JP2007112002A - 液体供給機構およびそれを備えたインクジェット記録装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】結露により生じた液滴が気液分離膜に付着することによる弊害を解消し、気液分離膜の機能を回復させることが可能な液体供給機構等を提供する。
【解決手段】本発明に係るインク供給装置は、サブタンク2の一部に設けられた気液分離膜6と、この膜6の外側に面するように形成された空気室7とを有している。空気室7には、減圧口8および大気導入口9が開口し、減圧口8を通じて空気室7内の空気を排出可能となっている。圧力制御弁12が開弁し大気導入口9が開くと、該導入口9を通じて、空気室7内に外気を取り込むことが可能となる。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えばインクを記録ヘッドまで供給する液体供給機構および該機構を備えたインクジェット記録装置に関する。より詳細には、液体収容容器内に貯留されたインクから気泡を除去するための手段(例えば気液分離膜)を備えた液体供給機構等に関する。
インクジェット記録装置に関し、記録ヘッドにインクを供給する方法の1つとして、キャリッジ上に記録ヘッドと共にインクタンクが搭載され、インクタンクから記録ヘッドへとインクが供給されるオンキャリッジ方式と呼ばれるものがある。他にも、キャリッジ外の固定された場所にメインタンクを設置し、チューブ等により適時キャリッジ上のサブタンクにインクを充填するオフキャリッジ方式と呼ばれるものもある。オフキャリッジ方式は更に、メインタンクとサブタンクとが定常的に接続されて常時インクが供給される方式と、非定常的(間欠的)に接続されて必要時のみ接続される方式とに分類される。
オンキャリッジ方式では、キャリッジの大きさは、使用するインクの種類の数や搭載されるインクの量および記録ヘッドの大きさによって決まる。インクの種類の数が増えたり、収容されるインクの量が増えると、キャリッジの重量が増加する。また、これに伴なってキャリッジを走査させる動力を大型化させたり、助走距離を長くしたりする必要も生じる。更には、キャリッジの断面積が増えるため、走査させるための空間を広くとらなければならないといった弊害がある。したがって、オンキャリッジ方式は、比較的小容量のインクを搭載する記録装置に向いていると言える。また、オンキャリッジ方式では、インクタンクから記録ヘッドまでの距離を近くすることができるため、インク流路の経路長さが短くて済むという利点がある。
一方、オフキャリッジ方式であって、メインタンクとサブタンクとが定常的に接続されている場合、例えば、特許文献1、2に開示されているように、メインタンクと記録ヘッドとの水頭差を利用して負圧を発生させる方法が一般的である。この方法では、キャリッジの小型化が可能なため、走査させるための空間が小さく、駆動する動力も大型化しないという利点がある。その一方で、メインタンクとサブタンクとを結ぶ経路が長くなるという一面もある。
このような構成においては、経路全体に保持されるインク量が多いことから、インクに溶存していた気体が環境変動などでインク中に気泡として現れる量も多くなる。また、インク経路全体の表面積が大きいことから、経路に用いられる材料を透過してインク内に侵入する気体量も増加する。このようにして侵入した気体は、インクが流れるときの圧力損失を増大させる。よって、オフキャリッジ方式の場合にはインク経路内の気泡を処理することが特に重要となる。
なお、特許文献3、4のように、オフキャリッジ方式でメインタンクとサブタンクとが非定常的に接続され、必要時のみジョイント等を介して接続する場合、上記方式に比べれば経路は短く抑えられる。しかし、オンキャリッジ方式と比較すればその経路は長い。また、ジョイントの着脱を繰り返すことが必要であり、着脱時にインク経路内に気泡が侵入することもあることから、この方式においても経路内の気泡を処理することは重要である。特許文献4の構成では、サブタンク内の気泡を排出することにより、メインタンクからサブタンクへのインクの移動が促進される方式となっている。したがって、この方式ではインク経路内から気泡を排出することが必須である。
特許文献5では、インク経路からの気泡の除去方法として、ある程度の量のインクと共に気泡を外部に排出する方法が採用されている。特許文献4、6、7には、液体を透過せずに気体のみを透過する膜(気液分離膜)を用いる方法が示されている。この方法は、単純な構成で液体の漏出を抑制することが可能であり、従来方法で問題となっていた廃インクの増大も抑制される。
特開2002−234180号公報 特開平10−157155号公報 特開平10−128992号公報 特開2001−301194号公報 特開2005−161571号公報 特開2002−264358号公報 特開2003−159810号公報
ところで、気液分離膜としては、分子間距離が水分子よりも狭く形成されることで水分の透過を抑制する種類のものと、液体に対して充分な撥水性を備えた多孔質膜からなるものとに分類される。多孔質膜は、液体との前進接触角と孔径の組み合わせにより一定の圧力以下では孔入り口にできるメニスカスが内部に侵入できないため、液体の透過を阻止することができる構造である。
上記2つ種類のうち前者は、その構造が非常に薄く、時間あたりに透過できる気体量を増加させ難いという特徴がある。これに対して後者(多孔質膜)は、構造が単純であり、単位時間あたりに透過できる気体量が多いという特徴があり、気体の排出に用いられることが多い。
また、気液分離膜を通じて気泡を排出するには、気液分離膜のインクに接する側(接液側)の圧力に対して、外側面である気体を吸い出す側(減圧側)の圧力を相対的に低下させればよい。これにより、接液側にある気体が膜を通過して減圧側に移動する。減圧側の圧力が低くなりすぎると、気体のみならずインクまでもが膜を通過してしまうこととなる。したがってこれを防止するために、通常、減圧側には吸引圧力を調整できるポンプを接続し、インクが通過しない程度の圧力で減圧が行われる。ポンプとしては、チューブポンプ、ダイヤフラムポンプ、またはピストンポンプなどが用いられる。もっとも、通常、これらのポンプ自体には圧力を調整する機構は備わっていないため、気液分離膜とポンプを繋ぐ経路の途中に、ポンプとは別に、圧力を調整する弁が配置されることが多い。
圧力調整用の構成としては次のような弁が使用されることも多い。1つは、気液分離膜側の圧力が一定以上の時にポンプ側と連通し、一定以下に減圧されたときに閉鎖する弁である。他にも例えば、気液分離膜とポンプを繋ぐ経路内の圧力が一定以下に減圧されたときに大気と連通する弁が考えられる。なお、経路内の圧力が一定以下に減圧された場合にポンプの動作を停止するという手法も採られることがあるが、減圧する構成としては如何なる手法でも気体の除去は可能である。
図10を用いて、従来技術による、インク経路内の気体の除去方法の一例を説明する。図10に示すインク供給機構は、メインタンクと記録ヘッドとの水頭差により負圧の発生させるオフキャリッジ供給方式のものである。メインタンク3内のインクは、供給チューブ4を通ってサブタンク2に供給され、更にそこから、フィルタ5を通過して記録ヘッド1に供給される。
減圧ポンプ11を駆動して減圧チューブ10と空気室7内を減圧することで、サブタンク2内の空気が気液分離膜6を通じて外部へ排出されるようになっている。減圧チューブには、所定の圧力にまで減圧された際に減圧チューブ10の内外を連通する圧力調整弁18が接続されている。これにより、減圧チューブ10内が過度に減圧されないようになっており、ひいてはインクが膜6を通じて外部へ漏出しないようになっている。
さて、図10の構成では、気液分離膜6の片面は常にインクに接触しているか近接しているため、膜の表面(及び膜内部)は、常にインクの蒸気に曝されている状態となっている。他方、この種のインクタンクにおいては、インクの特性を劣化させないことを主たる目的として、インクの蒸発を抑制する構造が採用されているため、気液分離膜6の内部および周囲のインク蒸気は常に飽和に近い状態となっている。
このような状態で温度変化や気圧変動が起きると、気化していたインク蒸気が空気中に溶けきれずに液化することがある。例えば、インクジェット記録装置において高温から低温への急な環境変化が生じた場合、気液分離膜6の周囲(あるいは気液分離膜6内部)に結露が生じる可能性がある。なお、上記にいう急な環境変化とは、例えば、温まった部屋の中で稼動を始めたクーラーの冷気が装置に直接当たった場合や、暑い屋外から冷やされた室内に装置が持ち込まれた場合など、様々である。
結露が発生する他の状況としては上記の他にも次のようなものがある。すなわち、インク容器内部の温度が機器の駆動等により上昇したり、外部の温度低下が起きたりした場合である。この場合、接液側が高温となり減圧側が低温となる。この状態で気液分離膜を介した気体排出を行うと、温まった蒸気が気液分離膜を通過する際に急激に冷却されることとなる。その結果、気液分離膜内および膜表面で結露が生じる可能性がある。
結露により発生した水分により気液分離膜6の孔が塞がれるということは、気体が通過可能な経路が減少することを意味する。このように経路が減少すれば、気体が分離膜6を通過する際の抵抗が大きくなってしまう。また、水分が分離膜6の表裏を連続的に繋いだ場合には、インクの透過を阻止することができなくなり、この水分を伝ってインクが膜の反対面へ流出するおそれもある。
このように、気液分離膜に結露が生じた場合、気液分離膜の機能が低下したり、あるいは、機能が阻害されインクが漏れたりするといった問題が生じ得る。結露自体を防ぐには、温度変化を抑制し、膜の厚み方向の温度勾配を抑えることで、問題の発生を低減することが可能である。しかし一度結露が発生した場合、気液分離膜周囲のインク蒸気による湿度が高いため、水分を除去するのは困難であり、長期使用したときの機能劣化の原因となる。なお、上記の問題は従来例として説明した供給方式に限らず、気液分離膜の片面が液体に接触または近接している場合に共通して起こり得る現象である。
したがって、本発明の目的は、上記問題に鑑み、結露により生じた液滴が気液分離膜に付着することによる弊害を解消し、気液分離膜の機能を回復させることが可能な液体供給機構およびそれを備えたインクジェット記録装置を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の液体供給機構は、液体を貯留する液体収容容器の壁面の一部に設けられた気液分離膜と、前記気液分離膜の外側に面するように形成された空気室と、前記空気室に開口した減圧口とを有し、前記減圧口を通じて前記空気室内の空気を排出することで前記空気室内が減圧可能に構成されている液体供給機構において、前記空気室に、開閉可能な大気導入口が更に形成され、該大気導入口を通じて前記空気室内に外気を取り込むことができるように構成されていることを特徴とする。
上記大気導入口には、前記空気室内が所定の設定圧まで減圧したときに開弁するような圧力調整弁が設けられていてもよいし、上記大気導入口を開閉する蓋部材が設けられていてもよい。なお、上記「液体収容容器」には、例えば樹脂成形品等で構成された全体が剛体の容器が含まれる。また、他にも、少なくとも一部が可撓性部材(フィルム等)で構成された容器なども含まれる。したがって「液体収容容器」には、例えば、全体が可撓性部材で構成された袋状の容器等も含まれる。
本発明によれば、環境の変動などにより結露が生じ気液分離膜に液滴が付着したとしても、大気導入口から取り込まれた外気を分離膜付近に供給することが可能である。したがって、気液分離膜に付着した液滴の蒸発が促され、気液分離膜の機能低下を回復させることができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
(第1の実施形態)
図1は本発明の一実施形態に係るインク供給機構全体を示す概略断面図であり、図2は図1の気液分離膜の周囲を説明する詳細断面図である。
図1に示すインク供給機構は、インクを吐出する記録ヘッド1と、記録ヘッド1に供給するインクを収容するサブタンク2と、サブタンク2に供給するインクを収容するメインタンク3とを有している。図10の構成と同様に、サブタンク2とメインタンク3とは供給チューブ4により相互接続され、また、記録ヘッド1とサブタンク2との間にはフィルタ5が配置されている。サブタンク2の上部には、液体を透過せずに気体のみを透過する気液分離膜6が設けられている。
気液分離膜6の、インクに接しない側には空気室7が構成されている。図1では、空気室7は、気液分離膜6の外側面とサブタンク2の内壁とによって構成され、実質的な密閉空間となっている。この空気室7には、減圧口8と大気導入口9とが開口している。
減圧口8には、減圧チューブ10を介在させて減圧ポンプ11が接続されている。なお、減圧ポンプ11は、停止時には経路を閉じるように構成されている。大気導入口9には圧力調整弁12が設けられている。
圧力調整弁12は、空気室7が減圧され外部との圧力差が一定以上になったとき(すなわち、空気室が所定の設定値まで減圧されたとき)に開弁する。圧力調整弁12が設けられていることにより、空気室7内が過度に減圧されないようになっている。圧力調整弁12が開弁する開放圧力は、具体的には、サブタンク内のインクが膜を通じて漏出しない程度とされている。
上記構成は、より具体的には、図2のような構成とすることも可能である。図2の構成では、気液分離膜6の外周部がサブタンクの筐体13に熱融着され、分離膜6と蓋14との間に扁平な空気室7が構成されている。大気導入口9および減圧口8は、空気室7の両端部に形成されている。
この構成を上面側から見ると、図3に示すように空気室7はほぼ矩形の輪郭をなすように形成され、大気導入口9および減圧口8は互いに対向する角部のそれぞれに接続されている。別な言い方をすれば、空気室7の幅は、大気導入口9側から徐々に拡大し、中央部を堺として、今度は減圧口8に向けて徐々に減少する形状となっている。このような構成とすることにより、大気導入口9から取り込まれた空気が、分離膜6の全面に良好に行きわたるようになっている。
上述のように構成された本実施形態のインク供給機構は、インク内の気泡を除去することを目的とした気泡除去動作(シーケンス)と、結露により生じた液滴を蒸発させる液滴除去動作(シーケンス)とを行う。なお、このような2つのシーケンスは予めインクジェット記録装置の制御手段に記憶されている。
本実施形態では、まず、減圧ポンプ11を駆動して空気室7内の圧力を低下させ、気液分離膜6の内外に圧力差を生じさせる。なお、減圧ポンプ11は、サブタンク2内の気体を除去する必要があると判断されたときに駆動されるようになっていてもよい。例えば、所定期間をあけて定期的に当該動作が実施されてもよいし、毎回の記録動作ごとに実施されてもよい。
上記のように分離膜6を挟んで圧力差が生じることにより、サブタンク2内の空気が分離膜6を通過して空気室7内に引き込まれる。ポンプ11を更に駆動すると、空気室7内はより一層減圧されることとなるが、既述の通り、この圧力室7が所定の設定値まで減圧されると大気調整弁12が開弁する。大気調整弁12が開弁することにより弁内に外気(空気)が取り込まれ、取り込まれたこの空気は導入口9から空気室7内に供給される。このように空気室7内に空気が供給されることで、分離膜6近傍の気体の蒸気圧が一時的にインクの飽和水蒸気より低下することとなる。したがって、結露により生じた液滴の蒸発が促され、液滴を除去することも可能となる。
なお、液滴を蒸発させるために上記のように空気を導入し、空気室内の蒸気圧を低下させた後、一定時間休止して、再度同様の動作(液滴除去シーケンス)を行うようにしてもよい。これにより、より効果的に液滴を除去することが可能となる。図1の構成では、圧力調整弁12が開弁するまでが気泡除去シーケンスに相当し、開弁した後が液滴除去シーケンスに相当する。液滴除去シーケンスを、気泡除去シーケンスと比べて長時間行うようにし、分離膜等に付着した液滴を十分に蒸発させるようにすることが好ましい。
(第2の実施形態)
図4は、本発明の第2の実施形態に係る構成を示す断面図である。図4に示すように、蓋14の内面(図示下面)には、空気室7側に向かって突出する突起15(例えばリブ状)が設けられていてもよい。このような突起15が設けられていることで、空気室7内を通過する空気流に乱流が発生することとなる。したがって、空気流がより効果的に分離膜表面に接することとなる。
(第3の実施形態)
図5は、本発明の第3の実施形態に係る構成を示す上面図である。図5に示す空気室7Aは、迷路状(蛇行状)の経路を構成するように設けられている。大気導入口9から導入された空気は、何回か流れ方向を変えながら空気室7A内を進み、減圧口8から送出される。図5の構成では、空気室内の経路が上記実施形態のものより狭くなっている。このため空気流の流速が向上し、その結果、結露により生じた液滴の蒸発をより効果的に行うことが可能となる。また、単位面積当たりの通過する気体量を増やすことができるため導入した大気の体積を効率的に水分除去に利用できる。
(第4の実施形態)
図6は、本発明の第4の実施形態に係る構成を示す断面図である。図6に示す構成では、圧力調整弁12Aが空気室7の上部に積層状態で構成されている。圧力調整弁12A自体の機能は上記圧力調整弁12と同様である。圧力調整弁12Aに取り込まれた空気は、空気室7の上面に開けられた複数の細孔17から、空気室7内に供給されることとなる。
このような構成によれば、空気室内に供給される空気が一旦細孔17を通過するため、空気室7内に供給される空気流の速度が高まる。図6の構成では、細孔17はいずれも分離膜6上に位置するように形成されており、これにより、細孔からの空気は分離膜6上面に吹き付けられるようになっている。また、特に限定されるものではないが、細孔からの空気が分離膜に対して垂直に吹き付けられるようになっている。こうしたことにより、本実施形態によれば、結露により生じた液滴の蒸発が効果的に行われるようになっている。
(第5の実施形態)
図7は、本発明の第5の実施形態に係る構成を示す断面図である。図7に示すインク供給機構は、図1の構成に幾つかの付加的な要素を更に追加したものである。その1つとして、減圧チューブ10の途中に、ポンプ11と並列に圧力調整弁18Aが設けられている。圧力調整弁18Aには蓋部材19が取り付けられており、蓋部材19が開放されているときのみ、圧力調整弁18Aが機能するようになっている。蓋部材19を閉めると、圧力調整弁18Aの機能が停止し、調整弁18Aが閉塞状態に保たれる。
同様に、サブタンク2上の圧力調整弁12にも蓋部材21が取り付けられており、蓋部材21が開放されているときのみ、弁が機能するようになっている。
このような構成の場合、圧力調整弁18Aのみを機能させるようにすれば(具体的には、蓋部材19が開けられ、蓋部材21が閉じられた状態)、サブタンク内の気泡除去時に、従来同様の圧力調整を行うことが可能である。逆に、圧力調整弁12のみを機能させるようにすれば(具体的には、蓋部材19が閉じられ、蓋部材21が開けられた状態)、上記実施形態同様の大気導入動作を実施可能である。
このように、選択的な動作が実施可能となっていることにより、気液分離膜近傍に大気を導入する量を制御することが可能である。また、気液分離膜近傍に結露の発生が予想されたときのみ空気室内に大気を導入することにより、インクの過剰な蒸発を抑制することができる。
なお、上記構成において、圧力調整弁12側の蓋部材21を省略することも可能である(図8参照)。この場合、圧力調整弁18Aの開放圧力を、圧力調整弁12よりも低く設定すればよい。上記構成によれば、蓋21部材が省略される分、構成が簡素化する。その一方で、圧力調整弁18Aが圧力調整弁12よりも相対的に先に動作するようになっているため、従来同様の気泡除去動作を実施可能である。また、蓋部材19を閉じて圧力調整弁18Aを機能させないようにすれば、図1の実施形態と同様な液滴除去動作を実施することも可能である。
(第6の実施形態)
図9は、本発明の第6の実施形態に係る構成を示す断面図である。図9に示すインク供給機構は、図10の従来の構成に対し、開閉可能に設けられた大気導入口9が追加された構成となっている。大気導入口9は、第1の実施形態同様、空気室7に開口するように形成されると共に、蓋部材21Aにより開閉されるようになっている。
このような構成であっても、大気導入口9を必要に応じて開放し、その状態でポンプ11を駆動することで上記実施形態同様、外気が空気室7内に供給され、分離膜8付近に生じた液滴を蒸発させることが可能である。また、このような構成によれば、制御弁12(図1等参照)から空気を取り込むのではなく、単なる開口部である導入口9から外気を取り込むものであるので、圧力の損室が少ないという利点もある。このため通過する空気量が多くなり、空気流も高速化するため、より効果的に液滴の蒸発を行うことが可能となる。更に、本実施形態では、圧力調整弁が1ヶ所で済むため構造が簡素化する。なお、蓋部材21Aを自動的に移動させるための駆動手段(不図示)が設けられていることが好ましく、また、この駆動手段を動作させるタイミングは適宜設定可能である。
上記各実施形態においては、水頭差を利用したチューブ供給のサブタンク内の気体除去を例として述べたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、サブタンク以外の液体収容容器(密閉容器)に収容された液体から気泡を除去するような構成にも本発明を適用することができる。
本発明の一実施形態に係るインク供給機構全体を示す概略断面図である。 図1の気液分離膜の周囲を説明する詳細断面図である。 図2の気液分離膜を上面側から見た平面図である。 本発明の第2の実施形態に係る構成を示す断面図である。 本発明の第3の実施形態に係る構成を示す上面図である。 本発明の第4の実施形態に係る構成を示す断面図である。 本発明の第5の実施形態に係るインク供給機構全体を示す概略断面図である。 本発明の第5の実施形態に係るインク供給機構全体の変形例を示す概略断面図である。 本発明の第6の実施形態に係るインク供給機構全体を示す概略断面図である。 従来のインク供給機構の構成例を示す概略断面図である。
符号の説明
1 記録ヘッド
2 サブタンク
6 気液分離膜
7 空気室
8 減圧口
9 大気導入口
12 圧力制御弁

Claims (13)

  1. 液体を貯留する液体収容容器の壁面の一部に設けられた気液分離膜と、前記気液分離膜の外側に面するように形成された空気室と、前記空気室に開口した減圧口とを有し、前記減圧口を通じて前記空気室内の空気を排出することで前記空気室内が減圧可能に構成されている液体供給機構において、
    前記空気室に、開閉可能な大気導入口が更に形成され、該大気導入口を通じて前記空気室内に外気を取り込むことができるように構成されていることを特徴とする液体供給機構。
  2. 前記減圧口に接続された管状部材を介して前記空気室内の空気を排出するポンプを更に有すると共に、前記大気導入口には第1の圧力調整弁が設けられ、前記空気室内が所定の設定圧まで減圧されたときに前記第1の圧力調整弁が開弁し、前記空気室内に外気が取り込まれる、請求項1に記載の液体供給機構。
  3. 前記減圧口に接続された管状部材を介して前記空気室内の空気を排出するポンプを更に有すると共に、前記大気導入口には、該大気導入口を開閉する蓋部材が設けられている、請求項1に記載の液体供給機構。
  4. 前記第1の圧力調整弁の機能を停止させ該圧力調整弁を閉塞状態に保つ第1の弁機能停止手段と、前記管状部材に前記ポンプと並列に設けられた第2の圧力調整弁と、前記第2の圧力調整弁の機能を停止させ該圧力調整弁を閉塞状態に保つ第2の弁機能停止手段とを更に有する、請求項2に記載の液体供給機構。
  5. 前記管状部材に前記ポンプと並列に設けられた第2の圧力調整弁と、前記第2の圧力調整弁の機能を停止させ該圧力調整弁を閉塞状態に保つ第2の弁機能停止手段とを更に有し、
    前記第2の圧力調整弁の開放圧力が前記第1の圧力調整弁の開放圧力よりも低い、請求項2に記載の液体供給機構。
  6. 前記空気室が扁平形状をなすと共に、前記大気導入口および前記減圧口は前記空気室の両端部にそれぞれ形成され、かつ、上面側から見たときの前記空気室の幅が、前記大気導入口側から徐々に拡大し途中から前記減圧口に向けて徐々に減少するように形成されている、請求項1から5のいずれか1項に記載の液体供給機構。
  7. 前記空気室を構成する面のうち前記気液分離膜に対向する面に複数の突起が形成されている、請求項1から6のいずれか1項に記載の液体供給機構。
  8. 前記空気室は、前記大気導入口と前記減圧口とを相互接続する蛇行した経路として構成されている、請求項1から5のいずれか1項に記載の液体供給機構。
  9. 前記大気導入口は、前記空気室を構成する面のうち前記気液分離膜に対向する面に形成されている、請求項1から6のいずれか1項に記載の液体供給機構。
  10. 請求項1から9のいずれか1項に記載の液体供給機構を備えたインクジェット記録装置であって、前記液体としてインクを貯留するメインタンクと、該メインタンクから供給されたインクをインクジェット記録ヘッドに供給するサブタンクと、前記インクジェット記録ヘッドと前記サブタンクとを一体的に保持して往復移動するキャリッジと、前記サブタンクから気体を排出するための減圧ポンプとを有し、前記サブタンクが前記液体収容容器として構成されているインクジェット記録装置。
  11. 前記メインタンクと前記サブタンクとは、間欠的に相互接続されるように構成されている、請求項10に記載のインクジェット記録装置。
  12. 前記大気導入口を閉塞した状態で前記減圧ポンプを駆動することで、前記サブタンクのインク内の気泡を前記気液分離膜を通過させて前記減圧口から外部へ排出させる気泡除去シーケンスと、前記大気導入口を開放した状態で前記減圧ポンプを駆動することで外気を前期大気導入口から前記空気室内に取り込み、結露により生じた液滴を除去する液滴除去シーケンスとを行う制御手段を更に有し、
    前記液滴除去シーケンスにおける前記減圧ポンプの駆動時間が、前記気泡除去シーケンスにおける前記減圧ポンプの駆動時間よりも長い、請求項10または11に記載のインクジェット記録装置。
  13. 前記気泡除去シーケンスは、前記液滴除去シーケンスが終了した後、所定時間の休止をしてから実施される、請求項12に記載のインクジェット記録装置。
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