JP2007112009A - 太陽熱パッシブ利用木材乾燥装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、太陽熱のパッシブ利用による低温乾燥にて、農業用ビニールハウスを改良して行う太陽熱パッシブ利用木材乾燥装置を提供することを目的とする。
【解決手段】農業用ビニールハウス枠を改良した乾燥室1は、北側を頂点として南側に緩やかに傾斜した屋根構造を持ち、北側壁を除き、屋根と3側壁の東側壁、西側壁、南側壁は2重の透明フイルム2で被われている。屋根と南側壁は仕切フイルム19で東西に2分され、さらにそれらが透明フイルム2で南北方向に並列に6つの空気通路7に仕切られており、2重の透明フイルム2、2間に断熱材8を介して空気層9を形成して、その内側に集熱空間10を空けてもう1枚の透明フイルム11で被い、該透明フイルム11の上に炭素繊維シート12を浮かせて載せ、半透過性にしてある。
【選択図】図1
【解決手段】農業用ビニールハウス枠を改良した乾燥室1は、北側を頂点として南側に緩やかに傾斜した屋根構造を持ち、北側壁を除き、屋根と3側壁の東側壁、西側壁、南側壁は2重の透明フイルム2で被われている。屋根と南側壁は仕切フイルム19で東西に2分され、さらにそれらが透明フイルム2で南北方向に並列に6つの空気通路7に仕切られており、2重の透明フイルム2、2間に断熱材8を介して空気層9を形成して、その内側に集熱空間10を空けてもう1枚の透明フイルム11で被い、該透明フイルム11の上に炭素繊維シート12を浮かせて載せ、半透過性にしてある。
【選択図】図1
Description
本発明は、太陽熱のパッシブ利用を主とし、薪などの木質燃焼熱を床暖房とファンコンベクターで補完して、断熱円筒のドラフトで空気吸引する太陽熱パッシブ利用木材乾燥装置に関する。
従来、木材の乾燥は、灯油を用いた蒸気乾燥やヒーターを用いた電気乾燥で行われている。
従来の木材人工乾燥は、蒸気式、電気式等の方法による高温乾燥(100℃以上)、急速乾燥(乾燥日数3〜4日)で行われており、これによる乾燥木材には曲がり、割れ、ひびなどの発生があって品質が良いとはいえない。
一方、太陽熱利用の木材乾燥は、強制循環式空気集熱器を設置してアクティブ利用による方法が試みられている(特許文献1を参照)。
この太陽熱乾燥技術は、図10に示すように炭素繊維シート(CFシート)を集熱材に使った集熱面積120m2の空気集熱器を屋根一杯に載せて、大型ファンで強力に集熱し、得られた温風を乾燥室に導き撹拌して行う太陽熱のアクティブ利用である。
これにより11m3のエゾマツ製材を9日間で20%の乾燥材に仕上げた実績がある。
この方法は当時でもコスト的に引き合い、乾燥材の材質も良好とされたが、電力消費が大きく、その後のエネルギー情勢の緩和もあって普及に至っていない。
従来の木材人工乾燥は、蒸気式、電気式等の方法による高温乾燥(100℃以上)、急速乾燥(乾燥日数3〜4日)で行われており、これによる乾燥木材には曲がり、割れ、ひびなどの発生があって品質が良いとはいえない。
一方、太陽熱利用の木材乾燥は、強制循環式空気集熱器を設置してアクティブ利用による方法が試みられている(特許文献1を参照)。
この太陽熱乾燥技術は、図10に示すように炭素繊維シート(CFシート)を集熱材に使った集熱面積120m2の空気集熱器を屋根一杯に載せて、大型ファンで強力に集熱し、得られた温風を乾燥室に導き撹拌して行う太陽熱のアクティブ利用である。
これにより11m3のエゾマツ製材を9日間で20%の乾燥材に仕上げた実績がある。
この方法は当時でもコスト的に引き合い、乾燥材の材質も良好とされたが、電力消費が大きく、その後のエネルギー情勢の緩和もあって普及に至っていない。
本発明は、太陽熱のパッシブ利用による低温乾燥にて、農業用ビニールハウスを改良して行う太陽熱パッシブ利用木材乾燥装置を提供することを目的とする。
本発明の太陽熱パッシブ利用木材乾燥装置は、農業用ビニールハウスを改良したハウス枠に透明フイルムを2重に張ってできた屋根及び南側面に炭素繊維シートを上張りしたフイルムをもう一枚内側に張り、3重の透明フイルムとした日射の半透過性の温室構造の乾燥室とし、該乾燥室内に入射した日射による太陽熱ふく射乾燥及び太陽熱で温められた空気を乾燥室床上に送風する温風乾燥との複合で、桟積みされた木材等、木質材料の乾燥を行い、そこで生じた湿潤空気を強いドラフト力で吸引して排気する北側面の断熱円筒と、曇天日や夜間など太陽不照時には、薪などの木質バイオマスを燃料とする燃焼熱を用いて床暖房により太陽熱を補完するふく射乾燥を行う温水床暖房パネル及び該燃焼熱を用いて温風乾燥を行うファンコンベクターとから構成されるものである。
本発明の太陽熱パッシブ利用木材乾燥装置は、太陽熱を利用して低温(50〜60℃)で、7〜10日かけてゆっくり乾燥することにより、乾燥木材の材質の向上がもたらされる。
本発明の太陽熱パッシブ利用木材乾燥装置は木材以外に、例えば農産物の乾燥にも適用できる。
本発明の太陽熱パッシブ利用木材乾燥装置は木材以外に、例えば農産物の乾燥にも適用できる。
本発明の太陽熱パッシブ利用木材乾燥装置の実施の形態を図面に基づいて、以下に説明する。
本発明の太陽熱パッシブ利用木材乾燥装置は、農業用ビニールハウスを改良した乾燥室内において行う太陽熱パッシブ利用の乾燥装置である。
図1に温室構造の太陽熱パッシブ利用木材乾燥装置の概略側面図を示し、図2に概略背面図、図3に概略平面図を示す。
図1に示すように、農業用ビニールハウス枠を改良した乾燥室1は、北側を頂点として南側に緩やかに傾斜した屋根構造を持ち、北側壁を除き、屋根と3側壁の東側壁、西側壁、南側壁は2重の透明フイルム2で被われている。
なお、北側壁は断熱性の不透明シート(図示せず)で被われている。
図1及び図4に示すように、前記乾燥室1の地面を掘り下げて形成した基礎に断熱材3を敷設し、該断熱材3の内側にコンクリートブロック4を介して土間5及び基礎壁6を設けたもので、前記乾燥室1の土間5及び基礎壁6はコンクリート製で外断熱構造となっている。
図3に示すように、屋根と南側壁は仕切フイルム19で東西に2分され、さらにそれらが透明フイルム2で南北方向に並列に6つの空気通路(チャンネル)7に仕切られており、図3のA−A断面図である図5に示すように、2重の透明フイルム2、2間に断熱材8を介して空気層9を形成して、その内側に集熱空間10を空けてもう1枚の透明フイルム11で被い、該透明フイルム11の上に炭素繊維シート(CFシート)12を浮かせて載せ、半透過性にしてある。
すなわち、屋根と南側壁は2重の透明フイルム2で薄い空気層9を作り断熱作用をもたせ、更に2重の透明フイルム2の下に集熱空間10を空けて透明フイルム11を張って3重の透明フイルムとし、集熱空間10で加熱された空気の空気通路7を形成し、さらに3重とした透明フイルム11側の空気通路7に炭素繊維シート12を挿入する。
前記炭素繊維シート12は日射に半透過性で、炭素繊維シート12をサンドイッチにした3重の透明フイルムは入射光に半透明で、かつ室内からの赤外放射には不透明となり、室内は保温される。
本発明の太陽熱パッシブ利用木材乾燥装置は、農業用ビニールハウスを改良した乾燥室内において行う太陽熱パッシブ利用の乾燥装置である。
図1に温室構造の太陽熱パッシブ利用木材乾燥装置の概略側面図を示し、図2に概略背面図、図3に概略平面図を示す。
図1に示すように、農業用ビニールハウス枠を改良した乾燥室1は、北側を頂点として南側に緩やかに傾斜した屋根構造を持ち、北側壁を除き、屋根と3側壁の東側壁、西側壁、南側壁は2重の透明フイルム2で被われている。
なお、北側壁は断熱性の不透明シート(図示せず)で被われている。
図1及び図4に示すように、前記乾燥室1の地面を掘り下げて形成した基礎に断熱材3を敷設し、該断熱材3の内側にコンクリートブロック4を介して土間5及び基礎壁6を設けたもので、前記乾燥室1の土間5及び基礎壁6はコンクリート製で外断熱構造となっている。
図3に示すように、屋根と南側壁は仕切フイルム19で東西に2分され、さらにそれらが透明フイルム2で南北方向に並列に6つの空気通路(チャンネル)7に仕切られており、図3のA−A断面図である図5に示すように、2重の透明フイルム2、2間に断熱材8を介して空気層9を形成して、その内側に集熱空間10を空けてもう1枚の透明フイルム11で被い、該透明フイルム11の上に炭素繊維シート(CFシート)12を浮かせて載せ、半透過性にしてある。
すなわち、屋根と南側壁は2重の透明フイルム2で薄い空気層9を作り断熱作用をもたせ、更に2重の透明フイルム2の下に集熱空間10を空けて透明フイルム11を張って3重の透明フイルムとし、集熱空間10で加熱された空気の空気通路7を形成し、さらに3重とした透明フイルム11側の空気通路7に炭素繊維シート12を挿入する。
前記炭素繊維シート12は日射に半透過性で、炭素繊維シート12をサンドイッチにした3重の透明フイルムは入射光に半透明で、かつ室内からの赤外放射には不透明となり、室内は保温される。
6つの空気通路7を仕切る仕切壁を詳細に説明すると、図3、図5に示すように、南北方向に上下並列に集熱空間10を空けてステイ17により保持された上下2本の上下パイプ13,14と、図5のB−B断面図である図6に示すように、上パイプ13に被せた透明フイルム2の上に断熱材8を載せ、さらに透明フイルム2を被せ、あて板15を当てて留め金16で前記上パイプ13に固定すると共に下パイプ14の下方に炭素繊維シート12を敷き、透明フイルム2を被せ、あて板15を当てて留め金16で前記下パイプ14に固定し、断熱材8を介して前記上下パイプ13,14のステイ17,17間には筋交い18を設けて仕切フイルム19を施して形成する。
また、東側壁、西側壁の2重の透明フイルム2は、図7に示すように、柱パイプ20を挟んで両側に断熱材8を介して透明フイルム2で被い、あて板15を当てて留め金16で前記柱パイプ20に固定し、前記透明フイルム2,2間に空気層9を形成するものである。
前記炭素繊維シート12はそれ自身で太陽光線を吸収して空気通路7を通過する空気を温め集熱し、乾燥室1内中央に桟積された木材の温風乾燥に用いられる。
前記炭素繊維シート12は太陽光を3割透過し、透過光は直接室内に照射され木材のふく射乾燥に用いられる。
これによって受光日射の50%が透過光と温風となって室内に取り込まれて、乾燥熱源として有効利用される。
なお、図3に示すように屋根の棟部両側面には6つの並行の空気通路7に連通する送風機F1、F2が設けられ、外気を高密度ダンパーD1から屋根の6つの空気通路7に均等に供給するようになっており、また図1に示すように空気通路7の南側壁の裾部には、空気吹出し口21が設けられて温風を乾燥室1内に排出するようになっている。
また、東側壁、西側壁の2重の透明フイルム2は、図7に示すように、柱パイプ20を挟んで両側に断熱材8を介して透明フイルム2で被い、あて板15を当てて留め金16で前記柱パイプ20に固定し、前記透明フイルム2,2間に空気層9を形成するものである。
前記炭素繊維シート12はそれ自身で太陽光線を吸収して空気通路7を通過する空気を温め集熱し、乾燥室1内中央に桟積された木材の温風乾燥に用いられる。
前記炭素繊維シート12は太陽光を3割透過し、透過光は直接室内に照射され木材のふく射乾燥に用いられる。
これによって受光日射の50%が透過光と温風となって室内に取り込まれて、乾燥熱源として有効利用される。
なお、図3に示すように屋根の棟部両側面には6つの並行の空気通路7に連通する送風機F1、F2が設けられ、外気を高密度ダンパーD1から屋根の6つの空気通路7に均等に供給するようになっており、また図1に示すように空気通路7の南側壁の裾部には、空気吹出し口21が設けられて温風を乾燥室1内に排出するようになっている。
図8に示すように、蓄熱タンクを前記乾燥室1に隣接して配置し、木質燃料(おが粉、木質ペレット、バーク、間伐材、廃材等)を燃焼するペレットボイラーにより前記蓄熱タンクの温水(65〜75℃)を加熱し、前記蓄熱タンク内に熱交換器を設けて該熱交換器から配管を介して不凍液を前記空気吹出し口21のファンコンベクターF3、F4のファンコイルユニットに連通し、さらにファンコイルユニットから前記土間5の床暖房パネルに連通して前記熱交換器に戻る温水循環回路を設ける。
太陽不照時や夜間には木質燃料の燃焼熱によって補完するため、木質燃料をペレットボイラーで燃焼させて得られた温水を熱源とし、前記乾燥室1の南側壁の空気吹出し口21にファンコンベクターF3、F4を配置してファンコンベクターF3、F4のファンコイルユニットによる温風乾燥と床暖房パネルによるふく射乾燥を行う。
図1、2に示すように北側壁側に設置された2本の断熱円筒22は、下部に送出口23を有し、断熱円筒22の強力なドラフトで高密度ダンパーD3から乾燥室1内の湿潤空気を吸引し、乾燥室1内の湿潤空気は断熱円筒22から室外にパッシブ排気される。
木材の搬入、搬出などの出し入れは、図1、2に示すように北側壁の断熱気密構造の観音開きドア24を開閉して行う。
太陽不照時や夜間には木質燃料の燃焼熱によって補完するため、木質燃料をペレットボイラーで燃焼させて得られた温水を熱源とし、前記乾燥室1の南側壁の空気吹出し口21にファンコンベクターF3、F4を配置してファンコンベクターF3、F4のファンコイルユニットによる温風乾燥と床暖房パネルによるふく射乾燥を行う。
図1、2に示すように北側壁側に設置された2本の断熱円筒22は、下部に送出口23を有し、断熱円筒22の強力なドラフトで高密度ダンパーD3から乾燥室1内の湿潤空気を吸引し、乾燥室1内の湿潤空気は断熱円筒22から室外にパッシブ排気される。
木材の搬入、搬出などの出し入れは、図1、2に示すように北側壁の断熱気密構造の観音開きドア24を開閉して行う。
次に、本発明の太陽熱パッシブ利用木材乾燥装置の操作動作を図面に基づいて、以下に説明する。
日中、炭素繊維シートサンドイッチ構造の3重フィルムで覆われた半透過性の屋根部からの日射を受けて、常時太陽熱ふく射乾燥を行う。
日射を受けて、図3に示すように屋根に設置された送風機F1、F2が回りだし、5分経って高密度ダンパーD1が開き出して外気を導入し、その分高密度ダンパーD2は連動して閉じて内気を制限し、外気と内気を混合して日射を集熱して温風を得て乾燥を行う。
高密度ダンパーD1の開度は日射に比例するが、高密度ダンパーD1は集熱部出口温度、すなわち空気吹出し口21の出口温度が室温より高くないと開かない。
高密度ダンパーD1が開いたら断熱円筒22の高密度ダンパーD3は開き、外気を取り入れただけ高密度ダンパーD3から断熱円筒22の吸引力で湿潤空気を排気する。その際、開度はお互いに比例する。
なお、南壁側の透明フイルム2の内側に設けた高密度開閉ダンパー(電動シャッター付き)D4、直接外気に通じる高密度開閉ダンパー(電動シャッター付き)D5は閉じたままである。
日射がなくなって高密度ダンパーD1を閉じ、高密度ダンパーD2を全開の状態で5分間回り、やがて送風機F1、F2が止まる。
そのとき高密度開閉ダンパー(電動シャッター付き)D4が開いて屋根天井の攪拌機F5、F6の作動で、空気は室内循環する。
ファンコンベクターF3、F4は常に回転して乾燥室内に送風する。
日中、炭素繊維シートサンドイッチ構造の3重フィルムで覆われた半透過性の屋根部からの日射を受けて、常時太陽熱ふく射乾燥を行う。
日射を受けて、図3に示すように屋根に設置された送風機F1、F2が回りだし、5分経って高密度ダンパーD1が開き出して外気を導入し、その分高密度ダンパーD2は連動して閉じて内気を制限し、外気と内気を混合して日射を集熱して温風を得て乾燥を行う。
高密度ダンパーD1の開度は日射に比例するが、高密度ダンパーD1は集熱部出口温度、すなわち空気吹出し口21の出口温度が室温より高くないと開かない。
高密度ダンパーD1が開いたら断熱円筒22の高密度ダンパーD3は開き、外気を取り入れただけ高密度ダンパーD3から断熱円筒22の吸引力で湿潤空気を排気する。その際、開度はお互いに比例する。
なお、南壁側の透明フイルム2の内側に設けた高密度開閉ダンパー(電動シャッター付き)D4、直接外気に通じる高密度開閉ダンパー(電動シャッター付き)D5は閉じたままである。
日射がなくなって高密度ダンパーD1を閉じ、高密度ダンパーD2を全開の状態で5分間回り、やがて送風機F1、F2が止まる。
そのとき高密度開閉ダンパー(電動シャッター付き)D4が開いて屋根天井の攪拌機F5、F6の作動で、空気は室内循環する。
ファンコンベクターF3、F4は常に回転して乾燥室内に送風する。
さらに、温水の循環が開始し、ファンコンベクターF3、F4による温風乾燥と床暖房パネル25によるふく射乾燥が行われる。
日射に関係なく高密度開閉ダンパー(電動シャッター付き)D5及びD6の開閉を手動で行い、室内の飽和湿り空気を適宜に排出する。
室内空気の不足分は高密度ダンパーD1を手動で開いて補充する。
翌朝、日射を受けて燃焼熱の温水は停止し、上記の作動を繰り返して太陽熱のみの乾燥が開始される。
日中の日射の変動に対しては30分の緩衝時間をおいて順応する。
ペレットボイラーは季節に合わせたタイマーで作動をON、OFFし、夜間に温水を供給し、日照とともに供給を停止する。
温水は常備熱交換兼用の蓄熱タンクに貯湯されており、乾燥室1床下に蓄熱ブロックがあるので、それらの蓄熱効果でボイラーON、OFFの切り替えの際に給湯が停止する時間帯(30分から1時間程度)があってもかまわない。
送風機F1、F2、ファンコンベクターF3、F4、攪拌機F5、F6及び高密度ダンパーD1〜D3、高密度開閉ダンパー(電動シャッター付き)D4、D5は原則として自動作動するが、個々に手動操作も可能とする。
緊急排気または緊急冷却の場合は高密度手動ダンパーD6(常時閉鎖)を手動で開け、高密度開閉ダンパー(電動シャッター付き)D5、高密度ダンパーD3も手動で開ける。
日射に関係なく高密度開閉ダンパー(電動シャッター付き)D5及びD6の開閉を手動で行い、室内の飽和湿り空気を適宜に排出する。
室内空気の不足分は高密度ダンパーD1を手動で開いて補充する。
翌朝、日射を受けて燃焼熱の温水は停止し、上記の作動を繰り返して太陽熱のみの乾燥が開始される。
日中の日射の変動に対しては30分の緩衝時間をおいて順応する。
ペレットボイラーは季節に合わせたタイマーで作動をON、OFFし、夜間に温水を供給し、日照とともに供給を停止する。
温水は常備熱交換兼用の蓄熱タンクに貯湯されており、乾燥室1床下に蓄熱ブロックがあるので、それらの蓄熱効果でボイラーON、OFFの切り替えの際に給湯が停止する時間帯(30分から1時間程度)があってもかまわない。
送風機F1、F2、ファンコンベクターF3、F4、攪拌機F5、F6及び高密度ダンパーD1〜D3、高密度開閉ダンパー(電動シャッター付き)D4、D5は原則として自動作動するが、個々に手動操作も可能とする。
緊急排気または緊急冷却の場合は高密度手動ダンパーD6(常時閉鎖)を手動で開け、高密度開閉ダンパー(電動シャッター付き)D5、高密度ダンパーD3も手動で開ける。
以上の概念にもとづいた太陽熱パッシブ利用木材乾燥装置の具体的な実施例を示す。
乾燥室1の大きさは幅5m×奥行5m×高さ2.5〜3.5mで、室内の桟積製材の量は2m×3m×3.8m(嵩容積約24m3)、実容積12m3である。
乾燥室1の構造は屋根、南側壁、東西側壁は透明または半透明で、北側壁のみが不透明である。北側壁にはパッシブ排気用に2本の断熱円筒22が設置され、かつ木材搬入搬出用に断熱機密性のある観音開きドア24(2m×4m)が設置されている。
床には温水床暖房パネル25が張られ、その下にコンクリートブロック4が埋め込まれ、外断熱の蓄熱層を形成している。
屋根と南側壁は二重透明フイルム2(30mm空気層)で覆い、屋根はその下にさらに透明フィルム11を1枚張りその上に炭素繊維シート12を浮かせて敷き、200mm厚さの6本の空気通路7を設けて集熱回路とする。
日中、送風機F1、F2で押し込まれた空気(高密度ダンパーD1、D2の開度により外気と内気が一定の割合で混合)は空気通路7を通過する間に透明フイルム2を透過した日射を炭素繊維シート12が集熱した熱を空気に伝熱し温風(50℃以上)になる。
温風は乾燥室1の南側壁の裾部からファンコンベクターF3、F4(夜間は温水で温風送風)によって室内の桟積製材に送風されてこれを乾燥する。
湿り空気は北側壁の断熱円筒22の強いドラフトで下部の高密度ダンパーD3から吸い込まれて大気に排気される。
日射のある間はこのサイクルを繰り返すが、日射の無い夜間は高密度ダンパーD1、D2が閉じ高密度ダンパーD4が開いて撹拌機F5、F6で内気を循環させる。
乾燥室1の大きさは幅5m×奥行5m×高さ2.5〜3.5mで、室内の桟積製材の量は2m×3m×3.8m(嵩容積約24m3)、実容積12m3である。
乾燥室1の構造は屋根、南側壁、東西側壁は透明または半透明で、北側壁のみが不透明である。北側壁にはパッシブ排気用に2本の断熱円筒22が設置され、かつ木材搬入搬出用に断熱機密性のある観音開きドア24(2m×4m)が設置されている。
床には温水床暖房パネル25が張られ、その下にコンクリートブロック4が埋め込まれ、外断熱の蓄熱層を形成している。
屋根と南側壁は二重透明フイルム2(30mm空気層)で覆い、屋根はその下にさらに透明フィルム11を1枚張りその上に炭素繊維シート12を浮かせて敷き、200mm厚さの6本の空気通路7を設けて集熱回路とする。
日中、送風機F1、F2で押し込まれた空気(高密度ダンパーD1、D2の開度により外気と内気が一定の割合で混合)は空気通路7を通過する間に透明フイルム2を透過した日射を炭素繊維シート12が集熱した熱を空気に伝熱し温風(50℃以上)になる。
温風は乾燥室1の南側壁の裾部からファンコンベクターF3、F4(夜間は温水で温風送風)によって室内の桟積製材に送風されてこれを乾燥する。
湿り空気は北側壁の断熱円筒22の強いドラフトで下部の高密度ダンパーD3から吸い込まれて大気に排気される。
日射のある間はこのサイクルを繰り返すが、日射の無い夜間は高密度ダンパーD1、D2が閉じ高密度ダンパーD4が開いて撹拌機F5、F6で内気を循環させる。
屋根天井の常時運転の攪拌機F5、F6は室内上部の空気を右回りに循環させるが、夜間は高密度開閉ダンパー(電動シャッター付き)D4が開いて室内空気を導入し、空気は集熱回路、すなわち3重フイルムを通過することなく、外部への放熱が抑制される。
飽和湿り空気が充満するときは高密度ダンパーD1、高密度開閉ダンパー(電動シャッター付き)D5を手動で開き送風機F1、F2を回して外気を吸入することにより湿潤空気を強制的に一時排出し、室内空気を除湿して乾燥を促進させる。さらに緊急の排気、冷却には高密度手動ダンパー(常時閉鎖)D6を手動で開いて対応する。
このようにパッシブ太陽熱木材乾燥法の原理は、日中は日射による太陽熱の集熱による温風乾燥と、室内への直射入射光によるふく射乾燥を、一方夜間はペレットボイラーの燃焼熱を温水にしてファンコンベクターF3、F4による温風乾燥と床暖房パネル25のふく射乾燥を組み合わせて室温を常に50℃に保って行うものである。
室内温度は50℃を維持する。
送風機F1、F2、ファンコンベクターF3、F4は150W程度、送風量は40m3/min,攪拌機F5,F6は送風量30m3/minとする。
高密度ダンパーD1、D2、D3は口径300mm、高密度開閉ダンパー(電動シャッター付き)D4、D5は口径400mm(角形)、高密度手動ダンパーD6は400mm(角形)である。
飽和湿り空気が充満するときは高密度ダンパーD1、高密度開閉ダンパー(電動シャッター付き)D5を手動で開き送風機F1、F2を回して外気を吸入することにより湿潤空気を強制的に一時排出し、室内空気を除湿して乾燥を促進させる。さらに緊急の排気、冷却には高密度手動ダンパー(常時閉鎖)D6を手動で開いて対応する。
このようにパッシブ太陽熱木材乾燥法の原理は、日中は日射による太陽熱の集熱による温風乾燥と、室内への直射入射光によるふく射乾燥を、一方夜間はペレットボイラーの燃焼熱を温水にしてファンコンベクターF3、F4による温風乾燥と床暖房パネル25のふく射乾燥を組み合わせて室温を常に50℃に保って行うものである。
室内温度は50℃を維持する。
送風機F1、F2、ファンコンベクターF3、F4は150W程度、送風量は40m3/min,攪拌機F5,F6は送風量30m3/minとする。
高密度ダンパーD1、D2、D3は口径300mm、高密度開閉ダンパー(電動シャッター付き)D4、D5は口径400mm(角形)、高密度手動ダンパーD6は400mm(角形)である。
設置場所を北海道十勝管内の帯広に想定して、1年間を四季に分けて(1)冬期12〜2月、(2)春期3〜5月、(3)夏期6〜8月及び(4)秋期9〜11月の4つの期間ごとの平均値として熱計算する。傾斜面日量はNEDO月平均/傾斜面日射量表示システム及び月平均気温は気象庁の値を用いた。以下に熱計算の方法及び結果を示す。
1) 日射量と気温
帯広(42゜ 55′N,143° 13′E)の日射量及び気温の季節平均値は表1に示すとおりである。
1) 日射量と気温
帯広(42゜ 55′N,143° 13′E)の日射量及び気温の季節平均値は表1に示すとおりである。
2)受光面積と受光量
ハウス各面の面積及び受光量を算出する。図9より屋根面AR=25.5m2、南面AWS=12.5m2、東西面AWEW=15m2+15m2。
これに表1の各面への水平面及び傾斜面日射量を掛けて各期間のハウス受光量Q0を求める。その結果を表2に示す。
ハウス各面の面積及び受光量を算出する。図9より屋根面AR=25.5m2、南面AWS=12.5m2、東西面AWEW=15m2+15m2。
これに表1の各面への水平面及び傾斜面日射量を掛けて各期間のハウス受光量Q0を求める。その結果を表2に示す。
ハウス透過率τhは、フィルム透過率τf(1枚)=0.9、τf(2枚)=0.9×0.9=0.81、枠通過率τF=0.9〔(1-枠遮蔽率BF(=0.1)〕、屋根面・南面のフィルム透過率τf(2枚)=0.70、ハウス透過率τh=0.81×0.9=0.73→0.65(もれ損失含む)とする。ハウス熱通過率hwは、hw=0.75kcal/m2hを用いる。
集熱量(日射捕集量)はハウス透明壁面の透過率τhとし、QSOL=Q0×τhから算出する。
4)内外空気割合と集熱温度
屋根部の集熱器での空気の集熱温度:
実空気流量(送風機容量の1/2)Va=40m3/min=2400m3h、空気流速va=40m/min=2400m/h=0.67m/s。CFシートブロック率BCF=0.7、CFシート熱交換率CCF=0.9、CFシート集熱効率ηCF=BCF・CCF=0.7×0.9=0.63→0.6。
空気受熱量={I0.0×0.7×AR+I0.90×0.7×AWS}×ηCF=va×γa×ca〔tex-(tai+tao)/2〕(1)
ここで、tex;空気出口温度℃、(tai+tao)/2;室内外空気の平均温度、I0.0;α=0°、θ=0°、I0.90;α=0°、θ=90°の日射量kcal/m2h。
式(1)より集熱器出口空気温度が50℃以上になる外気と内気の割合とそのときの出口空気温度は(1)期 1:4、tex=53.1℃、(2)期 1:3、tex=53.0℃、(3)期 1:3、tex=51.1℃、(4)期 1:2、tex=54.8℃、となる。
排気損失QLexは外気の吸気量=排気量から、換気損失QLvnは換気回数2/hとして、また伝熱損失QLhtはフィルム壁構造の熱通過率hWからそれぞれ算出される。
5)ハウス内湿り空気特性(50℃、ψ=100%)
送風機(F1、F2) 40m3/min、150W×2台 50℃の飽和湿り空気 x=0.075kg
乾燥空気の比熱 ca=1.007×103kJ/kg℃(x=0)
蒸気の比熱 cw=1.846×103kJ/kg℃
(1+x)kgの湿り空気の比熱
ca(1+x)=ca×1+cw×0.075
=1.007+1.846×0.075=1.007+0.138
=1.145kJ/kgK=0.273kcal/kg℃
飽和湿り空気の比体積 v(1+x)=0.97m3/kg
飽和湿り空気の密度 γ(1+x)=1.03kg/m3
6)ハウス設計条件
乾燥材;カラマツ、エゾマツ、トドマツなど
桟積木材容積 V=12m3/回(嵩容積48m3=2m×3m×4m)
含水率(初期) 50%;u50=0.5
含水率(仕上り)20%;u20=0.2
比重(50%) γ50=600kg/m3
比重(全乾;0%) γ0=400kg/m3
質量 Wu50=720kg wu20=560kg wu0=480kg(全乾質量)
比熱 cu50=0.55,cu0=0.32kcal/kg℃
水分除去量(50→20%);wu50−wu20=w0(u50−u20)=1440kg
含水率;u=(wu−wu0)/wu0×100%
ここで、wu;含水試材質量kg
wu0;全乾(u=0)試材質量kg
送風機(F1、F2) 40m3/min、150W×2台 50℃の飽和湿り空気 x=0.075kg
乾燥空気の比熱 ca=1.007×103kJ/kg℃(x=0)
蒸気の比熱 cw=1.846×103kJ/kg℃
(1+x)kgの湿り空気の比熱
ca(1+x)=ca×1+cw×0.075
=1.007+1.846×0.075=1.007+0.138
=1.145kJ/kgK=0.273kcal/kg℃
飽和湿り空気の比体積 v(1+x)=0.97m3/kg
飽和湿り空気の密度 γ(1+x)=1.03kg/m3
6)ハウス設計条件
乾燥材;カラマツ、エゾマツ、トドマツなど
桟積木材容積 V=12m3/回(嵩容積48m3=2m×3m×4m)
含水率(初期) 50%;u50=0.5
含水率(仕上り)20%;u20=0.2
比重(50%) γ50=600kg/m3
比重(全乾;0%) γ0=400kg/m3
質量 Wu50=720kg wu20=560kg wu0=480kg(全乾質量)
比熱 cu50=0.55,cu0=0.32kcal/kg℃
水分除去量(50→20%);wu50−wu20=w0(u50−u20)=1440kg
含水率;u=(wu−wu0)/wu0×100%
ここで、wu;含水試材質量kg
wu0;全乾(u=0)試材質量kg
7)木材乾燥熱量QD(7日)
50℃の室内空気のもとで7日間で50%から20%まで乾燥させ、その水分蒸発熱量(潜熱)Qu=1440kg×570kcal/kg(蒸発の潜熱)=820000kcalである。
図5に示す熱収支を参照して、木材乾燥に関する各熱量から全熱負荷QTを求める。
つぎに太陽熱依存率Dsol、補助熱量Qaxを算出する。その際、木材の純乾燥熱量QDを基準に、乾燥工程における無効に捨てられる熱量を想定して全負荷をこれに10、50、100%上乗せして求め、それぞれQD(1.1)、QD(1.5)、QD(2.0)と表示して比較した。表3及び表4に計算結果を示す。
50℃の室内空気のもとで7日間で50%から20%まで乾燥させ、その水分蒸発熱量(潜熱)Qu=1440kg×570kcal/kg(蒸発の潜熱)=820000kcalである。
図5に示す熱収支を参照して、木材乾燥に関する各熱量から全熱負荷QTを求める。
つぎに太陽熱依存率Dsol、補助熱量Qaxを算出する。その際、木材の純乾燥熱量QDを基準に、乾燥工程における無効に捨てられる熱量を想定して全負荷をこれに10、50、100%上乗せして求め、それぞれQD(1.1)、QD(1.5)、QD(2.0)と表示して比較した。表3及び表4に計算結果を示す。
8)むすび
表3から全熱負荷QTはQD(1.1)で2.0〜2.4×103kcal/7d、QD(1.5)で2.1〜2.5×103kcal/7d、QD(2.0)で2.3〜2.7×103kcal/7dとなる。過去の実証試験の結果では全負荷は1.5〜.0×106kcal/9d(11m3)を得ており、本研究開発においてはQD(1.1)〜QD(1.5)の範囲に収まるものと考える。これは石油換算で20L/m3で、主流の蒸気乾燥(乾燥日数3〜4日)の半分以下の熱消費量である。
本装置の太陽熱依存率及び補助熱量は表4に期間平均値で示してある。太陽熱依存率DSは期間平均で0.20〜0.35、年間平均で0.25〜0.30と、各期間及び年間を通じて良い値が期待できる。そのためにはハウス屋根、周壁を構成する透明フィルムの高い透過率の維持及びハウスの高い断熱・気密性の維持、さらにはシステム制御が重要なポイントになると思われる。補助熱量は少なく、余裕をみて給湯量20,000kcal/h程度の小型の木質燃料ボイラーが2台あれば十分間に合う。
ファン等の電力は合計で1kW程度に抑えてあり、従来のアクティブ利用の1/8に低減され、太陽熱のパッシブ利用の意味合いが叶えられている。
表3から全熱負荷QTはQD(1.1)で2.0〜2.4×103kcal/7d、QD(1.5)で2.1〜2.5×103kcal/7d、QD(2.0)で2.3〜2.7×103kcal/7dとなる。過去の実証試験の結果では全負荷は1.5〜.0×106kcal/9d(11m3)を得ており、本研究開発においてはQD(1.1)〜QD(1.5)の範囲に収まるものと考える。これは石油換算で20L/m3で、主流の蒸気乾燥(乾燥日数3〜4日)の半分以下の熱消費量である。
本装置の太陽熱依存率及び補助熱量は表4に期間平均値で示してある。太陽熱依存率DSは期間平均で0.20〜0.35、年間平均で0.25〜0.30と、各期間及び年間を通じて良い値が期待できる。そのためにはハウス屋根、周壁を構成する透明フィルムの高い透過率の維持及びハウスの高い断熱・気密性の維持、さらにはシステム制御が重要なポイントになると思われる。補助熱量は少なく、余裕をみて給湯量20,000kcal/h程度の小型の木質燃料ボイラーが2台あれば十分間に合う。
ファン等の電力は合計で1kW程度に抑えてあり、従来のアクティブ利用の1/8に低減され、太陽熱のパッシブ利用の意味合いが叶えられている。
このように、本発明の太陽熱パッシブ利用木材乾燥装置は、農業用ビニールハウス枠に透明フイルム2を2重に張ってできた屋根及び南側面に炭素繊維シート12を上張りした透明フイルム11をもう一枚内側に張り集熱する空気通路7を形成し、日射の半透過性の温室構造の大型乾燥室1とし、該乾燥室1内に入射した日射による太陽熱ふく射乾燥及び太陽熱で温められた空気を乾燥室1床上に送風する温風乾燥との複合で、桟積みされた木材等、木質材料の乾燥を行い、乾燥室1内で生じた湿潤空気を強いドラフト力で吸引して排気する北側面の断熱円筒22と、曇天日や夜間など太陽不照時には、薪などの木質バイオマスを燃料とする燃焼熱を用いて床暖房により太陽熱を補完するふく射乾燥を行う温水床暖房パネル25及び該燃焼熱を用いて温風乾燥を行うファンコンベクターから構成されるものである。
このようにして、吸入された外気は太陽熱を集熱して温風となり、木質材を乾燥後、断熱円筒22のドラフトで大気に捨てられる(空気貫流方式)。
例えば、送風機F1、F2から速度1.3m/sで送られる吸入空気は、湿潤空気となり、断熱円筒22から最大で3m/sで排気される。
一方、木質燃料を用いてペレットボイラーで65〜75℃の温水を作り、この温水を床に敷いた温水床暖房パネル25に供給し、低温ふく射暖房により桟積木材の乾燥を行う。
温水はファンコンベクターで温風発生後、温水床暖房パネル25(2系統)に分流されカスケード式に利用される。
例えば、送風機F1、F2から速度1.3m/sで送られる吸入空気は、湿潤空気となり、断熱円筒22から最大で3m/sで排気される。
一方、木質燃料を用いてペレットボイラーで65〜75℃の温水を作り、この温水を床に敷いた温水床暖房パネル25に供給し、低温ふく射暖房により桟積木材の乾燥を行う。
温水はファンコンベクターで温風発生後、温水床暖房パネル25(2系統)に分流されカスケード式に利用される。
1 乾燥室
2 透明フイルム
3 断熱材
4 コンクリートブロック
5 土間
6 基礎壁
7 空気通路
8 断熱材
9 空気層
10 集熱空間
11 透明フイルム
12 炭素繊維シート
13 上パイプ
14 下パイプ
15 あて板
16 留め金
17 ステイ
18 筋交い
19 仕切フイルム
20 柱パイプ
21 空気吹出し口
22 断熱円筒
23 排出口
24 観音開きドア
25 床暖房パネル
2 透明フイルム
3 断熱材
4 コンクリートブロック
5 土間
6 基礎壁
7 空気通路
8 断熱材
9 空気層
10 集熱空間
11 透明フイルム
12 炭素繊維シート
13 上パイプ
14 下パイプ
15 あて板
16 留め金
17 ステイ
18 筋交い
19 仕切フイルム
20 柱パイプ
21 空気吹出し口
22 断熱円筒
23 排出口
24 観音開きドア
25 床暖房パネル
Claims (1)
- 農業用ビニールハウスを改良したハウス枠に透明フイルムを2重に張ってできた屋根及び南側面に炭素繊維シートを浮かして置いたフイルムをもう一枚内側に張り、3重の透明フイルムとした日射の半透過性の温室構造の乾燥室を作製し、該乾燥室内に入射した日射による太陽熱ふく射乾燥及び太陽熱で温められた空気を乾燥室床上に送風する温風乾燥との複合で、桟積みされた木材等、木質材料の乾燥を行い、そこで生じた湿潤空気を強いドラフト力で吸引して排気する北側面の断熱円筒と、曇天日や夜間など太陽不照時には、薪などの木質バイオマスを燃料とする燃焼熱を用いて床暖房により太陽熱を補完するふく射乾燥を行う温水床暖房パネル及び該燃焼熱を用いて温風乾燥を行うファンコンベクターとから構成されることを特徴とする太陽熱パッシブ利用木材乾燥装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005305963A JP2007112009A (ja) | 2005-10-20 | 2005-10-20 | 太陽熱パッシブ利用木材乾燥装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005305963A JP2007112009A (ja) | 2005-10-20 | 2005-10-20 | 太陽熱パッシブ利用木材乾燥装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007112009A true JP2007112009A (ja) | 2007-05-10 |
Family
ID=38094632
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005305963A Pending JP2007112009A (ja) | 2005-10-20 | 2005-10-20 | 太陽熱パッシブ利用木材乾燥装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2007112009A (ja) |
Cited By (12)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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KR101935005B1 (ko) | 2018-05-08 | 2019-01-03 | 허중 | 구들식 건조장치 |
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-
2005
- 2005-10-20 JP JP2005305963A patent/JP2007112009A/ja active Pending
Cited By (17)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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