, m), 6.97-7.11 (2H, m), 9.15 (1H, s).
d)3−(N,N−ジメチルアミノ)−1−フェニルアミノ−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]プロパン
4−(N,N−ジメチルアミノ)−2−(フェニルアミノ)ブタン酸ヒドラジド(1.18g)と4−シアノピリジン(1.04g)をエタノール(20mL)に溶かした溶液に、ナトリウムエトキシド−エタノール溶液(21%,3.57g)を室温で加え、混合物を16時間加熱還流した。溶媒を減圧下留去し残渣に水(15mL)を加え、得られた溶液を氷冷下で12N塩酸で中和後、混合物をクロロホルム(50mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(50mL)で洗浄し硫酸マグネシウム上で乾燥後、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;酢酸エチル:エタノール=5:1)で精製し、題記化合物0.43g(収率25%)を淡黄色非結晶性物質として得た。
1H NMR (200 MHz, CDCl3) δ 2.07-2.22 (2H, m), 2.30 (6H, s), 2.43-2.70 (2H, m), 4.73 (1H, t, J = 6.2 Hz), 6.48-6.58 (2H, m), 6.62-6.76 (1H, m), 7.03-7.16 (2H, m), 7.49 (1H, br), 7.92 (2H, dd, J = 4.8, 1.4 Hz), 8.60 (2H, dd, J = 4.8, 1.4 Hz).
実施例33
3−(N,N−ジエチルアミノ)−1−フェニルアミノ−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]プロパン
a)3−(N,N−ジエチルアミノ)−1−フェニルアミノ−1,1−プロパンジカルボン酸ジエチル
(フェニルアミノ)マロン酸ジエチル(25.12g)、2−(N,N−ジエチルアミノ)エチルクロリド塩酸塩(17.2g)およびヨウ化カリウム(3.3g)をエタノール(250mL)に加えた溶液に、ナトリウムエトキシド−エタノール溶液(21%,71.3g)を室温で加え、混合物を65℃で24時間撹拌した。溶媒を減圧下留去し、残渣に水(150mL)を加え混合後、酢酸エチル(200mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(100mL)で洗浄し硫酸マグネシウム上で乾燥後、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;酢酸エチル)で精製し、題記化合物10.07g(収率29%)を淡黄色油状物質として得た。
1H NMR (200 MHz, CDCl3) δ 0.90 (6H, t, J = 7.2 Hz), 1.20 (6H, t, J = 7.4 Hz), 2.31-2.56 (8H, m), 4.21 (4H, q, J = 7.4 Hz), 5.35 (1H, s), 6.57-6.66 (2H, m), 6.66-6.77 (1H, m), 7.07-7.18 (2H, m).
b)4−(N,N−ジエチルアミノ)−2−(フェニルアミノ)ブタン酸エチル
3−(N,N−ジエチルアミノ)−1−フェニルアミノ−1,1−プロパンジカルボン酸ジエチル(10.07g)をエタノール(100mL)に溶かした溶液に、ナトリウムエトキシド−エタノール溶液(21%,46.5g)を室温で加え、混合物を2時間加熱還流した。混合物を0℃まで冷却し12N塩酸を加えて中和後、析出した沈殿をろ取し、沈殿をエタノール(10mL)で洗浄した。ろ液と洗液を併せ溶媒を減圧下留去し、残渣に水(50mL)を加え、酢酸エチル(100mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(50mL)で洗浄し硫酸マグネシウム上で乾燥後、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;酢酸エチル:エタノール=10:1)で精製し、題記化合物4.79g(収率60%)を茶色油状物質として得た。
1H NMR (200 MHz, CDCl3) δ 1.03 (6H, t, J = 7.2 Hz), 1.24 (3H, t, J = 7.2 Hz), 1.78-2.11 (2H, m), 2.37-2.68 (6H, m), 4.05-4.27 (3H, m), 5.28 (1H, br), 6.54-6.64 (2H, m), 6.64-6.77 (1H, m), 7.09-7.22 (2H, m).
c)4−(N,N−ジエチルアミノ)−2−(フェニルアミノ)ブタン酸ヒドラジド
4−(N,N−ジエチルアミノ)−2−(フェニルアミノ)ブタン酸エチル(4.79g)とヒドラジン一水和物(17.23g)をエタノール(50mL)に加え、混合物を16時間加熱還流した。溶媒と過剰のヒドラジン一水和物を減圧下留去し、題記化合物4.55g(定量的)を白色粉体として得た。
1H NMR (200 MHz, Me2SO-d6) δ 0.96 (6H, t, J = 7.0 Hz), 1.63-1.92 (2H, m), 2.42-2.63 (6H, m), 3.81 (1H, br), 4.21 (2H, br), 5.80 (1H, br), 6.47-6.64 (3H, m), 6.97-7.12 (2H, m), 9.16 (1H, s).
d)3−(N,N−ジエチルアミノ)−1−フェニルアミノ−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]プロパン
4−(N,N−ジエチルアミノ)−2−(フェニルアミノ)ブタン酸ヒドラジド(1.32g)と4−シアノピリジン(1.04g)をエタノール(20mL)に溶かした溶液に、ナトリウムエトキシド−エタノール溶液(21%,3.57g)を室温で加え、混合物を16時間加熱還流した。溶媒を減圧下留去し残渣に水(15mL)を加え、得られた溶液を氷冷下で12N塩酸で中和後、混合物をクロロホルム(50mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(50mL)で洗浄し硫酸マグネシウム上で乾燥後、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;酢酸エチル:エタノール=5:1)で精製し、題記化合物0.47g(収率27%)を淡黄色非結晶性物質として得た。
1H NMR (200 MHz, CDCl3) δ 1.14 (6H, t, J = 7.0 Hz), 2.16-2.32 (2H, m), 2.61-2.94 (6H, m), 4.80 (1H, t, J = 5.8 Hz), 6.46 (1H, br), 6.53-6.64 (2H, m), 6.70-6.79 (1H, m), 7.08-7.23 (2H, m), 7.97 (2H, dd, J = 4.4, 1.4 Hz), 8.66 (2H, dd, J = 4.4, 1.4 Hz).
実施例34
3−(N,N−ジイソプロピルアミノ)−1−フェニルアミノ−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]プロパン
a)3−(N,N−ジイソプロピルアミノ)−1−フェニルアミノ−1,1−プロパンジカルボン酸ジエチル
(フェニルアミノ)マロン酸ジエチル(25.12g)、2−(N,N−ジイソプロピルアミノ)エチルクロリド塩酸塩(20.0g)およびヨウ化カリウム(3.3g)をエタノール(250mL)に加えた溶液に、ナトリウムエトキシド−エタノール溶液(21%,71.3g)を室温で加え、混合物を65℃で24時間撹拌した。溶媒を減圧下留去し、残渣に水(150mL)を加え混合後、酢酸エチル(200mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(100mL)で洗浄し硫酸マグネシウム上で乾燥後、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;酢酸エチル:ヘキサン=1:1)で精製し、題記化合物6.61g(収率17%)を淡黄色油状物質として得た。
1H NMR (200 MHz, CDCl3) δ 0.87 (12H, d, J = 6.6 Hz), 1.21 (6H, t, J = 7.2 Hz), 2.24-2.37 (2H, m), 2.37-2.52 (2H, m), 2.82-3.06 (2H, m), 4.23 (4H, q, J = 7.2 Hz), 5.30 (1H, s), 6.57-6.75 (3H, m), 7.07-7.18 (2H, m).
b)4−(N,N−ジイソプロピルアミノ)−2−(フェニルアミノ)ブタン酸エチル
3−(N,N−ジイソプロピルアミノ)−1−フェニルアミノ−1,1−プロパンジカルボン酸ジエチル(6.61g)をエタノール(100mL)に溶かした溶液に、ナトリウムエトキシド−エタノール溶液(21%,28.3g)を室温で加え、混合物を2時間加熱還流した。混合物を0℃まで冷却し12N塩酸を加えて中和後、析出した沈殿をろ取し、沈殿をエタノール(10mL)で洗浄した。ろ液と洗液を併せ溶媒を減圧下留去し、残渣に水(50mL)を加え、酢酸エチル(100mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(50mL)で洗浄し硫酸マグネシウム上で乾燥後、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;酢酸エチル:エタノール=10:1)で精製し、題記化合物3.16g(収率59%)を茶色油状物質として得た。
1H NMR (200 MHz, CDCl3) δ 0.99-1.04 (12H, m), 1.24 (3H, t, J = 7.2 Hz), 1.74-2.09 (2H, m), 2.56-2.70 (2H, m), 2.97-3.19 (2H, m), 4.04-4.26 (3H, m), 5.13 (1H, br), 6.51-6.62 (2H, m), 6.62-6.77 (1H, m), 7.07-7.21 (2H, m).
c)3−(N,N−ジイソプロピルアミノ)−1−フェニルアミノ−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]プロパン
4−(N,N−ジイソプロピルアミノ)−2−(フェニルアミノ)ブタン酸エチル(3.16g)とヒドラジン一水和物(10.32g)をエタノール(30mL)に加え、混合物を16時間加熱還流した。溶媒と過剰のヒドラジン一水和物を減圧下留去し、4−(N,N−ジイソプロピルアミノ)−2−(フェニルアミノ)ブタン酸ヒドラジド3.01g(定量的)を茶色油状物質として得た。4−(N,N−ジイソプロピルアミノ)−2−(フェニルアミノ)ブタン酸ヒドラジド(1.46g)と4−シアノピリジン(1.04g)をエタノール(20mL)に溶かした溶液に、ナトリウムエトキシド−エタノール溶液(21%,3.57g)を室温で加え、混合物を16時間加熱還流した。溶媒を減圧下留去し残渣に水(15mL)を加え、得られた溶液を氷冷下で12N塩酸で中和後、混合物をクロロホルム(50mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(50mL)で洗浄し硫酸マグネシウム上で乾燥後、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;酢酸エチル→酢酸エチル:エタノール=10:1)で精製し、題記化合物0.46g(収率24%)を淡黄色非結晶性物質として得た。
1H NMR (200 MHz, CDCl3) δ 1.31 (12H, d, J = 6.6 Hz), 2.32-2.68 (2H, m), 3.01-3.23 (2H, m), 3.37-3.64 (2H, m), 4.86-5.00 (1H, m), 6.57-6.79 (3H, m), 7.03-7.18 (2H, m), 7.92 (2H, d, J = 5.8 Hz), 8.64 (2H, d, J = 5.8 Hz).
実施例35
3−(N−ベンジル−N−メチル)アミノ−1−フェニルアミノ−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]プロパン
a)N−(2−クロロエチル)−N−メチルベンジルアミン塩酸塩
N−ベンジル−N−メチルエタノールアミン(16.52g)をTHF(160mL)に溶かした溶液にチオニルクロリド(14.6mL)を0℃で滴下し、混合物を3時間加熱還流した。反応液を0℃に冷却し析出した結晶をろ取し、結晶をTHF(50mL)とジエチルエーテル(50mL)で洗浄後、減圧下で乾燥し題記化合物19.86g(収率90%)を白色結晶として得た。
1H NMR (200 MHz, Me2SO-d6) δ 2.68 (3H, s), 3.29-3.58 (2H, m), 4.02-4.17 (2H, m), 4.24-4.56 (2H, m), 7.39-7.53 (3H, m), 7.59-7.72 (2H, m), 11.53 (1H, br).
b)3−(N−ベンジル−N−メチル)アミノ−1−フェニルアミノ−1,1−プロパンジカルボン酸ジエチル
(フェニルアミノ)マロン酸ジエチル(21.36g)、N−(2−クロロエチル)−N−メチルベンジルアミン塩酸塩(18.71g)およびヨウ化カリウム(3.3g)をエタノール(220mL)に加えた溶液に、ナトリウムエトキシド−エタノール溶液(21%,61.0g)を室温で加え、混合物を65℃で24時間撹拌した。溶媒を減圧下留去し、残渣に水(150mL)を加え混合後、酢酸エチル(200mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(100mL)で洗浄し硫酸マグネシウム上で乾燥後、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸エチル=5:1)で精製し、題記化合物9.45g(収率28%)を淡黄色油状物質として得た。
1H NMR (200 MHz, CDCl3) δ 1.17 (6H, t, J = 7.2 Hz), 2.07 (3H, s), 2.32 (2H, t, J = 6.8 Hz), 2.56 (2H, t, J = 6.8 Hz), 3.38 (2H, s), 4.06-4.30 (4H, m), 5.18 (1H, s), 6.48-6.52 (2H, m), 6.66-6.73 (1H, m), 7.06-7.15 (2H, m), 7.17-7.36 (5H, m).
c)4−(N−ベンジル−N−メチル)アミノ−2−(フェニルアミノ)ブタン酸エチル
3−(N−ベンジル−N−メチル)アミノ−1−フェニルアミノ−1,1−プロパンジカルボン酸ジエチル(9.45g)をエタノール(100mL)に溶かした溶液に、ナトリウムエトキシド−エタノール溶液(21%,38.4g)を室温で加え、混合物を2時間加熱還流した。混合物を0℃まで冷却し12N塩酸を加えて中和後、析出した沈殿をろ取し、沈殿をエタノール(10mL)で洗浄した。ろ液と洗液を併せ溶媒を減圧下留去し、残渣に水(50mL)を加え、酢酸エチル(100mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(50mL)で洗浄し硫酸マグネシウム上で乾燥後、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸エチル=2:1)で精製し、題記化合物4.47g(収率58%)を茶色油状物質として得た。
1H NMR (200 MHz, CDCl3) δ 1.22 (3H, t, J = 6.8 Hz), 1.85-2.23 (2H, m), 2.19 (3H, s), 2.50-2.62 (2H, m), 3.49 (2H, s), 4.07-4.26 (3H, m), 4.91 (1H, d, J = 7.4 Hz), 6.56-6.61 (2H, m), 6.67-6.75 (1H, m), 7.10-7.21 (2H, m), 7.21-7.37 (5H, m).
d)4−(N−ベンジル−N−メチル)アミノ−2−(フェニルアミノ)ブタン酸ヒドラジド
4−(N−ベンジル−N−メチル)アミノ−2−(フェニルアミノ)ブタン酸エチル(4.47g)とヒドラジン一水和物(13.71g)をエタノール(50mL)に加え、混合物を16時間加熱還流した。溶媒と過剰のヒドラジン一水和物を減圧下留去し、題記化合物3.83g(収率90%)を橙色油状物質として得た。
1H NMR (200 MHz, Me2SO-d6) δ 1.68-1.97 (2H, m), 2.08 (3H, s), 2.31-2.58 (2H, m), 3.32-3.53 (2H, m), 3.74 (2H, br), 3.81-3.92 (1H, m), 5.73 (1H, d, J = 8.4 Hz), 6.44-6.64 (3H, m), 6.97-7.13 (2H, m), 7.13-7.35 (5H, m), 9.17 (1H, br).
e)3−(N−ベンジル−N−メチル)アミノ−1−フェニルアミノ−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]プロパン
4−(N−ベンジル−N−メチル)アミノ−2−(フェニルアミノ)ブタン酸ヒドラジド(3.83g)と4−シアノピリジン(2.55g)をエタノール(50mL)に溶かした溶液に、ナトリウムエトキシド−エタノール溶液(21%,8.74g)を室温で加え、混合物を16時間加熱還流した。溶媒を減圧下留去し残渣に水(15mL)を加え、得られた溶液を氷冷下で12N塩酸で中和後、混合物をクロロホルム(100mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(50mL)で洗浄し硫酸マグネシウム上で乾燥後、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;酢酸エチル:エタノール=5:1)で精製し、題記化合物1.88g(収率39%)を淡黄色非結晶性物質として得た。
1H NMR (200 MHz, CDCl3) δ 2.02-2.38 (2H, m), 2.33 (3H, s), 2.53-2.64 (2H, m), 3.54 (2H, dd, J = 17.8, 12.8 Hz), 4.77 (1H, t, J = 5.8 Hz), 6.48-6.52 (2H, m), 6.71-6.78 (1H, m), 7.11-7.19 (2H, m), 7.21-7.38 (5H, m), 7.95 (2H, dd, J = 4.4, 1.4 Hz), 8.65 (2H, dd, J = 4.4, 1.4 Hz).
実施例36
3−メチルアミノ−1−フェニルアミノ−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]プロパン
3−(N−ベンジル−N−メチル)アミノ−1−フェニルアミノ−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]プロパン(0.40g)をメタノール(20mL)に溶かした溶液に10%パラジウム−炭素(0.2g)を加え、次いでギ酸アンモニウム(0.63g)を水(2mL)に溶かした溶液を室温で滴下した。混合物を1時間加熱還流し、ギ酸アンモニウム(0.63g)を水(2mL)に溶かした溶液を室温で滴下後、混合物を再度1時間加熱還流した。不溶物をろ別し、不溶物をメタノール(5mL)で洗浄後、ろ液と洗液を併せて減圧下溶媒を留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;クロロホルム:メタノール=1:1)で精製し、題記化合物0.26g(収率84%)を淡黄色非結晶性物質として得た。
1H NMR (200 MHz, Me2SO-d6) δ 2.05-2.34 (2H, m), 2.45 (3H, s), 2.78-2.98 (2H, m), 4.85 (1H, br), 6.46-6.58 (1H, m), 6.58-6.72 (2H, m), 6.94-7.10 (2H, m), 7.90 (2H, d, J = 6.0 Hz), 8.65 (2H, d, J = 6.0 Hz).
実施例37
1−フェニルアミノ−2−ベンジルアミノ−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン
実施例28で得られた1−フェニルアミノ−2−[N−ベンジル−N−(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン(1.4g)の酢酸エチル(30mL)溶液に4N塩化水素−酢酸エチル溶液(20mL)を加え室温にて24時間撹拌した。反応液に水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を順次加えて中和した後、酢酸エチルにて抽出し、得られた抽出液を水洗、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去したところ、題記化合物を無色固体(160mg)として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 3.22 (2H, d, J = 5.7 Hz), 3.83 (2H, s), 4.74 (1H, t, J = 5.7 Hz), 6.60 (2H, d, J = 8.1 Hz), 6.79 (1H, t, J = 7.2 Hz), 7.17 (2H, t, J = 7.8 Hz), 7.30 (5H, m), 7.94 (2H, d, J = 6.0 Hz), 8.67 (2H, d, J = 6.0 Hz).
実施例38
1−フェニルアミノ−2−(N,N−ジエチルアミノ)−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン
a)(2S)−2−(ベンジルオキシカルボニル)アミノ−3−(N,N−ジエチルアミノ)プロピオン酸メチル
(S)−ベンジルオキシカルボニルセリン−β−ラクトン(70mL)溶液にN−(トリメチルシリル)ジエチルアミン(1.9mL)を加え、アルゴン雰囲気下、室温にて24時間撹拌した。溶媒を減圧下留去した後、得られた残渣に、チオニルクロリド(5mL)、メタノール(25mL)より調製した溶液を加え4時間室温にて撹拌した。反応液を濃縮後、残渣に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて中和した後、酢酸エチルにて抽出し、得られた抽出液を水洗、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去したところ、題記化合物を無色油状物質(2.3g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 0.96(6H, t, J = 7.2 Hz), 2.49 (4H, m), 2.79 (2H, d, J = 6.0 Hz), 3.74 (3H, s), 4.28 (1H, m), 5.11 (2H, m), 5.66 (1H, br), 7.31−7.35 (5H, m).
b)(2S)−2−フェニルアミノ−3−(N,N−ジエチルアミノ)プロピオン酸メチル
(2S)−2−(ベンジルオキシカルボニル)アミノ−3−(N,N−ジエチルアミノ)プロピオン酸メチル(2.3g)のメタノール(100mL)溶液に10%パラジウム−炭素(0.7g)を加え、5気圧水素加圧下、室温にて2時間撹拌した。セライトを用いて触媒を除去した後、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣にアセトニトリル(5mL)を加え溶液とした後、この溶液をフェニルボロン酸(1.4g)、酢酸銅一水和物(0.11g)およびモレキュラーシーブス4A(6g)のジクロロメタン(50mL)懸濁液に加え、酸素雰囲気下40℃で24時間加熱撹拌した。反応液をセライトにてろ過した後、ろ液を濃縮し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸エチル=5:1)にて精製したところ、題記化合物を無色油状物質(0.56g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.00 (6H, t, J = 7.2 Hz), 2.55 (4H, m), 2.84 (2H, m), 3.74 (3H, s), 4.00 (1H, m), 4.68 (1H, br), 6.61 (2H, d, J = 7.5 Hz), 6.74 (1H, t, J = 7.5 Hz), 7.17 (2H, t, J = 7.5 Hz).
c)(2S)−2−フェニルアミノ−3−(N,N−ジエチルアミノ)プロピオン酸ヒドラジド
(2S)−2−フェニルアミノ−3−(N,N−ジエチルアミノ)プロピオン酸メチル(0.56g)のエタノール(5mL)溶液にヒドラジン一水和物(0.5mL)を加え、24時間加熱還流した後、溶媒を減圧下留去したところ、題記化合物を無色油状物質として得た。このものはこれ以上精製することなく次の工程に用いた。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.01 (6H, t, J = 6.9 Hz), 2.56 (4H, m), 2.69 (1H, dd, J = 12.6 Hz, 9.3 Hz), 2.89 (1H, dd, J = 12.6 Hz, 6.3 Hz), 3.75 (1H, m), 3.83(2H, br), 5.03 (1H, br), 6.62 (2H, d, J = 7.5 Hz), 6.81 (1H, t, J = 7.5 Hz), 7.22 (2H, t, J = 7.5 Hz), 8.29 (1H, br).
d)1−フェニルアミノ−2−(N,N−ジエチルアミノ)−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン
前工程で得られた(2S)−2−フェニルアミノ−3−(N,N−ジエチルアミノ)プロピオン酸ヒドラジドおよび4−シアノピリジン(0.7g)のエタノール(50mL)溶液に20%ナトリウムエトキシド−エタノール溶液(0.9mL)を加え、24時間加熱還流した。反応液を濃縮した後、得られた残渣に1N塩酸を加え中和した後、酢酸エチルにて抽出した。得られた抽出液を水洗、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸エチル=1:1)にて精製したところ、題記化合物を無色油状物質(0.04g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.09 (6H, t, J = 8.4 Hz), 2.73 (4H, m), 3.00 (1H, m), 3.11 (1H, m), 4.78 (1H, m), 6.59 (2H, d, J = 7.5 Hz), 6.77 (1H, t, J = 7.5 Hz), 7.14 (2H, t, J = 7.5 Hz), 7.96 (2H, d, J = 6.0 Hz), 8.64 (2H, m).
実施例39
1−(N−フェニル−N−トリフルオロアセチル)アミノ−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]−2−(1−ピロリジニル)エタン
a)2−(ベンジルオキシカルボニル)アミノ−3−(1−ピロリジニル)プロピオン酸メチル
N−ベンジルオキシカルボニル−L−セリンメチルエステル(5.0g)およびトリエチルアミン(8.3mL)のジクロロメタン(100mL)溶液に氷冷下、メタンスルホニルクロリド(1.9mL)を滴下し、1時間撹拌した。反応液に水を加え、得られた有機層を1N塩酸、水で順次洗浄、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣をジクロロメタン(100mL)に溶解させた後、ピロリジン(6mL)、塩化鉄(III)(1g)を加え、室温にて24時間撹拌した。反応液に飽和硫酸ナトリウム水溶液を加え、30分間撹拌した後、セライトにてろ過し、得られたろ液の有機層を水洗、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸エチル=4:1)にて精製したところ、題記化合物を無色油状物質(4.9g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.72 (4H, m), 2.49 (4H, m), 2.87 (2H, d, J = 6.0 Hz), 3.75 (3H, s), 4.32 (1H, m), 5.12 (2H, m), 5.76 (1H, br), 7.31−7.38 (5H, m).
b)2−フェニルアミノ−3−(1−ピロリジニル)プロピオン酸メチル
2−(ベンジルオキシカルボニル)アミノ−3−(1−ピロリジニル)プロピオン酸メチル(5.1g)のメタノール(150mL)溶液に10%パラジウム−炭素(1.0g)を加え、5気圧水素加圧下、室温にて2時間撹拌した。セライトを用いて触媒を除去した後、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣にアセトニトリル(5mL)を加え溶液とした後、この溶液をフェニルボロン酸(4.1g)、酢酸銅一水和物(0.33g)およびモレキュラーシーブス4A(17g)のジクロロメタン(150mL)懸濁液に加え、酸素雰囲気下40℃で24時間加熱撹拌した。反応液をセライトにてろ過した後、ろ液を濃縮し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸エチル=1:1)にて精製したところ、題記化合物を無色油状物質(0.8g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.76 (4H, m), 2.55 (4H, m), 2.84 (1H, dd, J = 12.0 Hz, J = 5.4 Hz), 2.97 (1H, dd, J = 12.0 Hz, 7.5 Hz), 3.75 (3H, s), 4.06 (1H, m), 4.68 (1H, brd, J = 5.7 Hz), 6.62 (2H, d, J = 7.5 Hz), 6.75 (1H, t, J = 7.5 Hz), 7.17 (2H, t, J = 7.5 Hz).
c)1−(N−フェニル−N−トリフルオロアセチル)アミノ−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]−2−(1−ピロリジニル)エタン
2−フェニルアミノ−3−(1−ピロリジニル)プロピオン酸メチル(0.8g)のエタノール(50mL)溶液にヒドラジン一水和物(1.6mL)を加え、24時間加熱還流した後、溶媒を減圧下留去したところ、2−フェニルアミノ−3−(1−ピロリジニル)プロピオン酸ヒドラジドを無色油状物質(0.7g)として得た。得られた2−フェニルアミノ−3−(1−ピロリジニル)プロピオン酸ヒドラジド(0.7g)および4−シアノピリジン(0.9g)のエタノール(50mL)溶液に20%ナトリウムエトキシド−エタノール溶液(1.2mL)を加え、24時間加熱還流した。反応液を濃縮した後、得られた残渣に1N塩酸を加え中和した後、酢酸エチルにて抽出した。得られた抽出液を水洗、硫酸マグネシウムで乾燥後、得られた残渣をテトラヒドロフラン(50mL)に溶解させた後、トリエチルアミン(1.0mL)、トリフルオロ酢酸無水物(1.0mL)を加えて、室温にて1時間撹拌した。溶媒を減圧下留去し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出液;酢酸エチル)にて精製したところ、題記化合物を無色油状物質(0.58g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.85 (4H, m), 2.65 (4H, m), 2.87 (1H, m), 3.21 (1H, m), 5.71 (1H, m), 7.41 (5H, m), 7.99 (2H, d, J = 6.0 Hz), 8.71 (2H, d, J = 6.0 Hz).
実施例40
1−フェニルアミノ−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]−2−(1−ピロリジニル)エタン
実施例39で得られた1−(N−フェニル−N−トリフルオロアセチル)アミノ−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]−2−(1−ピロリジニル)エタン(0.5g)のエタノール(15mL)溶液に1N水酸化ナトリウム水溶液(15mL)を加え、室温にて24時間撹拌した。反応液を1N塩酸にて中和した後、酢酸エチルにて抽出し、得られた抽出液を水洗、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去したところ、題記化合物を無色結晶(0.25g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.82 (4H, m), 2.64 (4H, m), 2.94-3.08 (2H, m), 4.70 (1H, m), 5.13 (1H, br), 6.63 (2H, d, J = 7.5 Hz), 6.80 (1H, t, J = 7.5 Hz), 7.18 (2H, t, J = 7.5 Hz), 7.98 (2H, d, J = 6.0 Hz), 8.68 (2H, d, J = 6.0 Hz).
実施例41
1−フェニルアミノ−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン
a)2−(ベンジルオキシカルボニル)アミノ−3−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロピオン酸メチル
N−ベンジルオキシカルボニル−L−セリンメチルエステル(5.0g)およびトリエチルアミン(8.3mL)のジクロロメタン(100mL)溶液に氷冷下、メタンスルホニルクロリド(1.9mL)を滴下し、1時間撹拌した。反応液に水を加え、得られた有機層を1N塩酸、水で順次洗浄、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣をジクロロメタン(100mL)に溶解させた後、N−メチルピペラジン(6.6mL)、塩化鉄(III)(1g)を加え、室温にて24時間撹拌した。反応液に飽和硫酸ナトリウム水溶液を加え、30分間撹拌した後、セライトにてろ過し、得られたろ液の有機層を水洗、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸エチル=4:1)にて精製したところ、題記化合物を無色油状物質(7.0g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 2.26 (3H, s), 2.39 (4H, m), 2.47 (4H, m), 2.72 (2H, m), 3.75 (3H, s), 4.33 (1H, m), 5.12 (2H, m), 5.63 (1H, br), 7.33-7.37 (5H, m).
b)2−フェニルアミノ−3−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロピオン酸メチル
2−(ベンジルオキシカルボニル)アミノ−3−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロピオン酸メチル(7.0g)のメタノール(150mL)溶液に10%パラジウム−炭素(1.0g)を加え、5気圧水素加圧下、室温にて2時間撹拌した。セライトを用いて触媒を除去した後、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣にアセトニトリル(5mL)を加え溶液とした後、この溶液をフェニルボロン酸(4.8g)、酢酸銅一水和物(0.39g)およびモレキュラーシーブス4A(19g)のジクロロメタン(150mL)懸濁液に加え、酸素雰囲気下40℃で24時間加熱撹拌した。反応液をセライトにてろ過した後、ろ液を濃縮し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出液;酢酸エチル)にて精製したところ、題記化合物を無色油状物質(0.6g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 2.28 (3H, s), 2.36 (4H, m), 2.54 (4H, m), 2.78 (2H, m), 3.75 (3H, s), 4.07 (1H, m), 4.68 (1H, br), 6.61 (2H, d, J = 7.5 Hz), 6.76 (1H, t, J = 7.5 Hz), 7.18 (2H, t, J = 7.5 Hz).
c)1−フェニルアミノ−2−(4−メチルピペラジン−1−イル)−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン
2−フェニルアミノ−3−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロピオン酸メチル(0.6g)のエタノール(50mL)溶液にヒドラジン一水和物(1.2mL)を加え、24時間加熱還流した後、溶媒を減圧下留去したところ、2−フェニルアミノ−3−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロピオン酸ヒドラジドを無色油状物質(0.6g)として得た。得られた2−フェニルアミノ−3−(4−メチルピペラジン−1−イル)プロピオン酸ヒドラジド(0.6g)および4−シアノピリジン(0.7g)のエタノール(50mL)溶液に20%ナトリウムエトキシド−エタノール溶液(0.9mL)を加え、24時間加熱還流した。反応液を濃縮した後、得られた残渣に1N塩酸を加え中和した後、酢酸エチルにて抽出した。得られた抽出液を水洗、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出液;酢酸エチル)にて精製したところ、題記化合物を無色結晶(0.32g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 2.30 (3H, s), 2.60-2,80 (8H, m), 2.79 (1H, dd, J = 12.6 Hz, 9.6 Hz), 2.94 (1H, dd, J = 12.6 Hz, J = 5.7 Hz), 4.70 (1H, m), 5.13 (1H, br), 6.61 (2H, d, J = 7.5 Hz), 6.82 (1H, t, J = 7.5 Hz), 7.19 (2H, t, J = 7.5 Hz), 7.97 (2H, d, J = 6.0 Hz), 8.68 (2H, d, J = 6.0 Hz).
実施例42
1−フェニルアミノ−2−(N−ベンジル−N−メチル)アミノ−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン
a)3−(N−ベンジル−N−メチル)アミノ−2−[(ベンジルオキシカルボニル)アミノ]プロピオン酸メチル
N−ベンジルオキシカルボニル−L−セリンメチルエステル(5.0g)およびトリエチルアミン(8.3mL)のジクロロメタン(100mL)溶液に氷冷下、メタンスルホニルクロリド(1.9mL)を滴下し、1時間撹拌した。反応液に水を加え、得られた有機層を1N塩酸、水で順次洗浄、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣をジクロロメタン(100mL)に溶解させた後、N−メチルベンジルアミン(7.2g)、塩化鉄(III)(1g)を加え、室温にて24時間撹拌した。反応液に飽和硫酸ナトリウム水溶液を加え、30分間撹拌した後、セライトにてろ過し、得られたろ液の有機層を水洗、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸エチル=3:1)にて精製したところ、題記化合物を無色油状物質(5.1g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 2.21 (3H, s), 2.77 (2H, d, J = 6.3 Hz), 3.48 (1H, d, J = 13.2 Hz), 3.54 (1H, d, J = 13.2 Hz), 3.74 (3H, s), 4.39 (1H, m), 5.09 (1H, d, J = 12. 0 Hz), 5.15 (1H, d, J = 12.0 Hz), 5.57 (1H, br), 7.21-7.28 (10H, m).
b)2−フェニルアミノ−3−[(N−ベンジル−N−メチル)アミノ]プロピオン酸メチル
3−(N−ベンジル−N−メチル)アミノ−2−[(ベンジルオキシカルボニル)アミノ]プロピオン酸メチル(5.1g)に25%臭化水素酸/酢酸溶液(15mL)を加え、室温にて2時間撹拌した。溶媒を減圧下留去した後、水を加え、エ−テルにて洗浄した後、得られた水溶液を飽和炭酸カリウム水溶液にて液性をアルカリ性にし、酢酸エチルにて抽出した。抽出液を硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去した後、得られた残渣にアセトニトリル(5mL)を加え溶液とした。この溶液をフェニルボロン酸(2.9g)、酢酸銅一水和物(0.24g)およびモレキュラーシーブス4A(13g)のジクロロメタン(150mL)懸濁液に加え、酸素雰囲気下40℃で24時間加熱撹拌した。反応液をセライトにてろ過した後、ろ液を濃縮し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸エチル=4:1)にて精製したところ、題記化合物を無色油状物質(1.2g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 2.24 (3H, s), 2.81 (2H, m), 3.53 (1H, d, J = 12.9 Hz), 3.59 (1H, d, J = 12.9 Hz), 3.74 (3H, s), 4.56 (1H, m), 6.59 (2H, d, J = 7.5 Hz), 6.74 (1H, t, J = 7.5 Hz), 7.17 (2H, t, J = 7.5 Hz), 7.26 (5H, m).
c)1−フェニルアミノ−2−(N−ベンジル−N−メチル)アミノ−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン
2−フェニルアミノ−3−[(N−ベンジル−N−メチル)アミノ]プロピオン酸メチル(1.2g)のエタノール(50mL)溶液にヒドラジン一水和物(2.0mL)を加え、24時間加熱還流した後、溶媒を減圧下留去したところ、2−フェニルアミノ−3−[(N−ベンジル−N−メチル)アミノ]プロピオン酸ヒドラジドを無色油状物質(1.2g)として得た。得られた2−フェニルアミノ−3−[(N−ベンジル−N−メチル)アミノ]プロピオン酸ヒドラジド(1.2g)および4−シアノピリジン(1.3g)のエタノール(50mL)溶液に20%ナトリウムエトキシド−エタノール溶液(1.6mL)を加え、24時間加熱還流した。反応液を濃縮した後、得られた残渣に1N塩酸を加え中和した後、酢酸エチルにて抽出した。得られた抽出液を水洗、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出液;酢酸エチル)にて精製したところ、題記化合物を無色結晶(0.58g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 2.32 (3H, m), 2.84-2.96 (2H, m), 3.52 (2H, d, J = 12.9 Hz), 3.71 (1H, d, J = 12.9 Hz), 4.69 (1H, m), 5.02 (1H, br), 6.57 (2H, d, J = 7.5 Hz), 6.81 (1H, t, J = 7.5 Hz), 7.17 (2H, t, J = 7.5 Hz), 7.27-7.38 (5H, m), 7.97 (2H, d, J = 6.0 Hz), 8.67 (2H, d, J = 6.0 Hz), 11.58 (1H, br).
実施例43
1−フェニルアミノ−2−(4−フェニルピペラジン−1−イル)−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン
a)2−(ベンジルオキシカルボニル)アミノ−3−(4−フェニルピペラジン−1−イル)プロピオン酸メチル
N−ベンジルオキシカルボニル−L−セリンメチルエステル(5.0g)およびトリエチルアミン(8.3mL)のジクロロメタン(100mL)溶液に氷冷下、メタンスルホニルクロリド(1.9mL)を滴下し、1時間撹拌した。反応液に水を加え、得られた有機層を1N塩酸、水で順次洗浄、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣をジクロロメタン(100mL)に溶解させた後、N−フェニルピペラジン(9.0mL)、塩化鉄(III)(1g)を加え、室温にて24時間撹拌した。反応液に飽和硫酸ナトリウム水溶液を加え、30分間撹拌した後、セライトにてろ過し、得られたろ液の有機層を水洗、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸エチル=3:1)にて精製したところ、題記化合物を無色油状物質(6.9g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 2.62 (4H, m), 2.77 (2H, m), 3.14 (4H, m), 3.76 (3H, s), 4.40 (1H, m), 5.12 (2H, m), 5.64 (1H, br), 6.88 (3H, m), 7.23-7.37 (7H, m).
b)2−フェニルアミノ−3−(4−フェニルピペラジン−1−イル)プロピオン酸メチル
2−(ベンジルオキシカルボニル)アミノ−3−(4−フェニルピペラジン−1−イル)プロピオン酸メチル(6.9g)のメタノール(100mL)溶液に10%パラジウム−炭素(1.0g)を加え、5気圧水素加圧下、室温にて2時間撹拌した。セライトを用いて触媒を除去した後、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣にアセトニトリル(5mL)を加え溶液とした後、この溶液をフェニルボロン酸(4.2g)、酢酸銅一水和物(0.35g)およびモレキュラーシーブス4A(18g)のジクロロメタン(150mL)懸濁液に加え、酸素雰囲気下40℃で24時間加熱撹拌した。反応液をセライトにてろ過した後、ろ液を濃縮し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸エチル=4:1)にて精製したところ、題記化合物を無色油状物質(1.1g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 2.68 (4H, m), 2.83 (2H, m), 3.16 (4H, m), 3.76 (3H, s), 4.13 (1H, m), 4.67 (1H, br), 6.63 (2H, d, J = 7.5 Hz), 6.74-6.92 (4H, m), 7.18 (2H, t, J = 7.5 Hz), 7.26 (2H, m).
c)1−フェニルアミノ−2−(4−フェニルピペラジン−1−イル)−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン
2−フェニルアミノ−3−(4−フェニルピペラジン−1−イル)プロピオン酸メチル(1.1g)のエタノール(50mL)溶液にヒドラジン一水和物(1.6mL)を加え、24時間加熱還流した後、溶媒を減圧下留去したところ、2−フェニルアミノ−3−(4−フェニルピペラジン−1−イル)プロピオン酸ヒドラジド(1.1g)を得た。得られた2−フェニルアミノ−3−(4−フェニルピペラジン−1−イル)プロピオン酸ヒドラジド(1.1g)および4−シアノピリジン(1.0g)のエタノール(50mL)溶液に20%ナトリウムエトキシド−エタノール溶液(1.3mL)を加え、24時間加熱還流した。反応液を濃縮した後、得られた残渣に1N塩酸を加え中和した後、酢酸エチルにて抽出した。得られた抽出液を水洗、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出液;酢酸エチル)にて精製したところ、題記化合物を無色結晶(0.55g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 2.65 (2H, m), 2.78 (2H, m), 2.86 (1H, m), 3.01 (1H, dd, J = 12.3 Hz, J = 6.9 Hz), 3.21 (4H, m), 4.75 (1H, m), 5.16 (1H, br), 6.62 (2H, d, J = 7.5 Hz), 6.80-6.94 (4H, m), 7.19 (2H, t, J = 7.5 Hz), 7.27 (2H, m), 7.98 (2H, d, J = 6.0 Hz), 8.68 (2H, d, J = 6.0 Hz).
実施例44
2−ベンジルアミノ−1−(4−クロロフェニル)アミノ−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン
a)(2S)−3−[N−ベンジル−N−(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−[(4−クロロフェニル)アミノ]プロピオン酸メチル
実施例28−aで得られた(2S)−3−[N−ベンジル−N−(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−[(ベンジルオキシカルボニル)アミノ]プロピオン酸メチル(4.0g)のメタノール(100mL)溶液に10%パラジウム−炭素(1.0g)を加え、5気圧水素加圧下、室温にて2時間撹拌した。セライトを用いて触媒を除去した後、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣にアセトニトリル(5mL)を加え溶液とした後、この溶液を4−クロロフェニルボロン酸(2.8g)、酢酸銅一水和物(0.18g)およびモレキュラーシーブス4A(9g)のジクロロメタン(100mL)懸濁液に加え、酸素雰囲気下40℃で24時間加熱撹拌した。反応液をセライトにてろ過した後、ろ液を濃縮し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸エチル=4:1)にて精製したところ、題記化合物を無色油状物質(1.7g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.46 (9H, s), 3.45 (2H, m), 3.72 (3H, s), 4.18 (1H, m), 4.42 (2H, m), 4.78 (1H, br), 6.43 (2H, d, J = 8.8 Hz), 7.09 (2H, d, J = 8.8 Hz), 7.19-7.29 (5H, m).
b)2−[N−ベンジル−N−(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−1−[(4−クロロフェニル)アミノ]−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン
(2S)−3−[N−ベンジル−N−(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−[(4−クロロフェニル)アミノ]プロピオン酸メチル(1.7g)のエタノール(50mL)溶液にヒドラジン一水和物(1.9mL)を加え、24時間加熱還流した後、溶媒を減圧下留去したところ、(2S)−3−[N−ベンジル−N−(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−[(4−クロロフェニル)アミノ]プロピオン酸ヒドラジドを無色油状物質として得た。得られた(2S)−3−[N−ベンジル−N−(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−[(4−クロロフェニル)アミノ]プロピオン酸ヒドラジドおよび4−シアノピリジン(1.2g)のエタノール(50mL)溶液に20%ナトリウムエトキシド−エタノール溶液(1.6mL)を加え、24時間加熱還流した。反応液を濃縮した後、得られた残渣に1N塩酸を加え中和した後、酢酸エチルにて抽出した。得られた抽出液を水洗、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸エチル=1:1)にて精製したところ、題記化合物を無色油状物質(0.9g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.48 (9H, s), 3.65 (1H, m), 4.08 (1H, m), 4.34-4.47 (2H, m), 4.68 (1H, m), 5.87 (1H, br), 6.41 (2H, d, J = 9.0 Hz), 7.09 (2H, d, J = 9.0 Hz), 7.15 (2H, m), 7.24 (3H, m), 7.94 (2H, d, J = 6.0 Hz), 8.69 (2H, d, J = 6.0 Hz).
c)2−ベンジルアミノ−1−(4−クロロフェニル)アミノ−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン
2−[N−ベンジル−N−(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−1−[(4−クロロフェニル)アミノ]−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン(0.9g)の酢酸エチル(30mL)溶液に4N塩化水素−酢酸エチル溶液(10mL)を加え室温にて24時間撹拌した。反応液に水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を順次加えて中和した後、酢酸エチルにて抽出し、得られた抽出液を水洗、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去したところ、題記化合物を無色固体(317mg)として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 3.19 (2H, m), 3.82 (2H, m), 4.65 (1H, m), 4.92 (1H, m), 6.49 (2H, d, J = 8.4 Hz), 7.09 (2H, d, J = 8.4 Hz), 7.26-7.36 (5H, m), 7.94 (2H, d, J = 6.0 Hz), 8.66 (2H, d, J = 6.0 Hz).
実施例45
2−ベンジルアミノ−1−(3−クロロフェニル)アミノ−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン
a)(2S)−3−[N−ベンジル−N−(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−[(3−クロロフェニル)アミノ]プロピオン酸メチル
実施例28−aで得られた(2S)−3−[N−ベンジル−N−(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−[(ベンジルオキシカルボニル)アミノ]プロピオン酸メチル(4.0g)のメタノール(100mL)溶液に10%パラジウム−炭素(1.0g)を加え、5気圧水素加圧下、室温にて2時間撹拌した。セライトを用いて触媒を除去した後、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣にアセトニトリル(5mL)を加え溶液とした後、この溶液を3−クロロフェニルボロン酸(2.8g)、酢酸銅一水和物(0.18g)およびモレキュラーシーブス4A(9g)のジクロロメタン(100mL)懸濁液に加え、酸素雰囲気下40℃で24時間加熱撹拌した。反応液をセライトにてろ過した後、ろ液を濃縮し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸エチル=4:1)にて精製したところ、題記化合物を無色油状物質(1.8g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.46 (9H, s), 3.45 (2H, m), 3.73 (3H, s), 4.18 (1H, m), 4.43 (2H, m), 4.88 (1H, br), 6.39 (1H, m), 6.47 (1H, m), 6.68 (1H, m), 7.04 (1H, t, J = 8.0 Hz), 7.19-7.30 (5H, m).
b)2−[N−ベンジル−N−(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−1−(3−クロロフェニル)アミノ−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン
(2S)−3−[N−ベンジル−N−(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−[(3−クロロフェニル)アミノ]プロピオン酸メチル(1.8g)のエタノール(50mL)溶液にヒドラジン一水和物(2.1mL)を加え、24時間加熱還流した後、溶媒を減圧下留去したところ、(2S)−3−[N−ベンジル−N−(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−[(3−クロロフェニル)アミノ]プロピオン酸ヒドラジドを無色油状物質として得た。得られた(2S)−3−[N−ベンジル−N−(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−[(3−クロロフェニル)アミノ]プロピオン酸ヒドラジドおよび4−シアノピリジン(1.3g)のエタノール(50mL)溶液に20%ナトリウムエトキシド−エタノール溶液(1.8mL)を加え、24時間加熱還流した。反応液を濃縮した後、得られた残渣に1N塩酸を加え中和した後、酢酸エチルにて抽出した。得られた抽出液を水洗、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸エチル=1:1)にて精製したところ、題記化合物を無色油状物質(0.7g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.49 (9H, s), 3.63 (1H, m), 4.08 (1H, m), 4.36 (1H, d, J = 15.3 Hz), 4.52 (1H, d, J = 15.3 Hz), 4.68 (1H, m), 5.92 (1H, br), 6.36 (1H, m), 6.45 (1H, m), 6.74 (1H, m), 7.05 (1H, t, J = 8.4 Hz), 7.16 (2H, m), 7.26 (3H, m), 7.94 (2H, d, J = 6.0 Hz), 8.69 (2H, d, J = 6.0 Hz).
c)2−ベンジルアミノ−1−(3−クロロフェニル)アミノ−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン
2−[N−ベンジル−N−(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−1−(3−クロロフェニル)アミノ−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン(0.7g)の酢酸エチル(30mL)溶液に4N塩化水素−酢酸エチル溶液(10mL)を加え室温にて24時間撹拌した。反応液に水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を順次加えて中和した後、酢酸エチルにて抽出し、得られた抽出液を水洗、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去したところ、題記化合物を無色固体(427mg)として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 3.20 (2H, m), 3.82 (2H, m), 4.67 (1H, m), 4.99 (1H, br), 6.44 (1H, m), 6.57 (1H, m), 6.74 (1H, m), 7.06 (1H, t, J = 8.1 Hz), 7.25-7.37 (5H, m), 7.95 (2H, d, J = 6.0 Hz), 8.67 (2H, d, J = 6.0 Hz).
実施例46
3−[1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−2−イル]−1−フェニルアミノ−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]プロパン
a)2−[1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−2−イル]エタノール
1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン(25.30g)、2−ヨードエタノール(32.67g)およびジイソプロピルエチルアミン(49.10g)をアセトニトリル(250mL)に溶かした溶液を16時間加熱還流した。溶媒を減圧下留去し、残渣に水(100mL)を加え酢酸エチル(100mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(100mL)で洗浄し硫酸マグネシウム上で乾燥後、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;酢酸エチル:エタノール=10:1)で精製し、題記化合物23.74g(収率71%)を黄色油状物質として得た。
1H NMR (200 MHz, CDCl3) δ 2.64-2.75 (2H, m), 2.75-2.85 (2H, m), 2.85-2.97 (2H, m), 3.61-3.74 (4H, m), 6.97-7.19 (4H, m).
b)2−(2−クロロエチル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン塩酸塩
2−[1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−2−イル]エタノール(23.74g)をTHF(250mL)に溶かした溶液にチオニルクロリド(19.54mL)を0℃で滴下し、混合物を3時間加熱還流した。反応液を0℃に冷却し析出した結晶をろ取し、結晶をTHF(50mL)とジエチルエーテル(50mL)で洗浄後、減圧下で乾燥し題記化合物27.35g(収率88%)を白色結晶として得た。
1H NMR (200 MHz, D2O) δ 3.25 (2H, t, J = 6.2 Hz), 3.63-3.82 (4H, m), 4.07 (2H, t, J = 6.2 Hz), 4.55 (2H, s), 7.20-7.47 (4H, m).
c)3−[1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−2−イル]−1−フェニルアミノ−1,1−プロパンジカルボン酸ジエチル
(フェニルアミノ)マロン酸ジエチル(25.13g)、2−(2−クロロエチル)−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン塩酸塩(23.22g)およびヨウ化カリウム(3.3g)をエタノール(250mL)に加えた溶液に、ナトリウムエトキシド−エタノール溶液(21%,71.3g)を室温で加え、混合物を65℃で24時間撹拌した。溶媒を減圧下留去し、残渣に水(150mL)を加え混合後、酢酸エチル(200mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(100mL)で洗浄し硫酸マグネシウム上で乾燥後、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸エチル=10:1)で精製し、題記化合物8.89g(収率22%)を茶色油状物質として得た。
1H NMR (200 MHz, CDCl3) δ 1.08 (6H, t, J = 7.0 Hz), 2.43-2.56 (2H, m), 2.56-2.71 (4H, m), 2.76-2.88 (2H, m), 3.54 (2H, s), 3.87-4.16 (4H, m), 5.36 (1H, m), 6.56-6.67 (2H, m), 6.67-6.77 (1H, m), 6.89-7.24 (6H, m).
d)4−[1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−2−イル]−2−(フェニルアミノ)ブタン酸エチル
3−[1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−2−イル]−1−フェニルアミノ−1,1−プロパンジカルボン酸ジエチル(8.89g)をエタノール(90mL)に溶かした溶液に、ナトリウムエトキシド−エタノール溶液(21%,35.1g)を室温で加え、混合物を2時間加熱還流した。混合物を0℃まで冷却し12N塩酸を加えて中和後、析出した沈殿をろ取し、沈殿をエタノール(10mL)で洗浄した。ろ液と洗液を併せ溶媒を減圧下留去し、残渣に水(50mL)を加え、酢酸エチル(100mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(50mL)で洗浄し硫酸マグネシウム上で乾燥後、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸エチル=5:1)で精製し、題記化合物3.18g(収率43%)を茶色油状物質として得た。
1H NMR (200 MHz, CDCl3) δ 1.21 (3H, t, J = 7.0 Hz), 1.91-2.26 (2H, m), 2.59-2.79 (4H, m), 2.86-2.97 (2H, m), 3.65 (2H, s), 4.01-4.27 (3H, m), 5.04 (1H, d, J = 7.0 Hz), 6.52-6.63 (2H, m), 6.63-6.76 (1H, m), 6.97-7.21 (6H, m).
e)4−[1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−2−イル]−2−(フェニルアミノ)ブタン酸ヒドラジド
4−[1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−2−イル]−2−(フェニルアミノ)ブタン酸エチル(3.18g)とヒドラジン一水和物(9.41g)をエタノール(35mL)に加え、混合物を16時間加熱還流した。溶媒と過剰のヒドラジン一水和物を減圧下留去し、題記化合物2.84g(収率93%)を黄色非結晶性物質として得た。
1H NMR (200 MHz, Me2SO-d6) δ 1.74-2.05 (2H, m), 2.44-2.70 (4H, m), 2.70-2.88 (2H, m), 3.44-3.66 (2H, m), 3.78-3.95 (1H, m), 4.13 (2H, br), 5.80 (1H, d, J = 8.4 Hz), 6.46-6.64 (3H, m), 6.94-7.16 (6H, m), 9.19 (1H, br).
f)3−[(N−ベンジル−N−メチル)アミノ]−1−フェニルアミノ−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]プロパン
4−[1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−2−イル]−2−(フェニルアミノ)ブタン酸ヒドラジド(2.84g)と4−シアノピリジン(1.82g)をエタノール(30mL)に溶かした溶液に、ナトリウムエトキシド−エタノール溶液(21%,6.24g)を室温で加え、混合物を16時間加熱還流した。溶媒を減圧下留去し残渣に水(15mL)を加え、得られた溶液を氷冷下で12N塩酸で中和後、混合物をクロロホルム(100mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(50mL)で洗浄し硫酸マグネシウム上で乾燥後、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;酢酸エチル:エタノール=5:1)で精製し、題記化合物1.60g(収率45%)を淡黄色非結晶性物質として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 2.16-2.41 (2H, m), 2.68-2.87 (4H, m), 2.94-3.03 (2H, m), 3.71 (2H, dd, J = 24.6, 15.0 Hz), 4.80-4.84 (1H, m), 6.44-6.47 (2H, m), 6.70-6.75 (1H, m), 7.00-7.03 (1H, m), 7.06-7.23 (5H, m), 7.95 (2H, dd, J = 4.8, 1.8 Hz), 8.64 (2H, dd, J = 4.8, 1.8 Hz).
実施例47
1−フェニルアミノ−2−(2−フェニルエチル)アミノ−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン
a)(2S)−2−(ベンジルオキシカルボニル)アミノ−3−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−(2−フェニルエチル)アミノ]プロピオン酸メチル
2−フェニルエチルアミン(8.2g)のアセトニトリル(150mL)溶液にN,O−ビス(トリメチルシリル)アセタミド(8.8mL)を加え、室温にて1時間撹拌した後、(S)−ベンジルオキシカルボニルセリン−β−ラクトン(10g)を加え、アルゴン雰囲気下、室温にて24時間撹拌した。溶媒を減圧下留去した後、得られた残渣に、チオニルクロリド(13mL)、メタノール(65mL)より調製した溶液を加え4時間室温にて撹拌した。反応液を濃縮後、残渣に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて中和した後、酢酸エチルにて抽出し、得られた抽出液を水洗、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣をエタノール(100mL)に溶解させた後、二炭酸ジ−tert−ブチル(10mL)を加え1時間室温にて撹拌した。反応液を濃縮した後、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸エチル=4:1)にて精製したところ、題記化合物を無色油状物質(13.6g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.41 (9H, s), 2.79 (2H, m), 3.40 (4H, m), 3.73 (3H, s), 4.44 (1H, m), 5.10 (2H, m), 5.97 (1H, br), 7.14-7.32 (10H, m).
b)(2S)−2−フェニルアミノ−3−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−(2−フェニルエチル)アミノ]プロピオン酸メチル
(2S)−2−(ベンジルオキシカルボニル)アミノ−3−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−(2−フェニルエチル)アミノ]プロピオン酸メチル(13.6g)のメタノール(200mL)溶液に10%パラジウム−炭素(2.0g)を加え、5気圧水素加圧下、室温にて2時間撹拌した。セライトを用いて触媒を除去した後、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣にアセトニトリル(5mL)を加え溶液とした後、この溶液をフェニルボロン酸(7.3g)、酢酸銅一水和物(0.6g)およびモレキュラーシーブス4A(30g)のジクロロメタン(300mL)懸濁液に加え、酸素雰囲気下40℃で24時間加熱撹拌した。反応液をセライトにてろ過した後、ろ液を濃縮し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸エチル=4:1)にて精製したところ、題記化合物を無色油状物質(6.7g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.44 (9H, s), 2.77 (2H, m), 3.28-3.46 (4H, m), 3.72 (3H, s), 4.26 (1H, m), 4.70 (1H, br), 6.57 (2H, d, J = 7.8 Hz), 6.71 (1H, m), 7.12-7.33 (7H, m).
c)1−フェニルアミノ−2−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−(2−フェニルエチル)アミノ]−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン
(2S)−2−フェニルアミノ−3−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−(2−フェニルエチル)アミノ]プロピオン酸メチル(6.7g)のエタノール(150mL)溶液にヒドラジン一水和物(10mL)を加え、24時間加熱還流した後、溶媒を減圧下留去したところ、(2S)−2−フェニルアミノ−3−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−(2−フェニルエチル)アミノ]プロピオン酸ヒドラジドを無色油状物質として得た。得られた(2S)−2−フェニルアミノ−3−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−(2−フェニルエチル)アミノ]プロピオン酸ヒドラジドおよび4−シアノピリジン(5.2g)のエタノール(200mL)溶液に20%ナトリウムエトキシド−エタノール溶液(7.0mL)を加え、24時間加熱還流した。反応液を濃縮した後、得られた残渣に1N塩酸を加え中和した後、酢酸エチルにて抽出した。得られた抽出液を水洗、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸エチル=1:1)にて精製したところ、題記化合物を無色油状物質(5.2g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.45 (9H, s), 2.80 (2H, m), 3.41 (2H, m), 3.58 (1H, m), 3.98 (1H, m), 4.73 (1H, m), 5.82 (1H, br), 6.52 (2H, d, J = 7.8 Hz), 6.78 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.07-7.25 (7H, m), 7.98 (2H, d, J = 6.0 Hz), 8.71 (2H, d, J = 6.0 Hz).
d)1−フェニルアミノ−2−(2−フェニルエチル)アミノ−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン
1−フェニルアミノ−2−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−(2−フェニルエチル)アミノ]−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン(0.6g)の酢酸エチル(10mL)溶液に4N塩化水素−酢酸エチル溶液(10mL)を加え室温にて24時間撹拌した。反応液に水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を順次加えて中和した後、酢酸エチルにて抽出し、得られた抽出液を水洗、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去したところ、題記化合物を無色固体(190mg)として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 2.77 (2H, t, J = 6.6 Hz), 2.91 (2H, t, J = 6.6 Hz), 3.18 (2H, m), 4.68 (1H, m), 4.83 (1H, br), 6.55 (2H, d, J = 8.4 Hz), 6.78 (1H, t, J = 8.4 Hz), 7.13-7.31 (7H, m), 7.95 (2H, d, J = 6.0 Hz), 8.67 (2H, d, J = 6.0 Hz).
実施例48
1−フェニルアミノ−2−(4−フェニルピペリジン−1−イル)−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン
a) 2−(ベンジルオキシカルボニル)アミノ−3−(4−フェニルピペリジン−1−イル)プロピオン酸メチル
N−ベンジルオキシカルボニル−L−セリンメチルエステル(5.0g)およびトリエチルアミン(8.3mL)のジクロロメタン(100mL)溶液に氷冷下、メタンスルホニルクロリド(1.9mL)を滴下し、1時間撹拌した。反応液に水を加え、得られた有機層を1N塩酸、水で順次洗浄、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣をジクロロメタン(100mL)に溶解させた後、4−フェニルピペリジン(9.6mL)、塩化鉄(III)(1g)を加え、室温にて24時間撹拌した。反応液に飽和硫酸ナトリウム水溶液を加え、30分間撹拌した後、セライトにてろ過し、得られたろ液の有機層を水洗、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸エチル=4:1)にて精製したところ、題記化合物を無色油状物質(6.2g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.74 (4H, m), 2.18 (2H, m), 2.46 (1H, m), 2.75 (2H, m), 2.89 (2H, m), 3.77 (3H, s), 4.36 (1H, m), 5.13 (2H, m), 5.72 (1H, br), 7.18-7.38 (10H, m).
b)2−フェニルアミノ−3−(4−フェニルピペリジン−1−イル)プロピオン酸メチル
2−(ベンジルオキシカルボニル)アミノ−3−(4−フェニルピペリジン−1−イル)プロピオン酸メチル(3.1g)のメタノール(150mL)溶液に10%パラジウム−炭素(1.0g)を加え、5気圧水素加圧下、室温にて2時間撹拌した。セライトを用いて触媒を除去した後、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣にアセトニトリル(5mL)を加え溶液とした後、この溶液をフェニルボロン酸(1.9g)、酢酸銅一水和物(0.16g)およびモレキュラーシーブス4A(9g)のジクロロメタン(100mL)懸濁液に加え、酸素雰囲気下40℃で24時間加熱撹拌した。反応液をセライトにてろ過した後、ろ液を濃縮し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸エチル=4:1)にて精製したところ、題記化合物を無色油状物質(0.7g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.60-1.84 (4H, m), 2.14 (1H, m), 2.30 (1H, m), 2.19 (1H, m), 2.78 (2H, m), 2.96 (2H, m), 3.76 (3H, s), 4.11 (1H, m), 4.71 (1H, br), 6.63 (2H, d, J = 7.5 Hz), 6.76 (1H, t, J = 7.5 Hz), 7.15-7.33 (7H, m).
c)1−フェニルアミノ−2−(4−フェニルピペリジン−1−イル)−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン
2−フェニルアミノ−3−(4−フェニルピペリジン−1−イル)プロピオン酸メチル(0.7g)のエタノール(50mL)溶液にヒドラジン一水和物(1.0mL)を加え、24時間加熱還流した後、溶媒を減圧下留去したところ、2−フェニルアミノ−3−(4−フェニルピペリジン−1−イル)プロピオン酸ヒドラジドを無色油状物質として得た。得られた2−フェニルアミノ−3−(4−フェニルピペリジン−1−イル)プロピオン酸ヒドラジドおよび4−シアノピリジン(0.6g)のエタノール(50mL)溶液に20%ナトリウムエトキシド−エタノール溶液(0.8mL)を加え、24時間加熱還流した。反応液を濃縮した後、得られた残渣に1N塩酸を加え中和した後、酢酸エチルにて抽出した。得られた抽出液を水洗、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出液;酢酸エチル)にて精製したところ、題記化合物を無色結晶(0.17g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.65-1.90 (4H, m), 2.17 (1H, m), 2.39 (1H, m), 2.56 (1H, m), 2.83 (1H, m), 2.92-3.01 (3H, m), 4.75 (1H, m), 5.12 (1H, br), 6.64 (2H, d, J = 8.4 Hz), 6.82 (1H, t, J = 7.5 Hz), 7.17-7.35 (7H, m), 7.99 (2H, d, J = 5.2 Hz), 8.68 (2H, d, J = 5.2 Hz).
実施例49
1−フェニルアミノ−2−(2−フェニルエチル)アミノ−1−[3−[2−(メチルアミノ)ピリジン−4−イル]−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン
a)1−フェニルアミノ−2−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−(2−フェニルエチル)アミノ]−1−[3−(2−クロロピリジン−4−イル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン
実施例47−cで得られた(2S)−2−フェニルアミノ−3−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−(2−フェニルエチル)アミノ]プロピオン酸ヒドラジド(1.1g)および2−クロロ−4−シアノピリジン(1.2g)のtert−ブタノール(50mL)溶液にtert−ブトキシカリウム(0.39g)を加え、24時間加熱還流した。反応液を濃縮した後、得られた残渣に1N塩酸を加え中和した後、酢酸エチルにて抽出した。得られた抽出液を水洗、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸エチル=3:1)にて精製したところ、題記化合物を無色油状物質(0.7g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.45 (9H, s), 2.81 (2H, m), 3.41 (2H, m), 3.55 (1H, m), 3.97 (1H, m), 4.71 (1H, m), 5.79 (1H, br), 6.51 (2H, d, J = 7.5 Hz), 6.78 (1H, t, J = 7.5 Hz), 7.10-7.23 (7H, m), 7.90 (1H, d, J = 6.0 Hz), 8.05 (1H, s), 8.46 (1H, d, J = 6.0 Hz).
b)1−フェニルアミノ−2−(2−フェニルエチル)アミノ−1−[3−[2−(メチルアミノ)ピリジン−4−イル]−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン
1−フェニルアミノ−2−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−(2−フェニルエチル)アミノ]−1−[3−(2−クロロピリジン−4−イル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン(0.70g)に40%メチルアミン−メタノール溶液(20mL)を加え、封管中140℃、20時間加熱した。反応液を濃縮後、得られた残渣にトリフルオロ酢酸(3mL)を加え、室温にて2時間撹拌した。溶媒を減圧下留去した後、得られた残渣に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて中和し、酢酸エチルにて抽出、得られた抽出液を水洗、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出液;酢酸エチル)にて精製したところ、題記化合物を無色結晶(0.07 g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 2.84 (4H, m), 2.96 (3H, d, J = 5.1 Hz), 3.03 (1H, m), 3.51 (1H, d, J = 9.3 Hz), 3.72 (1H, d, J = 3.9 Hz), 4.60 (2H, m), 5.00 (1H, d, J = 3.9 Hz), 6.60 (2H, d, J = 8.4 Hz), 6.80 (1H, t, J = 7.2 Hz), 7.03 (1H, s), 7.14-7.31 (8H, m), 8.11 (1H, d, J = 5.4 Hz).
実施例50
2−ベンジルアミノ−1−(3−クロロフェニル)アミノ−1−[3−[2−(メチルアミノ)ピリジン−4−イル]−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン
a)2−[N−ベンジル−N−(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−1−(3−クロロフェニル)アミノ−1−[3−(2−クロロピリジン−4−イル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン
実施例45−bで得られた(2S)−3−[N−ベンジル−N−(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−[(3−クロロフェニル)アミノ]プロピオン酸ヒドラジド(0.7g)および2−クロロ−4−シアノピリジン(0.7g)のtert−ブタノール(50mL)溶液にtert−ブトキシカリウム(0.22g)を加え、24時間加熱還流した。反応液を濃縮した後、得られた残渣に1N塩酸を加え中和した後、酢酸エチルにて抽出した。得られた抽出液を水洗、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸エチル=3:1)にて精製したところ、題記化合物を無色油状物質(0.4g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.49 (9H, s), 3.61 (1H, m), 4.06 (1H, m), 4.36 (1H, d, J = 15.9 Hz), 4.52 (1H, d, J = 15.9 Hz), 4.64 (1H, m), 5.89 (1H, m), 6.35 (1H, m), 6.44 (1H, s), 6.75 (1H, m), 7.06 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.16-7.26 (5H, m), 7.87 (1H, d, J = 5.1 Hz), 8.01 (1H, s), 8.46 (1H, d, J = 5.1 Hz).
b)2−ベンジルアミノ−1−(3−クロロフェニル)アミノ−1−[3−[2−(メチルアミノ)ピリジン−4−イル]−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン
2−[N−ベンジル−N−(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−1−(3−クロロフェニル)アミノ−1−[3−(2−クロロピリジン−4−イル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン(0.4g)に40%メチルアミン−メタノール溶液(20mL)を加え、封管中140℃、20時間加熱した。反応液を濃縮後、得られた残渣にトリフルオロ酢酸(5mL)を加え、室温にて2時間撹拌した。溶媒を減圧下留去した後、得られた残渣に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて中和し、酢酸エチルにて抽出、得られた抽出液を水洗、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出液;酢酸エチル:メタノール=9:1)にて精製したところ、題記化合物を無色結晶(0.07g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 2.96 (3H, d, J = 5.1 Hz), 3.19 (2H, m), 3.81 (2H, m), 4.66 (1H, m), 4.73 (1H, br), 4.98 (1H, brd, J = 4.5 Hz), 6.43 (1H, m), 6.59 (1H, m), 6.73 (1H, m), 7.05 (2H, m), 7.16-7.36 (6H, m), 8.14 (1H, d, J = 5.1 Hz).
実施例51
2−アミノ−1−(3−クロロフェニル)アミノ−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン三塩酸塩
a)(2S)−2−(3−クロロフェニル)アミノ−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]プロピオン酸メチル
(2S)−2−アミノ−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]プロピオン酸メチル塩酸塩(5.0g)のアセトニトリル(150mL)の懸濁液にアンバ−リストA−21(20g)を加え、室温で30分間撹拌した後、ろ過した。得られたろ液を濃縮した後、アセトニトリル(20mL)を加え溶液とした後、この溶液を3−クロロフェニルボロン酸(6.1g)、酢酸銅一水和物(0.39g)およびモレキュラーシーブス4A(20g)のジクロロメタン(150mL)懸濁液に加え、酸素雰囲気下40℃で24時間加熱撹拌した。反応液をセライトにてろ過した後、ろ液を濃縮し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸エチル=3:1)にて精製したところ、題記化合物を無色油状物質(2.8g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.44 (9H, s), 3.55 (2H, m), 3.77 (3H, s), 4.16 (1H, m), 4.64 (1H, br), 4.85 (1H, br), 6.50 (1H, m), 6.60 (1H, m), 6.71 (1H, m), 7.08 (1H, t, J = 7.8 Hz).
b)(2S)−2−(3−クロロフェニル)アミノ−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]プロピオン酸ヒドラジド
(2S)−2−(3−クロロフェニル)アミノ−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]プロピオン酸メチルのエタノール(100mL)溶液にヒドラジン一水和物(4.2mL)を加え、24時間加熱還流した後、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣をエタノールで洗浄し、題記化合物を無色固体(1.3g)として得た。
1H NMR (300 MHz, Me2SO-d6) δ 1.37 (9H, s), 3.19 (2H, m), 3.45 (2H, br), 3.86 (1H, m), 5.93 (1H, d, J = 7.5 Hz), 6.53-6.61 (3H, m), 6.84 (1H, br), 7.06 (1H, t, J = 8.1 Hz), 9.29 (1H, br).
c)2−(tert−ブトキシカルボニル)アミノ−1−(3−クロロフェニル)アミノ−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン
(2S)−2−(3−クロロフェニル)アミノ−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]プロピオン酸ヒドラジド(1.6g)および4−シアノピリジン(1.0g)のエタノール(50mL)溶液に20%ナトリウムエトキシド−エタノール溶液(1.9mL)を加え、24時間加熱還流した。反応液を濃縮した後、得られた残渣に1N塩酸を加え中和した後、酢酸エチルにて抽出した。得られた抽出液を水洗、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸エチル=1:2)にて精製したところ、題記化合物を無色油状物質(0.9g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.45 (9H, s), 3.76 (2H, m), 4.73 (1H, m), 5.09 (1H, br), 5.61 (1H, br), 6.45 (1H, d, J = 9.6 Hz), 6.58 (1H, s), 6.74 (1H, d, J = 7.8 Hz), 7.07 (1H, m), 7.95 (2H, d, J = 6.0 Hz), 8.69 (2H, d, J = 6.0 Hz).
d)2−アミノ−1−(3−クロロフェニル)アミノ−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン三塩酸塩
2−(tert−ブトキシカルボニル)アミノ−1−(3−クロロフェニル)アミノ−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン(0.9g)の酢酸エチル(20mL)溶液に4N塩化水素−酢酸エチル溶液(20mL)を加え室温にて24時間撹拌した。析出した固体をろ取し、酢酸エチルにて洗浄後、五酸化二リン上にて乾燥し、題記化合物を淡黄色固体(0.8g)として得た。
1H NMR (300 MHz, Me2SO-d6) δ 3.39 (2H, m), 5.23 (1H, m), 6.70 (2H, m), 6.81 (1H, m), 7.13 (1H, t, J = 8.1 Hz), 8.50 (2H, d, J = 6.9 Hz), 8.55 (2H, br), 8.98 (2H, d, J = 6.9 Hz).
実施例52
1−フェニルアミノ−2−エチルアミノ−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン
a)(2S)−2−(ベンジルオキシカルボニル)アミノ−3−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−エチルアミノ]プロピオン酸メチル
エチルアミンのテトラヒドロフラン溶液(2M,10.2mL)およびアセトニトリル(150mL)混合溶液にN,O−ビス−(トリメチルシリル)アセタミド(2.7mL)を加え、室温にて1時間撹拌した後、(S)−ベンジルオキシカルボニルセリン−β−ラクトン(3.0g)を加え、アルゴン雰囲気下、室温にて24時間撹拌した。溶媒を減圧下留去した後、得られた残渣に、チオニルクロリド(4mL)、メタノール(20mL)より調製した溶液を加え4時間室温にて撹拌した。反応液を濃縮後、残渣に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて中和した後、酢酸エチルにて抽出し、得られた抽出液を水洗、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣をエタノール(50mL)に溶解させた後、二炭酸ジ−tert−ブチル(3mL)を加え1時間室温にて撹拌した。反応液を濃縮した後、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸エチル=3:1)にて精製したところ、題記化合物を無色油状物質(2.7g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.09 (3H, t, J = 7.2 Hz), 1.44 (9H, s), 3.22 (2H, m), 3.49 (1H, m), 3.66 (1H, m), 3.74 (3H, s), 4.45 (1H, m), 5.10 (2H, m), 6.01 (1H, br), 7.34 (5H, m).
b)(2S)−2−フェニルアミノ−3−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−エチルアミノ]プロピオン酸メチル
(2S)−2−(ベンジルオキシカルボニル)アミノ−3−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−エチルアミノ]プロピオン酸メチル(2.7g)のメタノール(100mL)溶液に10%パラジウム−炭素(1.0g)を加え、5気圧水素加圧下、室温にて2時間撹拌した。セライトを用いて触媒を除去した後、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣にアセトニトリル(5mL)を加え溶液とした後、この溶液をフェニルボロン酸(1.7g)、酢酸銅一水和物(0.14g)およびモレキュラーシーブス4A(8g)のジクロロメタン(700mL)懸濁液に加え、酸素雰囲気下40℃で24時間加熱撹拌した。反応液をセライトにてろ過した後、ろ液を濃縮し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸エチル=4:1)にて精製したところ、題記化合物を無色油状物質(1.4g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.08 (3H, t, J = 7.2 Hz), 1.47 (9H, s), 3.23 (2H, m), 3.44 (1H, m), 3.66 (1H, m), 3.73 (3H, s), 4.28 (1H, m), 4.79 (1H, br), 6.58 (2H, d, J = 8.1 Hz), 6.72 (1H, m), 7.16 (2H, t, J = 8.1 Hz).
c)1−フェニルアミノ−2−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−エチルアミノ]−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン
(2S)−2−フェニルアミノ−3−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−エチルアミノ]プロピオン酸メチル(1.4g)のエタノール(50mL)溶液にヒドラジン一水和物(2.2mL)を加え、24時間加熱還流した後、溶媒を減圧下留去したところ、(2S)−2−フェニルアミノ−3−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−エチルアミノ]プロピオン酸ヒドラジドを無色油状物質として得た。得られた(2S)−2−フェニルアミノ−3−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−エチルアミノ]プロピオン酸ヒドラジドおよび4−シアノピリジン(1.4g)のエタノール(50mL)溶液に20%ナトリウムエトキシド−エタノール溶液(1.8mL)を加え、24時間加熱還流した。反応液を濃縮した後、得られた残渣に1N塩酸を加え中和した後、酢酸エチルにて抽出した。得られた抽出液を水洗、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸エチル=1:1)にて精製したところ、題記化合物を無色油状物質(1.3g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.10 (3H, t, J = 7.2 Hz), 1.49 (9H, s), 3.23 (2H, m), 3.56 (1H, m), 4.01 (1H, m), 4.79 (1H, m), 5.80 (1H, br), 6.52 (2H, d, J = 8.1 Hz), 6.75 (1H, t, J = 7.5 Hz), 7.14 (2H, t, J = 7.5 Hz), 7.97 (2H, d, J = 6.0 Hz), 8.66 (2H, d, J = 6.0 Hz).
d)1−フェニルアミノ−2−エチルアミノ−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン
1−フェニルアミノ−2−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−エチルアミノ]−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン(30mL)溶液に4N塩化水素−酢酸エチル溶液(15mL)を加え室温にて24時間撹拌した。反応液に水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を順次加えて中和した後、酢酸エチルにて抽出し、得られた抽出液を水洗、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去したところ、題記化合物を無色固体(0.8g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.05 (3H, t, J = 7.2 Hz), 2.64 (2H, q, J = 7.2 Hz), 3.21 (2H, m), 4.75 (1H, m), 4.89 (1H, br), 6.57 (2H, d, J = 7.5 Hz), 6.77 (1H, t, J = 7.5 Hz), 7.16 (2H, t, J = 7.5 Hz), 7.98 (2H, d, J = 6.0 Hz), 8.68 (2H, d, J = 6.0 Hz).
実施例53
1−フェニルアミノ−2−(3−メチルブチル)アミノ−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン
a)(2S)−2−(ベンジルオキシカルボニル)アミノ−3−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−(3−メチルブチル)アミノ]プロピオン酸メチル
3−メチルブチルアミン(1.8g)のアセトニトリル(60mL)溶液にN,O−ビス−(トリメチルシリル)アセタミド(2.7mL)を加え、室温にて1時間撹拌した後、(S)−ベンジルオキシカルボニルセリン−β−ラクトン(3g)を加え、アルゴン雰囲気下、室温にて24時間撹拌した。溶媒を減圧下留去した後、得られた残渣に、チオニルクロリド(4mL)、メタノール(20mL)より調製した溶液を加え4時間室温にて撹拌した。反応液を濃縮後、残渣に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて中和した後、酢酸エチルにて抽出し、得られた抽出液を水洗、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣をエタノール(50mL)に溶解させた後、二炭酸ジ−tert−ブチル(3mL)を加え1時間室温にて撹拌した。反応液を濃縮した後、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸エチル=3:1)にて精製したところ、題記化合物を無色油状物質(3.3g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 0.90 (6H, d, J = 6.3 Hz), 1.39 (3H, m), 1.43 (9H, s), 3.19 (2H, m), 3.48 (1H, m), 3.68 (1H, m), 3.74 (3H, s), 4.46 (1H, m), 5.10 (2H, m), 6.01 (1H, br), 7.33 (5H, m).
b)(2S)−2−フェニルアミノ−3−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−(3−メチルブチル)アミノ]プロピオン酸メチル
(2S)−2−(ベンジルオキシカルボニル)アミノ−3−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−(3−メチルブチル)アミノ]プロピオン酸メチル(3.3g)のメタノール(100mL)溶液に10%パラジウム−炭素(1.0g)を加え、5気圧水素加圧下、室温にて2時間撹拌した。セライトを用いて触媒を除去した後、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣にアセトニトリル(5mL)を加え溶液とした後、この溶液をフェニルボロン酸(1.9g)、酢酸銅一水和物(0.16g)およびモレキュラーシーブス4A(9g)のジクロロメタン(100mL)懸濁液に加え、酸素雰囲気下40℃で24時間加熱撹拌した。反応液をセライトにてろ過した後、ろ液を濃縮し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸エチル=4:1)にて精製したところ、題記化合物を無色油状物質(1.7g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 0.88 (6H, d, J = 6.3 Hz), 1.39-1.57 (3H, m), 1.47 (9H, s), 3.13 (2H, m), 3.44 (1H, m), 3.62 (1H, m), 3.73 (3H, s), 4.38 (1H, m), 4.78 (1H, br), 6.58 (2H, d, J = 8.4 Hz), 6.72 (1H, m), 7.16 (2H, t, J = 8.4 Hz).
c)1−フェニルアミノ−2−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−(3−メチルブチル)アミノ]−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン
(2S)−2−フェニルアミノ−3−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−(3−メチルブチル)アミノ]プロピオン酸メチル(1.7g)のエタノール(50mL)溶液にヒドラジン一水和物(2.3mL)を加え、24時間加熱還流した後、溶媒を減圧下留去したところ、(2S)−2−フェニルアミノ−3−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−(3−メチルブチル)アミノ]プロピオン酸ヒドラジドを無色油状物質として得た。得られた(2S)−2−フェニルアミノ−3−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−(3−メチルブチル)アミノ]プロピオン酸ヒドラジド(1.5g)および4−シアノピリジン(1.5g)のエタノール(50mL)溶液に20%ナトリウムエトキシド−エタノール溶液(1.9mL)を加え、24時間加熱還流した。反応液を濃縮した後、得られた残渣に1N塩酸を加え中和した後、酢酸エチルにて抽出した。得られた抽出液を水洗、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸エチル=1:1)にて精製したところ、題記化合物を無色油状物質(1.1g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 0.87 (6H, d, J = 6.3 Hz), 1.39 (3H, m), 1.48 (9H, s), 3.16 (2H, m), 3.56 (1H, m), 4.06 (1H, m), 4.80 (1H, m), 5.81 (1H, br), 6.52 (2H, d, J = 7.8 Hz), 6.76 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.14 (2H, t, J = 7.8 Hz), 7.97 (2H, d, J = 6.0 Hz), 8.67 (2H, d, J = 6.0 Hz).
d)1−フェニルアミノ−2−(3−メチルブチル)アミノ−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン
1−フェニルアミノ−2−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−(3−メチルブチル)アミノ]−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン(1.1g)の酢酸エチル(30mL)溶液に4N塩化水素−酢酸エチル溶液(15mL)を加え室温にて24時間撹拌した。反応液に水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を順次加えて中和した後、酢酸エチルにて抽出し、得られた抽出液を水洗、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去したところ、題記化合物を無色固体(0.72mg)として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 0.85 (6H, m), 1.30 (2H, m), 1.56 (1H, m), 2.59 (2H, t, J = 7.5 Hz), 3.19 (2H, m), 4.74 (1H, m), 4.89 (1H, br), 6.56 (2H, d, J = 7.5 Hz), 6.77 (1H, t, J = 7.5 Hz), 7.15 (2H, t, J = 7.5 Hz), 7.97 (2H, d, J = 6.0 Hz), 8.67 (2H, d, J = 6.0 Hz).
実施例54
2−メチルアミノ−1−フェニルアミノ−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン三塩酸塩
a)(2S)−2−(ベンジルオキシカルボニル)アミノ−3−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−メチルアミノ]プロピオン酸メチル
メチルアミン(1.05g)をアセトニトリル(50mL)に加えた−20℃の溶液に、N,O−ビス(トリメチルシリル)アセタミド(4.47mL)を−20℃で加え、混合物をアルゴン下、−20℃から室温まで徐々に昇温させながら12時間撹拌した。得られた混合物に(S)−ベンジルオキシカルボニルセリン−β−ラクトン(5.00g)を室温で加え、混合物をアルゴン下、室温で16時間撹拌した。反応液を減圧下濃縮し残渣をメタノール(50mL)に溶かした溶液を、チオニルクロリド(9.89mL)を−5℃でメタノール(50mL)に滴下し15分間撹拌して調製した溶液に−5℃で滴下し、混合物を室温で12時間撹拌した。溶媒を減圧下留去し残渣に水(50mL)を加え混合し、氷冷下で8N水酸化ナトリウム水溶液を加え混合物をpH=10とした後、混合物を酢酸エチル(100mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(100mL)で洗浄し硫酸マグネシウム上で乾燥後、溶媒を減圧下留去し、粗(2S)−2−(ベンジルオキシカルボニル)アミノ−3−(メチルアミノ)プロピオン酸メチルを黄色油状物質として得た。得られた粗(2S)−2−(ベンジルオキシカルボニル)アミノ−3−(メチルアミノ)プロピオン酸メチルをエタノール(50mL)に溶かした溶液に二炭酸−ジ−tert−ブチル(7.40g)を室温で滴下し、混合物を室温で2時間撹拌した。溶媒を減圧下留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸エチル=2:1)で精製し、題記化合物3.11g(収率25%)を無色油状物質として得た。
1H NMR (200 MHz, CDCl3) δ 1.44 (9H, s), 2.87 (3H, s), 3.41-3.80 (2H, m), 3.75 (3H, s), 4.51 (1H, br), 5.11 (2H, s), 5.74 (0.4H, br), 5.91 (0.6H, br), 7.26-7.39 (5H, m).
b)(2S)−3−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−メチルアミノ]−2−(フェニルアミノ)プロピオン酸メチル
(2S)−2−(ベンジルオキシカルボニル)アミノ−3−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−メチルアミノ]プロピオン酸メチル(4.00g)をメタノール(50mL)に溶かした溶液に10%パラジウム−炭素(0.40g)を室温で加え、混合物を室温、5気圧で3時間水素添加した。反応液をろ過し不溶物を除去し、不溶物をメタノール(10mL)で洗浄後、ろ液と洗液を併せ溶媒を減圧下留去し、(2S)−2−アミノ−3−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−メチルアミノ]プロピオン酸メチル2.54g(定量的)を無色非結晶性物質として得た。
フェニルボロン酸(2.66g)、酢酸銅(II)一水和物(0.22g)およびモレキュラーシーブス4A(7.5g)をジクロロメタン(100mL)に加えた混合物を室温、酸素下で15分間撹拌した。得られた混合物に(2S)−2−アミノ−3−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−メチルアミノ]プロピオン酸メチル(2.54g)をジクロロメタン(10mL)に溶かした溶液を加え、混合物を40℃、酸素下で24時間撹拌した。不溶物をろ別し不溶物をジクロロメタン(20mL)で洗浄後、ろ液と洗液を併せて、5%アンモニア水(50mL)と飽和食塩水(50mL)で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥し溶媒を減圧下留去後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸エチル=2:1)で精製し、題記化合物0.74g(収率22%)を淡黄色油状物質として得た。
1H NMR (200 MHz, CDCl3) δ 1.37-1.53 (9H, m), 2.88 (3H, s), 3.40-3.82 (2H, m), 3.74 (3H, s), 4.26-4.33 (1H, m), 6.53-6.65 (2H, m), 6.65-6.80 (1H, m), 7.10-7.23 (2H, m).
c)2−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−メチルアミノ]−1−フェニルアミノ−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン
(2S)−3−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−メチルアミノ]−2−(フェニルアミノ)プロピオン酸メチル(0.54g)をエタノール(20mL)に溶かした溶液にヒドラジン一水和物(1.75g)を加え、混合物を12時間加熱還流した。溶媒と過剰のヒドラジン一水和物を減圧下留去し、(2S)−3−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−メチルアミノ]−2−(フェニルアミノ)プロピオン酸ヒドラジド0.49g(収率91%)を淡黄色非結晶性物質として得た。得られた(2S)−3−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−メチルアミノ]−2−(フェニルアミノ)プロピオン酸ヒドラジド(0.49g)、4−シアノピリジン(0.33g)およびナトリウムエトキシド−エタノール溶液(21%,2.27g)をエタノール(20mL)に加え、混合物を16時間加熱還流した。溶媒を減圧下留去し、残渣に水(5mL)を加え混合し、氷冷下で12N塩酸を滴下し混合物をpH=7とした後、クロロホルム(50mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(50mL)で洗浄し硫酸マグネシウム上で乾燥後、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸エチル=2:1)で精製し、題記化合物0.18g(収率28%)を淡黄色非結晶性物質として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.46 (9H, s), 2.90 (3H, m), 3.49-4.17 (2H, m), 4.85-4.89 (1H, m), 5.63 (1H, br), 6.51-6.53 (2H, m), 6.72-6.77 (1H, m), 7.11-7.16 (2H, m), 7.97 (2H, d, J = 5.1 Hz), 8.63 (2H, s).
d)2−メチルアミノ−1−フェニルアミノ−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン三塩酸塩
2−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−メチルアミノ]−1−フェニルアミノ−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン(0.17g)を室温で12N塩酸(0.71mL)に加え、混合物を室温で15分間撹拌した。反応液にエタノール(10mL)を加え混合し、溶媒を減圧下留去した。残渣をエタノール−ジエチルエーテルで処理し、得られた沈殿をろ取し、沈殿をジエチルエーテル(5mL)で洗浄後、減圧下乾燥し題記化合物0.10g(収率58%)を淡黄色粉体として得た。
1H NMR (Me2SO-d6, 200 MHz) δ 2.64 (3H, br), 3.35-3.63 (2H, m), 5.33 (1H, t, J = 6.6 Hz), 6.61-6.68 (1H, m), 6.75-6.79 (2H, m), 7.08-7.15 (2H, m), 8.48 (2H, d, J = 6.2 Hz), 8.98 (2H, d, J = 6.2 Hz), 9.36 (1H, br), 9.54 (1H, br).
実施例55
2−(3−メトキシプロピル)アミノ−1−フェニルアミノ−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン三塩酸塩
a)(2S)−2−(ベンジルオキシカルボニル)アミノ−3−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−(3−メトキシプロピル)アミノ]プロピオン酸メチル
3−メトキシプロピルアミン(3.02g)をアセトニトリル(50mL)に加えた溶液に、N,O−ビス(トリメチルシリル)アセタミド(4.47mL)を室温で加え、混合物をアルゴン下、室温で2時間撹拌した。得られた混合物に(S)−ベンジルオキシカルボニルセリン−β−ラクトン(5.00g)を加え、混合物をアルゴン下、室温で16時間撹拌した。反応液を減圧下濃縮し残渣をメタノール(50mL)に溶かした溶液を、チオニルクロリド(9.89mL)を−5℃でメタノール(50mL)に滴下し15分間撹拌して調製した溶液に−5℃で滴下し、混合物を室温で12時間撹拌した。溶媒を減圧下留去し残渣に水(50mL)を加え混合し、氷冷下で8N水酸化ナトリウム水溶液を加え混合物をpH=10とした後、混合物を酢酸エチル(100mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(100mL)で洗浄し硫酸マグネシウム上で乾燥後、溶媒を減圧下留去し、粗(2S)−2−(ベンジルオキシカルボニル)アミノ−3−[(3−メトキシプロピル)アミノ]プロピオン酸メチルを黄色油状物質として得た。得られた粗(2S)−2−(ベンジルオキシカルボニル)アミノ−3−[(3−メトキシプロピル)アミノ]プロピオン酸メチルをエタノール(50mL)に溶かした溶液に二炭酸−ジ−tert−ブチル(5.79g)を室温で滴下し、混合物を室温で2時間撹拌した。溶媒を減圧下留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸エチル=2:1)で精製し、題記化合物4.53g(収率60%)を無色油状物質として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.44 (9H, s), 1.71-1.87 (2H, m), 3.15-3.41 (4H, m), 3.30 (3H, s), 3.41-3.84 (2H, m), 3.74 (3H, s), 4.48 (1H, br), 5.06-5.15 (2H, m), 5.52(0.15H, br), 6.02 (0.85H, br), 7.24-7.42 (5H, m).
b)(2S)−2−アミノ−3−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−(3−メトキシプロピル)アミノ]プロピオン酸メチル
(2S)−2−(ベンジルオキシカルボニル)アミノ−3−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−(3−メトキシプロピル)アミノ]プロピオン酸メチル(4.53g)をメタノール(45mL)に溶かした溶液に10%パラジウム−炭素(0.45g)を室温で加え、混合物を室温、5気圧で水素添加した。反応液をろ過し、ろ液を減圧下濃縮し、題記化合物3.04g(収率98%)を無色油状物質として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.45 (9H, s), 1.73-1.81 (2H, m), 3.12-3.77 (6H, m), 3.33 (3H, s), 3.82 (3H, s), 4.35 (1H, br).
c)(2S)−3−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−(3−メトキシプロピル)アミノ]−2−(フェニルアミノ)プロピオン酸メチル
フェニルボロン酸(2.60g)、酢酸銅(II)一水和物(0.21g)およびモレキュラーシーブス4A(10g)をジクロロメタン(100mL)に加えた混合物を室温、酸素下で15分間撹拌した。得られた混合物に(2S)−2−アミノ−3−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−(3−メトキシプロピル)アミノ]プロピオン酸メチル(3.04g)をジクロロメタン(10mL)に溶かした溶液を加え、混合物を40℃、酸素下で24時間撹拌した。不溶物をろ別し不溶物をジクロロメタン(20mL)で洗浄後、ろ液と洗液を併せて、5%アンモニア水(50mL)と飽和食塩水(50mL)で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥し溶媒を減圧下留去後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸エチル=3:1)で精製し、題記化合物0.55g(収率14%)を淡黄色油状物質として得た。
1H NMR (200 MHz, CDCl3) δ 1.47 (9H, s), 1.70-1.90 (2H, m), 3.13-3.56 (6H, m), 3.29 (3H, s), 3.73 (3H, s), 4.23-4.38 (1H, br), 4.67-4.84 (1H, br), 6.54-6.67 (2H, m), 6.67-6.80 (1H, m), 7.10-7.24 (2H, m).
d)(2S)−3−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−(3−メトキシプロピル)アミノ]−2−(フェニルアミノ)プロピオン酸ヒドラジド
(2S)−3−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−(3−メトキシプロピル)アミノ]−2−(フェニルアミノ)プロピオン酸メチル(0.54g)をエタノール(20mL)に溶かした溶液にヒドラジン一水和物(1.48g)を加え、混合物を12時間加熱還流した。溶媒と過剰のヒドラジン一水和物を減圧下留去し、題記化合物0.46g(収率85%)を淡黄色油状物質として得た。
1H NMR (200 MHz, Me2SO-d6) δ 1.48 (9H, s), 1.68-1.88 (2H, m), 3.08-3.52 (6H, m), 3.28 (3H, s), 3.82-4.04 (3H, m), 5.67 (1H, br), 6.51-6.55 (2H, m), 6.74-6.81 (1H, m), 7.14-7.22 (2H, m), 8.15 (1H, br).
e)2−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−(3−メトキシプロピル)アミノ]−1−フェニルアミノ−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン
(2S)−3−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−(3−メトキシプロピル)アミノ]−2−(フェニルアミノ)プロピオン酸ヒドラジド(0.46g)、4−シアノピリジン(0.26g)およびナトリウムエトキシド−エタノール溶液(21%,0.90g)をエタノール(20mL)に加え、混合物を16時間加熱還流した。溶媒を減圧下留去し、残渣に水(5mL)を加え混合し、氷冷下で12N塩酸を滴下し混合物をpH=7とした後、クロロホルム(50mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(50mL)で洗浄し硫酸マグネシウム上で乾燥後、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;酢酸エチル:エタノール=20:1)で精製し、題記化合物0.20g(収率35%)を淡黄色非結晶性物質として得た。
1H NMR (200 MHz, CDCl3) δ 1.46 (9H, s), 1.72-1.88 (2H, s), 3.18-3.43 (4H, m), 3.28 (3H, s), 3.49-3.65 (1H, m), 3.96-4.12 (1H, m), 4.78-4.90 (1H, m), 5.72 (1H, br), 6.46-6.62 (2H, m), 6.68-6.79 (1H, m), 7.06-7.18 (2H, m), 7.97 (2H, d, J = 5.1 Hz), 8.63 (2H, d, J = 5.1 Hz).
f)2−[(3−メトキシプロピル)アミノ]−1−フェニルアミノ−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン三塩酸塩
2−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−(3−メトキシプロピル)アミノ]−1−フェニルアミノ−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン(0.19g)を室温で12N塩酸(0.72mL)に加え、混合物を室温で15分間撹拌した。反応液にエタノール(10mL)を加え混合し、溶媒を減圧下留去した。残渣をエタノール−ジエチルエーテルで処理し、得られた沈殿をろ取しジエチルエーテル(5mL)で洗浄後、減圧下乾燥し題記化合物0.11g(収率54%)を淡黄色粉体として得た。
1H NMR (200 MHz, Me2SO-d6) δ 1.84-2.04 (2H, m), 2.97-3.18 (2H, m), 3.23 (3H, s), 3.31-3.61 (4H, m), 5.29 (1H, br), 6.58-6.72 (1H, m), 6.72-6.81 (2H, m), 7.05-7.19 (2H, m), 8.37 (2H, d, J = 6.2 Hz), 8.93 (2H, d, J = 6.2 Hz), 9.32 (2H, br).
実施例56
1−フェニルアミノ−2−[(2−ピリジルメチル)アミノ]−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン
a)(2S)−2−(ベンジルオキシカルボニル)アミノ−3−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−(2−ピリジルメチル)アミノ]プロピオン酸メチル
2−(アミノメチル)ピリジン(2.2g)のアセトニトリル(60mL)溶液にN,O−ビス(トリメチルシリル)アセタミド(2.7mL)を加え、室温にて1時間撹拌した後、(S)−ベンジルオキシカルボニルセリン−β−ラクトンを加え、アルゴン雰囲気下、室温にて24時間撹拌した。溶媒を減圧下留去した後、得られた残渣に、チオニルクロリド(4mL)、メタノール(20mL)より調製した溶液を加え4時間室温にて撹拌した。反応液を濃縮後、残渣に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて中和した後、酢酸エチルにて抽出し、得られた抽出液を水洗、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣をエタノール(50mL)に溶解させた後、二炭酸ジ−tert−ブチル(3mL)を加え1時間室温にて撹拌した。反応液を濃縮した後、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸エチル=3:1)にて精製したところ、題記化合物を無色油状物質(5.0g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 2.30 (9H, s), 3.63 (1H, m), 3.71 (3H, s), 3.87 (1H, m), 4.47 (2H, s), 4.59 (1H, m), 5.12 (2H, s), 7.01 (1H, m), 7.15 (1H, m), 7.34 (5H, m), 7.62 (1H, m), 8.50 (1H, m).
b)(2S)−2−フェニルアミノ−3−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−(2−ピリジルメチル)アミノ]プロピオン酸メチル
(2S)−2−(ベンジルオキシカルボニル)アミノ−3−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−(2−ピリジルメチル)アミノ]プロピオン酸メチル(5.0g)のメタノール(100mL)溶液に10%パラジウム−炭素(1.0g)を加え、5気圧水素加圧下、室温にて2時間撹拌した。セライトを用いて触媒を除去した後、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣にアセトニトリル(5mL)を加え溶液とした後、この溶液をフェニルボロン酸(2.8g)、酢酸銅一水和物(0.23g)およびモレキュラーシーブス4A(14g)のジクロロメタン(150mL)懸濁液に加え、酸素雰囲気下40℃で24時間加熱撹拌した。反応液をセライトにてろ過した後、ろ液を濃縮し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸エチル=2:1)にて精製したところ、題記化合物を無色油状物質(1.5g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.38 (9H, s), 3.63 (1H, m), 3.71 (3H, s), 3.91 (1H, m), 4.35 (1H, m), 4.54 (2H, s), 5.00 (1H, br), 6.57 (2H, d, J = 8.4 Hz), 6.71 (1H, m), 7.15 (4H, m), 7.58 (1H, m), 8.53 (1H, m).
c)1−[N−フェニル−N−(トリフルオロアセチル)アミノ]−2−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−(2−ピリジルメチル)アミノ]−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン
(2S)−2−フェニルアミノ−3−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−(2−ピリジルメチル)アミノ]プロピオン酸メチル(1.5g)のエタノール(50mL)溶液にヒドラジン一水和物(1.8mL)を加え、24時間加熱還流した後、溶媒を減圧下留去したところ、(2S)−2−フェニルアミノ−3−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−(2−ピリジルメチル)アミノ]プロピオン酸ヒドラジドを無色油状物質として得た。得られた(2S)−2−フェニルアミノ−3−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−(2−ピリジルメチル)アミノ]プロピオン酸ヒドラジドおよび4−シアノピリジン(1.2g)のエタノール(50mL)溶液に20%ナトリウムエトキシド−エタノール溶液(1.5mL)を加え、24時間加熱還流した。反応液を濃縮した後、得られた残渣に1N塩酸を加え中和した後、酢酸エチルにて抽出した。得られた抽出液を水洗、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣をテトラヒドロフラン(50mL)に溶解させた後、トリエチルアミン(0.6mL)、無水トリフルオロ酢酸(0.6mL)を順に加え、室温にて30分間撹拌した後、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸エチル=1:1)にて精製したところ、題記化合物を無色油状物質(1.0g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.24 (9H, s), 3.87 (1H, m), 4.64(2H, m), 4.73 (1H, m), 5.89 (1H, m), 7.45 (7H, m), 7.88 (1H, m), 8.44 (2H, d, J = 5.4 Hz), 8.63 (1H, m), 8.85 (2H, d, J = 5.4 Hz).
d)1−フェニルアミノ−2−[(2−ピリジルメチル)アミノ]−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン
1−[N−フェニル−N−(トリフルオロアセチル)アミノ]−2−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−(2−ピリジルメチル)アミノ]−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン(1.0g)のエタノール(50mL)溶液に1N水酸化ナトリウム水溶液(15mL)を加え、3時間室温にて撹拌した。反応液を濃縮後、1N塩酸で中和した後、酢酸エチルにて抽出し、得られた抽出液を水洗、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣の酢酸エチル(30mL)溶液に4N塩化水素−酢酸エチル溶液(15mL)を加え室温にて24時間撹拌した。反応液に水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を順次加えて中和した後、酢酸エチルにて抽出し、得られた抽出液を水洗、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去したところ、題記化合物を無色固体(0.51g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 3.24 (2H, m), 3.96 (2H, m), 4.79 (1H, m), 5.01 (1H, br), 6.58 (2H, d, J = 8.1Hz), 6.73 (1H, t, J = 7.5 Hz), 7.12 (2H, t, J = 7.5 Hz), 7.19 (2H, m), 7.65 (1H, m), 7.94 (2H, d, J = 5.4 Hz), 8.59 (1H, m), 8.63 (2H, d, J = 5.4 Hz).
実施例57
1−(3−クロロフェニル)アミノ−2−[(2−ピリジルメチル)アミノ]−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン
a)(2S)−3−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−(2−ピリジルメチル)アミノ]−2−[(3−クロロフェニル)アミノ]プロピオン酸メチル
実施例56−aで得られた(2S)−2−(ベンジルオキシカルボニル)アミノ−3−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−(2−ピリジルメチル)アミノ]プロピオン酸メチル(5.0g)のメタノール(200mL)溶液に10%パラジウム−炭素(1.0g)を加え、5気圧水素加圧下、室温にて2時間撹拌した。セライトを用いて触媒を除去した後、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣にアセトニトリル(5mL)を加え溶液とした後、この溶液を3−クロロフェニルボロン酸(3.5g)、酢酸銅一水和物(0.23g)およびモレキュラーシーブス4A(12g)のジクロロメタン(100mL)懸濁液に加え、酸素雰囲気下40℃で24時間加熱撹拌した。反応液をセライトにてろ過した後、ろ液を濃縮し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出液;酢酸エチル)にて精製したところ、題記化合物を無色油状物質(1.9g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.38 (9H, m), 3.60 (1H, m), 3.72 (3H, s), 3.97 (1H, m), 4.29 (1H, m), 4.50 (2H, m), 5.25 (1H, br), 6.42 (1H, m), 6.52 (1H, m), 6.67 (1H, m), 7.04 (1H, t, J = 8.1 Hz), 7.15 (2H, m), 7.63 (1H, m), 8.52 (1H, m).
b)1−(3−クロロフェニル)アミノ−2−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−(2−ピリジルメチル)アミノ]−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン
(2S)−3−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−(2−ピリジルメチル)アミノ]−2−[(3−クロロフェニル)アミノ]プロピオン酸メチル(1.9g)のエタノール(50mL)溶液にヒドラジン一水和物(2.2mL)を加え、24時間加熱還流した後、溶媒を減圧下留去したところ、(2S)−3−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−(2−ピリジルメチル)アミノ]−2−[(3−クロロフェニル)アミノ]プロピオン酸ヒドラジドを無色油状物質として得た。得られた(2S)−3−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−(2−ピリジルメチル)アミノ]−2−[(3−クロロフェニル)アミノ]プロピオン酸ヒドラジドおよび4−シアノピリジン(1.4g)のエタノール(50mL)溶液に20%ナトリウムエトキシド−エタノール溶液(1.8mL)を加え、24時間加熱還流した。反応液を濃縮した後、得られた残渣に1N塩酸を加え中和した後、酢酸エチルにて抽出した。得られた抽出液を水洗、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出液;酢酸エチル:メタノール=9:1)にて精製したところ、題記化合物を無色油状物質(1.3g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.26 (9H, m), 3.79 (1H, m), 4.08 (1H, m), 4.57 (1H, m), 4.92 (2H, m), 5.82 (1H, br), 6.48 (1H, m), 6.56 (1H, m), 6.71 (1H, m), 7.06 (1H, m), 7.65 (1H, d, J = 6.0 Hz), 7.98 (1H, m), 8.68 (1H, m), 8.77 (1H, m).
c)1−(3−クロロフェニル)アミノ−2−[(2−ピリジルメチル)アミノ]−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン
1−(3−クロロフェニル)アミノ−2−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−(2−ピリジルメチル)アミノ]−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン(1.3g)の酢酸エチル(20mL)溶液に4N塩化水素−酢酸エチル溶液(15mL)を加え室温にて24時間撹拌した。反応液に水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を順次加えて中和した後、酢酸エチルにて抽出し、得られた抽出液を水洗、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去したところ、題記化合物を無色固体(0.52g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 3.19 (1H, dd, J = 12.3 Hz, J = 5.7 Hz), 3.30 (1H, dd, J = 12.3 Hz), 4.8 Hz), 4.01 (2H, m), 4.74 (1H, m), 5.17 (1H, br), 6.46 (1H, m), 6.58 (1H, m), 6.69 (1H, m), 7.20 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.21 (2H, m), 7.67 (1H, m), 7.94 (2H, d, J = 6.0 Hz), 8.61 (1H, m), 8.64 (2H, d, J = 6.0 Hz).
実施例58
1−(3−クロロフェニル)アミノ−2−[(3−ピリジルメチル)アミノ]−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン
a)(2S)−2−(ベンジルオキシカルボニル)アミノ−3−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−(3−ピリジルメチル)アミノ]プロピオン酸メチル
3−(アミノメチル)ピリジン(2.2g)のアセトニトリル(60mL)溶液にN,O−ビス(トリメチルシリル)アセタミド(2.7mL)を加え、室温にて1時間撹拌した後、(S)−ベンジルオキシカルボニルセリン−β−ラクトン(3g)を加え、アルゴン雰囲気下、室温にて24時間撹拌した。溶媒を減圧下留去した後、得られた残渣に、チオニルクロリド(4mL)、メタノール(20mL)より調製した溶液を加え4時間室温にて撹拌した。反応液を濃縮後、残渣に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて中和した後、酢酸エチルにて抽出し、得られた抽出液を水洗、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣をエタノール(50mL)に溶解させた後、二炭酸ジ−tert−ブチル(3mL)を加え1時間室温にて撹拌した。反応液を濃縮した後、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸エチル=3:1)にて精製したところ、題記化合物を無色油状物質(3.0g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.41 (9H, s), 3.49 (1H, m), 3.73 (1H, m), 3.74 (3H, s), 4.41 (3H, m), 5.11 (2H, s), 5.88 (1H, br), 7.23 (1H, m), 7.34 (5H, m), 7.52 (1H, m), 8.51 (2H, m).
b)(2S)−3−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−(3−ピリジルメチル)アミノ]−2−[(3−クロロフェニル)アミノ]プロピオン酸メチル
(2S)−2−(ベンジルオキシカルボニル)アミノ−3−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−(3−ピリジルメチル)アミノ]プロピオン酸メチル(3.0g)のメタノール(100mL)溶液に10%パラジウム−炭素(1.0g)を加え、5気圧水素加圧下、室温にて2時間撹拌した。セライトを用いて触媒を除去した後、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣にアセトニトリル(5mL)を加え溶液とした後、この溶液を3−クロロフェニルボロン酸(2.1g)、酢酸銅一水和物(0.14g)およびモレキュラーシーブス4A(7g)のジクロロメタン(60mL)懸濁液に加え、酸素雰囲気下40℃で24時間加熱撹拌した。反応液をセライトにてろ過した後、ろ液を濃縮し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸エチル=4:1)にて精製したところ、題記化合物を無色油状物質(1.4g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.46 (9H, s), 3.52 (1H, m), 3.73 (1H, m), 3.74 (3H, s), 4.23 (1H, m), 4.45 (2H, m), 4.86 (1H, br), 6.41 (1H, m), 6.50 (1H, m), 6.71 (1H, m), 7.06 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.19 (1H, m), 7.50 (1H, m), 8.52 (2H, m).
c)1−(3−クロロフェニル)アミノ−2−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−(3−ピリジルメチル)アミノ]−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン
(2S)−3−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−(3−ピリジルメチル)アミノ]−2−[(3−クロロフェニル)アミノ]プロピオン酸メチル(1.4g)のエタノール(50mL)溶液にヒドラジン一水和物(1.6mL)を加え、24時間加熱還流した後、溶媒を減圧下留去したところ、(2S)−3−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−(3−ピリジルメチル)アミノ]−2−[(3−クロロフェニル)アミノ]プロピオン酸ヒドラジドを無色油状物質として得た。得られた(2S)−3−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−(3−ピリジルメチル)アミノ]−2−[(3−クロロフェニル)アミノ]プロピオン酸ヒドラジドおよび4−シアノピリジン(1.1g)のエタノール(50mL)溶液に20%ナトリウムエトキシド−エタノール溶液(1.4mL)を加え、24時間加熱還流した。反応液を濃縮した後、得られた残渣に1N塩酸を加え中和した後、酢酸エチルにて抽出した。得られた抽出液を水洗、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出液;酢酸エチル:メタノール=9:1)にて精製したところ、題記化合物を無色油状物質(1.2g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.48 (9H, s), 3.65 (1H, m), 4.07 (1H, m), 4.43 (2H, m), 4.75 (1H, m), 5.80 (1H, br), 6.39 (1H, m), 6.49 (1H, m), 6.73 (1H, m), 7.05 (1H, m), 7.17 (1H, m), 7.48 (1H, m), 7.94 (2H, d, J = 6.0 Hz), 8.48 (2H, m), 8.69 (2H, m).
d)1−(3−クロロフェニル)アミノ−2−[(3−ピリジルメチル)アミノ]−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン
1−(3−クロロフェニル)アミノ−2−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−(3−ピリジルメチル)アミノ]−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン(1.2g)の酢酸エチル(30mL)溶液に4N塩化水素−酢酸エチル溶液(15mL)を加え室温にて24時間撹拌した。反応液に水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を順次加えて中和した後、酢酸エチルにて抽出し、得られた抽出液を水洗、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去したところ、題記化合物を無色固体(0.17mg)として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 3.23 (2H, m), 3.82 (2H, s), 4.75 (1H, m), 4.97 (1H, br), 6.42 (1H, m), 6.54 (1H, m), 6.70 (1H, m), 7.02 (1H, t, J = 8.4 Hz), 7.21 (1H, m), 7.61 (1H, d, J = 7.5 Hz), 7.94 (2H, d, J = 6.0 Hz), 8.43 (1H, d, J = 5.2 Hz), 8.54 (1H, s), 8.66 (2H, d, J = 6,0 Hz).
実施例59
2−[3−(メチルスルホニル)プロピル]アミノ−1−フェニルアミノ−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン三塩酸塩
a)(2S)−2−(ベンジルオキシカルボニル)アミノ−3−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−[3−(メチルチオ)プロピル]アミノ]プロピオン酸メチル
3−(メチルチオ)プロピルアミン(3.57g)をアセトニトリル(50mL)に加えた溶液に、N,O−ビス(トリメチルシリル)アセタミド(4.47mL)を室温で加え、混合物をアルゴン下、室温で2時間撹拌した。得られた混合物に(S)−ベンジルオキシカルボニルセリン−β−ラクトン(5.00g)を加え、混合物をアルゴン下、室温で16時間撹拌した。反応液を減圧下濃縮し残渣をメタノール(50mL)に溶かした溶液を、チオニルクロリド(9.89mL)を−5℃でメタノール(50mL)に滴下し15分間撹拌して調製した溶液に−5℃で滴下し、混合物を室温で12時間撹拌した。溶媒を減圧下留去し、残渣に水(50mL)を加え混合し、氷冷下で8N水酸化ナトリウム水溶液を加え混合物をpH=10とした後、混合物を酢酸エチル(100mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(100mL)で洗浄し硫酸マグネシウム上で乾燥後、溶媒を減圧下留去し、粗(2S)−2−(ベンジルオキシカルボニル)アミノ−3−[[3−(メチルチオ)プロピル]アミノ]プロピオン酸メチルを黄色油状物質として得た。得られた粗(2S)−2−(ベンジルオキシカルボニル)アミノ−3−[[3−(メチルチオ)プロピル]アミノ]プロピオン酸メチルをエタノール(50mL)に溶かした溶液に二炭酸−ジ−tert−ブチル(7.79g)を室温で滴下し、混合物を室温で2時間撹拌した。溶媒を減圧下留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸エチル=3:1)で精製し、題記化合物6.76g(収率65%)を無色油状物質として得た。
1H NMR (CDCl3, 200 MHz) δ 1.44 (9H, s), 1.71-1.90 (2H, m), 2.09 (3H, s), 2.45 (2H, t, J = 7.0 Hz), 3.15-3.37 (2H, m), 3.41-3.78 (2H, m), 3.75 (3H, s), 4.36-4.62 (1H, br), 5.10 (2H, s), 5.37-5.55 (0.3H, br), 5.88-6.06 (0.7H, br), 7.27-7.45 (5H, m).
b)(2S)−2−(ベンジルオキシカルボニル)アミノ−3−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−[3−(メチルスルホニル)プロピル]アミノ]プロピオン酸メチル
(2S)−2−(ベンジルオキシカルボニル)アミノ−3−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−[3−(メチルチオ)プロピル]アミノ]プロピオン酸メチル(6.76g)をジクロロメタン(100mL)に溶かした溶液にm−クロロ過安息香酸(70%,9.46g)を氷冷下で加え、混合物を室温で2時間撹拌した。反応液をろ過しろ液を飽和チオ硫酸ナトリウム水溶液(50mL)と飽和食塩水(50mL)で洗浄し、有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥した。溶媒を減圧下留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸エチル=1:2)で精製し、題記化合物6.33g(収率87%)を淡黄色油状物質として得た。
1H NMR (CDCl3, 200 MHz) δ 1.45 (9H, s), 1.96-2.16 (2H, m), 2.90 (3H, s), 2.92-3.05 (2H, m), 3.25-3.43 (2H, m), 3.43-3.70 (2H, m), 3.75 (3H, s), 4.48 (1H, br), 5.11 (2H, s), 5.47 (0.4H, br), 5.85 (0.6H, br), 7.29-7.41 (5H, m).
c)(2S)−2−アミノ−3−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−[3−(メチルスルホニル)プロピル]アミノ]プロピオン酸メチル
(2S)−2−(ベンジルオキシカルボニル)アミノ−3−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−[3−(メチルスルホニル)プロピル]アミノ]プロピオン酸メチル(6.33g)をメタノール(60mL)に溶かした溶液に10%パラジウム−炭素(1.2g)を室温で加え、混合物を室温、5気圧で水素添加した。反応液をろ過し、ろ液を減圧下濃縮し、題記化合物3.19g(収率98%)を無色油状物質として得た。
1H NMR (CDCl3, 200 MHz) δ 1.47 (9H, s), 2.02-2.21 (2H, m), 2.37-2.61 (4H, m), 2.94 (3H, s), 3.01-3.13 (2H, m), 3.37-3.50 (1H, m), 3.75 (3H, s).
d)(2S)−3−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−[3−(メチルスルホニル)プロピル]アミノ]−2−(フェニルアミノ)プロピオン酸メチル
フェニルボロン酸(3.19g)、酢酸銅(II)一水和物(0.26g)およびモレキュラーシーブス4A(13g)をジクロロメタン(50mL)に加えた混合物を室温、酸素下で15分間撹拌した。得られた混合物に(2S)−2−アミノ−3−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−[3−(メチルスルホニル)プロピル]アミノ]プロピオン酸メチル(4.43g)をジクロロメタン(10mL)に溶かした溶液を加え、混合物を40℃、酸素下で24時間撹拌した。不溶物をろ別し不溶物をジクロロメタン(20mL)で洗浄後、ろ液と洗液を併せて、5%アンモニア水(50mL)と飽和食塩水(50mL)で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥し溶媒を減圧下留去後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸エチル=1:3)で精製し、題記化合物2.05g(収率38%)を淡黄色油状物質として得た。
1H NMR (CDCl3, 200 MHz) δ 1.50 (9H, s), 1.98-2.19 (2H, m), 2.79 (3H, s), 2.87-3.06 (2H, m), 3.23-3.47 (2H, m), 3.47-3.69 (2H, m), 3.74 (3H, s), 4.28-4.44 (0.7H, m), 4.57-4.78 (0.3H, br), 6.59-6.62 (2H, m), 6.70-6.78 (1H, m), 7.13-7.23 (2H, m).
e)(2S)−3−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−[3−(メチルスルホニル)プロピル]アミノ]−2−(フェニルアミノ)プロピオン酸ヒドラジド
(2S)−3−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−[3−(メチルスルホニル)プロピル]アミノ]−2−(フェニルアミノ)プロピオン酸メチル(2.05g)をエタノール(25mL)に溶かした溶液にヒドラジン一水和物(4.95g)を加え、混合物を12時間加熱還流した。溶媒と過剰のヒドラジン一水和物を減圧下留去し、題記化合物4.95g(定量的)を淡黄色油状物質として得た。
1H NMR (Me2SO-d6, 200 MHz) δ 1.43 (9H, s), 1.73-2.17 (2H, m), 2.94 (3H, s), 2.97-3.08 (2H, m), 3.08-3.52 (4H, m), 3.97-4.15 (1H, m), 5.57 (1H, d, J = 6.2 Hz), 6.52-6.73 (3H, m), 6.99-7.16 (2H, m), 9.39 (1H, br).
f)2−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−[3−(メチルスルホニル)プロピル]アミノ]−1−フェニルアミノ−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン
(2S)−3−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−[3−(メチルスルホニル)プロピル]アミノ]−2−(フェニルアミノ)プロピオン酸ヒドラジド(1.98g)、4−シアノピリジン(1.00g)およびナトリウムエトキシド−エタノール溶液(21%,3.40g)をエタノール(25mL)に加え、混合物を16時間加熱還流した。溶媒を減圧下留去し、残渣に水(15mL)を加え混合し、氷冷下で12N塩酸を滴下し混合物をpH=7とした後、クロロホルム(50mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(50mL)で洗浄し硫酸マグネシウム上で乾燥後、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;酢酸エチル:エタノール=50:1)で精製し、題記化合物0.56g(収率23%)を淡黄色非結晶性物質として得た。
1H NMR (CDCl3, 200 MHz) δ 1.49 (9H, s), 1.97-2.18 (2H, m), 2.79 (3H, s), 2.84-3.03 (2H, m), 3.28-3.47 (2H, m), 2.52-2.71 (1H, m), 3.88-4.14 (1H, m), 4.74-4.92 (1H, m), 5.63 (1H, br), 6.53-6.57 (2H, m), 6.74-6.81 (1H, m), 7.12-7.23 (2H, m), 7.96 (2H, dd, J = 5.8, 1.4 Hz), 8.68 (2H, dd, J = 5.8, 1.4 Hz).
g)2−[3−(メチルスルホニル)プロピル]アミノ−1−フェニルアミノ−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン三塩酸塩
2−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−[3−(メチルスルホニル)プロピル]アミノ]−1−フェニルアミノ−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン(0.33g)を室温で12N塩酸(1.1mL)に加え、混合物を室温で15分間撹拌した。反応液にエタノール(10mL)を加え混合し、溶媒を減圧下留去した。残渣をエタノール−ジエチルエーテルで処理し、得られた沈殿をろ取しジエチルエーテル(5mL)で洗浄後、減圧下乾燥し題記化合物0.2g(収率59%)を淡黄色粉体として得た。
1H NMR (Me2SO-d6, 200 MHz) δ 2.06-2.28 (2H, m), 3.01 (3H, s), 3.06-3.24 (2H, m), 3.24-3.38 (2H, m), 3.38-2.61 (2H, m), 5.27-5.43 (1H, m), 6.61-6.68 (1H, m), 6.75-6.79 (2H, m), 7.07-7.15 (2H, m), 8.46 (2H, dd, J = 5.4, 1.2 Hz), 8.97 (2H, dd, J = 5.4, 1.2 Hz), 9.55 (1H, br), 9.76 (1H, br).
実施例60
1−フェニルアミノ−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]−2−[[(2R)−テトラヒドロフラン−2−イルメチル]アミノ]エタン三塩酸塩
a)(2S)−2−(ベンジルオキシカルボニル)アミノ−3−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−[(2R)−テトラヒドロフラン−2−イルメチル]アミノ]プロピオン酸メチル
[(2R)−テトラヒドロフラン−2−イルメチル]アミン(2.00g)をアセトニトリル(50mL)に加えた溶液に、N,O−ビス(トリメチルシリル)アセタミド(4.47mL)を室温で加え、混合物をアルゴン下、室温で2時間撹拌した。得られた混合物に(S)−ベンジルオキシカルボニルセリン−β−ラクトン(5.00g)を加え、混合物をアルゴン下、室温で16時間撹拌した。反応液を減圧下濃縮し残渣をメタノール(50mL)に溶かした溶液を、チオニルクロリド(7.21mL)を−5℃でメタノール(50mL)に滴下し15分間撹拌して調製した溶液に−5℃で滴下し、混合物を室温で12時間撹拌した。溶媒を減圧下留去し残渣に水(50mL)を加え混合し、氷冷下で8N水酸化ナトリウム水溶液を加え混合物をpH=10とした後、混合物を酢酸エチル(100mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(100mL)で洗浄し硫酸マグネシウム上で乾燥後、溶媒を減圧下留去し、粗(2S)−2−(ベンジルオキシカルボニル)アミノ−3−[N−[(2R)−テトラヒドロフラン−2−イルメチル]アミノ]プロピオン酸メチルを黄色油状物質として得た。得られた粗(2S)−2−(ベンジルオキシカルボニル)アミノ−3−[N−[(2R)−テトラヒドロフラン−2−イルメチル]アミノ]プロピオン酸メチルをエタノール(50mL)に溶かした溶液に二炭酸−ジ−tert−ブチル(5.62g)を室温で滴下し、混合物を室温で2時間撹拌した。溶媒を減圧下留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸エチル=3:1)で精製し、題記化合物3.28g(収率38%)を無色油状物質として得た。
1H NMR (200 MHz, CDCl3) δ 1.43 (9H, s), 1.73-2.04 (3H, m), 2.94-3.17 (1H, m), 3.36-3.93 (6H, m), 3.80 (3H, s), 3.93-4.14 (1H, m), 4.45-4.76 (1H, m), 5.11 (2H, dd, J = 14.6, 12.0 Hz), 5.97 (0.3H, br), 6.44 (0.7H, br), 7.26-7.41 (5H, m).
b)(2S)−2−アミノ−3−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−[(2R)−テトラヒドロフラン−2−イルメチル]アミノ]プロピオン酸メチル
(2S)−2−(ベンジルオキシカルボニル)アミノ−3−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−[(2R)−テトラヒドロフラン−2−イルメチル]アミノ]プロピオン酸メチル(3.28g)をメタノール(60mL)に溶かした溶液に10%パラジウム−炭素(1.2g)を室温で加え、混合物を室温、5気圧で3時間水素添加した。反応液をろ過し触媒を除去し、触媒をメタノール(10mL)で洗浄し、ろ液と洗液を併せて減圧下溶媒を留去し、題記化合物2.27g(定量的)を無色油状物質として得た。
1H NMR (200 MHz, CDCl3) δ 1.44 (9H, s), 1.81-2.10 (3H, m), 2.96-3.23 (1H, m), 3.52-3.71 (1H, m), 3.71-4.45 (6.5H, m), 3.81 (3H, s), 4.69 (0.5H, br).
c)(2S)−3−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−[(2R)−テトラヒドロフラン−2−イルメチル]アミノ]−2−(フェニルアミノ)プロピオン酸メチル
フェニルボロン酸(1.83g)、酢酸銅(II)一水和物(1.65g)およびモレキュラーシーブス4A(7.5g)をジクロロメタン(50mL)に加えた混合物を室温、酸素下で15分間撹拌した。得られた混合物に(2S)−2−アミノ−3−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−[(2R)−テトラヒドロフラン−2−イルメチル]アミノ]プロピオン酸メチル(2.27g)をジクロロメタン(10mL)に溶かした溶液を加え、混合物を40℃、酸素下で24時間撹拌した。不溶物をろ別し不溶物をジクロロメタン(20mL)で洗浄後、ろ液と洗液を併せて、5%アンモニア水(50mL)と飽和食塩水(50mL)で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥し溶媒を減圧下留去後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸エチル=2:1)で精製し、題記化合物0.78g(収率27%)を淡黄色油状物質として得た。
1H NMR (200 MHz, CDCl3) δ 1.32-1.58 (9H, s), 1.75-2.01 (3H, m), 2.97-4.17 (7H, m), 3.74 (3H, s), 4.41 (1H, t, J = 6.8 Hz), 4.69 (1H, br), 6.54-6.65 (2H, m), 6.65-6.78 (1H, m), 7.08-7.22 (2H, m).
d)(2S)−3−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−[(2R)−テトラヒドロフラン−2−イルメチル]アミノ]−2−(フェニルアミノ)プロピオン酸ヒドラジド
(2S)−3−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−[(2R)−テトラヒドロフラン−2−イルメチル]アミノ]−2−(フェニルアミノ)プロピオン酸メチル(0.78g)をエタノール(30mL)に溶かした溶液にヒドラジン一水和物(5.16g)を加え、混合物を16時間加熱還流した。溶媒と過剰のヒドラジン一水和物を減圧下留去し、題記化合物0.78g(定量的)を淡黄色油状物質として得た。
1H NMR (200 MHz, Me2SO-d6) δ 1.44-1.47 (9H, s), 1.75-2.03 (3H, m), 2.95-4.18 (9H, m), 4.58-5.08 (2H, m), 5.64 (1H, br), 6.48-6.62 (2H, m), 6.70-6.85 (1H, m), 7.10-7.24 (2H, m), 8.14 (1H, br).
e)2−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−[(2R)−テトラヒドロフラン−2−イルメチル]アミノ]−1−フェニルアミノ−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン
(2S)−3−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−[(2R)−テトラヒドロフラン−2−イルメチル]アミノ]−2−(フェニルアミノ)プロピオン酸ヒドラジド(0.73g)、4−シアノピリジン(0.40g)およびナトリウムエトキシド−エタノール溶液(21%,1.38g)をエタノール(20mL)に加え、混合物を16時間加熱還流した。溶媒を減圧下留去し、残渣に水(10mL)を加え混合し、氷冷下で12N塩酸を滴下し混合物をpH=7とした後、クロロホルム(50mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(50mL)で洗浄し硫酸マグネシウム上で乾燥後、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸エチル=1:4)で精製し、題記化合物0.15g(収率17%)を淡黄色非結晶性物質として得た。
1H NMR (200 MHz, CDCl3) δ 1.07-1.62 (9H, m), 1.75-2.23 (3H, m), 2.63-3.23 (1H, m), 3.23-4.64 (7H, m), 4.92-5.84 (2H, m), 6.48-6.69 (2H, m), 6.69-6.82 (1H, m), 7.07-7.24 (2H, m), 7.98 (2H, dd, J = 4.8, 1.6 Hz), 8.66 (2H, d, J = 4.8 Hz).
f)1−フェニルアミノ−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]−2−[[(2R)−テトラヒドロフラン−2−イルメチル]アミノ]エタン三塩酸塩
2−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−[(2R)−テトラヒドロフラン−2−イルメチル]アミノ]−1−フェニルアミノ−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン(0.15g)を室温で12N塩酸(1.0mL)に加え、混合物を室温で15分間撹拌した。反応液にエタノール(10mL)を加え混合し、溶媒を減圧下留去した。残渣をエタノール−ジエチルエーテルで処理し、得られた沈殿をろ取しジエチルエーテル(5mL)で洗浄後、減圧下乾燥し題記化合物0.08g(収率53%)を淡黄色粉体として得た。
1H NMR (Me2SO-d6, 200 MHz) δ 1.51-1.71 (1H, m), 1.75-1.95 (2H, m), 1.95-2.12 (1H, m), 2.92-3.28 (2H, m), 3.44-3.64 (2H, m), 3.64-3.90 (2H, m), 4.17-4.35 (1H, m), 5.37 (1H, t, J = 7.2 Hz), 6.61-6.68 (1H, m), 6.75-6.78 (2H, m), 7.08-7.16 (2H, m), 8.44 (2H, d, J = 6.6 Hz), 8.97 (2H, d, J = 6.6 Hz), 9.28 (1H, br), 9.46-9.85 (1H, m).
実施例61
1−フェニルアミノ−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]−2−[[(2S)−テトラヒドロフラン−2−イルメチル]アミノ]エタン三塩酸塩
a)(2S)−2−(ベンジルオキシカルボニル)アミノ−3−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−[(2S)−テトラヒドロフラン−2−イルメチル]アミノ]プロピオン酸メチル
[(2S)−テトラヒドロフラン−2−イルメチル]アミン(2.00g)をアセトニトリル(50mL)に加えた溶液に、N,O−ビス(トリメチルシリル)アセタミド(4.47mL)を室温で加え、混合物をアルゴン下、室温で2時間撹拌した。得られた混合物に(S)−ベンジルオキシカルボニルセリン−β−ラクトン(5.00g)を加え、混合物をアルゴン下、室温で16時間撹拌した。反応液を減圧下濃縮し残渣をメタノール(50mL)に溶かした溶液を、チオニルクロリド(7.21mL)を−5℃でメタノール(50mL)に滴下し15分間撹拌して調製した溶液に−5℃で滴下し、混合物を室温で12時間撹拌した。溶媒を減圧下留去し残渣に水(50mL)を加え混合し、氷冷下で8N水酸化ナトリウム水溶液を加え混合物をpH=10とした後、混合物を酢酸エチル(100mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(100mL)で洗浄し硫酸マグネシウム上で乾燥後、溶媒を減圧下留去し、粗(2S)−2−(ベンジルオキシカルボニル)アミノ−3−[N−[(2S)−テトラヒドロフラン−2−イルメチル]アミノ]プロピオン酸メチルを黄色油状物質として得た。得られた粗(2S)−2−(ベンジルオキシカルボニル)アミノ−3−[N−[(2S)−テトラヒドロフラン−2−イルメチル]アミノ]プロピオン酸メチルをエタノール(50mL)に溶かした溶液に二炭酸−ジ−tert−ブチル(5.62g)を室温で滴下し、混合物を室温で2時間撹拌した。溶媒を減圧下留去し、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸エチル=3:1)で精製し、題記化合物3.99g(収率46%)を無色油状物質として得た。
1H NMR (200 MHz, CDCl3) δ 1.43-1.47 (9H, s), 1.70-2.07 (3H, m), 2.68-3.13 (1H, m), 3.31-3.55 (1H, m), 3.55-3.91 (7.5H, m), 3.91-4.13 (1H, m), 4.52-4.78 (1.5H, m), 5.03-5.17 (2H, m), 6.23-6.37 (0.5H, m), 6.54-6.66 (0.5H, m), 7.19-7.42 (5H, m).
b)(2S)−2−アミノ−3−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−[(2S)−テトラヒドロフラン−2−イルメチル]アミノ]プロピオン酸メチル
(2S)−2−(ベンジルオキシカルボニル)アミノ−3−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−[(2S)−テトラヒドロフラン−2−イルメチル]アミノ]プロピオン酸メチル(3.28g)をメタノール(60mL)に溶かした溶液に10%パラジウム−炭素(1.2g)を室温で加え、混合物を室温、5気圧で3時間水素添加した。反応液をろ過し触媒を除去し、触媒をメタノール(10mL)で洗浄し、ろ液と洗液を併せて減圧下溶媒を留去し、題記化合物2.76g(定量的)を無色油状物質として得た。
1H NMR (200 MHz, CDCl3) δ 1.48 (9H, s), 1.83-2.12 (3H, m), 2.80-3.26 (1H, m), 3.46-3.87 (5H, m), 3.84 (3H, s), 4.04-4.77 (3H, m).
c)(2S)−3−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−[(2S)−テトラヒドロフラン−2−イルメチル]アミノ]−2−(フェニルアミノ)プロピオン酸メチル
フェニルボロン酸(2.23g)、酢酸銅(II)一水和物(2.00g)およびモレキュラーシーブス4A(9.1g)をジクロロメタン(50mL)に加えた混合物を室温、酸素下で15分間撹拌した。得られた混合物に(2S)−2−アミノ−3−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−[(2S)−テトラヒドロフラン−2−イルメチル]アミノ]プロピオン酸メチル(2.76g)をジクロロメタン(10mL)に溶かした溶液を加え、混合物を40℃、酸素下で24時間撹拌した。不溶物をろ別し不溶物をジクロロメタン(20mL)で洗浄後、ろ液と洗液を併せて、5%アンモニア水(50mL)と飽和食塩水(50mL)で洗浄した。有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥し溶媒を減圧下留去後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸エチル=2:1)で精製し、題記化合物1.00g(収率29%)を淡黄色油状物質として得た。
1H NMR (200 MHz, CDCl3) δ 1.38-1.58 (9H, s), 1.75-2.10 (3H, m), 2.78-3.17 (1H, m), 3.30-4.20 (7H, m), 3.74 (3H, s), 4.35-5.04 (2H, m), 6.54-6.64 (2H, m), 6.64-6.77 (1H, m), 7.09-7.23 (2H, m).
d)(2S)−3−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−[(2S)−テトラヒドロフラン−2−イルメチル]アミノ]−2−(フェニルアミノ)プロピオン酸ヒドラジド
(2S)−3−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−[(2S)−テトラヒドロフラン−2−イルメチル]アミノ]−2−(フェニルアミノ)プロピオン酸メチル(1.00g)をエタノール(30mL)に溶かした溶液にヒドラジン一水和物(6.61g)を加え、混合物を6時間加熱還流した。溶媒と過剰のヒドラジン一水和物を減圧下留去し、題記化合物1.00g(定量的)を淡黄色油状物質として得た。
1H NMR (200 MHz, Me2SO-d6) δ 1.44 (9H, s), 1.74-2.04 (3H, m), 2.61-4.38 (10H, m), 4.60-5.69 (2H, m), 6.48-6.60 (2H, m), 6.64-6.81 (1H, m), 7.10-7.23 (2H, m), 8.16 (0.75H, br), 8.30 (0.25H, br).
e)2−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−[(2S)−テトラヒドロフラン−2−イルメチル]アミノ]−1−フェニルアミノ−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン
(2S)−3−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−[(2S)−テトラヒドロフラン−2−イルメチル]アミノ]−2−(フェニルアミノ)プロピオン酸ヒドラジド(0.91g)、4−シアノピリジン(0.50g)およびナトリウムエトキシド−エタノール溶液(21%,1.71g)をエタノール(20mL)に加え、混合物を16時間加熱還流した。溶媒を減圧下留去し、残渣に水(10mL)を加え混合し、氷冷下で12N塩酸を滴下し混合物をpH=7とした後、クロロホルム(50mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(50mL)で洗浄し硫酸マグネシウム上で乾燥後、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸エチル=1:4)で精製し、題記化合物0.21g(収率19%)を淡黄色非結晶性物質として得た。
1H NMR (200 MHz, CDCl3) δ 1.04-1.62 (9H, s), 1.62-1.80 (1H, m), 1.80-2.31 (3H, m), 2.61-4.21 (6H, m), 4.42-4.68 (0.6H, m), 4.88-5.14 (1.4H, m), 5.41-5.84 (1H, m), 6.51-6.70 (2H, m), 6.70-6.81 (1H, m), 7.07-7.25 (2H, m), 7.97 (2H, d, J = 6.0 Hz), 8.68 (2H, d, J = 6.0 Hz).
f)1−フェニルアミノ−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]−2−[[(2S)−テトラヒドロフラン−2−イルメチル]アミノ]エタン三塩酸塩
2−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−[(2S)−テトラヒドロフラン−2−イルメチル]アミノ]−1−フェニルアミノ−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン(0.21g)を室温で12N塩酸(1.0mL)に加え、混合物を室温で15分間撹拌した。反応液にエタノール(10mL)を加え混合し、溶媒を減圧下留去した。残渣をエタノール−ジエチルエーテルで処理し、得られた沈殿をろ取しジエチルエーテル(5mL)で洗浄後、減圧下乾燥し、題記化合物0.18g(収率84%)を淡黄色粉体として得た。
1H NMR (200 MHz, Me2SO-d6) δ 1.49-1.74 (1H, m), 1.74-1.92 (2H, m), 1.92-2.13 (1H, m), 2.94-3.30 (2H, m), 3.30-3.64 (2H, m), 3.64-3.91 (2H, m), 4.17-4.38 (1H, m), 5.38 (1H, t, J = 6.6 Hz), 6.61-6.68 (1H, m), 6.74-6.78 (2H, m), 7.07-7.15 (2H, m), 8.46 (2H, d, J = 6.2 Hz), 8.98 (2H, d, J = 6.2 Hz), 9.30 (1H, br), 9.47-9.89 (1H, m).
実施例62
(−)−1−フェニルアミノ−2−(4−フェニルピペラジン−1−イル)−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン
実施例43で得られた1−フェニルアミノ−2−(4−フェニルピペラジン−1−イル)−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン(120mg)を、高速カラムクロマトグラフィーを用いて保持時間小の物質を分取したところ、題記化合物を無色油状物質(68mg、鏡像体過剰率>99.9%)として得た。
高速カラムクロマトグラフィー条件;
カラム:CHIRALCEL OC(50 mmID X 500 mmL)、
移動相:n−ヘキサン / エタノール = 50 / 50、
流速:60 mL / min、
温度:30℃、
検出:UV 220 nm
実施例63
(+)−1−フェニルアミノ−2−(4−フェニルピペラジン−1−イル)−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン
実施例62において、保持時間大の物質を分取したところ、題記化合物を無色油状物質(66mg、鏡像体過剰率>99.9%)として得た。
実施例64
1−フェニルアミノ−2−[[2−(2−ピリジル)エチル]アミノ]−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン
a)(2S)−2−(ベンジルオキシカルボニル)アミノ−3−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−[2−(2−ピリジル)エチル]アミノ]プロピオン酸メチル
2−(2−アミノエチル)ピリジン(5.0g)のアセトニトリル(100mL)溶液にN,O−ビス(トリメチルシリル)アセタミド(5.3mL)を加え、室温にて1時間撹拌した後、(S)−ベンジルオキシカルボニルセリン−β−ラクトン(5g)を加え、アルゴン雰囲気下、室温にて24時間撹拌した。溶媒を減圧下留去した後、得られた残渣に、チオニルクロリド(8mL)、メタノール(40mL)より調製した溶液を加え4時間室温にて撹拌した。反応液を濃縮後、残渣に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて中和した後、酢酸エチルにて抽出し、得られた抽出液を水洗、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣をエタノール(50mL)に溶解させた後、二炭酸ジ−tert−ブチル(3mL)を加え1時間室温にて撹拌した。反応液を濃縮した後、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸エチル=1:1)にて精製したところ、題記化合物を無色油状物質(9.3g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.38 (9H, s), 2.97 (2H, m), 3.43-3.66 (4H, m), 3.73 (3H, s), 4.47 (1H, m), 5.10 (2H, m), 6.18 (1H, br), 7.12 (4H, m), 7.33 (5H, m), 7.58 (1H, m), 8.51 (1H, m).
b)(2S)−2−フェニルアミノ−3−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−[2−(2−ピリジル)エチル]アミノ]プロピオン酸メチル
(2S)−2−(ベンジルオキシカルボニル)アミノ−3−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−[2−(2−ピリジル)エチル]アミノ]プロピオン酸メチル(4.7g)のメタノール(100mL)溶液に10%パラジウム−炭素(1.0g)を加え、5気圧水素加圧下、室温にて2時間撹拌した。セライトを用いて触媒を除去した後、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣にアセトニトリル(5mL)を加え溶液とした後、この溶液をフェニルボロン酸(2.5g)、酢酸銅一水和物(0.21g)およびモレキュラーシーブス4A(11g)のジクロロメタン(100mL)懸濁液に加え、酸素雰囲気下40℃で24時間加熱撹拌した。反応液をセライトにてろ過した後、ろ液を濃縮し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸エチル=1:2)にて精製したところ、題記化合物を無色油状物質(2.4g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.43 (9H, s), 2.97 (2H, m), 3.39-3.70 (4H, m), 3.71 (3H, s), 4.28 (1H, m), 4.76 (1H, br), 6.57 (2H, d, J = 7.8 Hz), 6.71 (1H, m), 7.12 (4H, m), 7.57 (1H, m), 8.53 (1H, m).
c)1−フェニルアミノ−2−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−[2−(2−ピリジル)エチル]アミノ]−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン
(2S)−2−フェニルアミノ−3−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−[2−(2−ピリジル)エチル]アミノ]プロピオン酸メチル(2.4g)のエタノール(50mL)溶液にヒドラジン一水和物(6.0mL)を加え、24時間加熱還流した後、溶媒を減圧下留去したところ、(2S)−2−フェニルアミノ−3−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−[2−(2−ピリジル)エチル]アミノ]プロピオン酸ヒドラジドを無色油状物質として得た。得られた(2S)−2−フェニルアミノ−3−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−[2−(2−ピリジル)エチル]アミノ]プロピオン酸ヒドラジドおよび4−シアノピリジン(1.9g)のエタノール(50mL)溶液に20%ナトリウムエトキシド−エタノール溶液(2.5mL)を加え、24時間加熱還流した。反応液を濃縮した後、得られた残渣に1N塩酸を加え中和した後、酢酸エチルにて抽出した。得られた抽出液を水洗、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出液;酢酸エチル:メタノール=9:1)にて精製したところ、題記化合物を無色油状物質(0.8g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.39 (9H, s), 3.02 (2H, m), 3.62 (3H, m), 3.96 (1H, m), 4.81 (1H, m), 5.90 (1H, br), 6.54 (2H, m), 6.75 (1H, m), 7.15 (4H, m), 7.57 (1H, m), 7.99 (2H, d, J = 6.0 Hz), 8.50 (1H, m), 8.69 (2H, d, J = 6.0 Hz).
d)1−フェニルアミノ−2−[[2−(2−ピリジル)エチル]アミノ]−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン
1−フェニルアミノ−2−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−[2−(2−ピリジル)エチル]アミノ]−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン(0.8g)の酢酸エチル(10mL)溶液に4N塩化水素−酢酸エチル溶液(10mL)を加え室温にて24時間撹拌した。反応液に水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を順次加えて中和した後、酢酸エチルにて抽出し、得られた抽出液を水洗、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去したところ、題記化合物を無色固体(0.38mg)として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 2.98 (2H, m), 3.08 (2H, m), 3.20 (2H, m), 4.76 (1H, m), 6.59 (2H, m), 6.74 (1H, m), 7.16 (4H, m), 7.62 (1H, m), 7.96 (2H, m), 8.56 (1H, m), 8.64 (2H, m).
実施例65
1−(3−クロロフェニル)アミノ−2−[2−(2−ピリジル)エチル]アミノ−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン
a)(2S)−3−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−[2−(2−ピリジル)エチル]アミノ]−2−(3−クロロフェニル)プロピオン酸メチル
実施例64−aで得られた(2S)−2−(ベンジルオキシカルボニル)アミノ−3−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−[2−(2−ピリジル)エチル]アミノ]プロピオン酸メチル(4.7g)のメタノール(100mL)溶液に10%パラジウム−炭素(1.0g)を加え、5気圧水素加圧下、室温にて2時間撹拌した。セライトを用いて触媒を除去した後、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣にアセトニトリル(5mL)を加え溶液とした後、この溶液を3−クロロフェニルボロン酸(3.2g)、酢酸銅一水和物(0.21g)およびモレキュラーシーブス4A(11g)のジクロロメタン(100mL)懸濁液に加え、酸素雰囲気下40℃で24時間加熱撹拌した。反応液をセライトにてろ過した後、ろ液を濃縮し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸エチル=1:2)にて精製したところ、題記化合物を無色油状物質(1.9g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.43 (9H, s), 3.29 (2H, m), 3.38-3.61 (4H, m), 3.73 (3H, s), 4.21 (1H, m), 4.98 (1H, br), 6.43 (1H, m), 6.52 (1H, m), 6.67 (1H, m), 7.07 (1H, t, J = 8.1 Hz), 7.13 (2H, m), 7.55 (1H, m), 8.53 (1H, m).
b)2−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−[2−(2−ピリジル)エチル]アミノ]−1−[(3−クロロフェニル)アミノ]−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン
(2S)−3−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−[2−(2−ピリジル)エチル]アミノ]−2−(3−クロロフェニル)プロピオン酸メチル(1.9g)のエタノール(50mL)溶液にヒドラジン一水和物(6.0mL)を加え、24時間加熱還流した後、溶媒を減圧下留去したところ、(2S)−3−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−[2−(2−ピリジル)エチル]アミノ]−2−(3−クロロフェニル)プロピオン酸ヒドラジドを無色油状物質として得た。(2S)−3−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−[2−(2−ピリジル)エチル]アミノ]−2−(3−クロロフェニル)プロピオン酸ヒドラジドおよび4−シアノピリジン(1.4g)のエタノール(50mL)溶液に20%ナトリウムエトキシド−エタノール溶液(1.8mL)を加え、24時間加熱還流した。反応液を濃縮した後、得られた残渣に1N塩酸を加え中和した後、酢酸エチルにて抽出した。得られた抽出液を水洗、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出液;酢酸エチル:メタノール=9:1)にて精製したところ、題記化合物を無色油状物質(0.8g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.42 (9H, s), 3.01 (2H, m), 3.64 (3H, m), 3.96 (1H, m), 4.79 (1H, m), 5.90 (1H, br), 6.52 (1H, m), 6.70 (1H, m), 7.15 (5H, m), 7.58 (1H, m), 7.98 (2H, d, J = 6.0 Hz), 8.63 (1H, m), 8.68 (2H, d, J = 6.0 Hz).
c)1−(3−クロロフェニル)アミノ−2−[2−(2−ピリジル)エチル]アミノ−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン
2−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−[2−(2−ピリジル)エチル]アミノ]−1−[(3−クロロフェニル)アミノ]−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン(0.8g)の酢酸エチル(10mL)溶液に4N塩化水素−酢酸エチル溶液(10mL)を加え室温にて24時間撹拌した。反応液に水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を順次加えて中和した後、酢酸エチルにて抽出し、得られた抽出液を水洗、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去したところ、題記化合物を無色固体(0.32mg)として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 2.98 (2H, m), 3.09-3.27 (4H, m), 4.73 (1H, m), 5.10 (1H, br), 6.44 (1H, m), 6.55 (1H, m), 6.68 (1H, m), 7.02 (1H,t, J = 8.1 Hz), 7.17 (2H, m), 7.64 (1H, m), 7.95 (2H, d, J = 6.0 Hz), 8.56 (1H, m), 8.65 (2H, d, J = 6.0 Hz).
実施例66
(−)−2−ベンジルアミノ−1−(3−クロロフェニル)アミノ−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン
実施例45で得られた2−ベンジルアミノ−1−(3−クロロフェニル)アミノ−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン(100mg)を、高速カラムクロマトグラフィーを用いて保持時間小の物質を分取したところ、題記化合物を無色油状物質(37mg、鏡像体過剰率93.9%)として得た。
高速カラムクロマトグラフィー条件;
カラム:CHIRALCEL OJ(50 mmID X 500 mmL)、
移動相:n−ヘキサン / エタノール = 85 / 15、
流速:80 mL / min、
温度:30℃、
検出:UV 220 nm
実施例67
(+)−2−ベンジルアミノ−1−(3−クロロフェニル)アミノ−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン
実施例66において、保持時間大の物質を分取したところ、題記化合物を無色油状物質(28mg、鏡像体過剰率99.5%)として得た。
実施例68
1−フェニルアミノ−2−(2−フェニルエチル)アミノ−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン三塩酸塩
実施例47−cで得られた1−フェニルアミノ−2−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−(2−フェニルエチル)アミノ]−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン(4.8g)の酢酸エチル(100mL)溶液に4N塩化水素−酢酸エチル溶液(50mL)を加え室温にて24時間撹拌した後、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣をエタノールから再結晶を行なうことにより、題記化合物を無色固体(3.8g)として得た。
1H NMR (300 MHz, Me2SO-d6) δ 3.06 (2H, m), 3.25 (2H, m), 3.55 (2H, m), 5.37 (1H, m), 6.65 (1H, t, J = 7.2 Hz), 6.78 (2H, d, J = 7.5 Hz), 7.12 (2H, t, J = 7.5 Hz), 7.23-7.36 (5H, m), 8.48 (2H, d, J = 6.6 Hz), 8.98 (2H, d, J = 6.6 Hz), 9.70 (2H, br).
実施例69
1−フェニルアミノ−2−(ピペリジン−4−イル)アミノ−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン四塩酸塩
a)(2S)−2−(ベンジルオキシカルボニル)アミノ−3−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−[1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−4−イル]アミノ]プロピオン酸メチル
1−tert−ブトキシカルボニル−4−アミノピペリジン(6.8g)のアセトニトリル(100mL)溶液にN,O−ビス(トリメチルシリル)アセタミド(4.4mL)を加え、室温にて1時間撹拌した後、(S)−ベンジルオキシカルボニルセリン−β−ラクトン(5g)を加え、アルゴン雰囲気下、室温にて24時間撹拌した。溶媒を減圧下留去した後、得られた残渣に、チオニルクロリド(7mL)、メタノール(35mL)より調製した溶液を加え4時間室温にて撹拌した。反応液を濃縮後、残渣に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えて中和した後、酢酸エチルにて抽出し、得られた抽出液を水洗、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣をエタノール(100mL)に溶解させた後、二炭酸ジ−tert−ブチル(10mL)を加え1時間室温にて撹拌した。反応液を濃縮した後、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸エチル=3:1)にて精製したところ、題記化合物を無色油状物質(6.9g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.45 (9H, s), 2.46 (9H, m), 1.50-1.70 (5H, m), 2.68 (4H, m), 3.42 (1H, m), 3.66 (1H, m), 3.74 (3H, s), 4.16 (1H, m), 5.10 (2H, m), 5.99 (1H, br), 7.33 (5H, m).
b)(2S)−2−フェニルアミノ−3−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−[1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−4−イル]アミノ]プロピオン酸メチル
(2S)−2−(ベンジルオキシカルボニル)アミノ−3−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−[1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−4−イル]アミノ]プロピオン酸メチル(6.9g)のメタノール(200mL)溶液に10%パラジウム−炭素(1.0g)を加え、5気圧水素加圧下、室温にて2時間撹拌した。セライトを用いて触媒を除去した後、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣にアセトニトリル(5mL)を加え溶液とした後、この溶液をフェニルボロン酸(3.1g)、酢酸銅一水和物(0.26g)およびモレキュラーシーブス4A(13g)のジクロロメタン(150mL)懸濁液に加え、酸素雰囲気下40℃で24時間加熱撹拌した。反応液をセライトにてろ過した後、ろ液を濃縮し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸エチル=2:1)にて精製したところ、題記化合物を無色油状物質(4.1g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.46 (9H, s), 2.51 (9H, m), 1.50-1.70 (5H, m), 2.65 (4H, m), 3.44 (1H, m), 3.67 (1H, m), 3.73 (3H, s), 4.16 (1H, m), 4.99 (1H, br), 6.57 (2H, d, J = 8.4 Hz), 6.73 (1H, m), 7.16 (2H, t, J = 8.4 Hz).
c)1−フェニルアミノ−2−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−[1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−4−イル]アミノ]−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン
(2S)−2−フェニルアミノ−3−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−[1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−4−イル]アミノ]プロピオン酸メチル(4.1g)のエタノール(50mL)溶液にヒドラジン一水和物(4.2mL)を加え、24時間加熱還流した後、溶媒を減圧下留去したところ、(2S)−2−フェニルアミノ−3−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−[1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−4−イル]アミノ]プロピオン酸ヒドラジドを無色油状物質として得た。得られた(2S)−2−フェニルアミノ−3−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−[1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−4−イル]アミノ]プロピオン酸ヒドラジドおよび4−シアノピリジン(2.7g)のエタノール(100mL)溶液に20%ナトリウムエトキシド−エタノール溶液(3.5mL)を加え、24時間加熱還流した。反応液を濃縮した後、得られた残渣に1N塩酸を加え中和した後、酢酸エチルにて抽出した。得られた抽出液を水洗、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸エチル=1:2)にて精製したところ、題記化合物を無色油状物質(2.8g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.51 (9H, s), 1.64 (9H, s), 2.66 (2H, m), 3.58 (1H, m), 3.71 (1H, m), 3.96 (1H, m), 4.16 (1H, m), 4.68 (1H, m), 6.00 (1H, br), 6.53 (2H, d, J = 7.5 Hz), 6.77 (1H, t, J = 7.5 Hz), 7.16 (2h, t, J = 7.5 Hz), 7.99 (2H, d, J = 6.0 Hz), 8.70 (2H, d, J = 6.0 Hz).
d)1−フェニルアミノ−2−(ピペリジン−4−イル)アミノ−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン四塩酸塩
1−フェニルアミノ−2−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−[1−(tert−ブトキシカルボニル)ピペリジン−4−イル]アミノ]−1−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン(2.8g)の酢酸エチル(50mL)溶液に4N塩化水素−酢酸エチル溶液(30mL)を加え室温にて24時間撹拌した。析出した固体をろ取し、酢酸エチルにて洗浄後、五酸化二リン上にて乾燥し、題記化合物を淡黄色固体(0.9g)として得た。
1H NMR (300 MHz, Me2SO-d6) δ 1.96 (2H, m), 2.69 (2H, m), 2.90 (2H, m), 3.36-3.52 (5H, m), 5.37 (1H, m), 6.64 (1H, t, J = 7.2 Hz), 6.77 (2H, d, J = 7.8 Hz), 7.11 (2H, t, J = 7.5 Hz), 8.46 (2H, d, J = 5.4 Hz), 8.97 (2H, d, J = 5.4 Hz), 9.05 (1H, br), 9.32 (1H, br), 9.80 (1H, br), 10.03 (1H, br).
実施例70
1−ベンジル−N−フェニル−4−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]ピペリジン−4−アミン
1997年発行Synthetic Communications 27巻,923−937頁記載の方法により得られた、4−アニリノ−1−ベンジルピペリジン−4−カルボキシミド酸エチル(17.92g)およびイソニコチン酸ヒドラジド(15.54g)をエタノール(500mL)に加え、5日間加熱還流した。反応液を室温まで冷却し、減圧下に溶媒を留去した。残留物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;酢酸エチル:メタノール=19:1)、次いで塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;酢酸エチル:ヘキサン=1:1)で精製し、アセトニトリルから結晶化させることにより、題記化合物6.31g(収率29%)を無色結晶として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 2.14-2.30 (4H, m), 2.46-2.56 (2H, m), 2.80-2.84 (2H, m), 3.54 (2H, s), 4.11 (1H, s), 6.40 (2H, d, J = 7.5 Hz), 6.78 (1H, t, J = 7.5 Hz), 7.12 (2H, t, J = 7.5 Hz), 7.26-7.33 (5H, m), 8.00 (2H, d, J = 6.0 Hz), 8.69 (2H, d, J = 6.0 Hz), 10.80-11.30 (1H, br).
実施例71
N−フェニル−4−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]ピペリジン−4−アミン
1−ベンジル−N−フェニル−4−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]ピペリジン−4−アミン(185mg)のメタノール(10mL)溶液に10%パラジウム−炭素(90mg)、次いでギ酸アンモニウム(284mg)の水(2mL)溶液を加え、窒素雰囲気下、3時間加熱還流した。反応液を室温まで冷却し、不溶物をろ去した。ろ液を減圧下に濃縮し、残留物に炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、10%メタノール−クロロホルム溶液(3×20mL)で抽出した。抽出液を飽和食塩水(30mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下に留去した。残留物をアセトニトリルから結晶化させることにより、題記化合物101mg(収率70%)を無色結晶として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 2.11 (2H, br d, J = 12.6 Hz), 2.33-2.43 (2H, m), 2.85-2.94 (2H, m), 3.04-3.12 (2H, m), 4.16 (1H, s), 6.41 (2H, d, J = 7.5 Hz), 6.79 (1H, t, J = 7.5 Hz), 7.12 (2H, t, J = 7.5 Hz), 8.01 (2H, d, J = 6.0 Hz), 8.69 (2H, d, J = 6.0 Hz).
実施例72
4−アニリノ−4−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]ピペリジン−1−カルボン酸メチル
N−フェニル−4−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]ピペリジン−4−アミン(225mg)およびN−エチルジイソプロピルアミン(388mg)のDMF(8mL)溶液に炭酸4−ニトロフェニルメチル(276mg)を加え、室温で15時間撹拌した。反応液を水(20mL)で希釈し、酢酸エチル(3×10mL)で抽出した。抽出液を飽和食塩水(20mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下に留去した。残留物を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;クロロホルム:メタノール=20:1)で精製し、ジイソプロピルエーテルから結晶化させることにより、題記化合物40mg(収率15%)を無色結晶として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 2.07-2.13 (2H, m), 2.37-2.47 (2H, m), 3.30-3.40 (2H, m), 3.72 (3H, s), 3.94-4.00 (2H, m), 4.05-4.15 (1H, br), 6.42 (2H, d, J = 7.5 Hz), 6.81 (1H, t, J = 7.5 Hz), 7.13 (2H, t, J = 7.5 Hz), 7.99 (2H, d, J = 5.7 Hz), 8.70 (2H, d, J = 5.7 Hz), 10.80-11.30 (1H, br).
実施例73
1−エチル−N−フェニル−4−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]ピペリジン−4−アミン
N−フェニル−4−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]ピペリジン−4−アミン(160mg)および90%アセトアルデヒド(49mg)の1,2−ジクロロエタン(15mL)−テトラヒドロフラン(5mL)溶液にトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(318mg)を加え、室温で15時間撹拌した。反応液を減圧下に濃縮し、残留物に炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、10%メタノール−クロロホルム溶液(3×30mL)で抽出した。抽出液を飽和食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下に留去した。残留物をアセトニトリルから結晶化させることにより、題記化合物122mg(収率70%)を無色結晶として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.10 (3H, t, J = 7.2 Hz), 2.16-2.26 (4H, m), 2.42-2.57 (4H, m), 2.83-2.90 (2H, m), 4.10 (1H, br s), 6.41 (2H, d, J = 8.1 Hz), 6.78 (1H, t, J = 7.2 Hz), 7.12 (2H, dd, J = 8.1 and 7.2 Hz), 7.99 (2H, d, J = 5.7 Hz), 8.68 (2H, d, J = 5.7 Hz), 10.60-11.60 (1H, br).
実施例74
N−フェニル−1−プロピル−4−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]ピペリジン−4−アミン
N−フェニル−4−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]ピペリジン−4−アミン(96mg)およびプロピオンアルデヒド(35mg)の1,2−ジクロロエタン(10mL)−テトラヒドロフラン(2mL)溶液にトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(191mg)を加え、室温で15時間撹拌した。反応液を減圧下に濃縮し、残留物に炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、10%メタノール−クロロホルム溶液(3×20mL)で抽出した。抽出液を飽和食塩水(30mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下に留去した。残留物を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;クロロホルム:メタノール=19:1)で精製し、アセトニトリルから結晶化させることにより、題記化合物72mg(収率66%)を無色結晶として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 0.91 (3H, t, J = 7.2 Hz), 1.51 (2H, sixtet, J = 7.2 Hz), 2.15-2.26 (4H, m), 2.34 (2H, t, J = 7.2 Hz), 2.46-2.56 (2H, m), 2.82-2.86 (2H, m), 4.12 (1H, br s), 6.41 (2H, d, J = 8.4 Hz), 6.78 (1H, t, J = 7.2 Hz), 7.12 (2H, dd, J = 8.4 and 7.2 Hz), 8.00 (2H, d, J = 6.3 Hz), 8.69 (2H, d, J = 6.3 Hz), 10.60-11.80 (1H, br).
実施例75
1−イソブチル−N−フェニル−4−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]ピペリジン−4−アミン
N−フェニル−4−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]ピペリジン−4−アミン(96mg)およびイソブチルアルデヒド(43mg)の1,2−ジクロロエタン(10mL)−テトラヒドロフラン(2mL)溶液にトリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(191mg)を加え、室温で15時間撹拌した。反応液を減圧下に濃縮し、残留物に炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、10%メタノール−クロロホルム溶液(3×20mL)で抽出した。抽出液を飽和食塩水(30mL)で洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下に留去した。残留物を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;クロロホルム:メタノール=20:1)で精製し、アセトニトリルから結晶化させることにより、題記化合物61mg(収率54%)を無色結晶として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 0.90 (6H, d, J = 6.6 Hz), 1.70-1.83 (1H, m), 2.11 (2H, d, J = 6.6 Hz), 2.12-2.20 (4H, m), 2.45-2.54 (2H, m), 2.76-2.80 (2H, m), 4.13 (1H, br s), 6.40 (2H, d, J = 7.5 Hz), 6.79 (1H, t, J = 7.5 Hz), 7.12 (2H, d, J = 7.5 Hz), 8.01 (2H, d, J = 6.3 Hz), 8.68 (2H, d, J = 6.3 Hz), 10.60-12.00 (1H, br).
実施例76
2−[4−アニリノ−4−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]ピペリジン−1−イル]−1−フェニルエタノール
N−フェニル−4−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]ピペリジン−4−アミン(50mg)および1,2−エポキシエチルベンゼン(94mg)のエタノール(5mL)溶液を60℃で15時間撹拌した。反応液を減圧下に濃縮し、残留物を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;酢酸エチル→酢酸エチル:メタノール=19:1)で精製し、アセトニトリルから結晶化させることにより、題記化合物20mg(収率29%)を無色結晶として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 2.17-2.40 (3H, m), 2.49-2.67 (5H, m), 2.80-2.86 (1H, m), 3.09-3.16 (1H, m), 3.80-4.10 (1H, br), 4.11 (1H, br s), 4.76 (1H, dd, J = 9.9 and 3.6 Hz), 6.43 (2H, d, J = 8.4 Hz), 6.81 (1H, t, J = 7.5 Hz), 7.14 (2H, dd, J = 8.4 and 7.5 Hz), 7.26-7.39 (5H, m), 8.02 (2H, d, J = 6.0 Hz), 8.71 (2H, d, J = 6.0 Hz), 10.70-11.50 (1H, br).
実施例77〜112、121〜123において、LC−MSは以下の条件により測定した。
測定機器:ウオーターズ社 ZQ
カラム:資生堂社製CAPSEL PAK C18 UG120 S−3 3μm,35X1.5mm
溶媒:A液; 5mM 酢酸アンモニウム水/アセトニトリル=98/2
B液; 100mM 酢酸アンモニウム水/アセトニトリル=5/95
グラジエントサイクル:0.00分(A液/B液=100/0),2.00分(A液/B液=0/100),3.00分(A液/B液=0/100),3.01分(A液/B液=100/0),3.80分(A液/B液=100/0)
流速:0.5mL/min、カラム温度は室温であり、温度制御は行っていない。
イオン化法:電子衝撃イオン化法(Electron Spray Ionization:ESI ポジティブおよびネガティブイオンピークを検出)
実施例77〜113、116、117および118において、分取HPLCは以下のように実施した。
分取HPLC機器:ギルソン社ハイスループット精製システム
カラム:YMC Combiprep Hydrosphere C18 S−5μm,12nM.50X20mm
溶媒:条件(a)
A液; 0.1% トリフルオロ酢酸 含有水
B液; 0.1% トリフルオロ酢酸 含有アセトニトリル
溶媒:条件(b)
A液; 水
B液; アセトニトリル
グラジエントサイクル(a,b共通):0.00分(A液/B液=98/2),1.10分(A液/B液=98/2),5.00分(A液/B液=0/100),6.40分(A液/B液=0/100),6.50分(A液/B液=2/98),6.52分(A液/B液=2/98)
流速:25mL/min、検出法:UV 220nm
実施例77
N−フェニル−4−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]−1−(1H−ピロール−2−イルメチル)ピペリジン−4−アミン三トリフルオロ酢酸塩
N−フェニル−4−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]ピペリジン−4−アミン(32mg、0.1mmol)、ピロール−2−カルバルデヒド(13mg、0.15mmol)、ジクロロメタン(1mL)およびテトラヒドロフラン(1mL)の混合物に室温で水素化トリアセトキシホウ素ナトリウム(42mg、0.2mmol)を室温で加え、室温で14時間攪拌した。反応混合物に5%炭酸水素ナトリウム水溶液(2mL)、ジクロロメタン(3mL)を順次加え、10分間攪拌後、静置した。分離した有機層をWhatman社製PTFE Filter Tubeを用いてろ過することで水分を除去後、濃縮した。得られた残留物を分取HPLC(条件(a))で精製して、題記化合物22mg(収率30%)を得た。
LC-MS:保持時間 2.12分 M/Z 400(M+H)398(M-H)
実施例77と同様にして、N−フェニル−4−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]ピペリジン−4−アミンと対応するアルデヒド誘導体の反応、後処理を行い必要に応じて分取HPLCの条件(a)或いは条件(b)を選択することで、実施例78〜112に示す化合物を合成した。なお、実施例81と実施例82の化合物は互いにジアステレオマーに相当する。
実施例78
5−[[4−アニリノ−4−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]ピペリジン−1−イル]メチル]ピラゾール−3−カルボン酸メチル
分取HPLC:条件(b), LC-MS:保持時間 1.56分 M/Z 459(M+H)457(M-H)
実施例79
5−[[4−アニリノ−4−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]ピペリジン−1−イル]メチル]−1H−ピロール−2−カルボン酸メチル分取HPLC:条件(b), LC-MS:保持時間 1.87分 M/Z 458(M+H)456(M-H)
実施例80
1−[[5−(メチルチオ)−1H−ピラゾール−3−イル]メチル]−N−フェニル−4−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]ピペリジン−4−アミン
分取HPLC:条件(b), LC-MS:保持時間 1.70分 M/Z 447(M+H)446(M-H)
実施例81
1−[(2,5−ジメトキシテトラヒドロフラン−3−イル)メチル]−N−フェニル−4−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]ピペリジン−4−アミン
分取HPLC:条件(b), LC-MS:保持時間 1.92分 M/Z 465(M+H)463(M-H)
実施例82
1−[(2,5−ジメトキシテトラヒドロフラン−3−イル)メチル]−N−フェニル−4−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]ピペリジン−4−アミン
分取HPLC:条件(b), LC-MS:保持時間 2.07分 M/Z 465(M+H)463(M-H)
実施例83
1−(2−フリルメチル)−N−フェニル−4−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]ピペリジン−4−アミン
分取HPLC:条件(b), LC-MS:保持時間 1.59分 M/Z 401(M+H)399(M-H)
実施例84
1−[4−アニリノ−4−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]ピペリジン−1−イル]プロパン−2−オール三トリフルオロ酢酸塩
分取HPLC:条件(a), LC-MS:保持時間 1.98分 M/Z 379(M+H)377(M-H)
実施例85
[5−[[4−アニリノ−4−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]ピペリジン−1−イル]メチル]−2−フリル]メタノール三トリフルオロ酢酸塩
分取HPLC:条件(a), LC-MS:保持時間 2.03分 M/Z 431(M+H)429(M-H)
実施例86
3−[4−アニリノ−4−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]ピペリジン−1−イル]−2−メチルプロパン酸エチル三トリフルオロ酢酸塩
分取HPLC:条件(a), LC-MS:保持時間 2.12分 M/Z 435(M+H)433(M-H)
実施例87
N−フェニル−4−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]−1−(テトラヒドロフラン−3−イルメチル)ピペリジン−4−アミン三トリフルオロ酢酸塩
分取HPLC:条件(a), LC-MS:保持時間 2.07分 M/Z 405(M+H)403(M-H)
実施例88
1−(2,2−ジクロロエチル)−N−フェニル−4−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]ピペリジン−4−アミン三トリフルオロ酢酸塩
分取HPLC:条件(a), LC-MS:保持時間 2.28分 M/Z 417(M+H)415(M-H)
実施例89
3−[[4−アニリノ−4−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]ピペリジン−1−イル]メチル]ピリジン−2−アミン
分取HPLC:条件(b), LC-MS:保持時間 2.07分 M/Z 427(M+H)425(M-H)
実施例90
3−[4−アニリノ−4−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]ピペリジン−1−イル]−2,2−ジメチルプロパン−1−オール
分取HPLC:条件(b), LC-MS:保持時間 2.11分 M/Z 407(M+H)405(M-H)
実施例91
N−フェニル−4−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]−1−(3,3,3−トリフルオロプロピル)ピペリジン−4−アミン三トリフルオロ酢酸塩
分取HPLC:条件(a), LC-MS:保持時間 2.64分 M/Z 417(M+H)415(M-H)
実施例92
N−フェニル−1−(2−ピリジル)−4−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]ピペリジン−4−アミン
分取HPLC:条件(b), LC-MS:保持時間 2.68分 M/Z 412(M+H)410(M-H)
実施例93
1−[(4−メチル−3,4−ジヒドロ−2H−1,4−ベンゾオキサジン−7−イル)メチル]−N−フェニル−4−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]ピペリジン−4−アミン4トリフルオロ酢酸塩
分取HPLC:条件(a), LC-MS:保持時間 2.16分 M/Z 482(M+H)480(M-H)
実施例94
1−(シクロプロピルメチル)−N−フェニル−4−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]ピペリジン−4−アミン
分取HPLC:条件(b), LC-MS:保持時間 2.62分 M/Z 375(M+H)373(M-H)
実施例95
1−[(1,3−ジメチル−1H−ピラゾール−5−イル)メチル]−N−フェニル−4−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]ピペリジン−4−アミン
分取HPLC:条件(b), LC-MS:保持時間 2.06分 M/Z 429(M+H)427(M-H)
実施例96
1−(2−フリルメチル)−N−フェニル−4−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]ピペリジン−4−アミン三トリフルオロ酢酸塩
分取HPLC:条件(a), LC-MS:保持時間 2.73分 M/Z 401(M+H)399(M-H)
実施例97
[4−アニリノ−4−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]ピペリジン−1−イル]酢酸エチル
分取HPLC:条件(b), LC-MS:保持時間 2.07分 M/Z 407(M+H)405(M-H)
実施例98
1−[3−(メチルチオ)プロピル]−N−フェニル−4−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]ピペリジン−4−アミン三トリフルオロ酢酸塩
分取HPLC:条件(a), LC-MS:保持時間 2.11分 M/Z 409(M+H)407(M-H)
実施例99
N−フェニル−4−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]−1−(1,3−チアゾール−2−イルメチル)ピペリジン−4−アミン三トリフルオロ酢酸塩
分取HPLC:条件(a), LC-MS:保持時間 2.14分 M/Z 418(M+H)416(M-H)
実施例100
1−(2−メトキシベンジル)−N−フェニル−4−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]ピペリジン−4−アミン三トリフルオロ酢酸塩
分取HPLC:条件(a), LC-MS:保持時間 2.65分 M/Z 441(M+H)439(M-H)
実施例101
1−[2−(4−メチルピペラジン−1−イル)ベンジル]−N−フェニル−4−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]ピペリジン−4−アミン
分取HPLC:条件(b), LC-MS:保持時間 2.04分 M/Z 509(M+H)507(M-H)
実施例102
5−[[4−アニリノ−4−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]ピペリジン−1−イル]メチル]−2−(ジフルオロメトキシ)フェノール三トリフルオロ酢酸塩
分取HPLC:条件(a), LC-MS:保持時間 2.18分 M/Z 493(M+H)491(M-H)
実施例103
1−[4−(ジメチルアミノ)ベンジル]−N−フェニル−4−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]ピペリジン−4−アミン三トリフルオロ酢酸塩
分取HPLC:条件(a), LC-MS:保持時間 2.65分 M/Z 454(M+H)452(M-H)
実施例104
1−(1,3−ベンゾジオキソール−5−イルメチル)−N−フェニル−4−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]ピペリジン−4−アミン三トリフルオロ酢酸塩
分取HPLC:条件(a), LC-MS:保持時間 2.10分 M/Z 455(M+H)453(M-H)
実施例105
N−フェニル−4−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]−1−(キノリン−3−イルメチル)ピペリジン−4−アミン三トリフルオロ酢酸塩
分取HPLC:条件(a), LC-MS:保持時間 2.18分 M/Z 462(M+H)460(M-H)
実施例106
1−[(1−メチル−1H−インドール−3−イル)メチル]−N−フェニル−4−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]ピペリジン−4−アミン三トリフルオロ酢酸塩
分取HPLC:条件(a), LC-MS:保持時間 2.64分 M/Z 464(M+H)462(M-H)
実施例107
N−[4−[[4−アニリノ−4−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]ピペリジン−1−イル]メチル]フェニル]アセタミド三トリフルオロ酢酸塩
分取HPLC:条件(a), LC-MS:保持時間 2.08分 M/Z 468(M+H)466(M-H)
実施例108
1−[(5−メトキシ−1H−インドール−3−イル)メチル]−N−フェニル−4−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]ピペリジン−4−アミン三トリフルオロ酢酸塩
分取HPLC:条件(a), LC-MS:保持時間 2.11分 M/Z 480(M+H)
実施例109
1−[(1−メチル−1H−ピロール−2−イル)メチル]−N−フェニル−4−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]ピペリジン−4−アミン三トリフルオロ酢酸塩
分取HPLC:条件(a), LC-MS:保持時間 2.68分 M/Z 414(M+H)412(M-H)
実施例110
N−フェニル−1−(3−ピリジル)−4−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]ピペリジン−4−アミン
分取HPLC:条件(b), LC-MS:保持時間 2.05分 M/Z 412(M+H)410(M-H)
実施例111
N−フェニル−1−(4−ピリジル)−4−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]ピペリジン−4−アミン
分取HPLC:条件(b), LC-MS:保持時間 2.10分 M/Z 412(M+H)410(M-H)
実施例112
4−[[4−アニリノ−4−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]ピペリジン−1−イル]メチル]ベンゾニトリル三トリフルオロ酢酸塩
分取HPLC:条件(a), LC-MS:保持時間 2.23分 M/Z 436(M+H)434(M-H)
実施例113
1−[4−アニリノ−4−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]ピペリジン−1−イル]プロパン−2−オール
N−フェニル−4−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]ピペリジン−4−アミン(51mg)と30%ピルビンアルデヒド水溶液(77mg)を1,2−ジクロロエタン(3mL)とテトラヒドロフラン(1mL)に溶かした溶液に、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(170mg)を加え、室温で15時間撹拌した。反応液を減圧下に濃縮し、残渣に炭酸水素ナトリウム水溶液(10mL)を加え、10%メタノール−クロロホルム溶液(3×10mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(10mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下に留去した。得られた残渣を分取HPLC(条件(a))で精製し、アセトニトリルから結晶化させることにより、題記化合物16mg(収率26%)を無色結晶として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.14 (3H, d, J = 6.0 Hz), 2.16-2.62 (9H, m), 2.72-2.96 (2H, m), 3.81-3.88 (1H, m), 4.12 (1H, br), 6.40 (2H, d, J = 7.5 Hz), 6.77 (1H, t, J = 7.5 Hz), 7.11 (2H, t, J = 7.5 Hz), 8.00 (2H, d, J = 6.0 Hz), 8.62 (2H, d, J = 6.0 Hz).
実施例114
5−[[4−アニリノ−4−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]ピペリジン−1−イル]メチル]フラン−2−メタノール
N−フェニル−4−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]ピペリジン−4−アミン(51mg)と5−(ヒドロキシメチル)−2−フルアルデヒド(40mg)を1,2−ジクロロエタン(3mL)とテトラヒドロフラン(1mL)に溶かした溶液に、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(102mg)を加え、室温で15時間撹拌した。反応液を減圧下に濃縮し、残渣に炭酸水素ナトリウム水溶液(10mL)を加え、10%メタノール−クロロホルム溶液(3×10mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(10mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下に留去した。残渣をアセトニトリルから結晶化させることにより、題記化合物24mg(収率35%)を無色結晶として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 2.16 (2H, br, J = 13.2 Hz), 2.32-2.39 (2H, m), 2.47-2.56 (2H, m), 2.81-2.87 (2H, m), 3.57 (2H, s), 3.80-4.50 (1H, br), 4.58 (2H, s), 6.16 (1H, d, J = 3.0 Hz), 6.22 (1H, d, J = 3.0 Hz), 6.38 (2H, d, J = 8.1 Hz), 6.70 (1H, s), 6.77 (1H, t, J = 7.2 Hz), 7.10 (2H, dd, J = 8.1, 7.2 Hz), 7.97 (2H, d, J = 5.4 Hz), 8.65 (2H, d, J = 5.4 Hz).
実施例115
2−[[4−アニリノ−4−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]ピペリジン−1−イル]メチル]−1H−ピロール
N−フェニル−4−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]ピペリジン−4−アミン(51mg)とピロール−2−カルボキサルデヒド(30mg)を1,2−ジクロロエタン(3mL)とテトラヒドロフラン(1mL)に溶かした溶液に、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(102mg)を加え、室温で15時間撹拌した。反応液を減圧下に濃縮し、残渣に炭酸水素ナトリウム水溶液(10mL)を加え、10%メタノール−クロロホルム溶液(3×10mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(10mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下に留去した。残渣をアセトニトリルから結晶化させることにより、題記化合物40mg(収率63%)を無色結晶として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 2.16-2.28 (4H, m), 2.43-2.52 (2H, m), 2.78-2.83 (2H, m), 3.55 (2H, s), 4.11 (1H, br), 6.02 (1H, br), 6.12 (1H, q, J = 2.7 Hz), 6.41 (2H, d, J = 8.7 Hz), 6.70-6.82 (2H, m), 7.12 (2H, dd, J = 8.7, 7.2 Hz), 8.00 (2H, d, J = 6.0 Hz), 8.70 (2H, d, J = 6.0 Hz).
実施例116
1−メチル−N−フェニル−4−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]ピペリジン−4−アミン
N−フェニル−4−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]ピペリジン−4−アミン(51mg)と30%ピルビンアルデヒド水溶液(77mg)を1,2−ジクロロエタン(3mL)とテトラヒドロフラン(1mL)に溶かした溶液に、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(170mg)を加え、室温で15時間撹拌した。反応液を減圧下に濃縮し、残渣に炭酸水素ナトリウム水溶液(10mL)を加え、10%メタノール−クロロホルム溶液(3×10mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(10mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下に留去した。得られた残渣を分取HPLC(条件(a))で精製して、題記化合物6.2mg(収率12%)を無色非結晶性物質として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 2.16-2.30 (4H, m), 2.33 (3H, s), 2.47-2.57 (2H, m), 2.75-2.82 (2H, m), 4.09 (1H, br s), 6.41 (2H, d, J = 7.5 Hz), 6.79 (1H, t, J = 7.5 Hz), 7.11 (2H, t, J = 7.5 Hz), 8.00 (2H, d, J = 6.0 Hz), 8.62 (2H, d, J = 6.0 Hz).
実施例117
1−[4−アニリノ−4−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]ピペリジン−1−イル]アセトン
N−フェニル−4−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]ピペリジン−4−アミン(51mg)と30%ピルビンアルデヒド水溶液(77mg)を1,2−ジクロロエタン(3mL)とテトラヒドロフラン(1mL)に溶かした溶液に、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(170mg)を加え、室温で15時間撹拌した。反応液を減圧下に濃縮し、残渣に炭酸水素ナトリウム水溶液(10mL)を加え、10%メタノール−クロロホルム溶液(3×10mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(10mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下に留去した。得られた残渣を分取HPLC(条件(a))で精製し、アセトニトリルから結晶化させることにより、題記化合物7mg(収率12%)を無色結晶として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 2.18 (3H, s), 2.18-2.22 (2H, m), 2.43-2.61 (4H, m), 2.77-2.82 (2H, m), 3.26 (2H, s), 3.90-4.25 (1H, br), 6.42 (2H, d, J = 7.5 Hz), 6.80 (1H, t, J = 7.5 Hz), 7.13 (2H, t, J = 7.5 Hz), 8.01 (2H, d, J = 6.0 Hz), 8.70 (2H, d, J = 6.0 Hz).
実施例118
3−[4−アニリノ−4−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]ピペリジン−1−イル]−2−メチルプロパン酸
実施例86で得られた3−[4−アニリノ−4−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]ピペリジン−1−イル]−2−メチルプロパン酸エチル(122mg)をエタノール(2mL)とテトラヒドロフラン(2mL)に溶かした溶液に、2規定水酸化ナトリウム水溶液(0.3mL)を加え、室温で5時間撹拌した。反応液を減圧下に濃縮して得られた残渣を水(3mL)で希釈し、1規定塩酸を加えてpH4に調整し、20%メタノール−クロロホルム溶液(3×10mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(10mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下に留去した。得られた残渣を分取HPLC(条件(a))で精製し、アセトニトリルから結晶化させることにより、題記化合物90mg(収率79%)を無色結晶として得た。
1H NMR (300 MHz, Me2SO-d6) δ 1.01 (3H, d, J = 6.0 Hz), 2.19-2.77 (11H, m), 5.97 (1H, br s), 6.44 (2H, d, J = 7.8 Hz), 6.50 (1H, t, J = 6.9 Hz), 6.96 (2H, dd, J = 7.8, 6.9 Hz), 7.92 (2H, d, J = 6.0 Hz), 8.65 (2H, d, J = 6.0 Hz), 13.00-15.00 (1H, br).
実施例119
1−ベンジル−N−(3−クロロフェニル)−4−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]ピペリジン−4−アミン
1−ベンジル−4−[(3−クロロフェニル)アミノ]ピペリジン−4−カルボン酸(1.04g)、ピリジン−4−カルボヒドラゾンアミド(490mg)及び1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(551mg)のDMF(20mL)溶液に1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(690mg)を加え、室温で終夜撹拌した。反応液に10%炭酸ナトリウム水溶液(100mL)を加え、酢酸エチル(100mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(100mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に溶媒を留去した。残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;酢酸エチル:メタノール=93:7)で精製し、アセトニトリルから結晶化させることにより、N’−[[1−ベンジル−4−[(3−クロロフェニル)アミノ]ピペリジン−4−イル]カルボニル]ピリジン−4−カルボヒドラゾンアミド(946mg、収率68%)を無色結晶として得た。得られたN’−[[1−ベンジル−4−[(3−クロロフェニル)アミノ]ピペリジン−4−イル]カルボニル]ピリジン−4−カルボヒドラゾンアミド(926mg)及び酢酸(4mL)のエタノール(40mL)溶液を12時間加熱還流した。反応液を室温まで冷却し、減圧下に溶媒を留去した。残渣を水(50mL)で希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えてpH8に調整し、クロロホルム(3×50mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(100mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下に留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;クロロホルム:メタノール=15:1)で精製し、アセトニトリルから結晶化させることにより、題記化合物343mg(収率39%)を無色結晶として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 2.16 (2H, br , J = 13.5 Hz), 2.23-2.31 (2H, m), 2.47-2.56 (2H, m), 2.81-2.85 (2H, m), 3.56 (2H, s), 4.18 (1H, s), 6.21 (1H, dd, J = 8.1, 2.1 Hz), 6.48 (1H, t, J = 2.1 Hz), 6.75 (1H, dd, J = 8.1, 2.1 Hz), 7.01 (1H, t, J = 8.1 Hz), 7.25-7.34 (5H, m), 7.99 (2H, d, J = 6.0 Hz), 8.69 (2H, d, J = 6.0 Hz), 10.60-11.80 (1H, br).
実施例120
1−ベンジル−N−(4−クロロフェニル)−4−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]ピペリジン−4−アミン
1−ベンジル−4−[(4−クロロフェニル)アミノ]ピペリジン−4−カルボン酸(724mg)、ピリジン−4−カルボヒドラゾンアミド(340mg)及び1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(383mg)のDMF(20mL)溶液に1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(479mg)を加え、室温で終夜撹拌した。反応液に10%炭酸ナトリウム水溶液(80mL)を加え、酢酸エチル(80mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(50mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に溶媒を留去した。残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;酢酸エチル:メタノール=93:7)で精製し、アセトニトリルから結晶化させることにより、N’−[[1−ベンジル−4−[(4−クロロフェニル)アミノ]ピペリジン−4−イル]カルボニル]ピリジン−4−カルボヒドラゾンアミド(590mg、収率61%)を無色結晶として得た。得られたN’−[[1−ベンジル−4−[(4−クロロフェニル)アミノ]ピペリジン−4−イル]カルボニル]ピリジン−4−カルボヒドラゾンアミド(588mg)及び酢酸(2.5mL)のエタノール(25mL)溶液を15時間加熱還流した。反応液を室温まで冷却し、減圧下に溶媒を留去した。残渣を水(50mL)で希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えてpH8に調整し、クロロホルム(3×50mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(100mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下に留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;クロロホルム:メタノール=15:1)で精製し、アセトニトリルから結晶化させることにより、題記化合物275mg(収率49%)を無色結晶として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 2.13 (2H, br, J = 13.5 Hz), 2.22-2.30 (2H, m), 2.45-2.55 (2H, m), 2.81-2.85 (2H, m), 3.55 (2H, s), 4.14 (1H, br), 6.34 (2H, d, J = 8.7 Hz), 7.07 (2H, d, J = 8.7 Hz), 7.26-7.34 (5H, m), 7.99 (2H, d, J = 6.0 Hz), 8.70 (2H, d, J = 6.0 Hz), 10.50-11.50 (1H, br).
実施例121
2−[[4−アニリノ−4−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]ピペリジン−1−イル]メチル]安息香酸
N−フェニル−4−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]ピペリジン−4−アミン(250mg)と2−メトキシカルボニルベンズアルデヒド(260mg)を1,2−ジクロロエタン(10mL)とテトラヒドロフラン(10mL)に溶かした溶液に、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(500mg)を加え、室温で15時間撹拌した。反応液を減圧下に濃縮し、残渣に炭酸水素ナトリウム水溶液(50mL)を加え、酢酸エチル(50mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下に留去した。残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;酢酸エチル:メタノール=9:1)で精製し、1−(2−メトキシカルボニルベンジル)−N−フェニル−4−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]ピペリジン−4−アミンを油状物として得た。得られた1−(2−メトキシカルボニルベンジル)−N−フェニル−4−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]ピペリジン−4−アミンに6N塩酸(5mL)を加えて一晩加熱還流した後、反応液を濃縮し、得られた残渣を分取HPLC(条件(b))で精製して、題記化合物145mgを得た。
LC-MS:保持時間 1.47分 M/Z 455(M+H)453(M-H)
実施例122
3−[[4−アニリノ−4−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]ピペリジン−1−イル]メチル]安息香酸
N−フェニル−4−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]ピペリジン−4−アミン(250mg)と3−メトキシカルボニルベンズアルデヒド(260mg)を1,2−ジクロロエタン(10mL)とテトラヒドロフラン(10mL)に溶かした溶液に、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(500mg)を加え、室温で15時間撹拌した。反応液を減圧下に濃縮し、残渣に炭酸水素ナトリウム水溶液(50mL)を加え、酢酸エチル(50mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下に留去した。残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;酢酸エチル:メタノール=9:1)で精製し、1−(3−メトキシカルボニルベンジル)−N−フェニル−4−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]ピペリジン−4−アミンを油状物として得た。得られた1−(3−メトキシカルボニルベンジル)−N−フェニル−4−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]ピペリジン−4−アミンに6N塩酸(5mL)を加えて一晩加熱還流した後、反応液を濃縮し、得られた残渣を分取HPLC(条件(b))で精製して、題記化合物67mgを得た。
LC-MS:保持時間 1.38分 M/Z 455(M+H)453(M-H)
実施例123
4−[[4−アニリノ−4−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]ピペリジン−1−イル]メチル]安息香酸
N−フェニル−4−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]ピペリジン−4−アミン(250mg)および4−メトキシカルボニルベンズアルデヒド(260mg)を1,2−ジクロロエタン(10mL)とテトラヒドロフラン(10mL)に溶かした溶液に、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(500mg)を加え、室温で15時間撹拌した。反応液を減圧下に濃縮し、残渣に炭酸水素ナトリウム水溶液(50mL)を加え、酢酸エチル(50mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(50mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下に留去した。残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;酢酸エチル:メタノール=9:1)で精製し、1−(4−メトキシカルボニルベンジル)−N−フェニル−4−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]ピペリジン−4−アミンを油状物として得た。得られた1−(4−メトキシカルボニルベンジル)−N−フェニル−4−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]ピペリジン−4−アミンに6N塩酸(5mL)を加えて一晩加熱還流した後、反応液を濃縮し、得られた残渣を分取HPLC(条件(b))で精製して、題記化合物268mgを得た。
LC-MS:保持時間 1.33分 M/Z 455(M+H)453(M-H)
実施例124
2−[4−アニリノ−4−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]ピペリジン−1−イル]−1−(2−ピリジル)エタノール
N−フェニル−4−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]ピペリジン−4−アミン(320mg)および2−(オキシラン−2−イル)ピリジン(121mg)のエタノール(25mL)溶液を3日間加熱還流した。反応液を室温まで冷却し、減圧下に溶媒を留去した。残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;クロロホルム:メタノール=19:1)で精製し、アセトニトリルから結晶化させることにより、題記化合物62mg(収率14%)を無色結晶として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.40-1.80 (1H, br), 2.21 (2H, br , J = 11.7 Hz), 2.38-2.65 (5H, m), 2.80-2.88 (2H, m), 3.06-3.09 (1H, m), 4.13 (1H, br), 4.85 (1H, dd, J = 9.6, 2.7 Hz), 6.41 (2H, d, J = 7.5 Hz), 6.80 (1H, t, J = 7.5 Hz), 7.17-7.22 (1H, m), 7.55 (1H, d, J = 7.8 Hz), 7.72 (1H, dt, J = 1.8, 7.8 Hz), 8.02 (2H, d, J = 6.0 Hz), 8.53 (1H, d, J = 4.5 Hz), 8.71 (2H, d, J = 6.0 Hz), 10.00-11.50 (1H, br).
実施例125
6−[[4−アニリノ−4−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]ピペリジン−1−イル]メチル]ピリジン−2−メタノール
N−フェニル−4−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]ピペリジン−4−アミン(320mg)と6−(ヒドロキシメチル)ピリジン−2−カルバルデヒド(274mg)を1,2−ジクロロエタン(20mL)とテトラヒドロフラン(10mL)に溶かした溶液に、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(636mg)を加え、室温で15時間撹拌した。反応液を減圧下に濃縮し、残渣に炭酸水素ナトリウム水溶液(10mL)を加え、10%メタノール−クロロホルム溶液(3×20mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(30mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下に留去した。残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;クロロホルム:メタノール=47:3)で精製し、アセトニトリルから結晶化させることにより、題記化合物147mg(収率33%)を無色結晶として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 2.19 (2H, br, J = 12.6 Hz), 2.35-2.43 (2H, m), 2.49-2.83 (2H, m), 2.83-2.87 (2H, m), 3.72 (1H, s), 3.93 (1H, br), 4.14 (1H, s), 4.73 (2H, s), 6.41 (2H, d, J = 7.5 Hz), 6.78 (1H, t, J = 7.5 Hz), 7.11 (2H, t, J = 7.5 Hz), 7.11 (1H, d, J = 7.5 Hz), 7.38 (1H, d, J = 7.5 Hz), 7.66 (1H, t, J = 7.5 Hz), 7.99 (2H, d, J = 6.0 Hz), 8.68 (2H, d, J = 6.0 Hz), 11.20-11.50 (1H, br).
実施例126
5−[[4−アニリノ−4−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]ピペリジン−1−イル]メチル]ピラゾール−3−カルボン酸
実施例78で得られた5−[[4−アニリノ−4−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]ピペリジン−1−イル]メチル]ピラゾール−3−カルボン酸メチル(403mg)を6規定塩酸(15mL)に加え、14時間加熱還流した。反応液を減圧下に濃縮して得られた残渣を水(10mL)で希釈し、1規定水酸化ナトリウム水溶液を加えて中和した後、溶媒を減圧下に留去した。得られた残渣を分取HPLC(条件(a))で精製し、アセトニトリルから結晶化させることにより、題記化合物155mg(収率40%)を無色結晶として得た。
1H NMR (300 MHz, Me2SO-d6) δ 2.10-2.35 (4H, m), 2.45-2.57 (4H, m), 3.55 (2H, s), 5.87 (1H, s), 6.42 (2H, d, J = 8.1 Hz), 6.50 (1H, t, J = 7.5 Hz), 6.58 (1H, s), 6.95 (2H, dd, J = 8.1, 7.5 Hz), 7.89 (2H, d, J = 6.0 Hz), 8.65 (2H, d, J = 6.0 Hz), 12.40-13.50 (2H, br), 14.17 (1H, br).
実施例127
5−[[4−アニリノ−4−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]ピペリジン−1−イル]メチル]−2,4−ジメチル−1H−ピロール−3−カルボン酸エチル
N−フェニル−4−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]ピペリジン−4−アミン(320mg)と5−ホルミル−2,4−ジメチル−1H−ピロール−3−カルボン酸エチル(380mg)を1,2−ジクロロエタン(20mL)とテトラヒドロフラン(10mL)に溶かした溶液に、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(636mg)を加え、室温で15時間撹拌した。反応液を減圧下に濃縮し、残渣に炭酸水素ナトリウム水溶液(10mL)を加え、10%メタノール−クロロホルム溶液(3×20mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(30mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下に留去した。残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;クロロホルム:メタノール=19:1)で精製し、アセトニトリルから結晶化させることにより、題記化合物183mg(収率36%)を無色結晶として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.33 (3H, t, J = 7.2 Hz), 2.16 (3H, s), 2.16-2.26 (4H, m), 2.42-2.53 (2H, m), 2.47 (3H, s), 2.76-2.80 (2H, m), 3.41 (2H, s), 4.13 (1H, s), 4.25 (2H, q, J = 7.2 Hz), 6.41 (2H, d, J = 8.1 Hz), 6.78 (1H, t, J = 7.5 Hz), 7.11 (2H, dd, J = 8.1, 7.5 Hz), 7.99 (2H, d, J = 6.0 Hz), 8.34 (1H, br), 8.68 (2H, d, J = 6.0 Hz), 10.50-12.00 (1H, br).
実施例128
3−[[4−アニリノ−4−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]ピペリジン−1−イル]メチル]−2−メチルインドール−1−酢酸tert−ブチルエステル
N−フェニル−4−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]ピペリジン−4−アミン(320mg)と3−ホルミル−2−メチル−インドール酢酸tert−ブチルエステル(546mg)を1,2−ジクロロエタン(20mL)とテトラヒドロフラン(10mL)に溶かした溶液に、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(636mg)を加え、室温で12時間撹拌した。反応液を減圧下に濃縮し、残渣に炭酸水素ナトリウム水溶液(10mL)を加え、10%メタノール−クロロホルム溶液(3×20mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(30mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下に留去した。残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;クロロホルム:メタノール=97:3)で精製し、ジイソプロピルエーテルから結晶化させることにより、題記化合物454mg(収率79%)を無色結晶として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.42 (9H, s), 2.11 (2H, br, J = 13.2 Hz), 2.20-2.28 (2H, m), 2.36 (3H, s), 2.36-2.48 (2H, m), 2.84-2.88 (2H, m), 3.68 (2H, s), 4.12 (1H, br), 4.68 (2H, s), 6.38 (2H, d, J = 8.1 Hz), 6.76 (1H, t, J = 7.5 Hz), 7.07-7.18 (5H, m), 7.65 (1H, d, J = 7.5 Hz), 7.97 (2H, d, J = 6.0 Hz), 8.65 (2H, d, J = 6.0 Hz), 10.60-11.80 (1H, br).
実施例129
4−[[4−アニリノ−4−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]ピペリジン−1−イル]メチル]−2−メトキシフェノキシ酢酸エチル
N−フェニル−4−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]ピペリジン−4−アミン(320mg)と4−ホルミル−2−メトキシフェノキシ酢酸エチル(476mg)を1,2−ジクロロエタン(20mL)とテトラヒドロフラン(10mL)に溶かした溶液に、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(636mg)を加え、室温で12時間撹拌した。反応液を減圧下に濃縮し、残渣に炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、10%メタノール−クロロホルム溶液(3×20mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(30mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下に留去した。残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;クロロホルム:メタノール=97:3)で精製し、ジイソプロピルエーテル−アセトニトリルから結晶化させることにより、題記化合物464mg(収率86%)を無色結晶として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.28 (3H, t, J = 7.2 Hz), 2.14-2.27 (4H, m), 2.44-2.53 (2H, m), 2.78-2.82 (2H, m), 3.46 (2H, s), 3.88 (3H, s), 4.11 (1H, s), 4.25 (2H, q, J = 7.2 Hz), 4.66 (2H, s), 6.40 (2H, d, J = 8.7 Hz), 6.72-6.80 (3H, m), 6.91 (1H, s), 7.11 (2H, t, J = 7.8 Hz), 7.99 (2H, d, J = 6.0 Hz), 8.67 (2H, d, J = 6.0 Hz), 11.00-11.60 (1H, br).
実施例130
5−[[4−アニリノ−4−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]ピペリジン−1−イル]メチル]−1H−ピロール−2−カルボン酸
実施例79で得られた5−[[4−アニリノ−4−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]ピペリジン−1−イル]メチル]−1H−ピロール−2−カルボン酸メチル(366mg)をメタノール(4mL)とテトラヒドロフラン(4mL)に溶かした溶液に、2規定水酸化ナトリウム水溶液(1.6mL)を加え、60℃で5時間撹拌した。反応液を減圧下に濃縮して得られた残渣を水(5mL)で希釈し、1規定塩酸を加えてpH=4に調整した。析出した結晶を濾取、水洗し、減圧下に乾燥させることにより、題記化合物332mg(収率94%)を無色結晶として得た。
1H NMR (300 MHz, Me2SO-d6) δ 2.12-2.16 (2H, m), 2.24-2.30 (2H, m), 2.44-2.56 (4H, m), 3.47 (2H, s), 5.84 (1H, s), 6.00 (1H, t, J = 3.0 Hz), 6.42 (2H, d, J = 8.1 Hz), 6.49 (1H, t, J = 7.2 Hz), 6.64 (1H, t, J = 3.0 Hz), 6.94 (2H, dd, J = 8.1, 7.2 Hz), 7.89 (2H, d, J = 6.0 Hz), 8.65 (2H, d, J = 6.0 Hz), 11.51 (1H, s), 11.60-12.50 (1H, br), 14.18 (1H, br).
実施例131
3−[[4−アニリノ−4−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]ピペリジン−1−イル]メチル]−2−メチルインドール−1−酢酸
実施例128で得られた3−[[4−アニリノ−4−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]ピペリジン−1−イル]メチル]−2−メチルインドール−1−酢酸tert−ブチルエステル(353mg)のテトラヒドロフラン(15mL)溶液に4規定塩化水素−酢酸エチル溶液(15mL)を加え、室温で終夜撹拌した。反応液を減圧下に濃縮して得られた残渣を水(5mL)で希釈し、1規定水酸化ナトリウム水溶液を加えて中和した。析出した結晶を濾取、水洗し、減圧下に乾燥させることにより、題記化合物156mg(収率49%)を無色結晶として得た。
1H NMR (300 MHz, Me2SO-d6) δ 2.15-2.30 (4H, m), 2.31 (3H, s), 2.45-2.73 (4H, m), 3.71 (2H, br), 4.88 (2H, s), 5.91 (1H, br), 6.42 (2H, d, J = 7.8 Hz), 6.50 (1H, t, J = 7.8 Hz), 6.93-7.06 (4H, m), 7.31 (1H, d, J = 7.5 Hz), 7.57 (1H, d, J = 7.5 Hz), 7.88 (2H, d, J = 5.7 Hz), 8.64 (2H, d, J = 5.7 Hz), 12.20-13.20 (1H, br), 14.19 (1H, br).
実施例132
4−[[4−アニリノ−4−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]ピペリジン−1−イル]メチル]−2−メトキシフェノキシ酢酸
実施例129で得られた4−[[4−アニリノ−4−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]ピペリジン−1−イル]メチル]−2−メトキシフェノキシ酢酸エチル(348mg)をエタノール(5mL)とテトラヒドロフラン(5mL)に溶かした溶液に、2規定水酸化ナトリウム水溶液(5mL)を加え、80℃で3時間撹拌した。反応液を減圧下に濃縮して得られた残渣を水(5mL)で希釈し、1規定塩酸を加えてpH=4に調整した。析出した結晶を濾取、水洗し、減圧下に乾燥させることにより、題記化合物321mg(収率97%)を無色結晶として得た。
1H NMR (300 MHz, Me2SO-d6) δ 2.15-2.35 (4H, m), 2.42-2.72 (4H, m), 3.47 (2H, s), 3.75 (3H, s), 4.58 (2H, s), 5.89 (1H, br), 6.43 (2H, d, J = 8.7 Hz), 6.50 (1H, t, J = 7.8 Hz), 6.74-6.81 (2H, m), 6.93 (1H, s), 6.95 (2H, t, J = 7.8 Hz), 7.90 (2H, d, J = 5.7 Hz), 8.66 (2H, d, J = 5.7 Hz), 12.40-13.20 (1H, br), 14.20 (1H, br).
実施例133
1−ベンジル−N−フェニル−3−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]ピペリジン−3−アミン
a)3−アニリノ−1−ベンジルピペリジン−3−カルボキサミド
1982年発行Pol.J.Chem56巻,811−813頁記載の方法により得られた、3−アニリノ−1−ベンジルピペリジン−3−カルボニトリル(3.77g)を氷冷下に濃硫酸(50mL)に加え、室温で2日間撹拌した。反応液を28%アンモニア水(110mL)−氷(200g)に加え、塩化メチレン(4x100mL)で抽出した。有機層を水(100mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下に留去した。得られた残渣をジイソプロピルエーテルから結晶化させることにより、題記化合物1.05g(収率26%)を無色結晶として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.39-1.45 (2H, m), 1.92-2.10 (2H, m), 2.19-2.24 (1H, m), 2.40 (1H, d, J = 10.8 Hz), 2.77 (1H, d, J = 10.8 Hz), 2.79-2.84 (1H, m), 3.50 (1H, d, J = 13.2 Hz), 3.59 (1H, d, J = 13.2 Hz), 5.00 (1H, br), 5.34 (1H, br), 6.65-6.68 (2H, m), 6.80 (1H, t, J = 7.2 Hz), 7.02 (1H, br), 7.15-7.38 (7H, m).
b)3−アニリノ−1−ベンジルピペリジン−3−カルボキシミド酸エチル
3−アニリノ−1−ベンジルピペリジン−3−カルボキサミド(1.04g)とリン酸水素二ナトリウム(3.35g)の塩化メチレン(30mL)溶液に氷冷下、15%テトラフルオロほう酸トリエチルオキソニウム−塩化メチレン溶液(17mL)を加え、室温で15時間撹拌した。反応液を10%炭酸ナトリウム水溶液(50mL)に加え、塩化メチレン(4x50mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(100mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下に留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;クロロホルム:メタノール=47:3)で精製することにより、題記化合物1.08g(収率95%)を淡黄色油状物として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.31-1.44 (5H, m), 1.79-1.90 (1H, m), 1.98-2.07 (1H, m), 2.19-2.23 (1H, m), 2.39 (1H, br, J = 11.1 Hz), 2.63 (1H, br, J = 11.1 Hz), 2.81 (1H, br, J = 10.5 Hz), 3.49 (1H, d, J = 3.2 Hz), 3.55 (1H, d, J = 13.2 Hz), 4.17-4.29 (2H, m), 4.90 (1H, br), 6.60 (2H, d, J = 8.4 Hz), 6.76 (1H, t, J = 8.4 Hz), 7.16 (2H, t, J = 7.5 Hz), 7.26-7.38 (5H, m), 7.98 (1H, br).
c)1−ベンジル−N−フェニル−3−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]ピペリジン−3−アミン
3−アニリノ−1−ベンジルピペリジン−3−カルボキシミド酸エチル(1.08g)及びイソニコチン酸ヒドラジド(878mg)をエタノール(100mL)に加え、60時間加熱還流した。反応液を室温まで冷却し、減圧下に溶媒を留去した。残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;酢酸エチル:ヘキサン=1:1→酢酸エチル)で精製し、アセトニトリルから結晶化させることにより、題記化合物233mg(収率18%)を無色結晶として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.50-1.80 (2H, m), 2.20-2.40 (2H, m), 2.45-2.65 (2H, m), 2.75-3.00 (2H, m), 3.45-3.65 (1H, br), 3.69 (1H, br d, J = 12.9 Hz), 4.95-5.35 (1H, br), 6.43 (2H, d, J = 7.8 Hz), 6.77 (1H, t, J = 7.8 Hz), 7.08-7.13 (2H, m), 7.28-7.35 (5H, m), 7.99 (2H, d, J = 6.0 Hz), 8.67 (2H, d, J = 6.0 Hz), 11.10-11.60 (1H, br).
実施例134
N−フェニル−3−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル]ピペリジン−3−アミン
実施例133で得られた1−ベンジル−N−フェニル−3−[3−(4−ピリジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−3−イル]ピペリジン−3−アミン(153mg)のメタノール(10mL)溶液に10%パラジウム−炭素(40mg)、次いでギ酸アンモニウム(233mg)の水(1mL)溶液を加え、アルゴン雰囲気下、1時間加熱還流した。反応液を室温まで冷却し、不溶物を濾去した。濾液を減圧下に濃縮し、残渣に炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、20%メタノール−クロロホルム溶液(3x20mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(30mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下に留去した。残渣をアセトニトリルから結晶化させることにより、題記化合物82mg(収率69%)を無色結晶として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.25-1.60 (2H, m), 2.26-2.36 (1H, m), 2.44-2.48 (1H, m), 2.76-2.85 (1H, m), 2.94-3.03 (2H, m), 3.20 (1H, d, J = 11.4 Hz), 5.06 (1H, br), 6.44 (2H, d, J = 8.4 Hz), 6.79 (1H, t, J = 7.2 Hz), 7.12 (2H, dd, J = 8.4, 7.2 Hz), 8.01 (2H, d, J = 6.0 Hz), 8.69 (2H, d, J = 6.0 Hz), 10.50-12.50 (1H, br).
実施例135
1−ベンジル−N−フェニル−4−[3−(4−ピリミジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]ピペリジン−4−アミン
a)ピリミジン−4−カルボヒドラゾンアミド
4−シアノピリミジン(6.0g)のエタノール(20mL)およびジエチルエーテル(25mL)の混合溶液に、氷冷下ヒドラジン(10g)を加え、反応液を徐々に室温にまで昇温し一晩攪拌した。反応液を0℃に冷却した後、ジエチルエーテル(50mL)を加え、析出した固体をろ取し、題記化合物5.3gを得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 4.80 (2H, br), 5.10 (2H, br), 7.94 (1H, d, J = 4.8 Hz), 8.70 (1H, d, J = 4.8 Hz), 9.15 (1H, s).
b)1−ベンジル−N−フェニル−4−[3−(4−ピリミジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]ピペリジン−4−アミン
ピリミジン−4−カルボヒドラゾンアミド(0.44g)、4−アニリノ−1−ベンジルピペリジン−4−カルボン酸(1.0g)およびHOBt(220mg)のDMF(30mL)溶液にWSC(0.75g)を加え、室温にて一晩攪拌した。反応液を濃縮した後、得られた残渣にエタノールを加え、得られた固体を濾取した。得られた固体にエタノール(100mL)および酢酸(50mL)を加え、一晩加熱還流した。反応液を濃縮した後、得られた残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;酢酸エチル:メタノール=9:1)で精製し、題記化合物56mgを結晶として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 2.18-2.35 (4H, m), 2.49-2.59 (2H, m), 2.73-2.77 (2H, m), 3.53 (2H, s), 6.40 (2H, d, J = 7.5 Hz), 6.71 (1H, t, J = 7.5 Hz), 7.04 (2H, t, J = 7.5 Hz), 7.24-7.31 (5H, m), 8.10 (1H, d, J = 4.8 Hz), 8.81 (1H, d, J = 4.8 Hz), 9.26 (1H, s).
実施例136
2−アミノ−1−フェニルアミノ−1−[3−(4−ピリミジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン三塩酸塩
a)2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−1−フェニルアミノ−1−[3−(4−ピリミジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン
実施例2a)で得られた(2S)−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−(フェニルアミノ)プロピオン酸メチル(1.3g)のエタノール(50mL)溶液に1N水酸化ナトリウム水溶液(30mL)を加え、室温にて一晩攪拌した。反応液を濃縮した後、1N塩酸を加えて酸性にし、酢酸エチルにて抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下に留去し、油状物(0.79g)を得た。この油状物と実施例135a)で得られたピリミジン−4−カルボヒドラゾンアミド(0.39g)およびHOBt(190mg)のアセトニトリル(50mL)溶液にWSC(0.65g)を加え、室温にて一晩攪拌した。反応液を濃縮した後、得られた残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;酢酸エチル)で精製した。得られた固体にエタノール(100mL)および酢酸(10mL)を加え、一晩加熱還流した。反応液を濃縮した後、得られた残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;酢酸エチル:メタノール=4:1)で精製し、題記化合物0.55gを油状物として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.43 (9H, s), 3.77 (2H, m), 4.85 (1H, m), 5.24 (1H, m), 5.30 (1H, br), 6.61 (2H, d, J = 7.5 Hz), 6.74 (1H, t, J = 7.5 Hz), 7.13 (2H, m), 8.08 (1H, d, J = 5.4 Hz), 8.86 (1H, d, J = 5.4 Hz), 9.29 (1H, s).
b)2−アミノ−1−フェニルアミノ−1−[3−(4−ピリミジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン三塩酸塩
2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−1−フェニルアミノ−1−[3−(4−ピリミジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン(0.55g)の酢酸エチル(15mL)溶液に4N塩酸−酢酸エチル溶液(15mL)を加え室温にて24時間撹拌した。析出した固体をろ取し、酢酸エチルにて洗浄後、減圧下乾燥し、題記化合物430mgを淡黄色固体として得た
1H NMR (300 MHz, Me2SO-d6) δ 3.32 (2H, m), 5.05 (1H, m), 6.63 (1H, t, J = 7.5 Hz), 6.74 (2H, d, J = 7.5 Hz), 7.10 (2H, t, J = 7.5 Hz), 8.08 (1H, d, J = 5.1 Hz), 8.30 (3H, br), 8.97 (1H, d, J = 5.1 Hz), 9.30 (1H, s).
実施例137
2−アミノ−1−[(4−クロロフェニル)アミノ]−1−[3−(4−ピリミジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン三塩酸塩
a)(2S)−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−[(4−クロロフェニル)アミノ]プロピオン酸
実施例13a)で得られた(2S)−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−[(4−クロロフェニル)アミノ]プロピオン酸メチル(1.3g)のエタノール(30mL)溶液に1N水酸化ナトリウム水溶液(30mL)を加え、室温にて一晩攪拌した。反応液を濃縮した後、1N塩酸を加えて酸性にし、酢酸エチル(50mL)にて抽出した。有機層を飽和食塩水(50mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下に留去し、題記化合物1.4gを結晶として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.44 (9H, s), 3.61 (2H, m), 4.11 (1H, m), 5.04 (1H, br), 6.57 (2H, m), 7.15 (1H, d, J = 8.7 Hz).
b)2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−1−[(4−クロロフェニル)アミノ]−1−[3−(4−ピリミジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン
実施例135a)で得られたピリミジン−4−カルボヒドラゾンアミド(0.65g)、(2S)−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−[(4−クロロフェニル)アミノ]プロピオン酸(1.4g)およびHOBt(290mg)のアセトニトリル(50mL)溶液にWSC(1.0g)を加え、室温にて一晩攪拌した。反応液を濃縮した後、得られた残渣にエタノールを加え、得られた固体をろ取した。得られた固体にエタノール(100mL)および酢酸(20mL)を加え、一晩加熱還流した。反応液を濃縮した後、得られた残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;酢酸エチル:メタノール=4:1)で精製し、題記化合物0.88gを油状物として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.43 (9H, s), 3.76 (2H, m), 4.82 (1H, m), 5.33 (1H, m), 5.40 (1H, br), 6.52 (2H, d, J = 8.7 Hz), 7.06 (2H, d, J = 8.7 Hz), 8.10 (1H, d, J = 5.1 Hz), 8.89 (1H, d, J = 5.1 Hz), 9.31 (1H, s).
c)2−アミノ−1−[(4−クロロフェニル)アミノ]−1−[3−(4−ピリミジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン三塩酸塩
2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−1−[(4−クロロフェニル)アミノ]−1−[3−(4−ピリミジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン(880mg)に12N塩酸(2mL)に加え、混合物を室温で15分間撹拌した。反応液にエタノール(50mL)を加え混合し、溶媒を減圧下留去した。残渣をエタノール−ジエチルエーテルで処理し、得られた沈殿を濾取し、沈殿をジエチルエーテル(20mL)で洗浄後、減圧下乾燥し題記化合物0.66gを淡黄色粉体として得た。
1H NMR (300 MHz, Me2SO-d6) δ 3.35 (2H, m), 5.04 (1H, m), 6.76 (2H, d, J = 8.7 Hz), 7.14 (2H, d, J = 8.7 Hz), 8.09 (1H, d, J = 5.1 Hz), 8.36 (3H, br), 8.99 (1H, d, J = 5.1 Hz), 9.32 (1H, s).
実施例138
1−[(4−クロロフェニル)アミノ]−2−メチルアミノ−1−[3−(4−ピリミジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン三塩酸塩
a)(2S)−3−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−メチルアミノ]−2−[(4−クロロフェニル)アミノ]プロピオン酸メチル
4−クロロフェニルボロン酸(2.7g)、酢酸銅(II)一水和物(0.18g)およびモレキュラーシーブス4A(10.0g)をジクロロメタン(80mL)に加えた混合物を室温、酸素下で15分間撹拌した。得られた混合物に実施例54b)で得られた(2S)−2−アミノ−3−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−メチルアミノ]プロピオン酸メチル(2.54g)をジクロロメタン(10mL)に溶かした溶液を加え、混合物を40℃、酸素下で24時間撹拌した。不溶物を濾別し不溶物をジクロロメタン(20mL)で洗浄後、濾液と洗液を併せて、5%アンモニア水(50mL)と飽和食塩水(50mL)で順次洗浄した。有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥し溶媒を減圧下留去後、残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸エチル=2:1)で精製し、題記化合物0.87gを淡黄色油状物質として得た。
1H NMR (200 MHz, CDCl3) δ 1.47 (9H, s), 2.87 (3H, s), 3.40-3.82 (2H, m), 3.74 (3H, s), 4.23 (1H, m), 6.51 (2H, d, J = 8.6 Hz), 7.10 (2H, d, J = 8.6 Hz).
b)2−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−メチルアミノ]−1−[(4−クロロフェニル)アミノ]−1−[3−(4−ピリミジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン
(2S)−3−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−メチルアミノ]−2−[(4−クロロフェニル)アミノ]プロピオン酸メチル(0.87g)のメタノール(20mL)溶液に28%ナトリウムメトキシドメタノール溶液(2.0mL)を加え、一晩加熱還流した。反応液を室温に冷却し、水(10mL)を加え室温にて1時間攪拌した後、反応液を濃縮、1N塩酸を加えて酸性にした後酢酸エチル(50mL)にて抽出した。有機層を飽和食塩水(50mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下に留去し、(2S)−3−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−メチルアミノ]−2−[(4−クロロフェニル)アミノ]プロピオン酸0.71gを淡黄色油状物として得た。得られた(2S)−3−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−メチルアミノ]−2−[(4−クロロフェニル)アミノ]プロピオン酸、実施例135a)で得られたピリミジン−4−カルボヒドラゾンアミド(0.32g)およびHOBt(150mg)のアセトニトリル(10mL)溶液にWSC(0.5g)を加え、室温にて一晩攪拌した。反応液を濃縮した後、得られた残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;酢酸エチル)で精製した。得られた固体にエタノール(50mL)および酢酸(10mL)を加え、一晩加熱還流した。反応液を濃縮した後、得られた残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;酢酸エチル:メタノール=4:1)で精製し、題記化合物0.37gを油状物として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.46 (9H, s), 2.89 (3H, s), 3.55 (1H, m), 4.14 (1H, m), 4.88 (1H, m), 5.77 (1H, m), 6.47 (2H, m), 7.07 (2H, d, J = 8.7 Hz), 8.10 (1H, d, J = 5.4 Hz), 8.88 (1H, d, J = 5.4 Hz), 9.31 (1H, s), 12.35 (1H, br).
c)1−[(4−クロロフェニル)アミノ]−2−メチルアミノ−1−(3−(4−ピリミジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)エタン三塩酸塩
2−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−メチルアミノ]−1−[(4−クロロフェニル)アミノ]−1−[3−(4−ピリミジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン(370mg)に12N塩酸(2mL)に加え、混合物を室温で15分間撹拌した。反応液にエタノール(30mL)を加え混合し、溶媒を減圧下留去した。残渣をエタノール−ジエチルエーテルで処理し、得られた沈殿を濾取し、沈殿をジエチルエーテル(20mL)で洗浄後、減圧下乾燥し題記化合物0.29gを淡黄色粉体として得た。
1H NMR (300 MHz, Me2SO-d6) δ 2.63 (3H, m), 3.45 (2H, m), 5.17 (1H, m), 6.78 (2H, d, J = 9.0 Hz), 7.14 (2H, d, J = 9.0 Hz), 8.08 (1H, d, J = 5.1 Hz), 8.99 (1H, d, J = 5.1 Hz), 9.15 (1H, br), 9.32 (1H, s), 9.40 (1H, br).
実施例139
2−ベンジルアミノ−1−[(4−クロロフェニル)アミノ]−1−[3−(4−ピリミジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン三塩酸塩
a)2−[N−ベンジル−N−(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−1−[(4−クロロフェニル)アミノ]−1−[3−(4−ピリミジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン
実施例44a)で得られた(2S)−3−[N−ベンジル−N−(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−[(4−クロロフェニル)アミノ]プロピオン酸メチル(4.1g)のメタノール(50mL)溶液に28%ナトリウムメトキシドメタノール溶液(7.5mL)を加え、一晩加熱還流した。反応液を室温に冷却し、水(40mL)を加え室温にて1時間攪拌した後、反応液を濃縮、1N塩酸を加えて酸性にした後、酢酸エチル(50mL)にて抽出した。有機層を飽和食塩水(50mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下に留去し、油状物(3.3g)を得た。得られた油状物(0.9g)、実施例135a)で得られたピリミジン−4−カルボヒドラゾンアミド(0.33g)およびHOBt(150mg)のアセトニトリル(10mL)溶液にWSC(0.5g)を加え、室温にて一晩攪拌した。反応液を濃縮した後、得られた残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;酢酸エチル)で精製した。得られた固体にエタノール(50mL)および酢酸(10mL)を加え、一晩加熱還流した。反応液を濃縮した後、得られた残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;酢酸エチル:メタノール=4:1)で精製し、題記化合物0.35gを淡黄色油状物として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.45 (9H, s), 3.56 (1H, m), 4.14 (1H, m), 4.53 (2H, m), 4.80 (1H, m), 5.81 (1H, br), 6.42 (2H, d, J = 8.7 Hz), 7.05 (2H, d, J = 8.7 Hz), 7.20-7.26 (5H, m), 8.07 (1H, d, J = 5.4 Hz), 8.87 (1H, m), 9.30 (1H, s), 12.30 (1H, br).
b)2−ベンジルアミノ−1−[(4−クロロフェニル)アミノ]−1−[3−(4−ピリミジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン三塩酸塩
2−[N−ベンジル−N−(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−1−[(4−クロロフェニル)アミノ]−1−[3−(4−ピリミジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン(350mg)に12N塩酸(2mL)に加え、混合物を室温で15分間撹拌した。反応液にエタノール(30mL)を加え混合し、溶媒を減圧下留去した。残渣をエタノール−ジエチルエーテルで処理し、得られた沈殿を濾取し、沈殿をジエチルエーテル(20mL)で洗浄後、減圧下乾燥し題記化合物0.26gを淡黄色粉体として得た。
1H NMR (300 MHz, Me2SO-d6) δ 3.45 (2H, m), 4.25 (2H, m), 5.24 (1H, m), 6.76 (2H, d, J = 9.0 Hz), 7.12 (2H, d, J = 9.0 Hz), 7.43 (3H, m), 7.62 (2H, m), 8.05 (1H, d, J = 5.4 Hz), 8.99 (1H, d, J = 5.4 Hz), 9.32 (1H, s), 9.74 (2H, br).
実施例140
1−[(4−クロロフェニル)アミノ]−2−(2−フェニルエチル)アミノ−1−[3−(4−ピリミジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン三塩酸塩
a)(2S)−3−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−(2−フェニルエチル)アミノ]−2−[(4−クロロフェニル)アミノ]プロピオン酸メチル
実施例47a)で得られた(2S)−2−(ベンジルオキシカルボニル)アミノ−3−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−(2−フェニルエチル)アミノ]プロピオン酸メチル(11.0g)のメタノール(200mL)溶液に10%パラジウム−炭素(2.0g)を加え、5気圧水素加圧下、室温にて2時間撹拌した。セライトを用いて触媒を除去した後、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣にアセトニトリル(5mL)を加え溶液とした後、この溶液を4−クロロフェニルボロン酸(7.5g)、酢酸銅一水和物(0.48g)およびモレキュラーシーブス4A(27g)のジクロロメタン(150mL)懸濁液に加え、酸素雰囲気下40℃で24時間加熱撹拌した。反応液をセライトにてろ過した後、濾液を濃縮し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸エチル=4:1)にて精製したところ、題記化合物を無色油状物質(4.9g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.44 (9H, s), 2.80 (2H, m), 3.34 (4H, m), 3.72 (3H, s), 4.20 (1H, m), 4.79 (1H, br), 6.48 (2H, d, J = 8.7 Hz), 6.71 (4H, m), 7.22-7.30 (3H, m).
b)2−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−(2−フェニルエチル)アミノ]−1−[(4−クロロフェニル)アミノ]−1−[3−(4−ピリミジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン
(2S)−3−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−(2−フェニルエチル)アミノ]−2−[(4−クロロフェニル)アミノ]プロピオン酸メチル(4.9g)のメタノール(50mL)溶液に28%ナトリウムメトキシドメタノール溶液(8.7mL)を加え、一晩加熱還流した。反応液を室温に冷却し、水(50mL)を加え室温にて1時間攪拌した後、反応液を濃縮、1N塩酸を加えて酸性にした後、酢酸エチル(50mL)にて抽出した。有機層を飽和食塩水(50mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下に留去し、油状物(4.2g)を得た。得られた油状物(0.42mg)、実施例135a)で得られたピリミジン−4−カルボヒドラゾンアミド(0.14g)およびHOBt(65mg)のアセトニトリル(10mL)溶液にWSC(0.23g)を加え、室温にて一晩攪拌した。反応液を濃縮した後、得られた残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;酢酸エチル)で精製した。得られた固体にエタノール(50mL)および酢酸(10mL)を加え、一晩加熱還流した。反応液を濃縮した後、得られた残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;酢酸エチル:メタノール=9:1)で精製し、題記化合物0.19gを油状物として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.44 (9H, s), 2.78 (2H, m), 3.40 (2H, m), 3.51 (1H, m), 4.06 (1H, m), 4.80 (1H, m), 5.84 (1H, br), 6.46 (2H, m), 7.08 (4H, m), 7.24 (3H, m), 8.08 (1H, m), 8.88 (1H, d, J = 4.8 Hz), 9.33 (1H, s).
c)1−[(4−クロロフェニル)アミノ]−2−(2−フェニルエチル)アミノ−1−[3−(4−ピリミジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン三塩酸塩
2−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−(2−フェニルエチル)アミノ]−1−[(4−クロロフェニル)アミノ]−1−[3−(4−ピリミジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン(190mg)に12N塩酸(2mL)に加え、混合物を室温で15分間撹拌した。反応液にエタノール(30mL)を加え混合し、溶媒を減圧下留去した。残渣をエタノール−ジエチルエーテルで処理し、得られた沈殿物を濾取し、沈殿物をジエチルエーテル(20mL)で洗浄後、減圧下乾燥し題記化合物0.13gを淡黄色粉体として得た。
1H NMR (300 MHz, Me2SO-d6) δ 3.04 (2H, m), 3.26 (2H, m), 3.52 (2H, m), 5.21 (1H, m), 6.78 (2H, d, J = 8.7 Hz), 7.14 (2H, d, J = 8.7 Hz), 7.26-7.36 (5H, m), 8.05 (1H, d, J = 5.4 Hz), 8.99 (1H, d, J = 5.4 Hz), 9.32 (1H, s), 9.40 (2H, br).
実施例141
(1R)−2−アミノ−1−[(4−クロロフェニル)アミノ]−1−[3−(4−ピリミジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン三塩酸塩
a)(2R)−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−[(4−クロロフェニル)アミノ]プロピオン酸メチル
(2R)−2−アミノ−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]プロピオン酸メチル(7.31g)、4−クロロフェニルボロン酸(10.48g)、酢酸銅(II)水和物(0.68g)及びモレキュラーシーブス4A(33.5g)をジクロロメタン(200mL)に混合させ、40℃で12時間攪拌した。反応混合物を2Nアンモニア−メタノール溶液(200mL)で処理し、セライトでろ過した。ろ液を減圧下に濃縮し、酢酸エチル(500mL)を加えた。混合物を水(300mL×2)次いで飽和食塩水(100mL)で順次洗浄し、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下に留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸エチル=4:1)で精製し、題記化合物1.20g(収率11%)を淡黄色油状物質として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.44 (9H, s), 3.52-3.56 (2H, m), 3.76 (3H, s), 4.15 (1H, t, J = 4.2 Hz), 4.55 (1H, br, J = 6.9 Hz), 4.87 (1H, br), 6.55 (2H, d, J = 9.0 Hz), 7.12 (2H, d, J = 9.0 Hz).
b)(2R)−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−[(4−クロロフェニル)アミノ]プロピオン酸
(2R)−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−[(4−クロロフェニル)アミノ]プロピオン酸メチル(1.12g)をメタノール(3mL)とテトラヒドロフラン(3mL)溶液に2規定水酸化ナトリウム水溶液(3.4mL)を加え、0℃で1時間撹拌した。反応液を減圧下に濃縮して得られた残渣を水(10mL)で希釈し、1規定塩酸を加えてpH4に調整し、20%メタノール−クロロホルム溶液(3×10mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(10mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下に留去した。得られた残渣をジイソプロピルエーテルから結晶化させることにより、題記化合物983mg(収率92%)を無色結晶として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.45 (9H, s), 3.40-3.60 (2H, m), 4.04-4.15 (2H, m), 5.04 (1H, brs), 6.00-6.60 (1H, br), 6.55 (2H, br s), 7.13 (2H, d, J = 8.4 Hz).
c)(1R)−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−1−[(4−クロロフェニル)アミノ]−1−[3−(4−ピリミジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン
(2R)−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−[(4−クロロフェニル)アミノ]プロピオン酸(668mg)、実施例135a)で得られたピリミジン−4−カルボヒドラゾンアミド(346mg)及び1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(193mg)のアセトニトリル(20mL)溶液に1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(483mg)を加え、室温で1時間撹拌した。反応液を酢酸エチル(80mL)で希釈し、水(50mL)および飽和食塩水(50mL)で順次洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に溶媒を留去した。残渣を酢酸(2.5mL)とエタノール(25mL)に溶かした溶液を12時間加熱還流した。反応液を室温まで冷却し、減圧下に溶媒を留去した。残渣を水(50mL)で希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えてpH8に調整し、クロロホルム(3×50mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(100mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下に留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;クロロホルム:メタノール=17:3)で精製することにより、題記化合物347mg(収率40%)を淡黄色非結晶性物質として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.43 (9H, s), 3.68-3.84 (2H, m), 4.80 (1H, br), 5.21 (1H, br), 5.24-5.50 (1H, br), 6.53 (2H, d, J = 8.4 Hz), 7.07 (2H, d, J = 8.4 Hz), 8.07 (1H, d, J = 5.1 Hz), 8.88 (1H, d, J = 5.1 Hz), 9.30 (1H, s), 12.20-12.80 (1H, br).
d)(1R)−2−アミノ−1−[(4−クロロフェニル)アミノ]−1−[3−(4−ピリミジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)エタン三塩酸塩
(1R)−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−1−[(4−クロロフェニル)アミノ]−1−[3−(4−ピリミジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)エタン(345mg)に濃塩酸(2mL)を加え、室温で30分間攪拌した。反応液をエタノール(5mL)で希釈し、溶媒を減圧下に留去した。残渣を再びエタノール(5mL)で希釈し、溶媒を減圧下に留去した。得られた残渣にジエチルエーテル(5mL)を加えて、析出物を濾取し、減圧下に乾燥することにより、題記化合物191mg(収率91%)を白色粉末として得た。
1H NMR (300 MHz, Me2SO-d6) δ 3.30-3.38 (2H, m), 3.70-4.40 (4H, br), 4.97-5.02 (1H, m), 6.30-6.70 (1H, br), 6.74 (2H, d, J = 8.7 Hz), 7.15 (2H, d, J = 8.7 Hz), 8.07 (1H, d, J = 5.4 Hz), 8.15 (2H, br), 9.00 (1H, d, J = 5.4 Hz), 9.33 (1H, s).
実施例142
(1R)−2−アミノ−1−[(4−ブロモフェニル)アミノ]−1−[3−(4−ピリミジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン三塩酸塩
a)(2R)−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−[(4−ブロモフェニル)アミノ]プロピオン酸メチル
(2R)−2−アミノ−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]プロピオン酸メチル(8.95g)、4−ブロモフェニルボロン酸(16.47g)、酢酸銅(II)水和物(0.82g)およびモレキュラーシーブス4A(40g)をジクロロメタン(300mL)に混合させ、酸素雰囲気下、40℃で18時間攪拌した。反応混合物に酢酸エチル(500mL)を加え、セライトでろ過した。ろ液を5%アンモニア水(300mL)次いで飽和食塩水(200mL)で洗浄し、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下に留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸エチル=3:1)で精製し、題記化合物2.88g(収率19%)を淡黄色粉末として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.44 (9H, s), 3.52-3.57 (2H, m), 3.76 (3H, s), 4.14 (1H, t, J = 5.4 Hz), 4.30-4.75 (1H, br), 4.86 (1H, br), 6.52 (2H, d, J = 9.0 Hz), 7.26 (2H, d, J = 9.0 Hz).
b)(2R)−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−[(4−ブロモフェニル)アミノ]プロピオン酸
(2R)−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−[(4−ブロモフェニル)アミノ]プロピオン酸メチル(2.88g)をメタノール(5mL)とテトラヒドロフラン(10mL)に溶かした溶液に、2規定水酸化ナトリウム水溶液(7.7mL)を加え、室温で3時間撹拌した。反応液を減圧下に濃縮して得られた残渣を水(10mL)で希釈し、1規定塩酸を加えてpH4に調整し、酢酸エチル(3×10mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(10mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下に留去した。得られた残渣をジイソプロピルエーテル−ヘキサンから結晶化させることにより、題記化合物2.46g(収率89%)を無色結晶として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.45 (9H, s), 3.40-3.61 (2H, m), 4.00 (1H, br s), 4.05-4.20 (1H, br), 5.02 (1H, br), 6.53 (2H, d, J = 8.4 Hz), 7.29 (2H, d, J = 8.4 Hz).
c)(1R)−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−1−[(4−ブロモフェニル)アミノ]−1−[3−(4−ピリミジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン
(2R)−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−[(4−ブロモフェニル)アミノ]プロピオン酸(359mg)、実施例135a)で得られたピリミジン−4−カルボヒドラゾンアミド(165mg)及び1−ヒドロキシベンゾトリアゾール1水和物(68mg)のDMF(30mL)溶液に1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(230mg)を加え、室温で1時間撹拌した。反応液を酢酸エチル(50mL)で希釈し、水(50mL)および飽和食塩水(50mL)で順次洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に溶媒を留去した。残渣を酢酸(5mL)とエタノール(25mL)に溶かした溶液を3日間加熱還流した。反応液を室温まで冷却し、減圧下に溶媒を留去した。残渣を水(50mL)で希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えてpH=8に調整し、クロロホルム(3×50mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(100mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下に留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;クロロホルム:メタノール=7:1)で精製することにより、題記化合物216mgを淡黄色非結晶性物質として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.43 (9H, s), 3.65-3.85 (2H, m), 4.79 (1H, br), 5.21 (1H, br), 5.30-5.70 (1H, br), 6.48 (2H, br, J = 9.0 Hz), 7.22 (2H, d, J = 9.0 Hz), 8.09 (1H, dd, J = 5.1, 1.2 Hz), 8.91 (1H, d, J = 5.1 Hz), 9.32 (1H, d, J = 1.2 Hz), 12.20-12.60 (1H, br).
d)(1R)−2−アミノ−1−[(4−ブロモフェニル)アミノ]−1−[3−(4−ピリミジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン三塩酸塩
(1R)−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−1−[(4−ブロモフェニル)アミノ]−1−[3−(4−ピリミジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン(200mg)に濃塩酸(1mL)を加え、室温で30分間攪拌した。反応液をエタノール(5mL)で希釈し、溶媒を減圧下に留去した。残渣を再びエタノール(15mL)で希釈し、溶媒を減圧下に留去した。得られた残渣にジエチルエーテル(15mL)を加えて、析出物を濾取し、減圧下に乾燥することにより、題記化合物162mgを淡黄色粉末として得た。
1H NMR (300 MHz, Me2SO-d6) δ 3.30-3.41 (2H, m), 5.01 (1H, br), 5.40-6.70 (4H, br), 6.70 (2H, d, J = 8.7 Hz), 7.25 (2H, d, J = 8.7 Hz), 8.09 (1H, dd, J = 5.4, 1.2 Hz), 8.25 (3H, br), 8.99 (1H, d, J = 5.4 Hz), 9.32 (1H, d, J = 1.2 Hz).
実施例143
2−アミノ−1−[(4−ブロモフェニル)アミノ]−1−[3−(4−ピリミジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン三塩酸塩
a)3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−[(4−ブロモフェニル)アミノ]プロピオン酸メチル
2−アミノ−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]プロピオン酸メチル(8.95g)、4−ブロモフェニルボロン酸(16.47g)、酢酸銅(II)水和物(0.82g)およびモレキュラーシーブス4A(40g)をジクロロメタン(300mL)に混合させ、酸素雰囲気下、40℃で18時間攪拌した。反応混合物に酢酸エチル(500mL)を加え、セライトでろ過した。ろ液を5%アンモニア水(300mL)次いで飽和食塩水(200mL)で洗浄し、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下に留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸エチル=3:1)で精製し、題記化合物2.88g(収率19%)を淡黄色粉末として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.44 (9H, s), 3.52-3.57 (2H, m), 3.76 (3H, s), 4.14 (1H, t, J = 5.4 Hz), 4.30-4.75 (1H, br), 4.86 (1H, br), 6.52 (2H, d, J = 9.0 Hz), 7.26 (2H, d, J = 9.0 Hz).
b)3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−[(4−ブロモフェニル)アミノ]プロピオン酸
3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−[(4−ブロモフェニル)アミノ]プロピオン酸メチル(2.88g)をメタノール(5mL)とテトラヒドロフラン(10mL)に溶かした溶液に、2規定水酸化ナトリウム水溶液(7.7mL)を加え、室温で3時間撹拌した。反応液を減圧下に濃縮して得られた残渣を水(10mL)で希釈し、1規定塩酸を加えてpH4に調整し、酢酸エチル(3×10mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(10mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下に留去した。得られた残渣をジイソプロピルエーテル−ヘキサンから結晶化させることにより、題記化合物2.46g(収率89%)を無色結晶として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.45 (9H, s), 3.40-3.61 (2H, m), 4.00 (1H, br s), 4.05-4.20 (1H, br), 5.02 (1H, br), 6.53 (2H, d, J = 8.4 Hz), 7.29 (2H, d, J = 8.4 Hz).
c)2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−1−[(4−ブロモフェニル)アミノ]−1−[3−(4−ピリミジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン
3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−[(4−ブロモフェニル)アミノ]プロピオン酸(1.46g)、実施例135a)で得られたピリミジン−4−カルボヒドラゾンアミド(668mg)及び1−ヒドロキシベンゾトリアゾール1水和物(311mg)のアセトニトリル(30mL)溶液に1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(934mg)を加え、室温で1時間撹拌した。反応液を酢酸エチル(80mL)で希釈し、水(50mL)および飽和食塩水(50mL)で順次洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に溶媒を留去した。残渣を酢酸(20mL)とエタノール(100mL)に溶かした溶液を3日間加熱還流した。反応液を室温まで冷却し、減圧下に溶媒を留去した。残渣を水(50mL)で希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えてpH8に調整し、クロロホルム(3×50mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(100mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下に留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;クロロホルム:メタノール=7:1)で精製することにより、題記化合物1.16g(収率62%)を淡黄色非結晶性物質として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.43 (9H, s), 3.65-3.85 (2H, m), 4.79 (1H, br), 5.21 (1H, br), 5.30-5.70 (1H, br), 6.49 (2H, br, J = 9.0 Hz), 7.22 (2H, d, J = 9.0 Hz), 8.09 (1H, dd, J = 5.1, 1.2 Hz), 8.90 (1H, d, J = 5.1 Hz), 9.32 (1H, d, J = 1.2 Hz), 12.20-12.60 (1H, br).
d)2−アミノ−1−[(4−ブロモフェニル)アミノ]−1−[3−(4−ピリミジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン三塩酸塩
2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−1−[(4−ブロモフェニル)アミノ]−1−[3−(4−ピリミジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン(1.16g)に濃塩酸(6mL)を加え、室温で30分間攪拌した。反応液をエタノール(15mL)で希釈し、溶媒を減圧下に留去した。残渣を再びエタノール(15mL)で希釈し、溶媒を減圧下に留去した。得られた残渣にジエチルエーテル(15mL)を加えて、析出物を濾取し、減圧下に乾燥することにより、題記化合物876mg(収率74%)を淡黄色粉末として得た。
1H NMR (300 MHz, Me2SO-d6) δ 3.30-3.40 (2H, m), 5.01 (1H, br), 5.40-6.70 (4H, br), 6.70 (2H, d, J = 8.7 Hz), 7.25 (2H, d, J = 8.7 Hz), 8.08 (1H, dd, J = 5.4, 1.2 Hz), 8.25 (3H, br), 8.99 (1H, d, J = 5.4 Hz), 9.32 (1H, d, J = 1.2 Hz).
実施例144
1−[(4−クロロフェニル)アミノ]−2−[(3−メチルブチル)アミノ]−1−[3−(4−ピリミジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン三塩酸塩
a)(2S)−3−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−(3−メチルブチル)アミノ)−2−[(4−クロロフェニル)アミノ]プロピオン酸メチル
実施例53a)で得られた(2S)−2−(ベンジルオキシカルボニル)アミノ−3−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−(3−メチルブチル)アミノ]プロピオン酸メチル(5.4g)のメタノール(100mL)溶液に10%パラジウム−炭素(1.0g)を加え、5気圧水素加圧下、室温にて2時間撹拌した。セライトを用いて触媒を除去した後、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣にアセトニトリル(5mL)を加え溶液とした後、この溶液を4−クロロフェニルボロン酸(4.0g)、酢酸銅一水和物(0.26g)およびモレキュラーシーブス4A(13g)のジクロロメタン(100mL)懸濁液に加え、酸素雰囲気下40℃で24時間加熱撹拌した。反応液をセライトにてろ過した後、濾液を濃縮し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸エチル=4:1)にて精製したところ、題記化合物1.6gを無色油状物質として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 0.88 (6H, d, J = 6.3 Hz), 1.39 (1H, m), 1.47 (9H, s), 1.56 (2H, m), 3.13 (2H, m), 3.44 (1H, m), 3.62 (1H, m), 3.74 (3H, s), 4.30 (1H, m), 4.88 (1H, br), 6.50 (2H, d, J = 8.7 Hz), 7.10 (2H, t, J = 8.7 Hz).
b)2−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−(3−メチルブチル)アミノ]−1−[(4−クロロフェニル)アミノ]−1−[3−(4−ピリミジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン
(2S)−3−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−(3−メチルブチル)アミノ]−2−[(4−クロロフェニル)アミノ]プロピオン酸メチル(1.6g)のメタノール(20mL)溶液に28%ナトリウムメトキシドメタノール溶液(3.1mL)を加え、一晩加熱還流した。反応液を室温に冷却し、水(16mL)を加え室温にて1時間攪拌した後、反応液を濃縮、1N塩酸を加えて酸性にした後、酢酸エチル(50mL)にて抽出した。有機層を飽和食塩水(50mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下に留去し、油状物(1.5g)を得た。得られた油状物(1.5g)、実施例135a)で得られたピリミジン−4−カルボヒドラゾンアミド(0.53g)およびHOBt(262mg)のアセトニトリル(30mL)溶液にWSC(0.9g)を加え、室温にて一晩攪拌した。反応液を濃縮した後、得られた残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;酢酸エチル)で精製した。得られた固体にエタノール(50mL)および酢酸(10mL)を加え、一晩加熱還流した。反応液を濃縮した後、得られた残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;酢酸エチル:メタノール=9:1)で精製し、題記化合物を油状物(1.0g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 0.87 (6H, d, J = 6.6 Hz), 1.37 (3H, m), 1.46 (9H, s), 3.40 (2H, m), 3.52 (1H, m), 4.09 (1H, m), 4.86 (1H, m), 5.94 (1H, m), 6.45 (2H, m), 7.05 (2H, d, J = 8.7 Hz), 8.10 (1H, d, J = 5.4 Hz), 8.87 (1H, d, J = 5.4 Hz), 9.31 (1H, s).
c)1−[(4−クロロフェニル)アミノ]−2−[(3−メチルブチル)アミノ]−1−[3−(4−ピリミジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン三塩酸塩
2−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−(3−メチルブチル)アミノ]−1−[(4−クロロフェニル)アミノ]−1−[3−(4−ピリミジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン(1.0g)に12N塩酸(2mL)を加え、混合物を室温で15分間撹拌した。反応液にエタノール(50mL)を加え混合し、溶媒を減圧下留去した。残渣をエタノール−ジエチルエーテルで処理し、得られた沈殿を濾取し、沈殿をジエチルエーテル(50mL)で洗浄後、減圧下乾燥し題記化合物を淡黄色粉体(0.69g)として得た。
1H NMR (300 MHz, Me2SO-d6) δ 0.88 (6H, d, J = 6.3 Hz), 1.58 (3H, m), 3.02 (2H, m), 3.45 (2H, m), 5.20 (1H, m), 6.77 (2H, d, J = 9.0 Hz), 7.13 (2H, d, J = 9.0 Hz), 8.07 (1H, d, J = 5.1 Hz), 8.99 (1H, d, J = 5.1 Hz), 9.25 (1H, br), 9.32 (1H, s), 9.36 (1H, br).
実施例145
(1RS,2RS)−2−アミノ−1−[(4−クロロフェニル)アミノ]−1−[3−(4−ピリミジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]プロパン三塩酸塩
a)(1RS,2RS)−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−1−[(4−クロロフェニル)アミノ]−1−[3−(4−ピリミジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]プロパン
実施例173b)で得られた(2RS,3RS)−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−[(4−クロロフェニル)アミノ]ブタン酸メチル(430mg)をメタノール(5mL)およびTHF(4mL)に溶解し、1N水酸化ナトリウム水(5.0mL)を加えて室温で40分間攪拌した。反応液に1N塩酸(5.0mL)を加え、濃縮して溶媒を除去後、pH=3に調整し、酢酸エチル(50mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮して無色油状物(400mg)を得た。この無色油状物(320mg)、実施例135a)で得られたピリミジン−4−カルボヒドラゾンアミド(140mg)およびHOBt(68mg)をアセトニトリル(10mL)に溶かした溶液にWSC(230mg)を加え、室温にて一晩攪拌した。反応液を濃縮した後、得られた残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;酢酸エチル)で精製した。得られた固体にエタノール(50mL)および酢酸(10mL)を加え、一晩加熱還流した。反応液を濃縮した後、得られた残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;酢酸エチル:メタノール=9:1)で精製し、題記化合物を油状物(50mg)として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.20 (3H, d, J = 6.6 Hz), 1.42 (9H, s), 4.31 (1H, m), 4.71 (1H, m), 5.11 (1H, br), 5.43 (1H, br), 6.55 (2H, d, J = 8.7 Hz), 7.02 (2H, d, J = 8.7 Hz), 8.12 (1H, d, J = 5.1 Hz), 8.89 (1H, d, J = 5.1 Hz), 9.30 (1H, s).
b)(1RS,2RS)−2−アミノ−1−[(4−クロロフェニル)アミノ]−1−[3−(4−ピリミジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]プロパン三塩酸塩
(1RS,2RS)−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−1−[(4−クロロフェニル)アミノ]−1−[3−(4−ピリミジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]プロパン(50mg)に12N塩酸(1mL)に加え、混合物を室温で15分間撹拌した。反応液にエタノール(10mL)を加え混合し、溶媒を減圧下留去した。残渣をエタノール−ジエチルエーテルで処理し、得られた沈殿を濾取し、沈殿をジエチルエーテル(10mL)で洗浄後、減圧下乾燥し題記化合物を淡黄色粉体(32mg)として得た。
1H NMR (300 MHz, Me2SO-d6) δ 1.15 (3H, m), 3.40 (1H, m), 3.73 (1H, m), 4.85 (1H, m), 6.78 (2H, d, J = 8.4 Hz), 7.14 (2H, d, J = 8.4 Hz), 8.08 (1H, d, J = 5.4 Hz), 8.37 (3H, br), 8.98 (1H, d, J = 5.4 Hz), 9.31 (1H, s).
実施例146
2−アミノ−1−[(4−トリフルオロメチルフェニル)アミノ]−1−[3−(4−ピリミジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン三塩酸塩
a)(2S)−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−[(4−トリフルオロメチルフェニル)アミノ]プロピオン酸
実施例157a)で得た(2S)−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−[(4−トリフルオロメチルフェニル)アミノ]プロピオン酸メチル(1.40 g)をメタノール(20mL)およびナトリウムメトキシド(8.0mL)に溶解し、室温で60時間、ついで70℃で6時間攪拌した。反応液に水(8mL)を加えてさらに室温で2時間攪拌した。濃縮してメタノールを除去後、水(30mL)で希釈し、ジエチルエーテル−ヘキサン(1:4,40mL)で洗浄した。有機層を2%炭酸ナトリウム水溶液(15mL)で抽出した。水層を合わせ、塩酸を加えてpH=4に調整後、酢酸エチル(40mLおよび30mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮して題記化合物1.2gを淡黄色泡状粉末として得た。
1H NMR (300MHz, CDCl3) δ 1.44 (9H, s), 3.64 (2H, br), 4.20 (1H, m), 5.06 (1H, br), 6.66 (2H, br), 7.43 (2H, d, J= 8.4 Hz).
b)2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−1−[(4−トリフルオロメチルフェニル)アミノ]−1−[3−(4−ピリミジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン
(2S)−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−[(4−トリフルオロメチルフェニル)アミノ]プロピオン酸(1.22g)、実施例135a)で得られたピリミジン−4−カルボヒドラゾンアミド(480mg)およびHOBt(473mg)をアセトニトリル(25 mL)に溶解し、WSC(822mg)を加えて室温で2時間攪拌した。析出物を濾取し、アセトニトリル(5mL)で洗浄、乾燥して、淡黄色粉末(750mg)を得た。濾液および洗浄液を合わせて濃縮後、酢酸エチル(50mL)に溶解し、水(50mL)および飽和食塩水(50mL)で順次洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮乾固して黄色泡状粉末(1.0g)を得た。これらの粉末を合わせてトルエン(28mL)および酢酸(7mL)に溶解し、カンファ−10−スルホン酸(81mg)を加えて80℃で16時間攪拌した。反応液を濃縮乾固して得られた油状物をシリカゲル(20g)のカラムクロマトグラフィー(溶出液;酢酸エチル−ヘキサン=1:1→3:1)に付し、酢酸エチル−ヘキサン(2:1→3:1)の画分を濃縮乾固して褐色油状物(650mg)を得た。これをさらに塩基性シリカゲルのカラムクロマトグラフィー(溶出液;酢酸エチル−ヘキサン=1:1→2:1)に付し、酢酸エチル−ヘキサン(2:1)の画分を濃縮乾固して題記化合物555mg(収率35%)を淡褐色泡状粉末として得た。
1H NMR (300MHz, CDCl3) δ 1.42 (9H, s), 3.75 (1H, dt, J= 15.0, 6.3 Hz), 3.83 (1H, dt, J= 14.1, 7.1 Hz), 4.96 (1H, dd, J= 6.9, 4.2 Hz), 5.35 (1H, brs), 6.64 (2H, d, J= 8.1 Hz), 7.34 (2H, d, J= 8.4 Hz), 8.12 (1H, dd, J= 5.1, 0.9 Hz), 8.92 (1H, d, J= 5.1 Hz), 9.31 (1H, d, J= 0.9 Hz).
c)2−アミノ−1−[(4−トリフルオロメチルフェニル)アミノ]−1−[3−(4−ピリミジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン三塩酸塩
2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−1−[(4−トリフルオロメチルフェニル)アミノ]−1−[3−(4−ピリミジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン(555mg)をアニソール(1.0 mL)に溶解し、トリフルオロ酢酸(2.0mL)を滴下して室温で2時間攪拌した。反応液を濃縮乾固後、エタノール−トルエン(1:1,50mL)に溶解して、再び濃縮乾固した。残渣にエタノール(50mL)を加えて溶解後、6N塩酸(0.62mL)を加えて濃縮し、残渣にアセトニトリルを加えた。析出物を濾取し、アセトニトリル(2mL)で洗浄後、乾燥して題記化合物437mg(収率78%)を淡黄色粉末として得た。
1H NMR (300MHz, Me2SO-d6) δ 3.39 (2H, q, J= 4.8 Hz), 5.11 (1H, t, J= 5.0 Hz), 6.86 (2H, d, J= 8.4 Hz), 7.10 (1H, m), 7.44 (2H, d, J= 8.7 Hz), 8.08 (1H, dd, J= 5.1, 1.5 Hz), 8.26 (3H, t, J= 5.0 Hz), 9.00 (1H, d, J= 5.1 Hz), 9.33 (1H, d, J= 1.5 Hz).
元素分析:C15H14N7F3・2HCl・0.3CH3CNとして計算値:C, 43.12; H, 3.89; N, 23.53.
実測値:C, 43.08; H, 4.36; N, 23.56.
融点:220℃ (dec.)
実施例147
2−アミノ−1−[(4−クロロフェニル)アミノ]−1−[3−(4−ピリミジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)エタン
実施例137で得られた2−アミノ−1−[(4−クロロフェニル)アミノ]−1−[3−(4−ピリミジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン三塩酸塩(1.41g)の水(10mL)溶液に10%炭酸ナトリウム水溶液(10mL)を加え、20%メタノール−クロロホルム溶液(3×20mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(30mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下に留去した。残渣をアセトニトリル−ジイソプロピルエーテルから結晶化させることにより、題記化合物394mg(収率38%)を無色結晶として得た。
1H NMR (300 MHz, Me2SO-d6) δ 2.99 (2H, br), 3.10-3.80 (3H, br), 4.52 (1H, br), 6.25 (1H, br), 6.64 (2H, d, J = 8.7 Hz), 7.05 (2H, d, J = 8.7 Hz), 8.00 (1H, d, J = 5.1 Hz), 8.83 (1H, d, J = 5.1 Hz), 9.18 (1H, s).
実施例148
2−アミノ−1−[(4−ブロモフェニル)アミノ]−1−[3−(4−ピリミジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン
実施例143で得られた2−アミノ−1−[(4−ブロモフェニル)アミノ]−1−[3−(4−ピリミジル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン三塩酸塩(759mg)の水(10mL)溶液に10%炭酸ナトリウム水溶液(10mL)を加え、20%メタノール−クロロホルム溶液(3×20mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(30mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下に留去した。残渣をアセトニトリル−ジイソプロピルエーテルから結晶化させることにより、題記化合物349mg(収率60%)を無色結晶として得た。
1H NMR (300 MHz, Me2SO-d6) δ 3.00-3.03 (2H, m), 3.10-3.60 (3H, br), 4.50-4.57 (1H, s), 6.31 (1H, d, J = 7.2 Hz), 6.58 (2H, d, J = 8.7 Hz), 7.18 (2H, d, J = 8.7 Hz), 8.02 (1H, dd, J = 8.1, 1.2 Hz), 8.89 (1H, d, J = 8.1 Hz), 8.24 (1H, d, J = 1.2 Hz).
実施例149
2−アミノ−1−[(4−クロロフェニル)アミノ]−1−[3−(1,2,5−チアジアゾール−3−イル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン二塩酸塩
a)1,2,5−チアジアゾール−3−カルボン酸
二塩化二硫黄(288g)をDMF(340mL)に加えた混合物に0℃で2,3−ジアミノプロピオン酸塩酸塩(50g)を少しずつ加え、混合物を室温で3時間撹拌した。反応液に0℃で水(250mL)を滴下し、得られた混合物をジエチルエーテル(200mLx2)で抽出した。有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥し、溶媒を減圧下留去した。残渣を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(250mL)に溶かし、得られた溶液をジエチルエーテル(100mLx2)で洗浄した。水層に0℃で12N塩酸をpH=2になるまで加え、混合物を酢酸エチル(200mLx2)で抽出した。有機層を併せて飽和食塩水(200mL)で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥後、溶媒を減圧下留去し、題記化合物18.7g(収率40%)を淡黄色固体として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 5.20-6.40 (1H, br), 9.15 (1H, s).
b)1,2,5−チアジアゾール−3−メタノール
1,2,5−チアジアゾール−3−カルボン酸(18.7g)を0℃でボラン・THF錯塩のTHF溶液(1M、288mL)に少しずつ加え、混合物を室温で2時間撹拌した。反応溶液を氷水(300mL)に注ぎ、12N塩酸を加えてpH=2とした後、混合物を室温で1時間撹拌した。混合物に0℃で8N水酸化ナトリウム水溶液を加えてpH=8とした後、混合物を酢酸エチル(300mLx2)で抽出した。有機層を飽和食塩水(300mL)で洗浄し硫酸マグネシウム上で乾燥後、溶媒を減圧下留去し、題記化合物16.0g(収率96%)を茶色液体として得た。
1H NMR (200 MHz, CDCl3) δ 2.64 (1H, t, J = 6.0 Hz), 5.00 (2H, d, J = 6.0 Hz), 8.60 (1H, s).
c)1,2,5−チアジアゾール−3−カルボヒドラゾンアミド
1,2,5−チアジアゾール−3−メタノール(8.0g)を水(160mL)に加えた混合物に、硝酸二アンモニウムセリウム(IV)(80g)を加え、80℃で30分撹拌した。混合物に硝酸二アンモニウムセリウム(IV)(40g)を加え、さらに80℃で30分撹拌した。反応液を室温まで冷却し、ジエチルエーテル(100mLx3)で抽出した。有機層を併せて飽和食塩水(250mL)で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥後、溶媒を減圧下留去し、粗1,2,5−チアジアゾール−3−カルバルデヒド(4.3g)を茶色液体として得た。得られた粗1,2,5−チアジアゾール−3−カルバルデヒド(4.3g)をアセトニトリル(50mL)に溶かした溶液に、ヒドロキシルアミン塩酸塩(5.2g)を0℃で8N水酸化ナトリウム水溶液(9.4mL)に溶かした溶液を室温で滴下し、混合物を室温で30分間撹拌した。溶媒を減圧下留去し、残渣を酢酸エチル(100mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(50mL)で洗浄し硫酸マグネシウム上で乾燥後、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣をTHF(50mL)に溶かした溶液にN,N’−カルボニルジイミダゾール(12.2g)を加え、混合物を60℃で3時間撹拌した。反応液を室温まで冷却し溶媒を減圧下留去後、残渣に水(50mL)を加え酢酸エチル(50mL)で抽出した。有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥し溶媒を減圧下留去後、得られた残渣(粗1,2,5−チアジアゾール−3−カルボニトリル)をエタノール(50mL)に溶かし無水ヒドラジン(3.6g)を加え、混合物を60℃で3時間撹拌した。反応液を室温まで冷却し得られた結晶を濾取し、結晶をエタノール(5mL)で洗浄後、減圧下で乾燥し題記化合物2.1g(収率21%)を淡黄色結晶として得た。
1H NMR (200MHz, Me2SO-d6) δ 5.57 (2H, br), 5.78 (2H, br), 8.92 (1H).
d)2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−1−[(4−クロロフェニル)アミノ]−1−[3−(1,2,5−チアジアゾール−3−イル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン
1,2,5−チアジアゾール−3−カルボヒドラゾンアミド(344mg)、3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−[(4−クロロフェニル)アミノ]プロピオン酸(630mg)およびHOBt一水和物(135mg)をアセトニトリル(10mL)に加えた混合物にWSC(460mg)を室温で加え、混合物を室温で2時間撹拌した。溶媒を減圧下留去し残渣に水(50mL)を加えて、酢酸エチル(50mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(50mL)で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥後、溶媒を減圧下留去した。残渣をエタノール(20mL)と酢酸(5mL)に溶かし、得られた溶液を16時間加熱還流した。溶媒を減圧下留去し残渣に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(15mL)を加え、酢酸エチル(50mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(50mL)で洗浄し硫酸マグネシウム上で乾燥後、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸エチル=9:1→1:1)で精製し、題記化合物460mg(収率55%)を淡黄色非結晶性物質として得た。
1H NMR (200 MHz, CDCl3) δ 1.43(9H, s), 3.68-3.87(2H, m), 4.81(1H, br), 5.38 (1H, br), 5.54 (1H, br), 6.48(2H, d, J = 6.0Hz), 7.06 (2H, d, J = 6.0 Hz), 9.13 (1H, s).
e)2−アミノ−1−[(4−クロロフェニル)アミノ]−1−[3−(1,2,5−チアジアゾール−3−イル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン二塩酸塩
2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−1−[(4−クロロフェニル)アミノ]−1−[3−(1,2,5−チアジアゾール−3−イル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン(460mg)を室温で12N塩酸(2mL)に溶かした溶液を室温で15分間撹拌した。混合物にエタノール(10mL)を加え溶媒を減圧下留去した。残渣をエタノール−ジエチルエーテルで処理し得られた沈殿を濾取し、沈殿をジエチルエーテル(5mL)で洗浄後、減圧下乾燥し題記化合物265mgを淡黄色粉体として得た。
1H NMR (200MHz, Me2SO-d6) δ 3.29-3.48 (2H, m), 5.12 (1H, t, J = 4.6Hz), 6.77 (2H, d, J = 6.0 Hz), 7.14 (2H, d, J = 6.0 Hz), 8.48 (3H, br), 9.34 (1H, s).
実施例150
2−アミノ−1−[(4−ブロモフェニル)アミノ]−1−[3−(1,2,5−チアジアゾール−3−イル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン二塩酸塩
a)2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−1−[(4−ブロモフェニル)アミノ]−1−[3−(1,2,5−チアジアゾール−3−イル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン
実施例149c)で得られた1,2,5−チアジアゾール−3−カルボヒドラゾンアミド(344mg)、3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−[(4−ブロモフェニル)アミノ]プロピオン酸(718mg)およびHOBt一水和物(135mg)をアセトニトリル(10mL)に加えた混合物にWSC(460mg)を室温で加え、混合物を室温で2時間撹拌した。溶媒を減圧下留去し残渣に水(50mL)を加えて、酢酸エチル(50mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(50mL)で洗浄し、硫酸マグネシウム上で乾燥後、溶媒を減圧下留去した。残渣をエタノール(20mL)と酢酸(5mL)に溶かし、得られた溶液を16時間加熱還流した。溶媒を減圧下留去し残渣に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(15mL)を加え、酢酸エチル(50mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(50mL)で洗浄し硫酸マグネシウム上で乾燥後、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸エチル=9:1→1:1)で精製し、題記化合物510mg(収率55%)を淡黄色非結晶性物質として得た。
1H NMR (200 MHz, CDCl3) δ 1.43(9H, s), 3.67-3.87(2H, m), 4.81(1H, br), 5.37 (1H, t, J = 4.2 Hz), 5.58 (1H, br), 6.44 (2H, d, J = 5.6 Hz), 7.20 (2H, d, J = 5.6 Hz), 9.13 (1H, s).
b)2−アミノ−1−[(4−ブロモフェニル)アミノ]−1−[3−(1,2,5−チアジアゾール−3−イル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン二塩酸塩
2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−1−[(4−ブロモフェニル)アミノ]−1−[3−(1,2,5−チアジアゾール−3−イル)−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル]エタン(510mg)を室温で12N塩酸(2mL)に溶かした溶液を室温で15分間撹拌した。混合物にエタノール(10mL)を加え溶媒を減圧下留去した。残渣をエタノール−ジエチルエーテルで処理し得られた沈殿を濾取し、沈殿をジエチルエーテル(5mL)で洗浄後、減圧下乾燥し題記化合物345mgを淡黄色粉体として得た。
1H NMR (200MHz, Me2SO-d6) δ 3.29-3.45 (2H, m), 5.11 (1H, t, J = 4.8 Hz), 6.72 (2H, d, J = 5.8 Hz), 7.26 (2H, d, J = 5.8 Hz), 8.45 (3H, br), 9.33 (1H, s).
実施例151
2−アミノ−1−フェニルアミノ−1−(3−モルホリノ−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)エタン二塩酸塩
a)2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−1−フェニルアミノ−1−(3−モルホリノ−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)エタン
(2S)−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−(フェニルアミノ)プロピオン酸ヒドラジド(2.00g)と4−モルホリンカルボニトリル(1.52g)をエタノール(20mL)に溶かした溶液に、21%ナトリウムエトキシド−エタノール溶液(4.84g)を加え、混合物を16時間加熱還流した。溶媒を減圧下留去し残渣に水(50mL)を加え、12N塩酸を0℃で加えて中和した。混合物を酢酸エチル(50mL)で抽出し、有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥後、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸エチル=2:1→1:9)で精製し、題記化合物450mgを淡黄色非結晶性物質として得た。
1H NMR (200 MHz, CDCl3) δ 1.43 (9H, s), 3.36-3.39 (4H, m), 3.62 (2H, t, J = 4.2 Hz), 3.77-3.80 (4H, m), 4.55 (1H, t, J = 3.6 Hz), 5.14 (1H, br), 6.56-6.58 (2H, m), 6.71-6.76 (1H, m), 7.11-7.17 (2H, m).
b)2−アミノ−1−フェニルアミノ−1−(3−モルホリノ−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)エタン二塩酸塩
2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−1−フェニルアミノ−1−(3−モルホリノ−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)エタン(450mg)を室温で12N塩酸(2mL)に溶かした溶液を室温で15分間撹拌した。混合物にエタノール(10mL)を加え溶媒を減圧下留去した。残渣をエタノール−ジエチルエーテルで処理し得られた沈殿を濾取し、沈殿をジエチルエーテル(5mL)で洗浄後、減圧下乾燥し題記化合物180mgを淡黄色粉体として得た。
1H NMR (200MHz, Me2SO-d6) δ 3.26-3.46 (2H, m), 3.46-3.61 (4H, m), 3.65-3.80 (4H, m), 4.98 (1H, t, J = 4.8 Hz), 6.72-6.75 (2H, m), 7.10-7.15 (2H, m), 8.64 (3H, br).
実施例152
1−ベンジル−N−フェニル−4−(3−モルホリノ−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)ピペリジン−4−アミン
a)モルホリン−4−カルボヒドラゾンアミドヨウ化水素塩
チオセミカルバジド(9.11g)をエタノール(90mL)に加えた懸濁液にヨードメタン(21.3g)を室温で滴下し、混合物を60℃で1時間加温した。反応液を室温まで冷却し析出した結晶を濾取し、結晶をエタノール(10mL)とジエチルエーテル(10mL)で洗浄後、減圧下で乾燥し、S−メチルイソチオセミカルバジドヨウ化水素塩(15.2g,収率65%)を白色結晶として得た。S−メチルイソチオセミカルバジドヨウ化水素塩(14.0g)とモルホリン(10.5g)を混合し、70℃で1時間撹拌した。反応液を室温まで冷却後、エタノール(20mL)とジエチルエーテル(20mL)を加え、固体を細かく粉砕し濾取した。得られた固体をエタノールから再結晶し、題記化合物12.1g(収率74%)を白色結晶として得た。
1H NMR (300 MHz, Me2SO-d6) δ 3.35-3.38 (4H, m), 3.61-3.64 (4H, m), 4.82 (2H, br), 7.77 (2H, br), 9.10 (1H, br).
b)1−ベンジル−N−フェニル−4−(3−モルホリノ−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)ピペリジン−4−アミン
モルホリン−4−カルボヒドラゾンアミドヨウ化水素塩(3.27g)、4−アニリノ−1−ベンジルピペリジン−4−カルボン酸(3.10g)およびHOBt(220mg)のDMF(30mL)溶液にWSC(2.3g)とDBU(1.83g)を加え、室温にて一晩攪拌した。反応液を減圧下で濃縮した後、得られた残渣に水(100mL)を加え、酢酸エチル(100mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(100mL)で洗浄し硫酸マグネシウム上で乾燥後、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣にエタノール(100mL)および酢酸(50mL)を加え、一晩加熱還流した。反応液を濃縮した後、得られた残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;酢酸エチル:メタノール=9:1)で精製し、題記化合物293mg(収率7%)を白色非結晶性物質として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.98-2.17 (2H, m), 2.17-2.29 (2H, m), 2.29-2.48 (2H, m), 2.68-2.82 (2H, m), 3.37-3.42 (4H, m), 3.51 (2H, s), 3.77-3.83 (4H, m), 6.40-6.44 (2H, m), 6.72-6.79 (1H, m), 7.07-7.15 (2H, m), 7.23-7.32 (5H, m).
実施例153
2−アミノ−1−[(4−クロロフェニル)アミノ]−1−(3−モルホリノ−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)エタン二塩酸塩
a)(2S)−2−[(4−クロロフェニル)アミノ]−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]プロピオン酸メチル
(2S)−2−アミノ−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]プロピオン酸メチル塩酸塩(5.0g)のアセトニトリル(150mL)の懸濁液にアンバーリストA−21(20g)を加え、室温で30分間撹拌した後、ろ過した。濾液を減圧下濃縮し、得られた残渣をアセトニトリル(20mL)に溶かした溶液を、4−クロロフェニルボロン酸(6.1g)、酢酸銅一水和物(0.39g)およびモレキュラーシーブス4A(20g)をジクロロメタン(150mL)に混合させた懸濁液に加え、混合物を酸素雰囲気下40℃で24時間加熱撹拌した。反応液をセライトにてろ過した後、濾液を濃縮し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸エチル=4:1)にて精製したところ、題記化合物1.1g(収率17%)を無色油状物として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.46 (9H, s), 3.54 (2H, t, J = 4.8 Hz), 3.75 (3H, s), 4.13 (1H, t, J = 5.7 Hz), 4.87 (1H, br), 6.53-6.58 (2H, m), 7.09-7.14 (2H, m).
b)(2S)−2−[(4−クロロフェニル)アミノ]−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]プロピオン酸ヒドラジド
(2S)−2−[(4−クロロフェニル)アミノ]−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]プロピオン酸メチル(1.1g)のエタノール(20mL)溶液にヒドラジン一水和物(3.4g)を加え、混合物を16時間加熱還流した。溶媒と過剰のヒドラジン一水和物を減圧下留去し、題記化合物1.0g(収率93%)を白色固体として得た。
1H NMR (300 MHz, Me2SO-d6) δ 1.37 (9H, s), 3.10-3.27 (2H, m), 3.79-3.86 (1H, m), 4.22 (2H, br), 5.80 (1H, d, J = 8.1 Hz), 6.57 (2H, d, J = 8.7 Hz), 6.83 (1H, t, J = 6.0 Hz), 7.08 (2H, d, J = 6.0 Hz), 9.25 (1H, s).
c)2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−1−[(4−クロロフェニル)アミノ]−1−(3−モルホリノ−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)エタン
(2S)−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−[(4−クロロフェニル)アミノ]プロピオン酸ヒドラジド(1.0g)と4−モルホリンカルボニトリル(1.2g)をエタノール(20mL)に溶かした溶液に、21%ナトリウムエトキシド−エタノール溶液(4.3g)を加え、混合物を16時間加熱還流した。溶媒を減圧下留去し、残渣に水(50mL)を加え、12N塩酸を0℃で加えて中和した。混合物を酢酸エチル(50mL)で抽出し、有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥後、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸エチル=2:1→1:9)で精製し、題記化合物106mg(収率8%)を淡黄色非結晶性物質として得た。
1H NMR (200 MHz, CDCl3) δ 1.42 (9H, s), 3.35-3.39 (4H, m), 3.53-3.68 (2H, m), 3.77-3.80 (4H, m), 4.51 (1H, br), 5.14 (1H, br), 5.32 (1H, br), 6.48 (2H, d, J = 8.4 Hz), 7.06 (2H, d, J = 8.4 Hz).
d)2−アミノ−1−[(4−クロロフェニル)アミノ]−1−(3−モルホリノ−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)エタン二塩酸塩
2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−1−[(4−クロロフェニル)アミノ]−1−(3−モルホリノ−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)エタン(100mg)を室温で12N塩酸(1mL)に溶かした溶液を室温で15分間撹拌した。混合物にエタノール(10mL)を加え溶媒を減圧下留去した。残渣をエタノール−ジエチルエーテルで処理し得られた沈殿を濾取し、沈殿をジエチルエーテル(5mL)で洗浄後、減圧下乾燥し題記化合物48mgを淡黄色粉体として得た。
1H NMR (200MHz, Me2SO-d6) δ 3.23-3.36 (2H, m), 3.36-3.48 (4H, m), 3.63-3.77 (4H, m), 4.88 (1H, t, J = 6.6 Hz), 6.72 (2H, d, J = 8.7 Hz), 7.14 (2H, d, J = 8.7 Hz), 8.34 (3H, br).
実施例154
2−アミノ−1−[(3,4−ジクロロフェニル)アミノ]−1−(3−モルホリノ−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)エタン二塩酸塩
a)(2S)−2−[(3,4−ジクロロフェニル)アミノ]−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]プロピオン酸メチル
(2S)−2−アミノ−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]プロピオン酸メチル塩酸塩(5.0g)のアセトニトリル(150mL)の懸濁液にアンバーリストA−21(20g)を加え、室温で30分間撹拌した後、ろ過した。濾液を減圧下濃縮し、得られた残渣をアセトニトリル(20mL)に溶かした溶液を、3,4−ジクロロフェニルボロン酸(7.5g)、酢酸銅一水和物(0.39g)およびモレキュラーシーブス4A(20g)をジクロロメタン(150mL)に混合させた懸濁液に加え、混合物を酸素雰囲気下40℃で24時間加熱撹拌した。反応液をセライトにてろ過した後、濾液を濃縮し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸エチル=4:1)にて精製したところ、題記化合物1.4g(収率20%)を無色油状物として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.45 (9H, s), 3.54 (2H, t, J = 4.8 Hz), 3.77 (3H, s), 4.07-4.16 (1H, m), 4.73 (1H, br), 4.88 (1H, br), 6.46 (1H, dd, J = 8.7, 2.7 Hz), 6.69 (1H, d, J = 2.7 Hz), 7.18 (1H, d, J = 8.7 Hz).
b)(2S)−2−[(3,4−ジクロロフェニル)アミノ]−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]プロピオン酸ヒドラジド
(2S)−2−[(3,4−ジクロロフェニル)アミノ]−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]プロピオン酸メチル(1.4g)のエタノール(20mL)溶液にヒドラジン一水和物(3.9g)を加え、混合物を16時間加熱還流した。溶媒と過剰のヒドラジン一水和物を減圧下留去し、題記化合物1.3g(収率90%)を白色固体として得た。
1H NMR (300 MHz, Me2SO-d6) δ 1.37 (9H, s), 3.10-3.28 (2H, m), 3.84-3.91 (1H, m), 4.25 (2H, br), 6.13 (1H, d, J = 8.4 Hz), 6.60 (1H, dd, J = 8.7, 2.4 Hz), 6.80 (1H, d, J = 2.4 Hz), 6.85 (1H, t, J = 5.4 Hz), 7.25 (1H, d, J = 8.7 Hz), 9.32 (1H, s).
c)2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−1−[(3,4−ジクロロフェニル)アミノ]−1−(3−モルホリノ−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)エタン
(2S)−2−[(3,4−ジクロロフェニル)アミノ]−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]プロピオン酸ヒドラジド(780mg)と4−モルホリンカルボニトリル(844mg)をエタノール(15mL)に溶かした溶液に、21%ナトリウムエトキシド−エタノール溶液(614mg)を加え、混合物を16時間加熱還流した。溶媒を減圧下留去し、残渣に水(50mL)を加え、12N塩酸を0℃で加えて中和した。混合物を酢酸エチル(50mL)で抽出し、有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥後、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸エチル=2:1→9:1)で精製し、題記化合物88mg(収率9%)を淡黄色非結晶性物質として得た。
1H NMR (200 MHz, CDCl3) δ 1.40 (9H, s), 3.36-3.40 (4H, m), 3.58 (2H, br), 3.77-3.80 (4H, m), 4.52 (1H, br), 5.15 (1H, br), 5.62 (1H, br), 6.38 (2H, dd, J = 9.0, 2.7 Hz), 6.64 (1H, d, J = 2.7 Hz), 7.09 (1H, d, J = 9.0 Hz).
d)2−アミノ−1−[(3,4−ジクロロフェニル)アミノ]−1−(3−モルホリノ−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)エタン二塩酸塩
2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−1−[(3,4−ジクロロフェニル)アミノ]−1−(3−モルホリノ−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)エタン(60mg)を室温で12N塩酸(1mL)に溶かした溶液を室温で15分間撹拌した。混合物にエタノール(10mL)を加え溶媒を減圧下留去した。残渣をエタノール−ジエチルエーテルで処理し得られた沈殿を濾取し、沈殿をジエチルエーテル(5mL)で洗浄後、減圧下乾燥し題記化合物33mgを淡黄色粉体として得た。
1H NMR (200MHz, Me2SO-d6) δ 3.18-3.33 (2H, m), 3.37-3.41 (4H, m), 3.69-3.70 (4H, m), 4.82 (1H, t, J = 6.9 Hz), 6.70 (1H, dd, J = 9.0, 2.7 Hz), 6.92 (1H, d, J = 2.7 Hz), 7.31 (1H, d, J = 9.0 Hz), 8.29 (3H, br).
実施例155
2−アミノ−1−[(3−メチルチオフェニル)アミノ]−1−(3−モルホリノ−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)エタン二塩酸塩
a)(2S)−2−[(3−メチルチオフェニル)アミノ]−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]プロピオン酸メチル
(2S)−2−アミノ−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]プロピオン酸メチル塩酸塩(5.0g)のアセトニトリル(150mL)の懸濁液にアンバーリストA−21(20g)を加え、室温で30分間撹拌した後、ろ過した。濾液を減圧下濃縮し、得られた残渣をアセトニトリル(20mL)に溶かした溶液を、3−メチルチオフェニルボロン酸(6.6g)、酢酸銅一水和物(0.39g)およびモレキュラーシーブス4A(20g)をジクロロメタン(150mL)に混合させた懸濁液に加え、混合物を酸素雰囲気下40℃で24時間加熱撹拌した。反応液をセライトにてろ過した後、濾液を濃縮し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸エチル=4:1)にて精製したところ、題記化合物4.1g(収率31%)を無色油状物として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.44 (9H, s), 2.45 (3H, s), 3.48-3.62 (2H, m), 3.76 (3H, s), 4.13-4.24 (1H, m), 4.54 (1H, br), 4.89 (1H, br), 6.39-6.43 (1H, m), 6.53 (1H, s), 6.66 (1H, d, J = 7.8 Hz), 7.09 (1H, t, J = 7.8 Hz).
b)(2S)−2−[(3−メチルチオフェニル)アミノ]−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]プロピオン酸ヒドラジド
(2S)−2−[(3−メチルチオフェニル)アミノ]−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]プロピオン酸メチル(2.1g)のエタノール(25mL)溶液にヒドラジン一水和物(6.1g)を加え、混合物を16時間加熱還流した。溶媒と過剰のヒドラジン一水和物を減圧下留去し、題記化合物1.8g(収率88%)を白色固体として得た。
1H NMR (300 MHz, Me2SO-d6) δ 1.37 (9H, s), 2.40 (3H, s), 3.11-3.31 (2H, m), 3.79-3.92 (1H, m), 4.21 (2H, br), 5.65 (1H, d, J = 7.8 Hz), 6.36 (1H, d, J = 7.2 Hz), 6.45-6.47 (2H, m), 6.83 (1H, t, J = 5.7 Hz), 6.99 (1H, t, J = 7.8 Hz), 9.26 (1H, s).
c)2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−1−[(3−メチルチオフェニル)アミノ]−1−(3−モルホリノ−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)エタン
(2S)−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−[(3−メチルチオフェニル)アミノ]プロピオン酸ヒドラジド(1.4g)と4−モルホリンカルボニトリル(1.6g)をエタノール(20mL)に溶かした溶液に、21%ナトリウムエトキシド−エタノール溶液(5.6g)を加え、混合物を16時間加熱還流した。溶媒を減圧下留去し、残渣に水(50mL)を加え、12N塩酸を0℃で加えて中和した。混合物を酢酸エチル(50mL)で抽出し、有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥後、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸エチル=2:1→1:9)で精製し、題記化合物142mg(収率8%)を淡黄色非結晶性物質として得た。
1H NMR (200 MHz, CDCl3) δ 1.42 (9H, s), 2.39 (3H, s), 3.35-3.38 (4H, m), 3.60 (2H, t, J = 6.3 Hz), 3.76-3.80 (4H, m), 4.55 (1H, t, J = 5.7 Hz), 5.16 (1H, br), 5.35 (1H, br), 6.33 (1H, d, J = 7.8 Hz), 6.47 (1H, s), 6.61 (1H, d, J = 7.8 Hz), 7.03 (1H, t, J = 7.8 Hz).
d)2−アミノ−1−[(3−メチルチオフェニル)アミノ]−1−(3−モルホリノ−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)エタン二塩酸塩
2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−1−[(3−メチルチオフェニル)アミノ]−1−(3−モルホリノ−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)エタン(86mg)を室温で12N塩酸(1mL)に溶かした溶液を室温で15分間撹拌した。混合物にエタノール(10mL)を加え溶媒を減圧下留去した。残渣をエタノール−ジエチルエーテルで処理し得られた沈殿を濾取し、沈殿をジエチルエーテル(5mL)で洗浄後、減圧下乾燥し題記化合物35mgを淡黄色粉体として得た。
1H NMR (200MHz, Me2SO-d6) δ 2.40 (3H, s), 3.23-3.36 (2H, m), 3.37-3.47 (4H, m), 3.68-3.71 (4H, m), 4.88 (1H, t, J = 6.6 Hz), 6.48-6.54 (2H, m), 6.61 (1H, s), 7.04 (1H, t, J = 7.8 Hz), 8.31 (3H, br).
実施例156
2−アミノ−1−[(4−ブロモフェニル)アミノ]−1−(3−モルホリノ−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)エタン二塩酸塩
a)(2S)−2−[(4−ブロモフェニル)アミノ]−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]プロピオン酸メチル
(2S)−2−アミノ−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]プロピオン酸メチル塩酸塩(5.0g)のアセトニトリル(150mL)の懸濁液にアンバーリストA−21(20g)を加え、室温で30分間撹拌した後、ろ過した。濾液を減圧下濃縮し、得られた残渣をアセトニトリル(20mL)に溶かした溶液を、4−ブロモフェニルボロン酸(7.9g)、酢酸銅一水和物(0.39g)およびモレキュラーシーブス4A(20g)をジクロロメタン(150mL)に混合させた懸濁液に加え、混合物を酸素雰囲気下40℃で24時間加熱撹拌した。反応液をセライトにてろ過した後、濾液を濃縮し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸エチル=4:1)にて精製したところ、題記化合物2.0g(収率27%)を無色油状物として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.44 (9H, s), 3.48-3.59 (2H, m), 3.75 (3H, s), 4.13 (1H, t, J = 6.3 Hz), 4.57 (1H, br), 4.88 (1H, br), 6.48-6.53 (2H, m), 7.22-7.27 (2H, m).
b)(2S)−2−[(4−ブロモフェニル)アミノ]−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]プロピオン酸ヒドラジド
(2S)−2−[(4−ブロモフェニル)アミノ]−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]プロピオン酸メチル(2.0g)のエタノール(20mL)溶液にヒドラジン一水和物(5.4g)を加え、混合物を16時間加熱還流した。溶媒と過剰のヒドラジン一水和物を減圧下留去し、題記化合物1.7g(収率86%)を白色固体として得た。
1H NMR (300 MHz, Me2SO-d6) δ 1.37 (9H, s), 3.10-3.30 (2H, m), 3.78-3.85 (1H, m), 4.20 (2H, br), 5.80 (1H, d, J = 8.1 Hz), 6.53 (2H, d, J = 8.7 Hz), 6.82 (1H, t, J = 5.4 Hz), 7.10 (2H, d, J = 8.7 Hz), 9.24 (1H, s).
c)2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−1−[(4−ブロモフェニル)アミノ]−1−(3−モルホリノ−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)エタン
(2S)−2−[(4−ブロモフェニル)アミノ]−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]プロピオン酸ヒドラジド(1.2g)と4−モルホリンカルボニトリル(1.3g)をエタノール(20mL)に溶かした溶液に、21%ナトリウムエトキシド−エタノール溶液(4.5g)を加え、混合物を16時間加熱還流した。溶媒を減圧下留去し、残渣に水(50mL)を加え、12N塩酸を0℃で加えて中和した。混合物を酢酸エチル(50mL)で抽出し、有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥後、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸エチル=2:1→1:9)で精製し、題記化合物155mg(収率10%)を淡黄色非結晶性物質として得た。
1H NMR (200 MHz, CDCl3) δ 1.43 (9H, s), 3.37-3.40 (4H, m), 3.55-3.66 (2H, m), 3.78-3.82 (4H, m), 4.51 (1H, br), 5.09 (1H, br), 5.30 (1H, br), 6.46 (2H, d, J = 8.7 Hz), 7.21 (2H, d, J = 8.7 Hz).
d)2−アミノ−1−[(4−ブロモフェニル)アミノ]−1−(3−モルホリノ−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)エタン二塩酸塩
2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−1−[(4−ブロモフェニル)アミノ]−1−(3−モルホリノ−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)エタン(100mg)を室温で12N塩酸(1mL)に溶かした溶液を室温で15分間撹拌した。混合物にエタノール(10mL)を加え溶媒を減圧下留去した。残渣をエタノール−ジエチルエーテルで処理し得られた沈殿を濾取し、沈殿をジエチルエーテル(5mL)で洗浄後、減圧下乾燥し題記化合物46mgを淡黄色粉体として得た。
1H NMR (200MHz, Me2SO-d6) δ 3.37-3.39 (2H, m), 3.43-3.55 (4H, m), 3.65-3.77 (4H, m), 4.92 (1H, t, J = 6.9 Hz), 6.69 (2H, d, J = 8.7 Hz), 7.26 (2H, d, J = 8.7 Hz), 8.43 (3H, br).
実施例157
2−アミノ−1−[(4−トリフルオロメチルフェニル)アミノ]−1−(3−モルホリノ−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)エタン二塩酸塩
a)(2S)−2−[(4−トリフルオロメチルフェニル)アミノ]−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]プロピオン酸メチル
(2S)−2−アミノ−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]プロピオン酸メチル塩酸塩(5.0g)のアセトニトリル(150mL)の懸濁液にアンバーリストA−21(20g)を加え、室温で30分間撹拌した後、ろ過した。濾液を減圧下濃縮し、得られた残渣をアセトニトリル(20mL)に溶かした溶液を、4−トリフルオロメチルフェニルボロン酸(7.5g)、酢酸銅一水和物(0.39g)およびモレキュラーシーブス4A(20g)をジクロロメタン(150mL)に混合させた懸濁液に加え、混合物を酸素雰囲気下40℃で24時間加熱撹拌した。反応液をセライトにてろ過した後、濾液を濃縮し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸エチル=4:1)にて精製したところ、題記化合物711g(収率5%)を無色油状物として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.44 (9H, s), 3.48-3.59 (2H, m), 3.78 (3H, s), 4.13 (1H, t, J = 6.3 Hz), 4.57 (1H, br), 4.88 (1H, br), 6.64 (2H, d, J = 8.7 Hz), 7.42 (2H, d, J = 8.7 Hz).
b)(2S)−2−[(4−トリフルオロメチルフェニル)アミノ]−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]プロピオン酸ヒドラジド
(2S)−2−[(4−トリフルオロメチルフェニル)アミノ]−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]プロピオン酸メチル(1.4g)のエタノール(20mL)溶液にヒドラジン一水和物(9.7g)を加え、混合物を16時間加熱還流した。溶媒と過剰のヒドラジン一水和物を減圧下留去し、題記化合物1.3g(収率89%)を白色固体として得た。
1H NMR (300 MHz, Me2SO-d6) δ 1.37 (9H, s), 3.13-3.30 (2H, m), 3.92-3.99 (1H, m), 4.24 (2H, br), 6.32 (2H, d, J = 8.1 Hz), 6.70 (2H, d, J = 8.7 Hz), 6.86 (1H, t, J = 5.7 Hz), 7.37 (2H, d, J = 8.7 Hz), 9.32 (1H, s).
c)2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−1−[(4−トリフルオロメチルフェニル)アミノ]−1−(3−モルホリノ−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)エタン
(2S)−2−[(4−トリフルオロメチルフェニル)アミノ]−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]プロピオン酸ヒドラジド(900mg)と4−モルホリンカルボニトリル(974mg)をエタノール(15mL)に溶かした溶液に、21%ナトリウムエトキシド−エタノール溶液(2.8g)を加え、混合物を16時間加熱還流した。溶媒を減圧下留去し、残渣に水(50mL)を加え、12N塩酸を0℃で加えて中和した。混合物を酢酸エチル(50mL)で抽出し、有機層を硫酸マグネシウム上で乾燥後、溶媒を減圧下留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸エチル=2:1→1:9)で精製し、題記化合物91mg(収率8%)を淡黄色非結晶性物質として得た。
1H NMR (200 MHz, CDCl3) δ 1.40 (9H, s), 3.37-3.40 (4H, m), 3.52-3.67 (2H, m), 3.78-3.81 (4H, m), 4.64 (1H, br), 5.09 (1H, br), 5.85 (1H, br), 6.57 (2H, d, J = 8.4 Hz), 7.32 (2H, d, J = 8.4 Hz).
d)2−アミノ−1−[(4−トリフルオロメチルフェニル)アミノ]−1−(3−モルホリノ−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)エタン二塩酸塩
2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−1−[(4−トリフルオロメチルフェニル)アミノ]−1−(3−モルホリノ−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)エタン(70mg)を室温で12N塩酸(1mL)に溶かした溶液を室温で15分間撹拌した。混合物にエタノール(10mL)を加え溶媒を減圧下留去した。残渣をエタノール−ジエチルエーテルで処理し得られた沈殿を濾取し、沈殿をジエチルエーテル(5mL)で洗浄後、減圧下乾燥し題記化合物43mgを淡黄色粉体として得た。
1H NMR (200MHz, Me2SO-d6) δ 3.24-3.37 (2H, m), 3.37-3.49 (4H, m), 3.61-3.79 (4H, m), 4.93 (1H, t, J = 6.3 Hz), 6.83 (2H, d, J = 8.7 Hz), 7.43 (2H, d, J = 8.7 Hz), 8.34 (3H, br).
実施例158
2−アミノ−1−[(3,5−ジクロロフェニル)アミノ]−1−(3−モルホリノ−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)エタン二塩酸塩
a)(2S)−2−[(3,5−ジクロロフェニル)アミノ]−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]プロピオン酸メチル
(2S)−2−アミノ−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]プロピオン酸メチル塩酸塩(5.0g)のアセトニトリル(150mL)の懸濁液にアンバーリストA−21(20g)を加え、室温で30分間撹拌した後、ろ過した。濾液を減圧下濃縮し、得られた残渣をアセトニトリル(20mL)に溶かした溶液を、3,5−ジクロロフェニルボロン酸(7.5g)、酢酸銅一水和物(0.39g)およびモレキュラーシーブス4A(20g)をジクロロメタン(150mL)に混合させた懸濁液に加え、混合物を酸素雰囲気下40℃で24時間加熱撹拌した。反応液をセライトにてろ過した後、濾液を濃縮し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸エチル=4:1)にて精製したところ、題記化合物を無色油状物(1.3g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.44 (9H, s), 3.55 (2H, m), 3.78 (3H, s), 4.11 (1H, m), 4.84 (2H, br), 6.47 (2H, s), 6.71 (1H, s).
b)(2S)−2−[(3,5−ジクロロフェニル)アミノ]−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]プロピオン酸
(2S)−2−[(3,5−ジクロロフェニル)アミノ]−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]プロピオン酸メチル(1.3g)のエタノール(20mL)溶液に1N水酸化ナトリウム水溶液(15mL)を加え、室温にて一晩攪拌した。反応液を濃縮した後、1N塩酸を加えて酸性にし、酢酸エチル(50mL)にて抽出した。有機層を飽和食塩水(50mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下に留去し、表題化合物を油状物(1.25g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.44 (9H, s), 3.61 (2H, m), 4.16 (1H, m), 5.02 (1H, br), 6.49 (2H, s), 6.73 (1H, s).
c)2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−1−[(3,5−ジクロロフェニル)アミノ]−1−(3−モルホリノ−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)エタン
(2S)−2−[(3,5−ジクロロフェニル)アミノ]−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]プロピオン酸(1.2g)、実施例152a)で得られたモルホリン−4−カルボヒドラゾンアミドヨウ化水素酸塩(1.1g)およびHOBt(230mg)のDMF(30mL)溶液にWSC(0.8g)、トリエチルアミン(0.6mL)を加え、室温にて一晩攪拌した。反応液を濃縮した後、得られた残渣に水を加え、酢酸エチル(50mL)にて抽出した。有機層を飽和NaHCO水溶液(50mL)および水(50mL)で順次洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥、溶媒を減圧下に留去した。得られた残渣にエタノール(50mL)および酢酸(10mL)を加え、一晩加熱還流した。反応液を濃縮した後、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;酢酸エチル)で精製し、題記化合物を油状物(0.5g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.39 (9H, s), 3.40 (4H, m), 3.59 (2H, m), 3.81 (4H, m), 4.53 (1H, m), 5.00 (1H, m), 6.11 (1H, br), 6.40 (2H, s), 6.62 (1H, s).
d)2−アミノ−1−[(3,5−ジクロロフェニル)アミノ]−1−(3−モルホリノ−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)エタン二塩酸塩
2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−1−[(3,5−ジクロロフェニル)アミノ]−1−(3−モルホリノ−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)エタン(0.5g)に12N塩酸(3mL)に加え、混合物を室温で15分間撹拌した。反応液にエタノール(30mL)を加え混合し、溶媒を減圧下留去した。残渣をエタノール−ジエチルエーテルで処理し、得られた沈殿を濾取し、沈殿をジエチルエーテル(20mL)で洗浄後、減圧下乾燥し題記化合物を淡黄色粉体(360mg)として得た。
1H NMR (300 MHz, Me2SO-d6) δ 3.28 (2H, m), 3.91 (4H, m), 3.69 (4H, m), 4.87 (1H, m), 6.73 (3H, m), 8.33 (3H, br).
実施例159
1−[(4−クロロフェニル)アミノ]−2−(2−フェニルエチル)アミノ−1−(3−モルホリノ−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)エタン二塩酸塩
a)2−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−(2−フェニルエチル)アミノ]−1−[(4−クロロフェニル)アミノ]−1−(3−モルホリノ−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)エタン
実施例140a)で得られた(2S)−3−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−(2−フェニルエチル)アミノ]−2−[(4−クロロフェニル)アミノ]プロピオン酸メチル(3.9g)のエタノール(50mL)溶液に、ヒドラジン一水和物(50mL)を加え、1時間加熱還流した後、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣と4−モルホリンカルボニトリル(3.2g)をエタノール(50mL)に溶かした溶液に、20%ナトリウムエトキシド−エタノール溶液(10.7mL)を加え、12時間加熱還流した。反応液を濃縮した後、得られた残渣に1N塩酸を加え中和した後、酢酸エチル(50mL)にて抽出した。得られた有機層を水洗(50mL)し、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸エチル=1:1)にて精製したところ、題記化合物を無色油状物(0.61g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.43 (9H, s), 2.75 (2H, m), 3.39 (7H, m), 3.81 (4H, m), 3.89 (1H, m), 4.53 (1H, m), 5.72 (1H, br), 6.42 (2H, d, J = 8.7 Hz), 7.04-7.27 (7H, m).
b)1−[(4−クロロフェニル)アミノ]−2−(2−フェニルエチル)アミノ−1−(3−モルホリノ−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)エタン二塩酸塩
2−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−(2−フェニルエチル)アミノ]−1−[(4−クロロフェニル)アミノ]−1−(3−モルホリノ−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)エタン(0.61g)に12N塩酸(3mL)を加え、混合物を室温で15分間撹拌した。反応液にエタノール(30mL)を加え混合し、溶媒を減圧下留去した。残渣をエタノール−ジエチルエーテルで処理し、得られた沈殿を濾取し、沈殿をジエチルエーテル(20mL)で洗浄後、減圧下乾燥し、題記化合物を淡黄色粉体(418mg)として得た。
1H NMR (300 MHz, Me2SO-d6) δ 3.00 (2H, m), 3.22 (2H, m), 3.37 (4H, m), 3.42 (2H, m), 3.68 (4H, m), 4.99 (1H, m), 6.76 (2H, d, J = 9.0 Hz), 7.10 (2H, d, J = 9.0 Hz), 7.33-7.36 (5H, m), 9.36 (2H, br).
実施例160
1−[(3−アセチルフェニル)アミノ]−2−アミノ−1−(3−モルホリノ−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)エタン二塩酸塩
a)2−[(3−アセチルフェニル)アミノ]−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]プロピオン酸メチル
2−アミノ−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]プロピオン酸メチル塩酸塩(5.0g)のアセトニトリル(150mL)の懸濁液にアンバーリストA−21(20g)を加え、室温で30分間撹拌した後、ろ過した。濾液を減圧下濃縮し、得られた残渣をアセトニトリル(20mL)に溶かした溶液を、3−アセチルフェニルボロン酸(6.4g)、酢酸銅一水和物(0.39g)およびモレキュラーシーブス4A(20g)をジクロロメタン(150mL)に混合させた懸濁液に加え、混合物を酸素雰囲気下40℃で24時間加熱撹拌した。反応液をセライトにてろ過した後、濾液を濃縮し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸エチル=4:1)にて精製したところ、題記化合物1.4g(収率11%)を無色油状物として得た。
1H NMR (300MHz, CDCl3) δ 1.43 (9H, s), 2.56 (3H, s), 3.57 (1H, dt, J= 14.4, 6.0 Hz), 3.59 (1H, dt, J= 14.4, 7.5 Hz), 3.76 (3H, s), 4.24 (1H, dt, J= 7.8, 5.4 Hz), 4.74 (1H, d, J= 6.0 Hz), 4.93 (1H, br), 6.83 (1H, ddd, J= 7.5, 2.4, 1.0 Hz), 7.21 (1H, s), 7.25 (1H, t, J= 7.8 Hz), 7.32 (1H, dt, J= 7.8, 1.5 Hz).
b)1−[(3−アセチルフェニル)アミノ]−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−1−(3−モルホリノ−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)エタン
2−[(3−アセチルフェニル)アミノ]−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]プロピオン酸メチル(1.25g)をメタノール(11mL)および1N水酸化ナトリウム水(11mL)に溶解し、室温で1時間攪拌した。反応液を濃縮してメタノールを除去後、1N塩酸(11mL)を加え、酢酸エチル(50mLおよび20mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮して、2−[(3−アセチルフェニル)アミノ]−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]プロピオン酸を淡黄色泡状粉末(1.08g、収率86%)として得た。
上記で得た2−[(3−アセチルフェニル)アミノ]−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]プロピオン酸(1.08g)、実施例152a)で得られたモルホリン−4−カルボヒドラゾンアミドヨウ化水素酸塩(1.04g)、HOBt(216mg)およびトリエチルアミン(0.580mL)をDMF(18mL)に溶解し、WSC(814mg)を加えて室温で14時間攪拌した。反応液を濃縮後、酢酸エチル(70mL)に溶解し、飽和炭酸水素ナトリウム水(50mL)、10%塩化アンモニウム水(50mL)および飽和食塩水(50mL)で順次洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮乾固して淡褐色粉末(1.24g)を得た。この粉末をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;酢酸エチル−ヘキサン=1:2→4:1)に付し、LCMSでM+H=431の分子イオンピークを示す画分を濃縮乾固して粗粉末(392mg)を得た。これをさらに塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;酢酸エチル−ヘキサン=1:9→1:1、酢酸エチルおよびメタノール−酢酸エチル=1:19→1:9)で精製し、題記化合物95mg(収率6.9%)を黄色油状物として得た。
1H NMR (300MHz, CDCl3) δ 1.42 (9H, s), 2.50 (3H, s), 3.38 (4H, t, J= 4.7 Hz), 3.64 (2H, m), 3.79 (4H, t, J= 4.8 Hz), 4.63 (1H, br), 5.14 (1H, t, J= 5.0 Hz), 5.43 (1H, br), 6.76 (1H, d, J= 7.8 Hz), 7.18 (1H, br), 7.19 (1H, t, J= 7.8 Hz), 7.27 (1H, d, J= 7.8 Hz).
c)1−[(3−アセチルフェニル)アミノ]−2−アミノ−1−(3−モルホリノ−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)エタン二塩酸塩
1−[(3−アセチルフェニル)アミノ]−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−1−(3−モルホリノ−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)エタン(95 mg)をアニソール(0.5mL)に溶解し、トリフルオロ酢酸(1.0 mL)を滴下して室温で30分間攪拌した。反応液を濃縮乾固後、エタノール(20 mL)に溶解し、1N塩酸(0.66mL)を加えて濃縮乾固した。残渣にアセトニトリルを加え、析出物を濾取し、アセトニトリルで洗浄後、乾燥して題記化合物48mgを黄色粉末として得た。
1H NMR (300MHz, Me2SO-d6) δ 2.50 (3H, s), 3.28 (2H, t, J= 6.5 Hz), 3.36 (4H, t, J= 4.5 Hz), 3.68 (4H, t, J= 4.8 Hz), 4.89 (1H, t, J= 6.6 Hz), 6.97 (1H, m), 7.24 (1H, br), 7.26-7.28 (2H, m), 8.24 (3H, br), 8.24 (2H, br).
元素分析:C16H22N6O2・2HCl・0.5H2Oとして計算値:C, 46.61; H, 6.11; N, 20.38.
実測値:C, 46.69; H, 6.33; N, 20.29.
融点:110℃ (dec.)
実施例161
2−アミノ−1−[(4−シアノフェニル)アミノ]−1−(3−モルホリノ−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)エタン二塩酸塩
a)3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−[(4−シアノフェニル)アミノ]プロピオン酸メチル
2−アミノ−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]プロピオン酸メチル塩酸塩(7.4g)のアセトニトリル(200mL)の懸濁液にアンバーリストA−21(38g)を加え、室温で30分間撹拌した後、ろ過した。得られた濾液を濃縮した後、アセトニトリル(20mL)を加え溶液とした後、この溶液を4−シアノフェニルボロン酸(10g)、酢酸銅一水和物(0.68g)およびモレキュラーシーブス4A(35g)のジクロロメタン(200mL)懸濁液に加え、酸素雰囲気下40℃で24時間加熱撹拌した。反応液をセライトにてろ過した後、濾液を濃縮し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸エチル=4:1)にて精製したところ、題記化合物を無色油状物(1.0g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.44 (9H, s), 3.55 (2H, m), 3.78 (3H, s), 4.22 (1H, m), 4.85 (1H, br), 5.26 (1H, br), 6.59 (2H, d, J = 8.4 Hz), 7.43 (2H, d, J = 8.4 Hz).
b)2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−1−[(4−シアノフェニル)アミノ]−1−(3−モルホリノ−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)エタン
3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−[(4−シアノフェニル)アミノ]プロピオン酸メチル(0.93g)をメタノール(7.9mL)および1N水酸化ナトリウム水(7.9mL)に溶解し、氷冷下で1時間攪拌した。反応液に1N塩酸(7.9mL)を加え、濃縮してメタノールを除去後、2%炭酸ナトリウム水(30mL)に溶解した。得られた水層を酢酸エチル−ヘキサン(2:1,30mL)で洗浄後、塩酸を加えてpH=3に調整し、酢酸エチル(50mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮して3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−[(4−シアノフェニル)アミノ]プロピオン酸を黄色泡状粉末(0.78g)として得た。
上記で得た3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−[(4−シアノフェニル)アミノ]プロピオン酸(0.78g)、実施例152a)で得られたモルホリン−4−カルボヒドラゾンアミドヨウ化水素酸塩(769mg)、HOBt(347mg)およびトリエチルアミン(0.430mL)をDMF(13mL)に溶解し、WSC(603mg)を加えて室温で30時間攪拌した。反応液にWSC(181mg)を加えてさらに11時間攪拌した。反応液を濃縮後、酢酸エチル(70mL)に溶解し、飽和炭酸水素ナトリウム水(50mL)、10%塩化アンモニウム水(50mL)および飽和食塩水(50mL)で順次洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮乾固して淡褐色粉末(0.93g)を得た。この粉末をシリカゲル(10g)のカラムクロマトグラフィー(溶出液;酢酸エチル−ヘキサン=1:1→4:1および酢酸エチル)に付し黄色油状物を得た。これをさらに塩基性シリカゲルのカラムクロマトグラフィー(溶出液;酢酸エチル−ヘキサン=1:1→4:1および酢酸エチル)に付し、題記化合物170mg(収率14.4%)を黄色油状物として得た。
1H NMR (300MHz, CDCl3) δ 1.40 (9H, s), 3.39 (4H, t, J= 4.8 Hz), 3.61 (1H, m), 3.64 (1H, dt, J= 14.1, 6.9 Hz), 3.81 (4H, t, J= 4.8 Hz), 4.64 (1H, q, J= 4.3 Hz), 5.02 (1H, t, J= 5.0 Hz), 6.18 (1H, br), 6.56 (2H, d, J= 8.4 Hz), 7.35 (2H, d, J= 8.7 Hz).
c)2−アミノ−1−[(4−シアノフェニル)アミノ]−1−(3−モルホリノ−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)エタン二塩酸塩
2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−1−[(4−シアノフェニル)アミノ]−1−(3−モルホリノ−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)エタン(170mg)をアニソール(0.5mL)に溶解し、トリフルオロ酢酸(1.0mL)を滴下して室温で30分間攪拌した。反応液を実施例160と同様の方法で処理して、題記化合物50mg(収率35%)を黄色粉末として得た。
1H NMR (300MHz, Me2SO-d6) δ 3.30 (2H, m), 3.37 (4H, t, J= 4.5 Hz), 3.68 (4H, t, J= 4.5 Hz), 4.91 (1H, t, J= 5.0 Hz), 4.2-5.6 (1H, br), 6.79 (2H, d, J= 8.7 Hz), 7.28 (1H, br), 7.51 (2H, d, J= 8.4 Hz), 8.32 (3H, br).
元素分析:C15H19N7O・2HCl・0.8H2Oとして計算値:C, 44.96; H, 5.69; N, 24.47.
実測値:C, 45.16; H, 5.79; N, 24.52.
融点:140℃ (dec.)
実施例162
1−[(4−クロロフェニル)アミノ]−2−メチルアミノ−1−(3−モルホリノ−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)エタン二塩酸塩
a)2−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−メチルアミノ]−1−[(4−クロロフェニル)アミノ]−1−(3−モルホリノ−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)エタン
実施例138a)で得られた(2S)−3−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−メチルアミノ]−2−[(4−クロロフェニル)アミノ]プロピオン酸メチル(1.9g)のエタノール溶液(20mL)にヒドラジン一水和物(20mL)を加え、1時間加熱還流した後、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣および4−モルホリンカルボニトリル(1.9g)のエタノール(20mL)溶液に20%ナトリウムエトキシド−エタノール溶液(6.5mL)を加え、24時間加熱還流した。反応液を濃縮した後、得られた残渣に1N塩酸を加え中和した後、酢酸エチル(50mL)にて抽出した。得られた有機層を水洗(50mL)、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下留去した。得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出液;酢酸エチル)にて精製したところ、題記化合物を無色油状物(0.2g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.43 (9H, s), 2.85 (3H, s), 3.38 (4H, m), 3.72 (1H, m), 3.79 (4H, m), 3.95 (1H, m), 4.62 (1H, m), 5.61 (1H, br), 6.42 (2H, d, J = 8.7 Hz), 7.02 (2H, d, J = 8.7 Hz).
b)1−[(4−クロロフェニル)アミノ]−2−メチルアミノ−1−(3−モルホリノ−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)エタン二塩酸塩
2−[N−(tert−ブトキシカルボニル)−N−メチルアミノ]−1−[(4−クロロフェニル)アミノ]−1−(3−モルホリノ−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)エタン(0.20g)に12N塩酸(3mL)に加え、混合物を室温で15分間撹拌した。反応液にエタノール(30mL)を加え混合し、溶媒を減圧下留去した。残渣をエタノール−ジエチルエーテルで処理し、得られた沈殿を濾取し、沈殿をジエチルエーテル(20mL)で洗浄後、減圧下乾燥し、題記化合物を淡黄色粉体(200mg)として得た。
1H NMR (300 MHz, Me2SO-d6) δ 2.60 (3H, m), 3.37 (6H, m), 3.69 (4H, m), 4.93 (1H, m), 6.75 (2H, d, J = 8.7 Hz), 7.14 (2H, d, J = 8.7 Hz), 9.10 (2H, br).
実施例163
2−アミノ−1−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1−(3−モルホリノ−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)エタン二塩酸塩
a)(2S)−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−[(4−フルオロフェニル)アミノ]プロピオン酸メチル
(2S)−2−アミノ−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]プロピオン酸メチル塩酸塩(6.0g)のアセトニトリル(150mL)の懸濁液にアンバーリストA−21(24g)を加え、室温で30分間撹拌した後、濾過した。得られた濾液を濃縮した後、アセトニトリル(20mL)を加え溶液とした後、この溶液を4−フルオロフェニルボロン酸(7.7g)、酢酸銅一水和物(0.55g)およびモレキュラーシーブス4A(31g)のジクロロメタン(200mL)懸濁液に加え、酸素雰囲気下40℃で24時間加熱撹拌した。反応液をセライトにてろ過した後、濾液を濃縮し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸エチル=4:1)にて精製したところ、題記化合物を無色油状物(2.4g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.46 (9H, s), 3.54 (2H, m), 3.75 (3H, s), 4.11 (1H, m), 4.35 (1H, br), 4.89 (1H, br), 6.59 (2H, m), 6.89 (2H, t, J = 8.7 Hz).
b)(2S)−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−[(4−フルオロフェニル)アミノ]プロピオン酸
(2S)−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−[(4−フルオロフェニル)アミノ]プロピオン酸メチル(1.3g)のエタノール(30mL)溶液に1N水酸化ナトリウム水溶液(30mL)を加え、室温にて一晩攪拌した。反応液を濃縮した後、1N塩酸を加えて酸性にし、酢酸エチル(50mL)にて抽出した。有機層を飽和食塩水(50mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下に留去し、表題化合物を結晶(2.0g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.46 (9H, s), 3.61 (2H, m), 3.98 (1H, m), 5.05 (1H, br), 6.62 (2H, m), 6.91 (2H, t, J = 8.7 Hz).
c)2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−1−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1−(3−モルホリノ−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)エタン
(2S)−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−[(4−フルオロフェニル)アミノ]プロピオン酸(2.0g)、実施例152a)で得られたモルホリン−4−カルボヒドラゾンアミドヨウ化水素酸塩(2.2g)およびHOBt(450mg)のDMF(30mL)溶液にWSC(1.5g)、トリエチルアミン(1.1mL)を加え、室温にて一晩攪拌した。反応液を濃縮した後、得られた残渣に水(50mL)を加え、酢酸エチル(50mL)にて抽出した。有機層を飽和NaHCO(50mL)水溶液、水(50mL)で順次洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥、溶媒を減圧下に留去した。得られた残渣にエタノール(100mL)および酢酸(20mL)を加え、一晩加熱還流した。反応液を濃縮した後、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;酢酸エチル)で精製し、題記化合物を油状物(0.83g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.44 (9H, s), 3.40 (4H, m), 3.63 (2H, m), 3.81 (4H, m), 4.47 (1H, m), 5.04 (1H, m), 6.54 (2H, m), 6.86 (2H, t, J = 9.3 Hz).
d)2−アミノ−1−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1−(3−モルホリノ−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)エタン二塩酸塩
2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−1−[(4−フルオロフェニル)アミノ]−1−(3−モルホリノ−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)エタン(0.83g)に12N塩酸(3mL)に加え、混合物を室温で15分間撹拌した。反応液にエタノール(30mL)を加え混合し、溶媒を減圧下留去した。残渣をエタノール−ジエチルエーテルで処理し、得られた沈殿を濾取し、沈殿をジエチルエーテル(20mL)で洗浄後、減圧下乾燥し題記化合物を淡黄色粉体(600mg)として得た。
1H NMR (300 MHz, Me2SO-d6) δ 3.30 (2H, m), 3.42 (4H, m), 3.70 (4H, m), 4.83 (1H, m), 6.73 (2H, m), 6.97 (2H, t, J = 8.7 Hz), 8.33 (3H, br).
実施例164
2−アミノ−1−[(4−メチルフェニル)アミノ]−1−(3−モルホリノ−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)エタン二塩酸塩
a)(2S)−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−[(4−メチルフェニル)プロピオン酸メチル
(2S)−2−アミノ−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]プロピオン酸メチル塩酸塩(6.0g)のアセトニトリル(150mL)の懸濁液にアンバーリストA−21(24g)を加え、室温で30分間撹拌した後、ろ過した。得られた濾液を濃縮した後、アセトニトリル(20mL)を加え溶液とした後、この溶液を4−メチルフェニルボロン酸(7.5g)、酢酸銅一水和物(0.55g)およびモレキュラーシーブス4A(31g)のジクロロメタン(200mL)懸濁液に加え、酸素雰囲気下40℃で24時間加熱撹拌した。反応液をセライトにて濾過した後、濾液を濃縮し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸エチル=4:1)にて精製したところ、題記化合物を無色油状物(4.6g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.44 (9H, s), 2.23 (3H, s), 3.54 (2H, m), 3.74 (3H, s), 4.16 (1H, m), 4.30 (1H, br), 4.89 (1H, br), 6.57 (2H, d, J = 8.4 Hz), 6.99 (2H, t, J = 8.4 Hz).
b)(2S)−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−[(4−メチルフェニル)プロピオン酸
(2S)−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−[(4−メチルフェニル)プロピオン酸メチル(4.6g)のエタノール(60mL)溶液に1N水酸化ナトリウム水溶液(60mL)を加え、室温にて一晩攪拌した。反応液を濃縮した後、1N塩酸を加えて酸性にし、酢酸エチル(60mL)にて抽出した。有機層を飽和食塩水(60mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下に留去し、題記化合物を結晶(3.5g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.44 (9H, s), 2.24 (3H, s), 3.60 (2H, m), 4.02 (1H, m), 5.08 (1H, br), 6.59 (2H, m), 7.01 (2H, m).
c)2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−1−[(4−メチルフェニル)アミノ]−1−(3−モルホリノ−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)エタン
(2S)−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−[(4−メチルフェニル)プロピオン酸(1.5g)、実施例152a)で得られたモルホリン−4−カルボヒドラゾンアミドヨウ化水素酸塩(0.84g)およびHOBt(344mg)のDMF(30mL)溶液にWSC(1.2g)、トリエチルアミン(0.9mL)を加え、室温にて一晩攪拌した。反応液を濃縮した後、得られた残渣に水(50mL)を加え、酢酸エチル(50mL)にて抽出した。有機層を飽和NaHCO水溶液(50mL)、水(50mL)で順次洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥、溶媒を減圧下に留去した。得られた残渣にエタノール(80mL)および酢酸(15mL)を加え、一晩加熱還流した。反応液を濃縮した後、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;酢酸エチル)で精製し、題記化合物を油状物(0.46g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.44 (9H, s), 2.22 (3H, s), 3.38 (4H, m), 3.62 (2H, m), 3.80 (4H, m), 4.50 (1H, m), 5.06 (1H, m), 6.49 (2H, d, J = 8.1 Hz), 6.96 (2H, d, J = 8.1 Hz).
d)2−アミノ−1−[(4−メチルフェニル)アミノ]−1−(3−モルホリノ−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)エタン二塩酸塩
2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−1−[(4−メチルフェニル)アミノ]−1−(3−モルホリノ−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)エタン(0.46g)に12N塩酸(3mL)に加え、混合物を室温で15分間撹拌した。反応液にエタノール(30mL)を加え混合し、溶媒を減圧下留去した。残渣をエタノール−ジエチルエーテルで処理し、得られた沈殿を濾取し、沈殿をジエチルエーテル(20mL)で洗浄後、減圧下乾燥し題記化合物を淡黄色粉体(30mg)として得た。
1H NMR (300 MHz, Me2SO-d6) δ 2.15 (3H, s), 3.29 (2H, m), 3.45 (4H, m), 3.70 (4H, m), 4.87 (1H, m), 6.64 (2H, d, J = 8.1 Hz), 6.93 (2H, t, J = 8.1 Hz), 8.31 (3H, br).
実施例165
2−アミノ−1−[(4−クロロ−3−フルオロフェニル)アミノ]−1−(3−モルホリノ−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)エタン二塩酸塩
a)(2S)−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−[(4−クロロ−3−フルオロフェニル)アミノ]プロピオン酸メチル
(2S)−2−アミノ−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]プロピオン酸メチル塩酸塩(5.6g)のアセトニトリル(150mL)の懸濁液にアンバーリストA−21(24g)を加え、室温で30分間撹拌した後、ろ過した。得られた濾液を濃縮した後、アセトニトリル(20mL)を加え溶液とした後、この溶液を4−クロロ−3−フルオロフェニルボロン酸(9.0g)、酢酸銅一水和物(0.52g)およびモレキュラーシーブス4A(29g)のジクロロメタン(150mL)懸濁液に加え、酸素雰囲気下40℃で24時間加熱撹拌した。反応液をセライトにて濾過した後、濾液を濃縮し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸エチル=4:1)にて精製したところ、題記化合物を無色油状物(2.2g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.44 (9H, s), 3.55 (2H, m), 3.77 (3H, s), 4.11 (1H, m), 4.79 (1H, br), 4.85 (1H, br), 6.38 (2H, m), 7.13 (1H, t, J = 8.4 Hz).
b)(2S)−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−[(4−クロロ−3−フルオロフェニル)アミノ]プロピオン酸
(2S)−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−[(4−クロロ−3−フルオロフェニル)アミノ]プロピオン酸メチル(2.2g)のエタノール(25mL)溶液に1N水酸化ナトリウム水溶液(25mL)を加え、室温にて一晩攪拌した。反応液を濃縮した後、1N塩酸を加えて酸性にし、酢酸エチル(50mL)にて抽出した。有機層を飽和食塩水(50mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下に留去し、題記化合物を結晶(1.9g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.46 (9H, s), 3.59 (2H, m), 4.09 (1H, m), 5.07 (1H, br), 6.38 (2H, m), 7.14 (1H, t, J = 8.4 Hz).
c)2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−1−[(4−クロロ−3−フルオロフェニル)アミノ]−1−(3−モルホリノ−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)エタン
(2S)−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−[(4−クロロ−3−フルオロフェニル)アミノ]プロピオン酸(1.9g)、実施例152a)で得られたモルホリン−4−カルボヒドラゾンアミドヨウ化水素酸塩(0.93g)およびHOBt(380mg)のDMF(30mL)溶液にWSC(1.3g)、トリエチルアミン(1.0mL)を加え、室温にて一晩攪拌した。反応液を濃縮した後、得られた残渣に水(50mL)を加え、酢酸エチル(50mL)にて抽出した。有機層を飽和NaHCO水溶液(50mL)および水(50mL)で順次洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥、溶媒を減圧下に留去した。得られた残渣にエタノール(100mL)および酢酸(20mL)を加え、一晩加熱還流した。反応液を濃縮した後、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;酢酸エチル)で精製し、題記化合物を油状物(0.66g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.43 (9H, s), 3.40 (4H, m), 3.62 (2H, m), 3.81 (4H, m), 4.49 (1H, m), 5.02 (1H, m), 6.33 (2H, m), 7.09 (2H, t, J = 8.4 Hz).
d)2−アミノ−1−[(4−クロロ−3−フルオロフェニル)アミノ]−1−(3−モルホリノ−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)エタン二塩酸塩
2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−1−[(4−クロロ−3−フルオロフェニル)アミノ]−1−(3−モルホリノ−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)エタン(0.66g)に12N塩酸(3mL)に加え、混合物を室温で15分間撹拌した。反応液にエタノール(30mL)を加え混合し、溶媒を減圧下留去した。残渣をエタノール−ジエチルエーテルで処理し、得られた沈殿を濾取し、沈殿をジエチルエーテル(20mL)で洗浄後、減圧下乾燥し題記化合物を淡黄色粉体(350mg)として得た。
1H NMR (300 MHz, Me2SO-d6) δ 3.28(2H, m), 3.40(4H, m), 3.69 (4H, m), 4.85(1H, m), 6.58 (1H, m), 6.70 (1H, m), 7.26 (1H, t, J = 8.8 Hz), 8.34 (3H, br).
実施例166
2−アミノ−1−[(4−クロロ−3−トリフルオロメチルフェニル)アミノ]−1−(3−モルホリノ−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)エタン二塩酸塩
a)(2S)−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−[(4−クロロ−3−トリフルオロメチルフェニル)アミノ]プロピオン酸メチル
(2S)−2−アミノ−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]プロピオン酸メチル塩酸塩(4.6g)のアセトニトリル(150mL)の懸濁液にアンバーリストA−21(24g)を加え、室温で30分間撹拌した後、濾過した。得られた濾液を濃縮した後、アセトニトリル(20mL)を加え溶液とした後、この溶液を4−クロロ−3−トリフルオロメチルフェニルボロン酸(9.5g)、酢酸銅一水和物(0.43g)およびモレキュラーシーブス4A(24g)のジクロロメタン(150mL)懸濁液に加え、酸素雰囲気下40℃で24時間加熱撹拌した。反応液をセライトにてろ過した後、濾液を濃縮し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸エチル=4:1)にて精製したところ、題記化合物を無色油状物(1.2g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.44 (9H, s), 3.58 (2H, m), 3.78 (3H, s), 4.16 (1H, m), 4.40 (1H, br), 4.86 (1H, br), 6.68 (1H, m), 6.90 (1H, m), 7.26 (1H, m).
b)(2S)−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−[(4−クロロ−3−トリフルオロメチルフェニル)アミノ]プロピオン酸
(2S)−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−[(4−クロロ−3−トリフルオロメチルフェニル)アミノ]プロピオン酸メチル(1.2g)のエタノール(15mL)溶液に1N水酸化ナトリウム水溶液(12mL)を加え、室温にて一晩攪拌した。反応液を濃縮した後、1N塩酸を加えて酸性にし、酢酸エチル(50mL)にて抽出した。有機層を飽和食塩水(50mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下に留去し、題記化合物を結晶(1.0g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.46 (9H, s), 3.62 (2H, m), 4.16 (1H, m), 5.04 (1H, br), 6.71 (1H, m), 6.92 (1H, m), 7.27 (1H, m).
c)2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−1−[(4−クロロ−3−トリフルオロメチルフェニル)アミノ]−1−(3−モルホリノ−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)エタン
(2S)−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−[(4−クロロ−3−トリフルオロメチルフェニル)アミノ]プロピオン酸(1.0g)、実施例152a)で得られたモルホリン−4−カルボヒドラゾンアミドヨウ化水素酸塩(0.43g)およびHOBt(180mg)のDMF(20mL)溶液にWSC(0.6g)、トリエチルアミン(0.4mL)を加え、室温にて一晩攪拌した。反応液を濃縮した後、得られた残渣に水(50mL)を加え、酢酸エチル(50mL)にて抽出した。有機層を飽和NaHCO水溶液(50mL)および水(50mL)で順次洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥、溶媒を減圧下に留去した。得られた残渣にエタノール(50mL)および酢酸(10mL)を加え、一晩加熱還流した。反応液を濃縮した後、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;酢酸エチル)で精製し、題記化合物を油状物(0.30g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.37 (9H, s), 3.38 (4H, m), 3.60 (2H, m), 3.79 (4H, m), 4.62 (1H, m), 5.24 (1H, m), 6.59 (1H, m), 6.87 (1H, m), 7.12 (1H, m).
d)2−アミノ−1−[(4−クロロ−3−トリフルオロメチルフェニル)アミノ]−1−(3−モルホリノ−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)エタン二塩酸塩
2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−1−[(4−クロロ−3−トリフルオロメチルフェニル)アミノ]−1−(3−モルホリノ−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)エタン(0.30g)に12N塩酸(2mL)に加え、混合物を室温で15分間撹拌した。反応液にエタノール(30mL)を加え混合し、溶媒を減圧下留去した。残渣をエタノール−ジエチルエーテルで処理し、得られた沈殿を濾取し、沈殿をジエチルエーテル(20mL)で洗浄後、減圧下乾燥し題記化合物を淡黄色粉体(240mg)として得た。
1H NMR (300 MHz, Me2SO-d6) δ 3.31(2H, m), 3.37(4H, m), 3.69 (4H, m), 4.90(1H, m), 6.97 (1H, m), 7.17 (1H, s), 7.41 (1H, d, J = 8.7 Hz), 8.34 (3H, br).
実施例167
(1S)−3−アミノ−1−[(4−クロロフェニル)アミノ]−1−(3−モルホリノ−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)プロパン
a)(2S)−2−[(4−クロロフェニル)アミノ]−4−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]ブタン酸メチル
(2S)−2−アミノ−4−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]ブタン酸メチル塩酸塩(10.05g)のアセトニトリル(300mL)の懸濁液にアンバ−リストA−21(40g)を加え、室温で30分間撹拌した後、濾過した。得られた濾液を濃縮した後、アセトニトリル(40mL)を加え溶液とした後、この溶液を4−クロロフェニルボロン酸(11.70g)、酢酸銅一水和物(0.76g)およびモレキュラーシーブス4A(40g)のジクロロメタン(300mL)懸濁液に加え、酸素雰囲気下40℃で20時間撹拌した。反応液をセライトにてろ過した後、濾液を濃縮し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸エチル=7:3)にて精製して、題記化合物9.02g(収率70%)を無色油状物質として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.44 (9H, s), 1.92-2.08 (2H, m), 3.27 (2H, q, J = 6.3 Hz), 3.72 (3H, s), 4.03-4.10 (1H, m), 4.24 (1H, br), 4.68 (1H, br), 6.52 (2H, d, J = 9.0 Hz), 7.11 (2H, d, J = 9.0 Hz).
b)(2S)−2−[(4−クロロフェニル)アミノ]−4−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]ブタン酸
(2S)−2−[(4−クロロフェニル)アミノ]−4−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]ブタン酸メチル(1.03g)をメタノール(5mL)とテトラヒドロフラン(5mL)に溶かした溶液に、2規定水酸化ナトリウム水溶液(5mL)を加え、室温で12時間撹拌した。反応液を減圧下に濃縮して得られた残渣を水(10mL)で希釈し、1規定塩酸を加えてpH=4に調整し、クロロホルム(3×10mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(10mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下に留去することにより、題記化合物781mg(収率79%)を淡黄色非結晶性物質として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.46 (9H, s), 1.99-2.05 (2H, m), 3.22 (2H, br), 4.07 (1H, br), 4.95 (1H, br), 6.55 (2H, d, J = 8.1 Hz), 6.74 (1H, br), 7.12 (2H, d, J = 8.1 Hz).
c)(1S)−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−1−[(4−クロロフェニル)アミノ]−1−(3−モルホリノ−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)プロパン
(2S)−2−[(4−クロロフェニル)アミノ]−4−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]ブタン酸(773mg)、実施例152a)で得られたモルホリン−4−カルボヒドラゾンアミドヨウ化水素塩(767mg)及び1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(432mg)のN,N−ジメチルホルムアミド(15mL)溶液に1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(541mg)を加え、室温で5時間撹拌した。反応液を酢酸エチル(80mL)で希釈し、水(50mL)−飽和食塩水(50mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に溶媒を留去した。残渣および酢酸(5mL)のエタノール(50mL)溶液を12時間加熱還流した。反応液を室温まで冷却し、減圧下に溶媒を留去した。残渣を水(30mL)で希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えてpH8に調整し、クロロホルム(3×30mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(50mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下に留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸エチル=1:2)で精製することにより、題記化合物159mg(収率15%)を淡黄色非結晶性物質として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.44 (9H, s), 1.95-2.15 (2H, m), 3.10-3.30 (2H, m), 3.38 (4H, t, J = 4.8 Hz), 3.80 (4H, t, J = 4.8 Hz), 4.52 (1H, br), 4.67 (1H, br), 5.03 (1H, br), 6.51 (2H, d, J = 8.4 Hz), 7.08 (2H, d, J = 8.4 Hz), 10.60-11.60 (1H, br).
d)(1S)−3−アミノ−1−[(4−クロロフェニル)アミノ]−1−(3−モルホリノ−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)プロパン
(1S)−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−1−[(4−クロロフェニル)アミノ]−1−(3−モルホリノ−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)プロパン(153mg)に濃塩酸(2mL)を加え、室温で30分間攪拌した。反応液をエタノール(5mL)で希釈し、溶媒を減圧下に留去した。残渣を水(5mL)で希釈し、2規定水酸化ナトリウム水溶液を加えてpH=9に調整し、10%メタノール−クロロホルム溶液(3×10mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(10mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下に留去した。溶媒を減圧下に留去した。得られた残渣をジエチルエーテル−酢酸エチルから結晶化させることにより、題記化合物55mg(収率47%)を無色結晶として得た。
1H NMR (300 MHz, Me2SO-d6) δ 2.04-2.16 (2H, m), 2.87 (2H, br), 3.25 (4H, br), 3.50-4.20 (2H, br), 3.66 (4H, br), 4.50 (1H, br), 6.00-6.40 (1H, br), 6.64 (2H, d, J = 8.7 Hz), 7.06 (2H, d, J = 8.7 Hz), 11.50-13.00 (1H, br).
実施例168
3−アミノ−1−[(4−クロロフェニル)アミノ]−1−(3−モルホリノ−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)プロパン
a)2−[(4−クロロフェニル)アミノ]−4−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]ブタン酸
実施例167a)で得られた(2S)−2−[(4−クロロフェニル)アミノ]−4−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]ブタン酸メチル(7.99g)のメタノール(100mL)溶液に28%ナトリウムメトキシド−メタノール溶液(11.25g)を加え、終夜加熱還流した。反応液を約半量まで濃縮し、テトラヒドロフラン(30mL)及び水(30mL)で希釈し、室温で1時間撹拌した。反応液を減圧下に濃縮して得られた残渣を水(50mL)で希釈し、1規定塩酸を加えてpH=4に調整し、クロロホルム(3×50mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(50mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下に留去することにより、題記化合物5.67g(収率74%)を淡黄色非結晶性物質として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.44 (9H, s), 1.92-2.08 (2H, m), 3.27 (2H, q, J = 6.3 Hz), 3.72 (3H, s), 4.03-4.11 (1H, m), 4.24 (1H, br), 4.68 (1H, br), 6.52 (2H, d, J = 9.0 Hz), 7.11 (2H, d, J = 9.0 Hz).
b)3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−1−[(4−クロロフェニル)アミノ]−1−(3−モルホリノ−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)プロパン
2−[(4−クロロフェニル)アミノ]−4−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]ブタン酸(5.66g)、実施例152a)で得られたモルホリン−4−カルボヒドラゾンアミドヨウ化水素塩(5.61g)及び1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(3.15g)のN,N−ジメチルホルムアミド(50mL)溶液に1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(3.95g)を加え、室温で5時間撹拌した。反応液を酢酸エチル(200mL)で希釈し、水(100mL)と飽和食塩水(100mL)で順次洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に溶媒を留去した。残渣および酢酸(15mL)のエタノール(150mL)溶液を12時間加熱還流した。反応液を室温まで冷却し、減圧下に溶媒を留去した。残渣を水(80mL)で希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えてpH=8に調整し、クロロホルム(3×80mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(80mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下に留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸エチル=1:2)で精製することにより、題記化合物2.03g(収率27%)を淡炭黄色非結晶性物質として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.46 (9H, s), 1.99-2.05 (2H, m), 3.22 (2H, br), 4.07 (1H, br), 4.95 (1H, br), 6.55 (2H, d, J = 8.1 Hz), 6.74 (1H, br), 7.12 (2H, d, J = 8.1 Hz).
c)3−アミノ−1−[(4−クロロフェニル)アミノ]−1−(3−モルホリノ−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)プロパン
3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−1−(4−クロロフェニル)アミノ−1−(3−モルホリノ−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)プロパン(2.03g)に濃塩酸(10mL)を加え、室温で30分間攪拌した。反応液をエタノール(50mL)で希釈し、溶媒を減圧下に留去した。残渣を水(50mL)で希釈し、2規定水酸化ナトリウム水溶液を加えてpH=9に調整し、10%メタノール−クロロホルム溶液(3×50mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(50mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下に留去した。溶媒を減圧下に留去した。得られた残渣をジエチルエーテル−酢酸エチルから結晶化させることにより、題記化合物611mg(収率39%)を無色結晶として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 2.02-2.04 (2H, m), 2.79-2.81 (2H, m), 3.23 (4H, br), 3.25-3.60 (2H, m), 3.65 (4H, br), 4.46-4.49 (1H, m), 6.21 (1H, d, J = 6.9 Hz), 6.63 (2H, d, J = 8.7 Hz), 7.05 (2H, d, J = 8.7 Hz), 7.80-9.20 (1H, br).
実施例169
3−ベンジルアミノ−1−[(4−クロロフェニル)アミノ]−1−(3−モルホリノ−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)プロパン二塩酸塩
実施例168で得られた3−アミノ−1−[(4−クロロフェニル)アミノ]−1−(3−モルホリノ−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)プロパン(101mg)およびベンズアルデヒド(38mg)を1,2−ジクロロエタン(4mL)とテトラヒドロフラン(2mL)溶液に溶かした溶液に、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(191mg)を加え、室温で2日間撹拌した。反応液を減圧下に濃縮し、残渣に炭酸水素ナトリウム水溶液(10mL)を加え、10%メタノール−クロロホルム溶液(3×10mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(10mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下に留去した。残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;酢酸エチル:メタノール=9:1)で精製し、4規定塩化水素−酢酸エチル溶液(2mL)と共に濃縮し、ジエチルエーテルから結晶化させることにより、題記化合物32mg(収率21%)を無色結晶として得た。
1H NMR (300 MHz, Me2SO-d6) δ 2.15-2.30 (2H, m), 2.90-3.15 (2H, m), 3.30 (4H, br), 3.50-4.00 (3H, br), 3.67 (4H, br), 4.14 (2H, br), 4.57 (1H, br), 6.67 (2H, d, J = 9.0 Hz), 7.09 (2H, d, J = 9.0 Hz), 7.41-7.51 (5H, m), 9.00-9.30 (2H, br).
実施例170
3−N,N−ジベンジルアミノ−1−[(4−クロロフェニル)アミノ]−1−(3−モルホリノ−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)プロパン
二塩酸塩
実施例168で得られた3−アミノ−1−[(4−クロロフェニル)アミノ]−1−(3−モルホリノ−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)プロパン(101mg)およびベンズアルデヒド(38mg)を1,2−ジクロロエタン(4mL)とテトラヒドロフラン(2mL)溶液に溶かした溶液に、トリアセトキシ水素化ホウ素ナトリウム(191mg)を加え、室温で2日間撹拌した。反応液を減圧下に濃縮し、残渣に炭酸水素ナトリウム水溶液を加え、10%メタノール−クロロホルム溶液(3×10mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(10mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下に留去した。残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;酢酸エチル:メタノール=9:1)で精製し、4規定塩化水素−酢酸エチル溶液(2mL)と共に濃縮し、ジエチルエーテルから結晶化させることにより、題記化合物27mg(収率15%)を無色結晶として得た。
1H NMR (300 MHz, Me2SO-d6) δ 2.28-2.40 (2H, m), 2.90-3.20 (2H, m), 3.24 (4H, br), 3.60-4.00 (2H, br), 3.68 (4H, br), 4.31 (4H, s), 4.43 (2H, br), 6.61 (2H, d, J = 9.0 Hz), 7.08 (2H, d, J = 9.0 Hz), 7.40-7.55 (10H, m), 10.00-11.30 (1H, br).
実施例171
1−[(4−クロロフェニル)アミノ]−3−メチルアミノ−1−(3−モルホリノ−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)プロパン二塩酸塩
実施例168で得られた3−アミノ−1−[(4−クロロフェニル)アミノ]−1−(3−モルホリノ−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)プロパン(105mg)およびギ酸−酢酸無水物(59mg)のテトラヒドロフラン(5mL)溶液を室温で15時間撹拌した。反応液を減圧下に濃縮し、残渣をテトラヒドロフラン(3mL)で希釈した後、2Mボラン−ジメチルスルフィド混合物テトラヒドロフラン溶液(0.5mL)を加え、2時間加熱還流した。この反応液に10%塩化水素−メタノール溶液(2mL)を加え、更に1時間加熱還流した。反応液を減圧下に濃縮し、残渣に炭酸水素ナトリウム水溶液(10mL)を加え、10%メタノール−クロロホルム溶液(3×10mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(10mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下に留去した。残渣を塩基性シリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;酢酸エチル:メタノール=93:7)で精製し、10%塩化水素−メタノール溶液(2mL)と共に濃縮し、ジエチルエーテルから結晶化させることにより、題記化合物7mg(収率5%)を無色結晶として得た。
1H NMR (300 MHz, Me2SO-d6) δ 2.14-2.27 (2H, m), 2.53 (3H, s), 2.90-3.10 (2H, br), 3.34 (4H, br), 3.68 (4H, br), 3.70-4.40 (3H, br), 4.58 (1H, t, J = 6.0 Hz), 6.67 (2H, d, J = 9.0 Hz), 7.09 (2H, d, J = 9.0 Hz), 8.78 (2H, br).
実施例172
2−アミノ−1−[(4−クロロ−3−メトキシフェニル)アミノ]−1−(3−モルホリノ−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)エタン二塩酸塩
a)(2S)−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−[(4−クロロ−3−メトキシフェニル)アミノ]プロピオン酸メチル
(2S)−2−アミノ−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]プロピオン酸メチル塩酸塩(5.6g)のアセトニトリル(150mL)の懸濁液にアンバーリストA−21(24g)を加え、室温で30分間撹拌した後、濾過した。得られた濾液を濃縮した後、アセトニトリル(20mL)を加え溶液とした後、この溶液を4−クロロ−3−メトキシフェニルボロン酸(9.6g)、酢酸銅一水和物(0.52g)およびモレキュラーシーブス4A(29g)のジクロロメタン(150mL)懸濁液に加え、酸素雰囲気下40℃で24時間加熱撹拌した。反応液をセライトにて濾過した後、濾液を濃縮し、得られた残渣をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸エチル=4:1)にて精製したところ、題記化合物を無色油状物(3.7g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.44 (9H, s), 3.57 (2H, m), 3.77 (3H, s), 3.85 (3H, s), 4.16 (1H, m), 4.59 (1H, br), 4.88 (1H, br), 6.15 (1H, m), 6.27 (1H, s), 7.12 (1H, d, J = 8.4 Hz).
b)(2S)−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−[(4−クロロ−3−メトキシフェニル)アミノ]プロピオン酸
(2S)−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−[(4−クロロ−3−メトキシフェニル)アミノ]プロピオン酸メチル(3.7g)のエタノール(45mL)溶液に1N水酸化ナトリウム水溶液(40mL)を加え、室温にて一晩攪拌した。反応液を濃縮した後、1N塩酸を加えて酸性にし、酢酸エチル(50mL)にて抽出した。有機層を飽和食塩水(50mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下に留去し、題記化合物を結晶(3.3g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.44 (9H, s), 3.60 (2H, m), 3.85 (3H, s), 4.09 (1H, m), 5.04 (1H, br), 6.16 (1H, m), 6.28 (1H, s), 7.15 (1H, d, J = 8.7 Hz).
c)2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−1−[(4−クロロ−3−メトキシフェニル)アミノ]−1−(3−モルホリノ−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)エタン
(2S)−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−[(4−クロロ−3−メトキシフェニル)アミノ]プロピオン酸(3.3g)、実施例152a)で得られたモルホリン−4−カルボヒドラゾンアミドヨウ化水素酸塩(3.1g)およびHOBt(650mg)のDMF(50mL)溶液にWSC(2.2g)、トリエチルアミン(1.6mL)を加え、室温にて一晩攪拌した。反応液を濃縮した後、得られた残渣に水を加え、酢酸エチル(50mL)にて抽出した。有機層を飽和NaHCO水溶液(50mL)、水(50mL)で順次洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥、溶媒を減圧下に留去した。得られた残渣にエタノール(100mL)および酢酸(20mL)を加え、一晩加熱還流した。反応液を濃縮した後、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;酢酸エチル)で精製し、題記化合物を油状物(0.23g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.41 (9H, s), 3.37 (4H, m), 3.65 (2H, m), 3.79 (7H, m), 4.57 (1H, m), 5.33 (1H, m), 6.10 (1H, m), 6.23 (1H, s), 7.04 (1H, d, J = 8.4 Hz).
d)2−アミノ−1−[(4−クロロ−3−メトキシフェニル)アミノ]−1−(3−モルホリノ−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)エタン二塩酸塩
2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−1−[(4−クロロ−3−メトキシフェニル)アミノ]−1−(3−モルホリノ−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)エタン(0.23g)に12N塩酸(2mL)に加え、混合物を室温で15分間撹拌した。反応液にエタノール(30mL)を加え混合し、溶媒を減圧下留去した。残渣をエタノール−ジエチルエーテルで処理し、得られた沈殿を濾取し、沈殿をジエチルエーテル(20mL)で洗浄後、減圧下乾燥し題記化合物を淡黄色粉体(170mg)として得た。
1H NMR (300 MHz, Me2SO-d6) δ 3.29 (2H, m), 3.42 (4H, m), 3.70 (4H, m), 3.77 (3H, s), 4.91 (1H, m), 6.30 (1H, m), 6.55 (1H, s), 7.10 (1H, d, J = 8.7 Hz), 8.36 (3H, br).
実施例173
(1RS,2RS)−2−アミノ−1−[(4−クロロフェニル)アミノ]−1−(3−モルホリノ−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)プロパン二塩酸塩
a)(2RS,3RS)−2−アミノ−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]ブタン酸メチル
(2RS,3RS)−2,3−ジアミノブタン酸メチル2塩酸塩(4.20g)のメタノール(90mL)溶液を−78℃に冷却し、トリエチルアミン(13.0mL)を滴下し、次いで二炭酸−ジ−tert−ブチル(4.21mL)のメタノール(10mL)溶液を15分かけて滴下した。反応液を2時間かけて室温まで昇温し、さらに室温で1時間攪拌した。反応液を濃縮し、酢酸エチル(150mL)で希釈後、5%炭酸ナトリウム水(50mL)および飽和食塩水(50mL)で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;酢酸エチル−ヘキサン=2:1→4:1、および酢酸エチル)に付し、酢酸エチル−ヘキサン(4:1)で溶出される画分を濃縮して、題記化合物0.94g(収率22%)を淡黄色油状物として得た。
1H NMR (200MHz, CDCl3) δ 1.22 (3H, d, J= 6.9 Hz), 1.42 (9H, s), 3.58 (1H, d, J= 3.3 Hz), 3.75 (3H, s), 4.13 (1H, m), 4.98 (1H, d, J= 8.7 Hz).
b)(2RS,3RS)−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−[(4−クロロフェニル)アミノ]ブタン酸メチル
4−クロロフェニルボロン酸(1.33g)、酢酸銅1水和物(80.9mgおよび粉末モレキュラーシーブス4A(3.04g)をジクロロメタン(28mL)に懸濁し、室温で5分攪拌後、(2RS,3RS)−2−アミノ−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]ブタン酸メチル(0.94g)のジクロロメタン(4mL)溶液を加えて、酸素雰囲気下40℃で60時間攪拌した。反応液に酢酸エチル(30mL)を加えて希釈し、セライトで濾過し、残渣を酢酸エチル(10mL)で洗浄した。濾液および洗浄液を合わせて2%炭酸ナトリウム水(25mL)および飽和食塩水(25mL)で順次洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮して黄色油状物を得た。これを塩基性シリカゲルのカラムクロマトグラフィー(溶出液;酢酸エチル−ヘキサン=5:95→15:85)に付し、酢酸エチル−ヘキサン(5:95→10:90)で溶出される画分を濃縮して淡黄色油状物を得た。これをシリカゲルのカラムクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサンついで酢酸エチル−ヘキサン=5:95→15:85)に付し、題記化合物430mg(収率31%)を無色油状物として得た。
1H NMR (300MHz, CDCl3) δ 1.19 (3H, d, J= 6.9 Hz), 1.45 (9H, s), 3.76 (3H, s), 3.99 (1H, d, J= 4.8 Hz), 4.18 (1H, m), 4.67 (1H, brd, J= 9.0 Hz), 6.61 (2H, dt, J= 9.0, 2.9 Hz), 7.11 (2H, dt, J= 9.3, 2.7 Hz).
c)(1RS,2RS)−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−1−[(4−クロロフェニル)アミノ]−1−(3−モルホリノ−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)プロパン
(2RS,3RS)−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−[(4−クロロフェニル)アミノ]ブタン酸メチル(430mg)をメタノール(5mL)およびTHF(4mL)に溶解し、1N水酸化ナトリウム水(5.0mL)を加えて室温で40分間攪拌した。反応液に1N塩酸(5.0mL)を加え、濃縮して溶媒を除去後、pH=3に調整し、酢酸エチル(50mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(50mL)で洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮して無色油状物(0.40g)を得た。この無色油状物(0.40g)、実施例152a)で得られたモルホリン−4−カルボヒドラゾンアミドヨウ化水素酸塩(408mg)、HOBt(169mg)およびトリエチルアミン(0.226mL)をDMF(8mL)に溶解し、WSC(367mg)を加えて室温で2時間攪拌した。反応液にWSC(181mg)を加えてさらに11時間攪拌した。反応液を濃縮後、酢酸エチル(60mL)に溶解し、2%炭酸ナトリウム水(50mL)、10%塩化アンモニウム水(50mL)および飽和食塩水(50mL)で順次洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮乾固して黄色泡状粉末(0.53g)を得た。この粉末をトルエン(8mL)および酢酸(2mL)に溶解し、カンファ−10−スルホン酸(29mg)を加えて80℃で9時間攪拌した。反応液を酢酸エチル(40mL)で希釈し、水(40mL)、飽和炭酸水素ナトリウム水(40mL)、および飽和食塩水(40mL)で順次洗浄した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮乾固して黄色油状物(0.53g)を得た。これをシリカゲルのカラムクロマトグラフィー(溶出液;酢酸エチル−ヘキサン=1:2→4:1および酢酸エチル)に付し、酢酸エチル−ヘキサン(2:1→4:1)の画分を濃縮乾固して題記化合物164 mg(収率25%)を黄色油状物として得た。
1H NMR (300MHz, CDCl3) δ 1.18 (3H, brd, J= 6.9 Hz), 1.43 (9H, s), 3.43 (4H, brs), 3.80 (4H, brt, J= 4.8 Hz), 4.11 (1H, m), 4.43 (1H, m), 5.10 (1H, br), 6.55 (2H, brd, J= 9.0 Hz), 7.05 (2H, d, J= 8.7 Hz).
d)(1RS,2RS)−2−アミノ−1−[(4−クロロフェニル)アミノ]−1−(3−モルホリノ−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)プロパン二塩酸塩
(1RS,2RS)−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−1−[(4−クロロフェニル)アミノ]−1−(3−モルホリノ−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)プロパン(170mg)をアニソール(0.5mL)に溶解し、トリフルオロ酢酸(1.0mL)を滴下して室温で30分間攪拌した。反応液を実施例160d)と同様に処理して題記化合物100mg(収率78%)を灰白色粉末として得た。
1H NMR (300MHz, Me2SO-d6) δ 1.13 (3H, d, J= 6.3 Hz), 3.33 (4H, t, J= 4.8 Hz), 3.67 (4H, t, J= 4.8 Hz), 3.64 (1H, m), 4.51 (1H, d, J= 8.4 Hz), 6.75 (2H, d, J= 8.7 Hz), 7.13 (2H, d, J= 8.7 Hz), 8.24 (3H, br).
実施例174
(1RS,2SR)−2−アミノ−1−[(4−クロロフェニル)アミノ]−1−(3−モルホリノ−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)プロパン二塩酸塩
a)(2RS,3SR)−2−アミノ−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]ブタン酸メチル
(2RS,3SR)−2,3−ジアミノブタン酸メチル2塩酸塩(5.41g)から実施例173a)と同様の方法で、題記化合物0.48g(収率11%)を淡黄色油状物として得た。
1H NMR (200MHz, CDCl3) δ 1.06 (3H, d, J= 6.9 Hz), 1.45 (9H, s), 3.71 (1H, d, J= 3.6 Hz), 3.75 (3H, s), 4.11 (1H, m), 5.07 (1H, d, J= 8.4 Hz).
b)(2RS,3SR)−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−[(4−クロロフェニル)アミノ]ブタン酸メチル
(2RS,3SR)−2−アミノ−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]ブタン酸メチル(0.48g)から実施例173b)と同様の方法で、題記化合物197mg(収率28%)を白色固形物として得た。
1H NMR (300MHz, CDCl3) δ 1.14 (3H, d, J= 6.9 Hz), 1.47 (9H, s), 3.74 (3H, s), 4.21 (1H, m), 4.29 (1H, d, J= 3.0 Hz), 4.77 (1H, d, J= 9.0 Hz), 6.62 (2H, d, J= 9.0, 2.9 Hz), 7.11 (2H, dt, J= 9.0, 2.7 Hz).
c)(1RS,2SR)−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−1−[(4−クロロフェニル)アミノ]−1−(3−モルホリノ−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)プロパン
(2RS,3SR)−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−[(4−クロロフェニル)アミノ]ブタン酸メチル(194mg)から実施例173c)と同様の方法で、題記化合物29mg(収率11%)を無色油状物として得た。
1H NMR (300MHz, CDCl3) δ 1.26 (3H, d, J= 7.0 Hz), 1.44 (9H, s), 3.45 (4H, br), 3.80 (4H, brt, J= 4.7 Hz), 4.15 (1H, m), 4.55 (1H, m), 4.97 (1H, m), 6.55 (2H, brd, J= 7.8 Hz), 7.04 (2H, d, J= 8.1 Hz).
d)(1RS,2SR)−2−アミノ−1−[(4−クロロフェニル)アミノ]−1−(3−モルホリノ−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)プロパン二塩酸塩
(1RS,2SR)−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−1−[(4−クロロフェニル)アミノ]−1−(3−モルホリノ−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)プロパン(28mg)をアニソール(0.4mL)に溶解し、トリフルオロ酢酸(0.8mL)を滴下して室温で30分間攪拌した。反応液を実施例160d)と同様に処理して題記化合物20mg(収率77%)を灰白色粉末として得た。
1H NMR (300MHz, Me2SO-d6) δ 1.25 (3H, d, J= 6.6 Hz), 3.29 (4H, brt, J= 4.7 Hz), 3.63 (1H, m), 3.68 (4H, brt, J= 4.7 Hz), 4.64 (1H, brd, J= 5.0 Hz), 6.20 (1H, br), 6.75 (2H, d, J= 9.0 Hz), 7.12 (2H, d, J= 8.7 Hz), 8.02 (3H, br).
実施例175
2−アミノ−1−[(4−クロロ−3−メチルチオフェニル)アミノ]−1−(3−モルホリノ−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)エタン二塩酸塩
a)3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−[(4−クロロ−3−メチルチオフェニル)アミノ]プロピオン酸メチル
2−アミノ−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]プロピオン酸メチル(2.84g)、4−クロロ−3−メチルチオフェニルボロン酸(5.26g)、酢酸銅(II)水和物(0.26g)およびモレキュラーシーブス4A(13g)をジクロロメタン(130mL)に混合させ、酸素雰囲気下、40℃で18時間攪拌した。反応混合物に酢酸エチル(300mL)を加え、セライトでろ過した。ろ液を5%アンモニア水(150mL)次いで飽和食塩水(100mL)で洗浄し、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下に留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸エチル=4:1)で精製し、題記化合物1.06g(収率22%)を淡黄色油状物として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.44 (9H, s), 2.44 (3H, s), 3.46-3.61 (2H, m), 3.76 (3H, s), 4.10-4.18 (1H, m), 4.60 (1H, br), 4.86 (1H, br), 6.33 (1H, dd, J = 8.7, 2.4 Hz), 6.43 (1H, d, J = 2.4 Hz), 7.11 (1H, d, J = 8.7 Hz).
b)2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−1−[(4−クロロ−3−メチルチオフェニル)アミノ]−1−(3−モルホリノ−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)エタン
3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−[(4−クロロ−3−メチルチオフェニル)アミノ]プロピオン酸メチル(1.05g)をメタノール(4mL)とテトラヒドロフラン(4mL)に溶かした溶液に、2規定水酸化ナトリウム水溶液(4mL)を加え、室温で3時間撹拌した。反応液を減圧下に濃縮して得られた残渣を水(10mL)で希釈し、1規定塩酸を加えてpH=4に調整し、酢酸エチル(3×10mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(10mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下に留去した。得られた残渣、実施例152a)で得られたモルホリン−4−カルボヒドラゾンアミドヨウ化水素塩(925mg)、トリエチルアミン(344mg)及び1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(153mg)のN,N−ジメチルホルムアミド(15mL)溶液に1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(652mg)を加え、室温で1時間撹拌した。反応液を酢酸エチル(50mL)で希釈し、水(30mL)および飽和食塩水(30mL)で順次洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に溶媒を留去した。残渣を酢酸(5mL)とエタノール(45mL)に溶かした溶液を18時間加熱還流した。反応液を室温まで冷却し、減圧下に溶媒を留去した。残渣を水(20mL)で希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えてpH=8に調整し、クロロホルム(3×20mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(100mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下に留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸エチル=1:2)で精製することにより、題記化合物222mg(収率17%)を無色非結晶性物質として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.43 (9H, s), 2.36 (3H, s), 3.37-3.40 (4H, m), 3.55-3.68 (2H, m), 3.79-3.82 (4H, m), 4.52 (1H, br s), 5.04 (1H, br s), 5.33 (1H, br s), 6.27 (1H, dd, J = 8.7, 2.4 Hz), 6.38 (1H, d, J = 2.4 Hz), 7.06 (1H, d, J = 8.7 Hz), 10.20-11.20 (1H, br).
c)2−アミノ−1−[(4−クロロ−3−メチルチオフェニル)アミノ]−1−(3−モルホリノ−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)エタン二塩酸塩
2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−1−[(4−クロロ−3−メチルチオフェニル)アミノ]−1−(3−モルホリノ−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)エタン(220mg)に濃塩酸(2mL)を加え、室温で30分間攪拌した。反応液をエタノール(5mL)で希釈し、溶媒を減圧下に留去した。残渣を再びエタノール(5mL)で希釈し、溶媒を減圧下に留去した。得られた残渣にジエチルエーテル(5mL)を加えて、析出物を濾取し、減圧下に乾燥することにより、題記化合物190mg(収率91%)を白色粉末として得た。
1H NMR (300 MHz, Me2SO-d6) δ 2.41 (3H, s), 3.22-3.26 (2H, m), 3.31-3.34 (4H, m), 3.66-3.69 (4H, m), 4.00-4.70 (3H, br), 4.75-4.80 (1H, m), 6.50 (1H, dd, J = 8.4, 2.7 Hz), 6.63 (1H, d, J = 2,7 Hz), 7.13 (1H, d, J = 8.4 Hz), 8.16 (3H, br).
実施例176
(1R)−2−アミノ−1−[(4−ブロモフェニル)アミノ]−1−(3−モルホリノ−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)エタン二塩酸塩
a)(1R)−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−1−[(4−ブロモフェニル)アミノ]−1−(3−モルホリノ−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)エタン
実施例142b)で得られた(2R)−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−[(4−ブロモフェニル)アミノ]プロピオン酸(1.04g)、実施例152a)で得られたモルホリン−4−カルボヒドラゾンアミドヨウ化水素塩(947mg)、トリエチルアミン(352mg)及び1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(222mg)のN,N−ジメチルホルムアミド(20mL)溶液に1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(667mg)を加え、室温で1時間撹拌した。反応液を10%エタノール−酢酸エチル溶液(50mL)で希釈し、水(30mL)−飽和食塩水(30mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に溶媒を留去した。残渣および酢酸(8mL)のエタノール(32mL)溶液を12時間加熱還流した。反応液を室温まで冷却し、減圧下に溶媒を留去した。残渣を水(20mL)で希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えてpH=8に調整し、クロロホルム(3×20mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(20mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下に留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸エチル=1:2)で精製することにより、題記化合物297mg(収率22%)を無色非結晶性物質として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.44 (9H, s), 3.37-3.40 (4H, m), 3.60-3.65 (2H, m), 3.79-3.82 (4H, m), 4.48 (1H, br), 4.99 (1H, br), 5.34 (1H, br), 6.44 (2H, d, J = 8.7 Hz), 7.21(2H, d, J = 8.7 Hz), 9.60-10.60 (1H, br).
b)(1R)−2−アミノ−1−[(4−ブロモフェニル)アミノ]−1−(3−モルホリノ−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)エタン二塩酸塩
(1R)−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−1−[(4−ブロモフェニル)アミノ]−1−(3−モルホリノ−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)エタン(295mg)に濃塩酸(3mL)を加え、室温で30分間攪拌した。反応液をエタノール(5mL)で希釈し、溶媒を減圧下に留去した。残渣を再びエタノール(5mL)で希釈し、溶媒を減圧下に留去した。得られた残渣にジエチルエーテル(5mL)を加えて、析出物を濾取し、減圧下に乾燥することにより、題記化合物248mg(収率89%)を白色粉末として得た。
1H NMR (300 MHz, Me2SO-d6) δ 3.15-3.28 (2H, m), 3.30-3.38 (4H, m), 3.66-3.70 (4H, m), 4.65-4.80 (1H, m), 6.65-6.80 (2H, br), 6.67 (2H, d, J = 9.0 Hz), 7.15-7.30 (2H,br), 7.25 (2H, d, J = 9.0 Hz), 8.05-8.25 (2H, br).
実施例177
(1R)−2−アミノ−1−[(4−クロロフェニル)アミノ]−1−(3−モルホリノ−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)エタン二塩酸塩
a)(1R)−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−1−[(4−クロロフェニル)アミノ]−1−(3−モルホリノ−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)エタン
実施例141b)で得られた(2R)−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−[(4−クロロフェニル)アミノ]プロピオン酸(315mg)、実施例152a)で得られたモルホリン−4−カルボヒドラゾンアミドヨウ化水素塩(327mg)、トリエチルアミン(121mg)及び1−ヒドロキシベンゾトリアゾール水和物(68mg)のN,N−ジメチルホルムアミド(5mL)溶液に1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩(230mg)を加え、室温で1時間撹拌した。反応液を10%エタノール−酢酸エチル溶液(50mL)で希釈し、水(30mL)−飽和食塩水(30mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、減圧下に溶媒を留去した。残渣および酢酸(8mL)のエタノール(32mL)溶液を12時間加熱還流した。反応液を室温まで冷却し、減圧下に溶媒を留去した。残渣を水(20mL)で希釈し、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を加えてpH=8に調整し、クロロホルム(3×20mL)で抽出した。有機層を飽和食塩水(20mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下に留去した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸エチル=1:2)で精製することにより、題記化合物132mg(収率31%)を無色非結晶性物質として得た。
1H NMR (200 MHz, CDCl3) δ 1.42 (9H, s), 3.35-3.40 (4H, m), 3.53-3.68 (2H, m), 3.77-3.80 (4H, m), 4.51 (1H, br), 5.15 (1H, br), 5.33 (1H, br), 6.48 (2H, d, J = 8.4 Hz), 7.05 (2H, d, J = 8.4 Hz).
b)(1R)−2−アミノ−1−[(4−クロロフェニル)アミノ]−1−(3−モルホリノ−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)エタン二塩酸塩
(1R)−2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−1−[(4−クロロフェニル)アミノ]−1−(3−モルホリノ−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)エタン(132mg)に濃塩酸(2mL)を加え、室温で30分間攪拌した。反応液をエタノール(5mL)で希釈し、溶媒を減圧下に留去した。残渣を再びエタノール(5mL)で希釈し、溶媒を減圧下に留去した。得られた残渣にジエチルエーテル(5mL)を加えて、析出物を濾取し、減圧下に乾燥することにより、題記化合物93mgを白色粉末として得た。
1H NMR (200MHz, Me2SO-d6) δ 3.23-3.37 (2H, m), 3.36-3.48 (4H, m), 3.63-3.77 (4H, m), 4.88 (1H, t, J = 6.6 Hz), 6.72 (2H, d, J = 8.7 Hz), 7.12 (2H, d, J = 8.7 Hz), 8.35 (3H, br).
実施例178
2−アミノ−1−[(3−ベンジルチオ−4−クロロフェニル)アミノ]−1−(3−モルホリノ−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)エタン二塩酸塩
a)2−(ベンジルチオ)−4−ブロモ−1−クロロベンゼン
水素化ナトリウム(4.40g)のDMF(150mL)溶液を0℃に冷却し、攪拌しながらベンジルメルカプタン(10.7mL)のDMF(20mL)溶液を30分かけて滴下し、さらに1時間攪拌した。次いで4−ブロモ−1−クロロ−2−フルオロベンゼン(20.0g)のDMF(20mL)溶液を1時間かけて滴下した後、反応液を室温で14時間攪拌した。反応液を濃縮し、酢酸エチル(50mL)およびヘキサン(150mL)で希釈後、2%炭酸ナトリウム水(50mL)および飽和食塩水(50mL)で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮した。残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン)で精製し、題記化合物21.3g(収率74%)を白色固形物として得た。
1H NMR (300MHz, CDCl3) δ 4.14 (2H, s), 7.20 (1H, s), 7.21 (1H, s), 7.26-7.33 (2H, m), 7.33-7.36 (4H, m).
b)[3−(ベンジルチオ)−4−クロロフェニル]ボロン酸
2−(ベンジルチオ)−4−ブロモ−1−クロロベンゼン(21.3g)をTHF(400mL)に溶解し、ホウ酸トリイソプロピル(17.5mL)を加えて−78℃に冷却した。この溶液に攪拌しながらn−ブチルリチウム(1.6Mヘキサン溶液、46.7mL)を1時間かけて滴下した後、4時間かけて室温まで昇温した。室温でさらに10時間攪拌後、6N塩酸(56.6mL)を加えて、室温で4時間攪拌した。反応液を濃縮後、酢酸エチル(150mL)およびヘキサン(50mL)を加えて希釈し、水(100mL)で3回および飽和食塩水(100mL)で順次洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮して白色固形物を得た。これをヘキサン中で粉砕して濾取し、題記化合物14.3g(収率75.9%)を白色粉末として得た。
1H NMR (300MHz, CDCl3) δ 4.25 (2H, s), 7.20-7.32 (3H, m), 7.36-7.40 (2H, brd, J= 8.0 Hz), 7.25 (1H, d, J= 8.0 Hz), 7.82 (1H, dd, J= 8.1, 1.5 Hz), 8.00 (1H, d, J= 1.2 Hz).
c)3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−[(3−ベンジルチオ−4−クロロフェニル)アミノ]プロピオン酸メチル
[3−(ベンジルチオ)−4−クロロフェニル]ボロン酸(14.3g)、酢酸第二銅一水和物(514mg)および粉末モレキュラーシーブス4A(19.3g)をジクロロメタン(170mL)に懸濁し、室温で攪拌しながら2−アミノ−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]プロピオン酸メチル(5.62g)のジクロロメタン(19mL)溶液を加えて、酸素雰囲気下40℃で59時間攪拌した。反応液をセライトを通してろ過し、残った固体を酢酸エチル(10mL)で洗浄した。濾液および洗浄液を合わせ、濃縮してジクロロメタンを除去後、酢酸エチル(150mL)およびヘキサン(50mL)を加えて希釈し、2%炭酸ナトリウム水(50mL、2%炭酸水素ナトリウム水(50mL)および飽和食塩水(50mL)で順次洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮して褐色油状物を得た。得られた油状物をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸エチル=9:1)にて精製したところ、題記化合物2.2gを無色油状物として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.44 (9H, s), 3.41 (1H, m), 3.50 (1H, m), 3.75 (3H, s), 4.10 (1H, m), 4.12 (2H, m), 4.52 (1H, br), 4.79 (1H, br), 6.39 (1H, m), 6.50 (1H, s), 7.13 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.26-7.39 (5H, m).
d)2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−1−(3−ベンジルチオ−4−クロロフェニル)アミノ−1−(3−モルホリノ−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)エタン
3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−[(3−ベンジルチオ−4−クロロフェニル)アミノ]プロピオン酸メチル(2.2g)のエタノール(10mL)溶液に1N水酸化ナトリウム水溶液(10mL)を加え、室温にて一晩攪拌した。反応液を濃縮した後、1N塩酸を加えて酸性にし、酢酸エチル(50mL)にて抽出した。有機層を飽和食塩水(50mL)で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下に留去した。得られた結晶(1.9g)、実施例152a)で得られたモルホリン−4−カルボヒドラゾンアミドヨウ化水素酸塩(1.4g)およびHOBt(300mg)のDMF(20mL)溶液にWSC(1.0g)、トリエチルアミン(0.7mL)を加え、室温にて一晩攪拌した。反応液を濃縮した後、得られた残渣に水を加え、酢酸エチル(50mL)にて抽出した。有機層を飽和NaHCO水溶液(50mL)および水(50mL)で順次洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥、溶媒を減圧下に留去した。得られた残渣にエタノール(50mL)および酢酸(10mL)を加え、一晩加熱還流した。反応液を濃縮した後、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;酢酸エチル)で精製し、題記化合物を油状物(0.40g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.43 (9H, s), 3.39 (4H, m), 3.58 (2H, m), 3.79 (4H, m), 4.05 (2H, s), 4.45 (1H, m), 5.05 (1H, m), 6.36 (1H, m), 6.53 (1H, m), 7.24 (1H, d, J = 8.4 Hz), 7.23-7.34 (5H, m).
e)2−アミノ−1−[(3−ベンジルチオ−4−クロロフェニル)アミノ]−1−(3−モルホリノ−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)エタン二塩酸塩
2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−1−[(3−ベンジルチオ−4−クロロフェニル)アミノ]−1−(3−モルホリノ−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)エタン(0.40g)に12N塩酸(2mL)に加え、混合物を室温で15分間撹拌した。反応液にエタノール(30mL)を加え混合し、溶媒を減圧下留去した。残渣をエタノール−ジエチルエーテルで処理し、得られた沈殿を濾取し、沈殿をジエチルエーテル(20mL)で洗浄後、減圧下乾燥し題記化合物を淡黄色粉体(30mg)として得た。
1H NMR (300 MHz, Me2SO-d6) δ 3.29 (2H, m), 3.37 (4H, m), 3.68 (4H, m), 4.20 (2H, m), 4.84 (1H, m), 6.55 (1H, m), 6.83 (1H, s), 7.14 (1H, d, J = 8.7 Hz), 7.28-7.44 (5H, m), 8.28 (3H, br).
実施例179
2−アミノ−1−[[4−クロロ−3−(2−メチルプロピルチオ)フェニル]アミノ]−1−(3−モルホリノ−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)エタン二塩酸塩
a)2−(2−メチルプロピルチオ)−4−ブロモ−1−クロロベンゼン
水素化ナトリウム(3.30g)のDMF(120mL)溶液を0℃に冷却し、攪拌しながら2−メチルプロピルメルカプタン(7.05mL)のDMF(15mL)溶液を30分かけて滴下し、さらに1時間攪拌した。次いで4−ブロモ−1−クロロ−2−フルオロベンゼン(15.0g)のDMF(15mL)溶液を1時間かけて滴下した後、反応液を室温で18時間攪拌した。反応液を濃縮し、酢酸エチル(50mL)およびヘキサン(150mL)で希釈後、2%炭酸ナトリウム水(50mL)および飽和食塩水(50mL)で順次洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮して、題記化合物18.3g(定量的)を黄色油状物として得た。
1H NMR (300MHz, CDCl3) δ 1.09 (6H, d, J= 6.6 Hz), 1.95 (1H, septet, J= 6.8 Hz), 2.80 (2H, d, J= 6.9 Hz), 7.18 (1H, d, J= 0.6 Hz), 7.19 (1H, s), 7.29 (1H, t, J= 1.5 Hz).
b)[3−(2−メチルプロピルチオ)−4−クロロフェニル]ボロン酸
2−(2−メチルプロピルチオ)−4−ブロモ−1−クロロベンゼン(18.3g)をTHF(300mL)に溶解し、ホウ酸トリイソプロピル(16.8mL)を加えて−78℃に冷却した。この溶液に攪拌しながらn−ブチルリチウム(1.6Mヘキサン溶液、44.9mL)を1時間かけて滴下した後、4時間かけて室温まで昇温した。室温でさらに14時間攪拌後、6N塩酸(54.4mL)を加えて、室温で4時間攪拌した。反応液を濃縮後、酢酸エチル(150mL)およびヘキサン(50mL)を加えて希釈し、水(100mL)で3回および飽和食塩水(100mL)で順次洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮して白色固形物を得た。これをヘキサン中で粉砕してろ取し、題記化合物4.23g(収率24%)を白色粉末として得た。
1H NMR (300MHz, CDCl3) δ 1.14 (6H, d, J= 6.6 Hz), 2.00 (1H, septet, J= 6.8 Hz), 2.94 (2H, d, J= 6.6 Hz), 7.51 (1H, d, J= 7.8 Hz), 7.89 (1H, dd, J= 7.8, 1.5 Hz), 8.08 (1H, d, J= 1.5 Hz).
c)3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−[[4−クロロ−3−(2−メチルプロピルチオ)フェニル]アミノ]プロピオン酸メチル
[3−(2−メチルプロピルチオ)−4−クロロフェニル]ボロン酸(4.23g)、酢酸第二銅一水和物(155mg)および粉末モレキュラーシーブス4A(5.84g)をジクロロメタン(50mL)に懸濁し、室温で攪拌しながら−アミノ−3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]プロピオン酸メチル(1.70g)のジクロロメタン(5.8mL)溶液を加えて、酸素雰囲気下40℃で59時間攪拌した。反応液をセライトを通して濾過し、残った固体を酢酸エチル(10mL)で洗浄した。濾液および洗浄液を合わせ、濃縮してジクロロメタンを除去後、酢酸エチル(120mL)およびヘキサン(40mL)を加えて希釈し、2%炭酸ナトリウム水(50mL)、2%炭酸水素ナトリウム水(50mL)および飽和食塩水(50mL)で順次洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、濃縮して黄褐色油状物を得た。得られた油状物をシリカゲルクロマトグラフィー(溶出液;ヘキサン:酢酸エチル=9:1)にて精製したところ、題記化合物0.45gを無色油状物として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.07 (6H, d, J = 6.6 Hz), 1.45 (9H, s), 1.92 (1H, m), 2.77 (2H, d, J = 6.6 Hz), 3.53 (2H, m), 3.77 (3H, s), 4.14 (1H, m), 4.57 (1H, br), 4.85 (1H, br), 6.36 (1H, m), 6.53 (1H, m), 7.12 (1H, d, J = 8.7 Hz).
d)2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−1−([[4−クロロ−3−(2−メチルプロピルチオ)フェニル]アミノ]−1−(3−モルホリノ−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)エタン
3−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−2−[[4−クロロ−3−(2−メチルプロピルチオ)フェニル]アミノ]プロピオン酸メチル(0.45g)のエタノール(5mL)溶液に1N水酸化ナトリウム水溶液(3mL)を加え、室温にて一晩攪拌した。反応液を濃縮した後、1N塩酸を加えて酸性にし、酢酸エチル(50mL)にて抽出した。有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥後、溶媒を減圧下に留去した。得られた結晶(0.42g)、実施例152a)で得られたモルホリン−4−カルボヒドラゾンアミドヨウ化水素酸塩(0.34g)およびHOBt(70mg)のDMF(5mL)溶液にWSC(0.24g)、トリエチルアミン(0.17mL)を加え、室温にて一晩攪拌した。反応液を濃縮した後、得られた残渣に水(50mL)を加え、酢酸エチル(50mL)にて抽出した。有機層を飽和NaHCO水溶液(50mL)および水(50mL)で順次洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥、溶媒を減圧下に留去した。得られた残渣にエタノール(10mL)および酢酸(2mL)を加え、一晩加熱還流した。反応液を濃縮した後、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(溶出液;酢酸エチル)で精製し、題記化合物を油状物(0.10g)として得た。
1H NMR (300 MHz, CDCl3) δ 1.04 (6H, m), 1.44 (9H, s), 1.87 (1H, m), 2.72 (2H, m), 3.40 (4H, m), 3.68 (2H, m), 3.80 (4H, m), 4.52 (1H, m), 5.13 (1H, m), 6.35 (1H, m), 6.49 (1H, m), 7.08 (1H, d, J = 8.4 Hz).
e)2−アミノ−1−[[4−クロロ−3−(2−メチルプロピルチオ)フェニル]アミノ]−1−(3−モルホリノ−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)エタン二塩酸塩
2−[(tert−ブトキシカルボニル)アミノ]−1−([[4−クロロ−3−(2−メチルプロピルチオ)フェニル]アミノ]−1−(3−モルホリノ−1H−1,2,4−トリアゾール−5−イル)エタン(0.10g)に12N塩酸(1mL)に加え、混合物を室温で15分間撹拌した。反応液にエタノール(30mL)を加え混合し、溶媒を減圧下留去した。残渣をエタノール−ジエチルエーテルで処理し、得られた沈殿を濾取し、沈殿をジエチルエーテル(20mL)で洗浄後、減圧下乾燥し題記化合物を淡黄色粉体(86mg)として得た。
1H NMR (300 MHz, Me2SO-d6) δ 1.02 (6H, d, J = 5.7 Hz), 1.84 (1H, m), 2.77 (2H, m), 3.29 (2H, m), 3.39 (4H, m), 3.69 (4H, m), 4.85 (1H, m), 6.53 (1H, m), 6.70 (1H, s), 7.14 (1H, d, J = 8.7 Hz), 8.33 (3H, br).
製剤例1
本発明における式(I)で表される化合物またはその塩を有効成分として含有するGRK阻害剤(例、心不全治療剤等)は、例えば、次のような処方によって製造することができる。
なお、以下の処方において活性成分以外の成分(添加物)は、日本薬局方、日本薬局方外医薬品規格または医薬品添加物規格における収載品等を用いることができる。
1.カプセル剤
(1)実施例1で得られた化合物 40mg
(2)ラクトース 70mg
(3)微結晶セルロース 9mg
(4)ステアリン酸マグネシウム 1mg
1カプセル 120mg
(1)、(2)と(3)および(4)の1/2を混和した後、顆粒化する。これに残りの(4)を加えて全体をゼラチンカプセルに封入する。
2.錠剤
(1)実施例1で得られた化合物 40mg
(2)ラクトース 58mg
(3)コーンスターチ 18mg
(4)微結晶セルロース 3.5mg
(5)ステアリン酸マグネシウム 0.5mg
1錠 120mg
(1)、(2)、(3)、(4)の2/3および(5)の1/2を混和した後、顆粒化する。残りの(4)および(5)をこの顆粒に加えて錠剤に加圧成型する。
3.カプセル剤
(1)実施例2で得られた化合物 40mg
(2)ラクトース 70mg
(3)微結晶セルロース 9mg
(4)ステアリン酸マグネシウム 1mg
1カプセル 120mg
(1)、(2)と(3)および(4)の1/2を混和した後、顆粒化する。これに残りの(4)を加えて全体をゼラチンカプセルに封入する。
4.錠剤
(1)実施例2で得られた化合物 40mg
(2)ラクトース 58mg
(3)コーンスターチ 18mg
(4)微結晶セルロース 3.5mg
(5)ステアリン酸マグネシウム 0.5mg
1錠 120mg
(1)、(2)、(3)、(4)の2/3および(5)の1/2を混和した後、顆粒化する。残りの(4)および(5)をこの顆粒に加えて錠剤に加圧成型する。
5.カプセル剤
(1)実施例3で得られた化合物 40mg
(2)ラクトース 70mg
(3)微結晶セルロース 9mg
(4)ステアリン酸マグネシウム 1mg
1カプセル 120mg
(1)、(2)と(3)および(4)の1/2を混和した後、顆粒化する。これに残りの(4)を加えて全体をゼラチンカプセルに封入する。
6.錠剤
(1)実施例3で得られた化合物 40mg
(2)ラクトース 58mg
(3)コーンスターチ 18mg
(4)微結晶セルロース 3.5mg
(5)ステアリン酸マグネシウム 0.5mg
1錠 120mg
(1)、(2)、(3)、(4)の2/3および(5)の1/2を混和した後、顆粒化する。残りの(4)および(5)をこの顆粒に加えて錠剤に加圧成型する。
試験例1 GRK2依存性チューブリンリン酸化阻害作用
1)試験方法
化合物の GRK阻害作用を評価する目的で、化合物の共存および非共存下にGRK2依存性のチューブリンリン酸化 (ピッチャーら、ジャーナル・オブ・バイオロジカルケミストリー、273巻、12316-12324頁)を測定した。0.15μMの精製ウシ GRK2、0.9μMの精製ウシチューブリン、0.5μMの ATP (0.1μCiの [γ-32P]ATPを含む)、2mMの EDTA、10mMの MgCl2、1mMの DTTを含む 20mMトリス−塩酸緩衝液 (pH7.5)に適当な濃度の被検化合物を加えて25μLの混合液とし、30℃、1時間で反応させた。20% トリクロロ酢酸溶液 (TCA) を加え
て反応を停止した後、生成した TCA沈殿を GF/Cフィルター上に捕集した。フィルター上の放射能をシンチレーションカウンターを用いて測定することで、チューブリンリン酸化量の指標とした。GRK2非共存下のカウントを 0%、被検化合物非共存下のカウントを100%としてチューブリンリン酸化量を正規化し、50%のリン酸化阻害作用を示す被検化合物の濃度を IC50値として算出した。
2)試験化合物
実施例3、4、26、36、37、44、47、51、67、68、70、71、72および73の化合物
3)試験結果
全ての試験化合物のIC50値は、250nM以下であった。
試験例2 HEK-B2細胞を用いた cAMP蓄積増強活性(EC50)
1)試験方法
ヒトβ2受容体を高発現させたHEK293細胞 (HEK-B2細胞)を用いた cAMP蓄積増強活性の評価は以下のように行った。すなわち、IBMX (1mM)およびL-アスコルビン酸(0.01%)を含んだ DPBS(+)溶液中に懸濁した HEK-B2細胞に種々の濃度の化合物を添加し、37℃で 20分間インキュベーションした。その後、充分なβ2受容体脱感作反応を引き起こす濃度のイソプロテレノール (1nM)を添加し 37℃で 20分間インキュベーションすることで、脱感作条件下で cAMP産生反応を惹起した (アッセイ容量20 ml)。この cAMP産生反応は、同容量のトリス-EDTAバッファー (pH8.0)を加え 95℃で3分間加熱することにより停止した。反応液を遠心した後、上清に含まれる cAMP量を ALPHA-Screen cAMP detection kit (パーキンエルマー社)を用いて定量した。対照として被検化合物を含まない溶媒 (N,N-ジメチルホルムアミド 最終濃度 0.3%)のみを添加して、同様の反応を行った。化合物の作用は、化合物非存在下に蓄積された cAMP量を 100%として、同条件下に 150%の cAMP量を生じさせるのに必要な化合物濃度 (EC50)として算出した(表1)。
2)試験化合物
実施例3、4、26、36、37、44、47、51、63、67、70および73の化合物
3)試験結果
試験結果を以下の表1に示す。
Figure 2007112789
本発明のGRK阻害剤は、心不全等の各種疾病の予防・治療剤として有利に用いられる。

Claims (11)

  1. 式(I):
    Figure 2007112789
    [式中、
    Rは、置換されていてもよいアミノ基で置換された低級アルキル基、置換されていてもよい窒素含有複素環基で置換された低級アルキル基、または置換されていてもよい窒素含有複素環基を、および
    R’は、水素原子、低級アルキル基、置換されていてもよいアミノ基で置換された低級アルキル基、置換されていてもよい窒素含有複素環基で置換された低級アルキル基、または置換されていてもよい窒素含有複素環基を示すか、あるいは
    RとR’は、互いに結合して置換されていてもよい窒素含有複素環を形成し;
    環Aは、置換されていてもよい窒素含有複素環を示し;
    環Bは、置換されていてもよい芳香環を示し;
    Xは、NまたはC−R(式中、Rは、水素原子、ハロゲン原子、置換されていてもよい炭化水素基、置換されていてもよい複素環基、置換されていてもよいアミノ基、置換されていてもよいヒドロキシ基、ニトロ基、シアノ基、エステル化されていてもよいカルボキシル基、置換されていてもよいカルバモイル基、またはアシル基を示す。)を示し;
    Yは、水素原子、置換されていてもよい炭化水素基、置換されていてもよい複素環基、エステル化されていてもよいカルボキシル基、置換されていてもよいカルバモイル基、またはアシル基を示す。]
    で表される化合物またはその塩。
  2. 請求項1記載の化合物のプロドラッグ。
  3. Rが、1)アミノ低級アルキル基、
    2)N−(置換されていてもよい低級アルカノイル)アミノ−低級アルキル基、
    3)N−(置換されていてもよい低級アルコキシ−カルボニル)アミノ−低級アルキル基、
    4)N−(置換されていてもよい低級アルキル)アミノ−低級アルキル基、
    5)N,N−ジ(置換されていてもよい低級アルキル)アミノ−低級アルキル基、
    6)N−(置換されていてもよい低級アルカノイル)−N−(置換されていてもよい低級アルキル)アミノ−低級アルキル基、
    7)N−(置換されていてもよい低級アルコキシ−カルボニル)−N−(置換されていてもよい低級アルキル)アミノ−低級アルキル基、
    8)N−(置換されていてもよい複素環)アミノ−低級アルキル基、
    9)置換されていてもよい窒素含有複素環−低級アルキル基、または
    10)置換されていてもよい窒素含有複素環基を、および
    R’が、水素原子または低級アルキル基を示すか、あるいは
    RとR’が、互いに結合して置換されていてもよい窒素含有複素環を形成する、
    請求項1記載の化合物。
  4. Rが、1)アミノ低級アルキル基、
    2)N−(置換されていてもよい低級アルキル)アミノ−低級アルキル基、
    3)N,N−ジ(置換されていてもよい低級アルキル)アミノ−低級アルキル基、
    4)N−(置換されていてもよい複素環)アミノ−低級アルキル基、または
    5)置換されていてもよい窒素含有複素環−低級アルキル基を、および
    R’が、水素原子または低級アルキル基を示すか、あるいは、
    RとR’が、互いに結合して置換されていてもよい窒素含有複素環を形成する、
    請求項1記載の化合物。
  5. 環Aが、置換されていてもよいピリジン環、置換されていてもよいピリミジン環、置換されていてもよいチアジアゾール環、または置換されていてもよいモルホリン環である、請求項1記載の化合物。
  6. 環Bが、置換されていてもよいベンゼン環である、請求項1記載の化合物。
  7. Xが、Nである、請求項1記載の化合物。
  8. Yが、水素原子である、請求項1記載の化合物。
  9. 請求項1記載の化合物もしくはそのプロドラッグ、またはそれらの塩を含有する医薬。
  10. GRK阻害剤である、請求項9記載の医薬。
  11. 心不全の予防および/または治療剤である、請求項10記載の医薬。
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