JP2007102587A - 静脈スキャナ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】指を決められた位置に安定して置くことができる静脈スキャナ装置を提供する。
【解決手段】本発明による静脈スキャナ装置は、近赤外線LEDが上部に設置され、CCDカメラが下部に設置され、指が挿入される開口部に静電容量タッチセンサが設置された撮像本体部の内部に、指を支持する台座が設けられる。台座は、撮像本体部の前後方向にスライド可能で、スライドされた位置が位置検出手段によって検出され、装置前面の液晶表示部に表示される。撮像本体部は、左右両側に支持軸が設けられ、支持軸を中心にして上下に回動されるように構成される。
【選択図】図2

Description

本発明は、指の静脈パターンを撮像する静脈スキャナ装置に関する。
指の静脈パターンを利用した個人識別装置が知られている。この装置は、近赤外線を指に照射し透過光をCCDカメラで感知し、あらかじめ登録しておいた静脈パターンと比較することによって識別を行なうものである。(特許文献1参照)
指の静脈スキャナ装置には、パソコンと連結され、パソコンの使用許可を本人のみに与える卓上型のものや、ドアの電気錠と連結され、本人であればドアの解錠を行なうようにした、入り口付近の壁に取り付けられる壁取付け型などがある。いずれも、静脈スキャナ装置の前面に、指を挿入する開口部が設けられ、開口部に続く撮像本体部の上部に近赤外線LEDがあり、撮像本体部の下側にCCDカメラが設置される構造である。静脈スキャナ装置が読み取った静脈パターンは、認証コントローラで事前に登録された静脈パターンと比較される。
このような静脈スキャナ装置においては、本人であるにもかかわらず、認証されないケースをなくすことが求められている。例えば、夜遅く帰宅してドアが開かないと、管理事務所との間でトラブルが起こることになる。一般に、静脈スキャナ装置に挿入された指は、内部では特に接触するものがない非接触タイプとされている。そのため、静脈スキャナ装置に挿入された指が、登録時の位置になく、指の挿入が、深過ぎるまたは浅過ぎることによって不一致となる。指は、撮像本体部の中で自由に動かせるから、震えたりする場合もある。
特開平07−021373号公報
本発明は上記問題点を解決するためになされたもので、その目的は、指を決められた位置に安定して置くことができる静脈スキャナ装置を提供することにある。
本発明による静脈スキャナ装置は、近赤外線LEDが上部に設置され、CCDカメラが下部に設置され、指が挿入される開口部に静電容量タッチセンサが設置された撮像本体部の内部に、指を支持する台座が設けられたことを特徴とする。
前記台座は、波形のガイド板に沿って前記撮像本体部の前後方向にスライド可能で、スライドされた後に前記台座から指を離すと、バネによって前記開口部に戻るように構成されるとともに、スライド位置が位置検出手段によって検出され、装置前面の液晶表示部に表示されることが好ましい。
前記撮像本体部は、左右両側に設けられた支持軸を中心にして回動されることが好ましい。
本発明による請求項1の静脈スキャナ装置によれば、指が挿入される撮像本体部の内部に指を支持する台座を設けたことにより、指の動きを安定させることができる。指を台座に載せて安定させた後、挿入した指の付け根の部分が静電容量タッチセンサに触れると、CCDカメラによる撮影が開始されるから、安定した静脈パターンを得ることができる。登録された静脈パターンとの不一致をなくすことができる。
本発明の請求項2によれば、台座を前後にスライドできるように構成したので、親指、小指、子供の指など長さが短い場合であっても、指を開口部に戻っている台座に載せ、台座の位置を登録時の位置までスライドさせることができる。台座のスライド位置は、位置検出手段によって検出され、液晶表示部に数字で表示されるから、簡単に登録時の台座の位置に合わせることができる。また、台座は、波形のガイド板に沿ってスライドするので、ガイド板の凹部の位置に停止させることができる。台座は開口部に取り付けられたバネに連結されているので、指を台座から離すと、台座は開口部側に自動的に開口部に戻ることができる。
本発明の請求項3によれば、撮像本体部が左右両側の支持軸を中心にして回動するから、指を曲げたり反らしたりする必要がない。すなわち、壁にドアの開閉用に静脈スキャナ装置が取り付けられた場合、静脈スキャナ装置の取付け位置にもよるが、大人の場合、指は上から斜め下方向に挿入され、子供の場合、指は下から上方向に挿入される。そのため、撮像本体部が回動せず水平のままだと、撮像本体部に対して指の向きが斜めとなる。撮像本体部が回動すれば、指が撮像部に対して平行となって、登録時の条件に合わせることができる。
本発明の実施例を図面によって詳細に説明する。
図1は、本発明による指の静脈パターンを撮像する静脈スキャナ装置の斜視図である。静脈スキャナ装置100は、前方ハウジング1と後方ハウジング2からなる。後方ハウジング2は壁の内部に埋め込まれ、前方ハウジング1は壁面から前方に突き出す形状としている。前方ハウジング1には蓋3が設けられる。蓋3を開けて、指を開口部4に挿入し、指の静脈パターンで認証を行なう。蓋3の横には、液晶表示部5が設けられ、表示素子は7個の表示セグメントを有する0〜9の数字が表示可能な素子を使用した。静脈スキャナ装置100は、ドアの開錠装置と組み合わされて、静脈パターンが認証されれば、ドアを開くようにシステムを組むことができる。
図2は、図1の静脈スキャナ装置の断面図である。静脈スキャナ装置100は内部に指が挿入される撮像本体部7と静脈パターンの認証を行なう制御ボード11が設けられる。撮像本体部7の上部左右にそれぞれ10〜12個の近赤外線LED12が配置され、窓13を介して近赤外線が指に照射される。透過光は、透明板14を通って、CCDカメラ10で撮像される。撮像された画像は、制御ボードに送付され解析される。
撮像本体部7の中央には指を支える台座8があり、図2では、台座8は撮像本体部7の奥にスライドされた状態を示している。台座8は指の先端を支えることができる。台座8の両側には波形のガイド板15が設けられ、前後にスライド可能である。台座8がスライドされるから、短い指でも長い指でもちょうどよい位置に動かすことができる。指で台座8をスライドさせ、例えば、登録時の深さまで差し込んだら、指の付け根で静電容量タッチセンサ6に軽く触れるまたは押すように触れる操作を行なう。これにより、近赤外線LED12が発光され、透過光による指の静脈パターンがCCDカメラ10で撮像される。制御ボード11での認証はきわめて早いので、静電容量タッチセンサ6の押下でチャイムを鳴らしてOKかNGかを知らせる、液晶表示の色を変えるようにしてもよい。認証が終了し、指を台座8から離すとバネ9によって、台座8は開口部4側に戻る。液晶表示部5には、このときゼロ(0)が表示される。
図3は台座の斜視図である。台座8は、指の先端の丸みに合わせた切り欠きが設けられている。図3の一点差線Aで示す断面が、図2に表示されている。なお、台座8には、溝16が設けられ、ガイド板15と係合されるが、溝ではなく、突起を設けて係合させてもよい。ガイド板15は、水平に設けられて台座8と係合させたが、垂直に設けてもよい。
図4は台座とガイド板との関係を示す平面図である。波形のガイド板15の凹部を押すバネ17が、台座8の溝16に埋め込まれている。台座8がスライドされると、バネ17は、波形のガイド板15の凸部を押して水平になるが、さらにスライドされると、バネ17が元の形に戻る。従って、台座8がスライドされると、台座8はガイド板15の凹部の位置で安定するから、台座8の停止位置ずれを防ぐことができる。また、指が台座8から離されると、台座8はバネ9によって開口部4側に自動的に引き戻される。そのため、ガイド板15の波形の凹凸は浅くされ、また、バネ17のガイド板15を押す力は、バネ9の戻る力より弱く設定される。そして、バネ9の力は指でスライド可能な強さに設定される。なお、ガイド板15を台座8の両側に設けたが、片側のみとしてもよい。
図5は支持軸が設けられた回動可能な撮像本体部の斜視図である。支持軸18が撮像本体部7の左右に設けられ後方ハウジングに取り付けられる。これにより、撮像本体部7は、摩擦により回動可能となって、一点鎖線で示すように、水平方向に対して、プラス20度からマイナス20度の角度に傾けることができる。指を台座8に載せた状態で力をかけると、台座8が支持軸18より後方側にあるなら撮像本体部7を時計周りに、支持軸18より開口部4側にあるなら撮像本体部7を反時計周りに回動させることができる。
図6は、台座の位置検出手段を示す回路図である。台座8には、接点20が設けられ、他端がグランド(GND)と接続される。一方、ガイド板15側には7個の接点21が設けられる。ここでは、波形のガイド板15には、凹部が7箇所あるとした。図6に示すように、例えば、接点20が‘2’で表される位置の接点21と接触すると、このラインの電圧がVCCのレベルからグランドレベルに落ちる。これをエンコーダ19で検出して、表示が‘2’となるコードを生成するように回路を組む。このコードを液晶表示部5に送付すれば‘2’を表示することができる。他も同様である。これにより、液晶表示部5の値を見ながら、台座8の位置を登録した時の位置に合わせて、静脈スキャナを使用することができる。
なお、卓上形の静脈スキャナ装置では、指が水平になるから、撮像本体部7の回動機構は省略してもよい。
本発明は、指の静脈スキャナに、指を支える台座や回動機構付きの撮像本体部を設けたもので、手のひらの静脈を使う手のひら静脈スキャナ装置などにも、手のひらまたは指の一端を支える台座や、回動機構付きの撮像本体部が適用できる。
本発明による静脈スキャナ装置の斜視図である。(実施例1) 図1の静脈スキャナの断面図である。(実施例1) 台座の斜視図である。 台座とガイド板との関係を示す平面図である。(実施例1) 支持軸が設けられた撮像本体部の斜視図である。(実施例1) 台座の位置検出手段を示す回路図である。(実施例1)
符号の説明
1 前方ハウジング
2 後方ハウジング
3 蓋
4 開口部
5 液晶表示部
6 静電容量タッチセンサ
7 撮像本体部
8 台座
9 バネ
10 CCDカメラ
11 制御ボード
12 近赤外線LED
13 窓
14 透明板
15 ガイド板
16 溝
17 バネ
18 支持軸
19 エンコーダ
20、21 接点
100 静脈スキャナ装置

Claims (3)

  1. 近赤外線LEDが上部に設置され、CCDカメラが下部に設置され、指が挿入される開口部に静電容量タッチセンサが設置された撮像本体部の内部に、指を支持する台座が設けられたことを特徴とする静脈スキャナ装置。
  2. 前記台座は、波形のガイド板に沿って前記撮像本体部の前後方向にスライド可能で、スライドされた後に前記台座から指を離すと、バネによって前記開口部に戻るように構成されるとともに、スライド位置が位置検出手段によって検出され、装置前面の液晶表示部に表示されることを特徴とする請求項1に記載の静脈スキャナ装置。
  3. 前記撮像本体部は、左右両側に設けられた支持軸を中心にして回動されることを特徴とする請求項1に記載の静脈スキャナ装置。
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