JP2007107907A - 高温ガス炉システム及び中間熱交換システム - Google Patents
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Abstract
【課題】 1次系と2次系との圧力バランスが崩れた場合に、1次系と2次系との圧力差を速やかに解消すること。
【解決手段】 2次系ガス循環流路は、中間熱交換器内において2次系ガスを流通させる交換器内配管21と、交換器内配管21と接続し、中間熱交換器2へ2次系ガスを流入させる2次系入口配管24と、交換器内配管21と接続し、中間熱交換器2から2次系ガスを流出させる2次系出口配管22とを備え、2次系入口配管24には低温遮断弁31を設け、2次系出口配管22には高温遮断弁30を設け、2次系出口配管22及び2次系入口配管24のいずれか一方には、高温遮断弁30及び低温遮断弁31が作動した場合に、中間熱交換器内を流通する2次系ガスの圧力を調整する圧力調整装置32を接続する。
【選択図】 図2
【解決手段】 2次系ガス循環流路は、中間熱交換器内において2次系ガスを流通させる交換器内配管21と、交換器内配管21と接続し、中間熱交換器2へ2次系ガスを流入させる2次系入口配管24と、交換器内配管21と接続し、中間熱交換器2から2次系ガスを流出させる2次系出口配管22とを備え、2次系入口配管24には低温遮断弁31を設け、2次系出口配管22には高温遮断弁30を設け、2次系出口配管22及び2次系入口配管24のいずれか一方には、高温遮断弁30及び低温遮断弁31が作動した場合に、中間熱交換器内を流通する2次系ガスの圧力を調整する圧力調整装置32を接続する。
【選択図】 図2
Description
本発明は、冷却材にヘリウムを用い、且つ、原子炉出口ガス温度を750℃以上の高温にして熱効率を向上させた高温ガス炉を備える発電システム及び中間熱交換システムに関するものである。
近年、原子力発電プラントにおいては、安定した希ガスであるヘリウムにより炉を冷却し、炉から熱を取り出す高温ガス炉が知られている(例えば、非特許文献1等)。
國富一彦、外3名、"GTHTR300C FOR HYDROGEN COGENERATION"、2nd International Topical Meeting on HIGH TENPERATURE REACTORTECHNOLOGY 北京 中国、2004年9月22日−24日
國富一彦、外3名、"GTHTR300C FOR HYDROGEN COGENERATION"、2nd International Topical Meeting on HIGH TENPERATURE REACTORTECHNOLOGY 北京 中国、2004年9月22日−24日
上記特許文献1には、高温ガス炉から流出される高温の一次系ヘリウムガスと、ガスタービンの作動ガスとして用いられる2次系のヘリウムガスとの熱交換を中間熱交換器において行う技術が開示されている。
上記システムにおいては、通常、1次系と2次系との間に差圧が生じた場合に、1次系及び2次系において圧力調整を行い、中間熱交換器における1次系と2次系との圧力境界部付近に設置されている伝熱管、高温管板等の健全性を維持することが必要となる。
上記システムにおいては、通常、1次系と2次系との間に差圧が生じた場合に、1次系及び2次系において圧力調整を行い、中間熱交換器における1次系と2次系との圧力境界部付近に設置されている伝熱管、高温管板等の健全性を維持することが必要となる。
ところで、上記特許文献1に開示されているような発電システムにおいて、1次系タービントリップ等の異常が発生すると、1次系の圧力が急速に低下或いは上昇(例えば、数秒で数MPaも減圧する可能性がある)する。この場合、1次系と2次系との圧力バランスを保つために、高圧ガスを短時間で大量に1次系に充填するか、或いは、2次系からガスを排出する必要がある。
しかしながら、上記発電システムは、1次系及び2次系の自由容積がそれぞれ数百m3から数千m3もあるため、充填又は排出用の巨大なガス貯蔵供給容器や充填システムが必要となる。更に、容積が大きいため、応答時間が長くなり、速やかに対応することができないという問題もあった。
しかしながら、上記発電システムは、1次系及び2次系の自由容積がそれぞれ数百m3から数千m3もあるため、充填又は排出用の巨大なガス貯蔵供給容器や充填システムが必要となる。更に、容積が大きいため、応答時間が長くなり、速やかに対応することができないという問題もあった。
本発明は、上記問題を解決するためになされたもので、1次系と2次系との圧力バランスが崩れた場合に、1次系と2次系との圧力差を速やかに解消することのできる発電システム及び中間熱交換システムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は以下の手段を採用する。
本発明は、高温ガス炉と中間熱交換器との間で1次系ガスを循環させる1次系ガス循環流路と、前記1次系ガス循環流路と別個に設けられ、前記高温ガス炉から供給される熱を利用する熱利用システムと前記中間熱交換器との間で2次系ガスを循環させる2次系ガス循環流路とを備え、前記中間熱交換器において前記1次系ガスと前記2次系ガスとの間で熱交換が行われる高温ガス炉システムであって、前記2次系ガス循環流路は、前記中間熱交換器内において前記2次系ガスを流通させる交換器内配管と前記交換器内配管と接続し、前記中間熱交換器へ前記2次系ガスを流入させる2次系入口配管と、前記交換器内配管と接続し、前記中間熱交換器から前記2次系ガスを流出させる2次系出口配管とを備え、前記2次系入口配管及び前記2次系出口配管には遮断弁が設けられ、前記2次系出口配管及び前記2次系入口配管のいずれか一方には、前記遮断弁が作動した場合に、前記中間熱交換器内を流通する前記2次系ガスの圧力を調整する圧力調整手段が接続されている高温ガス炉システムを提供する。
本発明は、高温ガス炉と中間熱交換器との間で1次系ガスを循環させる1次系ガス循環流路と、前記1次系ガス循環流路と別個に設けられ、前記高温ガス炉から供給される熱を利用する熱利用システムと前記中間熱交換器との間で2次系ガスを循環させる2次系ガス循環流路とを備え、前記中間熱交換器において前記1次系ガスと前記2次系ガスとの間で熱交換が行われる高温ガス炉システムであって、前記2次系ガス循環流路は、前記中間熱交換器内において前記2次系ガスを流通させる交換器内配管と前記交換器内配管と接続し、前記中間熱交換器へ前記2次系ガスを流入させる2次系入口配管と、前記交換器内配管と接続し、前記中間熱交換器から前記2次系ガスを流出させる2次系出口配管とを備え、前記2次系入口配管及び前記2次系出口配管には遮断弁が設けられ、前記2次系出口配管及び前記2次系入口配管のいずれか一方には、前記遮断弁が作動した場合に、前記中間熱交換器内を流通する前記2次系ガスの圧力を調整する圧力調整手段が接続されている高温ガス炉システムを提供する。
上記構成によれば、2次系出口配管及び2次系入口配管には、遮断弁が設けられているので、異常等が生じた場合には、遮断弁を閉じることにより、2次系ガスを循環させる2次系ガス循環流路を中間熱交換器側と熱利用システム側とに分断することが可能となる。これにより、圧力調整するガス容量を少なくすることができるので、圧力調整手段による圧力調整を容易に、かつ、迅速に実現できるとともに、充填又は排出用のガス貯蔵供給容器等を小型化することができる。
上記熱利用システムは、高温ガス炉から供給される熱を利用するシステムであれば良く、例えば、タービンを用いた発電設備、水素製造設備、或いは、これら設備を複合した複合設備等が一例として挙げられる。
上記1次系ガス循環流路は、少なくとも中間熱交換器、高温ガス炉の間で1次系ガスを流通させるものであれば良く、それ以外の設備を1次系ガスが流通するような流路を形成していても良い。
上記熱利用システムは、高温ガス炉から供給される熱を利用するシステムであれば良く、例えば、タービンを用いた発電設備、水素製造設備、或いは、これら設備を複合した複合設備等が一例として挙げられる。
上記1次系ガス循環流路は、少なくとも中間熱交換器、高温ガス炉の間で1次系ガスを流通させるものであれば良く、それ以外の設備を1次系ガスが流通するような流路を形成していても良い。
上記高温ガス炉システムにおいて、前記遮断弁は前記中間熱交換器の近傍に設けられていると良い。これにより、圧力調整の対象となるガス容量を更に少なくすることができるので、ガス調整の時間を更に短くすることができるとともに、装置の更なる小型化を図ることが可能となる。
上記高温ガス炉システムにおいて、前記1次系ガス循環流路の圧力と前記2次系ガス循環流路の圧力との差分を検出する検出手段を備え、前記遮断弁は、前記差分が許容値を超えた場合に作動することが好ましい。
上記構成によれば、1次系ガス循環流路の圧力と2次系ガス循環流路の圧力との差分を検出する検出手段を備えているので、両ガス流路の圧力差が許容値以上となった場合には速やかにその旨を検知でき、遮断弁を作動させることが可能となる。
上記構成によれば、1次系ガス循環流路の圧力と2次系ガス循環流路の圧力との差分を検出する検出手段を備えているので、両ガス流路の圧力差が許容値以上となった場合には速やかにその旨を検知でき、遮断弁を作動させることが可能となる。
本発明は、中間熱交換器内において、高温ガス炉から流出された1次系ガスと熱交換を行う2次系ガスを流通させる交換器内配管と、前記交換器内配管と接続し、前記中間熱交換器へ前記2次系ガスを流入させる2次系入口配管と、前記交換器内配管と接続し、前記中間熱交換器から前記2次系ガスを流出させる2次系出口配管とを備え、前記2次系入口配管及び前記2次系出口配管には遮断弁が設けられ、前記2次系出口配管及び前記2次系入口配管のいずれか一方には、前記遮断弁が作動した場合に、前記中間熱交換器内を流通する前記2次系ガスの圧力を調整する圧力調整手段が接続されている中間熱交換システムを提供する。
上記構成によれば、2次系出口配管及び2次系入口配管には、遮断弁が設けられているので、異常等が生じた場合には、遮断弁を閉じることにより、2次系ガスを循環させるガス循環流路を2つに分断することが可能となる。これにより、圧力調整されるガス容量を少なくすることが可能となるので、圧力調整手段による圧力調整を容易に、かつ、迅速に実現できるとともに、充填又は排出用のガス貯蔵供給容器等を小型化することができる。
本発明によれば、1次系と2次系との圧力バランスが崩れた場合に、1次系と2次系との圧力差を速やかに解消することができるという効果を奏する。
以下に、本発明に係る高温ガス炉システムの実施形態について、図面を参照して説明する。
〔第1の実施形態〕
図1は、本発明の第1の実施形態に係る高温ガス炉システムのシステム構成図である。
本実施形態に係る高温ガス炉システムは、高温ガス炉1、中間熱交換器2、及び、高温ガス炉1の熱を利用して発電する発電システム(熱利用システム)を備えている。更に、高温ガス炉システムは、高温ガス炉1と中間熱交換器2との間で1次系ガスを循環させる1次系ガス循環流路10、及び、1次系ガス循環流路10と別個に設けられ、発電システムと中間熱交換器2との間で2次系ガスを循環させる2次系ガス循環流路20を備えている。発電システムは、同軸上に連結接続されたタービン3、圧縮機4、及び発電機5を主な構成として備えている。この高温ガス炉システムにおいては、中間熱交換器2にて、1次系ガスと2次系ガスとの間で熱交換が行われる。
図1は、本発明の第1の実施形態に係る高温ガス炉システムのシステム構成図である。
本実施形態に係る高温ガス炉システムは、高温ガス炉1、中間熱交換器2、及び、高温ガス炉1の熱を利用して発電する発電システム(熱利用システム)を備えている。更に、高温ガス炉システムは、高温ガス炉1と中間熱交換器2との間で1次系ガスを循環させる1次系ガス循環流路10、及び、1次系ガス循環流路10と別個に設けられ、発電システムと中間熱交換器2との間で2次系ガスを循環させる2次系ガス循環流路20を備えている。発電システムは、同軸上に連結接続されたタービン3、圧縮機4、及び発電機5を主な構成として備えている。この高温ガス炉システムにおいては、中間熱交換器2にて、1次系ガスと2次系ガスとの間で熱交換が行われる。
1次系ガス循環流路10は、高温ガス炉1から流出される高温の1次系ヘリウムガスを中間熱交換器2へ流入させる1次系入口配管11と、中間熱交換器2から流出される低温の1次系ヘリウムガスをヘリウム循環機13にて高温ガス炉1へ流入させる1次系出口配管12とを備えている。
2次系ガス循環流路20は、中間熱交換器2内において、2次系ヘリウムガスを流通させる交換器内配管21と、交換器内配管21に接続されるとともに、中間熱交換器2から流出される2次系ヘリウムガスをタービン3へ導く2次系出口配管22と、タービン3から流出される2次系ヘリウムガスを再生熱交換器6及び冷却器7を経由して圧縮機4へ導く中間配管23と、交換器内配管21に接続されるとともに圧縮機4から流出された2次系ヘリウムガスを再生熱交換器6を経由して中間熱交換器2に流入させる2次系入口配管24とを備えている。
図2は、上記中間熱交換器2とその周辺構成とからなる中間熱交換システムの概略構成を示す図である。この図において、図1と同一の構成要素には、同一の符号を付している。
この図に示すように、2次系出口配管22において中間熱交換器2の近傍には高温遮断弁30が設けられ、2次系入口配管24において中間熱交換器2の近傍には低温遮断弁31が設けられている。
更に、2次系入口配管24には、低温遮断弁31よりも中間熱交換器側に、圧力調整装置32が接続されている。圧力調整装置32は、高温遮断弁30及び低温遮断弁31が閉じられることにより、2次系ガス循環流路20が交換器内配管21を含むガス流路と含まないガス流路とに分断された場合に、交換器内配管21を含むガス流路(以下、このガス流路を「調整ガス流路」という。)のガス圧力を調整するものである。
更に、2次系入口配管24には、低温遮断弁31よりも中間熱交換器側に、圧力調整装置32が接続されている。圧力調整装置32は、高温遮断弁30及び低温遮断弁31が閉じられることにより、2次系ガス循環流路20が交換器内配管21を含むガス流路と含まないガス流路とに分断された場合に、交換器内配管21を含むガス流路(以下、このガス流路を「調整ガス流路」という。)のガス圧力を調整するものである。
圧力調整装置32は、例えば、低圧のヘリウムガスが貯蔵された低圧タンク41、高圧のヘリウムガスが充填された高圧タンク42、調整ガス流路と低圧タンク41及び高圧タンク42との間に設けられた調節弁43とを備えて構成されている。
また、1次系ガス循環流路10(図1参照)の圧力と2次系ガス循環流路20(図1参照)の圧力との差分を検出する差圧検出部50、及び、差圧検出部50の検出結果に応じて、高圧遮断弁30、低温遮断弁31、及び調節弁43を制御する制御部60が設けられている。
また、1次系ガス循環流路10(図1参照)の圧力と2次系ガス循環流路20(図1参照)の圧力との差分を検出する差圧検出部50、及び、差圧検出部50の検出結果に応じて、高圧遮断弁30、低温遮断弁31、及び調節弁43を制御する制御部60が設けられている。
このように構成された本実施形態に係る高温ガス炉システムの運転時には、図1及び図2に示すように、高温ガス炉1から吐出される約950℃の1次系ヘリウムガスが1次系入口配管11を通じて中間熱交換器2へ供給され、中間熱交換器内の配管を流れ、1次系出力配管12を通じて高温ガス炉1へ戻される。このとき、中間熱交換器2では、高温である1次系ヘリウムガスにより、交換器内配管21を流れる2次系ヘリウムガスが約850℃まで加熱される。高温となった2次系ヘリウムガスは、2次系出口配管22を通じてタービン3へ送られ、膨張してタービン3を駆動する。その後、2次系ヘリウムガスは、タービン3から中間配管23へ排出され、再生熱交換器6、冷却器7を経由して冷却された後、圧縮機4へ送られる。圧縮機4にて、加圧されることにより、高圧となった2次系ヘリウムガスは、2次系入口配管24を通じて再生熱交換器6を介して中間熱交換器2へ送られ、再び加熱され、タービン3へ送られる。
そして、上述したような運転が行われている期間において、差圧検出部50により、1次系ガス循環流路10の圧力と2次系ガス循環流路20の圧力との差分が定期的に検出され、その結果が制御部60に送られる。制御部60は、差圧検出部50から通知される差圧が予め登録されている許容値(例えば、0.05MPaから0.1MPaの間で設定されている)を超えているか否かを判定する。
このとき、1次系或いは2次系において異常が発生し、両者の差圧が許容値を超えた場合、制御部60は、高温遮断弁30及び低温遮断弁31を閉じることにより、大容積の2次系ガス循環流路20を分断し、圧力調整するガス容量を小容積とする。
このとき、1次系或いは2次系において異常が発生し、両者の差圧が許容値を超えた場合、制御部60は、高温遮断弁30及び低温遮断弁31を閉じることにより、大容積の2次系ガス循環流路20を分断し、圧力調整するガス容量を小容積とする。
続いて、制御部60は、1次系ガス循環流路10の圧力と調整ガス流路の圧力の差分に応じて、圧力調整装置32の調節弁43を制御する。具体的には、1次系の圧力が急激に上昇した場合には、これに伴って2次系の圧力も速やかに上昇させる必要がある。この場合には、制御部60が高圧タンク42に貯蔵されている高圧のヘリウムガスを調整ガス流路に大量に送り込むように調節弁43を制御することにより、調整ガス流路の圧力を急激に上昇させる。一方、1次系の圧力が急激に減少した場合には、これに伴って2次系の圧力も速やかに減少させる必要がある。この場合には、制御部60が調整ガス流路のガスを吸引して、低圧タンク42に排出するように調節弁43を制御することにより、調整ガス流路の圧力を速やかに減少させる。
以上説明してきたように、本実施形態に係る発電システムによれば、2次系出口配管22に高温遮断弁30を、2次系入口配管24に低温遮断弁31を設けたので、異常等が生じた場合には、これら高温遮断弁30及び低温遮断弁31を閉じることにより、2次系ヘリウムガスを循環させる2次系ガス循環流路20を分断することが可能となる。これにより、圧力調整するガス容量を少なくすることができるので、圧力調整を短時間で行うことができるとともに、低圧タンク41及び高圧タンク42を小型化することが可能となる。例えば、従来の低圧タンクや高圧タンクと比較して、1/10乃至1/100の容量の設備で制御が可能となる。
更に、高温遮断弁30及び低温遮断弁31を中間熱交換器2の近傍に設けることにより、圧力調整するガス容量を大幅に減少させることが可能となり、低圧タンク41等の更なる小型化を図ることができる。
更に、高温遮断弁30及び低温遮断弁31を中間熱交換器2の近傍に設けることにより、圧力調整するガス容量を大幅に減少させることが可能となり、低圧タンク41等の更なる小型化を図ることができる。
〔第2の実施形態〕
次に、本発明の第2の実施形態に係る高温ガス炉システムについて図3を参照して説明する。本実施形態に係る高温ガス炉システムでは、図3に示すように、熱利用システムとして、高温ガス炉から供給される熱により水素の製造を行う水素製造システム70を備えている。
本実施形態に係る高温ガス炉システムにおいては、上述した第1の実施形態に係る高温ガス炉システムとは異なり、1次系ヘリウムガスが、高温ガス炉1、中間熱交換器2、タービン3、再生熱交換器6、冷却器7、圧縮機4を通った後、中間熱交換器2に戻り、高温ガス炉1、再生熱交換器6を通って、再び高温ガス炉に戻るループを形成するように、1次系ガス循環流路10´が設けられている。一方、2次系ガス循環流路20´は、2次系ガスが中間熱交換器2と水素製造システム70との間を循環するように設けられている。
次に、本発明の第2の実施形態に係る高温ガス炉システムについて図3を参照して説明する。本実施形態に係る高温ガス炉システムでは、図3に示すように、熱利用システムとして、高温ガス炉から供給される熱により水素の製造を行う水素製造システム70を備えている。
本実施形態に係る高温ガス炉システムにおいては、上述した第1の実施形態に係る高温ガス炉システムとは異なり、1次系ヘリウムガスが、高温ガス炉1、中間熱交換器2、タービン3、再生熱交換器6、冷却器7、圧縮機4を通った後、中間熱交換器2に戻り、高温ガス炉1、再生熱交換器6を通って、再び高温ガス炉に戻るループを形成するように、1次系ガス循環流路10´が設けられている。一方、2次系ガス循環流路20´は、2次系ガスが中間熱交換器2と水素製造システム70との間を循環するように設けられている。
2次系ガス循環流路20´は、中間熱交換器2内において、2次系ヘリウムガスを流通させる交換器内配管と、交換器内配管に接続されるとともに、中間熱交換器2から流出される2次系ヘリウムガスを水素製造システム70へ導く2次系出口配管22´と、交換器内配管に接続されるとともに、水素製造システム70内を循環することにより熱利用された後の2次系ヘリウムガスを中間熱交換器2へ導く2次系入口配管24´とを備えている。
2次系出口配管22´において中間熱交換器2の近傍には高温遮断弁30´が設けられ、2次系入口配管24´において中間熱交換器2の近傍には低温遮断弁31´が設けられている。更に、2次系入口配管24´には、低温遮断弁31´よりも中間熱交換器側に、圧力調整装置(図示略)が接続されている。圧力調整装置は、高温遮断弁30´及び低温遮断弁31´が閉じられることにより、2次系ガス循環流路20´が交換器内配管を含むガス流路と含まないガス流路とに分断された場合に、交換器内配管を含むガス流路のガス圧力を調整するものである。
そして、本実施形態に係る高温ガス炉システムにおいても、上述した第1の実施形態に係る高温ガス炉システムと同様に、1次系ガス圧力と2次系ガス圧力に許容値以上の差圧が発生した場合に、高温遮断弁30´及び低温遮断弁31´が閉じられ、更に、交換器内配管を含むガス流路のガス圧力が圧力調整装置により調整される。これにより、圧力調整を短時間で効率よく行うことが可能となる。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
上記差圧が許容値を超えた場合の他、例えば、原子炉のスクラム信号や二次系のトリップ信号によって遮断弁を閉めるようにしても良い。
熱利用システムは、上述した発電システム、水素製造システムに限定されず、高温ガス炉の熱を利用する設備、系統等であれば良い。また、熱利用システムは1つに限られず、複数設けられていても良い。
1次系ガス循環流路は、1次系ガスが、少なくとも高温ガス炉と中間熱交換器とを循環するように形成されていればよく、それ以外の装置(例えば、第2の実施形態ではタービン、圧縮機等)を循環するように形成されていても良い。
上述の実施形態においては、圧力調整装置を2次系入口配管に設けていたが、2次系出口配管に設けられていても良い。
上記差圧が許容値を超えた場合の他、例えば、原子炉のスクラム信号や二次系のトリップ信号によって遮断弁を閉めるようにしても良い。
熱利用システムは、上述した発電システム、水素製造システムに限定されず、高温ガス炉の熱を利用する設備、系統等であれば良い。また、熱利用システムは1つに限られず、複数設けられていても良い。
1次系ガス循環流路は、1次系ガスが、少なくとも高温ガス炉と中間熱交換器とを循環するように形成されていればよく、それ以外の装置(例えば、第2の実施形態ではタービン、圧縮機等)を循環するように形成されていても良い。
上述の実施形態においては、圧力調整装置を2次系入口配管に設けていたが、2次系出口配管に設けられていても良い。
1 高温ガス炉
2 中間熱交換器
3 タービン
4 圧縮機
5 発電機
6 再生熱交換器
7 冷却器
10、10´ 1次系ガス循環流路
11 1次系入口配管
12 1次系出口配管
20、20´ 2次系ガス循環流路
21 交換器内配管
22、22´ 2次系出口配管
23 中間配管
24、24´ 2次系入口配管
30、30´ 高温遮断弁
31、31´ 低温遮断弁
32 圧力調整装置
41 低圧タンク
42 高圧タンク
43 調節弁
50 差圧検出部
60 制御部
70 水素製造システム
2 中間熱交換器
3 タービン
4 圧縮機
5 発電機
6 再生熱交換器
7 冷却器
10、10´ 1次系ガス循環流路
11 1次系入口配管
12 1次系出口配管
20、20´ 2次系ガス循環流路
21 交換器内配管
22、22´ 2次系出口配管
23 中間配管
24、24´ 2次系入口配管
30、30´ 高温遮断弁
31、31´ 低温遮断弁
32 圧力調整装置
41 低圧タンク
42 高圧タンク
43 調節弁
50 差圧検出部
60 制御部
70 水素製造システム
Claims (4)
- 高温ガス炉と中間熱交換器との間で1次系ガスを循環させる1次系ガス循環流路と、前記1次系ガス循環流路と別個に設けられ、前記高温ガス炉から供給される熱を利用する熱利用システムと前記中間熱交換器との間で2次系ガスを循環させる2次系ガス循環流路とを備え、前記中間熱交換器において前記1次系ガスと前記2次系ガスとの間で熱交換が行われる高温ガス炉システムであって、
前記2次系ガス循環流路は、
前記中間熱交換器内において前記2次系ガスを流通させる交換器内配管と
前記交換器内配管と接続し、前記中間熱交換器へ前記2次系ガスを流入させる2次系入口配管と、
前記交換器内配管と接続し、前記中間熱交換器から前記2次系ガスを流出させる2次系出口配管と
を備え、
前記2次系入口配管及び前記2次系出口配管には遮断弁が設けられ、
前記2次系出口配管及び前記2次系入口配管のいずれか一方には、前記遮断弁が作動した場合に、前記中間熱交換器内を流通する前記2次系ガスの圧力を調整する圧力調整手段が接続されている高温ガス炉システム。 - 前記遮断弁が前記中間熱交換器の近傍に設けられている請求項1に記載の高温ガス炉システム。
- 前記1次系ガス循環流路の圧力と前記2次系ガス循環流路の圧力との差分を検出する検出手段を備え、
前記遮断弁は、前記差分が許容値を超えた場合に作動する請求項1又は請求項2に記載の高温ガス炉システム。 - 中間熱交換器内において、高温ガス炉から流出された1次系ガスと熱交換を行う2次系ガスを流通させる交換器内配管と、
前記交換器内配管と接続し、前記中間熱交換器へ前記2次系ガスを流入させる2次系入口配管と、
前記交換器内配管と接続し、前記中間熱交換器から前記2次系ガスを流出させる2次系出口配管と
を備え、
前記2次系入口配管及び前記2次系出口配管には遮断弁が設けられ、
前記2次系出口配管及び前記2次系入口配管のいずれか一方には、前記遮断弁が作動した場合に、前記中間熱交換器内を流通する前記2次系ガスの圧力を調整する圧力調整手段が接続されている中間熱交換システム。
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- 2005-10-11 JP JP2005296253A patent/JP2007107907A/ja not_active Withdrawn
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