JP2007106077A - 印刷機 - Google Patents

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Hidejiro Ono
秀次郎 小野
Yoshinori Nakaya
芳紀 中屋
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Abstract

【課題】マスタ板又はワーク板に対するローラの位相を正確に決定することによって精密な印刷を行うことができる印刷機を提供する。
【解決手段】ローラの端部には、ベアラロール11と、ピニオン15とが設けられ、本体側には、ベアラロール11が当接するベアラレール12と、ピニオン15に噛合するラック16とが設けられ、ベアラロール11およびベアラレール12は、ローラとマスタ板又はワーク板との間でインキを転移するインキ転移時に当接するとともに、ローラとマスタ板又はワーク板との間でインキを転移しない非インキ転移時に離間し、ピニオン15及びラック16は、インキ転移時に離間するとともに、ローラとマスタ板又はワーク板との間でインキを転移する直前のインキ転移直前時に噛合することを特徴とする。
【選択図】図3

Description

本発明は、高精度な印刷を実現する印刷機に関するものである。
液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、EL(Electro Luminescence)ディスプレイ等のフラットパネルディスプレイのパターンを平板状のガラス基板やセラミックス基板に形成する一手法として、印刷方式が提案されている。この印刷方式は、例えば、マスタ板およびワーク板(ガラス基板等の被印刷物)と、ローラ転写胴とを相対的に並進移動させて、マスタ板のパターンをローラ転写胴に転写し、そのパターンをローラ転写胴からワーク板に転写する(特許文献1及び特許文献2参照)。
特開平5−185586号公報 特開平6−143535号公報
精密な印刷を行うためには、マスタ板およびワーク板に対するローラ転写胴の位相を正確に決定する必要がある。
マスタ板およびワーク板とローラ転写胴との位相調整をラック・ピニオン機構によって行う場合、確動装置であるためスリップがないという点で信頼性が高いものの、位相精度がラック歯形のピッチ精度に依存してしまうという問題がある。
一方、マスタ板およびワーク板とローラ転写胴との位相調整をベアラコンタクトによって行う場合、確実に転動している限りは精度良く位相が保たれるという利点を有しているものの、確動装置ではないため、スリップが生じると、マスタ板とワーク板との位相がずれてしまうという問題がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、板状体に対するローラの位相を正確に決定することによって精密な印刷を行うことができる印刷機を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の印刷機は以下の手段を採用する。
すなわち、本発明にかかる印刷機は、ローラと、平板状の板状体が設置される定盤と、該定盤が設置される本体とを備え、前記ローラと前記定盤とを相対的に並進移動させながら前記ローラと前記板状体との間でインキを転移する印刷機において、前記ローラの端部には、円筒状当接部と、ピニオンとが設けられ、前記本体側には、前記円筒状当接部が当接する平面状当接部と、前記ピニオンに噛合するラックとが設けられ、前記円筒状当接部および前記平面状当接部は、前記ローラと前記板状体との間でインキを転移するインキ転移時に当接するとともに、前記ローラと前記板状体との間でインキを転移しない非インキ転移時に離間し、前記ピニオンおよび前記ラックは、前記インキ転移時に、これらピニオンおよびラックに形成された歯同士が離間するとともに、前記ローラと前記板状体との間でインキを転移する直前のインキ転移直前時に噛合することを特徴とする。
インキ転移時には円筒状当接部と平面状当接部とが当接し、精密に位相が決定される。この際、ピニオンとラックは噛合せずに、それぞれの歯同士は離間している。なお、ここで「歯同士が離間する」とは、ピニオンとラックの歯同士が噛み合うことによって位相の調整が行われることに対する反対概念を意味する。したがって、「歯同士が離間」している場合には、ラック及びピニオンによる位相調整は行われない。
一方、インキ転移直前時にはピニオンとラックとが噛合し、インキ転移の直前に位相を調整する(見当合わせを行う)。
さらに、本発明の印刷機では、前記ピニオンおよび前記ラックは、前記ローラがインキを転移せずに前記板状体上を通過する空走時に噛合することを特徴とする。
ローラがインキを転移せずに板状体上を通過する空走時に、ピニオンとラックとを噛合させることとしたので、空走時であってもローラの位相がずれることがない。この際、空走時は非インキ転移時に相当するので、円筒状当接部と平面状当接部は離間している。
ここで、「空走時」とは、例えば、ローラが板状体に対して往復動し、往路で印刷(インキ転移)を行い復路で印刷せずに印刷開始位置に復帰する場合、復路を意味する。また、印刷を行う往路であっても、インキ転移を行わない板状体上をローラが通過する場合も空走時に該当する。
好ましくは、ピニオンとラックとは、インキ転移時以外は全て噛合している。これにより、位相ずれを可及的に軽減することができる。
さらに、本発明の印刷機では、前記ラックのうち、前記インキ転移時に対応する位置に設けられた第1ラック部は、前記ピニオンとの間に、前記円筒状当接部と前記平面状当接部とが当接した状態で離間する程度のバックラッシュが設けられていることを特徴とする。
インキ転移時に対応する位置に設けられた第1ラック部のバックラッシュを大きくすることにより、インキ転移時のようにローラを板状体に近づけた状態であっても、円筒状当接部と平面状当接部とを当接させた状態で、ピニオン及びラックの歯同士を離間させることができる。
第1ラック部のバックラッシュを大きくするには、例えば、他のラック部と同一の歯形を有する第1ラック部を、他のラック部よりもピニオンに対して離間した位置に配置するとよい。
さらに、本発明の印刷機では、前記インキ転移時に対応する位置に設けられた第1ラック部と、前記インキ転移直前時に対応する位置に設けられた第2ラック部とが、分離して設けられていることを特徴とする。
第1ラック部と第2ラック部とが分離して設けられているので、それぞれを別部材で構成することができる。一方、タクトタイムの減少の要請から、インキが転移される板状体と板状体との間隔は小さくされる。したがって、インキ転移直前時に設けられる第2ラック部の長さは短くなる。第2ラック部の長さが短くなるほど、ラックを精度良く加工することができるので、インキ転移直前の見当あわせを精度良く行うことができる。
インキ転移時には、ピニオンとラックとは噛合させずにローラの位相調整を行わせないようにするとともに、円筒状当接部と平面状当接部とを当接させて位相調整を行わせることとしたので、インキ転移時に位相を正確に決定することができる。
さらに、インキ転移直前時には、ピニオンとラックとを噛合させ、インキ転移の直前に印刷位置の頭出しを行うように位相を調整する(見当合わせを行う)こととした。このように確動装置であるピニオン・ラックによりインキ転移開始時の位相を調整することにより、確実な見当合わせを行うことができる。
つまり、本発明の印刷機1によれば、ベアラコンタクトで生じるおそれのある位相ずれをピニオン・ラックによって補いつつ、当接している限りは正確に位相が決定されるベアラコンタクトの長所をインキ転移時に取り入れることができる。これにより、精密な印刷が実現される。
以下に、本発明にかかる実施形態について、図面を参照して説明する。
図1には、印刷機1の全体が概略的に示されている。
印刷機1は、R(赤)、G(緑)、B(青)及びBK(黒)の4色刷りとされており、各色に対応した4本のローラ転写胴4を備えている。
印刷機1の本体3には、テーブル5が固定されており、このテーブル5上に、マスタ板(板状体)7及びワーク板(板状体)8が載置されている。
マスタ板7は、平板状とされ、ワーク板8に印刷されるパターンの反転パターンが形成された凸版とされている。マスタ板7は、定盤21上に固定されている。マスタ板7は、全体にインキが保持されたローラ転写胴4上から、反転パターンに対応したインキを転移させて除去するものである。
ワーク板8は、平板状のガラス基板とされた被印刷物であり、ローラ転写胴4から印刷パターンに対応したインキが転写される。ワーク板8は、定盤21上に固定されている。
ローラ転写胴4は、その外周に撥水性ブランケットが巻回されたブランケット胴とされている。ローラ転写胴4は、並進方向Iに4本並列に並べられた状態で台車10に保持されている。台車10は、本体3の上面両側に設けられたレール9にガイドされた状態で走行する。台車10の駆動機構については後述する。
ローラ転写胴4の両端には、円筒状のベアラロール(円筒状当接部)11が設けられている(図2参照)。ベアラロール11は、典型的には金属製とされ、具体的にはS43CまたはSCM435の表面を高周波焼き入れした硬化部材が用いられる。
図2には、印刷機1の横断面が示されている。
ベアラロール11は、本体3の両側に設けられたベアラレール12に当接する位置に設けられている。
ローラ転写胴4の両端には、ベアラロール11のさらに外側に、ピニオン15が設けられている。ピニオン15は、例えば、圧力角が20°とされたはすば歯車が用いられ、モジュールは4,5又は6が用いられる。この場合、ピニオンの歯高は数mmから10mm程度となる。
各ピニオン15の下方には、本体3に設けられたラック16が設けられている。各ラック16は、本体3の長手方向に沿って両側部に設けられている。
図3(a)に示されているように、ラック16は、定盤21(図1参照)に対応する位置に設けられた複数の定盤ラック(第1ラック部)16aと、定盤ラック16a間に配置された複数の助走ラック(第2ラック部)16bとを備えている。
定盤ラック16aは、定盤21に対応する位置に設けられているので、ローラ転写胴4とマスタ板7又はワーク板8との間でインキが転移されるインキ転移時にピニオン15が上方に位置することになる。この際、後述するように、定盤ラック16aとピニオン15との間には大きなバックラッシュが形成されているため、定盤ラック16aとピニオン15とは噛み合っていない。つまり、定盤ラック16aによってローラ転写胴4の位相が変更されることはない。
助走ラック16bは、定盤ラック16a間に設けられているので、ローラ転写胴4とマスタ板7又はワーク板8との間でインキが転移されない非インキ転移時にピニオン15が上方に位置することになる。つまり、インキ転移時の直前となるインキ転移直前時にもピニオン15が助走ラック16b上に位置することになる。助走ラック16bとピニオン15とは、常に噛み合うようになっている。つまり、ピニオン15が助走ラック16b上を走行する際には必ず、ローラ転写胴4の位相が調整されることになる。
定盤ラック16aと助走ラック16bとは同じ歯形とされており、図3(a)に示すように、定盤ラック16aの上端は助走ラック16bよりも低く位置されている(つまり、歯形全体が低く位置された状態を意味する。)。これにより、ピニオン15が助走ラック16bにかみ合う高さ位置(インキ転移時と同じ高さ位置)で水平移動(図において左右方向)しても、定盤ラック16aではピニオン15との間に大きなバックラッシュが形成される。例えば、上述のようにモジュールが4,5又は6とされたピニオンを用いた場合には、定盤ラック16aは助走ラック16bよりも250μm程度低く位置される。これにより、インキ転移時のバックラッシュは約100μm確保される。
図3(b)には、ベアラロール11とベアラレール12との位置関係が示されている。なお、図3(b)の走行方向(図において左右方向)の位置関係は、図3(a)と一致している。
図3(b)に示すように、インキ転移を行わない定盤21a,21c上にローラ転写胴4が位置するときは、ベアラロール11とベアラレール12とは離間しており当接しない。一方、インキ転移を行う定盤21b上にローラ転写胴4が位置するときは、ベアラロール11とベアラレール12とは当接する。また、インキ転移を行う定盤21bの直前にも、ベアラロール11とベアラレール12とは当接する。
図4〜図6には、台車10の駆動機構が示されている。
図4には、本体3に設けられたレール9に沿って走行する台車10と、この台車10を往復動させる駆動機構が示されている。
図4に示されているように、台車10は、4本のローラ転写胴4を両側から支持する枠体10aを備えている。枠体10aの下方には、レール9上を走行するスライダ10bが複数設けられている。枠体10a間には、接続部材10cが固定されており、この接続部材10cの略平面視中央には、ピン穴が形成された突出部10dが設けられている。このピン穴に挿通されるピン25は、走行体30の突出部30eに設けたピン穴にも挿通され、これにより、台車10と走行体30とをピン接合する(図5参照)。
なお、枠体10aの下面には切欠10e(図5参照)が形成されており、この切欠10eに、後述する走行体30の基台30aが遊び(ガタ)をもった状態で収納される。
図5に示されているように、走行体30は、両レール9間にわたって配置された板状の基台30aを備えている。基台30aの下方には、レール9上を走行するスライダ30bが複数設けられている。基台30aは、その一側部がレール9から側方に大幅に延出しており、この延出部の下方に突出片30cが設けられている。突出片30cには孔が形成されており、この孔に後述するボールネジ17のナット17bが挿入される。
基台30aの上面には、上壁部30dが立設されている。この上壁部30dの側面には、ピン穴が形成された突出部30eが固定されている。
台車10は、走行体30を介して、ボールネジ17によって駆動される。
ボールネジ17は、本体3の長手方向に延在して設けられたネジ軸17aと、このネジ軸17aに螺合するナット17bとを備えている。ネジ軸17aの一端には、図5及び図6に示すように、ギア17cが固定されている。このギア17cは、駆動モータ17dの駆動軸に取り付けられた駆動ギア17eと噛合しており、駆動モータ17dの回転力が伝達されるようになっている。
ナット17bの内周面には雌ねじが形成されており、ネジ軸17aと螺合するようになっている。ナット17bの外周面には、図5に示されているように、2つの環状リブ17fが突出しており、これら環状リブ17f間に走行体30の突出片30cが挟み込まれるようになっている。
上記構成により、台車10は、ボールネジ17によって駆動される。すなわち、ボールネジ17の駆動モータ17dを駆動してネジ軸17aを正逆回転させることにより、ナット17bをネジ軸17aの長手方向に進退させる。ナット17bの移動に応じて、突出片30cを介して走行体30がレール9上を進退する。走行体30と台車10とはピン25を介してピン接合されているので、台車10は走行体30とともにレール9上を進退する。
このように、ボールネジ17からの駆動力を、台車10の平面視中央に設けたピン25を介して伝達することとしたので、台車10に捩りが生じることがない。したがって、台車10を誤差なく往復動させることができる。
なお、図4〜図6に示した台車10の駆動機構に代えて、図7のように変形してもよい。これは、一側の枠体10aに固定したブラケット26をボールネジ17によって駆動するものである。このように、一方の枠体10aを駆動させて台車10を進退させることにより、構成をより簡便化できる。特に、複数のローラ転写胴4によって枠体10a間の剛性が確保できる場合には好適である。
次に、上記構成の印刷機1の動作について説明する。
先ず、ローラ転写胴4のそれぞれには、図示しないインキ塗布装置によって、各色のインキが全体に塗布される。
次に、本体3に対して台車10を並進移動させる。このとき、各ローラ転写胴4は、テーブル5上に載置された定盤21、マスタ板7及びワーク板8の上面から離間した浮いた状態とされている。
台車10が最初のマスタ板7に近づくと、このマスタ板7の色に対応したローラ転写胴4が図示しない昇降機によって下降させられる。そして、ローラ転写胴4がマスタ板7に接触し、マスタ板7に形成された凸版に対応した反転パターンのインキがマスタ板7側に転移し、除去される。
マスタ板7によって反転パターンに対応するインキが除去された後に、ローラ転写胴4は上昇させられ、マスタ板7の上面から離間する。
台車10が次のマスタ板7に近づくと、このマスタ板7の色に対応した別のローラ転写胴4が下降し、上記と同様に転写される。
このように各色のマスタ板7との間で転写を行ったローラ転写胴4は、最後に、ワーク板8に近づいて下降し、ワーク板8の上面と接触することによってローラ転写胴4上のパターンをワーク板8に転写する。
このようにして、4色分のインキがワーク板8に転写される。
次に、図3を用いて、ローラ転写胴4がインキ転移を行うマスタ板7又はワーク板8に近づいてインキ転移を行う際のピニオン15及びベアラロール11の動きについて説明する。
符号Aで示すように、非インキ転移時、すなわち、インキ転移を行わない定盤21a上にローラ転写胴4が位置している場合には、ベアラロール11は上方に位置しており、ベアラロール12とは当接していない。
符号Bで示すように、インキ転移直前時、すなわち、インキ転移を行うマスタ板7又はワーク板8が載置された定盤21bの直前にローラ転写胴4が位置した場合には、ローラ転写胴4は下降し、ベアラロール11とベアラレール12とが当接する(以下「ベアラコンタクト」という。)。これと同時に、ピニオン15は助走ラック16bと噛み合い、これにより印刷位置頭出し(見当合わせ)が行われる。ベアラロール11とベアラレール12とが当接しているものの、ピニオン15と助走ラック16bとが噛合しているので、大きなトルクが働くピニオン15と助走ラック16bとの位相調整が優先される。なお、このインキ転移直前時には、ベアラコンタクトとさせず、ベアラローラ11をベアラレール12から離間させた状態としても良い。
符号Cで示すように、インキ転移時、すなわち、インキ転移を行うマスタ板7又はワーク板8が載置された定盤21b上にローラ転写胴4が位置した場合には、ローラ転写胴4は下降したままで、定盤21b上を走行する。この際、ピニオン15と定盤ラック16aとは噛合しておらず、いわゆるギヤレス駆動となっている。つまり、ピニオン15と定盤ラック16aとの間には、大きなバックラッシュが与えられているので、ピニオン15と定盤ラック16aとの噛み合いによってローラ転写胴4の位相調整が行われることがない。一方、図3(b)に示されているように、ベアラロール11とベアラレール12とは当接しているので、ローラ転写胴4の位相はベアラコンタクトによって決定される。
符号Dで示すように、インキ転移が終了すると、すなわち、インキ転移を行うマスタ板7又はワーク板8が載置された定盤21b上をローラ転写胴4が通過した後には、ローラ転写胴4は上昇させられる。これにより、ベアラロール11とベアラレール12との当接は解除される。一方、ピニオン15と助走ラック16bとは噛合しているので、ピニオン・ラックによる位相調整は行われる。
全てのインキ転移が行われて印刷が終了した後に、台車10が初期位置に復帰する場合には、ローラ転写胴4をさらに上昇させて、ローラ転写胴4を空走させた状態で台車10を逆走(図1の符号Iとは逆の方向に走行)させる。この際、ベアラロール11とベアラレール12とは当接していないが、ピニオン15と定盤ラック16a及び助走ラック16bとは、印刷時よりも大きめのバックラッシュを有しているものの、噛み合うようになっている。これにより、互いの歯同士の噛み合い関係がずれることがないので、空走時であっても、ローラ転写胴4の位相が大幅にずれることがない。
以上のような動作が、それぞれのローラ転写胴4ごとに行われる。
本実施形態にかかる印刷機1によれば、以下の作用効果を奏する。
インキ転移時には、ピニオン15と定盤ラック16aとは噛合させずにローラ転写胴4の位相調整を行わせないようにするとともに、ベアラローラ11とベアラレール12とを当接させることにより、精密に位相が決定される。
一方、非インキ転移直前時には、ピニオン15と助走ラック16bとを噛合させ、インキ転移の直前に印刷位置の頭出しを行うように位相を調整する(見当合わせを行う)こととした。このように確動装置であるピニオン・ラックによりインキ転移開始時の位相を調整することにより、確実な見当合わせを行うことができる。
このように、本実施形態にかかる印刷機1によれば、ベアラコンタクトで生じるおそれのある位相ずれをピニオン・ラックによって補いつつ、当接している限りは正確に位相が決定されるベアラコンタクトの長所をインキ転移時に取り入れることができる。
ローラ転写胴4がインキを転移せずに定盤21上を通過する空走時に、ピニオン15とラック16とを噛合させることとしたので、空走時であってもローラ転写胴4の位相を調整することができる。つまり、空走時にローラ転写胴4を空転させることがないので、印刷開始時に位相を再び調整する必要がない。
インキ転移時に対応する位置に設けられた定盤ラック16aのバックラッシュを大きくすることにより、インキ転移時のようにローラ転写胴4を下降させた状態であっても、ベアラロール11とベアラレール12とを当接させた状態で、ピニオン15及び定盤ラック16aの歯同士を離間させることができる。つまり、ギヤレス駆動が実現される。
また、ピニオン15と定盤ラック16aとのバックラッシュを、空走時には大きなバックラッシュを有しながらも噛み合う程度に設定しておくことにより、空走時であっても、定盤ラック16aによる位相調整機能を働かせることができる。
定盤ラック16aと助走ラック16bとを別部材で構成し、助走ラック16bの長さを短くしたので、精度良く加工することができる。これにより、インキ転移直前の見当あわせを精度良く行うことができる。
なお、本実施形態では、ベアラロール11やピニオン15をローラ転写胴4の両側に設けることとしたが、本発明はこれに限定されず、片側に設けることとしても良い。ただし、高精度を得るためには、ベアラロール11はローラ転写胴4の両側に設ける方が好ましい。
また、定盤ラック16aと助走ラック16bとを別部材で構成したが、これらを一体としても良い。
また、定盤ラック16aおよび助走ラック16bを、さらに分割した構成としても良い。
また、台車10の駆動形式をボールネジ17としたが、他の駆動形式を採用しても良く、例えばリニアモータによる駆動形式を採用しても良い。
本発明の一実施形態にかかる印刷機を示した斜視図である。 図1の印刷機の横断面図である。 印刷機の部分側断面図であり、(a)はピニオンとラックとの位置関係を示し、(b)はベアラロールとベアラレールとの位置関係を示す。 台車の駆動機構を示した斜視図である。 図4の分解斜視図である。 図4の平面図である。 台車の駆動機構の変形例を示した斜視図である。
符号の説明
1 印刷機
3 本体
4 ローラ転写胴
11 ベアラロール(円筒状当接部)
12 ベアラレール(平面状当接部)
15 ピニオン
16 ラック
16a 定盤ラック(第1ラック部)
16b 助走ラック(第2ラック部)
21 定盤

Claims (4)

  1. ローラと、平板状の板状体が設置される定盤と、該定盤が設置される本体とを備え、前記ローラと前記定盤とを相対的に並進移動させながら前記ローラと前記板状体との間でインキを転移する印刷機において、
    前記ローラの端部には、円筒状当接部と、ピニオンとが設けられ、
    前記本体側には、前記円筒状当接部が当接する平面状当接部と、前記ピニオンに噛合するラックとが設けられ、
    前記円筒状当接部および前記平面状当接部は、前記ローラと前記板状体との間でインキを転移するインキ転移時に当接するとともに、前記ローラと前記板状体との間でインキを転移しない非インキ転移時に離間し、
    前記ピニオンおよび前記ラックは、前記インキ転移時に、これらピニオンおよびラックに形成された歯同士が離間するとともに、前記ローラと前記板状体との間でインキを転移する直前のインキ転移直前時に噛合することを特徴とする印刷機。
  2. 前記ピニオンおよび前記ラックは、前記ローラがインキを転移せずに前記板状体上を通過する空走時に噛合することを特徴とする請求項1記載の印刷機。
  3. 前記ラックのうち、前記インキ転移時に対応する位置に設けられた第1ラック部は、前記ピニオンとの間に、前記円筒状当接部と前記平面状当接部とが当接した状態で離間する程度のバックラッシュが設けられていることを特徴とする請求項1又は2に記載の印刷機。
  4. 前記インキ転移時に対応する位置に設けられた第1ラック部と、前記インキ転移直前時に対応する位置に設けられた第2ラック部とが、分離して設けられていることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の印刷機。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017109379A (ja) * 2015-12-16 2017-06-22 株式会社Screenホールディングス 転写装置

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JP2017109379A (ja) * 2015-12-16 2017-06-22 株式会社Screenホールディングス 転写装置

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