JP2007107310A - 油圧シリンダの加熱装置 - Google Patents

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Hiroshi Takada
寛 高田
Akira Tsukajima
朗 塚島
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Abstract

【課題】比較的簡単な構造で、かつ、熱効率および応答性がよく、自動運転が可能であり、しかも小型で、低コストで実現可能な油圧シリンダの加熱装置を提供する。
【解決手段】導電性材料により形成された油圧シリンダ2の外周に巻装され、該油圧シリンダ2自体を誘導加熱するための誘導加熱コイル12と、該誘導加熱コイル12に交流電源13から交流電力を供給するための電力供給制御手段14とを設け、誘導加熱コイル12により油圧シリンダ2に渦電流を発生させ、そのジュール熱により、油圧シリンダ2自体を発熱させて加温する。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば水門や橋梁等の開閉を行うのに使用される油圧シリンダの加熱装置に関する。
水門や橋梁等の開閉を制御する装置の駆動源としては、油圧シリンダが使用されることが多い。この油圧シリンダは、油圧タンク内の作動油を油圧ポンプで加圧し、油圧弁で制御されて送り込まれて来る作動油が、油圧シリンダ内部を流れることによりピストンが動かされ、このピストンの動きで開閉を制御する。制御後は、油圧シリンダ内部に流し込まれた作動油は、加圧力を保持したまま、あるいは加圧力を取り除かれた状態で、油圧シリンダ内に留まり、開位置または閉位置を保持する。
このような水門や橋梁等の開閉装置に使用される油圧シリンダは、厳寒の際にも、屋外に露出して設置されることが多い。厳寒の際には、温度の低下により、内部作動油の粘性が大きくなり、ピストンを動かす反応も鈍くなる。しかし、水門や橋梁等の開閉は、緊急を要する場合が多く、作動油が素早く流れて、常に一定速度での開閉ができることが望まれる。
そこで、従来、油圧タンク内に電気ヒータを設置し、加温した内部作動油を油圧シリンダ内に循環させ、昇温させてから、油圧シリンダを作動させるようにすることが考えられている。
なお、厳寒の際、グリースの粘度を下げて、その供給を円滑にするために、グリースの配管を暖めておくことは、よく知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平08−189060号公報
電気ヒータを油圧タンク内に設置し、電気ヒータで加温した作動油を油圧シリンダ内に循環させ、昇温してから油圧シリンダを作動させるようにするものでは、昇温時間が長くかかるため、緊急を要する水門や橋梁等の開閉用の油圧シリンダの加熱装置には適しない。
また、油圧シリンダの作動油は、加熱し過ぎると、作動上および安全上に問題が生じるので、適当な温度に制御する必要がある。
本発明は、上述のような問題点を解決するためになされたものであって、比較的簡単な構造で、熱効率および応答性がよく、自動運転が可能であり、しかも小型で、低コストで実現可能な油圧シリンダの加熱装置を提供することを目的としている。
本発明によると、上記課題は、次のようにして解決される。
(1)導電性材料により形成された油圧シリンダの外周に巻装され、該油圧シリンダ自体を誘導加熱するための誘導加熱コイルと、該誘導加熱コイルに交流電力を供給するための電力供給制御手段とを備え、前記誘導加熱コイルにより、前記油圧シリンダに渦電流を発生させ、そのジュール熱により、油圧シリンダ自体を発熱させるようにする。
(2)上記(1)項において、電力供給制御手段が、油圧シリンダの温度を検出する温度センサと、該温度センサにより検出した油圧シリンダの温度が低下するに従って、誘導加熱コイルに供給する供給電力の周波数を高くするように制御する周波数調整器とを備えるものとする。
(3)上記(2)項において、温度センサは、油圧シリンダの表面温度を検出するものである。
(4)上記(2)項において、温度センサは、油圧シリンダの内部温度を検出するものである。
(5)上記(1)〜(4)項のいずれかにおいて、誘導加熱コイルを、1巻き毎に切断して、油圧シリンダの軸線方向に並べた複数の被覆導線の終端を、隣接する被覆導線の始端に接続することにより、螺旋状に形成する。
(6)上記(5)項において、各被覆導線の終端と、それに隣接する被覆導線の始端とを、導体板を介して連結する。
(7)上記(5)項において、各被覆導線の終端と、それに隣接する被覆導線の始端とに、導体の接続片をそれぞれ連設し、その接続片同士を、互いに結合する。
(8)上記(5)項において、複数の被覆導線の始端同士、および終端同士を、それぞれ接続バーに整列させて固着しておき、両接続バーを、互いに位置決めして結合することにより、各被覆導線の終端を、隣接する被覆導線の始端と導通させるようにする。
本発明によると、次のような効果を奏することができる。
請求項1記載の発明によれば、油圧シリンダの外周に巻装された誘導加熱コイルに交流電流を流すと、導電性材料で作られている油圧シリンダに渦電流が発生し、そのジュール熱により、油圧シリンダ自体が発熱し、これを直接加温することができる。これにより、熱効率が高くて応答性もよく、短時間で油圧シリンダを加温することができる。
また、油圧シリンダ自体をも、加熱手段の一構成部品としているので、部品点数が減り、小型化および低コスト化が可能になる。
さらに、誘導加熱コイルへの交流電力の供給を、電力供給制御手段により制御するので、自動運転も可能になる。
請求項2記載の発明によれば、温度センサにより検出した油圧シリンダの表面温度が低下するにしたがって、誘導加熱コイルに供給する供給電力の周波数が高くなって、供給電力が増大するので、油圧シリンダの温度を常に適温に保つことができる。
請求項3記載の発明によれば、温度センサは、油圧シリンダの表面温度を検出するものであるので、熱電対等の温度センサを、油圧シリンダの外周面に貼着するだけで、簡単に油圧シリンダに取り付けることができる。
請求項4記載の発明によれば、温度センサは、油圧シリンダの内部温度を検出するものであるので、正確な制御が可能となる。
請求項5記載の発明によれば、油圧シリンダの外周面の両端部に、油圧ホース等が接続されており、油圧シリンダの外周に、誘導加熱コイルを連続して巻回できない場合でも、誘導加熱コイルを、支障なく装着することができるとともに、運搬にも便利である。
請求項6および7記載の発明によれば、1巻き毎に切断された被覆導線の終端と、それに隣接する被覆導線の始端との接続が容易となる。
請求項8記載の発明によれば、複数の被覆導線の終端と、それらに隣接する被覆導線の始端との接続を、同時に簡単に行うことができ、油圧シリンダの外周への誘導加熱コイルの装着作業を、迅速かつ簡単に行うことができるとともに、運搬にも便利である。
以下、本発明の実施形態を、図面に基づいて説明する。
図1は、本発明の一実施形態である油圧シリンダの加熱装置を設けた油圧機構の一例を示す概略説明図である。
油圧機構(1)は、油圧シリンダ(2)、流量調整弁(3)、逆止め弁(4)、切換弁(5)、リリーフ弁(6)、油圧ポンプ(7)、電動機(8)、油圧タンク(9)、フィルタ(10)で構成されている。この油圧機構(1)は、電動機(8)で駆動される油圧ポンプ(7)で加圧した作動油を、切換弁(5)および流量調整弁(3)等よりなる油圧弁で制御し、油圧シリンダ(2)のピストン(2a)を動かして、水門や橋梁等の開閉運動を行わせる。また、油圧シリンダ(2)は、導電性材料により形成されている。
本実施形態における油圧動作をさらに詳述すると、図1において、切換弁(5)のレバー(5a)を開位置(O)に、切換弁(5)とともにスライド切り換えすると、内部の作動油は、油圧シリンダ(2)内を、ピストン(2a)が油圧シリンダ(2)内から外側に向かって突き出す方向に流される。このピストン(2a)の突き出し動作に伴って、水門や橋梁等が開く。開操作が終了したら、図1に示すように、レバー(5a)をニュートラル位置(N)に戻すと、油圧シリンダ(2)内を流れる作動油は停止し、かつ、その圧油状態が保持され、ピストン(2a)は、その移動後の位置で保持される。したがって、水門や橋梁等は、その開位置で保持される。
レバー(5a)を閉位置(C)に、切換弁(5)とともにスライド切り換えすると、作動油が油圧シリンダ(2)内を、ピストン(2a)が油圧シリンダ(2)内に向かって退避する方向に流される。このピストン(2a)の退避動作に伴って、水門や橋梁等が閉じられる。閉操作が終了したら、図1に示すように、レバー(5a)をニュートラル位置(N)に戻すと、油圧シリンダ(2)内を流れる内部作動油が停止し、かつ、その圧油状態が保持され、ピストン(2a)はその移動後の位置で保持される。したがって、水門や橋梁等は、その閉位置で保持される。
油圧シリンダ(2)の加熱装置(11)は、導電性材料で形成され、油圧シリンダ(2)の外周に巻装された誘導加熱コイル(12)と、誘導加熱コイル(12)に交流電源(13)より交流電力を供給するための電力供給制御手段(14)と、油圧シリンダ(2)の表面温度または内部温度を検出するめに、油圧シリンダ(2)に取り付けた温度センサ(15)とにより構成されている。
電力供給制御手段(14)は、周波数調整器(16)およびコントローラー(17)により構成されている。周波数調整器(16)は、交流電源(13)の周波数を可変調整して誘導加熱コイル(12)に供給するもので、その調整はコントローラー(17)により制御される。周波数調整器(16)による調整で、誘導加熱コイル(12)に供給される交流電力の周波数が変わると、導電性材料で形成されている油圧シリンダ(2)に発生する渦電流の大きさも、周波数の大きさに比例して変わる。また、渦電流の大きさが変わると、油圧シリンダ(2)に発生するジュール熱も変わり、油圧シリンダ(2)に対する加温も調整される。
コントローラー(17)は、加熱装置(11)の全体を、予め決められた手順に従って制御するもので、マイクロコンピュータで形成されている。
温度センサ(15)は、油圧シリンダ(2)の表面温度を検出する場合には、例えば、熱電対等のセンサを、油圧シリンダ(2)の外周面に貼着するだけでよく、油圧シリンダ(2)の内部温度を検出する場合には、油圧シリンダ(2)の端面またはその他の部位に穿孔し、そこに熱電対等のセンサを、先端の感温部が作動油に接触するようにして埋設するのがよい。
後者の方が、直接作動油の温度を検出できるので、感度はよくなるが、取り付けの容易さでは、前者の方が優れている。
この加熱装置(11)では、周波数調整器(16)を介して、誘導加熱コイル(12)の左右両端間に交流電源(13)からの交流電力を供給すると、誘導加熱コイル(12)で囲まれている油圧シリンダ(2)に渦電流(誘導電流)が発生し、その渦電流により生ずるジュール熱で油圧シリンダ(2)の全体が発熱し、作動油を加温させることができる。
また、温度センサ(15)により検出された油圧シリンダ(2)の表面温度あるいは内部温度が所定の温度よりも高いときは、周波数調整器(16)をオフして誘導加熱コイル(12)に供給される交流電力を断つと、油圧シリンダ(2)に発生していた渦電流は消滅し、かつ、ジュール熱の新たな発生も無くなる。これにより、油圧シリンダ(2)自体の温度は低下する。
反対に、油圧シリンダ(2)の表面温度あるいは内部温度が所定の温度よりも低いときは、周波数調整器(16)をオンして、誘導加熱コイル(12)に交流電力を供給すると、油圧シリンダ(2)に渦電流が発生し、かつ、渦電流の大きさに比例した大きさのジュール熱が、油圧シリンダ(2)に発生して温度上昇が図られる。そして、油圧シリンダ(2)の表面温度あるいは内部温度を検出しながら、誘導加熱コイル(12)に付与する交流電力の周波数の大きさを、基本的には、検出温度が低いほど、周波数を高くするように、可変調整すると、そのジュール熱が調整されて、油圧シリンダ(2)全体の温度を常に適温に保つことができる。
したがって、この実施形態の加熱装置(11)によれば、熱効率が高くて、応答性もよく、短時間で油圧シリンダ(2)内部の作動油を加温することができる。また、油圧シリンダ(2)自体も、加熱手段の一構成部品としているので、部品点数も減り、小型化並びに低コスト化が可能になる。さらに、交流電源(13)から誘導加熱コイル(12)に供給される交流電力の周波数を、電力供給制御手段(14)により制御するので、自動運転も可能になる。
なお、周波数調整器(16)として、交流電源(13)からの交流電力を一度直流電力に変換し、この直流電力を再度所定の周波数を有する交流電力に変換して、誘導加熱コイルに付与する電気回路(インバータ)を使用すると、油圧シリンダ(2)に対する加熱温度を、連続的に、かつ、急速に短時間で調整することができる。
油圧シリンダ(2)には、図1に示すように、油圧ホース(18a)(18b)等が接続されており、油圧シリンダ(2)の外周面に誘導加熱コイル(12)を巻装するには、油圧ホース(18a)(18b)等を避けて巻装することが困難なことがある。また、誘導加熱コイル(12)の作業現場への輸送作業を容易にするとともに、現場での誘導加熱コイル(12)の油圧シリンダ(2)への組み付け作業を容易にするため、本発明においては、油圧シリンダ(2)への誘導加熱コイル(12)の装着構造として、次の3つの実施例を考慮に入れている。
図2〜図5は、油圧シリンダ(2)への誘導加熱コイル(12)の装着構造の第1の実施例を示す。
この誘導加熱コイル(12)は、油圧シリンダ(2)の外周の1巻き分毎に切断して、両端末に圧着端子(19a)(19b)を接続した複数の被覆導線であるケーブル(19)の終端側の圧着端子(19b)と、隣接する1巻きのケーブル(19)の始端側の圧着端子(19a)とを、油圧シリンダ(2)の外周に沿ってその長手方向に向けて配設した端子台(20)における長手方向に列設された複数の導体板(21)の中の同一のものに、端子ねじ(22)をもって螺締することにより、全ケーブル(19)が、全体として螺旋状をなすように形成されている。
各ケーブル(19)は、銅線のより線の外周を、塩化ビニール樹脂等の絶縁被膜で覆ったものよりなり、線径は、油圧シリンダ(2)の外径に応じて、選択するのがよい。
端子台(20)の長さは、油圧シリンダ(2)の外周における両油圧ホース(18a)(18b)の接続部分の間隔よりも若干短くしておくのがよい。
端子台(20)は、両端部に、端子ねじ(22)が螺合するようにしたねじ孔(23)(23)が設けられた複数のチップ状の導体板(21)を、長手方向に並べて、上面に離脱不能に設けたものよりなっている。
実施例1では、端子台(20)を油圧シリンダ(2)の外周面上に載置し、複数のケーブル(19)を、油圧シリンダ(2)の外周に巻きつかせ、第1番目のケーブル(19)の始端側の圧着端子(19a)を、第1番目の導体板(21)の一方の端部に、また第1番目のケーブル(19)の終端側の圧着端子(19b)を、第2番目の導体板(21)の他方の端部に、それぞれ各圧着端子(19a)(19b)に挿通した端子ねじ(22)を、対応するねじ孔(23)に螺合して締め付けることにより固定する。
以下同様にして、第2番目以降のケーブル(19)の始端側の圧着端子(19a)を、第2番目以降の導体板(21)の一方の端部に、また第2番目のケーブル(19)の終端側の圧着端子(19b)を、第3番目以降の導体板(21)の他方の端部に、それぞれ同様にして順次連結することにより、1つの連続する螺旋状の誘導加熱コイル(12)を、油圧ホース(18a)(18b)を避けて、油圧シリンダ(2)の外周面に巻装することができる。
第1番目の導体板(21)の他方の端部と、最終番目の導体板(21)の一方の端部とには、電力供給制御手段(14)との接続を図るためのリードケーブル(24)の端末に接続した圧着端子(24a)を、それに挿通した端子ねじ(22)を、対応するねじ孔(23)に螺合して同様に接続すると、油圧シリンダ(2)への組み付けが完了する。なお、圧着端子(19a)(19b)(24a)と導体板(21)との固定は、端子ねじ(22)を用いる代わりに、クリップその他の接続手段によって行ってもよい。
したがって、実施例1の油圧シリンダ(2)への誘導加熱コイル(12)の装着構造によると、誘導加熱コイル(12)の作業現場への輸送作業が容易となるとともに、現場での油圧シリンダ(2)に対する誘導加熱コイル(12)の組み付け作業を容易に行える。
図6および図7は、油圧シリンダ(2)への誘導加熱コイル(12)の装着構造の第2の実施例を示す。
この誘導加熱コイル(12)は、1巻き毎に切断して、油圧シリンダ(2)の軸線方向に並べられた複数の被覆導線(25)の始端(25a)と終端(25b)とに、導体の接続片(26)(26)をそれぞれ連設し、各被覆導線(25)の終端(25b)と、それに隣接する被覆導線(25)の始端(25a)との接続片(26)(26)同士を互いに重ねて、ねじ(27)をもって結合することにより、連続する螺旋状に形成されている。
各被覆導線(25)は、図8に示すように、導電性材料で形成された弾性を有する板材から打ち抜かれた帯状材をリング状に折り曲げたものよりなり、両側端をそれぞれ外側にほぼ直角に折り曲げることにより、接続片(26)(26)が形成されている。被覆導線(25)における始端(25a)と終端(25b)との接続片(26)以外の部分の外周面は、実施例1と同様の塩化ビニール樹脂等の絶縁被膜により覆われている。
この例では、被覆導線(25)の始端(25a)側の接続片(26)に、ねじ(27)が挿通する連結孔(28)が、また終端(25b)側の接続片(26)に、ねじ(27)が螺合するねじ孔(29)が、それぞれ設けられている。しかし、両接続片(26)(26)に同一の連結孔を設け、それらにボルト(図示略)を挿通して、ナット(図示略)で両接続片(26)(26)を締着してもよい。その他の構成は、第1の実施例と同じである。
複数の被覆導線(25)を、上記のように順次接続して、螺旋状に形成されたものの1番目の被覆導線(25)の始端(25a)側の接続片(26)と、最終番目の被覆導線(25)の終端(25b)側の接続片(26)とを、電力供給制御手段(14)との接続を図るための接続端子(30)に、ねじ(27)をもって接続すると、油圧シリンダ(2)への誘導加熱コイル(12)の組み付けが完了する。なお、接続片(26)(26)同士の結合は、ねじ(27)を用いる代わりに、溶接、クリップその他の手段によって行ってもよい。
実施例2においては、実施例1と同様に、誘導加熱コイル(12)の作業現場への輸送作業が容易となるとともに、現場での油圧シリンダ(2)に対する誘導加熱コイル(12)の組み付け作業を容易に行うことができ、しかも、第1の実施例における端子台(20)を省略することができるので、部品点数をさらに削減することができる。
なお、実施例2において、1番目以降の被覆導線(25)の終端(25b)と、それに隣接する被覆導線(25)の始端(25a)とを、それぞれ1ピッチずつ左右方向にずらす方法として、例えば図9に示すように、それぞれの始端(25a)と終端(25b)とが互いに向き合ったリング状の複数の被覆導線(25)の前後の部分を、前後1対の治具(31)(32)にそれぞれ設けた凹所(33)内にそれぞれ係合させ、この状態から、治具(31)と治具(32)とを、図9に矢印で示すように、互いに左右逆向きに2分の1ピッチ分ずつずらすようにすると、各被覆導線(25)の終端(25b)と、それに隣接する被覆導線(25)の始端(25a)とが、同時に対向するので、便利である。
図10および図11は、油圧シリンダ(2)への誘導加熱コイル(12)の装着構造の第3の実施例を示す。
この誘導加熱コイル(12)は、1巻き毎に切断して、油圧シリンダ(2)の軸線方向に並べた複数の被覆導線(34)の始端(34a)同士、および終端(34b)同士を、油圧シリンダ(2)と平行をなす2本の接続バー(35)(36)に整列させて固着しておき、両接続バー(35)(36)を、突軸(37)とそれが嵌合する係合孔(38)とからなる位置決手段(39)により位置決めして、ボルト(40)とナット(41)とにより、互いに結合することにより、各被覆導線(34)の終端(34b)に設けた弾性接触片(42)と、隣接する被覆導線(34)の始端(34a)に設けた弾性接触片(43)とが、互いに圧接して、導通するようにしたものよりなっている。
第1番目の被覆導線(34)の始端(34a)と、最終番目の被覆導線(34)の終端(34b)とは、弾性接触片(43)(42)を設けずに、接続バー(35)(36)より外側方(図10における上方)に延出させて、電力供給制御手段(14)との接続を図るための接続端子(44)(45)としてある。
実施例3によると、複数の被覆導線(34)の終端(34b)と、それらに隣接する被覆導線(34)の始端(34a)との接続を、同時に簡単に行うことができ、油圧シリンダの外周への誘導加熱コイルの装着作業を迅速かつ簡単に行うことができる。しかも、運搬にも便利である。
実施例3において、すべての被覆導線(34)における始端(34a)と終端(34b)とを除く部分を、連続するシート状の絶縁材料により覆うか、またはモールド成形することにより、一体化するのがよい。
そうすることにより、隣接する被覆導線(34)(34)同士が干渉したり、重なったりすることがなく、油圧シリンダ(2)の外周面への装着作業もより迅速化することができる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、特許請求の範囲を逸脱しない範囲内で、種々の変形や変更を施すことが可能である。
本発明の一実施形態である油圧シリンダの加熱装置を設けた油圧機構の一例を示す概略説明図である。 図1に示す実施形態における誘導加熱コイルの第1の実施例を示す平面図である。 図2のIII−III線断面図である。 図3の要部の拡大断面図である。 第1の実施例における要部の拡大分解斜視図である。 図1に示す実施形態における誘導加熱コイルの第2の実施例を示す平面図である。 図6のVII−VII線断面図である。 第2の実施例における被覆導線の斜視図である。 第2の実施例における誘導加熱コイルの組立方法を説明する平面図である。 図1に示す実施形態における誘導加熱コイルの第3の実施例を示す分解斜視図である。 第3の実施例における両接続バーを結合したときの要部の縦断側面図である。
符号の説明
(1)油圧機構
(2)油圧シリンダ
(2a)ピストン
(3)流量調整弁
(4)逆止め弁
(5)切換弁
(5a)レバー
(6)リリーフ弁
(7)油圧ポンプ
(8)電動機
(9)油圧タンク
(10)フィルタ
(11)加熱装置
(12)誘導加熱コイル
(13)交流電源
(14)電力供給制御手段
(15)温度センサ
(16)周波数調整器
(17)コントローラー
(18a)(18b)油圧ホース
(19)ケーブル(被覆導線)
(19a)(19b)圧着端子
(20)端子台
(21)導体板
(22)端子ねじ
(23)ねじ孔
(24)リードケーブル
(25)被覆導線
(25a)始端
(25b)終端
(26)接続片
(27)ねじ
(28)連結孔
(29)ねじ孔
(30)接続端子
(31)(32)治具
(33)凹所
(34)被覆導線
(34a)始端
(34b)終端
(35)(36)接続バー
(37)突軸
(38)係合孔
(39)位置決め手段
(40)ボルト
(41)ナット
(42)(43)弾性接触片
(44)(45)接続端子

Claims (8)

  1. 導電性材料により形成された油圧シリンダの外周に巻装され、該油圧シリンダ自体を誘導加熱するための誘導加熱コイルと、該誘導加熱コイルに交流電力を供給するための電力供給制御手段とを備え、前記誘導加熱コイルにより、前記油圧シリンダに渦電流を発生させ、そのジュール熱により、油圧シリンダ自体を発熱させるようにしたことを特徴とする油圧シリンダの加熱装置。
  2. 電力供給制御手段が、油圧シリンダの温度を検出する温度センサと、該温度センサにより検出した油圧シリンダの温度が低下するに従って、誘導加熱コイルに供給する供給電力の周波数を高くするように制御する周波数調整器とを備えていることを特徴とする請求項1記載の油圧シリンダの加熱装置。
  3. 温度センサは、油圧シリンダの表面温度を検出するものであることを特徴とする請求項2記載の油圧シリンダの加熱装置。
  4. 温度センサは、油圧シリンダの内部温度を検出するものであることを特徴とする請求項2記載の油圧シリンダの加熱装置。
  5. 誘導加熱コイルを、1巻き毎に切断して、油圧シリンダの軸線方向に並べた複数の被覆導線の終端を、隣接する被覆導線の始端に接続することにより、螺旋状に形成したことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の油圧シリンダの加熱装置。
  6. 各被覆導線の終端と、それに隣接する被覆導線の始端とを、導体板を介して連結したことを特徴とする請求項5記載の油圧シリンダの加熱装置。
  7. 各被覆導線の終端と、それに隣接する被覆導線の始端とに、導体の接続片をそれぞれ連設し、その接続片同士を、互いに結合したことを特徴とする請求項5記載の油圧シリンダの加熱装置。
  8. 複数の被覆導線の始端同士、および終端同士を、それぞれ接続バーに整列させて固着しておき、両接続バーを、互いに位置決めして結合することにより、各被覆導線の終端を、隣接する被覆導線の始端と導通させるようにしたことを特徴とする請求項5記載の油圧シリンダの加熱装置。
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