JP2007104885A - 永久磁石によるトルク増幅装置 - Google Patents

Abstract

【課題】 環境問題や化石燃料に関わる様々な問題から、エネルギー利用の高効率化が必要となっている。原動機で作業機を駆動して仕事を行う場合、本発明は原動機と作業機の間に挿入してエネルギー利用の効率化を計るものである。
【解決手段】 永久磁石に於ける異極同士の吸着力と同極同士の反発力を、軸の回転力（トルク）に変えて出力する装置。
【選択図】 図１

Description

本発明は、原動機（発電機やガソリンエンジン等）を回転させて仕事を行う機器で、原動機のトルクに永久磁石の磁気を利用してトルクを増幅し、原動機の省エネルギー化を計る装置についてである。

従来から永久磁石が回転体に関する物として発電機や電動機以外は、磁石カップリングや磁気浮動受け軸等で永久磁石だけでトルクを増幅する装置は無かった。

又、永久磁石を利用した電力増幅装置や永久運動装置が発表されているが、何れも理論的に不明な点が多く性能もさだかではない。

従来より、原動機（電動機や燃料を使用するエンジン）は駆動する作業機の必要なトルクに合わせて組み合わされ使用されている。

しかし近年のＣＯ２排出の抑制等から電力や燃料使用の高効率化が必要となっている。

課題を解決する為の手段

前記を解決するため、本発明は外部からエネルギー源を必要とせず永久磁石だけで入力軸のトルクより多くのトルクを出力軸に発生させる様にした装置である。

本装置を原動機と作業機の中間に取り付け駆動する場合、原動機は今迄より小型で済むため、省エネルギーとなる。

発明の効果

以上説明した様に、本発明によれば原動機のエネルギー源（電力又燃料）の消費が従来より少なくて済む事になる。例えば高効率の電動機で高効率の発電機を駆動する場合、中間に本装置を取り付けると電動機の消費する電力より発電する電力が大きくなる。

又、自動車のエンジンに取り付けた場合、エンジンが今迄より小型で済み、ガソリンの使用量が削減出来、省エネルギー化出来る。

以下、本発明の実施の形態を図面に基づき詳細に説名する。

図１は本発明の動作原理を説明する図である。図２は本発明の実施の形態の正面図であり、図３はその側面図である。又、図４は本発明のユニットを直列に接続した図である。

図１に示す様に中心点１に回転可能なバー２があり、その先端には永久磁石３が取り付けてある。
又もう一本の中心点１で回転するバー４の先端には、永久磁石３の外側に、或る間隔をおいて互いの磁極が向かい合う様に永久磁石５及び６が取り付けてあり、永久磁石３と永久磁石５の向き合う磁極は吸着力の発生する異極とし、永久磁石３と永久磁石６の向かい合う磁極は反発力が発生する様、同極に取り付けてある。

バー２に矢印７の方向に力を加えた場合、バーが中心点１を中心に矢印の方向に回転することにより、その先端の永久磁石３も移動する。この時、永久磁石３と永久磁石５の吸着力、永久磁石３と永久磁石６の反発力により、バー４も矢印８の方向に移動することとなる。

この動作をテコの原理で説明すると、矢印７に矢印の方向に力を加えた場合、バー２では中心点１が支点、９が力点となる。その力は永久磁石３と永久磁石５の吸着力、永久磁石３と永久磁石６の反発力によりバー４の力点は１０となり、支点からの距離は間隔Ｂだけ増える。

従ってバー２の力点と支点から同じ距離のバー４の点１１を作用点とした場合、バー２の力点８を動かす力に対して、バー４の作用点ではバー４の力点が磁石の力で移動した分が、Ｂだけ増える事になる。

仮にＡの距離１０ｃｍ、Ｂの距離が２ｃｍ、矢印７に１ｋｇの力を加えた場合、バー２の力点は１０ｋｇ／ｃｍで、バー４の力点では１ｋｇ×（１０ｃｍ＋２ｃｍ）＝１２ｋｇ／ｃｍとなる。従ってバー４の作用点１１では、１２ｋｇ÷１０ｃｍ＝１．２ｋｇとなりバー２の力点９に１ｋｇの力を加えた場合、支点より同じ距離のバー４の作用点１では１．２ｋｇになる。

図２は本発明の実施の形態を示す正面図であり、図３は側面図である。

図２、図３に示す様に原動機で駆動する入力軸１２には、磁石取付板Ａ１３が取付けボス１４によって固定されている。磁石取付板Ａには磁石取付ヨーク１５があり、ヨークには永久磁石１６が取付けてある。

一方、入力軸１２の先端のボス１７は出力軸１８の凹部１９に填っていて、出力軸は入力軸とはフリーの状態にあり、磁石取付板Ｂ２０には磁石取付ヨーク２２があり、永久磁石２３，２４が取付けてある。

永久磁石１６と永久磁石２３の向き合う面の磁極はＳとＮ又はＮとＳ、吸着力が発生する様に取付けてあり、永久磁石１６と永久磁石２４の向き合う面の磁極は永久磁石１６の面がＳの場合は永久磁石２４の面もＳとし、反発する様に取り付けてある。

入力軸を矢印の方向に回転させた場合、永久磁石１６が永久磁石２３と２４の中間くらいの位置で出力軸が回転する。この時、出力軸のトルクは入力軸のトルクより増えて出力される。

図４は、本発明のユニットを４段直列につないで駆動するものである。磁石取付け板Ｃ２５は永久磁石１６と永久磁石２３，２４が裏表に取付けてあり、入力軸に填められているが入力軸とはフリーに動様になっている。

本装置の入力軸を駆動した場合、その駆動トルクの４乗倍のトルクが出力される。例えば１ユニットで１．２倍トルクを増大される場合、出力は１．２×１．２×１．２×１．２＝２．０７倍となる

本発明の動作原理を示す図である。 本発明の実施の形態を示す正面図である。 本発明の実施の形態を示す側面図である。 本発明のユニットを直列に４段繋いだ場合の側面図である。

符号の説名

１、中心点
２、４、バー
３、５、６、永久磁石
７、８、動作方向の矢印
９、１０、力点
１１、作用点
１２、入力軸
１３、２０、２５、磁石取付板
１４、２１、磁石板固定ボス
１５、２２、磁石取付けヨーク
１６、２３、２４、永久磁石
１７、入力軸先端ボス
１８、出力軸
１９、出力軸凹部

Claims (2)

1. 二つの回転体に複数の永久磁石を取り付けるか、その回転体を複数の極が出来る様に磁化して、磁石の同極同士の反発力と異極同士の吸着力を利用した、回転体中心軸の回転力（トルク）を増大する装置。
2. 上記の回転体を、一本の軸上に複数を直列に配置する事により、軸の回転力（トルク）が配置した回転体の数の乗数倍に増大する装置。

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