JP2007107661A - 焼結摩擦材 - Google Patents

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Katsuo Arai
勝男 新井
Tsukasa Baba
司 馬場
Noriyuki Arai
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Abstract

【課題】 高温(500℃)制動の環境下においても潤滑性を示す潤滑材を用いた焼結摩擦材を得る。
【解決手段】 本発明による焼結摩擦材は、金属材料をマトリックスとし、潤滑材と研削材を含む配合粉末を焼結して得られるものであり、潤滑材として、高温でも潤滑性を失わない層状物質であるSr0.14Ca0.86CuOを適用している。この高温潤滑材に備わる層間の剪断し易さによる低摩擦特性と熱的に安定なセラミックスによる耐熱性とにより、高温での潤滑性を付与し耐摩耗性を向上させることができる。
【選択図】 なし

Description

この発明は、自動車、二輪車、鉄道車両、産業機械等の制動装置においてブレーキ用摩擦材として用いられる焼結摩擦材に関する。
鉄道車両の高速化や自動車・二輪車の高性能化に伴い、摩擦材の高温強度、耐熱・耐摩耗、高摩擦係数(μ)等の要求が高まっている。従来の焼結摩擦材では潤滑材として黒鉛、金属硫化物あるいは鉛などを使用している。しかしながら、黒鉛や金属硫化物は400℃を超える温度領域では潤滑性が低下し、高温領域で摩擦材の摩耗が増大する。また、鉛は環境負荷物質の問題がある。そのため、400℃を超える温度領域で十分に潤滑性を示す摩擦材用潤滑材の材料開発が期待されていた。
産業機械や鉄道車両、自動車用のブレーキに用いられる銅系焼結摩擦材の一例として、銅を主成分とする結合材と、摩擦調整材、潤滑材及び研削材を含む充填材とを主原料とする銅系の焼結摩擦材が用いられている。耐摩耗性の向上と一定の摩擦係数の確保のために、研削材としてジルコニア等の金属酸化物等の硬質粒子を含有させることがあるが、相手材(ブレーキディスク)に対する攻撃性が高まるおそれがある。一定の摩擦係数を確保しながら、摩擦材の耐摩耗性と相手材攻撃性の低減を両立するのは容易ではない。本出願人は、摩擦調整材として、一定量のNiとCrの合金を使用すると、硬質粒子の使用量を少なくしても上記特性の両立を図ることができることを提案している(特許文献1)。
また、銅合金とフィラーより構成されるブレーキ用焼結金属摩擦材に、周期律表4a、5a,6a族金属の炭化物を添加して、この添加物を効果的にする銅合金及びフィラーの成分を限定することで、耐熱フェード性及び耐水フェード性に優れ、高速、高負荷更に降雨等の環境でも摩擦係数が安定したブレーキ用焼結金属摩擦材が提案されている(特許文献2)。
特開平9−13131号公報(段落[0010]〜[0011]) 特開平5−179232号公報(段落[0010])
そこで、金属材料をマトリックスとし、潤滑材と研削材を含む配合粉末を焼結して得られる焼結摩擦材において、高温における耐摩耗性と潤滑性を確保する点で解決すべき課題がある。
この発明の目的は、高負荷・長時間でのブレーキやクラッチ動作などにより、摩擦材が高温になるときでも、耐摩耗性を向上し潤滑性を維持することができる焼結摩擦材を提供することである。
上記の課題を解決するため、本発明者は、高温潤滑材としてストロンチウムとカルシウムと酸化銅の化合物を使用すると、高温時における摩擦材の耐摩耗性を向上し潤滑性を維持することができることを見いだし、本発明に至った。
即ち、この発明による焼結摩擦材は、金属材料をマトリックスとし、潤滑材と研削材を含む配合粉末を焼結して得られる焼結摩擦材において、前記潤滑材の粉末は、ストロンチウムとカルシウムと酸化銅の化合物の粉末であることから成っている。
ストロンチウムとカルシウムと酸化銅の化合物は、Sr0.14Ca0.86CuOであって、この物質は層状物質である。この化合物を焼結摩擦材の配合粉末の一つとして用いることにより、得られた焼結摩擦材においては、この化合物は層間の剪断し易さによる低摩擦特性と熱的に安定なセラミックスによる耐熱性を示す。
この発明は、上記のように構成されているので、層状物質であるSr0.14Ca0.86CuOを高温潤滑材として摩擦材に適用することにより、高温での潤滑性を付与し耐摩耗性を向上させることができる。
以下、この発明による焼結摩擦材の実施例について説明する。
まず、本発明において高温潤滑材として用いられるストロンチウムとカルシウムと酸化銅の製造方法について説明する。
Sr0.14Ca0.86CuOの合成用原材料として、SrCO(純度2N)と、CaCO(純度2Nup)と、CuO(純度2N)を用意し、目標組成になるように各々秤量後、乳鉢で充分に混合した。混合物を坩堝(15ml)に10g充填し、電気炉内温度960℃にて3hr焼成を行い、Sr0.14Ca0.86CuOを合成した。焼成後のSr0.14Ca0.86CuOは、遊星ボールミルにて平均粒子径約7μmまで粉砕・粒度調整を行い、摩擦材用原材料とした。なお、焼成条件については、焼成量と焼成条件によって化合物が変化するため、必要とする焼成量に応じて焼成温度及び時間を最適な条件に制御する必要がある。
次に、この発明による焼結摩擦材の作製方法について説明する。
原材料として電解銅粉(平均粒子径、約60μm)と、酸化ジルコニウム粉末(平均粒子径、約150μm)と、人造黒鉛粉末(平均粒子径、約240μm)と、スズ粉末(平均粒子径、約45μm)と、Sr0.14Ca0.86CuO(平均粒子径、約7μm)を用意した。
上記の各原材料を表1に示す摩擦材配合に各々秤量後、擾拝らい潰機((株)石川工場製)を用い、混合時の偏析を防ぐため混合物に10wt%のメチルアルコールを添加して0.6ks(600秒)混合することにより摩擦材の混合粉末を作製した。
このようにして得られた摩擦材の混合粉末を23×35mmのキャビティを有する黒鉛型に充填し、放電プラズマ焼結装置(住友石炭鉱業製、型式SPS−515S)を用いて、圧力10MPa、焼結温度1073K、保持時間0.6ksの条件で焼結を行い、摩擦材を作製した。
Figure 2007107661
次に、このようにして得られた焼結摩擦材の摩擦評価方法について説明する。
焼結後の摩擦材について、各摩擦材の相対密度(摩擦材の見掛け密度/摩擦材の真密度の百分率)、硬さを測定し、その中から代表的な試料を選別し摩擦試験を行い、摩擦材及び相手材の体積摩耗率並びに摩擦係数を求めた。摩擦材の見掛け密度は大気及び水中の重量から算出し、真密度は原材料の真密度と配合割合から算出した。硬さはロックウェル硬さ試験機のSスケール(HRS)で測定した。摩擦試験は当出願人所有の1/10スケールテスタ試験機を用いて、相手材温度500℃一定のもと、減速度5.88m/s、初速度120km/hから0km/h(停止する)までの制動を100回実施した。表1には、各焼結体の相対密度と硬さ、摩擦試験における焼結体及び相手材の体積摩耗率と摩擦係数が示されている。
更に、上記摩擦評価方法によってなされた評価結果について説明する。
Sr0.14Ca0.86CuOを高温潤滑材として摩擦材中に配合した摩擦材(実施例1)は、従来の銅系焼結摩擦材(比較例1)に対して摩擦材の体積摩耗率、相手材体積摩耗率が大幅に低下した。このことから、本焼結摩擦材の耐摩耗性が向上し、相手材(ブレーキディスク等)への攻撃性も改善されることが判る。また、摩擦係数も大幅に低下したことから、Sr0.14Ca0.86CuOが500℃制動の環境下においても潤滑性を示すことが判る。
Sr0.14Ca0.86CuOの最適添加量の範囲は、目的とする摩擦特性に応じて広範囲の量で使用することが可能である。また、最適粒子径の範囲についても、目的とする摩擦特性に応じて調整可能である。

Claims (2)

  1. 金属材料をマトリックスとし、潤滑材と研削材を含む配合粉末を焼結して得られる焼結摩擦材において、
    前記潤滑材の粉末は、ストロンチウムとカルシウムと酸化銅の化合物の粉末であることから成る焼結摩擦材。
  2. 前記ストロンチウムとカルシウムと酸化銅の化合物は、Sr0.14Ca0.86CuOで表される層状物質であることから成る請求項1に記載の焼結摩擦材。
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