JP2007107396A - 改質燃料焚きガスタービン設備 - Google Patents

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Akinori Hayashi
林  明典
Shinichi Inage
真一 稲毛
Koji Nishida
浩二 西田
Nobuyuki Hokari
信幸 穂刈
Osamu Yokota
修 横田
Hirokazu Takahashi
宏和 高橋
Shinsuke Kokubo
慎介 小久保
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Abstract

【課題】燃焼器における気体改質燃料のドレン化を低減することができる改質燃料焚きガスタービン設備を提供する。
【解決手段】重質油を高温高圧水と混合反応させて改質する改質器6と、改質器6で生成した改質燃料を気液分離する気液分離器7と、気液分離器7で分離した気体改質燃料及び液体改質燃料を圧縮機8からの圧縮空気とともに燃焼する燃焼器9と、燃焼器9で発生した燃焼ガスにより駆動するガスタービン10とを有する改質燃料焚きガスタービン設備において、燃焼器9は、液体改質燃料を燃焼室21に噴射する液体改質燃料ノズル24と、液体改質燃料ノズル24の外周側に設けられ気体改質燃料を噴射する複数の気体改質燃料ノズル28と、複数の気体改質燃料ノズル28に気体改質燃料を分配するマニホールド31とを備え、マニホールド31を圧縮機8からの圧縮空気によって暖められるように例えば空気流路20内に配設する。
【選択図】図1

Description

本発明は、重質油を改質した改質燃料を気液分離し、分離した気体改質燃料及び液体改質燃料で運用する改質燃料焚きガスタービン設備に関する。
重質油等の低品位燃料は、ガスタービンの高温腐食の原因となる重金属類、硫黄分、窒素分、灰分等の不純物を多量に含んでいる。この低品位燃料を改質しクリーンな燃料にするため、超臨界水(臨界点:374℃,22.1MPa以上の高温高圧水)又は亜臨界水(臨界点近傍の高温高圧水)の水熱反応を用いた技術が知られている。超臨界水又は亜臨界水は、重質油等の有機物を容易に溶解し、有機物を熱分解、加水分解、または酸化剤の存在下で酸化分解する反応溶媒として働く。近年、このような超臨界水又は亜臨界水の水熱反応により重質油を改質した改質燃料で運用する改質燃料焚きガスタービン設備が開発されている。
この改質燃料焚きガスタービン設備の一例として、従来、高温高圧条件下(例えば300℃〜500℃、20〜30MPa程度)で重質油を水(超臨界水又は亜臨界水)と混合して改質し、その改質燃料を減圧・冷却して分離器内で静置することによりガス成分と液成分(油分及び水分)とに分離し、油分を蒸留して沸点の低い留出分(軽質分)と沸点の高い残分に分離し、ガス成分及び留出分を燃焼器にそれぞれ供給して燃焼し発生した燃焼ガスによりタービンを駆動して発電する一方、残分はボイラに供給して燃焼しボイラで生成した蒸気により蒸気タービンを駆動して発電する構成が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特開平11−80750号公報
しかしながら、上記従来技術には以下のような課題が存在する。
すなわち、上記従来技術においては、改質燃料を減圧するとともに例えば常温(水飽和温度以下)まで冷却して分離器内で静置することにより、ガス成分と液成分である油分及び水分とに分離するようになっている。ところが、重質油は超臨界水又は亜臨界水に完全に溶解しており、改質燃料の減圧・冷却によって極微細な油滴と水滴が混合状態で生成されるため、油分と水分の分離は容易ではない。また、改質燃料を常温まで冷却する必要があるため、システム全体の熱効率の観点からは好ましくない。そこで、改質燃料を常温まで冷却しないで、例えば改質燃料の冷却温度を水飽和温度以上とし、水蒸気を含むガス成分と油分とに分離する方法が考えられる。ところが、このような場合、水蒸気を含むガス成分を供給する配管において自然放熱して温度が低下し、ドレンを発生する可能性が生じる。そして、例えば気液が混在した燃料を燃焼器の気体燃料用ノズルに供給すると、噴射孔の詰まり、間欠燃焼による振動やタービン負荷変動等といった問題を引き起こす恐れがある。また、例えば複数の気体燃料用ノズルに燃料を分配するマニホールドを設けた場合、マニホールド内の気体燃料にドレンが含まれると、各気体燃料ノズルに供給する燃料にバラツキが生じて不安定燃焼となる可能性があった。
本発明は、上記事柄に鑑みてなされたものであり、その目的は燃焼器における気体改質燃料のドレン化を低減することができる改質燃料焚きガスタービン設備を提供することにある。
(1)上記目的を達成するために、本発明は、重質油を高温高圧水と混合反応させて改質する改質器と、この改質器で生成した改質燃料を気液分離する気液分離器と、この気液分離器で分離した気体改質燃料及び液体改質燃料を圧縮機からの圧縮空気とともに燃焼する燃焼器と、この燃焼器で発生した燃焼ガスにより駆動するガスタービンとを有する改質燃料焚きガスタービン設備において、前記燃焼器は、液体改質燃料を燃焼室に噴射する液体改質燃料ノズルと、この液体改質燃料ノズル又は前記燃焼室の外周側に設けられ、気体改質燃料を噴射する複数の気体改質燃料ノズルと、これら複数の気体改質燃料ノズルに気体改質燃料を分配するマニホールドとを備え、前記マニホールドを前記圧縮機からの圧縮空気によって暖められるように配設する。
改質燃料焚きガスタービン設備は、改質器で重質油を高温高圧水と混合反応させて改質し、気液分離器で気液分離し、分離した気体改質燃料及び液体改質燃料を圧縮機からの圧縮空気とともに燃焼器で燃焼し、発生した燃焼ガスによりガスタービンを駆動する。このとき、システム全体の熱効率の観点等から、改質燃料を常温まで冷却しないで例えば水飽和温度以上の温度で気液分離すると、分離した気体改質燃料が自然放熱等により温度低下してドレンが発生する可能性が生じる。そこで本発明においては、燃焼器は、液体改質燃料を燃焼室に噴射する液体改質燃料ノズルと、この液体改質燃料ノズルの外周側又は燃焼室の外周側に設けられ、気体改質燃料を噴射する複数の気体改質燃料ノズルとを備えており、これら複数の気体改質燃料ノズルに気体改質燃料を分配するマニホールドを圧縮機からの圧縮空気によって暖められるように、例えば圧縮空気を燃焼室に導入する空気流路内に設ける。これにより、マニホールド内の気体改質燃料は圧縮空気と熱交換して暖められるため、ドレンの発生を低減することができる。したがって、気体改質燃料ノズルに気液が混在するの防止することができ、これによって噴射孔の詰まり、間欠燃焼による振動やタービン負荷変動等といった問題を防止することができる。また、マニホールド内のドレンを低減することにより、各気体改質燃料ノズルに供給する燃料のバラツキ(言い換えれば、発熱量のバラツキ)を抑制することができ、不安定燃焼を防止することができる。
(2)上記目的を達成するために、また本発明は、重質油を高温高圧水と混合反応させて改質する改質器と、この改質器で生成した改質燃料を気液分離する気液分離器と、この気液分離器で分離した気体改質燃料及び液体改質燃料を圧縮機からの圧縮空気とともに燃焼する燃焼器と、この燃焼器で発生した燃焼ガスにより駆動するガスタービンとを有する改質燃料焚きガスタービン設備において、前記燃焼器は、液体改質燃料を燃焼室に噴射する液体改質燃料ノズルと、この液体改質燃料ノズル又は前記燃焼室の外周側に設けられ、気体改質燃料を噴射する複数の気体改質燃料ノズルと、これら複数の気体改質燃料ノズルに気体改質燃料を分配するマニホールドと、このマニホールドに気体改質燃料を供給する気体改質燃料配管とを備え、前記マニホールド及び気体改質燃料配管を前記圧縮機からの圧縮空気によって暖められるように配設する。
(3)上記目的を達成するために、また本発明は、重質油を高温高圧水と混合反応させて改質する改質器と、この改質器で生成した改質燃料を気液分離する気液分離器と、この気液分離器で分離した気体改質燃料及び液体改質燃料を圧縮機からの圧縮空気とともに燃焼する燃焼器と、この燃焼器で発生した燃焼ガスにより駆動するガスタービンとを有する改質燃料焚きガスタービン設備において、前記燃焼器は、液体改質燃料を燃焼室に噴射する液体改質燃料ノズルと、この液体改質燃料ノズル又は前記燃焼室の外周側に設けられ、気体改質燃料を噴射する複数の気体改質燃料ノズルと、これら複数の気体改質燃料ノズルに気体改質燃料を分配するマニホールドと、このマニホールドに気体改質燃料を供給する気体改質燃料配管と、前記圧縮機からの圧縮空気を前記燃焼室に導出する空気流路とを備え、前記マニホールド及び気体改質燃料配管を前記空気流路内に配設する。
(4)上記(3)において、好ましくは、前記気体改質燃料配管は、螺旋状に延設する。
(5)上記(1)〜(4)のいずれか1つにおいて、好ましくは、前記マニホールド又は気体改質燃料配管は、流路断面全周に亘って前記圧縮機からの圧縮空気によって暖められるように配設する。
(6)上記(1)〜(5)のいずれか1つにおいて、好ましくは、前記気体改質燃料ノズルは、前記空気流路からの圧縮空気が前記燃焼室に流入する空気孔に配置する。
本発明によれば、燃焼器における気体改質燃料のドレン化を低減することができる。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照しつつ説明する。
本発明の第1の実施形態を図1により説明する。
図1は、本実施形態による改質燃料焚きガスタービン設備の全体構成を燃焼器の断面構造とともに表す概略図である。なお、この図1において、燃焼器内の白抜矢印は圧縮空気の流れを表し、黒塗矢印は気体改質燃料の流れを表し、斜線塗矢印は液体改質燃料の流れを表している。
この図1において、改質燃料焚きガスタービン設備は、重質油を貯留する重質油タンク1と、この重質油タンク1からの重質油を加圧する重質油加圧ポンプ2と、水を貯留する水タンク3と、この水タンク3からの水を加圧するポンプ4と、ポンプ2,4で加圧した重質油及び水を高温に加熱する熱交換器5と、この熱交換器5からの重質油及び水を高温高圧条件下で混合反応させて改質する改質器6と、この改質器6で生成した改質燃料を気液分離する気液分離器7と、この気液分離器7で分離した液体改質燃料及び気体改質燃料を圧縮機8からの圧縮空気とともに燃焼する燃焼器9と、圧縮機8のロータ(図示せず)と連結され、燃焼器9で発生した燃焼ガスにより駆動するガスタービン10と、このガスタービン10の駆動により発電する発電機11とを備えている。
熱交換器5は、加熱ガス生成装置12で生成した加熱ガスを導入し、この加熱ガスとの熱交換により重質油及び水を加熱するようになっている。なお、加熱ガス生成装置12は、ガスタービン10の排ガスを利用して加熱ガスを生成する排熱回収ボイラとしてもよい。改質器6は、高温高圧条件下(例えば温度374℃、圧力22MPaの超臨界条件以上)で重質油を水と混合反応させ、重質油を分解して軟質化するとともに、重金属や硫黄等の不純物を除去するようになっている。
気液分離器7は、改質器6から導入した改質燃料を減圧するとともに例えば冷却水等によって例えば250℃程度まで冷却し、気体改質燃料(水蒸気を含むガス成分)と液体改質燃料(油分)に分離するようになっている。そして、気液分離器7で分離した液体改質燃料は、液体改質燃料タンク13に一旦貯留され、供給ポンプ14の駆動によって液体改質燃料供給配管15を介し燃焼器9に供給されるようになっている。また、気液分離器7で分離した気体改質燃料は、気体改質燃料供給配管16を介し燃焼器9に供給されるようになっている。
燃焼器9のケーシングは、略円筒状の外筒17及び内筒18と、外筒17の一方側(図1中左側)端部に設けたエンドカバー19とで構成されている。内筒18は間隙を介し外筒17及びエンドカバー19の内側に配設されており、その間隙部分は、圧縮機8からの圧縮空気(燃焼用空気)が流れる空気流路20を形成している。また、内筒16の内部空間は、液体改質燃料及び気体改質燃料を空気流路20からの圧縮空気とともに燃焼する燃焼室21を形成している。
燃焼室21の上流側(図1中左側)には、燃焼室21側(図1中右側)に向かって円錐状に拡開する混合室壁22が設けられ、この混合室壁22の中心には、パイロットバーナ23が設けられている。このパイロットバーナ23は、エンドカバー19に貫通して設けられ液体改質燃料タンク13からの液体改質燃料を燃焼室21に噴射する液体改質燃料ノズル24と、この液体改質燃料ノズル24の周囲に設けられ噴霧空気を噴射する噴霧空気ノズル25と、この噴霧空気ノズル25の周囲に設けられ空気流路20内の圧縮空気を燃焼室21に旋回噴射する旋回器26とで構成されている。そして、液体改質燃料ノズル24から噴射された液体改質燃料は、噴霧空気ノズル25から噴射された噴霧空気によって微粒化され、空気旋回器26から旋回噴射された圧縮空気と混合されるようになっている。また、内筒16の外周壁には複数の空気孔27が穿設されており、これら複数の空気孔27からも空気経路20内の圧縮空気が燃焼室21に導入されるようになっている。そして、燃焼室21内の混合ガスは点火栓等(図示せず)によって着火されて燃焼し、その燃焼ガスがガスタービン10に供給されるようになっている。
また、エンドカバー19には、エンドカバー19と混合室壁22との間の空気流路20に水蒸気を導出する水蒸気流路28が形成されており、この水蒸気流路28に水蒸気を供給すると、水蒸気を含む圧縮空気が燃焼室21内に噴出されるようになっている。これにより、燃焼場の局所高温領域を冷却し、低NOx化が図れるようになっている。
また、混合室壁22には、空気流路20内の圧縮空気を燃焼室21に導入する複数の空気孔29が設けられ、これら空気孔29には、空気孔29の軸心線と同軸方向で、気液分離器7からの気体改質燃料を燃焼室21に噴射する気体改質燃料ノズル30がそれぞれ設けられている。そして、気体改質燃料ノズル30から噴射された気体改質燃料は、パイロットバーナ23によって形成された火炎を火種にして燃焼されるようになっている。これにより、水蒸気を多く含むために発熱量が低く失火しやすい気体改質燃料を安定燃焼させ、燃焼器9出口側(図1中右側)での未燃分の発生を抑制するようになっている。
ここで本実施形態の大きな特徴として、複数の気体改質燃料ノズル30は、エンドカバー19と混合壁22との間の空気流路20内に配設された円環状のマニホールド31に接続されており、このマニホールド31は、エンドカバー19を貫通して設けた気体改質燃料配管32を介し気体改質燃料供給配管16に接続されている。このような配置構造により、マニホールド31と気体改質燃料配管32の一部は、空気流路20内の圧縮空気(例えば圧縮空気は断熱圧縮されて温度が300℃以上となり、上記した気体改質燃料の温度250℃程度より高くなっている)によって暖められるようになっている。その結果、たとえドレンを含んだ気体改質燃料がマニホールド31に供給されても、ドレンは圧縮空気と熱交換して加熱されガス化するようになっている。なお、マニホールド31は、周囲構造物との間に所定の間隙をもって、言い換えれば流路断面全周に亘って圧縮空気と熱交換するように配設されており、加熱能力が高められている。
以上のように構成された本実施形態においては、複数の気体改質燃料ノズル30に気体改質燃料を分配するマニホールド31及び気体改質燃料配管32の一部を、圧縮機8からの圧縮空気を燃焼室21に導出する空気流路20内に設ける。これにより、マニホールド31及び気体改質燃料配管32の一部を空気流路20内の圧縮空気によって暖め、気体改質燃料のドレン化を低減することができる。したがって、気体改質燃料ノズル29に気液が混在するの防止することができ、これによって噴射孔の詰まり、間欠燃焼による振動やタービン負荷変動等といった問題を防止することができる。また、マニホールド31内のドレンを低減することにより、各気体改質燃料ノズル29に供給する燃料のバラツキ(言い換えれば、発熱量のバラツキ)を抑制することができ、不安定燃焼を防止することができる。また、機器の信頼性を向上することができる。
また、気体改質燃料のドレン化を低減することにより、改質器6で生成した改質燃料の利用率を向上することができる。また、圧縮機8からの圧縮空気を利用してマニホールド31等を加熱するので、新たな加熱手段を設ける必要がなく、システム全体の熱効率の低下を回避することができる。
本発明の第2の実施形態を図2及び図3により説明する。本実施形態は、燃焼室21の外周側に気体改質燃料ノズルを設けた実施形態である。
図2は、本実施形態による燃焼器の詳細構造を表す断面図である。なお、本実施形態において、上記一実施形態と同等の部分には同一の符号を付し、適宜説明を省略する。
本実施形態による燃焼器33は、エンドカバー19’を貫通して混合室壁22の中心部に設けられたパイロットバーナ23’を備えている。このパイロットバーナ23’は、液体改質燃料タンク13からの液体改質燃料を燃焼室21に噴射する液体改質燃料ノズル24と、この液体改質燃料ノズル24の周囲に設けられ噴霧空気を噴射する噴霧空気ノズル25と、この噴霧空気ノズル25の周囲に部分的に設けられ空気流路20からの圧縮空気を旋回噴射する空気旋回器34とで構成されている。そして、噴霧空気ノズル25の周囲には、気液分離器7からの気体改質燃料を燃焼室21に旋回噴射する気体改質燃料旋回器35も設けられており、この気体改質燃料旋回器35の噴射孔と前記した空気旋回器34の噴射孔とが周方向に交互に配設されている。
また、内筒16の外周壁に穿設された複数の空気孔27には、空気孔27の軸心線と同軸方向で、気液分離器7からの気体改質燃料を燃焼室21に噴射する複数の気体改質燃料ノズル36がそれぞれ設けられている。そして、複数の気体改質燃料ノズル36は、外筒17と内筒18との間の空気流路20内に配設された円環状のマニホールド37に接続されている。また、エンドカバー19’には、気液分離器7からの気体改質燃料を導入する気体改質燃料流路38が設けられており、マニホールド37は、空気流路20内に配設した気体改質燃料配管39を介しエンドカバー19の気体改質燃料流路38に接続されている。このような配置構造により、マニホールド37と気体改質燃料配管39は、空気流路20内の圧縮空気によって暖められるようになっている。その結果、たとえドレンを含んだ気体改質燃料が気体改質燃料配管38及びマニホールド37に供給されても、ドレンは圧縮空気と熱交換して加熱されガス化するようになっている。
なお、気体改質燃料配管38は、外筒17及び内筒18との間に所定の間隙をもって、言い換えれば流路断面全周に亘って圧縮空気と熱交換するように配設され、さらに螺旋状に延設されることにより、加熱能力が高められている。同様に、マニホールド37は、外筒17及び内筒18と所定の間隙をもって、言い換えれば流路断面全周に亘って圧縮空気と熱交換するように配設されており、これによって加熱能力が高められている。
本実施形態の動作を図3により説明する。図3は、本実施形態におけるガスタービン10の回転数及び負荷、改質器6への重質油び高温高圧水の供給量、燃焼器33への液体改質燃料の供給量、燃焼器33への気体改質燃料の供給量の経時変化をそれぞれ表すタイムチャートである。
まずガスタービン10を起動し昇速することを意図して、液体改質燃料タンク13から燃焼器33の液体改質燃料ノズル24に液体改質燃料(初回起動時は軽油等の起動用燃料)を供給し、この液体改質燃料ノズル24から噴射した液体改質燃料と空気旋回器34等から噴射した圧縮空気とを混合して燃焼し、その燃焼ガスによってガスタービン10が駆動する。そして、液体改質燃料ノズル24への液体改質燃料の供給量を徐々に増加させると、ガスタービン10の回転数が上昇する。また、これと同時に、改質器6に高温高圧水を供給し、改質器6内を暖めて改質条件を確保する。
ガスタービン10の回転数が定格回転数に達したら(時刻t1)、発電機11による発電を開始し、ガスタービン10に負荷がかかり始める(時刻t2)。液体改質燃料ノズル24への液体改質燃料の供給量をさらに増加させて、ガスタービン10の負荷を上昇させ、ガスタービン10の負荷が所定の部分負荷に達したら(時刻t3)、液体改質燃料ノズル24への液体改質燃料の供給量を一定に保持する。そして、改質器6に供給した高温高圧水(水蒸気、図中点線で図示)を燃焼器33の気体改質燃料ノズル36に供給する。これにより、燃焼器33までの気体改質燃料供給配管、燃焼器33の気体改質燃料配管39及びマニホールド38等を事前に暖めておくことができる。
その後、改質器6への重質油の供給を開始すると(時刻t4)、重質油と高温高圧水とが混合反応して改質燃料が生成され、気液分離器7で気体改質燃料(水蒸気を含むガス成分)と液体改質燃料(油分)に分離される。そして、分離した気体改質燃料を燃焼器33の気体改質燃料配管39及びマニホールド38等を介し気体改質燃料ノズル36に供給する(時刻t5)。このとき、気体改質燃料配管39及びマニホールド38は空気流路20内の圧縮空気によって暖められるため、気体改質燃料のドレン化を低減することができる。また、気体改質燃料は、水蒸気を多く含むため発熱量が低く失火しやすい特性を有するので、パイロットバーナ23’より下流側の気体改質燃料ノズル36から噴射して燃焼する。これにより、低負荷運転時のパイロットバーナ23’によって形成された火炎の安定を確保することができるとともに、水蒸気を含む気体改質燃料を燃焼して燃焼場の局所高温領域を冷却し、低NOx化を図ることができる。
そして、重質油と高温高圧水との改質反応が定常状態となるまで、気体改質燃料の生成量が増加し(詳細には、水蒸気の占める割合が減少しつつ気体改質燃料の生成量が増加し)、気体改質燃料ノズル36への気体改質燃料の供給量が増加する。このとき、燃焼器33の燃焼発熱量が一定となるように、液体改質燃料ノズル24への液体改質燃料の供給量を減少させ、ガスタービン10の負荷を一定に維持する。
そして、重質油と高温高圧水との改質反応が定常状態に達し、気体改質燃料の生成量(言い換えれば、気体改質燃料ノズル36への気体改質燃料の供給量)が安定したら(時刻t6)、改質器6への重質油及び高温高圧水の供給量をそれぞれ増加させる(時刻t7)。これにより、改質燃料の生成量が増加し、気体改質燃料ノズル36への気体改質燃料の供給量が増加する。そして、気体改質燃料と液体改質燃料の供給割合を所定の設定値に維持するように、液体改質燃料ノズル24への液体改質燃料の供給量を増加させる。その結果、ガスタービン10の負荷が上昇する。
その後、気体改質燃料ノズル36への気体改質燃料の供給量が所定の設定値に達したら(時刻t8)、燃焼器33の気体改質燃料旋回器35への気体改質燃料の供給を開始する。そして、パイロットバーナ23’によって形成された火炎に気体改質燃料旋回器35から気体改質燃料を噴射して燃焼する。このとき、高負荷運転時のパイロットバーナ23’によって形成された火炎の安定性は維持されるとともに、水蒸気を含む気体改質燃料を燃焼することにより燃焼場の局所高温領域を冷却し、低NOx化を図ることができる。なお、高負荷運転時は配管類が十分に暖められており、気体改質燃料旋回器35内の気体改質燃料がドレン化する可能性は非常に低いものと思料する。
以上のように構成された本実施形態においては、複数の気体改質燃料ノズル30に気体改質燃料を分配するマニホールド37及び気体改質燃料配管39を、空気流路20内の圧縮空気によって暖め、気体改質燃料のドレン化を低減することができる。したがって、マニホールド37や気体改質燃料ノズル36内の気体改質燃料にドレンが含まれた場合に生じる様々な問題を抑制し、信頼性を向上することができる。
なお、上記第1及び第2の実施形態においては、マニホールド31(又は37)及び気体改質燃料配管32(又は39)を、圧縮機8からの圧縮空気を燃焼室21に導入する空気流路20内に設けた構成を例にとって説明したが、これに限られない。すなわち、例えば圧縮機8からの圧縮空気を利用してマニホールド等を暖めるのであれば、それ専用の空気流路内に設けてもよい。この場合も、上記同様の効果を得ることができる。
本発明の改質燃料焚きガスタービン設備の第1の実施形態の全体構成を燃焼器の断面構造とともに表す概略図である。 本発明の改質燃料焚きガスタービン設備の第2の実施形態における燃焼器の詳細構造を表す断面図である。 本発明の改質燃料焚きガスタービン設備の第2の実施形態の運転方法を説明するためのタイムチャートである。
符号の説明
6 改質器
7 気液分離器
8 圧縮機
9 燃焼器
10 ガスタービン
20 空気流路
21 燃焼室
24 液体改質燃料ノズル
29 空気孔
30 気体改質燃料ノズル
31 マニホールド
32 気体改質燃料配管
33 燃焼器
36 気体改質燃料ノズル
37 マニホールド
39 気体改質燃料配管

Claims (6)

  1. 重質油を高温高圧水と混合反応させて改質する改質器と、この改質器で生成した改質燃料を気液分離する気液分離器と、この気液分離器で分離した気体改質燃料及び液体改質燃料を圧縮機からの圧縮空気とともに燃焼する燃焼器と、この燃焼器で発生した燃焼ガスにより駆動するガスタービンとを有する改質燃料焚きガスタービン設備において、
    前記燃焼器は、液体改質燃料を燃焼室に噴射する液体改質燃料ノズルと、この液体改質燃料ノズル又は前記燃焼室の外周側に設けられ、気体改質燃料を噴射する複数の気体改質燃料ノズルと、これら複数の気体改質燃料ノズルに気体改質燃料を分配するマニホールドとを備え、前記マニホールドを前記圧縮機からの圧縮空気によって暖められるように配設したことを特徴とする改質燃料焚きガスタービン設備。
  2. 重質油を高温高圧水と混合反応させて改質する改質器と、この改質器で生成した改質燃料を気液分離する気液分離器と、この気液分離器で分離した気体改質燃料及び液体改質燃料を圧縮機からの圧縮空気とともに燃焼する燃焼器と、この燃焼器で発生した燃焼ガスにより駆動するガスタービンとを有する改質燃料焚きガスタービン設備において、
    前記燃焼器は、液体改質燃料を燃焼室に噴射する液体改質燃料ノズルと、この液体改質燃料ノズル又は前記燃焼室の外周側に設けられ、気体改質燃料を噴射する複数の気体改質燃料ノズルと、これら複数の気体改質燃料ノズルに気体改質燃料を分配するマニホールドと、このマニホールドに気体改質燃料を供給する気体改質燃料配管とを備え、前記マニホールド及び気体改質燃料配管を前記圧縮機からの圧縮空気によって暖められるように配設したことを特徴とする改質燃料焚きガスタービン設備。
  3. 重質油を高温高圧水と混合反応させて改質する改質器と、この改質器で生成した改質燃料を気液分離する気液分離器と、この気液分離器で分離した気体改質燃料及び液体改質燃料を圧縮機からの圧縮空気とともに燃焼する燃焼器と、この燃焼器で発生した燃焼ガスにより駆動するガスタービンとを有する改質燃料焚きガスタービン設備において、
    前記燃焼器は、液体改質燃料を燃焼室に噴射する液体改質燃料ノズルと、この液体改質燃料ノズル又は前記燃焼室の外周側に設けられ、気体改質燃料を噴射する複数の気体改質燃料ノズルと、これら複数の気体改質燃料ノズルに気体改質燃料を分配するマニホールドと、このマニホールドに気体改質燃料を供給する気体改質燃料配管と、前記圧縮機からの圧縮空気を前記燃焼室に導出する空気流路とを備え、前記マニホールド及び気体改質燃料配管を前記空気流路内に配設したことを特徴とする改質燃料焚きガスタービン設備。
  4. 請求項3記載の改質燃料焚きガスタービン設備において、前記気体改質燃料配管は、螺旋状に延設したことを特徴とする改質燃料焚きガスタービン設備。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項記載の改質燃料焚きガスタービン設備において、前記マニホールド又は気体改質燃料配管は、流路断面全周に亘って前記圧縮機からの圧縮空気によって暖められるように配設したことを特徴とする改質燃料焚きガスタービン設備。
  6. 請求項1乃至5のいずれか1項記載の改質燃料焚きガスタービン設備において、前記気体改質燃料ノズルは、前記空気流路からの圧縮空気が前記燃焼室に流入する空気孔に配置したことを特徴とする改質燃料焚きガスタービン設備。
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